伝説の大人気番組『料理の鉄人』の13年ぶりの復活ということで、昨秋、鳴りもの入りでスタートした料理バラエティ『アイアンシェフ』(フジテレビ系)。 大みそかには特番が組まれ、番組MC役に当たる「主宰」を務める玉木宏が冬に開催された「お台場合衆国」のイメージキャラクターに採用されるなど、“伝説再び”とばかりに局側も力を入れていたようではあるが、結局芳しい視聴率を獲得できず1ケタ台を連発。3月22日の放送をもって、わずか半年で番組終了ということになってしまった。 かつての人気番組の復活ということに加え、料理番組という、比較的手堅い人気を獲得できそうなコンテンツにもかかわらず、事実上の打ち切り。しかも、最終回も4.3%という低い視聴率に終わってしまった。 その敗因は、いったいなんなのか? 人気番組を手がける放送作家に聞いた。 「『ぴったんこカンカン』(TBS系)や『世界番付』(日本テレビ系)などの裏番組の人気が安定していることもありますが、何よりもその“伝説”が逆に一番大きな足かせになってしまった感はありますね。“あの伝説の番組”ということで、放送前から視聴者のハードルを大きく上げてしまった。過去の番組に思い入れが強いほど『もっと面白いと思ったのにな……』と、どうしても文句を言いたくなってくるものですからね。かつての人気番組を復活させるときには、これが必ずついて回ります。『料理の鉄人』だって、今見ると、実は思っていたほど面白くない部分もありますからね。それでも記憶の中では『ものすごく面白かった』となってしまっていますから、そこが難しいところですね」 一方、不定期の特番枠での放送ではあるが、『エンタの神様』(日本テレビ系)や『ザ・イロモネア』(TBS系)など、現在もそれなりに人気を獲得できる過去の人気番組もあるが、ネタ番組というのは、基本ネタそのものや芸人が新しければ成立し、たとえばレギュラー放送当時には出演していなくても、スギちゃんやキンタロー。を出せれば、今の空気になるのである。 ところで、料理系の番組の安定した人気というものも低下してきているのだろうか? 前出の放送作家は言う。 「『ぐるナイ』(日本テレビ系)の“ゴチバトル”や、『めちゃイケ』(フジテレビ系)の“ガリタ食堂”なんかがそうなんですが、おいしそうなものをただただ食べるだけのほうが最近は人気があるようですね。作っている過程を見せたり、料理を食べて批評をするということ自体が、今はあまり求められていないようですね。逆に、コンビニやスーパーで買える商品の批評は、その身近さが受けていますね。情報がこれだけ飛び交っていますから、どこがおいしい、というのは自分で調べられます。特にこの番組に限ったことではないのですが、局側が“カリスマ”として押し出そうとしても、今はその作った感じが分かるようになってしまいましたからね。番組がブームを引っ張っていくという形は、なかなか成立しづらい時代なのかもしれません」 『アイアンシェフ』の最大の敵は、『料理の鉄人』だったということに尽きるのかもしれない。フジテレビ『アイアンシェフ』
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最終回4.3%の“伝説”を作ってしまったフジテレビ『アイアンシェフ』とはなんだったのか
伝説の大人気番組『料理の鉄人』の13年ぶりの復活ということで、昨秋、鳴りもの入りでスタートした料理バラエティ『アイアンシェフ』(フジテレビ系)。 大みそかには特番が組まれ、番組MC役に当たる「主宰」を務める玉木宏が冬に開催された「お台場合衆国」のイメージキャラクターに採用されるなど、“伝説再び”とばかりに局側も力を入れていたようではあるが、結局芳しい視聴率を獲得できず1ケタ台を連発。3月22日の放送をもって、わずか半年で番組終了ということになってしまった。 かつての人気番組の復活ということに加え、料理番組という、比較的手堅い人気を獲得できそうなコンテンツにもかかわらず、事実上の打ち切り。しかも、最終回も4.3%という低い視聴率に終わってしまった。 その敗因は、いったいなんなのか? 人気番組を手がける放送作家に聞いた。 「『ぴったんこカンカン』(TBS系)や『世界番付』(日本テレビ系)などの裏番組の人気が安定していることもありますが、何よりもその“伝説”が逆に一番大きな足かせになってしまった感はありますね。“あの伝説の番組”ということで、放送前から視聴者のハードルを大きく上げてしまった。過去の番組に思い入れが強いほど『もっと面白いと思ったのにな……』と、どうしても文句を言いたくなってくるものですからね。かつての人気番組を復活させるときには、これが必ずついて回ります。『料理の鉄人』だって、今見ると、実は思っていたほど面白くない部分もありますからね。それでも記憶の中では『ものすごく面白かった』となってしまっていますから、そこが難しいところですね」 一方、不定期の特番枠での放送ではあるが、『エンタの神様』(日本テレビ系)や『ザ・イロモネア』(TBS系)など、現在もそれなりに人気を獲得できる過去の人気番組もあるが、ネタ番組というのは、基本ネタそのものや芸人が新しければ成立し、たとえばレギュラー放送当時には出演していなくても、スギちゃんやキンタロー。を出せれば、今の空気になるのである。 ところで、料理系の番組の安定した人気というものも低下してきているのだろうか? 前出の放送作家は言う。 「『ぐるナイ』(日本テレビ系)の“ゴチバトル”や、『めちゃイケ』(フジテレビ系)の“ガリタ食堂”なんかがそうなんですが、おいしそうなものをただただ食べるだけのほうが最近は人気があるようですね。作っている過程を見せたり、料理を食べて批評をするということ自体が、今はあまり求められていないようですね。逆に、コンビニやスーパーで買える商品の批評は、その身近さが受けていますね。情報がこれだけ飛び交っていますから、どこがおいしい、というのは自分で調べられます。特にこの番組に限ったことではないのですが、局側が“カリスマ”として押し出そうとしても、今はその作った感じが分かるようになってしまいましたからね。番組がブームを引っ張っていくという形は、なかなか成立しづらい時代なのかもしれません」 『アイアンシェフ』の最大の敵は、『料理の鉄人』だったということに尽きるのかもしれない。フジテレビ『アイアンシェフ』
「震災の影響も……」テレビバラエティに“海外モノ”大量投入のワケとは?

『なんでもワールドランキング ネプ&イモトの世界番付』日本テレビ
「今でしょ!」林修先生タレント化の功罪を「東進ハイスクール」に聞いた

『いつやるか? 今でしょ!』(宝島社)
ファンタジー要素がネックに? 『泣くな、はらちゃん』熱狂的ファンが多いのに低視聴率なワケ
「今クール最高のドラマ」「笑えて、泣ける」「ほっこりする」「登場人物がみんな好き」などなど、絶賛する声が多い『泣くな、はらちゃん』(長瀬智也主演、岡田惠和脚本)。 評判は非常に良いにもかかわらず、視聴率は初回放送分の12.9%(1月19日放送分)から順に、10.3%(1月26日放送分)、9.7%(2月2日放送分)、9.3%(2月9日放送分)、9.7%(2月16日放送分)と、1桁で推移し、苦戦を強いられている。 いわゆる「評価は高いのに、視聴率が稼げないドラマ」というのはあるものの、それにしても評判の良さと数字がここまで結びつかないのはなぜなのか? 熱いファンが多いだけに、録画で見る派が多いということなのだろうか? 数々のドラマ制作に携わるテレビ関係者は、次のように分析する。 「熱狂的なファンが多いドラマは、よく『録画で見る人が多いから、低視聴率になる』と言われますが、そんなことはありません。実際、録画で見る人が多いドラマは総じて、視聴率も良いものなんですよ」 ただし、「視聴率」と「評判」には、次のような関係性が見られるという。 「話題性から初回のみ高視聴率だったドラマとは反対に、評判の良いドラマは、初回視聴率からの落ち幅が少ないか、あるいは後半になってから盛り返す傾向があると思います」(同) 確かに、『泣くな、はらちゃん』の場合は、初回視聴率も12.9%と高くないが、中盤に入っても1桁台と、かなり厳しい数字だ。 また、ドラマウォッチャーの雑誌編集者はこう指摘する。 「長瀬智也は、『ジャニーズっぽくなくて泥臭い、暑苦しい感じが好き』という声が多数ある一方で、イケメン目当てでドラマを見るような層からは『ゴリラみたい』『見た目が……』なんて声も聞こえます」 ただし、低視聴率の一因として、もっと大きいのではないかと指摘するのが、「ファンタジー要素」だ。 「マンガの世界の人物が出てくるなど、現実にありえないような夢のあるファンタジーな世界観を『幼い』『幼稚』と感じて、入り口で拒絶してしまう人がいるということはあると思います。この作品のようにファンタジー要素の強い作品は、実は『幼い』のではなく、むしろかなり大人向け作品。大人だから笑える、泣けるツボが多いんですが……。質は非常に高く、熱狂的なファンがいるのに視聴率は良くない『すいか』や『セクシーボイスアンドロボ』などの木皿泉脚本の作品とも似た雰囲気を感じますね」(同) 低視聴率でもDVDなどが売れる「一部の熱狂的ファンを獲得する作品」はけっこうあるし、「一人でじっくり後で見る」という楽しみ方もあるけれど、「家族で一緒に見る」「語り合える」作品としてもアリな気はするのだが……。『泣くな、はらちゃん』|日本テレビ
テレビの高画質化での悪目立ち! “女優泣かせ”のシワ・肌荒れを隠すハイビジョン用メイクとは?
「ハイビジョンは、女優泣かせ」と、よく言われる。 確かに、もともとキレイだと思っていた女優が、ハイビジョンになってから「あれ? 意外とシワがあるんだな」とか「けっこう肌荒れしてる……生活が不摂生なんだろうな」なんて思うことはけっこうあるもの。そんな非情な(?)ハイビジョンに対応するよう、今は「ハイビジョン用メイク」もあるけど……。 遠目に顔立ちがはっきりわかるようにする、濃い「ステージ用メイク」などの場合、違いが素人目にもすぐわかるけど、テレビ用のメイクの場合、普通のメイクと何が違うのだろうか? 毛穴が見えなくなる成分とか、ライトで輝く成分が含まれた商品ということなのか。 テレビ局で活躍するヘアメイクさんに聞いてみた。 「ハイビジョン用は、粒子の細かさなどをメーカーさんではいろいろうたっていますが、使用しているものは市販の普通の化粧品で、特別違うものというわけではないですよ」 また、「ヘアメイクに何時間もかける」なんてタレントの話を聞くと、もはやSFXなどの「特殊メイク」の世界のようにも思えるけど、いったい何をすると、そんなに時間がかかるのだろうか? 鼻筋などに陰影をつけたり、何重にも塗り重ねるなどして、立体的に造形していくということ? 「女優さんなど、気になる部分に対する個々の注文はあるかと思いますが、一般的には陰影などをつけたり、塗り重ねるというよりは、アラ隠しですね」 「アラ隠し」というと? 「一般的には、ファンデーションをひと通り全体に塗ったら終わり、という人が多いかと思いますが、ワントーンで一気に塗ると、意外とムラがあったり、クマやくすみ、赤み、ニキビ跡などが気になったりする場合は多いんです。髪の生え際や顔の輪郭付近は、自分ではなかなか見えないので、ファンデーションをちゃんと塗れていない人も多いですし。そうしたものを目立たなくさせるようにするほか、顎の丸みがある部分や目の下、目頭など、影が落ちて暗くなりやすい部分に、明るめの色をのせたりします」 何重にも層として塗り重ねるのではなく、部分的に調整したり、部分的には余分なものを落とすということもあるらしい。 ちなみに、ノーメイクで現場に入る人の場合は別として、あらかじめメイクしている場合には、「全部落としてメイクをし直す」のではなく、ベースの上に気になる部分を修復・重ねていく工程になるようだ。 「ハイビジョンメイク」といっても、実際のところ、使用している商品が特殊なのではなく、結局はテクニックが違うというだけなので、「ハイビジョンメイク」があるから安心なわけではないようだ。『女優メイク PartII』(SDP)
「やはり事務所の内紛が原因……」ジャニーズカウントダウンライブが“残念すぎた”理由とは

“ジュリー派閥”の嵐。
毎年フジテレビで生放送される、大みそか恒例の番組『ジャニーズカウントダウンライブ』。今回の『2013』においては、「VTR出演」をめぐり、視聴者たちからさまざまな声が飛び交っていた。
というのも、昨年は、『NHK紅白歌合戦』司会の嵐のみが会場の東京ドームに駆けつけず、東京タワーをバックにした「屋上からの中継」という名目でのVTR出演だった。
だが、今回は嵐のほかに、同じく『NHK紅白歌合戦』出場組のTOKIO、関ジャニ∞も会場には現れなかった。しかも、昨年まで画面上に表示されていた「LIVE」の文字も今回は消え、番組内では司会のKinKi Kidsが「VTR」と口にしてしまっていたのだ。
もともと「生放送」を謳っている番組で、VTR出演組が多かったことに対して、ファンからは「残念」の声が続出。
また、近藤真彦、東山紀之などの「大御所」の出番が多く、今まで盛り上げ役を務めていたTOKIOがいないことなどに対し、「王道ジャニーズばかりでつまらない」という声も上がっていた。
さらに、本来カウントダウンライブの大きな魅力とされている、グループ同士がシャッフルされ、一夜限りのグループが作られて、別のグループの曲を歌う姿が見られることがある。ところが、今回はVTR出演組の多さから、番組が分断されてしまい、グループシャッフルによる「コラボ」パートが激減。「グループの垣根を越えたコラボを、もっと見たかった」といった意見も多く見られた。
司会の嵐はともかく、これまでTOKIOなどは、紅白の出番が終わってからカウントダウンライブに移動してきていたはずなのに、いったいなぜなのか?
ジャニーズに詳しい編集者は、ある事情について話す。
「このところ、SMAPの番組にKis-My-Ft2や山下智久が多数共演していて、それはSMAPを発掘した飯島女史によるバーターといわれていますよね。一方、今回カウコンの会場に姿を現さず、VTRのみの出演となった嵐とTOKIO、関ジャニ∞は『ジュリー派閥』といわれています。今、ジャニーズでは嵐を筆頭とする『ジュリー派閥』と、SMAPを筆頭とする『飯島派閥』との対立が指摘されていて、共演が多いグループと、共演しないグループというのができてしまっているんですよね」
カウコンの司会は、以前は嵐が務めたこともあったが、その際、「社長のスペオキ(スペシャルなお気に入り)」であるKinKi Kids・堂本剛が、ずっと自分の肘をさすっていたりしたことで、「機嫌が悪いんじゃないか」などの臆測の声が飛び交っていたことも、事情を複雑にさせている原因の一つなのかもしれない。
「いずれにしろ、事務所内で派閥云々いわれてしまうのは、テレビのバラエティが主戦場になっていて、社長の『王道』路線の勢いがなくなっていることはあると思います」(同)
ちなみに、『火曜曲!SP』(12月25日放送)の「ジャニーズメドレー」では、SMAPが後輩たちをバックに従えて「SHAKE」を踊ったり、木村拓哉と山下智久が『青春アミーゴ』を歌ったり、中居・香取・草なぎが歌い踊る『NAI・NAI16』のバックでHey!Say!JUMPメンバーがニコニコ踊っていたりと、多数のグループシャッフルが見られ、「カウコンよりも豪華」との声が多く聞かれた。
ファンにとっては、事務所内の派閥など、まったく関係のない話だろう。むしろ、ジャニーズ事務所全体の力を弱めている原因という気もするのだけど……。
「売り上げ1位での大賞は珍しい!?」AKB48がV2を飾った「日本レコード大賞」選考基準の謎に迫る

「真夏のSounds good!」(キングレコード)
2012年の第54回目の日本レコード大賞は、大方の予測通り、AKB48「真夏のSounds good!」(キングレコード)が受賞、同グループがV2を達成した。
同曲は12年のオリコンチャートのシングル売り上げ年間1位も獲得しており、文句なしの受賞といえる。
近年のレコード大賞は、視聴率の低迷が続いていた。1977年には50%を超えた大みそかの国民的人気番組が、紅白歌合戦の開始時間が早まったことや出演を辞退する歌手・アーティストが増えたことなどの影響もあり、2000年代前半には視聴率が10%台前半まで低迷した。ちなみに、放送日を大みそかから12月30日に変更した06年以降は、15%前後まで持ち直している。
2011年の大賞受賞曲、AKB48「フライングゲット」(同)もやはり年間売り上げ1位の曲だったわけだが、それ以前の大賞受賞曲も、やはり売り上げは文句なしの感じだったのだろうか? まず、06年以降の受賞曲がどのぐらいの順位だったのかを振り返ってみる(※カッコ内はその年のオリコン年間チャートの順位)。
2010年 EXILE「I Wish For You」(23位)
2009年 EXILE「Someday」(14位)
2008年 EXILE「Ti Amo」(17位)
2007年 コブクロ「蕾」(3位)
2006年 氷川きよし「一剣」(76位)
はっきり「売れた!」といえそうなのはコブクロぐらいか。さらに、さかのぼると……
2005年 倖田來未「Butterfly」(85位)
2004年 Mr.Children「Sign」(2位)
2003年 浜崎あゆみ「No way to say」(32位)
2002年 浜崎あゆみ「Voyage」(9位)
2001年 浜崎あゆみ「Dearest」(17位)
なかなか年間1位が出てこないが、2000年のサザンオールスターズ「TSUNAMI」で、ようやく年間1位の曲の受賞となった。ある音楽業界関係者が言う。
「とはいっても、レコード大賞は売り上げだけで判断されるものではないですから、そこはあまり重視しなくてもいいのかもしれません。歌謡曲がもっと身近な存在だった昭和の時代の受賞曲も、そういうくくりだとピンク・レディーの『UFO』や寺尾聰の『ルビーの指環』など、年間売り上げ1位曲の受賞は意外に少ないですよ。確かに、『何年もノミネートされているから、そろそろ今年は?』なんていう予想があったりするのは、不思議な話かもしれませんよね。その年ヒットした歌手が揃わなくて、枠を埋めるような状況が続いたことで、誰が取るんだろうというワクワク感がなくなったことが、賞レース番組の人気の低下につながってしまったことは確かですね」
また、あるテレビ関係者は言う。
「テレ朝の『Mステスーパーライブ』、フジの『FNS歌謡祭』、日テレの『ベストアーティスト』など、賞と関係ない歌謡祭番組のほうがはるかに豪華、下手したら『紅白』よりも旬の顔ぶれが見られますからね。これらと比べると、レコ大は正直かなり弱い。まず出場OKな人ありきで顔ぶれが決まっていくところがありますから、どうしてもそうなってしまいますよね。『FNS』なんかももともとは賞レースの番組だったわけですし、各局でこういった番組がいくつもあって、誰が何冠だったとかも年末のお約束でしたが、時代の流れでなくなっていきました。現在も続く『日本有線大賞』や『日本作詞大賞』とともに『レコード大賞』も、お茶の間のJ-POP・歌謡曲ファンよりも、功労者を決める業界内の発表であるという意味合いが強い番組ですからね。だからなくならないというか、なくせないという面もあるのではないでしょうか」
今回の視聴率は16.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、前年と比べて1.7ポイント上昇、さらに制定委員長の服部克久氏が発した「これが今の日本の歌謡界の現状」という意味深なコメントが物議を醸しているが、誰が大賞を取っても、番組の話題性はまだまだ保てそうではある。
視聴率20%超えは難しい!? 月9初主演で注目される剛力彩芽『ビブリア古書堂』の前途

「剛力彩芽 カレンダー2013年」
(ハゴロモ)
2013年の1月から放送開始予定のフジ月9の新ドラマ、『ビブリア古書堂の事件手帖』。主演に剛力彩芽が抜擢され、賛否含めて大きな話題になっている。
12月現在は、木村拓哉主演の『PRICELESS~あるわけねぇだろ、んなもん~』が12月17日放送の第9話までの平均視聴率が17.5%と好調だが、「月9」は言うまでもなく人気ドラマ枠の代表格。その主演に選ばれたということで、剛力への期待度がうかがえる。
20歳で月9主演という剛力だが、これまでの人気女優たちの月9主演(または主演格)デビュー作品は、どのぐらいの視聴率を獲得してきたのだろうか。
1987年4月に『欽ドン!』の後番組として放送された『アナウンサーぷっつん物語』から続くこの「月9」のドラマ枠の中から、平均視聴率を調べてみた。
まず、平均視聴率が25%を超える大ヒットドラマとなった作品の主演女優は、以下のふたり。
・石田ひかり『あすなろ白書』(93年・当時年齢21歳)→27.0%
・山口智子『ロングバケーション』(96年・31歳)→29.6%
石田も山口も、ほかの枠での実績がすでにあったり、特に『ロンバケ』は言うまでもなく、木村拓哉の影響も非常に大きいと思うが、すごい数字であることは間違いない。
続いて20~25%の枠に注目してみると……
・鈴木保奈美『東京ラブストーリー』(91年・24歳)→22.9%
・観月ありさ『じゃじゃ馬ならし』(93年・16歳)→21.8%
・和久井映見『妹よ』(94年・23歳)→24.6%
・柴咲コウ『ガリレオ』(07年・26歳)→21.9%
といった顔ぶれが並ぶ。長い歴史の中でも、初めての月9で20%超えを記録した女優は少ない。近年、テレビ全体の視聴率が90年代と比べて低くなっていることを鑑みると、初月9での20%超えというのは、なかなかハードルが高そうだ。
15~20%の枠になると、さすが月9というか、豪華な顔ぶれがズラリと揃う。
・中山美穂『君の瞳に恋してる!』(89年・18歳)→18.7%
・牧瀬里穂『二十歳の約束』(92年・20歳)→16.5%
・西田ひかる『上を向いて歩こう!』(94年・21歳)→15.5%
・菅野美穂『Days』(98年・20歳)→19.5%
・広末涼子『リップスティック』(99年・18歳)→16.3%
・松嶋菜々子『氷の世界』(99年・25歳)→19.0%
・竹内結子『ランチの女王』(02年・22歳)→19.1%
・ミムラ『ビギナー』(03年・18歳)→15.8%
・上野樹里『のだめカンタービレ』(06年・20歳)→18.9%
・長澤まさみ『プロポーズ大作戦』(07年・20歳)→17.4%
・新垣結衣『コード・ブルー —ドクターヘリ緊急救命—』(08年・20歳)→15.9%
・吉高由里子『東京DOGS』(09年・21歳)→15.8%
・香里奈『私が恋愛できない理由』(11年・27歳)→16.0%
『PRICELESS』もおそらくこの枠になりそうな見込みだが、天下の月9としては、このあたりの視聴率が求められるところがある。剛力『ビブリア』はどうなるだろうか?
人気女優であるにもかかわらず、15%以下で月9主演格デビューを飾ってしまったのが、以下の面々だ。
・内田有紀『翼をください!』(96年・20歳)→13.6%
・井上真央『ファースト・キス』(07年・20歳)→14.2%
・北川景子『太陽と海の教室』(08年・21歳)→14.8%
・堀北真希『イノセント・ラヴ』(08年・20歳)→13.6%
・上戸彩『婚カツ!』(09年・23歳)→10.5%
・戸田恵梨香『大切なことはすべて君が教えてくれた』(11年・22歳)11.4%
・黒木メイサ『幸せになろうよ』(11年・22歳)→11.7%
特に、上戸、戸田、黒木と、近年の作品の数字が低いことが、剛力にとっても不安材料だ。さらに、今年剛力がTBSで主演した『ビギナーズ!』の平均視聴率が7.3%と大苦戦してしまったが、月9という枠での底上げも期待され、動向が気になるところだ。
あるテレビ関係者が言う。
「枠の人気があるといっても、やっぱりドラマは視聴習慣よりも作品の力の影響のほうが大きいですからね。その作品ごとに見る人、見ない人がハッキリ分かれます。途中で見なくなってしまうと、その後からはなかなか見ないでしょうし、初回でどのぐらい見てもらえるかが大事かもしれません」
始まってみたらメガヒット、石田ひかり、山口智子に並ぶことになったりする可能性もないとはいえないが、剛力の月9初陣、心待ちにしたいところだ。
EXILE、小田和正、ミスチル……“歌がうまい”人は声が高い!?

“歌がうまい”ATSUSHIさん。
レギュラーでの歌番組がほとんどなくなっている昨今だが、年末になると、『NHK紅白歌合戦』や『輝く!レコード大賞』(TBS系)、『FNS歌謡祭』(フジテレビ系)、『ベストアーティスト』(日本テレビ系)などなど、数々の歌番組が放送される。
披露される歌は、なぜかAKB48や嵐の過去の曲などが多く、今年を代表するヒット曲の少なさが改めて実感されるところだ。
ところで、歌番組を見るたびに、もうひとつ不思議に思うのは、「歌がうまい」とされる歌手がたいてい声の高い人ばかりだということ。
たとえば、2012年8月3日発売の『オリ★スタ』(オリコン)では、カラオケ特集内で、3,000人が選ぶ「歌がうまいと思うアーティスト」のランキング5位までを男女別に紹介していたのだが、男性編の1位はATSUSHI(EXILE)で、2位が小田和正、3位が桜井和寿(Mr.Children)、4位が大野智(嵐)、5位が稲葉浩志(B'z)という結果だった(女性編1位は宇多田ヒカル)。
このほかにも、よく「うまい」といわれるのは、山下達郎や松山千春、平井堅、槇原敬之、ゆず、森山直太朗、布施明など。布施は高いか微妙だが、全体にハイトーンの人が多い気がする。
一方、低い声で歌がうまい人といえば、かつては谷村新司やフランク永井、佐々木功などがいたけど……。これってなぜ?
『裏声のエロス』(集英社新書)著者で、音痴矯正を手がけるBCA教育研究所主宰者の高牧康さんに聞いた。
「福山雅治の歌声を高いと思いますか? それとも低いと思いますか? 『低い』と言う人が多いんですが、彼の声は実は低くなく、太いだけなんです。声に関して、『高い』と『細い』、『低い』と『太い』が混同されてしまうということがよくあります。たとえば、歌っている曲の音域から見て、布施明は高くて太い声で、フランク永井は太いけど、低くはないんですよ」
ただし、最近の歌謡曲が全体に少し高音域になっているということは言えるそう。
「EXILEやGReeeeNは、確かに高いですよね。ただ、一般的に声が高くなっているというわけではなく、高いものが好まれるということがあると思います。『三大テノール』はあるのに、『三大バリトン』はないように、高いほど権威があるんですよ」
確かに、「歌姫」と言われる人も、たいてい高音域が出る人ばかりだ。とはいえ、昔は「太い声」が好まれていた時代もあったという。
「スピッツや小田和正など、高くて細い声が好まれるようになったのは、男性の女性化・女性の男性化、ユニセックス化などが影響していると思います。やはり根底に男女雇用機会均等法は無関係ではないのでは?」
また、かつては裏声(ファルセット)を使うのは特別な歌手だけだったが、今では森山直太朗や平井堅、福山雅治もEXILEも裏声を使うようになった。これは「ボイストレーニングのグローバル化」によるものだそう。
「海外のほうがクラシックとポップスの垣根が低く、ファルセットも昔はクラシックのほうが多用していましたが、ポップスにも入ってきたということはあります。それも『高い声=良い声』という認識になってきているからではないでしょうか」
歌のうまい歌手に高音の人が多いのは、全般的な声の高音化ではなく、好みの影響がやはり大きそう。たまには低くてシブい、うまい人が売れてもよさそうな気はするが……。


