懲りないバーガー屋が生んだ 炭水化物のバケモノ『大勝軒 元祖つけ麺バーガー』

 あのロッテリアがまたやりやがった!  1年前、麺屋武蔵とのコラボでラーメンバーガーを期間限定販売したが、口の中の水分を容赦なく奪い取るそのモソモソ感に、さすがのロッテリアン(ロッテリアのファン?)たちからもディスられたはずだったのに……。  今回、発売したのはなんと、アノ、元祖つけ麺屋である『東池袋大勝軒』監修による『大勝軒 元祖つけ麺バーガー』だ。しかし、記者はその炭水化物の固まりを喰らう前からアタマに来ていた。  その理由は、当初、5月20日から発売の予定だったものが、問い合わせ殺到により、18日に前倒しして発売が開始されていたのだ! それを知ったのは、18日のももクロの24時間Ustreamでのこと。事前に期間問い合わせのメールをしているにも関わらず、その相手にメールで知らせてくれないなんて、こりゃきっとそうとうデキの悪い商品に違いないとロッテリアに乗り込んだ。
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 注文したのは『大勝軒 元祖つけ麺バーガー』のもちろん特盛り。「10分ほどお時間いただきます」といわれ、ほどなく着丼ならぬ着バーガーしたのがコレだった。
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看板の写真と実物が違うのは、風俗やキャバクラとも共通したお約束だ。
 バンズの間に3段に積み重ねられたつけ麺。その脇にあるのはつけ汁である。ちょっと彩りは寂しいが、見た目はまずまず。つけ汁の具は、大きなチャーシューを筆頭に、メンマにナルト、ネギといったオーソドックスなもの。本家大勝軒ではこの他にゆで卵も乗っているが、そこまで求めるのは酷か? 
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予想外に大きなチャーシューに驚いたが、もう少し柔らかいとさらに嬉しい。店内で食べるとスープ割りも可能。
 そして、いよいよつけ麺バーガー実食……ってどやって喰うんだよ?  ももクロのメンバーも同じこと言ってたけど、特に特盛りだとつけ汁の容器に3段のつけ麺バーガーを浸けることができないのだ。  しかたなく1段分の麺のみをつけ汁に浸け、添えられた割り箸で固まった麺をほぐしながらすすり上げた。 「ふ~む……」  本来なら魚と豚の風味が一気に口から鼻に抜けるはずだが醤油の風味がつよく、麺も焼きそばみたい。これならいっそ、回転寿しみたいにバーガーじゃなくて、普通に“ラーメン”作っちゃえばいいのに。  ちなみに、庶民舌の記者のベストバランスは、バンズにつけ麺1段を挟んでつけ汁に浸けてかぶりつく普通の食べ方だった。『大勝軒 元祖つけ麺バーガー』は“並”を喰うべし! ロッテリア『大勝軒 元祖つけ麺バーガー』 並650円大盛り700円特盛り750円 意外性 ☆☆☆! 味   ☆   店   無評価
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東池袋大勝軒前にて。『大勝軒 元祖つけ麺バーガー』の販売期間は約2週間とのことだ。

一食は百聞にしかず 甘くてすっぱい『いちごカレー』は青春の思い出

 「ヒデキ、感激~!」なんてカレーのCMが昔あったの覚えてる人いる? カレーの中にリンゴとハチミツがトロ~リ溶けてるっていうんで、当時、中学生だった記者は母親が留守の夜、自分でリンゴ入りのカレーを作ってみた。  もちろんリンゴはすりおろしではなく、ざく切りだ。しかし、カレーの中ではジャガイモにしか見えないリンゴは、イモのつもりで口の中に入れると、想定外の「シャキッ」という食感と、甘酸っぱさに、予想を完全に裏切られるまずさ……。父親にも「なんだ、コレ?」と言われる傑作となった。  春のある週末、そんな甘酸っぱい思い出を胸に向ったのは、東京スカイツリーのお膝元、駒形にあるこじゃれたカレーショップだった。
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カレーの中のいちごは予想してたけど、いちごご飯は予想外。このまま練乳かけて食いてー。
 どうよこれ! ピンク色のヒマワリかと思ったでしょ。これこそ、そのスジでは有名な「いちごカレー」なのだ。  春の日差しが降り注ぐ下町のカレーショップの客席で、オーダーから待つこと数分、いちごカレーがやってきた。  大きな花のようにレイアウトされたいちごスライスといちごご飯は、顔を近づけると、ご飯で温まったいちごの甘酸っぱい香りが立ちのぼってくる。  ウ~ン、蘇るトラウマ(笑)。  見た目はカレーより、こっちがメインて感じじゃないか? 出オチじゃないことを祈りたい。  一方、主役を奪われた感のあるカレーだが、スプーンでルウをすくって一口舐めてみると、すりおろしたタマネギやらリンゴやらのベーストと香辛料の風味がたっぷりで、辛みはそれほどでもない。  トロミのある日本のカレーではなく、サラサラのインドカレー風。だが、本場インドのカレーには絶対入っていないであろう、いちごがココでも顔をのぞかせているのだった。
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カレーは辛さが1~10まで選べる。記者はいちごの甘さを消さないよう5辛にしたが、それほど辛くなかった。
 まずは、カレーの中のいちごを一粒食べてみると……ちょっとすっぱい? 甘さよりも酸味が勝っているようだ。そしていよいよ、カレーをいちごご飯にかけて一口。  ……え~と、いちごじゃなくてもよくない?     カレー自体はおいしいけど、いちごとスパイスのマリアージュは、残念ながら記者の凡舌には理解不能だった。  これもきっと、リンゴカレーのトラウマに違いない。ああ、青春の味。ヒデキ、還暦……。 駒形 カフェ・ラティーノ いちごカレー 950円 意外性 ☆☆☆!! 味   ☆   店   ☆☆☆ ※いちごカレーは、いちごが市場に出回っている5月中頃までの季節限定だ。食べてみたい人は急いで予約!
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カフェ・ラティーノには普通のカレーはもちろん、アイスクリームカレーや人形焼きカレーもある。いちごカレーと人形焼きカレーは要予約。

有名店の大英断? なぜ、アレでなければいけなかったのか……不可解なカレーうどん

 実はこのメニュー、食べるのは2回目。1度目は上野店で食べたが、何かの間違いじゃないかと思った。だって、アノ有名店が、こんな“珍級”なメニュー作るはずがない。  そして、それを検証するために、今回は大手町店で再びトライした。それは……
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 どこからどう見ても、おいしそうなあの「古奈屋」のカレーうどんだ。カツオだしとミルク、そして辛味の見事な三角関係はエターナルと思われる。  が、気になるのは、右下にチラ見えしている天ぷら。古奈屋で有名なエビ天だろうか? R0020799.jpg  それは違った。  一瞬、細長いサツマイモの天ぷらかと思いがちだが、切り口を見ていただくとわかる通り、バナナである。バナナの天ぷら。なんと、あの有名なうどん店「古奈屋」には「バナナ天カレーうどん」なんて珍級グルメがあるのだ!  「さすが古奈屋、バナナを天ぷらにしてカレーうどんと一緒に食べると、至福の料理に変身するのか!」と期待感満々。  美人の女性店員さんに、「そのままでもいいですし、カレー塩などでも食べてみてください」と言われ、ニコニコの笑顔でまずはそのままひと口。  サクッと軽く、ホクッと柔らかい食感。一瞬、大きなフライドポテトを思わせ、ニコニコがニコニコニコに。が、その笑顔は一瞬で吹き飛んだ。瞬時にして口の中に、ポテトとは明らかに違うバナナの甘酸っぱい味と香りが広がったのだ。  なんじゃこりゃあ!?  バナナだ。何度も言うが、バナナの天ぷらだ。  今回は、最初に食べた時より熟したバナナを使っているのか、フライドポテトのようなホクホク感も一瞬の笑顔もない。しょっぱなから温かいバナナ臭が襲ってきたのだ。最初のバナナ天も何かの間違いではなかったということがこれで証明された。  その後、美人店員さんオススメのカレー塩を振って食べてみると、塩で甘味が冴え、カレーのスパイシーな風味と相まって最悪の味に。  それならばと、カレーうどんに浸けて食べてみたけど、やっぱり甘くて酸っぱくて辛くてうまくない!  慌ててカレーうどんをズズッとすすると、こっちはいつもの安定感あるまろやかな辛さでひと安心。コシのあるうどんも非常にウマい。  ならば、何のためのバナナ天だ? なぜ、あの「古奈屋」がこんな妙な天ぷらを編み出したのか、実に不可解。世間への挑戦か、バナナ好きせん滅のための一歩としか思えない。  バナナ天カレーうどん、庶民舌の分際に崇高な味覚は理解できず。修行が足りませんでした……。 古奈屋 バナナ天カレーうどん1250円 意外性 ☆☆☆ 味   …… 店   ☆☆☆
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こちらは上野店で食べた時の写真。どうせなら、どのフルーツを天ぷらにすればカレーうどんに合うのか、いろいろな天ぷらカレーうどんを作っていただきたい。

名古屋が生んだあの「山」に初挑戦! 果たして登頂は?『甘口メロンスパ』

 第16回目にして、とうとう名古屋が誇るアノ店の登場となった。そもそも、この企画はアノ店をリスペクトするあまりに考えた企画と言っても過言ではない。その一発目の珍級グルメがコレだ!
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マドレーヌとクラッカーはドリンクのお伴
 まずはその香りにやられた。  目の前に運ばれてきた瞬間、温かくて甘~~い香りに先制パンチを食らった。ひと目見てわかるとおり、緑色のパスタにデコレーションされているのは生クリーム。そして具は想像どおりのメロンである。  辛党なら絶対注文しないであろうそのメニューの名前は「甘口メロンスパ」。しかも、うっかりしていたが、パスタはもちろんのこと、メロンも温かいのだ。そう、アンチも多いあの酢豚のパイナップルやアップルパイのように……。    ううむ、最初から強敵を選んでしまった……。それでも、勇気を振り絞って、甘くて温かくて、しかも生クリームの乗ったパスタをフォークでくるくる巻き、恐る恐る口に運んだ。と、予想以上の味が口中に広がった。  甘い、甘い、甘~~~い!  メロンや生クリームだけじゃなくて、パスタまでめっちゃ甘~いのだ。これはもう、メインディッシュの風体をしたデザート。しかも温かいデザートじゃないか!  とっさに、左上にあるこれまた緑色の「ナゴヤコーラ」で口直しすると、料理が運ばれて来る前にひとくち飲んだときは、「なんだこりゃ」と、ふたくち目が進まなかったまずいドリンクが、パスタのあまりの甘さに、「ウンマ!」とさえ感じてしまった。  こりゃいかんと、次の手を打ったが、これが完全にダメ押しとなった。記者は愚かにも、甘さを中和させようと、パスタに塩を振ってしまったのだ。    結果、パスタはさらに甘さを増し、結局5合目にもたどり着かずに下山という結果になってしまった。名古屋の偉大なる“山”は初心者にはキツい試練を与えたのだった。  うもうございま……せんでした。
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後日トライした納豆サボテン玉子とじパスタとアステカドリンク。インゲンみたいなのがサボテン。苦みと納豆臭さはオヤジには許容範囲で、こちらは登頂することができたが、どう見ても玉子とじにはなってない。
名古屋 喫茶マウンテン 甘口メロンスパ 800円 意外性 ☆☆☆!! 味   !!   店   ☆☆
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名古屋のヒマラヤ「喫茶 マウンテン」

めくるめく味覚の妄想──予想を裏切るメニューと裏切らない味『カツカレーうどん』

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肉入りのカレーに揚げたてのトンカツ。シャキシャキのレタスもおいしそう。
 ふとしたきっかけで、あるものが食べたくなり、頭の中はもうその食べ物のことでい~っぱい。仕事をしている間も、デート中でも、「夕食は絶対コレを食べる!」って時、あるよね。  でも、魔が差すってこともあって、そんな時でもレストランでほかにおいしそうなメニューがあると目移りして、迷った挙げ句、別のものを頼んでしまう。  ただ、舌だけは最初に決めてたメニュー用に準備されているので、実際の味とのギャップにびっくり! せっかくの昼ご飯もデートの夕食も、「トホホ」な結果に終わってしまう。頭の中と舌って、意外なほど離れているのかもしれない。  新宿で見つけたのも、そんなメニューだった。上の写真、見た目はまあまあフツーのカツカレーライス。どんぶりに入っているので、和風カツカレーかなって思う程度だろうが、実際は……、
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カレーと出し汁のないうどんの組み合わせって、給食のソフト麺以来?
 そう、うどん、なのだ。  カレーうどんはあっても、そこにカツがONされると、イコール、カツカレーライスってのがニッポンの常識だったけど、その予想を覆す、まさかの“うどん”の登場だ。  ま、実際には自分で、「カツカレーうどんひとつ!」って言って注文してるんだから、頭ではわかっているんだけど、着丼した現物を見る限り、完全に“ライス”な状況に舌も困惑しているに違いない。  そして実際に食べたその味は、予想をまったく裏切らない、見た通りの味。ただし、普通のカレーうどんと違うのは、出し汁がなく、うどんの上にダイレクトにカレーとカツがONしていること。まさに、カツカレーライスのライスの代わりにうどんがそこにあった。  この店にはほかにも、カルボナーラうどんや麻婆ナスうどん、ミソカツうどんなんてのもある。予想と舌のギャップを味わいたくなったらぜひ。あ~、明日の昼メシは絶対カレーうどんにするぞーっと。  うもうございました。 三国一 新宿東口店 ボリュームカツカレーうどん 950円 意外性 ☆☆☆ 味   ☆☆    店   ☆☆☆
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名古屋名物? みそカツうどん900円。八丁味噌が少し甘酸っぱくて、こっちは星ひとつ半ですっ。