
駅構内の床で、鴨を屠殺する女性(出典:四川新聞網)
車内での座席をめぐる諍いや排泄行為など、あり得ないトラブルが続出する中国の鉄道で、またまた目を疑うような光景が繰り広げられた。
「四川新聞網」(1月19日付)によると、四川省成都市内の駅構内にある手荷物検査場で、ひとりの女性が生きている鴨の首をナイフで切り落としたというのだ。

床にも、鴨の血が流れ出ている(出典:四川新聞網)
記事によると19日午前10時頃、成都東客駅の構内にある手荷物検査場の隅で、20代の女が刃渡り10㎝程の果物ナイフで鴨の首を切断。その場に敷いてあった新聞に鴨の血がベットリ付いている様子を、近くにいた乗客が目撃した。この目撃者によると、女性は列車に生きた鴨を持ち込もうとしたところ、手荷物検査に引っかかり、乗車を拒否されていたという。実は、中国では今年1月10日より列車内に持ち込める荷物の制限が強化され、生きている動物は盲導犬以外、禁止されたばかりだった。女性は「生きている動物がダメなら、屠殺して持ち込んでしまおう」と考えたようだ。
ちなみに、屠殺に使った果物ナイフも、鉄道への持ち込みが禁止されている。

動物と同時に、今月から列車に持ち込み制限された刃物(出典:長城網)
広東省広州市に住む日本人男性(34)によると、中国ではこれまで、生きた動物を連れて公共機関を利用することは、日常の光景だったという。
「地下鉄に乗った瞬間、猛烈な獣臭が鼻を突くことがある。市場で買った鶏を、列車で家に持ち帰る人がいるんです。また、生きたブタを一匹背負っている人も見たことがあります。おそらく、田舎から親族に会いに来る際の手土産にとして持ってきたんでしょう。背中に背負ったズダ袋の角からのぞいたブタの手がかすかに動いているのを見た時は、ギョッとしました」
文明化の名のもとに次々と強化される規制だが、そこに取り残される人々がいることも忘れてはならない。
(文=青山大樹)