次世代の天才憑依型芸人 ロバート秋山「僕が一番クリエイターなのかもしれない……」

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撮影=後藤秀二
 最近、この男の周囲がなんだか騒がしい。ロバート秋山。デビュー間もない段階で『はねるのトびら』(フジテレビ系)に抜擢され、2011年には「キングオブコント」で完全優勝。常にお笑いの一線で活躍してきた秋山が、いま「天才」という称号で再び注目を集めている。毎回さまざまな「クリエイター」になりきってインタビューを受ける「クリエイターズ・ファイル」(https://www.youtube.com/channel/UCJk8dZsM8SIGzIBJ-rDcB3Q)をきっかけに「天才憑依型芸人」の名をほしいままにしている彼に、今あらためてその胸の内を訊いた。 ――今年も「THE EMPTY STAGE」が開催されますね。秋山さんは、栄えあるトップバッターということで。 ロバート秋山(以下、秋山) 本当に、単純に30分間フリーにしゃべるだけなんですよ。このステージは全体的に即興というノリで、お題もお客さんにその場でもらったり、ルールがない。ただいつものライブ会場とはちょっと違う、大人な空間で、みんなドレスアップして来てるので、その空気に負けないようにしないとな、とは思ってます。 ――「大層なことをやらなきゃいけないんじゃないか」みたいな圧力でしょうか? 秋山 そう。かといって「私はこんなドレスアップしてきてるのに、あなたそんなしょうもないことやるの?」とか思われるのもイヤだから、プレッシャーはありますよ。「THE EMPTY STAGE」はBGMも生演奏なので、ミュージシャンとセッションはしたいですね。あと、即興でやるコントブロックも相当な見もの。お客さんからお題をもらって、設定もその場で決めて、BGMが即興で合わせて。これはすごい。とにかく、僕自身が一番楽しみにしているかもしれない。 ――「クリエイターズ・ファイル」がインターネットから火がついて、いま取材などでお忙しいのではないですか? 秋山 いやいや、全然。ネットの記事は取材もなしに勝手に広まったので、一番効率いいかな(笑)。俺、SNSとか、まったくやってないんですよ。スマホに替えて3カ月くらいたちますけど、やっぱりまだガラケーとの2台持ちですもん。ブログもやったことない。でも、1年以上やってた「クリエイターズ・ファイル」がじわじわ広がって、世間に見つかった時にはもう十何本ネタがあったんで、いいバレ方したなと思います。この十何回続いたタイミングでバレてよかった。「こいつは何やってたんだ」「何じわじわやってたんだよ」って思ってもらえるのが。 ――「天才秋山」という評価に対しては? 秋山 あの記事見た時、すぐに覚えたての“スクリーンショット”しました(笑)。いつか自分の娘が大きくなった時に「パパ、こんなふうに言われていた時があったんだぜ」って見せるために。 ――一視聴者から見ると、ずっと一線で活躍されていて、今なぜ爆発的に……と思うのですが、ご自身はこの「バレ方」をどのように分析されていますか? 秋山 正直なところ、やってる芸風を変えているつもりもないし、ずっとあんなんばっかりやってきたんですよ。最近、たまたま「自分の時間を好きに使ってください」という番組に出させてもらったり、あと芸歴が積み重なってきたこともあって、いいように出せたんでしょうね。「クリエイターズ・ファイル」だって、昔からコントであんなことばっかりやっていて、それを、ただただ紙面上でもやってみようと思ったのがきっかけですし。「TOKAKUKA」も、あんな変な歌は前からずっと作ってましたし。なんでしょうね、見てもらえるサイクルが、ちょうど合ったんでしょうね。「クリエイターズ・ファイル」も、気づかれないまま、中途半端に終わる可能性もあったでしょうし。たぶん自分でガツガツいかないほうが、重なったときに「うわ、何やってんの?」っていう驚きがあると思う。どうしてもイヤなんですよね……SNS。
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――なぜ、そんなにイヤなんでしょう? 秋山 本当に苦手なんですよ。だから、今さら覚えたくないというのもあります……基本的に「こっそりやりたい」みたいな。こっそりやって、気づく人だけ気づいてくれたほうが、居心地がいいのかもしれないですね。6年くらい月イチでやっている「ロバート企画」、これは本当に自分たちがやりたいことだけをやるライブなんですけど、全然客席は埋まらず。それが最近、徐々に埋まり始めていて、そうなると、もともと遊んでた感じじゃなくて、大がかりな感じになってしまう。深夜からゴールデン行く、みたいなね。だから、そこは変えないように気をつけていますけど。 ――秋山さんはお笑い好き以外にも知名度がとても高いのに、絶妙な地下感を残している、稀有な芸人さんだと思います。 秋山 それはありますね(笑)。意図的じゃないけど、好みがそっち方向なんですよね。そういうお笑いが好きなの。 ――『はねるのトびら』でブレークしたとき、戸惑いはなかったですか? 秋山 芸人でもいろいろなタイプがいて、ウワァ~って盛り上がるのが得意な人と、そうじゃない人と。自分はどちらかというと後者だから、メインじゃない二番手、三番手くらいで「お前、勝手にやって」って言われるのが好きなんです。『はねる』の深夜時代は、まさにそんな感じでやらせてもらいましたが、ゴールデンになって、出演者みんな、だいぶ意識はしましたよね。お茶の間も見ているし、みたいな。そうなるとわかりやすいほうに行ってしまう。現実問題として、深夜やっているようなものだけじゃ、番組継続は無理ですし。 ――痛しかゆしだなぁ。 秋山 だから「クリエイターズ・ファイル」はどこまで知られようと、まったくクオリティを変えません。普通なら編集されるような間を使ったり、なんかヘンな感じに。 ――秋山さんは、どのようにキャラクターを作り上げているのですか? 秋山 「よし1本作ろう」って感じでもないんですよね。一応メモってはいますよ。気になるやつとか。「クリエイターズ・ファイル」でいえば「インディアンジュエリーのショップオーナー」とかはほとんど決めつけなんですけど「一回どこかで修行してそうだな」とか。大御所のファッションデザイナーは、黒ずくめでパッツンパッツンの髪形で、とか。決めつけ(笑)。「こういう人って、こういうこと言いそうだな~」の要素が多そうなものをまず集めて、「言いそうだな~」がたくさんたまってから出すときもありますし、ほとんどゼロに近いのに、ただただその衣装を着てみたいからやることもある(笑)。ただただウソの塊のやつ。でも「っぽく」無理やり言い切ると、なんとなくそう見えてくるから不思議です。 ――無理やり言い切る。 秋山 そう、俺ビジネスで契約取るとか、案外イケそうな気がしますもん(笑)。 ――すごい契約取れそうですね(笑)。 秋山 何も中身はないけど、それっぽいこと言って、お客さんを納得させていたかもしれないですね。「僕は、契約をさせたくはない。なぜなら味方だから」「上の人間は契約契約と言うだろうけど、気にしないでください。僕が全部かぶりますから」みたいなことあえて言っちゃうと、この人信頼できる……ってなるじゃないですか。そういう手法をバンバン使うかもしれないですね。一流の詐欺師になれるかもしれないです。 ――一流の詐欺師……。 秋山 ウエディングプランナーとか会ったことないですけど、この間たまたまウエディングプランナーの方が『情熱大陸』(TBS系)に出ていたのを見たんですよ。でもそうやって本物と偽物で答え合わせすると、俺がテキトーに言ったことを本物の人が言ってたりする。
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――やっぱり「憑依」してるんですね。 秋山 わりと俺自身は冷静なんですよ。「何ペラペラと言ってんだ、俺」「待てよ、覚えておかなきゃだな、この流れを」とか、しゃべりながら考えてる。もともと「素」を見せるのが苦手なんです。すぐ扮しちゃう。だから、ドッキリとかリアクションは、まぁ面白くない(笑)。それは、馬場や山本がやったほうが面白い。それぞれフィールドが違うんですよ。 ――自分をも欺くのが、一流の詐欺師であると(笑)。 秋山 以前、深夜番組でマルチ商法のネタをやったことがあるんですけど、その時にね、喫茶店で本業の方からスカウトされたことがあるんですよ。スーツ着た2人組の方に「……秋山さんですよね?」って。 ――怖っ! 秋山 名刺出されて「見てます。うまいですよね。僕もそういうビジネスやってるんですけど、もしよかったら、やってみませんか?」って。いやいやいや。 ――でもそれ、最高評価ってことですよね。 秋山 最高評価ですけど、そりゃそうですよ。よく行く喫茶店でネタ作ってたら、まさにそういう勧誘されている方が隣にいて、盗み聞きしてただけなんだから。完コピ(笑)。 ――秋山さんは、もともとお笑い芸人という職業に憧れていたのですか? 秋山 ウケを取るのは好きでした。学校の集会とかキャンプファイアの出し物とか体育祭とか、そういう行事で積極的に何かやってましたね。ただフザケたい。そして、卒業文集の「ひょうきんランキング」に入りたい。まぁ、2位どまりだったんですけど(笑)。でも、まさか職業にするとは思っていなかったですよ。上京してアルバイトしている時に、たまたまお笑い雑誌を手に取って、「おお」と。 ――上京してからだったんですか。 秋山 ご存じかもしれませんが、うちはオヤジが変わってて「就職するな」「とにかくアメリカに行け」って、それしか言わない。「学資保険貯めたけど、大学に行くならあげない」とか、「何言ってんだ?」っていう感じでしたもん。大人になればなるほど思いますよ。子どもに「勉強すんな」って親が言うの、相当だよなと。 ――(笑)。その、お笑い雑誌を手に取って、決意はすぐに固まりましたか? 秋山 単純に「やってみたい」と思いました。まだ10代でしたし、やってみてイヤだったら逃げればいいしって。イヤなヤツからは結構逃げてきました。バイトでも「うわ、マジめんどくさい」と思ったら、すぐ逃げ出してきました。
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――トリオとピンで、ネタはどう分けているんですか? 秋山 そうですね。やっぱりネタにおいて確実にウケるのは、トリオのときなんですよ。馬場が乗っかって、山本がツッコんで……。だから、思い浮かんだネタは、まずロバートのところに持っていく。そこで3人で「これ使えないな」「3人いらねぇな」ってなったら、俺一人でやります。逆に、一人でやって見つけたネタを、3人でやることもあります。「体ものまね」はまさにそうで、「お面を渡す役」を作ったほうが面白かった。 ――「体ものまね」は、『はねるのトびら』の番組終了あたりから始めたんですよね。 秋山 『はねる』が続いて、レギュラーはほぼそれしかなかったし、終わった時に「あいつら、ほかに何もねぇな」って言われるのイヤだなぁって思っていたんです。その時に、たまたまテキトーにやったのが「体ものまね」だったんですよ。だからちょうどいい感じに、途切れずにこの世界にいれたっていう感じですかね。『はねる』の最終回で「好き勝手やってください」って言われたからこそ、出せた。 ――秋山さんは「好き勝手やってくれ」と言われたほうがいいんですね。 秋山 もう完全にそう(笑)。僕の場合は、自由になる時間をいただいて、話しやすい相手……僕だったらずっと一緒にやっている同年代の作家さんがいるんですけど、その作家さんと雑談しながら、お互いにわかり合ったネタをチョイスして……っていうのが最高ですね。全権限こちらにいただければ、それだけ濃いものができる。 ――秋山さん自身が、一番のクリエイターじゃないですか。 秋山 そう、僕が一番クリエイターなのかもしれません(ニヤリ)。でも、やりたいことをただやってるだけなんですよ。 ――悪意ギリギリのところを突いてくるキャラクターのクリエイション、すごい(笑)。 秋山 根本的に、バカにしてるんだと思います。ちょっとカッコつけすぎてる人とか、絶対に忘れないですから(笑)。 ――いかに相手にバレないようにバカにするか、ですよね。 秋山 そうなんですよ。だけど、それをあえて言っちゃう人とか、いるじゃないですか。「バカにしてますよ~」って。直接「こういう人っていません?」とは言わずに、温度と空気わかってくれる人たちとそれを共有するところに面白さがあると思うんだけど。 ――そういう芸風が出せるようになるには、確かに時間が必要だったかもしれませんね。 秋山 ある程度の「味」みたいなものは必要だと思います。だってこれ、若造がやったら鼻につきますよ。かといって、おじさんすぎてもダメだろうし。ちょうどいい年齢になったんだろうなと思う。 ――このインタビューも、どこかの誰かになりすましていたりして……。 秋山 それは否定できない(笑)。 (取材・文=西澤千央) ●「THE EMPTY STAGE 2016 SUMMER」 日時:8月1日(月)~14日(日) 平日19:30開演、土日祝13:00/17:00開演 場所:「BENOA銀座店」(東京都中央区銀座6-13-16パセラリゾーツ銀座店B3F) 主催:吉本興業株式会社/株式会社フジテレビジョン チケット:前売3,900円/当日4,300円 HP:http://the-empty-stage.jp/

次世代の天才憑依型芸人 ロバート秋山「僕が一番クリエイターなのかもしれない……」

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撮影=後藤秀二
 最近、この男の周囲がなんだか騒がしい。ロバート秋山。デビュー間もない段階で『はねるのトびら』(フジテレビ系)に抜擢され、2011年には「キングオブコント」で完全優勝。常にお笑いの一線で活躍してきた秋山が、いま「天才」という称号で再び注目を集めている。毎回さまざまな「クリエイター」になりきってインタビューを受ける「クリエイターズ・ファイル」(https://www.youtube.com/channel/UCJk8dZsM8SIGzIBJ-rDcB3Q)をきっかけに「天才憑依型芸人」の名をほしいままにしている彼に、今あらためてその胸の内を訊いた。 ――今年も「THE EMPTY STAGE」が開催されますね。秋山さんは、栄えあるトップバッターということで。 ロバート秋山(以下、秋山) 本当に、単純に30分間フリーにしゃべるだけなんですよ。このステージは全体的に即興というノリで、お題もお客さんにその場でもらったり、ルールがない。ただいつものライブ会場とはちょっと違う、大人な空間で、みんなドレスアップして来てるので、その空気に負けないようにしないとな、とは思ってます。 ――「大層なことをやらなきゃいけないんじゃないか」みたいな圧力でしょうか? 秋山 そう。かといって「私はこんなドレスアップしてきてるのに、あなたそんなしょうもないことやるの?」とか思われるのもイヤだから、プレッシャーはありますよ。「THE EMPTY STAGE」はBGMも生演奏なので、ミュージシャンとセッションはしたいですね。あと、即興でやるコントブロックも相当な見もの。お客さんからお題をもらって、設定もその場で決めて、BGMが即興で合わせて。これはすごい。とにかく、僕自身が一番楽しみにしているかもしれない。 ――「クリエイターズ・ファイル」がインターネットから火がついて、いま取材などでお忙しいのではないですか? 秋山 いやいや、全然。ネットの記事は取材もなしに勝手に広まったので、一番効率いいかな(笑)。俺、SNSとか、まったくやってないんですよ。スマホに替えて3カ月くらいたちますけど、やっぱりまだガラケーとの2台持ちですもん。ブログもやったことない。でも、1年以上やってた「クリエイターズ・ファイル」がじわじわ広がって、世間に見つかった時にはもう十何本ネタがあったんで、いいバレ方したなと思います。この十何回続いたタイミングでバレてよかった。「こいつは何やってたんだ」「何じわじわやってたんだよ」って思ってもらえるのが。 ――「天才秋山」という評価に対しては? 秋山 あの記事見た時、すぐに覚えたての“スクリーンショット”しました(笑)。いつか自分の娘が大きくなった時に「パパ、こんなふうに言われていた時があったんだぜ」って見せるために。 ――一視聴者から見ると、ずっと一線で活躍されていて、今なぜ爆発的に……と思うのですが、ご自身はこの「バレ方」をどのように分析されていますか? 秋山 正直なところ、やってる芸風を変えているつもりもないし、ずっとあんなんばっかりやってきたんですよ。最近、たまたま「自分の時間を好きに使ってください」という番組に出させてもらったり、あと芸歴が積み重なってきたこともあって、いいように出せたんでしょうね。「クリエイターズ・ファイル」だって、昔からコントであんなことばっかりやっていて、それを、ただただ紙面上でもやってみようと思ったのがきっかけですし。「TOKAKUKA」も、あんな変な歌は前からずっと作ってましたし。なんでしょうね、見てもらえるサイクルが、ちょうど合ったんでしょうね。「クリエイターズ・ファイル」も、気づかれないまま、中途半端に終わる可能性もあったでしょうし。たぶん自分でガツガツいかないほうが、重なったときに「うわ、何やってんの?」っていう驚きがあると思う。どうしてもイヤなんですよね……SNS。
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――なぜ、そんなにイヤなんでしょう? 秋山 本当に苦手なんですよ。だから、今さら覚えたくないというのもあります……基本的に「こっそりやりたい」みたいな。こっそりやって、気づく人だけ気づいてくれたほうが、居心地がいいのかもしれないですね。6年くらい月イチでやっている「ロバート企画」、これは本当に自分たちがやりたいことだけをやるライブなんですけど、全然客席は埋まらず。それが最近、徐々に埋まり始めていて、そうなると、もともと遊んでた感じじゃなくて、大がかりな感じになってしまう。深夜からゴールデン行く、みたいなね。だから、そこは変えないように気をつけていますけど。 ――秋山さんはお笑い好き以外にも知名度がとても高いのに、絶妙な地下感を残している、稀有な芸人さんだと思います。 秋山 それはありますね(笑)。意図的じゃないけど、好みがそっち方向なんですよね。そういうお笑いが好きなの。 ――『はねるのトびら』でブレークしたとき、戸惑いはなかったですか? 秋山 芸人でもいろいろなタイプがいて、ウワァ~って盛り上がるのが得意な人と、そうじゃない人と。自分はどちらかというと後者だから、メインじゃない二番手、三番手くらいで「お前、勝手にやって」って言われるのが好きなんです。『はねる』の深夜時代は、まさにそんな感じでやらせてもらいましたが、ゴールデンになって、出演者みんな、だいぶ意識はしましたよね。お茶の間も見ているし、みたいな。そうなるとわかりやすいほうに行ってしまう。現実問題として、深夜やっているようなものだけじゃ、番組継続は無理ですし。 ――痛しかゆしだなぁ。 秋山 だから「クリエイターズ・ファイル」はどこまで知られようと、まったくクオリティを変えません。普通なら編集されるような間を使ったり、なんかヘンな感じに。 ――秋山さんは、どのようにキャラクターを作り上げているのですか? 秋山 「よし1本作ろう」って感じでもないんですよね。一応メモってはいますよ。気になるやつとか。「クリエイターズ・ファイル」でいえば「インディアンジュエリーのショップオーナー」とかはほとんど決めつけなんですけど「一回どこかで修行してそうだな」とか。大御所のファッションデザイナーは、黒ずくめでパッツンパッツンの髪形で、とか。決めつけ(笑)。「こういう人って、こういうこと言いそうだな~」の要素が多そうなものをまず集めて、「言いそうだな~」がたくさんたまってから出すときもありますし、ほとんどゼロに近いのに、ただただその衣装を着てみたいからやることもある(笑)。ただただウソの塊のやつ。でも「っぽく」無理やり言い切ると、なんとなくそう見えてくるから不思議です。 ――無理やり言い切る。 秋山 そう、俺ビジネスで契約取るとか、案外イケそうな気がしますもん(笑)。 ――すごい契約取れそうですね(笑)。 秋山 何も中身はないけど、それっぽいこと言って、お客さんを納得させていたかもしれないですね。「僕は、契約をさせたくはない。なぜなら味方だから」「上の人間は契約契約と言うだろうけど、気にしないでください。僕が全部かぶりますから」みたいなことあえて言っちゃうと、この人信頼できる……ってなるじゃないですか。そういう手法をバンバン使うかもしれないですね。一流の詐欺師になれるかもしれないです。 ――一流の詐欺師……。 秋山 ウエディングプランナーとか会ったことないですけど、この間たまたまウエディングプランナーの方が『情熱大陸』(TBS系)に出ていたのを見たんですよ。でもそうやって本物と偽物で答え合わせすると、俺がテキトーに言ったことを本物の人が言ってたりする。
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――やっぱり「憑依」してるんですね。 秋山 わりと俺自身は冷静なんですよ。「何ペラペラと言ってんだ、俺」「待てよ、覚えておかなきゃだな、この流れを」とか、しゃべりながら考えてる。もともと「素」を見せるのが苦手なんです。すぐ扮しちゃう。だから、ドッキリとかリアクションは、まぁ面白くない(笑)。それは、馬場や山本がやったほうが面白い。それぞれフィールドが違うんですよ。 ――自分をも欺くのが、一流の詐欺師であると(笑)。 秋山 以前、深夜番組でマルチ商法のネタをやったことがあるんですけど、その時にね、喫茶店で本業の方からスカウトされたことがあるんですよ。スーツ着た2人組の方に「……秋山さんですよね?」って。 ――怖っ! 秋山 名刺出されて「見てます。うまいですよね。僕もそういうビジネスやってるんですけど、もしよかったら、やってみませんか?」って。いやいやいや。 ――でもそれ、最高評価ってことですよね。 秋山 最高評価ですけど、そりゃそうですよ。よく行く喫茶店でネタ作ってたら、まさにそういう勧誘されている方が隣にいて、盗み聞きしてただけなんだから。完コピ(笑)。 ――秋山さんは、もともとお笑い芸人という職業に憧れていたのですか? 秋山 ウケを取るのは好きでした。学校の集会とかキャンプファイアの出し物とか体育祭とか、そういう行事で積極的に何かやってましたね。ただフザケたい。そして、卒業文集の「ひょうきんランキング」に入りたい。まぁ、2位どまりだったんですけど(笑)。でも、まさか職業にするとは思っていなかったですよ。上京してアルバイトしている時に、たまたまお笑い雑誌を手に取って、「おお」と。 ――上京してからだったんですか。 秋山 ご存じかもしれませんが、うちはオヤジが変わってて「就職するな」「とにかくアメリカに行け」って、それしか言わない。「学資保険貯めたけど、大学に行くならあげない」とか、「何言ってんだ?」っていう感じでしたもん。大人になればなるほど思いますよ。子どもに「勉強すんな」って親が言うの、相当だよなと。 ――(笑)。その、お笑い雑誌を手に取って、決意はすぐに固まりましたか? 秋山 単純に「やってみたい」と思いました。まだ10代でしたし、やってみてイヤだったら逃げればいいしって。イヤなヤツからは結構逃げてきました。バイトでも「うわ、マジめんどくさい」と思ったら、すぐ逃げ出してきました。
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――トリオとピンで、ネタはどう分けているんですか? 秋山 そうですね。やっぱりネタにおいて確実にウケるのは、トリオのときなんですよ。馬場が乗っかって、山本がツッコんで……。だから、思い浮かんだネタは、まずロバートのところに持っていく。そこで3人で「これ使えないな」「3人いらねぇな」ってなったら、俺一人でやります。逆に、一人でやって見つけたネタを、3人でやることもあります。「体ものまね」はまさにそうで、「お面を渡す役」を作ったほうが面白かった。 ――「体ものまね」は、『はねるのトびら』の番組終了あたりから始めたんですよね。 秋山 『はねる』が続いて、レギュラーはほぼそれしかなかったし、終わった時に「あいつら、ほかに何もねぇな」って言われるのイヤだなぁって思っていたんです。その時に、たまたまテキトーにやったのが「体ものまね」だったんですよ。だからちょうどいい感じに、途切れずにこの世界にいれたっていう感じですかね。『はねる』の最終回で「好き勝手やってください」って言われたからこそ、出せた。 ――秋山さんは「好き勝手やってくれ」と言われたほうがいいんですね。 秋山 もう完全にそう(笑)。僕の場合は、自由になる時間をいただいて、話しやすい相手……僕だったらずっと一緒にやっている同年代の作家さんがいるんですけど、その作家さんと雑談しながら、お互いにわかり合ったネタをチョイスして……っていうのが最高ですね。全権限こちらにいただければ、それだけ濃いものができる。 ――秋山さん自身が、一番のクリエイターじゃないですか。 秋山 そう、僕が一番クリエイターなのかもしれません(ニヤリ)。でも、やりたいことをただやってるだけなんですよ。 ――悪意ギリギリのところを突いてくるキャラクターのクリエイション、すごい(笑)。 秋山 根本的に、バカにしてるんだと思います。ちょっとカッコつけすぎてる人とか、絶対に忘れないですから(笑)。 ――いかに相手にバレないようにバカにするか、ですよね。 秋山 そうなんですよ。だけど、それをあえて言っちゃう人とか、いるじゃないですか。「バカにしてますよ~」って。直接「こういう人っていません?」とは言わずに、温度と空気わかってくれる人たちとそれを共有するところに面白さがあると思うんだけど。 ――そういう芸風が出せるようになるには、確かに時間が必要だったかもしれませんね。 秋山 ある程度の「味」みたいなものは必要だと思います。だってこれ、若造がやったら鼻につきますよ。かといって、おじさんすぎてもダメだろうし。ちょうどいい年齢になったんだろうなと思う。 ――このインタビューも、どこかの誰かになりすましていたりして……。 秋山 それは否定できない(笑)。 (取材・文=西澤千央) ●「THE EMPTY STAGE 2016 SUMMER」 日時:8月1日(月)~14日(日) 平日19:30開演、土日祝13:00/17:00開演 場所:「BENOA銀座店」(東京都中央区銀座6-13-16パセラリゾーツ銀座店B3F) 主催:吉本興業株式会社/株式会社フジテレビジョン チケット:前売3,900円/当日4,300円 HP:http://the-empty-stage.jp/

偏差値78の売れっ子AV男優・森林原人 8,000人超とヤッてたどり着いた「セックスの本質」とは?

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 偏差値78の超進学校を卒業しながら、なぜかAVの道へと進み、今までに8,000人以上の女性とセックスをしてきた、売れっ子AV男優・森林原人(もりばやし・げんじん)。  仕事でそれだけセックスをしていれば、さすがにプライベートでセックスする気なんてなくなるだろう……と思いきや、彼女やセフレともガンガンヤリまくっているという。彼女はともかく、セフレまで作るなんて、なんという性獣っぷり!    そんな森林原人が、初の書き下ろしエッセイ『偏差値78のAV男優が考える セックス幸福論』(講談社)を上梓した。  心からセックスを愛し、セックスをしまくってもいる男の考える「セックス幸福論」とは、どんなものなのか!? ■社交ダンスサークルに絶望してAV男優に ――今回の本、要は「いろいろあるけど、セックス最高!」という内容だと思いますけど、あまり原人さんのプライベートなセックスについては書かれていなかったので、まず童貞喪失について教えてください。 森林原人(以下、原人) 童貞喪失は高1です。中学から筑駒(中学受験の最難関校)という男子校に入ったせいで、女の人との接点がなくなっちゃって、唯一のチャンスが文化祭に来た女子だったんです。それで、文化祭に来た桜蔭学園(超難関女子校)の中3の子と仲良くなって、なんとかペッティングまではできたんですけど、門限にうるさい家で、ダメになっちゃって……。しばらくして、その子の友達から連絡が来たんですよ。「○○から聞いたんだけど、キミってエロいんだって?」って。会ったこともないのに! ――女子校の情報網って、スゴイですね。 原人 怪しいなとは思ったのですが、「私、Fカップなんだ」って言うんですよ。おまけに「早稲田の大学生と半同棲している」とも。これはめちゃくちゃエロい女だぞと。もう童貞喪失のチャンスだと思って、高1と中3で渋谷・道玄坂のバーに行きましたね。でも、酒飲んだら一杯で真っ赤になっちゃうし、話も進展しないしヤバイなーって……。それから宮益坂のカラオケボックスに行って「ここしかない!」と、ガッと抱きついてFカップを激モミしました! ――展開が急! 原人 さらに股間を触ったんですけど、AVじゃモザイクがかかっていたから、クリトリスと穴を探しても全然わからないんですよ。でも、わからないなりに必死でまさぐっていたら「じらさないで」って(笑)。 ――すごい高等テクニックだと勘違いされたんですね。 原人 それで、あっちから「もう我慢できない、ホテル行こ」と言われ、円山町のホテルに行ったんですけど、童貞だからコンドームの着け方もわからないんですよ。焦れば焦れるほど、チンポはしぼんできちゃうし……。    結局、女の子から「表裏逆なんじゃない?」と指摘されて、フニャフニャになってるチンコの上にゴムを着けて。もちろんスカスカですよ。そんな状態なのになんとかねじ込み、先っちょだけが辛うじて引っかかってるだけなんですけど、AVの見よう見まねで腰を振りました。そしたら全然気持ちよくないんですよね……。当然っちゃ、当然なんですが、童貞だったからよくわからなくて、仕方ないからイッたフリをして「今までで最高のセックスだったよ」と腕枕しながら言ってみました。その後、連絡が取れなくなっちゃったんで、童貞だってバレてたんでしょうね。まあ、それでボクの中では童貞を捨てたってことになりました。 ――え、それで童貞喪失オッケーなんですか? 原人 いま思うと童貞喪失できてないですけどね、射精してないんだから。それからお年玉を持って、横浜・黄金町のちょんの間に行きました。さすがに最初から風俗っていうのはイヤだったけど、もう素人の子で童貞喪失したんだから、ということで。黄金町ではキレイなお姉さんは1万円、おばちゃんは8,000円、さらに奥に6,000円でいいよというデブのババアがいて……6,000円でいこうと! そこで本当の意味での童貞を捨てましたね。それからはもう、黄金町に通いまくり! 家庭教師のバイトした金でちょんの間に行って、お気に入りのタイ人に「いつか結婚しよう」みたいな話までしていましたから。 ――高校生の時ですよね!? 相手は何歳だったんですか? 原人 33歳くらいですかね。いま思えば故郷に旦那や子どもがいたんでしょうけど、当時のボクは、それが愛なんだって思ってたんですよ。そんなことやってるから当然、大学受験にも失敗して、一浪して専修大学文学部心理学科に入りました。  大学では社交ダンスサークルに入ったんですけど、なぜかボクだけパートナーを組んでもらえず、ひとりで鏡に向かって練習していて……。みんながキャッキャしている中、先輩から「ほら~、彼も仲間に入れてあげなよ、かわいそうじゃん」みたいなことを言われて、いたたまれなくなっちゃったんですね。「もう、こんなところにはいられない!」と。そんな時、エロ本に男優募集が載ってたんで、ヤケクソで応募したんです。そこからずっとAV男優一本ですね。 ――社交ダンスサークルがきっかけで、AV男優に!
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■不倫のほうが真実の愛! ――セックスをヤリたくて仕方がなかった人生から、ヤリまくりのAV男優になれて大満足という感じですか? 原人 うーん……確かに性欲が満たされるのはうれしかったんですけど、だんだんとそこに心のスキマができて、彼女が欲しくなってくるんですよ。 ――AVの現場でセックスするだけじゃなくて、愛情が欲しくなっちゃう? 原人 なっちゃう、なっちゃう! ――女優さんも、現場でセックスしたからって、本気になられても困るでしょう。 原人 はい。ハメ撮りの時、女優さんの耳元で「本気で好きになっちゃいそうだよ」ってささやいたら、「あの男優、なんだか勘違いしていて気持ち悪いです」ってNG食らったりしました。そういう失敗もありつつ、セックスしたからって通じ合えたわけじゃないとか、いい意味でセックスに失望できた。それと、AV現場でのセックスだけじゃなく、プライベートのセックスもそれなりにあったからこそ、幅広くセックスを知れたのかなと思いますね。  AVでのセックスって、見せるための「プレイ」ですから。プライベートな、密室での1対1のセックス、同棲して「子どもができてもいいね」みたいな話をしながらの中出しセックス、ケンカをした後の仲直りセックス……そういったものとは全然違いますね。 ――本の中では、愛情と性欲を分けて考えたほうがいいと書かれていましたけど、やっぱり愛情があるセックスのほうがいい? 原人 まあ、愛情と性欲が合致しているセックスが理想だとは思います。でも、それがセックスの唯一のあり方だとは考えないほうがいいということですね。愛情と性欲が切り離されたセックスも、それはそれでアリと考えれば楽になれるし、結婚とセックスも切り離して考えられるようになる。そっちのほうが自然じゃないですか。 ――セックスする相手は、恋人や結婚相手に限定しなくてもいいんじゃないかと。 原人 そうそう! AV女優さんって、彼氏とか旦那さんに内緒で来てる人がすごく多いんですよ。……たまに旦那さん公認、彼氏がスカウトマンっていうような人もいますけど。基本的には、本命の彼氏なり、旦那さんなりがいるのに、内緒で来ている。そういう人たちがなんでAVに出るのかというと、お金もありますけど、最近の人はほとんど性欲からなんですよね。 ――そうなんですか!? 確かに、今はAVに出たところで、そんなに儲かるイメージもないですが。 原人 儲かる人は儲かりますけど、パンツを脱げば誰でも仕事があるっていう時代じゃないですからね。「ヤリたい」っていうモチベーションがないと、続けられない仕事だと思います。そういう女性たちが、ボクたち男優と絡んで「今までで一番気持ちよかった!」とか言ってくれるんですよ。本命の彼氏が別にいるのに! だから、愛がなくても気持ちよくはなれるんですよね。それに、外でセックスしてくることで、愛する相手に全部を求めなくて済むようになり、優しくできるみたいなこともあるし。1対1の関係で性欲を満たし続けるのは、至難の業ですよ。 「愛がなくちゃダメ」とか「好みのタイプじゃないと感じない」みたいな要素を引っぺがしていくと、セックスの核が見えてくるんです。その結果、ボクがたどり着いたセックスの本質とは「孤独の克服」ですね。 ――それは、承認欲求みたいなものですか? 原人 うーん……ちょっと違いますね。承認欲求っていうのは、どちらかというと思考とか理性の動きなんですよ。孤独の克服は、もっと本能的なところです。よく「生まれてくるのもひとり、死んでいくのもひとり」って言いますけど、赤ちゃんは、お母さんから生まれた時点で孤独になるんです。その孤独を、親に抱きしめられることによって克服する。もうちょっと大きくなったら、家族に囲まれたり、友達を作って克服する。セックスってそれと同じことで、孤独の克服をするために、肉体を通して2人が深くつながる行為なんだと思うんですよね。 ――愛情とか結婚とか関係なく、もっと本能的にセックスを考えたほうがいいと。 原人 本能的に興奮して、そこに感情からくる欲情が混ざるのが理想ですね。いま言われているような、セックスは愛の行為だとか、証しだとか、そういった常識を一回取っ払ったほうが、セックスをもっと楽しめると思います! 愛がなくても気持ちよくなれるし、愛があっても気持ちよくなれないこともある。 ――じゃあ、ベッキーやファンキー加藤も、オッケーということになりますよね? 原人 ボクから言わせたら、不倫のほうがよっぽど真実の愛の可能性が高いですよ! 結婚っていうのは、社会的制度に縛られているだけですからね。不倫は、そういう制度を飛び越えてでもくっつきたいという純粋な愛の場合もありますし、デキ婚のほうが純粋な愛の順序として正しいんですよ。不倫は、ロミオとジュリエットの愛に近いですよ。家柄に縛られて、結ばれてはいけない禁断の関係。今の人たちだって、自由に恋愛しているようで、社会が決めたなんらかのルールや価値観に縛られてる。 ――計画的に避妊したり、結婚したから子ども作ろうというのは不純だと。 原人 不純とまでは言いませんし、もちろん、子どもを作る気もないのに避妊しないのは無責任だと思いますけどね。後悔したり、どちらか一方でも傷ついたりするセックスはよくないので、99%欲望に突き動かされたとしても、1%の理性でコンドームはしたほうがいいとは思います。
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■最近のヤリマンは、ポジティブにセックスを楽しんでいる 原人 人間の三大欲求って食欲、睡眠欲、性欲なんですよ。趣味・特技で「食べ歩き(=食欲)」「どこでも寝れる(=睡眠欲)」とか書いている人がいますけど、これって「セックス好き(=性欲)」って言ってるようなもんじゃないですか。「大食い選手権」なんて、「ヤリマン選手権」ですよ! それなのに、どうして性欲だけが後ろめたいことになっちゃっているのか!?  性欲だけが唯一自分ひとりで完結できない欲求だから、というのはあります。相手の自由を奪う可能性もあるし、暴力性も含んでくるから、社会的に性欲は制限しなくちゃいけないと考えられてしまう。でも、もっとシンプルに、性欲を本能的な欲求として考えたほうがいいと思うんですよね。もっと性についてオープンに話せる場があったほうがいいし、もっと女性の性欲もオープンになってほしい。……まあ、そうなると、男の肩身は狭くなりますけどね。今までは、一方的に男の性欲を押しつけていればよかったんだから。 ――男のセックスやチンコを評論する女性が出てきていますからね。 原人 性にオープンな女性が出てきたことで「ヤレる女が増えた!」と思いきや、男が評論される側になってしまったんです。でも、それも含めて楽しまないと。男にも女にも拒否権があるし、積極的になってもいい。そういうセックスがいいですよね。「あの男イカせてくれないんだよね」なんて女性がいますけど、実はそれって男の理屈にハマッてるだけなんですよね。イケるように、自分からどんどん働きかければいいんです。 ――そういう、性に積極的な女性が増えている実感はありますか? 原人 ありますね。ヤリマンの歴史をたどるとわかるんですけど、20世紀のヤリマンは、男に利用されるヤリマンだったんです。「アイツ、いつでもヤレるから」みたいな利用のされ方をしていた。それが21世紀に入って、承認欲求のためのヤリマンになってくる。「私はヤリマン」みたいな雰囲気を出すと、男からはチヤホヤしてもらえるから。    そして最近のヤリマンは、ホントにポジティブにセックスを楽しんでいるんですよ。「セックスって楽しいじゃん!」「誰とでもヤレばいいじゃん!」って。その代わり「アイツはヘタだから、もうやらない」みたいなことも言われてしまうんです。 ――草食系男子と呼ばれている、あまりセックスをしない若者って、その変化についていけていないのかもしれませんね。 原人 セックスをすることによって傷ついたり、リスクを負うことを、極端に怖がっている人はいますよね。確かに病気や妊娠のリスク、自分が傷ついてしまうこともあるかもしれない。でもそれ以上に、セックスをすることによって、いいことも多いんですよ。  ボクなんか、人生の挫折をたくさん味わってきて、それこそネットとかでしょっちゅう「アイツ死ね」とか「クソ原人め」とか書かれて落ち込んだりもするんですけど、あらゆる世の中のイヤなこと全部が、セックス一発で克服できたりするんです! それがセックスの持つパワーですね。特に、幸せなセックスで得られる「全肯定感」で、落ち込んでても、将来への不安でいっぱいになっていても、いいセックス一発することによって、全部受け入れてもらえたと思え、吹っ切れるんです。もちろん一時のことですが、その感覚って、ほかではなかなか味わえないですよ。  極端な話、戦争している国のトップがセックスすれば、すぐに仲良くなれますよ! ベネトンが、そんな意図があるんじゃないかって広告出していたけど、それくらいの全肯定感があるし、理屈じゃない部分で納得できるんです。仲直りセックスって、そういうことですよね。 ――問題がまったく解決してなくても、セックスしたらごまかされちゃいますもんね。 原人 今の子たちって情報が多すぎて、セックスをしてなくてもわかったような気になっていると思うんですよね。こんなもんだろ、とか、こんな面倒くさいことがあるらしいぜって。でも、知ってるのと経験しているのは、全然違いますから。「食べログ」をどんなに見ても、実際に食べてみなければ、どれほどおいしい料理なのか、もしかしたらマズいけど自分は好きな味なのか、わからないですもん。だから、風俗でも彼女でもいいので、どんどんセックスしてみてほしいです!
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■愛している人がほかの男とセックスしたら……燃えちゃう! ――原人さんは、セックス経験は豊富ですけど、結婚はまだですよね。もし結婚することになったら、どんな結婚生活を送ると思いますか? 原人 もしボクが結婚するなら、男優を続けていようがいまいが関係なく、ボクもほかの人とセックスするし、奥さんにも「してきていいよ」って言いますね。 ――それが自然な結婚の形だと? 原人 結婚自体が社会制度だから、“自然な結婚”って言葉自体が意味をなしていないんですが。ボクは現行の結婚なんて、制度自体無理があると思っています。理想は不動産の賃貸みたいに2年更新制。けど、現実問題として今の日本で子どもを育てていくには、制度に乗っかっていたほうがいい。だから結婚した上で、お互い自由にセックスを楽しむという関係性がいいんじゃないですかね。ほかの人とセックスしてもいいけど、子どもは作ってこないでね、病気は持ってこないでね、って。そして、ほかの家庭には迷惑かけないから、うちはうちで、好きなスタイルでやらしてほしいと。 ――自分の愛する人がほかの男とセックスすることに関して、嫉妬とかは感じない? 原人 ……燃えちゃう! ――ああー(笑)。 原人 セックスしたからって、心まで持っていかれるわけじゃないですからね、男も女も。セックスは、たかがセックス。ただの行為ですよ。その上で、されどセックスだとも知っています。それに、いい女っていうのは、誰とセックスしても気持ちよくなれる女なんですよ。相手を選んで気持ちよくなる女なんて、ただのワガママ! それなら、誰とやってもマグロな女のほうがいいです。これ、モテないブ男の恨みつらみもこもってますが。  一徹というイケメンAV男優がいたんですけど、一徹と3Pするといつも女の子が一徹ばっかり見てるんですね。キスも必ず一徹と先にやる。「ボクともして~」って迫っても、すぐに一徹に戻っちゃう。最初はそういうのがイヤだったんですけど、今は「寝取り」みたいな楽しみ方ができるようになりましたね。「本当は一徹がいいんでしょ? でも、いま入っているチンポはボクので、それでキミは声を出している……。それを一徹に見られているよ~」って。 ――その境地にまで達するのは、なかなか難しそうです! (取材・文=北村ヂン)

偏差値78の売れっ子AV男優・森林原人 8,000人超とヤッてたどり着いた「セックスの本質」とは?

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 偏差値78の超進学校を卒業しながら、なぜかAVの道へと進み、今までに8,000人以上の女性とセックスをしてきた、売れっ子AV男優・森林原人(もりばやし・げんじん)。  仕事でそれだけセックスをしていれば、さすがにプライベートでセックスする気なんてなくなるだろう……と思いきや、彼女やセフレともガンガンヤリまくっているという。彼女はともかく、セフレまで作るなんて、なんという性獣っぷり!    そんな森林原人が、初の書き下ろしエッセイ『偏差値78のAV男優が考える セックス幸福論』(講談社)を上梓した。  心からセックスを愛し、セックスをしまくってもいる男の考える「セックス幸福論」とは、どんなものなのか!? ■社交ダンスサークルに絶望してAV男優に ――今回の本、要は「いろいろあるけど、セックス最高!」という内容だと思いますけど、あまり原人さんのプライベートなセックスについては書かれていなかったので、まず童貞喪失について教えてください。 森林原人(以下、原人) 童貞喪失は高1です。中学から筑駒(中学受験の最難関校)という男子校に入ったせいで、女の人との接点がなくなっちゃって、唯一のチャンスが文化祭に来た女子だったんです。それで、文化祭に来た桜蔭学園(超難関女子校)の中3の子と仲良くなって、なんとかペッティングまではできたんですけど、門限にうるさい家で、ダメになっちゃって……。しばらくして、その子の友達から連絡が来たんですよ。「○○から聞いたんだけど、キミってエロいんだって?」って。会ったこともないのに! ――女子校の情報網って、スゴイですね。 原人 怪しいなとは思ったのですが、「私、Fカップなんだ」って言うんですよ。おまけに「早稲田の大学生と半同棲している」とも。これはめちゃくちゃエロい女だぞと。もう童貞喪失のチャンスだと思って、高1と中3で渋谷・道玄坂のバーに行きましたね。でも、酒飲んだら一杯で真っ赤になっちゃうし、話も進展しないしヤバイなーって……。それから宮益坂のカラオケボックスに行って「ここしかない!」と、ガッと抱きついてFカップを激モミしました! ――展開が急! 原人 さらに股間を触ったんですけど、AVじゃモザイクがかかっていたから、クリトリスと穴を探しても全然わからないんですよ。でも、わからないなりに必死でまさぐっていたら「じらさないで」って(笑)。 ――すごい高等テクニックだと勘違いされたんですね。 原人 それで、あっちから「もう我慢できない、ホテル行こ」と言われ、円山町のホテルに行ったんですけど、童貞だからコンドームの着け方もわからないんですよ。焦れば焦れるほど、チンポはしぼんできちゃうし……。    結局、女の子から「表裏逆なんじゃない?」と指摘されて、フニャフニャになってるチンコの上にゴムを着けて。もちろんスカスカですよ。そんな状態なのになんとかねじ込み、先っちょだけが辛うじて引っかかってるだけなんですけど、AVの見よう見まねで腰を振りました。そしたら全然気持ちよくないんですよね……。当然っちゃ、当然なんですが、童貞だったからよくわからなくて、仕方ないからイッたフリをして「今までで最高のセックスだったよ」と腕枕しながら言ってみました。その後、連絡が取れなくなっちゃったんで、童貞だってバレてたんでしょうね。まあ、それでボクの中では童貞を捨てたってことになりました。 ――え、それで童貞喪失オッケーなんですか? 原人 いま思うと童貞喪失できてないですけどね、射精してないんだから。それからお年玉を持って、横浜・黄金町のちょんの間に行きました。さすがに最初から風俗っていうのはイヤだったけど、もう素人の子で童貞喪失したんだから、ということで。黄金町ではキレイなお姉さんは1万円、おばちゃんは8,000円、さらに奥に6,000円でいいよというデブのババアがいて……6,000円でいこうと! そこで本当の意味での童貞を捨てましたね。それからはもう、黄金町に通いまくり! 家庭教師のバイトした金でちょんの間に行って、お気に入りのタイ人に「いつか結婚しよう」みたいな話までしていましたから。 ――高校生の時ですよね!? 相手は何歳だったんですか? 原人 33歳くらいですかね。いま思えば故郷に旦那や子どもがいたんでしょうけど、当時のボクは、それが愛なんだって思ってたんですよ。そんなことやってるから当然、大学受験にも失敗して、一浪して専修大学文学部心理学科に入りました。  大学では社交ダンスサークルに入ったんですけど、なぜかボクだけパートナーを組んでもらえず、ひとりで鏡に向かって練習していて……。みんながキャッキャしている中、先輩から「ほら~、彼も仲間に入れてあげなよ、かわいそうじゃん」みたいなことを言われて、いたたまれなくなっちゃったんですね。「もう、こんなところにはいられない!」と。そんな時、エロ本に男優募集が載ってたんで、ヤケクソで応募したんです。そこからずっとAV男優一本ですね。 ――社交ダンスサークルがきっかけで、AV男優に!
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■不倫のほうが真実の愛! ――セックスをヤリたくて仕方がなかった人生から、ヤリまくりのAV男優になれて大満足という感じですか? 原人 うーん……確かに性欲が満たされるのはうれしかったんですけど、だんだんとそこに心のスキマができて、彼女が欲しくなってくるんですよ。 ――AVの現場でセックスするだけじゃなくて、愛情が欲しくなっちゃう? 原人 なっちゃう、なっちゃう! ――女優さんも、現場でセックスしたからって、本気になられても困るでしょう。 原人 はい。ハメ撮りの時、女優さんの耳元で「本気で好きになっちゃいそうだよ」ってささやいたら、「あの男優、なんだか勘違いしていて気持ち悪いです」ってNG食らったりしました。そういう失敗もありつつ、セックスしたからって通じ合えたわけじゃないとか、いい意味でセックスに失望できた。それと、AV現場でのセックスだけじゃなく、プライベートのセックスもそれなりにあったからこそ、幅広くセックスを知れたのかなと思いますね。  AVでのセックスって、見せるための「プレイ」ですから。プライベートな、密室での1対1のセックス、同棲して「子どもができてもいいね」みたいな話をしながらの中出しセックス、ケンカをした後の仲直りセックス……そういったものとは全然違いますね。 ――本の中では、愛情と性欲を分けて考えたほうがいいと書かれていましたけど、やっぱり愛情があるセックスのほうがいい? 原人 まあ、愛情と性欲が合致しているセックスが理想だとは思います。でも、それがセックスの唯一のあり方だとは考えないほうがいいということですね。愛情と性欲が切り離されたセックスも、それはそれでアリと考えれば楽になれるし、結婚とセックスも切り離して考えられるようになる。そっちのほうが自然じゃないですか。 ――セックスする相手は、恋人や結婚相手に限定しなくてもいいんじゃないかと。 原人 そうそう! AV女優さんって、彼氏とか旦那さんに内緒で来てる人がすごく多いんですよ。……たまに旦那さん公認、彼氏がスカウトマンっていうような人もいますけど。基本的には、本命の彼氏なり、旦那さんなりがいるのに、内緒で来ている。そういう人たちがなんでAVに出るのかというと、お金もありますけど、最近の人はほとんど性欲からなんですよね。 ――そうなんですか!? 確かに、今はAVに出たところで、そんなに儲かるイメージもないですが。 原人 儲かる人は儲かりますけど、パンツを脱げば誰でも仕事があるっていう時代じゃないですからね。「ヤリたい」っていうモチベーションがないと、続けられない仕事だと思います。そういう女性たちが、ボクたち男優と絡んで「今までで一番気持ちよかった!」とか言ってくれるんですよ。本命の彼氏が別にいるのに! だから、愛がなくても気持ちよくはなれるんですよね。それに、外でセックスしてくることで、愛する相手に全部を求めなくて済むようになり、優しくできるみたいなこともあるし。1対1の関係で性欲を満たし続けるのは、至難の業ですよ。 「愛がなくちゃダメ」とか「好みのタイプじゃないと感じない」みたいな要素を引っぺがしていくと、セックスの核が見えてくるんです。その結果、ボクがたどり着いたセックスの本質とは「孤独の克服」ですね。 ――それは、承認欲求みたいなものですか? 原人 うーん……ちょっと違いますね。承認欲求っていうのは、どちらかというと思考とか理性の動きなんですよ。孤独の克服は、もっと本能的なところです。よく「生まれてくるのもひとり、死んでいくのもひとり」って言いますけど、赤ちゃんは、お母さんから生まれた時点で孤独になるんです。その孤独を、親に抱きしめられることによって克服する。もうちょっと大きくなったら、家族に囲まれたり、友達を作って克服する。セックスってそれと同じことで、孤独の克服をするために、肉体を通して2人が深くつながる行為なんだと思うんですよね。 ――愛情とか結婚とか関係なく、もっと本能的にセックスを考えたほうがいいと。 原人 本能的に興奮して、そこに感情からくる欲情が混ざるのが理想ですね。いま言われているような、セックスは愛の行為だとか、証しだとか、そういった常識を一回取っ払ったほうが、セックスをもっと楽しめると思います! 愛がなくても気持ちよくなれるし、愛があっても気持ちよくなれないこともある。 ――じゃあ、ベッキーやファンキー加藤も、オッケーということになりますよね? 原人 ボクから言わせたら、不倫のほうがよっぽど真実の愛の可能性が高いですよ! 結婚っていうのは、社会的制度に縛られているだけですからね。不倫は、そういう制度を飛び越えてでもくっつきたいという純粋な愛の場合もありますし、デキ婚のほうが純粋な愛の順序として正しいんですよ。不倫は、ロミオとジュリエットの愛に近いですよ。家柄に縛られて、結ばれてはいけない禁断の関係。今の人たちだって、自由に恋愛しているようで、社会が決めたなんらかのルールや価値観に縛られてる。 ――計画的に避妊したり、結婚したから子ども作ろうというのは不純だと。 原人 不純とまでは言いませんし、もちろん、子どもを作る気もないのに避妊しないのは無責任だと思いますけどね。後悔したり、どちらか一方でも傷ついたりするセックスはよくないので、99%欲望に突き動かされたとしても、1%の理性でコンドームはしたほうがいいとは思います。
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■最近のヤリマンは、ポジティブにセックスを楽しんでいる 原人 人間の三大欲求って食欲、睡眠欲、性欲なんですよ。趣味・特技で「食べ歩き(=食欲)」「どこでも寝れる(=睡眠欲)」とか書いている人がいますけど、これって「セックス好き(=性欲)」って言ってるようなもんじゃないですか。「大食い選手権」なんて、「ヤリマン選手権」ですよ! それなのに、どうして性欲だけが後ろめたいことになっちゃっているのか!?  性欲だけが唯一自分ひとりで完結できない欲求だから、というのはあります。相手の自由を奪う可能性もあるし、暴力性も含んでくるから、社会的に性欲は制限しなくちゃいけないと考えられてしまう。でも、もっとシンプルに、性欲を本能的な欲求として考えたほうがいいと思うんですよね。もっと性についてオープンに話せる場があったほうがいいし、もっと女性の性欲もオープンになってほしい。……まあ、そうなると、男の肩身は狭くなりますけどね。今までは、一方的に男の性欲を押しつけていればよかったんだから。 ――男のセックスやチンコを評論する女性が出てきていますからね。 原人 性にオープンな女性が出てきたことで「ヤレる女が増えた!」と思いきや、男が評論される側になってしまったんです。でも、それも含めて楽しまないと。男にも女にも拒否権があるし、積極的になってもいい。そういうセックスがいいですよね。「あの男イカせてくれないんだよね」なんて女性がいますけど、実はそれって男の理屈にハマッてるだけなんですよね。イケるように、自分からどんどん働きかければいいんです。 ――そういう、性に積極的な女性が増えている実感はありますか? 原人 ありますね。ヤリマンの歴史をたどるとわかるんですけど、20世紀のヤリマンは、男に利用されるヤリマンだったんです。「アイツ、いつでもヤレるから」みたいな利用のされ方をしていた。それが21世紀に入って、承認欲求のためのヤリマンになってくる。「私はヤリマン」みたいな雰囲気を出すと、男からはチヤホヤしてもらえるから。    そして最近のヤリマンは、ホントにポジティブにセックスを楽しんでいるんですよ。「セックスって楽しいじゃん!」「誰とでもヤレばいいじゃん!」って。その代わり「アイツはヘタだから、もうやらない」みたいなことも言われてしまうんです。 ――草食系男子と呼ばれている、あまりセックスをしない若者って、その変化についていけていないのかもしれませんね。 原人 セックスをすることによって傷ついたり、リスクを負うことを、極端に怖がっている人はいますよね。確かに病気や妊娠のリスク、自分が傷ついてしまうこともあるかもしれない。でもそれ以上に、セックスをすることによって、いいことも多いんですよ。  ボクなんか、人生の挫折をたくさん味わってきて、それこそネットとかでしょっちゅう「アイツ死ね」とか「クソ原人め」とか書かれて落ち込んだりもするんですけど、あらゆる世の中のイヤなこと全部が、セックス一発で克服できたりするんです! それがセックスの持つパワーですね。特に、幸せなセックスで得られる「全肯定感」で、落ち込んでても、将来への不安でいっぱいになっていても、いいセックス一発することによって、全部受け入れてもらえたと思え、吹っ切れるんです。もちろん一時のことですが、その感覚って、ほかではなかなか味わえないですよ。  極端な話、戦争している国のトップがセックスすれば、すぐに仲良くなれますよ! ベネトンが、そんな意図があるんじゃないかって広告出していたけど、それくらいの全肯定感があるし、理屈じゃない部分で納得できるんです。仲直りセックスって、そういうことですよね。 ――問題がまったく解決してなくても、セックスしたらごまかされちゃいますもんね。 原人 今の子たちって情報が多すぎて、セックスをしてなくてもわかったような気になっていると思うんですよね。こんなもんだろ、とか、こんな面倒くさいことがあるらしいぜって。でも、知ってるのと経験しているのは、全然違いますから。「食べログ」をどんなに見ても、実際に食べてみなければ、どれほどおいしい料理なのか、もしかしたらマズいけど自分は好きな味なのか、わからないですもん。だから、風俗でも彼女でもいいので、どんどんセックスしてみてほしいです!
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■愛している人がほかの男とセックスしたら……燃えちゃう! ――原人さんは、セックス経験は豊富ですけど、結婚はまだですよね。もし結婚することになったら、どんな結婚生活を送ると思いますか? 原人 もしボクが結婚するなら、男優を続けていようがいまいが関係なく、ボクもほかの人とセックスするし、奥さんにも「してきていいよ」って言いますね。 ――それが自然な結婚の形だと? 原人 結婚自体が社会制度だから、“自然な結婚”って言葉自体が意味をなしていないんですが。ボクは現行の結婚なんて、制度自体無理があると思っています。理想は不動産の賃貸みたいに2年更新制。けど、現実問題として今の日本で子どもを育てていくには、制度に乗っかっていたほうがいい。だから結婚した上で、お互い自由にセックスを楽しむという関係性がいいんじゃないですかね。ほかの人とセックスしてもいいけど、子どもは作ってこないでね、病気は持ってこないでね、って。そして、ほかの家庭には迷惑かけないから、うちはうちで、好きなスタイルでやらしてほしいと。 ――自分の愛する人がほかの男とセックスすることに関して、嫉妬とかは感じない? 原人 ……燃えちゃう! ――ああー(笑)。 原人 セックスしたからって、心まで持っていかれるわけじゃないですからね、男も女も。セックスは、たかがセックス。ただの行為ですよ。その上で、されどセックスだとも知っています。それに、いい女っていうのは、誰とセックスしても気持ちよくなれる女なんですよ。相手を選んで気持ちよくなる女なんて、ただのワガママ! それなら、誰とやってもマグロな女のほうがいいです。これ、モテないブ男の恨みつらみもこもってますが。  一徹というイケメンAV男優がいたんですけど、一徹と3Pするといつも女の子が一徹ばっかり見てるんですね。キスも必ず一徹と先にやる。「ボクともして~」って迫っても、すぐに一徹に戻っちゃう。最初はそういうのがイヤだったんですけど、今は「寝取り」みたいな楽しみ方ができるようになりましたね。「本当は一徹がいいんでしょ? でも、いま入っているチンポはボクので、それでキミは声を出している……。それを一徹に見られているよ~」って。 ――その境地にまで達するのは、なかなか難しそうです! (取材・文=北村ヂン)

セクシーアイドルの小島みなみも大絶賛! 今度のオナホは、キツめですごいらしい!

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 アダルトグッズ、とりわけオナホに定評のあるトイズハートから注目の新商品「初々しい妹キツ穴edition」が発売された。さらさらふわふわ感が存分に堪能できる高耐久素材・セーフスキンを使用し、未経験を思わせるキツキツすぎる内部を忠実に再現した珠玉の一品で、オナホマニアたちの熱い視線を集めているという。  この新感覚のキツキツすぎる新ホールを男性目線だけでなく、女性目線からも検証してみようと、現在恵比寿★マスカッツのメンバーとしても活躍するエスワン女優、小島みなみちゃんに登場してもらった。みなみちゃんにこの“キツ穴”をまずは堪能してもらい、最後に三ツ星評価でその真価を尋ねてみることにした。
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──みなみちゃんってそもそもオナホが何に使うものなのか知っているんですか? 小島みなみ(以下、小島) もちろん! ──自分の彼氏の部屋にこんなものが転がっていたらどうしますか? 小島 全然平気ですよ。 ──え?軽蔑したりしないんですか? 小島 しないです。むしろ、もし彼氏がいたら誕生日にこういうものをプレゼントしてあげたいですね。 ──なんと心優しい……。 小島 そもそも手でしてあげるのが得意なんです。だからこれ使ってやってあげたいですよ。 ──オナホ見ても動じない彼女って素晴らしいですね。 小島 普通にやるより絶対こっちを使ったほうが気持ちいいと思うんです。できれば大好きな人にいっぱい気持ち良くなってもらいたいので。 ──ちなみに過去に交際した彼氏の部屋でオナホと遭遇してしまったことはありますか? 小島 ないです(笑)。 ──隠していたかもしれませんよ。こういうものを男はどこに隠すと思いますか? 小島 テレビ台の下とかじゃないですか(笑)。こういうのって陰干しがいいって言うじゃないですか。陰の場所ってなったら、本棚かテレビ台の下ですよね? あったらむしろうれしいかな。わたし男兄弟がいなかったので、こういうものを部屋で発見するとか、出くわしたことはまだないです。
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──さっき、こういうの使ってやってあげたいとおっしゃいましたけど、具体的に女の子が使ってあげるなら、どんな風にしますか? 小島 見つけたらまず、相手を問いただすフリをして、「こういうのいつも使っているの?」って言葉攻めですね。「見たい! やって! やって!」ってお願いして「見ていてあげる」って。そこから「自分でしているだけでいいの?」って迫って……あとはご想像におまかせします(笑)。 ──そのアニメ声でやられるとたまりませんね~。ちなみにこういうの使うのって、女の子にとって浮気にはならないんですか? 小島 浮気? そっか~。確かにわたしよりいいってなったらどうしよう! ──たぶんそれはないと思いますが(笑)。でも、別の女優さんのモデルなんかがあったら嫌ですよね? 小島 それは嫌かも(笑)。この商品はパッケージが二次元だから許せるけど。でも、熟女ものとかだったらもっと嫌かも。「そっち?」みたいな(笑)。でも、これは全然嫌じゃないですよ。 ──さっそく触ってみてください。 小島 はい。お、うわぁ~(驚)。 ──手触りの良さが話題になっていますが。 小島 確かに。すべすべで気持ちいいです。わたしの肌よりすべすべかも。ずっと触っていたいくらい。 ──まずはどんな印象を持ちましたか? 小島 握った時に、すごく握りやすいのかなと思いました。くびれがちゃんとあるじゃないですか。やりやすそう~。あと、指を入れた時に肉感がすごいです。ムチムチモチモチしている感じがあります! ※しばらくいじくり回して…… 小島 すごく楽しい! ──ホールの中はどんな感じですか? 小島 確かにキツキツ! ちなみにわたしの中は、男優さんたちに言わせると、筋肉質で硬めらしいんです。これに似ているかも! ※ホールに指を入れて逆さまにして 小島 密着感もすごくて指が抜けない! 密着すごい~(笑)。指を入れたときのブツブツ感もすごいです。上のほうにひだみたいなものがあって、奥は大きいブツブツがついている。上手く言えないけど、すごいです!
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──女性用グッズなんてものもたくさんあるわけですが、みなみちゃんはそういうのプライベートで持っているんですか? 小島 はい!わたしも持っています(笑)。 ──やっぱりお部屋では隠されているんですか? 小島 隠していますね……。 ──女の子の場合、どういうところに隠すんですか? 小島 下着が入っている引き出しとか(笑)。 ──見つかったことありますか? 小島 ありません! ──見つかったらどんな気持ちになるんでしょう。 小島 めっちゃ恥ずかしいですね(笑)。嫌だ。絶対見られたくない! ──将来の彼氏が発見して、これ使ってやってあげようかって、もし迫ってきたら? 小島 嫌だと言いつつも、大歓迎かもですね、フフフ。「使ってくれるの? やったー!」みたいな。男の子にもこういうグッズ、隠されているほうが嫌かも。「2人で使ってみようよ」って関係がいいですね。 ──それでは改めてこの商品の評価をお願いします。 小島 三ツ星評価ですよね。う~ん、星三つ! なんだろうな……指を入れてみて飽きない感じが素晴らしいです。キツキツ感も噂通りで、男の人キラーな道具だと思います。パッケージが二次元なのもいいですね! わたしも一人でする時はネタが二次元。何から何までいいと思います! (取材・文=名鹿祥史) 小島みなみTwitter https://twitter.com/kojima373 乙女フラペチーノ http://www.sexy-j.jp/common/member/memOtome.html SEXY-J SUMMER“GIFT”LIVE 2016 http://www.sexy-j.jp/common/event/SEXY-J/160723.html マスカットナイト http://www.tv-tokyo.co.jp/muscatnight/ 恵比寿マスカッツ「全国暴走ツアー2016~タイホしちゃって?~」開催スケジュール https://www.ebisu-muscats.com/news/live/640/

「棚橋弘至にありがとうを言いたい」プロレスキャスター20年目の結論

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『プロレスという生き方 - 平成のリングの主役たち』(中央公論新社)
 今、「新たな黄金時代」と呼ばれるほどのブームを迎えているプロレス。棚橋弘至、オカダカズチカ、内藤哲也といったスター選手を擁する新日本プロレスだけでなく、飯伏幸太を輩出したDDTなどインディー団体も注目を集め、新たなファンを獲得している。  そんなブームの只中に上梓された新書『プロレスという生き方 平成のリングの主役たち』(中公新書ラクレ)は、さまざまなメディアで脚光を浴びるスター選手たち以外にも、女子プロレスラーの里村明衣子やさくらえみ、さらには全日本プロレス名誉レフェリーの和田京平など、不遇の時代からプロレスを愛し、支え続けてきた人々にもスポットライトを当て、発売3日で増刷が決まるほどの話題となった。  著者は、プロレス・格闘技専門チャンネル「FIGHTING TV サムライ」のキャスターを20年に渡って務める、アナウンサーの三田佐代子さん。今も年間120試合以上を取材する中で触れた彼ら/彼女たちのリング内外の言葉を紡ぎながら、“プロレスキャスター三田佐代子”にしか描けない、「平成のリングの主役たち」の真の姿を活写した。  そこで今回は、業界の中から選手や関係者の奮闘を見続けてきた三田さんに、同書の反響と、現在のプロレスがなぜ活況を呈しているのか聞いた。 ■10年に1度の瞬間がパッケージされている ――『プロレスという生き方』はすごくタイムリーな本ですよね。三田さんが目撃してきた各選手の生き様が描かれているだけでなく、中邑真輔選手の新日本退団とWWE参戦、さらに飯伏幸太選手のDDT及び新日本プロレス退団と「飯伏プロレス研究所」の設立という、今年のプロレス界に激震が走ったニュースまで書き込まれています。  この2人はいわば、今のプロレス人気を象徴するスター。そんな選手の次の一歩まで書ききったことで、「このタイミングでプロレスブームを振り返ってみた」という一種の区切りを意図された印象を受けました。 三田 よく言われるんですけど、まったくの偶然なんです。中央公論さんからオファーをもらったのは2年前のことですから、本当はもっと早く出ているはずでした。単純に書き直しているうちに2016年に入って大きな出来事が次々と起こってしまい、「こういうタイミングは10年に1度もない。絶対に中邑選手と飯伏選手のことは入れなきゃ!」とお願いして、このニュースを滑りこませたわけなんです。  もちろん、今も内藤哲也選手の大変身とか、入れたいことはもっともっとあるんですけど、さすがにこれ以上は……と踏ん切りをつけて5月に出しました。でも、そのおかげでプロレスファンの方からは、「激動の瞬間がパッケージされている本ですよね」と言っていただき、このタイミングで良かったと思っています。 ――三田さんが今につながるプロレスブームの兆しを感じたのは、いつ頃でしたか? 三田 それこそサイゾーさんのような、専門誌以外の一般のメディアから、「プロレスが今、面白いらしいので話を聞かせてくれませんか?」となったのは、2014年が最初だったと思います。棚橋選手や中邑選手といったキラキラした選手に女性ファンが熱狂しているのを見て、「かつてのプロレスと違うぞ」という印象が広まった頃でした。 ――プロレスブームを牽引しただけあって、ここ数年の新日本は本当に選手がそろっていました。 三田 そうそう! ブームと言われてからの2年間、私たちは本当にいいものを見せてもらっていたんだなと思います。それが今年に入って中邑、飯伏、さらにAJスタイルズ(BULLET CLUBに所属していた外国人スター選手)までいなくなって、さすがに「新日本はこれからどうなっちゃうんだろう!?」と思いました。 ――でも彼らと入れ替わるように、この春からは内藤選手の人気が爆発して。 三田 (内藤がIWGPヘビー級王座になった)4・10の両国はびっくりしましたよね。もともと正統派だったのに、今ではすっかりヒールになって大暴れ。それでもお客さんから支持された。  GK金沢克彦さん(プロレス・格闘技雑誌『ゴング』元編集長)も、「内藤があんなにウケるなんて歴史が変わった気がした」と仰っていたように、スター選手がいなくなっても次が誕生する。こうやってプロレスのバトンは渡されてきたんだなって実感しました。だから、今から新しい本を書くとしたら、まったく違うものになるはずです。 ■泣く泣く載せられなかった選手とは? ――『プロレスという生き方』はメジャー、インディー、女子の選手だけでなく、DDTの高木三四郎社長や全日本の和田京平レフェリー、さらにはリング設営やグッズ販売まで手掛ける若手レスラーに密着したりと、専門誌でもなかなか取り上げられることのない裏方の人々まで網羅しています。この人選はどのように? 三田 「最近、プロレスが面白いよ」って話を私が書くのであれば、プロレス専門チャンネルのキャスターとして、インディーからメジャーから女子から広く取材してきたので、その立場は活かしたいなと思っていました。 ――イケメンやスーパーマンだけじゃないプロレスの幅の広さというか。 三田 そうですね。そのうえで、ブームの立役者である棚橋弘至選手は入れたいとか、私がずっと魅了されてきた飯伏幸太選手は入れたいとかあって。ただ飯伏選手を入れるのであれば、彼を育ててきたDDTの高木三四郎社長も入れたいって考えながら選んでいきました。 ――泣く泣く載せられなかった方も? 三田 それはもうたくさん! 特に入れたかったのは、プロレスを辞めていった人たちです。愛川ゆず季さんであったり、小橋建太さんであったり、あとは辞めて戻ってきた方として、DDTのスーパー・ササダンゴ・マシン選手であったり。ただ、どうしても入れたい人が次々と浮かんできてまとまらないので、「最初の本だから、まずは今頑張っている人を載せよう」ということで、その方々は泣く泣く入れられなかったですね。 ――では、続編の構想はすでにある? 三田 この本が売れたら(笑)。もし第二弾があれば、苦しい時代に頑張ってきた永田裕志選手たちといった「第三世代」(新日本で90年代初頭にデビューした選手たち)のエピソードもぜひ入れたい。地方の団体もまだまだ取り上げたいし、女子プロレスも掘り下げたい。書きたいことはたくさんあります。
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■高田vsヒクソンからすべては始まった ――しかし、『プロレスという生き方』というタイトルがいいですよね。読めば「プロレスラーという生き方」ではないところに、非常に納得がいきます。 三田 ありがとうございます。考えたのは、編集の方なんですけど(笑)。 ――古いプロレスファンはよく、「プロレス道とは何か」みたいな言い方をしますよね。プロレスは単なるプロスポーツじゃなくて「道」、つまり生き方が問われているのだと。その意味でも、トップ選手から裏方まで網羅した人選は、「プロレス道を体現している人たち」として、かなり考えられていると思いました。 三田 そこは自分でも意識していなかったところですけど、確かに、ただ単に「プロレスラーの魅力を紹介する本」とは考えていませんでしたね。棚橋選手の言葉で、「ファンやマスコミの方も含めてプロレス界なんですよ」というのがあって。これは本当にそうだなと思います。  プロレスというものに触れて人生が変わったり、日々が楽しくなったりした人って、いっぱいいると思うんです。それは私のようなマスコミの人も含めて。そう考えると、プロレスはもちろんプロレスラーのものではあるんですけど、プロレスラー“だけ”のものでもないんですよね。 ――あと、「プロレス道」という視点を強く感じたのは、この本の1行目が1997年の「高田延彦VSヒクソン・グレイシー」(PRIDEの第1回大会)で始まるところなんですよ。「プロレスラー最強」と評されていた高田がヒクソンに負けたことで、この1戦から「プロレスの不遇時代」と「総合格闘技の大ブレイク」が始まったわけじゃないですか。  実は、浅草キッドさんも『お笑い 男の星座』の書き出しを「高田vsヒクソン」から初めているんですね(正確にはリベンジマッチとなった1年後の試合。ただし、プロレスファンに与えたショックという意味では、三田さんと同じ意図で記されている)。 三田 なるほど、それは存じ上げなかったのですが書き出しをPRIDE.1にするってことは、かなり前に決めていました。 ――この前年にプロレス番組のキャスターになった三田さんは、もともとプロレスに興味がなかった。でも高田の敗戦にショックを受けていることに気づいたとき、「プロレスキャスターという仕事を続けていく覚悟ができた」と書かれています。三田さん個人にとっても、それだけ重要な1戦だった。ただ、それでも「最近のプロレスブーム入門書」という意図で書かれた本であれば、この導入にはならないと思うんです。 三田 わかります。新しい今のプロレスファンからしたら、「これって何の話?」「高田延彦ってすごい人なの?」となってもおかしくないですからね。私も「入門書」の書き出しとしては異質だと思います。でも、あの1戦から20年にわたるプロレスの困難が始まり、自分自身のキャリアも始まっている。だから、この書き出ししかないと思っていました。 ■なぜオカダカズチカが入っていないのか? ――プロレス道の体現者が敗れたことで、業界全体の衰退が始まり、世の中は総合格闘技に熱狂していった。しかし三田さんは、逆境の只中でも、「それでもプロレスが一番すごいんだ」と覚悟を決めて立て直してきた人たちに寄り添ってきた。そんな彼らのリングの内外における姿を三田さんが描いたことで、この本にはその歴史が記されている。 三田 本当にプロレスがやりたいんだけど、時代の流れもあってプロレスに専念できず総合格闘技への参戦を余儀なくされた「第三世代」の人たちがいて、さらにプロレスに専念できない環境が嫌だから新日本を辞めていった武藤敬司さんたちがいて。一方で、新日に残された若手である棚橋選手は、実直にプロレスをやっていくことを選んだ。(※筆者注:棚橋はもともと武藤敬司の付き人であり、全日本への移籍を断った経緯がある)  総合格闘技に人気で押されていく中でも、みんながそれぞれの立場で、「プロレスはなくなってないですよ。格闘技がブームですけど、プロレスだって面白んですよ」ということをアピールしてきた。その歩みが20年という時間に詰まっています。  女子プロレスでも里村明衣子さんとか、さくらえみさんとか、それぞれの方法で、実直にプロレスの面白さを広めてきた人たちが、結果として今も残っている。そんなプロレスラーのみなさんが歩んできた20年間の「道」をちゃんと遺しておきたいというのは、この本を書くにあたって確かにありました。 ――そんな「20年間の歩みの体現者たち」という意味での人選だから、この本に新日本のエースであるオカダ・カズチカが入っていないのかなと思ったんです。今のファンは「なんでオカダが入っていないの?」と思うかもしれないけど、「高田vsヒクソンの衝撃をいかに乗り越えてきたか?」という歩みの本として捉えたら、すごく納得できます。 三田 オカダ選手も今だったら書けると思うんですけど、執筆を始めた頃は、「彼に何かを背負わせることをしていいのか?」という迷いがあって。非常に特殊な経歴の方で、今どき中学校を出ていきなりプロレス界に飛び込み、しかもデビューはメキシコ。日本のプロレス界から隔離されていたところを、その才能を獣神サンダーライガー選手に認められて新日本に入った。  そんなとても面白い方ではあるんですけど、書き始めたときって、まだ「レインメーカー」というキャラクターが全面に出ていて、そういう素の部分をどこまで書いていいのかわからなかったんです。でも、先輩の中邑真輔選手が退団してからは、言動からも「自分が新日本を背負うんだ」という覚悟が見えて、プロレスラーとしてだけじゃなく、人としてもすごく魅力を感じます。
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■プロレス原体験は「同級生の下敷きにUWF」 ――少しご本人のことも聞きたいのですが、三田さんはプロレスの黄金期に青春を過ごされた世代ですよね。プロレス原体験をあげるとしたら、何になりますか? 三田 いや、本にも書いたように、キャスターの仕事で観に行くまで、どこにも原体験がないんですよ。姉妹の誰も興味がなかったですし、父が家でプロレス番組を観ているなんてこともなかった。タイガーマスクやアントニオ猪木さんが大活躍していた時代だから、接点があってもよさそうなものですけど……あ! 急に思い出しました!  私が高校生のとき、女子はみんな下敷きに好きなアイドルの写真とか挟んだりしていたんですよ。でも、クラスに一人だけ写真がアイドルやミュージシャンじゃない子がいて。彼女が下敷きに挟んでいたのは、前田日明や高田延彦の写真だったんです! ――UWFじゃないですか! 三田 そうそう。アメリカに留学経験があって、クラスでも一際ませていた子だったんですけど、私に写真を見せながら、「UWF最強」「前田は超セクシー」とか言っていたのを急に思い出しました(笑)。しかも写真は黒いリングパンツ一丁のなんですよ。  私はUWFどころかプロレスにも興味がなかったから、「何これ!? なんでパンツ姿の男の写真を持ち歩いているの!?」とびっくりして。これが私のプロレス原体験です(笑)。 ――その原体験って、ちゃんと本につながっていますよね? 三田 つながってますか!? ――女子高生すらあこがれるプロレスラーがいて、全国的な人気とカリスマ性があった。でも三田さんのプロレス人生は、その高田延彦が敗れるところから始まっている。青春時代に前田や高田に入れ込んでいなかったからこそ、あの敗戦をきっかけに多くのプロレスファンが総合格闘技に流れていった中でも、「プロレスって面白い!」とのめり込んでいけた。全部つながっているじゃないですか! 三田 そういえば、週刊プロレスの元編集長だった佐久間一彦さんに、この本を渡したときも似たようなことを言われました。「三田さんは入り口がファンじゃなくて、仕事だったのが良かったんでしょうね」って。子供の頃から「プロレス大好き、UWF大好き!」だったら、どうしてもそこばっかりに注目していただろうし、ダメになったときは、「私の愛した団体はこうじゃない!」となっていたと思うんです。 ――青春を背負ってしまうとこだわりが出ますからね。 三田 私はクラスメートの下敷きしか予備知識がないところからのスタートだから、全団体に分け隔てなくハマることができたんだと思います。そう考えると、ちゃんとつながっていますね。彼女に本を届けたくなりました(笑)。 ■「三田さんって、棚橋選手のこと好き?」 ――だからやっぱり、この本は三田さん自身のプロレス観を開陳する、いわゆる「活字プロレス」とはまったく違いますよね。あくまでも、三田さんが目撃した「プロレスを担う人たち」の姿を紹介する本になっている。 三田 そうですね。私に活字プロレスはやれないです。 ――ただ、その中でも唯一、本の最後にある棚橋選手の章だけは、ちょっと文章の熱量が違うなって思ったんですよ。ほかのプロレスラーは「この人はこんなにすごい!」という紹介の仕方なのに、棚橋選手だけは、メディアに見せない苦悩の姿に焦点を当てるような文章になっています。これはなぜですか? 三田 読んだ人はみんな、「この本はどうして中邑で始まり棚橋で終わるんですか?」って聞くんですよ。でも実は、もともと棚橋選手の章が最初になるはずだったんです。だって普通、この20年間のプロレスの立役者といったら、「まずは棚橋だよね」って思うじゃないですか。それで私も棚橋選手の章から書き始めたんですけど、結果としては全部書き直すことになって。  書き始めた当時は、ちょうど棚橋選手がメディアにいっぱい露出している時期で、雑誌の表紙もやる、自身の本も出す、テレビにもプロレス代表として取り上げられるっていうタイミングでした。それを日常的に目にしていたら、メディアでの取り上げられ方に私が引きずられてしまった。最初の原稿を読んだ担当編集から、「三田さんって、棚橋選手のこと好き?」と言われるような内容になっていたんです。 ――明るく楽しいみんなのエースというか。 三田 そうですね、全く目新しさのない感じになっていました。それで棚橋選手の章は後回しにしていたら、本にも書いたように、ちょうどDDTとの一連の「事件」が起こって。 ――昨年の8・23 DDT両国大会に端を発した遺恨ですね。棚橋選手がDDTのエースであるHARASHIMA選手と対決した後に、「全団体を横一列で見てもらったら困るんだよ!」と発言したことで、両団体の間にわだかまりが残りました。 三田 あれを聞いたとき、これは絶対に何か理由があるはずだと思ったんです。誰よりも「みんなのエース」として頑張ってきた人だからこそ、何も考えなしに言うはずがない。そこを掘り下げてみることで、これまでとは違う棚橋弘至が書けるかもしれないと思いました。
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■棚橋弘至というプロレス界の「長男」 ――その果てに三田さんが描いた棚橋選手の姿からは、プロレス界を背負ってきた責任感だけでなく、自分の思うままに振る舞えなかった苦渋のようなものすら感じさせます。 三田 この本のために棚橋選手をインタビューしたとき、「自分はプロレスを立て直すために、自分がやりたいことではなくて、時代が求めていることをやってきたんです」と言われたんですね。当時はそれほど印象に残っていなかったんですけど、あらためてその発言を読み直したら、「あ! これなんだ!」と気が付いて。  DDTのこともそうですし、同期である柴田勝頼選手が新日本に帰ってきたときも、棚橋選手はずっと反発し続けていました。その理由を考えていったら、やっぱり、「オレは新日本プロレスを復活させるために、いろんなものを捨ててきた」ってことではないかと思ったんです。 ――「実家の商売を継ぐために、好きなことができなかった長男」みたいな哀愁がありますよね。 三田 まさに棚橋選手は東スポの取材で自分を「長男坊」だと言っていますよね。「『実家』を守るのは僕」だと。だから柴田選手も対立の果てに、最後は「新日本を守ってくれてありがとう」と棚橋選手に言ったように、私が本の中で伝えなきゃいけないと思ったのは、棚橋選手のありがたみです。  本人は「自分は疲れてもいないし、ずっと元気ですよ」って言うから、あんまり哀愁を背負わせてもいけないんですけど、マスコミもファンもほかの選手も、みんな棚橋選手に「ありがとう」って言いたいんですよ。 ■「初めて棚橋選手のことが理解できました」 ――棚橋選手は今でこそ怪我によって初めての休養に入っているわけですけど、それまでどれだけ体調が悪くても表には出さずに、ずっと「長男の責任感」で前に立ち続けてきた。その偉大さが三田さんの描写でよくわかりました。 三田 この本を読んだDDTファンの方からも、「初めて棚橋選手のことが理解できました」と言ってもらえて、そこは本当に、「ああ、本を出して良かった」と思いましたね。 ――だから中邑真輔や飯伏幸太といったキラキラしたスター選手から本が始まるんですけど、読後感としては、「棚橋弘至はやっぱりすごいな」っていう。 三田 それはうれしいですね。うん、そう思ってもらえることが、一番いいと思います。 ――この棚橋選手の書き方をとってみても、『プロレスという生き方』は、「プロレス・スーパースター列伝」ではないですよね。「プロレス道とは何か?」という究極の謎を追求している本ですよ。 三田 しかも、「プロレス道」へのこだわりをもっとも感じさせるのが棚橋選手なんですよね。でも本人はそれを言わないじゃないですか。だから、あのイマドキ風の見た目にダマされちゃいけないなって、つくづく思いました(笑)。 ――では、三田さんにとって、「棚橋選手が報われた」と感じられる日が来るとしたら、どんなときでしょう? 三田 ご本人の願望はわからないですけど、このプロレスブームが来たことで、誰よりも喜んでいるのは棚橋選手でしょう。そして、棚橋選手が今のプロレス人気を支えてきたことは、プロレスが好きなすべての人たちがわかっている。「あなたのおかげです、ありがとう」と棚橋選手が言われる時代が来て、本当に良かったと思います。 (構成/小山田裕哉) ●三田佐代子(みた・さよこ) 神奈川県生まれ。慶應義塾大学卒業後、テレビ静岡にアナウンサーとして入社。報道・スポーツ・バラエティーなど多方面で活躍した後、同局を退社し古舘プロジェクトに所属。以降はプロレス格闘技専門チャンネル「FIGHTING TV サムライ」のキャスターとして、現在も年間120試合以上を取材する。『プロレスという生き方』(中公新書ラクレ)は初の著書。

都内某所のFCUP人気キャバ嬢が脱いだ! KMPから河北はるながAVデビュー

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 都内某所のキャバクラで不動の人気を誇る現役キャバ嬢が衝撃のAVデビューを飾る。ミリオンガールズZのリーダー星美りかに密やかな憧れを抱き、自身もAVの門を叩いてしまったという河北はるな嬢だ。もちもちFCUPが武器のむっちりボディに、男の欲望を優しく受け止めてくれそうなふんわり癒し系のキャラクター。デビュー作『新人AVデビュー河北はるな~都内某キャバクラ店で2年連続場内指名No.1のはるなちゃんが星美りかに憧れAVデビュー!!』では、初々しい表情からは想像もつかないような大胆な絡みを見せてくれる。今回はそんなはるな嬢を直撃。デビューの心境を語ってもらった。 ──デビューおめでとうございます。 河北 ありがとうございます。 ──人気キャバ嬢がAVデビューということで、業界でもすごく注目されていますね。 河北 人気キャバ嬢というのはちょっと言いすぎです(笑)。でも、地元や都内のお店で10代の頃から3年くらい働いていました。今はこちらのお仕事が忙しくなってしまったので、お手伝いくらいしかできていないんですけど。 ──河北さんみたいな人がお店にいると、口説こうという人もたくさんいたと思いますが、お店ではエッチなお客さんに誘われたりはしなかったですか? 河北 お店の外で会おうって誘ってくる人は、確かに多かったですね。外で会おうって誘う人は、たいていエッチが目的のお客さんが多いんです(笑)。でも、わたしはお店の売上に貢献したかったので、あんまり外でお客さんと会ったりはしなかったです。 ──周囲の女の子はどうだったんですか? 河北 ほかの女の子はお客さんとしている子も結構いたかもしれませんね。詳しいことはわたしもわかりません(笑)。 ──キャバクラは女の子同士の人間関係がすごく難しいイメージがあります。 河北 わたしのお店は基本的にみんな仲が良かったですよ。特にお局さんのような年上の人もいなかったので。 ──キャバクラから一転、今回AVの世界へ。デビューのきっかけは星美りかさんだったと聞きました。 河北 インスタを結構見ている時期があったんですけど、明日香キララちゃんとか有名なAV女優さんがいる中で星美さんを見つけて興味を持ったのがきっかけなんです。この人めっちゃ可愛いなって(笑)。顔が好きなんです。あと声も。特徴的なキャラクターの部分も。「星美さん、可愛いな」から始まって、いつのまにか、わたしもやってみたいって。自分も星美さんのようになってみたいって。
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──そうして今回のデビュー作。撮影はどうでしたか? 河北 すっごく緊張しました。一番最初の絡みのときは緊張から本当にできるかなって。事前にいろんな人の作品を見ていたので、結果、始まってみると、特に驚きもしなかったし、素直に楽しめたんですけど(笑)。 ──けっこう事前に他の人の作品を見て研究したりしたんですか? 河北 しましたよ。フェラチオの仕方とか。見ながら、こういうふうにしたら可愛く映るのかなとか考えていました。 ──撮影で印象的だったのは? 河北 3Pですかね。何しろやったことがなかったので。あと、一番恥ずかしかったのはオナニーのシーンです。プライベートではもちろんオナニーの経験はあるんですけど、人に見られてするとかはなかったので、とにかく恥ずかしくて。でも、そこは開き直って、恥ずかしくないと思い込んでやりました。 ──プロの男優さんとの絡みも初めて。どんな印象でしたか? 河北 やっぱりすごいなって思いましたよ。プロだなって。プライベートの相手とは全然違うなって(笑)。上手く言えないんですけど、激しさのレベルが違うなって。体位とかもめまぐるしいし。でも、やっぱり気持ちよかったです。 ──今回のデビュー作ではどんなところを見てほしいですか? 河北 わたしの初々しい感じ、緊張している感じとか見てほしいです。 ──デビュー作で自分に点数をつけるとしたら? 河北 半分くらいにしときます。50点。もっとちゃんといろんな人のを見ておけばよかったって気持ちがあるんです。どういう風に動いていいとか、まったくわからなかったので。作品を重ねるごとに成長していきたいです。
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──プライベートのことも聞きたいのですが、学生時代はどんな感じの女の子だったのですか? 河北 共学の高校に通う、ごく平凡な黒髪の女の子だったんです。女の子のグループの中にいても、リーダーとか仕切ったりするタイプじゃなくて、どちらかというと、みんなについていくタイプ。 ──モテたんじゃないですか? 河北 モテたのかな……(笑)。モテていたらうれしいんですけど。でも、同じ高校の男の子とは付き合ったことがなかったです。 ──初体験はその高校時代。他校の男の子だった? 河北 そうです。その頃、仲のいい女の子が「わたしの地元の男の子」って紹介してきたんです。みんなで遊んでいたら、だんだん仲良くなって、いつのまにか付き合うようになっていました。 ──どんなタイプの男の子だったんですか? 河北 やんちゃでもないけど、まじめでもない、優しい感じの人でしたよ。 ──初体験はどこで? 河北 彼の部屋です。そもそも学校で周りの女の子は初体験を済ませている子が多くて、わたしダメだな、みんなしているんだって思っていたんですけど、彼氏の部屋でチューとかしていたら、ノリでそのまま……終わってホッとしましたね。「今日エッチしてきたよ」って翌日友達に言っていました(笑)。 ──どのくらいつき合ったんですか? 河北 1年半くらいかな。 ──経験人数は3人とありますけど、付き合うのは同じ歳くらいの人が多かったんですか? 河北 最初の人が同じ歳。それ以外は7歳上とか。でもそんなに年上の人はいなかったです。
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──どんなタイプの男性が好きなんですか? 河北 芸能人だと三浦翔平さんみたいなタイプが好きです。わたし、わんちゃんみたいな人、子犬系の顔が好きなんです。性格的にはクールで、たまに優しいみたいな、Sっ気のある人。でも実際に付き合うとなると別に三浦翔平さんみたいなタイプの人じゃないとダメというわけではないですけど。わんちゃんみたいなタイプが好きです。 ──性への目覚めはいつくらい? 河北 高校からかな。それまではそんなに興味はなかったんです。異性をかっこいいなと思うことはあったけど、エッチをしたいとかは全然思わなかったんです。初めて彼氏ができたあたりから目覚めたのかな。 ──プライベートではどんな体位が好きなんですか? 河北 バックかな。騎上位とかは得意じゃないので。バックのほうが気持ちいい感じがします。体位より入る角度かな(笑)。 ──今後はどんな作品に出てみたいですか? 河北 コスプレとかしたいので、コスプレ作品に出てみたいですね。ナースとかいいですよね。CAとかも可愛い。ハロウィンもやったことないし、コスプレをプライベートでしたことがないんです。ドラマっぽいのもやってみたいですね。 ──今後はファンも増え、イベント活動にも呼ばれるようになるかもしれません。 河北 ファンの人ができたら、イベントを通じて会えるのが楽しみ。そういうのをやったことがなかったので、やってみたいです。 ──最後に自身で一番自信があるパーツ、性感帯を教えてください。 河北 おっぱいにしときます。きれいと褒められたことがあるので。性感帯は耳とか首です。ぞわぞわっとする感じが好きです。みなさん、そういった部分もぜひDVDを見てチェックしてみてください。 (取材・文=名鹿祥史) ●河北はるな特設サイト http://www.km-produce.com/kawakita_haruna/ ●Twitter https://twitter.com/kawakita_haruna

ネガティブ発言連発! “ダークな”とにかく明るい安村が振り返る「はいてますよブーム」

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撮影=尾藤能暢
「安心してください、はいてますよ」どれだけの子どもが、大人がこのフレーズとポーズをマネしただろうか?  2015年、自らの肉体とポージングの妙を駆使した裸ネタで大ブレーク。そして今年8月、満を持して北海道・東京・大阪の3カ所を回る全国ツアー『TONIKAKU』を開催する、とにかく明るい安村。今あらためて「はいてますよ」への思いを聞くと、出てくる言葉は芸風とは真逆の、ネガティブで辛口で、とにかくサイゾー向きな芸人さんだった!! ――北海道、東京、大阪の 3カ所を回る全国ツアーが始まりますね。 とにかく明るい安村(以下、安村) 去年も一昨年も、小っちゃいところでは人知れずやってたんですよ、単独。お客さん20人くらいで(笑)。今回はルミネとかNGKとか箱が大きいので、ちょっと不安です。 ――地元・北海道に凱旋ですね。 安村 そうなんですけど……たとえば福岡出身の人たちは、よく一緒に集まったりしますよね。いかんせん遠いんですよ、北海道は。北海道出身だっていわれても、札幌の人は旭川を全然知らないし。 ――冒頭から、ネガティブな発言連発ですが(笑)。 安村 いや本当、北海道は寒く、そして広い。 ――今回、このタイミングで全国を回ろうと思ったのはなぜですか? 安村 そろそろネタもやらないといけないな、と思いまして。僕のファンは子どもたちが多くて、ファンレターも、子どもからのものばかりなんです。だから子どもたちに向けて、楽しいことやりたいなって。 ――前回、インタビューでバイク川崎バイクさんが「安村さんのようにブレークして、BKBを成仏させたかった」とおっしゃっていました(参照記事)。 安村 もう違うのがやりたいと(笑)。 ――BKBは大好きなんだけど、もっと川崎方面を押し出していきたいそうです。 安村 川崎くんのほうを(笑)。 ――おそらく安村さんは、BKBさんが描く理想のストーリーを歩まれているんだと思います。 安村 本当ですか!? そんなすぐ「次に」とはならないですけどね。まぁ、何か新しいものがあればって感じかなぁ。僕もBKBも、いろんなことやっていた中のひとつだったから、ほかもやってみたいと思うのかもしれない。これだけをずっとやっていたんだったら、気持ちも違うんでしょうけど。 ――「あたりまえ体操」ブレークの時にCOWCOWさんも、同じことをおっしゃっていました。「(いろいろある中の)これがよかったのか」と、ご本人たちが一番驚いたって。 安村 「はいてますよ」に関していえば、僕は逆だったかも。これだろうと、これはいいのができたと。「これは絶対売れたわ」って感覚がありました。で、実際やってみたら、全然ウケなくて。「ウソだろ」と。 ――俗にいう、「スベる」というやつ? 安村 初めてやった時は、まさしくそうでしたね。でも、そこでめげず、やり続けた感じではあります。
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――オリジナルの形から、徐々に変えていったのですか? 安村 曲の長さとか、しゃべり方とか、だいぶ変わりましたよ。最初は、スギちゃんみたいなしゃべり方だったし。「なんだぜぇ?」みたいな(笑)。あと、エロい感じでやってた。ストリップ劇場みたいな。 ――今とは、だいぶ違いますね。 安村 自分のライブの時は照明をピンクにしたりできますけど、それができない場所もある。そういうところでエロい感じは難しいし、そもそもウケなかったので、ちょっとアメリカ人のショーのような感覚でやり始めたんですよ。 ――それがハマったと。 安村 そうですね。あと、周りの芸人さんが、いろいろツッコんでくれたんですよ。「はいてないんじゃない?」「ヤバイヤバイ」「……はいてますよ」「あ~よかった」みたいな。ありがたかったですね。 ――安村さんは14年にコンビを解散されて、15年にブレークですから、一見とんとん拍子に見えてしまうのですが、ご自身の中では、どんな気持ちで日々を過ごしていたのですか? 安村 そんな簡単じゃないですよ。ネタもいろいろ試しましたし、ダメでしたし。お金もないし、バイトしてましたし。2年やってダメだったら、やめようと思っていました。僕、プロ野球が好きでよく見ますけど、僕と同い年の選手は、ほとんどチーム最年長とか大ベテランなんですよ。全然若手じゃない。 ――安村さんは、松坂世代ですか? 安村 松坂(大輔)選手より一つ下ですね。 ――ソフトバンクの和田(毅)投手も日本に戻ってきて頑張ってますし、久保(康友)もベイスターズでローテーションを守ってますし。 安村 そうですね(笑)。 ――でも、どの芸人さんもおっしゃいますね。30歳は、ひとつの節目だと。 安村 僕もこのブレークがなかったら、どうしていたかはわかりません。好きなことだけやって、ダメだったらやめようと開き直ってたのが、よかったかもしれないですね。 ――コンビからピンになって大変だったことは、なんでしょう? 安村 一人だと、当たり前だけど、ツッコミがいないじゃないですか。自分が思っているものがなかなか伝わらないのがキツかった。面白さがお客さんに伝わりづらい。だから、すごくわかりやすくやらなきゃいけない。 ――抵抗はなかったですか? 安村 ありましたよ。でも、全然ウケないんで。変えていくしかないですよね。 ――ブレークから今少し時間がたって、「はいてますよ」のネタに対する思いは変わりましたか? 安村 長いターンでやりたいなと思っていますけど、それが難しいのもよくわかっていますから。 ――ミュージシャンなら、ヒット曲を長く何度も演奏できるのに。 安村 そうですよね! 芸人の場合は「まだやってんのかよ」になっちゃう。悲しいですよね。僕自身は、これからこの世界でどうやって生き残っていこうかとかはあまり考えていなくて、自由にやっていこうかなと。 ――今だから自由にできる、という感覚ですか? 安村 無理やりめちゃくちゃ働いたりみたいなことはもうやめて、休んで旅行に行くとか。家族とね。
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――一時期、多忙で痩せすぎてしまって、パンツがゆるゆるになったと報道されていましたし(笑)。 安村 そんなに痩せてはいないですよ(笑)。今は昔ほど「一夜にして状況が変わる」みたいなことはないと思う。トレンディエンジェルとか、昔からずっと売れてましたし。 ――今後は、洋服を着ていきたいですか? 安村 裸でいたいんですけどねぇ。「まだ裸やってんのかよ」って言う人と、着たら着たで「え? 裸じゃないの?」って言う人と両方いる。もう完全に無視して、その時やりたいほうにしていますよ。 ――安村さんには「こういう芸人さんになりたい」みたいな目標はあるんですか? 安村 高田純次さんみたいな方に憧れましたけどね。なかなか難しいです。もちろんダウンタウンさんやウンナンさん、とんねるずさんを見て育ちましたけど、僕はもともと芸人になろうと思っていたわけじゃないんですよ。当時の相方に誘われて上京してきて、常に流れに身を任せ、言われるがままにやってた感じだったので。 ――モチベーションを保つのが大変ではなかったですか? 安村 そうですね。だから、解散したんですけどね(笑)。僕としては謎ですよね。自分ではそんな乗り気じゃなかったのに、誘われて 10年ぐらいやって解散して、いま裸でやっている。意味わかんないですよね。17歳ぐらいの僕が見たらどう思うんだろう。 ――安村さんは、なんていうか……クールですよね。 安村 コンビの時は、取材とか全然しゃべらなくて。相方がずっとしゃべってました。 ――ライター泣かせですわぁ。 安村 コンビって、そうじゃないですか? 僕も別にしゃべりたくないわけじゃなくて、どちらかというと遠慮してたんですよ。だからピンになってインタビュー受けた時、びっくりした。「俺、こんなにしゃべってる」って。 ――普段は、芸人仲間と飲みに行ったりしますか? 安村 普通にしますよ。三瓶さんが多いですね。アモーレ三瓶さんが。 ――いま話題の。キューピットの。 安村 自分の恋愛は全然ダメなのに(笑)。 ――三瓶さんとは、どういう話をするんですか? 安村 だいたい人の悪口しか言ってないですね。 ――いま売れている人に対してとか? 安村 そういうわけではなく、身近な人のうわさ話とか。「アイツ本当は○○らしいよ?」「マジかよ、俺は前からそう思ってたよ。アイツはイケ好かないって」「やべぇなアイツ……」とか。そんな話を延々してる。
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――最高に旨い酒が飲めますね。 安村 三瓶さん、本当に毒もあって面白いんだけど、なかなかテレビには出てこないですからね。もったいないと思いますよ。テレビ出てないと、すぐ「仕事してない」ってなっちゃうじゃないですか。僕もそうですけど、(日本)エレキテル(連合)とかも、一時期に比べて今テレビに出ないから、そう思われる。芸人の仕事は、テレビだけじゃないのに。 ――落ちぶれた、みたいに思われてしまう。 安村 毎日、みんな生きてんのになぁ……。 ――名言いただきました。BKBさんの「鏡は先に笑わない」に続く、安村さんの「毎日、みんな生きてるのになぁ」。 安村 (笑)。今回のライブは三瓶さんもゲストに呼んでいるんで(東京・大阪のみ)、三瓶さんの良さを皆さんにお伝えできたらと思ってますよ。 ――自分の単独なのに。 安村 裏テーマは「三瓶さんのちょっといい話」(笑)。 (取材・文=西澤千央) ●とにかく明るい安村 初単独ライブツアー『TONIKAKU』公演概要 ≪日時/会場≫ 北海道 8月13日(土)開演13:00/共済ホール 大阪 8月18日(木)開演19:30/なんばグランド花月 東京 8月25日(木)開演19:30/ルミネtheよしもと ≪チケット≫ 【料金】 前売2,500円/当日3,000円 【発売】 [先行]チケットよしもと 5月28 日(土)11:00 ~ 5月30 日(月)11:00 [一般] チケットよしもと・チケットぴあ・ローソンチケット 6月4日(土)10:00~ 【問い合わせ】 チケットよしもとTEL:0570-550-100/WEB:http://yoshimoto.funity.jp/ チケットぴあ TEL:0570-02-9999/WEB:http://t.pia.jp/ ローソンチケットTEL:0570-000-407/WEB:http://l-tike.com/

ネガティブ発言連発! “ダークな”とにかく明るい安村が振り返る「はいてますよブーム」

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撮影=尾藤能暢
「安心してください、はいてますよ」どれだけの子どもが、大人がこのフレーズとポーズをマネしただろうか?  2015年、自らの肉体とポージングの妙を駆使した裸ネタで大ブレーク。そして今年8月、満を持して北海道・東京・大阪の3カ所を回る全国ツアー『TONIKAKU』を開催する、とにかく明るい安村。今あらためて「はいてますよ」への思いを聞くと、出てくる言葉は芸風とは真逆の、ネガティブで辛口で、とにかくサイゾー向きな芸人さんだった!! ――北海道、東京、大阪の 3カ所を回る全国ツアーが始まりますね。 とにかく明るい安村(以下、安村) 去年も一昨年も、小っちゃいところでは人知れずやってたんですよ、単独。お客さん20人くらいで(笑)。今回はルミネとかNGKとか箱が大きいので、ちょっと不安です。 ――地元・北海道に凱旋ですね。 安村 そうなんですけど……たとえば福岡出身の人たちは、よく一緒に集まったりしますよね。いかんせん遠いんですよ、北海道は。北海道出身だっていわれても、札幌の人は旭川を全然知らないし。 ――冒頭から、ネガティブな発言連発ですが(笑)。 安村 いや本当、北海道は寒く、そして広い。 ――今回、このタイミングで全国を回ろうと思ったのはなぜですか? 安村 そろそろネタもやらないといけないな、と思いまして。僕のファンは子どもたちが多くて、ファンレターも、子どもからのものばかりなんです。だから子どもたちに向けて、楽しいことやりたいなって。 ――前回、インタビューでバイク川崎バイクさんが「安村さんのようにブレークして、BKBを成仏させたかった」とおっしゃっていました(参照記事)。 安村 もう違うのがやりたいと(笑)。 ――BKBは大好きなんだけど、もっと川崎方面を押し出していきたいそうです。 安村 川崎くんのほうを(笑)。 ――おそらく安村さんは、BKBさんが描く理想のストーリーを歩まれているんだと思います。 安村 本当ですか!? そんなすぐ「次に」とはならないですけどね。まぁ、何か新しいものがあればって感じかなぁ。僕もBKBも、いろんなことやっていた中のひとつだったから、ほかもやってみたいと思うのかもしれない。これだけをずっとやっていたんだったら、気持ちも違うんでしょうけど。 ――「あたりまえ体操」ブレークの時にCOWCOWさんも、同じことをおっしゃっていました。「(いろいろある中の)これがよかったのか」と、ご本人たちが一番驚いたって。 安村 「はいてますよ」に関していえば、僕は逆だったかも。これだろうと、これはいいのができたと。「これは絶対売れたわ」って感覚がありました。で、実際やってみたら、全然ウケなくて。「ウソだろ」と。 ――俗にいう、「スベる」というやつ? 安村 初めてやった時は、まさしくそうでしたね。でも、そこでめげず、やり続けた感じではあります。
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――オリジナルの形から、徐々に変えていったのですか? 安村 曲の長さとか、しゃべり方とか、だいぶ変わりましたよ。最初は、スギちゃんみたいなしゃべり方だったし。「なんだぜぇ?」みたいな(笑)。あと、エロい感じでやってた。ストリップ劇場みたいな。 ――今とは、だいぶ違いますね。 安村 自分のライブの時は照明をピンクにしたりできますけど、それができない場所もある。そういうところでエロい感じは難しいし、そもそもウケなかったので、ちょっとアメリカ人のショーのような感覚でやり始めたんですよ。 ――それがハマったと。 安村 そうですね。あと、周りの芸人さんが、いろいろツッコんでくれたんですよ。「はいてないんじゃない?」「ヤバイヤバイ」「……はいてますよ」「あ~よかった」みたいな。ありがたかったですね。 ――安村さんは14年にコンビを解散されて、15年にブレークですから、一見とんとん拍子に見えてしまうのですが、ご自身の中では、どんな気持ちで日々を過ごしていたのですか? 安村 そんな簡単じゃないですよ。ネタもいろいろ試しましたし、ダメでしたし。お金もないし、バイトしてましたし。2年やってダメだったら、やめようと思っていました。僕、プロ野球が好きでよく見ますけど、僕と同い年の選手は、ほとんどチーム最年長とか大ベテランなんですよ。全然若手じゃない。 ――安村さんは、松坂世代ですか? 安村 松坂(大輔)選手より一つ下ですね。 ――ソフトバンクの和田(毅)投手も日本に戻ってきて頑張ってますし、久保(康友)もベイスターズでローテーションを守ってますし。 安村 そうですね(笑)。 ――でも、どの芸人さんもおっしゃいますね。30歳は、ひとつの節目だと。 安村 僕もこのブレークがなかったら、どうしていたかはわかりません。好きなことだけやって、ダメだったらやめようと開き直ってたのが、よかったかもしれないですね。 ――コンビからピンになって大変だったことは、なんでしょう? 安村 一人だと、当たり前だけど、ツッコミがいないじゃないですか。自分が思っているものがなかなか伝わらないのがキツかった。面白さがお客さんに伝わりづらい。だから、すごくわかりやすくやらなきゃいけない。 ――抵抗はなかったですか? 安村 ありましたよ。でも、全然ウケないんで。変えていくしかないですよね。 ――ブレークから今少し時間がたって、「はいてますよ」のネタに対する思いは変わりましたか? 安村 長いターンでやりたいなと思っていますけど、それが難しいのもよくわかっていますから。 ――ミュージシャンなら、ヒット曲を長く何度も演奏できるのに。 安村 そうですよね! 芸人の場合は「まだやってんのかよ」になっちゃう。悲しいですよね。僕自身は、これからこの世界でどうやって生き残っていこうかとかはあまり考えていなくて、自由にやっていこうかなと。 ――今だから自由にできる、という感覚ですか? 安村 無理やりめちゃくちゃ働いたりみたいなことはもうやめて、休んで旅行に行くとか。家族とね。
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――一時期、多忙で痩せすぎてしまって、パンツがゆるゆるになったと報道されていましたし(笑)。 安村 そんなに痩せてはいないですよ(笑)。今は昔ほど「一夜にして状況が変わる」みたいなことはないと思う。トレンディエンジェルとか、昔からずっと売れてましたし。 ――今後は、洋服を着ていきたいですか? 安村 裸でいたいんですけどねぇ。「まだ裸やってんのかよ」って言う人と、着たら着たで「え? 裸じゃないの?」って言う人と両方いる。もう完全に無視して、その時やりたいほうにしていますよ。 ――安村さんには「こういう芸人さんになりたい」みたいな目標はあるんですか? 安村 高田純次さんみたいな方に憧れましたけどね。なかなか難しいです。もちろんダウンタウンさんやウンナンさん、とんねるずさんを見て育ちましたけど、僕はもともと芸人になろうと思っていたわけじゃないんですよ。当時の相方に誘われて上京してきて、常に流れに身を任せ、言われるがままにやってた感じだったので。 ――モチベーションを保つのが大変ではなかったですか? 安村 そうですね。だから、解散したんですけどね(笑)。僕としては謎ですよね。自分ではそんな乗り気じゃなかったのに、誘われて 10年ぐらいやって解散して、いま裸でやっている。意味わかんないですよね。17歳ぐらいの僕が見たらどう思うんだろう。 ――安村さんは、なんていうか……クールですよね。 安村 コンビの時は、取材とか全然しゃべらなくて。相方がずっとしゃべってました。 ――ライター泣かせですわぁ。 安村 コンビって、そうじゃないですか? 僕も別にしゃべりたくないわけじゃなくて、どちらかというと遠慮してたんですよ。だからピンになってインタビュー受けた時、びっくりした。「俺、こんなにしゃべってる」って。 ――普段は、芸人仲間と飲みに行ったりしますか? 安村 普通にしますよ。三瓶さんが多いですね。アモーレ三瓶さんが。 ――いま話題の。キューピットの。 安村 自分の恋愛は全然ダメなのに(笑)。 ――三瓶さんとは、どういう話をするんですか? 安村 だいたい人の悪口しか言ってないですね。 ――いま売れている人に対してとか? 安村 そういうわけではなく、身近な人のうわさ話とか。「アイツ本当は○○らしいよ?」「マジかよ、俺は前からそう思ってたよ。アイツはイケ好かないって」「やべぇなアイツ……」とか。そんな話を延々してる。
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――最高に旨い酒が飲めますね。 安村 三瓶さん、本当に毒もあって面白いんだけど、なかなかテレビには出てこないですからね。もったいないと思いますよ。テレビ出てないと、すぐ「仕事してない」ってなっちゃうじゃないですか。僕もそうですけど、(日本)エレキテル(連合)とかも、一時期に比べて今テレビに出ないから、そう思われる。芸人の仕事は、テレビだけじゃないのに。 ――落ちぶれた、みたいに思われてしまう。 安村 毎日、みんな生きてんのになぁ……。 ――名言いただきました。BKBさんの「鏡は先に笑わない」に続く、安村さんの「毎日、みんな生きてるのになぁ」。 安村 (笑)。今回のライブは三瓶さんもゲストに呼んでいるんで(東京・大阪のみ)、三瓶さんの良さを皆さんにお伝えできたらと思ってますよ。 ――自分の単独なのに。 安村 裏テーマは「三瓶さんのちょっといい話」(笑)。 (取材・文=西澤千央) ●とにかく明るい安村 初単独ライブツアー『TONIKAKU』公演概要 ≪日時/会場≫ 北海道 8月13日(土)開演13:00/共済ホール 大阪 8月18日(木)開演19:30/なんばグランド花月 東京 8月25日(木)開演19:30/ルミネtheよしもと ≪チケット≫ 【料金】 前売2,500円/当日3,000円 【発売】 [先行]チケットよしもと 5月28 日(土)11:00 ~ 5月30 日(月)11:00 [一般] チケットよしもと・チケットぴあ・ローソンチケット 6月4日(土)10:00~ 【問い合わせ】 チケットよしもとTEL:0570-550-100/WEB:http://yoshimoto.funity.jp/ チケットぴあ TEL:0570-02-9999/WEB:http://t.pia.jp/ ローソンチケットTEL:0570-000-407/WEB:http://l-tike.com/

貯金を使い果たした“元アウトローのカリスマ”瓜田純士が激白!「ビル清掃のバイトがしたい」

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 瓜田一族に新たな構成員が加わった!――新宿を拠点に活動中の “元アウトローのカリスマ”こと瓜田純士(36)が11日、愛知から大型新人を緊急招聘。「若くてイケメンでフレンドリー」とウワサされる新メンバーの加入により、一族の結束はさらに強固なものとなりそうだ。なお、新戦力獲得のために貯金を使い果たした瓜田は今後、アルバイトを始める予定だという。 * * *  週末の新宿駅・東口改札付近は、若者や家族連れで大にぎわい。だが、そんな中、顔面や二の腕にタトゥーをあしらった瓜田が現れると、モーゼの十戒のように道が開けた。ヤクザをやめて10年たつが、その威圧感はいまだに健在といったところか。
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 多くの通行人の視線を浴びながら改札前にたどり着いた瓜田は、サングラス越しに駅構内をにらみ、こう語った。 「今日は愛知から新しいファミリーが来るので、出迎えに来ました。彼の名前は『セブン』。ウチの嫁は『七代目』と呼んでますけどね」  愛知、ファミリー、七代目……。何やら不穏なワードが並んだが、次の瞬間、あたりはホンワカした空気に包まれた。 「おぉ、来たかセブン。カワイイなぁ。よ〜し、よし♡」  愛知のブリーダーから、生後2カ月のサバンナキャット「セブン」を手渡しで受け取った瓜田は、サングラスを外して相好を崩した。
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――なぜ急に、猫を飼おうと思ったのでしょう? 瓜田純士(以下:純士) 嫁が随分前から「ペットを飼いたい」と言ってたんですが、僕はずっと反対してたんですよ。「生き物は中途半端な覚悟じゃ、飼えない。やめておこう」って。 ――以前、ノブナガという飼い猫が行方不明になったこともありますからね。 純士 はい。その一件もあって、もう動物は一生飼うまいと心に決めてたんですが、数日前、夫婦で他愛ない会話をしてるうちに、僕のほうが突然、屈強な動物に興味津々になっちゃいまして。今の自分が筋トレで強くなったので、「似たような相棒が欲しいな。ドーベルマンなんかいいかもね」と語り始めたんです。でも、あんなに大きな犬を我が家で飼うことはできないから、「いつか一発当てて大きな屋敷に住めるようになったら飼おうね」という夢物語で話を終わらせようとしたら、ペットショップでの勤務経験もある嫁が、空気を入れてきた(煽動してきた)んですよ。 ――どのような空気を? 純士 「ドーベルマンはちっちゃいほうやで。グレートデンっていう、もっとでっかいのもおるんやで。まぁでも、純士はドーベルマンが関の山やな」と言って僕を煽るんです。調べてみたら、グレートデンは確かにでかい。海外のセレブが飼うような犬です。「こりゃ、大きすぎて無理だ。死ぬまでにミラクルが起きて、牧場でも持てるようになったら飼うことを考えよう」と僕がしょんぼりしかけたら、嫁がここぞとばかりに自分の欲しいものをアピールしておこうと思ったのか、「猫の世界にもこんなんおるんやで」と言って、強そうな猫の画像をスマホで見せ始めたんですよ。 ――それが、サバンナキャットだったんですか? 純士 最初はサーバルキャットという、世界一大きくてスタイル抜群なヒョウ柄の猫の画像を見せてきました。でも、それは数百万円もするほど高価だし、日本で飼うのは非常に難しいって話になり、次の候補としてサーバルキャットとイエネコを掛け合わせたサバンナキャットの販売情報を画像とともにいくつか見せてきた。その中で値段の折り合いがついて、なおかつ僕が一目惚れしたのが、この「セブン」でした。性別はオスです。
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――セブンという名前の由来は? 純士 サバンナキャットには、F1からF7あたりまで種類があるんです。F1は第一世代で、原種のサバンナキャット。F2は第二世代で、F1とイエネコを交配させた亜種。F3は第三世代で、F2の子ども……といった具合に、数字が大きくなるほど野生の血が薄くなり値段も安くなる。ウチの子はF7なので「セブン」、第七世代なので嫁いわく「七代目」というわけです。 ――猛獣の血を引くサバンナキャット。その性格は? 純士 案外、人懐っこいらしいですよ。F7ともなると見た目はほとんどイエネコじゃねえか! という声もありますけど、この端正なマスクが僕にそっくりだなって思います。 ――F7とはいえ、サバンナキャットは普通の猫と比べて、かなり高価ですよね? 純士 夫婦の老後のために蓄えてた貯金の、ほぼすべてをはたいて買いました。 ――奥様はそれを許可したんですか? 瓜田麗子(以下:麗子) 煽ったのは私とはいえ、純士が本気なんで、焦りましたよ。そんなに高い買い物をされたら明日からの生活が大変なので、ブリーダーに連絡を取る前に、もっと安い金額で買える他の猫の画像をたくさん見せたりして、なんとか純士の気を逸らそうと努めましたが、無駄でした。この人は思い込んだら一筋なんで。 ――ということは、瓜田家の財布のヒモは旦那様が握ってるんですか? 麗子 あ、はい。 純士 いや、彼女です! 「あ、はい」って、どの口が言ってんだと、いま殺意が芽生えましたよ(笑)。普段コンビニでサンドウィッチを買うのも嫁の許可が必要で、何かを無断で買おうもんなら「それ、いくらしたん?」とあとあとしつこく尋問されるから、僕は基本、いつもお金は嫁に全部預けて、何かある度に相談して、ちょっとずつお小遣いをもらってるんですよ。関西人の嫁は、バリバリのドケチなんで。 麗子 エヘヘヘヘ。 純士 今回、セブンを買うときだって、ブリーダーとの交渉はすべて嫁に任せたんですが、まぁそのやりとりが実に巧妙で、かなりの金額を値切ってましたからね。ウチの嫁は、カネがかかることをとにかくイヤがる。贅沢しない人なんですよ。 ――それだけお金にシビアな奥様が今回、猫の購入にOKを出した理由は? 麗子 私が猫好きっていうのもありますけど、猫を飼うことによって、純士がさらに丸くなって優しくなってくれるなら、という期待も大いにありますね。猫がいたら、家で暴れることもなくなるだろうと(笑)。 純士 いや、嫁が本当に心配してるのはそんなことじゃなく、今日以降、僕の愛情がすべてセブンに向かうことを心配してるんですよ。 ――その逆もあるんじゃないですか? 奥様が猫ばかりをかわいがるようになり、旦那様がすねるという展開も。 麗子 そうや! そうや! 純士、ザマーミロ!(笑) 純士 ……そうなったら家に火ぃ着けますよ。
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――何はともあれ、これからセブンくんとの長い付き合いが始まりますね。いまインターネットで調べたところ、サバンナキャットの平均寿命は17~20歳とのことです。 純士 なんですか、それ? ウチの子に寿命とかないですよ。絶対ないです。認めないです。フォーエバーです。不死鳥ならぬ、不死猫です。 ――長生きすればするほど、飼育費用もかかりますが。 純士 作家業の印税収入だけだと不安なので、実は最近、セブンのエサ代のためにアルバイトを探し始めたんですよ。 ――それはビックリ! どんな職種をお探しで? 純士 タウンワークやバイトルを見て、掃除のバイトを探してます。何社か問い合わせてみましたが、まだ面接までこぎ着けられないですね。書類審査をパスして電話で担当者としゃべるところまではいっても、「顔にタトゥーが入ってます」と言うと、断られてしまいます。 ――問答無用でアウトという感じですか? 純士 「私個人がタトゥーをOKしたとしても、取引先やお客さんからクレームが入れば、最悪の場合、取引中止になる。だから申し訳がないが雇えない」というような断り文句が多いですね。
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――なぜ、掃除のバイトにこだわるのでしょう? 純士 夜間のビル掃除とかだと人と会わずに済むし、掃除という作業を通じて、「心の垢を洗い落とす」という精神修行にもつながるんじゃないかと。高層ビルの窓拭きって、何か資格が要るんですかね? ――資格は要らなかったと思います。 麗子 でも、窓拭きするのは日中やから、ビルの中にいる人がビックリすんで! 純士 顔面タトゥーの男が窓にへばりついてたら、やっぱ驚かれるか……。 ――いっそのこと顔面タトゥーと、そのキャラクターを売り物にできるアルバイト、たとえば飲み屋さんの日替わり店長などをやってみてはいかがでしょう? 純士 目立つこと自体は嫌いじゃないですけど、働いてる最中だけは人の視線を意識したくない。「あの店に瓜田がいるらしいぜ」と冷やかしで見に来る連中がいるかもしれないと思うと、仕事に集中できないような気がします。ほかに何か、僕にもできそうなバイトってないですかね?
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――出会い系サイトのサクラなどは、いかがでしょう? PC入力のみで対面接客はないですから、服装も髪形も自由な職場が多いはず。 純士 出会い系のサクラは、実はいっぺんだけやったことがあるんですよ。といっても、実働1日でしたが(笑)。 ――そのときの話を聞かせてください。 純士 懲役から戻ってきたばかりの頃の昔話ですが、のちに瓜田一族に入るAという男がいまして。このAが、まだ僕と知り合ってもいない段階から、mixiで瓜田純士のコミュニティーみたいなのを勝手に立ち上げてたんですよ。それを知った僕が、「てめえ何モンだ、この野郎!」と追い込んだら、「渋谷の出会い系の会社でバイトしてます」と言うから、「俺にもそこでバイトをさせてくれ」と紹介を頼んだのがきっかけですね。 ――すごいきっかけですね。 純士 で、出勤したら、あっという間にその会社の上層部に僕のウワサが広まったんですよ。「すげえガラの悪いのが来たけど、あれ、Aの知り合いなのか?」「あの人は新宿の伝説的な不良で」とかなんとか。で、社の上層部がAに対して、こう言ったんです。「実はウチの会社はいま、ある組織に因縁をつけられて数千万円タカられそうになってる。脅してきた人間と数日後に会うんだが、あのいかついタトゥーのお兄さんは我々の力になってくれないかな?」と。 ――トラブルシューターとして、瓜田さんを活用しようと思ったんでしょうか? 純士 話し合いの場に、僕を用心棒として連れて行こうと思ったんでしょうね。ああいう出会い系とかの会社にいる連中は、昨日までコンビニでバイトしてたような兄ちゃんが多くて、不良と揉めたときのノウハウを知らないんですよ。で、さっそく翌日、出会い系の社長室に行って話を聞いたら、バンドマンみたいなルックスの上層部の連中が「場合によっては報酬も支払うので、助けてほしい」と泣きついてきた。「警察に行けば?」と言っても、後ろ暗いことがあるのか口ごもっちゃう。だからとりあえず僕は、脅してる奴の名刺を見せろと言いました。で、名刺を見たらなんと、その名前に見覚えがあった。瓜田一族のBという男の父親と同姓同名だったんですよ。 ――さすが、引きが強いですね。 純士 でも、そこではあえて知らないフリをして、「ちょっと時間をくれ」と言って、ビルの外に出てBに確認の電話をかけたら、ビンゴでした。「それ、ウチの親父だよ」と言うんです。僕はBに「今回だけはお前の器量で親父を止めてくれ」とお願いして、恐喝をストップさせました。値打ちをつけるために、出会い系の上層部には「知り合いの親父だった」とは言わず、「相手を調べ上げて、力で押さえつけた」という形で報告しましたけどね。 ――すごい話ですね。 純士 話はここでは終わりません。数千万円の損失を防いでやったのに、その出会い系の連中は、礼だけ言ってタダでやりすごそうとしやがった。だから僕は「ちょっと待て」とカマシを入れて、「俺が今後も出勤し続けたら社内の空気が悪くなるだろうから、今日限りでバイトをやめてやる。でもその代わり、週3日勤務した計算で毎月15万円を1年間振り込め。謝礼金じゃなくて給料として」ということで話をまとめたんですよ。実質1日ちょっとの勤務で、180万円の稼ぎになりました。
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――瓜田さんがいい人なのか悪い人なのか、よくわからなくなってきました。 純士 まぁ、すべては昔話ですよ。そういう過去を洗い流すためにも、掃除のバイトをやりたいんです。タトゥーだけを理由に断られるのは、ちょっと悔しい。どうにか面接までこぎ着けて会って話せば、更生してることも、真面目に働きたいっていう気持ちも、相手に伝わると思うんですが……。 ――もしかして、タトゥーを入れたことを後悔してますか? 純士 してないです。一時的に「バイトの間だけ消えないかなぁ」と思うことはあっても、自分で刻んできたものに関しては自分のトレードマークですから、後悔はないです。ある新宿好きの先輩が以前、こう言ってくれました。「純士のタトゥーは、歌舞伎町の毒々しさとか、ゴールデン街の古びたドアとかポストとか、新宿二丁目のクソみたいな場所とか、大久保の怪しい路地裏とか、路上に吐かれたゲロとか、落書きだらけのガード下とか、そういったものすべての象徴だ。そういう街で育ったんだなってことが、タトゥーとして表現されている」と。うまいこと言ってくれるな、と思いました。タトゥーは、僕の履歴書なんですよ。 * * *  そうした考えに理解を示し、タトゥーを受け入れてくれる職場は果たしてあるのか? 瓜田のバイト探しは今日も続く。 (取材・文=岡林敬太)
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※日刊サイゾーでは2016年より、ほぼ月イチペースで瓜田純士の最新情報をお届けしています。