日本食の代表・寿司。
最近では安くておいしい回転寿司も増えたが、中目黒に見つけたのは、ちょっと、というか大いに変わった寿司屋だった。
店に入りカウンター席に座り、愛想のいい大将に創作寿司を注文すると最初の一言が、
「怒らないでくださいね」
飲食店でこんな事を言われるのは初めてだ。しかし、出てきた寿司を見ると徐々にその意味が分かって来た。

シメサバのにぎりとろけるチーズ乗せ。
バジルのソースがかかっていてイタリアンな雰囲気。シメサバの味を楽しみにして頬張ったが、チーズの香りが強すぎてシメサバはどこへやら。マズくはないが、食べた後も上あごにチーズがべったりくっついていた。子供向けにはいいかも。

ベーコン、ウズラの目玉焼き乗せ。
モーニングセットという名前らしい。酢飯とも合い、普通にうまい。が、これが寿司か? 徐々に大将が最初に言った言葉の意味が分かって来た。

カレイのエンガワ豆乳しゃぶしゃぶゴマソースがけ。
日によってネタは変わるようだが、豆乳でトロトロになったクリーミーなエンガワが口の中でさらにトロけ、後からゴマの風味が香ってくる。すべてが絶妙にマッチしていて非常にうまい。

焼きシマアジのカブ千枚漬けサンド。
千枚漬けの味が強すぎて、魚の味が伝わってこずイマイチ。この辺で客、怒りだすのかも(笑)。

めんたいマヨネーズオムレツ。
もちろん中には酢飯が入っていて、想像通りの味。子供向きだがうまい。

アジの握り。
見た目は普通のにぎりだが、ごま油とにんにくのソースで、一瞬、焼き肉を食べたのかと思った。ネタの味を生かすという点では「?」だが、味そのものはいい。

アイスクリームの軍艦巻きマンゴー添え。
まあ、最悪の寿司のひとつ。冷たいアイスと酢飯、甘酸っぱいマンゴーと練乳、どれもがまったく合わず口の中で別々の味を主張し合っている。店の趣旨を理解していない客大爆発!ってところ(笑)。全部別々に食べればうまいのに。
他にも3貫出て、計10貫で2,950円。腹一杯。最後に大将に正直にベストとワーストを発表すると、うれしそうに聞いてくれた。さらに、創作寿司を始めたきっかけを聞くと、そこには大将の板前人生の転機があるのだった。その話は行って直接聞いていただきたい。
また、「食べ○グ」では酷評されているが、その客は入る店を間違えてしまったのだろう。その酷評すらネタ振りにしか思わない理解ある人が行く寿司屋である。
うもうございました。

中目黒駅から徒歩約5分 鯉寿司
(文・写真=よしよし)