安倍・プーチン会談“不平等条約”悲観するのは早い? 1対1の「95分間」に何が話されたか

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 昨年12月のロシア・プーチン大統領の訪日では「ロシアに3,000億円を献上しただけ」「4島のうち2島すら取り返せなかった」と政府への評価は散々で、共同通信も「日本人の52%が会談に不満」と伝えていたが、現実には会談は始まったばかりで、実際に進展の兆しは十分にありそうだ。  一説には、日米ロが北方4島に共同でカジノ建設を行うという見方もある。昨年、プーチン大統領は、トランプ次期大統領と電話会談、これが識者の間では、カジノ計画の再燃と見る者がいるわけだ。  実際、トランプ氏が10年前に来日した際会談した前参院議員の浜田和幸氏は、米ロでの北方4島カジノ計画があったことを明かしており、安倍首相が今回そこに全面協力の姿勢を見せ、それでカジノ法案の強行採決につながったという可能性はなくはない。実際に建設となれば、領土を占領するロシア、カジノのノウハウを持つアメリカ、北海道から資材搬入など協力に不可欠な日本の3国が手を組むことはあり得る。  ただ、そんな夢みたいな話を抜きにしても、前向きに解釈できる点はたくさんあった。プーチン来日の日程が発表された際、実はロシアの政府系メディア・スプートニク紙がネット版で組んでいた特集ページ「南クリル諸島:不和あるいは協力の島?」なるトピックへのリンクを一時削除し、代わりに「北方領土に関する交渉が始まる」と題する記事を掲載。まさにロシア側の慎重姿勢の表れである。  安倍=プーチンの間では68にもわたる合意事項があり、ここには「査証(ビザ)の簡略化」もある。会談の翌日、日本の外務省は早速、ロシア人の入国に対する査証期限を3年から5年に延長する措置を取ると発表し、ロシア外務省も日本人のロシア入国制限の緩和を発表して応えた。さらには4島への渡航に査証簡略化の案も出ている。  会談の結果を不平等条約だとする声は大きいが、実際には4島における日本の地位は向上しているのは間違いない。さらに言えば、公式発表とは別に、秘密合意があったという衝撃情報もある。  今回、両首脳は通訳のみを置いた一対一の会談を95分も持っており、ここで「秘密合意」が交わされた可能性があるのだ。  ある情報では、そこで「日本の国連常任理事国入りの支持」や「核シェアリング」をにおわすやりとりがされたという。これらがマユツバでも、現実的にあったと見るのが「安全保障の強化」だ。  公式発表では「両国の安全保障会議間の対話や防衛交流が行われていることを歓迎し、今後もこれらの対話や交流を継続することで一致した」とされたが、これは簡単に言えば軍事協力のこと。つまり、自衛隊がロシア製兵器を買ったり、日本企業がロシア軍に武器を売るかもしれないという。  実際、数日後にはロシアのラブロフ外相が「日本とロシアは軍事協力に関する会議を拡大すべきだ」と明言、同日に安倍首相もロシア側のインタビューに対し、「(北朝鮮への圧力を)日露がさらに協力していかなければならない」と答えている。「安全保障」という名目ですでに何らかの合意が成立しているはずなのである。  昨年、小笠原で中国漁船が違法操業をして問題化したが、ある事情通からは「中国漁船がオホーツク海のロシア海域でも違法操業を繰り返していることから、ロシア側が日本に日露合同の強硬対策を話し合うべく協力を求めた」という話も聞けた。  北方4島は、そもそも外務省が長年「日本に領土問題は存在しない」とするのが公式見解だったが、返還交渉を始めていることで、いまや問題の存在を素直に認めた形になっている。一方、ロシアは北方4島での経済特区措置を停止し、ロシア企業を誘致するための優遇をストップさせている。これはまさに日ロ共同での北方4島の問題解決に前進しているとしか見えないのだ。  ロシアはそれまで手前勝手に決めていた4島での経済政策を、日本の顔色を伺って止めているのだから、そこは安易に「失敗」などと言わずに慎重に見極めていく必要がある。  いま新しい協力体制は始まったばかりで、ポジティブな見方をすれば、北方4島一帯については日本は中国、韓国を出し抜いて開発権を手にしたともいえ、悲観するのはまだ早すぎる。 (文=青山智樹/NEWSIDER Tokyo)

安倍・プーチン会談“不平等条約”悲観するのは早い? 1対1の「95分間」に何が話されたか

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 昨年12月のロシア・プーチン大統領の訪日では「ロシアに3,000億円を献上しただけ」「4島のうち2島すら取り返せなかった」と政府への評価は散々で、共同通信も「日本人の52%が会談に不満」と伝えていたが、現実には会談は始まったばかりで、実際に進展の兆しは十分にありそうだ。  一説には、日米ロが北方4島に共同でカジノ建設を行うという見方もある。昨年、プーチン大統領は、トランプ次期大統領と電話会談、これが識者の間では、カジノ計画の再燃と見る者がいるわけだ。  実際、トランプ氏が10年前に来日した際会談した前参院議員の浜田和幸氏は、米ロでの北方4島カジノ計画があったことを明かしており、安倍首相が今回そこに全面協力の姿勢を見せ、それでカジノ法案の強行採決につながったという可能性はなくはない。実際に建設となれば、領土を占領するロシア、カジノのノウハウを持つアメリカ、北海道から資材搬入など協力に不可欠な日本の3国が手を組むことはあり得る。  ただ、そんな夢みたいな話を抜きにしても、前向きに解釈できる点はたくさんあった。プーチン来日の日程が発表された際、実はロシアの政府系メディア・スプートニク紙がネット版で組んでいた特集ページ「南クリル諸島:不和あるいは協力の島?」なるトピックへのリンクを一時削除し、代わりに「北方領土に関する交渉が始まる」と題する記事を掲載。まさにロシア側の慎重姿勢の表れである。  安倍=プーチンの間では68にもわたる合意事項があり、ここには「査証(ビザ)の簡略化」もある。会談の翌日、日本の外務省は早速、ロシア人の入国に対する査証期限を3年から5年に延長する措置を取ると発表し、ロシア外務省も日本人のロシア入国制限の緩和を発表して応えた。さらには4島への渡航に査証簡略化の案も出ている。  会談の結果を不平等条約だとする声は大きいが、実際には4島における日本の地位は向上しているのは間違いない。さらに言えば、公式発表とは別に、秘密合意があったという衝撃情報もある。  今回、両首脳は通訳のみを置いた一対一の会談を95分も持っており、ここで「秘密合意」が交わされた可能性があるのだ。  ある情報では、そこで「日本の国連常任理事国入りの支持」や「核シェアリング」をにおわすやりとりがされたという。これらがマユツバでも、現実的にあったと見るのが「安全保障の強化」だ。  公式発表では「両国の安全保障会議間の対話や防衛交流が行われていることを歓迎し、今後もこれらの対話や交流を継続することで一致した」とされたが、これは簡単に言えば軍事協力のこと。つまり、自衛隊がロシア製兵器を買ったり、日本企業がロシア軍に武器を売るかもしれないという。  実際、数日後にはロシアのラブロフ外相が「日本とロシアは軍事協力に関する会議を拡大すべきだ」と明言、同日に安倍首相もロシア側のインタビューに対し、「(北朝鮮への圧力を)日露がさらに協力していかなければならない」と答えている。「安全保障」という名目ですでに何らかの合意が成立しているはずなのである。  昨年、小笠原で中国漁船が違法操業をして問題化したが、ある事情通からは「中国漁船がオホーツク海のロシア海域でも違法操業を繰り返していることから、ロシア側が日本に日露合同の強硬対策を話し合うべく協力を求めた」という話も聞けた。  北方4島は、そもそも外務省が長年「日本に領土問題は存在しない」とするのが公式見解だったが、返還交渉を始めていることで、いまや問題の存在を素直に認めた形になっている。一方、ロシアは北方4島での経済特区措置を停止し、ロシア企業を誘致するための優遇をストップさせている。これはまさに日ロ共同での北方4島の問題解決に前進しているとしか見えないのだ。  ロシアはそれまで手前勝手に決めていた4島での経済政策を、日本の顔色を伺って止めているのだから、そこは安易に「失敗」などと言わずに慎重に見極めていく必要がある。  いま新しい協力体制は始まったばかりで、ポジティブな見方をすれば、北方4島一帯については日本は中国、韓国を出し抜いて開発権を手にしたともいえ、悲観するのはまだ早すぎる。 (文=青山智樹/NEWSIDER Tokyo)

ファンサイトに、写真入りグッズも……中国でプーチン人気が広がるワケ

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「週刊ニューズウィーク日本版 2014年3/4号」( 阪急コミュニケーションズ)
 ウクライナ政変に乗じ、クリミア半島での支配を広げるロシアで、プーチン大統領の支持率が上昇している。全ロシア世論調査センターによると、3月1~2日の時点でプーチン大統領の支持率は67.8%に達し、2012年5月に3期目に就任して以来の最高値となった。  そんな空前のプーチン人気が、隣国である中国にも及んでいるという。北京市在住の日本人男性は語る。 「微博(中国版Twitter)では、ロシアがクリミア半島を事実上制圧したころから、プーチンをたたえる書き込みが相次いでいるし、プーチン大統領のファンサイトまで登場しています。また、ニセモノ市場としても知られるショッピングモールの秀水街などでは、プーチンの写真がプリントされたTシャツや胸像が売られている。中国のメディアは最近、やたらプーチンに好意的で、表紙にプーチンを登場させる雑誌も複数ある」  中国で、外国の現役指導者がこれほどまでに人気を集めるのは異例のこと。こうした人気の理由について、広東省ブロック紙記者はこう話す。 「中国人は昔から『強い指導者』に憧れを持っている。意外かもしれませんが、日本の田中角栄や小泉純一郎は、中国でも政治家としての評価が高かった。プーチン大統領の、テロや隣国に対する断固とした姿勢は、まさに中国人の理想の指導者像。ただ、ここまでの人気の裏には、同様の問題に手をこまねく、習近平政権への弱腰批判が暗に秘められているともいえる。当局も危機感を感じ、ネット上での過剰なプーチン礼賛に対し、言論統制を強めている」  中国人民は、日本の一部をアジアのクリミア半島にしたいと願っているのかもしれない。 (文=牧野源)

プーチン"ペーペー時代"を知るアントニオ猪木が外交問題に卍固め!!

――月刊サイゾーがウェブで読める「サイゾーpremium」から、今ホットな話題に関する記事をご紹介!  21日に投開票が行われる参院選に向け、各党候補者の選挙活動も活発化しています。そんな中、注目したいのが日本維新の会から比例代表で立候補したアントニオ猪木氏(70)。「サイゾーpremium」では過去に猪木氏へのインタビューを行っています。当時、外交問題について熱く語っていた猪木氏ですが、国会議員になった暁には悪化の一途をたどる日中、日韓外交にも闘魂を注入してくれるのでしょうか……。 ■今回のピックアップ記事 『プーチン"ペーペー時代"を知るアントニオ猪木が外交問題に卍固め!!』(2011年1月号「NEWS SOURCE」より)  プロレスラーとしてその名を全世界に轟かし、時には政治家として、時には実業家として活躍の場を変えてきたアントニオ猪木が、プロレスデビュー50周年を迎えた。モスクワや北朝鮮で興行を行い、同国に独自のパイプを持つアントン、今回はマジメに外交問題を聞いた!
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軟弱な政策にカツを入れる猪木氏。
(写真/ほりぐちあや)
──デビュー50周年おめでとうございます!! 早速ですが、各国に独自のパイプを持つ猪木さんに、昨今の外交問題を伺いたいと思います。まずは尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件では、中国に対する姿勢をはじめ、民主党の及び腰の外交が続いています。この状況はどう見ていますか? 猪木 結局、政治家に余裕がないんでしょうね。自分たちの政権が安定していない中で、そこまで目が向いていかないというか。それと、外交を知っている政治家が本当に少ない。オレは湾岸戦争最中の1990年12月、イラクで人質となった日本人を救出したこともあったけど、そこで学んだことは、日本のモノサシで測るんじゃなくて、相手の立場に立った外交もあるってコト。中国の民主化についても知人の同国要人からは「日本の10倍も国民がいて、民衆に言論の自由を与えると、国家そのものが崩壊してしまう」という声もある。国によって政治の在り方は違いますから、そこは理解した上で話し合うことが大切ですよ。

──北朝鮮も日本にとっては大きな火種です。韓国領土への砲撃が世界中で非難を浴びましたが、95年に北朝鮮で「平和の祭典」を行ったこともある猪木さんは独自のパイプをお持ちとか? 猪木 10月に、金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長、まあ、金正日(キム・ジョンイル)にとって一番の側近で外務大臣的な役割の方に会ったんですよ。こう言うと北朝鮮の太鼓持ちのように思われるかもしれないけど、彼らは「拉致問題の生存者を2週間で帰国させるという約束を反故にされた」という気持ちが非常に強い。日本には北朝鮮幹部と独自のパイプを持つ人がいないことも問題なのでしょうが、オレが北朝鮮に行くときに与野党問わず政治家先生にも「一緒に行きましょう」って言ったんだけど、誰も来なかった(苦笑)。今後、北朝鮮は、ますます中国に寄っていくと思うよ。10月の訪朝で見たマスゲームに、獅子が出てきたりパンダが出てきたり、非常に中国に気を使っていることがわかりますから。 ──一方、北方領土問題ではロシアのメドベージェフ大統領が11月に国後島を強制訪問し、マスコミを賑わせました。そういえば、猪木さんは冷戦末期、モスクワで興行も行っていますよね? 猪木 89年のコトだけど、そのときはプーチン首相なんて、KGBの"ペーペー"だった(笑)。そもそもロシアは、表と裏の世界が表裏一体で、裏の世界を通さないと政治家は国政を動かせないんですよ、かつての日本の政治がそうであったようにね。  まあ、東アジアの諸問題にしても、北方領土問題にしても、今の政治家には"体験"がないから。プロの営業マンなら、交渉相手をどうやって切り崩していこうかというポイントがわかるわけじゃないですか。でも、何も経験していない新人は、そのポイントがまったくわからない。それと同じでね、日本の政治家には外交の"プロ"がいないんです。それが一番の問題ですね。 (構成/大貫真之介)
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『アントニオ猪木デビュー50周年記念 DVD-BOX』 20枚組、約62時間収録のボックスセットを発売。格闘史に残る名バウトからマサ斎藤との巌流島決戦を初映像ノーカット収録! 発売/ビデオ・パック・ニッポン、販売元/TCエンタテインメント、価格/10万5000円(税込) 「サイゾーpremium」では他にも選挙に斬り込む記事が満載です!】衆院選が浮き彫りにした現行選挙制度の瑕疵参院選に向けて議連の動きが加速……してない!? 「食と政治」打算的な関係学会員、党員、番記者に聞く公明党"禁断"の選挙戦略
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さすがは元KGB!? 裸の美女の襲撃にもご満悦のプーチン大統領

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オーマイガッ!
「くたばれ独裁者!」  4月8日、ドイツ・ハノーバーの国際産業技術見本市の会場を訪れていたロシアのプーチン大統領を、3人の上半身裸の女性が襲撃した。  彼女たちは、圧政やイスラム教における女性差別、売春産業などに対する裸の抗議を繰り返している女性団体、FEMENのメンバーだ。  FEMENは、プーチン大統領を批判する曲を演奏したロシアの女性バンド「プッシー・ライオット」のメンバーが拘留され、禁固刑が下ったことをきっかけに、反プーチン活動を活発化させている。それに加え、今回の抗議行動は、ロシア当局が最近、国内のNGO団体への監視を強めていることに対するものでもあると、FEMENは主張している。  現場にはドイツのメルケル首相ほか、両国の複数の要人が同行していたが、警備員にガードされながらも突然の招かざる客に、一様に肝を冷やした表情だった。  そんな中、余裕の表情を浮かべていたのはプーチン大統領。罵声を上げながら向かってくる裸の一団を仁王立ちで迎えると、にんまりとした表情を浮かべて両手でサムズ・アップ。警備員に取り抑えられ、場外へと連行される彼女たちを笑顔で見送った。  その後の会見でも、FEMENの抗議活動について記者に問われ、「気に入ったよ。でも秩序は乱さないべきだ。政治的な議論をしたいのなら、服を着てすればいい」「服を脱ぐならヌーディスト・ビーチでね」とにこやかに回答していた。  さすがはKGB出身。肝の座り方がハンパない……。 (文=牧野源)

さすがは元KGB!? 裸の美女の襲撃にもご満悦のプーチン大統領

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オーマイガッ!
「くたばれ独裁者!」  4月8日、ドイツ・ハノーバーの国際産業技術見本市の会場を訪れていたロシアのプーチン大統領を、3人の上半身裸の女性が襲撃した。  彼女たちは、圧政やイスラム教における女性差別、売春産業などに対する裸の抗議を繰り返している女性団体、FEMENのメンバーだ。  FEMENは、プーチン大統領を批判する曲を演奏したロシアの女性バンド「プッシー・ライオット」のメンバーが拘留され、禁固刑が下ったことをきっかけに、反プーチン活動を活発化させている。それに加え、今回の抗議行動は、ロシア当局が最近、国内のNGO団体への監視を強めていることに対するものでもあると、FEMENは主張している。  現場にはドイツのメルケル首相ほか、両国の複数の要人が同行していたが、警備員にガードされながらも突然の招かざる客に、一様に肝を冷やした表情だった。  そんな中、余裕の表情を浮かべていたのはプーチン大統領。罵声を上げながら向かってくる裸の一団を仁王立ちで迎えると、にんまりとした表情を浮かべて両手でサムズ・アップ。警備員に取り抑えられ、場外へと連行される彼女たちを笑顔で見送った。  その後の会見でも、FEMENの抗議活動について記者に問われ、「気に入ったよ。でも秩序は乱さないべきだ。政治的な議論をしたいのなら、服を着てすればいい」「服を脱ぐならヌーディスト・ビーチでね」とにこやかに回答していた。  さすがはKGB出身。肝の座り方がハンパない……。 (文=牧野源)