今週の注目記事・第1位 「日本人3人の『絶妙な受賞』『微妙な関係』」(「週刊現代」10/25号) 第2位 「朝日新聞現役記者“真相”座談会」(「サンデー毎日」10/26号) 第3位 「『消費税10%にすべき』と唱える政府調査メンバー“有識者”26人の言い分」(「週刊ポスト」10/24号) 第4位 「乃木坂46初スキャンダル撮った! “熱烈路チュー”のお相手」(「週刊文春」10/16号) 第5位 「『円は急落』の予言的中で経済評論家『藤巻健史』の語る1年後」(「週刊新潮」10/16号) 第6位 「『逸ノ城』九州場所の危機はダイエットを阻む怪物的な食欲」(「週刊新潮」10/16号) 第7位 「女優・男優CMギャラ 大手広告代理店2014秋版『極秘生データ100人』スッパ抜き」(「週刊文春」10/16号) 第8位 「スポーツ紙は奥歯にモノが挟まった『森田理香子』の略奪半同棲」(「週刊新潮」10/16号) 第9位 「宮沢りえ 息を呑む『四十路セックス』シーン」(「週刊現代」10/25号) 今週は、大スクープはないが小ネタに読ませるものが多く、秋の夜長を楽しませてくれる。 まずは、恒例のセクシー袋とじ採点。ポストは「misono・30歳の記念セクシー」。彼女は、2002年にday after tomorrowのボーカルとしてデビューした女性。化粧気のない目が印象的な子だが、ファンではない私にはセクシーさが物足りない。 現代は「山陽放送元リポーターが脱いだ! 完熟ヘア・ヌード」。こちらは胸を揉みしだいたりの熱演で、男をそそるかわいい表情の女性。こんな女性がそばにいたら「短命」だろうなと思わせる。 今週はアサヒ芸能が「1億人の妹が35年ぶりにビキニ公開! 大場久美子 54歳のデカプリン、再び!」で参戦。この年になってもぶりっこしているのが、なんともかわゆい。だが、セクシーさはないね。 それよりSEXYクイーン吉沢明歩の「女王さまの秘宮」がいい。メチャかわいいし、ヘアも愛らしい。2015年版のカレンダーを売っているというから、買ってみようかな。 今週は吉沢明歩のかわいさがプラスしたアサ芸の勝ちじゃ~ッ。 順位に入る前に、気になる動きに触れておきたい。シリアに渡り、中東のイスラム過激派組織「イスラム国」に入ろうとした北海道大学の男子学生(26)が「私戦・陰謀」(ポストによれば、外国に対して私的に戦闘行為をする目的で準備や陰謀をする罪)容疑で警視庁公安部に事情聴取された。 こんな罪があるのを初めて知ったが、さらに警視庁は、学生の渡航を手助けしようとしたイスラム法学者とジャーナリストの事務所を家宅捜索したのだ。 これって、何かおかしくないか? イスラム国を敵視して空爆しているのはアメリカ・オバマ大統領だが、中東の中にはイスラム国を支持しているところもある。それに日本にとっては、今のところイスラム国は敵でも味方でもないはずだ。アメリカの植民地だから、アメリカが敵と見なすところは日本も敵と思わなければならないとでもいうのだろうか。シリアへ行って何十人も殺して帰国したわけでもないのに、こんな罪状でパクろうとするのは行きすぎである。 怖れていたように、権力にとって不都合なことを考える輩は、片っ端から引っ括って檻に入れてしまえという「権力の暴走」が始まったとしか思えない、理不尽な警察のやり方である。メディアはもっと、この問題を追及すべきである。 今週の9位は、41歳になった宮沢りえが体当たり演技を披露しているという、映画『紙の月』の濡れ場シーン。 「薄暗がりの中、全裸にバスタオル姿の宮沢がベットに移動し、二人は濃厚なディープキスを交わす。そこから、池松の舌が宮沢の肉体を這い回る。首筋にゆっくり舌を這わせていく池松。首筋に息づく、大きな生きぼくろがエロスを掻き立てる。舌はさらに全身を探り、鎖骨から、二の腕、胸、尻へと進み、徐々に秘部へと迫っていく。その間にも池松の手は、宮沢の形のいい、柔らかそうな乳房へと伸びる。乳房を揉みしだきながら、徐々に息づかいも荒くなっていく二人。やがて宮沢の股間に池松の舌が伸びる。そのまま顔をうずめて、ゆっくりとした舌使いで『クンニ』を繰り返すと、我慢できなくなったのか、たまらず『アッ、アッ、アアッ』と喘ぎ声を発する宮沢。その瞬間、暗闇の中に美しいバストが見え隠れする。そのまま彼女は小刻みに痙攣しながら悶え、エクスタシーを迎えるのである」 ポルノ顔負けのコーフンシーンじゃないか。彼女は、りえママがいなくなって何かが吹っ切れたのかもしれない。これは見に行かなくては。 お次は新潮。昨年、賞金女王に輝き、164センチの長身と美形で注目を集めているのが、女子プロゴルファー森田理香子(24)である。今季は大きく調子を落としているが、新潮によれば「実は、女子ゴルフ界にはこんな定説があるという。『男ができるとダメになる』」。森田も、スポーツトレーナーの安福一貴氏(38)との密会が報じられている。 新潮によれば、安福氏はNHKの一柳亜矢子さんと結婚していたが、昨年離婚したそうである。森田と出会ったのは昨年半ばだから「略奪半同棲」ではないかと新潮は書き、スポーツ各紙は「森田、トレーナーと交際宣言」(スポーツニッポン)などとソフトに報じていることに疑問を投げかける。 人気者にそっぽを向かれたら取材ができないからという、ゴルフ記者の悲しい性からなのだろう。 横峯さくらもそうだったが「一般社会と接点の少ない女子ゴルフ選手は、“半径5メートルの恋愛”が多く、森田が夢中になってしまったらしい」とゴルフ雑誌記者が話している。男を喰らい尽くして勝ちまくってやるという気迫が、横峯にはあるが森田には感じられないのが心配だ。 7位は芸能界の男優・女優のCMギャラの「大手広告会社の極秘生データ」をすっぱ抜いている文春の記事。 最高額はジャニーズ事務所の嵐とSMAPで、嵐の松本潤が5,000万円、キムタクが4,500万円だそうだ。急上昇したのが北川景子、沢尻エリカ、新垣結衣、佐藤健、斎藤工、西島秀俊。 5年ほど前、4,000万円クラスだといわれていた宮崎あおい、井上真央、長澤まさみ、新垣結衣の中で、新垣は一度落ち、『リーガルハイ』(フジテレビ系)のヒットで回復したそうだが、後の3人は厳しいそうだ。 米倉涼子は2,500万円、仲間由紀恵は4,000万円。江角マキコは、ママ友騒動や長嶋一茂邸への落書き問題で「今後、出演しているCMの契約更新や新規契約は難しいでしょうね」(広告代理店幹部)だそうだ。 無理な要求かもしれないが、私が知りたいのはキムタクに4,000万円が払われて、どれくらいが実際にキムタクの懐へ入るのかということである。そこのところも調べてくれないかな、文春さん。 このところ、大相撲が注目を集めている。遠藤はやや頭打ちの感があるが、新入幕でいきなり優勝争いを演じた逸ノ城(21)は本物かもしれない。新番付では一気に関脇に昇進するそうである。 順風に見える逸ノ城だが、新潮によれば、深刻な事態が進んでいるという。それは体重がどんどん増え続けていることだ。本人がいうにはベスト体重は175キロだが、公式には199キロ、実際には200キロを超えているそうである。 本人は「食べても飲んでも増えていく」と嘆いているそうだ。酒も半端ではない。担当記者によれば「“昨日は少し飲みました”と言うので量を尋ねると、あっさり“ビール11杯”と言うからケタが違います」。昔の力士の中には場所中でも二日酔いで相撲を取るのがいたそうだから、驚くには当たらないが、心配なのは太りすぎによる腰や膝への負担やケガである。 白鵬をはじめとする三横綱に衰えが見える今、もしかすると最速で横綱になる可能性のある逸材だから、食べるのは仕方ないが、稽古を手抜きしないことだ。来場所もこの勢いが続くか楽しみにしたい。 どこまで続く円安ぞ、と言いたくなる、このところの円の急落である。新潮で円急落を予言した、経済評論家で参議院議員の藤巻健史氏が、円安はこのまま続き、年末には1ドル=120~130円まで下落すると見ていると話している。これが5位。 今のような状態が続けば、世界中の金融関係者に、これはマネタイゼーション(政府が必要とする紙幣を日銀が刷り続けて、渡すこと)ではないかと見透かされ、国債マーケットで日本国債の投げ売りが始まり、同時に円の信用がガタ落ちになり、1ドルが500円や1,000円になってもおかしくないというのだ。 そうなれば、3年間の累積インフレ率が100%近いハイパーインフレになり「国民は耐え難き地獄の苦難を強いられる」(藤巻氏)という。 だから彼は、資産防衛するため「ドル資産」にしろと勧めるが、そこは省略。間違いないことはアベノミクスが破綻しているのに、この上消費税を10%に引き上げれば、庶民生活はどん底まで堕ちるということである。 最近の文春は、フライデー顔負けのグラビアスクープが多い。今週も女優・杏と熱愛中の東出昌大がそろって、信頼する「親戚のおじさん」とフレンチレストランで会食している写真、お笑い芸人の狩野英孝がコソコソ不倫デートをしている現場の盗み撮り、極めつけきはAKB48の公式ライバル乃木坂46の人気メンバー・松村沙友理(22)が、路上でチューしている瞬間をバッチリ捉えているグラビアである。 私は松村なる女の子には興味ないが、チューしている相手が「集英社の編集者」だというのが気になった。編集者ってそんなにモテるのかよ~、オレってそんなこと一度もなかったのに~。そういうやっかみからではあるが。 この乃木坂46もAKB48と同じように、否、それ以上に「恋愛禁止」規制が厳しく、ファンや芸能記者たちは口をそろえて「あの子たちはAKBと違って、心も体も清らかなんです」と言っているそうな。ホントかいな? 相手の男は30代で結婚しているというではないか。今年の春まで「ヤングジャンプ」にいて、グラビアを担当していたそうだ。しかも文春は、路チューの前から2人を追っていて、繁華街のお洒落な焼き鳥屋での会話まで聞いているのだ。その会話から、男が彼女の部屋を「訪問済み」なこともチェックしている。 8日にラジオ出演した松村は、出会いは街中でナンパされたことがきっかけ、身分を隠して付き合っていた、相手に妻子がいることは知らなかったと涙ながらに謝罪した。 こんなことがバレたら指原莉乃がHKT48へ島流しになったように、どこかへ飛ばされないだろうか。それとも、こんなことでいちいち怒っていたら秋元康の身体がもたないから、今回はお咎めなしか。 以前から言っているが、ポストの安倍政権批判、中でも経済政策への批判は新聞を含めた全メディアの中でも最右翼にあると、私は思っている。だが惜しむらくは、こうしたところへ注力するあまり、肩の凝らない楽しく読めるページに見るべきものが少ない。部数を伸ばすならそっちにも目配りがほしいものである。 さて、ポストは冒頭、新聞などは触れなくなってしまった「政党同士のごまかし」を追及している。 「臨時国会冒頭の代表質問。消費増税をめぐる安倍晋三・首相と海江田万里・民主党代表の『談合質疑』には耳を疑った。海江田氏はこう質問した。『消費税率引き上げの増収分の2割程度の金額を社会保障の充実に使うことは政府と国民との約束です。来年10月に消費税率を10%に引き上げる場合には、社会保障の充実分として2割相当の予算を必ず確保すると約束してください』安倍首相が答えた。『税率を10%に引き上げた場合には、2015年度は(増収分の)2割程度の約1兆8000億円を社会保障にあてることになる』──2人とも、国民を馬鹿にするにもほどがある。民主、自民、公明の3党合意で消費税増税法案が成立した日、時の野田佳彦・首相は『増税分はすべて社会保障として国民に還元される』(2012年8月10日の記者会見)と約束した。安倍首相も昨年10月1日、8%への引き上げを表明した会見でこう断言した。『消費税収は、社会保障にしか使いません』」ポストは、国民の社会保障費を勝手に8割も横領し、それを与野党で、元々そういうことだったととぼけようとしているのだと憤る。当然である。「新聞・テレビはその国民への裏切りを一切報じないどころか、再増税の旗を振っている。日本経済新聞は10月5日付朝刊の1面で『10%』への引き上げを促す記事を打った」(ポスト) 安倍首相は昨年、8%への引き上げを決断する前に「集中点検会合」を開き、日本経団連や全国銀行協会、連合などの団体トップや学者、エコノミストなど60人から意見を聞いた結果、76%にあたる44人が増税に賛成論を唱えた。そうやって、有識者という安倍首相の言いなりの御用学者たちを使って増税に踏み切ったが、結果は、急激な円安、実質賃金の低下、輸入品の価格上昇と、庶民の生活を苦しくしているのである。 だが、賛成派の土居丈朗・慶応大学経済学部教授は一向に反省せず持論を展開し、実質賃金の低下にはこう反応する。 「それは全労働者平均で見たものに過ぎない。大企業の正社員の実質賃金は上昇傾向に転じており、実質賃金が下げ止まらないことを理由に引き上げに反対したり延期を主張したりすることは、森を見て木を見ない議論で事実誤認である」 圧倒的多数の中小企業や非正規雇用の連中の賃金低下など知ったことかである。こういう意見を聞いて腹が立たない奴を、腰抜けというのである。ポストは怒る怒る。 「現実には増税分のほとんどは社会保障に使われず公共事業にバラ撒かれているのだから、『世代間格差の是正』など机上の空論だ。まして『木=大企業正社員』が良ければ『森=国民全体』は悪くても良いとは、なかなか思っても言えない“見識”である」 ポストに挙げられた10%の消費税引き上げ賛成派26人の名前は、いつでも見られるようにポストのネットに上げておいたほうがいい。 さて、今週の第2位は、サンデー毎日が朝日新聞の現役記者を集めた座談会。それほどの本音を語っているわけではないが、他の新聞社が出している週刊誌に出て、自社の問題点を指摘するというのは、新聞社間ではこれまでなかったと思う。そうした意味では、画期的な企画である。 木村伊量社長に対する批判には目新しいものはない。だが東電の吉田所長のスクープを、記事まで取り消すとしたことには、現場の相当な反発があることがわかる。いくつか発言を紹介しよう。 「記者D だから木村社長が会見で『記者個人の思い込みと取材不足が原因』と、個人に責任を帰するようなことを言ったのは、一記者として悔しかった」 「記者E 池上コラム問題が起きた直後に『お前らは吉田調書の担当から外れろ』と通告され、以後は取り調べのような聴取を何度も受けて『誤報だったことを認めろ』と責められたようだ。しかも9月11日に木村社長が会見するまで、記事自体を取り消すということを全く知らされていなかったらしい。記事取り消しという当事者にとって致命的な決定を、執筆した記者に通告もせず、いきなり会見で発表するというのは、どう考えても異常だ」 「記者C 一連の事態に関しては、木村社長が悪い、という声もあるが、正直言って社長だけの問題じゃない。今の朝日は、時の政権と対峙し、仮に圧力がかけられても闘うような組織になっていない。上層部の判断も含め、一種のブランドとして『闘うイメージを残しておきたい』という程度の思いはあっても、どこまで本気なのか、しっかりしていない。朝日が今後どうなるのか、相当な危機感を抱いている」 社のイメージをどん底まで落とし、現場の記者たちの自信を失わせた「大誤報事件」は、まだまだ収束には時間がかかる。そのためには上層部への信頼回復が不可欠だろうが、今の朝日新聞のトップたちにそれを求めても無理だ。 ここまで来たら、人心一新しかない。それとも朝日新聞新社でも作ったらどうか。出版社はそうやって生き延びてきたところがたくさんあるのだから。 日本国憲法がノーベル平和賞を取れなかったのは残念だったが、パキスタン出身のマララ・ユスフザイさん(17)に決まったことは納得である。 12年10月、スクールバスで下校途中、武装した男に銃撃されたマララさんは意識不明のまま英国に搬送され、奇跡的に回復した。そして昨年7月、16歳の誕生日に国連で演壇に立った時のスピーチが素晴らしかった。 「私は誰も憎んでいない。タリバーンの息子や娘たちに教育を受けさせたい。本とペンを手に取ろう。一人の子ども、先生、本とペンが世界を変える」 本とペンが世界を変える、そう言い切れる日本人がいるだろうか? かつてペンは剣よりも強いといわれていた。だがペンの力は落ち続け、力の強い者やカネを儲ける者が大きな声を上げ、我が物顔に世界を跋扈する。 花森安治が言ったように、ペンが剣よりも強くあるためには日々研鑽を積まなくてはいけない。そうしたことをあらためて考えさせてくれたマララさんの受賞だった。 ところで、ノーベル物理学賞を受賞した3人の日本人をメディアは絶賛して方々で取り上げているが、今週の現代はひと味違った角度から切り込んでいるのが面白い。これを今週の第1位とした。 ノンフィクション作家の山根一眞氏が、LED(青色発光ダイオード)の発明の偉大さをこう解説する。 「LEDとは電気エネルギーを通すと光を発する半導体の結晶のことで、それ自体は'62年に発明されています。'60年代に赤と緑のLEDは開発され、早い段階で実用化ができていました。そこに青色が加われば『光の三原色』が揃い、組み合わせることで白色の照明が可能になる。そうすれば、LEDの用途が大きく広がることはわかっていた。しかし、青色LEDの開発は困難を極め、『20世紀中の実用は難しい』というのが大方の意見だったのです」 赤崎勇名城大学終身教授は松下技研で開発に取り組み、その後、名古屋大学に移って研究を続け、天野浩氏も赤崎氏とともに名古屋大学で研究を続けた。 だが、一方の中村修二氏は徳島県の蛍光材料メーカー・日亜化学工業の技術者として、88年から青色LEDの研究に着手。93年に量産する独自の技術を確立した。 これまで自然科学分野のノーベル賞を受賞した日本人19名(米国籍日本人を含む)のうち、名古屋大学関係者は今回の受賞で6名になる。京都大学と比べても遜色がないばかりか、東京大学を上回っている。その理由は何か? 「名古屋大学というのは旧帝国大学の中では最後にできた大学で、一番規模が小さいんです。中部地方の拠点校ではありますが、あまりエリート志向がない。(中略)名古屋大学は、地を這いながら真実を追求するのに向いた環境なのかもしれません」(名城大学上山智教授) この2人に比べ、中村修二氏は、歯に衣着せぬ発言で物議を醸す異端の研究者として知られている。研究の対価として日亜化学工業相手に200億円を請求し、勝訴する。05年に同社が約8億4,000万円を支払うことで和解したのである。 「中村先生が脚光を浴びたときは正直、とても悔しい思いをしましたよ。先行していたのは赤崎先生たちで、その研究があってのものなのに、敬意が微塵も感じられない。それでいて日本の研究風土の批判ばかり。赤崎先生、天野先生とは対極の方で、両者の関係はよくありません」(中堅研究者) そんな「微妙な関係」が決定的になったのは、ある訴訟が原因だったという。 赤崎氏と天野氏の発明をもとに、トヨタ自動車系列の藤田合成が青色LEDを95年に商品化する。すると、すでに中村氏の開発を基に青色LEDの製品を販売していた日亜化学工業が、豊田合成を特許侵害で訴えたのだ。しかも当初、特許庁は豊田合成側の特許を認めなかったという。その後、双方が約40件も訴え合う泥沼の訴訟合戦に発展し、和解するまで実に6年を要した。その間、赤崎、天野両氏と中村氏は事実上、対立し続けていたことになる。 やはり赤崎氏に指導を仰いだ平松和政三重大学工学部教授が、中村氏についてこう話す。 「あれほど強烈な個性を持っている人は珍しいですが、私は大好きですよ。会うと彼はいつも言うんです。『教授で一生懸命やっても儲からないでしょ? 辞めて米国に来たほうがいいよ。成果を出せば、給料は3倍にも4倍にもなる』って。あんな人だから、学会でも敵は多かったでしょうね。でも、敵味方を考えず、自分のやりたいことを突き詰めて、今回ノーベル賞を取った。受賞後の会見でもまた『怒り』という言葉を使っていましたが、ああいうおめでたい場では、『機会をくれてありがとうございました』くらい言っておけばいいのにね(笑)」 どうして、こうした三者三様の確執と和解に焦点を当ててテレビや新聞はやらないのかね。ノーベル賞というありがたい賞の裏には、人間くさいドラマがいっぱいあるに違いないのに。現代の週刊誌らしい切り口はほめてあげたいが、もっと辛口でもよかったな。 (文=元木昌彦)「週刊現代」10/25号
「29週刊誌スクープ大賞」カテゴリーアーカイブ
宮沢りえに生き別れの弟がいた!「母の死を知ったのは、2ちゃんねるでした……」
今週の注目記事・第1位 「りえ生き別れ弟が初告白 姉さんに会いたい」(「週刊文春」10/9号) 第2位 「迫りくる富士箱根破局噴火から目を背けるな」(「週刊ポスト」10/17号) 第3位 「本人直撃! 安倍総理に『腹違いの弟』がいた」(「週刊現代」10/18号) 第4位 「在特会報道 本誌を捏造呼ばわり山谷えり子大ウソ粉砕テープ公開」(「週刊文春」10/9号) 第5位 「吉永小百合『百年残る作品を作っていきたい』」(「週刊文春」10/9号) 第6位 「日経新聞記者はAV女優だった 70本以上出演で父は有名哲学者」(「週刊文春」10/9号) 第7位 「『堺雅人』はなぜ大ヒット確実な『続・半沢直樹』をやらないのか?」(「週刊新潮」10/9号) 第8位 「宮里藍『ヘソ出し写真厳禁』大パニック」(「週刊ポスト」10/17号) この原稿が遅れたことをお詫びしたい。私用でハワイのオアフ島で1週間ばかり遊んできた。いつもハワイに行くときは読みたい本を3~4冊持っていくのだが、1冊も満足に読めたことがない。青い海と心地よい風に吹かれていると、本を読むことはもちろん、ものを考えなくなる。困ったものだが、たまの休みなのでまぁいいかと、自分を許している。ただのナマケモノですね。 私が滞在したのは、ワイキキからクルマで1時間ほど離れたコウリナというところだ。この名前を聞いてピンときた人は、相当の嵐ファンだ。そう、私の泊まっている部屋から嵐がコンサートをやった、今は何もない広い空き地が見える。その隣には、ディズニーの作ったリゾートがある。地元の人間に言わせれば、何もない広大な更地に建物を建て、工事の音とコンサート時の騒音は相当なものだったという。おまけに、普段は静かなところに3万人以上の人間が集まったから、地元は潤ったかもしれないが、バケーションに来ている人たちはかなりの“迷惑”を被ったらしい。 コンサートは私の部屋からもよく見え、よく聞こえたはずである。残念だとは思わないが、よくこんなところに会場をつくろうとしたものだと、今はなにもない更地を見ながら考えた。 ハワイには巨大なスーパーマーケットが多くあるが、そのひとつに行ってみたら、韓国の人たちがビビンバを無料で提供するという「イベント」をやっていた。私ももらって食べてみた。コチジャンの味が濃すぎたが、本場の味だった。店の中にはキムチが何種類も置かれ、いろんなキムチを売るコーナーもあり、カクテキとニラキムチを買って食べたが、なかなかのものだった。 ハワイでは日本語を話す人が多くいる。最近では、案内板に日本語とともに中国語やハングルが書かれている。ワイキキには焼肉専門店もある。ハワイにも、中国はもちろんのこと韓国パワーがジワジワと進出していることを実感した。 さて、少し日本を離れている間に朝日新聞バッシングは少し下火になってきたようだ。新潮が今週担いできたのは朝日新聞の天敵ともいえる石原慎太郎だが、今までと同じことの繰り返しである。ほんのさわりだけをを紹介しよう。 タイトルは「国を貶めて新聞を売った『朝日』の罪と罰」。新潮らしくない平凡なタイトルに、中身のなさが表れている。 「(中略)珊瑚事件でも、慰安婦記事でも、ちゃちな英雄主義なのか知らないが、国と民族を貶めてまで新聞を売ろうとするのが、彼らのいつものやり方だ。日本人のモラル低下を嘆く前に、自分たちの下劣さを嘆いたらいい。(中略)朝日新聞はもともと、時流や権力になびくという体質を持っています。特に戦時中は、軍部に非常に協力的な報道をし続け、終戦間もない45年9月19日から2日間、GHQによって発禁処分を受けたことがあるほどです。そうしたら彼らは、それまでの右寄りから、一気に左寄りに転換したんです。その後は、中国の文化革命を評価し、それを主導した江青ら四人組を礼賛するような記事を書いてきたわけだ。どういうわけか日本のインテリは、その手の記事が好きなんですな。(中略)これからも、朝日新聞は言を左右して、自分を、そして自分の主張を守ろうとするでしょう。これまでも朝日はそういう会社でした。今また慰安婦報道において、一部の誤報は認めても、残りは守ろうと必死になっている。我々日本国民が今なすべきことはなにか。それは、売国奴の朝日新聞は買わない、読まない、ということです。もっとも、私がわざわざ言うまでもなく、もう始まっているようだが」 どうです? 朝日新聞叩きのネタがなくなってきたことがよくわかるでしょう。同じことの繰り返しのバッシングばかりで、読者が飽き飽きしていることを早くわかったほうがいい。 それに万が一朝日新聞が潰れるような事態になったら困るのは、朝日新聞叩きで売ってきた週刊誌のほうではないか。朝日新聞は生かさず殺さず、程のいいところで止めるのが大人っていうものではないのか。 今週の現代とポストのグラビア対決だが、現代の「柏原芳恵」の圧勝である。写真家・佐藤健が撮り続けてきた秘蔵写真とあるが、往時の迫力満点のボディを眺めていると、皇太子がファンだといった気持ちがわかる。 それにしても、最近のギャルのヘア・ヌード写真で話題になるものがないのは寂しいね。宮沢りえのヌードが朝日新聞に載ったときは息を呑んだものだが、それだけのタマがいないということだろう。 今週の第8位は、ポストの「宮里藍のヘソ出し写真は使うな」という宮里のマネジャーからの要求で、ゴルフ界が大パニックに陥っているという記事。 私のような女子ゴルフファンは、近年とみにきれいになってきた彼女たちのセクシーな姿を見るのが楽しみだが、最近、人気女子プロゴルファーの宮里藍(29)の姿がゴルフ雑誌の表紙から消えているという。 その理由を、ゴルフ誌編集者がこう話す。 「きっかけは一昨年の秋頃、宮里側からのメールによる通達です。表紙に藍ちゃんの写真を使う際は、どの号でどのような写真を使うかを事前に申告してほしい、というものでした。送り主は藍ちゃんのマネージャーを務め、恋人とも噂されるA氏でした」 A氏は、使うなというのではなく、せっかく使ってくれるのであればいい写真を使ってほしいからだとインタビューに答えているが、雑誌の性格上、時間との勝負になることが多いから、多くの雑誌は納得していないようである。 ゴルフジャーナリストの菅野徳雄氏はこう語る。 「海外のトッププロはメディアに非常に協力的です。それはゴルファーがギャラリー、スポンサー、メディアの3本柱で成り立っており、特に選手と持ちつ持たれつのスポーツメディアに協力することは競技の活性に繋がることを知っているからです。今回の件に他の選手が追従して、ゴルフ人気の低迷につながらないかが心配です。選手はメディアに使われているうちが華なんですけどね」 今の宮里藍に、以前のような勢いは感じられない。だが彼女は、ゴルフを辞めてもいろいろな生き方ができる子だと思う。そのためにメディアとどう付き合っていくのか、マネジャーととっくりと相談したほうがいいだろう。 第7位はどうということのない話だが、ちょっと気になる堺雅人の話である。なぜ彼は大ヒット確実な続・半沢直樹をやらないのか? 「昨年9月、『半沢』の終了直後、続編の製作がほぼ内定していた。ところが、堺の方からは色好い返事がもらえませんでした。あれほど大ヒットすると、続編が前作を超えるのは至難の技と言います。コケれば、せっかくの人気を失う可能性もある。意外とリスクが大きいのです」(民放幹部) お金の問題もあると、TBS関係者が語っている。 「堺さんのギャラは前回、1回200万~250万円だった。これを1回400万円に上げるという破格な提示をしたそうです。それでも『リーガルハイ』へ行ってしまったということは、彼の『半沢』への意欲はかなり削がれているのかもしれない」 さらに堺は、再来年のNHK大河ドラマ『真田丸』の主演が決定している。 「撮影は、来年夏から始まり、ほぼ1年間拘束されます。堺には、その後も映画の仕事が入っており、次に彼のスケジュールが空くのは2~3年先と言われている」(先の民放幹部) 人気が出るのも大変だが、その人気を持続させるほうがもっと大変である。事務所側はあまり同じ役で色が付くより、大きな役を選んで堺を出すほうが得策と考えているのであろう。TBSにはお気の毒だが。 文春に元日経新聞記者はAV女優の経歴があり、70本以上に出演し、父は有名な哲学者だという記事がある。 佐藤るりは04年にデビューし、単体では12作をリリース。自分で企画したものも含めると70本以上に出演した人気女優だったそうだ。ジャンルはロリコンからSMまでと幅広い。しかし、その後、佐藤るりは業界から忽然と姿を消した。 そして最近、日経の社内でAV出演していた女性記者がいるとウワサになったそうだ。 彼女は慶応の環境情報学部を卒業後、東大の大学院に進学する。09年に日経新聞に入社後、東京本社地方部に所属し、都庁クラブに長く出入りしていた。13年に整理部に移動し、1年半勤めた今年9月末に突然退社したと文春はいう。 日経新聞在籍中の2013年6月、鈴木涼美のペンネームで『AV女優の社会学』(青土社)という本を出している。またWebに連載した『お乳は生きるための筋肉です~夜のお姉さんの超恋愛論~』をまとめた本も近々刊行されるという。 AV女優になった経緯について、彼女はこう振り返っている。 「私、ちょっと軽率なところがあるんです。横浜でスカウトされて面白そうと思って、後先考えずに飛び込んでしまいました。入ってみると想像以上にキラキラした世界で夢中になりました。『佐藤るり』という女優を売り出していくのが楽しかった。自分で監督や脚本を担当した作品もあります。もちろん、お金という見返りも大きかったですよ。二年間で二千万円くらいは稼げましたね。全部、パアッと使っちゃいましたが(笑)。ただ二年続けると飽きてしまい辞めました」 そして選んだのが日経だったという。この女性ただものではない。日経も辞めてこれからは、 「自分が見てきた夜の世界や女性が働く現場などをテーマにもっと書いていきたいと思ったのです。ただ、日経出身をネタに暴露本のようなものを書くことに興味ありません」 ここには載ってはいないが、父親は哲学者の鈴木晶氏、母親は児童文学の翻訳家の灰島かりだそうである。 父親は、娘がAV女優だったことを知った時はビックリしたらしいが、今はこう話す。 「娘の方が私よりずっと文才がありますね。今も娘とはよく食事に行きます。いい関係ですよ」 こういうところから才能は生まれるのだ。鈴木涼美に注目だ。 吉永小百合が小さなブームである。彼女が初めて共同プロデューサーを務めた『ふしぎな岬の物語』が、モントリオール世界映画祭で審査員特別賞グランプリとエキュメニカル審査員賞の2つを受賞したことでクローズアップされている。 それに私は由緒正しいサユリストだから、小百合の出ているものはなんでも読む。文春の「原色美女図鑑」は小百合。記事中でもインタビューをしている。 小百合は『朝を呼ぶ口笛』で映画デビューして、今年で55年。映画出演は今作で118本目になるという。数の多さに比べて代表作が『キューポラのある街』(62年)ぐらいしかないというのが寂しいが、私にはそんなことはどうでもいい。 彼女も女優を続けようかどうしようかと悩んだ時期もあったという。田中絹代の半生を描いた『映画女優』に出演したときのことだ。 「その時、私は四十一歳。これは原節子さんが引退したのとほぼ同じ歳なんです。田中さんのように一生女優を続けるのがいいか、原さんのように幕を下ろすのがいいか、と」 そして吉永は「表現するのが好きだから」と女優を続ける道を選んだという。 「田中さん(が亡くなった歳)を越えてしまいました。でも、突き進みたいという気持ちは全然ないんですよ。まあ、一応、普通に台詞が喋れて、自分の中に映画が好きという気持ちがあるなら、自然な形で出演していきたいと思っていますけど」 すでに、119作目の話もすでに進行しているという。 しかし、彼女も70近い。新潮では、ご当人は女優を引退、プロデュースに専念するのではないかと書いている。その理由は、モントリオールでの公式上演後に「俳優としての道が終わったら、スタッフでも何でもやらせてもらえたら」と発言した。 さらに凱旋会見の席上でも「もう少ししたら、足腰も衰えて、セリフもしゃべれなくなるかもしれない。その時は引退するしかない」などと引退をにおわせているというのだ。 映画評論家の白井佳夫氏はこう話す。 「彼女の代表作と言えるのは、清純な少女を演じた1962年の『キューポラのある街』だけ。目立った作品を持たないなかで、国民的女優かつ日本の女の典型と世間では捉えられている。要するに、吉永小百合は神話なのです」 私は『吉永小百合の悲劇』という本を、少しずつだが書いている。彼女ほどの才能を持った女優が作品に恵まれず、両親との泥沼の葛藤劇を演じ、本当に恋した男とも結ばれなかった。 最も悲劇的なのは、田中絹代のように娘から女、老女へと変身できず、いつまでたっても“小百合ちゃん”を演じ続けなくてはいけないことであろう。 彼女の苦しみや寂しさをわかってあげられるのはオレしかいないと思っているのだが、彼女には伝わらんだろうな。 在日特権を許さない市民の会(在特会)幹部と写真に収まっていたことが、文春の報道で発覚した山谷えり子国家公安委員長。写真もさることながら、取材に対して山谷氏が「ザイトクカイってなんですか?」と答えたことが、担当大臣としての資格の欠如ではないかと大きな問題に発展している。 しかも、山谷氏は記者会見でこのやりとりを「捏造」と主張しているのだから、怒った文春はWebの文春でこのやりとりを流すと宣言。さあ大変。国会では拉致問題よりも在特会との関係を追及され、しどろもどろになっている。 現代では北朝鮮労働党幹部がインタビューに答え、拉致問題の交渉が進まないと日本が批判するが、悪いのは日本側だと開き直っている。だが、ここの言い分だけはわかる。 「誠意がないのは、むしろ日本の側だ。9月3日に内閣改造した際、安倍首相が、ゴリゴリの右派の論客である山谷えり子参議院議員を、拉致問題担当大臣に据えたのはどういうことだ? 山谷大臣は、わが民族の女性を日本は慰安婦に強制連行した事実はないと言い張っている。また、自身はむろんのこと、安倍首相の靖国神社参拝を熱心に説いている。それに最近は、在日朝鮮人の排斥を訴える『在日特権を許さない市民の会(在特会)』の連中と記念写真におさまっていた事実を暴露された。こんな民族の仇敵のような政治家を拉致担当大臣に据えて、安倍首相は拉致問題を本当に解決しようという意思があるのか?」 山谷問題は、拉致問題にも影響を与えているのだ。早く変えたほうがいいと思うがね。 久々に、ジャーナリストの松田賢弥氏が大スクープの予感。安倍首相に、腹違いの弟がいるというのである。 それは、およそ30年前にさかのぼる。安倍首相の父親・安倍晋太郎氏と深い仲になったある料亭の女将がいて、彼女が産んだ男の子が晋太郎氏の隠し子だというのだ。この話が事実なら、晋三氏には腹違いの弟が存在するということになる。 かつて都内有数の繁華街の一隅で、こじんまりとした料亭を営んでいた女性、伊藤秀美(仮名)。その料亭には、晋太郎氏をはじめ、彼を慕う通産官僚らも数多く出入りしていたという。 その秀美が、30代後半だった80年頃に1人の男の子を産んだ。その頃、晋太郎氏はまだ自民党政調会長で、息子の晋三氏は神戸製鋼の新入社員だった。男の子は龍太(仮名)といい、彼女は女手一つでこの子を育てた。 この龍太は現在、東京の大学で教鞭を執っている。私もだいぶ前にこの大学で教えていたことがある。少し前に松田氏から、誰か大学の人間を紹介してくれないかという連絡があった。だが残念なことに、私の知り合いはみな退職していて役には立てなかったが、松田氏は執念の取材で本人に直撃している。 本人は驚き慌ててはいるが、自分が晋太郎の子どもだとは言っていない。また、秀美にも質問しているが、言質はとれていない。 晋太郎氏はすでに鬼籍に入っているため、確証を取るのは容易ではない。今回もハッキリした裏付けはないが、龍太氏の顔が晋太郎氏によく似ていると書いている。松田氏はこう結ぶ。 「龍太は、晋三のように将来を保証されて育ったのではない。ちょうど、父母と死別した晋太郎が独力で戦後を生き抜いたように、彼は自らの力で道を開いていくのだろう」 息子の晋三氏より、父親の晋太郎氏のほうが人間味があるように感じるのは私だけではないようだ。 御嶽山の噴火による死者はおびただしい数になってしまった。ご冥福を祈りたい。 ポストは「迫りくる富士箱根破局噴火から目を背けるな」と警鐘を鳴らしている。日本には多くの火山が存在し、そのどれが噴火してもおかしくないといわれている。 だがその予知というのは、多額の金を投入しているにもかかわらず、まだまだのようだ。ポストはこう憤る。 「今回の噴火に際して、国民をあ然とさせたのは気象庁の諮問機関である火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣・会長(東京大学名誉教授)の会見だった。『予知に失敗したというかもしれないが、ある意味では仕方のない状態。われわれの火山噴火予知に関するレベルというのはまだそんなもの』」 この連絡会が設置されたのは1974年からで、国土地理院に事務局を置く地震予知連絡会(68年設置)と並んで、国策として金が注ぎ込まれてきた。火山と地震を合わせた研究関連予算は年間約217億円(13年度)に上り、特に東日本大震災が発生した11年度は約459億円と大盤振る舞いされ、この20年間の総額は4,000億円を超えるという。 それなのにこの程度では、予算の無駄遣いといわれかねない。その中で、今回の御嶽山の噴火を予知していた学者がいたという。 海洋地質学者の木村政昭・琉球大学名誉教授は数百の火山噴火をサンプリングし、過去50年以上にわたる気象庁の地震データをもとに噴火リスクを算出し、昨年3月に上梓した著書で御嶽山の噴火時期を「2013年±4年」と予測し、ピタリと的中させたというのである。木村氏はこう話す。 「富士山は1707年の宝永大噴火を最後に活発な活動を休止しているが、関東大震災(1923年)の頃から再び地下で活動が始まっていると見ている。地下の地震の回数やその深さからマグマの位置が関東大震災の後に上昇してきたと推定できるからです。また、富士山周辺では、洞窟の氷柱が25年ほど前からだんだん短くなっており、富士五湖の水位低下(06年)、大量の地下水が地上にあふれ出して床下浸水などの被害をもたらした湧き水の異常(11年)といった本格的な噴火の前兆現象がいくつも見られる。 世界の噴火を分析すると、火山の周辺で地震が増加した時期から35年ほど経ったところで噴火が起きています。富士山周辺の地震の回数は1976年を境に増加している。諸条件を勘案して計算していくと、富士山は『2017年±5年』で噴火する可能性があるとみています」 富士山が噴火すれば、季節にもよるだろうが、大量の死者が出ることは確実である。世界文化遺産が死の山になるなど想像もしたくないが、いつ起きても不思議ではないようである。 さて今週の第1位は、文春の宮沢りえに生き別れた弟がいて、姉さんに会いたいと告白しているインタビュー記事。 先頃亡くなった宮沢光子さん(65)とりえは、一卵性母娘と呼ばれていた。だが、光子さんに息子がいたことはほとんど知られていないそうだ。 光子さんはオランダ人男性との間にりえをもうけた後、ピアニストの後藤徹(仮名、71)さんと結婚していた。そして1977年7月に男の子が生まれ、りえの弟にあたる。しかし、4カ月後に光子さんはりえを連れて家を出て、以来音信不通だという。 弟の後藤聡さん(仮名、37)は20歳になったころ、祖母が伝えたいことがあるといい、あなたの本当の母親は宮沢光子で、女優の宮沢りえのお姉さんだと教えられたという。 聡さんは精悍な顔つきで、くっきりとした目元は姉のりえにそっくりだそうだ。母が亡くなったことを知ったのは「2ちゃんねる」だった。姉に会いたいと接触したことがあるという。 「四年ほど前に池袋の東京芸術劇場で姉さん主演の舞台があって、再会を希望する趣旨の手紙を祖父がしたため、それを父親が持参し、関係者に渡したのですが、結局連絡はなかった。僕は会って話してみたいけど、向こうはそうでもないのかなと思いました」(聡さん) あまり知られていない光子さんの人生というのは、どういうものだったのか。芸能記者がこう語っている。 「光子さんは留学目的で渡欧した船中で船乗りだったオランダ人と知り合って結婚。七十三年にりえが誕生しましたが、生後四ヶ月で破局。その後、光子さんが保険外交員や飲食店で働きながら、シングルマザーとしてりえを育てた。一方、りえは十一歳からモデルを始め、十四歳で『三井のリハウス』のCMに出演し大ブレイク。その陰には光子さんの凄腕のプロデュース力があり、アイドル絶頂期のふんどしカレンダーや篠山紀信撮影のヘアヌード写真集『サンタフェ』も彼女なくしては成功しなかった」 その後、92年に日本中が沸いた貴花田(現貴乃花親方)との婚約が発表されるが、その直後に破局。 「結婚して、部屋のおかみさんになったら芸能界を引退するという条件だったのが、光子さんが反対して破談。その後も、自殺未遂や激やせなど、りえの波瀾万丈の人生の背景には、光子さんとの濃密な親子関係があった」(同) りえは、2年前に元プロサーファーの夫と離婚協議中であることを発表し、現在、5歳になる娘と2人きりで生活しているそうだ。 聡さんの父で、光子さんの夫だった後藤徹さんが、別れて30年以上経っているが全く連絡を取っていなかったと語る。 「初めて出会ったのは、一九七四年頃。私は銀座のクラブでピアノを演奏していて、彼女はモデルをやりつつ、お店で働いていました。同じ職場ということで、僕は毎日演奏して、彼女も週に何回か来ていました。彼女はオランダから帰ってきたばかりで、娘のりえがいて、生活のためにクラブで働いていました。平日は仕事があるので、娘を彼女のお姉さんの家に預けて、週末になると一緒に過ごしていました。最初の印象は、背の高い女性。身長が一六六センチくらいで、スリムな体型でした。お酒が好きで、煙草も吸っていた。酒はすぐに酔うタイプ。『ウチの後藤はいるか?』と酔っ払ってお店に来ることもありました」 2人は出会ってから1年ほどして一緒に暮らすようになり、正式に入籍する。しかし、結婚生活はわずか2年で破綻したという。 「彼女はりえに対しては何でも尽くしたと思います。そう、彼女は冗談で『将来、りえはハーフできれいだからホステスでもさせよう』と言っていました。結婚当時は芸能界なんて考えていなかったと思います。別れた後にりえが三井のリハウスのCMに出ることになったという電話があった。この仕事もりえは、母親の考えに従っていたと思います。でも息子には一度も連絡してこなかった」 徹さんは、最後にこう心情を漏らしたという。 「私は彼女に対して、自分の分身を作ってくれたことに本当に感謝しています。そして、いつか、りえと息子が出会える機会があればいいなと願っています」 りえの演技は、こうした人生の浮き沈みが磨き上げてくれたのであろう。りえが弟に会わない理由はなんなのだろう。そこのところをぜひ知りたいね、文春さん。 (文=元木昌彦)「週刊文春」10/9号 中吊広告より
加熱する報道に“リベラル派”現代が待った!「朝日叩きは政府によるメディアリンチ」
今週の注目記事・第1位 「涙撮! 番長・清原和博離婚発表前日 ベッピンの嫁・息子と『別れの現場』」(「フライデー」10/10号) 第2位 「世界が見た『安倍政権』と『朝日新聞問題』」(「週刊現代」10/11号) 第3位 「『拉致の安倍』が大恥をかいた金正恩『被害者はいなかった』嘘報告」(「週刊ポスト」10/10号) 第4位 「神戸女児生田美玲ちゃん殺害事件 なぜ警察はこの男に気づかなかったのか」(「フライデー」10/10号) 第5位 「『宇津井健』未亡人と長男が揉める相続」(「週刊新潮」10/2号) 第6位 「銀座に高級クラブ開店で伝説の芸妓『佳つ乃』は一旗揚げるか?」(「週刊新潮」10/2号) 第7位 「嵐ハワイ3万人コンサート」(「週刊文春」10/2号) 第8位 「夏の甲子園『女友達に記者証』事件を隠蔽していた卑劣」(「週刊文春」10/2号) いやはや、面白いことを考える人がいるものだ。コンドームで作る料理のレシピ本『作ってあげたいコンドームごはん』が電子書籍で発売されたというのだ。「コンドームところてん」や「コンドーム肉詰め」などの簡単な料理から「コンドームのエスカルゴバター焼き」などの応用的な料理、「コンドームアイス チョコレートソースかけ」といったデザートまで、幅広く11種のレシピを用意しているという。 架神恭介氏とプロモーションプランナーのおぱんぽんによる企画で、料理研究家の遥野ユカ氏が監修を務めている。遥野氏によれば、同書は「コンドームの伸縮性・耐久性を活かして調理道具・器として活用し、コンドームの可能性を広げることに成功しています」とのことだ。 この本を作る動機は、日本の男性のコンドーム装着率が世界ワースト3位というデータから、このことが日本の性病や中絶問題に影響を与えているのではないかと考え、普段の生活からコンドームの存在を身近に感じてもらおうと作ったそうだ。 電子書籍ならではの独創的で実験的な本作りである。私がeBook Japanでやっている電子書籍「e-ノンフィクション」も、頑張らなあかんな。 今週のグラビア対決は、ページを開く前に勝負が決まっていた。ポストは「笛木優子──淑女のエロス」と「マナミという名の実」で、力が入っていない。 現代は、半井小絵(なからいさえ)というNHK『ニュース7』の元お天気お姉さんのセクシーショットと、「完全未公開ヘア・ヌード 関根恵子」はグラビアと袋とじのダブルである。 先日のポストの「林檎ヌード」のように懐かしの女優の話題になったヌードだが、恵子はいいね。団塊世代には胸キュンの写真である。今は“カツラ”のCMなどで見かけるが、齢60を超えてもまだまだ色香は健在である。目つむれば我が青春甦る。美ババ、バンザイ! 今度は十朱幸代の袋とじをやってくれないかね。できえば「発掘セクシー」を探してくれるとうれしい。 今週は現代の圧勝だ~ッ! 朝日新聞について書くのは気が重いが、甲子園で高校野球が見たいという女友達に自分の記者証を貸していたという「事件」は、残念ながら朝日はここまで堕ちていたのかと思わせるものだった。 文春によれば、この記者は横浜総局の入社2年目のN。元高校球児だそうだ。この彼女、ただ見ているだけではなく、撮影禁止の場所で嬉々として写真を撮っていたため、大会関係者に「御用」となり、不正使用が発覚した。大会本部に横浜総局長とN記者が呼び出されて謝罪し、N記者は記者証を没収されたという。この件は公になることはなかった。 だが、隠しおおせるものではない。主催が朝日新聞ということがあるのだろう、この処分は甘すぎる。 「もし他社が同じようなことをやれば、顛末書で済む話ではなく、会社ごと記者証が剥奪されます」(スポーツライター) この気の緩みが朝日新聞に蔓延しているとしたら、必ずこれなど比べものにならない大不祥事が起こること間違いない。そのときは、朝日が崩壊するときである。まずは木村伊量社長が辞任して、緊張感を社員たちに持たせることだ。一刻も早いほうがいい。 7位も文春。9月19日と20日、嵐がデビュー15周年を記念した3万人コンサートをハワイで開催した。会場は、ワイキキからクルマで1時間ほどのコオリナというところ。コンサートは大成功だったらしく、地元紙によれば経済効果は約22億円だそうだ。だが文春は、チケット付きの旅行代が高すぎるのではないかとクレームを付けている。 確かに高い。この時期、ハワイは閑散期だから安いチケットがあるはずなのに、3泊5日が27万円台。4泊6日だと55万円以上。いずれもエコノミーで、機内食だけ。 文春によると、旅行代を除いたコンサート代金は10万円以上になるという。日本に住んでいる人間は「ジャニーズファミリークラブ」からしか買えないのだが、韓国や台湾からのツアーもあり、そこで販売されたチケットの値段は、税込み165ドルだという。2万円弱だ。しかも9月半ばになると、ワイキキのスーパー白木屋でも同じ値段のチケットを売り出したというのである。 安いツアーで来て現地でチケットを買えば相当安く抑えられるのに、これでは「ボッタクリ感」は否めないと文春はいう。 まあ、ファンにとってはどんな値段であろうと、ハワイで嵐が見られればいいのであろう。私には興味ないが、大昔、エルヴィス・プレスリーがハワイ公演をするという新聞記事を読んだとき、行きて~なと思ったことがあることを思い出した。 まだガキで、カネもなかったから行けるはずもなかったが、社会人になっていたらなんとかカネを工面して行っただろうと思う。若さというものはそういうものだし、興行というのは、そうした連中からカネをふんだくるのが商売である。そう考えれば腹も立たないが、それにしても高いね。 さて、佳つ乃という名前を久々に見た。だいぶ昔になる。確か、ダービーの日だったと記憶している。作家の伊集院静氏が、当時付き合っていた祇園の名妓・佳つ乃を連れて競馬場の貴賓室に来たことがある。 すぐ近くで見た着物姿の彼女は、大輪の花が咲いたような美しさだった。不思議に伊集院氏への嫉妬の感情は湧かなかった。自分とは縁遠い世界の人間、という感じがしたからだろう。その後、時々名前を見かけたが、ここしばらくは聞くことがなかった。伊集院のほかにも郷ひろみや高橋克典などと浮き名を流した佳つ乃も御年50歳。 その彼女が、銀座に高級クラブを開くというのである。祇園ではクラブをオープンしたり、和風ラウンジを開いたりと順調だったようだが、一昨年に芸妓を引退して、最初のクラブも閉店したそうだ。 新しい店は銀座8丁目にあり、銀座でも1、2を争う賃料が高いところだそうだ。月100数十万になるというが、佳つ乃は夏前から家賃を払い、クラブへの挨拶回りをしているそうだ。このクラブは祇園と同じように「一見さんお断り」。移転するのはもともと東京からの財界人や芸能人が多かったからで、東京に出てくれば客とのつながりは強くなるからだそうである。 佳つ乃は新潮の取材に対して、こう“はんなり”と答えている。 「お稽古事に礼儀作法と、祇園町でご指導いただき学んできました経験を、東京で少しでも活かせられるようにと思っています」 彼女見たさの客も行くだろうから当座繁盛は間違いないとは思うが、東京は何かと口うるさいし、メディアも京都のようにほっといてはくれない。それにいくらキレイでも、女の盛りは過ぎつつある。意外に苦戦するかもしれないと思うのは、そんな高級な店に行けるわけがないこちとらのひがみかね。 第5位の新潮が報じている「宇津井健未亡人と長男」の相続をめぐる争いは、人生の後始末の付け方を考えさせてくれる。 名古屋の高級クラブ「なつめ」の名物ママ・宇津井文恵さん(旧姓加瀬・80)は、長い間同棲していた俳優・宇津井健(享年82)が亡くなる5時間前の死の床で入籍した。文恵さんは渋っていたが、宇津井のたっての頼みだったため、互いに遺産相続放棄を約束して了解したという。 だが、やはり宇津井の死後、財産目当ての結婚ではないかと言われだし、息子夫婦と揉めているというのである。宇津井のお別れ会の案内状にも彼女の名前が入ってなかったことなどもあって、彼女は、「私はもう、遺産を放棄するとは、絶対、言わない。これは女の意地なのよ」と言いだしている。 彼女が遺産などアテにしないという根拠のひとつに、クラブ経営でためたカネで名古屋に2棟のビルを所有しているから、「私の方が、財産があると思います」と語っている。だが新潮が確認したところ、ビルはすでに売却されており、彼女には更地の160平方メートルの土地があるだけだそうだ。 彼女の言い分もだいぶ怪しくなってくるのだが、所属事務所や宇津井健の息子の反論を総合するとだいたいこうなる。 宇津井健との同棲は、死ぬ最後の半年だけ。婚姻届を出すための戸籍謄本や住民票をスタッフが宇津井の病床へ届けると、すでに酸素マスクを付けて虫の息だったという。息子は今後できるだけ本人と直接会い、話し合いを進めていくと答えている。 問題の宇津井の財産は土地と建物で、大手不動産会社によると実勢相場で2億~2億5000万円近くだという。財産を息子と文恵さんで相続するとなると、それなりの金額を息子側が彼女に支払わなくてはならない。 宇津井と40年来の付き合いがあった橋田壽賀子さんはこう言う。 「お別れ会は、彼女と宇津井さんの結婚報告会じゃないんだから。それにしても本当に、“渡る世間は鬼ばかり”ねぇ。ただ、この場合の鬼は、加瀬さんでも息子さんでもなく、お金そのもの。そして厳しいようだけど、一番悪いのは、お金を遺して、こういう亡くなり方をされた宇津井さんだと思います」 私のように遺すものとてほとんどない身でも、死んだ後に災いを残さないために「遺言」は書いておいたほうがいいのだろうと、読後、そう考えた。 さて、神戸市長田区で起きた小学1年生・生田美玲ちゃん(6)行方不明事件が最悪の結末を迎えてしまった。殺されただけでなく、遺体はバラバラにされ、ポリ袋に入れられ、美玲ちゃんの自宅近くの雑木林に捨てられていたのだ。失踪から13日がたっていた。 これほどむごい猟奇事件は聞いたことがない。しかも、殺したことをなんとも思わないのであろう、病院の診察券や煙草の吸い殻がポリ袋の中に入っていた。DNA鑑定から、遺体が捨てられた現場から30メートルしか離れていないアパートに住む君野康弘容疑者(47)が浮上、逮捕された。 これほど異常な罪を犯す人間は、普段から不審な行動を起こしていることが多く、警察の要注意人物になっているはずである。 やはりそうだった。美玲ちゃんの後をつける君野の姿を防犯カメラが捉えていて、9月16日の失踪から5日後、君野の自宅を警察が尋ねているのだ。だが、犯行につながる手がかりをつかめず帰ってしまっていた。行動不審者から洗っていけば、もっと早く逮捕に結びついたかもしれない。君野容疑者が犯人だと確定されれば、警察の大失態になることは間違いない。 フライデーで近隣住人が、君野容疑者についてこう話している。 「四六時中酩酊している様子で、夏場は常にハダカ。(中略)ベロベロに酔って、『電車賃が高いんじゃ!』と神鉄『長田駅』の壁を殴りまくっていました。(中略)彼のアパートの近くでは、首をちぎられたハトや猫の死骸が散乱していたこともあります。近所の人間は警戒していたのですが……」 だが、猫好きでもあったようだ。美玲ちゃんも猫が好きで、この住人によると1年ほど前から彼女に似た女の子が遊びに来ていたというのである。 これほどの情報がありながら、なぜ警察は事件直後から君野容疑者の周辺を捜索しなかったのか。 「君野容疑者は、これまでも何度も警察の厄介になっていたのに、地域課の情報が捜査一課まで届いていなかったため、捜査線上に上がっていなかったんです」(全国紙社会部記者) しかし、防犯カメラに捉えられたことがわかった時点で君野のデータを調べれば、これまでのトラブルや、猫好きという美玲ちゃんとの共通点などが浮かび上がってきたはずである。 残忍だが、犯行を隠すほどの知恵もなかったこの男を逮捕できなかった警察の失態は、美玲ちゃんが殺された日時が特定されれば明白になるはずだ。だから個人情報はすべて国や警察がつかんでいる必要がある、という意見には与しないが、不審者情報を地元警察と県警が共有することを早急に考えないと、こうした犯罪を防いだり迅速に解決することはできないだろう。 ポストの安倍首相批判は見事な「芸」になってきている。今週も拉致問題解決の執念を燃やしていると「公言」している安倍首相がまんまと北朝鮮に騙されたと、鋭い突っ込みを入れている。これが今週の第3位。 9月に拉致被害者の第1次報告を北朝鮮から受け取ることになっていたはずだったが、なんのことはない、現時点ではまだ調査が続いていて、1年ぐらい延びると一方的に告げられたのである。 それもポストによれば、8月に行われたマレーシアの協議で「北朝鮮側は『第1次調査報告』の概要を伝えていた」というのだ。そして、そこには「現時点での拉致被害者の生存はゼロ、よって中間報告での回答にも拉致被害者は含まれない」とあったと、外務省関係者が話しているのである。 生存者ゼロという報告が出されれば安倍首相の面子は丸つぶれになる。かといって、一部経済解除して日朝交渉に前のめりになっているのだから、ここで経済制裁を解除するわけにはいかない。そんなことをすれば、外交判断の大失敗を認めることになる。慌てた安倍首相は北朝鮮に、「中間報告を公表しないでくれ」と泣きついたというのだから情けない。 安倍首相は制裁解除すれば何人かの拉致被害者が帰ってくると、根拠のない思い込みで突っ走り、北朝鮮の若い指導者・金正恩にナメられてしまったのである。 中国、韓国との首脳会談を何としても実現したい安倍首相は、なりふり構わず岸田文雄外務大臣を使って機会を探っている。だが、中国も韓国も日本に対する嫌悪感を隠そうとはしていないから、もし実現しても表面的なものか、安倍首相が相当の譲歩をすることになるはずだ。 金正恩にもいいようにあしらわれている安倍首相は、このままでいくと、中・韓・北に“土下座”してもいいからすり寄る屈辱外交へ大転換するかもしれない。そう思わせる拉致問題外交の大失敗ではある。 先ほども触れたが、朝日新聞についての批判は「ヘイトスピーチ」のようなものまであり辟易していたが、ようやく現代が本来持っていたはずのリベラルらしさを出して、この問題にひとつの視点を提供してくれている。必読だ。 海外のメディアやジャーナリストがこの問題を見る目は、日本の右派系の新聞や週刊誌が朝日バッシングしている方向とはだいぶ違っている。いくつか紹介しよう。 「アメリカ人投資家たちは、ますます右傾化していくアベは、日本を右翼国家にしていくのではないか、再び戦争の道へ走るのかと、強い危惧を抱いているのです」(ニューヨークの日系ライオンズ・クラブのマイク・アイダ氏) 「日本のナショナリストたちは長年、朝日新聞が歪んだ『マゾ的な』歴史観を伝えていると非難してきたが、その声は、安倍首相のバックを得て、最近さらに大きくなっている。そんな中、安倍首相は、日本の過去の歴史にプライドを吹き込むことを、自らの重要な使命と考えている……」(『フィナンシャル・タイムズ』9月12日付) 「周囲の朝日新聞の記者たちは、いまやすっかり意気消沈していますが、逆に朝日問題にかこつけて、言いたい放題なのが安倍政権です。朝日の報道がウソだったからといって、慰安婦問題自体がウソだったことにはなりません。そもそも慰安婦問題で世界が日本を非難したのは、朝日の報道によってではなくて、元慰安婦の女性たちが証言を始めたからです。韓国ばかりか、フィリピン、オランダ、オーストラリアからも同様の証言が出てきています。朝日を執拗に非難する安倍政権や右派の人々と、世界との乖離を感じます」(「ニューヨーク・タイムズ」のマーティン・ファクラー氏) 「私は1967年から、ジャーナリストとして政権とニュースメディアとの関係を注視してきましたが、今回組織的な朝日叩きのようなことが起きた時は、政府が危険になるときです。ヒステリックな朝日批判が、日本政府のトップレベルから発せられていることが問題なのです。ワシントンから見ていると、安倍首相は従軍慰安婦問題そのものを無きものにしているように映る。それによる国際社会の日本に対するイメージ悪化を考えると、日本は早く次の健全な首相の登場を待つべきかもしれません」(ワシントンの著名なジャーナリストのクリス・ネルソン氏) 「安倍首相は『積極的平和主義』を唱えていますが、EUから見れば『積極的右翼主義』にしか見えません。EU市民が安倍首相に評価を下すなら、ABEの頭文字の『A評価』ではなく、最後の文字の『E評価』(不可)です」(ドイツの高級紙『フランクフルター・アルゲマイネ』紙の元東京特派員・バーバラ・オードリッチ氏) 「今回の朝日叩きは、政府によるメディアリンチですよ。これは大罪です。そのうち、『慰安婦を組織したのは朝日新聞だった』などと言い出すのではないでしょうか。それくらい馬鹿げたことをやっていると思います」(フランス『フィガロ』東京特派員のレジス・アルノー氏) さらにアルノー氏はこう続ける。 「安倍首相を始めとする日本の右傾化した政治家たちは、『朝日新聞は国際社会における日本のイメージを損ねた』と声高に叫んでいますが、事実は正反対です。仮に、日本の全メディアが、産経新聞のように報道してきたなら、今頃日本は国際社会において、世界のどの国からも相手にされなくなっていたでしょう」 今の日本のメディアは朝日新聞と東京新聞を除けば、週刊誌も含めて産経新聞化してしまっている。これこそ、恐ろしいことである。 多様な言論の意義を忘れ、われこそ正義なりと安倍首相の尻馬に乗り朝日を責める右派メディアには、メディアに必要な恥じらいというものがないのだろうか。 日本が産経新聞と読売新聞、文春、新潮、Willだけになったら……私は日本を脱出する。ようやく取り戻した現代の立ち位置を大切にしてもらいたい。外国メディアの人間を使うのではなく、現代編集部の見解を巻頭で発表してみてはどうだろうか? よくやったで~、フライデー! フライデーといえば、番長・清原和博(47)との付き合いは長い。あの「ワイはの~」という番長言葉はフライデーの編集者が考えたもので、相当誇張した物言いになってはいるが、清原のキャラクターとぴったり合っていたし、本人も気に入っていたという。 そうでなくては、講談社から本まで出すことを認めなかっただろう。その清原だが、少し前に薬物疑惑を報じられたが、今回は自ら報道陣へFAXを送り、カミさんと離婚したことを発表した。 女癖の悪さと薬物ときては、どんなに惚れている亭主であっても愛想尽かしするのは当然であろう。この亜希夫人(45)はメチャメチャきれいなので、清原の哀れさがいや増すのである。 この2人には12歳と9歳の息子がいるが、カミさんが一緒に連れて行ってしまったそうだ。 離婚発表の前日、レインボーブリッジに近い野球場にいた亜希夫人は、試合が終わった次男と一緒に近くの路上に止めてあった愛車ポルシェ・カレラの中で弁当を食べようとしていたらしい。 ポルシェで弁当? なんと優雅なことか。そこへ黒いワンボックスカーが走ってきて、反対側に止まる。息子がポルシェから飛び出して道を横切り、クルマから出てきた清原に「パパ~ッ」と飛びつく。清原は抱き上げて「おそらく涙を浮かべながら」(フライデー)高い高いをしていた。泣かせる写真だが、その間わずか5分。息子は母親の元へと走り去ってしまった。その後、長男の試合を亜希夫人も見に行き、清原もそこにいたのだが「二人の距離は20m。目を合わせることすらなかった」(同) 離婚発表で親権も奪われたことを明かした清原は、こう語った。 「今は自由に子どもに会えへんのが一番ツライ。毎日、子供の写真を眺めてはひとりで泣いてんねん……」 落語の「子別れ」を地でいくような噺である。落語では心を入れ替えた父親がカミさんに詫びを入れて元の鞘に戻るのだが、亜希夫人ほどの美人で生活力のある魅力的な女性を周りが放っておくはずはない。 カネも底をついたといわれる清原の後半生は、栄光とは無縁の厳しいものになるかもしれない。西武で大活躍した頃を知っている巨人ファンとしては寂しい限りだ。 (文=元木昌彦)「フライデー」10/10号(講談社)
沖縄県知事選を前に、安倍政権への怒り高まる!「民意を無視した国策の押しつけは、民主主義ではない」
今週の注目記事 第1位 「緊迫の度を増す『辺野古』ルポ」(「サンデー毎日」10/5号) 第2位 「大江麻理子結婚!」(「週刊文春」9/25号) 第3位 「アベノ不況で賃金は下がりっぱなし『購買力』は中国の1/3になった」(「週刊ポスト」10/3号) 「日本経済、すでにメタメタです」(「週刊現代」10/4号) 第4位 「池上彰 朝日新聞だけが悪いのか」「朝日新聞出版はライバル社の『極秘資料』を盗んでいた!」(「週刊文春」9/25号) 第5位 「デング熱パニック『遺伝子組み換え蚊』が空を飛ぶ」(「週刊現代」10/4号) 第6位 「実行犯マネジャーが本誌に吐露『江角マキコさんが自殺したら嫌だから』」(「週刊文春」9/25号) 第7位 「門外不出の最旬女優『共演NGリスト』」(「週刊ポスト」10/3号) 今週のセックス記事対決 「週刊現代・週刊ポスト」の勝者はどっちだ! アリババという中国のネット通販最大手が、米ニューヨーク証券取引所への上場で史上最大規模の資金調達を果たしたと話題だ。 「調達するお金は最大250億ドル(約2兆7200億円)に達し、上場時の調達額で世界最大になる見通しだ。企業の価値を示す株式時価総額は約2310億ドル(約25兆円)。米アップル(約6千億ドル)には及ばないが、フェイスブック(約2千億ドル)を上回り、ライバルのアマゾン(約1500億ドル)より5割以上大きい。日本企業トップのトヨタ自動車(約22兆円)も上回る」(9月21日付朝日新聞より) アリババ創業者、馬雲(ジャック・マー)会長は元英語教師で、創業からわずか15年でこの快挙を成し遂げた。彼の通販サイトのやり方はこうである。「当初は出店手数料を受け取らない」という低価格戦略と、代金を渡したのに品物が届かないといった不安を解消するために、2004年に決済サービスの支付宝(アリペイ)を導入したのである。購入する人間から代金をいったん預かり、品物が受け渡しされた時点で業者に支払うという仕組みで信用を得、爆発的に伸びたのだ。アリペイは現在、中国で約3億人が実名の口座を持つといわれる。 5年ほど前になるだろうか、中国のアリババ本社を訪ねたことがある。会長の馬氏にも会ったと記憶している。彼はビジネスの中枢部をわれわれに見せてくれた。ものすごい大きなフロアにいる大勢の若者が、電話にかじり付いている。そこここで歓声と拍手が上がり、くす玉のようなものが頭上で割れる。あれは何かと聞くと「成約できたからだ」という答えが返ってきた。当時、フロアにいる人間は1万人。北京大学など一流の大学を出たエリートたちだという。彼らは電話で「飛び込み営業」をやり、相手を説得して成約できれば歩合が入る。 馬会長は将来的には営業をやる人間を10万人以上にしたいというので、性根のねじ曲がった私はこう言った。 「IT企業なのに、やっていることはずいぶんアナログですね」 日本に帰ってきて、ソフトバンクがアリババと提携していることを知った。日本でもアリババ・ビジネスを始めると宣伝し始めたが、私は日本では難しいのではないかと思っていた。日本では予想通りのようだが、本国や周辺地域にビジネスを広げ、今回の上場となった。 今も何万という若者たちが電話にしがみ付き、営業をしているのだろうか? 彼らの賃金は、上場によって上がるのだろうか? そんなことをニュースを見ながら考えた。 今週のセクシー・グラビアは、現代が「ゆるふわボディ 筧美和子」、お尻がどどーんと拝める「『ぽっちゃり美女』祭り」、そして袋とじが「女子100人の『絶頂』」 ポストはモノクロで「チン商品マン載の大人のおもちゃ見本市」と「大島優子」のチョッピリセクシー、ヘア丸出しの「紺野ミク ラブホテルの情事」。 グラビアは「女子100人の『絶頂』」がいいとは思うが、私なら女性の普段の顔を小さくして絶頂の時の表情を大きく使うね。アクメの表情が小さすぎて迫力不足なのが残念。 意外といっては失礼だが、現代の「60歳からの『濡らす技術』」が面白い。名古屋市立大学名誉教授の渡仲三氏(87)は解剖学・電子顕微鏡学の世界的権威だそうだが、30年前に愛液が出る謎を解明しようと思い立ち、研究を重ねてきたという。 個人差はあるが、愛液は1時間ほどのセックスでコップ1杯分くらい出る。経験を積んだ熟女ほど愛液は多くなる。愛液には酸味があるが、年齢をとるにしたがってマイルドになる。女性器の最も感じる部分は、クリトリスを頂点とした尿道口から膣開口部分までの三角形に広がった「黄金の三角地帯」だ。 渡氏いわく、健康法は「睾丸マッサージ」。これをすると血液の流れと新陳代謝がよくなり、あらゆる臓器の機能もよくなり、ペニスも硬くなり、病気とは無縁の生活を送れるというのである。ふくらはぎを揉むより、こちらのほうが効き目がありそうだ。早速始めてみるか。 今週はトータルで、現代の圧勝じゃ~。 人気女優は視聴率が取れるから、テレビ局としては同じドラマに2人も3人も出したいのだが、「共演はNG」という組み合わせがあるとポストが報じている。これが第7位。 たとえば、このところ復活気味な沢尻エリカだが、テレビ局が共演させられない女優が数多いるという。その筆頭が竹内結子。沢尻が「別に」発言で総スカンを食った会見は、竹内がヒロインの映画『クローズド・ノート』の発表会だったのだ。この頃、2人は同じ事務所に所属していて姉妹のように仲がよかったのだが、以来微妙な関係にあるという。この事務所には常盤貴子や北川景子もいるが、テレビ局はブッキングを避けているという。 付き合った男が同じ女優というのも、神経を使うものらしい。柴咲コウとマイコは妻夫木聡の元カノと今カノだから「業界内で2人が同時にキャスティングされることはないと思います」(広告代理店関係者)ということらしい。 堤真一とウワサになった鈴木京香と深津絵里、市川海老蔵とウワサになった高岡早紀、米倉涼子、佐藤江梨子も同じような理由でNG。佐藤健をめぐる争いで共演を頼まないというのが、広末涼子と前田敦子だそうだ。 私がテレビドラマのプロデューサーなら「犬猿の仲の女優の共演だよ」と、そのことを売り物にしたドラマを作るが、テレビではそうもいかないようである。 さて、文春が火を付けた江角マキコの長嶋一茂邸落書き事件だが、実行犯といわれる江角の元マネジャーが警察の事情聴取を受けたことで、さらに燃え上がっているようだ。 江角が沈黙を破って9月9日に、彼女のブログにおおむねこう書いた。落書きのことは週刊誌で初めて知った。現在、心療内科で治療中の元マネジャーから「このような事態を起こして迷惑をかけたとして謝罪の連絡がありました」。立場上、自分の責任も重く感じ、長嶋様には申し訳ない……というような内容だが、これがまた論議を呼んでいると文春が書いている。 自分は何も知らずにマネジャーが勝手にやったことだと言っているが、前回の文春の取材で江角の母親が「マキコは落書きのことは知っている」と話していること、元マネジャーの通院歴という個人情報を暴いたことは問題だ、などなど。 想像するに、プロダクションに在籍する若いマネジャーは、会社からも江角側からも相当なプレッシャーをかけられたのであろう。テレビの取材などで彼は「私が勝手にやりました」と話しているそうだ。文春は事情聴取される数日前にマネジャー氏に話を聞いている。彼は「僕が(落書きを)単独でやったと言ったらどうなります?」と言い、それではどうして江角の子どもが長嶋の子どもや妻たちにいじめられていることを知ったのか、という問いに対しては「(ネットで見て)腹いせでやったということもありえるでしょう?」と答えている。 しかし文春は、この「証言」は嘘だと決めつけている。なぜなら、彼が落書きをした2012年12月時点では、江角と長嶋の確執に関する書き込みは皆無だったという。これが明るみに出てきたのは、江角が今年7月にブログで「ママ友いじめ」について書いたことから始まったからだ。 このマネジャー氏、精神的に不安定だという江角の言葉を打ち消し、こんなことまで言っている。 「落書きした犯人は訴えられるかな? できれば(訴えは)僕に向いてほしいんです。だって江角さんが自殺したら嫌じゃないですか……」 朝日新聞同様、江角が表に出てきて事情を説明しなければ、このトラブルは終わりそうもない。この騒動が長引けば、江角の女優としてのキャリアに傷がつくことになると思うのだが。 西アフリカでは、エボラ出血熱が猛威を振るっている。すでに2,000人以上が死亡し、まだまだこれから増えるといわれている。エボラほど致死率は高くはないが、数十年前に日本では根絶されたといわれていたデング熱が流行の兆しを見せ、感染源と思われる東京・代々木公園は閉鎖になったが、全国に広がる気配を見せている。 現代はデング熱問題を取り上げ、重症化しデング出血熱になると、日本でも死者が出ると警告している。これが第5位。 「デング出血熱になると、血液の成分(血漿)が血管から染み出していき、ショック症状に陥ることもあります。血が固まらなくなり、放置すると10~20%の人が亡くなってしまうのです」(長崎大学熱帯医学研究所所長・森田公一医師) 重篤化しやすいのは高齢者や乳幼児、妊婦だそうだから要注意。デング熱はアジアで広がりだし、警戒レベルに来ているというのだ。 ビル・ゲイツが今年4月にブログで発表した「年間で最も人を殺している生物」によると、ダントツ1位は「蚊」である。年間72万5,000人を殺し、2位の「人間自身」の年間47万5,000人を大きく引き離している。 だが、蚊はやっかいなものである。代々木公園で都庁の職員なのだろうか、網の袋を持って蚊を捕まえようと悪戦苦闘している姿がテレビで流されているが、失礼だが笑ってしまった。代々木公園の蚊を全部捕まえるのは不可能だし、蚊はバスやタクシー、飛行機にも乗って全国にデング熱ウイルスをまき散らしているのだから、代々木公園などに行かなくても患者は発生する。 ばかばかしい水際作戦におカネをかけるより、公園や広場に出かけるときは防虫スプレーや蚊取り線香を携帯し、服装は長袖に帽子をかぶるなどの注意を喚起することを徹底したほうがいい。それでもデング熱にかかってしまったら、早めに医者にかかり、重症化しないようにすることであろう。いかに死者を出さないで収束させるかに自治体や厚労省は知恵を絞り、国民に十分な説明をすることこそ、今一番必要なことである。 ところで、100人以上の朝日新聞記者や関係者の名を連ねた「朝日関係殺虫駆除リスト」というのが作成され、Twitter上に公開されたと東京スポーツ新聞が報じた。 「このリストに載せた糞虫とその家族は殺して良いという法律ができました。近所でみかけたら家族ごと駆除しましょう」とも書き込まれているという。 あきれ果てて言葉もない。こういう言論の自由をはき違えたバカこそ、「駆除」されなければいけないこと言うまでもない。 木村伊量社長が全面降伏したことで週刊誌側の「完勝」とはなったが、誤報問題でいえば週刊誌も朝日新聞のことを大声で批判できるほど身ぎれいではない。週刊誌も誤報の“宝庫”である。週刊新潮の朝日新聞襲撃事件犯の告白の大誤報を持ち出すまでもなく、佐村河内守氏を「現代のベートーベン」と持ち上げ、STAP細胞で小保方晴子氏をノーベル賞候補だと騒ぎ立てた多くは週刊誌である。彼ら彼女たちが「偽物」だとわかった瞬間から、自分たちの非をまったく省みず、口汚く非難し、追い回す。 私もこの欄で何度か、世の中の正義面した人間の仮面をはぎ取る週刊誌の役割に喝采を送ったことがある。だが、週刊誌を含めたメディアが取材して暴けるのは、その人間の一部にしか過ぎない。自分が全能の神になった如く大声でその人間を非難するのではなく、常に、もしかしたら自分たちは過ちを犯しているのかもしれないという懐疑の心を持ちながら、記事にするということを忘れてはなるまい。 文春で池上彰氏も、朝日新聞に石を投げられるメディアがいるのかと疑問を呈している。彼がこれまで見聞きしてきたいくつかのメディアの「言論封殺」の例を挙げ、こう書いている。 「こうした一連の批判記事の中には本誌を筆頭に『売国』という文字まで登場しました。これには驚きました。『売国』とは、日中戦争から太平洋戦争にかけて、政府の方針に批判的な人物に対して使われた言葉。問答無用の言論封殺の一環です。少なくとも言論報道機関の一員として、こんな用語は使わないようにするのが、せめてもの矜持ではないでしょうか。朝日は批判されて当然ですが、批判にも節度が必要なのです」 これを読んだ文春の編集長の顔が見てみたい。 もう一本、文春の朝日批判の記事で気になるものがあった。簡単に記す。朝日新聞の子会社「朝日新聞出版」はもともと分冊百科の老舗として知られていた。最近、この分野で苦戦していたため、分冊百科で成果を上げているデアゴスティーニ・ジャパン社(本社はイタリア)からK氏をスカウトしたという。 ここまではよくある話である。それ以来、K氏が持ってきたデア社の資料が朝日出版の会議で配布されるようになったという。その中からK氏がデア社で出してお蔵入りになった企画が、朝日出版で出版されるようになったそうだが、これも許容範囲であろう。 しかし、K氏が持ち出していたのはこれだけではなかったようだ。パートワーク(分冊百科)の売れ行きの推移を集計した「逓減表」と、タイトルごとの売上と利益が示されている「売上表」まで持ち込まれ、朝日出版内部で見られていたというのだから驚く。 パートワークというのは部数設定が難しい。創刊号は売れるが2号目からは下がっていく。その際、適切に部数を減らしていくことが、このビジネスでは利益を確保する上で重要だし、「逓減表」はデア社が長年かかって蓄積したトップシークレットであるはずだ。 たつき総合法律事務所の秋山直人弁護士が指摘する。 「このケースは不正競争防止法の中でも、二条六項にいう『営業秘密』の不正取得に当たる可能性があります(中略)民事訴訟を起こせば損害賠償を請求することもできます」 文春から資料を見せられたデア社の大谷秀之社長は、こう話す。 「(逓減表は)重要書類です。他社に開示するということは絶対あり得ません。社内でも逓減表にアクセスできる人間は限られている」 さらに、顧問弁護士と相談すると苦り切った表情で語ったというが、それはそうだろう。出版社にとって、パートワークの部数設定をするのは最重要課題である。それに2号以降、どういう下がり方をするのか、他誌で同じようなものを出したときのケースを参考にできれば、作りすぎや売り損じを減らせるかもしれないから、のどから手が出るほどほしいデータである。デア社はこの問題では告訴しないと言っているようだが、朝日出版社との間でなんらかの話し合いがあったようである。 しかし、これからも朝日新聞の不祥事はまだまだ出てくるのだろう。文春、新潮がともに朝日新聞の販売店が部数減に悲鳴を上げていると書いているが、朝日の悪夢の日々はまだ続きそうである。 さて、9月19日に株価が1万6,000円を超え、6年10カ月ぶりの高値を付けたと騒いでいるが、それより速いスピードで円安が進んでいる。20日には109円台前半(NY外為)にまでなり、このままでは120円も近いといわれている。 ポストと現代がともに「アベノミクス不況」について取り上げている。ポストによれば、安倍首相と黒田日銀総裁は円安へ誘導するため「口先介入」を繰り返しているという。 4日に黒田日銀総裁は「円安が日本経済にとって好ましくないとは思わない」と発言し、11日に安倍首相と会談した後にも黒田総裁は、2%の物価目標達成が困難になれば「躊躇なく追加の金融緩和を行う」と話している。その「甲斐」あって株価は少し上がったが、官邸筋は消費税を10%に引き上げるには1万7,000円を超える必要があると言っているそうである。 しかし急激な円安によって国民の生活はどんどん苦しくなってきている。日本総合研究所調査部首席研究員の藻谷浩介氏は、「安倍政権下の2年弱で、円相場はドルに対して2割強下落した。つまり輸入品価格が20数%上昇したことを意味する」と指摘している。電気代をはじめ、食料品から衣料品まで値上げラッシュである。したがって、実質賃金は1年以上にわたって下がり続けているのだ。これほどの賃金減が続いたのはリーマン・ショック前後の19カ月連続以来だそうだ。賃金減、生活コスト高で国民生活は25年前に戻ってしまったという。 だいたい、自国通貨の価値が下がっていることを喜んでいる政府首脳がいること自体おかしなことだが、それに安倍首相や黒田総裁は気付いていないのではないか。おかげでドル建てGDPで10年に中国に逆転されたが、安倍政権下ではとうとう中国の5割以下に縮んでしまったという。つまり「日本は中国の半分以下の経済規模しかない国」に成り下がってしまったのである。ポストは、こんな国は世界から相手にされなくなっていくだろうと嘆息している。 現代の座談会で経営コンサルタントの鈴木貴博氏が、スーパーのイオンの業績をこう言っている。 「直近の3-5月期決算(決算)で、純利益が前年同期比で9割も減りましたね」 日本の場合、食卓で輸入食品の占める割合は7割になるというから、円安の影響は計り知れない。 経済アナリストの中原圭介氏がこう切り捨てる。 「アベノミクスというのは円安で輸出が伸びれば設備投資が増えて、ひいてはわれわれの所得が上がるということを喧伝していましたが、これはデタラメだということです」 鈴木氏は、霞ヶ関の官僚たちはこんな悪巧みを考えているのではないかという。 「そうしたことは頭のいい財務官僚などはとっくにわかっていると思うのです。それなのに、円安に誘導しようとするのはなぜかと考えると、彼らは1ドル=200円ぐらいまで持っていきながら、物価を年率3~5%上げていき、最終的に物価を倍くらいにしようとしているのではないでしょうか。そうなれば、日本の借金の価値が半分になるわけですから」 こんな恐ろしいシナリオが実現したら、貧乏人は死ねと言っているのも同じである。貧困層の怨みが積もっていけば、安倍内閣などひとたまりもなく吹っ飛ぶこと間違いない。 仲間由紀恵(34)が結婚してしまった。相手は俳優の田中哲司である。かなり年上の48歳。田中は脇役が多いらしい。 テレビで田中が話しているのを見たが、木訥(ぼくとつ)で優しい人柄のようである。03年にテレビドラマで共演して知り合い、08年頃から真剣な交際を始めたそうだ。また週刊誌は「年収格差婚」などと書くのだろうか。仲間はNHKドラマ『花子とアン』で主演の吉高由里子を食うほどの人気を得て、年末の『紅白歌合戦』の司会をやるのではないかとウワサされている。人気に溺れず、堅実な男を夫に選んだ仲間がいい。田中に対する男たちの嫉妬は、すごいものがありそうだがね。 テレビ東京の看板アナ・大江麻理子(35)が結婚したことを、文春が報じている。美人は年上の男が好きなようだ。これが第2位。 「大江のWBS(ワールドビジネスサテライト=筆者注)キャスター就任は年単位で進行してきたプロジェクト。メイン就任からわずか半年での入籍に上層部は頭を抱えています。WBSは経済報道に特化しており、企業の機密情報が入ってくる。結婚相手が証券会社のトップとなれば、インサイダーや情報操作の疑いを招きかねない。また、WBSの大スポンサーは、大和証券なんです」 文春でこう語るのは、テレビ東京関係者。小谷真生子が16年にわたり君臨してきた夜のニュースの顔に、大江が抜擢されたのが今年の春。 バラエティなどもこなす彼女を1年間ニューヨーク支局へ赴任させ、満を持してWBSのキャスターに就任させたのに、半年もたたないうちに結婚。それも、相手はマネックス証券の松本大(おおき)社長で、彼女より15歳上の50歳である。このニュースは新聞などでも流れているから知っている人も多いと思うが、やはり、文春が取材に動き、それにあわてたテレ東側が、各社に結婚発表のリリースを送ったことから他のメディアが知ることとなったのだ。 大江のWEB番組に松本氏が出演したことがきっかけで知り合い、WBSのキャスターに就任した4月頃から交際に発展したと、事情を知る関係者が語っている。何が悲しくて15歳も年上のおっさんと結婚するのかと、やっかみ半分、うらやましさ半分でこの記事を読んだが、なんとこのおっさん、ものすごい金持ちらしい。 文春によれば、彼は埼玉県さいたま市の出身で、親父さんは講談社の社員だったそうだ。開成高校から東大法学部へ。卒業後はソロモン・ブラザーズ・アジア証券に就職するが3年後にゴールドマン・サックス証券に転職。デリバティブ取引で収益を上げゴールドマンの史上最年少の共同経営者に選ばれているというから、この分野では相当なやり手である。その後、ネット証券の先駆けとしてマネックス証券を立ち上げ、時価総額は約85億円、年収は2億円ぐらいあるそうだ。これまで家庭生活のことは一切出てこなかったそうだが、2年前に離婚していて、2人の子どもがいるそうである。 バツイチで金持ちか。モテるんだろうね。心配なのは(私が心配してもどうということはないが)、先に指摘されたインサイダーや情報操作の疑いを招きかねないという点だろう。メディア論が専門の碓井広義・上智大学教授もこう言っている。 「証券会社社長と経済報道番組のキャスターとの結婚は、報道倫理的に問題がないとは言えない」 だが、もともとこの番組は日本経済新聞のお抱え番組で、これまでも企業の宣伝・広報かと見紛うような内容はあったのだし、見る側もそうしたことを頭に入れて何割か割り引いて番組を見ている(少なくとも私はそうだ)のだから、そう気にすることはないと思う。もしマイナス点があるとすれば、見ている人間の多くが中年男だろうから、これから彼女が何をしゃべっても、彼女の背後に松本氏の“幻影”を見てしまうから、素直に彼女の表情やしゃべりを楽しめなくなることであろう。 久々の大物女性キャスター誕生かと思われたので、チョッピリ残念ではある。 今週の第1位は、久々にサンデー毎日に輝いた。ジャーナリスト吉田敏弘氏によるルポが素晴らしいというわけではない。だが私はいつも、沖縄の今を伝える情報が新聞も週刊誌も少なすぎると怒りを覚えているため、こういう記事にすぐ反応してしまうのだ。沖縄は日本である。こんな当たり前のことを、本土に住んでいる人間は忘れているのではないか。沖縄の怒りを我が物とする。沖縄が変われば日本が変わるのだ。 8月18日から沖縄県名護市の辺野古で、米軍普天間飛行場の移設に向けた海底ボーリング調査が続いていると吉田氏は書き始める。 しかし、沖縄の新基地反対への民意は根強い。こんな光景が日々見られるという。 「『海を壊すな!』『ボーリング調査をやめて!』口々に叫ぶのは、県内外から来てカヌーやモーターボートに乗り、新基地反対の抗議活動をする市民たちだ。しかし、海面に張りめぐらされた警戒区域の浮具に近づくと、ヘルメットにウェットスーツ姿の海上保安官らを乗せた黒いゴムボートが全速力で白波を立てて集まり、行く手を阻む。拡声器で立入禁止を警告し、退去を迫る。安倍政権は抗議活動を閉め出すため、埋め立て予定の米海兵隊基地キャンプ・シュワブ沖に『臨時制限区域』を設定。基地内の海岸から50メートルだった常時立入禁止水域を、最大で沖合約3・3キロまで広げ、米軍の施設・区域への侵入を取り締まる刑事特別法も適用するとした。海上保安庁は巡視船やゴムボートを全国から動員し、浮具の内外で連日、海上保安官らが海に飛び込み、カヌー操船者を引きずり出すなどして拘束している」(吉田氏) 取材する吉田氏の目の前でも3人が拘束され、約40分後に解放されたという。新基地は単なる代替施設ではない。 「V字形の滑走路2本、垂直離着陸輸送機オスプレイと装甲車と兵員を運ぶ強襲揚陸艦なども接岸可能な岩壁、弾薬搭載施設などを備えた巨大基地だ。普天間飛行場移設とは、基地の負担軽減に名を借りた基地の新鋭化・強化に他ならない」(同) しかも、耐用年数は200年といわれているそうである。沖縄では強硬な安倍政権への怒りが、県知事選(11月16日投開票)に向けて高まっている。 「前回の知事選で、普天間飛行場の県外移設を公約にして当選しながら、埋め立てを承認した仲井真知事の行為を、『沖縄振興予算のカネと引き換えに、沖縄の心を売った裏切り』と見る県民感情は浸透しており、自民党の独自調査でも仲井真氏苦戦が予想されている。安倍政権のボーリング調査強行は、知事選の前に埋め立てに向けた既成事実づくりのイメージを広め、新基地反対の県民をあきらめさせ、翁長(おなが=筆者注)新知事が誕生した場合でも、新基地建設は後戻りできないと思わせるのが狙いだろう」(同) 元県議会議長で、元自民党県連顧問の仲里利信さん(77)はこう語っている。 「安倍政権は軍拡路線に走り、尖閣諸島を巡って中国と対立を深め、沖縄で自衛隊増強も進めています。新基地ができれば自衛隊も使用し、米軍とともに沖縄を永久的に軍事要塞化するでしょう。沖縄が戦争に巻き込まれ、かつての沖縄戦のように本土防衛の捨て石にされる危険も高まる。しかし、それでは子や孫に申し訳が立たない。今回の知事選は、沖縄の将来を決する重大な選挙なのです」 また、沖縄は歴史的に中国・韓国・東南アジア諸国との長い交易があり、こうした財産を生かしてアジアの観光・物流などの中心拠点を目指すのが沖縄経済発展の道だと考える沖縄財界人も増えてきているという。だから、沖縄を対中国の最前線に据える安倍政権の軍拡路線は、そうした沖縄経済にとってマイナスでしかないのだ。 さらに、こういう数字があるという。 「沖縄県の調査で、基地返還跡地の那覇新都心では、返還前と比べ従業員数が103倍、雇用者報酬が69倍に増えるなど、基地返還による経済波及効果の実績が証明された」(同) 沖縄から基地がなくなれば生活が成り立たないなどと自民党の連中が言っていることが、根底から覆されてきているようである。名護市在住で、市民団体「ヘリ基地反対協議会」の安次富(あしとみ)浩共同代表の言っていることを聞くがいい。 「民意を無視した国策の押しつけは、民主主義ではない。日本の民主主義のあり方が問われているのです。新基地反対を訴えることは、沖縄の主体性を確立するとともに日本の民主主義を盛り返すことでもあります」 沖縄県知事選を前に、もう一度立ち止まって沖縄について考えるために、この記事をじっくり読んでほしいと思う。 (文=元木昌彦)「サンデー毎日」10/5号 中吊広告より
朝日新聞を打ち負かした週刊誌に、元名物編集長が苦言「他山の石として襟を正せよ」
今週の注目記事 第1位「朝日新聞を打ち負かした週刊誌たち!」 「続 おごる『朝日』は久しからず」(「週刊新潮」9/18号) 「朝日新聞が死んだ日」(「週刊文春」9/18号) 「池上彰『掲載拒否』で考えたこと」(同) 「木村社長『反朝日キャンペーンに屈するな』全社メールで批判封殺体質に大反発が起こった」(「週刊ポスト」9/19・26号) 「朝日新聞の憂鬱」(「週刊現代」9/20・27号) 「本当にヤバイ朝日新聞」(「アサヒ芸能」9/18号) 第2位「錦織圭を支えたマネジャー兼マッサージ係の恋人」(「週刊文春」9/18号) 第3位「内閣改造『新大臣』身体検査」(「週刊新潮」9/18号) 第4位「寿命を延ばす運動 寿命を縮める運動」(「週刊新潮」9/18号) 今週の袋とじ対決 「安達祐実 濡れ場ヌード」(「週刊現代」9/20・27号) VS. 「『伝説の林檎ヌード』麻田奈美」(「週刊ポスト」9/19・26号) 9月12日の金曜日、映画『イヴ・サンローラン』を新宿武蔵野館で見た帰り、京王線の幡ヶ谷へ行った。焼肉屋「可禮亜(カレア)」という店へ行くためである。駅から6~7分だろうか。繁華なところから少し離れた、静かなところにあった。扉を開けて入ると、入り口に4テーブル、その左奥に3テーブル、突き当たりに小部屋があるようだ。金曜の6時過ぎだというのに、奥に2組の客がいるだけである。愛想のいい中年の婦人が注文を取ってくれる。入り口からびっしりと壁に有名人のだろう色紙が貼ってある。 ここは、安倍晋三首相が昭恵夫人とよく来るといわれている店である。安倍首相の色紙がないか探そうと思ったが、あまりにたくさんあるので断念して、まずはビールとキムチとナムルの盛り合わせを頼む。左隣の3人組が、こちらのほうをチラチラ見る。気のせいかもしれないが、永田町の人間のにおいがする。 キムチは1,000円だが、大皿に白菜キムチやカクテキなどが盛りだくさん。韓国真露に変えて、焼肉盛り合わせ3,800円を頼む。特選もあるが、こちらはなかなかの値段。首相ともなれば、こちらを頼むのであろう。ホルモン盛り合わせは1,800円。テーブルの上には炭の入ったコンロ。出てきたカルビやタンは分厚くて、2人分にはちょうどいい。焼いてみた。タレが少し甘いのが気に入らないが、肉は美味である。チヂミと豚足を追加する。冷麺もと思ったが、腹がいっぱいで断念。値段もリーズナブルだ。 安倍首相、あなたの店の選び方はなかなかだと感心しながら帰途に就く。だが、心配なのは客の入りである。私たちの後から2組ほど来たが、満席にはならない。もしかして、安倍首相が贔屓の店なんか行きたくないと敬遠されているのではないか。そんないらぬ心配をしながら駅まで歩いた。 さて今週の話題は、なんといっても朝日新聞木村伊量社長の謝罪会見であろう。これについては後で触れるとして、まずは軟らかい話題から。現代、ポストの袋とじ対決の勝者はどっちだ? 現代の安達祐実は11月に公開される映画『花宵道中』のパブだが、32歳になった安達が胸も露わに濡れ場を演じている。胸は豊かとはいえないが、体当たりの花魁ぶりに少しコーフンする。 ポストのほうは、懐かしい1973年の「林檎ヌード」である。ポストは「日本グラビア史上の最高傑作」とうたっているが、確かにこのヌードを見た時の“感動”は今でも忘れない。初々しい18歳の美少女のオールヌード。豊満な胸を隠さず、両手で真っ赤な林檎をヘアの前で持っている写真は衝撃的だった。撮影は青柳陽一。その時の未公開カットが袋とじに収められているが、あどけない顔ではにかんでいるのが、なんともいい。後半のグラビアでは、「平凡パンチ」73年1月29日号に掲載されたグラビアを再録しているが、いま見ても素晴らしい迫力のある裸身である。 今週は、文句なしにポストの勝ちじゃ~! ところで、光文社発行のFLASHが、発売直前にすべて回収したことが話題になっている。 早くからいわれていたことだが、文春がその経緯を書いている。アメリカアップル社のデータ保管・共有サービス「iCloud」から多数の女優たちのヌード写真などが流出して大騒ぎになっている。私も何枚か見たが、ジェニファー・ローレンスやモデルのケイト・アプトンなどの過激な写真がネットで拝める。 編集者であれば、この流出写真を商売に結びつけようと考えるのは自然ではある。だが、彼女たちから天文学的な賠償訴訟を起こされるリスクも、当然ながらある。 FLASH関係者がこう語っている。 「社内に見本誌が配られたのが発売前日の午前中。それを見た上層部が訴訟沙汰になるのを怖れたというのが真相です」 袋とじにしたからといって、訴訟を回避できるわけではない。私が講談社にいたころ、Viewsという月刊誌で“知の巨人”といわれるライターがインターネットについての連載をしていたことがある。 知の巨人氏は、ネットサーフィンをやって、死体ばかり載っているサイトや誘拐殺人事件で被害に遭った美少女のサイトを紹介し、そこにある写真をコピーして雑誌にそのまま載せていた。 いま考えれば長閑な時代だが、ある時、くだんの美少女の権利を持っているエージェントからクレームが入り、掲載の了解を取っていないのになぜ載せたのかという抗議文が届いた。私が前面に出て謝罪をし、なにがしかの掲載料を払ったが、今だったらその程度のカネでは済まないであろう。 FLASHは部数も低迷している赤字雑誌だから、1号出せない大損失をどうするのだろう。「この際、休刊してしまえ」という声が社の上のほうから出てくるのは間違いない。AKB48人気も去った今、FLASH存続は風前の灯火である。 今週の4位。新潮にスポーツ選手の種目別の「寿命データ」が載っている。これがなかなか興味深い。 大妻女子大学副学長の大澤清二氏が調査したそうだ。江戸時代の力士から1979年まで30種目1,920人のアスリートの寿命データを、80年代から90年代初頭まで15年かけて新聞の訃報欄から割り出したというから、かなり信ぴょう性のある労作である。 その結果、平均寿命が長かった種目ベスト3は、陸上中距離(80.25歳)、スキー(77.28歳)、剣道(77.07歳)だったという。 大澤氏によれば、 「長寿を得やすいのは、持久力系であること、生涯続けられる競技であること、自分のペースでやれて怪我が少ないことといった共通点があります」 柔道も、72.42歳と長生きの競技だ。 それに反して短命の種目の第1位は、誰が考えてもうなずくであろう、相撲である。56.69歳だ。だが、これはプロの場合であって、アマ相撲は73.61歳と長生きである。2位は意外にも自転車で57.00歳。プロボクシングが3位で61.47歳。ストレスがかかり、ケガをしやすいという共通項があるという。 ちなみにゴルフは73.57歳、水泳は71.19歳だそうだ。私の講談社の先輩に70後半でも矍鑠(かくしゃく)としている人がいる。彼は学生時代から剣道をやっていて、長く講談社の剣道部長をやり、今でも週に1~2回は講談社で剣道を教えている。 酒好きで豪快を絵に描いた人だが、やはり剣道は体にいいようだ。私も、もう少しゴルフに身を入れてみようか。 第二次安倍政権初の内閣改造について、あれこれと週刊誌が論評している。新潮は「後援者が警視庁で斃れて消えた『松島みどり法相』の選挙違反疑惑」「『山谷えり子国家公安委員長』と縁浅からぬ『統一教会』」「『有村治子女性活躍相』の結婚相手は中国系マレーシア人」とあるが、致命傷になるスキャンダルではないようだ。 興味深いのは、今回の大臣は、安倍首相が成蹊大学だからというわけではないだろうが、東大出身は2人しかいないというのだ。新たに入閣した12人の大臣と前任者を比べるとこうなる、と政治ジャーナリストが言っている。 「経産大臣は東大(茂木敏充氏)から成城大(小渕優子氏)、農水大臣も東大(林芳正氏)から東京農工大(西川公也氏)といった具合に東大卒業者が減っています」 その他にも江渡聡徳防衛相が日大、山谷えり子拉致担当相が聖心女子大である。東大出身者の閣僚は麻生内閣5人、鳩山内閣7人、菅内閣6人、野田内閣3人だった。 新潮らしく、入れ替わった大臣たちの大学の偏差値を比べている。改造前が「64.58」で改造後は「63.08」と落ちている。偏差値で人間の価値が計れるわけではない。だが、少し心配ではある。 河野太郎氏のメルマガに、こんなことが書いてあったので紹介しよう。 「今回の内閣改造に関しては、誰が入閣しそうなのかメディアが競って報道しました。そしてなかでもNHKの情報は正確だという評判でした。(中略)閣僚の人事を決めるのは総理です。だとすれば人事情報の出どころは官邸しかありません。官邸から情報を取れるということは、それだけ官邸との関係が深いことになります。そんなメディアがきちんと官邸を批判することができるでしょうか」 NHK、読売、産経、日経が官邸との距離の近さを競う中で、朝日がしばらく低迷することは間違いないから、毎日と東京に期待するしかないのだろうか。 このところ朝日新聞批判にばかり熱が入るからか、今週は文春にも見るべき記事が見当たらない。仕方ないからフライデーに期待したが、これも右トップは「朝日新聞判断ミス重ねた木村社長の『謝罪と辞任情報』」と「中国大気汚染悪化で北京から海南島に遷都へ!」である。 おいおい、失礼だが、フライデーに朝日問題を論じてもらわなくても他誌で読める。写真週刊誌らしい記事は「小島瑠璃子『モデル男』と銀座で買い物→南の島」と「国民的美少女 河北麻友子 イケメンと庶民的同棲中」か。 このところ、文春と新潮のグラビアが頑張っているのにフライデーがこれでは、きつい言い方になるが「写真週刊誌の看板を下ろしたほうがいい」のではないか。 明るい話題がない中で唯一と言っていい、錦織圭の全米オープンでの大活躍だった。 日本選手として男女通じて史上初めてテニス4大大会シングルス決勝に進んだ錦織圭(24)に、日本中が沸き返った。チリッチ(クロアチア)の力強いサーブとストロークに押され、1セットも奪えぬまま敗退して準優勝に終わったが、この試合中継を見ようとWOWOWに加入者が殺到し、一説によると錦織ブームによる経済効果は300億円ともいわれるそうである。 「勝者には何もやるな」。有名なヘミングウェー短編集の題名だが、今の時代、メジャー大会で勝つことは大金持ちになるということである。 勝者・チリッチの優勝賞金は3億円、錦織には薔薇一輪ではなく1億5,000万円が贈られるそうだ。錦織には、さらにスポンサーのユニクロから1億円。その他のスポンサーを含めると収入は年間10億円を優に超えるそうだから、サッカーの本田圭佑、ゴルフの松山英樹、メジャーリーガーのダルビッシュ有、田中将大といった超大物スポーツ選手たちと肩を並べた。だが、そうなれば週刊誌は挙って女性問題を追いかけるに決まっている。大丈夫か? 文春と新潮がともに錦織の「恋人」を取り上げているが、文春の内容がやや優っている。以下は、文春のテニス関係者の話である。 「錦織は〇八年、卓球の福原愛との熱愛が報道(フライデーに撮られた=筆者注)されましたが、ともに日本を代表するトップアスリート。大物同士すぎる故、スポンサーや関係者など大人の事情もあって破局してしまいました。その後、錦織が北京五輪で親しくなった別のフェアリージャパンの子の紹介で坪井(保菜美・25=筆者注)と知り合い、意気投合したようです。これが約五年前のことで、それから間もなく、交際が始まったと聞いています」 坪井は新体操団体競技の元日本代表で、「フェアリージャパン」の一員として北京五輪に出場している。やはり一昨年フライデーに撮られているが、それ以降半ば公然の仲で、坪井は錦織の出場する大会に同行しているという。 09年に錦織が右肘を疲労骨折した際、「もうコートに立てないかもしれない」と弱音を漏らす彼を励まし続けたという。 坪井は10年に現役を引退すると、早稲田大学のスポーツ科学部に在籍して運動生理学や栄養学などを学び、錦織に同行して身の回りの世話やマッサージなどしてあげているという。 彼女との交際を機に、テニスプレーヤーとして超一流選手の仲間入りを果たしてきたのだから、彼女を「あげまん」(別のテニス関係者)というのも、うなずけよう。人生をはすかいから見ることの好きな新潮でさえ「献身的な恋人」と見出しを打っているように、現時点でのお嫁さん候補ナンバー1であることは間違いないようだ。 親も公認の仲で、文春で坪井の母親がこう語っている。 「純粋で切り替えが早いところとか、お互いの性格がとても似ているので。兄弟のような感じなんじゃないでしょうか」 坪井は準決勝を見に行ったという。続けて、 「そんなに凄い試合をしているのかと思うくらい、普段は自然体で穏やかな方です。本当に素敵で優しい方です」 将来については? という問いには、 「それは本人たちが決めることなので……。この先はどうなるか分かりませんが、彼(錦織)だから(結婚する)ということではなく、娘が好きになった人が、たまたまこうなったと思っていますので」 非の打ちどころのないカップルとは、こういう2人をいうのであろう。来年早々にある全豪はもちろんだが、最高峰であるウインブルドンの決勝コートに立つ錦織を観たいものである。 さて、お待たせ。9月11日(木曜日)に、ようやく朝日新聞の木村伊量社長が謝罪会見を開いた。東電・吉田昌郎氏の調書を掲載した際、「命令違反で9割が撤退」としたことは誤りだったと認め、従軍慰安婦についての吉田証言についても、虚偽だとわかっていながら撤回が遅れたことを謝罪した。 遅きに失した感は否めないが、そこまで朝日は追い込まれたということであろう。私はNHK『ニュースウオッチ9』とテレビ朝日『報道ステーション』で会見を見たが、第一印象は「これが、朝日文化人の頂点に立つ人物か」というものだった。まるで中小企業のおっさんが(朝日も規模としては中規模会社ではあるが)、偽装問題で渋々謝罪を行っているようにしか見えなかった。 いや、自分が育ててきた会社の存立を賭けた会見ならもっと真剣に臨むはずだが、木村社長にも横にいた杉浦信之編集担当取締役にも、この重大な“誤報事件”が、朝日にとってどれほど大きなダメージを与え、この会見如何では朝日の存亡にかかわるという危機感が感じられなかったのは「遺憾」であった。 それは、池上彰氏の連載コラム掲載見合わせの判断をした時、「言論の自由の封殺であるという、思いもよらぬ批判があった」という言葉に如実に表れている。自社の見解と違うことを書いた社外の人間の原稿を検閲して掲載拒否することがメディアにとっての自殺行為だということを、このトップはわからなかったというのである。この一事をもってしても、この人はメディアの上にいる人間ではない。 辞任することを示唆したが、早くお辞めになったほうがいい。 一部週刊誌で、朝日問題を取り上げないと批判された古舘伊知郎の『報道ステーション』だが、この日は従軍慰安婦問題の吉田証言について長時間の検証をしていたのは、見応えがあった。 河野談話に対して吉田証言がどれほどの影響を与えたのかという点が中心だったが、古舘が「談話は吉田証言を根拠にして作製されたものではない。いろいろな形での強制性はあったと考える」と強調していたところに、古舘の意気込みが感じられた。 この検証の中で一番感心したのは、この河野談話作製に大きく関わった石原信雄氏(元官房副長官)のブレない発言だった。安倍首相ら右派連中が石原氏の証言の都合のいいところをつまみ食いして、河野談話見直しを声高に言っているが、石原氏はハッキリこう言っている。 「河野談話作成の過程で吉田証言を根拠にして強制性を認定したものではない」「慰安所の設置や運営に軍が深く関わっていたことは事実」「慰安婦たちの聞き取り調査などによって強制性はあったと認めた」などなど。 これによって、河野談話は吉田証言などハナから信用していなかったこと、従軍慰安婦に軍が深く関与していたこと、多くの資料や聞き取り調査で「強制性」があったと認めていたことが歴史的証言として定着したのだ。 安倍首相は朝日新聞の誤りをあげつらうのではなく、河野談話の精神を引き継ぎ、日本の過去を謙虚に反省して日韓関係の次なる未来をつくろうと朴槿恵大統領に申し入れる“大人の対応”を取るべきある。今度は安倍首相の器が問われることになる。 今回は週刊誌の「完勝」となったが、誤報問題でいえば、週刊誌も朝日新聞のことを大声で批判できるほど身ぎれいではない。 週刊誌も誤報の“宝庫”である。新潮は朝日新聞襲撃事件犯人の告白の大誤報について、いまだにほとんど説明らしき説明をしていないこと、読者は忘れてはいない。 現代は、先日直木賞作家になった黒川博行氏への名誉毀損問題を忘れてはいまいな。黒川氏は、現代の岩瀬達哉氏の連載でグリコ・森永事件の真犯人ではないかと書かたことで、講談社などを名誉毀損とプライバシー侵害で訴えた。 Wikipediaの記載なので自信は持てないが、「2013年8月30日、東京地裁は講談社と当時の編集長、および執筆者の岩瀬達哉に、計583万円の支払いを命じた」とあるから、敗訴したのであろう。現代が誌上でそのことについて読者に詫びたという記憶がないが、どうしたのか。 朝日新聞の迷走を見るに付け、メディアの信用は地に堕ちていると思わざるを得ない。「メディアは信用できない」という空気が日本中を覆っている。佐村河内守氏を「現代のベートーベン」と持ち上げ、STAP細胞で小保方晴子氏をノーベル賞候補と騒ぎ立て、お先棒を担いだのはメディアである。彼ら彼女たちが「偽物」だとわかった瞬間から、自分たちの非をまったく省みず、人間のくずのように非難し、追い回す。 私もこの欄で何度か、世の中の正義ヅラした人間の仮面をはぎ取る週刊誌の役割に喝采を送ったことがある。だが、週刊誌を含めたメディアが取材して暴けるのは、その人間の一部にしか過ぎないのだ。自分が全能の神になったごとく大声でその人間を非難するのではなく、常に、もしかしたら自分たちは過ちを冒しているのかもしれないという懐疑の心を持ちながら、記事にするということを忘れてはなるまい。 朝日新聞“事件”は後々まで語り継がれる大誤報ではあろうが、私も含めて、これを他山の石としてメディアに携わる人間は襟を正す、いい機会とするべきであろう。 (文=元木昌彦)「週刊新潮」9/18号 中吊広告より
ユニクロ、ワタミだけじゃなかった! “ブラック女帝”たかの友梨の厚顔無恥ぶり
今週の注目記事 第1位 「ブレーン(本田悦朗・内閣官房参与)が決意の告白!『総理と差し違えても、「消費税10%」は阻止します』」(「週刊現代」9/20・27号) 第2位 「大原麗子が綴っていた『森進一との離婚』『田村正和への思い』『渡瀬恒彦と暮らした日々』」(「週刊現代」9/20・27号) 第3位 「景気急降下、再びデフレへ」(「週刊現代」9/20・27号) 第4位 「佐々木主浩『実娘号泣告白』『継母・榎本加奈子は中2の私を追い出した』」(「週刊文春」9/11号) 第5位 「“ブラック女帝”たかの友梨『残業代払えない』のに15億円豪邸」(「週刊文春」9/11号) 第6位 「朝日新聞の断末魔」(「週刊文春」9/11号) 「『47都道府県購読シェア』が示す大新聞離れの猛スピード」(「週刊ポスト」9/19・26号) 今週は珍しく、週刊現代が1位から3位までを独占した。めでたい! 文春と新潮の朝日新聞批判はとどまるところを知らないが、朝日新聞の連載陣からも批判が出ている。 「今回の検証は、自社の報道の過ちを認め、読者に報告しているのに、謝罪の言葉がありません。せっかく勇気を奮って訂正したのでしょうに、お詫びがなければ、試みは台無しです。朝日の記事が間違っていたからといって、『慰安婦』と呼ばれた人たちがいたことは事実です。これを今後報道することは大事なことです。でも、新聞記者は、事実の前で謙虚になるべきです。過ちは潔く認め、謝罪する。これは国と国との関係であっても、新聞記者のモラルとしても、同じことではないでしょうか」 これは、9月4日の朝日の連載コラム「池上彰の新聞ななめ読み」上の、池上氏の言葉である。 月に1回の新聞批評だが、本来これは8月末に載るべきものだった。これを朝日が掲載拒否したため、池上氏が連載を降りると言いだし、渋々朝日が「社内での検討や池上さんとのやり取りの結果」、掲載することが適切だと判断したというのである。 何をバカなことを、というのが私の感想である。週刊誌には、多くの社外ライターによる連載やコラムがある。編集部の方針と違うことをその人たちが書くことはままあるが、それだからといってその週は掲載しないとか、書き換えてくれなどということはありえない。 9月4日の朝日新聞には週刊文春と週刊新潮の広告は出ていたが、新潮には●が2カ所ある。東京新聞によると、「売国」と「誤報」という言葉だという。 確かに、文春も新潮も広告のほとんどが朝日批判の文言で埋め尽くされている。これを見る朝日の人間はつらいとは思うが、身から出たサビである。耐えなければいけない。 新潮は、ウルトラ保守の作家・百田尚樹氏まで動員して批判しているが内容に新味はない。強いてあげれば、従軍慰安婦について書いた元朝日記者で、今は北海道の北星学園大学で非常勤講師を務める植村隆氏が、コンビニへ走って新潮と読売新聞を買い込み、じっと目を凝らしていた(それを新潮の記者がじっと見ていた)というところか。 文春は、朝日新聞内部に強力な「協力者」がいるのであろう、内容的には一日の長がある。木村伊量社長の社内メールがそっくり載っている。 「『慰安婦問題を世界に広げた諸悪の根源は朝日新聞』といった誤った情報をまき散らし、反朝日キャンペーンを繰り広げる勢力には断じて屈するわけにはいきません」 「今回の紙面は、これからも揺るぎのない姿勢で慰安婦問題を問い続けるための、朝日新聞の決意表明だと考えています」 決意はいいが、朝日の名物コラム「素粒子」を執筆していたOB轡田隆史氏の言葉をなんと聞く。 「木村社長自らが一面に登場して、潔く謝罪するべきでした。朝日の『従軍慰安婦』報道は決定的にひどい誤報です。(中略)何の説明にもなっていない記事を出してうやむやにし、時間が経過するのを待っているように思える。今の朝日は、醜態を晒し続けています」 さらに文春は、われわれはこれだけ朝日のスキャンダルをやってきたのだぞと「100連発の一覧表」まで出している。かつての編集長で現在、産経新聞の「正論」よりも右だといわれる「Will」の花田紀凱編集長まで登場させて「私が6年間で80本も朝日批判を載せた理由」を語らせている。 中身はともかく、花田氏の写真はいつの? 40代の髪フサフサの頃のだろうが、今は71歳。確かに元気だが頭は坊さんのようにツルツルだぜ。神は細部に宿るというのは、文春や新潮がよく使う言い回しではないのか。 さらにオヤ? と思うのは、かつてテレビ朝日・久米宏の『ニュースステーション』で鋭いコメントを発して人気があったSさん(本文中は実名)の、「バナナ不倫」のことを持ち出していることである。 Sさんのことは、彼が「AERA」にいる頃から私も知っている。朝日らしからぬ面白い人だったが、『ニュースステーション』に出て人気が出始めた頃、文春誌上で愛人に閨のことまで暴露され、テレビから消えつらい日々を過ごした。 長いこと地方支局を回っていたが、最近は東京に戻った。私も会ったが元気で、昔のSさんに戻ったようだった。 文春によれば、5年前に件の愛人はがんで亡くなったという。2人の人生は、彼女が文春に告白したことで大きく狂っていったのであろう。だが、このスキャンダルは朝日新聞本体とは関係がない。朝日批判に引っかけて持ち出す話ではないはずだ。 文春の特集の中で気になったのが、朝日の現場の若手たちの声だ。20代社員がこう言っている。 「これまでは『朝日新聞です』と自信を持って名刺を出せたけど、今は出しづらい雰囲気」 昔、ビートたけし軍団が「フライデー」編集部に乗り込んで傷害事件を起こしたとき、大新聞を先頭に写真誌批判が巻き起こった。その頃、編集部の若手たちがこう嘆いていた。 「取材相手に『フライデー』と名乗れないので、講談社といって会いにいっています。首尾よく会ってくれても、たけし事件やプライバシー侵害について聞かれ、取材になりません」 私はほかの部署にいたが、編集部員が自分の所属している誌名を名乗れないような雑誌は潰すべきだと、社内で主張した。編集部員が自分のやっている雑誌に誇りを持てなくなっては、魅力ある誌面づくりなどできようはずはない。毎週10万部単位で部数が落ちていった。 同じようなことが朝日新聞でも起こらないとは限らない。沖縄のサンゴを傷つけて写真を撮った写真部員の不始末の責任を取って、当時の一柳東一郎社長は職を辞した。 社長が辞めることが最善だとは思わないが、今度のことは木村社長自らが決断してやらせたのではないか。これだけの批判を浴びているのだから、社内メールでふざけたことをほざいていないで、表に出てきて釈明した後、出処進退を潔くするべきだ。 そうしなければ、朝日新聞が今後、NHK批判や安倍首相批判をしても説得力に欠けてしまう。 私は、文春や新潮の論調にすべて組みするわけではない。だが、今回のことが戦後の朝日新聞の歴史の中で最大の危機だということは間違いない。 この機に乗じて、読売新聞や産経新聞が紙面で朝日批判を繰り広げるばかりではなく、販売面でも朝日排撃に出ているという。 今井照容氏責任編集の【文徒】(9月8日)によると、 「読売新聞を購読している世帯には朝日の慰安婦報道検証に対する批判を読売の紙面から抜粋したチラシが折り込まれた。内容は朝日新聞の慰安婦報道の問題点を指摘し、読売新聞に掲載された識者の声や社説の転載、8月5日以降に寄せられた読者の声(主に朝日への批判と読売への激励)で構成されている。見出しは『慰安婦報道検証 読売新聞はどう伝えたか』で、一貫して朝日新聞の報道内容を批判するものとなっている」 産経新聞も負けてはいないようだ。次のようなチラシを配布している。 「…8月5日、朝日新聞は従軍慰安婦報道での『誤報』を一部認めまし確かし、朝日新聞の報道が韓国の反日世論に火をつけ、国際社会で日本を貶めようとする勢力に利用されてきた事実を認めようとしません。この報道により、日本国民、そして子供から孫の世代まで汚名を着せた朝日新聞の責任は重く、大罪です。産経新聞は、一貫して、『強制連行説』は事実ではない、と正当な報道をしてきました。まずは、産経新聞を手に取って見て下さい」 相手のヘマに乗じて、部数をぶんどろうという魂胆が見え見えで卑しい。 ポストは、全国紙と言われている朝毎読が、実は全国紙などではないと書いている。朝日は800万部を割った2010年上半期から急激に部数が減り始め、この1年でも約20万部減。読売はさらに深刻で、震災のあった11年に1000万部を割り込み、この1年で約30万部減となっているという。 朝日の全国普及率は13.2%に過ぎず、シェア1位の県は1つもない。朝日批判に血道を上げる他の全国紙も威張れたものではない。シェア1位は読売が9都府県、毎日が1県のみ。実に30以上の道府県の人にとって、一番の情報源は地元紙なのだそうである。 お次は第5位。エステの女王、というらしい。高野友梨社長(66)が率いる友梨ビューティクリニックの女性エステシャンたちが「残業代などの支払い」を求めて揺れていると文春が報じている。 エステシャンの一人に聞けば「勤務は朝九時から夜十時までが日常です。休憩はほぼ取れず、夜になって初めて立っておにぎりを食べることも。新人は一年続けば頑張ったほうで、毎年三百人が辞めていきます」という、ブラック企業のようである。 だが、高野社長は社員の前で「労働基準法にぴったりそろったら(会社は)絶対成り立たない」「つぶれるよ、うち。それで困らない?」と、威圧したというのである。 彼女のセレブぶりは有名だそうで、渋谷区の一等地に建つ豪邸は数億円もするが、土地の購入も建築費も会社が出していると、調査会社担当者が話している。 全身シャネルで包んだ高野社長は「社員は宝だと思ってきました」と答えているが、とてもそうは思えない。 文春というのは、つくづくすごい雑誌だと思う。多少考え方に違いはあるから辛口も言うが、毎週スクープを連発する底力には恐れ入る。 今週は、元横浜ベイスターズの大魔神・佐々木主浩の醜聞だ。佐々木は大リーグでも活躍し、引退してからは馬主としても成功している羨ましい人間だと思っていた。 だが文春によれば、元アイドルと結婚して一男一女をもうけたが、大リーグに移籍した03年に女優・榎本加奈子(33)との不倫がバレて離婚。佐々木は2人の子どもの親権を持ち、榎本は正妻になり、2人の子どもを産んでいるという。 今回、佐々木というより継母・榎本への恨みつらみを告白しているのは、前妻の間にできた長女(22)である。 中学1年の時、わずか自分と12歳しか違わない継母と同居した長女は、相当つらい人生を送ったようだ。榎本は弁当を作ってくれず、作ってくれと頼みこんでもらった弁当を開けたら「豆腐が一丁と醤油が入っていました」。父親が不在の時は、夕食も用意されていなかったことが度々あったという。 耐えきれずに佐々木に内緒で実母に会いにいったら、約束を破って子どもに会ったということで実母は離婚の慰謝料を剥奪されたそうだ。 そのうち、継母から「一緒に住めないから出て行って」と言われ、父方の祖母の家に行かされる。継母が実子を連れてハワイに行っているとき、佐々木が自宅に呼んでくれたことがあったが、帰国した継母が「トイレットペーパーの減りが早い」と勘を働かせてバレてしまったというから、この母と娘の仲の悪さは、ただごとではないようだ。 今年、体調が悪くバイトを休みがちなので、継母に家賃の援助を申し出たら「風俗でもやれば」と言われたという。この言葉に衝撃を受けた彼女は自殺未遂を起こすのだが、佐々木も継母も「世間にバレたらどうするの?」と言うばかりだった。 自宅に物を取りに入ったら、不法侵入だと被害届を出され事情聴取をされたそうだ。 これに対して、佐々木のマネジャーが本人に確認を取った上でこう答えている。 「榎本との確執は彼女(Aさん)が一方的に思っていることでしょう。彼女の被害妄想もあると思う」 被害届は、反省を促そうと佐々木が出したそうだ。 長女側の、なさぬ仲の継母への恨みや一方的な思い込みはあるのだろう。だが、実の娘にここまで告白されてしまうのは、父親として問題なしとは言えないはずだ。 佐々木は「僕の教育が間違ったのかもしれない」と言っているそうだが、父親としての役割を果たし長女にそれなりの愛情を注いできたのだろうか。これを読む限り、大魔神は父性に欠けたところがあったと言われても仕方あるまい。 第2次安倍内閣初の内閣改造が終わったが、どうも評判は芳しくないようだ。重厚内閣だと見当外れの評価をしている御用評論家や新聞があるが、私に言わせれば、この内閣は「消費税増税&原発再稼働内閣」である。 それは財務省の言いなりの麻生太郎を留任させ、自民党内を抑え込むために消費増税を野田佳彦前首相と決めた谷垣禎一が幹事長に据えられたことでもわかる。 週刊誌の報道によると、小渕優子経産相は安倍首相が嫌いだということだが、もしそれが本当だとしたら、安倍は相当嫌味な人事をしたことになる。政府の原発政策も曖昧なまま再稼働に突き進めば、国会内だけではなく多くの世論を敵に回すことになる。それに、彼女が耐えられるとはとても思えない。将来の総理候補などとおだてられている彼女が、ぼろ切れのように捨てられる日が来るのではないか。 現代によると、ここに来てからあらゆる経済指標が急降下を始めていて、再びデフレへ戻りかねないという。中でも深刻なのは、不動産販売の落ち込みだ。 「4月の消費税増税を前に、今年1~3月期には、住宅・マンション・不動産など大口の駆け込み需要が急増し確かしその後はぱったりと止み、4~6月の商業不動産投資額も前年度同期比マイナス15%と大幅に減っていることがわかった。『家やマンションを買うと、家具や身の回り品を揃えるため、1軒あたりおよそ150万円前後の追加需要も発生します。これらが4月以降は丸ごと消えてしまっているのですから、そう簡単に消費は回復するはずがありません』(アセットベストパートナーズ中原圭介氏)」 東京短資チーフエコノミストの加藤出氏もこう話す。 「この先、消費税10%への再増税に踏み切り、日銀の掲げる年率2%のインフレ目標が達成されれば、実質賃金の低下分を勘案すると、再来年には安倍政権発足前に比べて約9%も物価が上がる計算になります」 その上、谷垣幹事長をはじめ、財務省の言いなりの増税OK大臣が各省にシフトされた。もはや、10%への引き上げを安倍首相は決断していると見るのが当然であろう。 少しは安倍のライバルになるかと思われた石破茂だが、「最後は『部屋なし・机なし・秘書なし』大臣をあてがわれ、唯々諾々と従った石破氏。安倍総理は『また座敷楼に押し込んでやった』と言わんばかりだった」(総理側近) ケンカもろくにできないことが露見した石破茂に従う者などいないと、現代は厳しく批判する。 朝日新聞9月7日の「政治断簡」に、面白い川柳が永田町ではやっていると書いている。それは「石破氏を たたいて渡る 安倍総理」というそうだが、石破氏には耳の痛い戯れ唄であろう。 では、アベノミクスがほぼ失敗するのが見えているのに消費税10%に引き上げることに対して「抵抗勢力」はいないのか? その前に、今でもファンの多い亡き女優・大原麗子の肉声を綴った自作のスクラップをスクープした現代の記事を紹介しよう。 最初に結婚して。生涯好きだったらしい俳優の渡瀬恒彦については、こう書いているそうだ。 「すごく可愛いし カッコイイよ渡瀬サン 初めてで最後の婚約 結婚」 だが、この結婚は5年で破局を迎える。 実弟の大原政光氏は「渡瀬家の家風に馴染めなかった」ため、結婚したら女は家に入るべきだという渡瀬家との溝が大きくなっていったという。 ここには書いていないが、結婚している間に森進一との“不倫”騒動があったことも、離婚を後押ししたと思う。 彼女は、若い頃から子どもを欲しがっていたようだ。 彼女は難病のギランバレー症候群を発症するが、それを克服して80年に森進一と結婚する。しかし結婚生活は、彼女が予想していたようには進まなかった。 「姉が『子供ができた』と相談してきました。もちろん森さんとの間にできた子です。しかし姉はこのとき、あるドラマの主演が決まっており、出産は降板を意味していた。姉は『堕ろしたい。病院を紹介して欲しい』と言った。決意は固かったですね。森さんは何も知らなかった。姉が一人で決めたんです。ただ、悩んだ末の決断だったことは確かです。というのも、姉は中絶した直後に、キャッシュカードの暗証番号を変えたんです。新しい番号は、子供を堕ろした日付でした」(政光氏) その後、84年に森と離婚。彼女には好きな俳優がいて、そのことをスクラップ・ブックに書いていたという。田村正和を尊敬していたようだ。高倉健もその一人。こう書いているという。 「健さん、人にきびしく、自分に甘いと思うわ。でもでも大好き。そんけいしてます」 意外なことに、ビートたけしもファンだったようだ。 「私が大ファンだって知ってたでしょ 恥ずかしいから云わなかったの、云えなかったの」「(フライデー襲撃事件を受けて)君らしいカッコイイヨ 彼女を守ったんだから。私も男だったら一人でフライデー行くな」 ファンからたくさん、なが~く愛されている大原麗子だが、自分を一生愛してくれる男には出会えなかったようだ。彼女は心の中の寂しさを、このスクラップ・ブックに書き込むことで憂さを晴らしていたのだろうか。 ここに書かれた男たちは、一度も彼女を抱いてやらなかったのだろうか。 さて、消費税10%増税に意外な人物が現代で声を上げた。これが今週の第1位! それは本田哲朗内閣官房参与である。78年に東大法学部を卒業し、同年に大蔵省に入省。世界銀行金融セクタースペシャリスト、在ニューヨーク日本国総領事財務部長などを経て第二次安倍内閣が発足した12年から現職。安倍首相とは旧知の仲で「ブレーン」と見られている。 「私が増税前に想定していた中でも最悪のケースです。そう言っても過言ではないほど、4月に消費税を8%に上げて以降の日本経済は、厳しい状況にあります。4~6月期の国内総生産(GDP)の実質成長率は、前年の同期と比較して年率に換算するとマイナス6.8%。内需、消費、投資、住宅投資、どの数字も軒並みマイナスです。特に消費についての数値は、統計を取り始めてから最大の下げ幅と言われるくらいの激しい落ち込みを見せています。(中略)増税前は景気が徐々に回復していて、賃金も上がっていたはず。それなのになぜ、実質賃金がマイナスだったのか。それはデフレ脱却のために、賃上げよりもはるかに速いスピードで、物価上昇が進んでいたからです。(中略)国民が増税のショックに苦しんでいる現状があるのに、さらに10%まで上げる。10%はキリの良い数字ですから、1万円なら1000円と、すぐに計算できてしまう。その分、与える圧迫感は8%よりはるかに高いと、私は想像しています。そうなればますます消費は減退し、実質賃金のマイナスも拡大するでしょう。(中略)消費増税を進めたい人の中には『増税は'12年の3党合意で決まったことなのだから、粛々と行うべきだ』と主張する人もいる。しかし、3党合意した当時は、アベノミクスの『ア』の字もなかったのであり、増税とアベノミクスというふたつの政策には、何ら整合性がありません。むしろ、矛盾していると言えます。車にたとえるなら、アクセルを全開にしながら、ブレーキを踏んでいるようなものです。(中略)アベノミクスには日本の未来がかかっている。だからこそ、消費増税で景気の腰を折ることは、絶対に避けなくてはなりません」 先週、現代のインタビューに答えたクルーグマンの言葉を紹介した。「日本経済は消費税10%で完全に終わります」と彼は断言していた。 株価は勢いを失い円安で輸入品の価格は上がり、少しばかりの賃上げでは焼け石に水の状態だ。もはや、アベノミクスは失敗したといってもいいのではないか。 もはや四方八方手詰まりになってきた安倍首相の断末魔も、そう遠いことではなさそうである。 (文=元木昌彦)「週刊現代」9/20・27号
自民・石破茂幹事長、集団的自衛権について首相と「とことん話して」いなかったという驚き

「週刊ポスト」9月12日号(小学館)
ヒトラー“生命の泉”計画を倣って王国建設!? 謎が深まる「タイ代理出産問題」
今週の注目記事 第1位 「高橋大輔に無理チューしていた橋本聖子 セクハラ写真公開」(「週刊文春」8/28号) 第2位 「タイ代理出産光通信御曹司・重田光時 乳幼児『養育農場』に初潜入!」(「週刊文春」8/28号) 「億万長者『光通信創業者』ご長男の人間牧場」(「週刊新潮」8/28号) 第3位 「天皇が漏らされた2015年『訪韓』のご決意」(「週刊文春」8/28号) 第4位 「安倍『連日の歯医者通い』の異変」(「週刊ポスト」9/5号) 第5位 「湯川遙菜さんの父親が慟哭告白」(「週刊現代」9/6号) 第6位 「『女性に優しい企業』ランキング」(「週刊朝日」9/5号) 今週の論争記事 「朝日新聞の慰安婦報道検証記事について」 講談社現代新書から『ジャーナリズムの現場から』という本が出た。この本に関わったわけではないが、このタイトルは私が週刊現代編集長時代に作った2ページ連載のタイトルである。 若い編集者に、ジャーナリズムの中で起きていることを勉強してもらおうと始めたもので、自分で言うのはなんだが、内外から好評の連載であった。今回の人選は、私には今ひとつピンとこないが、懐かしい。 注目記事には取り上げなかったが、現代のみのもんたインタビューとポストのビートたけしの連載に注目すべき発言がある。まずは、みのから。 「最近のテレビが権力に弱くなったのは確かです。堂々と論陣を張っていないように見えますね。生意気に聞こえるかもしれませんが、僕が辞めてしまったことで、視聴者が損をしているような気がします」 みのに言われたくない気はするが、今の局アナはもちろんのこと、コメンテーターに聞くに値する人物がいないことは間違いない。お次は、たけし。 「オイラは昔から『オネエチャンと食い物がセットになったら番組は終わりだ』と思っている。それが一番簡単で、それなりに形になる安易な方法なんでね」 テレビ東京が、予算がないため苦肉の策で始めた安いタレントを使った旅と食い物企画を、他局が物真似した番組が花盛りである。それに、NHK BSの『街歩き』の物真似。あとは無駄に声を張り上げるお笑い芸人が大挙して出る番組ばかりだから、地上波で私が見たい番組はほとんどない。凋落しているのは、フジテレビだけじゃない。このままでは、テレビを見る人間は減るばかりであろう。 さて、今週はどの週刊誌を見ても朝日新聞バッシングの記事ばかりである。そこで各誌の論調やタイトルを俯瞰して、私なりの考えを述べてみたい。 朝日新聞は8月5日朝刊で「慰安婦問題 どう伝えたか」と題する自社報道を検証する記事を掲載した。その中で、戦争中、植民地だった朝鮮の女性を暴力などを使って強制的に慰安婦に徴用したと話した吉田清治氏(故人)の証言を、当時は「虚偽」だと見抜けなかったと認め、当該の記事を取り消した。 当然ながら、週刊誌から一斉に「朝日新聞、それ見たことか」と、大バッシングが起こっている。 今週もポストや現代が叩いているが、まだかわいい(?)ほうだ。文春、新潮のタイトルはもっと厳しい。「朝日新聞よ、恥を知れ!」(文春)、「全国民をはずかしめた『朝日新聞』七つの大罪」(新潮)。新潮は、コラムを持っている櫻井よしこ氏も担ぎ出して「不都合な史実に向き合わない『朝日新聞』は廃刊せよ」と迫っている。 「『職業的詐話師』と秦氏が喝破した吉田氏の嘘を、2014年までの32年間、事実上放置した朝日は、その間、捏造の『強制連行』説の拡散を黙認したと言われても仕方がない。(中略)史実を曲げてまで日本を深く傷つけた朝日は、全力で国際社会に事実を伝えた上で、廃刊を以てけじめとすべきだ」(櫻井氏) 私はもう一度、朝日の当該記事を読み直してみた。吉田証言は指揮命令系統からも、当時、吉田氏がいたとされる済州島に陸軍の大部隊が集結する時期も事実とは思われないのだから、もっと早く虚偽だという判断はできたはずである。 なぜ今なのか、という疑問がわく。文春によれば、木村伊量社長の判断だというが、木村社長は「ちゃんと謝ったほうがいい」という旧友に対して「歴史的事実は変えられない。従って謝罪する必要はない」と答えたというが、これもおかしな話である。 吉田証言は歴史的事実ではなく、明らかな虚偽である。虚偽を報じたのなら、潔く訂正して謝罪するのが当たり前ではないか。また、他紙も吉田証言を使ったではないかという言い方も見苦しい。 推測するに、安倍政権になって右派的論調が強まり、部数的にも苦戦しているのであろう。首相動静を見ていると、木村社長は安倍首相と何度か会っているから、直接苦言を呈されたのかもしれない。そこで弱った木村社長が決断したのではないか。だが社内には、この時期にこうしたものを載せるのは如何なものかという反対意見も多くあるはずだ。そこで吉田証言が嘘だったことは認めるが、強制性に対してや植村隆記者の書いた記事に関しては「事実のねじ曲げはない」と強弁する、謝罪はしないということで手を打ったから、あのような中途半端な検証記事になったのではないのか。 しかし、これだけの大誤報を認めた以上、木村社長は謝罪会見を開き潔く辞任すべきだろうと、私も思う。その上で、日韓併合や植民地時代の苛烈な支配、原爆症で苦しむ朝鮮人被爆者や慰安婦たちの苦しみを、この誤報で帳消しにしてはいけないと主張するべきではないか。 戦時下で、多くの朝鮮人女性が甘言をもって慰安婦にされ、他人には言えない苦労を強いられたことは歴史的事実なのだ。これから朝日がやるべきことは、吉田証言とは別の軍の強制性を示す事実を総力を挙げて取材し、紙面で発表することである。そうしなければ、右派メディアや論客たちによって、「強制性」についてはもちろんのこと、従軍慰安婦は自分から志願し、カネも自由もふんだんにあった悪くない“職業”にされかねない。 週刊朝日は当然ながらこの問題に触れていないが、田原総一朗氏がコラムで触れている。 朝日新聞の検証記事には納得しがたい点が多々あるが、今の週刊誌の朝日叩きには、いずれも強いナショナリズムがバネになっており、それに拒否反応を覚えてしまうので、朝日頑張れと言いたくなると。 しかし、この記事に対する「投書」が紙面に一通も掲載されないことを難じている。私も同感である。自分たちの父祖がやったことを決して忘れず、それについて考え続けることこそ、今の日本人に最も必要なことである。右も左も「バカが多い時代」だから、「日本人はなぜ、『バカ』になったのか 養老孟司×内田樹」(現代)、「大バカの壁」(新潮45)のように、バカ企画が溢れるのだ。 6位は朝日の女性に優しい企業の特集。「女性の役員比率」のベスト5は、P&G、ジョンソン・エンド・ジョンソン、日本GE、トレンドマイクロ、ツクイの順。 「女性の管理職比率」のベスト5は、ツクイ、ユニリーバ・ジャパン、P&G、資生堂、大丸松坂屋百貨店となる。当然ながら、消費者と直接取引する企業が上位にきているし、外資系が多い。 安倍首相は、企業の指導的地位での女性の割合を2020年までに30%にするなどと大風呂敷を広げているが、2013年度では民間企業に占める女性管理職の割合はたった6.6%で、それも2年前に比べて減少しているのだ。安倍さんは、現実を見る目を持つべきである。 湯川遙菜なる人物が、シリアのイスラム過激派「イスラム国(ISIS)」に捕まった映像が流れ、釈放を求めて日本側との交渉が水面下で行われ始めているようだが、安倍首相はさほど関心を持っていないようである。 ポストによれば、広島市の土砂災害にはゴルフを切り上げて官邸に戻ったが、この件を知らされてもゴルフを切り上げることはなかったという。以前の「イラク人質事件」のときは自民党幹事長として自己責任論を展開した安倍さんにしてみれば、今回も自分勝手に危険区域に入り込んだのだから、という想いがあるのかもしれない。 現代によればこの湯川氏、かなり変わった人のようだ。本名は正行というそうだが、彼は多額の負債を抱えて行方をくらましていたとき、「男性の象徴である場所を切断し、切腹を図ったのだ!(自殺に)失敗した時は女性として生きようとも思っていた」とブログに書いている。戦時中、中国でスパイとして活動し処刑された「男装の麗人」川島芳子の生まれ変わりだと考えるようになったそうだ。 なんの知識もないのに戦地での護衛や戦闘を行う民間軍事会社を作り、シリアやイラクに“見学”に行くのでは、政府でなくともいい加減にしてくれとは思うが、人命は地球より重いのだから、無事帰国できることを祈りたい。 安倍首相批判では、どこより鋭いポストに気になる記事がある。安倍首相が連日、歯医者通いをしているというのである。 中南米訪問から帰国した8月4日、6日、11日、12日も歯医者で見てもらっているという。昨年4月にロシアを訪問してプーチンロシア大統領と首脳会談の直前にも歯が痛くなり、現地で大騒ぎになったそうだ。 強いプレッシャーやストレスで歯に症状が出る人は少なくないようだが、ポストによると安倍首相の持病である「潰瘍性大腸炎」との関係がウワサされ、悪化しているのではないかと永田町ではささやかれているという。 歯科医師の杉山正隆氏は、こう話す。 「腸内の歯のバランスは口腔内の歯のバランスと符合します。ストレスや体調を崩している時には口内の悪い菌も腸内の悪い菌も増えるのです。潰瘍性大腸炎の持病を抱える首相が、主治医から腸のことも考えて口内治療に力を入れるように指導されているとも考えられます」 安倍首相の当面のライバル、石破茂氏が安倍首相が打診している安全保障法制担当相を断ったことで、党内の次期総裁をめぐる争いは熾烈になりそうだし、内憂外患の安倍首相に忍び寄る病魔の影。週刊誌的ではあるが、気になる情報ではある。 さて、文春にも気になる記事がある。天皇が来年、訪韓したいと漏らしたというのだ。 天皇皇后に近い千代田関係者の話によると、7月に天皇皇后が宮城県のハンセン病療養所を訪問された際、こう話したというのである。 「皇后さまはこうおっしゃったのです。陛下は戦後70年の節目にパラオと韓国をご訪問されたいお気持ちです、と」 来年は戦後70年、日韓国交正常化50周年の節目の年である。しかも28年前、皇太子夫妻だった天皇皇后は韓国を訪問することが決まっていたのだが、美智子さんの病気のため断念したということがあったため、お二人にとって格別の想いがあるというのである。 先日、山口二郎法政大学教授と話したとき、今の安倍政権をチェックするのはアメリカと天皇しかいないということで話が一致した。 折に触れ、天皇皇后が日本の現状を憂いていることが伝わってくる。もし訪韓が実現すれば喜ばしいことだが、ことはそう簡単ではないだろう。 そこで、ウルトラCとして皇太子の訪韓ならありえるというのだ。皇太子が水の研究をライフワークにしているのは有名だが、来年4月に国際会議「世界水フォーラム」が韓国で開かれるのだ。毎回なんらかの形で参加をしているフォーラムだから、それを「突破口」にしようというのである。ぜひ実現してほしいものだ。 さて、8月5日、タイ・バンコクのコンドミニアムで生後間もない9人の乳幼児が保護される事件が発生した。どの子どもも、ある日本人男性がタイの代理母に産ませた子どもだと判明し、タイの国家警察が捜査に乗り出して大きな騒ぎになっている。 文春の取材に、代理母の1人で、男女の双子を産んだアナンヤー・ペンさんがこう語る。 「産み終えた後、子どもたちはすぐに私から引き離され、一度も顔を合わせることはありませんでした。最初から、父親だけではなく、卵子の提供者も教えてもらえませんでした。出産後に看護婦が『産まれたのは日本人と白人のハーフだった』とこっそり教えてくれました」 このほかにも7人の子どもがおり、そのうち4人はすでに国外に出ているそうだ。この事件の抱える問題の大きさは文春、新潮がともに巻頭で特集を組んでいることでもわかる。 タイ警察はこの男性が事情聴取に応じなかったため、名前や生年月日を公表し、この男性が重田光時氏(24)だと判明した。 彼の父親は重田康光氏(49)で、IT企業大手「光通信」の創業者である。文春によれば、「光通信」は携帯電話の販売代理店からスタートした会社で、浮き沈みはあったが現在はグループ会社200社以上を抱え、連結の売上は5,600億円あるという。 光時氏は長男で、「光通信」の株などを持ち資産は100億円を優に超えるといわれる。独身の大金持ちが、なぜ代理出産で多くの子どもを産ませたのか? 光時氏は相続税対策などと言い訳しているようだが、そんな説明で納得する者はいないだろう。 新潮は、警察が踏み込んだとき子どもの世話をしていた27歳の女性がいて、「この子らの母親です」と答えたと報じている。光時氏の彼女と思われるが、「実は彼女、もともとは男性で、最近性転換手術を受け、女性になった人物なのです」と、地元メディアの記者が話している。 しかし、同性婚で子どもを作れないからといって、何十人も代理出産させるというのはありえない話だろう。しかも代理出産に当たって、光時氏は女性側にさまざまな条件を出しているのだ。 先のアナンヤー・ペンさんがこう語る。 「クリニックの担当者から、胎児の発育状況や健康状態にかかわらず、『お産は9カ月目に帝王切開で行う』と言われました。また、『胎児に障害や、健康状態に少しでも異常が見られるようなら即刻中絶してもらう』とも言われました」 タイのほか、インドでも2人産ませたという情報もある。しかも光時氏は女の子はいらなかったようだ。男の子の名前にはすべて「ミツ」という発音が入っているそうだが、女の子には入っていない。 代理出産してくれた女性には約100万円近く払われたそうだから、現時点でも6,000万円以上が使われていることになるという。光時氏に代理母を2人紹介した女性が昨年8月、バンコクの日本大使館にメールを送り、こう警告していたと『文春』が報じている。 「彼は『毎年10人から15人の子どもが欲しい』と言っており、100~1000人もの子どもを作ろうと計画しているようです」 謎を解く鍵になるかもしれない情報がある。文春は父親・康光氏の高校時代の愛読書がヒットラーの『わが闘争』で、彼の会社はさながら“重田教”で、重田会長を神様のようにあがめていると元社員が語っている。 しかも、両親もカンボジアにある光時氏の隠れ家を何度か訪れ、母親が赤ちゃんを抱きしめてキスしていたと報じているから、光時氏が独断でやっているのではないようである。 代理出産というやり方で「重田帝国」を築くつもりなのだろうか。新潮で精神科医の町沢静夫氏がこう分析している。 「この人物は、斡旋業者に(中略)、自分の遺伝子を多く残すことが社会にとって善だという主旨の話もしています。(中略)この発想から、『生命の泉』計画など、優性思想に基づいて優秀なアーリア人をどんどん増やし、ドイツ民族の繁栄と純血を守ろうと、ナチス・ドイツのヒトラーが行った一連の政策に通じるものがあると思わざるを得ませんでした」 『生命の泉』計画とは、ナチス親衛隊長官だったヒムラーが、優秀な親衛隊隊員とドイツ女性をカップリングし、生まれた子どもはすぐ母親から引き離し「子どもの家」で育てたことをいう。この計画によって4万人の子どもが“生産”されたといわれているそうだ。 私もこの話を聞いて『ブラジルから来た少年』という映画を思い浮かべた。ブラジルでヒトラーのクローンを現代に再生させようと企む科学者と、それを阻止しようとするナチ・ハンターのユダヤ人との闘争を描く、アイラ・レヴィン原作の映画化である。 光時氏は、精子を保存冷凍する機械を設置したいと話していたという。豊富な資金があれば、彼の死後も保存された精子で代理出産を続け、念願の子孫を1,000人にすることも不可能ではない。 その子どもたちが成長して結婚し、子どもをつくれば100年後には……。 光時氏たちがそう考えているのか、現時点ではわからない。だが、科学の進歩は生命倫理の枠を一気に超えてしまうかもしれないのである。文春は「女性を『産む機械』のように使う光時氏は、生命倫理を冒涜しているとしか思えない」と難じているが、重いテーマがわれわれに突きつけられた事件であることは間違いない。 今週の第1位は、橋本聖子参議院議員(49)が高橋大輔選手(28)にキスを強要したという文春の記事。 ちと古いのが難だが2月23日、ソチ五輪閉会後に橋本議員が選手村にあるJOCの部屋にスケート選手たちを集めて酒盛りをした時のことだ。酒が入った聖子ちゃんが次々に選手たちに抱きつき、ついに“氷上の貴公子”高橋選手の肩に腕を回し、キスをした瞬間の写真がグラビアに載っている。 巻頭の写真だけを見ると、熱愛中の二人がダンスをしているうちに唇を自然に合わせたようにも見える。だがページをめくると、嫌がる高橋選手に襲いかかるようにして聖子ちゃんがキスをせがんでいることがよくわかる。 「これは自身の権力を利用した、パワハラ、セクハラといえるだろう」と文春は書いている。橋本議員は強制した事実はないといっているが、写真を見る限り「強制性」ありと見る。これで次の入閣はおじゃん? 彼女の入閣を阻止しようと考えた誰かが「落とす」ために今ごろ発表したのかもしれないが、身から出たサビ、致し方ない。 (文=元木昌彦)「週刊文春」8/28号 中吊広告より
朝日新聞「慰安婦虚報」を糾弾する週刊誌に疑問符 日本人は本当に“被害者”なのか――
今週の注目記事 「朝日新聞『慰安婦虚報』の『本当の罪』を暴く」(「週刊ポスト」8/29号) 「『従軍慰安婦記事』日本人を貶めた朝日新聞の大罪」(「週刊現代」8/30号) 「韓国・朴槿恵は『密会男』に操られていた!」(「週刊現代」8/30号) 「『エボラ出血熱日本上陸』の最大リスクは『中国人とコウモリ食』だ」(「週刊ポスト」8/29号) 「タイで15人の赤ん坊をつくったIT御曹子(24歳)の奇抜な家族観」(「週刊ポスト」8/29号) 「竹中平蔵『日本の消費税増税は失敗する』」(「週刊ポスト」8/29号) 「ユニクロ・柳井が封印した『一族』の物語」(「週刊現代」8/30号) 「日本人女性『1000人のオナニー』」(「週刊ポスト」8/29号) 今週は、現代とポストが合併号開けの平常号である。休みの間、STAP細胞の笹井芳樹氏の自殺があり、朝日新聞では慰安婦報道の検証があったりで、満を持しての「特集」を期待していたのだが、笹井氏の自殺に関してはめぼしい記事はなかった。 朝日新聞の誤報検証記事についても、現代までが朝日新聞の「大罪」を指弾しているが、内容的にはポストと同じ目線である。当然ながらポストのほうが朝日新聞、慰安婦問題批判には年季が入っているから、内容的にはポストの圧勝。 今週水曜日に発売される文春、新潮の朝日新聞についての記事も、大方想像がつく。 といったわけで、今週は順位をつけるほどの記事がなかったので、全部平場、ドングリの背比べ的並べ方になった。 まずは、ポストが全国の女性1,000人に聞いたオナニーについてのレポートから。 そのうち既婚者の比率は約65%で、子どもがいる女性が全体の6割弱を占める。年齢層は20~82歳までで、平均年齢は44.6歳だそうだ。 小見出しを並べてみる。オナニーは4割超の女性が「したことがない」。セックスとオナニーは完全に別腹である。一番したくなるのは「生理前」と「排卵前」。約半数が「5分以内」にちゃちゃっと済ませる。秘密のアイテムは「お風呂でシャワー」。過半数が「最高のおかずは妄想」。「オナニーしてます」言えるのはたった3割。死ぬほど恥ずかしい「親バレ」「子バレ」の瞬間。 まあ、なんと言いましょうか、やはりこの~女性用オナニーグッズが売れるわけですな。 佐野眞一氏の『あんぽん』(小学館)や橋下徹大阪市長について書いた週刊朝日の記事を持ち出すまでもなく、功成り名を遂げた人の「出自」を暴くというのが、週刊誌ノンフィクションの常道である。 そこには、もはやあなたは公人なんだから出自も含めてすべて開示されても致し方ないという、メディアや書く側の一方的な思い込みがあるのではないか。今回もユニクロ柳井正氏の「地元嫌い」を親族の出自と絡めてルポしているが、柳井氏を知る上でこうした情報がどれだけ役に立つのか、私には読み終わってもよくわからなかった。 柳井家の親族の1人がこう話す。 「土地から離れようとしているだけでなく、一族からも距離を置こうとしているのは寂しい」 正氏の父・等さんがユニクロの前身となった「小郡商事」を作ったが、実は、もう一つの親族が作った「小郡商事」があったというのである。もう一つの「小郡商事」は、等さんの兄で正の伯父・柳井政雄氏が作ったものだという。 この政雄氏は1908年、現在の山口市で牛馬商を営む父柳井周吉氏の4男として生まれた。 「政雄氏の著書『同和運動の歩み』によれば、尋常高等小学校中退後、炭鉱産業が隆盛だった宇部市の炭鉱で働くなどして青年期を過ごす内に、極道の世界に足を踏み入れたという」(現代) 政雄氏の息子、澤田正之氏はこう言う。 「46年に山口市議に当選してから政界にも人脈が広がった。やくざにも警察にも顔が利くので、重宝がられる。だから周囲からいろいろ頼まれごとをするのですが、断らない人だね。(中略)そうこうするうちに様々な事業に関わるようになっていった。地域で困っているような人を自身が経営する会社で引き受けて面倒も見ていました」 親分肌で面倒見がいい、東映任侠映画に出てくるような人物だったのだろう。伯父の政雄氏や父親の等氏は地域に根差した家族的経営を貫いていった。 しかし柳井正氏は、等氏らが行ってきた家族的経営を批判することから実業家の歩みを始めたという。 正氏は著書『一勝九敗』(新潮社)の中で「義理人情に厚く、生業家業といった観点で仕事をし、企業家とか経営者といった観点はなかった」と彼らのやり方を評している。 しかし、そうした正氏の経営姿勢が功を奏し、広島県でユニクロ1号店を誕生させてから今年で30年、当時年商1億円ほどだった「小郡商事」は、今や1兆円を売り上げる世界のユニクロへと成長したのだ。 ユニクロの前身となった紳士服開業の地は今は空き家で、かつてそこに本社が置かれていたことを示す痕跡はないという。どういう理由で正氏が「故郷を捨て」たのかはわからない。それを彼自身の口から聞いてみたいものである。 ポストで竹中平蔵氏を直撃している。インタビュアーは須田慎一郎氏。嫌な質問もしているのだが、竹中氏はのらりくらりといつものように体をかわしている。 だが、この部分は傾聴に値する。「6月の勤労者世帯実収入は、前年同月比で6.6%減ったが」という質問に対して、 「竹中 それは消費税が上がった影響が大きいでしょう。消費で見ると3月には駆け込み需要で増えているが、5月の落ち込みはひどかった。内閣府の想定以上だったと思います。 これは強調しておきたいのですが、そもそも私は消費増税には反対の立場です。消費税を上げたらマイナス効果が大きいというのは当たり前の話です。安倍さんにしても、本音では消費税は引き上げたくなかったと思います。(中略) 米ハーバード大のアルバート・アレシナ教授がまとめた『アレシナの法則』というものがあります。多くの国のケースで、財政再建に成功した国と失敗した国を検証しています。 結論は極めて常識的で、先に増税した国は失敗している。一方、公務員の給与や社会保障などとことんまで歳出削減したうえでそれでも足りない部分を増税で補った国、これだけが成功しているのです。(中略) 今の社会保障制度を前提に続けるならば、消費税率を30%強にしても財政赤字は残る計算です。消費税をいくら上げても足りないんです。だから、幸いにして高齢でも働けて年金をもらわずに済む人はもらわないようにしないといけないのではないか。これはすぐにはできませんから、時間をかけて議論していく必要があるでしょう」 この男、若者や女性たちから“搾取”するだけでは足りないと、年寄りたちも働かせ、年金を召し上げて搾り取ろうという算段のようだ。こうした人間がのさばっていられる国が住みやすいわけはない。 さて、タイでは15人の赤ん坊を作ったIT御曹子(24歳)の奇妙な行動が問題になっている。 ポストによれば 「騒動の発端は8月5日、タイの首都バンコクのマンションで、日本人男性が父親となり代理出産で生ませたとされる生後1か月~2歳の乳幼児9人が警察により保護されたことだった。タイ警察によれば、男性の子は計15人に上り、すでに4人の子供が男性とともに出国しているという。13日現在、15人中9人の子供の父親のDNAが同一人物だと判明している。ただし父親はこの24歳の男性であるかどうかは、DNA上は確認されていない」 という。 人身売買目的ではないようである。ではなぜこの男性がこれほど多くの子どもを代理出産で生ませ、日本に連れて行こうとしているのか? この御曹司、日本のIT企業「光通信」創業者の重田康光会長の息子で、同社の大株主だそうだ。光通信の全株式のうち1.44%にあたる68万5500株を保有し、12日の終値ベースの時価総額は約48億円。13年3月期の年間配当金は140円だから、年に約1億円の配当を手にする計算となるという。 そしてこの御曹司は、光通信の事業を受け継ぐ可能性がある。知人の経営者はこう語っている。 「優秀な社員を外部から招聘したり育てたりするといった考えよりも、一族で会社を支える発想に変わっているように思います。本当に信用できるのは誰かを考え、親族という答えになったのではないか。(中略)そうした家族を重視する考え方が代理出産にもつながっているのではないでしょうか」 ユニクロ柳井氏とは真逆に近い発想だが、それでもなぜ、こんなに多くの子どもが必要なのだろうか? まだ何か裏がありそうな気がする。 ところで、致死率は最大で90%という恐怖の感染症・エボラ出血熱が西アフリカで史上最大規模の猛威をふるっている。 今さらだがエボラ出血熱の特徴について、ポストで感染症専門家の元小樽市保健所所長・外岡立人氏がこう解説する。 「感染者には発熱や頭痛、下痢、内出血に加え、皮膚など全身からの出血といった症状が現われます。ワクチンや有効な治療法はなく、感染すれば50~90%が助からないとされます。インフルエンザやSARS(重症急性呼吸器症候群)のように咳やくしゃみでうつることはなく、発病者の血液や汗、糞便などに潜んでいるウイルスが傷口や粘膜を通じて入り込むことによって感染する。西アフリカで感染が広がっているのは、亡くなった人を埋葬する時に亡骸を触る習慣があるからだと考えられています。また、公衆衛生のレベルが遅れていて、医療担当者の知識も不足している。感染拡大阻止に必要な予防衣やゴーグル、手袋も十分に揃っていないのが現状です」 エボラ出血熱の感染源と考えられているのは、コウモリである。 「コウモリはエボラウイルスの自然宿主であり、西アフリカにはコウモリを食べる習慣がある。過去に流行した際も、コウモリから人に感染したと考えられています。米紙ニューヨーク・タイムズが報じたところでは、WHOは今回の流行について昨年12月にギニア奥地の小さな村に住む2歳の子供がコウモリと接触して感染したのが発端だと見ているようです」(外岡氏) ここからポスト流というのか、あの中国が危険だと、こう持ってくる。 「西アフリカ同様に、コウモリを食べる文化が存在するのが中国である。中国本土にある広東料理店店主が語る。広東省周辺には野生動物を一般的な家庭料理として食べる習慣があり、市場でも食用コウモリが売られています。一部では高級料理の食材として利用され、クコの実や生姜と一緒に丸ごと煮込んでスープにしたりします。スープに浸ったコウモリの肉も食べる。繊維が細く、味はさっぱりとしていて鶏肉に近いですよ』」 現代ではアフリカ各地でエボラ出血熱の治療にあたった米国ジョージア州のフランク・グローバー医師が、こう語っている。 「すでに、感染者が日本に入ってきているかもしれません。日本を含め、世界中でアウトブレイクが起こる可能性があるのです。1970年代に未知のウイルスHIVがアフリカで発生して世界中に蔓延しましたが、同様のことが起きることも考えられる。エボラは数週間で死に至りますから、さらなる悲惨な状況が起きるかもしれないのです」 このウイルスと同様の殺人ウイルスが蔓延する恐怖を映画化した『アウトブレイク』が封切られたのは1995年である。あのときは映画の中だけだと思っていたのに、現実が追いかけ、追い越していくのだ。こうした治療の難しい病気は、これからますます増えていくのであろう。それによって人類は滅びるのかもしれない。 現代では韓国の朴槿恵大統領に男がいて、その男に操られていると報じている。 朴大統領(62歳)が、セウォル号が沈没した4月16日の日中、男と密会していて、7時間にわたって音信不通だった――こんな情報が今、韓国国内を騒然とさせているというのだ。 この密会説を看過できなくなった韓国の野党・新政治民主連合の朴院内代表は7月7日、国会の運営委員会に、朴大統領の最側近である金大統領府秘書室長を呼んで問いただした。 その結果、金室長もセウォル号の事故当日、朴大統領がどこにいたか把握していなかったことが明らかになったのだ。 朴大統領には、彼女の「男」として俎上に上った男性が2人いるという。1人は父親の朴政権時代に、韓国のラスプーチンとの異名を取り、青瓦台に自由に出入りして権勢を欲しいままにした崔牧師(81歳で死去)。 もう一人が崔牧師の娘婿・鄭氏(59)だという。鄭氏は秘書室長として朴氏の一切を取り仕切ってきたが、04年にスキャンダルになるのを恐れて室長を辞任していた。 だが、その鄭氏が今年5月に電撃離婚していたのだ。しかも離婚に当たって、全資産を妻に渡し、さらに一人娘の親権も妻に譲ったというのである。そして要求したのは「夫婦時代に知れ得た一切の個人情報を口外しないこと」であった。 産経新聞は8月3日付で、加藤達也ソウル支局長が「朴大統領が旅客船沈没当日、行方不明に……誰と会っていた?」という記事を書いたのだが、この記事に対して国家元首に対する冒涜であり、訴訟も辞さないと青瓦台が過剰に反応し、ソウル中央地検は8月9日、加藤支局長に対して、出国禁止措置を取った上で18日に出頭するよう通知したという。 私が知る限り、民主国家で海外メディアに対し、ここまで厳しくするのは聞いたことがない。かえってやましいことがあるのではないかと、疑われてしまうのではないか。 現代によれば、韓国経済も失速気味で、韓国のGDPの2割弱をたたき出しているサムスン電子が、第2四半期決算で、売上高約9%減、営業利益24%減と大ブレーキになっており、自動車業界も、最大手の現代自動車の営業利益が13%減、鉄鋼業界も最大手のポスコが20%の減益となっている。 政治的に追い込まれている朴槿恵大統領は、このスキャンダルが事実なら、彼女の明日は真っ暗闇であろう。 朝日新聞は8月5日の朝刊で「慰安婦問題 どう伝えたか」と題する検証記事を組んだ。その中で、韓国・朝鮮の女性を強制的に慰安婦に徴用したと話した吉田清治氏(故人)の証言について「虚偽だ」と判断し、記事を取り消す、当時は虚偽の証言を見抜けなかったとした朝日新聞の記事が大きな話題を呼んでいる。 これまでもポストは、従軍慰安婦に対する軍の「強制性」があったことを否定しており、ここぞとばかり舌鋒鋭く切り込んでいる。 「多くの左派言論人や反戦活動家が『慰安婦が苦しんだのは事実だから、強制連行がなかったとしても問題の本質は変わらない』と話をすり替えていることだ。これは決定的に間違っている。なぜなら、世界で日本が『特殊な性犯罪国家』と非難され続けてきた理由は『強制連行』の一点だからだ。(中略)米軍はじめ世界中の軍隊が『強制連行ではない慰安婦』を雇っていたのであり、『女性たちが苦しんだ』ことは日本だけが非難される問題ではない」(ポスト) さらに「朝日新聞は検証記事で吉田証言の記事は取り消したが、植村記事については『事実のねじ曲げはなかった』と強弁した。それは、韓国の反日団体、日本の“人権派弁護士”と連携して『強制連行』を国際社会に浸透させ、日本政府からカネを巻き上げる片棒を担いだという疑惑こそ、朝日が絶対認めたくない慰安婦報道の急所だからではないのか」(同) ポストは 「朝日の虚報によって日本国民は冤罪の犠牲者になり、国際社会に慰安婦=性奴隷説が定着していく。06年には米国議会調査局が『日本軍の慰安婦システム』と題するレポートを発表。吉田氏の証言が引用され、翌年には米下院で日本政府に対する慰安婦への謝罪要求決議が成立した」 と、朝日新聞のでたらめな報道で日本人全体が辱められたと憤る。 西岡力基督教大学教授もこう言う。 「朝日が報じたような事実はなく、慰安所では外出の自由もあった。朝日が吉田証言を完全に否定した以上、日本だけが国際社会から性奴隷国家だと批判される理由は全くないといえます」 海外メディアがこの朝日新聞の検証記事を報じないことや、安倍政権の河野談話を見直ししないという姿勢も、こう批判する。 「国内では朝日を批判しながら、国際的には朝日の虚構から組み立てられた河野談話を踏襲するダブルスタンダードでは、世界に広がった『性奴隷』のイメージを払拭できるはずがない」 現代もポストほどではないが、こう書いている。 「度重なる誤報にきちんと向き合わず、訂正を行わなかった朝日の怠慢は、韓国の反日感情を高めた挙句、謂われなき日本叩きのための『武器』まで与えてしまったのである。朝日の誤報以降、日韓の歴史が歪められたとも言える」 まるで日韓関係の悪化は朝日の従軍慰安婦報道にだけあるかのような言い方ではないか。朝日新聞・植村隆元記者の数本の従軍慰安婦についての記事が誤りだったとしても、日韓併合や植民地時代の苛烈な支配、原爆症で苦しむ朝鮮人被爆者や慰安婦たちの苦しみを、この誤報で帳消しにはできない。 8月6日付の朝日新聞で、父も祖父も太平洋戦争中に強制収容された日系人、米ジョージ・ワシントン大学教授のマイク・モチヅキ氏がこう語っている。 「多くの日本人がもう『もう十分だ。未来志向で行こう』と言うが、それを言うのは被害者の側であって、日本人はまず『私たちは忘れない。過ちを繰り返さない』と言い続けるべきだ」 NHK BS1スペシャル『オリバー・ストーンと語る 原爆×戦争×アメリカ』でも、オリバー・ストーン監督がおおむねこう語っている。 「記憶こそが我々を人間たらしめる『よすが』なのだ。自分が何を為したのかの記憶なくして人は後悔したり罪の意識を抱くことはない。歴史家が記憶を残すのはそれを忘れないためなのだ」 朝日新聞が誤報を認めたからといって、日本がアジアでした行為を抹消することはできない。原爆を落とされても、核の平和利用だと言われれば数多の原子力発電所を作り、あれほどのことをされたアメリカを憎まず、植民地のように付き従う日本という国は、世界から見れば理解しがたい人間の塊のように見えているのではないか。 自分たちの父祖がやったことを忘れず、それについて考え続けることこそ、今の日本人に最も必要であること、言うまでもない。 (文=元木昌彦)「週刊ポスト」8/29号 中吊り広告より
フライデー元編集長が思いを馳せる「ビートたけし襲撃事件」と、老いらくの恋

週刊文春 2014/07/17日号






