「東スポ映画大賞」ビートたけしが、松田龍平と映画界の「変な伝統」について語る

tspo_taisho01.jpg  2月23日、ビートたけしが審査委員長を務める「第23回東京スポーツ映画大賞」および「第14回ビートたけしのエンターテインメント賞」の授賞式が、港区の東京プリンスホテルで行われた。  毎度おなじみ、たけしの「独断と偏見だけで決める」というコンセプトのもと、毎年恒例となっている本映画大賞。今年はどのような作品がノミネートされたのだろうか?  まずは、たけし審査委員長より開催のご挨拶。壇上に上がったたけしは「最近の映画はフィルムでの上映が少なくなって、ロサンゼルスからでもDVD1本送れば世界の映画館で上映できてしまう。映写技師の仕事もどんどんなくなっている。確かに便利かもしれないが、本来の映画の楽しみ方とはちょっと違うような気もするよね」と、現在の映画館事情に対してチクリ。自身のエンタテインメントと映画のあり方について熱く語った。  監督賞には『そして父になる』の是枝裕和監督が登壇。何度も「東スポ映画大賞」に呼ばれていることから「東スポファミリー」(?)なる称号も与えられた是枝監督に対し、たけしは「オイラにはない映像のセンスを持っている」と、その才能を高く評価した。  主演男優賞には『舟を編む』で変人編集者を演じた松田龍平が授賞。松田龍平のデビュー作『御法度』(大島渚監督)で俳優として共演したたけしは「(松田は)あの時はヘタクソだったけど、だいぶ成長した」と語り、話題は昨年亡くなった大島監督の思い出話に。大島監督は『御法度』撮影時、主役である松田を怒らず、隣いた田口トモロヲばかり怒っていたという。たけしは「山田洋次監督も、やたらにセカンド助監督ばかり怒っている。松竹の伝統なのかな?」と、映画界の変な風習について笑顔で語っていた。  「第14回ビートたけしのエンターテインメント賞」では、日本芸能大賞を千鳥、ウーマンラッシュアワー、流れ星、テンダラー、ロバートの5組が受賞。  たけしは千鳥に対し「ベタネタをベタで演る。彼らの実力は相当にある」と高評価。感激した千鳥の大吾は目に涙を浮かばせながら、たけしから賞状を受け取った。  また、ロバートに対しては「(体モノマネは)くだらねぇんだけど、アレ笑っちまうな」と、彼らの“反則技”をベタ褒めした。  今年の「エンタメ賞」のサプライズは、なんといっても特別賞のタモリ、話題賞のみのもんたに板東英二という、豪華かつ“ワケあり”な布陣だろう。タモリ、みのもんたの2人は残念ながらスケジュールの都合で欠席だったものの、2人からは熱いビデオメッセージが届いた。 tspo_taisho02.jpg  たけしはタモリについて「32年という長い間、毎日テレビに出続けるのは俺には絶対できない。お疲れ様でしたと言いたい」と、戦友にエールを送った。  昨年の「植毛会見」でさまざま話題(騒動)を提供した板東英二は壇上に上がり「野球では賞を一度ももらってないけど、芸能では今回を含めて3回ももらっている! ありがたいことです」とご満悦の様子であった。  また、今回は新たに設けられた賞として「特別芸能賞」が登場。これは、「古典芸能の大物たちも授賞させたい」という“浅草芸人・ビートたけし”としての熱い想いで設置された賞。  受賞者は、芸歴40年以上のベテラン奇術師・藤山新太郎と紙切り師の林家正楽。それぞれ熟練された技で、大勢の観客たちを沸かせた。  今年のたけし委員長は司会のガダルカナル・タカの制止も聞かず、あらゆるものにかみつく発言が多く目立った。来年はいったい、どんな映画、どんな人物が受賞するのか期待したいところだ。 (写真・文=穂積昭雪[山口敏太郎事務所])