今週の注目記事 ・「女優・児島美ゆきが初告白『高倉健さんと暮らした300日』」(「週刊現代」1/3・10号) ・「2014『安倍総理の晩餐』名店&迷店ガイド」(「週刊新潮」12/25号) ・「『安倍の終わり』がはっきり見えた“爆弾低気圧”小泉進次郎の大渦」(「週刊ポスト」1/1・9号) ・「小泉進次郎が泣いた!安倍・石破との危険なトライアングル」(「週刊文春」12/25号) ・「国富の7割を握る韓国財閥の傲慢な日々」(「週刊新潮」12/25号) ・「ビートたけし『2014ヒンシュク大賞』決定!」(「週刊ポスト」1/1・9号) ・「百田尚樹氏の『殉愛』に続々新証言 たかじん氏が前妻に頼んだ『看取り』」(「週刊朝日」1/2・9号) ・「ペヤング“ゴキブリ騒動”告発学生24歳の仰天食生活」(「週刊文春」12/25号) ・「酒井法子 優美な瞳」(「週刊ポスト」1/1・9号) いよいよ新年合併号の季節。ポストは450円、現代は430円。朝日は410円だが、お得感はない。昔を懐かしんでも仕方ないが、私の頃の新年合併号は150~160万部ぐらい出したものだが、今は文春でも100万部は刷らないだろう。 それにしても選挙疲れか、どれもこれも小粒な記事ばかりである。そう思っていたら今日発売の週刊現代が、高倉健と一緒に暮らしていた女優の告白を掲載した。 この内容は後で紹介するとして、お得感でいえばポストの「ポルノスター10人と行く官能の『湯けむり紀行』DVD48分」というのは、コタツに入ってミカンでも食べながら見るのにちょうどいいかもしれない。 現代、ポストはセクシーグラビアでも競っているが、現代の袋とじ「池上季実子のすべて」と「美しい女性器」は、やや迫力不足。 ポストの「酒井法子」が、なかなかいい。43歳だが、クスリ漬けだった身体は、まだまだおいしそうだ。目力も強く、こんな瞳で見つめられたらクラクラしてしまうかもしれない。年齢が醸し出す色香は、小娘には出せないものだ。2015年は、彼女のヘア・ヌード写真集をどこかで出さないかな。どうですか、「ヘアの商人」といわれた高須基仁さん。一肌脱いでみては。 ところで、「ペヤング」というやきそばはうまいらしく、私の息子もよく買って食べていた。そのペヤングの「ハーフ&ハーフ激辛やきそば」からゴキブリが出たというショッキングな写真がTwitterで流れると、あっという間にその画像が拡散して大騒動になった。 ペヤングの製造元のまるか食品は当初、「製造過程で混入する可能性は考えられない」と否定的だったが、当該の24歳の学生が、まるか食品との詳細なやりとりをツイートしたため、まるかは一転、全商品の生産と販売を休止すると発表せざるを得なくなった。 まるかはその商品の調査を外部の検査機関に依頼し、「混入していたのは体長約2センチのクロゴキブリで、加熱されていた」ことが判明したという。まるか食品は従業員170人ほどで、売上高は127億円だそうだが、数カ月の生産休止というのは痛いことであろう。 文春によれば、男子学生には代金4,599円が返金されたという。これは彼がペヤングファンで大量に買い込んでいたからだ。くだんの学生は都内の理系大学に通っていて、研究室に大量のペヤングを持ち込んで「ペヤング漬け」の食生活を送っていたという。現在、彼は卒論の実験で大変なところに、この騒動の心労によるストレスで相当参っているそうだ。 だいぶ昔になるが、板橋のあるそば屋に友人と一緒に入って、私はもりそば、彼はたぬきそばを注文した。出てきたたぬきをうまそうに食べて汁を飲み込んだら、どんぶりの底にゴキブリがへばりついているのを発見してしまった。以来その友人は、そば屋で種ものが食べられなくなってしまった。ペヤングファンは、もう一度戻ってくるのだろうか? やしきたかじんの遺産をめぐるゴタゴタはいささか食傷気味だが、もう少しお付き合いいただきたい。 先週の女性自身もやっていたが、たかじんが1993年に結婚して02年に離婚した2度目の奥さんについて、百田尚樹の『殉愛』(幻冬舎)では、たかじんが「(相手が)ヨリを戻したいと言うてきた」が、彼が復縁なんかありえへんとはっきり言ったという箇所がある。 だが、百田はこの前妻を一度も取材しておらず、親族の一人は「事実と異なる」と訴えている。 「話は逆で、たかじんさんのほうから前妻に『やり直してほしい』と何度も言ってきていた。食道がんとわかってからより熱心になりましたが、その頃、前妻はすでに再婚。それでも『僕が死ぬまでだけでも一緒にいてくれ。今の夫と籍抜いてくれ。財産はお前に全部やりたい』と、私もたかじんさんに『あいつしか看取ってくれる人はおらん。なんとかしてくれ』と説得を頼まれた。13年8月頃までそういう連絡があったが、前妻には新しい家庭もあり、断ったんです」 13年8月といえば、たかじんはがんの再発後で、同10月にさくら氏と結婚して、3カ月後に亡くなっている。 また、維新の会の衆議院議員で、たかじんのホームドクターのような存在だったという伊東信久氏は、さくら側がたかじんと実の娘は不仲だったと言っていることに対して、たかじんは娘のことをとても気にかけ心配していたと話している。 たかじんの弟子、打越元久氏もこう証言している。 「長女は00年頃から数年間、中国・上海で暮らしていたのですが、たかじん氏が心配して上海の家まで様子を見に行ったことがありました。『娘を連れ戻そうと思っていたが、中国語がめちゃめちゃうまくなっていたので感心し、頑張れよ、と言い、帰ってきた』と話していました」 次々に、『殉愛』に書かれたこととは食い違う証言が出てくる。さくら側の言い分だけで書かれた、「愛を知らなかった男が、本当の愛を知る物語である。『永遠の0』『海賊とよばれた男』の百田尚樹が、故人の遺志を継いで記す、かつてない純愛ノンフィクション」は、今厳しい批判に晒されている。 お次は、ポスト恒例のたけしの「ヒンシュク大賞」。今年もSTAP細胞や佐村河内守騒動、号泣県議など、ヒンシュクには事欠かない。 まずは、文春に49歳女性と不倫、100億円払って離婚かと書かれたたけしの自虐ネタからと思ったら、編集部側がパス。やはりまずいと思ったのであろう。 他人になりすまして脅迫メールを送った「パソコン遠隔操作事件」の片山祐輔被告については、 「たいした知能犯かと思いきや、やっぱりあの顔じゃムリだったな(笑)。最後にマヌケがバレちゃったよ。捜査員に見張られてることぐらい小学生だってわかるだろって」 号泣野々村竜太郎県議には、 「大泣き会見は今見ても笑っちゃう。芸人を超えたね。最近の若手は凝った笑いを狙うヤツが多いけど、こういうわかりやすい笑いが実は一番強いんだよ」 大韓航空機の会長令嬢が、ファーストクラスなのにナッツが袋のまま出されたことに激怒して出発を遅らせた問題については、 「この事件、『ナッツ・リターン』って呼ばれてるんだろ? オイラの映画『キッズ・リターン』の丸パクリじゃないか。使用料払えっての」 「現代のベートーベン」佐村河内騒動については、 「“今度は自分で書きました”って新曲でも出したら話題になるのに。交響曲『HIROSHIMA』ならぬ『YOKOSHIMA』なんちゃってさ。儲かるぞ~」 錦織圭の大活躍で、それにあやかって売れっ子の松岡修造が出した日めくりカレンダー『まいにち、修造!』が売れていることについては、 「それならオイラも出してやろうか。『芸人格言カレンダー』なんちゃってさ。“オネエチャンと遊んだっていいじゃない、スケベだもの たけし”“家にカネ入れなくてもいいじゃない、芸人だもの たけし”とか」 最後に登場したSTAP細胞の小保方晴子については、 「真打ち登場か。だけど、佐村河内や野々村と違って、なんだかこの人のことを笑いにくくなっちゃったんだよな~。実際に人生狂わされちゃった人もいるしね。あの“STAP細胞はありま~す!”って会見の時のオネエチャンの目を見てると、なんだか“新興宗教にハマった人”みたいに思えてくるんだよな」 最後に、2014年のグランプリは佐村河内と野々村の両巨匠に決定! 「この2人はヒンシュク界の風神・雷神、ウソつき界の竜虎と呼ぶにふさわしいよ。2人のコンビで来年の『THE MANZAI』に出てきてくれないかな~。文句なしの優勝候補だぞ」 昔「ひんしゅくは買ってでもうんぬん」というキャッチで文庫を売り出した出版社があったな。あそこだな、『殉愛』を出したのは。これって来年のヒンシュク大賞候補? たけしも取り上げていた「ナッツ・リターン事件」は12月5日に起きた。大韓航空の趙顕嫉・副社長(40)が、ニューヨークから韓国・仁川に向かう自社機内で、マカダミアナッツ提供をめぐる客室乗務員の接客サービスに対して激高。離陸寸前だった旅客機を搭乗口に引き返させ、機内サービスの責任者である男性事務長を降ろした「ナッツ・リターン事件」について、新潮は「韓国財閥ではそんなことは日常茶飯事」だとレポートしている。 大韓航空をはじめ、韓進海運や韓進交通など、物流を中心に、観光・ホテル部門やIT部門まで幅広く事業展開する巨大コングロマリット「韓進グループ」は、韓国の資産上位10大財閥の一つに数えられ、年間売上高は約25兆ウォン(日本円換算で約2兆7,000億円)にも上る。 ここの長男・趙源泰も今回問題を起こした姉同様、何かと問題の多い人物らしい。 「2005年、彼が高級乗用車でソウル市内をドライブしていた時のこと。遠世大学校の正門前付近で車の割り込みをした。割り込まれた方の運転手は驚いて急ブレーキを踏み、はずみで助手席の妻が窓ガラスに頭を打ちつけたという」(新潮) 割り込まれた車から母親が出てきて、趙の運転の乱暴なことをなじった。すると趙は激怒して、あろうことか老女の胸を両手で突き、車道に押し倒してしまったという。 彼女は後頭部を地面に打ちつけて入院する事態になり、警察も駆けつけた。 日本でも馴染みのあるロッテでは、副会長の長男が問題児だそうだ。94年、海外留学から一時帰国した際、友人らと飲酒運転をした。その時、自分たちの前に割り込んだ軽自動車の運転手に「軽自動車のくせになまいきだ」と因縁をつけ、頭に瓦を叩きつけるなどして暴力をふるったという。さらに、97年にも大麻使用で起訴されている。 韓国財閥で2位の地位にある自動車メーカーの現代グループでは、麻薬スキャンダルが目立つそうだ。これまでも創業者の孫3人が大麻喫煙で起訴されており、その中には22歳の女子大生もいた。 建設・金融大手の韓火グループでは、金升淵会長の次男が11年、車で接触事故を起こした後、現場から逃走して700万ウォンの罰金を科せられた。 韓国経済を牽引する最大財閥であるサムスン電子グループでも、家族絡みの不祥事が社会からの非難を招いたことがあるそうだ。トップの李健煕会長の長男、在鎔副会長が将来の後継者と目されているそうだ。その在鎔副会長の長男は超エリート私立中学に通っていたが、昨年、これが裏口入学だったという疑惑が浮上した。結局、長男は自主退学に追い込まれ、アメリカに留学したという。 なぜこのように、韓国財閥には不祥事が多いのか? 元朝日新聞ソウル特派員の前川惠司氏がこう解説する。 「韓国の財閥系企業は、政府からの“特恵”を受けてのし上がってきた会社ばかり。現場の苦労を知らないので、株式を公開し、有名企業の仲間入りを果たした今も、一族は従業員に対し、絶対王政を敷くような高慢な態度が取れるわけです」 日本の大企業グループの「御曹司」にも同じような輩が多いと思うが、メディアが弱いのか、日本人が忘れっぽいのか、すぐにそうした話は消えてしまうが、韓国は「恨(はん)の国」だから、国民がなかなか忘れてくれないのだろう。ナッツ・リターン事件はまだまだ尾を引きそうである。 さて先週も触れたが、自民党の大勝で当分の間、総選挙はなさそうだ。一部には安倍首相が憲法改正をやりたいから、2016年7月の衆参同日選挙を仕掛けてくるとの見方もあるが、それはないと私は思う。 なぜなら、自民党内で安倍首相の強引なやり方に批判が出始めているからである。来年9月の総裁選で安倍首相がすんなり選ばれるかどうか、予断を許さない。 その筆頭が、若手のホープ小泉進次郎だとポストも書いている。 ポストは自民党が勝利はしたが、それは多くが棄権したからで、支持した数はわずかであると難じている。 「自民党の小選挙区の総得票は約2546万票だったが、選挙協力した公明党の基礎票(比例代表の731万票)を差し引くと1815万票にとどまる。自民党の比例得票(1766万票)とほぼ一致し、これが本当の『自民党票』と見ていい。全有権者のわずか18%だ」 沈黙した多くの有権者は、安倍政権のやり方をじっと見ている。そして、これ以上安倍首相が勝手放題やるなら、進次郎が党内から動き出すというのだ。 総選挙後も「消費税を上げる2年半後までに経済を立て直さなければすべて自民党の責任。それを考えれば笑っている場合ではない」と苦言を呈している。呈している相手は安倍首相に決まっている。 選挙中も、安倍首相に対して厳しい発言を多くしている。 「アベノミクスの先を考えなければいけない。人口減でも活力と豊かさを引き継げる国づくりには、どの国もやったことがない成長モデルが必要だ。社会保障も若者にツケを遺さないようにしなければいけない」 アベノミクスなどはじめから「幻想」だと、ポストは切って捨てる。 被災復興担当政務次官の進次郎は、中央公論14年7月号でこう語っている。 「戦後と『災後』の最大の違いは、人口増加・経済成長を前提にできるか否か。それができない中で日本がこれからも繁栄を築いていこうとしたら、国全体のモデルチェンジが避けられません」 かつての成功体験を前提とするアベノミクスでは日本は立て直せないと断じたい言い方であると、ポストは書く。 民主党は海江田代表が落選し、1月に代表選挙が行われる。もしここで細野豪志が勝てば、進次郎対細野という次の世代の対立軸ができ、旧世代の安倍の政治が終わるとポストはいうのである。 そうことが簡単に進むとは思われないが、進次郎への期待が大きいことはわかる。だが、まだ33歳である。あと10年は、雑巾がけが必要ではないのか。 文春で進次郎の追っかけ記者の常井健一が、進次郎のこんな地元での演説を記している。 「5年間の議員生活の中で、私に決定的に足りないのは余裕とゆとりです。余裕綽々だった日は一度として、ない。よくここまで耐えた、なんとかやってきたというのが率直な本音なんです。勉強不足な面もまだまだあるし、駆け出しの三十三歳だし、人生経験が足りない」 本人はそのことをわかっている。そこが、ほかの七光り議員と違うところである。またこうも言っている 「これからまた私に対して批判が吹き荒れることがあるでしょう。全国行っても多くの皆さんが温かく歓迎してくれる、メディアも好意的に報道することを、妙に冷めて見ています。褒めた後は粗探しが始まり、叩き落とされるものだから」 安倍首相の周辺では、進次郎に対する冷たい空気が漂うという。 「どうせ石破(茂)さんの子分でしょ。安倍さんのことは嫌いだと思うよ」(安倍首相の側近) それに、父親・純一郎は脱原発派。真っ向から、安倍の原発政策を批判している。こうした厳しい環境が進次郎の人間性を磨いていくとしたら、10年後には天下取りをしているかもしれない。 私が親しくお付き合いしてきた河野洋平が田川誠一、西岡武夫、山口敏夫、小林正巳、有田一寿と自民党を離党、新自由クラブを結成し党首に就任したのが1976年、河野39歳の時だった。 進次郎は、江戸中期の歌舞伎役者である仲村仲蔵をロールモデルとするそうだ。梨園の外から入り、先輩たちに疎まれたが、不屈の精神で芸を磨き研鑽を重ね、端役から人気役者にのし上がった大名跡で、落語にもなっている。 若いにしては渋い好みだが、そこがこの男のいいところである。安倍首相の危険なやり方をチェックできるのは、アメリカか天皇、それに小泉進次郎しかいないのかもしれない。期待大である。 一方の安倍首相はそんなことは意に介さず、毎晩美食に明け暮れていると週刊新潮が皮肉っている。 安倍首相の好物は焼肉らしいが、人と会うときはそれなりの店を選ぶらしい。平河町にある「下関春帆楼」では、毎日新聞の朝比奈豊社長や共同通信の福山正喜社長と卓を囲んでいる。夜のコースは8,000円から。これは安倍の政治資金管理団体「普和会」の報告書から見つけ出したそうだが、払いは安倍首相? 芝浦にある「牡丹」は新鮮な魚を出す老舗だそうだが、「それほど美味しい料理を出せるはずがありません。総理が行くような店ではないと思います」(料理評論家の友里征耶氏)と手厳しい指摘もある。 銀座の中華料理店「飛雁閣」では川崎隆生西日本新聞社長と食事をしているが、ここは絶品だが、干し鮑のステーキが含まれる最上級のフルコースが12万円だという。 安倍首相と麻生財務相が行ったのが、帝国ホテル内にあるフレンチ「レ セゾン」。芝公園の「クレッセント」も行くらしい。 このところはイタリアンもよく使う。赤坂の「パスタテーブル イルカシータ」はカジュアルな店だが、政治家が使う店としてはどうかという評価がある。 「キャンティ飯倉片町本店」でも政治家たちと会食している。古くからあるイタリアン風洋食屋だが、夜のコースは1万5,000円からだ。 浅草の鳥料理専門店「野鳥 鷹匠 壽」と銀座のステーキ「かわむら」は最上の店といわれるそうだが、ステーキ屋のほうは一人5万円以上だというから庶民の行ける店ではない。 このメニューを見る限り、持病の悪化はないようだが、この病はストレスがたまると再発するらしい。来年も美食三昧できるか、入院して流動食になるかはアベノミクス如何にかかっている。私は流動食のほうになると思うのだが。 女優・児島美ゆきが高倉健と交際していた日々を告白している週刊現代を、MAISON TROISGROSのインスタントコーヒーを飲みながら読み始めた。 「男女の仲になったデートの日の別れ際、彼が、『これからは僕のことを剛ちゃんと呼んでください。本名は小田剛一ですから』と言ったんです。二人の仲を縮めたかったのか、それとも『俳優・高倉健』ではなく、一人の男として私と付き合いたかったのか、それはわかりません」 とうとう出てきたという気持ちと、なぜ児島なんだという気持ちがない交ぜになる。健さんだったら、大原麗子か吉永小百合との「忍ぶ恋」が似合うのに……。 そういえば、歌手の石野真子を熱心に口説き落としたと書いた週刊誌もあった。女性の好みは人それぞれ。健さんはこういうタイプが好きなのかもしれない。 当時、健さん52歳、児島31歳。児島がテレビドラマ『北の国から』で富良野のスナックのホステスを演じたのを健さんが見て、田中邦衛を介して「会いたい」と伝えてきたという。日に何度も電話があり、「うちにコーヒーを飲みに来ませんか」と誘われ、彼のマンションへ行く。結ばれたのは2度目に訪れたとき。 「寝室の大きなダブルベッドで。彼は体は筋骨隆々でしたが、やさしい人でした」(児島) 彼女は彼のためにステーキや生姜焼き、肉じゃがなどを作る。黙々と食べる健さん。終わると、いつの間にか食器を洗ってくれていた。 「とにかく、時間のあるときには、映画を観るか(マンションに小さな映写室があった=筆者注)、腹筋や腕立て伏せをしているか、あとは洋服の整理(笑)。セータを畳んだり、シャツなどを並べたり、整理整頓が趣味のような人でした」(同) 健さんは警察無線や消防無線を聞くのが好きだったという。児島が茶目っ気たっぷりにヌードダンサーの真似をすると、顔をほころばせ手を叩いて子どもみたいに喜んだそうだ。 「ある日、彼に膝枕をしてあげたら、彼はふいに、『幸せだなぁ。こんなに幸せでいいのかなぁ……』驚いて彼の顔を見ると、目に涙まで浮かべていたんです。膝枕ぐらいで泣くなんて、と驚くと同時に、『普通の幸せを、こんなに恋しいほど求めている人なんだ』と、私まで切なくなって……」(同) スーパーへ一緒に行って、児島が買い物袋を抱えてクルマまで戻ってくると、こう言ったそうだ。 「剛ちゃんはこういうことがしたかったんだ」 それほどまでに彼の生活は孤独で、ストイックだったと児島は話している。 そんな生活が300日続いた。だが2人のことが芸能誌で報じられ、健さんから「しばらく会えない」と言われ、世間体が大事で私を捨てたと怒った児島は、彼のもとから去る。そして30年がたち、「あなたの気持ちをわかってあげられなかった」という詫び状を送った直後、高倉健の悲報が届く。 児島は「人間・小田剛一も、本当に優しく、温かい人だったことを知ってほしい。面白くて気取らず、人間くさい、愛すべき人でした」と語る。 こうした健さんとの思い出を持つ女性はほかにもいるはずだから、名乗り出てほしい。人間・高倉健をもっともっと知りたくなってきた。 【追記】私がプロデュースしたノンフィクション作家・佐野眞一氏の『ノンフィクションは死なない』(イースト新書)が発売されました。週刊朝日で始めた橋下徹大阪市長についてのノンフィクションが第一回で打ち切りになって以来、沈黙を守っていた佐野氏が、その間にもう一度ノンフィクションについてじっくり考え、どういう結論に達したのか。ぜひ読んで下さい。「週刊現代」1/3・10号
「29週刊誌スクープ大賞」カテゴリーアーカイブ
薄給の現役CAが社内で売春サークル?「顧客はパイロットで、1回5~8万円」
今週の注目記事 第1位 「進次郎の乱」(「週刊文春」12/18号) 第2位 「高倉健『秘録』」(「週刊文春」12/18号) 第3位 「現役CAたちが赤裸々告白」(「週刊ポスト」12/26号) 第4位 「『ミシュランガイド』は本当にありがたいか?」(「週刊新潮」12/18号) 【大論争】 「やしきたかじん」の妻をめぐる報道合戦 真実はどっちだ! 「故やしきたかじん『遺族と関係者』泥沼の真相」(「週刊新潮」12/18号) 「『林真理子さんの疑問にお答えします』百田尚樹」(「週刊文春」12/18号) 「百田尚樹さん、なぜ、私に取材しなかったのか」(「週刊朝日」12/19号) 「袋とじ 家鋪さくら独占手記『重婚疑惑』『直筆メモ捏造疑惑』すべてに答えます」(「フライデー」12/26号) 「書かれなかった『殉愛』妻(33)の裏面」(「女性自身」12/30号) 先週、林真理子が文春で、やしきたかじんの闘病生活をつづったノンフィクション『殉愛』(幻冬舎)にまつわる「騒動」を、どこも報じないのはおかしいと書いた。 その“剣幕”に驚いたのであろう、文春は著者である百田尚樹に弁明させ、新潮は5ページも割いて「『遺族と関係者』の泥沼の真相」と題した特集を組んでいる。週刊朝日は、たかじんの最初の妻との間にできた一人娘、H子さん(41)のインタビューを掲載。 重婚、たかじんのメモの筆跡、カネ目当ての結婚ではないのかという「疑惑」は一掃されたのか。娘と妻の言言い分はどちらが正しいのか、読み比べてみた。 百田は文春で、重婚の事実はないと言っている。さくらはイタリア人と結婚していたが、2012年の3月に離婚し、たかじんと入籍したのは13年10月。これは、戸籍を見て確認しているという。ちなみにたかじんが亡くなったのは、入籍からわずか4カ月足らずである。 彼女には離婚歴があるが、彼女の過去を問題にして「悪女」にしようという世間の悪意は理解できない。たかじんの最後の2年間を献身的に支えたのは、紛れもない事実だと突っぱねる。 だが、後述するように遺産をめぐって不可解なことが起きているため、「もちろん人の心の奥底に何が潜んでいるか、見えないところはあるでしょう。しかし私は、自分の目に曇りがあったとはとても思えないのです」と、予防線を張った結び方をしている。 新潮では、メモの疑惑は「あるサイト」(どこかは書いていない)の求めに応じた日本筆跡鑑定協会指定鑑定人の藤田晃一氏が鑑定した結果、「あのメモはたかじん氏の真筆」だという。 問題を複雑にしているのは、百田が本でも書いている、たかじんとさくらさん対H子さんのこじれた関係である。 さくらさん側は、たかじんは娘を嫌っており、彼が食道ガンだとマスコミで報じられたとき、H子さんから「なんや食道ガンかいな。自業自得やな」というメールが来て、たかじんが激怒したことや、見舞いに一度も来なかったことを挙げて、娘の不実を言い募っている。 H子さんは朝日で、離れて暮らしてはいたが、クリスマスにはプレゼントを買ってもらったり、大人になってからも年に1~2回は会っていて、決して仲の悪い親子ではなかったと反論している。 また、たかじんを偲ぶ会でさくらさんが挨拶した際、H子さんが大きな声で野次を飛ばしていたと本で書かれたが、そんな声は出していないと言っている。H子さんの弁護団は、その会の進行を記録した録音を確認したが、野次は聞き取れなかったとしている。 両者の言い分はまったく違っているが、ここで私が疑問に思うのは、百田はノンフィクションと銘打っているのに、H子さんに一度も取材をしていないことである。看護の話だから、数メートル四方だけのことさえ分かればいいというのかもしれないが、たかじんは女性関係も含めて、極めて複雑な人生を抱え、死と向き合っていたはずである。 そうしたノンフィクションを書く場合、最終的には取り上げないかもしれないが、たかじんの唯一の娘の話は聞いておくのが常道である。百田の得意な「ノンフィクション・ノベル」という不思議なジャンルのものを書くなら、そうしたことは必要ないのかもしれないが。 さくらと実娘の間で一番こじれているのは、たかじんの遺産をめぐる問題で、遺産は総額で8億円ともいわれているそうである。遺言には「6億円程度を大阪市などに寄付し、娘H子には相続させない」と書かれているという。 そのほかにも金庫に2億8,000万円のおカネがあったというが、そのうち1億8,000万円は、さくらさんがたかじんと「業務契約を交わしていて、毎月一定額の支払いを受ける約束になっていた」から、彼女のものだと主張している。 夫婦なのに業務委託契約を結んでいた? 仕事内容は「セクレタリー業務」となっていると新潮は書いている。そのほかにもさくらさんは、元マネジャーに対して使途不明金の返還請求訴訟を起こすこと考えているそうだ。 失礼だが、こうしたことが事実なら、このさくらという人物、カネに恬淡とした女性ではないようである。 朝日は「Hさんに取材せずに作品を世に出したことに問題はなかったのか。幻冬舎と百田氏に見解を尋ねたが、『現在係争中であり一切の回答を差し控えさせていただきます』」と書いている。 ちなみにH子さん側の弁護士は、私と旧知の講談社の顧問もやっている人間である。 フライデーにはさくらの「告白手記」とたかじんの「遺言書」が、ご丁寧に袋とじになって載っている。 売りは丸ごとさくら側の言い分と、遺言書にある「全ての現金は・家鋪さくらに相続させる。遺言者は、子である家鋪(旧姓)(実名)には、遺言者の財産を相続させない」と書かれてある部分であろう。 文春は百田尚樹の弁明。新潮はさくら寄りの記事の作り方。フライデーは100%さくら側。娘の言い分をそのまま載せているのは、週刊朝日だけ。これを見るとメディアに対する百田の「圧力」が強いことがよくわかるが、ここに女性自身が参戦した。 「これまで本誌は3年近くにわたり、たかじんさんの親族へ取材を重ねてきた。そこで彼らが語っていたのは、ぶっきらぼうながらも親族への愛情を忘れない彼の姿があった」 H子さん側に、頼もしい助っ人が現れた。 女性自身は、さくらさんがたかじんと出会った当初、彼女は彼を知らなかったと証言しているところを衝いている。 彼女は兵庫県明石市に育ち、地元の商業高校を卒業している。彼女の同級生がこう語る。 「彼女は幼い頃から明石に住んでいましたよ。たかじんさんは、当時からかなりの人気者でしたから、この辺で彼を知らないのは、東京でタモリさんや北野武さんを知らないと言っているようなものです。ありえないでしょう?」 重婚疑惑についても、こう指摘する。 「さくら氏は12年3月に日本国内での離婚が成立したと疑惑を否定。だが、行政書士の荒木康宏氏はこう語る。『原則的に国際結婚や離婚は双方の国で書類を提出しなければなりません。イタリアで離婚届を提出していた場合、離婚するにはまず別居の申し立てが必要です。そこから3年後を待って裁判所へ申請をし、離婚が成立するのです』さくら氏は『離婚に向けての話し合いを始めたのは’11年5月』と語っている。イタリアで結婚届を提出していれば、離婚が成立するのは、どんなに早くても’14年5月以降となる。日本国内で重婚とはならないため違法性はないが、彼女が主張するように“正統な結婚・離婚だった”と言えるのだろうか」 と、疑問を呈している。 たかじんが2度目の結婚&離婚した女性がいる。本の中ではたかじんが「彼女がヨリを戻したいと言ってきているが、その気はない」といい、彼女が葬儀でさくらに「グロイよ」と言ったと書かれている。彼女の親族は憤りを隠さず、こう語っている。 「本が出て、すぐ彼女から怒りのメールが来ました。『そんなことは絶対に言っていない』と言っていました。それに、ヨリを戻したいと言っていたのは逆。たかじんさんは彼女にずっとラブコールを送っていましたから。彼女は別の男性と結婚しています。それでもたかじんさんは諦めきれず、私にも『なんとか(前妻との)仲を取り持ってほしい』と言ってきたんです」 女性自身も、前の妻へのたかじんさんの思いについては、生前の彼を知る複数の人が同様の証言をしていると書いている。闘病中もたかじんから連絡があって、細かく検査の数値や治療法などを知らせてきて、何度も復縁したいと伝え、ついには彼女に最期を看取ってほしいとも言っていたそうだ。 最期の頃にはたかじんからの連絡は途絶えたが、それはさくらがたかじんの携帯に登録されていた彼女の電話番号を変えてしまっていたからだと分かったという。 H子さんはこう話す。 「さくらさんに、父との間を取り持ってもらいたかった、とは思いません。ただ、もし彼女が本当に父を愛していたならば、たとえ父が何と言おうと、最期は家族と会わせようとするのではないでしょうか。そして父が亡くなったら、その家族をおとしめるような本などは決して書かせないと思います」 彼女が提訴したのは、百田が『殉愛』に書いた自分に対する記述が「プライバシー侵害と名誉毀損に当たる」ということである。 この著者は、02年に最高裁判所が柳美里著『石に泳ぐ魚』(新潮社)について、モデルとされた原告の主張通り「この小説はモデルの女性のプライバシーを侵害している」と認定し、出版差止めと慰謝料の支払いを命じたことを知らないわけではあるまい。この場合、モデルの女性には事前に書くことを伝えてあったはずだ。 ましてや、この本はノンフィクションである。にもかかわらず、実娘側の取材や了解を取っていないのだから、個人的には、この裁判は百田側に厳しいものになると思う。 そこのところを出版社系週刊誌はどう考えているのだろうか。見解を聞かせてほしいものだ。 わたしは東京に住んでいるから、「やしきたかじん」という人がどれほどの人気があるのか分からない。本音でズバズバものをいうキャラクターでカリスマだったらしいが、もし生きていたら、この騒動に対してなんと言うのであろうか? ここまで騒動が広がったのも、作家がものを書くときに欠いてはならない関係者への「配慮」を怠ったことからである。 百田の『永遠のゼロ』や『海賊とよばれた男』を出している講談社の週刊現代はこの話題について、今週も触れていない。よほど百田が怖いのか。 後藤正治が朝日新聞の「天声人語」を書いた希代の名文家、深代惇郎について書いた好ノンフィクション『天人』(講談社)の後書きに「文品(ぶんぴん)」という言葉が出てくる。深代の文章には文品があった。百田という物書きにこれを求めるのは、ない物ねだりであろう。 お次は新潮。このほど出された『ミシュランガイド』東京版は、「本当にありがたいか」と突っ込みを入れている。 今回話題になっているのは、ラーメン屋が22店も収録されたことだ。立川談志は「ラーメン屋なんてまともな料理ができないヤツがやるもの」と切って捨てた。私はそこまで言わないが、ラーメン屋を入れたり、08年版は150店だったのが今年は226店にもなり、5,000円以下で食べられる店を入れると551店ものバブルとしか言いようのないミシュランの編集方針には首を傾げざるを得ない。 判断基準が明確でないという批判は前からあるが、あまりにも大衆迎合であり、どじょう料理の名店『飯田屋』を「池波正太郎が愛したという『どぜう汁』もおすすめ」とあるが、「飯田屋といえば、本来は永井荷風が連想されて然るべきです」(ある好事家)と指摘しているように「勉強不足」も目立つようだ。 私は三つ星レストランとは無縁な食生活を送っているからミシュランなどどうでもいいが、居酒屋情報は比較的まめに集めている。 こちらも、なかなかいい店に出会うのは難しい。居酒屋評論家なるものを自認している某氏が京都で勧めていた、中京区にある「H」という店に先日行ってみた。漬け物と肉がうまいという。確かにぬか漬けの盛り合わせは450円でなかなかだったが、豚やホヤの塩辛、なまこなどを頼んでみたが、居酒屋にしては量が少なすぎる。キャベツのなんとか炒めなら腹の足しになるであろうと頼んだが、これまた小皿にほんの少しで500円。 おまけに焼酎のお湯割りも、料亭並みの少なさ。白ワインのグラスを頼んだら、まずいのなんの。仕方ないのでそこを出てラーメン屋に飛び込み、餃子とラーメンとビールを頼んで一息ついたが、あんな店には二度と行かない。 この評論家氏のおすすめの店にはいくつか行ってみたが、確かに料理のうまい店もあるが、値段が高い。これでは居酒屋ではなく、割烹ではないか。高くてうまい店なら教えてもらう必要はない。安くてうまくて居心地のいい居酒屋など、こうした評論をしている人間には探せないのだろう。困ったものだ。 スッチーが高嶺の花だった時代は、確実に終わりを告げている。昔のデパートガールと同じ道をたどりそうである。古いね~。 ポストによると、CA(キャビンアテンダント)が高給取りで、30歳で年収1,000万円といわれていたのは20年以上も前の話。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、04年の25~29歳のCAの平均年収は約498万円だったが、13年は約391万円。10年間で100万円以上も減少したそうだ。 そのためばかりではないだろうが、身体を張ってアルバイトをするCAがたくさんいるのだそうだ。深田恭子似の30歳のCAはこう告白している。 「私なんてまだおとなしいほうですよ。羽田空港には巨大なCAのロッカールームがあるんですが、みんなでバイトの結果を報告し合っています。この前、大きな声で“3日もステイしたのに2人だけ。6万円しか稼げなかった”とかこぼしていた子がいました」 CAの給料の低下は、08年のリーマンショック以降に加速した。同じ彼女が続ける。 「07年入社のCAが数年前、稼ぎたいCAを集めて“売春サークル”を作っていたと社内で噂になっていました。顧客はパイロットで、彼女に電話を1本入れれば、ヤレるCAを紹介してもらえるんです。女衒役ですよね。1回5~8万円ぐらいだったと聞いています。ただ、少し前に幹部の耳に噂が入ったことがきっかけで、その女性は辞めちゃったようです。それでも、サークルにいたCAは今も社内に残っているので、そういうバイトが今も続いているんです」 現役CAの在籍を謳うデリヘルもあるという。別のCAがこう語る。 「女の子に、CAの専門用語や立ち居振る舞いなどを教えるバイトを先輩に紹介してもらったのがきっかけでした。もちろん自分が働くつもりなんてまったくなかった。でも、お店のイケメンマネージャーに“会員制の高級デリヘルを紹介する。キミは本物だし若いから90分6万円でも使命が付く”と言われて……。今しかできないことだから、お休みのときだけ出勤しています」 そうした状況を、会社が知らないわけではないという。国内大手航空会社の人事関係者の話だ。 「CAとパイロットの交際や浮気、ステイ先での情事などが多数報告されており、問題視されています。特にステイ先でパイロットを誘惑するCAを『ピンクCA』と呼び、彼女たちの名前をリスト化した『ピンクファイル』も作成されています。今やネットの掲示板にCAの性生活が暴露されるケースもある。会社として、彼女たちの業務外の行動にも注意しなくてはいけなくなった。フライト前に“あの子はピンクちゃんだから、気をつけてください”とキャプテンに忠告するケースも実際にあります」 スッチーがCAと名前を変えたのが凋落の始まりだと、私は思っているのだが。 さて、文春で鷲田康が「ファンの多くは映画の中の高倉さんの姿を見て、日本人としてのあるべき姿を学んだのではないでしょうか」という長嶋茂雄の言葉を紹介しているが、高倉健は「昭和の男」の最も良質な面を我々に遺していってくれたと思う。 月刊の文藝春秋が「病床で綴った最後の手記」を載せている。期待して読んでみた。短いものである。 健さんらしく諸行無常で始まり「僕が最初にそれを味わったのは、終戦、あの八月十五日」だったと書き出す。 大学を卒業して東映のマキノ光雄に見出されたが、演技ができず見学してろといわれ屈辱を味わう。昭和残侠伝などでスターの座に駆け上がるが、同じような筋立てで精神的にも肉体的にも追い詰められ、撮影所を抜け出して数十日間の孤独なストライキをした思い出や、大阿闍梨酒井雄哉氏との出会いと親交、映画『八甲田山』の厳しかった撮影現場について書き進めている。 死の4日前に書き上げて編集部に送ってきたそうだが、読む限り、死が迫っているという切迫感や悲壮感は感じられない。『八甲田山』の監督・森谷司郎がロケ中に酔っ払って、「健さんは、どうしてそんなに強いの?」と泣きながら抱きついてきたとき、「僕はしらふで、『生きるのに必死だからですよ』と、つい本音が口を衝いた」とあるが、ここが人間高倉健の真骨頂か。 これよりも、文春の「40年来の“付き人”が初めて明かす高倉健『秘録』」のほうが読ませる。これが今週の第2位。 西村泰治といい、健さんとの出会いは1968年の『祇園祭』で、彼は東映京都の製作スタッフだったが、映画にちょい役で駆り出されて間近で見た健さんのかっこよさに痺れ、主演の中村錦之助に頼んで会いにいったのが最初だという。 健さんがことのほか気に入ったらしく、西村のことを「やす」と呼んで、京都に来るときには彼のところによく泊まったそうである。 異父姉が数億円の借金を作り、結婚していた江利チエミがこれ以上健さんに迷惑をかけるわけにはいかないと離婚したばかりの時、チエミから電話がかかってきたところに居合わせたという。 「『健さん、もう一度、一緒になれないかしら』と言ってきたことがあった。そしたら健さんは『一度別れるって新聞で発表したんだから、いまさら戻るわけにはいかんだろう』と。健さんは、自分にも他人にも厳しい人。チエミちゃんに諭すようにこう言ったんです。『おまえがいくら謝っても……。もっと……もっと早くに、なんでそう考えなかったんだ。こうなった以上は、もう一緒になれない。戻れない』」 だが健さんは、ずっとチエミのことを愛していたと思うと語っている。撮影所の楽屋で、チエミの『テネシー・ワルツ』を黙って聞いていることが何度もあったという。チエミが亡くなったときも、チエミの自宅の裏に回って1時間以上手を合わせ、その後、2月の厳寒の中、比叡山の飯室不動堂の滝に打たれに行ったという。 ある騒動で健さんから絶縁され、3年もの間近寄れなかったとき、取りなしてくれたのは吉永小百合だったという。西村の息子の結婚式には、健さんと小百合が出席してくれたというから羨ましい。 この中にも出てくるが、撮影が終わると必ず立ち寄った「花の木」という健さん行きつけの喫茶店がある。 「夜ふけまでずっとコーヒーを飲んでリラックスするのが日課だったんです。何杯もコーヒーを飲むから、解散するのは朝の三時くらい」(西村) 先週、所用で京都へ行ったとき「花の木」へ行ってきた。烏丸線の「鞍馬口」からすぐのところで、下賀茂神社が近くにある。l 一見どこにでもある古い喫茶店。前の道路が広いからクルマを止めるにはいい場所だが、やや侘しい佇まいの店で、本当にここかなと思った。 朝8時からやっている。混むといけないので10時過ぎに入店。扉を開けて入ると先客は2人。右手にカウンターがあり中年の女性がいる。ボックス席は6席ぐらいか。若い女性が和やかに迎えてくれた。 やや暗めの照明は落ち着いた雰囲気で居心地がよさそうだが、健さんが好きだった乃木坂の「カフエ・グレコ」とも「イノダコーヒー」とも違う。どこかしら「らんぶる」に似ている気がした。モーニングセットが3種類。ホットドッグとコーヒーのセット、450円を頼む。 テレビで見た「花の木」にいる健さんは店の奥に座っていたと思うが、そこにはすでに先客がいる。出てきたホットドックはどうということはないが、コーヒーは香りよくすっきりした味わい。これが健さんの愛したコーヒーかと、思わず涙が出そうになった。 カウンターの奥には、古びたジャン・ギャバンのポスターが貼られている。見たところ、健さんのサインなどは見当たらない。その潔さが健さん好みか。 コーヒーのおかわりを頼んで、健さんが好きだったギャバンの写真を見つめる。健さんは一人でもクルマを飛ばして、ここへ来たという。世界的な名優と謳われたギャバンを、どんな気持ちで見つめていたのだろうか。二人に共通するのは、出てきただけで絵になるところだ。健さんありがとうございました。そうつぶやいて店を出た。 案の定というか、新聞などが予想していた通り、投票率は戦後最低で自民党が圧勝した衆院選が終わった。これからの4年間で安倍首相は憲法改正をやると「明言」しているが、それを阻止する勢力はあるのだろうか。 文春は、選挙中から安倍批判とも思えるような発言を繰り返していた小泉進次郎が、その「期待の星」だと言うのだが。これが今週の第1位。 「たった一人の横綱、自民党はガップリ四つで懐深く、堂々と構えて王道の政治をすればいいのに、降って湧いた解散総選挙は誰も腑に落ちていない」 「今回の総選挙はみなさん冷めている。数字を並べ立て、ハイテンションで、マイクでガンガンやればいいってもんじゃない」 「アベノミクス、実感ありますか? 首を振っている人が多いですね。我々はそこに向き合わないといけない。今回の選挙も、なぜ今解散なのか。そう思っている方が多い」 これは野党候補者の選挙演説ではない。近い将来の総理候補と呼び声の高い小泉進次郎の応援演説なのだ。 進次郎の密着取材を続けている常井健一が、安倍首相並みのハードスケジュールで候補の応援に飛び回っている進次郎のルポをしているが、今回は明らかに変化があると書いている。 200回近い演説を聴いてきた常井が、言葉は巧みだが「聞けば聞くほど、何をしたいのか、わからなくなる」のが進次郎の言葉だったが、政権構想のようなビジョンを語り、新しい自民党を掲げて戦っているという。 だが「末は博士か大臣かと呼ばれた昔の政治家になりたい」「自民党を消去法の結果、選ばれる政党ではなく積極的に支持される政党に変えたい」という言葉から、彼の国家感を感じ取ることは、私にはできない。だが、なんとなくではあるが、現在の安倍政治には批判的で、違う方向を自分は目指すのだと言っているようには聞こえる。 海江田万里民主党代表が絶叫すればするほど、民主党の票が逃げていった。おまけに、本人も落選。共産党に至っては、不破哲三まで引っ張り出して演説させるとは、何を考えているのかと思わざるを得なかったが、反自民の票が流れて躍進した。 わずかな望みは、大勝した自民党が仲間割れして、小泉進次郎が新党結成してくれることしかないとすれば、日本の前途はますます暗い。 (文=元木昌彦)週刊文春」12/18号 中吊広告より
林真理子、『殉愛』騒動をタブー視する週刊誌に物申す「この言論統制はなんなんだ!?」
今週の注目記事 第1位 「林真理子『夜ふけのなわとび』」(「週刊文春」12/11号) 第2位 「菅原文太死す!」(「週刊文春」12/11号) 「『高倉健』の後を追うように『菅原文太』の棺を蓋いて」(「週刊新潮」12/11号) 第3位 「『読売新聞』全社が固唾を呑んだ『ナベツネ主筆』重症入院の悪い知らせ」(「週刊新潮」12/11号) 第4位 「株価2万円に備えよ」(「週刊現代」12/20号) 第5位 「自民党に総額20億円献金した『アベノミクス大儲け企業』」(「週刊ポスト」12/19号) 第6位 「全選挙区295完全予測」(「週刊文春」12/11号) 「全295選挙区 これが最終『当落』予測だ」(「週刊現代」12/20号) 第7位 「私の体を貪ったちょいワルオヤジ元『LEON』編集長・岸田一郎を許さない!」(「フライデー」12/19号) 今週はポストが「ポルノグラフィア 美波ねい×大石圭」と「AKB48生水着選抜」。現代は「20歳美少女『藍沢潤』が初グラビアで初ヘア・ヌードに!」「セクシー&ヌード・アワード2014」と袋とじ「究極エロス傑作選」。さてどっちがセクシーか? ポルノグラフィアは、グラビア美女と小説家のコラボレーション。そこそこセクシーだがね。AKB48はファンだったら喜びそうだ。 20歳を「少女」というのか疑問はあるが、藍沢潤って、なかなかいい。最初のページでいきなりヘアご開陳だが、下(しも)よりも表情が初々しくてかわいい。アワード2014は、井上和香ほか。袋とじは、春菜はなたちが競艶。 ボリュームと藍沢潤の初々しさを買って、今週は現代の勝ちじゃ~。 さて今週の第7位は、ファッション誌「LEON」(主婦と生活社)を創刊して「ちょいワルオヤジ」という言葉を流行らせた編集者・岸田一郎氏(63)のスキャンダル。 彼は現在、9月に創刊された男性誌「MADURO」(セブン&アイ出版)の編集長。その岸田氏が、23歳の美女A子さんに「枕営業」を強要していたというのだ。 A子さんは現在モデルとして活躍中で、岸田氏が好きなタイプらしい。「MADURO」の関係者から「東京ガールズコレクション(TGC)」の仕事の話をもらったA子さんは、雑誌関係者らと、今年2月に岸田氏と会食し、出演と引き換えに岸田氏に無理やり肉体関係を持たされたと「涙の告発」をしている。 会食前に、「MADURO」の関係者から「岸田氏をもてなすように」と指示されていたという。岸田氏は「聞いてるよね? このまま帰るとTGCには出さないよ」と脅されて、従うしかなかったそうだ。 岸田氏はその後もA子さんの体を貪り続けたというが、結局、A子さんはTGCに出られなかったそうだから、怒るのも無理はない。 A子さんは岸田氏に対し、訴訟を起こすつもりだという。私の編集長時代にはこんな誘いは一度もなかったな。これが事実なら、編集者としての一線を越えてしまった岸田氏は編集長を辞任すべきだろう(反論があるなら、堂々とすべきであろう)。ファッション雑誌のイメージを傷つけた代償は大きいはずだ。 新聞の選挙予測では軒並み自民党が300議席を取ると出たが、週刊誌の予測もそれに近い。 文春の「295選挙区全予測」で、久保田正志政治広報システム研究所代表と取材班が調べるにあたって、まず投票率を戦後最低だった2年前の衆院選の59.3%よりも少ない55%に設定したそうだ。 したがって無党派層は選挙に行かないことになり、組織や地方議員、強い後援会を持っている党しか生き残ることができない。その結果がこうである。 自民党296議席(現有295)、民主党81議席(60)、維新の党29議席(42)、公明党34議席(31)、次世代の党6議席(19)、共産党17議席(8)となる。自公あわせて330議席となり、依然として3分の2を超える大勢力は温存されたままになるというのである。 現代でも、政治評論家の浅川博忠氏と政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が当落予測をやっている。 ここでも自民党は313議席、公明党が31議席、民主党は75議席、維新の党が27議席、共産党が9議席となっている。 共産はもう少し取ると思うが、自民党の圧勝は変わらない。ポストは「総選挙の終盤情勢はどうやら自民党の『不戦勝』の様相を見せてきた」と書いている。 これでいいのかニッポン! 困ったものである。 円安で輸出大企業はウハウハのようだが、中で働いているサラリーマンの実質賃金はさほど上がっていないといわれている。ポストは、企業は儲かった利益を自民党へ「悪質なキックバック」をしていると難じている。 自民党への企業・団体献金リストを公開しているが、そこには輸出で潤っている業界や、バラマキ公共事業で儲かっているゼネコンが名を連ねている。 日本自動車工業会、石油連盟、日本電機工業会、トヨタ自動車、日本鉄鋼連盟、キヤノン、不動産協会、住友化学、新日鉄住金、三菱重工業などだ。 さらに許せないのは、大手旅行代理店の「JTB」が、取締役旅行事業本部長名で社員にこういう文書を配ったというのである。 「国内研修会をはじめとした各種需要を頂戴している創価学会様より、支援政党である公明党への支援要請がJTBグループにあり、営業政策上の観点から各事業会社においても可能な範囲での協力を求められております」 とんでもないことだ! もはやこの国には、「節操」という言葉が死語となってしまっている。企業倫理に照らしてもおかしいとJTBは思わないようだが、困ったものだ。 さて、株価だけが上昇している。現代は「2万円」時代が来るというのだが、これまでのように「株を買え、株を買え」という内容ではなく、それによって国民はさらに苦しめられるというのである。 株が上がっても景気は一向によくならない「不況の株価」という、歴史的にも世界的に見ても「超異常事態」は、そう長く続くはずがないと現代は書いている。 11月下旬に財務官僚と証券会社の国債担当者が集まる「国債インナーサークル」という会合が開催され、そこで「急速に円安が止まらなかったら、当局にそうした流れを止める手段がない」という声が上がったそうだ。 そうなると、どうなるのか。「非常に不幸な物価上昇につながる恐れがある」のだ。 もはや海外投資家たちは、アベノミクスで景気がよくならない日本経済に嫌気がして、円を売り始めているという。最悪の場合、円の売り浴びせが起こり、日銀もこれを制御できずに、さらなる物価高で庶民の生活が圧迫される。 今年年初からの日経平均株価を円建てとドル建てで見てみると、円建てでは右肩上がりになっているが、ドル建てで見るとほとんど上がっていないことがわかる。 世界はアベノミクスの限界に気付いているから、海外の金融機関は日本株を積極的に買っていない。 さらにドル建てで見ると、安倍政権が誕生してから日本のGDPは約1兆ドルも縮んでいて、今や中国のGDPの半分にも及ばない水準まで落ちているという。 円安で円は4割も安くなったというのは、日本人が4割貧乏になったということと同じなのだ。 国が縮み国民は貧しくなる。これがアベノミクスの正体なのだ。今の株バブルは人為的につくり出しているものだから、日経平均株価が2万円あたりになると臨界点になり、大暴落が起こる可能性があると警告している。 それはいつ来るのか? 選挙後に、あっという間にアベノミクス崩壊という事態も起こりうると、私は思っている。だから選挙へ行って、アベノミクスに「ノー」だという意思表示をしようではないか。 新潮に気になる記事がある。読売新聞の首領・ナベツネこと渡辺恒雄主筆(88)が11月14日に自宅で倒れて救急車で運ばれ、未だに退院できない状態にあるというのだ。 何しろ年も年だし、以前大腸にポリープが見つかっているし、耳も不自由になってきているというから、何が起こっても不思議ではないが、長年読売だけではなく政界にも強力なパイプを持って影響を与えてきた人だけに、気になる病状ではある。 いろいろ情報が交錯する中、広報に確認すると、主筆自らが病床から回答を寄せたというではないか。そこには泥酔した上に睡眠薬を飲んだため、寝室で滑って転んだ。その際本棚に左肩をぶつけ上腕部を骨折したため、リハビリを続けているから長引いているが、年内には退院できるだろうと書かれていたという。 この通りなら、時間はたってもまた出社できるのだろうが、本人自らが返事を寄越したという点に、いささか疑念が生じる。週刊誌の取材などにまともに答える人ではないのに、ナゼ今回だけは答えたのか? あたかも読売内部では「ポスト・ナベツネ」をめぐって、政治部と社会部が争っているそうだ。ナベツネがこのまま引退するにしても、後継を自ら指名しておかなくては内紛が収まらず、社を揺るがす事態になるやもしれないのである。 後継など作らず独裁を続けてきた超ワンマンが消えるとすれば、読売社内の問題だけではなく、永田町にもなんらかの影響が出ることも考えられる。続報を注目したい。 「立ち小便が出来なくなったら菅原文太じゃねえ」 2007年に膀胱がんと診断された文太は、こう言って自分を鼓舞したと週刊新潮が書いている。 11月10日に亡くなった高倉健に続いて、28日に菅原文太が逝ってしまった。享年81。健さんより2歳年下である。宮城県仙台市で生まれ、県立仙台高校を卒業して早稲田大学第二法学部へ入るも中退。178センチの長身と端正なマスクが画家・中原淳一の目にとまり、モデルになったことがきっかけで芸能界入りする。 新東宝、松竹と移り、安藤昇(元安藤組組長で俳優)に勧められて67年に東映に移籍する。だが長いこと鳴かず飛ばずで、任侠映画でトップスターになっていた高倉健は仰ぎ見る存在であった。 週刊文春で、東映の古参幹部がこう語っている。 「本当に天と地くらい格が違っていた。健さんの前では文ちゃんは直立不動でしたから。ただ健さんは誰にでも優しく、『文ちゃん、東映ではこうなんだよ』と先輩として教えてあげていましたね。二つ違いの兄貴と弟みたいな関係に見えました」 文太も71年の『まむしの兄弟』シリーズで注目を浴び、73年から始まった『仁義なき戦い』で演じた広島のヤクザ広能昌三役で、スターの座をものにする。 これも東映の中では当初、外様の文太起用に異論があったというが、当時力を持っていた俊藤浩滋プロデューサーが彼のことを気に入っていて、押し切ったという。 75年には高倉健と『大脱獄』『神戸国際ギャング』で共演した後、健さんは独立し、文太は『トラック野郎』シリーズで喜劇の才能も開花させ、日本映画界の看板スターになっていく。 共にヤクザ映画から国民的スターになったが、健さんは生涯「高倉健」を演じ続けたのに比べ、文太は映画だけではなく、有機農法を始めたり政治的な発言も多くするようになっていく。 映画監督の崔洋一は、新潮でこう語る。 「東日本大震災の後は、文太さんなりに日本という国を悲観なさっていましたね。ご自分も東北出身で、自分に何ができるかを考えておられました」 文春で鎌田實諏訪中央病院名誉院長が、こんな話をしている。 「八月に会った時、初めて父親の話を聞きました。お父様は四十歳を過ぎていたのに徴兵されたそうです。そして『帰国した時には夢も生きる気力も失っていた』『自分も戦争によって疎開させられ、惨めな生活をした。今日本は、戦争を再びやる国になろうとしている』とおっしゃっていましたね。(中略)最後に話したのは十月の電話でしたが、『原発が再稼働しそうだけど、まずいよな』『ミツバチが減っているのは農薬の使いすぎじゃないだろうか』という、至って真面目な内容でした」 私生活では66年に9歳年下の文子夫人と結婚し、1男2女に恵まれた。子煩悩な親だったが、長男が31歳の時、踏切事故で亡くなった後は1年も話ができなくなったという。 そして膀胱がんを発症し、その時は切らずに治したが、2年前には転移が見つかった。だがこのことは、文子夫人の判断で本人には知らせなかったそうだ。 私が菅原文太を見かけたのは3~4年前、西麻布の秋田料理の店だった。確か、中畑清と一緒だったと記憶している。髪は白くなってはいたが豊かで、背筋のピンとした後ろ姿はやはり格好良かった。店を出て行くとき、大きな声で話していたことを気にかけたのだろう、われわれの席に向かって少し頭を下げて出ていった。 文春によると、死ぬ10日前、病室で健さんの悲報を聞くとこういったという。 「健さん、東映、映画のことは自分で書きます」 今度の選挙で大勝すれば、安倍は「白紙委任」されたといい出し、憲法改正にまで突き進むかもしれない。そんなことを許してはいけないと、私は考える。 そこで先日の沖縄県知事選の応援に行った菅原文太の応援演説のなかの「仲井真さんよ」を「安倍さんよ」と読み替えて読んでほしい。 「『仁義なき戦い』の裏切り者の山守、覚えてらっしゃるかな? 映画の最後で、『山守さんよ、弾はまだ残っとるがよ。一発残っとるがよ』というセリフをぶつけた。その伝でいくと、『(対立候補の)仲井真さん、弾はまだ一発残っとるがよ』と、ぶつけてやりたい」 文太のこの言葉を胸に投票所に行き、安倍自民を真っ青にさせるような一票を投じようではないか。 今週の第1位は林真理子の連載コラムに捧げる。 「一ヶ月近くたって巷でこれだけ話題になっても、どの週刊誌も一行も報じないではないか。やしき氏(やしきたかじん=筆者注)の長女がこの本によって、『名誉を傷つけられた』と提訴し、出版差し止めを要求した。が、相変わらずテレビも週刊誌も全く報道しない。私はこのこともすごい不気味さを感じるものである。この言論統制は何なんだ! 大手の芸能事務所に言われたとおりのことしかしない、テレビのワイドショーなんかとっくに見限っている。けれど週刊誌の使命は、こうしたものもきちんと報道することでしょう。ネットのことなんか信用しない、という言いわけはあたっていない。そもそも、『やしきたかじんの新妻は遺産めあてではないか』と最初に書きたてたのは週刊誌ではなかったか」 林真理子が文春の連載「夜ふけのなわとび」で怒る怒る。週刊誌が自分の役割を果たさないのはどういうこっちゃ! と真っ当に怒り狂っている。 この騒動は、百田尚樹という物書きが幻冬舎から出した『殉愛』という本についてである。 先日亡くなったやしきたかじんの闘病の日々と、彼を献身的に介護する新妻との日々を描いた“ベストセラー狙い”のお涙ちょうだいノンフィクションだ。 だが、この新妻というのが実はイタリア人と結婚していて、「重婚」の疑いがあるというのである。 また、やしきの友人でもあり彼の楽曲に詞を提供していた作詞家の及川眠子が『殉愛』の中で資料として提示されているたかじん「自筆」とされるメモの字の筆跡について、真贋を疑問視するツイートをしたのだ。 「『殉愛』の表紙に感じたすっごい違和感。なんでだろーと思っていたが、はたと気付いた。たかじんってあんな字を書いたっけ? もっと読みづらい変ちくりんな字だった記憶が・・・。病気になると筆跡まで変わっちゃうのかな?」 その上、やしきの長女が幻冬舎に対して「出版差し止めと1100万円の損害賠償を求める」訴訟を東京地裁に起こしたのである。 これに対して百田は「裁判は面白いことになると思う。虚偽と言われては、本には敢えて書かなかった資料その他を法廷に出すことになる。傍聴人がびっくりするやろうな」とツイートしたものの削除してしまった。 Web上のまとめサイトでは「百田尚樹氏はほぼ作家生命終了」とまで断定されてしまっている。 これだけ話題になっている本についての「醜聞」は週刊誌の格好のネタであるはずだ。だが、不可解なことに出版社系はどこも取り上げないのだ(『サンデー毎日』と『週刊朝日』はやしき氏の長女のインタビューなどをやっている)。 週刊現代を出している講談社は『海賊とよばれた男』が大ベストセラーになっている。週刊新潮は百田の連載が終わったばかり。タブーは他誌に比べてないはずの文春だが、林によると「近いうちに連載が始まるらしい」から、これまた書かない。 小学館の週刊ポストも、百田の連載をアテにしているのかもしれない。 私がここでも何度か言っているが、いまやメディアにとってのタブーは天皇でも創価学会でも電通でもない。作家なのである。 昔「噂の真相」という雑誌が出ていたときは、毎号作家についてのスキャンダルや批判が載っていたが、いまや作家について、それもベストセラー作家のスキャンダルを読みたくても「サイゾー」以外どこを探しても見つからない。 「私は週刊誌に言いたい。もうジャ-ナリズムなんて名乗らないほうがいい。自分のところにとって都合の悪いことは徹底的に知らんぷりを決め込むなんて、誰が朝日新聞のことを叩けるであろうか」(林真理子) 私も週刊誌OBであるから、恥ずかしくて仕方ない。ネットで現場の記者や編集者は、そんな状況を打破しようとしているというコメントを見つけた。 「文春や現代、ポストの週刊誌編集部には関西生まれの記者や編集者も多く、彼らは子供の頃からたかじんの番組に慣れ親しみ、親近感を持っており、今の状況は許せないと思っている。若手記者たちは『企画を出しても通らない!』と憤っています。中には仕方なく自腹で取材に動いたり、情報収集をしはじめる記者もいます。ある版元の、ノンフィクションが得意の敏腕編集者の下には、こうした情報が続々と集まっていると聞きました。騒動の裏側が本格的に暴かれる日も近いのでは」(夕刊紙記者) これに似たようなことを私も聞いているが、どこまでやれるかはなはだ心許ない。この本の版元は見城徹という人間がやっている幻冬舎で、彼の裏には芸能界の「ドン」といわれている周防郁雄がいるそうだ。百田はベストセラー作家であり、安倍首相のお友達である。 この程度の「圧力」に屈して、この「事件」を書かないとしたら週刊誌など廃刊したほうがいい。 私は百田の『永遠の0』を30ページほど読んで捨ててしまった程度の読者である。したがって、百田の物書きとしての才能をうんぬんすることはしない。だが、「文は人なり」である。安倍首相のような人間と親しいことをひけらかし、下劣な発言をたびたび繰り返している人間のものなど読むに値するわけはない。 『殉愛』は現在市場に30万部ほど出回っているそうだが、出版関係者によれば「半分も売れれば上出来ではないのか」と言われるほど失速しているという。この件は、百田という物書きの「終わりの始まり」であること間違いないようだ。 (文=元木昌彦)「週刊文春」12/11号 中吊広告より
貧困世帯のJKに忍び寄る、“性春”の甘い誘惑「スカウトマンが校門前に出没するケースも……」
今週の注目記事 「専門家50人が徹底分析 日本経済1年後はこうなっている」(「週刊現代」12/13号) 同 「死の後妻業『千佐子』を食い物にした『先物取引』営業マン」(「週刊新潮」12/4号) 同 「共演者キラー『向井理』が『国仲涼子』に陥落してしまった理由」(「週刊新潮」12/4号) 「西島秀俊は不器用じゃない! 16歳下結婚相手は元“地下アイドル”」(「週刊文春」12/4号) 「ダルビッシュと交際 山本聖子父が絶賛『遺伝子的には最高』」(「週刊文春」12/4号) 同 「白鵬『天皇陛下に感謝』発言に隠された『モンゴル人親方』の決意」(「週刊ポスト」12/12号) 同 「『MEGA地震予測』最新MAP」(「週刊ポスト」12/12号) 同 「追悼『高倉健』実に器用なエピソード集!」(「週刊新潮」12/4号) 「高倉健 ドキュメント『最後の日々』」(「週刊文春」12/4号) 同 「“女”を安売りする『JK(女子高生)』の“性春”」(「週刊ポスト」12/12号) 週刊誌は「平治に乱を起こす」ぐらいの誌面づくりをしないと、読者は振り向いてくれない。テレビの選挙報道に自民党から局に対して「公正に扱え」という要請が来たからではないだろうが、各誌の選挙についての特集に冴えが感じられない。 ポストに至っては、小沢一郎のインタビューが巻頭である。いくら小沢シンパの週刊誌でも、今ここでページを割いてやる話ではあるまい。「野党結集で日本再生を進めよ」なんて、彼に言われなくてもわかっちゃいるけど、できないのだ。 朝日新聞によれば、197選挙区で野党一本化ができたというが、どれだけ魅力のある候補を擁立できたのか、疑問である。 こういうときこそ週刊誌は、安倍自民党を崩壊させる、そこまでいかなくても打撃を与えるスクープをぶつけてほしいものだが、今のところその影さえない。 ほかの記事もドングリの背比べ。よって、今週も順位はつけない。 毎回やっているセクシーグラビア対決だが、このところポスト・現代ともに低調である。ポストは「おかもとまり 24歳『覚悟の全裸』」と、元CAだったらしい女性の「私、制服脱ぎました」の2本だが、どちらもセクシー度はそれほどでもない。 現代は「深田恭子 波乗りセクシー」と、またまた関根恵子の袋とじ「青春名画ヌードを一挙出し!」。袋とじでやるほどのものではないが、以前から言っているように、袋とじはそれほどの写真ではないときにこそ使われるので、そういう意味では合点がいく。 深田はさすがにいい表情と身体をしているが、セクシー度はイマイチ。今週はどちらも決定打がなく痛み分けだ。 以前ほど話題にならなくなったが、JKリフレの“お仕事”の場は、秋葉原から地方へ移っているとポストは書いている。JKリフレとは女子高生によるマッサージで、2012年頃から急増したが、18歳未満が働くことを禁じられたため、「JKお散歩」「JK撮影会」などと「非接触系」のものが増えてきたという。 当然ながら、やっていることは変わらず、腕枕、膝枕、女性による馬乗りは5分で1,000円。ジャケットを脱いでワイシャツ姿になると2,000円。逆リフレといって、客が女子高生の肩や脚を揉むのが、5分で2,000円だそうだ。こうしたオプションを積み上げると、1日で2~3万円になるそうだが、当然ながら「裏オプション」といって、性行為そのものへとエスカレートしていくケースが多いという。 このところは、業者が出会い系サイトで相手を探し、女の子たちに売春を斡旋する「援デリ」というのが出てきていて、売り上げを半々にするそうだ。 こうしたJKリフレや援デリで働く女子高生が増えている背景には、「貧困」がある。親が生活保護をもらっていたり、父親が早期退職させられたりしている家庭の子が多いという。 学力の低い高校の校門付近に、彼女たちをスカウトする人間まで出没しているそうだ。このような貧しい女子高生にカネを払い買春しているのが、アベノミクスであぶく銭を稼いでいる企業のサラリーマンだとしたら、アベノミクスの陰の部分は、ますます広がって行くに違いない。 また70年代のヤクザ映画を牽引した名優が逝ってしまった。菅原文太、享年81歳。高倉健と同時代に活躍したが、晩年の2人の生き方はかなり違っていた。 健さんは映画一筋だったが、文太は家庭を守り、山梨で有機農法をやったりしながら、脱原発、戦争反対を声高に語り続けた。 今週も文春、新潮は健さん特集を大きくページを割いてやっている。 「後輩の役者が挨拶に来ると、自身もすっと立ち上がり、一礼をする。まめに手紙を出す。サプライズ・プレゼントを贈る。私も母が亡くなった時、健さんから葬式に香典とお花を贈っていただきました。かように、健さんは気遣いの人なのです。ただ客観的に見れば、こうしたことからも、彼が処世術に長けた人だということが分かります。不器用どころか、実はすごく器用な方だったと評価できる。知人に数え切れないほどロレックスをプレゼントしており、確かに気前は良いのですが、値段の高いデパートなどでは買わず、輸入会社から直接仕入れていました。こういう細やかさ、周囲への気配り、まめなところは、剛健な俳優というより、柔らかさを持った女優的なものを感じます」 『網走番外地』シリーズ時代からスチール撮影で健さんに密着し、公私ともに親交の深かった写真家のムトー清次氏は、新潮でこう分析している。 今週は各誌グラビアを含めて、健さん一色といってもいい。週刊誌には「おめでた1号悲しみ3号」という言葉がある。結婚などのおめでたい話は1週間しか持たないが、有名人の離婚や葬儀は3週間持つというのだ。 健さんのプライバシーの多くはベールに包まれているが、少しずつ明らかになってきている。たとえば、江利チエミにぞっこんだった健さんは、ストーカーまがいのことをやっていたという。彼女の所属事務所社長だった木村隆氏が振り返る。 「生前のチエミから聞いた話ですが、大豪邸だった江利家の前の電柱に、夜な夜な身を隠すようにして立つ人影があったそうです。家人が気味悪がり、父親が誰何すると、“俳優の高倉健です”と答えた。しかし、空前の人気を誇ったチエミに比べ、当時の健さんはまだ無名。父親は“そんな俳優、知らん”と取り合わなかった」 それでも彼はチエミ詣でを続け、鉄格子の門からチエミのいる洋館のほうに向かって靴を投げ込み、自分の来訪を知らせたという。父親も、ここまで娘のことを思っているならと交際を許したそうだ。 健さんが東京にいるとき、世田谷・瀬田の自宅から毎日通っている「場所」があった。 ポルシェやマセラッティなど、こだわりの車コレクションの管理にロケ同行、諸々の手配をこなす「チーム高倉」がそれだが、そこは港区・高輪の商業施設内にある理髪店なのだ。 「一見したところ、高級理髪店の雰囲気なのですが、隠し部屋がありまして。実はそこ、健さんの“執務室”になっているんですよ」(ベテラン芸能記者) 部屋の中央に散髪台が置いてあるほか、テレビやFAXなども完備していて、店主とコーヒーを飲みながら歓談して一日を過ごした。 健さんにはしばしば「ゲイ説」が流れたことがあったが、実際の彼は無類の女好きだったと、ベテラン映画記者が明かしている。 「古くは、東映ニューフェイスの2期生として入社した直後に同期の女優、丘さとみに手を出し、付き合っていた。江利と結婚していた当時も、女遊びは豪快でした。たとえば木曽でロケを行った際、1日時間が空くと、後輩たちを引き連れて、名古屋まで繰り出し、遊郭で遊ぶこともありました」 倍賞千恵子とも男女の仲を疑われたことがあった。60代半ばに差し掛かった90年代後半、ある女性タレントに夢中になっていたという。長渕剛や広岡瞬と結婚、離婚を繰り返し、当時は独身だった女優で歌手の石野真子だ(健さんて、こういうのが趣味なのか?)。 口説き方もすごい。北海道・札幌すすきのにある豪壮な寿司屋を丸ごと借り切り、2人きりで寿司をつまみながら語らい、彼女への熱い思いをぶつけ、その夜、彼女を口説き落としたそうだ。 さらに健さんには、80歳を超えてなお、親密に会食を楽しむ女性がいたという。この数年、自宅に近い高級イタリアン・レストランに40代の女性を伴って、お忍びで食事に来ている姿が何度も目撃されていたそうだ。 文春によると、健さんが入院した病院は慶應大学病院のVIP病棟。の知人がこう話す。 「健さんが本当に心を許していた人は、数少なかった。俳優では小林稔侍さん、中井貴一さん。それに、毎日のように通っていた理髪店の主人Sさんと、都内で飲食店を経営するJさんです」 特に、中国から来日して、苦労して事業を成功させたJさんを弟のようにかわいがっていて、中国ロケの際も通訳として同行させた。闘病中もずっと一緒で、悪性リンパ種を患った健さんを連れて上海、北京に行き、高名な漢方医や鍼灸医、気功医に見てもらっていたそうだ。 Jさんは自宅に大きな祭壇を作っていて、そこに健さんと親しかった人たちが訪れ、別れの挨拶をしているそうである。先日は、長嶋茂雄も顔を見せたという。 人一倍寂しがり屋で話し好きだった健さんは、生涯「孤高の昭和の男」を演じ続けた。最後の映画俳優の死を心から悼む。高倉健も立川談志もいない人生なんて、寂しい。 ポストは、東大名誉教授の村井俊治氏が顧問をしている会社が出しているメルマガ「週刊MEGA地震予測」が、先日の白馬で起きた「震度6弱」の地震を、またまた予測していたと報じている。 村井氏の予測方法は、国土地理院が全国1,300カ所に設置してある設備のデータをウォッチするのだが、これまでも首都圏地震や群馬・埼玉で起きた地震を予測・的中させている。 村井氏は今回の白馬については、長野県・御嶽山の噴火や北関東で地震があったため、地震活動は落ち着くのではないかと考え、警戒レベルを落としていたので、的中したわけではないと言っている。 まだまだ自分の予測法は完全ではないというのだが、それでも潤沢なカネをもらって成果を上げていない地震予知学会などよりも信頼できると、ポストは書いている。 2015年春まで警戒すべき地域を、村井氏がこう指摘している。 「奥羽山脈」「首都圏・東海」「南海・東南海」「九州・南西諸島」が要注意地域だそうだ。あまりに広すぎるという批判があるかもしれないが、御嶽山や阿蘇山が噴火したのに続いて富士山の噴火の可能性も騒がれているようだから、常に万が一に備えておくことを忘れてはいけない。 同じポストから。九州場所で大横綱・大鵬の記録に並ぶ32回目の優勝を飾った白鵬だが、優勝インタビューで語った「天皇陛下に感謝したい」という言葉が波紋を呼んでいると報じている。 私は聞いていなかったが、白鵬は最初モンゴル語で挨拶し、続いて日本語でこう話したという。 「この国の魂と相撲の神様が認めてくれたから、この結果があると思います。明治初期に断髪事件が起きた時、大久保利通という武士が当時の明治天皇と長く続いたこの伝統文化を守ってくれたそうです。そのことについて天皇陛下に感謝したいと思います」 日本人でも知らない「故事」を出したのは、どうしてなのだろう? なぜ唐突に、日本人をアピールしたのだろうと話題になっているそうである。 古くからの角界関係者はこう語っている。 「白鵬はモンゴル国籍のまま親方になることを目指している。近しい人間を通して、帰化せずに親方になれるよう角界の重鎮に相談している。白鵬には一代年寄りを襲名して『白鵬部屋』を創設したいという希望があるが、それをあくまでモンゴル人として実現したいと考えているようだ」 白鵬は日本人女性と結婚しているから、帰化することはさほど難しくないはずだ。だが、これまで帰化していないということは、モンゴル人に誇りを持っているのであろう。また相撲の起源はモンゴル相撲からきたといわれるから、そうした“意識”もあるのかもしれない。 だが、大相撲には厳然とした規定がある。「年寄り名跡は日本国籍を有する者しか取得資格がない」というものだ。北の湖理事長も、特例を認める気持ちはない。 そのために、今回天皇の名前を出すことによって、白鵬に特例を出してもいいのではないかという声が協会の外から出ることを期待しているのではないか、という見方が出ている。モンゴル語で話したのは、モンゴル人の誇りをPRしたのではないかともいわれる。 このままいけば、白鵬があと数場所優勝することは間違いない。そうした場合、閉鎖的で融通の利かない相撲協会は少しは動くのだろうか。 私はモンゴル出身の力士が上位に君臨している今の大相撲ならば、モンゴル籍の親方が誕生してもいいと思う。一定の枠、白鵬部屋でもモンゴル出身の力士は半数を越えてはいけないとかの縛りをすればいい。 モンゴルの横綱に日本人力士が挑み、負かす日が来るのを待ちかねている相撲ファンも多いのだ。そうしてこそ再び「若貴」時代のような隆盛が戻ってくるはずである。 向井理と西島秀俊、ダルビッシュ有は当代のモテ男だそうだ。その3人がそろって婚約や交際中だと公表したから、女性たちから悲鳴が上がったという。 『ゲゲゲ』と『ちゅらさん』の結婚と新潮が書いている、向井理(32)と国仲涼子(35)。12月下旬に入籍すると伝えられているそうだ。 向井と国仲の交際が始まったのは2年前にさかのぼると、スポーツ紙の芸能担当がこう語っている。 「最初は向井の事務所は2人の結婚に反対していたと聞いています。“1年待て”と言われ、1年たったら“もう1年待て”と言われたようです。しかし、国仲はもう35歳。子供を産むなら早いに越したことはない、すでに2年待ったので、もういいだろうと結婚に踏み切ったのだと思います。国仲は3歳年上ですが、どちらかといえば引っ張っていってもらいたいタイプ。向井は気の強い性格ですが、前々から“結婚するなら、自分と違うタイプが良い”と言っていました。そういう意味で控えめな国仲と向井の相性は良かったのだと思いますね」 お次は、結婚したい男ナンバーワンの西島秀俊(43)。文春によれば、10月19日の報道各社宛のファクスで結婚を報告したという。 2人については、フライデーが5月2日号で、渋谷区にある瀟洒なマンションで、西島が彼女と半同棲生活を送っていると報じた。3年間の交際が実を結んだのだ。 フライデーが張り込みに成功した当時、彼女は某自動車メーカーのコンパニオンだった。だが彼女は、学生時代にはカメラ小僧の間でちょっと名の知られた地下アイドル的存在だったそうである。 「女子大生イベントコンパニオンとして有名でしたが、素人カメラマンを集めた撮影会もやっていて、まるでアイドルみたいでした」(地下アイドル事情通→こんなのがいるんだね) 「16歳下とはいえ、ハードボイルドなイメージの西島の妻としては少し軽薄なようにも」と文春は心配してるが、2人には余計なお節介であろう。 ダルビッシュ有(28)も、女性関係なら西島、向井に引けを取らない。これまでもプロゴルファーの古閑美保、明日花キララや横山美雪といったAV女優、フジテレビの加藤綾子アナとのデートなど、さまざま報じられている。 だが、今度のはちと違う。バツイチだが元レスリング世界王者の山本聖子(34)なのだ。 ダルのTwitterに、仲良く抱き合っている2人が写っている。 山本のところはレスリング一家だ。父親の郁榮氏はミュンヘン五輪の代表選手、姉は美憂で兄はKIDである。聖子は世界選手権を4度制覇をしている。 このレスリング一家にダルの血が入れば、どんなすごい子どもが生まれるか。父・郁榮氏に、お孫さんを期待しているのでは? とインタビューをしている。 「ははは、そんなの思ってないよ(笑)。ただ、イラン(ダルの父親はレスリングが国技のイラン人=筆者注)はアジア圏でも(レスリングが)一番強い。遺伝子的に見たら、(ダルは)もう最高ですよ。才能というのは遺伝がベースだから。遺伝的な良さがない人がいくら努力しても、ある程度のところまでしかいけない。世界で優勝するか二番手になるかの違いはそこです」 何しろ聖子の全盛期は後輩の吉田沙保里が歯が立たないほど強く、吉田との通算成績も5勝5敗の五分。吉田が119連勝する前、最後に負けたのも聖子だった。 ダルもそろそろ、自分の父親の遺伝子をどう受け継いでいったらいいのか、考え始めたのだろうか? 筧千佐子容疑者(67)が京都府警に殺人容疑で逮捕されてから、連日ワイドショーは彼女のことを放送しているが、みな同工異曲。週刊誌も同様である。 だが、今週の新潮は「これぞ週刊誌」という視点から事件に迫っているので、紹介しよう。 府警が彼女の自宅など数カ所を家宅捜索して千佐子名義の通帳を10冊以上押収したが、銀行口座の残高はゼロだったという。彼女が“稼いだ”10億円もの大金は、一体どこに溶けて消えてしまったのかを追っているのだ。横並びから一歩抜き出た切り口である。 捜査幹部が重い口を開いてこう語っている。 「千佐子はマンション投資をしていたし、ねずみ講に手を染めていたのも事実。しかし、そんなもの10億円という大金からすれば端金に過ぎない。彼女が大枚を叩いて投じていたのは、ありとあらゆる金融商品。良い時もあったようだが、最終的に約8億円を損している」 彼女が一番熱心だったのは、先物取引だったという。だが、先物取引に関しては元銀行員の彼女も素人だから、毎回勝てるはずがない。「死の自転車操業」(新潮)といったところだが、彼女が投資していた先物取引の種類を、府警担当記者が説明する。 「初期段階は、比較的値の安定している金。次第にパラジウムや白金などの、ハイリスク・ハイリターンのギャンブル性が高いものにシフトして、途中からは一任勘定という方法で投資していました」 一任勘定とはどんな運用方法なのか。先物会社社員がこう話す。 「一任勘定とは、取引内容をすべて我々に任せることを言います。つまり、丸投げですね。ただし、投資家の自己責任の原則に反するので、法律で基本的には禁じられています」 それを知っていてあえてやったのであれば、彼がやったことは犯罪で逮捕されても不思議ではないそうである。 先の府警担当記者も「千佐子の犯行の動機は、金銭欲。その異常な欲求を利用した先物会社の営業マンは、彼女が夫を殺害して遺産を手にしていたことに薄々気づいていたはずです」と指摘している。 欲に目がくらんだ女と、その女のカネを奪い取った営業マン。どちらが本物のワルなのか。これからの捜査が見物である。 今井照容氏責任編集の「文徒」(12月2日)に、オリコンの「2014年年間“本”ランキング」が発表されたという記事がある。 オリコンが発表した「2014年年間“本”ランキング」(集計期間:2013年11月18日~2014年11月16日)。 「BOOK総合」で1位に輝いたのは、予想通り『妖怪ウォッチ2元祖/本家 オフィシャル攻略ガイド』(小学館)であった。 2位『人生はニャンとかなる!』(文響社)、3位『長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい』(アスコム)、4位『妖怪ウォッチ オフィシャル攻略ガイド』(小学館)、5位『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(KADOKAWA)、6位『まんがでわかる7つの習慣』(宝島社)、7位『銀翼のイカロス』(ダイヤモンド社)、8位『村上海賊の娘 上』(新潮社)、9位『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)、10位『アナと雪の女王』(偕成社)。 『妖怪ウォッチ』で、小学館が2冊ランクインさせている。『妖怪ウォッチ』が同社にとってカミカゼであったことがわかる。何しろ小学館が刊行した関連本は、13作230.3万部にも及ぶ。出版の面白さは、文響社が他の大手出版社を押しのけて2位にランクインしていることだ。ダイヤモンド社が2冊をベスト10にランクインさせていることも、特筆すべきだろう。アスコムは相変わらずタイトルが上手だ。そうそう、2014年はミリオンセラーがゼロとなったことも忘れてはなるまい。講談社の本が一冊も入っていないことも言及しておきたい。 さて、まったく盛り上がらない衆議院選だが、安倍首相の言うように「アベノミクスの成果に対してイエスノーか」というのであれば、現代の巻頭特集が判断基準になり得るのではないか。 専門家50人にアベノミクスをこのまま続けた場合、1年後にはこうなっていると予測させているからだ。 私は自慢ではないが、経済についてはずぶの素人だから、アベノミクスについてもいい悪いの判断はつかない。だが、急激な円安と見せかけだけの株高が、日本経済をいい方向へ持って行けるとは到底思えないのだ。 「米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは1日、日本国債の格付けを『Aa3』から、『A1』に1段階引き下げた。21段階ある格付けの上から5番目。消費税率の再引き上げの延期などで、財政赤字の削減目標が達成できるかどうか、『不確実性が高まった』とした」(朝日新聞12月2日付) 10月の勤労統計によると、労働者の実質賃金は1年4カ月連続で減っている。これからも、安倍首相が怖れていることが次々に顕在化してくるのは間違いない。その前に解散・総選挙をしてしまえというのが安倍の真意である。 この50人の回答を見てみても、1年後の日本経済が少しでもいい方向へ向かうと見ている人間はほとんどいないのだ。 その数少ないものを紹介しよう。 「年金制度とNISA(少額投資非課税制度)が充実する」(大江英樹 オフィス・リベルタス代表) 「4月に株価が落ち込むが、その後反発する」(窪田真之 楽天証券経済研究所チーフ・ストラテジスト) 「歳出削減、社会保障改革が本格化する元年」(小林喜光 三菱ケミカルHD社長) 「緩やかながら着実な成長が持続する」(榊原定征 東レ会長、経団連会長) 「1000億円超の大型不動産取引が活発化」(関大介 アイビー総研代表) 「夏頃に政府がデフレ脱却宣言」(中野晴啓 セゾン投信代表) 「日本経済は2%前後のプラス成長を達成」(大和証券株式ストラテジスト) 「インフラ投資ブームで福祉施設が充実化」(藤根靖晃 ティー・アイ・ダヴリュ代表) 「日経平均が2万5000円に迫る」(武者陵司 武者リサーチ代表) 全部で9人。その多くが、企業の社長クラスか、株価が上がることに期待を寄せている人たちのようである。 あとの41人のほとんどがアベノミクスでは経済が復活しないか、それほど期待できないと言っているのだ。こうしたことを頭に入れ、我が物顔に振る舞って国民のことを蔑ろにする安倍自民党をギャフンと言わせる投票行動を国民が示すことが、今回の選挙の最大のテーマだといってもいい。 そのためにも、12月14日は投票に行こう。自分の考えを国政に反映させるために。 (文=元木昌彦)「週刊ポスト」12/12号 中吊広告より
高倉健が元・名物編集長に漏らした本音?「俳優をやるのはカネのため、一生の仕事ではない」
今週の注目記事 第1位 「血税700億投入でなぜ今?『大義なき解散』全内幕」(「週刊文春」11/27号) 「295選挙区&比例区完全シミュレーション 安倍自民『過半数割れ』驚愕データ」(「週刊ポスト」12/5号) 「自民『50議席減』一気に倒閣へ」(「週刊現代」12/6号) 第2位 「高倉健緊急追悼特集」(「週刊ポスト」12/5号) 「さようなら健さん」(「週刊現代」12/6号) 第3位 「『出世する』セックス」(「週刊現代」12/6号) 第4位 「中田考・同志社大客員教授『外務省はイスラム国の日本人人質・湯川遙菜氏を見捨てた』」(「週刊ポスト」12/5号) 第5位 「変態バーで『全裸』現行犯逮捕された秋篠宮家宮務官の勤務態度」(「週刊文春」11/27号) 第6位 「『エイズ感染者』告知後に5人をレイプ」(「週刊現代」12/6号) 第7位 「喋りすぎる『毒妻』誰にも言えない過去」(「週刊現代」12/6号) 今週は40年前の「林檎ヌード」で一世を風靡し、テレビCMや歌手デビューしたが、わずか6年で芸能界を引退した麻田奈美を、現代とポストがグラビアで再び取り上げ競っている。現代のほうは、ポストより発売日が遅れる関係からか、袋とじである。 彼女のブームが来ているのだろうか? 12月24日に写真集の第2弾が発売され、来年3月には第3弾が出るそうである。 点数は現代のほうが多いが、迫力という点ではポストにやや分がある。先にアサヒ芸能でやっていたが、大場久美子「54歳の堂々ビキニ」もあることだし、今週はポストの勝ちだ! さて、だいぶ前から週刊誌で話題になり、疑惑を報じていた筧千佐子容疑者(67)を、京都府警が殺人容疑で逮捕した。 直接の容疑は「京都府向日(むこう)市鶏冠井(かいで)町の民家で昨年12月、無職筧(かけひ)勇夫さん(当時75)が死亡し、体内から青酸化合物が検出される事件」(朝日新聞11月19日付) 連日ワイドショーが報じているが、彼女の周りで結婚相手や交際していた男の不審死がほかにもたくさんあるようだ。彼女は男を探すために結婚相談所にも申し込んでいたようで、相手の条件は70歳以上で資産家か、年収1,000万円以上というものだという。こんなバーサマになぜ男たちが群がったのか、本当に彼女は連続殺人犯なのか。週刊誌の格好のネタである。 現代によれば、彼女と交際していたパートナー10人以上が「怪死」しているというし、介護ヘルパーをしていた時期にも、訪問先の独居老人が死んでいたと報じている。 彼女の動機は単なるカネ欲しさのためなのだろうか? 金融商品に投資して大損し、今は借金を抱えているという報道もある。それに、どこで青酸化合物を手に入れたのであろう? 現代によれば、2人目の夫が兵庫県西宮市で薬局を営む11歳年上の男性(結婚して2年後に死亡)だったというから、ここから持ち出したのだろうか? 現代が「逮捕前に、勇夫さんの件以外で取り調べを受けたことは?」という質問をすると、 「ないです。だって、今回以外で殺人していませんし。あ、ちゃうちゃう一度も殺人はしてません!」 と答えている。薬物で死亡させたとすると、なかなか立証が難しいことを、彼女は読んでいるのであろうか? したたかな女性を、警察は追い詰められるのだろうか。注目である。 お次も現代。エイズ感染告知後に、5人の女性をレイプした強姦魔のことを報じている。 11月14日、横浜地裁は判決文で「被害者らが感じた恐怖と絶望と屈辱は、想像を絶するものがある」と言っているほど、許し難い犯行である。 被告人は三木英夫(49歳)。罪状は強姦、強姦致傷、住居侵入、窃盗で、懲役23年の実刑判決だった。 三木は5人の見知らぬ女性を次々と強姦した後、金品を盗んだ容疑で神奈川県警に逮捕されていた。 5人の女性をレイプしたという事実だけで十分すぎる非道な事件だが、逮捕後、それを超える特殊な事情が明らかになった。三木はエイズウイルス(HIV)に感染していたのだ。しかも、そのことを知っていながらレイプに及んでいたというのである。事件を取材した全国紙記者がこう語る。 「自身がHIVに感染していることを認識していながら、無差別に女性をレイプするなんて、国内では前代未聞です。しかし、この事件はテレビも新聞もほとんど報道していません。被害者への配慮というのがタテマエですが、『あまりにショッキングで、扱えない』というのが正直なところでした」 検査の結果、被害女性の中にHIV感染者はいなかったというから不幸中の幸いではあるが、ひどい奴がいたものである。 お次は文春。「変態バーで全裸現行犯逮捕された秋篠宮家宮務官」の事件を大きく報じている。これはハプニングバーといわれる、新宿区のバーで起こった。 「ベッドルームで男女それぞれが下半身丸出しで、セックスに耽る者あり、それを食い入るように鑑賞する者あり、それは異様な光景だったそうです」(社会部記者) 会員制だそうだが、11月8日に捜査関係者が踏み込み、経営者や従業員のほかに客3名も公然わいせつの現行犯で逮捕された。その中に宮内庁職員がいたのだ。 その男は、2011年から今年3月まで秋篠宮家の宮務官(事務方のトップ)だった人間で、現在は宮務課職員として宮家をサポートしているという。彼は周囲に「あの日は、仕事終わりに飲んでいて、あるカップルと意気投合して店に行った」と話しているようだ。書類送検されるのは間違いないだろう。 そういえば30年前にも、東宮侍従長が新宿のトルコ風呂(今のソープランド)で入浴中に亡くなって大騒ぎになったことがあった。 秋篠宮家の紀子さんは、この事件を聞いてどう思ったのだろうか? ところで、「イスラム国」に日本人の湯川遙菜氏(42)が拘束されてから、3カ月が過ぎた。ポストによれば、外務省は「イスラム国」幹部とのパイプを駆使して湯川氏救出に乗り出したイスラム研究者の提案を黙殺していたという。その中田考同志社大客員教授をインタビューしているが、中田氏は10月に警視庁公安部によって家宅捜査されている。 北大生が「イスラム国」へテロ志願したという件だったが、中田氏は、くだんの学生はアラビア語もできず、戦闘経験もないのに、戦闘員になどなれるはずがないと話している。 「私は研究で培ったイスラム諸国とのパイプを活かして長年、外務省の要請により協力してきました。今回、イスラム国に拘束された日本人人質の解放のために危険を冒してシリアにも渡った。それなのに、日本政府は人質救出を支援するどころか、私を私戦予備の疑いで捜査している。どういうことなのでしょうか」 そもそも大前提として、コーランは同じイスラム教徒を殺すことを禁じているのに、彼がその「イスラム国」に協力するために行動することなどありえないとも話している。 「イスラム国の人間と連絡を取っているというだけで“テロリスト扱い”されて、私戦予備・陰謀の容疑をかけられたら、誰ひとりとしてイスラム国と連絡をとることができなくなります。日本ではイスラム国は全員が戦士のように誤解されていますが、そこで暮らす99%は普通の生活を営んでいる普通の人です。そうした現地の実態を伝える人間がいなくなれば、ますます無知と無理解が広がってしまいかねません。私はシリアのアサド政権が人々を殺戮していたときも、『空爆の前に人々を助けに行くべきだ』と発言してきました。トルコを含めてすべての国が国境を開かなければ、普通にそこで暮らす人たちが国を出ることができず犠牲になる。イスラム国やカリフ制を研究するだけで“テロリスト”とされるのであれば、これは表現の自由や学問の自由を脅かす事態ではないでしょうか」 もっともな怒りである。いくら無謀な人間でも、日本人である限り手を尽くして救出を図るべきである。日本人が忘れっぽいのをいいことに、こうした人質を見捨てることが許されていいはずはない。外務省を含めた国は、あらゆるルートを通じて交渉するのが当然である。 私は現役の編集時代に「出世するお中元 出世するお歳暮」という企画を考え、部員にやってもらったことがある。しかし、頭でこね回した企画だったから、できあがった原稿は面白くもなんともなかった。 しかし、この企画そのものは今でも大変気に入っている。現代の「出世するセックス」というタイトルで、そのことを思い出した。さて、その出来栄えはどうか? 現代によれば、セックスのうまさと仕事の能力は驚くほど比例していると、女性たちは口をそろえるそうだ。どちらも「感情を持つ人間」を相手にする営みであるために、その場面その場面でさまざまな能力が必要とされるというのだ。 出世する人は相手の女性の気持ちだけでなく、一緒に過ごす時間を最初から最後まで、総合的にマネジメントできなければいけないそうである。経営コンサルタントで心理コーディネーターでもある織田隼人氏がこう語っている。 「男性は女性を『コントロール』したがりますが、コントロールとマネジメントは以て非なるものです。コントロールは工場生産の場面では有効ですが、知的生産の分野ではうまくいきません。知的生産である経営も男女関係も、部下や女性の気持ちを汲み取るマネジメントが必要です。具体的には、男性と女性では見えている世界が全然違うことを意識して相手を思いやること、嫌がらない範囲でやや強引に振る舞うこと、褒めながらモチベーションを上げること、これらすべてです。経営学者のピーター・ドラッカーは、『知的労働者は、自らの意思で参加するボランティアとして扱え』と言いました。これは女性に対しても同じで、『目の前の女性は、私とボランティアで遊んでくれている人だ。では、どうすればこの人がもっと自分と楽しもうという気持ちになれるのだろうか』と考えましょう」 都内で働く25歳のOLは現在、会社の取締役(54歳)と不倫中だそうだが、彼女の言葉がいい。 「自分がしたいことをする男は二流だけど、こちらがしてほしいことをする男は一流ですよね」 まことにその通りであるが、なかなか難しい。女性とのセックスでコミュニケーションを取るより、仕事をしていたほうが楽かもしれない。これを読みながらそう思った。 さて、今週号最大の話題は、安倍首相の大義なき解散ではない。高倉健の突然の死である。享年83歳。不足ないといってもいい歳だが、われわれ70年安保世代は、健さんが年老いて首の周りのシワが幾重になろうとも、彼の後ろ姿に自分の青春時代の残像を見ていたのだから、ショックは大きかった。 高倉健は昭和の男だった。彼の生涯を書き連ねる気はないが、私のささやかな健さんとの思い出について書いてみたい。私が編集者になって、どうしても会いたい人が3人いた。吉永小百合と長嶋茂雄、そして高倉健である。 小百合(こんな言い方をしてゴメン!)とは残念ながら何度かすれ違っただけだが、長嶋さんとは食事をしたり、対談に出てもらったことがある。健さんとはニ度会うことができた。 初めは公開される映画についてのインタビューだったが、若造の私の拙い質問にも嫌な顔をせず答えてくれた。憧れの人に会えた緊張感で何を話したかは覚えていないが、背筋がピンと張った姿勢のよさと礼儀正しさは強く印象に残っている。 ニ度目は、青山にあった喫茶店。珈琲がうまく、健さんがときどき立ち寄る店としても知られていた。なんの取材だったか忘れたが、表通りの見える席で2人きり1時間ぐらい珈琲を飲みながら話を聞いた。 覚えていることは、珈琲が好きで日に40~50杯飲むが、インスタント珈琲でもなんでも構わない。酒は飲まないが、京都・嵐山に酒を霧のように吹きかけて出すそば屋があり、そこだけは気に入っていて、京都へ行くたびに食べに行く。しかし、食べすぎると酔っ払っちゃってね。印象に残った言葉は、俳優をやるのはカネのためで、男子一生の仕事とは考えていなかった。健さんが40代のときである。 健さんの映画は遺作になった『あなたへ』も含めてほとんど見ているが、晩年の作品では『ホタル』がよかったぐらいで感心しない。私のベスト3は一連の昭和残侠伝シリーズ、『居酒屋兆治』『八甲田山』。残侠伝は今でも気が滅入ったときに、気合いを入れるために見る。 私が「週刊現代」編集長になった当初、プレッシャーのためか、うつ状態になったことがあった。会社が近くなると冷や汗が吹き出てきて、動悸が速くなってしまう。 そんな自分の弱さを鼓舞するために、残侠伝を見てから出かけたことが何度もあった。ヤクザ、右翼、中核派などとトラブルになって話し合いに行くときには『唐獅子牡丹』の中の「なんで今更 悔いがあろ ろくでなしよと 夜風が笑う」という歌詞を口ずさんで“敵地”へ斬り込んだものだった。 安倍首相が解散に踏み切ったが、テレビで安倍と高倉健の映像を見ながら、不謹慎だが、こんなことを想像した。安倍さんの姿に健さん演じる花田秀次郎が殴り込みに行くときのシーンを重ね合わせ「安倍総理、死んでもらいます」解散はどうだろうかと。 ポストの12/5号で、ビートたけしは健さんについてこう語っている。 「30年近く前の映画『夜叉』(1985年公開 降旗康男監督)の撮影から、付き合いが始まったんじゃないかな。健さんは、雪がしんしんと降る中、オイラのロケ地入りを駅で花束持って待っててくれたんだ。(中略)団塊世代の男ならみんなそうだと思うけど、『高倉健』ってのは、ガキの頃からオイラにとっちゃ憧れだった。長嶋茂雄か、高倉健か。男の中の男っていうのはああいうもんだと子供ながらに思ってた。で、実際に会ってみると、想像以上の人だったんだ」 『鉄道員』『ホタル』で助監督を務めた佐々部清さんが、健さんの人柄を語る。 「『鉄道員』の完成をお祝いした時でしょうか。撮影所の中で、降旗さん、高倉さんを真ん中に記念写真を撮ったんです。倉庫整理の人、美術、カメラ整備など東映を下支えして定年を迎えられたり、退職した人たちを含めて100人ほどが集合しました。何十年、ともに映画をつくってきた人たちです。みな、おじいちゃんです。高倉さんは全員の名前を憶えていました。昔から、『そこの照明』とか絶対いわない人でしたが、その時もみなさんの名前を呼んで、おじいちゃんたち泣いておられました。高倉さんはおっしゃった。『あと何年、自分は役者でいられるか。もうあと何本出られるかわからない。だから何を撮ったかではなく、なんのために撮ったかが大事なんです』と」 現代では、芥川賞作家の丸山健二氏(70歳)の話が興味深い。健さんとの交流で強い印象を受けたという。 「我が家に来て早々、健さんは『世間では僕のことをホモと言っていますが、ちがいますからね』と言ったので驚きました(笑)。面食らいましたが、世間の噂話も気にされていたんでしょう。家内の料理も食べてくれたのですが、『糖尿病なんですよ』と言うので蕎麦にしました。病気を気遣っているようで、ペットボトルに自分用の水を入れて持ち歩いていました。(中略)俳優は、仕事としてやっているという意識だったのだと思います。プロの自覚が強い人なので、世間が抱く『高倉健』の印象に自分を合わせていたのでしょう」 健さんにかわいがられた谷隼人(68)のこんな話が、健さんらしくていい。 「ある時、『おい、明日何してんだ』と健さんに聞かれたので、『赤坂プリンスのプールに行って、肌を焼いてきます』と答えました。すると健さんに、『ばかやろう!』と叱られたんです。『おカネをとって映画を見てもらうのに、俳優がプールなんかで日光浴をしていたら申し訳ないだろう。お前の映画を観ている人が隣にいたら、どうするんだ。プールに行くぐらいなら、自分の家のベランダで肌を焼いて、ハワイに行ってきたような顔をしていろ!』俳優は観客の夢を壊してはいけない──。目からウロコが落ちる思いでした」 先の丸山氏は、任侠路線から実録路線の時代が来て、健さんが仕事に困っていた時、キャバレー王といわれていた人から声をかけられ、「うちのキャバレーで『網走番外地』を1曲歌ってくれたら1,000万出す」と口説かれた。金額に釣られてステージに上がったところ、店内は酔っ払いだらけで歌どころではなく、二度とやるもんかと痛切に思ったといっていたそうだ。 下積み時代、結婚・離婚、任侠路線のブームと終わり。いくつかの試練を乗り越え高倉健は「高倉健になっていった」のであろう。最後の映画俳優であった。合掌。 今週の1位は、安倍首相の大義なき解散についての各誌の記事を取り上げた。これほど解散する大義のない税金無駄遣い選挙は、前代未聞である。各誌選挙予測をやっているが、自民党が現有議席を減らすことは間違いないものの、それでも単独過半数確保はするだろうという見方が大勢のようである。 飯島勲内閣参与は文春で「電撃解散で自民は議席を上積みする」とまで言っている。その根拠はこうだ。 「四十三年間の永田町暮らしの経験から見て、間違いなく自民党は現有勢力から上積みをするよ。(中略)民主党がいくら慌てて候補者をかき集めて擁立しても、知名度のない新人が当選するわけないからさ。またもや議席減でしょうね。だいたいね、解散して公示、投票と流れていくこんな短期間で選挙結果がどうこうなんて、ほとんど何の関係もないんだよ。どんなに遅くても公示日の時点で九割の議席は当落が固まっている。その後の十日間余りは残り一割の戦いでしかないのよ」 ポストの連載で長谷川幸洋氏も、こう書いている。 「民主党はもともと増税に賛成だ。舞台裏では財務省があの手この手で増税根回しに動いていた。そこで安倍首相が先送りを言い出せば、政権を揺るがす大政局になったのは間違いない。大手マスコミはほとんど増税賛成だから結局、安倍は先送り断念に追い込まれただろう。そうなったら政権の求心力が低下する一方、景気は悪化するので最終的に政権が崩壊してもおかしくない。それどころか、増税せざるをえなくなった安倍政権は財務省にとって、もはや用済みである」 そうさせないために、安倍は解散に打って出た。その結果、増税派も雪崩を打って先送り容認に動いた。「戦う前から安倍首相の完勝である」というのである。 そんなバカなことがと、私は思うが、選挙民の最大の悩みは「自民党は嫌だけど、入れたい政党がない」ということだろう。そういう人は共産党か、それが嫌なら公明党でもいい。今度の選挙は争点がないといわれる。飯島氏の言うように、野党がバラバラだから自民は負けないとタカをくくり、単独過半数を維持したらアベノミクスが支持されただけでなく、原発再稼働も特定秘密保護法も憲法九条を蔑ろにしたこともすべて信任されたと、安倍首相は言い出すに決まっている。 そうさせてはいけない。この選挙を通じて国民の意思を表明するためには、自民党を勝たせないことだ。 潮目が変わったと思わせてくれたのが、沖縄県知事選挙だった。翁長雄志氏が現職の仲井真弘多氏を10万票もの大差で破り、当選した。日米両政府が普天間返還に合意した1996年以降の5回の知事選挙で、はっきり辺野古移転反対を掲げた候補が勝利したのは初めてである。 翁長氏は当選直後のインタビューで、おおよそこう述べた。 「本土の0.6%の土地に74%の基地を69年もの間押しつけてきた日本の民主国家としてのあり方が問われた。この沖縄の民意を無視することは認められない。安全保障は日本国民全体で引き受けるべきだ。安倍首相のなかには沖縄が入っていない気がする」 これに対して政府は「知事選は基地問題に対する県民投票ではない」「過去の問題だ」と切り捨て、国が動き出し(仲井真)知事が承認したものを覆すことは法的にもできないと主張している。 確かに辺野古移設を白紙に戻し、県外移設を実現することは容易ではない。しかし、今度の選挙ではっきりしたことは、基地を押しつけられ、切り捨てられ、忘れられ「侮辱のなかに生きてきた」沖縄の人々の怒りが沸点まで高まっているということである。 私は常々「沖縄から日本が変わる」といってきた。沖縄の意思はひとつにまとまった。今度は、本土の人間が意思を表明する番である。本当の意味で「戦後」を終わらせるために、これまで沖縄の人たちが味わった悲しみや怒りを我がこととするのは言うまでもない。 今度の衆議院選では、沖縄の基地固定化をもくろむ安倍自民党へ、本土の人間が「ノー」を突きつけるかどうかも問われるのである。 しかし、沖縄知事選の最中もそうだったが、週刊誌の沖縄への関心のなさはどうしたことだろう? 先週、文春が「沖縄知事選“最強の官房長官”敗れたり」をやっただけである。 菅官房長官は選挙中に沖縄入りし、県が望んでいるユニバーサル・スタジオ誘致に協力するなどと、露骨にカネをちらつかせて仲井真氏の応援をしたが、仲井真氏は惨敗した。菅の威信は地に堕ち、解散が早まったために間違いなく辺野古移転問題は総選挙の争点になる。 今度の選挙に橋下徹大阪市長が出馬するのか? 小渕優子はどうか? 石原慎太郎は引退するのかなど、各誌書いているが同工異曲で目新しい情報はない。 ポストは「295選挙区&比例区完全シミュレーション」して、「安倍自民過半数割れ」すると報じている。 それは、自民党王国と呼ばれる自民党岐阜県連の県議や市議、支持団体幹部たちが解散表明の3日前(11月15日)に、こう決議したことである。 「県内の業界団体の大半から『仕事はあるが、利益が出ない。いつもの年より厳しい年末になる。選挙をやっている余裕はない。選挙が年末商戦に響く。何のための解散なのか、意味がよくわからない』と反対や疑問視する声が相次いで出ている」 さらにポストによれば、自民党は去る11月15~16日に重点選挙区の情勢について独自の世論調査を行ったという。しかし幹部たちは、結果を見て色を失った。 「1か月前の10月に行った調査では、いま解散しても重点選挙区の取りこぼしはほとんどないという圧勝の数字が出た。官邸は気を強くして解散へと舵を切ったが、今回の調査では有権者の空気がまるで変わり、厳しい選挙区が大きく増えていた。明らかに逆風が吹き始めている。自民党支持層を固めていないのが大きい。逆風を止められなければ、短期決戦でもわが党は40~50議席ぐらい減らす可能性があると党執行部は青くなってきた」(自民党選対幹部) 政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏もこう語る。 「小沢(一郎=筆者注)氏はここぞというときには隠密行動で仕掛ける。最近も、維新の橋下共同代表や政敵の間柄と見られている民主党の前原誠司・元代表と会談して非自民勢力結集の必要性を説いたという情報がある。リアリストの小沢氏は新党がすぐには無理でも、民主と維新が中心になって全国に野党統一候補を立てることで自民党と互角に戦う体制をつくることが重要と分析しており、非自民勢力結集を自分の最後の仕事と考えているのではないか」 ポストのシミュレーションでは、自民党は現有295議席から60議席以上減らして、単独過半数割れの231議席という衝撃的な惨敗予測となったというのだ。 意外な安倍自民党の逆風に、安倍首相は北朝鮮と組んで選挙中に拉致被害者の「生存発表」という大陰謀を考えているとポストは報じているが、この数字は安倍を慌てさせる数字であることは間違いない。 現代も50議席減り、選挙後一気に倒閣へ動くと読んでいる。 米プリンストン大学教授のポール・クルーグマン氏は安倍総理と会談をしたが、「いますぐにでも消費税を5%に戻すべきだ」と言っている。同様のことを、世界的投資家のジム・ロジャーズ氏も言っているのである。 政治アナリストの伊藤惇夫氏は、こう分析している。 「常識的に考えれば、与党は議席を減らします。前回の12年の衆院選で自民党は大勝しましたが、実は小選挙区での得票率は、大惨敗を喫した09年の衆院選に比べて、わずか4%強しか増えていません。(中略)今回の選挙では野党の候補者調整がうまくいけば、自民党の負ける小選挙区が出てきます。もし40議席から50議席を減らすことになると、安倍政権の先行きに暗雲が漂い、来年9月の総裁選での再選に暗い影を落とすでしょう」 政治評論家の浅川博忠氏も、 「協調が完全にうまく行けば、野党合わせて200議席に届く可能性もある。今のままでは難しいと私は予測していますが、何かきっかけが起これば、わからない」 安倍政権批判では、舌鋒鋭い大橋巨泉氏が現代でこう書いている 「安倍の真意を読み解こう。今までもたびたび書いてきたが、彼の本当にやりたい事は、『憲法改正』であり『集団的自衛権』である。しかしこれを争点に選挙をしても勝てない。原発再稼働をテーマにしたら確実に負ける。だから支持率が高く、野党が分散して弱いうちに、特に争点のない選挙やって、とりあえず勝っておこうという、憲政史上かつてない、ふざけた解散なのだ。日本はマスコミがだめだから、あたかも安倍が、豪州のG20で大活躍したように報じているが、実際に豪州にいたボクは、あちらの新聞やテレビに、安倍が大きく取り上げられていたのを、見たことがない」 安倍首相のもくろみ通りには行かない雰囲気が出てきたと、私もそう思う。 (文=元木昌彦)「週刊文春」11/27号 中吊広告より
「セクハラ被害」訴える一方で、複数の男性警官と関係を……“交番SEX”報道のハレンチすぎる現実

「週刊ポスト」11/28号(小学館)
「夏目コンドーム事件」がトラウマに!? 内定を取り消されたミス東洋英和が、日テレに宣戦布告!
今週の注目記事 第1位 「いつか日本が爆発しそうな日銀『黒田バズーカ』」(「週刊新潮」11/13号) 第2位 「12・14総選挙緊急予測」(「週刊文春」11/13号) 第3位 「ミス東洋英和が日テレの女子アナ内定を取り消された理由」(「週刊現代」11/22号) 第4位 「安倍総理『世論はネットの書き込みを見ればわかる』」(「週刊現代」11/22号) 第5位 「『香川の奇跡』独立リーグから18人プロ入りさせた男」(「週刊文春」11/13号) 第6位 「あえぎ声の正体がわかった」(「週刊ポスト」11/21号) ポストは「磯山さやか 真昼のホテル」と「私の職業はヌードモデル 七菜乃」の2本立て。現代は格闘技家の中井りんという女性の肉体美グラビアと、女優・大谷直子が1981年に一冊だけ出したという写真集『直子──受胎告知』(集英社)からのカットを袋とじにしている。 それほど露出が多いわけではないが、やはり大谷の貫禄勝ちだ。意外に、中井のはち切れんばかりの肉体がセクシーである。だが、この女性に「挑む」には、こちらも相当鍛えていないと太刀打ちできないだろうと思わせる体である。このところ、ややセクシー度が足りないポストを、今週は現代がノックアウトした! グラビアでは負けたポストだが、「死ぬまでセックス」シリーズの延長であるセックス記事には見どころありだ。 今週は、セックスの時の女性の「あえぎ声」に注目した。生物学的な研究では、あえぎ声は人間特有のものとされているそうだ。動物行動学研究科の竹内久美子氏はこう話す。 「人間以外にあえぐ動物というのは聞いたことがありません。唯一、アカホエザルがオーガズムを感じた時に“ホォ~”という声を出すくらいで、同じ霊長類のチンパンジーでも、交尾中には声を出しません。(中略)動物のなかで、人間だけが隠れて性行為を営むことが関係しているのではないかと考えます。(中略)白昼堂々、公然と交尾をする他の動物と違って、人間は隠れてセックスする。必然的に精子競争の機会が失われてしまいます。そのため本能的に、良い精子を求めようと声を発しているのではないか。男性にあえぎ声を聞かせることで興奮させることはもちろんですが、他のオスと続けて性交し、精子競争を引き起こさせようとする動物的本能の名残ではないかと考えます」 女は声を出すが、男はあまり声を出さないのはどうしてなのか? 脳科学者の塩田久嗣氏はこう解説する。 「感覚を司る右脳と思考を司る左脳を結ぶ神経の束である『脳梁』は、一般的に女性の方が太い。男性は感情を抑制する前頭葉の底の部分が女性より大きい。その結果、刺激や快楽の信号を多く受け取る女性が感情を表出させやすい一方で、男性は気持ちいいという感情を抑制するという傾向があります」 よく女性のあえぎ声は、本気の時と演技している時では声音が違うといわれる。本気のあえぎ声を見分けるには、どうしたらいいのか? 女性たちがこう話す。 「最初に乳首を舐められた瞬間には自然に声が出ちゃう。下着の上からクリトリスをなでられた時とか、挿入の瞬間とか。その時に出るのは本物だと思います」(既婚OL、33) 「顔を見ればいいんですよ。すごくよがっていれば、眉間やおでこにしわが寄って決して美しくはない(笑い)。“見られる”ための顔を作っていたら間違いなく演技でしょう」(主婦、42) 官能小説評論家の長田守弘氏によれば、時代によってもあえぎ声は違うという。江戸時代の枕絵(春画)には、あえぎ声も添えられていたそうだ。代表的なものを紹介しよう。 「あれよあれよ」 「スーハー、スーハー」 「ソレソレ」 「きくきく」 「まちやんせ、わたしもアレアレ」 と、実に多彩である。国によっても違うというのは『体験ルポ 在日外国人女性のセックス 51カ国、5000人を“制覇”した男の記録』(光文社)の著者で、フリーライターの出町柳次氏。 「例えばタンザニア女性とセックスした時、彼女は“サンクス!サンクス!”と“ウォー”という絶叫を繰り返していました。日本での男性経験がなくて感謝されただけかもしれませんが(笑い)、絶叫するのはアフリカの女性に多かったですね。ロシア系も最初はロシア語で静かに、自己暗示にかけるように“気持ちいい”“もう少しよ”などと呟いていましたが、そのうち“ワーッ!”とか“オオ~ッ!”とこちらも絶叫系になり、思わず口を手で塞ぎました。(中略)イスラム系の女性は唇を噛んで快感を抑える傾向がある。インドネシアのバツイチ40代女性は“ハン…ハン…”とため息を漏らす程度でした。アジア系では中国人が控えめ。20代の中国人留学生との経験がありますが、“アーン”“気持ちいい”と日本人をオブラートに包んだ感じでした」 今度いたすときは、これを参考に「本気か演技か」をしっかと見定めようではないか、ご同輩! ところで、フライデーが創刊されたのは84年11月9日。今年で30周年を迎える。先週号から「創刊30周年!」と銘打って、創刊号からのスクープを年ごとに掲載している。創刊号の目玉は当時「天才投資家」と謳われた「投資ジャーナル」の中江滋樹会長と、人気アイドル倉田まり子のツーショットだ。これ以外にも三島由紀夫の切腹現場というのが、確か巻頭にあったと記憶している。 次の年は「カメラの前で悪徳商法の親玉メッタ刺し 豊田商事会長 血まみれの末路」、翌年は「日航機墜落 地獄の事故現場から12歳少女が奇跡の生還」。いま見ても迫力のある写真だ。 私が編集長時代の「雲仙・普賢岳大噴火!」(91年)、山口組系の鉄砲玉がフライデー編集部を襲って、副編集長の頭部を強打して逃げたときの現場写真なども取り上げられている。 やはり一番すごいスクープだと思うのは、今週号に載っている「小渕恵三首相(当時)の病床写真」(00年)である。当時の青木幹雄官房長官らは、小渕氏が「次は森喜朗だ」と言ったとして強引に森政権を誕生させてしまうのだが、この写真を見れば小渕氏が後継を口にできる状態でなかったことは一目瞭然である。 草創期の写真週刊誌は、私から見てもプライバシー侵害などやりたい放題で、ビートたけし軍団がフライデー編集部を襲撃したことをきっかけに写真誌批判が巻き起こり、部数が急落していった。 だが、あの頃の写真には、今はなくなってしまった「熱気」がこもっていたことは、いま見ても感じられる。読者よりも編集部員がこれらの写真を見て、写真誌の原点とは何かをもう一度考えてほしいと思う。 フライデーは、先週も今週も特大号だから430円! そのために今週も袋とじが5本もあるが、「美川憲一が夜な夜な自宅に招くカレ 伝説のオカマ」まで袋とじにする必要があるのだろうか? この中では「関根恵子」の未公開ヌードと、「東欧の素人娘7人純真ヘアヌード」がいい。だが、張り込みネタを含めてほかには見るべきものが、巨大な木彫りの「男根」にまたがってうれしそうに笑っている菊田真紀子衆議院議員(宮沢洋一経産相がSMバーに政治資金を支出していたことを「汚らわしい」と言った人)の写真だけというのは、寂しすぎはしないか。 プロ野球はシーズンオフでFAなどの話題が紙面をにぎわしているが、ちょっと変わった球団を文春が取り上げている。これが今週の第5位。 この球団は国内独立リーグの「香川オリーブガイナーズ」で、四国アイランドリーグplus(四国IL)で総合優勝を5回している強豪である。だが、日の当たらない独立リーグ。そのチームに、今年のドラフトで小さな奇跡が起こった。東京ヤクルトが四巡目指名で、このチームの寺田哲也投手の名を挙げたのだ。 寺田はもう一つの独立リーグ、北信越BCリーグのチームに所属しMVPを獲得したが、どこの球団からも獲得の意思表示である「調査書」は届かなかった。今年香川に移り、43試合に登板して6勝4敗6セーブ。防御率2.91でリーグ10位と平凡で、しかも27歳。それなのに、寺田のもとにはドラフト前に5球団から「調査書」が届いていたという。 それは、香川を8年連続で率いている「一風変わった元天才打者」西田真二(54)の存在があるからだという。西田はPL学園で78年夏、エースで4番として全国制覇し、法政大学でも日本一、ドラフト1位で広島カープに入団した。現役13年で規定打席に達することはなかったが、4番をまかされることもあり、セ・リーグタイ記録となる4連続代打本塁打を放っている。 練習はしないし自分勝手に振る舞うが、その打撃には山本浩二も衣笠祥雄も一目置いていたという。その西田が率いる香川は2007年から8年連続、ドラフトで17名(プラス外国人選手1名)の指名打者を輩出している。多くは育成枠だが、この数は国内のあらゆる名門チームと比べても抜きんでている。 西田の選手指導は変わっている。ひと言、ワンポイントアドバイスだけなのだ。だが、昨年のドラフトで中日ドラゴンズから2位指名を受けた又吉克樹投手は、西田の「もっと真っ直ぐを投げろ」というアドバイスで、140キロ前後だった球速が148キロまで伸びたそうだ。 西田のすごさはそれだけではない。電話魔で、売り込みがうまい。各球団のスカウトへ選手のことを売り込むのはもちろん、落合博満や星野仙一にも物怖じしないで直接売り込む。 抜け目なく、なかなかの食わせ者だと筆者の中村計は書いているが、そうでなくては独立リーグの監督は務まらないのだろう。今のプロ野球にはいなくなった、痛快な男である。 さて、最近、安倍晋三総理が国会など公の場で感情を露わにすることが増えている。11月4日の予算委員会では、07年9月に現代が報じた記事をもとに、安倍の過去の脱税疑惑を持ち出した吉田忠智社民党党首に対して、「まったくの捏造です! まるで犯罪者扱いじゃないですか!」と激高し、議事を中断してしまった。 だが現代によれば、この記事に対して「一切抗議や問い合わせはない」という。 現代は安倍が世論の動向を広く見ようとしないで「世論はネットを見れば分かる」と、自分に都合のよい、狭い「世論」にしか目を向けていないと書いている。 特に、安倍のFacebookに支持者が毎日書き込んでいる文言は、一国のトップがこれを放置しているとは到底信じがたい、目を疑うような罵詈雑言ばかりだという。 「〇〇議員を血祭りに!」 「(反対勢力は)売国奴以外の何物でもない。きっと在日だよ」 「朝日なんて便所の落書き程度です。さっさと廃刊に追い込み土下座させましょう」 「密漁を行っている中国船を早く撃沈してください」 「中国朝鮮3国もろとも殲滅でいきましょう」 「早く核武装しましょう」 「野生動物 北京原人を射殺してください」 現代は「一刻も早く安倍総理はネット依存の政治から脱しなければならない」と結んでいるが、同感である。 安倍はAPECで習近平国家主席とようやく首脳会談を行えるようになった。だが、共同宣言を前もって公表するという異例の事態で、双方の考え方の隔たりが大きく、腹を割って話し合うというものにはならないはずだ。 それに、嫌中・嫌韓の安倍のネット支持者たちに、首脳会談についてどう説明するのだろう。「習のやつを懲らしめてやった」などと事実を“捏造”するようなことは書かないだろうが、書き方ひとつでネトウヨが離れるかもしれないし、中国側を激怒させることにもなりかねない。 ネットをやっている暇があったら、「隣人とうまく付き合う方法」という本でも読んだほうがいいと思うが。 今週の第3位は、現代の「ミス東洋英和が日テレの女子アナ内定を取り消された理由」。NHKの朝のドラマ『花子とアン』でも注目を集めた東洋英和女学院大学の4年生、笹崎里菜さん(22歳)が内定していた日テレから内定取り消しを受け、提訴したというのである。 彼女は平成25年9月12日に日テレから、平成27年度のアナウンサー職の採用内定を受けた。 この笹崎さんの存在は、「女子アナ通」の間ではすでによく知られていたそうだ。彼女は「2011年ミス東洋英和」に輝き、ファッション誌の読者モデルとしても活躍していた。 その彼女がなぜ、日テレの内定を取り消されたのだろうか? 今年3月、すでに内定者として研修を重ねていた笹崎さんが人事担当者に電話で告げたことが騒動のきっかけになった。 「以前、母の知り合いの関係者が経営している銀座の小さなクラブで、お手伝いを頼まれて短期間アルバイトをしていたことがありますが、そういうものは大丈夫なのでしょうか」 こうしたことを言わずに女子アナになる者が多いのに、彼女は正直に「過去」を話したのだ。だが、日テレの人間は笹崎さんにこう告げたという。 「(アルバイトのことを)上に上げたら問題になってしまった。明日は人事部の部長、部次長から話がある。ホステスのバイトをしていたことがバレたら、週刊誌には好きに書かれる。笹崎は耐えられるか。これまで研修でがんばってきたことは知っているけど、それはいったん置いて、よく考えてほしい」 さらに週刊誌などで騒ぎになったら、父親のところにも取材が殺到して、父親が会社を辞めなければならなくなるかもしれないとも言ったそうだ。父親にそのことを話したら、心配するなと言われた。当然である。 しかし4月2日、日テレの部長から内定取り消しが伝えられた。 彼女がホステスのアルバイトをしていた銀座のクラブというのは、スナックのようなこじんまりとした店で、彼女の母親の知人もカウンターの中で働いていた。 特定社会保険労務士の今中良輔氏が疑義を呈する。 「この裁判は彼女一人のものではなく、社会に対する問題提起の側面を持っています。ホステスのアルバイトをしていた過去は、女性の将来を塞ぐことがあっていいのか。個人的にはあってはならないと思う。司法がどのような判断を下すか注目しています」 一読して、何をバカなことを日テレは言っているのかと思わざるを得ない。氏家斉一郞氏が生きていたら、こんなことはなかったに違いない。 今どき、ホステスやキャバクラのアルバイトをしていたから入社させないというのは、そうした職業を差別しているからではないのか? 夏目三久(日テレ→フリー)のように、入社してからコンドームの箱をもった写真が写真誌に載り、騒ぎになったトラウマが日テレにはあるのだろうが、ケツの穴の小さいテレビ局である。 笹崎さんは、アナウンサーになる夢をあきれめることはどうしてもできないと言い、こう続ける。 「この裁判は世間の皆さんに、女子アナという仕事について考えていただく機会にもなると思っています。大学時代にホステスのバイトをしていた女子アナは、受け入れてもらえないのでしょうか? 私の経歴は、裁判によって公になります。その上で、もし私が女子アナになれたとしたら、批判も含めて、過去はすべて引き受けるつもりです」 裁判は11月14日から始まる。これだけ強い意志を持った女性なら、いい女子アナになると思うがね。 ところで、見かけだけの「好景気」を作り出している安倍はさぞ鼻高々かというと、そうではないようだ。12月にも判断しなければいけない消費税10%増税を断念し、解散総選挙へと舵を切るという見方が強くなっているのである。 私は安倍の動向を知るには、大新聞の奥歯にものが挟まった書き方ではなく、週刊ポストの「長谷川幸洋の反主流派宣言」と週刊文春の「飯島勲内閣参与の激辛インテリジェンス」を読むのが一番いいと思っている。この2人は安倍のブレーンで、おそらく安倍の意向を汲んで、ときどき安倍の本音を流すからである。 先週の長谷川氏のコラムにこうある。安倍政権は再増税をあきらめて、11月の解散総選挙を考え始めたのではないか? それを強く感じさせたのは、10月22日の菅義偉官房長官の会見だったという。 これまでは改定値を見て判断すると言い方だったのに、長官は消費税を引き上げるかどうかは国内総生産(GDP)の7~9月期の「速報値」を見て判断すると言ったのだ。 改定値と速報値では発表時期が異なる。改定値は12月8日、速報値は11月17日。速報値なら臨時国会が開かれている。衆院解散は国会会期中が原則になっているから、改定値を待っていては国会が幕を閉じてチャンスを失ってしまう。 それに増税の凍結延期なら、増税は規定路線だと思っている国民にとって前向きのサプライズ効果もあるはずだとしている。 大新聞も解散・総選挙があるという見方がやや主流になってきた。そこで今週の文春は「12・14総選挙緊急予測 120激戦区の最新データ付」という特集を巻頭でやってきた。自民党の現有議席は295だが、選挙でどうなるのか? 小渕優子、松島みどりのダブル辞任に加えて、ほかの官僚のスキャンダルが止まらない。それに来年は集団的自衛権、原発再稼働と国論を2分する政治課題が控えている。野党の選挙準備が整わないうちに解散せよという声は、自民党内からも上がっているという。 解散の大義名分は消費増税の先送りだ。先のように、11月17日には7~9月のGDP速報値が発表されるが、当初の想定よりかなり厳しい数字が予想されている。そこで安倍は、消費増税の先送りを決断。前回の衆院選の公約とは異なるため、国民に信を問うとして解散するというのだ。その場合、投票日は12月14日しかない。これなら、予算編成の遅れを最小限に抑えられるからだ。 文春によれば「前回衆院選と比較して、二つのトレンド変化がある。一つは、自民党への追い風が前回ほどではないこと。そして、維新の党をめぐる状況の変化である。 こうしたトレンドを加味した上で、前回衆院選、参院選のデータをもとに、全小選挙区の議席予測を行った。比例区については不確定要素が大きいため、前回の獲得議席のままとした」という。 その結果、民主、維新、みんなの党、生活の四党が候補を一本化する“野党結集”の成否が獲得議席を左右する。野党の候補一本化ができなかったケースでは、自民党は37議席減らすものの、258議席を獲得して自公で290議席に迫る。野党結集が実現した場合、前回、民主、維新、みんな、生活の候補が獲得した票の合計が、勝利した自民党候補を上回った選挙区を抽出して分析したそうだ。 シミュレーションは2パターン。1つは、自民党に逆風が吹かない場合。野党4党の合計惜敗率が140%以上の場合に逆転できると想定した。このケースでも自民党は257議席となる。自民党に逆風が吹いた場合は、野党4党の合計惜敗率が120%以上でも逆転できると想定し、この場合、自民党は63ものを選挙区で逆転を許し、232議席にとどまるという。自公で過半数は維持できるものの、自民は単独過半数を失う形になる。 野党が結集しないように、策士・菅官房長官はこういう手を打っていると自民党選対幹部が明かしている。 「菅義偉官房長官は、野党結集を阻止することが自民党勝利に直結することを見据えて、ずっと楔を打ってきました。橋下徹共同代表、松井一郎幹事長の維新、渡辺善美前代表のみんなの党の二つのルートがあります」 対する民主党も、結集の流れを強めているそうだ。民主党議員がこう話す。 「民主党は候補者の決まっている百三十の選挙区以外は、どんな協力でもやるというスタンスです。岡田克也元代表が担当となり、選挙区調整を進めている。原理主義で知られる岡田氏ですから、党内の抵抗を押し切って一本化を進めると見られています。政権追及で野党の足並みが揃っているのは、その先の選挙協力を見据えているからでしょう」 私は、安倍の思惑や菅官房長官の根回しが「凶」と出るのは間違いないと考える。なぜなら国民の大多数は、憲法九条を蔑ろにした戦争のできる国への重大な進路変更、大企業への目に余る優遇措置、盲目的なアメリカ従属という安倍路線に対して堪忍袋の緒が切れかかっているからだ。 安倍が解散に踏み切るのなら好機である。これまでの安倍政権のやり方に「ノー」を突きつけようと考えている国民は、彼らが想像している以上に多いこと間違いないのだから。 野党結集に期待はしていない。自民党以外のどの政党でもいいから一票を入れる、それだけで先にあげた国民を無視したやり方も原発再稼働も止められるのだ。いずれにしても次の総選挙は、われわれ国民には千載一遇のチャンスである。 安倍が解散をしようという気になっているのは、このところの株価が急上昇している、冬のボーナスが2年連続で上がるなど、見せかけの景気のよさが背景にある。 新潮はそれを「黒田のバズーカ」のおかげだと書いている。これが今週の1位。 「黒田(日銀=筆者注)総裁が記者会見を行った日、日銀内で機関投資家らに対する説明会が催されました。そこで、機関投資家らは説明にあたる日銀幹部に対して、口々に黒田総裁への不満をぶちまけたのです。日銀が国債の実質的な“買い占め”を進めていることについて、“債券市場を壊す気か!”との怒号も上がったといいます」(全国紙経済部デスク) 11月6日午前11時時点で、円相場は約7年ぶりに1ドル=115円台まで下落した。これは、10月31日に日銀の黒田総裁が次のことを発表したからである。 【1】長期国債の買い入れを年30兆円増やし、年80兆円にする。 【2】株価指数に連動する上場投資信託(ETF)の買い入れ額をこれまでの3倍、年3兆円にする。 【3】上場不動産投資信託(J-REIT)の買い入れ額をこれまでの3倍、年900億円にする。 威勢のいい黒田総裁の発表を受けて市場は沸いた。その上、会見に先立ち「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」は運用資産の割合の基準を変更することを正式に発表し、国内株式と外国株式による運用比率を共に12%から25%に、国内債券は60%から35%に下げるというのである。 追加緩和決定後から日経平均株価はぐんぐん上昇し、今年最大の上げ幅を記録して一時は1万7000円を超えた。円安も進み、このままいくと年内にも1ドル=120円に届くかもしれない。 今回の日銀の金融政策を決定する政策委員の「採決結果」は、5対4という僅差だった。反対が多かったが、黒田総裁がごり押しした形で決定したのだ。エコノミストの中原圭介氏は、この決定が家計に及ぼす影響は計り知れないという。 「現在、原油価格は安いのですが、円安のせいで国内のガソリン価格はどんどん上がっている。今回の追加緩和のせいで今後は円安がもっと進んでガソリン価格はさらに上がるでしょう。地方は車社会ですから、ガソリン価格は家計に直結する。ガソリンが高ければ買い物に行く回数やお店で使う金額も減ります」 株価の恩恵を受けるのはごくごく一部の人間だけだが、円安は国民の大多数の食卓を直撃する。これほどの円安では海外旅行もままならない。その上、この後に待っているのは国債の大暴落という「悪夢」だと経済学者の田代秀敏氏はいう。 「問題は、これによって日銀が出口を失ってしまったことです。今後も日銀は国債を買い支えなければなりませんが、どこかの時点で“もう買わない”と発表するのは危険です。最大の国債購入者である日銀が市場から去ることになれば、機関投資家などはそうなる前に売ろうと考え、国債価格が大暴落するのは目に見えています」 今朝(11月10日)のasahi.comに、こんな記事が載った。 「朝日新聞が8、9日に実施した全国世論調査(電話)で、今の日本の景気は消費税を引き上げられる状況かどうかを尋ねたところ、71%が『引き上げられる状況ではない』と答えた。『引き上げられる状況だ』は16%だった。安倍内閣の支持率は42%で、女性2閣僚辞任に伴う10月25、26日実施の全国緊急世論調査(49%)より下がった。第2次安倍内閣発足以降では、集団的自衛権行使容認の閣議決定後の7月と8月に実施した全国世論調査の最低と並んだ。不支持率は36%で、同じく7月に記録した最高と並んだ」 安倍の悩みは、ハムレットのそれよりも深いはずだ。解散すべきかすべきでないか。消費税を10%に上げるべきか上げるべきではないか。そうした国内の悩みに加えて国外では、北朝鮮に軽くあしらわれ、習近平と首脳会談が実現しても、尖閣諸島問題があることを認めさせられ、靖国参拝も断念せざるを得ないだろう。 まさに内憂外患。これだけストレスがたまったら持病が悪化しないかと、安倍支持者でなくとも心配になるのだが。 (文=元木昌彦)「週刊新潮」11/13号 中吊広告より
おおらかな大海原がデカパイを育む!? 「47都道府県おっぱいランキング」で新事実発覚か
今週の注目記事 第1位 「衝撃スクープ 巨人阿部慎之助が堕ちた“アイドル女優”不倫地獄」(「週刊文春」11/6号) 第2位 「海猿は陸でもスゴかった! 伊藤英明 ハワイでナンパ→乱痴気3P 衝撃写真」(「フライデー」11/14号) 第3位 「ポテトチップスで『がん』になる!」(「週刊現代」11/15号) 第4位 「殺人・エボラ大流行 日本は絶対に防げない」(「週刊現代」11/15号) 第5位 「体調悪化安倍首相『電撃辞任』か『年内解散』本心はこっちだ!」(「フライデー」11/14号) 第6位 「大臣就任で100万円を義姉に渡した『西川公也農水相』の叩けば埃」(「週刊新潮」11/6号) 「遵法精神は皆無『小渕優子前経産相』がバッジを外す日」(同) 「小渕優子『ワイン疑惑』を告発した中曽根支持者」(「週刊文春」11/6号) 第7位 「佐世保同級生殺害少女A『殺すのが楽しい。猫より人間のほうが昂奮する』」(「週刊ポスト」11/14号) 第8位 「47都道府県おっぱいランキング」(「週刊ポスト」11/14号) 第9位 「『難民』歴6年 財産1500円」(「AERA」11/10号) 2014年1月から6月までのABCの「雑誌販売部数」が発表された。 この欄で取り扱っている総合週刊誌は軒並み部数を落とし、サンデー毎日がわずかに7,547部伸ばしたが、それでも5万1,062部にしかならない。週刊朝日は約2,000部落として11万561部。AERAも約4,500部落として6万7,839部と精彩がない。週刊プレイボーイが約2,200部伸ばして11万7,879部。週刊アサヒ芸能は約5,000部落として9万7,584部。 フライデーは約3,700部伸ばして15万5,468部とやや健闘。週刊ポストは約4万部落として27万8,904部。週刊新潮も約2万1000部落として32万9,415部。週刊現代も約1万4,000部落として35万2,521部。ダントツ1位だが、週刊文春も約1万8,000部落として45万383部。国民雑誌といわれる文藝春秋も、約2万8,000部落として27万7,042部である。 週刊誌全体で前期比95.4%、月刊誌全体で前期比92.7%。依然として、雑誌の部数減に歯止めがかからない。 さて、今週は盛りだくさんである。まずは、AERAお得意のネットカフェ難民の記事。 都心から電車で約30分の埼玉県南部にある街のネットカフェを、記者が6年ぶりに訪ねた。ビルの2階と3階を占めるこのネットカフェは、総部屋数が約70。6年前より、部屋数は倍近くに増えていたという。店の棚には漫画が置かれ、飲み物は無料で、シャワーも完備している。一見、普通のネットカフェだが、夜ここで過ごす人たちが「住民登録」できる、日本で数少ない店だそうだ。 定職に就きたくても住所不定だと面接すら受けられないが、そんな人たちを支援するため店舗側が市役所と協議し、ネットカフェで1カ月以上長期滞在すれば、住民登録することができるようにした。店長によれば、現在の「住民」は約30人。30代後半から50代後半の男性が中心だという。 ここで暮らして約6年になる男性(51)にインタビュー。東京出身の男性は、高校卒業後に都内で大手居酒屋チェーンに就職した。いつか自分の店を持つのが夢だった。しかし必死で働いたが、お金は貯まらない。 10年近くたった時、知り合いに「儲かる」と誘われ、北陸の都市で派遣社員として工場の製造現場で働くようになったが、ここでもやはり貯金もできない生活が続いた。そんな日々が嫌になり6年ほど前、当てもないまま東京に戻ったそうだ。 「それからがこの人生です」と、その男性は言う。両親はすでに亡くなった。ネットカフェで暮らしながら派遣会社に登録し、倉庫での荷物の仕分け作業などをして生計を立てている。年収は150万円ほど。 ここでは、安倍第二次政権が誕生し、アベノミクスで2億円近いマンションが完売したり、資産が1億円以上ある「富裕層」が増加しているという話は、まったく他所事である。今を生きることで精いっぱいだ。ネットカフェは3月まで1泊2,400円だったが4月に消費税がアップしたので、その分、家賃が1日72円上がって、2,472円になった。「1カ月2,160円の出費増は、死活問題です」「全財産は財布の中の1,500円だけ」と彼は打ち明けた。 「先のことですか? 恐ろしくなるので、考えないようにしています」(同) 先日発売された「G2」(講談社)にジャーナリスト・安田浩一氏による、中国から来た「外国人技能実習生」の実態ルポが掲載されている。 中国黒竜江省から来て福井県坂井市の縫製工場で働いていた22歳の女性は、考えられないような長時間労働と低賃金で働かされ、人権無視の「契約」によって解雇される。彼女の姿を通して、「人身売買」ともいえるこの実習制度のひどさを告発している。ぜひ読んでもらいたい。 いまや格差社会などという悠長なものではなく、ごく一部の富裕層を太らすためにこの日本は「総ブラック社会化」している。こうした資本主義の終焉ともいえる日本社会の歪みきった現実を、週刊誌はもっと追及するべきである。 日本人の一番いけないところは、なんでもかんでも忘れてしまうことだと、私は思っている。佐世保で起きた、むごたらしい同級生殺害事件も3カ月が過ぎただけだが、人々の記憶から薄れていっているのではないか。 ポストは、A子が凶行におよぶ3日前、継母に生々しい殺人願望を語っていたメモを、継母の知人から見せてもらったという。A4用紙8枚にわたるメモには、A子が病院に向かう車の中で継母に語った言葉が書かれていた。 「A子 この話は父さんとか他の人にはいわないでほしいんですけど。 継母 わかった。2人の間にとどめておく。 A子 猫のことなんですけど、正直、楽しみを奪われるのは嫌ですね。 継母 そっか、(A子にとっては)楽しみなんだね。 A子 そうです。楽しいですね 継母 猫を殺すことが楽しいの? それともその後の解体の方が楽しい? A子 後者は付随的なものです。あくまで前者がメイン。 継母 猫で満足できずに、攻撃の対象が人に向かうのではないか、という考え方もあるよね。A子 猫より人間のほうが興奮する、楽しい」 自殺したA子の父親の弁護士が、こう話している。 「前妻の死後間もない再婚で父親はバッシングを浴びましたが、彼は真剣そのものでした。A子を心から愛していたし、それゆえA子を傷つけはしないかと真剣に悩んでいた。2月にA子を祖母と養子縁組させたのも、A子により多くの財産を残してやりたいという弁護士ならではの親心でした。バット殴打事件後、A子を一人暮らしさせたことも、もともとはA子の希望であったし、留学予定だった秋までの半年間の賃貸契約だったんです」 ポストは「父親もまた事件のもう1人の被害者だった」と書く。こうした悲劇を繰り返さないためにも、この事件を風化させてはいけないはずである。 お次もポストの記事。ガラッと変わっておっぱいの話だ。調査したのは老舗下着メーカー「ダイアナ」である。 サンプル数は約50万人。トップ(乳首)を基準に測った胸囲と、アンダー(バストの付け根)で測った胸囲の差が約10センチならAカップ。そこから2.5センチ刻みで大きなカップになり、12.5センチならBカップ、15センチならCカップ、17.5センチならDカップとなる。 トップとアンダーの差が最大だったのは香川県で、15.602センチだったという。これは、少し大きめのCカップだそうだ。一方、最小は和歌山県の11.326センチで、Bカップに近いAカップ。2つの県の差は2カップも違うのだ。 「ダイアナ」の広報も「女性の体型と向き合ってきた弊社内でも“地域によってこんなに差があったとは”と驚きをもって受け止められています」と話している。 1位から10位までを見てみよう。順に香川県、島根県、高知県、栃木県、愛媛県、滋賀県、福島県、茨城県、青森県、宮城県。 おっぱいが大きいのは食べ物(大豆)や睡眠、それにセックスとの関連があるのではないかといろいろ調べたが、これといった根拠はないようである。 4位の栃木県は別だが、1位の香川県、2位の島根県、3位の高知県、5位の愛媛県は海に面している土地である。おおらかな大海原を眺めていると、おっぱいが大きくなるのだろうか? さて、小渕優子前経産相の政治団体をめぐる不明朗な資金処理問題で、東京地検特捜部が10月30日に、小渕氏の元秘書で前群馬県中之条町長の折田謙一郎氏の自宅などを家宅捜索した。 小渕氏には明治座に支払ったカネの問題以外にも、選挙区内の人間に自分の写真がラベルに付いたワインを贈った問題や、新潮では、選挙区内の男性がある公的な役職に就いたとき、小渕の事務所の秘書がやってきて「小渕優子からです」と言って白い蘭の花を持ってきたと報じている。それ以外にも数々の「違法」があると各誌が書いているが、いちいち挙げると切りがないのでこの辺にとどめておく。 これらを読む限り、小渕が議員バッチを外さなくては事態が収まらないように思うが、要職に就いている議員たちの週刊誌による「身体検査」はこれだけでは終わらない。 中でも一番追及されているのは、西川公也農水相(71)だ。まずは新潮から。 「西川大臣が代表を務める自民党栃木県第二選挙区支部の政治資金収支報告書によると、2010年~12年の間に『NA企画』なる会社に対し約33万円の支出がある。費用は『土産代』や『お歳暮』などだが、『NA企画は、西川さんの政策秘書を務める長男が社長の親族企業です。法人登記では、事業目的は釣り堀やレストラン経営など。事務所は西川さんの後援会連絡所と同じだし、『お土産』になるようなものを販売しているとは思えません。(中略)政治資金の親族企業への環流、と批判されるのも当然でしょう」(社会部記者) また、西川大臣の知人によると、十数年前、実家に住む義理の姉の照子さん(79)と、グループ企業の代表権争いで泥沼の裁判をしていたこともあるという。 また文春で西川氏が県の職員時代に、収賄で逮捕されていたことも暴露されている。 「一九七一年九月八日、地元紙・下野新聞にこんな見出しが踊った。〈新たに技師一人を逮捕 千振ダム汚職事件 現金二万円受け取る 工事監督 指導に便宜図る〉実は、この『技師』こそが、県庁職員として現場監督をしていた、若き日の西川大臣なのである」(文春) 「西川氏の上司と業者は起訴され、『公務員の権威失墜させた責任は重い』と断罪され、執行猶予付きの有罪判決を受けた。一方、西川氏はまだ若く、金額も高額ではないとして、起訴猶予処分となり、県職員として仕事を続けた」(同) カジノ担当政務官の大塚高司衆院議員(50)にも、あるまじき献金があると文春は書いている。 この大塚氏、昨年8月に不倫関係にあった北新地のホステスに暴力を振るってケガを負わせ、書類送検(結果は不起訴)されたこともあるそうだ。 そんな勇ましい大塚氏に、新たなスキャンダルが勃発したというのだ。 「在日韓国人男性から外国人献金を受けていたのだ。大塚氏が支部長を務める自民党大阪府第八選挙区支部の政治資金収支報告書によると、Aという男性が〇七年に三十万円、〇八年に六十万円、〇九年に二五万円、三年間で合計百十五万円を献金している」(文春) このAとは、済州島に本籍を持つ在日韓国人でパチンコ店経営をしていたが、今は介護や人材派遣をやっているそうだ。カジノと利害関係の深いパチンコ業者では、カネは返したでは済まされない。 また政治資金規正法では、外国人からの献金の受け取りを禁じており、違反すれば3年以下の禁固、もしくは50万円以下の罰金を科せられ、故意に受け取っていた場合は公民権停止になるほど重いものである。 お次は江渡聡徳防衛相(59)。 文春によれば、直近3年分の報告書を見ると「政経福祉懇話会」なる任意団体から、毎月25万、年間で300万円の献金が記載されているというのだ。 文春記者が報告書に記載された同会の住所を尋ねると、そこは江渡氏の地元事務所だった。つまり、江渡事務所に本拠を置く「任意団体」が、同じ住所にある江渡氏の支部に献金していたのだ。これなども、政治資金の授受を透明化しようという規制法の趣旨を逸脱する違法献金の疑いがあると、上脇博之神戸学院大学法科大学院教授は言う。 新潮で政治アナリストの伊藤敦夫氏が「政党交付金などいらない」と憤る。 「自民党が政治改革の一環としてこの制度を議論し始めた80年代末、世の中はリクルート事件で騒然としていました。国民の政治不信は頂点に達し、ここで“政治とカネ”を断ち切らなければ自民党が崩壊してしまう。そうした強烈な危機感の下、故・後藤田正晴や羽田孜、若手では石破茂などが本気で議論を重ねたのです。(中略)結果、政党助成法は細川政権下の94年に成立します。ただ、その現状を見るに、当時の苦労は忘却の彼方に置き去りにされているとしか思えません。(中略)日本の政党交付金は政治家の“生活費”になっています」 政党助成金も、われわれの血税である。そのカネを国民のために使わず、貯め込んで私腹を肥やすことばかり考える政治屋が多すぎる。こんな輩に助成金をくれてやるのは、ドブに捨てるより腹が立つではないか。 5位は安倍首相についての記事。閣僚たちの政治とカネの問題が続出する中、ここへきて安倍首相の体調不良情報が多くなってきている。 フライデーは10月26日、茨城県の航空自衛隊百里基地で開催された航空閲覧式で、オープンカーに乗っていた安倍首相が、突然しゃがみ込んでしまったと報じている。 「本来ならば、安倍総理は立ったまま車上から自衛隊員を激励するはずなのに、ヘナヘナと座席に座り込んでしまったんです。SPから促されても、また立っていられなくなってしまう。よほど体調が悪かったのでしょう。この日はずっと顔色が悪く、訓示の声も張りがなかった」(防衛省担当記者) 自民党幹部もこう話す。 「最近の安倍さんの様子は明らかにおかしい。官邸と公邸では防衛医官による24時間の勤務態勢が敷かれていますが、外遊から戻った後、10月23~25日は、公邸で防衛医官によって安倍首相の体調管理がされていたようです。定期的に官邸で点滴を受けているという話もあります」 為政者の体調情報がこれほど出てくるのは、単なる政局がらみではないのではないか。安倍が倒れれば次は麻生だ、いや谷垣だと喧しいが、各誌の報道を見ていると、安倍首相の病状は確実に悪化していると見るほうがいいだろう。 4位と3位は共に現代の記事。エボラ出血熱が世界中で蔓延する恐れが出ているが、現代は「日本は絶対に防げない」と警鐘を鳴らしている。 なぜか? 東京・新宿の国立国際医療研究センターに勤務する看護師の女性はこう指摘する。 「いまの日本の態勢では、エボラ出血熱の本格的な治療・研究はできません。患者さんから採取した血液から、エボラウイルスを分離して、その性質を調べたり、どんな薬が効くのか調べたりすることができないからです」 エボラ感染の疑いのある患者が出た際、患者の血液などの検体を受け入れ、ウイルスの有無を確認するのは、国立感染症研究所村山庁舎になるという。 だが、ここは住民の反対などで、ほとんど使えないのだそうだ。そのためにBSL(バイオ・セーフティ・レベル)4の施設として国の指定が受けられていないのだ。 昔ここがつくられたときは周りは畑ばかりだったが、その後、周りに住宅ができ小学校や小児療育病院などもあるため、住民の反対運動で検査もできないという。住民の不安を考えたら、無理もないというしかないのだろう。 日本人の特徴は忘れっぽいと同時に、何か起きるとすぐにパニックを起こすことである。 エイズの1号患者が出たときも、日本中にエイズが広がるという風評のためパニックが起こったが、今度も一番怖いのは社会の混乱だと医師がいっている。ひどい人は報道を見ただけで過換気症候群になり、息ができなくなる人もいるそうだ。 ウイルスの権威であるカリフォルニア大学サンフランシスコ校のチャールズ・チウ博士が語る。 「エボラの初期症状はインフルエンザに極めてよく似ている。咳はあまり出ませんが、発熱、嘔吐、筋肉痛、疲労感、下痢など。特徴的なのはしゃっくりが出ることですが、それが出始めると残念ながら死亡率は高くなってしまう」 日本には高度な感染症に対応できる指定医療機関は、厚労省の定める特定感染症指定医療機関、第一種感染症指定医療機関を合わせても全国で45機関88床しかないのだ。 航空機が発達した現在、西アフリカで発生したエボラウイルスは48時間で世界中に広がる可能性がある。空港での渡航者検疫などの水際作戦だけでは到底防ぐことはできない。最悪の事態を想定して、厚労省はエボラなどの感染症対策を大至急、本気で取り組む必要がある。 同じ現代で「ポテトチップス」は、がんになると警告している。私は気付かなかったのだが、この10月に内閣府の食品安全委員会は、ポテトチップスなどに含まれる化学物質アクリルアミドは遺伝毒性を有する発がん物質だと、正式に発表したというのだ。 食品安全委員会の姫田尚事務長が言う。 「我々は'11年から、ポテトチップスやフライドポテトに含まれる化学物質アクリルアミドについて調査を行い、その結果アクリルアミドには『発がんの可能性がある』という判断を下しました」 アクリルアミドとはどんな物質なのか? 現代によれば、本来は地下工事の際に使われる土の凝固剤、ガラス繊維などの接着剤、アクリル系塗料の原料などに使われる化学物質で「劇物」に指定されているそうだ。 2002年にスウェーデン政府が、ストックホルム大学と共同で行った研究の結果、ジャガイモなどの炭水化物を多く含む食品を高温で揚げたり焼いたりした際に、アクリルアミドが生成されると発表し、世界中に衝撃を与えたそうだ。 すでに動物実験では、アクリルアミドを摂取し続けたラットに高確率で甲状腺がんや精巣がんが発生することが確認されているという。これにより、ヨーロッパではポテトチップスの売り上げが激減した。 ポテトチップスの場合180度℃以上の高温で揚げないと、食感や旨味が出ないという。だがアクリルアミドは高熱であればあるほど生成されやすいそうだ。 ポテトチップスの大手メーカー「カルビー」の総売上の約34パーセントをポテトチップスが占める。 日本スナック・シリアルフーズ協会の担当者がこう語る。 「低減措置をやりすぎると味や風味が落ちてしまい商品が売れなくなってしまうという問題もメーカー側は抱えているんです」 映画鑑賞や野球観戦にポテトチップスは欠かせない。さて困った。タバコのようにポテトチップスにも「あなたの健康を害する恐れがあります」と記載されるようになるのだろうか。それとも、そんなことは気にせず食べ続けますかな。 フライデーの袋とじ「伊藤英明 ハワイでナンパ→乱痴気3P」は、迫力があるぞ。 伊藤英明(39)は映画『海猿』で有名な俳優で新婚ホヤホヤだそうだが、この写真が撮られたのは約2年半前のこと。 休暇でハワイのオアフ島を訪ねたとき。アラモアナショッピングセンターで女性グループをナンパした後、そのうちの2人と、彼が泊まっている高級コンドミニアムで飲むことになったという。気がつくと部屋には女性2人と伊藤だけになった。酔ってハイテンションになった伊藤が、彼女たちのおっぱいにタッチを開始。 ここまではよくある話の運びである。最初彼女たちは伊藤の行為を拒否していたらしいが、そのうち伊藤が「君とやりたいんだ!」と雄叫びを上げ、服を脱ぎ始めたというのだ。 「しばらく『ヤラせて』『ヤラせない』の押し問答があったそうですが、女性の体調の問題もあり、最終的には一人は口で奉仕、もう一人とは合体ということになったそうです。合間を置かずの2連発でした」(芸能関係者) この袋とじのすごいのは、伊藤のお尻が丸出しの向こう側に女性らしきものがいて、何やらご奉仕しているような写真や、伊藤が女性に抱きついてキスしている写真など迫力満点なのだ。3人しかいない部屋で、写真を撮ったとすれば、代わりばんこに女性が撮ったのであろう。伊藤も撮られていることを知っているのは間違いない。 2年以上もたってからこの写真をフライデーに出したのは、どういう意図があるのだろう? 彼女たちはこの日をきっかけに、伊藤のことが好きになってしまった。そのため、伊藤が結婚したことが許せないと怒ってのことだろうか? 写真を眺めながらそんなことを考えた。こんな写真を新妻に見られたら伊藤はどうなるのだろう。 フライデーにはAKB48の人気メンバーだった23歳女性のヘアヌードが袋とじになっている。2009年「13thシングル選抜総選挙」で22位だったそうだ。幼顔にもかかわらずヘアを出してあえぐ姿は、なかなか色っぽい。 こうやって元AKB48という肩書でヌードになったり、AVに出たりする娘たちがこれから続出するのだろう。 今週の文春の巻頭スキャンダルは、巨人の阿部慎之助(35)と女優・小泉麻耶(26)の複雑な不倫関係を報じている。これが今週の第1位だ~ッ。 今年の巨人はリーグ優勝しながら、CSでは阪神にまったく歯が立たなかった。そんな不甲斐ない負け方をした巨人の「戦犯」は原辰徳監督と主力の阿部だったと、私は思っている。 中でも、シーズンを通して精彩を欠いた阿部の責任は重いはずだ。12年は捕手史上最高となる打率3割4分をマークし、首位打者に輝いたが、今期の通算打率は2割4分8厘。4月には26打席無安打という不名誉な自己ワーストも記録し、4番の定位置どころか正捕手のポジションすら脅かされる始末だった。 その理由を、首の故障がさらに悪化してバットを振り切れなかったと本人は言っているが、それだけではないと文春は追及する。 次のコメントは、この間の事情を知る関係者の話だ。 「実は、阿部はいま私生活で大きなトラブルを抱えています。シーズン中には『野球に集中できない』などと口走ることもあった。二年前から深い関係になった女優が、阿部に金銭トラブルや、警察沙汰の相談を持ちかけ、結果的に彼を巻き込んでしまっているのです。いくら周囲が忠告しても、阿部は聞く耳を持たず、今もズルズルと関係を引きずっています」 阿部には、06年に結婚した元タレントの夫人との間に幼い3人の子どもまでおり、子煩悩な父親としても知られていた。だが、女が阿部を変えてしまったようである。 小泉麻耶との仲は2年前の夏に、週刊ポスト(12年8月17・24日号)が、段ボールを抱え宅配便業者に扮して小泉の自宅マンション訪れる様子をスクープしているが、まだ続いていたのだ。 9月26日、巨人が3年連続、36度目のリーグ優勝決めたその日、小泉は巨人軍がDeNAとの試合の時の宿舎にしていた「ホテル横浜ベイシェラトン」へと向かった。 小泉の存在は巨人の番記者の間でも有名で、陰では第二夫人と呼ばれているそうだ。実際、今年正月のグアムキャンプでは、阿部は前半、家族を呼び寄せて一緒に過ごし、後半は入れ替わりで小泉と過ごしていたという。 阿部は試合後、人目を避けて彼女の部屋に入り、28日までホテルに泊まっていたそうである。先のコメントの中にある「金銭トラブルや、警察沙汰」についても小泉は阿部に相談していたというのだが、これが超ド級のスキャンダルなのだ。 発端は昨年の冬。小泉にまつわる「黒すぎる噂」が芸能界で飛び交い、大手の芸能プロダクションの幹部が震え上がる大騒動が持ち上がったという。有名女優や人気モデルを多数手がける大手芸能プロのA氏が、あろうことか所属タレントだった小泉と性行為に及んだビデオが存在するというのである。テレビ関係者がこう話す。 「小泉はA氏からたびたび性行為を求められ、仕事のために応じていたが、その後も待遇が良くなることはなく、ろくな仕事を与えてはもらえなかった。いわゆる“枕営業”ですが、性奴隷のように扱われたことに怒り狂った小泉が、復讐のために部屋に隠しカメラを仕掛けた、というのです」 その後、A氏との間でいろいろあり、彼女が警察に被害届を出す事態になった(後に小泉が取り下げた)。そんなトラブルを小泉から聞かされた阿部は、彼女から遠ざかるようになったというのだが、男と女の関係はそう簡単には切れない。 これを取材しているうちに文春は、小泉スキャンダルの真相にたどり着いたという。文春によれば「入手した数枚の写真──そこには衝撃的な光景が収められていた」そうだ。 「雑居ビルの一室のような殺風景な部屋。白いベッドの上に横たわっているのは、胸元も露わなキャミソール姿の小泉。隣に腰掛けているスーツ姿の男性は、間違いなく件のA氏だ。(中略)写真が撮影されたのは昨年の春から秋にかけての時期だと言う。そこには、これまで噂の域を出なかった“性接待”の現場がはっきりと写されていた」(文春) さすがに阿部も懲りたのか、「今では『もう(不倫は)終わった。これからは、まっとうな生活を取り戻したい』と話していると、先の関係者が語っている。 だが、不思議な記事である。阿部と小泉の不倫を暴くだけの記事ではない。これまで芸能界でたびたびウワサされてきた「枕営業」の証拠写真入手は大スクープである。写真もぼかしてはあるが、3枚載っている。こっちのほうがニュースバリューは大きいと思うのだが、文春はこちらのほうはさほど追っていない。小泉側は取材に対して、A氏と性的な関係はないと否定している。 阿部が小泉と手を切りたくて写真を渡したとも思えない。この記事が出たことで一番ダメージを受けるのは阿部だろうか、それとも大手芸能プロのA氏だろうか? この記事には、まだまだ裏があるように思えてならない。 (文=元木昌彦)「週刊文春」11/6号 中吊広告
「まさか自分が……」住宅ローンが払えない! 忍び寄る“老後破産”の恐怖
今週の注目記事 第1位 「『小渕優子前経産相』裏金と裏帳簿の元凶」(「週刊新潮」10/30号) 第2位 「『老後破産』はこうして防げ!」(「週刊文春」10/30号) 第3位 「巨人“CS戦犯”坂本&澤村が4連敗の夜に六本木で『ハイタッチ』合コン」(『週刊ポスト』11/7号) 第4位 「美智子さまが憂慮される愛子さま『独りぼっちの特別授業』」(「週刊文春」10/30号) 第5位 「『好きな女子アナ』『嫌いな女子アナ』」(「週刊文春」10/30号) 第6位 「彼女が創造する『動く女性器アート』を見よ!」(「週刊ポスト」11/7号) 第7位 「日本一高級ソープランドで人生観が変わった!」(「週刊現代」11/8号) 今週は、順位をつけるほどの記事が見当たらない。よって、7本の注目記事を並列に選んだ。 このところの週刊誌を見ながら考えるのだが、小渕優子などの告発ものは新潮、文春がときどきスクープを飛ばしてくれるが、読んでいて楽しい記事が少なくなってしまったのはなぜだろうと。 特に、締め切りの関係で企画ものが多くなる現代やポストに、浮き世の憂さを忘れさせてくれるちょっといい読み物や、バカバカしいが面白い記事がめっきり少なくなってしまった。 年金だ、老後破産だ、と身につまされる話題には事欠かないが、面白くてためにはならないが読んで楽しい記事も週刊誌には大切だということを、失礼だが忘れているのではないだろうか。各週刊誌の編集部に、ぜひ考えてもらいたいものである。 今週も、競馬の愚痴から入ることをお許しいただきたい。日曜日(10月26日)は菊花賞。 ダービー馬のワンアンドオンリーをどう考えるかが、馬券のポイントだった。前走の宝塚記念の走りがイマイチだったため不安はあったが、休み明けと並んでからまたひと伸びした根性を買って馬単でトウホウジャッカル、サウンズオブアース、長距離のよさそうなゴールドアクター、ショウナンラグーン、サトノアラジンへ流す。 ワンアンドオンリーは外枠が響いて外々を回された不利はあったが四角で上がってきたときは「いける」と思った。だが、直線で失速してまさかの9着。内枠から出てインをついたトウホウジャッカルがレコードタイムで優勝して、2着にサウンズオブアース。いわゆる立て目で馬券は紙屑に。 それにしても、昨年の夏に生死をさまようほどの病気を患ったため、デビュー戦はダービーの日の未勝利戦。それも、惨敗している。ようやく500万を勝って宝塚記念で菊花賞の出走権を手に入れ、デビューから149日の史上最短で菊花賞を制覇したのだ。 トウホウジャッカルがジャパンカップや有馬記念出でてきたら、どちらかをもぎ取るかもしれない。それぐらいの底力を持った馬と見た。それにしても、ワンアンドオンリーの負け方は気に入らないね。 今週もまず、現代とポストのグラビア比べから。といっても、両誌ともにセクシーグラビアには力が入っていない。それならばヌードではないが、現代の「綾瀬はるか 女優の休日」が断然いい。 イタリアのヴェネチアで撮影した写真集のパブだが、綾瀬の表情がとてもいい。中でも、ゴージャスなベッドに座ってこちらを見ている写真は、はるかファンでなくても抱きしめたくなる。ぜひ買ってご覧あれ。 お次は現代の「お家芸」といえる風俗記事、高級ソープランドの体験記だ。吉原の高級店でも120分8~10万が相場だという。だが、このソープは200分で17万円。 私が驚くのは値段もそうだが、3時間20分という時間の長さである。そんなに長い間、保つのかいな。それも、このセックス担当記者は52歳だというのに、だ。 だが、そんな心配も女優・新垣結衣似の美女の至れり尽くせりのサービスで杞憂に終わる。何しろ、会ったとたんに「即尺」(説明は省く)、別の部屋に行って服を脱がされ、全身を舐め舐めされ、挿入して1発。一息ついて体を隅々まで洗ってもらっているうちに、ムラムラときて2発目。ビールを飲んだりしながら、ローターと小型マッサージ器で彼女をコーフンさせて3発。マッサージが得意だという彼女に揉まれているうちに、モコモコしてきて4発目。 行き帰りは送迎付きだそうだが、この記者氏、帰宅後に彼女のことを思い浮かべて一人でもう1発したというのだから、計5発。この御仁、相当な性豪ではある。 読んでいるこっちが疲れ果てる。いやはやご苦労さん。 確かポストで以前にも取り上げたと思うが、スイス人の全裸アーティスト、ミロ・モアレさん(31)を紹介している。彼女は美人で、プロポーションも抜群である。何が悲しくてこんなことをするか? 彼女いわく「私のアートは、人々の感情や刺激と共につくられます。だから私はアトリエにこもるだけでなく、街に出て人々の前でパフォーマンスをするのです」 彼女、物心ついたとき、女性器を見せることに恐怖感を抱くのはなぜかという疑問を抱き、この恐怖を克服することが彼女の挑戦であり、アートになったというのだ。 少し前に話題になった展覧会場での全裸パフォーマンスを始め、全裸で電車に乗り込んだりするのだ。満員の電車の中で、胸に「BRA」、おなかに「SHIRT」、下半身に「PANTIES」、脚に「PANTS」と書いただけで、素っ裸で乗っている彼女の写真があるが、回りの乗客たちは無関心を装っているのがおかしい。 みんなの見ている前で女性器から絵の具を挿入した卵を産み落とし、下に敷いた紙に描く「プロット・エッグ」というパフォーマンスも、エロティックである。 恥ずかしくないという。「卵を膣から落とす瞬間、私の集中力は最高潮に達しています。ギャラリーは目に入らないし、心の中は真っ白なのです」 単なる目立ちたがりという評もあるが、彼女はめげていない。こんな美人が全裸で電車に乗ってきたら、私だったらどうするだろう。知らん顔をしながら、目線の端で舌なめずりしてチラチラ見るだろうな。日本でも現れないかな、こういう美人全裸アーティスト。 お次は、文春恒例の「好きな女子アナ」「嫌いな女子アナ」。好きなほうを、ベスト5まで紹介しよう。 1位は水卜麻美(日テレ)、以下、大江麻理子(テレ東)、夏目三久(フリー)、加藤綾子(フジ)、田中みな実(フリー)となる。中でも水卜はダントツで、106票の大江を倍以上上回り、248票である。飾り気がなく、自然体。ニュースも読めるし、朗読も美しいという評価だそうだ。 激動したのは、嫌いな女子アナのほうだという。長らく田中みな実と高橋真麻の2強時代が続いたが、今回大躍進して頂点に立ったのはフジのエース・加藤綾子だ。 したたか、服装、メイクが派手で、タレントやアイドルに見えるというのが嫌われる理由だそうだが、2位に田中みな実、3位に高橋真麻と“健闘”している。夏目三久も5位に入っているから、好きと嫌いが紙一重ということだろう。 ところで、文春と新潮は皇室についての記事が多いことは、みなさんよくご存じだと思う。これまでは雅子妃バッシングが中心だったが、ここへきて愛子さん批判も目につくようである。 まだ中学1年生なのだから、温かく見守ってあげればいいのに、と私などは思うのだが、文春は巻頭で美智子皇后も愛子さんに「セラピーが必要」ではないかと漏らされたと報じている。 文春によれば、2学期が始まった9月6日以降でも、遅刻が4回、欠席が2回、9月26日以降は3週連続で午後から登校したという。しかも、登校してもクラスでほかの生徒と一緒ではなく、特定の科目ではマンツーマンで授業を受けているというのだ。 こうしたことを知った美智子皇后が、千代田関係者にこう口にしたというのである。 「十月に入り、皇后さまは愛子さまについて、セラピーが必要な段階に来ているとはっきり仰いました。(中略)愛子と話していても、愛子にとって適切な対応が取られているようには思えない、ということでした。皇后さまからご覧になって、愛子さまのお側には適任と思われる臨床心理士や児童や思春期の問題に詳しい専門家はいらっしゃらないというお考えなのです」 このようなことを皇后が漏らしたのだとすれば憂慮すべき事態だとは思うが、雅子妃の病状回復もなかなか進まない中で、あまり騒がないほうが愛子さんのためにもいいのではないか。 いつもこうした記事を読んで感じることだが、われわれ国民ができることは、温かく皇太子一家を見守ることしかない。どこの家庭でも、少なからず問題はある。皇室とて、例外ではないのだから。 さて、私が由緒正しい巨人ファンであることは、この欄でも何度か書いた。私はCS(クライマックスシリーズ)廃止論者だ。長いシーズンを戦ってせっかくリーグ優勝を果たしても、今年の巨人のようにCSで負ければ日本シリーズに出られない。これでは、なんのためのペナントレースなのか。目の肥えた野球ファンなら、シーズン後半の見物は3位4位争いになるはずだ。 大リーグと違って6チームしかないリーグで3位までがCSに出られるというのでは、やっている選手はともかく、野球ファンは熱が入らない。パリーグも、ソフトバンクがリーグ優勝しながら、CSで涙をのんだことがある。 昔、広岡達朗氏に話を聞いたことがあった。彼は名選手だったが、監督になっても名監督とうたわれた。その広岡氏が、日本シリーズのような短期決戦は、監督の頭脳が試合の行方を左右するのだと言っていた。 短期決戦だからといって初戦からしゃにむに総力戦で戦おうとすると、後半までもつれたときやりようがなくなってしまうというのである。第1戦を勝つことは重要だが、もし負けても2戦から7戦までをどう戦うかを組み立て、落としてもいい試合は戦力を温存して戦うのが、優れた監督だという。 今年の巨人はリーグ優勝しながら、CSでは阪神にまったく歯が立たなかった。原辰徳監督というのはあまりほめられた監督ではないと、私は思っている。それは、チームが不調の時、どう戦うかという戦略がないからである。 バッティングは水ものだから、アテにはできない。投手のローテーションを綿密に組み立てることができなければ、短期決戦は勝てない。 ここ数年、ペナントレースはほとんど見ないが、CSと日本シリーズは見るようにしている。巨人が出ていなくも、である。 それは、試合が真剣勝負になるからだ。巨人が惨敗したから言うのではないが、阪神とのCSはつまらなかった。投手の不出来はいうに及ばず、打者に相手投手に向かっていく闘志が感じられなかったからだ。野村克也氏の言う通り、勝ちに不思議の勝ちはあるが、負けに不思議の負けなしである。 そんな不甲斐ない戦いをした巨人の中心選手が、ポストによれば、CS敗退の夜に六本木のクラブに現れ、VIPルームで女の子たちと合コンをしていたと報じている。 あの日、私はあまりの情けない負け方に酒を飲む気にもならず、ふて寝してしまった。なのに、である。巨人ファンには許しがたい「蛮行」である。 その2人とは、坂本勇人内野手と澤村拓一投手である。その上、阪神の選手も一緒だったというのだから、何をか言わんやである。 坂本選手はVIPルームから出てこなかったというが、澤村投手は「ガンガン飲んで酔っ払った勢いで店内中央のダンスフロアに向かい、一般客に交じって踊りまくっていました」(常連客) 澤村は今年二軍落ちするなど戦力にならず、CS第2戦でも先制点を与え、5回には危険球を投げて退場になっている。 私のような巨人ファンがその場にいたら、なんという無様な負け方だとひとこと言ったかもしれない。巨人軍は球界の紳士たれという教えも、この連中は聞く耳持たないのであろう。 巨人とヤンキースがあまり強すぎて、「くたばれ!」とののしられた昔が懐かしい。 このところ、「老後破産」という言葉が週刊誌で目につく。嫌な言葉である。 私を含めて、長い付き合いのあるフリーライターの多くがこうした事態に直面しているから、なおさらである。 私事で恐縮だが、私が講談社に入社して週刊現代編集部に配属されたのは1973年の春だった。当時の現代のライター(データマン)の多くは大学時代に学生運動にのめり込み、除籍や退学になった強者たちだった。 テーマが決まれば取材先に飛び出していって、締め切りの夜は「馬に喰わせるほどのデータ原稿」を書きまくった。当時はペラ(200字)1枚いくらという払い方をしていたから、内容はともかく、多く書いたほうがカネになった。 取材力よりも腰の軽さが買われ、私の給料の何倍も稼ぐ若い記者たちがいた。だがこの商売、歳を重ねると収入が増えるという仕組みにはなっていない。大宅賞などを受賞した書き手でも、大御所過ぎて使いにくいと敬遠されて仕事がこないこともままあるのだ。 60歳を超えると、さらに仕事は激減する。私と同年代でなんとかやっているのは、奥さんが公務員など現役で働いている人が多い。若いころ稼いだカネを貯めていて、老後の暮らしを立てているというライターはほとんどいないと思う。 東京近郊に住んでいる某ライターは、電車賃がないといって都内に出てこないし、某先輩ライターは、家で倒れて救急車を呼んだところ、救急隊員に「カネがないから、病院には行かない」と、苦しい息の下で言い張った。 こんなライター残酷物語は枚挙にいとまがないから、この辺で今週の文春の「老後破産」の記事について触れよう。 文春では、千葉市郊外に住む65歳になる山田清志氏(仮名)のケースが紹介されている。山田氏は上場企業にいて、年収が1,000万円近くまでいったという。それに妻が働いていて、月収が40万円あったそうだ。 94年、44歳の時に二階建ての建て売りを購入。頭金を1,000万入れて3,900万円の35年ローンを組んだという。月々12万円でボーナス時に30万円。住宅ローンが払えなくなるとは、夢にも思わなかったという。 だが、定年を迎えるころに退職金が減額されて1,000万円に届かず、再雇用の条件も悪くなった。そして、定年を迎えてから人生が暗転する。妻が病気になり、医療費はかさむが収入は大幅に減り、貯金を取り崩して5年頑張ったが、とうとうボーナス時の30万円が払えなくなってしまったのだ。 やむなく自宅を売却したが、600万円もの借金が残ってしまった。債権者と交渉して月3万円の返済にしてもらったが、それでも月20万円の年金だけでは、いずれ自己破産するしかないかもしれないと話している。投資もギャンブルも浮気さえしたことがないのに、と肩を落とす。 全国住宅ローン救済・任意売却支援協会の佐々木延彦代表によれば、破綻の相談は今年に入って、昨年の倍の1,000件に達する勢いだという。破綻に至る理由は、高額購入、退職金の減額、リストラ、病気、離婚などさまざまだが、相談に来る人たちに共通するのは、ローンを組むときに破綻を想像した人は一人もいないということである。 ほかのケースも山田氏と似たり寄ったりで、年収や退職金が右肩下がりになることを、ローンを組む時点では想定していなかった。 佐々木代表は「住宅ローンは、頭金を用意して、返済額は月収の20%に抑えるべき」だとアドバイスをするが、われわれの世代ではもはや手遅れである。 この中にも、住宅ローンの滞納で裁判所の強制競売にかけられたケースが出てくる。妻が今いる家から離れたくないと言い張ったため、売る時期を逸してしまったのだが、競売を待つのではなく、債権者と交渉して裁判所を通さずに売却して借金を整理する「任意売却」というやり方もあると書いている。 これも、私の友人のライターの話だ。彼は私より少し上で、事件ライターとしては一流の人間である。その彼がしばらく前に私を訪ねてきて「悪いけど600万貸してくれ」といきなり切り出した。 そんな大金を右から左に出す財力もないが、事情を聞いてみた。彼は女房と離婚して湘南のほうで一人暮らしだったが、なかなか書いた本も売れず、サラ金に手を出したのだ。それが積もり積もって600万になり、家が競売にかけられるというのだ。 競売にかけられれば、彼の手元にはほとんど残らない。なんとかしてくれというのだが、私にもいい知恵が浮かばない。そこで不動産に詳しい私の友人に相談し、不動産を手広く扱っている若い友人にも相談したが、競売の時期が迫っているので打つ手は限られていた。 そこで一か八か、友人が競売に入札しようと言い出した。ライターの家はやや立地に難があるものの、資産価値は1,500万ぐらいあるという。そこで競売と同時に1,200万円ぐらいで入札し、運がよければそれを越える買い手が現れるかもしれない。もしダメだったら、友人の不動産屋が買い取ってくれると言ってくれた。その狙いは見事にあたり、1,400万円ほどで落札されたのである。 彼の手元には6~700万円ほどが残ったのではないか。もちろん大変な喜びようで一夕、中野駅近くの日本料理屋で歓待してもらって、深夜までカラオケも一緒に唄った。 神奈川県の厚木のほうに家を借り、これから心置きなく執筆に専念すると笑顔で別れた。 だがそれから2週間後、酔って帰ってきたのだろう、家に入って何かにつまずき、硬いものに頭をしたたか打ち付け、大家が発見したときは死んでかなりの時間がたっていた。 「老後破産」という言葉を見るたびに、彼のことが思い出される。 新潮がスクープした政治資金規制法違反疑惑で小渕優子氏はあえなく経産相を辞任したが、それだけで収まらないようである。 辞任の記者会見で自分の監督責任と言いながら、「私自身わからないことが多すぎる」「何でこうなっているのか」「すべてを見通せない」と、自分は関与していない、スタッフが勝手にやったことだと言い逃れようとしていた。 だが新潮は今週号で、毎年行われている地区ごとの新年会でも同じようなことをしていると追及している。 「出席するのは地方議員や後援会メンバーで、いずれも会費制。両団体とも、会場に支払った飲食代については、組織活動費の『行事費』などとして計上しています。ところが、なぜか参加者から集めたはずの収入の記載が一切ないのです」(小渕氏の地元の政治団体のさる幹部) これも先に報じた明治座のケースと酷似しているが、報告書通りだとすると有権者への寄付にあたり、それが集票目的と見なされれば公選法221条の「買収」に該当するのではないかと、新潮は指摘している。 要は、父親の時代からいた古株の秘書が、若くて何も知らないお嬢ちゃんに知らせずに、これまで通りにやってきたということだろう。何か聞かれても「私たちにお任せを」というだけで、報告義務を果たしていなかった。親の地盤を引き継いだ二世、三世議員にはよくあることだが、何も知らされなかった彼女は悔しかったのだろう。だが政治家としては脇が甘すぎるというしかない。 」 では、そうしたことをやってきた人間は誰なのか? 小渕氏の関連政治団体のうち3団体について報告書を実質的に取り仕切っていて、現在、中之条町町長になっている折田謙一郎氏(66)ではないかと新潮は見ている。 折田氏は小渕恵三の時代から30年以上にわたり私設秘書として仕え、いわば国家老のような存在だと、彼をよく知る町政関係者が語っている。 折田氏は小渕氏辞任と同じタイミングで町長の職を辞し、姿を消しているそうである。折田氏は「ひとえに私の不徳のいたすところ。小渕大臣は政治資金には全く関与しておらず、収支の齟齬に疑念を持たれたのは当然のこと」と、辞職にあたってコメントを寄せているそうだが、自分がすべてを引っかぶろうという覚悟なのだろう。 支持者の観劇や野球観戦だけではなく、地元の名産品や姉のブティックから政治団体が大量の買い物をしているのも「公私混同」だという批判が出ている。 10月16日付の毎日新聞が、小渕氏が9月に経産相に就任した際の資産を報じている。 「資産総額はTBS勤務の夫と合わせて2,804万円で、女性閣僚5人中2位だった。その大半は東京都渋谷区と地元群馬県内の土地や建物だが、ゴルフ会員権2口と絵画2点も持つ。父の故小渕恵三元首相が暮らした都内の自宅を昨年12月に売ったことで前回衆院選再選後の公開時より、本人の不動産は減ったが、売却益で2013年の所得は前年を5500万円上回った」 元総理を父に持つ彼女にしては、意外なほど資産が少ないのではないか。小渕元総理は気前がよく、カネがない人には誰彼かまわずぽんとカネをあげたというエピソードが残っている。また、中曽根康弘と福田赳夫の大物がいる大激戦区だったから、自ら「ビルの谷間のラーメン屋」と自嘲していたように、当選するためにカネを使い果たしていたのかもしれない。 そうしたやり繰りの大変さから、古参秘書である折田氏がこうしたことに手を染めたのかもしれない。 彼女は本来、原発再稼働に疑問を呈しており、親中国派議員としても存在感を高めつつある。ここは一兵卒に戻って、危険な方向へと舵を切っている安倍首相に党内から異を唱える存在になってはどうだろうか。 地元でうちわを配った松島みどり法相も同時に辞任したが、すんなり受け入れたわけではなく、相当安倍首相に抵抗したと新潮が報じている。 「菅官房長官は直接、松島さんに引導を渡してはいませんが、派閥を使って説得したようです。彼女は“この問題は事件性がない”とか“立件できない”などと強気に主張して辞任に抵抗したみたいです」(政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏) 政治家スキャンダルはまだある。週刊ポストが追及し、会でも疑惑を質された塩崎恭久厚労相がそれだ。彼の疑惑は地元でオープンするはずだった特別養護老人ホームが、スタッフ不足のため市から開設許可が下りなかったため、地元市議から相談を受けた塩崎事務所の秘書が、厚労省の課長補佐と「相談」して市へ働きかけてもらって、部分開設が認められたというものである。 これが事実なら「厚労相の職務権限を背景にした利益誘導」ではないかと、ポストは前回書いた。塩崎厚労相は「記憶にない」「秘書がやったこと」を繰り返し、秘書から塩崎氏に宛てたこの件の報告メールを「私信だから公開できない」と答えている。 その上、このメールは不正アクセスして盗まれたものと主張した。だが、もしそうだとしたら「一国の大臣がやりとりしているメールサーバーがハッキングされたということは、国家機密に触れる情報や国民生活に関わる情報が漏洩している可能性がある」(ポスト)。 重大事ではないか。 塩崎氏は一刻も早く警察に相談して、被害の詳細を調べて国会で報告すべきだ。それができないのは、警察に相談できない理由が塩崎氏にあるのではないかと、ポストは衝いていた。 小渕氏の次に就任した人間に早くもこんな疑惑があると、23日と27日のasahi.comが報じている。 「宮沢洋一経済産業相の資金管理団体『宮沢会』が2010年、広島市内の『SMバー』に交際費の名目で約1万8千円の政治活動費を支出していたことがわかった」 「宮沢洋一経済産業相は27日、外国人が株式の過半数を持つ広島県の企業から、2007年と08年に計40万円の寄付を受けていたことを明らかにした。26日に全額返金したという。外国人からの寄付を禁じる政治資金規正法に違反する可能性があり、今後、野党などから批判が出そうだ」 第一次安倍政権が潰れたのも、閣僚の不祥事が次々に表面化したためである。同じような道をたどって、第二次政権も崩壊していくのであろう。 (文=元木昌彦)「週刊新潮」10/30号 中吊広告より
小渕優子・松島みどり辞任! 「女性登用」と意気込んだ第二次安倍内閣に大ダメージ
今週の注目記事・第1位 「『小渕優子』経産相のデタラメすぎる『政治資金』」(「週刊新潮」10/23号) 第2位 「松島みどり先生『私は東大』『私は特別』イヤミな全言動」(「フライデー」10/31号) 第3位 「ノーベル賞学者中村修二『名誉もカネも』」(「週刊文春」10/23号) 第4位 「オックスフォード大学が認定 あと10年で『消える職業』『なくなる仕事』」(「週刊現代」11/1号) 第5位 「竹野内豊と朝ドラヒロイン超超厳戒『深い愛の現場』初中継!」(「フライデー」10/31号) 第6位 「乃木坂46松村沙友理 嘘がバレちゃう親密会話と抱擁動画」(「週刊文春」10/23号) 日曜日(10月19日)は、東京競馬場へ行った。友人の版画家・山本容子さんが、11月3日まで行われている英国ジョッキークラブが所蔵する絵画やジョッキーたちの服などを展示している展覧会の記念トークイベントをやるため、招待されたのだ。 絶好の秋日和。私は競馬場へ行くと、最初のレースはゴール前で見ることにしている。パドックでよく見えた馬を中心に買った、第3レースが的中。幸先のいいスタートだった。メモリアル60のスタンド7階に上がり、山本夫妻に挨拶して席に着く。すでに友人たちは、ワインやビールを飲んでいる。 お昼の休み時間を使って「競馬博物館」で、トークと波多野睦美さんの歌。何度となく競馬場に来ているが、博物館へ入るのは初めて。入り口は、英国によくある庭園の雰囲気。終わって、いよいよ馬券に集中するぞ。メインレースまでは、なかなか快調。いよいよ目当ての「秋華賞」。 ヌーヴォレコルトとレッドリヴェールを中心に、パドックの映像を見る。ヌーヴォの調子はいいようだ。2歳女王のレッドは馬体を絞ってきたが、やはり全体に寂しい。ヌーヴォレコルトの頭と決めて、馬単でショウナンパンドラ、タガノエトワール、オメガハートロック、リラヴァティなど7頭に流す。レースは平均ペースで淡々と進む。追い込みのショウナンパンドラが早めに前に行く。ヌーヴォは出負けしたのがたたって、中団より後ろで待機策。 3コーナーから外へ出して、ヌーヴォが脚を伸ばす。4角を回ったところで、ヌーヴォの脚色が断然いい。鞍上の岩田も、自信を持って追う。だが、内ラチいっぱいを回って、先頭に立ったショウナンも粘る。ヌーヴォが首差まで追い詰めたところがゴールだった。3着がタガノエトワール。ほとんど正解だったが、馬単ではカネにならない。 メインが終わって容子さんに挨拶して新宿へ出て、私のオフィスのある早稲田大学へ向かう。大学が、卒業してから45年たつ卒業生を招く「ウェルカムデー」があり、クラス仲間の集まりがオフィスの前にある「東寿司」で開かれるのだ。 1人直前欠席で12人。そこで2人の仲間の訃報を聞く。70近いのだから当然かもしれないが、やはりツラいものだ。欠席した人間は沖縄に住んでいるが、彼から泡盛が2本届けられた。35度の、ほんのり甘みのあるいい泡盛だった。 終わって4人が残り、オフィスの裏にあるカラオケスナックへ行って爆唱。泡盛の酔いが回ってきて、何を歌ったのかわからなかった。オフィスへ戻って、そのまま爆睡。気がついたら4時だった。 昼間、早稲田の大隈講堂のあたりはすごい人だったが、その時間に歩いている人間はほとんどいない。秋風が身に染みる。45年前、学生だった私の面影が頭をよぎる。若き我あり……そんな言葉が口をついて出てきた。 今週は新潮の小渕優子スキャンダルが群を抜いていて、ほかに見るべきものがない。現代、ポストのセクシーグラビアも気合いが入っていないので、今週は取り上げない。 先週、文春が乃木坂46松村沙友理の男との路上チュー写真を掲載した。それに対して松村がラジオで弁明したが、文春はそのことごとくは「ウソ」だと証明してみせる。 集英社の編集者と知り合ったきっかけはわからないが、その写真を撮られた日、松村は酔っていたと言っているが、文春はその店ではほとんど呑んでいなかったと「証言」する。また彼氏の仕事についても、松村が何をやっている女の子なのかも、お互いよく知っていたともいう。それに男のほうが、前回は呑みすぎて彼女といた時間の記憶がおぼろげだと話しているところなどから、「誰が見ても男女の仲」(文春)だと言い切る。 現在、松村は「処分保留中」だそうだが、文春は今週のグラビアページでも、乃木坂46のメンバーの「未成年飲酒」や、男性と一緒に消えて行く姿をバッチリ撮っている。これだけ情報があるということは、乃木坂46の内部の人間が情報を出しているとしか思えない。AKB48同様、ここも崩壊の危機を迎えているようである。 10月17日の各スポーツ紙には、フライデーの張り込みネタが大きく取り上げられていた。永遠のモテ男といわれるそうだが、竹野内豊(43)が17歳年下の女優のマンションに通っているというのだ。これが今週の第5位。 このスクープ、袋とじである。「超超厳戒 深い愛の現場 初中継!」とタイトルを打ち、竹野内がマスク姿で食料の入ったビニール袋を持ってこちらをにらんでいる。「この中に1年分の恋物語が入っています!」と書いてあるが、この引き文句なかなかいい。 このところ浮いたウワサがなかったという竹野内だが、愛車の助手席に彼女を乗せているそうだから、本気度がうかがえる。 彼女は女優の倉科カナ(26)で、06年の「ミスマガジン」グランプリ。NHK朝ドラの『ウェルかめ』でブレークしたそうだ。彼女は妹と同居しているそうだが、竹野内はそんなことはお構いなしに逢瀬を重ねているという。こういう場合、逃げ口上としてよく使うのが「妹と3人だったから」だが、事務所も交際を認めているようだから、結婚の可能性は高そうだ。 第4位は現代の記事。コンピューター技術はすさまじい勢いで進んでいるようだが、英国の名門大学・オックスフォードでA.I.(人工知能)などの研究を行っているマイケル・A・オズボーン准教授が、同僚研究員と共に著した『雇用の未来──コンピューター化によって仕事は失われるのか』という論文が、世界中で話題になっているという。 この論文のすごいところは、702の職種すべてについて、コンピューターに取って代わられる確率を子細に試算したところにあるそうだ。 くだんのオズボーン氏は、こう語る。 「各仕事に必要なスキルはどのようなもので、そのスキルを機械がどれだけ自動化できるのかを、テクノロジーの発展のトレンドを考慮して詳細に調べ上げました。具体的には、コンピューター化の障壁となりうる9つの仕事特性を抽出して──たとえば、手先の器用さ、芸術的な能力、交渉力、説得力など──、702の職種を評価したのです。(中略)経済の歴史を見ると、技術的な進歩といえば、たいていは身体を使う手作業を機械化することを表していました。しかし、21世紀の技術的な進歩は、これまで人間の領域とされてきた認知能力を必要とする幅広い仕事を機械化することを意味するのです」 オズボーン氏は、今後、より複雑な作業まで機械化できるようになるという。 コンピューターが発達し、ロボットが人間に代わって自動車の運転や介護の手助けをしてくれるようになるとは思うが、彼がいうにはもっと複雑で、人間でさえも手に負えないことまでロボットが取って代わるというのである。これまでの産業革命は、新たな仕事を生み出してくれた。だが、IT化やコンピューター化は、仕事を人間から奪って省力化する方向へと進んでいくのだ。 オズボーン氏は、近い将来人間の行う仕事の半分は機械に奪われると言っている。確かに「銀行の融資担当者」「金融機関のクレジットアナリスト」「訪問販売員、路上新聞売り、露天商」までロボットに取って代わられるというのだから、人間がやることなどほとんどなくなるのかもしれない。 氏は、その空いた時間を使って芸術やクリエイティブな仕事をするようにすればいいというが、そうしたことに向いていない人間はどうしたらいいのだろう。逆に、知的な作業はロボットに、単純作業は人間を使って安く働かせる。そんな時代が来るような気がするのだが。 ノーベル物理学賞を受賞した3人のうち、中村修二氏は歯に衣着せぬ発言で物議を醸す異端の研究者として知られている。 徳島県の蛍光材料メーカー・日亜化学工業の技術者として、1988年から青色LEDの研究に着手し、93年に量産する独自の技術を確立したが、中村氏は研究の対価として日亜化学工業相手に200億円請求訴訟を起こし、05年に同社が約8億4,000万円を支払うことで和解した。 文春によれば、中村氏はアメリカに渡り、サンタバーバラの地に2億6,000万といわれる大豪邸を建てて住んでいるそうである。だが前妻とは離婚し、数年前に別の女性と再婚しているという。その中村氏はこう語っている。 「新聞、テレビは、『青色LEDは赤崎、天野両氏が発明し、中村氏は量産化する技術を確立した』と紹介する。こんな認識は日本だけですよ。世界では『青色LEDは中村が発明した』というのは、共通認識です」 やはり、相当な自信家であることは間違いない。 この青色LED、大発明には違いないが「青色LEDが発するブルーライトは目に悪影響を及ぼすことが指摘されてきました」(岐阜薬科大学薬効解析学研究室の原英彰教授)という。それに「身体の老化を進める活性酸素が、緑の光を当てた細胞で一・五倍に増加したほか、白が二倍、青が三倍に増えました」(原教授)と、マイナスの面もあるようだ。LEDは便利で消費電力も少ないが、目に対する影響はまだ研究の余地があるのかもしれない。 ところで、一時私が親しくお付き合いした赤坂料亭「佳境亭」の女将・山上磨智子さんが亡くなった。享年87歳。ここは政治家や官僚だけでなく、東郷青児や森繁久彌も通ったと新潮の「墓碑銘」に書いてある。ここで、村山富市首相誕生が話し合われ、小渕恵三が総裁選出馬を決断したといわれる。 私に、『知ってるつもり?!』(日本テレビ系)の司会で有名だった関口宏さんを引き合わせてくれたのも女将だった。待ち合わせの相手が来るまで、女将と差し向かいで思い出話を聞くのが好きだった。うどんを目の前で練り上げ、食べさせてもらったことも楽しい思い出である。 酸いも甘いもという言い方があるが、なんでも飲み込んでくれる大人の女性だった。三木武夫元総理との恋愛が有名だが、その子どもだとウワサされていた息子さんが赤坂に開いたバーにも何度か足を運んだ。上にはカラオケ部屋があり、官僚たちと歌い合ったこともある。政界の奥座敷を仕切っていた証人が、また一人いなくなってしまった。 さて、昨日(20日)2人の大臣が辞任した。どちらも、週刊誌が報じたことがきっかけだった。 安倍首相にとって内閣改造の目玉として指名した小渕優子と、そのデング熱ならぬテングのような振る舞いでひんしゅくを買った松島みどり法相である。 今週のフライデーが、松島の「イヤミな全言動」を報じている。この記事が辞任に追い込んだわけではないが、松島という人間性がよく出ているので取り上げてみた。 松島氏が批判されたのは、以下のようなことである。自らの選挙区の祭りでうちわを配ったことは公職選挙法に触れる。都内に住んでいるのに赤坂の議員宿舎に入居し、週末には自宅に帰っている。襟巻き着用が認められていないのに、ストール着用で参院本会議に出席した。 フライデーいわく「あの非常識の塊のようなアントニオ猪木ですら、議場ではトレードマークの赤いマフラーを外す」というのに、だ。 ご本人は東大出というのが誇りだそうだが、滑り止めで受けた早稲田大学政治経済学部には落ちている。しかも、あの朝日新聞出身だ。 失礼な言い方になるが、もともと法務大臣にはあまりいい人材が配されたことはないが、この人は、歴代の中でもワースト3に入るのではないか。女性登用と意気込んだ安倍首相だが、しょせんは男女問題ではなく、能力あるなしを見極めることが肝要なのだ。 「松島氏をめぐっては、今月7日の参院予算委員会で、民主党の蓮舫氏が松島氏の政策が書かれたうちわを選挙区内のお祭りで配っていたことを『寄付にあたり違法だ』と追及。松島氏は『うちわのような形をしているが、討議資料だ』と反論したが、選挙区内の有権者への寄付を禁じた公職選挙法違反の疑いがあるとして民主党が刑事告発していた」(朝日新聞10月20日付より) 安倍首相、に人を見る目がないことがよくわかる。 さて今週、堂々の第1位は、将来の総理候補と持ち上げられている小渕優子経産相(40)に、週刊新潮がスキャンダルの洗礼を浴びせた巻頭特集である。 それも「政治資金規正法」の疑いありというのだから、読んですぐに、彼女にとっても安倍政権にとっても国会対応は苦しいものになりそうだと思った。 まずは、新潮の内容を紹介しよう。10月8日朝、日本橋浜町にある「明治座」に「小渕優子後援会女性部大会」のご一行様が、次々にバスを連ねて到着したという。その数ざっと1,000人超。 この観劇会は毎年行われていて、明治座側は切符代を3分の2ほどに値下げして出していると話している。S席は通常1万2,000円だから1枚8,000円ほどになる勘定だが、たとえば2010年分の政治資金報告書で、小渕後援会が群馬県選挙管理委員会に届けたのは「観劇会」として372万8,000円だけ。これでは1人あたりの切符代は3,700円程度にしかならない。 「一方で支出を見ると、組織活動費の『大会費』扱いで、844万円余りが『入場料食事代』として明治座に支払われたことになっている。その結果、実に470万円もの差額が生じているのだ」(新潮) 小渕は政党支部として「自民党群馬ふるさと振興支部」という団体があり、そこからも10年10月1日の日付で約844万円が支払われている。新潮が領収書のコピーを取り寄せたところ2枚の領収書は連番だから、合計1,688万円の支出を二等分して届けたとわかる。 これにより、収入との差額は1,316万円に広がってしまうことになるのだ。地元の支援者の票がほしいために送り迎えして観劇させ、飲み食いまでさせて手土産のひとつも持たせることは、昔なら地方のどこでも見られた光景だった。 だが、今は政治資金の使い方に厳しく網がかけられ、政党助成金制度までできているのである。これについて新潮で、神戸学院大学法科大学院の上脇博之教授がこう話す。 「1~2万円なら会計ミスで通るかもしれませんが、これだけ巨額では見逃すわけにはいきません。報告書の不記載ないし虚偽記載にあたり、それを行った者や、場合によっては団体の代表までも罰則を受ける可能性があります」 それ以外にも新潮によれば、実姉のやっているブティックから、10~12年にかけて小渕の各団体から330万円の支払いがなされている。そのほかにも、地元の農業協同組合や地元農家から大量の下仁田ネギやこんにゃくを購入しているが、これらも「組織活動費」や「交際費」に計上されているそうである。 先の上脇教授は「小渕大臣の使い方は、どうも政治資金を私物化しているような印象を受けるのです」と言っているが、これでは先頃話題になった「大泣き兵庫県議」のやっていたこととあまり違いはないのではないか。 とまあ、小渕恵三元首相の忘れ形見のお嬢ちゃんとはいえ、卑しくも現役の議員、それも経産相という重責についている大臣のやることじゃござんせんな。 新潮が小渕大臣を直撃したところ「事務所がお答えすると話しています……」と、我関せずという態度だったそうだ。 現代では松田賢弥氏が、まだほかにもあると、こう語っている。 「小渕氏の地元の群馬県吾妻郡中之条町では、彼女の母親の千鶴子さんが01年10月に約132坪の土地を取得し、2階建てのビルを建てています。この土地はもともと、千鶴子さんの親族が経営していた木材工場の一部。問題は、このビルに事務所を構える『小渕優子後援会』が、不可解な家賃を計上していることです。直近の過去3年間の収支報告書によれば、このビルは千鶴子さんが所有するものであるにもかかわらず、小渕優子後援会が毎月6万3000円の家賃を支払っています。1年間で75万6000円、10~12年の3年間では総額226万8000円。しかも、家賃の受取人は母親ではなく、小渕本人になっているのです」 これでは小渕の後援会が母親のビルを通して、小渕本人に献金をしていたのではないのか、という疑惑である。 蝶よ花よと大事に育てられてきた深窓育ちのお嬢ちゃまが初めて遭遇するスキャンダルだったが、あえなく辞任ということになってしまった。 小渕氏は辞任記者会見で「長年、私が子どものころからずっと一緒に過ごしてきた、信頼するスタッフに管理をお願いしてきた。その監督責任が十分ではなかった」(asahi.com10月20日より)と、悔しさをこらえて話したという。 父親の時代からいたスタッフが、若くて何も知らないお嬢ちゃんに知らせずに、これまで通りにやってきたということだろう。何か聞かれても「私たちにお任せを」と言うだけで、報告義務を果たしていなかった。親の地盤を引き継いだ二世、三世議員にはよくあることだが、何も知らされなかった彼女は悔しかったのだろう。 だが、この程度の人間を「将来の総理大臣」と持ち上げてきた永田町や新聞は、反省すべきである。安倍首相は小渕経産相と松島法相の辞任について「任命したのは私で、任命責任は私にある。こうした事態になったことを国民に深くおわびする」と首相官邸で記者団に語ったというが、当然である。 第一次安倍内閣が潰れたのも、閣僚の不祥事が次々に表面化したためである。同じような道をたどって、第二次も崩壊していくのかもしれない。 (文=元木昌彦)「週刊新潮」10/23号 中吊広告より








