若手社員自殺は電通だけじゃない! TBS「トイレ自殺」のウワサと、新人研修が“激アマ”になった裏事情

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 社員への違法な長時間労働で、広告代理店の最大手・電通が近く、労働基準法違反容疑で書類送検される模様だ。  2015年12月に新入社員の高橋まつりさんが過労自殺した事件では、当時の石井直社長が引責辞任。遺族の働きかけで政府の「働き方改革」にも影響を与えるほどになった。  3月末に行われた株主総会では、前年307人を大きく上回る531人が参加。労働問題への厳しい意見が飛んだが、実はここに参加していたTBS関係者がおり、「うちの局も他人事ではない」と漏らしたのである。  聞けば「3年前、うちの新入社員だった若い男性も、入社3~4カ月で局内のトイレで自殺した」というのだ。 「それなのに会社はこの件を外部に漏らさないよう、かん口令を敷いたんです。だから、詳しい状況はまったく不明。社内では、新入社員のトイレ自殺があったことだけがウワサとして広まったんです」(同)  亡くなった社員は、入社式で人気俳優の唐沢寿明と記念撮影した写真にも写っているというのだが、まだ配属先も決まらない研修期間の間に自ら命を絶ってしまったのだという。 「聞いた話では、男性はもともと芸人志望だった時期もあって『バラエティ番組を作ってみたい』と言っていたそうです。バラエティはほかと比べて若いスタッフをこき使う傾向が強く、パワハラ被害の多い現場ですからね。ただ、研修期間だったら、まだそんな状況に至る前だったような気もしますから、謎です」(同)  死の事実関係、状況などは一切不明なまま。ただ、この事件が契機になったと思われる「局内の変化があった」と関係者は語る。 「今、TBSの新人研修は極端に優しいんですよ。まるで小学生を相手しているような感じで、各番組を見学して回っているだけでも、『ちょっとでもイヤなことがあったら、担当者に報告して』なんてやっているんです。できるだけ希望の部署に配属できるようにもしていて、まるで腫れ物に触るよう。これは逆にやりにくくてしょうがないです」(同)  特にその傾向に拍車がかかったのが今年度の新入社員だというから、テレビと密接に関係する電通の問題を横目にしたTBSが「明日は我が身」と気を引き締めた可能性はある。 「局のそんな対応のせいか、調子に乗った“モンスター新人”もいて、いきなり番組を特定して『プロデューサーやりたい』とか言いだしたバカもいましたし、先輩女性を食事に誘ってナンパするようなのもいるんです。テレビ番組の制作現場はTBS社員よりも下請けの制作会社所属が多いので、そんな新入社員にも気を使わなければいけない下請けスタッフたちは気の毒なことになっていますよ」(同)  電通の問題では社会からの批判も大きかっただけに、テレビ局の方も同様の事件が起きないよう最大限の配慮に奔走しているようだが、あまり気を遣いすぎると制作現場の空気が妙なものになりそうだ。 (文=藤堂香貴/NEWSIDER Tokyo)

若手社員自殺は電通だけじゃない! TBS「トイレ自殺」のウワサと、新人研修が“激アマ”になった裏事情

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 社員への違法な長時間労働で、広告代理店の最大手・電通が近く、労働基準法違反容疑で書類送検される模様だ。  2015年12月に新入社員の高橋まつりさんが過労自殺した事件では、当時の石井直社長が引責辞任。遺族の働きかけで政府の「働き方改革」にも影響を与えるほどになった。  3月末に行われた株主総会では、前年307人を大きく上回る531人が参加。労働問題への厳しい意見が飛んだが、実はここに参加していたTBS関係者がおり、「うちの局も他人事ではない」と漏らしたのである。  聞けば「3年前、うちの新入社員だった若い男性も、入社3~4カ月で局内のトイレで自殺した」というのだ。 「それなのに会社はこの件を外部に漏らさないよう、かん口令を敷いたんです。だから、詳しい状況はまったく不明。社内では、新入社員のトイレ自殺があったことだけがウワサとして広まったんです」(同)  亡くなった社員は、入社式で人気俳優の唐沢寿明と記念撮影した写真にも写っているというのだが、まだ配属先も決まらない研修期間の間に自ら命を絶ってしまったのだという。 「聞いた話では、男性はもともと芸人志望だった時期もあって『バラエティ番組を作ってみたい』と言っていたそうです。バラエティはほかと比べて若いスタッフをこき使う傾向が強く、パワハラ被害の多い現場ですからね。ただ、研修期間だったら、まだそんな状況に至る前だったような気もしますから、謎です」(同)  死の事実関係、状況などは一切不明なまま。ただ、この事件が契機になったと思われる「局内の変化があった」と関係者は語る。 「今、TBSの新人研修は極端に優しいんですよ。まるで小学生を相手しているような感じで、各番組を見学して回っているだけでも、『ちょっとでもイヤなことがあったら、担当者に報告して』なんてやっているんです。できるだけ希望の部署に配属できるようにもしていて、まるで腫れ物に触るよう。これは逆にやりにくくてしょうがないです」(同)  特にその傾向に拍車がかかったのが今年度の新入社員だというから、テレビと密接に関係する電通の問題を横目にしたTBSが「明日は我が身」と気を引き締めた可能性はある。 「局のそんな対応のせいか、調子に乗った“モンスター新人”もいて、いきなり番組を特定して『プロデューサーやりたい』とか言いだしたバカもいましたし、先輩女性を食事に誘ってナンパするようなのもいるんです。テレビ番組の制作現場はTBS社員よりも下請けの制作会社所属が多いので、そんな新入社員にも気を使わなければいけない下請けスタッフたちは気の毒なことになっていますよ」(同)  電通の問題では社会からの批判も大きかっただけに、テレビ局の方も同様の事件が起きないよう最大限の配慮に奔走しているようだが、あまり気を遣いすぎると制作現場の空気が妙なものになりそうだ。 (文=藤堂香貴/NEWSIDER Tokyo)

電通以上の“ブラック企業”! 疲弊するテレビ番組製作現場「レインボーブリッジから飛び降りた……」

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 違法な長時間労働を社員に強いていた疑いで厚生労働省東京労働局の強制捜査を受けた大手広告代理店の電通が、社員手帳にも載せている社訓「鬼十則」を来年の手帳より掲載しない方向だというが、この件で肝を冷やしているのが、電通と強固な関係にある各テレビ局だ。  ある局の社員によると、有力役員が「次に(当局に)探られるのはこっちの腹の中かもしれないから、徹底して現場で無理な労働がないよう指導しないと」と警戒。これを受けた各番組のプロデューサーらがスタッフらにそれを通達しているという。  電通の「鬼十則」は、4代目社長吉田秀雄が1951年に書いたという10カ条で、「取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは…」と、命より仕事が大事であるというような言葉が含まれており、激務が当たり前の社風を示すものと見られている。  その空気はテレビ界にもあるようで「時間どおり放送を終えるのが絶対的な使命で、そのためなら、どんな犠牲も厭わないという空気があります。スタッフが3日間、寝ないで番組作りをしていても気に留める人は誰もいないのがテレビの現場」と30代の男性ディレクター。 「最近はブラック企業の問題でコンプライアンスにうるさくなったので、かなり優しくはなりましたが、局が労働環境を正しくしようとしているのは、あくまで局と直接の子会社の社員まで。下請け、孫請けの制作会社は問題あれば切り捨てられるだけなので、どんなに辛くても文句を言えない弱い立場にあって、昔と大差ないです。もともとそういう奴隷みたいな人を生み出すために、無数の下請けに仕事をさせているんでしょうけどね」(同男性ディレクター)  近年、各テレビ局がコンプライアンスに力を入れているのは事実だ。不当な労働や立場を利用したパワハラ、セクハラなどへの対策としてマニュアルを作り、定期的な講習を開いたりもしている。これは裏を返せば、こうした問題がかなり横行していたことを局が把握していた証明でもあり、ここ数年で見てもそうした問題の渦中にあった責任者が処分され、場合により会社を去ったケースもある。 「それでも電通と同じような長時間労働はなくならない」とディレクター。 「局は、徹底して労働環境を合法化しようものなら、番組なんて作れなくなるのをわかってますからね。だから、局は『指導したりやることやってますよ』というポーズはとっても、本気で問題をなくす努力はしません。僕ら下請けのスタッフが休みなしで働かされ、ぶっ倒れても『あいつ飛んだね』と言われてクビになって終わるだけ。昔、レインボーブリッジから飛び降りたフジテレビの番組スタッフがいましたけど、自殺者や精神が病んでおかしくなったものがいても、仕事のせいでそうなったとは認識されないまま消えてますよ。電通の人のように遺書を残して、ハッキリ労働環境を書き残したりする利口な人は、そもそも下請けの小さな制作会社で働いていませんしね。電通の件はエリートだったからメディアからちゃんと人間らしく扱われているだけで、こっちの下請けは正直、かなり出来の悪い若者も入ってきたりしますから、見下される風潮も仕方ない悪循環もありますね」(同)  今春、あるテレビ局では違法な長時間労働で体調を崩した女性が、弁護士を連れて強く抗議をしたことがあった。さすがに慌てた局が丁寧な対応で謝罪し、職場環境の改善を約束して和解となったが、この女性は仕事復帰後に「体調が悪い」とする欠勤が増え、ひどいときには週2日しか出勤しないようになったという。それでも処分などをされている気配はなく「そんな“ブラック社員”も野放しなんですから、変な世界です」と前出ディレクター。  世間では、一部ファミリーレストランが24時間営業を廃止し、ネット通販需要の高まりで疲弊する宅配便業者への同情も強まるなど、過酷労働への批判は増すばかり。電通の問題をきっかけに大メディアのテレビにも厳しい目が向けられるというなら、各局は直接雇用する局員のみならず、末端スタッフまで含めた監督責任が問われるかもしれない。 (文=藤堂香貴/NEWSIDER Tokyo)

「残業100時間どころじゃない!?」電通批判の新聞社、現場記者から声にならない悲鳴が……

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ある新聞記者のタイムカード。一体、いつ寝ているのか?
 新入社員の過労自殺認定から始まった、電通の過重労働問題。その批判の急先鋒となっている新聞・テレビといった旧来のマスコミの取材現場から、ため息が漏れている。電通は社員に月100時間を超える残業を強いていたが、全国紙の中堅記者は「俺らはそんなもんじゃない」と苦笑いを浮かべる。最も地獄に近い職場からの叫びを聴いた。  そもそも各マスコミとも、表向き電通批判はしつつも、社員の実態告白モノといった、深掘りの企画記事は出していない。その理由を、40代の全国紙中堅記者はこう明かす。 「長時間勤務の問題を『やりすぎるな』というのが、社内では暗黙の了解」  この中堅記者によると、オールドメディアの広告は、かなり以前からジリ貧状態だ。そんな中で広告を運んでくる電通社員に対し、特に新聞の営業担当者は過大な接待攻勢をかけて、小さなパイ食い合っている状況だという。 「営業部にいる同期の話だと、帰りのタクシー代までタカられるらしい」(同)といい、数年前までは電通社員を出向として平然と受け入れる新聞社もあったという。ズブズブの関係が背後にあるワケだ。  また、中堅記者は「そもそもウチの会社は、もっとひどいことをやっている。部数が少なく、体力のない新聞社は電通以上の残業時間が当たり前で、深い追及ができない」とボヤく。  1日の労働時間は、長い日だと朝6時の朝駆けから深夜1時の夜回り終了まで、19時間ほど。9日に1回は宿直勤務で、徹夜明けも普通に日勤が続くため、実質は40時間近い連続勤務になるという。  コストカットから、どれだけ働いても残業代は定額という裁量労働制を取り入れている社が急増中で、労組が残業時間の上限を決める36協定を結ぶ会社でも、協定超えの残業は電通と同等、ないしは、それ以上のケースがほとんどだ。  地方はもっとひどい。部数の多い全国紙の地方支局でも完全に人手が足りず、自転車操業状態。1人支局長の態勢も少なくなく、「年に10回ほどの新聞休刊日ぐらいしか、ちゃんとした休日がない」(全国紙の50代支局長)。  こうなると、おのずと心臓発作や脳血管障害で急死する人が出てくるというが「仕事のほとんどが記者クラブ詰めといった外回りのため、タイムカードなど勤務時間を示す証拠がない」(地方紙中堅記者)。過労死をめぐって会社とモメて訴訟となったケースでも、たいがいは遺族側が敗訴に終わるという。  複数の記者らによると、こうした長時間勤務が長年続いて精神に異常を来す者もいれば、過度のストレスから、社内ではパワハラやいじめ、不倫は当たり前になっている。逃げ出そうにも、記者という職種はつぶしが利かない。転職先は同業種しかなく、「五十歩百歩だ」と、どの記者も嘆く。現場から声にならない悲鳴が上がる一方で、50代以上の新聞社幹部は9時~17時までの8時間勤務で1,000万円を超える年収があるものの、その実態は、複数の記者によると「何もしていない」。記者上がりの管理職は「俺の若い頃はなぁ……」と、過去のショボイ武勇伝を繰り返すばかり。  こんなブラック企業だらけのマスコミに労基署のメスが入るのも、時間の問題だろう。

「残業100時間どころじゃない!?」電通批判の新聞社、現場記者から声にならない悲鳴が……

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ある新聞記者のタイムカード。一体、いつ寝ているのか?
 新入社員の過労自殺認定から始まった、電通の過重労働問題。その批判の急先鋒となっている新聞・テレビといった旧来のマスコミの取材現場から、ため息が漏れている。電通は社員に月100時間を超える残業を強いていたが、全国紙の中堅記者は「俺らはそんなもんじゃない」と苦笑いを浮かべる。最も地獄に近い職場からの叫びを聴いた。  そもそも各マスコミとも、表向き電通批判はしつつも、社員の実態告白モノといった、深掘りの企画記事は出していない。その理由を、40代の全国紙中堅記者はこう明かす。 「長時間勤務の問題を『やりすぎるな』というのが、社内では暗黙の了解」  この中堅記者によると、オールドメディアの広告は、かなり以前からジリ貧状態だ。そんな中で広告を運んでくる電通社員に対し、特に新聞の営業担当者は過大な接待攻勢をかけて、小さなパイ食い合っている状況だという。 「営業部にいる同期の話だと、帰りのタクシー代までタカられるらしい」(同)といい、数年前までは電通社員を出向として平然と受け入れる新聞社もあったという。ズブズブの関係が背後にあるワケだ。  また、中堅記者は「そもそもウチの会社は、もっとひどいことをやっている。部数が少なく、体力のない新聞社は電通以上の残業時間が当たり前で、深い追及ができない」とボヤく。  1日の労働時間は、長い日だと朝6時の朝駆けから深夜1時の夜回り終了まで、19時間ほど。9日に1回は宿直勤務で、徹夜明けも普通に日勤が続くため、実質は40時間近い連続勤務になるという。  コストカットから、どれだけ働いても残業代は定額という裁量労働制を取り入れている社が急増中で、労組が残業時間の上限を決める36協定を結ぶ会社でも、協定超えの残業は電通と同等、ないしは、それ以上のケースがほとんどだ。  地方はもっとひどい。部数の多い全国紙の地方支局でも完全に人手が足りず、自転車操業状態。1人支局長の態勢も少なくなく、「年に10回ほどの新聞休刊日ぐらいしか、ちゃんとした休日がない」(全国紙の50代支局長)。  こうなると、おのずと心臓発作や脳血管障害で急死する人が出てくるというが「仕事のほとんどが記者クラブ詰めといった外回りのため、タイムカードなど勤務時間を示す証拠がない」(地方紙中堅記者)。過労死をめぐって会社とモメて訴訟となったケースでも、たいがいは遺族側が敗訴に終わるという。  複数の記者らによると、こうした長時間勤務が長年続いて精神に異常を来す者もいれば、過度のストレスから、社内ではパワハラやいじめ、不倫は当たり前になっている。逃げ出そうにも、記者という職種はつぶしが利かない。転職先は同業種しかなく、「五十歩百歩だ」と、どの記者も嘆く。現場から声にならない悲鳴が上がる一方で、50代以上の新聞社幹部は9時~17時までの8時間勤務で1,000万円を超える年収があるものの、その実態は、複数の記者によると「何もしていない」。記者上がりの管理職は「俺の若い頃はなぁ……」と、過去のショボイ武勇伝を繰り返すばかり。  こんなブラック企業だらけのマスコミに労基署のメスが入るのも、時間の問題だろう。

女性社員過労死問題で、電通社内に“かん口令!”「マスコミに答えるな」社員のメールチェックまで……

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 広告代理店の最大手・電通で昨年12月、24歳の女性社員が過労自殺したことについて、同社内では社員に本件に関する話を外部にしないようかん口令を敷いているという話だ。別の大手・博報堂の元営業マンで『電通と原発報道──巨大広告主と大手広告代理店によるメディア支配のしくみ』(亜紀書房)など、業界を掘り下げた著書で知られる作家の本間龍氏も「私も電通内でかん口令が敷かれているのは記者らを通じて存じています。クライアントからは『だからといって、仕事に影響するほどではない』との話も聞きましたが、刑事訴追されるかもしれないという話が出ていて、そうなるとまた話が変わってくるのでは」と話す。  実際、女性社員の自殺が過労による労災と認定されたことで、東京都労働局などは強制調査にも着手し、電通の労使協定が認めていない月70時間超の時間外労働など法令違反を確認した上で行政指導する方針。「悪質と判断した場合は検察庁に刑事処分を求めることも検討する」と労働局の職員。刑事事件となれば、広告を依頼する関連企業が減る可能性もある。 「電通は70時間を死守させるために労働時間の集計表を過小申告させていて、亡くなった女性は69.9時間と書いていたところ、実際には130時間なんてこともあったといわれます。協定を超えて違法な長時間労働が常態化していたことが証明された場合、協定違反で責任者を逮捕することも可能です。それでも罰則は6カ月以下の懲役か30万円以下の罰金程度ですが、社会的に大きな批判を受ける話ではあります」(職員)  このあたり電通の内部を探るべく、出入り業者でもある関係者の男性に聞いたところ、「過去、自社の問題で社員にかん口令を敷いたことは何度もあって、私のような外部の業者も『マスコミに答えたりもするな』と言われたほど」だという。 「社員からは、携帯電話のメール履歴までチェックされたことがあったという話を聞きました」(同)  これは、電通社員に友人がいる新聞記者も証言する。 「その友人と連絡を取ろうとしたら、『今はマスコミ関係と話すのはマズい』と言われたことがあります。聞いたところでは、リサーチ力に長けているので、その力を社員に向ければ、どの社員がどんなマスコミ関係者と付き合いがあるかリストぐらい簡単に作れるとか」  今回のかん口令がどこまで締め付けの強いものかはわからないが、ブラック企業に認定されつつある現状から考えれば、かなりの緊迫した状況であることは想像できる。 「メディア側は電通を敵に回しにくい体質から、この問題を控えめに報じていますし、実際に大きく報道して“無言の広告減少”という報復をされた媒体もありましたからね。テレビの報道番組なんかも、それを恐れて本件を扱わないことにしたところもあるそうです」と前出記者。  それでも、社内の悪質な労働環境に対する不満を持つ社員から、話が漏れる可能性もある。前出の電通関係者は「そりゃ漏れるものは漏れますよ。社内の空気を変えたい社員は、むしろ隠蔽された情報をマスコミにリークして、現体制を変えたいって言っているぐらいで」と話す。 「ただ、年収1,200万以上ぐらいのエリート連中は必死に守りに入るでしょうから、その犯人探しに躍起になりそうですけどね」(同)  日本社会のタブーに触れる形の電通過労自殺問題だが、社会がこれをどう是正できるのか、メディアに巨大な力を発揮する側の不祥事にマスコミはどこまで食い込めるのか、そして当の電通自身がこの問題にどこまで真摯に向き合うのか、人の口をいくら封じても、内外にその働きが問われるのは変わらない。 (文=ハイセーヤスダ/NEWSIDER Tokyo)

「別に売れなくてもいい」AKB48、海外グループ乱立の目的は“地元VIP”とのパイプ作り

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 アイドルグループ・AKB48を黎明期から支えてきた高橋みなみが27日、卒業した。案の定、号泣、号泣、号泣のラストステージとなったが、同時にサプライズ発表もあった。  AKBの姉妹グループとして、タイ・バンコクの「BNK48」、フィリピン・マニラの「MNL48」を新たに発足。2011年に誕生した台湾・台北の「TPE48」も、活動を本格化させるという。  海外の姉妹グループはインドネシア・ジャカルタの「JKT48」、中国・上海の「SNH48」に加え、計5つとなる。高橋の後継者として総監督を務める横山由依は「驚きすぎて、ついていけない。3つの海外グループが誕生する……らしいです。ちょっと……びっくりですね」と困惑。AKBの人気低下が叫ばれる中、海外に活路を見いだそうとしているのか?  答えは「NO」だ。  もっと言えば「海外の姉妹グループが売れようが売れまいが、特に問題はない」(舞台裏を知る関係者)という。  AKBグループといえば、大手広告代理店の電通と強固な関係を築いていることで知られる。 「この話題は、代理店サイドから見ると本質がわかりやすい。姉妹グループを作る場所は、いずれも発展途上国、かつ今後の経済発展が期待できる地域。姉妹グループの立ち上げは名目上で、実際は電通の子会社を作るようなもの。狙いは外貨獲得にほかならない。実際、ジャカルタでは、JKT48の立ち上げを政府系金融機関がバックアップ。財界人や政府要人とのパイプを作るのに、エンタメ側から攻めるのは極めて有効なのです」(代理店関係者)  メンバーのオーディションでも、その狙いが見え隠れする。 「合格者の中に、貧しい家の子を意図的に入れている。向こうのVIPの間では、彼女たちのような困窮者を支援することは一種のステイタス。彼らは日本とはケタ違いの財力で、影響力もある。そうしたVIPとパイプを作るために、メンバーには“ワケあり”の子を選んでいる」(同)  AKBグループを使った海外展開。バックにはクールジャパンを海外輸出しようとする日本政府の存在も見え隠れする。卒業した高橋は「努力は必ず報われる」と名言を残したが、すべてはビジネスなのだ。

横綱・白鵬にスト2!? 競馬ファンを馬鹿にするJRA×電通の愚策。これが究極の無駄遣いだ!

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JRA公式サイト
 1着賞金3億円をめぐり、国内外の強豪馬が集結した第35回ジャパンカップ(G1)が大きな盛り上がりを見せる中、JRA(日本中央競馬会)がその雰囲気をぶち壊すようなとんでも“おバカ企画”を始めた。それが『ジャパンスモウカップ』だ。すでにタイトルからして怪しい。  これは、今年の日本ダービーでも実施されたパソコンやスマホでプレイできる無料ゲームの続編。JRAと大相撲のコラボレーションで、白鵬など現役の力士が、騎手になりディープインパクトなどの名馬をもじった競走馬に跨がってレースを競うという、なんとも摩訶不思議なゲーム。  そもそも、なぜ力士が登場するのか理解しかねるが、日本ダービーに続いてジャパンカップも実施したのだから驚きだ。しかも今回は、人気格闘ゲームである『ウルトラストリートファイター』(CAPCOM)とコラボレーションし、ゲームでお馴染みのリュウや春麗(チュンリー)といったキャラクターが、白鵬など現役横綱と対戦するというもの。  ゲーム内容はいたってシンプルで、『太鼓の達人』のようにタイミングよくボタンを押すだけ。競馬ファンにとっても相撲ファンにとっても格闘ゲームファンにとってもまったく中身のない、そして見当外れのゲームといえるだろう。某記者によると 「日本ダービーに続いてやるのは、経費削減か、もともとそういう契約だったかのどちらかでしょう。プレイしてみましたがとにかくヒドいゲームです。一昔の競馬ファン、相撲ファン、そして格闘ゲームファンからは冷ややかな眼で見られているというよりもまったく関心を持たれていないようですね。現場の記者や調教師も知らない人が多いですし、無駄遣いと苦笑する職員もいるくらいですから」  と世間的にも競馬関係者的にも残念な評価のようだ。  今回、『ウルトラストリートファイター』とコラボレーションが実現したことに関しても、競馬とは全く関係ない意図が働いているようで……。 「12月6日(日本時間は7日早朝)に、アメリカで『ウルトラストリートファイター4』の世界大会(カプコンカップ)があるようです。日本人も数多くエントリーして優勝候補だとか。優勝賞金は約1,500万円ほどですから大きな大会ですよね。さらに来年2月に、このゲームの新作も出るようですから、そういったイベントが重なってこのタイミングで実現したのでしょう」  JRAは世間の視点からずれた企画を実施することがたびたびあり、実はこういった“おバカ”ゲームも初めてではない。  2011年の有馬記念前には、プレイヤーがサラブレッドになって美人騎手、美人厩務員、美人調教師とともに勝利を目指すアニメゲーム『My sweet ウマドンナ~僕は君のウマ~』をプッシュ。有名声優を起用したことで話題となり、翌年も第二弾となる『My sweet ウマドンナ2 ~ウマすぐ Kiss Me~』を実施したが、声優好きのオタクを競馬にまで引き込むことはできず、その後続編は制作されていない。  当然のことながら、役人寄りのお堅いJRAがこういった企画を自発的に生み出すことはなく、実際のところは大手広告代理店の電通が取り仕切っているとみて間違いないだろう。  そもそも日本相撲協会の宣伝活動も電通が仕切っており、電通からすればクライアントであるJRAと日本相撲協会をうまく利用しただけの、安易な企画といえる。  しかし、ここで電通に支払われる宣伝費用は競馬ファンの馬券代がほとんどだ。関係者はこの馬券代は競馬を愛するファンがなけなしの金を投じた大事なものであることを忘れてはならない。JRAにはぜひとも、ファンの視点に立って予算を有効活用していただきたいものだ。

「五輪は東京で決定しました!」 電通でウワサの”怪情報”を追う

――「サイゾーpremium」から、今ホットな話題に関する記事をお届け!!  9月7日、ついに2020年の夏季オリンピックの開催都市が東京に決まりました。経済活性化への期待や、福島第1原発の汚染水問題解決への課題など、思うところはさまざま。  さて、サイゾーではさかのぼること7カ月前、2月発売の3月号で「五輪東京で決定しました!」と高らかに宣言(!?)しております。予言か、それとも"ソースサイゾー"のはったりが当たっただけなのか!? 確かめるべくいま一度疑惑の記事を振り返ってみましょう。 ■今回のピックアップ記事 『「五輪は東京で決定しました!」 電通でウワサの”怪情報”を追う』(2013年3月号News Number twoより)
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ロンドン五輪で活躍したメダリストを多数
起用した東京五輪招致ポスター。首都
圏ではいたるところで目にすることがで
きる。
「私、浜田雅功は東京招致できたら、開会式のどこかのシーンで必ず見切れます」(ダウンタウン・浜田雅功) 「私、吉田沙保里は東京招致できたら、8年後、止められても出ます」(レスリング・吉田沙保里)  首都圏に住んでいれば、駅や街の掲示板で、こうしたキャッチコピーを見かけた向きも多いだろう。これは、”東京2020オリンピック・パラリンピック招致アンバサダー”に就任した著名人による、同大会の招致プロモーション『楽しい公約プロジェクト』での公約だ。  浜田の”ドヤ顔見切れ”はさておき、公約を順守するならば、レスリング・吉田選手は、38歳の体に鞭を打ち、五輪に挑戦しなければならなくなった……という話題が、大手広告代理店の電通で囁かれているという──。  11年9月の立候補都市申請を皮切りに始まった、20年夏季五輪招致レース。12年5月の1次選考を経て、現在、候補地として残っている都市は、スペインのマドリッド、トルコのイスタンブール、そして東京の3都市だ。  今後の選考スケジュールは、「今年3月にIOC(国際オリンピック委員会)の評価委員会が3都市を現地視察。7月に各都市がプレゼンテーションを行い、9月7日のIOC総会において開催都市が決定する」(スポーツ紙記者)という流れだが、広告制作関係者のA氏は、今年の年明け早々こんな話を耳にしたという。 「電通内にある五輪絡みの部署では、『五輪が東京に決まった』という話が、まことしやかに囁かれているそうです。すでに電通は、東京五輪開催決定で業務を動かしており、同社にはCM料等、2000億円もの大金が入るとか」  スポーツビジネスに明るい別の大手広告代理店関係者に話を聞くと、「常識的には、この段階で決まるということはまずあり得ない。ロンドン五輪に出場した選手らの告発によって暴力やパワハラが明らかになり、全日本女子柔道の園田隆二監督が辞任した件で、むしろ開催は厳しいという見方もある」と語り、一見、眉唾の与太話にも聞こえる。だが、2000億円という金額と、五輪、そして”広告界のガリバー”電通との関係をひもとけば納得できる部分も少なくはないという。本誌でも再三指摘した電通をめぐる五輪ビジネスについて、まずはその歴史を再考してみよう。  11年に亡くなった電通のドン・成田豊元会長の、「権利の根っこをつかむ」という志とともに、84年ロサンゼルス五輪から始まった電通のスポーツビジネス。それ以降、電通はサッカーW杯、世界陸上などの国際的なスポーツイベントのスポンサーシップ販売権、テレビ放送権を獲得してきた。  06年トリノ五輪と08年北京五輪の2大会で198億円、10年のバンクーバー五輪と12年のロンドン五輪で325億円、14年のソチ五輪と16年のリオデジャネイロ五輪で360億円と、大会ごとに高騰を続ける五輪の放送権料だが、「放送権料は、NHKと民放が共同で番組制作をする放送機構・JC(ジャパンコンソーシアム)がIOCに支払っていますが、日本国内における五輪のテレビCM販売権は電通が独占的に持っています。電通はCM枠を売る際、約20%の手数料を取るといわれますが、そのCM料は、五輪の放送権料によって決まります。それ故、五輪の放送権料が上がれば上がるほど、電通の取り分は多くなることに。04年のアテネ五輪における電通の大会売上高は150億円超といわれますが、大会ごとにその額は増えていっていることになります」(全国紙運動部記者)  このように、五輪とは切っても切り離せない電通だが、20年の五輪が東京開催となれば、その売上額の桁はまるで違ってくるという。 「五輪の大会演出・プロデュース、20年までの7年間に行われる五輪関連イベントのコーディネート、グッズのライセンス契約ビジネス、そして広告需要の拡大……数えきれないほどの五輪関連ビジネスが発生するはずです。事実電通は、自社が仕掛けて開催された02年の日韓共催サッカーW杯では、4年の準備期間でCMやライセンス契約などにより、計1000億円もの収入を得ています。倍近い準備期間がある東京開催の五輪では、当然ながら収入も倍額に達すると考えているようです」(同)  日韓W杯の倍──つまりそれは前述の電通社員が発した「2000億円」と確かに合致するのだが……。 「スポーツ局や関連部署の社員の間では、東京開催決定は周知の事実だそうです。確率でいうと、99%とのこと」(前出・A氏)  怪情報のひと言では片付けられない、とまではいわないが、少なくとも電通社員の中には”その気”になっているおめでたい輩もいるということだ。が、なぜここまで早く東京開催が決定したというのか。前出の運動部記者は、五輪の実態を踏まえて、こう口にする。 「76年モントリオール五輪で10億ドルもの赤字を出したIOCは、未来永劫五輪を継続開催させていくために、84年のロス五輪以降、大会収支の黒字を目指し大会を商業化していきました」  そのためには、大会運営費の半分以上を、各企業からのスポンサー収入で賄う必要があるというが、「スポンサーとして五輪にカネを出す企業は、当然ながら投資額以上のリターンを求めますよね。その効果値がダントツで高い開催地が、今世界経済を最も牽引している東南アジア市場に近く、密接な関係を持つ東京だったということです](同)  財政破たん間近とも囁かれるスペインでは話にならず、経済発展著しいトルコでも、6億人の人口を持つ東南アジアの消費市場には太刀打ちできないのだ。「安倍首相が連携強化を進める東南アジア諸国連合の存在が、『東京五輪開催』の力強い後押しになった」(同)ようなのだ。  さらに、12年5月の1次選考時、”原発事故による夏季のピーク時における電力不足”と”国民及び都民の低い支持率”の2つが東京の”課題”とされていたが、「電力は、昨夏も原発が止まっていたにもかかわらず問題なかったし、安倍首相は原発の新設まで示唆しています。支持率も、1月30日、都民を対象にした世論調査で、五輪招致の支持率が73%と初めて70%を超えたことを招致委員会は発表しました」(同)と、すでに2つとも解決済みの感すら漂っている。  こうした流れについて、前出の大手広告代理店関係者は「経済状況が不安定なスペインでの五輪開催は難しいだろうが、何らかの政治的理由でトルコが辞退すれば、東京での開催は充分に考えられる」というが……。このご時世、景気の良い話に鼓舞する一部の電通マンの気持ちはわからなくもないが、さすがに早計ではなかろうか? (構成/編集部) 「サイゾーpremium」では他にもオリンピック利権のウラを暴く記事が満載です!】もはや広告ではペイできない? 325億円にまで高騰する日本の放映権料 不良債権化する五輪放送野球の日本代表選手たちとの一夜の事件も告白!? 宇津木妙子と安藤美佐子が語る女性アスリートの恋愛櫻井翔と中居正広は既定路線? ジャニーズのポチと化したテレビ局が挑む五輪中継
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電通、国の補助金応募審査の“怪” 自民党選挙対策か…審査過程も非公開

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。 ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) ソフトバンク、スプリント買収で加熱するディッシュとの攻防…巧妙戦略で、失敗でも利益? 決算は二極化が鮮明 イオン&セブン最高益の裏で、食品スーパーがボロボロ… Surface Pro、ノートPC並み実現でタブレット勢力図への影響は? ■特にオススメ記事はこちら! 電通、国の補助金応募審査の“怪” 自民党選挙対策か…審査過程も非公開 - Business Journal(6月7日)
電通本社(「Wikipedia」より/Jmho)
 中小企業庁は、「地域需要創造型等起業・創業促進事業」という創業補助金制度を設けている。同庁のHPにはその目的として、「新たに起業・創業や第二創業を行う女性や若者に対して、 その創業等に要する経費の一部を補助する事業で新たな需要や雇用の創出を図り、我が国経済を活性化させる」とある。補助上限額は700万円と助成金額は小さいが、総額が300億円と大きく、したがって対象となる口数が大きい「もらいやすい助成金」であるが、この助成金について、「自民党による参議院選挙対策のばらまきだ」(関係者)との声が上がっている。  この補助金の応募には、「中小企業庁が認めた金融機関に類するところを“保証人”として、助成額の1/3を借りて応募すること」が必要である。銀行はもちろん信用金庫や商工会議所などでもよい。北朝鮮系のウリ信金でさえOKである。なのに、共産党系の民主商工会は除外されている。  また、審査過程が公開されないところも問題だ。通常なら、翌年以降にレベルアップして再応募してもらうために、落選した企業には至らぬ点を指摘するものだ。ところが「この補助金は選挙対策なので、来年度以降の実施予定がない」(同)から、フィードバックがない。どういう基準で採用されたのか、また、落とされたのかの説明がない。すなわち、管理団体が任意に助成対象団体を決めることができる。  しかも、この補助金は、ほとんど告知されていない。さらに、事業可能性を審査した上で融資というお墨付きをもらうには、通常2週間は必要である。慎重な金融機関であればもっとかかる。実際に申請を試みた人たちによると、そもそも金融機関がこの制度を知らないので、銀行が補助金の「お勉強」からスタートするため、通常の融資よりも審査期間は長くなる。  5月22日にようやく、第2回の公募期間が発表になったが、一次締め切りは6月7日。事前に情報を入手して、「仕込み」を終わらせていた人しか間に合わないだろう。  ちなみに、ある新聞記者によると、保証人としては除外された民主商工会や共産党は、この補助金についてまったく把握していなかった様子で、いかに情報がごく一部にしか伝わっていなかったかの傍証といえよう。  こうした状況から、「自民党が一部の支持者への便宜として、この補助金を利用している」、つまり「選挙対策のばらまきでは?」と見られているのだ。 ●なぜ電通が補助金の応募審査?  しかも、東京都でこの補助金の審査を担当するのは、自民党の広報戦略を担当する広告代理店・電通。他の都道府県では、ノウハウを持つ一般法人や社団法人が審査に当たる。営利企業であり、広告代理店である同社には、「地域需要創造型等起業・創業促進事業」を目指す起業家や中小企業を審査や支援するノウハウはない。なぜ、電通がこの事業の東京都統括に選ばれたのであろうか?  この疑問を中小企業庁に問い合わせたところ、「奈良県も株式会社が担当していることですし」とのことだった。  また同庁によると、「どの都道府県にいくら予算が配分されるかはまだ決まっておらず、応募者数などを考慮して決める」とのこと。昼間人口や企業数から推測するに、東京都に割り振られる予算は全体の2〜3割。60億から100億円近い金額を、電通は審査過程や採用理由を公開せず、任意に配ることができるのだ。もし審査の過程で不正があったとしても、公になる可能性はきわめて低いといえよう。  ちなみに、電通が補助金応募審査の全国統括に入らなかった理由について、単に「儲からないから」(前出の会社社長)という。この補助金の管理マージンは薄い。うまみは、補助金を自在に差配することで、広告業界周辺にあらためて電通の力を見せつけ、そうした力を背景に東京のマスコミ周辺さえ押さえておけば、「アベノミクスは成功です」という世論誘導も可能かもしれない。クライアント=自民党の意向を満たしながら、最も労少なく益多い手段を電通は取ったわけだ。  国が執行する補助金応募審査を、政権与党を担当する広告代理店が請け負い、自由に配布先を決めることができるのでは、補助金配布の公正性が損なわれるのではないか。この点について専門家は「道義的には問題だが、公職選挙法ほかの法律には触れない。つまり、合法化された賄賂」だという。  7月に公示される参議院選挙は、改憲の是非などを問う重要な選挙である。自民党は改憲を掲げるが、電通の誘導によりそれが実現されれば、“押し付けられた憲法”どころではなくなる。 (文=編集部) ■おすすめ記事 ソフトバンク、スプリント買収で加熱するディッシュとの攻防…巧妙戦略で、失敗でも利益? 決算は二極化が鮮明 イオン&セブン最高益の裏で、食品スーパーがボロボロ… Surface Pro、ノートPC並み実現でタブレット勢力図への影響は? アベノミクス金利上昇で地方銀行ピンチ! 自民党が金融再編を仕掛けるワケ 維新の会より出馬、アントニオ猪木の“ダークな”真実…金銭スキャンダルの過去