ドコモにiPhoneは不要?ガラケー特化でスマホ嫌いを囲い込め!

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。 ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 平均年収は300万円以下?! 衰退化が止まらない美少女ゲーム業界の現状 LINE、ナンパ目的のユーザーが減らない意外な理由~ケータイ、結婚願望… 中国の所得格差は暴動寸前レベル 当局は不可解な統計で隠蔽か? ■特にオススメ記事はこちら! ドコモにiPhoneは不要?ガラケー特化でスマホ嫌いを囲い込め! - Business Journal(2月24日)
NTTドコモ代々木タワー
(「Wikipedia」より)
 NTTドコモが「ひとり負け」といわれている。携帯キャリアの中で、契約者がMNP等で他社へ切り替える数のほうが、新規契約やMNPで増える数よりも多くなる「純減」を唯一連発しているのがドコモだからだ。  2012年11月の実績で5年ぶりに純減を記録して話題になったが、12月は持ち直したものの1月には再び純減。契約者数というのは、端末を無料で配ったり、1台購入すれば2台目が無料/安価で利用できるサービス、回線契約を必要とするフォトフレームの配布などで増やすこともできる。だから「純増/純減に目くじらを立てても仕方がない」という意見もあるのだが、少なくとも順調な状態ではないことだけは確かだといえるだろう●iPhoneが来ればドコモは復活する?  ドコモ、au、ソフトバンクモバイルという3大キャリアを並べた時、誰もがドコモだけがiPhoneを扱っていないことに気づくだろう。実際、「ドコモでiPhoneを」と望む人は多いようで、たびたびそうした可能性が話題に上る。2月に入ってからも海外で同様の報道があった。  しかし、iPhoneを手がけられるようになればドコモ復活につながるのかというと、それも疑問だ。海外ではすでに総契約数ではAndroidのほうがiPhoneよりも多くなっている。もちろんAndroidはあらゆるメーカーからリリースされており、1対多での戦いというのはおかしいのかもしれないが、要するにiPhoneがなければまったく勝負にならないとは言い切れないだろう。  そしてiPhoneが世界的に不振だ。厳密には最新モデルであるiPhone 5が伸び悩んでいるという状態だが、すでにアップルの株価にも影響を及ぼしている。iPhoneにドコモの不調を一気に逆転させられるほどの求心力が、今となってはあるのかどうか、かなり怪しい。 ●ドコモiPhoneの可能性はある?  iPhoneは当初、1国1キャリア限定販売だった。それが複数キャリアで販売できるようになったわけだが、それでもアップルからキャリア側に厳しい要求が出されていた。例えば、 「販売するスマートフォン(スマホ)のうち半分はiPhoneでなければならない」 「iPhone用の安価な料金プランを用意しなければならない」 というような契約があるといわれている。  ドコモとしてはその条件が負担であることと、ドコモ独自のコンテンツサービスを入れ込むことができないのを理由に、iPhone導入に至っていなかったのだが、1月にドコモ社長コメントとして「iPhoneの販売台数が当社の扱うスマホ全体の2〜3割なら、受け入れ余地はある」という内容が発表された。  これまで要求されてきたことから比較すると、かなりの譲歩を求めている格好だ。もしこれがドコモが一方的に希望している条件ならば、実際にiPhone販売を手がけるにはだいぶ時間がかかりそうだ。そして仮にアップル側の要求が低くなり、両社の交渉ができる状態になってきているのだとしたら、iPhoneの競争力が下がっているということではないだろうか。いずれにしろ、魅力あるかたちでのドコモiPhoneの登場は、かなり難しそうに見える。 ●ドコモはガラケー屋になれ?  ではiPhoneに頼らないかたちで、どうしたらドコモが復活できるのかを考えてみよう。とりあえず今の大きな問題は、iPhoneと戦えるような魅力的なスマホがないことだ。残念ながら現在ドコモで販売しているAndroid端末にには、それほど魅力的なものがなく、不具合も多い。  そこで提案したいのが、開き直って「ガラケー屋」になることだ。  すでに国内メーカー製のスマホは、赤外線通信やワンセグ、おサイフケータイといった機能を搭載してガラパゴス化し始めている。ユーザー側も1度はスマホに買い換えたが使いづらい、使い切れないという声がある。フィーチャーフォンに買い換えたいが、新機種が出ないから買い換えられないという話も聞く。  だったら、他社がスマホに注力している間に、ドコモがフィーチャーフォンに注力すれば、アンチスマホなユーザーが集められるのではないだろうか。ドコモに居残っているユーザーの中には、年配層やビジネスユーザーなど片手で物理ボタンを押して利用できるフィーチャーフォンの使い勝手を好むユーザーが多そうに思えるし、割とよい方法ではないかと思うのだが……。 (文=エースラッシュ) ■おすすめ記事 平均年収は300万円以下?! 衰退化が止まらない美少女ゲーム業界の現状 LINE、ナンパ目的のユーザーが減らない意外な理由~ケータイ、結婚願望… 中国の所得格差は暴動寸前レベル 当局は不可解な統計で隠蔽か? 日銀新総裁に黒田氏有力との朝日新聞スクープ、財務省のリークか 仕事のプロになるために新入社員が身につけておくべきこと

転出19万台のドコモ…企業のしがらみでiPhoneを販売できない!

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DoCoMo
(「NTTドコモ HP」より)
 iPhone5の発売でKDDIやソフトバンクが好調に湧くのを横目に、ドコモの業績が思わしくない。今年6月に社長に就任した加藤薫氏は「NTTドコモでiPhoneを取り扱う予定はない」と明言し、ドコモはiPhoneなしの戦いを選んだ。 ドコモのMNP転出超過、過去最大の約19万に――2012年10月契約数 ― ITmedia Mobile(11月7日)  その結果、今年10月の転出は19万台と、ナンバーポータビリティ制度が始まって以来で、最悪の数字を記録した。転出先は15万台がau、4万台がソフトバンクと、完全に一人負け状態のドコモ。この結果について、同社では「iPhone5の影響が予想以上に大きかったこと」「冬モデルの販売前でポートインにつながる要素が少なかったこと」などを原因として挙げている。しかし、先日発売された冬モデルで話題となっている機種もなく、大量流出を食い止める見込みは立たない。はたして、ドコモはいったいどこまで勝負をすることができるのだろうか……。 “一人負け”ドコモが、それでもiPhoneを導入できない理由 ― BLOGOS(11月13日)  経営コンサルタントの大関暁夫氏が記す、ドコモがiPhoneを導入できない真の障壁を分析した本記事。大関氏は、そこにNTTの“国策企業”としての苦悩を見出している。  ドコモがiPhoneを導入すれば、富士通、パナソニック、シャープ、ソニーなどの国内ケータイメーカーに与える打撃は計り知れない。また、アップルからドコモにつきつけられる営業ノルマは契約台数の半数。それをこなすためには、営業勢力の大部分をiPhoneに投下しなければならず、ドコモ自身にもほかの端末の売れ行きを気にする余裕はなくなってしまうのだ。ただでさえ経営危機が叫ばれる日本の電機メーカー。もしもドコモの翻身により、携帯電話事業まで海外の餌食になってしまったら……。その時は、各社の携帯事業のみならず、その本体にまで多大な影響を及ぼしかねないのだ。 NTTドコモ新社長はアマゾン、楽天を追いかける ― PRESIDENT Online(11月28日)  スマホ全盛期に突入し苦渋するなか、「らでぃっしゅぼーや」や「タワーレコード」などの買収を進めているドコモ。本記事ではその真相を究明している。  これまで、ドコモではiモードの成功体験によって、プラットフォームの構築に情熱を費やしてきたものの、スマホの時代になり、その勢力図は一変した。そこで目をつけたのが国内6000万ユーザーの課金と、住所を抑えているという利点だ。確かに野菜やCDなどの通販事業でこれを活用できれば、将来のビッグビジネスにつながる可能性がある。  しかし、ビジネスジャーナルでキュレーターでもある夏野剛氏は、この方針に懐疑的。iモードの生みの親として知られる夏野氏だが「何の付加価値もつけないで新規事業に進出してしまったら、パイの取り合いでしかない」と手厳しい意見。さらに、「小さい案件で足踏みするのでなく、大きなチャレンジをしてほしい」と叱咤激励を送っている。  本記事で、ドコモの成長のために「海外キャリアの買収」「国内端末メーカーの買収」を提案する夏野氏。国内モバイル界の巨人なら、巨人らしい戦い方をしてほしい。 東日本大震災から教訓を得たNTTドコモの新たな災害対策 ー 日経トレンディネット(11月21日)  iPhoneを持たないドコモを支える、唯一の利点は通信品質の信頼。最近は通信障害が頻発しており、その神話にも陰りが見えるものの、本記事のような取り組みを聞くと、さすがドコモと思わずにはいられない。  東日本大震災の教訓から、新たな災害対策を推し進める同社。東日本大震災では全国で6720の基地局が停止し、復旧までにほぼ1カ月半を要した。この経験を活かし11月15日に行なわれた総合災害訓練では、無線で通信する基地局「マイクロエントランス装置」を新しく開発。これまで40kgだったものがわずか2kgにまで軽量化され、人の手でも持ち運べるようになった。また、海上保安庁などと提携し、船に基地局を搭載可能としたり、これまで東京と大阪にしかなかったオペレーションセンターを増設し、リスク分散に努めるなど、基地局早期復旧のためにさまざまな取り組みを行なっている。  災害時には命を守る道具ともなる携帯電話。もしもの場合を想定すれば、まだ利があるのかもしれない。頑張れ! ドコモ!! (文=萩原雄太/かもめマシーン) ■おすすめ記事 初期費用は1000万円なり! 過酷なアイドルビジネスと運営費 PC遠隔操作事件に学ぶ、IT疎い“捏造”警察から身を守る術 「転職エージェントを使ってくる時点で不採用」(採用担当者) 阪急うめだが全面開業で三越伊勢丹がピンチ! 大阪百貨店戦争の裏 住民とKDDIで訴訟も! 携帯の電磁波はやっぱりトンデモなの!?

ドコモ幹部「iPhone導入を考えざるを得ない」

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) スカイマーク、パイロット強制解雇裁判で全面敗訴 アフラックに異例の金融庁検査…不透明な運用、過度の営業姿勢 東京チカラめし、不振穴埋め担う出店ラッシュの狙いと行方 ■特にオススメ記事はこちら! ドコモ幹部「iPhone導入を考えざるを得ない」 - Business Journal(12月7日)  12月7日の日経新聞朝刊から気になるニュースを拾い読み。ビジネスシーンで使えるまじめな1面記事から、飲み屋談義に花咲く変わりネタまで日替わりでピックアップしちゃいます! 【注目記事】ドコモ、契約数5年ぶり純減 iPhone導入検討も  注目は、総合面から「ドコモ、契約5年ぶり純減 11月」の記事。NTTドコモの11月の携帯電話の総契約数が5年3カ月ぶりに減少に転じた。その減少幅も約4万件と過去最大だという。理由はもちろん、iPhone5のリリースにより、auとソフトバンクへの乗り換えが激増したためだ。auが20万件強、ソフトバンクが30万件強の純増なので、ドコモはまさに一人負け状態だ。  iPhone5の影響を見越していたのか、ドコモは10月以降に約500億円の追加の販促費を計上して巻き返しを図っているが、結果は過去最大の純減と効果は薄い。こうした厳しい状況の中で、同社では「来年以降のiPhone導入を考えざるを得ない」(同社幹部)という声も上がっているのだそうだ。  アップルは端末だけでなく、端末上のサービスも管理するので相容れない、というのがこれまでのドコモのスタンスだったが、さすがにこのままではヤバいと感じているのか、戦略転換を、という意見が社内で強まっているのだという。ドコモの加藤薫社長が10月の冬モデル発表会で発した「(iPhoneと)共存共栄できるかを模索している」というコメントはその表れとみられる。  しかしアップルは、iPhoneの取扱いで通信会社に一定量の販売義務を課している。国内で一番最後の導入となると、他2社にくらべ条件が厳しくなる可能性もある。しかし高いハードルになることは認めた上でなお、導入を本格的に検討するのだという。  エリアの広さや繋がりやすさから、ドコモ版iPhoneを待つユーザーはまだまだ結構多いはず。ただ、他社もアンテナの増設や新たな帯域の獲得などで通信環境を向上させてきているので、いつまで優位を保ち続けることができるかは不透明だ。あまりモタモタしていると、せっかく高いハードルを乗り越えてiPhoneを導入しても“ドコモでわざわざ契約しなくても”なんてことになる可能性も……。 【1面】最大級の不動産投信、上場相次ぐ  1面トップは、「最大級の不動産投信、上場相次ぐ」の記事。投資家から集めた資金で不動産に投資するREIT(不動産投資信託)で、国内最大級の新規上場が相次ぐという内容だ。  今月下旬から来年1月に、シンガポール政府系やアメリカ大手の投資法人が、2,000億円規模の物件取得額の上場を予定しているとのことで、不動産市場の活性化につながると、市場関係者の間で期待が寄せられている。  この大型上場の背景には、インターネット通販の成長があるのだという。現在、米アマゾンや楽天などが、即日配達などのサービスを実現するために物流体制の整備を進めていることから、新設される物流施設などへの投資が注目を集めているのだ。通販と不動産投資という、にわかには繋がりをイメージできない2つのキーワードが結びついて、新しいお金の流れが生まれようとしている。  ちなみに、東証に上場するREITの分配金は、上場企業の配当利回りより高いのだとか。国内でも、今後の投資や資産運用のトレンドになるかもしれない。 【企業面】フェイスブックに身ぶりで「いいね!」や写真投稿  企業面からは、「フェイスブックに身ぶりで「いいね!」や写真投稿」の記事。凸版印刷が、サイバーエージェントと組んで、身振りでSNSに投稿できるシステムを開発したらしい。  この新システム「ジェスチャーいいね!」は、スマホのカメラで利用者の身振りを認識。フェイスブックに写真を投稿したり、共感を示す「いいね!」を押したりすることができるのだそうだ。両社は、店頭イベントとネットサービスを連動させた販促などでの利用を見込んでいるのだという。認識する身振りは、利用者側が自由に設定できるとのこと。  企業がイベント向けに使うことを想定したシステムなので、個人で利用できるかどうか定かではないが、将来的にはアプリになる可能性もある。しかし、街中でスマホのカメラに向かって勢いよく親指を立てたり、というのはかなり抵抗がありそう。 ☆その他の注目記事☆  ・オプティム、遠隔操作防止ソフト 「なりすまし」被害防ぐ  ・大掃除、香り立つ 幸せな気分に ■おすすめ記事 スカイマーク、パイロット強制解雇裁判で全面敗訴 アフラックに異例の金融庁検査…不透明な運用、過度の営業姿勢 東京チカラめし、不振穴埋め担う出店ラッシュの狙いと行方 大手新聞社、紙の発行部数は水増し、ウェブ版は水減らし!? 月末はドコモショップにヤクザが並ぶ!?

ユニクロ、トヨタも参戦! ドコモが野菜宅配会社を買収した狙い

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「らでぃっしゅぼーや」HPより。
 農業は天候によって収穫量が増減し、収支の予測が立てにくいとされてきた。だが、植物工場など新たなシステムの導入で、農業に進出する企業が増えてきている。最近では、「エッ!」と驚くような会社までが新規参入している。  証券最大手、野村ホールディングス(HD)の株主総会では「野菜ホールディングスに社名を変えよ」といったとっぴな株主提案が話題になった。この提案は議案には採用されなかったが、野村HDが農業に進出したことを皮肉ったものだ。  同社は10年10月、新会社・野村アグリプランニング&アドバイザリーを設立, 農業に関心のある自治体や企業に、経営ノウハウ・栽培技術を提供するなどコンサルティング業務を開始した。同時に、子会社・野村ファームを設立、温度や光を制御して効率的に農産物を生産する植物工場を千葉県で借りて、高糖度トマトの栽培を行う計画を打ち出した。だから「野菜ホールディングスに社名変更せよ」とからかわれたのだ。  異業種進出では、アグリビジネスが大人気だ。アグリとは農業のことだが、じいちゃん、ばあちゃん、かあちゃんの3ちゃんのイメージが強い農業という言葉は使わない。生産だけではなく新しい品種の開発や改良種の育成から、農産物の加工・貯蔵・流通までを含めた幅広い経済活動の総称がアグリビジネスなのだ。  携帯電話キャリアの最大手、NTTドコモは、ジャスダック上場の有機野菜や無添加食品の会員制宅配会社・らでぃっしゅぼーや(東京・港区)の株式を友好的なTOB(株式公開買い付け)で75.74%取得して子会社化、同社は上場廃止となった。  NTTドコモの12年3月期の連結売上高は4兆2400億円、営業利益8744億円。一方、らでぃっしゅぼーやの12年2月期の売上高は220億円、営業利益2.9億円。通信会社が、なぜ小さな野菜宅配会社を買収したのか?  ドコモはニュースリリースで、「日々の生活の根幹をなす食品は、日常的に利用されるモバイル端末と親和性が高い」と買収した理由を説明した。ドコモが描く青写真はこうだ。らでぃっしゅぼーやと共同で、スマートフォンやタブレット端末を使った通信販売システムを構築。携帯電話の顧客6000万人に、らでぃっしゅぼーやが提携している全国2600の契約農家が作る低農薬の有機野菜を宅配する。携帯の通信・通話料金と一緒に、売った野菜の代金を回収するというビジネスモデルだ。  スマートフォンの普及に伴って、携帯電話の通信・通信料金の値下げ競争に拍車がかかってきた。ドコモは11年11月に発表した「中期ビジョン2015」で「これからは総合サービス事業として、モバイルとのシナジー効果が高いさまざまな事業領域において新たな価値創造に向けた取り組みを推進していく」と宣言した。野菜の宅配会社の買収は「モバイルとのシナジー効果」を高めることができるかどうかの実験の場を確保する意味合いが強い。 「スマホで野菜を買う」。現場感覚ゼロの経営企画担当者が、いかにも思いつきそうなアイデアである。ドコモのユーザーがスマホを使って野菜を注文する、と本気で思っているのだろうか?  思い起こされるのはユニクロの失敗である。ユニクロを運営するファーストリテイリングは02年9月、子会社エフアール・フーズを設立し、「SKIP」というブランド名で生鮮野菜のインターネット通販を始めた。販売の柱となるのは会員制の定期購入クラブ「SKIPクラブ」。隔週ごとに「おまかせ」で旬の野菜や果物の詰め合わせが届く。全量買い上げ契約を結んだ全国500余の農家が生鮮野菜を提供した。  余分な水と肥料を極力抑え、自然本来の持つ力を引き出すという永田農業研究所が提唱する「永田農法」で生産した野菜というのがセールスポイントだった。時間をたっぷりかけて作るこの農法の野菜は、糖度の高いトマトなどで有名だった。普通のスーパーの野菜よりは高くなるが、安全が売り物。03年には松屋銀座地下の食品コーナーに生鮮野菜売り場を出店したのを皮切りに、5つの直営店を出した。  だが、生鮮野菜の販売は大失敗。04年3月、エフアール・フーズは解散して、野菜の販売事業から撤退した。価格の高さと会員制コースの使い勝手の悪さがネックとなり28億円の赤字を出した。  当時ユニクロは、フリースのブームが去り、停滞期に入っていた。行き詰まりを打破するために、元気が出る革新的プロジェクトとして野菜の販売に乗り出した。柳井正会長(現・会長兼社長)は「ユニクロ方式がまったく別の業種・業態である農業の世界で通用するか、やってみなければわからない」と語っていた。  失敗だとわかったら、いち早く撤退するのが柳井氏の真骨頂だ。「失敗しても会社がつぶれなければいい。失敗するなら早く失敗して、早く修正すればいい」との考え方は、この時から一貫している。  新規参入がうまくいくとは限らないのだが、農業に進出する企業は多い。  読者諸氏は、トヨタ自動車がこの分野に進出していることをご存じだろうか。トヨタは01年、インドネシアのスマトラ島にトヨタ・バイオ・インドネシアを設立し、100ヘクタール余りの農場でサツマイモの栽培を始めた。このサツマイモは日本に輸入され、鹿児島で黒豚の飼料となり、鹿児島産の焼酎にも一部利用されている。将来的には、バイオプラスチックの原料とする計画だ。  農業への参入に積極的なのが小売業や外食産業だ。セブン&アイ・ホールディングスは08年8月に千葉県で農業生産法人を設立。傘下のイトーヨーカ堂は食品リサイクルによる環境循環型農業を行う農事会社、セブンファームを持っている。スーパーで廃棄される食品の残りかすを回収して堆肥化。契約農場でこれを活用し、ニンジンやタマネギ、サツマイモなどの露地野菜を栽培している。収穫された農産物はイトーヨーカ堂の店舗で販売されている。現在セブンファームは6カ所ある。  ローソンは10年6月、農業生産法人、ローソンファームを設立。傘下の農場で栽培した野菜を自社店で販売し始めた。大手コンビニが自社の農場で野菜を生産し販売するのは、初めての試みだ。全国に10カ所で農場を整備し、グループ全体の野菜販売量の1割を賄う構想だ。  外食で先陣を切ったのがワタミグループ。02年4月、農業生産法人、ワタミファームを設立。ワタミグループ各店に食材を供給している。ワタミファームは全国に9カ所。有機農産物の生産のほか、畜産・酪農もやっている。  三菱商事はコメに本腰を入れ、米穀卸2社と資本提携した。08年にミツハシ(横浜市)に33.4%を出資、10年に国内最大手の神明(神戸市)に20%を出資した。関東と関西の最大米卸と提携し、コメの流通を押さえた。09年には、米の生産や販売を行う山形県の農業生産法人、まいすたぁに出資した。三菱商事本体が農業生産法人に出資するのは初めてのこと。同年12月に施行された改正農地法などの規制緩和の流れが、三菱商事の農業参入を後押ししている。  企業が新たな収益源を求めて異業種に進出する際に、特に人気なのがメガソーラー(大規模太陽光発電所)とアグリビジネスだ。農業分野に進出する企業は、年々増加している。 政府の国家戦略会議は20年までの日本再生戦略を決定し、医療、環境、農林水産の3分野に優先的に取り組む方針を明記した。予算配分が手厚くなる農業は、一躍、成長産業に躍り出たのである。 (文=編集部) ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) まるで探偵!? 新オレオレ詐欺は家族情報を調べあげて実行 【対談】岩瀬大輔・中川淳一郎「仕事がデキない人の条件」 ゼネコンを次々とのみ込む大和ハウスが鹿島を超える日 ルネサス、エルピーダ失墜で、技術者の海外流出が止まらない 介護職員の年収は4倍に!?「日本再生戦略」のウソ 【対談】岩瀬大輔・中川淳一郎「“低い”意識を持て!」 銀行の強引勧誘で4千万円損害 被害者が語るデリバティブの罠

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「らでぃっしゅぼーや」HPより。
 農業は天候によって収穫量が増減し、収支の予測が立てにくいとされてきた。だが、植物工場など新たなシステムの導入で、農業に進出する企業が増えてきている。最近では、「エッ!」と驚くような会社までが新規参入している。  証券最大手、野村ホールディングス(HD)の株主総会では「野菜ホールディングスに社名を変えよ」といったとっぴな株主提案が話題になった。この提案は議案には採用されなかったが、野村HDが農業に進出したことを皮肉ったものだ。  同社は10年10月、新会社・野村アグリプランニング&アドバイザリーを設立, 農業に関心のある自治体や企業に、経営ノウハウ・栽培技術を提供するなどコンサルティング業務を開始した。同時に、子会社・野村ファームを設立、温度や光を制御して効率的に農産物を生産する植物工場を千葉県で借りて、高糖度トマトの栽培を行う計画を打ち出した。だから「野菜ホールディングスに社名変更せよ」とからかわれたのだ。  異業種進出では、アグリビジネスが大人気だ。アグリとは農業のことだが、じいちゃん、ばあちゃん、かあちゃんの3ちゃんのイメージが強い農業という言葉は使わない。生産だけではなく新しい品種の開発や改良種の育成から、農産物の加工・貯蔵・流通までを含めた幅広い経済活動の総称がアグリビジネスなのだ。  携帯電話キャリアの最大手、NTTドコモは、ジャスダック上場の有機野菜や無添加食品の会員制宅配会社・らでぃっしゅぼーや(東京・港区)の株式を友好的なTOB(株式公開買い付け)で75.74%取得して子会社化、同社は上場廃止となった。  NTTドコモの12年3月期の連結売上高は4兆2400億円、営業利益8744億円。一方、らでぃっしゅぼーやの12年2月期の売上高は220億円、営業利益2.9億円。通信会社が、なぜ小さな野菜宅配会社を買収したのか?  ドコモはニュースリリースで、「日々の生活の根幹をなす食品は、日常的に利用されるモバイル端末と親和性が高い」と買収した理由を説明した。ドコモが描く青写真はこうだ。らでぃっしゅぼーやと共同で、スマートフォンやタブレット端末を使った通信販売システムを構築。携帯電話の顧客6000万人に、らでぃっしゅぼーやが提携している全国2600の契約農家が作る低農薬の有機野菜を宅配する。携帯の通信・通話料金と一緒に、売った野菜の代金を回収するというビジネスモデルだ。  スマートフォンの普及に伴って、携帯電話の通信・通信料金の値下げ競争に拍車がかかってきた。ドコモは11年11月に発表した「中期ビジョン2015」で「これからは総合サービス事業として、モバイルとのシナジー効果が高いさまざまな事業領域において新たな価値創造に向けた取り組みを推進していく」と宣言した。野菜の宅配会社の買収は「モバイルとのシナジー効果」を高めることができるかどうかの実験の場を確保する意味合いが強い。 「スマホで野菜を買う」。現場感覚ゼロの経営企画担当者が、いかにも思いつきそうなアイデアである。ドコモのユーザーがスマホを使って野菜を注文する、と本気で思っているのだろうか?  思い起こされるのはユニクロの失敗である。ユニクロを運営するファーストリテイリングは02年9月、子会社エフアール・フーズを設立し、「SKIP」というブランド名で生鮮野菜のインターネット通販を始めた。販売の柱となるのは会員制の定期購入クラブ「SKIPクラブ」。隔週ごとに「おまかせ」で旬の野菜や果物の詰め合わせが届く。全量買い上げ契約を結んだ全国500余の農家が生鮮野菜を提供した。  余分な水と肥料を極力抑え、自然本来の持つ力を引き出すという永田農業研究所が提唱する「永田農法」で生産した野菜というのがセールスポイントだった。時間をたっぷりかけて作るこの農法の野菜は、糖度の高いトマトなどで有名だった。普通のスーパーの野菜よりは高くなるが、安全が売り物。03年には松屋銀座地下の食品コーナーに生鮮野菜売り場を出店したのを皮切りに、5つの直営店を出した。  だが、生鮮野菜の販売は大失敗。04年3月、エフアール・フーズは解散して、野菜の販売事業から撤退した。価格の高さと会員制コースの使い勝手の悪さがネックとなり28億円の赤字を出した。  当時ユニクロは、フリースのブームが去り、停滞期に入っていた。行き詰まりを打破するために、元気が出る革新的プロジェクトとして野菜の販売に乗り出した。柳井正会長(現・会長兼社長)は「ユニクロ方式がまったく別の業種・業態である農業の世界で通用するか、やってみなければわからない」と語っていた。  失敗だとわかったら、いち早く撤退するのが柳井氏の真骨頂だ。「失敗しても会社がつぶれなければいい。失敗するなら早く失敗して、早く修正すればいい」との考え方は、この時から一貫している。  新規参入がうまくいくとは限らないのだが、農業に進出する企業は多い。  読者諸氏は、トヨタ自動車がこの分野に進出していることをご存じだろうか。トヨタは01年、インドネシアのスマトラ島にトヨタ・バイオ・インドネシアを設立し、100ヘクタール余りの農場でサツマイモの栽培を始めた。このサツマイモは日本に輸入され、鹿児島で黒豚の飼料となり、鹿児島産の焼酎にも一部利用されている。将来的には、バイオプラスチックの原料とする計画だ。  農業への参入に積極的なのが小売業や外食産業だ。セブン&アイ・ホールディングスは08年8月に千葉県で農業生産法人を設立。傘下のイトーヨーカ堂は食品リサイクルによる環境循環型農業を行う農事会社、セブンファームを持っている。スーパーで廃棄される食品の残りかすを回収して堆肥化。契約農場でこれを活用し、ニンジンやタマネギ、サツマイモなどの露地野菜を栽培している。収穫された農産物はイトーヨーカ堂の店舗で販売されている。現在セブンファームは6カ所ある。  ローソンは10年6月、農業生産法人、ローソンファームを設立。傘下の農場で栽培した野菜を自社店で販売し始めた。大手コンビニが自社の農場で野菜を生産し販売するのは、初めての試みだ。全国に10カ所で農場を整備し、グループ全体の野菜販売量の1割を賄う構想だ。  外食で先陣を切ったのがワタミグループ。02年4月、農業生産法人、ワタミファームを設立。ワタミグループ各店に食材を供給している。ワタミファームは全国に9カ所。有機農産物の生産のほか、畜産・酪農もやっている。  三菱商事はコメに本腰を入れ、米穀卸2社と資本提携した。08年にミツハシ(横浜市)に33.4%を出資、10年に国内最大手の神明(神戸市)に20%を出資した。関東と関西の最大米卸と提携し、コメの流通を押さえた。09年には、米の生産や販売を行う山形県の農業生産法人、まいすたぁに出資した。三菱商事本体が農業生産法人に出資するのは初めてのこと。同年12月に施行された改正農地法などの規制緩和の流れが、三菱商事の農業参入を後押ししている。  企業が新たな収益源を求めて異業種に進出する際に、特に人気なのがメガソーラー(大規模太陽光発電所)とアグリビジネスだ。農業分野に進出する企業は、年々増加している。 政府の国家戦略会議は20年までの日本再生戦略を決定し、医療、環境、農林水産の3分野に優先的に取り組む方針を明記した。予算配分が手厚くなる農業は、一躍、成長産業に躍り出たのである。 (文=編集部) ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) まるで探偵!? 新オレオレ詐欺は家族情報を調べあげて実行 【対談】岩瀬大輔・中川淳一郎「仕事がデキない人の条件」 ゼネコンを次々とのみ込む大和ハウスが鹿島を超える日 ルネサス、エルピーダ失墜で、技術者の海外流出が止まらない 介護職員の年収は4倍に!?「日本再生戦略」のウソ 【対談】岩瀬大輔・中川淳一郎「“低い”意識を持て!」 銀行の強引勧誘で4千万円損害 被害者が語るデリバティブの罠

ユニクロ、トヨタも参戦! ドコモが野菜宅配会社を買収した狙い

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) まるで探偵!? 新オレオレ詐欺は家族情報を調べあげて実行 【対談】岩瀬大輔・中川淳一郎「仕事がデキない人の条件」 ゼネコンを次々とのみ込む大和ハウスが鹿島を超える日 ■特にオススメ記事はこちら! ユニクロ、トヨタも参戦! ドコモが野菜宅配会社を買収した狙い - Business Journal(8月16日)
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「らでぃっしゅぼーや」HPより。
 農業は天候によって収穫量が増減し、収支の予測が立てにくいとされてきた。だが、植物工場など新たなシステムの導入で、農業に進出する企業が増えてきている。最近では、「エッ!」と驚くような会社までが新規参入している。  証券最大手、野村ホールディングス(HD)の株主総会では「野菜ホールディングスに社名を変えよ」といったとっぴな株主提案が話題になった。この提案は議案には採用されなかったが、野村HDが農業に進出したことを皮肉ったものだ。  同社は10年10月、新会社・野村アグリプランニング&アドバイザリーを設立, 農業に関心のある自治体や企業に、経営ノウハウ・栽培技術を提供するなどコンサルティング業務を開始した。同時に、子会社・野村ファームを設立、温度や光を制御して効率的に農産物を生産する植物工場を千葉県で借りて、高糖度トマトの栽培を行う計画を打ち出した。だから「野菜ホールディングスに社名変更せよ」とからかわれたのだ。  異業種進出では、アグリビジネスが大人気だ。アグリとは農業のことだが、じいちゃん、ばあちゃん、かあちゃんの3ちゃんのイメージが強い農業という言葉は使わない。生産だけではなく新しい品種の開発や改良種の育成から、農産物の加工・貯蔵・流通までを含めた幅広い経済活動の総称がアグリビジネスなのだ。  携帯電話キャリアの最大手、NTTドコモは、ジャスダック上場の有機野菜や無添加食品の会員制宅配会社・らでぃっしゅぼーや(東京・港区)の株式を友好的なTOB(株式公開買い付け)で75.74%取得して子会社化、同社は上場廃止となった。  NTTドコモの12年3月期の連結売上高は4兆2400億円、営業利益8744億円。一方、らでぃっしゅぼーやの12年2月期の売上高は220億円、営業利益2.9億円。通信会社が、なぜ小さな野菜宅配会社を買収したのか?  ドコモはニュースリリースで、「日々の生活の根幹をなす食品は、日常的に利用されるモバイル端末と親和性が高い」と買収した理由を説明した。ドコモが描く青写真はこうだ。らでぃっしゅぼーやと共同で、スマートフォンやタブレット端末を使った通信販売システムを構築。携帯電話の顧客6000万人に、らでぃっしゅぼーやが提携している全国2600の契約農家が作る低農薬の有機野菜を宅配する。携帯の通信・通話料金と一緒に、売った野菜の代金を回収するというビジネスモデルだ。  スマートフォンの普及に伴って、携帯電話の通信・通信料金の値下げ競争に拍車がかかってきた。ドコモは11年11月に発表した「中期ビジョン2015」で「これからは総合サービス事業として、モバイルとのシナジー効果が高いさまざまな事業領域において新たな価値創造に向けた取り組みを推進していく」と宣言した。野菜の宅配会社の買収は「モバイルとのシナジー効果」を高めることができるかどうかの実験の場を確保する意味合いが強い。 「スマホで野菜を買う」。現場感覚ゼロの経営企画担当者が、いかにも思いつきそうなアイデアである。ドコモのユーザーがスマホを使って野菜を注文する、と本気で思っているのだろうか?  思い起こされるのはユニクロの失敗である。ユニクロを運営するファーストリテイリングは02年9月、子会社エフアール・フーズを設立し、「SKIP」というブランド名で生鮮野菜のインターネット通販を始めた。販売の柱となるのは会員制の定期購入クラブ「SKIPクラブ」。隔週ごとに「おまかせ」で旬の野菜や果物の詰め合わせが届く。全量買い上げ契約を結んだ全国500余の農家が生鮮野菜を提供した。  余分な水と肥料を極力抑え、自然本来の持つ力を引き出すという永田農業研究所が提唱する「永田農法」で生産した野菜というのがセールスポイントだった。時間をたっぷりかけて作るこの農法の野菜は、糖度の高いトマトなどで有名だった。普通のスーパーの野菜よりは高くなるが、安全が売り物。03年には松屋銀座地下の食品コーナーに生鮮野菜売り場を出店したのを皮切りに、5つの直営店を出した。  だが、生鮮野菜の販売は大失敗。04年3月、エフアール・フーズは解散して、野菜の販売事業から撤退した。価格の高さと会員制コースの使い勝手の悪さがネックとなり28億円の赤字を出した。  当時ユニクロは、フリースのブームが去り、停滞期に入っていた。行き詰まりを打破するために、元気が出る革新的プロジェクトとして野菜の販売に乗り出した。柳井正会長(現・会長兼社長)は「ユニクロ方式がまったく別の業種・業態である農業の世界で通用するか、やってみなければわからない」と語っていた。  失敗だとわかったら、いち早く撤退するのが柳井氏の真骨頂だ。「失敗しても会社がつぶれなければいい。失敗するなら早く失敗して、早く修正すればいい」との考え方は、この時から一貫している。  新規参入がうまくいくとは限らないのだが、農業に進出する企業は多い。  読者諸氏は、トヨタ自動車がこの分野に進出していることをご存じだろうか。トヨタは01年、インドネシアのスマトラ島にトヨタ・バイオ・インドネシアを設立し、100ヘクタール余りの農場でサツマイモの栽培を始めた。このサツマイモは日本に輸入され、鹿児島で黒豚の飼料となり、鹿児島産の焼酎にも一部利用されている。将来的には、バイオプラスチックの原料とする計画だ。  農業への参入に積極的なのが小売業や外食産業だ。セブン&アイ・ホールディングスは08年8月に千葉県で農業生産法人を設立。傘下のイトーヨーカ堂は食品リサイクルによる環境循環型農業を行う農事会社、セブンファームを持っている。スーパーで廃棄される食品の残りかすを回収して堆肥化。契約農場でこれを活用し、ニンジンやタマネギ、サツマイモなどの露地野菜を栽培している。収穫された農産物はイトーヨーカ堂の店舗で販売されている。現在セブンファームは6カ所ある。  ローソンは10年6月、農業生産法人、ローソンファームを設立。傘下の農場で栽培した野菜を自社店で販売し始めた。大手コンビニが自社の農場で野菜を生産し販売するのは、初めての試みだ。全国に10カ所で農場を整備し、グループ全体の野菜販売量の1割を賄う構想だ。  外食で先陣を切ったのがワタミグループ。02年4月、農業生産法人、ワタミファームを設立。ワタミグループ各店に食材を供給している。ワタミファームは全国に9カ所。有機農産物の生産のほか、畜産・酪農もやっている。  三菱商事はコメに本腰を入れ、米穀卸2社と資本提携した。08年にミツハシ(横浜市)に33.4%を出資、10年に国内最大手の神明(神戸市)に20%を出資した。関東と関西の最大米卸と提携し、コメの流通を押さえた。09年には、米の生産や販売を行う山形県の農業生産法人、まいすたぁに出資した。三菱商事本体が農業生産法人に出資するのは初めてのこと。同年12月に施行された改正農地法などの規制緩和の流れが、三菱商事の農業参入を後押ししている。  企業が新たな収益源を求めて異業種に進出する際に、特に人気なのがメガソーラー(大規模太陽光発電所)とアグリビジネスだ。農業分野に進出する企業は、年々増加している。 政府の国家戦略会議は20年までの日本再生戦略を決定し、医療、環境、農林水産の3分野に優先的に取り組む方針を明記した。予算配分が手厚くなる農業は、一躍、成長産業に躍り出たのである。 (文=編集部) ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) まるで探偵!? 新オレオレ詐欺は家族情報を調べあげて実行 【対談】岩瀬大輔・中川淳一郎「仕事がデキない人の条件」 ゼネコンを次々とのみ込む大和ハウスが鹿島を超える日 ルネサス、エルピーダ失墜で、技術者の海外流出が止まらない 介護職員の年収は4倍に!?「日本再生戦略」のウソ 【対談】岩瀬大輔・中川淳一郎「“低い”意識を持て!」 銀行の強引勧誘で4千万円損害 被害者が語るデリバティブの罠

月末はドコモショップにヤクザが並ぶ!?

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 生い立ちから垣間見える"老害"渡邉恒雄の意外な一面 ソニーの二の舞い、任天堂復活のカギはローテクとマリオ? 絶対にしないはずだった!? ユニクロが世襲人事 ■特にオススメ記事はこちら! 月末はドコモショップにヤクザが並ぶ!? - Business Journal(6月18日) 
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溝口敦著『渡辺芳則組長が語った
「山口組経営学」』(竹書房)
 あるNTTドコモの関係者によると、「月末近くになると、ドコモショップの支払い窓口に長蛇の列ができる。時には100人を超えることもある。それもなんとなくガラの悪い人が多い」という。それもそのはず、銀行口座を持っていない暴力団員が携帯電話料金の支払いに押し寄せているのだ。  銀行が預金約款の中に「反社会的勢力排除条項」を加えたことで、暴力団関係者は預金口座を持てなくなった。すでに開設している預金口座も解約させられることになる。このため、携帯電話の使用料金の口座引き落としができなくなった暴力団員が、月末近くになるとドコモショップに大挙して押し寄せることになる。  ある暴力団幹部は「子供が学校でいじめに遭っている」という。銀行口座が作れないため、授業料や給食費を現金で学校に持っていくことが、いじめの対象になったという。各都道府県が制定した暴力団排除条例(暴排条例)により、暴力団関係者とわかって利益やサービスを供与すると提供者も罰せられることになるため、外食ができなくなり、出前も取れなくなった。このような暴力団関係者が市民生活を営めない例は、枚挙にいとまがない。  しかし、そればかりではない。1991年の暴力団対策法、99年の組織犯罪処罰法以降、暴力団は確実に衰退し始めている。それは、昨今の暴力団犯罪を見れば顕著に表れている。  その象徴的な事件が、2011年7月に起こった2つの事件だ。山口組弘道会の直系組長が、愛知県内のホームセンターで窃盗(万引き)をして現行犯逮捕された。万引きした品物は、電球、キッチン用品、昆虫飼育用品など十数点で5500円相当だった。暴力団組長でありながら、犯行時の所持金は1万5000円。取り調べに対して、「子供用品や家庭用品を盗んだ」と供述した。  山口組弘道会といえば、現在の山口組6代目、司忍組長の出身母体であり、高山清司組長は山口組若頭を務める山口組の最大組織でもある。その弘道会の直系組長が万引きで捕まっているのだ。  さらに、同じ月に組織的なカーナビ窃盗を捜査していた愛知県警は、山口組系山健組の組長を窃盗容疑で逮捕した。5代目山口組組長の渡辺芳則は山健組の出身であり、山健組は山口組の最大派閥でもある。また11年9月には、同じく山口組系の組長が銭湯の脱衣所で、ロッカーから現金などを盗もうとして窃盗未遂容疑で大阪府警に現行犯逮捕されている。いかに暴力団がシノギ(収入を得る手段)に困っているのかを象徴するような事件だ。  ある警視庁幹部は、「暴力団では、窃盗・詐欺等の犯罪は組織の恥として、昔はすぐに破門等の処分をしていたが、現在はなりふり構わず御法度だった窃盗や詐欺に手を出し、資金の調達に奔走している」という。  暴対法、暴排条例の影響は、暴力団以外にも飛び火している。大阪では露天商(的屋)団体「小車誠会」が、11年10月に解散宣言を行った。的屋は暴力団とは違い、神社仏閣などに屋台を出店する露天商だが、これまでは暴力団と親密な関係を保っていた。「小車誠会」も山口組の2次団体であった。しかし、暴排条例により、的屋として暴力団に所属していれば、神社仏閣などから屋台の出店を拒否されるため、そのメリットがなくなった。  暴力団の衰退は、統計にも表れている。全国の暴力団関係者は昨年1年間で8300人減少し、7万300人となった。2年連続で、暴力団対策法施行後の最少を更新した。このうち都内は1万5950人で、同じく1000人減少している。特に全国の44.1%にあたる3万1000人の構成員を抱える山口組は、昨年1年間で3900人も減少している。まさに"暴力団受難の時代"が到来している。 (文=鷲尾香一) ■そのほかの「Business Journal」の人気記事 生い立ちから垣間見える"老害"渡邉恒雄の意外な一面 ソニーの二の舞い、任天堂復活のカギはローテクとマリオ? 絶対にしないはずだった!? ユニクロが世襲人事 孫社長の朝令暮改にうんざり 社員が語るソフトバンク みずほ銀行社員語る「アジア出張では幹部も夜の"ご視察"!?」 オリンパス社員語る「会長訓示『粉飾は大したことじゃない』」 ルネサス社員語る「社員をもっとクビにしないと会社潰れる」