橋下徹騒動を呼んだ、朝日新聞出版の“社内事情”

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「週刊朝日」(朝日新聞出版社
/10月26日号)
 朝日新聞社の100%子会社である朝日新聞出版の神徳英雄社長が辞任した人事は、朝日新聞社内では「自業自得の辞任」と言われている。  辞任の直接の原因は、朝日新聞出版が発行する「週刊朝日」(10月26日号)が掲載したノンフィクション作家・佐野眞一氏による記事『ハシシタ 奴の本性』が、橋下徹・大阪市長の人権を著しく侵害したとの批判を受けたことによるものだが、今回の問題の背後には、神徳氏の経営判断のミスもある。  神徳氏は、親会社の朝日新聞社常勤監査役から今年6月に朝日新聞出版の社長に異動した。監査役に就く前に朝日新聞の取締役出版担当を務めていた当時、人件費削減のために出版部門の分社化を推進した。しかし、分社化に対しては社内には反論もあった。その理由は「朝日の出版部門の主力は、『AERA』と『週刊朝日』という雑誌ジャーナリズムであり、ハウツー系などの書籍ではない。人材交流も含めて社会部や政治部、経済部といった本体の新聞と連携して、事実を確認したり、情報交換をしたりしている。コスト削減を狙って単純に分社化しても、運営はうまくいかない」(関係筋)というものだった。 「こうした安易な改革は、出版も朝日新聞のジャーナリズムを担う一部門という意識が欠けているし、分社化して給与体系の安い社員を入れても、雑誌としての品質は維持できない」という声も出ていたという。「週刊朝日」や「AERA」は取材と人事の両面で朝日新聞本社との交流が深いため、一体運営をしてこそ新聞社系の雑誌の威力が出せるという意味である。  現に分社化によって、朝日新聞出版は本体から今まで以上に一段低い存在として見られるようになり、これまでは本社から優秀な記者が視野を広げる勉強のために出版に「異動」していたのが、「リストラ要員」的な人材が出版に「出向・転籍」するケースが増えたという。また、外部から給料の安い若手を採用したものの、記者としての心得の訓練を受けていない人材も入ってきた。この結果、分社化によって士気は下がる一方で、出版不況とも相まって「週刊朝日」や「AERA」は部数凋落の一途をたどった。

●不慣れな若手記者を「トカゲのしっぽ切り」

 昨年には、こんな問題も発生している。「AERA」では中途採用した不慣れな若手記者を民族派団体の取材に行かせ、その記者が「美人局」に引っかかってしまって朝日新聞出版は民族派団体から脅しを受けた結果、責任を取らせる形でその若手記者を退社させている。上司である編集長や取材の指示を出したデスクらは責任逃れしたため、社内では「トカゲのしっぽ切り」だとの批判も起こった。  ちなみに、その責任逃れしたデスクが、今回の「橋下原稿」を担当したデスクであるというから、開いた口がふさがらない。出版社としてのガバナンスは、一体どうなっているのだろうか――。  取材に不慣れな若手記者の採用について、あるジャーナリストはこう指摘する。 「『AERA』の記者が電話でコメントを求めてきたので、対応しました。後でコメントを打ち返してきたのを見ると、しゃべったことの半分程度しか理解しておらず、文章も下手なうえ、書いた記事全体も何が言いたいかがよくわからない内容で、よくこんな企画が通ったものだと思いました。その記者の社歴を聞くと、中途採用された経験の乏しい若い方で、これまでのAERA記者とは違ったイメージを持ちました」 「美人局騒動」のケースも見ても、経験の乏しい記者を育てる雰囲気や仕組みが、朝日新聞出版から消えてしまったということではないだろうか。こうして「週刊朝日」や「AERA」のコンテンツ力は劣化し、部数凋落の大きな要因をつくり出したのである。

●質の高い原稿は、文藝春秋や講談社へ…

 その結果、焦ってセンセーショナルな記事に走ろうとして誕生したのが、橋下氏の人権を無視した出自を暴く企画である。「週刊文春」や「週刊新潮」などの雑誌は、出版社の社員である編集者が外部の契約記者や作家を使いこなしているが、もともと朝日新聞出版は、海千山千の外部筆者を使いこなすエディターシップが高くない。さらに言うと、外部の作家もこれまでの付き合いの深さから文藝春秋や講談社、新潮社といった出版社を優先させて原稿を出すので、質の高い原稿を外部から取ることは期待できない。だから、一流のノンフィクション作家だと世間では見られている佐野氏も、「勝負原稿」を朝日新聞出版に出したわけではない。佐野氏にしては原稿の内容が薄かったという指摘すらある。  こうした負の連鎖を招いた張本人が、出版部門を分社化した神徳氏ということなのである。社長が原稿を書いたわけでもなく、編集を担当したわけでもない。しかし、結局、神徳氏が出版担当取締役時代に、コスト削減だけを重視するだけで、肝心のコンテンツをどのようにつくるのかという戦略的かつ本質的な議論がないまま、分社化の方向へ向かったのが間違っていたのだ。  そもそも神徳氏は、分社化した朝日新聞出版の初代社長になるはずだったが、構造的不況の中にある出版社の経営を切り盛りする「自信がない」という理由で火中の栗を拾うことから逃げた人物でもある。取締役退任後、常勤監査役に退き、今年6月の役員人事で2代目朝日新聞出版の社長に就いていた。自分がまいた「不幸の種」が巡り巡って自分の社長時代に「開花」してしまったというわけだ。このため、「自業自得」と言われ、朝日社内でも同情する人が少ないと言われている。  神徳氏は朝日新聞で経済部を中心に歩んできた。早稲田大学大学院を出て1973年に入社。ニューヨーク特派員や朝日新聞労働組合委員長を歴任した「スーパーエリート」で、同じく経済部OBで消費者金融などと広告関連で癒着して、朝日ジャーナリズムを破壊した箱島信一元社長の側近中の側近である。  朝日新聞は政治部と経済部が交代で社長を出してきたので、政治部出身の秋山秋太郎社長(現会長)の後は神徳氏が次期社長の有力候補の時期もあったが、箱島氏の威光を借りて態度があまりにも傲慢で「好き嫌い人事」を横行させたために、社内で敵を多くつくり、常勤監査役に失脚してしまった。この時も朝日社内では「箱島の威を借る神徳は、箱島の失脚とともに消え去った。自業自得だ」と言われた。「驕る神徳久しからず」と言う人もいたそうだ。天は神徳氏の「悪行」をまだ忘れておらず、今回の問題で、きつい「お灸」を据えたということであろう。 (文=編集部) ■おすすめ記事 スタバ小型店にマック、コンビニ…入れたてコーヒー戦争勃発? 長年の頭痛・糖尿病・脳梗塞の原因は、なんと“歯”!? JAL対ANA、政権交代を見据え加熱する羽田発着枠争奪戦の舞台裏 おやじギャグから生まれたネジ回しが海外でばかうけ中! ローソンの挑戦、東北復興を目指し地元業者とビジネスを展開

「候補者乱造の橋下“維新”は大丈夫!?」ボクシング界の問題人物も出馬へ

橋下徹HPより
 やはり準備不足だったのか、“橋下チルドレン”の急造候補者が目立ってきた。  吉本興業所属のインテリ芸人・富山泰庸(41=神奈川16区)や元グラドル・佐々木理江氏(30=東京21区)など、当初は否定していたタレント候補を続々擁立。街頭の挨拶もたどたどしく、頼りなさを露呈しており、充分な人選をしたとは思えないような状況が見られる。  そんな中、「日本維新の会」が、21日発表した衆院選3次公認候補の中に、プロボクシング関係者たちが仰天する名前があった。ボクシング界を“追放”された人物がいたからだ。  渦中の人物は、維新が徳島2区に送り出す谷川俊規氏(51)。元時事通信の編集委員という経歴が伝えられているが、あるスポーツライターによると「谷川さんは昨年3月に時事通信を退職。前職は、その後に就職した日本ボクシングコミッション(JBC)の関西事務局」だという。 「レフェリーやジャッジらと共に試合運営スタッフとして働いていたんですが、今年6月になんと懲戒解雇されているんです」(同)  JBC関係者によると、その理由は「別の新組織を立ち上げる背任行為があった」というもので、かつてのトップ・安河内剛事務局長(51)ら計4名が同様の処分となっている。ただ4人とも新組織立ち上げに関しては否認。この処分を不当としてJBCを相手取り、それぞれが処分取り消しや慰謝料の支払いなどを求め、東京地裁に提訴している。  前出ライターによれば「谷川さんは在職中、ほかの事務局員のパソコンデータを見ようと深夜、事務局に無断で忍び込んだり、勤務態度がよくなかったなんて話も局員から聞かれた」という。 「一連の経緯を追及する記者には片っ端から内容証明を送りつけ、敵意むき出しだそうです。時事通信の記者に聞いたところでは、退職金が4,400万円だと言っていました。おそらく彼はそれを元手に出馬したのでは?」  維新は候補者に対し、最低でも1,000万円はかかるといわれる選挙費用を「借金してでも自腹で賄え」とし、さらに広報費として党に100万円を支払うように求めていた。結果、資金不足で出馬をあきらめる候補者も出てきている。 「プロレスラーの高木三四郎さんも維新から出馬のプランがあったそうで、所属団体のDDTに問い合わせても否定しなかったんですが、金で折り合いがついていないというウワサ」(朝刊紙記者)  そんな中、出馬にこぎつける谷川氏だが、都内ボクシングジム会長は「政治家への転職にもビックリ、まさか法廷で決着する前に出馬するとは」と眉をひそめている。 「だって民事裁判とはいえ、仮に今後、敗訴となれば職場で問題を起こした人物となってしまうわけですよね。そのあたり、維新の会の方々はどこまで把握されているんでしょうねえ」(同)  同じ徳島2区からはほか、民主前職の高井美穂氏(40=元文科副大臣)、自民前職の山口俊一氏(62=元首相補佐官)、共産新人の手塚弘司氏(51=元信金職員)が立候補を予定しているが、有権者の判断はいかに。

橋下・朝日騒動、筆者佐野眞一を暴走させた“良心”とカラクリ

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「週刊朝日」(朝日新聞出版社
/10月26日号)
 衆議院が解散され、橋下徹大阪市長率いる「日本維新の会」に、石原慎太郎前東京都知事が急造で立ち上げた「太陽の党」が合流して、「第3極」を呼号する新党ができた。世間の注目は、この新党が果たして政界にどれくらいの勢力を築くことができるかに移った。  一時は暴言もあるがメリハリある発言で期待を集めた橋下氏だが、学校教育問題や職員のイレズミ問題など、保守的で強引な施策や発言が重なるにつけ人気離散。その焦りが、原発政策をはじめとする諸政策で少なからず乖離する石原氏と合流させたとの見方が広がっており、野合批判もあって、このままでは第3極は名前だけのものに終わるとの見方も浮上してきている。  その、あえて言えば“落ち目”の橋下氏を一時的にしろ同情の対象にしてしまったのが、「週刊朝日」(10月26日号)の『ハシシタ 奴の本性』とタイトル付けられた、ノンフィクション作家・佐野眞一氏の手になる緊急連載記事の第一回だった。  いささか十日の菊になるが、記事を少しトレースしてみると、「日本維新の会」旗揚げパーティの描写から入り、壇上に立った橋下氏の挨拶振りを「テキヤの口上」と揶揄し、そのうえで女性占い師細木数子氏を引き合いに出し「田舎じみた登場の仕方といい、聴衆の関心を引きつける香具師まがいの身振りといい、橋下と細木の雰囲気はよく似ている」と書く。もちろん細木氏を引き合いに出すのはネガティブな意味合い以外何物でもない。他にも「この男は裏に回るとどういうことでもやるに違いない」「橋下の言動を動かしているのは、その場の人気取りだけが目的の動物的衝動である」云々と各所で酷評する。  橋下氏嫌いには溜飲の下がる記事だったかもしれないが、読んだ人の多くがそう感じたに違いないと思われたのは、いささか橋下氏攻撃の意図があからさまに出すぎていて、そのあとに続く記事も含めて、客観性に欠けるのではないかということだった。週刊誌という媒体特性があるにしてもだ。記事構成もいささか単調にすぎる。冗長と感じるほど複線的重層的な書き方が佐野氏の特徴だから、ちょっと違うなという感じもした。 ●佐野氏らしくない書き方  雑誌編集者時代、筆者は何度か佐野氏と仕事をしたことがある。例えば、佐野氏の代表作の1つである『遠い山びこー無着成恭と教え子たちの四十年』(新潮社)の巻末にはこの本の端緒を作った人間として名が載っているのだが、今回の朝日の記事のようなバランスの欠けた性急な書き方も、佐野氏らしくないと率直に思ったものだ。今回も「60人近い人々に取材した」と報じられているが、馬に食わせるほど材料を集め、取材し、そこから書くべきことをじっくり拾い上げていくのが佐野氏流だからである。  また雑誌編集者は多かれ少なかれ部落問題に関する扱いの難しさを経験あるいは教えられており、今回のこうした書き方は大丈夫かなというより、佐野氏を知る者として問題が起きないといいがなあと思ったのも事実である。  よく「部落(あるいは開放同盟)がうるさいから、差別に関わる記事は避ける」という言い方をする人がいるが、筆者はそうではなく、部落問題を扱う際の出版コードとでも言うべきものは、メディアと差別される側の人たちとの長い遣り取りの中で構築された慣習法のようなものであり、それはやはり守るべきだし、その上できちんと書くべきことは書くということが重要だと考えている。  例えば、今回の記事で最も問題になった町名や地番をストレートに書き、同和地区を特定できるような表現は、そのコードにまったく反する行為だと言っていい。だから、記事を読んで「編集者は何をしていたのだろうか」とも思ったものだった。さらには花田紀凱氏や元木昌彦氏らも指摘しているように、なぜメディアの世界において百戦錬磨の佐野氏が、その点に十分に留意しなかったのかという点も大いに疑問とするところだった。  結果はご存知の通り。連載は中止になり、11月12日、出版元である朝日新聞出版は、橋下市長連載記事に関する第三者委員会の見解を踏まえ、この記事が「(橋下市長の)出自を根拠に人格を否定するという誤った考えを基調にして」おり、また記事の中心をなすインタビュー部分も「噂話の域を出ておらず、(その一部は)信憑性がないことは明白」と断じ、社長が引責辞任、編集長が停職3カ月及び降格などと発表したのである。  同時に、篠崎充社長代行が、記事掲載・事後対応の経緯報告書と再発防止策などに関する文書を携えて大阪市役所に橋下市長を訪ねて陳謝した。この間、橋下市長の、親会社である朝日新聞に対する取材ボイコット発言などもあったが、形の上では朝日新聞出版側の全面敗北で事は終わったわけである。 ●避けるべき表現  それにしても、なぜこうした記事が出てしまったのだろうか?  経緯報告書によれば『ハシシタ 奴の本性』というタイトルは担当デスクの提案で、以前「週刊ポスト」に連載され、書籍化され小学館から刊行された『あんぽん 孫正義伝』に影響されたという。このタイトルを聞いた佐野氏が、いかつい顔を獲物を見つけた猟師のようにほころばせた様が筆者には想像された。  しかしそうであっても、佐野氏がこのタイトル案を聞いたとき、「これは仮タイトルならいいが、本タイトルだとするには無理がある」と編集サイドに釘を刺さなかったということが疑問なのである。「ハシシタ」「奴」「本性」といった言葉は、売らんかなの週刊誌であるにしても、いささか乱暴で侮蔑的な言葉遣いである。私自身の感覚で言うと、ソフトバンクグループの総帥である孫氏は確かに公人ではあるが、それでも「あんぽん」というタイトルは氏にとって侮蔑的で差別的なものだし、やはり避けるべきだったろうと思うのである。最近の学校現場におけるイジメと同様、思いやる心のなさや鈍感さなどと通低する問題意識の欠如が、そこにはあるように思われてならない。  筆者の印象では、佐野氏は面白がる人である。ノンフィクションを書くエネルギーは、やはりテーマが書き手の意欲を掻きたてるかどうかにある。佐野氏も同様にテーマに面白さを求める。面白さというのは、単なるエンターテインメント的なそれを言うのではないことはもちろんである。佐野氏は橋下氏という格好の材料を、タイトルが意図する書き方で料理することができることに、大いに興趣が湧いたのであろう。もちろん編集部サイドも面白がり、熱が上がり、相乗効果でつっ走ってしまった…。佐野氏自身は率直な意見を喜ぶ人だが、ノンフィクション界に佇立する大家と言ってもいい氏が機関車のように動き出せば、若い編集者、デスクは遠慮もあり、止めることができなかったという事態も想像できる。  ここ数年、佐野氏は健康に不安があり、まだ老け込む年ではないが、持ち前の性急さがさらに性急になったのかとも思った。これはあくまでも、筆者の危惧でしかないのだが。  記事を読む限り、佐野氏の橋下氏嫌いは徹底しているようだ。それ以上に橋下氏の登場を促した日本政治の今日的状況に、危機感を抱いているということのほうが正確かもしれない。いずれにしろそうしたことから、橋下氏の本性を徹底的に描き出してやろうと考えたに違いない。あわせて紙背からは、かつて漫才師横山ノック氏を大阪府知事に据え、今また橋下氏を日本政治の救世主扱いするような大阪的ポピュリズムに一泡吹かせてやりたいという意欲も満々に見えた。佐野氏のその強い意欲が、差別や人権問題などに関しては瞬時、何も見えなくしたのかもしれない。 ●表現と報道の自由への強い意欲  もうひとつ、こういうことも考えられる。先ほど部落問題に関するコードの話をしたが、一時期、部落問題に絡んで差別的言辞を弄したメディアや関係者が糾弾されたり、吊るし上げられたりすることが頻繁にあった。一方で部落問題に絡んで怪しげな利権の話がずいぶん流れたこともご存知の通りである。しかし、それらのことを含めて部落問題を扱うことはタブー視され、メディアの多くが触らぬ神にたたりなし的に扱ってきたことも否定できない事実である。  佐野氏がこの記事を書くに当たって考えたもうひとつのこととは、部落問題を含めてメディアにはタブーがあってはならないということではなかったかと思う。橋下氏という公人を題材とすることでそのタブーを打ち破り、報道と表現の自由をあらためて確認したいという強い意欲が佐野氏にあったのではないか? 佐野氏が「言論の自由と表現の自由」に強い危機感を抱いていることは、多くの人の知るところだからである。そのことが今回の遠因であるようにも思う。  さらにもうひとつ挙げるとすると、佐野氏は『私の体験的ノンフィクション術』(集英社)という著書にも記しているし、朝日新聞出版が今回の一連の事件を総括した際に出した「見解とお詫び」にも書いているように、「生まれ育った環境や、文化的歴史的な背景を取材し、その成果を書き込まなくては当該の人物を等身大に描いたとは言えず、ひいては読者の理解を得ることもできない」として、このことを、評伝を書く上の鉄則としているという点である。確かに正力松太郎を描いた『巨魁伝』(文藝春秋)にしても、中内功を取り上げた『カリスマ』(新潮社)にしても、この鉄則が貫かれている。  ただそこに落とし穴があったと言うべきだろう。「見解とお詫び」にいみじくも佐野氏自身が書いているように、取材態度としてそうであり、また事実その点まで徹底して取材の網を広げたとしても、「取材で得た事実をすべて書くわけではありません」ということはノンフィクションといえども普通のことである。少しテクニカルな話になるが、とすれば部落問題の複雑性にかんがみ、佐野氏は、橋下氏の出自はともかく、氏の父親の出身地を特定できるような書き方は避けるべきではなかったかと思われるのだが、どうだろうか? 佐野氏は自らの鉄則、それはこれまで成功してきた方法論に他ならないのだが、それに自縄自縛になってしまっていたように思えてならない。  いずれにしろメディアにはタブーがあってはならない、橋下氏は公人中の公人である。だから佐野氏は自らの鉄則に従い、橋下氏の出身地をあからさまに書いた。ただその際、のちに自らが反省しているように、現実にそこに住んでいる差別される側の人たちに対する温かい配慮が抜け落ちていたということでもあろう。  それにしても、いまやノンフィクション界の巨人とも言うべき佐野氏は面倒な問題に絡め取られ、しばらくは表立った動きがしづらい位置に立つことになったようだ。この間、東電OL殺人事件の犯人とされたネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ氏の無罪が確定したが、同名のノンフィクションで氏の無罪を早くから訴え、当然、多くのメディアにコメントを求められてしかるべき佐野氏だったが、私の知る限りまったく露出がなかった。  であるにしても、タフな佐野氏のことである。不死鳥のように、新たなテーマでメディアに再登場するにちがいない。多くのファンがそれを待ち望んでいるし、古い知人の1人として筆者自身そのことを疑っていない。  また今回の一件に関しても、朝日側の経緯と検証だけでなく、佐野氏自身の経緯と検証を明らかにしてほしいものだとも思う。いかに苦しい作業であるとしても、佐野氏が言う「言論と表現の自由」のためには、それは欠かせないと考える。 ●猪瀬東京都副知事の振る舞い  最後に、この一件を機に佐野氏の剽窃事件なるものが、一部メディアで話題になっている。契機となったのは、東京都副知事の猪瀬直樹氏のツイッターでの指摘である。猪瀬氏がなぜこの時期、その話を持ち出したのか、その真意はわからないが、少なからぬ人が想像したのは、橋下氏と前都知事で猪瀬氏の後見人ともいうべき石原氏が盟友であり、その橋下氏を攻撃する佐野氏は許しがたかったからだろうということである。さらに佐野氏が『てっぺん野郎』(講談社)で石原氏の本質をかなり辛らつに描き出していることもあり、親分に代わって子分の俺が敵をとってやろうと思ったのかもしれない。ノンフィクション畑の出である猪瀬氏は政治の世界に絡め取られ、いまやノンフィクション界での評価では佐野氏と雲泥の差がついた。その焼餅の裏返しだろうと類推するマスコミ関係者もいる。  先に挙げた佐野氏の『遠い山びこ』は、出版した年の大宅壮一ノンフィクション賞の最有力候補だったが、深田祐介氏の作品と内容構成が近似した作品が過去にあったとの理由から受賞は見送られた。これは事実である。私は多少の関係もあり、とても残念に思ったことを記憶している。しかしその後、佐野氏は深田氏に説明陳謝し、この問題は和解落着したと文藝春秋関係者から聞いている。それゆえに、1997年には『旅する巨人』(文藝春秋)で大宅賞を受賞できたのである。しかもその後の佐野氏の活躍は多くの人がご存知の通りだし、もちろん盗用と誤解されるような原稿など一切ない。  佐野氏はもちろん犯罪者ではないが、仮に更生した人が何年も何十年も前の犯罪で糾弾されるようなことがあっていいものだろうか? そうした類の正義派ぶった人間が少なくない、社会のゆがみ、非寛容さが、犯罪者の更生をしづらくしているのではないか?  仮に都知事選挙にも立候補しようとする人物が、そうした行動に出るのは、余りにも狭量で温かみに欠けると思うがいかがだろうか。所詮その程度の品性の人間だと言えばそうのなのだろうが。加えてそれを面白がって追従し、「佐野氏のパクリ」などと書くメディアもメディアであると、筆者はその貧困さを憐れむばかりである。 (文=清丸恵三郎) ■おすすめ記事 AKB人気が続く限り、コンテンツ産業は海外進出できない? 「これは懐石ではない」老舗料亭のイギリス進出に賛否両論!? 注力事業軒並み低迷、主力事業見えず…パナソニック復活のカギ 上杉隆疑惑で対応ミス連発のTOKYO MX、面白発言が炸裂! 日本の雇用、“安い”海外の頭脳に置き換えが止まらない!?

かえって朝日の差別体質を隠蔽する結果に? 大阪・八尾市の「週刊朝日」閲覧禁止措置の是非

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「週刊朝日」(朝日新聞出版)
10月26日号
 編集長の更迭にまで及んだ、「週刊朝日」(朝日新聞出版)10月26日号掲載の佐野眞一氏の連載「ハシシタ・奴の本性」の問題。大阪府八尾市では市教育委員会が、市立図書館で連載ページの閲覧を禁止する措置が取られることになった。  当該記事の差別性は明らかだが、図書館が閲覧禁止措置を取ることは大きな問題だ。これまでも、図書館がなんらかの理由で閲覧を禁止するたびに、権利と人権をめぐり論争が繰り返されてきた。しかし今回は、あまりそうした議論が聞こえてこない。その理由は、問題になったのが「週刊朝日」だからだった。  公共図書館において、人権やプライバシーを侵害しているとの理由で閲覧が制限される事件。あるいは、市民の側から「こんな本はけしからん!」と閲覧制限、あるいは廃棄を要求する事件は、何年かに一度は必ず起き、その度に世間の注目を集めてきた。1997年には、写真週刊誌「FOCUS」(新潮社)が、神戸連続児童殺傷事件の記事で被疑者の少年の顔写真を掲載、全国の図書館で閲覧制限の措置が取られるなどの話題になった。  2000年には、女性向け総合ライフスタイル誌「クロワッサン」(マガジンハウス)が、ペットを扱った特集の中で特定の職業を差別する表現を用いて大問題になり、やはり全国的に図書館が閲覧を制限した。02年には、「新潮」(新潮社)1994年9月号に掲載された、柳美里の小説『石に泳ぐ魚』が、モデルとされた人物から出版差し止め訴訟を起こされ最高裁がこれを認めたことを受け、国立国会図書館が利用禁止措置を取った。この件では、日本図書館協会が「憲法に定められた国政調査権の存する国会の議員をも含めた、完全な閲覧禁止措置には深い危惧をいだく」として、利用禁止措置の見直しを要望している。  その上で、今回の八尾市の閲覧禁止措置を、図書館関係者はどう見ているのか? 「(閲覧禁止措置は)かえって朝日新聞(「週刊朝日」の出版元である朝日新聞出版も含めて)の差別体質を、隠蔽してしまうのではないかと危惧しています」 と話すのは、日本図書館協会・図書館の自由委員会委員長の西河内靖泰氏。さらに西河内氏は、これまでの経験から今回の閲覧禁止の問題が広がらない理由を次のように話す。 「これまで、図書館で閲覧禁止の問題が起こったときに、だいたい火をつけて回るのは、朝日新聞。でも、今回ばかりは自分のところの話だから動かない。私のところにも、取材に来たのは共同通信くらいですね……」  さらに、関西圏の図書館では閲覧禁止まで行かなくても、カウンターに保管して請求しない限りは読めない措置を取っているところが多いという。やはり、記事の内容が問題なのかと思いきや、事情は少し違っているようだ。 「盗まれたり破られたりすることを防ぐためです。現に、大阪の河内長野市では該当記事のページが破られる事件が起きています。また、Amazonでもプレミアがついているくらいですから、盗難に遭うのを恐れている図書館も多いですよ」(西河内氏)  実は、政治や人権などが絡む問題では、わざわざ図書館に来て、本を破壊する人もまれに現れる。90年の富山県立図書館の図録事件だ。これは、富山県立近代美術館を舞台にした「昭和天皇コラージュ事件」に関連するもの。「昭和天皇コラージュ事件」は、同美術館で展示された昭和天皇と女性のヌード写真とをコラージュした「美術作品」が、大問題となったもの。美術館が、作品が収録された図録を廃棄したため、残部は県立図書館のものだけ。図書館は、これを公開することを決定したが、公開初日にいの一番に駆けつけた人物が、いきなり該当ページを破り捨てたという。  いずれにしても、人権の問題ゆえに閲覧が制限され、それがかえって企業の差別体質を隠蔽して、救われる結果になっているのは皮肉だ。この問題は、作家一個人の筆がすべった問題でないことを、あらためて指摘しておきたいものだ。 (取材・文=昼間たかし)

緊急出版でもボロ儲け目論んだ朝日、なぜ橋下徹からフルボッコに?

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます!  スマホ版もオープンしましたので、ぜひ、ご利用ください! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 住民とKDDIで訴訟も! 携帯の電磁波はやっぱりトンデモなの!? 大人気「ドリエル」はぼったくり!? 正しい睡眠補助薬のススメ サムスンから技術だけ盗まれ“用なし”クビ日本人が急増中!? ■特にオススメ記事はこちら! 緊急出版でもボロ儲け目論んだ朝日、なぜ橋下徹からフルボッコに? - Business Journal(10月22日)
「週刊朝日」(朝日新聞出版社
/10月26日号)
 大手新聞社の人材の劣化は想像以上に深刻だ。  大誤報といえば、最も劣化の進んでいる日本経済新聞の“専売特許”か、と思っていたら、部数トップの読売新聞も10月11日付朝刊で大誤報をやらかした。そして、今回の「週刊朝日」(朝日新聞出版)の緊急連載中止事件である。  週刊朝日(10月26日号)が発売になったのは10月16日、火曜日である。朝刊の広告を見て「おい、おい、これはなんじゃ?」と思った。  右トップの大見出しに「<緊急連載スタート>ハシシタ/佐野眞一」とあり、袖見出しで「救世主か衆愚の王か/渾身の同時進行ノンフィクション/橋下徹本人も知らない本性をあぶり出すため、血脈をたどった!」とまで宣言していたからだ。 「はしもと」と読む名字は、「橋本」か「橋元」が普通である。現大阪市長の橋下徹氏がテレビ番組で活躍するまでは、世間で「橋下」を「はしもと」と読むと知っていた人は少なかったのではないだろうか。「橋下」は特殊な名字で、文字通り「はしした」とも読むのだ。このことはマスコミの世界の周辺に身を置く者ならたいてい知っているが、大っぴらに「ハシシタ」と白日の下に晒すことはしない。  案の定、橋下大阪市長はこの緊急連載に猛反発、翌17日に報道陣に対し、朝日新聞社や朝日放送など関連メディアから記者会見などで質問されても、グループとしての見解が示されない限り、回答を拒否する意向を表明したのだ。

●連載の目的は、ルーツを暴き出すこと

 その理由として、橋下氏は「(同連載が)政策論争はせずに、僕のルーツを暴き出すことが目的とはっきり言明している」点を挙げ、「血脈主義ないしは身分制に通じる、本当に極めて恐ろしい考え方だ」と非難した。発売になった週刊朝日を読んでみると、タイトルは『ハシシタ 奴の本性』で、ノンフィクション作家の佐野眞一氏と同誌取材班が執筆した記事は、橋下氏の主張通り、橋下氏のルーツが中心テーマになっているのは自明だった。  他人の前歴はもちろん、出自やルーツを知りたいという「劣情」を抱くのは人間の本性である。そして、知り得た「DNA」を元にその人物を推し量りがちになる。週刊誌はこうした人間の「劣情」を満足させるための媒体という側面がある。それは否定できない。しかし、それには節度というものがある。媒体ごとにその度合いに濃淡はあるが、その節度はジャーナリズムを標榜する以上、踏み外してはならない一線である。人間の理性は原則として「劣情」を容認しないからだ。

●ある最高裁の判例

 9月7日のことだ。最高裁が注目すべき初判断を示した。被告が犯人であることを立証するために、同種の前科を証拠にすることは原則として許されないと判示した。「不当な偏見をもたらし、事実誤認を招く恐れがある」からだ。ジャーナリズムの世界に身を置く者なら、「何を今さら。当たり前じゃないか」と思うが、新聞各紙はこの最高裁の初判断を大きく報じている。「不当な偏見や差別は許さない」というのが、ジャーナリズムの重要な理念の一つだからだ。  この視点で、今回の週刊朝日の緊急連載を評価すれば、0点というほかない。橋下氏の政治手法や政治的主張などをメインテーマにして、その流れの中で、出自やルーツを紹介しているならまだしも、緊急連載は真正面から「DNA」を元に人物像を描こうとしており、橋下氏の主張に反論などできようもない。当然のことながら、発行元の朝日新聞出版は19日、連載記事について、同和地区などに関する不適切な記述が複数あったことを理由に、河畠大四・編集長が謝罪コメントを出し、第2回以降の掲載中止を決めるところに追い込まれた。ちなみに、週刊朝日のサイトをみると、表紙の画像も削除されていた。  一体、なぜ、こんなみっともない結末になってしまったのか?  人材の劣化の一言に尽きる。朝日新聞出版では、毎週、社長出席のもとで、部長会が開かれるという。発売日の前週に開いた会議では、雑誌担当の責任者が嬉々として「週刊朝日が10月26日号から、すごい連載を始める。十数回連載して早ければ年内にも単行本として緊急出版し、十数万部は売れる。期待してほしい」という趣旨の報告をしたというのだ。  もし、ジャーナリズムがなんたるかを知り、経験を積み、実績のある記者か編集者あがりの幹部がいたら、異論を差し挟んだかもしれない。しかし、そんな異論は出なかったようだ。編集部内は17日に橋下市長が取材拒否を表明した直後ですら「イケイケ、ドンドン」ムードが充満していたという。しかし、「捕らぬ狸の皮算用」は2日後の19日には“露と消えて”しまったのだ。もっとも、この騒動の結果、10月26日号は19日の金曜日には完売になったというが、連載中止という幕引きとなり、その代償はとてつもなく大きい。

●ますます狭くなる、許容される報道範囲

 ここ10年の名誉毀損裁判で、民事法で許容される報道や論評の範囲はどんどん狭くなっている。報道機関の読売、日経が自ら原告となり、名誉毀損裁判を起こし、その流れを加速させている。そこに、今回の事件である。論評や報道する対象のバックグラウンドとして出自やルーツに言及することすら、難しくなるかもしれない。  読売の大誤報は、週刊朝日発売の5日前の10月11日朝刊1面だ。「iPS心筋を移植」との見出しで、東大医学部付属病院特任研究員で「ハーバード大客員講師」と自称する森口尚史氏らが、あらゆる種類の細胞に変化できるiPS細胞(人工多能性幹細胞)から心筋の細胞をつくり、重症の心不全患者に細胞移植する治療を6人の患者に実施したことがわかった、と報じたのだ。  iPS細胞の開発で、2012年のノーベル医学・生理学賞を受賞した京都大の山中伸弥教授本人は「臨床実験はこれからだ」と明言している。素人でも、森口氏の話は眉つばと疑ってかかる。それなのに、「ほら話」を真に受け、大誤報をやらかしたわけだ。人材の劣化を象徴する出来事と言わざるを得ない。読売の報道を追いかけるかたちで森口氏について報じていた共同通信も同様だ。

●誤報のお詫びをしない日経新聞

 しかし、読売と共同は誤報の経緯を検証し、週刊朝日もこれから連載記事の経緯を検証するというのが救いだ。人材の劣化で突出している日経新聞は、誤報には頬っ被りを決め込み、お詫びもしない。  例えば、1年余り前の11年8月4日付朝刊の日立製作所、三菱重工業の経営統合の大誤報では、訂正記事すら載せていない。7年半前の05年2月10日付朝刊の三井住友銀行と大和証券グループ本社の経営統合の大誤報では、半年以上たって、事実上誤報を認める記事は載せたものの、大誤報に社長賞を授与するという前代未聞の珍事までを起こしている。  日経は、報道機関の生命線ともいえる、取材源の秘匿の原則さえ放棄している。大阪府枚方市の元市長が、談合事件に関する記事で名誉を傷つけられたとして、日経に損害賠償を求めた訴訟で、日経は大阪地検検事正、次席検事の取材メモを証拠として提出してしまったのだ。しかも取材メモの中身たるや、具体性の乏しい、いわゆる「禅問答」みたいで、世間にお披露目するのが恥ずかしいような、裁判を有利にする証拠となるかどうか極めて疑わしい代物だ。実際、地裁判決は日経の報道について「検察幹部から断片的な発言を引き出し、あたかも事実であるかのように粉飾して報じたとの疑いを受けてもやむを得ない」と非難し、賠償を命じている。  いずれにせよ、大新聞社で劣化が激しいのは、デスク以上の幹部社員と経営陣だ。「世渡り上手」か「ごますり」しか、残っていないと言っても過言ではないだろう。  若い記者たちには優秀な人材がいても、時間の経過とともに劣化するのは必定だ。「朱に交われば赤くなる」し、「悪貨は良貨を駆逐する」のである。 (文=大塚将司/作家・経済評論家) ■おすすめ記事 住民とKDDIで訴訟も! 携帯の電磁波はやっぱりトンデモなの!? 大人気「ドリエル」はぼったくり!? 正しい睡眠補助薬のススメ サムスンから技術だけ盗まれ“用なし”クビ日本人が急増中!? 連鎖するネット心中、なぜ“救う側”のキヨシが自殺に至ったのか? ネット書き込みを6分でキャッチ! 中国サイト監視サービス開始

緊急出版でもボロ儲け目論んだ朝日、なぜ橋下徹からフルボッコに?

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます!  スマホ版もオープンしましたので、ぜひ、ご利用ください! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 住民とKDDIで訴訟も! 携帯の電磁波はやっぱりトンデモなの!? 大人気「ドリエル」はぼったくり!? 正しい睡眠補助薬のススメ サムスンから技術だけ盗まれ“用なし”クビ日本人が急増中!? ■特にオススメ記事はこちら! 緊急出版でもボロ儲け目論んだ朝日、なぜ橋下徹からフルボッコに? - Business Journal(10月22日)
「週刊朝日」(朝日新聞出版社
/10月26日号)
 大手新聞社の人材の劣化は想像以上に深刻だ。  大誤報といえば、最も劣化の進んでいる日本経済新聞の“専売特許”か、と思っていたら、部数トップの読売新聞も10月11日付朝刊で大誤報をやらかした。そして、今回の「週刊朝日」(朝日新聞出版)の緊急連載中止事件である。  週刊朝日(10月26日号)が発売になったのは10月16日、火曜日である。朝刊の広告を見て「おい、おい、これはなんじゃ?」と思った。  右トップの大見出しに「<緊急連載スタート>ハシシタ/佐野眞一」とあり、袖見出しで「救世主か衆愚の王か/渾身の同時進行ノンフィクション/橋下徹本人も知らない本性をあぶり出すため、血脈をたどった!」とまで宣言していたからだ。 「はしもと」と読む名字は、「橋本」か「橋元」が普通である。現大阪市長の橋下徹氏がテレビ番組で活躍するまでは、世間で「橋下」を「はしもと」と読むと知っていた人は少なかったのではないだろうか。「橋下」は特殊な名字で、文字通り「はしした」とも読むのだ。このことはマスコミの世界の周辺に身を置く者ならたいてい知っているが、大っぴらに「ハシシタ」と白日の下に晒すことはしない。  案の定、橋下大阪市長はこの緊急連載に猛反発、翌17日に報道陣に対し、朝日新聞社や朝日放送など関連メディアから記者会見などで質問されても、グループとしての見解が示されない限り、回答を拒否する意向を表明したのだ。

●連載の目的は、ルーツを暴き出すこと

 その理由として、橋下氏は「(同連載が)政策論争はせずに、僕のルーツを暴き出すことが目的とはっきり言明している」点を挙げ、「血脈主義ないしは身分制に通じる、本当に極めて恐ろしい考え方だ」と非難した。発売になった週刊朝日を読んでみると、タイトルは『ハシシタ 奴の本性』で、ノンフィクション作家の佐野眞一氏と同誌取材班が執筆した記事は、橋下氏の主張通り、橋下氏のルーツが中心テーマになっているのは自明だった。  他人の前歴はもちろん、出自やルーツを知りたいという「劣情」を抱くのは人間の本性である。そして、知り得た「DNA」を元にその人物を推し量りがちになる。週刊誌はこうした人間の「劣情」を満足させるための媒体という側面がある。それは否定できない。しかし、それには節度というものがある。媒体ごとにその度合いに濃淡はあるが、その節度はジャーナリズムを標榜する以上、踏み外してはならない一線である。人間の理性は原則として「劣情」を容認しないからだ。

●ある最高裁の判例

 9月7日のことだ。最高裁が注目すべき初判断を示した。被告が犯人であることを立証するために、同種の前科を証拠にすることは原則として許されないと判示した。「不当な偏見をもたらし、事実誤認を招く恐れがある」からだ。ジャーナリズムの世界に身を置く者なら、「何を今さら。当たり前じゃないか」と思うが、新聞各紙はこの最高裁の初判断を大きく報じている。「不当な偏見や差別は許さない」というのが、ジャーナリズムの重要な理念の一つだからだ。  この視点で、今回の週刊朝日の緊急連載を評価すれば、0点というほかない。橋下氏の政治手法や政治的主張などをメインテーマにして、その流れの中で、出自やルーツを紹介しているならまだしも、緊急連載は真正面から「DNA」を元に人物像を描こうとしており、橋下氏の主張に反論などできようもない。当然のことながら、発行元の朝日新聞出版は19日、連載記事について、同和地区などに関する不適切な記述が複数あったことを理由に、河畠大四・編集長が謝罪コメントを出し、第2回以降の掲載中止を決めるところに追い込まれた。ちなみに、週刊朝日のサイトをみると、表紙の画像も削除されていた。  一体、なぜ、こんなみっともない結末になってしまったのか?  人材の劣化の一言に尽きる。朝日新聞出版では、毎週、社長出席のもとで、部長会が開かれるという。発売日の前週に開いた会議では、雑誌担当の責任者が嬉々として「週刊朝日が10月26日号から、すごい連載を始める。十数回連載して早ければ年内にも単行本として緊急出版し、十数万部は売れる。期待してほしい」という趣旨の報告をしたというのだ。  もし、ジャーナリズムがなんたるかを知り、経験を積み、実績のある記者か編集者あがりの幹部がいたら、異論を差し挟んだかもしれない。しかし、そんな異論は出なかったようだ。編集部内は17日に橋下市長が取材拒否を表明した直後ですら「イケイケ、ドンドン」ムードが充満していたという。しかし、「捕らぬ狸の皮算用」は2日後の19日には“露と消えて”しまったのだ。もっとも、この騒動の結果、10月26日号は19日の金曜日には完売になったというが、連載中止という幕引きとなり、その代償はとてつもなく大きい。

●ますます狭くなる、許容される報道範囲

 ここ10年の名誉毀損裁判で、民事法で許容される報道や論評の範囲はどんどん狭くなっている。報道機関の読売、日経が自ら原告となり、名誉毀損裁判を起こし、その流れを加速させている。そこに、今回の事件である。論評や報道する対象のバックグラウンドとして出自やルーツに言及することすら、難しくなるかもしれない。  読売の大誤報は、週刊朝日発売の5日前の10月11日朝刊1面だ。「iPS心筋を移植」との見出しで、東大医学部付属病院特任研究員で「ハーバード大客員講師」と自称する森口尚史氏らが、あらゆる種類の細胞に変化できるiPS細胞(人工多能性幹細胞)から心筋の細胞をつくり、重症の心不全患者に細胞移植する治療を6人の患者に実施したことがわかった、と報じたのだ。  iPS細胞の開発で、2012年のノーベル医学・生理学賞を受賞した京都大の山中伸弥教授本人は「臨床実験はこれからだ」と明言している。素人でも、森口氏の話は眉つばと疑ってかかる。それなのに、「ほら話」を真に受け、大誤報をやらかしたわけだ。人材の劣化を象徴する出来事と言わざるを得ない。読売の報道を追いかけるかたちで森口氏について報じていた共同通信も同様だ。

●誤報のお詫びをしない日経新聞

 しかし、読売と共同は誤報の経緯を検証し、週刊朝日もこれから連載記事の経緯を検証するというのが救いだ。人材の劣化で突出している日経新聞は、誤報には頬っ被りを決め込み、お詫びもしない。  例えば、1年余り前の11年8月4日付朝刊の日立製作所、三菱重工業の経営統合の大誤報では、訂正記事すら載せていない。7年半前の05年2月10日付朝刊の三井住友銀行と大和証券グループ本社の経営統合の大誤報では、半年以上たって、事実上誤報を認める記事は載せたものの、大誤報に社長賞を授与するという前代未聞の珍事までを起こしている。  日経は、報道機関の生命線ともいえる、取材源の秘匿の原則さえ放棄している。大阪府枚方市の元市長が、談合事件に関する記事で名誉を傷つけられたとして、日経に損害賠償を求めた訴訟で、日経は大阪地検検事正、次席検事の取材メモを証拠として提出してしまったのだ。しかも取材メモの中身たるや、具体性の乏しい、いわゆる「禅問答」みたいで、世間にお披露目するのが恥ずかしいような、裁判を有利にする証拠となるかどうか極めて疑わしい代物だ。実際、地裁判決は日経の報道について「検察幹部から断片的な発言を引き出し、あたかも事実であるかのように粉飾して報じたとの疑いを受けてもやむを得ない」と非難し、賠償を命じている。  いずれにせよ、大新聞社で劣化が激しいのは、デスク以上の幹部社員と経営陣だ。「世渡り上手」か「ごますり」しか、残っていないと言っても過言ではないだろう。  若い記者たちには優秀な人材がいても、時間の経過とともに劣化するのは必定だ。「朱に交われば赤くなる」し、「悪貨は良貨を駆逐する」のである。 (文=大塚将司/作家・経済評論家) ■おすすめ記事 住民とKDDIで訴訟も! 携帯の電磁波はやっぱりトンデモなの!? 大人気「ドリエル」はぼったくり!? 正しい睡眠補助薬のススメ サムスンから技術だけ盗まれ“用なし”クビ日本人が急増中!? 連鎖するネット心中、なぜ“救う側”のキヨシが自殺に至ったのか? ネット書き込みを6分でキャッチ! 中国サイト監視サービス開始

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「週刊朝日」(朝日新聞出版社
/10月26日号)
 大手新聞社の人材の劣化は想像以上に深刻だ。  大誤報といえば、最も劣化の進んでいる日本経済新聞の“専売特許”か、と思っていたら、部数トップの読売新聞も10月11日付朝刊で大誤報をやらかした。そして、今回の「週刊朝日」(朝日新聞出版)の緊急連載中止事件である。  週刊朝日(10月26日号)が発売になったのは10月16日、火曜日である。朝刊の広告を見て「おい、おい、これはなんじゃ?」と思った。  右トップの大見出しに「<緊急連載スタート>ハシシタ/佐野眞一」とあり、袖見出しで「救世主か衆愚の王か/渾身の同時進行ノンフィクション/橋下徹本人も知らない本性をあぶり出すため、血脈をたどった!」とまで宣言していたからだ。 「はしもと」と読む名字は、「橋本」か「橋元」が普通である。現大阪市長の橋下徹氏がテレビ番組で活躍するまでは、世間で「橋下」を「はしもと」と読むと知っていた人は少なかったのではないだろうか。「橋下」は特殊な名字で、文字通り「はしした」とも読むのだ。このことはマスコミの世界の周辺に身を置く者ならたいてい知っているが、大っぴらに「ハシシタ」と白日の下に晒すことはしない。  案の定、橋下大阪市長はこの緊急連載に猛反発、翌17日に報道陣に対し、朝日新聞社や朝日放送など関連メディアから記者会見などで質問されても、グループとしての見解が示されない限り、回答を拒否する意向を表明したのだ。

●連載の目的は、ルーツを暴き出すこと

 その理由として、橋下氏は「(同連載が)政策論争はせずに、僕のルーツを暴き出すことが目的とはっきり言明している」点を挙げ、「血脈主義ないしは身分制に通じる、本当に極めて恐ろしい考え方だ」と非難した。発売になった週刊朝日を読んでみると、タイトルは『ハシシタ 奴の本性』で、ノンフィクション作家の佐野眞一氏と同誌取材班が執筆した記事は、橋下氏の主張通り、橋下氏のルーツが中心テーマになっているのは自明だった。  他人の前歴はもちろん、出自やルーツを知りたいという「劣情」を抱くのは人間の本性である。そして、知り得た「DNA」を元にその人物を推し量りがちになる。週刊誌はこうした人間の「劣情」を満足させるための媒体という側面がある。それは否定できない。しかし、それには節度というものがある。媒体ごとにその度合いに濃淡はあるが、その節度はジャーナリズムを標榜する以上、踏み外してはならない一線である。人間の理性は原則として「劣情」を容認しないからだ。

●ある最高裁の判例

 9月7日のことだ。最高裁が注目すべき初判断を示した。被告が犯人であることを立証するために、同種の前科を証拠にすることは原則として許されないと判示した。「不当な偏見をもたらし、事実誤認を招く恐れがある」からだ。ジャーナリズムの世界に身を置く者なら、「何を今さら。当たり前じゃないか」と思うが、新聞各紙はこの最高裁の初判断を大きく報じている。「不当な偏見や差別は許さない」というのが、ジャーナリズムの重要な理念の一つだからだ。  この視点で、今回の週刊朝日の緊急連載を評価すれば、0点というほかない。橋下氏の政治手法や政治的主張などをメインテーマにして、その流れの中で、出自やルーツを紹介しているならまだしも、緊急連載は真正面から「DNA」を元に人物像を描こうとしており、橋下氏の主張に反論などできようもない。当然のことながら、発行元の朝日新聞出版は19日、連載記事について、同和地区などに関する不適切な記述が複数あったことを理由に、河畠大四・編集長が謝罪コメントを出し、第2回以降の掲載中止を決めるところに追い込まれた。ちなみに、週刊朝日のサイトをみると、表紙の画像も削除されていた。  一体、なぜ、こんなみっともない結末になってしまったのか?  人材の劣化の一言に尽きる。朝日新聞出版では、毎週、社長出席のもとで、部長会が開かれるという。発売日の前週に開いた会議では、雑誌担当の責任者が嬉々として「週刊朝日が10月26日号から、すごい連載を始める。十数回連載して早ければ年内にも単行本として緊急出版し、十数万部は売れる。期待してほしい」という趣旨の報告をしたというのだ。  もし、ジャーナリズムがなんたるかを知り、経験を積み、実績のある記者か編集者あがりの幹部がいたら、異論を差し挟んだかもしれない。しかし、そんな異論は出なかったようだ。編集部内は17日に橋下市長が取材拒否を表明した直後ですら「イケイケ、ドンドン」ムードが充満していたという。しかし、「捕らぬ狸の皮算用」は2日後の19日には“露と消えて”しまったのだ。もっとも、この騒動の結果、10月26日号は19日の金曜日には完売になったというが、連載中止という幕引きとなり、その代償はとてつもなく大きい。

●ますます狭くなる、許容される報道範囲

 ここ10年の名誉毀損裁判で、民事法で許容される報道や論評の範囲はどんどん狭くなっている。報道機関の読売、日経が自ら原告となり、名誉毀損裁判を起こし、その流れを加速させている。そこに、今回の事件である。論評や報道する対象のバックグラウンドとして出自やルーツに言及することすら、難しくなるかもしれない。  読売の大誤報は、週刊朝日発売の5日前の10月11日朝刊1面だ。「iPS心筋を移植」との見出しで、東大医学部付属病院特任研究員で「ハーバード大客員講師」と自称する森口尚史氏らが、あらゆる種類の細胞に変化できるiPS細胞(人工多能性幹細胞)から心筋の細胞をつくり、重症の心不全患者に細胞移植する治療を6人の患者に実施したことがわかった、と報じたのだ。  iPS細胞の開発で、2012年のノーベル医学・生理学賞を受賞した京都大の山中伸弥教授本人は「臨床実験はこれからだ」と明言している。素人でも、森口氏の話は眉つばと疑ってかかる。それなのに、「ほら話」を真に受け、大誤報をやらかしたわけだ。人材の劣化を象徴する出来事と言わざるを得ない。読売の報道を追いかけるかたちで森口氏について報じていた共同通信も同様だ。

●誤報のお詫びをしない日経新聞

 しかし、読売と共同は誤報の経緯を検証し、週刊朝日もこれから連載記事の経緯を検証するというのが救いだ。人材の劣化で突出している日経新聞は、誤報には頬っ被りを決め込み、お詫びもしない。  例えば、1年余り前の11年8月4日付朝刊の日立製作所、三菱重工業の経営統合の大誤報では、訂正記事すら載せていない。7年半前の05年2月10日付朝刊の三井住友銀行と大和証券グループ本社の経営統合の大誤報では、半年以上たって、事実上誤報を認める記事は載せたものの、大誤報に社長賞を授与するという前代未聞の珍事までを起こしている。  日経は、報道機関の生命線ともいえる、取材源の秘匿の原則さえ放棄している。大阪府枚方市の元市長が、談合事件に関する記事で名誉を傷つけられたとして、日経に損害賠償を求めた訴訟で、日経は大阪地検検事正、次席検事の取材メモを証拠として提出してしまったのだ。しかも取材メモの中身たるや、具体性の乏しい、いわゆる「禅問答」みたいで、世間にお披露目するのが恥ずかしいような、裁判を有利にする証拠となるかどうか極めて疑わしい代物だ。実際、地裁判決は日経の報道について「検察幹部から断片的な発言を引き出し、あたかも事実であるかのように粉飾して報じたとの疑いを受けてもやむを得ない」と非難し、賠償を命じている。  いずれにせよ、大新聞社で劣化が激しいのは、デスク以上の幹部社員と経営陣だ。「世渡り上手」か「ごますり」しか、残っていないと言っても過言ではないだろう。  若い記者たちには優秀な人材がいても、時間の経過とともに劣化するのは必定だ。「朱に交われば赤くなる」し、「悪貨は良貨を駆逐する」のである。 (文=大塚将司/作家・経済評論家) ■おすすめ記事 住民とKDDIで訴訟も! 携帯の電磁波はやっぱりトンデモなの!? 大人気「ドリエル」はぼったくり!? 正しい睡眠補助薬のススメ サムスンから技術だけ盗まれ“用なし”クビ日本人が急増中!? 連鎖するネット心中、なぜ“救う側”のキヨシが自殺に至ったのか? ネット書き込みを6分でキャッチ! 中国サイト監視サービス開始

緊急出版でもボロ儲け目論んだ朝日、なぜ橋下徹からフルボッコに?

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「週刊朝日」(朝日新聞出版社
/10月26日号)
 大手新聞社の人材の劣化は想像以上に深刻だ。  大誤報といえば、最も劣化の進んでいる日本経済新聞の“専売特許”か、と思っていたら、部数トップの読売新聞も10月11日付朝刊で大誤報をやらかした。そして、今回の「週刊朝日」(朝日新聞出版)の緊急連載中止事件である。  週刊朝日(10月26日号)が発売になったのは10月16日、火曜日である。朝刊の広告を見て「おい、おい、これはなんじゃ?」と思った。  右トップの大見出しに「<緊急連載スタート>ハシシタ/佐野眞一」とあり、袖見出しで「救世主か衆愚の王か/渾身の同時進行ノンフィクション/橋下徹本人も知らない本性をあぶり出すため、血脈をたどった!」とまで宣言していたからだ。 「はしもと」と読む名字は、「橋本」か「橋元」が普通である。現大阪市長の橋下徹氏がテレビ番組で活躍するまでは、世間で「橋下」を「はしもと」と読むと知っていた人は少なかったのではないだろうか。「橋下」は特殊な名字で、文字通り「はしした」とも読むのだ。このことはマスコミの世界の周辺に身を置く者ならたいてい知っているが、大っぴらに「ハシシタ」と白日の下に晒すことはしない。  案の定、橋下大阪市長はこの緊急連載に猛反発、翌17日に報道陣に対し、朝日新聞社や朝日放送など関連メディアから記者会見などで質問されても、グループとしての見解が示されない限り、回答を拒否する意向を表明したのだ。

●連載の目的は、ルーツを暴き出すこと

 その理由として、橋下氏は「(同連載が)政策論争はせずに、僕のルーツを暴き出すことが目的とはっきり言明している」点を挙げ、「血脈主義ないしは身分制に通じる、本当に極めて恐ろしい考え方だ」と非難した。発売になった週刊朝日を読んでみると、タイトルは『ハシシタ 奴の本性』で、ノンフィクション作家の佐野眞一氏と同誌取材班が執筆した記事は、橋下氏の主張通り、橋下氏のルーツが中心テーマになっているのは自明だった。  他人の前歴はもちろん、出自やルーツを知りたいという「劣情」を抱くのは人間の本性である。そして、知り得た「DNA」を元にその人物を推し量りがちになる。週刊誌はこうした人間の「劣情」を満足させるための媒体という側面がある。それは否定できない。しかし、それには節度というものがある。媒体ごとにその度合いに濃淡はあるが、その節度はジャーナリズムを標榜する以上、踏み外してはならない一線である。人間の理性は原則として「劣情」を容認しないからだ。

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●ますます狭くなる、許容される報道範囲

 ここ10年の名誉毀損裁判で、民事法で許容される報道や論評の範囲はどんどん狭くなっている。報道機関の読売、日経が自ら原告となり、名誉毀損裁判を起こし、その流れを加速させている。そこに、今回の事件である。論評や報道する対象のバックグラウンドとして出自やルーツに言及することすら、難しくなるかもしれない。  読売の大誤報は、週刊朝日発売の5日前の10月11日朝刊1面だ。「iPS心筋を移植」との見出しで、東大医学部付属病院特任研究員で「ハーバード大客員講師」と自称する森口尚史氏らが、あらゆる種類の細胞に変化できるiPS細胞(人工多能性幹細胞)から心筋の細胞をつくり、重症の心不全患者に細胞移植する治療を6人の患者に実施したことがわかった、と報じたのだ。  iPS細胞の開発で、2012年のノーベル医学・生理学賞を受賞した京都大の山中伸弥教授本人は「臨床実験はこれからだ」と明言している。素人でも、森口氏の話は眉つばと疑ってかかる。それなのに、「ほら話」を真に受け、大誤報をやらかしたわけだ。人材の劣化を象徴する出来事と言わざるを得ない。読売の報道を追いかけるかたちで森口氏について報じていた共同通信も同様だ。

●誤報のお詫びをしない日経新聞

 しかし、読売と共同は誤報の経緯を検証し、週刊朝日もこれから連載記事の経緯を検証するというのが救いだ。人材の劣化で突出している日経新聞は、誤報には頬っ被りを決め込み、お詫びもしない。  例えば、1年余り前の11年8月4日付朝刊の日立製作所、三菱重工業の経営統合の大誤報では、訂正記事すら載せていない。7年半前の05年2月10日付朝刊の三井住友銀行と大和証券グループ本社の経営統合の大誤報では、半年以上たって、事実上誤報を認める記事は載せたものの、大誤報に社長賞を授与するという前代未聞の珍事までを起こしている。  日経は、報道機関の生命線ともいえる、取材源の秘匿の原則さえ放棄している。大阪府枚方市の元市長が、談合事件に関する記事で名誉を傷つけられたとして、日経に損害賠償を求めた訴訟で、日経は大阪地検検事正、次席検事の取材メモを証拠として提出してしまったのだ。しかも取材メモの中身たるや、具体性の乏しい、いわゆる「禅問答」みたいで、世間にお披露目するのが恥ずかしいような、裁判を有利にする証拠となるかどうか極めて疑わしい代物だ。実際、地裁判決は日経の報道について「検察幹部から断片的な発言を引き出し、あたかも事実であるかのように粉飾して報じたとの疑いを受けてもやむを得ない」と非難し、賠償を命じている。  いずれにせよ、大新聞社で劣化が激しいのは、デスク以上の幹部社員と経営陣だ。「世渡り上手」か「ごますり」しか、残っていないと言っても過言ではないだろう。  若い記者たちには優秀な人材がいても、時間の経過とともに劣化するのは必定だ。「朱に交われば赤くなる」し、「悪貨は良貨を駆逐する」のである。 (文=大塚将司/作家・経済評論家) ■おすすめ記事 住民とKDDIで訴訟も! 携帯の電磁波はやっぱりトンデモなの!? 大人気「ドリエル」はぼったくり!? 正しい睡眠補助薬のススメ サムスンから技術だけ盗まれ“用なし”クビ日本人が急増中!? 連鎖するネット心中、なぜ“救う側”のキヨシが自殺に至ったのか? ネット書き込みを6分でキャッチ! 中国サイト監視サービス開始

緊急出版でもボロ儲け目論んだ朝日、なぜ橋下徹からフルボッコに?

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「週刊朝日」(朝日新聞出版社
/10月26日号)
 大手新聞社の人材の劣化は想像以上に深刻だ。  大誤報といえば、最も劣化の進んでいる日本経済新聞の“専売特許”か、と思っていたら、部数トップの読売新聞も10月11日付朝刊で大誤報をやらかした。そして、今回の「週刊朝日」(朝日新聞出版)の緊急連載中止事件である。  週刊朝日(10月26日号)が発売になったのは10月16日、火曜日である。朝刊の広告を見て「おい、おい、これはなんじゃ?」と思った。  右トップの大見出しに「<緊急連載スタート>ハシシタ/佐野眞一」とあり、袖見出しで「救世主か衆愚の王か/渾身の同時進行ノンフィクション/橋下徹本人も知らない本性をあぶり出すため、血脈をたどった!」とまで宣言していたからだ。 「はしもと」と読む名字は、「橋本」か「橋元」が普通である。現大阪市長の橋下徹氏がテレビ番組で活躍するまでは、世間で「橋下」を「はしもと」と読むと知っていた人は少なかったのではないだろうか。「橋下」は特殊な名字で、文字通り「はしした」とも読むのだ。このことはマスコミの世界の周辺に身を置く者ならたいてい知っているが、大っぴらに「ハシシタ」と白日の下に晒すことはしない。  案の定、橋下大阪市長はこの緊急連載に猛反発、翌17日に報道陣に対し、朝日新聞社や朝日放送など関連メディアから記者会見などで質問されても、グループとしての見解が示されない限り、回答を拒否する意向を表明したのだ。

●連載の目的は、ルーツを暴き出すこと

 その理由として、橋下氏は「(同連載が)政策論争はせずに、僕のルーツを暴き出すことが目的とはっきり言明している」点を挙げ、「血脈主義ないしは身分制に通じる、本当に極めて恐ろしい考え方だ」と非難した。発売になった週刊朝日を読んでみると、タイトルは『ハシシタ 奴の本性』で、ノンフィクション作家の佐野眞一氏と同誌取材班が執筆した記事は、橋下氏の主張通り、橋下氏のルーツが中心テーマになっているのは自明だった。  他人の前歴はもちろん、出自やルーツを知りたいという「劣情」を抱くのは人間の本性である。そして、知り得た「DNA」を元にその人物を推し量りがちになる。週刊誌はこうした人間の「劣情」を満足させるための媒体という側面がある。それは否定できない。しかし、それには節度というものがある。媒体ごとにその度合いに濃淡はあるが、その節度はジャーナリズムを標榜する以上、踏み外してはならない一線である。人間の理性は原則として「劣情」を容認しないからだ。

●ある最高裁の判例

 9月7日のことだ。最高裁が注目すべき初判断を示した。被告が犯人であることを立証するために、同種の前科を証拠にすることは原則として許されないと判示した。「不当な偏見をもたらし、事実誤認を招く恐れがある」からだ。ジャーナリズムの世界に身を置く者なら、「何を今さら。当たり前じゃないか」と思うが、新聞各紙はこの最高裁の初判断を大きく報じている。「不当な偏見や差別は許さない」というのが、ジャーナリズムの重要な理念の一つだからだ。  この視点で、今回の週刊朝日の緊急連載を評価すれば、0点というほかない。橋下氏の政治手法や政治的主張などをメインテーマにして、その流れの中で、出自やルーツを紹介しているならまだしも、緊急連載は真正面から「DNA」を元に人物像を描こうとしており、橋下氏の主張に反論などできようもない。当然のことながら、発行元の朝日新聞出版は19日、連載記事について、同和地区などに関する不適切な記述が複数あったことを理由に、河畠大四・編集長が謝罪コメントを出し、第2回以降の掲載中止を決めるところに追い込まれた。ちなみに、週刊朝日のサイトをみると、表紙の画像も削除されていた。  一体、なぜ、こんなみっともない結末になってしまったのか?  人材の劣化の一言に尽きる。朝日新聞出版では、毎週、社長出席のもとで、部長会が開かれるという。発売日の前週に開いた会議では、雑誌担当の責任者が嬉々として「週刊朝日が10月26日号から、すごい連載を始める。十数回連載して早ければ年内にも単行本として緊急出版し、十数万部は売れる。期待してほしい」という趣旨の報告をしたというのだ。  もし、ジャーナリズムがなんたるかを知り、経験を積み、実績のある記者か編集者あがりの幹部がいたら、異論を差し挟んだかもしれない。しかし、そんな異論は出なかったようだ。編集部内は17日に橋下市長が取材拒否を表明した直後ですら「イケイケ、ドンドン」ムードが充満していたという。しかし、「捕らぬ狸の皮算用」は2日後の19日には“露と消えて”しまったのだ。もっとも、この騒動の結果、10月26日号は19日の金曜日には完売になったというが、連載中止という幕引きとなり、その代償はとてつもなく大きい。

●ますます狭くなる、許容される報道範囲

 ここ10年の名誉毀損裁判で、民事法で許容される報道や論評の範囲はどんどん狭くなっている。報道機関の読売、日経が自ら原告となり、名誉毀損裁判を起こし、その流れを加速させている。そこに、今回の事件である。論評や報道する対象のバックグラウンドとして出自やルーツに言及することすら、難しくなるかもしれない。  読売の大誤報は、週刊朝日発売の5日前の10月11日朝刊1面だ。「iPS心筋を移植」との見出しで、東大医学部付属病院特任研究員で「ハーバード大客員講師」と自称する森口尚史氏らが、あらゆる種類の細胞に変化できるiPS細胞(人工多能性幹細胞)から心筋の細胞をつくり、重症の心不全患者に細胞移植する治療を6人の患者に実施したことがわかった、と報じたのだ。  iPS細胞の開発で、2012年のノーベル医学・生理学賞を受賞した京都大の山中伸弥教授本人は「臨床実験はこれからだ」と明言している。素人でも、森口氏の話は眉つばと疑ってかかる。それなのに、「ほら話」を真に受け、大誤報をやらかしたわけだ。人材の劣化を象徴する出来事と言わざるを得ない。読売の報道を追いかけるかたちで森口氏について報じていた共同通信も同様だ。

●誤報のお詫びをしない日経新聞

 しかし、読売と共同は誤報の経緯を検証し、週刊朝日もこれから連載記事の経緯を検証するというのが救いだ。人材の劣化で突出している日経新聞は、誤報には頬っ被りを決め込み、お詫びもしない。  例えば、1年余り前の11年8月4日付朝刊の日立製作所、三菱重工業の経営統合の大誤報では、訂正記事すら載せていない。7年半前の05年2月10日付朝刊の三井住友銀行と大和証券グループ本社の経営統合の大誤報では、半年以上たって、事実上誤報を認める記事は載せたものの、大誤報に社長賞を授与するという前代未聞の珍事までを起こしている。  日経は、報道機関の生命線ともいえる、取材源の秘匿の原則さえ放棄している。大阪府枚方市の元市長が、談合事件に関する記事で名誉を傷つけられたとして、日経に損害賠償を求めた訴訟で、日経は大阪地検検事正、次席検事の取材メモを証拠として提出してしまったのだ。しかも取材メモの中身たるや、具体性の乏しい、いわゆる「禅問答」みたいで、世間にお披露目するのが恥ずかしいような、裁判を有利にする証拠となるかどうか極めて疑わしい代物だ。実際、地裁判決は日経の報道について「検察幹部から断片的な発言を引き出し、あたかも事実であるかのように粉飾して報じたとの疑いを受けてもやむを得ない」と非難し、賠償を命じている。  いずれにせよ、大新聞社で劣化が激しいのは、デスク以上の幹部社員と経営陣だ。「世渡り上手」か「ごますり」しか、残っていないと言っても過言ではないだろう。  若い記者たちには優秀な人材がいても、時間の経過とともに劣化するのは必定だ。「朱に交われば赤くなる」し、「悪貨は良貨を駆逐する」のである。 (文=大塚将司/作家・経済評論家) ■おすすめ記事 住民とKDDIで訴訟も! 携帯の電磁波はやっぱりトンデモなの!? 大人気「ドリエル」はぼったくり!? 正しい睡眠補助薬のススメ サムスンから技術だけ盗まれ“用なし”クビ日本人が急増中!? 連鎖するネット心中、なぜ“救う側”のキヨシが自殺に至ったのか? ネット書き込みを6分でキャッチ! 中国サイト監視サービス開始

週刊誌が「暴力団と政治家」ゴシップ祭り ! 本命は橋下徹 !?

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます!  スマホ版もオープンしましたので、ぜひ、ご利用ください! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 「注文から7秒」王将の餃子が速攻で出てくる仕組みとは? 「5期連続赤字で経営不振」ソフトバンクの買収はやっぱり危険? トヨタ、周囲をイエスマンで固める「章男社長ぼんぼん経営」の実態 ■特にオススメ記事はこちら! 週刊誌が「暴力団と政治家」ゴシップ祭り ! 本命は橋下徹 !? - Business Journal(10月18日)
「橋下徹公式HP」より
 18日に発売された「週刊新潮」(新潮社)、「週刊文春」(文藝春秋)から、忙しいビジネスパーソンも要チェックの記事を早読み。今週は10月1日に発足した野田第三次改造内閣の面々と暴力団との関係について、両誌がそろい踏みで言及。その内容とは?  先週号の「週刊新潮」で暴力団との蜜月関係が報じられた田中慶秋法務大臣は、今月12日閣議後の記者会見で「暴力団の宴席で形式的なあいさつをした」ことや暴力団幹部の結婚式で仲人をした事実を認め陳謝。しかし、辞任する意向はないとした。  対して、新潮は追い打ちをかけた。今週号では「田中慶秋法相の真っ黒な嘘」と題し、新たな情報を掲載している。事の発端となった先週号では、約30年前に田中法相が稲川会系暴力団幹部で右翼団体会長でもあった人物の結婚式で仲人を務め、新年会や忘年会といった宴席にも出席、蜜月関係であったことを報じた。田中法相は先の記者会見中、暴力団との関係は「約30年前」であることを強調していたが、今週号では「15年くらい前まで」新年会や忘年会に顔を出していたとする稲川会系暴力団幹部のコメントを報じている。  また、稲川会関係者の話として「交通違反のもみ消し」をしていたという疑惑も浮上。警察関係者の話として「田中議員が交通違反の揉み消しをしていたことは間違いありません」とのこと。さらには山口組系暴力団組長と田中法相が「土地転がし」をしていたとも。これまで、ほぼ無名だった田中法相。2代目「疑惑の総合商社」を襲名する勢いで、一気に全国区の知名度となりそうだ。  ちなみに、田中法相と蜜月関係にあった右翼とその兄貴分だった稲川会幹部は、昨年までに逝去しているが、当サイトの取材でも「田中法相がこの2人と数年前まで宴席などを共にしていた」という情報が出てきている。どうやら、2人の近辺から新潮に情報がもたらされたようだが、「30年も前のことだから不問に付す」という姿勢の民主党も無視できない状況になりつつあるようだ。 ■財務大臣にも稲川会の影が……  一方の「週刊文春」は、新潮に負けじと「田中法相だけじゃない」との打ち出しで、城島光力財務大臣が「暴力団フロント企業に選挙応援を受けていた」と報じている。  記事によれば、2007年に選挙区を東京13区から、川崎市などがある神奈川10区に国替えして以降「城島陣営は暴力団関係者らしき男たちから嫌がらせを受けていた」という。そこで「稲川会にパイプを持つ政界関係者に相談」。指定暴力団・稲川会の中枢を占める「山川一家の名前が表に出ないような形で、フロント企業の人が城島さんを応援していると、城島さんの周囲から聞かされました」という支援者の声を紹介。  この「フロント企業の人」の氏名や企業名は記事では仮名となっているが、過去には貸金業を営み、現在では不動産の管理や賃貸、飲食店経営をメインにしている企業だという。また、このフロント企業の登記簿を調べると、役員欄には、今月9日に組織犯罪処罰法違反の容疑で警視庁に逮捕された稲川会のナンバー2の親族やパチンコの裏ロム不正使用で過去に逮捕歴がある人物が名を連ねているという。 「稲川会にパイプを持つ政界関係者」という存在も気になるところ。政界では、今でも表に出せないトラブル処理などを暴力団に依頼することは珍しくなく、裏社会へのパイプを持つフィクサーが複数暗躍していることは永田町では常識のように語られている。だが「一流の政治家は、女性問題同様、そうした裏の付き合いが絶対に表に出ないような危機管理をしている」という、某政治ジャーナリストの指摘もある。立て続けに、暴力団スキャンダルが噴出した野田内閣の“人材不足ぶり”が、こうしたところにも現れているのかもしれない。 ■安倍総裁に橋下市長も登場!  さらに、暴力団と政治家の関係では、今月15日に発売された「週刊ポスト」(小学館)が自民党総裁・安倍晋三氏と山口組系暴力団関係者の男性が一緒に写っている写真を掲載。安倍総裁は「写真を撮影した時の1度しか会っていない。深い関係には全くない」と関係を否定したが、ポストも新潮並みに追い打ちをかけることはできるのか。  反社会的勢力ではないが、文春では橋下徹大阪市長率いる「日本維新の会」の大スポンサーが宗教法人「生長の家」であり、維新の会と同教団を結びつけたのは大阪市の特別顧問を務める中田宏・前横浜市長であるという注目記事も掲載している。橋下市長といえば、16日に発売された「週刊朝日」(朝日新聞出版)で連載がスタートした、暴力団員を実父に持つ同市長の血脈に迫った「ハシシタ 奴の本性」に噛み付き、朝日新聞及びグループメディアの取材を拒否するという行動に出て、マスコミの顰蹙を買っている。各週刊誌が「政治家と暴力団」スキャンダルで盛り上がる中、“本命”として橋下市長への風当たりはさらに強まるような気もするが、いかに。  最後に、文春で長年連載されている密かな人気コーナー「淑女の雑誌から」。今回は、複数プレーを楽しんでいたという淑女の告白が目を引いた。こちらも要チェック。ぜひ、両誌をご購読あれ。 (文=本多カツヒロ) ■おすすめ記事 「注文から7秒」王将の餃子が速攻で出てくる仕組みとは? 「5期連続赤字で経営不振」ソフトバンクの買収はやっぱり危険? トヨタ、周囲をイエスマンで固める「章男社長ぼんぼん経営」の実態 ギネス効果も!? コンドームのオカモト、上半期営業益18%増 食パンの山崎が、セブンやローソンのPB生産に積極的なワケ