韓国のネット上ではここ数年の間、老人や外国人、そして女性を差別、蔑視するヘイト表現が顕著に増え始めている。今月、放送通信委員会がその実態を調べた資料を公開した。 同委員会が削除を要請したコンテンツおよび停止を求めたアカウント数は、2013年に622件、14年に705件、15年に833件と、毎年10%以上増加。今年に限っていえば、前年比18.2%増となった。これらはあくまで、取り締まりが必要なほど悪質なものの数にすぎない。実際には、ニュースのコメント欄や掲示板、SNS上などあらゆる場所で差別的な書き込みを目にすることができる。 ネット上の差別発言を問題視している同委員会は、削除した発言の中身も公表した。例えば、老人に対して「老いたら死ぬべき」「家にひきこもって死を待て」など露骨な差別発言が増えたとしており、外国人に対しては「平均的な人間性が禁輸レベル」「ゴキブリ種族」など、特定の国の人々を蔑視する書き込みが少なくないと指摘。今後、差別発言を繰り返すコミュニティーサイトに対しては、継続的な監視と厳重な是正措置を取るとしている。 老人や外国人への差別発言もさることながら、今年、韓国社会で特に問題となったのは女性を差別する書き込みが急激に増えたことだ。韓国女性政策研究院の調べでは、NAVER、NATE、Daumなど、韓国のポータルサイトのニュースに書き込まれたコメント8万件のうち、2,267件が性差別的な内容で、その80%近くが女性を蔑視したものだったという。 韓国のネット上では、キムチ女(韓国人女性の蔑称)、上場廃止女(結婚市場から追い出された女)、Mom蟲(主婦の蔑称)、キム女史(運転のヘタな女性)など、女性を蔑視する言葉が次々と生まれている。また、女性の私生活を盗撮し、ネット上で公開するなど犯罪まがいの行為が流行しつつある。なぜ韓国では、時代と逆行するような女性蔑視現象が蔓延し始めているのだろうか? 韓国ネット問題に詳しい記者は話す。 「長らく男尊女卑の文化が染みついていた韓国ですが、ここ数年は、女性の社会進出が増え、立場も権利も“向上”しつつあります。しかしそれは、男性より女性の権利が強くなったということではなく、あくまで普通の国になりつつあるという意味。そんな当然のことですら疎ましく思い、女性の一挙手一投足に不満をぶつける男性が増えてきたということではないでしょうか」 そんな書き込みに業を煮やしたのか、最近では韓国人男性を“逆差別”する韓国人女性の言動も目立ってきた。女性会員が多い掲示板では、「韓国人の男の半分は買春蟲」「韓男蟲、性欲とチンコの大きさは反比例」など男性を蔑視する差別的な書き込みが随所で見受けられる。それら書き込みを行った女性ユーザーたちは、自分たちに向けられた差別を「男性にそのまま返す」という明確な意思を表明しており、“女性嫌悪”現象がなくならない限り、“男性差別”を続けるとしている。 また、女性を盗撮した動画が頻繁にアップロードされている大型掲示板「ソラネット」の撲滅を目指す謎の女性組織も登場。「メガリア」と呼ばれるその女性組織は、覆面をつけテレビなどにも出演し、リアル社会で女性差別と徹底抗戦すると表明し始めた。 ネットの性質として悪質な発言が増殖しやすいという特性はあるものの、韓国のそれは年々悪い方向に向かっている。特に性差別の応酬はしばらく続きそうで、来年はさらに泥沼化するのではないかと懸念する専門家やメディアも少なくないようだ。 (取材・文=河鐘基)イメージ画像(「Thinkstock」より)
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中流日本人の年収も超えた! 年収400万円稼ぐ、中国農村出稼ぎ民が売っているものとは
中国東部の山東省にある臨沂市の郊外にある小さな村・油簍には、2階建ての家が36棟もあり、マンションも4棟ある。これだけでも農村としてはかなり珍しいが、それだけではない。BMWやベンツ、マセラティなどの高級車も並んでいる。このあたりでは年収20数万元(約400万円)の世帯など当たり前。この金額は、農民にしてはかなり高額。上海の一般的なホワイトカラーの年収よりも高いのは当然として、日本人の男性労働者の年収のボリュームゾーン(300~400万円台)に迫っているのだ(国税庁「平成26年民間給与実態統計調査結果」より)。 いったい、彼らの収入はどこから来ているのか? 山東省のテレビ局のニュースが伝えたところによると、それは彼らが作る「煎餅(ジェンビン)」にあった。油簍村に並ぶ一戸建て住宅
煎餅といっても日本の煎餅とはまったく違ったもので、煎餅というよりもクレープに近く、中国ではよく食べられている朝食のひとつである。一般的に朝食は外で買って食べることが多く、中国一の大都会・上海でも、朝方になると街角のあちこちで煎餅を作って売っている屋台を見ることができる。 丸い鉄板の上に小麦粉を溶いたものを薄く敷いて焼き、生卵や青ネギのみじん切り、油条(中国式揚げパン)などを乗せ、クレープのように巻き上げて半分に切ったら、その上にソースを塗って完成。注文してから2分ほどで出来上がる。ひとつ4~5元(100円弱)。それをビニール袋などに入れて、歩きながら食べたり、会社に着いてから食べたりするのが一般的だ。 さて臨沂市であるが、ここは『三国志』に出てくる諸葛孔明の出身地としてよく知られているのだが、実はこの煎餅の発祥地ともされている。その臨沂市にある油簍村の農民たちが、上海に出て地元名物の煎餅を作って売り、大儲けしているというわけだ。熱い鉄板の上で、あっという間に作り上げられていく。たまに食べるぶんにはおいしい
一説には、上海全体にある煎餅の屋台のうちの9割は、油簍村出身の農民が経営しているのだという。しかもその中には、不動産価格が高騰している上海ですでに家を買った人が10人以上もいるのだという。これはソーセージ入りの豪華版
煎餅売りは、それほど儲かる商売なのか? ひとつ5元の煎餅の材料費は約1元。一家で3つの屋台を持っている家族などは、1日に600個は売り上げ、利益は1カ月で、7万2,000元(約137万円)、1年だと86万4,000元(約1,640万円)。そこから3つの屋台の毎月の家賃計1万元を引いても、年収は約75万元(1,425万円)にもなる。一家全体の年収が1,400万円以上というのは、高収入の人が多い上海でさえかなりのものである。 あまり清潔とはいえない屋台で、粗末な服を着て煎餅を作っている出稼ぎ農民。ところが実は、彼らから煎餅を買っているホワイトカラーたちよりも、ずっと金持ちだったというわけだ。人は見かけによらぬもの。中国の出稼ぎ農民たちも、なかなか侮れない。 (文=佐久間賢三)狭い店舗で開業でき、設備も簡単なものなので、コストは安い
小学校入学前に初体験する女子も……? 低年齢化する韓国中高生の性経験と、高まる性病リスク
韓国で、中高生の性にまつわる驚きの研究結果が発表された。延世大学の研究チームは、男女中高生たちの実態を調べた青少年健康形態オンライン調査(2007~13年)の資料を分析し、その結果を12月24日に発表した。 それによると、52万6,857人の回答者のうち、セックス経験者は2万2,381人。全体の4.25%で、彼らの初体験年齢は、平均すると男子15.2歳、女子14.7歳となった。日本でも世代が若くなるにつれて初体験の低年齢化が指摘されているが、その状況は韓国も同じようだ。 問題は、セックス経験者のうち、性病にかったことがあるという回答者が7.3%にも上るということ。そればかりか、初体験の時期が早ければ早いほど、性病にかかるリスクが上昇する傾向が出たそうだ。 女子生徒のケースを見ると、高校3年生を基準とした場合、高校2年生は1.64倍、高校1年生は1.39倍、中学3年生は2.00倍、中学2年生は2.08倍と、おおまかに言って、年齢が下がるほど性病の危険度は増している。このようにさかのぼっていくと、小学校4年生で初体験した女子の危険度は、8.93倍だという。さらに、調査結果によると、小学校入学前に経験した女子生徒もいたようだ。彼女たちは自発的なのか強制されたのかが不明で、数字の信ぴょう性は定かではないそうだが、性病危険度は18倍にも上る。 今回の分析を行った教授は、「小学校入学前に初経験をしたという回答が多く、研究チームでも不思議に思った。数値に疑問はあるが、幼くして性経験を積んだ青少年は、性病にかかる危険がより高くなる恐れがあると解釈できるだろう」と説明している。 韓国中高生の性の乱れは、学校の性教育とも関係しているのかもしれない。 教育部(日本の文部科学省に相当)は、これまで保健の授業を1学期当たり17時間取るよう指導してきたが、教育課程の改正によって、12年からは保健の授業が義務教育から除外された。その結果、14年、17時間の保健の授業を行った学校は全体の60%にまで落ちてしまっている。 さらに15年3月、教育部が発表した学校の性教育のガイドラインは、現実とかけ離れたものだと非難の声を集めた。そのガイドラインでは、性教育の時間に「アダルトビデオ」「自慰」などの単語の使用を禁止しており、「同性愛に関する指導は行わない」といった内容も含まれていたという。専門家たちは「子どもたちの性に対する知識や考え方、行動はずっと進んでいるのに、教育部のガイドラインは形式的な内容しかない」と批判していた。 学校における性教育に限らず、性売買特別法や未成年への特殊型コンドームの販売禁止(参照記事)など、性に関する韓国政府の対応はどこかズレているものが多い。「韓国は性産業大国」などと揶揄されてしまうのも、仕方がないのかもしれない。イメージ画像 Photo By Republic of Korea from Flickr.
日韓外相会談の裏で……“現代の慰安婦”韓国人風俗嬢の最新事情
2015年最後の大ニュースとなった日韓外相会談。従軍慰安婦を支援するための基金をめぐり、日韓共に激しい反発の声が上がっている。一方、日本国内でめっきり少なくなった韓国式風俗エステ店で働く現代の“慰安婦”たちは、日韓関係の喉元に刺さったトゲのひとつとなっている慰安婦問題が再燃することにため息をついていた。 「最近の嫌韓ブームってどうなの。また従軍慰安婦問題かぁ。日本と韓国の仲が悪くなると、お客さんは減る一方だったヨ」 そう嘆くのは、東京・上野周辺にある風俗エステ店で働く自称22歳のカオル嬢。来日して5年、「寝ているときも日本語で夢を見る」というカオルの出身は釜山郊外の田舎町で、来たばかりのころは韓流ブームが終盤にさしかかっていた。東京の上野、御徒町、日暮里、大塚、蒲田といったエリアには無数の韓国人エステ嬢が相手をする店が林立し、蒸しタオル、リンパマッサージ、足踏みといった本格的なマッサージでコリをほぐした上で“昇天”させてくれる。このサービスはサラリーマンから絶大な支持を得て、価格合戦が起きるほどだった。 だが、朴槿恵大統領の就任後は日韓関係の冷え込みとともに、一気に客足が遠のいた。また、円安ウォン高の影響から、価値の下がった日本円の給料で働くメリットが薄れ、アガシ(娘)たちもどんどん帰国していったという。 カオルの店も「韓国式」とうたうが、ほとんどが中国出身のエステ嬢。同胞はもう1~2人しかいないというカオルは「『慰安婦の店に行くな』って、ネットの掲示板に書き込まれる。執念深い荒らしがいて、私もウソの悪口を書き込まれてイヤになったヨ」と苦笑する。客の多くは往時の韓国エステにハマったおじさんばかり。「たぶん、春までには帰国するネ」と、カオルの滞在もカウントダウンに入ったという。 数を減らした韓国エステ店で勤務する自称22歳のユキ嬢は「今年5~6月の『MERS』(中東呼吸器症候群)のときが最悪だった。ほとんどお客さんが来てくれなかったよ。今度も大丈夫カナ~」と、やはり不安そうだ。「日本のドラマやアニメが面白いので、日本語の勉強を始めたの。お店の常連だった警察官が彼氏になったけど、今はもう別れた。でも、結婚するなら日本人がいいかな。やさしいし」というユキをはじめ、現代の慰安婦たちはとても親日的だ。 韓国では、若者の間で広がる反日ムーブメントや、竹島問題などがマスコミの拡大解釈によって報道された影響で、「日本に留学すると弾圧される」といったウワサが流れているという。このため、日本語を学ぶ学生が減り、結果として、こうしたお店で働く女性も少なくなった。ベテランの風俗ライターは「『新人』は他店からの移籍組。年齢詐称や写真と実物の違うパネルマジックがどんどん悪化している……」と苦言を呈している。東京・御徒町にある、韓国風俗エステ街
日韓外相会談の裏で……“現代の慰安婦”韓国人風俗嬢の最新事情
2015年最後の大ニュースとなった日韓外相会談。従軍慰安婦を支援するための基金をめぐり、日韓共に激しい反発の声が上がっている。一方、日本国内でめっきり少なくなった韓国式風俗エステ店で働く現代の“慰安婦”たちは、日韓関係の喉元に刺さったトゲのひとつとなっている慰安婦問題が再燃することにため息をついていた。 「最近の嫌韓ブームってどうなの。また従軍慰安婦問題かぁ。日本と韓国の仲が悪くなると、お客さんは減る一方だったヨ」 そう嘆くのは、東京・上野周辺にある風俗エステ店で働く自称22歳のカオル嬢。来日して5年、「寝ているときも日本語で夢を見る」というカオルの出身は釜山郊外の田舎町で、来たばかりのころは韓流ブームが終盤にさしかかっていた。東京の上野、御徒町、日暮里、大塚、蒲田といったエリアには無数の韓国人エステ嬢が相手をする店が林立し、蒸しタオル、リンパマッサージ、足踏みといった本格的なマッサージでコリをほぐした上で“昇天”させてくれる。このサービスはサラリーマンから絶大な支持を得て、価格合戦が起きるほどだった。 だが、朴槿恵大統領の就任後は日韓関係の冷え込みとともに、一気に客足が遠のいた。また、円安ウォン高の影響から、価値の下がった日本円の給料で働くメリットが薄れ、アガシ(娘)たちもどんどん帰国していったという。 カオルの店も「韓国式」とうたうが、ほとんどが中国出身のエステ嬢。同胞はもう1~2人しかいないというカオルは「『慰安婦の店に行くな』って、ネットの掲示板に書き込まれる。執念深い荒らしがいて、私もウソの悪口を書き込まれてイヤになったヨ」と苦笑する。客の多くは往時の韓国エステにハマったおじさんばかり。「たぶん、春までには帰国するネ」と、カオルの滞在もカウントダウンに入ったという。 数を減らした韓国エステ店で勤務する自称22歳のユキ嬢は「今年5~6月の『MERS』(中東呼吸器症候群)のときが最悪だった。ほとんどお客さんが来てくれなかったよ。今度も大丈夫カナ~」と、やはり不安そうだ。「日本のドラマやアニメが面白いので、日本語の勉強を始めたの。お店の常連だった警察官が彼氏になったけど、今はもう別れた。でも、結婚するなら日本人がいいかな。やさしいし」というユキをはじめ、現代の慰安婦たちはとても親日的だ。 韓国では、若者の間で広がる反日ムーブメントや、竹島問題などがマスコミの拡大解釈によって報道された影響で、「日本に留学すると弾圧される」といったウワサが流れているという。このため、日本語を学ぶ学生が減り、結果として、こうしたお店で働く女性も少なくなった。ベテランの風俗ライターは「『新人』は他店からの移籍組。年齢詐称や写真と実物の違うパネルマジックがどんどん悪化している……」と苦言を呈している。東京・御徒町にある、韓国風俗エステ街
観光客1人当たり1万円以上のリベート!? 中国人社長逮捕の「ラオックス」に中国人が殺到するワケ
総合免税店「ラオックス」が、中国人留学生を不法に雇用していたとして、大阪府警外事課は12月25日、同社と中国籍の羅怡文(ら・いぶん)社長をそれぞれ出入国管理法違反(不法就労助長)などの疑いで書類送検した。また、元店長の男ら関係者3人と、アルバイト従業員として働いていた中国人留学生4人も、同法違反で逮捕された。 外国人留学生の就労には、週28時間の法定上限時間がある。しかし、大阪市内にある4店舗では、中国からの爆買い観光客が増加する中、留学生ら15人をこの上限を超えて働かせていたのだ。販売を担当していたある留学生は、週60時間以上働いていたという。 確かに猫の手も借りたいほどの繁盛ぶりであることは、銀座本店をのぞけばすぐにわかる。春節や国慶節ではなくても、中国人観光客の一行を乗せた大型観光バスが次々と店の正面に横付けされ、吐き出された乗客が店舗内へと吸い込まれていく。 ラオックスの2014年度の決算資料を見ると、国内店舗売り上げが大きく寄与し連結売上高は、前年度比151%増となる500億円を突破。訪日中国人全体の半数近くに当たる、のべ112万人以上が同店を利用している。 ラオックスは09年8月に中国の家電量販店最大手・蘇寧電器集団の傘下となっており、中国人観光客の間で知名度があるのは確かだ。それでも、多くの日本人にとっては、ラオックスはなぜここまで中国人観光客の支持を集めているのか、今ひとつピンと来ない。 「総合免税店」をうたうラオックスだが、外国人旅行者の場合、ヨドバシやビックカメラ、ヤマダ電機などの大手家電量販店でも、消費税の支払いが免除される。また、それらの主要店舗でも中国語対応のスタッフが常駐しており、言葉の問題はない。さらに、商品価格を比べてみても、ラオックスは大手家電量販店と比べて、割高であることが多いのだ。 それでも中国人観光客がラオックスに殺到する理由について、中国事情に詳しいルポライターの奥窪優木氏は話す。 「ラオックスは、団体旅行商品を販売する中国の旅行会社とキックバック契約を結んでいる。ツアーの行程の中にラオックスへの来店を組み込ませる代わりに、ラオックスは来店したツアー参加者が支払った金額に応じて、旅行会社にリベートを渡す。ラオックス以外の中国系の免税店も、旅行会社と同様の契約を結んでいて、キックバック率は8~12%ほどといわれています。こうした中、旅行会社は、団体旅行商品の価格は採算度外視で設定し、キックバックで収益を上げるというのが主流になっています」 観光庁の調べによると、2014年の訪日中国人の平均買い物額は13万4,067円。この金額のすべてに8%のキックバックが行われたとすると、観光客1人当たり1万円以上のリベートを、旅行会社が受け取ることとなるのだ。ちなみに日本政府観光局の想定では、14年には中国人観光客全体の約6割に当たる約147万人が団体旅行によって訪日している。 2015ユーキャン新語・流行語大賞にも選ばれた「爆買い」は、日本製品への信頼や円安人民元高などが要因とされている。しかし中国人の爆買いに限っていえば、中国系免税店と旅行会社の間で結ばれているキックバック契約も、第三の要因といえそうだ。 日本の景気を刺激すると期待されている中国人観光客だが、爆買いマネーの大部分は中国へと還流しているのかもしれない。 (文=牧野源)2015年春節、中国人客でごった返すラオックス銀座本店前の様子
観光客1人当たり1万円以上のリベート!? 社長書類送検の「ラオックス」に中国人が殺到するワケ
総合免税店「ラオックス」が、中国人留学生を不法に雇用していたとして、大阪府警外事課は12月25日、同社と中国籍の羅怡文(ら・いぶん)社長をそれぞれ出入国管理法違反(不法就労助長)などの疑いで書類送検した。また、元店長の男ら関係者3人と、アルバイト従業員として働いていた中国人留学生4人も、同法違反で逮捕された。 外国人留学生の就労には、週28時間の法定上限時間がある。しかし、大阪市内にある4店舗では、中国からの爆買い観光客が増加する中、留学生ら15人をこの上限を超えて働かせていたのだ。販売を担当していたある留学生は、週60時間以上働いていたという。 確かに猫の手も借りたいほどの繁盛ぶりであることは、銀座本店をのぞけばすぐにわかる。春節や国慶節ではなくても、中国人観光客の一行を乗せた大型観光バスが次々と店の正面に横付けされ、吐き出された乗客が店舗内へと吸い込まれていく。 ラオックスの2014年度の決算資料を見ると、国内店舗売り上げが大きく寄与し連結売上高は、前年度比151%増となる500億円を突破。訪日中国人全体の半数近くに当たる、のべ112万人以上が同店を利用している。 ラオックスは09年8月に中国の家電量販店最大手・蘇寧電器集団の傘下となっており、中国人観光客の間で知名度があるのは確かだ。それでも、多くの日本人にとっては、ラオックスはなぜここまで中国人観光客の支持を集めているのか、今ひとつピンと来ない。 「総合免税店」をうたうラオックスだが、外国人旅行者の場合、ヨドバシやビックカメラ、ヤマダ電機などの大手家電量販店でも、消費税の支払いが免除される。また、それらの主要店舗でも中国語対応のスタッフが常駐しており、言葉の問題はない。さらに、商品価格を比べてみても、ラオックスは大手家電量販店と比べて、割高であることが多いのだ。 それでも中国人観光客がラオックスに殺到する理由について、中国事情に詳しいルポライターの奥窪優木氏は話す。 「ラオックスは、団体旅行商品を販売する中国の旅行会社とキックバック契約を結んでいる。ツアーの行程の中にラオックスへの来店を組み込ませる代わりに、ラオックスは来店したツアー参加者が支払った金額に応じて、旅行会社にリベートを渡す。ラオックス以外の中国系の免税店も、旅行会社と同様の契約を結んでいて、キックバック率は8~12%ほどといわれています。こうした中、旅行会社は、団体旅行商品の価格は採算度外視で設定し、キックバックで収益を上げるというのが主流になっています」 観光庁の調べによると、2014年の訪日中国人の平均買い物額は13万4,067円。この金額のすべてに8%のキックバックが行われたとすると、観光客1人当たり1万円以上のリベートを、旅行会社が受け取ることとなるのだ。ちなみに日本政府観光局の想定では、14年には中国人観光客全体の約6割に当たる約147万人が団体旅行によって訪日している。 2015ユーキャン新語・流行語大賞にも選ばれた「爆買い」は、日本製品への信頼や円安人民元高などが要因とされている。しかし中国人の爆買いに限っていえば、中国系免税店と旅行会社の間で結ばれているキックバック契約も、第三の要因といえそうだ。 日本の景気を刺激すると期待されている中国人観光客だが、爆買いマネーの大部分は中国へと還流しているのかもしれない。 (文=牧野源)2015年春節、中国人客でごった返すラオックス銀座本店前の様子
詐欺、暴力沙汰に、ドロ沼事務所トラブル……韓国芸能界2015年スキャンダル総まとめ
2015年、韓国芸能界ではさまざまなスキャンダルが勃発した。 例えば、芸能人たちの詐欺行為だ。格闘家兼タレントとして日本でも有名なチェ・ホンマンが知人から借りた金を返さず、ソウル地検の出頭命令にも応じなかったため指名手配されたことは以前、当コラムで紹介したが(参照記事)、詐欺行為を働いた芸能人はホンマンだけではなかった。お笑いタレントのイ・ヒョクジェが知人から借りた2億ウォン(約2,000万円)を返さなかったとして詐欺容疑で告訴されているし、1990年代に一世を風靡した人気グループ、ソテジワアイドゥルのメンバーだったイ・ジュノが知人2名から借りた約1億6,500万ウォン(約1,600万円)を返さず、詐欺容疑で不拘束起訴された。 暴力沙汰もあった。日本ではDJ OZUMAがカバーしたヒット曲「アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士」「One Night」でも知られる人気グループDJ DOCのキム・チャンリョルは、所属事務所の後輩グループWonder Boyzの元メンバーから告訴されている。告訴状によると、元メンバーはチャンリョルから数度にわたって暴言や暴力を振るわれた挙げ句、銀行通帳とキャッシュカードも奪われ、月給約3,000万ウォン(約300万円)を横取りされたという。チャンリョル側は「事実無根だ」として12月23日に元メンバーらを名誉毀損などで逆告訴しているが、イメージ失墜は免れないだろう。 映画『友へ チング』やドラマ『マイ・ボス マイ・ヒーロー』で個性的な役を演じていた俳優のチョン・ウンテクも、代行運転業者の運転手と口論になってケンカ沙汰を起こし、相手に全治2週間のケガを負わせる事件を起こした。日本でもかつて前園真聖が酒気帯びでタクシー運転手に暴行を働き謹慎したことがあるが、韓国でも飲酒でトラブルを起こす芸能人がいるわけだ。 何よりも多かったのは、所属事務所とのトラブルがドロ沼化することだ。 例えば、歌手クララは専属契約無効が受理されず、「度重なるセクハラを受けた」として所属事務所の会長を提訴。スマートフォンに記録されたショートメールなどを公開した。これに対し、事務所側は「むしろクララが脅迫している」として逆告訴。両者は9月にそれぞれの訴訟を取り下げて紛争に終止符を打ったが、専属契約を満了したクララはその後、中国に活動の舞台を移すようになった。 このクララ以上に人気失墜となったのが、女優シン・ウンギョンだ。ウンギョンといえば、映画『花嫁はギャングスター』でヒロインを務め、日本でも主婦層から人気を呼んだドラマ『欲望の炎』や『欲望の仮面』、最近では『家族の秘密』などの主演で“韓ドラ愛憎劇の女王”とも呼ばれていたが、今秋に所属事務所を移籍したことでスキャンダルが勃発。当初は「出演料が支払われない」としたウンギョン側に同情する声も多かったが、前事務所側が個人的な債務10億ウォン(約1億円)を肩代わりしているにもかかわらず彼女が返さないこと、事務所の金を使って超豪華海外旅行をしていたこと、デパートでブランド服を爆買いして代金を踏み倒したことなどを暴露。さらに「数年前に出演したトーク番組で『水頭症と巨人症を患っている息子を育てているシングルマザーだ』と語ったこともウソだった」と彼女自身が明かしたことで、事態は急変。彼女の元夫、元恋人、元姑、さらにはデパート関係者までが次々とウンギョンの偽善ぶりを暴露し、障害を持つ息子を放置した“偽りの女”として世論から猛烈なバッシングを受けている。一部では、女優として再起不能だといわれているほどだ。 このように、詐欺・暴力沙汰・金銭トラブルに暴露合戦と、2015年もスキャンダルが絶えなかった韓国エンタテインメント界。来年は、日本でも人気を誇るアイドルやスターたちが、新たな醜聞に見舞われるかもしれない!?シン・ウンギョン主演『家族の秘密』(NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン)
スッキリしてから“お迎え”に行くお父さんも!? 中国・幼稚園の近所に風俗店が出現、大盛況!
店舗型ビジネスを行う上で、まず立地が重要であることは、誰も異論を挟まないだろう。 中国の古都・西安に近い咸陽市では、幼稚園の近くに性的サービスを提供するマッサージ店が多数出店。多くの父兄が誘惑され……いや、困惑していると、地元のテレビ局・陜西広播電視台のニュース番組『都市快報』が伝えている。幼稚園の近くにあるマッサージ店。「足浴」というのは、足裏マッサージに似たサービス
映像では、幼稚園のある通りで客引きをしている女が、子どもを迎えに来たと思われるバイクに乗った男性を呼び止め、話しかけている姿が捉えられている。 この幼稚園に通う園児の親たちは、インタビューに「子どもを幼稚園に迎えに行くと、こちらが子連れなのに声をかけてくるから困る」「幼稚園のすぐそばこんな店があるなんて、子どもの教育によくない」と、不満を述べている。 ところが、地元紙の記者が覆面取材でこれらのマッサージ店に潜入したところによると、マッサージ嬢からは驚くべき話が出てきたという。 マッサージ嬢「男親の客はすごく多いよ。ここでヤッてから、子どもを迎えに行くのよ」 記者「まさか!?」 マッサージ嬢「すっごく多いよ」 記者「子どもの教育に、よくないんじゃない?」 マッサージ嬢「ここに子どもは連れてこないから、問題ないでしょ」道端で客を待つ、マッサージ嬢(写真左)
実際は困惑するどころか、やはり誘惑に負けてしまっているお父さんもいるようで、この風俗店の立地は合理的といえるのかもしれない。 日本の都市計画法などでは、教育機関の近くでラブホテルや風俗店を開業することを禁じている。しかし、中国ではそんなことはお構いなしだ。 中国の性風俗事情に詳しい上海在住のフリーライターは、こう説明する。 「中国では、普通の住宅街や商店街の真ん中に、この手のマッサージ店があったりします。田舎町だけでなく、上海の庶民的な住宅街にさえある。店は透明のガラス戸になっていて、中に数名の女たちが座っているのが見えるから、すぐわかる。中でどんなサービスが行われているか、近所の人は誰でも知ってます。それでも摘発されないのは、地元の警察と、なんらかのつながりを持っているからだと思われます」 フリーライター氏の言葉通り、このニュース番組の翌日にこれらマッサージ店が地元の警察による手入れを受けたものの、さらにその翌日には、元通り路上で客引きをする女たちの姿が目撃されたと、地元紙が伝えている。 (取材・文=佐久間賢三)幼稚園の門に書かれた「安心」の文字が、どこか虚しく感じられる……
「インコを生きたままスーツケースに入れ、窒息死……」韓国・絶滅危惧種詐欺で被害者にもバッシング!
韓国で、驚きの詐欺事件が発覚も、被害者に対してまで冷たい視線が浴びせられている。 被害に遭ったのは、ソウル在住のバス運転手、チョン氏(58)。インターネットを通じて、チョン氏の趣味が鳥の飼育だと知ったチェ容疑者(31)とシン容疑者(42)は2014年8月から今年3月にかけて、チョン氏に「絶滅危惧種のベニコンゴウインコの卵を手に入れる手段がある」と接近。「孵化して売れば、金になる」として、卵の購入費、孵化器購入費、海外出張経費など約2億ウォン(約2,000万円)をだまし取った。チョン氏は2人の話を本気で信じ込み、親戚などから借金までして金の工面をしたそうだ。 計16回にわたって30個の卵を受け取ったチョン氏は、卵を孵化させるために心血を注いで世話したという。しかし、29個の卵はすべて孵化に失敗。それでもあきらめなかったチョン氏は、最後の30個目の卵で孵化に成功したのだった。 しかし、卵から出てきたのは、なんの特徴もないただのヒヨコ。チョン氏はようやく、自分がだまされていたことに気付いた。 怒り狂うチョン氏が両容疑者に詰め寄ると、2人は「自分たちも海外ブローカーにだまされた」と話すばかり。そして、自分たちの信用を取り戻そうと、タイに行き、ベニコンゴウインコを実際に密輸入する手に出た。実は、両容疑者はチョン氏以外の人にも同様の詐欺を働いており、タイから8羽のベニコンゴウインコを持ち込むも、その手段もずさんだった。彼らはインコを、生きたままスーツケースの中に閉じ込めていたのだった。 こうして、8羽のうち7羽は密閉したスーツケースの中で窒息死。さらに、生き残った1匹も、チョン氏の手に渡るとすぐに死んでしまった。 結局、事件はベニコンゴウインコの密輸入が発覚したことで明るみに。両容疑者は詐欺と密輸入の容疑で逮捕されたのだが、この事件に対する世間の怒りは大きい。 「普通の卵と区別がつかないなんて。大きさでわかるだろうよ」 「罪のない鳥たちを窒息死させたんだ。こいつらも窒息死させろ!」 「被害者も脳が沸いているな」 「これは詐欺被害者も処罰対象だろ」 普通、詐欺に遭った被害者には同情の声が上がるものだが、この一件に関しては、密輸入する費用まで工面したチョン氏も同罪と見なす声が大きい。「ベニコンゴウインコの卵からヒヨコが孵化」だけなら笑い話で済んだが、7羽のベニコンゴウインコを窒息死させたことに対する怒りは大きいようだ。ベニコンゴウインコ(c)Lea Maimone/wikipediaより












