“痴漢で検挙”の警視庁元スゴ腕刑事を黙殺した、大手メディアの罪 

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「週刊現代」8月10日号 中吊広告より
●今週の注目記事 「スクープ 痴漢で『検挙』された警視庁の元スゴ腕刑事 知ってて報じなかった新聞・テレビ」(「週刊現代」8月10日号) 「カネボウ美白化粧品 被害者告白『体がマダラになっていく恐怖』」(「週刊文春」8月1日号) 「現代の『八つ墓村』山口金峰5人殺しで囁かれる『平家落人伝説』と『祟り』」(「週刊ポスト」8月9日号) 「参院選“仁義なき”裏ドラマ」(「週刊文春」8月1日号) 「池上彰さん選挙特番の『タブーなき質問』」(「週刊ポスト」8月9日号) 「中国『闇金バブル』崩壊 アベノミクスがけし飛ばされる」(「週刊ポスト」8月9日号) ●ワースト 「史上初の快挙『アノ声が出る袋とじ』作りました」(「週刊現代」8月10日号)  現代の軟派特集はまたまた外性器ではない「外陰部」。こちらはどうということはないが、グラビアでは「じぇじぇじぇ! 開けてビックリ 史上初『声が出る袋とじ』」をやっている。  早速、女のあえぎ声が聞こえてくるのかと開いてみたが、なんのことはない、URLが書いてあって、そこにアクセスすると、グラビアで裸になっている「野乃」という女性が自ら朗読してくれるという仕掛けである。  試しに聞いてみたが、素人の語りで、ちっとも興奮しない。早かったせいもあるが、見に来ている人数は1ケタ台だった。私も同じようなことを十数年前のインターネットマガジン「Web現代」でやったことがあるが、朗読のプロを使いもっと本格的だった。もう少し工夫をしてほしいという思いを込めて、ワーストにした。  注目記事の5番目は、このところ話題になっている中国の「影の銀行」問題に言及しているポストの記事。  「影の銀行」とは、簡単にいえば、当局の規制下にある通常の銀行とは違う金融業態の総称で、一部には日本でいわれる「闇金融」に近いものもあるという。  「影の銀行」の融資手段は、主に2つあるそうだ。 「1つ目は『理財商品』と呼ばれる財テク金融商品だ。運用会社が組成して、銀行窓口で販売され、主に個人が購入する。集まった資金は、中小企業や、不動産やインフラ開発を行う地方政府のダミー会社『融資平台』に融資される。2つ目は『委託融資』と呼ばれるものだ。お金が余っている大手国有企業が余剰資金を銀行に預金し、そのお金が銀行の紹介で中小企業や『融資平台』に融資される」  委託融資とは銀行の迂回融資であるケースが多いようで、銀行が大手企業に非常に安い金利で過剰融資をして、その金がまた銀行に預けられ、高金利で中小企業や『融資平台』に融資されるやり方だという。  これが中国版「リーマンショック」になる可能性大だというのである。  ポストによれば、中国のヤミ金バブル崩壊は2つのレベルで中国を揺るがすという。 「1つは一般大衆の生活に直接ダメージを与えることだ。財テク商品の購入者の多くは中間所得者層以下の一般市民。銀行の預金金利がインフレ率よりも低いことがあるため、預金すればするほど損をしかねないのが中国の現状だ。だから、彼らは生活資金までも影の銀行での運用に回しているケースが多い。彼らがダメージを受ければ個人消費の大きな落ち込みは避けられない。(中略) もう一つは、銀行まで経営危機に陥り、金融危機が起こることだ。『先に述べたように、銀行が大企業を挟んで“迂回融資”しているという側面がある。融資先の地方政府が放漫経営をして経済が滞ったりすれば、企業が連鎖倒産し、さらには銀行にも倒産危機が広がる可能性があります』(金融ジャーナリスト・永山卓也氏)」  そうなれば、アベノミクスなどけし飛んでしまうというのだ。アベノミクスどころか世界大恐慌にもつながる大変な事態になり、中国経済そのものが大打撃を受けることは間違いない。上辺だけのアベノミクスに浮かれていないで、万が一を考えておくことは、現代に生きる者として大事なことであろう。  お次は、7月21日に投開票が行われた第23回参議院選挙についての記事。投票率は前回よりも5.31ポイント下がって52.61%という、「戦後3番目」に低いものだった。  自民党が65議席(選挙区47議席、比例区18議席)を獲得して第一党に返り咲き、公明党の11議席(選挙区4議席、比例区7議席)と合わせて過半数を上回る135となり、参議院における“ねじれ”は解消した。  一方の野党は、民主党が結党以来最少となる17議席(選挙区10議席、比例区7議席)と惨敗。日本維新の会・みんなの党も議席は伸びず、共産党だけが5議席増の8議席と躍進した。  当然ながら、両院で圧倒的多数を占めた安倍首相の動向に注目が集まっている。来年の消費税3%引き上げはあるのか。8月15日の靖国公式参拝はするのか。憲法96条を改正して憲法9条を含めた全面的な憲法改正に踏み込むのか。尖閣諸島問題で話し合いさえできない中国との関係はどうなるのか。  全体的に見て、文春のワイド特集が読みごたえがあったと思うので、文春を中心に他誌も紹介してみよう。  まずは消費税問題。文春では安倍首相の経済ブレーンである浜田宏一イェール大学名誉教授と本田悦朗静岡県立大教授が、共に「一気にプラス3%となる増税は慎重にすべき」だとしている。さらに本田教授はこう話す。 「いま、アベノミクスで希望が見えつつありますが、本当に一気にプラス3%となる増税に耐えられるのかは疑問です。まだ、駆け込み需要も含めた見せかけの数字に過ぎない。 日本は財政再建を真剣にやっているんだと内外に示しつつ、よくなりつつある景気の中折れを防ぐには、消費税を1%ずつ、5年間かけて上げていくというのが一番現実的です」  だが、もしこれをやるとなると「新法」を制定しなくてはならないそうである。  そうなれば、昨年苦労して三党合意をまとめた谷垣禎一総裁(当時)をはじめとする派閥領袖クラスがこぞって猛反発することが予想され、ことはそう簡単ではない。  現代はモスクワで開かれたG20(主要20カ国・地域財務相中央銀行総裁会議)に出席した麻生太郎副総理兼財務相が「消費税増税は予定通りやりたい」と宣言したことで、増税を「国際公約」にしたことを重視し、政治ジャーナリスト山田惠資氏がこう読む。 「消費税増税に関しては、安倍首相が前回のG8サミットでドイツのメルケル首相から注文を受け、OECD(経済協力開発機構)は日本に消費税の引き上げを求めています。さらに、財務省も圧力をかけており、結局安倍首相は、『消費税増税やむなし』と決断することになるでしょう」  個人的には、幕末の志士気取りの安倍首相は、増税やむなしに傾くのではないかと思う。  次に靖国参拝問題。文春は「参拝の時期に関しては総理自らが適切に判断されるでしょう」(安倍側近の衛藤晟一首相補佐官)と、判断保留している。  この問題で新潮は、さる官邸関係者にこう言わせている。 「彼は、2016年夏の衆参ダブル選挙で勝利した上での長期政権を目指しています。したがって、一歩間違えば命取りになりかねない『歴史問題』には、16年まで本格的に手をつけるつもりはありません」  だが、第1次政権時代、靖国参拝できなかったことは「痛恨の極み」と常々言っている安倍首相だから、政治ジャーナリストの山村明義氏のように「ラストチャンスは、10月17日から20日までの秋の例大祭です」(新潮)と見る向きもあるようだ。新潮は、この問題で悩む安倍首相をこう評している。 「真夏の選挙戦を制した安倍総理だが、靖国参拝に腐心し、身悶える、寝苦しい夏の夜はまだ続きそうだ」  憲法改正については、今のところ公明党が慎重である。新潮で政治評論家の浅川博忠氏が、こう解説する。 「創価学会の中でも、憲法九条の改正を絶対許さないという立場を取っているのが『婦人部』です。公明党は、護憲ではなく“加憲”という立場ですが、その中身は環境やプライバシーに関するものばかり」  安倍自民は公明党が改憲に賛同しない場合は、改憲に前向きな維新やみんなの党と手を組めばいいから、公明党は苦しい立場に追い込まれるかもしれないと新潮は見ている。  現代も「首相は周囲に、『憲法については急がない』などと話しているという。だがその意味は『急がない』だけで、やる気は十分ということでもある」と、任期中にやってくる可能性はあると見ている。  戦後最悪といわれる中国・韓国との関係については「ニューズウイーク日本版」(7月30日号)が「安倍外交、半年間の通信簿」でこう書いている。 「中国政府は東シナ海における覇権の拡大という長期的目標の追求を続け、安倍はそれを阻止する手を打てずにいる。日中双方に譲歩する気がなく、それぞれの立場に固執するばかりだ。さらに安倍政権は、いわゆる尖閣防衛について、アメリカからこれまで以上に踏み込んだ発言を引き出せずにいる」  日韓関係もお先真っ暗な状態だから、評価はCと厳しい。  安倍首相関連はこれくらいにして、参院選のこぼれ話を拾ってみよう。新潮は日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長が、9月29日に投開票される堺市長選で負けるようなことがあれば、次はないと報じている。  この選挙では橋下市長の政策の中核である「大阪都構想」が争点になるからだ。だが、現職の竹山修身市長は「大阪都構想」に反対の立場をとっているため、引きずり下ろさなければならないのだが、この時点で候補者さえ決まっていない“異常事態”なのだそうである。  東国原英夫氏の擁立も検討されているというが、敗色濃厚のようだ。もう一人の共同代表・石原慎太郎氏がトボトボと東京・広尾の路上を歩いている写真が新潮に載っている。  選挙戦のラスト3日間、一度も街頭に出なかった石原氏だが、広尾の病院で診察を受けていたという。この姿から見ても、代表の座を退くのは時間の問題だろう。  その維新から立候補し、当選を果たした“燃える闘魂”アントニオ猪木氏が24年ぶりに永田町に戻ってくる。  70という年齢、政策らしきものが何もないこのタレントに、年間2,400万円の議員報酬と1,000万円を超える文書通信交通滞在費が支給され、6年間で収入は総額2億円を超えると新潮は書き「それも国民の度量か」と嘆息している。同感ですな。  文春は猪木氏の妻子はアメリカにいて、選挙期間中は「愛人」同伴だったと報じている。この人、今もスキャンダルの宝庫である。  その文春でブラック企業と批判キャンペーンされたワタミ前会長の渡邉美樹氏は、自民党の全国比例18議席のうちの16番目でなんとか当選を果たした。  その渡辺氏、よほど文春が憎いのか、選挙中にFacebookにこう書き込んだと文春が報じている。 「ワタミの桑原豊社長が応援に来てくれました。『週刊文春なめんなよ!!』ダメだって桑原さん、Facebookでそんなこと言っちゃ…(笑)」  ところがこの文章は、30分もたたずに削除されたそうだ。文春対渡辺のバトル第2ラウンドは永田町に移ったが、先が楽しみである。  東京選挙区・第3位で堂々当選したのは共産党の吉良よし子氏。12年ぶりに共産党は議席を取り戻した。彼女は選挙中、ワタミをはじめとするブラック企業追及を舌鋒鋭くしたと文春が書いている。  彼女は共産党とも思えない美形で、支持者たちからアイドル的な存在として人気があり、支持者たちは彼女の写真集まで制作したそうだ。『KIRAry☆Diary』と題された写真集は、発売10日で1,000部が完売した。彼女はブラック企業についてこう語る。 「労働者を生きていけないような状態に追いやっている。人を燃料のように使い捨てるやり方は、同じ人間として許しがたいんです」  文春の言うように、国会で渡邉氏との対決が楽しみである。  今回の選挙で一番注目を集めたのは、やはり東京選挙区から出馬した反原発の星・山本太郎氏であろう。見事4位当選を果たしたが、新潮は山本氏の横にいるべき夫人の姿が見えないと訝っている。  彼女は選挙中も、山本の母親とフィリピンに滞在していたそうだ。新潮がその理由を聞くと、こう答えている。 「僕ひとりでも殺害予告されているんです。だって(妻が姿を現せば)マトが2つになっちゃうじゃないですか。僕が直接狙われなくても、あちらが狙われると……その手には乗りません!」  大変な覚悟で挑んだ選挙だったようである。  みんなの党の渡辺喜美代表は相変わらず、妻のまゆみさんの尻に敷かれているようだ。東京都議選で議席を増やしたため、まゆみさんが「もっと候補者を擁立すべき」だと言い出し、バタバタで候補者を擁立したため、多くが惨敗してしまった。  党ナンバー2の江田憲司幹事長が「候補は役員会で決めるべきだ」と主張しても、渡辺代表は聞きもせず、江田氏が党を出るという話まで出ているというのである。野党再編の口火を切るのはみんなの党かとウワサされているそうだが、いっそのこと奥さんを代表にしたらいいのではないか。  ポストは選挙特番で民放視聴率トップだった池上彰氏が聞くはずだったが、相手が出てこないため「幻の質問」に終わったいくつかを紹介している。  丸川珠代氏(自民)に対しては、 「07年の参院選の際、期日前投票をしようとして選挙人名簿に登録されていないことが明らかになりました。これはテレビ局勤務時代の海外赴任から帰国した後、3年間転入届を出しておらず、投票権が消失した状態だったためです。ということは、05年の衆院選も07年の都知事選も投票に行かなかったですよね? ご本人にその確認と、最近は投票に行ってますか? と聞いてみたかったですね」  石原慎太郎氏(維新)については、 「今回の選挙で維新が思うように伸びなかったのは、橋下さんの例の発言(慰安婦)が響いているのだと思います。その点、石原さんが橋下さんのことを見るとき、困ったヤンチャ坊主だと思う一方で、憎みきれないという顔をするんですよね。ですから政治的な意味ではなく、石原さんの個人的な橋下さんへの思いを聞きたかったですね」  渡邉美樹氏(自民)には、 「番組のVTRの中で、“たまたま1つの事故を取り上げてブラック企業だと責められるなら、日本中には千・万のブラック企業がある”とおっしゃったんですね。でも、それは開き直りなのでは? 自分の会社の社員がたった1人でも自殺をして、それが過労死だと認定を受けたことに対する責任なり、言葉がないのでしょうかと質問したかったですね。それと渡邉さんは以前、都知事選に出ている。今回は参院選。都知事と参議院議員の仕事は当然違いますよね。一体あなたは何をやりたいのか? という問いに対する答えを聞きたいですね」  池上氏が注目される理由がここにある。  現代の八つ墓村かと騒がれた、山口県金峰郷(周南市)で起きた5人殺し事件をポストが報じている。この事件、75年前に同じ中国地方の岡山県津山市の農村で発生した「津山30人殺し」事件を彷彿とさせるというのである。 「作家・横溝(正史)の『八つ墓村』のモデルである同事件は、結核で徴兵検査丙種合格(実質的に不合格)となった21歳の無職青年・都井睦雄が、結核伝染を恐れる村人から冷たい仕打ちを受け、その恨みから故郷に復讐しようと思い立ったとされる。計画は周到かつ残虐だった。午前2時前、頭に懐中電灯を二本縛り付けた都井は、夜陰に乗じて村民たちを日本刀と猟銃で殺害。さらに育ての親である祖母の首を斧で刎ねた。約1時間半の間に30人がほぼ即死の状態で命を落とした。ちなみに凶行を終えた都井は、村を見晴らせる高台に登り、そこで自らの胸にピストル当てて自死している」(ポスト)  この金峰集落は、平家の落人たちが逃げ込んだ地域だというが、今では典型的な限界集落である。 「周南市役所によれば、6月末時点で金峰郷には8世帯14人が住んでいたという。男性7人、女性7人。そのうち60歳未満は3人しかいない超高齢過疎地帯である。今回亡くなった5人の被害者も、70歳を優に超えている。『ここの主要産業は林業で、その林業に付随した産業としてのシイタケ栽培も盛んでした。でも、そういった産業が斜陽化してくるに伴い、過疎化が進んでいきました。現時点では具体的な復興策も見つかってない』(周南市役所中山間地域復興課)」  犯人も63歳。この村に住む家の次男坊として生まれ、中学卒業と共にこの村を出て、神奈川県に行ったという。  30年たって、職を捨てて老親の面倒を見るために村に戻った。だが、老親も亡くなり、長く離れていたため村の人々とは断絶があったようだ。「都会から隔絶された限界集落でのさらなる孤立」(ポスト)が、惨劇に結びついたのではないか。  ノンフィクション・ライターにとって格好の素材ではないか。  次は文春のカネボウについての記事。短い記事だが、カネボウ側には激震を与えたのではないだろうか。  カネボウの売り出した美白化粧品で、肌がまだらに白くなる白斑の被害が拡がっている。 「カネボウ化粧品(東京都中央区)は23日、自主回収中の美白製品について、19日までに肌がまだらに白くなる「白斑」の症状があるとの申し出が2250人あったと発表した。 今月4日の自主回収発表後、10万人を超える問い合わせがあり、6808人が肌の不安を訴えた。このうち、『3カ所以上』『5センチ以上』『顔に明らかな白斑』という重い症状を訴える顧客は2250人にのぼった。自主回収発表時に把握していたのは39例だった」(7月24日付朝日新聞朝刊)  文春は被害女性の生々しい告白を掲載し、「カネボウにとって最大のミスは2011年に『白斑』を発症した顧客からの相談を“黙殺”してしまったことだろう」と批判している。  文春の発売が24日。カネボウは今月4日に自主回収を発表しているが、被害が広範囲に拡がっているのを公表したのは、文春発売前日の23日である。文春に書かれることを察知したカネボウ側が、一日早くしたと思えないこともない。  カネボウを傘下に持つ花王の株価が急落し、事態の深刻さを浮き彫りにしている。  新潮と現代が警察の不祥事を追及している。読みごたえ、注目度は現代が上なので、こちらを今週の第1位に推す。  新潮の記事も紹介しよう。  ことは09年の名古屋場所、角界の木瀬親方が一般には販売されていない“維持席”を、山口組の中核団体・弘道会の幹部に手配していたことが発覚した。  その捜査に当たったのが本田敦警部(仮名)だったが、以来、脅迫電話が頻繁にかかってくるようになった。それも妻や娘の実名を出して「どうなっても知らないよ」と脅す。そのために本田の自宅は覆面の警察車両が配置されていたが、その任に当たっていた班の名前まで正確に知っていたことで、本田警部はこう確信した。「県警に内通者がいる」と。  この脅迫を指示したのは佐藤義徳(55)という男で、名古屋を中心にファッションヘルスやキャバクラを展開する風俗チェーンの実質オーナーで、弘道会の有力資金源とみられていた。  一昨年4月、弘道会のナンバー2と共に詐欺容疑で逮捕されている。  佐藤の公判で先の話も出てきているし、県警OBが検察側証人として出廷し、佐藤に頼まれて警察の動向や捜査情報を教える見返りに、飲食の接待や現金をもらっていたことを証言している。  佐藤の元愛人は佐藤から「なんでもカネで買える。警察の人間もカネで買っている。一番ランクが上の人を2000万円くらいで買ったこともある」と聞いたと証言しているのである。  しかし県警は、疑惑を持たれた警官の口座も確認することなく、OBに至っては触ってもいないと、県警関係者が語っている。愛知県警と組織暴力団との深い闇は、まだまだ晴れそうにないようである。  さて、現代は警視庁の元スゴ腕刑事が「痴漢で検挙された」にもかかわらず、報じなかった新聞・テレビを批判している。  この事件は6月18日の午後7時頃、東武東上線池袋発川越方面行きの急行電車車内で起きた。車内は満員状態だった。電車が成増に近づいたところで、車内に女性の叫び声が響き渡った。 「この人、痴漢です!」  声の主は女子高生で、隣には60代半ばの男。女子高生は周囲の男性の協力を得てこの男を取り押さえ、駅事務所に向かった。普通であれば、痴漢容疑者は駅事務所を経て所轄の警察署に身柄を引き渡され、ほぼ間違いなく逮捕されるのだが、このケースは違ったという。  所轄である警視庁高島平署の捜査員は女子高生にも件の男にも事情聴取をせず、男はそのまま帰宅が許されたというのである。  その謎を解くのは、この男の素性にある。この男、捜査員の先輩に当たる警視庁の元スゴ腕刑事だったからだ。耐震偽装事件で名を上げたことがあるそうだ。それだけではない。現高島平署長は、この男の直属の部下だったのである。  この事件を知っているマスコミは数社あるそうだが、どこも報じていない。それはこの男が「検挙」であって、逮捕されていないからだが、現代はJR西日本の執行役員が痴漢で逮捕されたときと違いすぎると批判する。  執行役員の場合、警察が発表した数時間後に新聞・テレビが一斉に実名で報じた。役員は逮捕から4日後、公園で首を吊って自殺してしまった。  あまりにも違う、今回の警察とマスメディアの扱いの違い。新聞・テレビは警察が発表するまで書きはしないから、現代はこう難じる。 「身内の犯行なので、事件をうやむやにしたい警察。警察の都合の悪いことは報じたくない新聞・テレビ。この国は、いつでもこんな感じなのである」  痴漢犯罪は被害者が「この男が痴漢です」と言えば、裁判でそれを覆すことがなかなか難しい。私は、この元刑事が「冤罪」である可能性もあると思うが、一般人と警察関係者の扱いの違いには憤りを感じる。  確かにメディアの対応に問題はあるが、痴漢犯罪という難しい事件が、警察が逮捕して発表したからといって、メディアが裏取りもせず実名報道していいのかという点にも言及すべきだったと、現代にも注文を付けておきたい。 (文=元木昌彦)

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「週刊新潮」7月25日号 中吊広告より
今週の注目記事 「のたうつ赤龍『中国』の凄まじき貧富」(「週刊新潮」7月25日号) 「親友を殺害した広島県16歳『スケバン少女』の複雑家庭」(「週刊新潮」7月25日号) 「自民党圧勝!『終わり』の始まり」(「週刊ポスト」8月2日号) 「江川卓『大谷くん、藤波くんに伝えたいこと』」(「週刊現代」7月27日・8月3日号) 「『激安ニセモノ食品』が危ない 回転寿司チェーン編」(「週刊文春」7月25日号) 「ポストよ!そろそろ『死ぬまでSEX』はやめたらどうだ」(「週刊ポスト」8月2日号)  週刊朝日まで、50歳からのセックスについて「1,000人対象に緊急アンケート実施 50歳からの恋愛に本当に必要なもの」という特集をやっていたが、結論は「50歳からの恋愛に最も大切なものを7項目から選んでもらったところ、『セックスの相性』を挙げた女性1.4%、男性9.6%。なお、この質問で一番多かった選択肢は男女共に『思いやり』」であった。  現代はまだまだいけると「死ぬまでセックス 攻撃編 男たちよ、このすごい体位で圧倒せよ──ただし、ケガに注意」というものすごい特集をやっているが、ポストは自虐的なタイトルのつけ方が面白く、こちらを注目記事に選んだ。  作家の渡辺淳一さんに老人のセックスについて聞いてみたが、怒られたそうだ。 「『あなたたちは、何もわかっていない』  開口一番、本紙記者に向けられたのは、お叱りの言葉だった。これまで『失楽園』や『愛の流刑地』など数々の官能的な恋愛小説を世に送り出してきた渡辺淳一氏。本誌の大人気企画『死ぬほどセックス』シリーズにぜひご登場願いたいと、取材に応じてもらったのだが……。 『死ぬまでセックス? そんなことできるわけがありません。人体というもの、雄というものが、何もわかっていない。「ポスト」を作っているのは30~40代か、せいぜい50代の男性でしょう? 70、80の男の何がわかるのかね?(中略)男性は勃起と射精に囚われすぎています。もちろん自分のペニスを女性の中に挿入したいと思う、これは男本来の願望でしょう。挿入して、射精しないかぎり満たされないと考える、人間の雄とはそういう生き物です。しかし、だからといって『死ぬまでセックスしたい』なんていうのは完全に間違っています。勃起して射精するというのは、大変なエネルギーと労力、そして気力が必要で、そんなことを死ぬ直前までできるわけありません」  渡辺氏も、年をとったらセックスより、優しく声をかけたり、肌を愛撫することが重要だと語る。現代の編集長も、70、80になればわかるのだろうか。  ポストが過日報じた、世界27カ国に2,000万人の会員を持つ不倫相手紹介SNS「アシュレイ・マディソン」が、日本でも瞬く間に登録者が殺到し、その後も順調に増やして7月17日現在、登録者は25万人を突破し30万人に迫りつつあるという。サービス開始後に記録した登録者数の増加ペースは、これまでこのSNSが進出してきたどの国よりも早い「新記録」だったというのだ。  この国の“セックス死ぬほど好き老人”の数は、確実に増えているのであろうか。  お次は、文春の「『激安ニセモノ食品』が危ない」キャンペーン。今週は「回転寿司チェーン」を取り上げている。  まずは、都内の回転寿司チェーンに8年間勤めているA氏の言葉。 「うちの店は、シャリに乗せるだけでいい形に調理加工された寿司ネタを仕入れています。半分は外国産冷凍パックのものです。中国やタイ、ベトナム、ロシアや南米など、世界中から運ばれてきます。カットされている白身魚やイカなどは、見た目では種類はわかりません。従業員は袋の表示で何の魚かを判断するだけ。ネギトロ用のパックにはネギトロとしか書いていないので、何のマグロなのかわかりません。店には魚の目利きができる職人なんて存在しません。海外で作られた冷凍食品を解凍して出してるようなものですから」  また、食品化学や魚介類に詳しいサイエンスジャーナリストの中川基氏がこう解説する。「寿司ネタのえんがわは、本来はヒラメを使うものですが、回転寿司で出ることはまずありません。ヒレを動かす筋肉の部分であるえんがわは、一匹のヒラメからは4貫ほどしか取れない。なので、多くの回転寿司店では、巨大魚のオヒョウやカラスガレイを代用魚にしています。ただヒラメのえんがわと表示していなければ、違法ではありません」  文春には失礼だが、今さらこんなことを、という思いで読んだ。回転寿司でヒラメのえんがわを食べられると思って行く人は、ほとんどいないだろう。私は回転寿司愛好家だから、安くて寿司らしい味がすればよしとする。  先日、大間の鮪を売り物にしているチェーン店に行ってみたが、マグロのひどいこと……。  あれは正月に買ったものを冷凍して保存しておいたのか。それにしても「大間」らしい味がまったくしなかった。だが、そんなものだ。回転寿司に安さと旨さを求めるのは、ない物ねだり。だが、体に悪い抗生剤や抗菌剤、ホルマリンなどが使われているという指摘は気になる。  次は久しぶりに野球ものを取り上げる。といっても、スキャンダルではない。元巨人のエース・江川卓氏が、今年の大物新人について語っているのだ。日ハムの大谷翔平についてはこう言っている。 「投手としては常時160km、打者としては打率4割。いずれも誰も見たことのない世界ですが、彼にはそれを成し遂げられる素質が十分にあります。投手としての大谷は、現時点では未完成。おそらく持っている力の7~8割しか出せていません。投球フォームを見ていると、フィニッシュのとき、上体が浮いてしまっているのがわかる。まだ1年目ですから、下半身ができていないんですね。それでもMAX157kmまで出せていますから、今後トレーニングを積んで下半身が強くなれば、常時160kmを超えてくるのは確実です。打者・大谷にも、天性のものを感じます。アウトコースの球を逆らわずに打ってヒットゾーンに飛ばすのが上手なので、打率を残しやすい。今の段階でも打率3割を楽に打てるでしょう」  しかし、大きな問題があるという。 「ただし、160kmも4割もどちらかに専念した場合です。二刀流には、一つ大きな壁がある。それは『数字』という壁です。プロの世界で評価されるのは、規定の投球回数・打席数といった数字をクリアしたうえで成績を残した選手だけなんです。(中略)  たとえば10年、二刀流でやっていたとします。大谷を見ていた世代は『すごかった』と言えますが、数十年後、彼を知らない人にとっては、数字の残っていない大谷という選手はいないことになってしまう」  長嶋茂雄のように記録も残し、記憶にも残る選手は稀である。早くにどちらかに決めれば、野球史に残る選手になると太鼓判を押している。 「大谷のライバルの阪神の藤波晋太郎も、体の線が細いので疲労が出ると思っていましたが、ここまで5勝。体の芯の強さと、197cmという長身を生かすフォームが、活躍の大きな要因でしょう。それに、藤波は運がいい。いまピッチャーが手薄になっている阪神に入団したことが、藤波の運の強さの証明です」  さらに、この2人に並ぶ新人は巨人の菅野智之だという。 「制球力は、すでに球界で五指に入る。15勝前後まで勝ち星を伸ばすと思いますよ。かつては、いまほどコントロールはよくなかった。学生時代はスピードで押せたため、さほど制球を意識せずともよかったのでしょう。浪人中の1年間にプロのレベルを研究し、自分の球の速さでは難しいという結論にたどり着いたのだと思います。プロ入り前に、その結論に至ったことが素晴らしい」  今年は10年に一度という新人の当たり年のようだ。今夜は野球を見ながらビールといきますか。  残念だが、参議院選挙で自民党が大勝した。これは自民党が強いのではなく、野党が四分五裂した結果だから、自民党はそこを忘れてはならない。だが、安倍首相は、勘違いしやすい人に見えるから、参院選後に諸々の“不祥事”が必ず出てくるはずだ。  まずは、8月15日の靖国参拝は強行するはずだ。何しろ、強い日本を取り戻すというのだから、「中国や韓国何するものぞ」だ。  尖閣に自衛隊は常駐させないだろうが、領海侵犯する中国船へは今まで以上に厳しく対処するだろう。  次に、アベノミクスの賞味期限切れである。日銀を言いなりにして、なんとか参議院選までは株を持ちこたえ円安も維持したが、もう息切れして、物価はどんどん上がっていく。  来年の消費税増税はやり通す腹づもりだろうが、そう発言したとたん、景気は急降下を始める。  ポストも「自民党圧勝!『終わりの始まり』」で、自民党は先祖返りすると見る。麻生太郎副総理の地元の福岡と佐賀にまたがる背振山系の地下にトンネルを建設して、両端から電子と陽電子を光速で発射し「ビッグバン状態」をつくり出し、宇宙誕生の謎を解明するという超大型実験施設を建設するそうだ。  また、安倍首相と石破茂幹事長の地元をつなぐ「新・新幹線」計画など、公共事業へカネをばらまくことばかり考えていると書いている。  この一連の特集の中で、ジャーナリスト長谷川幸洋氏と対談している古賀茂明元経産官僚はこう批判する。 「今度の選挙は自民党の原点回帰で、業界団体にフル活動してもらっている。農協であり医師会であり電事連であり、候補者の事務所を見れば一目瞭然じゃないですか、為書き(支援者・団体の名が入った応援ポスター)がたくさんあって。そういう選挙やって、受かった人たちが手のひらを返して『農協改革だ、あなたたちを改革します』なんて言えますか?」  自民党という党は、歴史的に安定多数を取ったときは内部から崩れていく。どういう崩れ方をするか、注目して見ていたい。  このところ、週刊誌が事件を扱わなくなっている。事件取材は取材費が嵩(かさ)んで手間もかかる。今はワイドショーで事件を毎日扱うから、よほどの大きな事件でないと部数には反映しないからだ。  しかし、事件取材は記者の取材力、編集者の判断力を養うのに、これほどいいものはない。新聞記者はサツ回り、週刊誌は事件取材で鍛えられるのだ。 「新聞記者と同じことはやるな」が先輩諸氏の教えだった。現場を重ね試行錯誤しながら自分のスタイルを築いていくのである。  事件はほかの週刊誌との競争でもあった。特に週刊新潮は事件に強く、警察には相当食い込んでいた。そんなことを思い出しながら、今週の新潮の「親友を殺した広島県16歳『スケバン少女』の複雑家庭」を読んだ。  7月12日に警察へ自首してきたA子は母子家庭。中学時代から、学内でも恐れられる不良だったという。中学校の後輩がこう話す。 「A子先輩は、小学校の頃は普通だったのですが、中学に入ると一変してしまいました。はっきり言って近寄りたくないタイプです。スカートなんか1年生の頃から異状に短くて、パンツが見えるくらいだった。赤とか茶色に髪も染めていました。学校には来ていたけど、授業に出ないことが多かった。廊下でウロウロしたり、体育館の裏でたむろったり。タバコも普通に吸っとったなあ。先生が注意しても、“だまれや!”とか言って全然聞かないんです。(中略)その一方で、男関係は派手だった。自分が知る限りでも、10人以上はおる。年上が多かったね。20代前半とか。ホストあがりの男もおったと思う。男と付き合うと、金を借りてはトラブルになって、別れたなんて話もありました」  殺害された黒瀬恵利華さんは、A子の親友だった。彼女の近所の住民がこう話す。 「お母さんは、やはりしばらく前に離婚しています。娘の恵利華さんは、すらっとした感じの綺麗な娘さんです。ちょっとヤンキーっぽいけど、こちらが挨拶をすれば必ず笑顔で挨拶を返す、気持ちのいい女の子でした」  新潮によると彼女はA子と同じ商業専修学校に進み、知り合ったが、2カ月ぐらいで不登校になったという。仲のいい2人がなぜ? A子の中学時代の同級生がその原因をこう語る。 「ケンカするたびに、A子は恵利華さんのことを“殺したい”と言っていました。恵利華さんに3万円ぐらいを貸して、なかなか返してもらえなかったこともあったみたい。2人は裏切ったり裏切られたりの関係みたいでした」  カネのトラブルが殺人にまでエスカレートしたのか。A子の証言をもとに6人の男女が死体遺棄などの容疑で逮捕された。  A子は出頭前に、LINEを使って友人たちにこんなメッセージを書いていた。 「けじめつけてきます。ぢゃあ、いってきます」  男顔負け、いっぱしのヤクザ気取りである。ヤンキーの世界も、女主導になりつつあるのだろうか。  事件は刻々動いていく。新潮が取材した時点では、共犯者はいるだろうが、6人もいるというのは掴んでいない。だが、それを恐れて事件取材を控えるのでは週刊誌の役割も果たせないし、編集者や取材記者も育たない。  事件が動けば第2、第3弾を書けばいいのだ。われわれの頃は、事件が長引くと現場近くに部屋を借りて、何週間も帰れないことがあった。こういうことも、昔話になってしまったようである。  今週最後の注目記事は、新潮の中国のすさまじい貧富の格差をルポした特集。  まずは、中国共産党の高官の息子「太子党」の話から。 「ピカピカに磨き上げられた真っ黄色のランボルギーニを乗り回し、バカンスに出掛ける時はプライベートジェットを利用する。週末は自らクルーザーを操縦し、夜な夜なモデル級の美女を連れてパーティー三昧……。酒とバラの日々を約束された特権階級は、これまでアラブの王族と相場は決まっていた。しかし、中国広東省に住む16歳の少年が、そんな世界の常識を塗り替えてしまったのだ」  ある香港紙が6月に報じたところによれば、北京市内だけで総資産1,000万元(約1億6,000万円)以上を保有する富裕層が約18万人にのぼるという。  今度は最貧層の話。 「『鼠族』とは、地方から大都市へ出稼ぎに来た低賃金の労働省を指す俗称だ。賃料の高騰により、まともな部屋に住めない彼らは、主にビルの地下をねぐらにしている。管理者に払う6畳一間の家賃は月3,000円程度で、そこに無理矢理3段ベッドを2つ置き、夫婦とそれぞれの両親、子供と3世代7人が住むのは当たり前だ。  窓もなく、炊事洗濯をする場所もないので、食事はインスタントラーメンが主で、むろんトイレは共同。それどころか、電気を勝手に引き込み、公衆トイレの用具入れに住み込んだケースが報じられたこともある」  北京市には鼠族が100万人以上いると推定されるという。中国の抱えるすさまじい格差や不平等は、辺境においてさらに拡大しているそうだ。 「雲南省のチベット族自治州を訪れたジャーナリストはその惨状を伝える。『外国人の寄付で建設された全寮制の学校を訪れましたが、給食に出されたご飯は腐って甘酸っぱい匂いを発し、野菜炒めも中身は雑草。子供たちの楽しみは週に一度、野菜炒めにわずかな肉が混じることです。自然環境も厳しいため、栄養不足に由来する病気で両親を亡くした孤児が大半で、集落の平均寿命は40歳前後と聞きました。雲南省や政府からの援助も一切ありません」  この国が世界第2位の経済大国だなんて信じられない。このひどすぎる格差社会は、どこかで破綻すること間違いない。  もっと恐ろしいのは、そうした不満を外に求めることである。高まる反日感情がどこかで暴発したらと考えると、日中間は非常に危ないところにあると思わざるを得ない。  安倍首相は海上保安庁長官に佐藤雄二海上保安監(59)を充てる人事を内定した。海保長官にはこれまで国土交通省のキャリア官僚が就いていたが、現場を担う海上保安官出身者の就任は初めてだという。  緊張が高まる尖閣をめぐる動きに、新たな火種を投じることにならなければいいのだが。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 

転落人生ここに極まれり! “お騒がせ女”今井メロ、今度は薬物疑惑で芸能界追放か

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「週刊文春」7月18日号 中吊広告より
今週の注目記事 「沢村一樹OL27歳マンション“通い愛”撮った!」(「週刊文春」7月18日号) 「『騎手の一分』巨大組織JRAにたった一人で牙を剥く男」(「週刊文春」7月18日号) 「朝日記者が堕ちた中国人美女の罠」(「週刊文春」7月18日号) 「東電・吉田昌郎さんへのレクイエム」(「週刊現代」7月27日・8月3日号) 「今井メロ『薬物疑惑』で芸能界追放危機!」(「週刊文春」7月18日号) 「SKEグラビア女王とジャニーズ肉食男の泥酔キス」(「週刊文春」7月18日号)  朝日新聞にこんな記事が出た。 「AKB関連会社、請求認められず 人気アイドルグループ・AKB48のイベントの企画、運営などを行う会社『AKS』(東京都千代田区)が、週刊新潮の記事で名誉を傷つけられたとして、発行元の新潮社などに慰謝料など3300万円の支払いと謝罪広告の掲載を求めた訴訟で、東京地裁(宮坂昌利裁判長)は16日、AKSの請求を棄却した。  問題とされたのは、2011年6月9日号の『バカ騒ぎ「AKB48」総選挙の裏に「酒と男」の私生活』と題する記事。関係者の証言を紹介し、AKB48のメンバーの私生活が乱れている、などと報じた」  記事は、複数のメンバーと交際したという私大生と学生企業家が、AKB48メンバーとの“情事”を生々しく語るという内容だ。今後、運営会社社長などが文春、新潮を訴えている裁判の行方次第では、AKBは内部から崩壊していかざるをえないかもしれない。  今週の文春には、フライデー(6月28日号)に掲載されたジャニーズ1の肉食男子、NEWSの手越祐也(25)と熱烈キスの相手をした女を突き止めたという記事がある。  手越が友人と2対2で合コンした後、2次会で訪れた六本木の会員制バーで、美女と「ハッテン」してしまったことは報じられたが、相手女性の詳細が記されていないことから、いろいろなデマが飛び交ったという。  ズバリ女性の正体は鬼頭桃菜(19)。SKE48のメンバーで、二期生。毎年総選挙では圏外だが、B83 W59 H88の豊満ボディで、グラビア界では期待の星なんだそうである。  その上、彼女は肉食系で、男遍歴も半端じゃないとSKE関係者が語る。 「2010年、ファンのイケメンと遊んでいたことが運営や他のオタクにバレて研究生に降格されている。さらに今年、元カレと思われる男性がツイッターでキス写真やプライベート画像を暴露しました。他にも鬼頭は高校時代、別のファン数人と交際した過去がある。SKEきっての肉食女子なんです」  ここに、手越とのかなり乱れた写真が掲載されている。未成年にあるまじき、というのはヤボだが、かなり激しい。  手越の所属するジャニーズ事務所のメリー喜多川副社長は事実を認め、はっきりとこう言っている。 「手越もバカ! 私も叱りましたし、彼も反省しています。店も初めての客にテキーラを出すなんて……」  それにしても文春のAKB関連記事の中に出てくる女の子たちは、よく飲む。それもラムやテキーラを一気飲みするらしい。  文春に直撃された鬼頭は、手越とイチャついたことも、飲酒の事実も否定した。だが、友人でSKEの井口栞里にこう話したという。 「ヤバいヤバい。週刊誌に直撃されたんだけどマジきもい。記事になってたらヤバいよね。どうしよう……」  こんな話は、掃いて捨てるほどあるんだろうな。  お次の注目記事も文春。今年4月に講談社からヌード写真集を出版して話題を集めた今井メロ(25)という女の子の話。  スノーボード日本代表としてメダルを期待されたが、トリノ五輪で惨敗。以来7年、彼女は着地を失敗した後のように、人生の坂道を転げ落ちていったと報じている。  キャバクラ嬢、デリヘル嬢への転身。2度の離婚、生活保護受給、整形手術をし、転落人生をカミングアウトして芸能活動を始め、ヌード写真集も出したが、思うようにはいかなかったようだ。  その上、男と付き合いだしたが「薬物を吸引している写真や動画をネタに、男から脅されている、数百万のギャラはその男のために費やしてしまった」と、泥沼のトラブルになっているというのである。  メロ自身がこう語る。 「元恋人Aとの間でトラブルが続いていることは事実です。でも、私は薬物はやってないし、そんな写真や動画は存在しません。Aとは昨年10月に私の誕生パーティで知り合い、今年1月から交際を始めました。当初はシングルマザーの私を気遣ってくれるいい人でしたが、しばらくして豹変した。私とのセックスのハメ撮り動画をばらまくと脅しお金をせびるようになったのです。これまで約500万円を彼に脅し取られました」  だが、Aに言わせると、お金はすべてメロが貢いできたのだと主張している。真相はやぶの中だが「もはやメロが芸能活動を続けられる状態ではないことは間違いない」と文春は書いている。  オリンピックで一時的にスポットライトが当たったために、そのことが忘れられず、人生を狂わせてしまう元選手は多い。彼女もその中のひとりなのだが、まだ若い。もう一度、一から始めるしか再生の道はないだろう。  東電の吉田昌郎元福島第一原発所長の死は、日本中にあの頃の“悪夢”を思い出させ、吉田所長の献身的な働きがなかったらどうなっていたかと、感謝の念を新たにした。  現代で吉田さんのインタビューをしたジャーナリストの門田隆将氏が、食道がんの手術をし抗がん剤治療を終えた吉田さんに会ったのは2012年の7月だったと書いている。184センチの長身でやや猫背気味の吉田さんの容貌が、ニュース映像とはまったく違っていたという。  だが、吉田さんは人なつっこい顔で「私は何も隠すことはありません」と、こう言ったという。 「チェルノブイリの10倍です」  続けてこう話した。 「福島第1には、6基の原子炉があります。ひとつの原子炉が暴走を始めたら、もうこれを制御する人間が近づくことはできません。そのために次々と原子炉がやられて、当然、(10キロ南にある)福島第2原発にもいられなくなります。ここにも4基の原子炉がありますから、これもやられて10基の原子炉がすべて暴走を始めたでしょう」  門田氏はこう書く。 「吉田さんたち現場の人間が立っていたのは、自分だけの『死の淵』ではなく、日本という国の『死の淵』だったのである」  吉田さんは、全電源喪失の中で暴走しようとする原子炉を冷却するには海水を使うしかないと決断し、すぐに自衛隊に消防車の出動を要請し、原子炉への水の注入ラインの構築に着手した。 「彼らは、放射能を遮断する全面マスクをつけて原子炉建屋に何度も突入し、この作業を展開している」(門田氏)  吉田さんらしさが最も出たのは、官邸に詰めていた東電の武黒一郎フェローから、官邸の意向として海水注入の中止命令が来たとき、敢然と拒絶したときのことである。  しかし、東電本社からも中止命令が来ることを予想した吉田さんは、あらかじめ担当の班長にこう言った。「テレビ会議の中では海水注入中止を言うが、その命令を聞く必要はない。そのまま注入を続けろ」と。  この機転によって、原子炉の唯一の冷却手段だった海水注入は続行され、なんとか最悪の格納容器爆発という事態は回避されたのである。  門田氏は「奇蹟のように日本を救い、風のように去っていった男」吉田さんに「お疲れさまでした。本当にありがとうございました」とお礼を述べている。  電力各社は赤字を理由に原発再稼働を申請し、安倍首相は認める方針だ。彼はまた原発を世界に売り歩いている。原発事故の現場で何度も死ぬ寸前までいった吉田さんは、どういう思いで、この日本の“あさましい”姿を見ていたのであろう。  猛暑日が続く中、参議院選挙で「脱原発」は争点にも上らない。再び原発事故が起きなければ、福島を除く日本人の多くは原発の恐ろしさに目覚めないのかもしれない。だがその日が来れば、日本に人が住めなくなるのは間違いないのである。  文春に朝日新聞記者が「中国美人」の罠に堕ちたと、思わせぶりな記事が載っている。この記者A氏は、優れた国際報道をした記者に贈られる「ボーン・上田賞」を受賞したことがあるという。  文春によれば「A記者の名声が社内外で高まるきっかけとなったのは、上海支局長時代の2011年7月に発生した中国版新幹線の衝突事故だった。中国当局が証拠隠滅のため、脱線した新幹線の先頭車両を地中に埋めたことをA記者がスクープ。この一報は世界中でトップニュースとして報道され」、それにより受賞したそうだ。  現在は北京の中国総局に在籍し、精力的に記事を書いているエース記者である。  そんな彼に、上海時代の不倫話があるというのである。中国特派員が相手の彼女のことをこう語る。 「彼女は、テレビ東京の上海支局に勤務する中国人スタッフのBさん(30)ですね。彼女は天津財経大学を卒業後、テレビ東京の現地スタッフとして採用されました。日本語、英語も堪能で非常に優秀な女性です」  彼女は、女優並みの美貌の上に巨乳だそうだ。そんな彼女と手をつないで歩いているところを何度も目撃されるようになったというのである。それだけではなかった。朝日新聞関係者が驚くべき証言をしたという。 「A記者は、しばしば支局にBさんを連れ込んでいたようです。2人が中で何をやっていたかまでは知りません。しかし、彼女が支局の端末を使ったことがアクセス履歴から発覚したのです。他社の関係者、しかも中国人を支局内に連れ込んで、そのうえ機密情報が入っているパソコンを触らせていたのはさすがにマズいのではないかと、内部でも問題視されました」  中国特派員の経験がある人間が、支局に勤める助手や運転手は、中国当局の管理下にあると考えて間違いないと言っている。要は、あまりにも脇が甘いということのようである。  さらに悪いことに、彼女は相当気性が激しいらしく、A記者が上海を離れ北京に異動することになって、彼からBさんに別れ話を持ち出したことから、ひと騒動になったという。  事情を知る関係者がこう語る。 「Bさんは気性が激しい上に酒好き。彼女の微博(中国版Twitter=筆者注)の自己紹介欄には“酒鬼”と書かれていましたが、これは酒乱という意味です(笑)。A記者に別れ話を切り出された後、酔った勢いなのか、彼女はA記者との写真など不倫関係を暴露するメールを各方面に流出させたのです。『A記者から弄ばれた上に捨てられた』と、怒りがにじみ出た文面でした」  こうしたことが影響したのか、A記者は北京赴任から1年と経たないのに、近くワシントンに異動することが内定したというのだ。  朝日新聞広報は、プライバシーに配慮のため説明できないとしているが、パソコン端末を操作させていたことはなく、異動はこの件とは関係ないと回答している。ということは、こうした女性とのトラブルがあったことは否定していないようである。  げに恐ろしきは女の執念。このA記者も心から思い知ったかもしれない。  さて、藤田伸二騎手(41)が書いた、現行の競馬界とJRA(中央競馬会)のあり方を批判した『騎手の一分』(講談社現代新書)が売れている。文春が藤田にインタビューしている。  今週は文春がやたら多いが、お許しいただきたい。新潮はワイド大特集だが、細切れ記事ばかりで読むところがない。  藤田は、ファンが馬券を買う上で何より求める公正確保という点でも、JRAには重要な課題があると指摘している。レース中の走行妨害などの不利や危険な場面があった時、失格や降着処分を下す裁決委員について、こう語る。 「3人の裁決委員が多数決で処分を決めるけど、誰も競馬に乗った事がない素人。とにかくレベルが低くてハナクソみたいなジャッジ。言葉の端々から騎手を見下してるのも分かるしね。まあこっちは中卒で向こうは大学卒の『おりこうさん』だから、議論しても言葉では勝てん。ただ、あの人らは相撲のように物言いがついた時にお客さんの前に出てきて説明をする訳でもないし、ファンに見えない密室で処分を決めてる。競馬に乗ったこともない連中が!  実は処分に対して異議申し立てはできるんやけど、三万円かかる。おまけにこれまで申し立てが通った事が一度もない。岡部さん(幸雄・元騎手)がアドバイザーになってるけど、本当に一緒に議論してるんかいな。俺はその事自体も疑ってるよ。本来、異議申し立てをしたら裁決委員、岡部さん、それから騎手会代表が顔を合わせて話をするべきだけど、そういう機会が一度もないっちゅうのはどういう事なんやろね」  毎週の競馬にも、改善すべき点は多々あるという。 「日本の馬場は固くてスピードが出る分、馬の故障が発生しやすいんです。ヨーロッパのように時計のかかるタフな馬場にした方が馬の負担は少ない。騎手はみんなそう言ってますけど、JRAは『芝の長さは規定通りです』とか言う。いやいや、同じ長さの芝でも季節や根付きよっても違うやろ、と。なんで長さにこだわるのかが分からん。  他にも、パドックを出てから発走するまでの時間が長すぎる。スタート地点でぐるぐる回って発走時間が来るのを待ってるんだけど、あれは何のためなの? 海外ではパドックを出て、スタート地点に行ったらすぐ発走ですよ。ぐるぐる回っているうちに馬のテンションが上がってきて、走る前に競馬が終わってしまう事もある。まあ、たまらんよ。  俺らは馬でメシを喰わせてもらってる。だから馬のことを一番労わらないといけないのに、それが出来てない。杓子定規な規則ばかりでね」  この覚悟ある告発にJRAが黙ったままでは、ファンが黙ってはいない。私は高校生の頃、シンザンのダービーを見て競馬ファンになった。命の次に大事なおカネを握りしめて競馬場や場外に行くファンを大事にしなければ、競馬ファンはますます少なくなること間違いない。  競馬が他のギャンブルと違うところは、公正にレースが行われているというファンからの信頼が厚いところであろう。しかし今年になっても減らないレース中の斜行や妨害、ラフプレー。こうしたことに毅然とした裁決をしなければ、ファンは納得しない。  負けても勝っても競馬は楽しい。レースが公正に行われているという前提があればだが。  俳優の沢村一樹(46)は“エロ男爵”のニックネームを持つ。下ネタがらみの発言で話題になることが多い変わったモデル出身のイケメン俳優だ。  彼は現在3人の男の子のパパ。デビューが29歳と遅咲きだが、これまでに『ショムニ』(フジテレビ系)や『篤姫』(NHK)など多くのドラマに出演。今月11日からは、主演ドラマ『DOCTORS 2』(テレビ朝日系)がスタートしている。  文春によると、沢村の近所に住んでいる27歳のOLにご執心で、頻繁に彼女のマンションに出入りしているところを何度か撮られている。  この日も、彼女と飲んで別れたところを直撃され、ややシドロモドロになりながらも“懸命に”答えているところが、スキャンダル童貞らしく微笑ましい。 「恋人?……彼女は気になる女性です。話をしてて面白い。そりゃ、ゆくゆくは彼女を狙ってますよ。脈がなきゃ誘わないでしょ。今日も飲んでました。まぁ、手を触ったりしますよ。何か物が欲しいといったら、もしかしたら買ってあげるかもしれません。(中略)隠してることもありますよ。(話してることは)100パーセントじゃないですよ。60パーセントくらい。彼女と僕が性的関係があるかないかで言うと、そりゃ彼女に興味はありますよ。でも行為はないですよ。セックスはしたいですけど、ないですよ。  記事が出たら彼女と出来ないですからね。こうやって邪魔されたらできないじゃないですか。どうしたらいいんですか、僕は! 3カ月泳がしてくださいよ、ヤリますから。もっとスクープに仕上げてあげますよ(笑)。でも、彼女はヤラせてくれないです。会ってみて話したらわかりますよ。彼女は下ネタが大嫌いですから。ウチのカミさんだって下ネタ大嫌いですからね(笑)。(中略)セックスをしたかしてないかは、皆さんの想像にお任せします。いやもう、してたでもいいですよ。バックでしました。(張り込みの場所から)見えないもんなんですか? してましたって書いておいてください。それでいいです(笑)」  彼が奥さんと交わした「浮気の条件」があるそうだ。「決して貢がない」「必ず1回で終わること」「絶対にバレないこと」。貢いでいるかどうかはわからないが、2条件は破ってしまった彼に、どんな“お仕置き”が待っているのだろうか。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 

週刊誌も真っ向対立! 未婚出産の安藤美姫“父親捜し”狂想曲

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今週のグランプリ 「不倫露見で私生活が『死のロード』『阪神和田監督』と『モノマネ女王』修羅7年の記録」(「週刊新潮」7月11日号) 今週の注目記事 「未婚の母『安藤美姫』秘密の核心」(「週刊新潮」7月11日号) 「安藤美姫の『恋人』が断言『ボクは父親ではない」(「フライデー」7月19日号) 「モロゾフの子を生んだ安藤美姫『女の意地』」(「週刊現代」7月20日号) 同「日本人への警告」(「週刊現代」7月20日号) 今週のワースト記事 「安藤美姫シングルマザー すべてがわかる10問10答」(「週刊朝日」7月19日号)  私が週刊現代の一兵卒時代、編集長からこう言われていた。「うちは文春や新潮のようなスクープなんていらない。サラリーマンに必要な記事をやってりゃ売れるんだから」。そのとおり、毎週毎週、これを知らないと君は出世できない! という類の記事を飽きもせず繰り返していた。  私が編集長になったときはバブルが弾け、年功序列、終身雇用が崩れ、現代の3つの柱であった「イロ・カネ・出世」は売り物にならなくなっていた。  私の嗜好もあって、他誌に負けないスクープや切り口を見つけてなんとか凌いだが、また、現代とその“亜流”のポストは、二昔以上前に戻った誌面づくりをしているように思える。  特に今週のポストは、これが週刊誌? と思わざるをえない記事のオンパレードである。  「小沢一郎と西郷隆盛」(いまなお小沢を取り上げて何を言おうとしているのか、その真意がわからない)「皇太子・雅子妃バッシングの“元凶”は安倍晋三である 小林よしのり」(安倍首相が女性宮家創設の方針を完全に白紙化してしまったことへの批判だが、あとは、いつもながらの小林節だけ)、「『ブラック企業叩き』のなんとなくイヤーな感じ」(文春のワタミ渡辺美樹叩きを意識してのことなのであろうか。だが、ホリエモンのTwitterの「ブラック企業」についての発言、「嫌だと思ったら辞めればいいのでは? 辞めるの自由よん」「会社行かなきゃいいじゃん。起業すりゃいいじゃん」には、私は違和感を感じる。こうした自己責任説は、ブラック企業で働いて本当に悩んでいる人たちへの配慮がなさ過ぎる)、「女尊男卑行きすぎてやしませんか?」(世の中なんで「レディース割引」ばかりなんだ。「合コン」で男が高くつくのはおかしくないか。安倍首相が言った「役員の半数を女性に」に違和感。女性の「育休3年」は男女ともにためにならない等々。セックスだって辛いのは男ばかりじゃないかということまで持ち出してくると、セックスをやれやれ、死ぬまでやれ、20代の女とやりてぇーと煽っているのはポストじゃないかと言いたくもなろう。女性が子どもを生んでも働ける職場環境をつくらなければ、少子化など解決するはずがない。日本は欧米に比べればまだまだ女性の地位は高くない。私の経験からも、バカな男より賢い女のほうがなんぼかいい)。「袋とじ」の「女性器アートの4代巨匠」に至っては言うべき言葉がない。  節電キャンペーンのいかがわしさや参院不要論は、ごもっともだが、で、それでどうしたと突っ込みたくなる。開高健風にいえば「耳が勃(た)つ」記事がないのである。週刊誌がやるべきことは、もう少し違うところにあるように思うのだが。  さて、フィギュアスケートの安藤美姫の出産は、かなりの話題を呼んでいる。その核心は安藤の子どもの父親は誰かということだが、各誌それぞれ違っているので判然としない。  そのことは後で触れるとして、一番後から出た週刊朝日のタイトルを見て、早速読んでみたが、何じゃこれ? という内容に唖然呆然。「気になる父親はだれ?」は、他誌の報道を両論併記するだけで、独自ネタは何もなし。  朝日は橋下徹大阪市長の記事の件で休刊かと思われたが、かろうじて存続が決まった。それ以来見ているが、前にも増してつまらなくなってしまった。何も権力者のスキャンダルができないからダメだというわけではない。扇谷正造編集長時代は、スキャンダルなしでも100万部を出していたのだから、その当時の特集をもう一度読み直したらどうか。温故知新である。だが、その当時は出版社系週刊誌は出ていなかったがね。  今週は少数精鋭。まずは、すっかり安倍信者から“転向”した現代の記事から。  米国の著名な学者、投資家30人に安倍政権批判をさせている。いくつか紹介しよう。  ワシントンの保守系シンクタンク、ヘリテージ財団のデレク・シザーズ上級研究員。 「私はアベノミクスは結局、失敗に終わる可能性があると見ている。安倍首相は株価が半年で急上昇したことを誇っているが、これは単に資金が流動化しただけであり、日本経済が復活したわけではない。  その意味では、大事なのは参院選後だ。そこで強い経済改革案が実行されなかったら、日本は『失われた20年』に逆戻りだ。それどころか、スタグネーション(インフレ下の経済停滞)が起きて、日本国債が危機に陥るだろう」  当然ながら、安倍政権が推進しようとしている原発再稼働についても、アメリカの専門家たちから疑問の声が上がっている。元米エネルギー省長官上級政策アドバイザーのロバート・アルバレス氏が、こう警告する。 「安倍政権は、使用済み核燃料の問題から目をそらしてはならない。福島第一原発にある使用済み核燃料を合わせると、それらに含まれる放射性物質『セシウム137』はチェルノブイリから出た放射能の85倍もの量になるのだ。それにもかかわらず、日本はなんら対策を進めていない。安倍政権はいますぐに、危険極まりない日本国内の原発を放棄すべきだ」  原子力エンジニアのアーニー・カンダーセン氏も同意見だ。 「安倍首相は、日本が世界有数の地震大国であるという事実を、どうやら忘れてしまったようだ。日本は原発を稼働させるには、世界最悪の土地なのだ。それにもかかわらず、安倍首相は原発を再稼働しようというのだから、これは日本にとっても世界にとっても過ちである」  安倍首相が主張している憲法改正にも、アメリカ側から反対意見がある。ニューヨーク・タイムズのハント記者は、憲法改正は日本にとって大きな損失になると警鐘を鳴らす。 「なぜなら、日本が憲法改正をして国防軍ができれば、アメリカは待ってましたとばかりに、中東その他へ軍事展開する際に、日本軍にも出動を要請するだろう。つまり日本軍がアメリカ軍とともに参戦するということに他ならないのだ。  もう一つは、日本に国防軍ができれば、近隣諸国の反発は必至なので、それらの国と日本が軍事衝突を起こす懸念が出てくる。安倍政権は、それでも憲法改正するのか」  当たり前のことを言っているに過ぎないが、こうしたことさえ、日本の大メディアははっきり言わない。参院選で投票する前に、もう一度読み直してほしい特集である。  さて、人気スケーター安藤美姫が極秘に生んだ子どもの父親は誰か。可能性は、現在一緒に住んでいるといわれる元フィギュア選手の南里康晴(26)、かつて公私ともにパートナーだったニコライ・モロゾフ、それ以外の第三者。  南里派の論拠をあげてみよう。まずは文春。 「赤ちゃんの父親が南里くんであることは間違いないようです。子供の頃から試合でよく一緒になっていました。互いに有名になる前からの仲良しで、南里くんはミキちゃんの相談相手にもなってきた。親の明美さんも公認の仲で、ミキちゃんが練習している新横浜のスケート場近くのマンションで一緒に生活しているはずです。ミキちゃんは常に恋愛をしていたいタイプですが、ニコライとの背伸びした恋愛で疲れた彼女にとって、南里くんの存在は何よりも安らぎになったのでしょう」  女性セブン(7月18日号)も南里だと書いている。 「子供の父親は南里さんですよ。でも安藤さんがインタビューで話した通り、出産を決意するまでには周囲の猛反対があったんです。フィギュア界での彼女の立場はますます四面楚歌状態ですし……」(スポーツ紙関係者)  しかし、南里の生活力が安藤の母親には気がかりだったという。こう続ける。 「お母さんはずいぶん苦労したんですよね。だからこそ美姫ちゃんには幸せになってもらいたかったから、格下の男性とのでき婚を許すわけにはいかなかったんです」(安藤家を知る人)  それでも安藤は引き下がらなかったという。 「どうしても譲らない美姫ちゃんに、母親は条件を3つ出したそうです。ひとつは南里さんが婿養子になること。スケーターとしての“安藤美姫”という名前を残したかったからです。ふたつめが南里さんが生活の基盤を整えること。今はアイスショーなどに出演してますが、その収入は微々たるもの。安藤さんほどの一流選手であれば別ですが、南里さんがコメンテーターや指導者として生計を立てるには難しい世界です。だったら他の仕事でもいいから、美姫ちゃんと子供の安定した生活が見込める収入が得られる定職に就いてほしいということでした」(知人)  現在、南里が都内の居酒屋でアルバイトをしているのは、安藤の母親の意向をくんでのことだろうと推察している。  これに対して新潮はモロゾフ派である。 「実は、去年の8月ごろ、普段は寡黙なモロゾフ氏が珍しく取り乱し、“ミキに子供ができたんだ。中絶してくれと頼んだのに、全然聞いてくれないんだよ”と困り果てていると聞きました。彼にはすでに三度の離婚歴がある。そのため、弁護士からは“君は安藤と結婚してもまた離婚する。慰謝料が大変なことになるので、もう結婚はするな”と止められているようでした」  安藤を語る上で欠かすことのできない存在であるモロゾフ氏との出会いは、安藤が18歳の時。トリノ五輪(06年)で重圧から15位に終わり、失意のどん底にあった安藤は、モロゾフ氏に指示を仰ぐ。その独特の指導で見事に再生し、07年、11年と世界選手権を制したのだ。  師弟の関係が恋愛に発展し、結婚かと騒がれたが、11年に2人の関係は破局したといわれ、安藤はそのまま表舞台から遠ざかってしまった。そして今度の衝撃発言。しかもソチ五輪を目指すというのである。  新潮では、モロゾフ氏周辺の関係者がこう言っている。 「愛娘の父親が、同棲中の南里ではなく、モロゾフ氏だったとすれば、テレビカメラの前で彼女が子供の父親の名前を伏せた理由や、結婚も入籍もせず、極秘に出産した理由なども理解できる」(新潮)  新潮は続けて、 「なるほど、確かに南里は父親候補のようではある。が、彼の福岡の実家に“孫誕生”のニュースを訊ねると、 『は、そうですか』  南里の実夫から、妙に淡泊な反応が帰ってきた。(中略)他にも『南里父親説』には、合理的に説明がつかない点がある。長らくスケートの取材に携わってきた民放関係者は、『これまで交際が報じられてきた南里が父親なのであれば、そのまま公表するのに何の支障もないはず。なぜ、彼と結婚、入籍をしないままで出産を公表したのかわからない。一説には、安藤の母親がアスリートとして格下の南里が父親になるのを渋り、自分たちの望む形で公表したがったのだと言われていますが、完全には納得できませんよね』」  フライデーがこの説を裏付けるように、安藤の恋人・南里康晴への直撃インタビューに成功し、こう言わせている。 「──南里さん、お父さんになられたんですよね? 『いや、僕は……。安藤選手について話すことがないので』 ──お付き合いされていると思いますが、お父さんは南里さんですか? 『いや、違います』 ──父親が誰か知ってはいる、と? 『……はい』 ──スケート関係の方? 『だと思いますよ』 ──では、モロゾフ氏ですか? 『いやぁ、そこまでは言えないですね』 ──安藤さんに口止めされている? 『いやいや、そういうワケじゃないんですけど』」  じぇじぇじぇである。このやり取りを読む限りは、モロゾフ父親説が有力になってくる。  フライデーで、あるスケート関係者が次のように明かしている。 「結婚についてはパートナーと調整中ということでしたが、このパートナーというのは南里のことで、将来的には彼と家庭を持つことになるのでしょう。しかし、子供の父親が誰なのかは、当人たちのみぞ知るところ。南里ならロシアの国花『ひまわり』と娘に名付けるのも、父親を隠すのも不自然でしょう」  現代は、絶対匿名を条件にある人物がこう説明する。 「実は、安藤が妊娠をしたのは、今回が初めてではないのです。彼女は過去に一度、モロゾフ氏との間に子を授かっています。しかしその時には出産に踏み切る決心がつかず、中絶せざるを得なかった」  フライデーの南里のコメント、子どもにロシアの国の花「ひまわり」と名付けたことなどを勘案すれば、私は、モロゾフ氏父親説に傾いている。  安藤のソチ五輪を目指す発言はどうか。現代で、あるスケート連盟関係者がこう語っている。 「普通の選手だったら、2年間のブランクがある上に、なおかつ妊娠、出産をしたら、骨盤が開き、筋肉が全部落ちてしまってジャンプなんてとてもできません。特に日本のスケーターは、一日でも練習しないと勘が鈍ると考える勤勉な選手が多い。彼女のように復帰半年後の五輪選考大会に出るという表明など絶対しないでしょう。  でも、安藤は彼らとまったく違って、短期集中の練習でも試合に臨めるという天才型です。彼女なら、このブランクを乗り越えられるかもしれません」  彼女が出場するアイスショーは、チケットが飛ぶように売れているそうである。未婚の母のがんばりに拍手を送りたい。  私は親子二代の由緒正しい巨人ファンだが、今年は永遠のライバル・阪神といい競り合いをしている。  去年は巨人の原監督に女性スキャンダルが出て大騒ぎになったが、今週は阪神を率いる和田豊監督(50)の女性スキャンダルを新潮がすっぱ抜いた。この記事に久しぶりのグランプリを贈りたい。私がアンチ阪神だからというわけではありませんぞ。念のため。 「和田さんは元々、松田聖子さんの大ファン。それで、聖子さんのモノマネもしている私のファンになったそうです。初めて会ったのは、03年の冬。(中略)それからしばらくの間は友人としての関係が続きました。(中略)  初めて肉体関係を持ったのは05年の10月。この年、阪神はリーグ優勝し、日本シリーズの相手はロッテだった。で、日本シリーズの4戦目、この日負けたら終わり、という試合を甲子園まで見に行ったのです。結局、試合には負けてしまい、その日は和田さんの友人たちも一緒に居酒屋で残念会になった。(中略)  その後、和田さんがホテルまでタクシーで送ってくれ、一緒に部屋に入り、キスをしてベッドに倒れこんで……。避妊はしなかった。和田さんと付き合い始めてから、私はピルを飲むようになりました。  同じ年の12月、ハワイの優勝旅行があったのですが、和田さんから頼まれて同行しました」  こう語っているのは松田聖子などのモノマネで知られるタレントの星奈々さん(40)。星さんは93年にテレビのモノマネ番組に出演して芸能界デビュー。以降、フジテレビの『ものまね王座決定戦』の常連となり、2000年までに優勝3回。幅広いレパートリーを誇る「女王」としてモノマネ界に一時代を築いた。  男と女の関係になったのは和田氏が42歳、星さんが32歳のときになる。和田氏はその当時、阪神の一軍の打撃コーチだったそうだ。  しかし、甘い交際は長くは続かなかった。06年1月に、和田氏の奥さんから「もうやめていただけますか?」というメールが来るのだ。  自宅のパソコンにあった2人のやり取りを、すべて見られてしまったのである。  それからの和田家の惨状は凄かったようだ。奥さんのほうは一度は離婚も考えたようだが、子どもがいるため踏みとどまった。  その後も和田氏のほうが煮え切らずズルズルと関係を続けていくが、07年の末に、あることがきっかけで2人の仲は決裂してしまう。  彼女はそのことでうつ病になり、声が出なくなる。歌が歌えないので仕事も来なくなり、借金をするまでになってしまったという。  和田氏は新潮の取材に、俯いたまま何も答えなかったが、弁護士からの回答文で、彼女との関係を認め、深く反省しているとしている。彼女は、和田氏が無言だったということに憤り、こう語る。 「しかし、彼はまたしても逃げた。私から逃げ、取材からも逃げた。曖昧な態度に終始して逃げ続けたことが今のこの事態を招いたという事実。彼は未だにそれが理解できていないのでしょうか」  阪神ファンの反応はどうなのか。甲子園で和田監督へのヤジは飛ぶのだろうか。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 

参院選への影響は!? 自民党要人に相次ぐ売春疑惑「1回4万円で女子大生とラブホ」

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「週刊新潮」7月4日号 中吊広告より
第1位 「『佐田玄一郎』議運委員長常習的買春の現場報告」(「週刊新潮」7月4日号) 注目記事 「安倍側近 西村康稔副大臣『ベトナム買春』スッパ抜き!」(「週刊文春」7月4日号) 「辛坊治郎『ヨット遭難』で消えた税金4000万円とジャーナリストの矜持」(「週刊文春」7月4日号) 「サムスンの落日」(「週刊ポスト」7月12日号) 「雅子さまの苛立ち 美智子さまの無念」(「週刊文春」7月4日号) 「橋下徹は現在も売春街の顧問弁護士だった!」(「週刊文春」7月4日号)  朝日新聞(7月1日)が、連続世論調査(電話)で参院比例区の投票先が、自民党は44%で前回よりやや落ち、安倍晋三首相の経済政策を「評価する」人も50%で、前回より13%減ったと報じている。  参院選まであとわずかしかないが、何かが起こる予感はする。  週刊ポストが、都議選で共産党が野党第一党になったことについて、巻頭で論じている。こういうところは時代に敏感なポストであるが、内容はイマイチ。ポストによれば、戦後の政治史をたどると、共産党が議席を伸ばすときには共通の政治状況があるという。  古くは今太閤・田中角栄が登場して国民の人気を得ていた72年の総選挙で、自民党は284議席の安定多数を得たが、その一方で共産党も14議席から38議席へと大躍進した。大平正芳内閣が「大型間接税」導入を打ち出した79年の総選挙では、共産党は最高の39議席を獲得している。  政治評論家の森田実氏は、こう解説する。 「共産党支持を増すのは日本の政治が危険な状況にあることの映し鏡でもある」  ポストは「参院選での自民党圧勝ムードに絶望感を感じる有権者にとって、共産党員はいわば“暴力装置”である」と書いているが、ほとんどの政党が保守化・自民党化していく中で、貴重な存在であることは間違いない。共産党を躍進させることは、安倍自民党へ「NO!」を突き付けることである。共産党がどれだけ議席を増やすか、それしか楽しみがない選挙ということでもあるが。  週刊現代がアベノミクス評価でまたまた乱高下している。「日本経済7月に起きること」の中で「中国情勢などが不透明な間は動きづらいとしても、何かきっかけがあれば、再び日本株への資金流入が始まる可能性は非常に高いといえる」と、再び株への期待を煽っているのだ。  いつもこういう記事で不思議に思うのは、コメンテーターに証券アナリストや証券アドバイザーを起用することだ。彼らは基本的に株で飯を食っている人たちである。自分たちに都合のいいことしか言わないと、眉にツバをつけて聞く必要があるはずだ。  7月21日の参院選投開票が終われば起きる「確かなこと」は、消費税増税、原発再稼働へ向けての歩みが加速されることである。この参院選挙が、それに歯止めをかける最後の選択の時だということを、有権者一人ひとりが肝に銘じて一票を投じなければいけない。  これも注目記事には取り上げなかったが、ポストは先週の「80歳まで現役宣言 20代を抱いて死にたい」という特集に対して、女性、男性から批判やお叱りの電話やメールが殺到したという「反響記事」を掲載し、この特集のどこが悪いのですかと、タイトルで開き直っている。  お叱りの代表的な声は、この65歳の主婦。 「週刊ポストの記事には激しい怒りを覚えました。世の男どもは、自分の老いを棚に上げておいて、20代の若い女性とセックスしたいなんて、色ボケもいい加減にして! そういう勘違いジイさんは、鏡を見て自分の姿がどんななのか確認してみることですね。若い女性とどれほど不釣り合いなのか、一目瞭然でしょう」  ごもっともすぎて何も言えないのか、この特集のどこを読んでもポスト側の反論がない。  私見だが、これからはジジイが若い娘を抱くのではなく、ババが再評価される時代になると思う。  昨今の「美魔女」なんぞはな垂れ娘で面白くない。「美ババ」の時代が必ず来る。「美ババ」は「VIVA」に音が似ているから、ババたちも悪い気はしないはずである。  いまの70代、80代は「セックスできれいになる」「セックスで長生きできる」とせっせとお肌を磨き、スポーツジムやフラダンスで体を整え、化粧もうまくなっているから、ジジイだけではなく、同世代の女が苦手な若い男たちも「優しさ」を求めて群がって来くかもしれない。  いいアイデアがある。「美ババ写真集」を作り、新聞の全面広告を使って大々的に宣伝するのだ。「美ババセクシー」「美ババコンテスト」「美ババAV」。ギャラは安くて済むし、需要の裾野は広いから当たること間違いない。  どこぞの週刊誌でやらないか。企画謝礼は話し合いで。ここまで来たら、そこまでやらなければ週刊誌じゃない!  さて、今週の注目記事の1番手は文春の、橋下市長は「現在も売春街の顧問弁護士だった」と追及している記事。  大阪最大の売春街といわれる飛田新地の顧問をしていたことを、橋下市長は外国特派員協会での質問に答え、認めているが、現在はやっていないとした。だが、飛田新地料理組合の幹部が、こう話している。 「知事就任を機に、本人が顧問を続けるのは無理になった。しかし、橋下綜合法律事務所が引き継いだ形になり、現在も顧問契約は続いています。  実際には組合員が各々で抱えている弁護士もいるし、顧問弁護士を継続する必要はないという意見もある。今の担当弁護士とは面識もなく、相談窓口が残っている程度。でも、『辞めてくれ』とはなかなか言いにくいので、ズルズル橋下さんとの関係が続いているのが正直なところです」  この件で懲戒請求されれば、退会命令が出る可能性があると、樺島正法弁護士が言っている。そうなれば橋下市長にとって泣きっ面に蜂であろう。  雅子妃バッシングがますます激しくなっている。個人的には、そっとしてあげなさいと思っているから、ここでもほとんど取り上げてはいないが、今週の文春の書き出しにはドキッとさせられたので紹介しよう。 「白髪頭のその男が現れたのは夜七時前だった。大きく曲がった背中、いびつに傾いた背中はガックリと落ち、俯いたまま足元しか見ていないような傾いだ立ち姿。  白いビニール袋を手に下げ、薄暗くなった自宅マンション前の路上を、狭い歩幅でトボトボと力なく歩く姿からは、明らかに尋常ではない“不健康なオーラ”が滲み出ている。小誌は声をかけた。 ──小町大夫、ご体調は。 『いえいえ……報道室を、通して下さい』  力ない小さな声。これが皇太子ご夫妻に仕える東宮職のトップ小町恭士東宮大夫の現在の姿である。  宮内記者の間でも噂に上るほど、最近の小町大夫の様子はおかしかった。 『精神的にかなり衰弱している様子で、会見でもまるで生気がない。東宮御所に引き籠もる雅子さまとは話ができず、宮内記者からは突き上げをくらう。オランダでも小和田家の手足となって働かされる、疲労困憊して当然ですよ』(宮内庁担当記者)」  天皇、美智子皇后と皇太子夫妻の意思疎通がうまくいってないのは事実であろうが、どこの親でも子を思う気持ちは同じ、周りでやきもきしてもどうにもならないことである。  雅子妃は知らないが、美智子皇后は雑誌に書かれたものをよく読んでいると、かつて報じられたことがある。一連の雅子妃批判の記事を、どう読んでおられるのだろうか。そのほうが気になる。  お次はポストの「サムスンの落日」の記事。ポストによれば、サムスングループの中核企業の「サムスン電子」の株価が低迷を続けているという。  拓殖大学客員教授の姜英之氏はこう話す。 「家電製品からプラント製品まで多岐に展開するサムスンですが、収益は一点集中方式であげてきました。80年代は半導体、90年代~00年代半ばまではテレビ、そしてここ最近はケータイ・スマホ──と10年ごとに中核事業を変え、時代の流れに対応してきました」  しかし、先進国ではスマホ市場は飽和化しつつあり、一方の新興国市場では中国メーカやかつての世界シェア1位のノキア(フィンランド)の猛追にあっている。それに加えて廉価なケータイ・スマホが高い人気を誇る新興国市場で、シェアを伸ばしたからといって収益には結びつかないという。  韓国の輸出産業の競争力はウォン安経済によって支えられていたが、昨年6月以降、右肩上がりでウォン高が進み、異例の金融緩和を実施した安倍政権誕生後、ウォン高傾向はさらに加速し、この1年で3割近くもウォンは上昇した。  韓国経済を牽引してきたモンスター・サムスンは凋落していくのか? しかし、サムスン関係者は、サムスン製品の部品の多くに日本製が採用されていて、液晶パネル、スピーカー、携帯のバイブ機能用モーターなど、サムスンが傾けば困るのは日本経済ですと、警告している。  さらに日本の大手メガバンクも、韓国企業に向けた貸し出し額は1兆円を超えているという。サムスンの急ブレーキで韓国経済が傾けば、これらの融資が不良債権化するリスクが出てくるというのである。韓国企業の凋落は日本企業のさらなる凋落に結びつくかもしれないのだ。  全盲セーラーとヨットで太平洋横断を試みた辛坊治郎キャスター(57)だったが、わずか6日目、宮崎県沖1200キロ付近で、マッコウクジラのようなものにぶつかられて遭難。海上自衛隊の救難飛行艇に救助されたことが、波紋を呼んでいる。  新潮では、辛坊氏をインタビューしている。 「私は、救助された直後、この命を果たして海上自衛隊や海上保安庁の方々が危険を冒してまで助けてもらうに値するのかと自問自答しました。メディアで、財政再建を口酸っぱく訴えてきた身なのに、結果的に皆さんが支払った税金で助けられることになってしまって、本当に申し訳なく、恥じるばかりです。(中略)数年前、イラクで人質にされた高遠菜穂子さんたちに対し、自己責任論を持ち出して批判しました。これでは、言っていることとやっていることが違うじゃないかという厳しい指摘があるのも承知しています。私には反論できません」  救助にかかった費用は4000万円ともいわれる。  関連記事では文春のほうが辛辣なので、こちらを注目記事にした。  辛坊氏がこれまで「税金のムダ遣い」を厳しく批判してきたのに、これから、そうしたジャーナリストとしての姿勢を貫けるのかと問うている。その論調のせいだろう、文春に「救助にかかった費用を払う考えがあるのか」と聞かれた辛坊氏はこう答えている。 「『払います』と言えば、助けてくれた自衛隊員が喜ぶと思いますか。命をかけて助けてもらって、それが金かよって思わないか。目の前で命がけの彼らを見ていて、それで金払いますとは言えないだろう……」  このヨットでの太平洋横断が、文春の言うように“無謀”だったのか、私には判断できない。だが、彼が「有名人」だったから、この迅速で果敢な救助が行われたと思わざるを得ない。一般人が遭難したら、ここまでしてくれただろうか?  官の力とカネに助けられたことで、これまでのような野放図な在野的批判精神が発揮できるのか? 本人はできると言っているが、そこのところをこれから注視していきたい。  今週の注目記事のラスト2本は、ともに自民党の要職者2人の記事である。  まずは文春。安倍首相側近の西村康稔副大臣(50)の「ベトナム買春」をすっぱ抜いている。西村氏は自民党の次世代のエースと見なされているそうだ。  その彼が昨年7月、ベトナムの首都ハノイに行った際、彼の地で“蛮行”に及んだというのである。  カラオケ店で横に侍った女性たちをお持ち帰りして、ホテルで遊んだというのだ。そのうちのひとりAさんがこう話す。 「私たち三人は部屋にあった大きなソファーに寝そべった彼をマッサージしてあげた。頭や胴体、足をそれぞれね。それからベッドルームでセックスしたわ。とにかくニシムラはジェントルマンだった。最後は私たち三人にチップもくれたのよ。三人あわせて六百ドルに満たないくらいだった」  西村氏は文春に対して、弁護士を通じて「ベトナムに出張したことは事実です。しかし、ご指摘のように、私が客室にナイトクラブのホステスらを連れ立って入室した事実はありません」と答えている。  こちらのほうはasahi.com(6月27日)によれば、 「菅義偉官房長官は27日午前の記者会見で、内閣府の西村康稔副大臣がベトナムで買春をしたと週刊誌で報じられたことについて『本人から話を聞いたが、事実関係を否定していた』と述べ、現段階で辞任の必要はないとの認識を示した」 というから、お咎めなしらしい。お咎めありは、新潮の佐田玄一郎氏(60)のほうだ。彼は現在、議院運営委員長の役職にある。  佐田氏は東京六大学に通う20歳の現役女子大生と、彼女が上野のキャバクラでアルバイトをしているときに知り合い、“常習的に”エッチをしていたというのである。  彼女の告白を聞こう。 「名前は寺井玄。群馬の生まれで、バツイチの建築会社の社長と言っていました。本名が佐田玄一郎だなんて知りませんでしたし、ましてや国会議員だったなんて……。お店で、別のお客さんから私のお客さんに議員がいると言われたことがありましたけど、誰のことかも分かりませんでした。てっきり建築会社の人だと思っていました。(中略)外で手を繋いだり、腕を組んだりしたことはないです。この半年でエッチしたのは20回ほど。最近は、会えばエッチばかりです。(中略)1回のエッチの時間は短い方で、大体20分くらいだったと思います。でも、少し時間をおくと、復活してまた20分。1回会えば、2回エッチしていました」  この佐田氏、要職にあるわりに知名度は低いが、90年の総選挙(群馬1区)で初当選して以来当選8回、平成研(額賀派)の副会長を務めるベテラン代議士だ。  祖父は元参議院議員の佐田一郎氏で、群馬県内の建設最大手で東証1部上場の佐田建設の御曹司でもある。  新潮によれば、カネは豊富にあるが議員としての功績は特になく、有名なのは「あっちのほう好き」であることだという。  2人が関係を持ったのは今年1月のことだった。  6月24日、議運の理事会が終了し、議員会館から黒塗りのクルマで佐田氏が出発したのは17時30分頃。御茶ノ水駅近くでクルマを降り、タクシーに乗り換えて湯島駅近くで再び降りた佐田氏が入って行ったのは、湯島天神近くのラブホテルであった。  そこで彼女と待ち合わせしていたのであろう、佐田氏が出てきたのは90分後だったと、新潮は書き、2人が別々にホテルを出てくるところを写真に収めている。 「議院運営委員長殿は、つくづくお暇のようだ。1回で4万円。20回ホテルへ行ったとすると、じつに80万円の“お小遣い”が彼女の手に渡った計算になる」(新潮)  いやはやである。佐田氏は新潮の取材に対して「何も知らん」といっていたが、27日のFNNニュースはこう報じている。 「佐田氏は26日夜、伊吹衆議院議長と会談し、一部週刊誌の女性問題に関する記事について説明し、委員長の職を辞任したい考えを伝えた。伊吹衆議院議長は、これを受け入れたという。(中略)佐田氏をめぐっては、参議院選挙に悪影響を与えるとして、与党内から辞任を求める声が強まっていて、政府内でも『早期に辞めさせるべきだ』との声が出ていた」  佐田氏は、2006年の第1次安倍内閣で行革担当相として入閣したが、事務所費問題で辞任に追い込まれている。懲りない御仁だ。  最後に、新潮が先週取り上げたドッグトレーナーの田辺久人氏は、あのスキャンダルがきっかけとなって、自民党公認を取り消しになったと報じている。彼は安倍首相夫人・昭恵さんが押し込んだ人物だけに、夫人の面目は丸潰れになった。またまた安倍首相との夫婦ゲンカが勃発するのか。夫人は安倍首相にとって最大の火薬庫なのかもしれない。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。   

コスト削減が至上命題で、上層部は聞く耳持たず……“夢の国”は中国毒食品だらけ?

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「週刊文春」6月27日号 中吊り広告
今週の注目記事 「スクープ 子宮頸がんワクチン推進の急先鋒 松あきら 公明党副代表夫と製薬会社の蜜月」(「週刊文春」6月27日号) 「女弟子を襲った『ドッグトレーナー』参院選候補 犬にも劣る品性」(「週刊新潮」6月27日号) 「東京ディズニーランドの食品が危ない!」(「週刊文春」6月27日号) 「加藤コミッショナー『小役人の大罪』」(「週刊文春」6月27日号) 「あなたのスマホもFBも全部読まれていますからね」(「週刊ポスト」7月5日号) 「『不倫SNS』が日本にやってきた」(「週刊ポスト」7月5日号)  また競馬の話で恐縮だが、日曜日(6月23日)の「宝塚記念」ほどガッカリしたことはなかった。競馬歴50年。いろいろな経験をしてきたから大概のことには驚かないが、このレースはジェンティルドンナ、フェノーメノ、ゴールドシップの3頭で鉄板だと思った。だが結果は、ゴールドは圧勝したが2着にダノンバラードが粘り、ジェンティル3着、フェノーメノは4着に沈んだ。  3頭の馬単ボックス買いは見事に外れたが、それにしてもなんとも割り切れない結末である。ジェンティルは海外遠征帰り、フェノーメノには馬場が荒れていたのが響いたことは明らかだろうが、ほかの馬とは力が違いすぎるはずだ。  ゴールドの内田博騎手が、勝利ジョッキーインタビューで、「馬は生き物だから、走ってみなければわからない」と何度も言っていたのが印象的だった。  前回の天皇賞では圧倒的な1番人気に推されながらまさかの惨敗。汚い言い方になるが、畜生の上に人間が乗って走るスポーツだから、馬が走る気にならなければ騎手にはどうにもならない。競馬に絶対はない。それは十分に知っているつもりだったが、あらためて競馬の難しさを実感した。とまあ、グチから始まったが、もう一度ガッカリしたのは都議選の結果である。  予想はしていたが、ここまで勝たせるか? わずかな救いは共産党の躍進であった。投票率の低さ、小党乱立、民主党への嫌悪感が今なお根強いことが、自民党大勝に結びついたのだが、速報をテレビで見ながら、こう思った。  この国の人間は東日本大震災以降、10年、20年後を考えることをやめてしまったんだと。近いうちにきっと来るといわれている大地震への漠たる恐怖心とあきらめが、国民から連続性を奪い取り、民主主義的なものを捨て去って長いものに巻かれ、思考停止して生きるほうがいいと多くが思っているのだろう。  安倍自民党に、何が期待できるというのか? そうした政権選択しかできない国民が、この国をダメにしていくのだ。日本維新の会を惨敗させたのは、まだ幾分、理性が残っていると思えはするが。  ここで謹告。6月21日から老舗電子書店「eBook Japan」で「元木昌彦責任編集 e-ノンフィクション文庫」を創刊しました。以下は創刊挨拶。 「面白くてためになるノンフィクションを手軽に楽しんでもらいたい。これまでノンフィクションを手にとったことのない若い人にも読んでもらいたい。新発想の『ワンコイン・ノンフィクション』。ノンフィクションの新時代は、ここから始まる。そんな想いを込めて舟出します」  100円で読めるノンフィクション。創刊ラインナップは『〈シリーズ〉昭和を纏った男たち 日本マクドナルド藤田田 佐野眞一』『告発!日本人よ、これだけは忘れてはいけない 福島原発事故は収束なんてしていない 小出裕章』『決定版「編集者の学校」優秀な編集者は依頼文で身銭を切る 山田ズーニー』『AKB48は崩壊する 高崎真規子』など6冊。  ノンフィクションの「場作り」のための試みがスタートです。ご購読心からお願いします。URLはこちらです。 <http://www.ebookjapan.jp/ebj/sogotosho/>  さて今週、注目記事に選ばなかった2本をまず紹介しよう。1本は文春の巻頭特集、姜尚中氏の記事である。彼の小説『心』(集英社)が売れている。4年前に亡くなった長男の死を見つめたものだと話題になり、30万部を超えたという。  いまや在日の大スターになった姜氏だが、文春によれば、この本を読んだ在日知識人のサークルから批判が出ているというのだ。いわく「息子さんのことはほとんど描かれていない」「自分に都合のいいことしか書いてなかった」「息子が死んだ年を間違えているのはなぜ?」などなど。  某在日女性が、姜氏にカラオケ屋で口説かれた話をしている。  有名税と言ってしまえばそれまでだが、長男を失っているにもかかわらず、ここまで書かれるとは、姜氏が気の毒になる。  夏目漱石の『こころ』を念頭に置いての書名であろうが、漱石のは主人公が慕う先生の自死の話である。姜氏はそのうち息子の死について書くと言っているが、どんなものになるのだろう。それまでは静かに見ていたいと、私は思う。  現代が「いよいよやってきた『年金制度廃止』」と大特集を組んでいる。第1部では「10年後には70過ぎてから、20年後には80過ぎてから支給」とあるが、日本人の男の平均寿命は79.59歳である。これでは、ほとんどの人間がもらえないことになるではないか。  そんなバカな、とは思わない。現実に日本の年金制度が破綻していることは間違いない。いくら綻びを繕っても限界はある。だからこそ、消費税増税は年金などの社会福祉に限定しなければいけないのに、民主党も自民党も、そこをごまかす。  消費税増税を年金などの社会福祉にだけ限定して遣うのなら、北欧並みの20%程度も致し方ないと、私は考える。だが今の政治家や官僚では、口先ばかりで信用ができない。参議院選で問われるべきは、憲法でも株高・円安でもない。この国のこれからの社会福祉の形であるはずだ。そこを問いかけなければ、こうした記事に魂を吹き込めないと思うのだが。  今週の注目記事1番手は、ポストの「不倫SNS」が上陸する話である。アメリカで不倫市場の潜在力に目をつけた起業家が「人生一度。不倫をしましょう」というキャッチフレーズでSNSを作ったら、これが大当たりし、世界27カ国1900万人が加入しているという。  それが日本に上陸するそうだ。登録の仕方は、PCやスマホでHPにアクセスし、性別や生年月日などを入力。この際、身長、体重、やせ形か筋肉質か、郵便番号も登録する必要がある。郵便番号は、近くの異性とマッチングする際に使用されるという。こうしておいて好みの女性を検索する。ここまでは無料。この先メッセージを送る段階からおカネが必要になる。  外国の場合、出張先で相手を見つけたい時などにも利用されるという。だが、これがうまく機能するためには、女性がどれだけ登録するかにかかっている。  日本のように、手近に本番ができる風俗がある地では、わざわざ高いカネを払ってまで利用する人間がいるとは思えない。また、こうしたSNSが暴力団の資金稼ぎのための美人局の場になりかねない。難しいと思うがね。  現代には「新研究『口でするセックス』」という特集がある。口でする? フェラチオでも指南するのかと思って読んだら、妻とセックスした後「ありがとう」のひと言を言うことが大切だという、ご高説なのだ。そろそろネタが尽きてきたか。  日本のメディアではあまり話題にならないが、元CIA職員エドワード・スノーデン氏が暴露した、米国家安全保障局(NSA)の秘密監視システム「PRISM」の存在は、海外では大変な問題になっている。  それを踏まえてポストが、日本でも社用メールはみんな読まれているし、スマホが「盗聴器」にもなるという特集を組んでいる。スマホのGPS機能を使えば、企業が社員の行動を監視することも簡単にできるようになった。だが、一番の問題は、メールなどほとんどの情報が米国に集まっていることなのだ。  「ニューズウィーク日本版」(6月25日号)は「ネットを監視するアメリカ政府の陰謀」という特集を組み、巨大に膨れ上がったネット企業の問題も追及している。オランダ選出の欧州議会議員ソフィア・イントベルトは電話取材に答え、PRISMの存在が明らかになったことにショックを受け、これでヨーロッパにおける個人情報保護規制は新しい段階に入るだろうと語っている。 「目を覚まさないといけない。これは深刻な事態だ。アメリカ政府はすべてを、文字どおり私たちのすべてを知っているのに、私たちにはその権力をチェックする手段がない。これでは民主主義と言えない」  ニューズウィークはこう書いている。 「何十年もの間、諜報機関は情報収集活動の一環として、国外の通信を監視してきた。しかし国連の言論・表現の自由に関する特別報道官フランク・ラ・ルエが今月の緊急報告で指摘しているように、新しいテクノロジーが状況を一変させた。  各国政府はそうした技術を利用して、かつてないほどあらゆる分野で秘密裏に、国民に知られることなく監視できるようになった。これがPRISM問題の本質だ。有力なネット企業もアメリカ政府の要請には応えざるを得ず、自分たちの顧客の基本的人権を踏みにじってきた」  PRISMの存在が報じられたとき、グーグル、マイクロソフト、フェイスブック、ヤフーなど大手ネット企業は関与を否定したが、数日もたたないうちに、一部企業の幹部が匿名で関与を認め始めた。 「NSAは、外国情報監視法に基づく秘密裁判所の判断を根拠に、電子メール、写真、動画、文書、チャットのやりとりなど、ユーザの個人データを収集していたようだ」(ニューズウィーク)  世界中のネットユーザーはこの10年ほど、どの程度明確に意識していたかはともかく、シリコンバレーの巨人たちと実質的に1つの「契約」を結んできた。ユーザーはあらゆる個人情報を差し出し、それと引き換えに無償、もしくは極めて安価なオンラインサービスを提供するという「契約」だ。 「この『契約』はそもそも不平等にできている。ユーザーは、どういう個人データが収集されて、それがどのように利用されているかが分からない。そのデーターが第三者に漏れる恐れがないかも確認しようがない。  いまやほとんどの人は、旧共産圏の秘密警察が見ればよだれを流しそうなくらい強力な『監視装置』を肌身離さず持ち歩いている。スマートフォンなどのネット接続端末には、誰と話し、何を買い、今どこにいて過去どこにいたのか、そしてどういう秘密や弱みを持っているのかというプライベートな情報が蓄積され続けている」(ニューズウィーク)  これまでは、ユーザーが個人データを進んで差し出すから、フェイスブックやグーグルのビジネスモデルが成立してきた。しかし、PRISM事件を境にすべては変わったとニューズウィークは言う。報道の通りであれば、個人情報保護に関するネット企業の約束が信ぴょう性を失い、新しいタイプのオンラインサービスに対する需要が高まるかもしれないとも言っている。  このPRISM事件は、アメリカだけの問題ではない。同じようなことが、日本でも行われている可能性は極めて高い。 「日本政府は私たちのすべてを知っているのに、私たちにはその権力をチェックする手段がない。これでは民主主義といえない」  この問題を報じないマスメディアは、報道の名に値しない。そう断じていいはずである。  次の注目記事は、文春の加藤良三プロ野球コミッショナー批判記事。最近、これほどテレビを見ていて腹が立ったことはない。プロ野球選手はもちろん、ファンをバカにした統一球変更問題である。  文春によれば、6月11日、NPB(日本野球機構)と労組日本プロ野球選手会の労使交渉が行われていた。その場で選手会側からNPBに対して、今季から統一球の仕様が変わった事実があるのかどうか、答えるよう申し入れがあったという。  この場でNPBの下田邦夫事務局長は、ボールの反発係数を微調整していたと認めている。  しかし、その場ではこの事実はまだ公表しないということで両者が合意していた。その後いったん駅に向かった下田事務局長が、汗をダラダラかきながら、憔悴しきった様子で戻ってきた。そして記者たちに「ボールは微調整していた」といきなり“自白”を始めたという。その時、下田氏は間違いなく「コミッショナーと相談の上でやっています」と認めていたと、その場にいたNPB担当記者が証言している。  しかし、6月12日夜の釈明会見では、加藤氏が「私は知らなかった」と臆面もなく居直り、下田事務局長が「私も混乱していて」と前言を翻してしまったのだ。  最高責任者が知らないところで、選手の野球生命を左右する飛ばないボールから飛ぶボールへの変更などできるわけないこと、小学生でもわかる。なんでこんな人間がコミッショナーになれたのだろう?  この御仁、元駐米大使で巨人ファンではあるが、野球にはド素人である。彼がコミッショナーになった経緯を、球界関係者はこう明かしている。 「加藤さんは自分から売り込んでコミッショナーになった。大使退任の直前、ちょうど前任のコミッショナーの任期が切れることを知り、知人に『どうすればコミッショナーになれますか』と相談して回っていた。『とにかく読売の渡邉恒雄会長の許可を得ない限り、絶対になれない』と言われ、挨拶に行って頼み込んだんですね。ですから加藤さんは、今でもナベツネさんには絶対に逆らえない」  ナベツネの操り人形なのだ。それなのに、加藤氏は「基本的に週一回の勤務で、ほとんど事務局には顔を見せません。コミッショナー事務局は帝国ホテルにあるが、カネの無駄遣いですよ。それでいてコミッショナー職で年収は約2400万円。他に三菱商事の社外取締役として、年間2000万円ほどの収入を得ているはずです」とスポーツ紙デスクが話している。  プロ野球を汚すような男には、さっさと引導を渡すべきだと思うが、いかがですかナベツネさん。  お次も文春。東京ディズニーランドで出される食べ物が危ないというのである。食品問題に詳しい、ノンフィクション作家の奥野修司氏がこう話している。 「たとえばディズニーシーで大人気の『ギョウザドッグ』は、中国・青島の工場で製造された冷凍品です。それをワゴン内で温めて出してるだけ。中国産の冷凍食品が何度も大きな問題を起こしてることは周知の事実です。しかも自社工場での製造ではないため、きちんとした管理がされてるのか疑わしい。子供に食べさせるものとしてはふさわしくありません」  東京ディズニーランドといえば、今年4月に開園30周年を迎え、昨年度の入場者数は2750万人で過去最高を記録した。  その大テーマパークで売られている食べ物に、中国産が多く見られると、追及している。 「一見、中国産食材はそれほど多くないように思える。だが、表示を最後まで見ると但し書きに〈本情報には『加工品』や『加工品の原料』の原産地は含まれていません〉との一文があった。つまり、ギョウザドッグのような加工品の原産地は、『中国産』にカウントされていないのである」(文春)  このギョウザドッグについては、取引業者の間でも異論があったという。 「業者からも『子供たちが食べるのに、中国産でいいのか?』という意見がオリエンタルランドに寄せられていたそうです。しかし同社の担当者は『米国本部のロイヤリティーや新しいアトラクションを作る工事代のため、コスト削減が至上命題。上層部は聞く耳を持ってくれない』と嘆いていたそうです」(奥野氏)  ここでは5月に、安価なベニズワイガニを“ズワイガニの入ったピザ”として売っていたことが、6月にはディズニーホテルのレストランで、車エビと表記しながら実はブラックタイガーだったという“誤表記”を発表している。老若男女に夢を売るテーマパークだけに、夢を壊すようなことだけは、やめてもらいたいものである。  さて「犬のしつけと女の教育は同じだ」、こう豪語した男がいると新潮が報じている。  発言の主は、福岡県朝倉市にある「青雲ドッグスクール」所長でドッグトレーナーの田辺久人氏(53)だ。「青雲ドッグスクール」は敷地面積1000坪以上。技能訓練するためのフィールドや犬用のプール、犬舎や宿舎を備えた大規模な施設である。所長の田辺氏は福岡県出身。地元の高校卒業、京都の警察犬訓練所を経た後、「青雲ドッグスクール」を開所したのは1986年、20代半ばの時だったという。  しかしこの施設では、女性訓練士が、田辺氏の暴行に耐えかねて逃げ出したり、別の女性訓練士が「性行為の強要」をされていたと、田辺氏をよく知るドッグトレーナーが話している。  こうした話に対して田辺氏は、新潮のインタビューに答えて、そのほとんどを否定している。だが、この人物、参議院選挙比例代表の自民党公認候補なのである。強く推したのは、安倍首相の夫人・昭恵さんだ。  このような“ウワサ”が出ていること自体、この人間が自民党公認候補に適した人間かどうか、大きな疑いが持たれるはずだ。  政治アナリストの伊藤惇夫氏は、こう批判する。 「昭恵さんは政治家ではないので、責任は取れない。そうなれば当然、これは安倍総理の責任問題になってきます」  新潮は、安倍総理がすべきはただ一つ。田辺氏の公認を今すぐ取り消すことだ、と結んでいるが、報じていることが事実ならば、由々しき問題である。  今週の最後は文春の子宮頸がんワクチンをめぐる疑惑追及記事。  今年4月、子宮頸がんワクチンの定期接種が始まった。これにより、それまでの任意から、行政が積極的に接種することを勧められるようになった。  文春によれば、このワクチンの接種対象は小学校6年生から高校1年生の女子。性交未経験者に3回接種することで、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルスの感染予防効果あるというものだが、このワクチンの接種後、激しい頭痛や関節の痛みなどの異変が生じる「副反応」の報告が全国で相次ぎ、ワクチン接種の中止を求める声が上がった。  その結果、6月14日に行われた「第2回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会」で、子宮頸がんワクチンについては、副反応の発生頻度などが国民に分かりやすく説明できるまでは「接種を積極的に勧めない」と結論付けられたのである。  定期接種スタートからわずか75日で、ワクチン接種に対する評価が一転してしまったのだ。  接種には年間300億円の税金が投入されている。文春によれば、この子宮頸がんワクチンの推進は、公明党副代表の松あきら氏が旗振り役となってきた。ワクチンは2種類あるが、その1つであるグラクソ・スミスクライン社(GSK)のサーバリックスを、GSKが日本で承認申請したのと同じ07年9月26日より、松氏の動きが始まったそうである。  ワクチン推進の姿勢は公明党も同じで、09年夏の総選挙では「早期承認、公費助成の導入」を公約化し、サーバリックスが承認されると「公明党の推進で承認が決定」(公明新聞09年10月3日)と報じた。  だが当時、ワクチン承認を審査する専門家の間には慎重論も強かったという。それにもかかわらず、松氏がこれほどまでにワクチンを推進したのなぜか?  文春で厚労省担当者がこう言っている。 「『松氏が熱心なのは、夫がGSKの顧問弁護士だから』と永田町や厚労省では言われていた」  夫は西川知雄氏。国際法律事務所「シドリーオースティン」の東京拠点「西川 シドリーオースティン法律事務所・外国法共同事業」の代表。さらにGSK英国本社の現・上席副社長のダン・トロイ氏は、かつて西川氏とともに「シドリー」で弁護士として活動していた人物だという。  文春は、こう追及する。 「政治資金収支報告書には、松氏個人の政治団体や松氏が代表を務める政党支部に対し、毎年のように西川氏が献金を行っている。その額は松氏が議員を務める十八年間で、確認できるだけでも約1億4000万円。少なくとも、夫は政治活動と無縁であるとはいい難いだろう。改めて(松氏を=筆者注)直撃すると、ただまくしたてるだけだった。『あなたなに言ってるの! ちゃんとキチンと来なきゃダメ! それに文書で出してるわよ! ワクチンだけじゃないのよ! あなたたちのおかげで検診も進まないのよ! みんなが嫌がっちゃってね。正しく伝えなきゃダメですよ、ハイッ!』」  文春はこう結ぶ。 「生活者の党を標榜する公明党の副代表からは、副反応に苦しむ少女をいたわる言葉など一言もなかった。(中略)三百億円という莫大な税金を投じ、副反応のリスクを冒してまで中高生の女子全員にワクチンを打たせる意味があるのか。そもそも、検診をしっかりと受ければ、子宮頸がんはほぼ全てを防げるとされる。製薬会社と利害のない人間による公平な評価がなされないかぎり、政府は子宮頸がんワクチンの定期接種を中止すべきである」  この問題に、公明党と松副代表は、真摯に答えるべきである。副反応で苦しむ少女たちに会いに行って、頭を下げるべきではないか。そうしなければ、有権者の厳しい批判にさらされること、間違いない。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。   

ついに文春参戦! 週刊誌“老人セックス”特集は鉄板ネタ!?

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「週刊文春」6月20日号 中吊り広告より
今週の注目記事 「猪瀬直樹都知事『テレホンセックス』と『飲酒運転事故』を女性作家が実名告発!」(「週刊文春」6月20日号) 「アホノミクスへの大失望」(「週刊ポスト」6月28日号) 「ヘドロ水に生きる『中国人民』」(「週刊新潮」6月20日号) 「本田圭佑『眼球』の謎」(「週刊文春」6月20日号) 「AKB総選挙『下品すぎる前夜祭』撮った!」(「週刊文春」6月20日号) 「もう一度だけでいい20代の女性を抱いて死にたい」(「週刊ポスト」6月28日号)  このところフライデーに精彩がない。新聞広告はレイアウトを変えてオシャレにはなったが、タイトル本数が少なくなった。そのため、よほどの張り込みネタがないと、買う気が起こらないのだ。  いっそのことタイトルは全部出して、一番の売り物のタイトルを伏せ字にするか、空白にしておいて読者の関心を惹くとか、何か手を考えたほうがいいのではないか。フライデーOBとしては、心配で心配で夜も眠れない。  さて、今週の注目記事に載せていない特集がある。それは新潮のNHK朝の連続ドラマ『あまちゃん』の主役・能年玲奈(19)についての記事である。書き出しはこうなっている。 「今から20年ほど前までは、30%、40%を叩き出すのも珍しくなかったNHK朝の連続テレビ小説、通称“朝ドラ”の視聴率も、近年は20%の大台が遠くなり、2004年以降で初回視聴率が20%を超えたのは、06年の『芋たこなんきん』が最後だった。だから『あまちゃん』の20.1%という初回視聴率は、快挙だったのだが、むろん、すぐに失速するドラマもあるから、ぬか喜びは禁物である。ところが、『あまちゃん』はこれまでのところ、視聴率20%を連発」  これは、宮藤官九郎の脚本がいいのはもちろんだが、主役の能年の人柄が役とマッチしていて素晴らしいという人が多いようだ。  辛口のドラマ評で知られる作家の麻生千晶さんも、べた褒め。 「ボーッとしてるところがいいんですよ。彼女が演じる天野アキには飢餓感がない。ガツガツしていないんです。現代の孫世代の実態に則して脚本が作られてるんですね。そこに玲奈ちゃんがいかにもはまっています。顔立ちは整っていますが、普通の女の子に見える。  そういったタイプは万人に好かれます。最大公約数的な魅力を持っているんじゃないかしら。彼女を悪く言う声を聞いたことは、一度もありません」  彼女が生まれたのは兵庫県の中ほど、城で名高い姫路から電車で1時間弱の神崎郡神河町。美しい川と清涼な水田が印象的な、民家もまばらな山間の地であるという。彼女は『あまちゃん』のオーディションで1,953人の応募者からヒロインに選ばれ、カルピスのCMでも注目を集めた。母親の真理子さんがこう語る。 「自分の好きなことをやってくれたらええと思ってきました。悪いことはしないとか、朝出かける時はみんなに挨拶するとか、基本的なことは教えてきましたけど、全然厳しくなかったと思います。ただ貧しいから、欲しいからって与えられへん。“ピアノを習いたい”とか言ってたけど、それは“ごめんなさい”って。  勉強はノータッチでしたけど、6年生のとき義務教育のシステムわかってなくて、“中学校に上がられへん”といって猛勉強したときもありました。服は好きで、2、3歳ごろから試着するのも嫌がらなくて、ファッションとか華やかなことには、元々興味があったんやろうなと思います」  温かな家庭でのびのび育ってきたことがうかがえる。  だがここから新潮は、能年の父親が今年2月に交通事故を起こしていたことを取り上げている。スターになれば、身内の不祥事を書かれるのは致し方ないが、まだ彼女はスターへの階段を上り始めたばかりである。父親も取材に対して真摯に答えている。  このことを取り上げる「必然性・公益性」があったのか? 私には腑に落ちないので、注目記事にはしなかった。  さて、このところ現代が還暦セックスを始め、ポストが追随し、エスカレートするばかりである。70代になり、現代はついに80代のセックスまで特集した。それほどの“需要”があるのかと思っていたら、この分野に文春までが参戦してきた。ということは、売れるということなのであろう。  今週のポストは、80歳まで生涯現役というモノクログラビア特集を組んでいる。  項目は「まず、『ジジイ好き女』を見極める」「『ステキジジイ』と『スケベジジイ』の境目」「20代女の『性器』と『愛し方』」とあるが、実用的なのは「それでもダメなら『5000円』フーゾクへ」であろう。ポストによれば、 「二極化が顕著なソープ業界では、手軽な予算で遊べる店が台頭し、早朝割引合戦に突入。しかも、激安店には20代の素人女性がどんどん参入してきているという。  吉原でも激安早朝ソープが覇を競っていて、ある店が、朝7時までなら30分で総額6000円と打ち出したところ、ライバル店も、同じ条件と同じ値段で対抗」 だそうである。時間帯や曜日にも注目すべきだという。 「HPで容姿年齢、出勤状況がチェックできます。学生やOLとプレイしたいなら、平日の17時以降の早めの時間帯、あるいは週末の昼過ぎが狙い目です」  本当に、80歳になっても風俗に行ってまでしたいのかね。そのうち80歳以上限定のキャバクラもできるかもしれない。老人パワー恐るべしか。  AKB48の総選挙なるバカ騒ぎは終わったが、AKB48の“天敵”文春が前夜の彼女たちのバカ騒ぎを報じている。  総選挙2日前の夜遅く、会場となった恵比寿の高級和食レストランに、板野友美、小嶋陽菜やAKBの運営会社社長の窪田康志氏などが集結。終わったのは午前0時を過ぎていたが、御一行たちは六本木へ移動。  文春によれば、その世界では有名なメンズサパークラブ「R」という店へ次々に突入していったという。六本木の飲食店に勤める黒服がこう話す。 「お下品な店ですよ、Rは(笑)。ショータイムには全裸の男たちが出てきて、アソコを団扇とかおしぼり、ペットボトルなんかで隠しながら曲に合わせて踊る。ポロリは当たり前、つか常にポロリなんです。それを見ながら、客はガンガンシャンパンを注文する。それをピッチャーに流し込んでイッキする。  六本木でいま最も勢いのある店ですね。会員制で、芸能人とかスポーツ選手もしょっちゅう来る。もともと新宿でホストクラブを何店舗も経営していたやり手オーナーが出店したんです」  このいかがわしすぎる店での前夜祭二次会には、窪田氏をはじめ、総監督の高橋みなみ、篠田麻里子、小嶋、板野、元SDNの佐藤由加理らが勢揃い。反省中の峯岸みなみもいたそうである。  テーブルにはウオッカの空き瓶が何本も並べられていたそうだ。強いね~、彼女たち。店から出てきたときにはひとりでは歩けない者もいたと、文春が書いている。  そして第5回になるAKB48総選挙では、文春でスキャンダルを書かれ、博多のHKT48に左遷されていた指原莉乃がまさかの1位になった。  私もテレビでこの中継をビールを飲みながら見ていたが、一人ひとりの女の子の容姿はどうということはないが、どの子も話だけはうまいのに感心した。劇場や握手会などで話す機会が多いからだろうか。  指原のセンターには批判も多いようだ。AKB48関係者が証言している。 「指原は秋元さんと直でメールや電話をする仲です。告げ口もする。影響力があるから誰も文句も言えず、その存在感、影響力はますます肥大化しています。二年ほど前は、前田敦子をはじめとする先発メンバーの腰ぎんちゃく的存在で、合コンなどにも呼ばれていましたが、文春スキャンダルで知名度は全国区に。態度は日に日に尊大になり、左遷先の博多では“天皇”と陰口を囁かれるほどです。今ではメンバー内に自分の派閥を作り、選抜メンバーからはただ煙たがられている。たとえ指原の自宅の近所で食事をしていても、彼女を誘う者はいません」  指原センターで、AKB48の崩壊が早まるかもしれない。  文春では以前、日本代表のエース・本田圭佑がレーシック手術に失敗したのではないかという「疑惑」を報じた。今回、オーストラリア戦やブラジル戦で活躍したが、それでも目の辺りの感じが、以前の本田と違うという声が多くあるし、私も。テレビを観ていて違和感を覚えた。  そこで文春は、またまた動いた。専門医を複数取材したが、その結果、レーシックではないだろうということになったらしい。  本田をよく知るというサッカー関係者がこう語る。 「本田はバセドウ病ではないかと言われています。本田がおかしいと気付いたのは、今年二月。最初は腎臓が悪いと思った。試合前から顔のむくみが気になったし、汗もかいていた。顔も全然変わってしまった」  もしそうだとしたら、疲れやすくなったり、動悸がしたりと、スポーツ選手には多いようだが、試合に支障は出ないのか。W杯の鍵を握る選手だけに、気になる「ウワサ」ではある。  新潮は以下のような、ショッキングな中国の水事情を特集している。 「世界的なコーヒーチェーン『スターバックス』の香港の店舗がトイレの水道でコーヒーを入れていたことが中国国内で報じられたのは5月30日。大盛況だった店は、一夜にして閑古鳥の巣と化したが、客が激怒したのは、取水場所がトイレだったことだけではない。  中国の場合、水道水は飲んだら危険な水として広く認知されているのだ。無論、日本の外務省のホームページでは北京ですら水道水の飲用は避け『ミネラルウォーターの使用を原則』とするように呼びかけている」  しかも、その水道水よりも基準がゆるい不純なミネラルウォーターが多く出回っているというのだから、何を飲めばいいのか。 「現在、中国では国内シェアトップのミネラルウォーターブランド『農夫山泉』(550ミリリットルで1.5元=約24円)の水質基準が大問題となっている。水源は浙江省の森林公園にある湖で、国が一級水源保護区に指定しているという安心感も手伝って人気を博してきた。  ところが、今年4月、北京の日刊紙『京華時報』によって『水質基準が水道水以下』と報じられた。カドミウム含有量などに関して農夫山泉が用いる浙江省のミネラルウォーター基準の方が国の水道の基準よりも甘かったのだ。さらに、浙江省の水質基準の策定に農夫山泉サイドが関わっていたこともスッパ抜かれた」  北京特派員がこう解説している。 「農夫山泉は京華時報を名誉棄損で訴えましたが、調べてみると、確かにペットボトル入りミネラルウォーターの国家基準は水道水よりもゆるいケースがあります。例えば、水道水では検出されてはならない大腸菌がミネラルウォーターでは微量ながらも許されている。実はミネラルウォーターに関しては、何十年も前の旧ソ連の衛生基準が今も使われているからです」  私も年に1回は中国へ行っているし、息子が昨年暮れから北京で仕事をしている。公害に水もダメだとすると、中国で暮らすのは大変なことだ。中国人は子どもの頃から水に慣れ親しんできているから平気なのかもしれないが、これでは中国で飲めるのはビールぐらいか。  上海在住のジャーナリストの調査によると「農夫山泉の取水を行っている浙江省の千島湖を調査したところ、ゴミが大量に浮いているゴミ溜めのような水域があちこち目に付きました。検査キット使って計ってみると、水質を示すCODは10~13。日本であれば下水のレベルだったのです」  また、中国事情に詳しい富坂聰氏もこういう。 「ミネラルウォーターの品質に対する疑念は中国人の誰もが抱いています。数年前にもCNNの潜入取材で、あるミネラルウォーターの製造工場でトイレの水道から水を引いていたことが発覚しました。その工場は摘発されましたが、同様のことが行われているケースは無数にあるはずですし、有名ブランドの偽造も横行しています」  ハンドバックや靴の偽造なら体には影響がないが、水となると……と考え込んでしまうね。  あれほどアベノミクスを礼賛した現代は、暴落以降、批判派に“大転向”して、今週はついに「株価1万円割れ、安倍退陣」という記事までやりだした。自民党閣僚経験者のこんな話を載せている。 「『これ以上、株価が下がり続けたら危険水域だ』と悲鳴が上がり始めた。もしも参院選で圧勝することに失敗し、“ねじれ”を解消できなければ、長期安定政権という首相の野望は潰えます。  日本株は投げ売りが加速し、本当に1万円を割り込み元の水準に戻ってしまう。安倍首相は選挙と失政の責任を取り、退陣せざるをえなくなるでしょう」  もしこのような事態になったら、現代はどのような責任をとるのか。そちらのほうも気になる。  アベノミクス批判だったら、ポストのほうが断然うまい。  安倍政権が高い支持率の陰で進めていたのは、国民の財産を掠め取り、雇用を失わせ、権力の維持のために老後の年金まで奪う「国民背信の政治」だったと書いている。  中でも6月3日に、社会保障制度改革国民会議で、安倍首相のブレーンとして知られる民間委員の伊藤元重・東大教授から「経済財政の視点からの社会保障改革」という資料が提示されたそうだが、その内容たるや、とんでもない代物である。増大する社会保障費の財源として「高齢者医療費をカバーする目的での死亡消費税の導入」の提案だというのだ。  立正大学法学部客員教授の浦野広明氏がこう語る。 「国は今後急速に増えていく社会保障費を賄いきれない。現役世代の負担にも限界がある。そこで消費税のように国民全員に死ぬときに財産から一定の税率を“社会保障精算税”として納めさせる。相続人ではなく、死者から取るから死亡消費税なのでしょう」  マイナンバー制度を導入したのも、そのためだそうである。  実際に導入されると、こんなことが起きるという。 「長年、介護してきた父が亡くなった。息子は介護のために会社を早期退職し、妻のパートで食べている。貯金も底を尽いた。遺産として同居していた家が残ったものの、評価額は3000万円。そこに『死亡消費税』の請求書が届く。消費税並みの5%なら150万円、消費税引き上げ後の税率10%なら300万円になる。とても払えず、家を手放すことになった──」  現在、個人の金融資産は1,545兆円。そのうち1,000兆円近くを高度成長期を支えた団塊の世代をはじめとする65歳以上の約3,000万人が保有しているといわれる。  そこに死亡消費税をかけるとどうなるか。65歳以上の世代が平均寿命を迎える今後15年間で、税率5%なら50兆円。消費税引き上げ後の10%だと100兆円の課税になるという。国民の財産を減らされ、国には途方もない金額が入ってくるというのである。  ポストは「棺桶を掘り返す“墓泥棒”」と難じているが、その通りである。第一、親を介護しても財産を手にできないとなれば、介護から逃げてしまう「親不孝」なガキどもが増えること間違いない。  アベノミクスをアホノミクスと命名した同志社大学大学院ビジネス研究科・浜矩子教授は、安倍首相が言っている「10年間で年収を150万円増やす」に対して、その見えすいた騙し方が「アホ」だと、こういう。 「国民総所得は『国民の給与所得』とは全く別の指標で、企業の利益や政府の公共投資が含まれる。たとえば企業が社員のクビを切って海外に工場を移転し、そこで利益をあげれば国民総所得は増えるし、政府が増税で公共事業をバラ撒いても増える。安倍内閣がこの指標を持ち出し『給料が上がる』と説明していますが、それは間違いなのです」  池田隼人元首相がいった「給料を2倍にする」とは、まったく違うのである。  さらにポストは、安倍首相が進めようとしているのは、サラリーマンの「首切り合法化」だという。 「これは、派遣や有期の契約社員など『非正規労働者』と『正社員』の中間形態として、勤務地域や職種を限定して採用する『限定正社員』(ジョブ型正社員)をつくるというものだ。  原則、正社員と同じ無期契約だが、正社員が『企業全体の業績の著しい悪化』などの4要件を満たさなければ解雇できないのに対して、限定正社員は企業の業績が良くても、その地域から工場や店舗を撤退したり、その職種が必要なくなった場合、企業の判断で解雇できるようにする」  労働問題に詳しいジャーナリストの溝上憲文氏がこう指摘している。 「雇用規制の緩和は財界の悲願です。現行制度で企業が個々の社員と解雇ルールを定めた契約を結ぶことができるといっても、裁判などで覆える可能性が高い。だから国に限定正社員を制度化させ、“首にしてもいい”というお墨付きが欲しいわけです」  また、安倍内閣は株価が大暴落を続けていた6月7日、厚労省傘下の「年金積立金管理運用独立行政法人」が突然、株の買い増しを決めたというのだ。  この組織はサラリーマンの厚生年金と自営業者の国民年金の積立金約120兆円を運用する「世界最大の年金ファンド」で、運用先は国債など国内債券が67%、国内株式11%、外国株式9%などと定められている。  ところが政府は、その資産運用配分を見直し、国内債権の割合を60%に引き下げ、かわりに国内株式を12%に引き上げた。わずか1%でも1兆円を超える。  社会保険労務士の北村庄吾氏は、厳しくこう指摘している。 「国民から預かっている公的年金の運用は手堅くすべきで、専門家の間にはリスクある株式での運用そのものに批判が強い。百歩譲って株を買うにしても、せめて株価上昇を始めた今年1~2月までに決めるべきでした。それなのにわざわざ株価急落の真っ最中に買い増しを決めたのは、国民の財産を政権維持のために使っているも同然です。株価がさらに暴落したら、国民の年金資金を失うことになる。その責任を一体、誰が取るのか」  アベノミクスのメッキが剥がれてきたようである。  今週の最後は、文春の猪瀬直樹都知事批判。この記事を読むと、「だから猪瀬は嫌われる」ことがよくわかる。 「『何であんな男が東京都知事になるの!』  昨年12月、猪瀬直樹氏が史上最多の約434万票の得票で東京都知事に就任したとき、私は思わずこう声をあげてしまいました。猪瀬氏の名前を聞くと、あの忌まわしい過去の記憶が蘇ってきてしまう。猪瀬氏は私と出会った後、政治と関わり合うようになり、作家から政治家へ転身を遂げていきました。その処世術は見事の一言です。でも、本当にこれでいいのか。私は猪瀬氏が政治家として出世していく姿を見る度に、危機感を覚えずにはいられませんでした」  こう語っているのは、作家の中平まみ氏。中平氏は『ニュースセブン』(NET・現テレビ朝日)のアシスタントを経て作家デビューし、1980年に『ストレイ・シープ』で文藝賞を受賞した。父親は『狂った果実』で知られる映画監督・中平康氏。  二人が付き合っていたのは1991年当時だから、相当古い話である。それを今になって暴露され批判されるのは、猪瀬という人、よほど人徳がないのであろう。テレホンセックスまがいのやりとりもあるが、彼女の話の中で聞き捨てならないのは、酒を飲んで車を運転し事故を起こしたのに、そのままその場を逃げて、知らんふりをしたというくだりであろう。  猪瀬氏は中平氏の車を借りて横浜中華街に出かけ、彼女と一緒に酒を飲んでの帰りだという。 「帰り道、猪瀬氏がハンドルを握り高速道路走っていました。今思えばアルコールを飲み、あたりは暗く、路面は雨で濡れてと悪条件が揃っていた。私は猪瀬氏がスピードを出しすぎていたように感じていました。  そのとき、車列の前のほうで追突事故が起こり、私たちの前の車が急ブレーキをかけたのです。猪瀬氏は『あー!』と叫び、ハンドルを大きく切った。車は中央分離帯に激突、360度回転した。凄い音と衝撃でした。全身を打ちつけられる。衝撃で『死んだかも』と思ったほどでした。  私は当然、警察を待つのだと思っていました。ところがです。猪瀬氏は再びアクセルを踏み込んだ。フロントがグシャグシャの車で、ネズミ花火みたいな勢いで車を走らせ始めたのです。  かなりの距離を走ったと思います。もう大丈夫と思ったのか猪瀬氏は車を路肩に止めハンドルに突っ伏してハァハァと喘いでいる。脂汗がダラダラ流れていた」  猪瀬都知事は文春の取材に対して、彼女との不倫関係は認め、指摘されたことを深く反省すると答えているが、飲酒運転の事故に関しては、飲酒の事実はないと否定し、事故も「軽微な自損事故」だったとしている。  猪瀬氏は、中平氏が離れていって3カ月もしないうちに新しい女性にアプローチを始めたそうだが、その女性もこう語っている。 「彼は最初から私を女として口説きに来た。2月には彼に誘われて『オフィスイノセ』の契約社員にもなった。毎月40万円という給料は、今思えばそういうもの(俺の女になれという意味)が含まれていたのかもしません。でも、男女関係とはちょっと違う。いい思い出なんてありません。猪瀬さんは事務所スタッフや業界人から凄く嫌われていましたし、鳩や猫をパチンコやエアガンで打つような人でしたから」  早く都知事を辞めないと、これからもスキャンダルが次々噴出するかもしれない。辞める時期は、東京五輪招致がダメだとわかる9月がいいのではないだろうか。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。   

現役最高騎手・藤田伸二が、騎手生命をかけてJRAに物申す!

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「週刊新潮」6月13日号 中吊り広告より
今週の注目記事 「『安倍昭恵』しゃしゃり出て『参院選候補』は元暴力団組長ご推薦」(「週刊新潮」6月13日号) 「三浦雄一郎(80歳)エベレスト登頂は、本当に快挙なのか」(「週刊文春」6月13日号) 「藤田伸二 競馬界への『遺言』」(「週刊現代」6月22日号) 「競馬新聞が書けない天才騎手横山典と藤沢厩舎『2度目の絶縁』内幕」(「週刊アサヒ芸能」6月13日号) 「自民党参院候補『ワタミ渡邊会長は“Mr.ブラック企業”』これだけの根拠」(「週刊文春」6月13日号) 「山岸舞彩にも毒牙が…日本テレビプロデューサー『密室セクハラ』の生贄たち」(「週刊文春」6月13日号) 「みんなの党『渡辺喜美代表』は資金ゼロ円だって!」(「週刊新潮」6月13日号) 「スキャンダル 中島知子」(「週刊ポスト」6月21日号)  ポストの現代批判が、苛烈さを増している。今週もポストは「『株価4万円』から一転して『米国発 すごい大暴落がやってくる』と手のひらを返した現代に至っては、もはや論評に値しないが、一応、同誌で『4万円説』を唱えたエコノミストの武者陵司氏にコメントを求めたところ、『海外出張のため答えられない』とのこと。残念」と書いている。  だが、続けて「とはいえ、“数字や恐怖は大きく書いた方が反応は大きく売れる”という発想の報道が、2年前の原発事故で国民に多大な“二次被害”を与えたことだけは忘れてはなるまい」と書いているのは、いかがなものだろうか。  現代が放射能の恐怖を煽ったことを指しているのだろうが、アベノミクス礼賛と一緒にしてはいけない。特に福島の子どもたちへの放射能の影響は、まだフォローが始まったばかりだし、早くもチェルノブイリ以上の甲状腺異常が出ているという報告もある。「心配するほどの影響はない」と軽々しく口にしては絶対にいけないということは、今さら言うまでもない。  その現代は「アベノミクスの信認は大きく傷ついた。損を強いられた個人投資家からは、すでに『アベノミス』『アホノミクス」などと非難の声が上がり始め、『結局、失敗だったんだ』と、悲観論も広がり始めている」と書き、さらにこう結んでいる。「誰もが何も考えず熱狂できる“宴”は終わった。これからは、アベノミクスの真価を注意深く見つめていかなければならない」。注意深く見ていかなくてはいけないのは現代のほうであろう。株価のように乱高下していては、読者が離れてしまうこと間違いない。地に足をつけ、判断力を磨くことである。  先週の話になるが、現代に対するある判決が6月4日に東京地裁で出たが、その報道に異議ありだ。  吉本興業に所属する漫才師・中田カウスと暴力団との関係や、同社の元社員への違法な監視を報じた週刊現代の記事に対して、吉本興業側が名誉毀損で訴えた件で、講談社に110万の賠償命令が出たと、多くの新聞が報じた。  しかし、この判決の一番重要な部分を“意識的”に無視した。それは、中田カウスと暴力団とのつながりは「真実」だと、裁判所が認定した箇所である。  現代編集部は「吉本興業と暴力団の親和性を認めた画期的な判決で、実質勝訴だ」と語っている。新聞は名誉毀損裁判の判決の時、“週刊誌側が敗訴”としか書かないから、週刊誌はいつもウソばっかりだという間違った世論が形成されてしまうのである。この裁判はたしかに“実質”勝訴である。  さて今週の注目記事、最初はポストの、お騒がせ女・元オセロの中島知子のセクシーグラビア。  彼女には「サイゾー」が6月号で「中島知子×苫米地英人、洗脳騒動の作られ方」というスクープ・インタビューをしている。  その中で彼女は、同居していた占い師に洗脳なんてされていないと語っているが、たしかに、このグラビアを見ても“目力”はあるし、一時のダブダブした体から、締まった豊満バディになっている。40は超えているはずだが、なかなかそそる体である。興味のある方は買ってご覧あれ。  先日公開された衆議院議員の資産報告書で、「該当なし」「資産ゼロ」と書いた議員が480人中62人に上った。実に全体の12%強である。その大半は当選1回か2回の若手だが、みんなの党の代表・渡辺喜美氏がゼロというのには、違和感を覚えた人は多いはずである。  鋭く追及している、新潮の記事に注目。 「渡辺喜美さんと言えば、言うまでもなく“ミッチー”の愛称で親しまれた自民党の大物、渡辺美智雄元副総理の長男です。1995年秋、ミッチーが亡くなった際、その遺産は約12億円と報じられました。その一部を引き継いだ喜美さんが資産ゼロとは俄に信じがたい話です」(全国紙の政治部デスク)  なぜこうなるのか。そのカラクリを資産公開に詳しいベテラン国会議員秘書がこう明かしている。 「実は、報告しなくてもよい資産が結構あります。[1]普通預金やタンス預金[2]配偶者や子どもの資産[3]資産管理会社など、法人名義の資産[4]未公開株や資本金1億円未満の会社の株など。つまり、今の制度は、本人の名義を変えれば、簡単に資産を隠すことができる。喜美さんの場合、この抜け道を非常にうまく使っているように見えます」  新潮は隠し資産を探す旅に出る。渡辺代表の地元・栃木県のJR宇都宮駅から車で約10分走ると、宇都宮市内の下戸祭地区に着く。この町の一画(約2000平方メートル)に「和三紫(わさし)ビル」が建っている。  このビルの名義上の所有者は、美智雄氏が71年に設立した和三紫という有限会社だが、現在は渡辺喜美後援会が入り、実質的には渡辺代表のものであろう。評価額は土地と建物合わせて2億円ぐらいはするという。 「04年と06年の資産公開では、喜美さんは、東京・渋谷区内に広さ60平方メートル位のマンションを一室所有していた。この部屋は、元々美智雄さんのもので、喜美さんが相続した。で、07年に資産管理会社の和三紫に売却したため、09年の資産報告書からは消えています」(元後援者)  なんのことはない。「資産ゼロ」にすることなど、容易いのである。だが、公党の代表たるもの、モラルに欠けると批判されても仕方なかろう。  文春は、日本テレビの報道番組『NEWS ZERO』の名物プロデューサーが、キャスターや女性スタッフへのセクハラ、パワハラ問題で更迭された前代未聞の醜聞を追っている。発端は、当欄のある「日刊サイゾー」が5月16日に報じた、複数の日テレ関係者による告発記事だった。  4月に『NEWS ZERO』のキャスターに就任したばかりの山岸舞彩が、番組プロデューサーのセクハラとパワハラに悩まされ、ノイローゼ寸前に陥っているというものだ。この記事がネットにアップされた時点で内部調査が行われ、調査結果を受けて、日テレは6月1日付の人事異動でプロデューサを更迭したのである。  『NEWS ZERO』の関係者がこう語っている。 「記事では名前が伏せられていましたが、すぐにピンと来ました。報道局生活文化部カルチャー班のトップ、A氏(本文では実名)です。実はA氏が山岸に迫っていたことは、ZEROの現場でも問題になっていた。用もないのに山岸のメイク室や衣装部屋に入り、個人的に指導したりといったようなA氏の行動は、上司の耳にも入っていたはずです」  A氏から山岸宛に送られたメールの文面には「2人で反省会をしよう」とか「飲みに行こう」とあったという。しきりに2人きりになりたがるのを、山岸は頑なに断り続けたことがA氏の逆鱗に触れ、彼女を無視するようになった。  A氏は40代前半。中央大学経済学部出身で、高校時代は野球、大学時代はアメフトに熱中したスポーツマンだった。 「ファッションやヘアスタイルは一見売れないミュージシャン風ですが、当人はいけると思っている。上司に媚、部下や目下の人間には、たとえ年上だろうが威張り腐るタイプで、人望はなかった。彼のパワハラでうつ病寸前に追い込まれたり、半年以上仕事を休んでいる制作会社のスタッフもいます」(番組関係者)  日テレには「日テレ・ホイッスル」と名付けられた、セクハラやパワハラなどの内部告発制度があるそうだ。そういったものを作らなければいけないほど、セクハラやパワハラが日常化しているということだろうか。  お次も文春。居酒屋チェーン「和民」創業者でワタミの渡邉美樹会長(53)が、7月の参院選に自民党から出馬することを表明した。本人は安倍首相から直々に要請を受けたと言っているそうだが、ワタミといえば“ブラック企業”という評判が高いが、大丈夫かと文春が噛みついている。  文春によれば「08年6月12日、和民京急久里浜駅前店に勤務していた森美菜さん(当時26)は、雨の降る中、社宅から六百メートル離れたマンションの7階と8階の踊り場から飛び降りた。  彼女の死は4年経った昨年2月、労災認定された。その決定書によれば、森さんは1日12時間から15時間勤務で、1カ月あたり141時間も時間外労働していたという。厚労省が定めている『過労死ライン』の月80時間残業を大幅に上回っている」という。  渡邉会長から社員へのメッセージがまとめられた「理念集」には、次のような言葉が掲載されている。 「365日24時間死ぬまで働け」  さらに、森さんの自殺の翌09年から昨年までに、時間外労働の上限時間を超えて従業員を働かせていたとして、労働基準監督所から10件の是正勧告を受けているというのである。ワタミの元社員がこう語っている。 「勤務時間は夕方から明け方まで12時間以上なのに休憩はとれても30分。ワタミの場合、その日の売り上げ目標から逆算して人件費の額が決められている。そのため、売り上げが少ない日は、人件費を抑えるため、社員がただ働きすることもある。私は3年いましたが、午前7時からの『早朝研修』やミーティングの後も営業し、36時間寝ないのがザラだった」  ワタミの08年のCSR報告書によれば、社員の平均勤続年数3.3年(09年以降は平均勤続年数を公表せず)だそうだ。まさに典型的なブラック企業ではないか、と文春は書く。 「社会問題化しているブラック企業は、解決が急がれる政策課題の一つだ。にもかかわらず、Mr.ブラック企業の渡辺氏に出馬要請した安倍首相、公認した自民党の責任はあまりに重い」  と結んでいる。従業員6000名を抱える飲食業大手だが、実体は過酷な労働条件と搾取の構造では、威張れたものではない。参院選が近づけばもっと内情が出てくるに違いない。渡辺氏は、出なければよかったと後悔するかもしれない。  先週も触れたと思うが、騎手・藤田伸二が書いた『騎手の一分』(講談社現代新書)が面白い。それを現代が取り上げ、藤田にインタビューしている。  藤田は23年に及ぶ騎手人生で、1万4000回を超える騎乗回数を誇り、重賞勝利数93は歴代8位。現役最高の騎手のひとりである。その藤田が、騎手生活を懸けてJRA批判をしている。騎手は免許制である。多くの騎手が引退後に望む調教師の道もJRAの許認可がなければ開業すらできないが、藤田は引退したら競馬界から離れると言っている。  最近、突然引退した安藤勝巳も調教師にはならないという。競馬界はそれほど魅力ないものになってしまったのだろう。  最近、武豊が終わったという声がよく聞かれる。05年には212勝を飾り、天才の名を欲しいままにしていたトップジョッキーが昨年わずか56勝だから、限界説が流れても仕方がない状況だった。 「でも決して豊さんの腕が落ちたわけではなかった。じゃなぜか? 答えは“いい馬に乗れなくなった”から。いくら豊さんでも、有力馬に恵まれなければ勝てませんよ。すべてはJRAにエージェント制度が導入されたことが理由です」(藤田)  かつては騎手はさまざまな厩舎を訪ね、自らが乗りたい馬を探し、調教師に騎乗したい旨を伝えるのが常だった。その活動の中で信頼関係を深めてゆくことができたのだが、10年ほど前から厩舎に顔の利く競馬記者などが、騎手に代わって乗りたい馬の調教師などにコンタクトを取り始めた。この交渉代行者をエージェントと呼ぶ。エージェントは調教師のみならず、より実権を持つ馬主にまで接触を図るようになった。 「大手馬主に強いコネを持つエージェントと契約した選手にばかり、騎乗依頼が集中する事態を生んだんだ。騎手と馬主・厩舎との信頼関係は希薄になり、馬主の“天の声”で安易に外国人ジョッキーへの乗り換わりが行われるようになった」(藤田)  30年前に250人以上いた騎手が今は130人になっている。競馬学校の受験者も97年には761人いたのが、2010年にはたった148人。2割以下になっている。「競馬に魅力がなくなっているんだ」と藤田はこう話す。 「今の競馬界があまりにもつまらなくなっているから。その原因は閉塞的な今のシステムを作り上げたJRAにあるとオレは思っている。いや、みんな思っているんやろうけど、やっぱりいろいろあって言えないんだろうね」  騎手の技術の低下にも警鐘を鳴らす。 「はっきり言って、うまくもないのにリーディング上位に入ってるやつが多くなってる。そうするとレースが面白くないから競馬ファンが減る。でもJRAは一部の大手クラブや有力馬主の顔色しか窺わない」  藤田がうまいとお墨付きを与えているのは武豊と、かつての岡部幸雄、田原成貴。ほかには横山典弘、四位洋文、ランフランコ・デットーリである。  岩田康誠騎手は認めていない。 「康誠のように馬の背中にトントンと尻をつけるような追い方だけは、絶対に認めたくない。いくらなんでも不格好だし、なにより、馬の背中を傷めてしまうから。(中略)馬は、康誠のああした乗り方のおかげで伸びているんじゃない。繰り返しになるけど、強い馬に乗っているから、康誠は勝てているんだ」(『騎手の一分』より)  外人ジョッキーにすぐ乗り換わらせてしまうやり方も批判している。 「それなのに、日本だけがなぜか外国人騎手をありがたがっている。それは、それぞれの国でリーディング上位になっている騎手だというのもあるけど、外国人騎手たちは、自国では馬主とその所有馬に最優先で乗るという条件で契約している。フランキー(ランフランコ・デットーリ騎手)なんて、モハメド殿下との契約だけで、年間何億円ももらっていたと言われている。ライアン(ライアン・ムーア騎手)だってウイリアムズ(クレイグ・ウイリアムズ騎手)だってそう。腐るほどお金を持っている。それでもなお、俺たち日本人騎手にオフシーズンはないけど、彼らは本国のオフシーズンを利用してお金を稼ぎに来ている。  そんな彼らのためになんでいい馬を回してさらに稼がせる必要があるのか。日本には十分に乗せてもらえず、稼げない騎手が山ほどいるのに。  エージェント制度の導入や外国人騎手の多用によって、長期的な視野で騎手を育てようとする風潮がなくなっているけど、このままでいいとJRAは本気で思ってるんだろうか」(『騎手の一分』より)  アサ芸はダービーでコディーノの主戦騎手である横山典が降ろされ、ウイリアムズに乗り代わりになったことを取り上げている。藤沢和雄調教師は、それを直接横山に伝えず、マスコミ報道でそれを知った横山は、相当ショックを受けていたと報じている。過去にも大レースで降ろされた騎手はいたが、横山ほどの天才騎手が降ろされるケースを、私は知らない。  私は、ウイリアムズのコジーンが負ければいいと思ってレースを見ていたが、案の定、折り合いを欠き惨敗してしまった。  藤田が腹をくくって語ったことを、真摯にJRAは聞くべきである。三連単、WIN5など、射幸心を煽るばかりでは、真っ当な競馬ファンはそっぽを向く。早急な「改革」が求められている。 「概算で約1億5000万円です。うち約1億円がスポンサー、約1800万円がサポーターの方々からの支援金です。残りの約3000万円は、三浦個人が講演料などで得た収入でまかないました。内訳は、今回のエベレスト登頂に要した費用は約3000万円です。エベレストの入山料700万円のほか、酸素ボンベが500~600万円、そして現地のシェルパの報酬、スタッフの保険料、航空券代などを合わせた額です」  三浦雄一郎氏の80歳7カ月でのエベレスト登頂は快挙だが、文春はそのためにいくらかかったかを関係者に聞いて報じている。余計なお世話、カネの問題ではないという声も聞こえてきそうだが、週刊誌というもの、素朴な疑問に答えるのが主要な役割の一つであるから私は、興味をもって読んだ。  テレビで見ても、三浦氏を助けるスタッフが多くいたことは見てとれる。私も、相当な費用がかかっただろうと推測し、1億から2億ぐらいかなと思っていた。  これだけカネを集められる三浦氏はすごいと思う。私の知っている世界的なクライマーは、アルバイトに精を出し、知り合いや企業を回ってスポンサーになってもらうことを頼み込み、何年かかけて、ようやく登頂する。失敗すればかなりの借金を抱える。また何年かは借金と再チャレンジの金を稼ぐためにアルバイトに精を出すのだ。  今回、三浦氏とは正反対に、カツカツのお金で、ヒマラヤの世界第7位の高峰ダウラギリ(8167メートル)登頂を目指した河野千鶴子さん(66)は、三浦氏がエベレストの山頂に到達した5月23日の夜、疲労で体が動かなくなり亡くなった。  河野さんの夫・昌治さんがこう語る。 「実はもうお金が尽きていたのです。今回の費用も、入山料、2人雇ったシェルパ代など、約200万円くらいはかかったと思います。最後の挑戦だったのだから、せめて頂上に立たせてやりたかった……。本人も悔しかったと思います」  公表されている三浦氏の遠征隊リストを見ると、錚々たる布陣である。アタック隊が三浦親子のほか日本人2名、アタック隊サポートメンバーが日本人2名、ベースキャンプサポートメンバーがドクターなど日本人3名。コックを含めたシェルパが18名の総勢27名の大部隊だった。  それでも三浦氏の超人的な体力がなくては叶わなかった快挙ではあるが、彼に触発されて中高年の無謀な富士登山が増えるのではないかと、静岡県警本部地域部山岳遭難救助隊の眞田喜義隊長が警鐘を鳴らしている。 「中高年の登山者は15年ほど前から増え始めました。富士山頂には毎年『高齢者番付』という登頂者の年齢を順位付けした記録が出ますが、それに載りたいために無謀な登山をする高齢者もいます。昨年は富士山も含め県内の山で11名の中高年の方が亡くなっています」  気をつけよう、暗い夜道と富士登山。  新潮は安倍首相の奥さん、アッキーこと昭恵さんが「安倍内閣」のアッキーレス腱になるのではないかと書いている。それは、参院選比例代表の自民党公認候補になる2人が、昭恵さんからの推薦枠だと思われ、いささか問題ありというのである。  その2人とは「東京プリン」の歌手・伊藤洋介氏(49)とドックトレーナーの田辺久人氏(53)のことだそうだ。伊藤氏は昭恵さんの父親が社長を務めていた森永製菓の元社員で、古い付き合いのようだ。問題なのは、田辺氏のほうだという。 「彼が公認された背景を詳(つまび)らかにするには、昭恵氏と“ある人物”の関係に触れておかなければならない。その人物とは、京都にある動物愛護団体『UKC JAPAN』(以下UKC)代表理事の細康徳氏(52)だ。氏の経歴を知るのに便利な本が出てるのでここで紹介したい。書名は『組長をカタギに変えた犬 命どぅ宝』  著者である細氏の妻は、こう書いている。 〈私が惚れて結婚した男は“ヤクザ”!ほんまもんの“ヤクザの中のヤクザ”です〉」(『新潮』)  細氏の人生は1匹の犬との出会いによって大きく変容したそうである。アメリカンピットブルテリアの“タッズ”。米国では闘犬競技に使われることが多い犬種だという。  細氏はその美しさと賢さに魅せられて、30代半ばに差し掛かった時にヤクザ稼業から足を洗ってカタギになることを決断した。  昭恵さんと知り合ったのは昨年3月ごろ。きっかけはもちろん犬だった。細氏の妻がこう語る。 「昭恵さんのご友人が渋谷で一頭のワンちゃんを保護し、その飼い主を探していらっしゃったのですが、それを私たちもお手伝いしていた。で、結果的に飼い主が見つかり、昭恵さんがフェイスブックを通じて“細さんのおかげです。ありがとうございます”とお礼を言ってくれたのです」  以来、交流が始まった。その後、昭恵さんは「UKC」の名誉顧問に就任している。  細氏は参議院選に挑むことを考えたが、過去があるため、田辺氏に白羽の矢を立てたというのである。ドックトレーナーとしては十分な知識を有する人物だというが、知名度はゼロだから、昭恵さんの後押しがなければ、自民党公認を得られたかどうか、はなはだ疑問だと新潮は追及する。  そうしたことに、昭恵さんご本人はこう答えている。 「細さんは刺青が入っているし、指もないかもしれませんが、まさにヤクザから社会に貢献する人へと再チャレンジをして努力を重ねてきました。彼のことは夫も知っています。首相夫人だから問題だと言うのかもしれませんが、私の夫は再チャレンジをしてきた人でもあります。今の細さんはしっかりとした方ですから、“UKC”の名誉顧問の職を降りる気はありません」  2人が公認を得たことに対しては、 「2人とも私の知り合いで、自民党には“私の友人よ”ということくらいは言ったかもしれませんが、推薦というか、押し込んだということはありません」  ファーストレディとしては軽率だと思わざるを得ないが、政治アナリストの伊藤惇夫氏も、こう苦言を呈する。 「彼女ほどハッキリと目に見える形で候補者選定に介入する総理夫人は聞いたことがない。普通ではあり得ないことで、安倍総理や他の議員が止めなければならないのですが、総理は彼女をコントロールできていない」  女房一人操縦できなくて国の舵取りができるのか。安倍政権の心配の種がまた一つ増えたようである。 (文=元木昌彦)

日本経済の見通しは明るくない!? 参院選を前に、問われるアベノミクスの真価

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「週刊現代」6月15日号 中吊り広告より
今週の注目記事 「ジム・ロジャーズ『私が日本株をすべて売り払った理由を話そう』」(「週刊現代」6月15日号) 「黒田総裁の安倍離れ」(「AERA」6月10日号) 「消費者が全然気づかない『隠れ値上げ』商品一覧」(「週刊ポスト」6月14日号) 「朝日新聞社員『変態社員』がわいせつ画像流出で警視庁に摘発された!」(「週刊文春」6月6日号) 「99歳史上最高齢で蛇笏賞受賞 文挾夫佐恵さん『白寿なお現役』」(「週刊ポスト」6月14日号) 「サンミュージック『相沢会長』没して『岡田有希子』自殺後の真相」(「週刊新潮」6月6日号)  先日、桜井秀勲さんにお会いした。元「女性自身」の名編集長で、その後、祥伝社で隔週刊女性誌「微笑」を創刊し、大ヒットさせた伝説の編集者である。80歳は超えているが矍鑠(かくしゃく)という言葉が実に似合う、素敵な人である。桜井さんの前では私など、ハナタレ小僧だ。女性にモテる人で、女性に関する本だけでも100冊以上出している。  いろいろ話を聞いたが、中でも面白いのは「微笑」の話である。  時は1971年。私はこの雑誌が出た時、あまりの衝撃に絶句したものだ。特集もすごいが、「付録」はもっとすごい。いくつか挙げてみよう。 【上つき・下つき測定器】 【クンニリングス舌技練習カード】 【ペニス愛撫 実習用くり抜きカード】 などなど。私が「よくやりましたね」というと、桜井さんは「これぐらいやらないと売れないですからね」と答えた。  それから今の雑誌、週刊誌の話になる。「なぜ面白くないんでしょう?」と聞くと、「思い切ったことをやっていないからです。編集長が辞表を懐に入れて、やろうと思えばなんでもできる。それをやろうとしないから、面白いものができない」と桜井さん。  桜井さんは売れる雑誌作りのために、「衝動買い8つの作戦」なる理論を考え出した人でもある。それは 1、組織票を狙える企画(例えば宗教関係) 2、菊印作戦(皇室に関するスクープ) 3、芸能スクープ企画 4、あっと驚かせる瞠目企画 5、各ページに読者へのプレゼント記事 6、読者の感性に訴える“泣き”の記事 7、実用企画の特集作戦 8、社会的キャンペーン記事 である。この8項目を1冊の中に入れていけば、あらゆる階層と幅広い年齢層の女性たちを包含することができると、桜井さんは考えたのだ。これは女性誌だけではなく、現在の週刊誌にも当てはまる手法ではないだろうか。  さて、サンミュージックの相沢秀禎会長が亡くなった。享年83歳。私は会ったことはないが、なかなかの人情家であったと聞く。桜田淳子、松田聖子、岡田有希子、酒井法子などの育ての親として知られる。  自分のところのタレントを、自宅に下宿させることでも有名だった。相沢さんの盟友、福田時雄さん(現・サンミュージック名誉顧問)がこう語る。 「相沢が下宿生活させたのは、一つは親御さんを安心させるため。一緒にご飯を食べ、悩みなどを聞き、精神薫陶を授けて育てるのが彼のやり方です。今とは違って、1970~80年代は一つの芸能事務所からデビューするタレントは1人や2人。だから下宿させることもできた。女性アイドルは、自分の娘のように育ててきました」  だが、この人ほど所属タレントに苦しめられてきた人もいない。  松田聖子は男関係が奔放で、何度も尻ぬぐいをしてやっているのに、突然独立すると言いだす。一番惚れ込んだ聖子に離れられ、相沢さんは福田さんの前で泣いたという。  桜田淳子は統一協会の合同結婚式に参加し、これも離れてしまう。のりピーこと酒井法子は、09年8月に覚せい剤所持で逮捕されてしまうのである。  中でも岡田有希子の自殺は、相沢さんにとって痛恨事であったろう。18歳の若さだった。自殺の原因は年上の俳優に惚れて、それが叶わなかったためといわれている。  芸能ジャーナリストの本多圭氏は、こう話す。 「相沢さんは当初、岡田さんの自殺について“自殺未遂して僕に何か言われると思い、突発的に飛び降りたと思った”と言っていた。が、その後、自殺の原因と思われることが書かれてあったノートが見つかった。そこには、はっきりと峰岸徹の名前が書いてあり、彼に対する恋心と、いくら想っても叶わぬもどかしさで、まるで真綿で首を絞められるような苦しみが綴られていたそうです。相沢さんは、それを読んで自殺は突発的なものではなく、思い詰めた末の行動だと分かったそうです」  当時、峰岸は売れっ子の俳優で42歳。婚約者がいた。24歳も年下の岡田とは、ドラマ『禁じられたマリコ』(TBS系/85年11月~86年1月放送)での共演をきっかけに交際していたと報じられた。峰岸自身は「私は関係ない」と言い続け、数年前に亡くなっている。  あの世で、岡田、峰岸、相沢さんたちは、どんな話をするのだろう。  ポストは、99歳で史上最高齢蛇笏賞受賞した文挾夫佐恵(ふばさみ・ふさえ)さんについての特集を組んでいる。私はこういうポストの嗜好が好きである。  こういう句がある。 <あな踏みし華奢(きゃしゃ)と音してかたつむり>  金子兜太氏がこう解説している。 「思わず踏んでしまった、かたつむり。その殻の音。この句がうまいと思うのは、踏んだ時の音感を華奢という漢字で表記し、きゃしゃ、とルビをふって見せている点」  次の句は92歳のときに読んだ。 <艦といふ大きな棺沖縄忌>  佐怒賀正美さんはこう語る。 「『艦』は『ふね』ではなく、『かん』と読む。字義は『いくさぶね』。沖縄戦で『艦』といえば真っ先に思い浮かぶのは『大和』である。しかし、この句はそれだけを表しているのでは決してない。  この句では、『大和』以外の自国の戦艦、さらには敵の軍艦まで思いが拡がります。どの『艦』にも兵として乗っていた多くは、文挾さんと同世代の純粋な若者たちでした。さらに『沖縄』こそが紛れもない『艦』であり、大きな『棺』でもあったわけです。戦争が生み出した軍艦や戦闘機、戦車などの本質が『棺』だとわかった時、あらかじめ組み込まれた悲劇性と人間の愚かさが浮かび上がってくるのです」  戦後68年たつ今も、戦争への思いを強く噛みしめている句がある。 <身は古りてかの夏の日の海は在り>  老いを見つめる句の中で、情熱のほとばしるような句も多い。 <胸の炎のボレロは雪をもて消さむ> <香水は「毒薬(ポアゾン)」誰に逢はむとて> <九十の恋かや白き曼珠沙華>  元気をもらえる句である。  お次は、文春が朝日新聞社員の首を取った記事である。  朝日新聞の社員が、自分の局部を写した画像をネット上に上げていて、警視庁生活安全部サイバー犯罪対策課に摘発されたというのである。これは「わいせつ物頒布などの罪」の改正に当たって追加された、「わいせつ電磁的記録媒体陳列容疑」という罪だそうだ。  文春によれば、「現在40代前半のAは山形県出身。山形の県立高校から名古屋大学理学部に進み、同大大学院の工学研究科でエネルギー理工学を専攻。大学院時代にはプラズマに関する研究論文を複数発表するなど、『理系エリート』の順風満帆たる人生を歩んできた」そうである。今は製作センターというところに勤務して、妻子もいるという。  これを取材している時点では、警視庁も朝日新聞もこの事件については一切公表していない。そのため、警視庁内では「朝日上層部とうちが取引したのではないか」ともささやかれているそうである。別の捜査関係者は、次のように明かしている。 「実は、捜査員が令状を取る直前に、朝日上層部が生活安全部に属する捜査幹部のX氏に連絡を入れたという話があるのです。『全面的に捜査協力をするので、できれば広報発表は控えてほしい』と。結局、微罪ということもあり、X氏は了解したという。朝日ほどの大マスコミの社員の検挙となれば、当然のことながら警視総監も把握しています」  だがX氏によると、発表しなかったのは警視庁の判断で、初犯で前科はないし、本人も反省しているからだという。  ならば文春もお情けがあってもいいのではと、私は思うのだが、文春は世の不正はどんなものでも許せないようである。真っ向から竹割り。こう結んでいる。 「増加傾向のネット犯罪に警鐘を鳴らすのが、本来の報道機関の役割。社員がその犯罪に手を染めたのに、公表もせずに処分もしていないのであれば、報道機関失格ではないか」  文春の発売に合わせて、5月30日付の朝日新聞朝刊はこう書かざるを得なくなった。 「わいせつな画像をインターネット上のサイトに投稿したとして、警視庁は今月下旬、朝日新聞社製作本部名古屋製作センターの男性社員(41)を、わいせつ電磁的記録媒体陳列の疑いで書類送検した。社員は容疑を認めている」  さらに朝日新聞社広報部の談話として、「本社社員が書類送検されたことを重く受け止め、厳正に処分しました」としている。  「厳正処分」とはいかなる処分だろう。「変態社員」と書かれては社内に居づらかろう。因果応報といってしまえばそれまでだが、ネット社会が生み出した悲劇の一つではある。  残りの3本は関連しているので、まずはジム・ロジャーズ氏の話からいこう。  ジム・ロジャーズ氏(69歳)は、米国生まれの世界的投資家。希代のカリスマトレーダーとして有名なジョージ・ソロス氏とともに、70年代に「クォンタム・ファンド」を設立して、10年間で投資額の4,200%もの驚異的な利益を生み出した“投資の神様”といわれる人物。  彼は日本株を、昨年11月に安倍首相が「無制限の金融緩和政策を行う」と発表した直後に買ったが、5月6日の週にすべてを売り払ったと語っている。彼が日本株を買ったのは、アベノミクスを評価してではなかった。 「日本国民は株価が上がったことでアベノミクスを歓迎しているようですが、巨額の財政出動は、根本的な問題解決ではなく、先送りに過ぎない。  長期的に見れば円安は止められなくなり、通貨の価値は下がり続けるでしょう。日本経済の見通しは、決して明るくないのです。(中略)  日銀はインフレターゲットを2%としていますが、政府がインフレ率をコントロールすることはまず不可能。歴史的に考えても、インフレを起こしながら通貨の切り下げに成功した国を、私は見たことがない」  続けてこう語る。 「今の日本は応急処置ではどうにもならない、本質的で深刻な問題を抱えています。それは、人口の減少と、増え続ける借金です。日本では高齢化と少子化が進み、労働力が不足しています。これを解決するには、移民を受け入れるか、女性をもっと効率よく労働力として使うか、もしくは労働システムを変えなければならない。例えば、欧米のように、定年を無くすなどです。欧米では仕事ができるかどうかが問題なのであって、年齢は問題ではない」  そして、こう結んでいる。 「総合的に見て日本株の相場は不安定です。今度の参院選後に暴落する可能性も十分にありえる。これから新しく買おうと思っている人は、リスクが伴うことを忘れてはいけません」  AERAは黒田日銀総裁が、密かに安倍首相離れをしていると報じている。  5月22日、下がるはずの長期金利が、逆に上がっていることを問われ、「完全にコントロールできるものではない」という弱気な発言をしたことから、日銀OBはこう話す。 「2%の物価上昇なら、長期金利は3%ぐらい上がってもおかしくない。国債に評価損が出て銀行が危うくなる事態があり得るから、白川前総裁は慎重だった。黒田さんも総裁になり立場がわかったと思います」  早くも黒田総裁は日銀に取り込まれたのかというと、そうではないようである。 「噴き出すアベノミクスの副作用を抑えるには日銀の協力が欠かせない。微妙に軸足を移しているように見える」(AERA)というのだ。  安倍首相の周りにはリフレ派・新自由主義グループ。財政出動を求める国土強靱化グループ。悲願の消費税を導入したい財務省の3本の脚がある。  アベノミクスのこれからは、消費税増税をめぐる仲間割れが起きるかもしれない。黒田発言の微妙な変化は「その予兆でもある」(AERA)と結んでいるが、今日(6月3日)も続く株の下落は、不吉な予感がするではないか。  ポストは、消費者が気づかない隠れ値上げ商品がたくさんあると報じている。  隠さないでも、輸入原材料の高騰による値上げの多さには、ただただ驚くばかりである。 「まず『食』では、小麦粉や植物油などの輸入価格高騰の影響が大きい。7月1日には山崎製パンが食パン『芳醇』や『高級つぶあんぱん』など15品目を2~6%値上げし、日清製粉も『マ・マーパスタソース』のうち10品目を9~11%値上げ、味の素は8月1日出荷分から家庭用マヨネーズを6%上げる。  水産加工品も上がる。世界的な鰹の不漁と漁船用燃料重油の値上がりなどで、水揚げしてすぐに瞬間冷凍される加工用冷凍鰹の価格は1年前の2倍に急騰。そのため、はごろもフーズは5月からツナ缶『シーチキンL』を330円から340円に引き上げ、鰹節大手のマルトモは、6月から『削りぶし』『花かつお』などの商品を10~20%値上げする。(中略)マクドナルドはこの5月7日から『100円マック』を120円、チーズバーガーを120円から150円へと2割以上引き上げた。回転すしチェーンのかっぱ寿司はこの夏をメドに1皿94円から105円に価格を改定している」  その上、価格を据え置きに見せて内容量を減らす「隠れ値上げ」が進行しているというのである。 「日本ハムは7月からハム、ソーセージなど89品目で容量を減らし、主力のあらびきウィンナー『シャウエッセン』は1袋138グラムから127グラムになる」  こうしたこと以外に、海外ブランドが軒並み値上げしている。ルイ・ヴィトンが2月に過去最大の平均12%値上げし、カルティエやティファニーなども値上げに踏み切っている。大塚家具はこの4~5月に輸入家具を平均4.8%値上げしたばかりだが、さらに6~7月には輸入品4,400品目を平均5.9%アップするそうだ。  さらに、建設資材が値上がりしている。鋼材価格は前年比2割アップ、外壁用コンクリート、断熱材など軒並み大幅値上がり中だから、今後のマンションや住宅の建設費が大きく上がるのは間違いない。  ポストは、景気停滞下で物価だけが上がっていく状況を経済学ではスタグフレーションと呼ぶが、こうした最悪の事態が起こるかもしれないと警鐘を鳴らしている。  アベノミクスの真価が問われる6月が始まった。有権者は官僚の言いなりになるマスメディアに踊らされることなく、しっかり目を見開いて真贋を見極め、参議院選に備えなくてはいけない。 (文=元木昌彦)

共同通信人事部長が就活学生をホテルに連れ込み! 「文春」スクープに、上層部のお粗末すぎる対応

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「週刊文春」5月23日号 中吊り広告より
今週のグランプリ 「「大手マスコミ」の人事部長が就活女子学生をホテルに連れ込んでいた!」(「週刊文春」5月23日号) 注目記事 「マイナンバー制度 実は巨額利権だった」(「週刊現代」6月1日号) 「静かなブーム、女性向けAV」(「週刊朝日」5月31日号) 「NHK野球解説『武田一浩』の馬乗りDV診断書」(「週刊新潮」5月23日号) 「『八代亜紀作』の絵は私が描きました」(「週刊文春」5月23日号) 「食卓に米国産『危なすぎる食材』」(「週刊新潮」5月23日号) 「裁判所が検察・警察のいいなりでどうすんの!」(「週刊現代」6月1日号) 「ストレス解消に“涙活”してみる?」(「週刊朝日」5月31日号)  今週の発表をする前に、私の個人的な趣味で恐縮だが、ポストの「謎の美女YURI」をずっと注目してきたことは、この欄で何度か書いている。  そのYURIが今週、初めて「衝撃の告白」をしているのだ。それによると長崎生まれで、20歳の時に上京してきて、いろいろアルバイトをやり、夜のお店もちょっとだけやったとある。現在27歳の一般人。ここで見逃せないのは、アサヒ芸能でAV嬢だと暴露された件について「アダルトビデオですか……知りません。私じゃないと思います」と曖昧に否定していることだ。  私が購入したAVビデオの女性は偽物なのか? アサ芸さん、早速、事実関係を確認してほしいね。  現代とポストは、よほど60歳以上の読者が多いらしい。「死ぬまでSEX、生涯現役 60歳超えた恋は不倫じゃない!」(ポスト)「60歳過ぎたら遠慮はいらない あの素晴らしいセックスをもう一度!」(現代)と、じいさんたちに盛りをつけようと、大特集を組んでいる。  恋とかセックスは「秘すれば花」とまでは言わないが、こう大声で「やれ、やれ!」と連呼させると、いささかげんなりしてくる。そのうち袋とじで「還暦セックス」特集を組むんじゃないだろうか。見たかないね。  さて、みなさんは“涙活(るいかつ)”って知ってました? 泣きたい人たちが集まって意識的に涙を流す会があるという。こういう新情報を得るのも、週刊誌を読む楽しみである。  その会を主催している、自称「涙のソムリエ」嵯峨崇司さん(31)が名付け親だという。朝日によると、この日は宮沢賢治の詩「告別」の朗読を聞いたり、泣ける動画を見て、ともに泣くのだそうだ。参加した40代の半導体のエンジニアはこう言っている。 「泣くことで自分を出せると思いました。知らない人たちだから気にせず、それに周りの人たちが泣けば雰囲気に流されて泣けるのでは、と参加しました」  泣くことは若さの秘訣でもあるという。ホントかいな?  泣ける映画として、韓国映画の『建築学概論』『サニー 永遠の仲間たち』を挙げている。また、男泣きできる本として『ほかならぬ人へ』(白石一文)、『そうか、もう君はいないのか』(城山三郎)、『悼む人』(天童荒太)なども紹介している。  今の世の中、泣きたいことがいっぱいあるというのに、それに気づかない人が多いということなのだろうか。  現代の、株が上がる、株が上がると連呼する特集に私はまったく興味がないが、「PCなりすましネコ男事件」をしつこく追及する姿勢には拍手を送りたい。  今回が「連続追及第11弾」。元東京高裁の判事・木谷明氏がこう告発している。 「4回の逮捕に2回の起訴が行われ、片山(祐輔)君(30歳)は2月10日に逮捕されてから、すでに100日間も身柄を拘束されています。検察の言い分を鵜呑みにして、拘留を認めているのは裁判所です。その対応に、私は心底落胆しています。  しかも裁判所は、せめて母親や弟さんだけでも会わせてやってほしいという弁護人の申し出も棄却しました。『罪証隠滅のおそれがある』というのが、その理由です。検察官は『接見を許せば、被疑者が(家族などに)真犯人を装ったメールを送信させるおそれが高い』と主張しています。検察の言いなりになって、裁判所は家族との接見さえ認めていないのです。  しかし、母親や弟さんとわずかな時間、しかも看守立ち合いの上で接見させることで、証拠隠滅工作などできるのでしょうか。とくにパソコンにまったく詳しくない母親に、そんなことができるわけないではありませんか。裁判所が本気で証拠隠滅のおそれがあると考えているのだとしたら、その常識を疑わざるを得ません」  木谷氏は今は弁護士で、片山氏の弁護も引き受けている。その立場からの発言だが、十分うなずける言い分である。  木谷氏は裁判官の不甲斐なさをこう嘆く。 「(中略)裁判官の多くは、検察が違法行為に手を染めるなどと考えていないのです。  しかし、捜査機関は時として『違法な捜査』に手を染めることがあります。捏造は論外としても、これまで検察は被告人に有利な証拠を隠してきました。(中略)ただ、その問題に入り込むと、警察、検察という巨大な国家機関に対して、裁判所が真正面から大戦争をしなければなくなる。それが厄介だということで、裁判官が『捜査の違法性』という根本的な問題を避けているのではないかと、私には思えます」  検察と裁判官は一体。これが冤罪を生み出す悪の“温床”になっていることは、間違いない。早く全面取り調べの可視化をするべきである。  お次は新潮の記事。文春の向こうを張って、危ない食材は中国だけではない、アメリカのほうがよほど危ないという特集を巻頭で組んでいる。  「日本人視察者が目を疑った『牛肉』飼育現場は糞尿まみれ」では、アメリカの飼育現場や食肉処理場がいかに汚いかを山田正彦元農水相に語らせている。  「米国産『牛乳』輸入禁止24年で欧州はホルモン依存性ガンが減少」では、北海道対がん協会細胞診センター所長の藤田博正医師がこう言っている。 「米国産牛肉には、国産に比べると赤身で600倍、脂身で140倍のエストロゲン(女性ホルモン)が含まれていたのです」  エストロゲンは、乳がんや子宮体がん、前立腺がんなどの「ホルモン依存性がん」の危険因子である。日本におけるホルモン依存性がんの発生率は1960年代と比べて5倍になっている。それと比例するように、牛肉消費量も同じく60年代比で5倍に増えていて、そのうち約25%は米国産牛肉と見られているという。 「カリフォルニア産オレンジに強烈なる『防カビ剤』」では、農薬や殺虫剤の主原料でもあるOPPは発がん性が、TBZには妊婦が多量に摂取すると奇形児を出産する恐れがあると指摘されている。そのため約40年前には、当時の厚生省がOPPなどを使用した柑橘類の輸入を自粛するように警告していた。  だがその後、アメリカ側がOPP使用容認を強く迫ってきたため、日本は食品添加物として認可してしまったそうである。  日本人の好きな養殖サーモンも危ない。衝撃的なレポートがコーネル大学など米国の名門大学の研究者によって05年に発表されたという。それは「養殖鮭と天然鮭を消費する際のメリットおよび危険性に関する定量分析」というタイトルのレポートである。そこにはこうあるという。 「米・メイン州、ワシントン州の養殖サーモンを食べるのは年に3回から6回に留めるべきだ」 「養殖の鮭で何より危ないのが脂身です。畑などに撒かれた農薬や殺虫剤は、川の流れに乗って沿岸部に行き着き、養殖場の鮭の体内に取り込まれる。この時、化学物質を最も吸収しやすいのは脂肪分なのです」(食政策センター ビジョン21の安田節子氏)  そのほかにも「袋を開けたらカビだらけだった『カリフォルニア米』の有毒性」「米通商代表部が『大腸菌付着に問題なし』と冷凍フライドポテト」などがある。  TPP加入よりも先に国内の食糧自給率を上げる政策をとらないと、日本人の体は外国食材でボロボロにされそうだ。  八代亜紀という歌手、昔は好きではなかった。ただ、高倉健と倍賞千恵子が出ていた映画『駅 STATION』で、雪深い汚い居酒屋で、2人が酒を飲んでいるところに流れる紅白歌合戦の「舟歌」は絶品である。  最近では、絵を描いたり本格的なジャズを歌う姿がいいと思うようになった。  彼女の絵はフランスの「ル・サロン展」にも入賞しているというが、その彼女に「盗作疑惑」が起きていると文春が報じている。  美大系の学生Aさんがこう語る。 「私が最初に八代さんの絵を描いたのは、四、五年前のことです。当時、私は首都圏にある美大受験専門の予備校に通っていました。ある日、その予備校の職員Xさんから、授業が終わった後に別の教室に来るように指示されました。指定された教室へ行くと、私を含めて、だいたい十人くらいの生徒が集められていました。そこで『猫の絵を描くように』と指示され、油絵の紙にアクリルで猫を描いたのです。ちなみに、私は油絵を専攻しているわけではありません。油絵専攻だけでなくいろんなクラスの生徒が集められていたので、不思議に思いました。それに、なぜか絵を『完成させないで』といわれたこともありました。こうして描いた絵はすべて回収され、私たち学生の手元には戻ってきませんでした。  こうした異例ずくめの授業は何度かあり、他にも『麦わら帽子』や『紙風船』を描いたことも覚えています。授業の中では八代さんの名前は一切出ませんでした」  八代の絵のモチーフは猫や麦わら帽子が多いという。この話が事実なら盗作とはいわないまでも、いささかモラルに欠けると言わざるを得ないかもしれない。  だが「ル・サロン展」そのものが、なんの権威もないものだそうだから、目くじらを立てることでもなさそうだ。美術史家で神戸大学大学院准教授の宮下規久朗氏がこう言う。 「本物の美術ファンは八代氏の絵には見向きもしないでしょう。演歌ファンが有り難がるだけで、彼女の絵はもともと予備校生のレベルと変わらない素人の作品なのです」  素人の絵をもて囃したメディアの目が節穴だったということだ。  夫婦ゲンカものは週刊誌の“華”であるが、新潮の元プロ野球投手・武田一浩(47)の話には驚いた。武田の奥さん(35)がこう語っている。 「いつの間にか、ナイフは叩き落とされ、私は仰向けに倒されていた。夫は、私に馬乗りになり、髪の毛を掴んで何度も何度も頭を床に打ちつけたり、首を絞めたりしました。その横では、娘を抱いた夫の妹から“迷惑なんだよ!”などと罵声を浴びせかけられた。私が嘔吐したら、2人は“コイツ、ゲロ吐きやがった”とあざ笑いました」  これが事実だとしたら、尋常な暴力ではない。  彼女が警察の勧めで取得した診断書には、頸部捻挫、両上肢、大腿部打撲傷などで、全治3~4週間と記されているという。  武田はプロ野球選手としては申し分のない実績の持ち主である。1988年、明治大学からドラフト1位で日本ハムファイターズに入団。その後福岡ダイエーホークス、中日ドラゴンズ、読売ジャイアンツを渡り歩き、12球団全てから勝利を収める史上3人目の快挙を成し遂げている。  ただ一匹狼の面があり、気性が激しいので、自分が納得できなければ誰であろうと反発していたと、スポーツライターの永谷脩氏がいっている。  武田は8カ月になる子どもを連れて家を出てしまったそうだが、武田の言い分は、かなり違っている。 「DV? 僕の方が被害者です。彼女はお酒を飲むと暴れて、噛み付いてきたりしました。僕が子供を連れて家を出たのは、彼女と一緒にいると子供が危険だからです。ミルクも与えているし、おむつも替えている。ちゃんと面倒をみています。ただ子供のことを考えれば、離婚するよりも、やり直せないかと考えていますけど……」  奥さんのほうは弁護士を立てて離婚調停を申し立てる予定で、加えて、暴行の刑事告訴の準備も進めているという。  どうやら、このバッテリーの修復は難しいようである。  女性向けAVの売れ行きが好調だという。3,000本売れればヒットいわれるAV業界の中で、1万本以上のヒット作品を出しているそうである。  ソフトで女性の気持ちに寄り添った作りは当然だが、男優が向井理を思わせる甘いマスクと清潔感があるというのだから、なるほどと思う。  朝日の山岡三恵記者が突撃取材している。 「業界初の“専属男優”である一徹は、女性向けAV人気の火付け役。有名大学法学部を卒業後、公認会計士になるべく専門学校に通う勉強漬けの中で、アダルトサイトで見つけた男優募集に応募し、業界入り。既婚者で、パパでもある」(朝日)  撮影現場での注意事項が興味深い。 「女優に対しては、<(男女とも)オーバーな『イク~!』はNG。イキそうなときは『気持ちいい』や『もうだめ』><いきなり舌を出すキスはNG><男性の乳首をつままない><あえぎ声はいつもより抑え気味に>  などなど。一般女性が共感しづらい『アバズレ感』『下品に見える行為』はほとんどNGなのだ。男優に対しても、 <パンツの上からでも激しく触らない><キスは唇だけでなく顔面、首筋、もも、指など、至るところに><淫語は言わない>  そして、最大の特徴はコンドームをつけるシーンが必須なこと。当初は啓蒙的な意味だったが、男性が彼女のことを考える優しさが伝わってきた、と好評だったという」(同)  現代やポストのセックス記事よりためになる。  5月9日に納税や年金などの情報を国が一元管理する「共通番号(マイナンバー)制度」法案が衆院を通過したが、大きな話題にはならなかった。  国民ひとりひとりに番号を振って年金や納税、家族構成などの情報を管理するため、政府の試算によればシステム構築に3,000億円程度の税金が必要になる。法案が成立すれば2016年1月から施行されることになるのだ。  2002年に導入された「住民基本台帳ネットワーク」(住基ネット)も同じようなものなのに、なぜ必要なのか? 現代が「ITゼネコン(大手ITシステム会社)の巨大利権だから」だと報じている。  元経産省官僚の古賀茂明氏が住基ネットの現状をこう語る。 「数々の反対を押し切り、システム構築に約400億円もかけて導入したけれど、今に至るまでほとんど使われていません。交付率は10年経った今でもわずか5%(!)。にもかかわらず、年間百数十億円もの維持運営経費をつぎこんでいます。これに輪をかけた壮大なムダが、今回のマイナンバー制だと思ってください」  元財務官僚で嘉悦大学の高橋洋一教授も、住基ネットをそのまま使えばカネがかからないのに、やるのは「ITゼネコン」のおまんまのためだといっている。 「米国では、日本のマイナンバーに相当する社会保障番号(以下、SSN)が広く普及している。SSNには、名前・住所・生年月日・家族構成・メールアドレスなどの個人情報が入っており、納税などの際公的機関で使われるほか、就職やクレジットカードの申し込み、保健、医療サービスなど、さまざまな分野でその人を証明するIDとして使われてきた。その結果、番号の窃盗による詐欺などの被害が、なんと年間5兆円にも達しているのだ」(現代)  被害もそうだが、個人情報を国家だけが握ってしまうことへの危機感が、日本人にはない。そこが一番危険だ。  今週のグランプリには文春のスクープを挙げる。グランプリが出るのは久しぶりである。この記事、興味を持って読み始めたが、どうもよくわからない。  昨年暮れ、有名大学に通うA子さんは、企業説明会で共同通信総務局兼人事部長だった52歳の今藤悟氏と知り合い、作文の添削をしてあげると呼び出された。  夕食をともにし、その後、酒を飲んだのだろう。終電がなくなり、タクシー代もなかった彼女は、男が「ホテルを取ってあげる」という言葉を信じて(?)、ホテルの部屋に入ったところで、関係を迫られたというのである。  ここにはどこまでコトが進んだのかは書いていないが、彼女は男の卑劣な行為が許せない、訴えたいと思い、男と会って話したが平行線に終わり、彼女は文春に持ち込んだのであろう。  その後、今藤は上司にこのことを告白し、部署から姿を消してしまうのである。  本人も会社側も、彼女との件を知った上での処分なのかと思うと、文春のインタビューに共同通信の三土正司総務局総務は、その件は承知していないと答えている。  それに「単なるウワサでいちいち調査します?」とまで言ってのけているのである。  今藤のほうは「合意の上」とでも上司を言いくるめているのであろうか。文春は実名まで出して書いているのだから、相当な裏付けがあるはずである。  それにしては大通信社の対応がはっきりしないのはなぜなのか。こうしたウワサが出ること自体、メディアにとって由々しきことなのだから、はっきり調査をして事実関係を調べるべきであろう。  こう思っていたら、今日(5月21日)のasahi.comにこの記事が出た。 「共同通信社は20日、就職活動中の女子学生に不適切な行為を行ったとして、今藤悟・前人事部長を懲戒解雇とし、監督責任がある石川聡社長を報酬減額とするなど計6人の処分を決め、発表した。  同社によると、前人事部長は同部長だった昨年12月、就職活動中の女子学生と個別に接触し、作文指導したのをはじめ、不適切な行為をしたという。社長らその他の役職員は、前人事部長への管理監督責任が問われた。前人事部長については、週刊文春5月23日号が「企業説明会で知り合った女子学生を呼び出し、ホテルに連れ込んだ」などと報道。共同通信社は「『不適切な行為』の詳細は説明できない」としている。(中略)  <共同通信社の伊藤修一専務理事の話> 今回の事案を極めて重く受け止めており、二度とこのようなことを起こさないよう職員の規律維持に全力を挙げ信頼回復に努めます。これまで公表してこなかったのは当該学生の就職活動に影響がないよう配慮したためです」  明らかに伊藤専務理事は虚偽の発言をしている。文春が報道しなければ、ウヤムヤにすまそうと思っていたに違いない。三上総務は「ウワサだ」と断言しているのだ。  比較的良心的だといわれる共同通信でさえ、この体たらく。メディアの信用はどこまで落ちれば底を打つのか。暗澹たる気持ちになる。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。