ブラック企業の代名詞(?)光通信、なぜ社員から評判良い? 実力主義、高待遇…

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。 ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 矢口真里と別居報道の中村昌也「アイツ全然料理つくらない。収入格差止まらない」 橋下徹慰安婦発言、デーブ「本性が口に」テリー伊藤「慰安婦抑えると一般人に危害」 “ミステリーな”村上春樹 大ヒット新作印税収入、次作の出版元、編集者も会えない… ■特にオススメ記事はこちら! ブラック企業の代名詞(?)光通信、なぜ社員から評判良い? 実力主義、高待遇… - Business Journal(5月20日)
『ITバブルの内幕 光通信の天国と地獄』
(道出版/氏家和正)
 世の中には「ブラック企業ランキング」「不人気企業ランキング」といったものが存在する。しかし、ブラック企業アナリストの新田龍氏によれば、「ブラック企業」に該当しない企業が含まれていることがあるという。内情は優良企業でさえあるのだが、その企業が属する業界や、一部の個別企業によるダーティなイメージが投影されている可能性があるためだ。新田氏がそのような企業を取り上げ、「何がブラック企業イメージの原因か」「実際はどうなのか」について、多角的に分析していく。  まずは、次の企業データからご覧いただきたい。 ・資本金:542億5900万円 ・売上高:4,990億円(2012年3月末実績) ・従業員数:約8,570名(グループ計/2012年3月末) ・株式:東京証券取引所第一部上場 ・事業所:直販事業所 350拠点、コールセンター(中国含む) 49拠点、ショップ数 2,490店舗、地域販社及び合弁会社 約100社  売上高が同規模の東証一部上場企業といえば、ローソン(4,790億円)、キユーピー(4,860億円)、小田急電鉄(5,080億円)などがある。規模的には堂々の大企業だ。  ちなみにこの会社では、新卒学生を対象に「幹部候補生」を募集している。そちらの採用条件や募集要項を見てみると、ますます大企業の貫禄がうかがえる。 ・幹部候補採用:年俸420万円〜560万円  ※内定後のプログラムの評価により、入社時に決定致します。 ・昇給:年4回  ※実力主義なので年齢や経験に関わらず、能力や結果で評価します。東証一部の大手企業ですが、入社2年目の係長、入社3年目の課長も誕生します。 ・諸手当:住宅手当、残業手当、資格取得手当、通勤交通費(当社規定による)、持株奨励金 ・福利厚生:入社支度金(入社初月に50万円支給)、ストックオプション制度、資格取得支援制度、独立支援制度、FA制度、社会保険完備、社員持株会、従業員会、慶弔金制度、出産手当金制度、出産後復職助成金制度 ・勤務時間:9:00〜17:30  ※それぞれのワークスタイルにより様々ですが、 平均の退勤時刻は、19:00〜20:00の間が目安です。 【先輩の出身校】 ●2013年度 採用実績校(入社予定) 慶應義塾大学・埼玉大学・首都大学東京・中央大学・東京工業大学・東京工業大学大学院・東京大学・東京大学大学院・東京理科大学・東京理科大学大学院・一橋大学・明治大学・横浜国立大学・早稲田大学 ●2012年度 採用実績校 大阪大学・大阪府立大学大学院・慶應義塾大学・高知大学・上智大学・中央大学・東京大学・東京理科大学大学院・同志社大学・法政大学・明治大学・立教大学・早稲田大学・早稲田大学大学院  さて、この“一見”一流企業はどこだろうか?  光通信である。  ブラック企業ランキングでは長らく上位を不動のものとし、ブラック企業の代名詞ともいえる存在だ。一般的な印象としては、「何をしている会社かはよく知らないが、ブラックであることは知っている」という感覚ではなかろうか。  後述するが、同社は2000年に起こした事件によって、一時期表舞台から姿を消した。確かにその頃の同社の所業はブラックだった。ただ今回は同社の「現在の労働環境」についてフィーチャーしたい。当時の同社を知っている人にとっては、今の同社がだいぶ違う会社になったと思われるかもしれない。 ●ITバブル崩壊の立役者?  まず2000年前後の光通信のイメージは、「携帯電話とYahoo! BBのブロードバンド回線を売る営業会社」というところだろうか。現在もその事業は継続しているが、ほかにも事業の柱が加わっている。簡単に説明しよう。 ・携帯電話販売事業(店舗数2490店で国内最大規模) ・法人事業(OA機器、通信回線、携帯電話などオフィスインフラの販売。OA機器分野での売上は国内トップクラス) ・メディア広告事業(「e-まちタウン」をはじめとするポータルサイト運営とモバイル広告) ・保険事業(医療保険を中心とした保険商品を、コールセンターを通して販売)  光通信は携帯電話やPHSの爆発的普及期に、携帯電話販売代理店「HIT SHOP」を全国展開していた。「携帯電話を無料で配って契約させ、キャリアから報奨金を得る」というモデルで売上を伸ばし、ITバブルで同社の株価は高騰した。しかし2000年3月、大量に獲得した契約は架空のもの(寝かせ)であったことが発覚し、株価は急落。同社が投資していたITベンチャー企業はもとより、同社とは無関係な他のIT系企業も軒並み株価が大幅安となり、「ITバブル崩壊の立役者」とさえ言われる始末となった。  その後は何度か倒産疑惑が持ち上がったが、創業当時の事業であるOA機器販売に回帰して経営危機を脱した。02年からは医療保険の販売に乗り出し、04年に再度黒字化して以降は、また携帯電話販売網を拡大しているところだ。同社の強みはまさにプッシュ型の営業そのものにあり、強みが生かせる分野を伸ばして再起した格好である。  私自身、身近に同社出身者が複数いる。いずれも厳しい時代にマネージャークラスとして生き抜いてきた人たちであり、当時の経験を生かして現社でも経営者や管理職として活躍している。当時を振り返り、皆「厳しかった」とは言うものの、なんら不満らしきことは漏らしていない。 ●社員からの意外な高評価  では、現在20代の若手社員は、同社の労働環境をどのように感じているのだろうか。さすがにこれだけブラックと騒がれているだけあり、厳しさについては覚悟をもって入社している人が多い印象であった。具体的には次の通りだ。 「やればやった分、給料に反映される。サブマネージャーになれば月収100万も可能。一方で達成できなければずっと一般社員のままで、年収も300万円程度。この会社は良くも悪くも自分次第であり、自分の価値がよくわかる」 「完全実力主義のため、成果を上げれば新入社員でも3カ月で昇格できる。場合によっては20代で事業部長になることも可能。女性管理職も多い。サブマネージャーにはノルマを達成すれば昇格できるが、マネージャーへの昇格には資質も判断される」 「数字がすべての会社。数字を達成し続けるだけで、尊敬され部下も与えられる。法人間や役職を飛び越えた交流も盛んなため、至る所に出世のチャンスがある。非常に勉強になる組織だと思う」 「成績が上がれば上がるほど、できる仕事の幅が増える。その分責任も大きく、成功すれば評価は高まるし、さらにできる仕事の範囲は増える。逆に失敗すれば評価が下がる。本当の実力主義」 「部署異動が比較的自由で、子会社もたくさんあるので、社内でのキャリアパスは豊富。主体性があり、20代のうちからさまざまな経験を積みたいと考えている人にとっては良い環境であると思う」  皆「ウチの会社はこんなもの」と、意外と冷静に見ているようだ。まさに文字通り、数字がすべての実力主義の会社である。承知の上で入った、腕に自信のある人にとってはフェアな評価で居心地がよいということだろう。  一方で、腹がくくれていない人や、腕に自信のない人にとっては厳しい環境であることも事実だ。 「体育会系の部活みたいな雰囲気。仕事のつらさは、かなりキツイ部類に入る。営業では必ず即受注をしなければいけない、受注できなければ帰れない、電話越しに激詰めされるなど、だんだんと営業にいくのが怖くなることもあった」  もちろんこうした批判的な意見も多数あるが、それを紹介するのは別の機会に譲ろう。 ●実は、働きやすい会社?  割合多かったのが、年功によらない、完全実力主義であるがゆえの「フラットな組織」への評価であった。 「結果のみで判断されるため、非常にフラットで気楽。人情にも厚く、不調の際も必ず誰かがフォローしてくれる」 「出産や育児を経ても、働ける組織。2歳まで育児休業を延長できるし、短時間勤務制度もある。ただ、営業は勤務時間と成果が少なからず比例する部分もあると思うので、短時間勤務だと“成果”という部分で、『今までと同じように』というのは難しいかもしれない。産前産後休暇、育児・介護休業を取得したからといって、左遷されるとか、昇進が断たれるということはない」 「女性の責任者は他の会社に比べると多いほうだと思うし、女性だからとか男性だからとか、性別で何か評価が分かれるということは一切なかった。性別関係なく成果で評価される。『雑用は女性の仕事』的な風潮もまったくなく、自分のことは自分でやるという感じ」  同社での経験が糧であったと実感できるのは、他社に転職する際であろう。恐らく、同社在籍時よりもプレッシャーを感じる職場というのは、そうそうないはずだ。また、「営業として成果を上げる」という基本的なマインドが叩き込まれているので、営業職としての評価は高い。実際、別の会社に営業職として移っていった人は、このように述べていた。 「光通信にいたことを評価してもらえたとき、あの会社でよかったと思えました。自分では立てないような高い目標を、半ば強制的に負わされる経験を経て、自らより高い目標を目指して実績をつくっていくという主体性が芽生えました。(筆者補足:同社に勤務したとしても)最初の壁で挫折してしまう人がほとんどだと思いますが、その経験も外部からしたらかなり貴重なものなので、短期で離職した方も、その経験を前向きに捉えられるといいですね」 (文=新田 龍/ブラック企業アナリスト、ヴィベアータ代表取締役) 【今号のフォロー企業】 光通信 ハードワーク度 ★★★★★  成果を適正に評価される度 ☆☆☆☆☆ (☆=優良度 ★=ブラック度 5段階評価中) ■おすすめ記事 矢口真里と別居報道の中村昌也「アイツ全然料理つくらない。収入格差止まらない」 橋下徹慰安婦発言、デーブ「本性が口に」テリー伊藤「慰安婦抑えると一般人に危害」 “ミステリーな”村上春樹 大ヒット新作印税収入、次作の出版元、編集者も会えない… パナソニック批判への違和感 復活担う社内ベンチャーと“わかりにくい”経営の強さ また高齢者の負担を若者が背負うのか…自動車の任意保険料なぜ値上げ?

耐えても逃げても終わらない! ブラック企業“負の連鎖”をどう断ち切る?

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「Thinkstock」より
 「ブラック企業」という言葉が世間に浸透して久しい。一般的には、働く人の生活や権利を違法な形で侵害し、場合によっては生命や健康を奪うような悪質な企業のことを指すこの言葉。従業員に徹底的な従属を迫り、働かせるだけ働かせ、使えなくなったらポイ捨て。組織ぐるみのパワハラで精神的に追い込み、自主退職させる――。これまではこういった面が取り上げられることが多かったが、最近では「辞めたくても辞めさせてもらえない」という事例が増えているという。いま、労働現場に何が起こっているのか? そして、ブラック企業問題の本質とはなんなのか? 「NPO法人労働相談センター」(東京・葛飾区)の副理事長・須田光照さんに話を聞いた。  1988年に設立され、04年にNPO法人化された労働相談センターでは、全国から電話・メール・来所で労働相談を受け付けている。10年は5943件、11年は7624件、12年は7775件と、相談件数は毎年過去最高を更新し続けているという。 「不当解雇や“追い出し部屋”による強制退職、あるいは長時間労働による過労や過労死、サービス残業など相談内容はさまざまです。ブラック企業はあらゆる職種、あらゆる年齢層で問題となっています。正規非正規、あるいは大手中小零細、会社の規模も関係ありません。労働者全体が劣悪な環境で働かされている、ということだと思います」(須田氏)    設立当初から一番多い相談内容は賃金、次いで解雇という順だったが、それが逆転したのは08年のリーマンショック以降。賃金は横ばいだが、解雇に関する相談が著しく伸び続けている。そして、もうひとつ右肩上がりになっているのが、職場のいじめ・いやがらせだ。「辞めたいのに辞めさせてくれない」というのもこれに当たり、近年増加傾向にある。 「とくに目立ち始めたのは06年以降で、12年は671件でした。相談件数全体の比率からいえば数字的には多いわけではありませんが、推移から見ると非常に目立ち始めてきているといえます」  退職する権利は、労働者にとって最後の権利。ところが、その権利さえ口にするのがためらわれる労使関係にある労働者が多いのが現状だ。民法では雇用期限のない正社員は、2週間前に退職を告知すれば、会社や上司が認めなくとも、雇用契約が解約されると定められている。実際、労働相談センターに相談してくる人の多くはそういった法律的な知識を持ち合わせてはいるが、それが言いだせず、どうしたらよいのかという相談が多い。 「弁護士や学者は『そんなの、退職届出せば一発だ』と言いますが、それは現場を知らないからなんですよね。今の職場環境がどれほどめちゃくちゃなことになっているのか、この7000件の相談から明らかです。『辞めたいのに辞めさせてもらえない』というのと、『辞めたくないのに辞めさせられる』(解雇、退職強要)は、一体のものなんです。それぞれが別の問題ではなく、総体として労働者の置かれている立場が、あらゆる企業でブラック化しているということの表れです」  この「辞めたくても辞めさせてもらえない」にも、さまざまなケースがある。たとえば、離職手続きを進めない、という嫌がらせ。これにより失業保険を受け取ることができなかったり、再就職に当たって支障を来す場合もある。 「離職票は10日以内に発行しなければならないということになっているんですが、会社がこれに応じない場合はハローワークに相談してください。ハローワークから会社に指導してもらうことで、普通はだいたい応じます。それでも出さない場合は、ハローワークが職権で発行してくれます」  またよくあるのが、会社から借金を背負わされるというケース。須田さんによると、これがブラック企業における一つの手口になっているという。たとえば営業職であれば、度を超えたノルマを課し、それが達成できなければ会社が赤字を被ったと言いがかりをつけられ、借金を背負わされるのだ。 「これは裁判で争っても、よっぽどの故意や過失がない限り、労働者が会社の損失を弁償するなんてことはありえない話です。また暴力を受けている人たちも多いですが、そういう場合は刑事事件にするため弁護士を紹介しています。それから1人でも入れる地域の労働組合(労組)があるので、そこに加入して、労組を通して会社に退職届を出すという方法もあります。辞められるだけでなく、場合によっては未払い残業代などを取り返すこともできます」  こういったケースには、何より第三者の介入が重要なポイントだ。 「ブラック企業における上司と部下という閉じた関係は、独裁者と奴隷のような関係のため、法律がどうこうといってもそれがずっと続いてしまいがちで、精神的に参って病気になってしまうということもあります。間に入ってもらうのは、弁護士や労組でなくとも、親や友達でもいいと思います。そもそもそういう違法行為を行っている会社というのは、自分たちの言動が一歩外に出れば通用しない、裁判で争ったら絶対に負けるということは分かっていますから、それ以上は強く出てきませんよ。一人で悩まず、誰かに相談するということが一番だと思います」  退職届を出したはいいが、その後2週間も出社しなければならないと思うと気が重い。また、その間、さらにひどい仕打ちが待っている可能性もある。だが、民法では「やむをえない正当な理由がある場合は、ただちに雇用契約を解約できる」という条文があり、それを使えば、即日解約できるケースがほとんどだという。また、最終的な手段として2週間出社しない、というのもアリだ。その間の給料は発生しないが、とにかく調子が悪いと言い続けるか、有給休暇が残っているのなら、その消化を理由に辞めるのも手だという。 「基本的に労働者は、職業選択の自由もあれば、強制労働も禁止されている。経営者側から無理やり強制される理由はないんです。大切なのは、その人自身がそういう強い気持ちでやれるかどうか。結局のところ、この問題は労使関係を変えていくしかないんです。どうしたら働く人たちが力をつけていけるのか、というのが本質なんです」  とはいっても、世の中不況真っただ中。仕事があるだけありがたい、という風潮もある。大多数の人にとって、経営者に噛み付くなんてとてもじゃないが考えられない。だが、だからこそ労組を作る必要がある、と須田さんは言う。 「みんな、ブラック企業に当たってしまった自分は運が悪くて、転職すればホワイトな会社に行けるんじゃないかという幻想を抱いている。でも、僕らは7000件の事例を見ていますが、大企業から中小零細まで、正直、ブラック企業ばっかりなんですよ。そこを“運が悪い”と捉えるのではなくて、その環境をどう変えていくか。ブラック企業に入らないようにするのではなく、入った後どうするのか。みんな、自分や家族の生活を守るために隣で働いている人を出し抜いたり、足を引っぱったりして自分だけ生き残るという処世術を身につけてしまっていますが、それは破滅への道でもある。企業内で労働者が立ち上がらなければ何も変わりません。一人では弱いけれど、数が多くなればなるほど力も強くなり、労働者と対等な立場に立てるんです」  実際、労働相談センターでは、中小零細企業に労組を作ってきた実績がいくつもあり、最近では、東京メトロの駅売店に労組を作ることに成功している。ここで働く女性のほとんどが契約社員で、手取りは12~13万円程度。仕事内容はほとんど変わらないのに、正社員との待遇は天と地の差。そこで須田さんたちが間に入り、有給での忌引き休暇や昼食の補助、また微額ではあるが、昇給制度といった要求をメトロ側に認めさせたという。 「労組は2人以上集まれば組織として認められます。細かい手続きなど必要ありません。会社にとっては厄介な存在ですが、労組は憲法で認められた権利ですから、経営者は不正に解雇したりできない。そこから地域の労組と協力することで、さまざまな交渉ができるようになります。労組というと何かイデオロギーや人権意識が強くないとできない、と思っている人も多いかもしれませんが、そんなことはありません。海外ではごく普通なことですよ。労働三権はすごくよくできたものですし、私たちはそれをもっと上手に生かしていくべきだと思います」  「ブラック企業」と聞くと、一刻も早く抜け出すことが先決だと思われがちだが、それでは負の連鎖は終わらない。そこから一歩踏み込み、自分で環境を変えていく努力、そして労働者の意識改革が求められている。 (文=編集部)

ユニクロは3年内離職率50%超!高いうつ病罹患率、サービス残業横行、軍隊的社風…

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。 ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) “俳優”速水もこみち、料理ビジネスで5億円の荒稼ぎ?ドラマ低視聴率で華麗なる転身 新配信サービス人気で変わる音楽市場 日本だけガラパゴスでm-flo Takuも怒り 『サキ』『最高の離婚』、NHKまで…なぜテレビに男性の裸があふれるのか? ■特にオススメ記事はこちら! ユニクロは3年内離職率50%超!高いうつ病罹患率、サービス残業横行、軍隊的社風… - Business Journal(3月7日)
ユニクロ
おしゃれな中国のユニクロ。(「ウィキペディア」より)
 毎日の仕事に忙殺されて雑誌を読む間もないビジネスマン必読! 2大週刊経済誌「週刊東洋経済」(東洋経済新報社)と「週刊ダイヤモンド」(ダイヤモンド社)の中から、今回は「週刊東洋経済」の特集をピックアップし、最新の経済動向を紹介します。 「週刊東洋経済 2013/3/9号」の第一特集は『円安の罠』。安倍政権の下、円安が進んでいる。だが、長いデフレと震災を経た日本経済にとって、円安は必ずしも歓迎すべきことではない。安倍政権が進めている円安誘導策が日本経済にもたらすものは何かを検証する。  記事『円安時代の日本経済 輸出入の構造様変わり 円安で国債価格急落も』では、輸入への依存度が高まっているため、日本での円安効果は小さいという。戦後最長の景気回復局面だった02年~07年でもGDPが10%増えても、給与は1.3%減少していたという。つまり、景気回復しても給与増は望み薄だ。  記事『超円高で為替対策が進み 円安メリットは案外少ない』では、円安で恩恵をこうむるはずの輸出企業だが、為替変動の影響を抑えられるうえ、生産コストが圧倒的に安い新興国シフトは変わらない。国内に輸出企業が戻ってこないのだ。  記事『燃料・穀物高が連鎖! 賃金上昇は来春以降に』では円安で夏に向けて燃料価格が上昇。これにともない燃料が必要な生鮮食品、魚の価格も上昇。物価の2%上昇は公共料金高で実現するのではないかという皮肉な見方を紹介している。  今回の第一特集は14ページとやけにあっさりしているが、その理由は特別リポートが飛び込んできたためだ。『特別リポート ユニクロ 疲弊する職場』という急成長を続ける一方でサービス残業が常態化し、うつ病の罹患率も高いグローバル企業・ユニクロの実態に迫っている。  07年新卒入社社員の「3年内離職率」は37.9%、08年入社は46.3%、09年入社は53.0%、10年入社は47.4%、11年入社は2年間で41.6%。  今回、東洋経済の取材に対してユニクロは、05年12月以来、公開してこなかった新卒入社社員の「3年内離職率」を明らかにした。この「3年内離職率」は就職希望の学生が最も注目するものだ。09年入社組では5割を超えており、これは同業の中でもかなりの高率になっている。  同時に、ユニクロ店舗ではうつ病などの精神疾患にかかる社員が続出している。12年8月期にはユニクロの店舗正社員における休業者のうち、42.9%がうつ病などの精神疾患だ。産休・育休の取得者と同率で、店舗正社員全体の約3%が精神疾患で休職している計算になるという。一般的な企業では平均約0.5%だという。  背景には、超過時間を打刻しないサービス残業の問題がある。長いときは開店から閉店業務までずっと店内にいる。正社員であればそれがザラ。店長は社員の月間労働時間の最長限度を240時間と定めている(月80時間程度の残業が前提)が、それを超えるサービス残業がある。目下、全国の店長は昨年末に始まった週末セール(それまで土日だけだったセールが金曜と月曜にも行なわれるようになった)に頭を悩ませている。セールの準備のため業務量が月60時間ほど増えたのだという。  ユニクロの社風の問題点として、「できないとは言えない社風」「言い訳を許さない文化」があるという。ユニクロの労働環境や人材育成手法はいわゆる「体育会系」だ。 「店舗裏の休憩室に入るときは直立不動で『失礼します』と大きな声で挨拶する」。08年には店長から顔面に頭突きされるなどした店長代行に1000万円近い損害賠償を認める判決が下りたこともある(名古屋高裁)。  記事『グローバル企業と旧陸軍の奇妙な類似 現場を苦しめる建前と現実の乖離』では、ユニクロと太平洋戦争時の日本陸軍との奇妙な類似を明らかにしている。ユニクロでは入社が内定すると柳井正社長が定めた経営理念23カ条の暗記を要求される。句読点の位置まで正確に覚えていないと、研修班ごとに連帯責任が問われる新人研修は新兵に軍人勅諭の丸暗記を強いた旧陸軍の光景が重なる。  無茶な命令に疑問を呈したりすれば、「言い訳」と見なされ、「気魄がない」と罵倒される。大事なのは建前を貫く「気合い」なのだ。  敗戦後に日本陸軍は徹底的に「悪玉」とされ、否定された。だがその病理は形を変えて今も日本の組織に潜んでいる。「建前と現実の乖離をやる気で埋めるという 発想はいまだに日本の企業社会に根強く残っているのではないか」と警告を鳴らしている。いまや日本中にサービス残業当たり前のブラック企業が横行し社会問題化しているが、その本質に迫った、労働問題を得意とする東洋経済の真骨頂特集だ。 (文=松井克明/CFP) ■おすすめ記事 “俳優”速水もこみち、料理ビジネスで5億円の荒稼ぎ?ドラマ低視聴率で華麗なる転身 新配信サービス人気で変わる音楽市場 日本だけガラパゴスでm-flo Takuも怒り 『サキ』『最高の離婚』、NHKまで…なぜテレビに男性の裸があふれるのか? 電子書籍普及がついに本格化か…アップル参入、角川は1冊100円 主力各社出揃う AIJ社長「仕方なく虚偽を認めた。失敗は成功のもと」…韓国に隠し口座疑惑も

ブラック企業との“裏ワザ”的戦い方…知らずに入社に、警察や労基署にも見放されたら?

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「Wikipedia」より
 もしもブラック企業に入社してしまったならば、すぐにでも退社すればいい……。  誰しもそう思うが、現実にはなかなかそうもいかない。生活の糧を稼ぐため、多少の待遇面の悪さやギスギスした人間関係には目をつぶり、我慢に我慢を重ねるーーこれが社会の厳しさだと自らに言い聞かせ、無理を重ねる。  そんなブラック企業にハマってしまった社員は、どうすればブラック企業での生活を乗り切れるのか? その対処法についてじっくり考えてみたい。 ●「社員は駒にすぎない」(ブラック企業社長) 「うちは会社を発展させようとか、そんな大仰なことは考えていない。自分の食い扶持さえ確保できれば、それでいいから。そのお手伝いとして、従業員を雇っているだけ。大体、正社員とカッコつけたところで、会社が倒産したらアウトでしょ」  従業員数5人程度のIT企業社長・A氏(40代後半)はこう話す。この企業における雇用条件は、実質、 「退職金なし。ボーナスなし。サービス残業・休日出勤当然。有給休暇は取れない。月給15万5000円」 だ。従業員の定着率は、過去2人を除いて3年を越えたことがないという。諸々の条件面では、十分ブラック企業の要件を満たしているといえよう。  A氏自身は、ブラック経営者と呼ばれることを嫌うが、現時点での従業員への待遇から、そう呼ばれても仕方がないとも思っている。もっとも、一刻も早くこうした条件を改善し、企業としてさらなる発展を目指そうという発想は微塵もない。 「俺が仕事を取ってきて、その手伝いを社員は黙ってしてくれればいい。俺がメインであって、従業員は俺の駒にすぎない」(A氏)  だが、こうした経営者の発想をもし従業員が初めからわかっていれば、また違った対応も行えるというものだ。事実、A氏は次のように話す。 「失業保険狙いで、1年間だけ働いて退職しようというのもいる。そういう発想の人材はまさにウエルカム。うちくらいの会社の仕事なら、それで十分回せるから」  確かに世の中にはブラック企業は存在する。そして悩む人は多い。しかし、こうしたブラック企業への対処法を知っていれば、少しは気持ちも楽になるというものだ。 ●謝罪や土下座を強要  では、従業員側からみたブラック企業の対処法について解説する。  長年、派遣社員として勤務していたB氏は、ある広告代理店に正社員として就職した。ようやく正社員になれた喜びもつかの間、その就職先がブラック企業とわかるのに、さほど時間はかからなかったという。  仕事は営業と事務。社員数はB氏を除いて10名、うち男性は1人。残りの女性9名は、みな社歴も浅く、入れ替わりも激しい。女性社員が営業ノルマをこなせなければ、社長はその社員の上司格である男性社員を厳しく叱責するのみならず、時には暴力も振るっていた。  もっとも、女性社員は暴力は振るわれない。だが、社員全員の中で満座で怒鳴りつけられるなどは日常茶飯事。ゆえに数多い女性同士でも打ち解けることはなく、社内は常にギスギスした雰囲気で、社員の気が休まることはない。 ーー女性社員が営業ノルマがこなせなかったとき、誰からどのように叱責されるのですか? B氏 社長か、女性の中で最も社歴の長い2年目の社員です。 ――どのように叱責されるのですか? B氏 ノルマが達成できなかったのは努力が足りなかったからということで、社員みなの前で「私の努力が足りず、みなさんの働きのおかげでお給料をいただきます。本当に申し訳ございませんでした」と謝罪させられます。ひどい場合は、強要はされませんが、土下座しなければ、場が収まらない空気で、無言のプレッシャーがかけられます。 ●動かない労基署、警察  こうした暴力的な経営者も、世の中には数多く存在する。今の時代なら、パワハラで労働基準監督署に訴え出れば何とかなるだろうと思われがちだが、実際、労基署はまず動くことはない。 ーー典型的なブラック企業ですが、労基署などに相談は? B氏 労基署に相談すると「暴力事案は警察に行ってください」と言われました。でも警察に行っても解決しませんでした。警察では「事件にならないと動けない」と言われ、もうどうしようもありません。 ●診断書や新聞社を活用  では、こうした場合、どういう対応を取ればよいのか?  まずひとつの方法として、いつ、どのようなことがあったのかをきちんと記録に残しておくこと。そして病院の精神科や心療内科で、「こうした事案によってうつ症状が出て、勤務に耐えられない」という診断書を書いてもらうことだ。 「うつ病の診断書があれば、傷害罪で刑事告訴も可能です。また、これが原因で働けなくなったならば、民事でも損害賠償請求を行うこともできます」(労働問題に詳しい弁護士)  とはいえ、日頃から記録をつけることは、結構手間のかかるものだ。なので、ボイスレコーダーを活用すればいい。このボイスレコーダーは、今では携帯電話にも機能としてついているものも多い。  満座の中で謝罪させられる時や、言葉の暴力を浴びせられそうになった時、ボイスレコーダーに記録。これを証拠に病院で診断書を取り、警察に駆け込むというわけだ。  もし警察の動きが鈍ければ、新聞社の支局に駆け込むという手もある。官の側が動かなければ、世論に問うしかあるまい。事実、ある地方紙記者は「(こうした事案について)遠慮なく、支局や社会部に連絡してほしい」と話す。  まずは証拠となる記録を携え、そして警察や新聞社に駆け込めばいい。 ●ブラック企業につく社員  こうしたブラック企業で注意すべきは、必ず経営者側につく社員がいるということだ。先の例だと、上司格の男性社員や社歴の最も長い女性社員がそうだ。そうした社員は、どこの企業でも必ず生まれるものである。前出のIT企業社長・A氏に、このような状況についても話を聞いてみた。 ーーたとえ理不尽な待遇であっても、社長や経営側に味方する社員は出てくるものですか? A氏 辞めないで長く会社に残っている従業員は、いつの間にか働く目的が「(社長である)俺に怒られないために」となってくる。俺に気に入られると、もしかしたら自分は社員として、会社に踏みとどまれるかもしれないと思うからだろう。そうなると、こっちが言わなくても、新入りの指導も厳しくやってくれるようになる。  社会心理学における「いじめの構造」に関する通説に、数少ない人員で構成されたコミュニティでは、そこに所属する人のうち、自己決定意識の乏しい者は「社会的に何が正しいか」ではなく、「このコミュニティでは何が正しいか」と考えるようになるというものがある。  つまりコミュニティに所属する者は、まずコミュニティのボスの考えていることにできるだけ沿うことで、その内部での自らの立場を確保しようとの意識が働くということだ。もちろんボスによる情報遮断もあり、広い視野で物事を判断することができなくなる場合もある。 「嫌なら辞めろということだね。こっちからお願いして入社してもらったというわけではないのだから」(A氏)  人の心理に巧みにつけこむブラック企業の経営者から身を守るためには、まず一旦その場から離れ、安全な場所に逃れるしか方法はないのかもしれない。  こうした現状に、労働基準監督行政は対処しきれていない。 (文=秋山謙一郎/経済ジャーナリスト) ■おすすめ記事 ツイッターとFBは住所同じ、グーグル苦情対応は米国?IT日本法人の謎 ソフトバンク、TOEIC900点社員に報奨金100万円? 人気放送作家・野呂エイシロウ氏秘伝「やめる技術」とは? ヘビ、カタツムリ…大人気“ゲテモノ”コスメの効用と評判 パワービルダー6社統合で住宅業界激変! 激安住宅があふれる!?

ソフトバンクはブラック企業か?高待遇、孫社長に逆らえない…

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ソフトバンク本社機能が所在する
東京汐留ビルディング
(「Wikipedia」より)
 世の中には「就職人気ランキング」に対して、「ブラック企業ランキング」、もしくは「不人気企業ランキング」といったものが存在する。しかし、ランクインされている企業を見てみると、私が定義するところの「ブラック企業」に該当しない企業が含まれていることがある。内情は優良企業でさえあるのだが、その企業が属する業界や、一部の個別企業によるダーティなイメージが投影しているものと考えられる。そのような企業を採り上げ、「何がブラック企業イメージの原因か」「実際はどうなのか」について、多角的に分析していく。 【3】ソフトバンク  不人気企業でも、活躍して充実した社会人生活を送る人はいるし、人気企業に入りながらも「こんなはずじゃなかった…」と不満を募らせる人もいる。親の期待や友人からの評価も大事かもしれないが、そこで働くのはあくまで自分自身なのだ。ほかならぬ自分自身の判断基準で、主体的な判断をして然るべきである。  さて皆さんは「TOPIX Core30」(トピックス コア30)という株価指数をご存じだろうか。東証一部の全銘柄のうち、時価総額、流動性の特に高い30銘柄で構成された株価指数のことだ。すなわち、この30社はほぼイコール「日本の大企業トップ30社」であるといえる。  具体的には、次の企業が構成メンバーである。  日本たばこ産業、セブン&アイ・ホールディングス、信越化学工業、武田薬品工業、アステラス製薬、新日本製鐵、小松製作所、東芝、パナソニック、ソニー、ファナック、日産自動車、トヨタ自動車、本田技研工業、キヤノン、任天堂、三井物産、三菱商事、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループ、野村ホールディングス、東京海上ホールディングス、三菱地所、東日本旅客鉄道、日本電信電話、KDDI、NTTドコモ、関西電力  どうだろう。もう名前を聴くだけで誰もが知っている大企業ばかり。とても、この中にブラック企業が入っているとは思えない。  さて、上記に名前が挙がったのは29社。30社目はどこだろうか。その会社こそ、今回採り上げる「ソフトバンク」である。コア30の中では唯一のITベンチャー企業だ。  同社はいまだにITベンチャー企業というイメージが強いが、もう創業から31年目となる、業界では老舗企業である。規模も巨大であり、2012年3月期のデータでは資本金1,887億5,000万円、連結売上高3兆2,024億3,500万円、連結従業員数は2万1,858名だ。現在、連結子会社117社、持分法適用関連会社73社を数える大グループを形成している。  同社の創業から現在までの様々なストーリーは多々語られているので、本項では同社が「必ずしもブラックとは言えない」面について、いくつかの事実を記載していこう。 【高年収】  全上場企業を対象にした「30歳時点での平均年収ランキング」では、全上場企業中堂々の「9位」、811万円。 ツイッターなどで「やりましょう」と公約したことを、続々「できました」に】  私は常々、企業は「言っていること」と「やっていること」が合致していなければならないと主張しているが、同社では着実に言ったことをやったことにしている。 【キャリア開発・支援制度が充実】  ジョブポスティング(社内公募)、資格取得支援制度、自己申告制度(社員がチャレンジしたい業務を自己申告できる)、エルダー制度(新入社員に対し育成担当を設けてサポートする)など、豊富に整備されている。 【休暇制度が充実】  有給休暇は勤続年数に応じて増加。7年目以降だと年間20日取得可能。その他、有効期間(2年)を過ぎた有給休暇を「積立年休」として最大60日までプールでき、特別有給休暇として結婚休暇、配偶者出産休暇、子女結婚休暇、アニバーサリー休暇、リフレッシュ休暇、忌引休暇、転勤休暇、公務休暇、災害休暇、交通遮断休暇、召還休暇、ドナー休暇、ボランティア活動休暇、公傷病休暇など多数用意されている。 【その他福利厚生も充実】  社員持株会、財形貯蓄制度、確定拠出年金制度、関東ITソフトウェア健康保険組合の保養施設利用権、高級感あふれる社員食堂、ウェルネスセンター(汐留本社にあるマッサージや産業医・カウンセラーとの相談ができる施設)など多数。 【出産・育児のための休暇・休業・時短勤務制度も充実】  以下のとおり、豊富な休暇・休業制度が用意されている。  ・産前・産後休暇(産前6週間/産後8週間)  ・マタニティ通院休暇(妊娠中〜産後1年未満)  ・配偶者出産休暇(配偶者の出産予定日1週間前〜出産後1カ月以内。5日間の有給休暇)  ・育児休業(子の1歳の誕生日の前日まで)  ・看護休暇(子の小学校就学前まで子1人につき年間10日間)  ・キッズ休暇(子の人数に関わらず、子の小学校卒業時まで年間10日間)  ・短時間勤務(1日最大2時間45分まで労働時間を短縮して勤務可能)  ・フレックスタイム勤務(コアタイム10:00〜16:00、フレキシブルタイム7:00〜10:00および16:00〜22:00)  ・繰上勤務(始業時刻を9:00から15分単位で繰上可能)  ・繰下勤務(始業時刻を9:00〜10:00の間で、15分単位で繰下可能)時間外勤務の制限(1カ月について24時間、1年について150時間を越えた時間外勤務が免除)  ・深夜業の制限(22:00〜翌日5:00までの深夜業を免除) 【有名な「出産祝金制度」】  勤続1年以上の正社員を対象に、第1子:5万円、第2子:10万円、第3子:100万円、第4子:300万円、第5子以降:500万円を支給。 【「子供向け携帯電話」端末の無料配布および基本料金の免除】  勤続年数1年以上の正社員の小学校在学中の子どもを対象に、ソフトバンクモバイルの携帯電話機を無料で配布。親の在職期間中、基本料金は無料。  待遇面だけでもこれだけの項目が挙げられる。これらはやはり、「大企業の余裕」がない限り実現できないことばかりである。  私自身の周囲にも、同社社員が多数いる。おしなべて聞こえてくるのは「比較的待遇はよい」「仕事にはやりがいがある」「女性管理職も比較的多く、働きやすい環境」といったコメントだ。もちろん一方で「社長の意思には逆らえない」「残業は相応に多く、それに応えられないと出世は望めない」という実力主義的な面も確かに存在する。双方のメリット、デメリットを理解する人にとっては、働きやすい会社といえるかもしれない。 (文=新田 龍/ブラック企業アナリスト、株式会社ヴィベアータ代表取締役) ※本稿は、新田龍氏のメルマガ「ブログには書けない、大企業のブラックな実態」から抜粋したコンテンツです。 ■おすすめ記事 アサヒ鮮度実感パックの実力 ビールは時間がたつほどまずくなる!? ホームレス、借金地獄、失踪……年の瀬の新橋に突撃! ソフトバンクの大型買収をめぐり囁かれるインサイダー疑惑 ソフトバンクに電波だけ取られる…イー・アクセス買収の内幕 孫社長の朝令暮改にうんざり 社員が語るソフトバンク

ブラック企業は今すぐ辞めないと、人生でこんなに大損失を!?

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『コワ〜いブラック企業の話』
(宝島社/別冊宝島編集部)
 本サイトに掲載された『現役ブラック企業社長が、社員を安くこき使う華麗な手口を暴露!』という記事が話題になっている。非常に興味深い半面、「この程度の経営者なら世の中にいくらでもいるのだろう」とも思うが、自分のわずかな経験を書いてみたい。

●ブラックなコンビニでアルバイトをすることに

 随分昔の話になるが、アルバイトで、しかもごく短期だが、ブラックと言って差し支えのないお店で働いたことがある。そのお店はコンビニエンスストアのフランチャイズ店だったが、初日からアルバイトの先輩におかしなことを言われた。「ウチのお店って1週間でやめる人とか普通にいるんですよね。なので、できれば長期で働けるように頑張ってください」  この時点で嫌な予感がしたのだが、予感は的中した。まず始業前と休憩中、そして就業後、全部あわせると一回の勤務で30分以上の時間外業務が、すでに仕事の流れに組み込まれている。「サービス残業って、正社員がやるもんじゃなかったんだ……」と驚いたことを覚えている。  当然人が居着かず、常に少ない人数で仕事をやっているので、まったく仕事が終わらない(ひどい場合は私1人しかいないシフトも)。店内も掃除は行き届かず、品出しもちゃんとできていなくてボロボロだ。場所が良いので客は来るが、そのお店の価値はそれだけだった。 「人が少ないんだから仕方ない」と経営者もあきらめているのかと思いきや、そういうわけでもなく、バイト歴1年以上でそのお店では「ベテラン」の人でも、細かな部分で厳しく叱責されていた。よっぽど暇なのか、友達がいないのか、長時間の叱責は毎度のことだった。バイトの質が低いと口癖のように言っていたが、この環境で質の高い人材が残ると思っているのが不思議でしょうがなかった。そしてレジで1円でも誤差が出ると、全額バイトの負担となっていた。  そんな状況なので、いつもピリピリしているアルバイト店員もいた。新人に当たり散らすバイトリーダーのせいで、自分が在籍している短いあいだに、入ってすぐに辞める人が数人いた。

●ブラック企業で思考停止する人たち

 周りの人に「なんで辞めないんですか?」と聞いても、あまり明確な答えは得られなかった。「辞めると生活できないでしょ」とも言われたが、社員ならまだしも、バイトにもかかわらずほかで働くという選択肢が頭にないようだった。「休憩時間や時間外に働かされてもおかしいと思わないのか?」と聞くと、「仕事が終わらないから仕方ない」と言う。「いや、それは違うでしょう」と言いかけてやめた。  ブラック企業で辞めずに働く人の思考停止状態というのは、こういうものなんだなと、ある意味で勉強になった(当時はまだ、ブラック企業という言葉はなかったが)。残っている人は「2000円くらいの時給を払ってもいいのでは」と思うほどバリバリ働いている人ばかりだったが(どう考えても、1人で2人分以上働いていたので)、明らかに心を病んでいそうな人もいた。  自分は現在、個人事業主として独立して働いているくらいなので、理不尽を通り越して違法な環境で黙々と働くほど従順でもお人よしでもない。そのアルバイトも、働き始めてから1カ月後には「辞める」と経営者に伝えた。議論するのも面倒なので、体調が悪いとか資格の勉強が忙しくなったとか、何か適当な理由を伝えたと思う。その時に経営者からは、松下幸之助の本に書いてあるような立派な人生訓と一緒に、「自分に甘えるな」といった意味不明な説教を受けたことは覚えている。「違法状態で働かせて文句を言わないバイトに甘えてるのは、お前だろう」と言おうと思ったが、給料を払わないなどと言われたら面倒なので、適当に流した。  今思い返しても笑える話だが、このなんとも恥ずかしい経営者は、冒頭の記事の経営者とはさぞかし話が合うに違いない。これが自分の唯一のブラック企業(?)での勤務経験だ。  うつ病になって自殺する社員が出るような真っ黒な会社と比べれば、自分のバイト先は薄いグレー程度の企業かもしれないが、ブラック企業で働く人にファイナンシャルプランナー(FP)としてアドバイスしたいのは、「すぐに辞めろ!」ということだ。ブラック企業で働き、精神的に追い詰められて一度うつ病になってしまうと、その後の人生でさまざまな不利益が発生するからだ。  例えば、生命保険や医療保険ではうつ病の履歴があると、加入はかなり厳しくなる。保険料が割高になったり、保障額が少なくなったり、あるいは入れなくなってしまうことも珍しくない。そして何より、住宅ローンが組めなくなる可能性もある。住宅ローンを組むときには団信(団体信用生命保険)という生命保険に入らないといけないが、うつ病を患っていると入れない。つまり、結果として住宅ローンを組めないので、家を買えないということになる(「フラット35」は団信が任意だが、団信なしのローンは当然危険だ)。  身近にうつの人がいないとわからないかもしれないが、うつになった友人から詳しく話を聞くと、「体力の消耗は寝ていれば回復するけど、うつで精神的に消耗すると、何もしなくてもどんどん悪化する」のだという。話を聞いていてつらかったのは「昔は嫌なことがあっても全然気にしない性格だったのに、今はちょっとしたことでもすごいショックを受けるというか、精神的なダメージに極端に弱くなったような気がする」というものだ。

●健康でいることが、一番お金がかからない

 FPとしてお客様へ伝えるアドバイスは、将来にわたって元気で健康に働く、つまり安定して収入を得ることが大前提となる。その逆に、極端なことを言ってしまうと、亡くなってしまえば生活費もかからず、残された家族には保険金や遺族年金も出る。一方、病気で働けない、つまり生きているのにお金がない状況は一番厳しい状況だ。  ブラック企業で働き、精神的に追い詰められているのであれば、うつ病になる前に辞めたほうがお金もかからず、次の職場でもすぐに働ける分、一番マシな選択肢だ。  人間には現状維持バイアスといって、環境を変化させることに強い抵抗・不安を感じてしまう傾向がある。  「次の職場は、もっとひどいかもしれない」  「この不況のご時世に自分から辞めた経歴なんて、転職活動では不利になってしまう」  「今の職場はブラックだけど、少なくとも食えるだけの給料はもらえている」 と、どんなにひどい職場でも、今の環境を肯定してしまう状態だ。  このような抵抗・不安を感じること自体は決しておかしくはないが、「今も地獄、環境を変えるのも不安」と板ばさみ状態で逃げ場がなければ、さらに精神的に追い詰められてしまうに違いない。うつ病が増えている背景は、このような現状維持バイアスが不況によってさらに強められているのが原因ではないかと思う。

●現状維持バイアスから抜け出すためにやるべきこと

 では現状維持バイアスを弱め、精神的に楽になるにはどうしたらよいのか? FP的なアドバイスをすると、「環境を変えても生きていけるんだ」と楽観的に思える具体的な根拠を探してみることだ。  例えば、転職をしてうまくいっている人の話を聞く。これは自分と似た環境にいる人ほど参考になる。逆に失敗した人の話を聞いてみるのもいい。失敗してもこの程度か、と安心できる材料となるだろう。生活コストを低く抑えたり、不用意な借金をしないことも「最悪フリーターでも食っていける」と楽観的になれる根拠として、現状維持バイアスを弱める。いざというときに頼れる家族や友人、パートナーと仲良くしておくのもセーフティネットになるだろう。もちろん、可能であればしっかり貯金をしておけば、心の安定度はまったく異なる。  世の中には世帯年収が1000万円近くでも破綻する家庭はある、と聞いたら驚くだろうか。収入が高いため、家計にブレーキをかけていないとそのような事態が起こる。それなりの家を買って、それなりの車に乗って、子供には可愛い服を着せて、学校は私立で、お小遣いは月に7〜8万円は使って、と極端な贅沢をしなくても、生活レベルが全体的に上がってしまうと、ちょっと収入が下がっただけで支払いができなくなってしまう。所得が多くても破綻する理由はここにある。  逆に言えば、収入が低めでも支出を低く抑えておけば家計は安定する。この状態で運良く収入が増えれば、貯金を急激に増やせるので、家計の安定度はさらに上がる。  生活コストを下げて健康的に暮らす、そして環境が変わっても生きていけることをより具体的に確認しておく。こういった対策を事前に打っておけば、間違ってブラック企業に入ってしまっても、あるいはまっとうだった勤め先が業績悪化でブラック企業に変わってしまっても、安心して辞めることができるだろう。そして、ブラック企業を辞める人が増えれば、世の中からブラック企業は減っていく。  酷なことを言うようだが、ブラック企業で我慢して働くのもまた、ブラック企業が存在するひとつの原因になっているということを忘れないでほしい。 (文=中嶋よしふみ/シェアーズカフェ・店長 ファイナンシャルプランナー) ■おすすめ記事 キンドル上陸で追い込まれた楽天が自暴自棄 koboを投げ売り! アンドロイドアプリ情報漏洩事故の多発は当然!?のカラクリ ブラック“だった”大塚商会、今は年収1千万の天国!? ご飯盛テクは習得に1年かかる! 吉野家がご飯盛り機械導入 原価開示で話題の生保が、低成長時代に入るべき保険を指南!

現役ブラック企業社長が、社員を安くこき使う華麗な手口を暴露!

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『ブラック会社限界対策委員会』
(パルコ/ヨシタケシンスケ)
 給与、勤務時間、休日など労働条件が労働法に違反している、もしくはその企業が行っている事業そのものがなんらかの法令に違反しているなど、決して他人に入社を勧められない企業のことを「ブラック企業」という。そんなブラック企業の実態に迫ってみた。

●入社して、この会社おかしいと思ったなら?

 どのような会社でも、入社前、外からでは、その内情をうかがい知ることはできない。では、もしブラック企業に入社してしまった場合は、どうすればいいのだろうか。できるだけ早く、まっとうな企業に転職するしかないだろう。決して我慢して長く勤めようと考えてはいけない。  なぜなら、そもそもブラック企業の経営者は、社員の人生を背負っているという発想がないのだ。労働の対価である給与もできるだけ安く抑え、なんだかんだ理由をつけて、踏み倒すことさえ厭わない。  事実、従業員30名程度を擁するあるIT企業経営者のA氏は、自らをブラック企業経営者と認めたうえで、「従業員は敵だと思っている。いかに安くこき使い。文句を言わせず、上手に辞めさせるかだ」と言い切る。従業員サイドに立ってみれば、こんな企業に長居し、忠誠を誓ったところで人生を空費するだけだ。  A氏は採用時、労働時間、待遇などに文句を言わず、黙々と働きそうな「使い勝手のいい人材」のみを採用するという。A氏に詳しく話を聞いてみた。

●使い勝手のいい人間を採用して、こき使う

ーー「使い勝手のいい人材」の基準というか、見分け方は? A氏 人の上に立とうとか、そういう野心がない人間。人に使われるしか能のない人間だ。学歴はあまり関係ない。真面目で、人を疑うことを知らず、そこそこ育ちがよくて、素直に人の言うことを聞く、それでいて責任感が強いかどうかだ。 ーー御社における社員の待遇は? 給与や、勤務時間、休日などを教えてください。 A氏 給与は月に13万5000円。残業代はない。勤務時間は一応、朝9時から夕方5時まで。昼休みも1時間ある。しかし社員はみんな、自発的に朝は8時には会社に来ている。夜も自発的に終電に乗れるまでは働いている。泊まり込みも自発的に行ってくれている。月2回は土曜日も出勤。そうしないと仕事が回らないからね。 ーー本当に、それだけの勤務時間を要するほどの仕事があるんですか? A氏 ない。意図的に「仕事のための仕事」をつくって、長時間働かせているだけだ。 ーーなぜ、そのようなことを? A氏 長時間働かせ、ピリピリした社内の空気に長く触れさせることで、余計なことを考えさせないようにするためだ。今の言葉でいえば「社畜」というのかな。そうすることが目的だな。 ーーそれにしても、条件面ではかなり厳しいですよ。社員の方は文句を言わないですか? A氏 文句を言うような人間は採用していない。文句や不満を言わせないよう、社内の雰囲気を日頃からつくっている。また最初にガツンとやっているので、社員から不満だの文句だの出ない。 ーー最初にガツンとやるとは、どういうことをやるのですか? A氏 仕事でミスがなくても、些細なことで厳しく叱責する。そしてそれをしばらく続け「このような仕事ぶりでは給与は払えない」と言う。「お前はこんなにミスが多いが、それでも給料を払ってやってる」と刷り込む。つまり経営者である私を怖いと思わせることだね。 ーーミスは徹底的に責めるというわけですね? A氏 ミスに限らない。勤務時間中の私用メールや電話、新聞など読んでいても「私用」としてどやしあげる。これで社員へのにらみは利く。もっとも、褒めるときには褒める。「アメとムチの使い分け」も重要だ。

●劣悪な環境に慣れさせて、たまに優しくする

 このIT企業経営者がいう「アメとムチ」は、劣悪な環境、雰囲気に慣れさせ、たまに優しくすることで、社員の喜びをくすぐるというものである。  例えば、この企業では、労働基準法で定められた休暇の取得すら、一切認めていない。休暇が認められるのは、風邪をひいたなどの病欠時のみだ。この部分がムチである。ただし、たまに仕事量が少なくないとき、1000円程度の昼食をおごる、3000円程度の夕食をおごり、早めに帰す……これがアメだという。A氏は、「日頃から厳しくしている分、たまにある『アメ』の部分で、社員は自分が認められていると思い込む。その心理につけ込むというわけ。これで社員は私の言うことを聞く」という。  引き続き、話を聞いてみよう。 ーーもし社員が、労働基準監督署にでも告発したら? A氏 そういうことを考えさせないために、仕事を増やし、拘束時間を長くし、にらみを利かせてプレッシャーをかけている。

●社員が定着しないための環境づくり

ーー長くいる社員の方は、やはりその方が定年を迎えるその日まで、大事にされるおつもりですか? A氏 それはない。年齢が高くなれば、それだけ給料も上げなければならない。長くてもせいぜい5年、できれば3年くらいで出て行ってもらいたい。 ーー誰しも、せっかく就職した会社を3年から5年で退職したいとは思わないでしょう? A氏 それは居心地がいいところなら、それでもいい。しかしうちは、まだまだそんな居心地のいい会社にできる余裕もなければ、するつもりもない。3年から5年で自発的に辞めてもらう。 ーー皆さん、そのくらいの期間で都合よく辞めてくれるものですか? A氏 1年目、2年目で、とにかくどやしつける。ただし、少し仕事を覚えてきたら褒める。この頃が一番使い勝手がいい。でも、仕事の振り分けで、うちに長居しても同業他社で通用しそうなスキルなどは絶対に身につけさせないようにしている。それに本人が気づいて、休暇も認めていないので、転職するにはうちを退職するしかないと気づかせるのです。もちろん自発的に退職するときには、盛大な送別会はする。それが退職金代わりになるというわけだ。 ーー古株で、仕事を覚えているような方の場合は、どうやって辞めさせるのですか? A氏 仕事の面で無視する。使い勝手がよくなると、ある程度権限を与えて、新人の指導もさせているが、些細なきっかけでいいので、新人の前で叱りつけ、それまでの権限を取り上げる。これで普通は辞めていく。 ーー起業家として、そうした経営に思うところはありませんか? A氏 まったくない。今は一人一人が経営者という時代だ。社会保険料まで、こちらが支払って、その恩恵を受けているのだから、それで十分だろう。嫌なら自分が経営者になればいい。企業経営とは、従業員をいかに効率よく働かせるかだ。もっともそれは社員のためではなく、私の会社のためだ。そこを履き違えてはいけない。

●さっさと見切りをつけるにしても……

 これでは、とても企業として発展するとは思えないのだが、ある経営コンサルタントは、こうした経営姿勢について「確かに発展はしない。しかし経営を維持するという面では、あながち間違いではない」という。  また、こうしたブラック企業、経営者の下で働いた経験のある人は、「少ないながらも貯金ができて、退職し、失業保険で食いつなぎつつ、再就職に向けた活動を行うと、労働基準監督署に告発しようという気もうせた」と話す。  もしブラック企業に入社してしまった場合、さっさと見切りをつけて退職したほうがよさそうだが、一歩間違えればドツボにハマる可能性があるという。ある労働基準監督官は、次のような本音を漏らす。  「早期退職で、きちんと仕事をしていない……、ゆえに会社に迷惑をかけたなどの理由で給与の支払いを拒んだり、逆に違約金を支払えという企業もある。あまりに労働者側に立った労働基準監督行政を行い、企業を閉鎖、倒産に追い込むと、それはそれで問題となり、我々もそうしたことを嫌う傾向がある。どのような仕事でも、給料をもらえる仕事をしている以上、従業員側が耐えてもらいたいというのが本音」  いやはやブラック企業に入社してしまうと、泣き寝入りしかなさそうだ。 (文=秋山謙一郎/経済ジャーナリスト) ■おすすめ記事 逆に炎上を誘発する!? 「ネット炎上対策検定」登場 電子化に腰が重い出版社につきつけられた著作権のジレンマ ソニー、東芝…トレンド無視し高画質を競うTVメーカーの迷走 ぐっちーさん「150万年も要隔離の核廃棄物に、どう責任を?」 日本車が中国で大ピンチ!「誤った行為の結果を見せてやる」(業界幹部)

倒産予備軍はこの企業『危ない300社リスト』最新版が発表

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 無償、劣悪な待遇でコキ使われる米国留学生たちの現実 なぜ、福島原発“5重の壁”は簡単に壊れ放射性物質が放出した? 新日鉄、住友金属との巨大統合で晴らした公取委への怨念 ■特にオススメ記事はこちら! 倒産予備軍はこの企業『危ない300社リスト』最新版が発表 - Business Journal(9月7日)
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「あ〜今期、ウチの会社入っちゃったか〜」
(「Thinkstock」より)
『危ない300社リスト』というものがある。民間信用調査会社の東京経済が、年2回主催する審査マンを集めたセミナーで発表する。銀行・商社の審査マン裏必携といわれる“倒産予備軍”の一覧表だ。最新版は8月のセミナー分。今回のリストからさっそく東証マザーズ上場のシコーなどが経営破綻している。  リストを一読して、まず、目に止まったのが、さとうベネック(大分市、非上場)という地方のゼネコン。産業再生機構のメンバーが再生に携わり、今年3月、「再生できた」として不動産会社に売却したが、半年もたたない8月20日に1回目の不渡りを出したのだ。  奇々怪々。一体、何が起こったのか?  さとうベネックの前身は1938年創業の佐藤組。ピーク時には売上高766億円をあげ、九州屈指の地場ゼネコンとして知られていた。しかし、公共工事の減少で経営不振に陥るなか、バブル時代に開発して塩漬けとなったままの、大規模分譲用地の借入金に関する問題が表面化。06年6月期は売上高354億円に対して72億円の大幅な赤字を計上、34億円の債務超過に転落した。  このため自力再建を断念。メイン銀行の大分銀行は、整理回収機構に下駄を預けた。経営責任を明確化するため創業者一族は総退陣し、一族が所有していた不動産を取り上げ、貸付金の回収を図った。06年、整理回収機構が仲立ちして、企業再生ファンドのネクスト・キャピタル・パートナーズがスポンサーになることが決定した。  ネクスト社の立石寿雄社長は旧東京銀行(現・三菱東京UFJ銀行)出身。シカゴ大学ビジネススクール卒業のキャリアを持ち、外資系金融会社を経て、03年、産業再生機構の執行役員に就任した。NC旋盤専業のミヤノ(現・シチズンホールディングス)、スポーツ用品のフェニックスの再生を担当。産業再生機構の解散にともない、05年12月、地方の中堅企業への出資、再生を目的としたネクスト・キャピタル・パートナーズを設立した。  ネクスト社には大物経済人が顔を出す。アドバイザーは出井伸之・クオンタムリープ代表取締役ファウンダー兼CEO(最高経営責任者)。そう、ソニーの社長、そして会長兼CEOだったあの御仁だ。クオンタム社はソニーを辞めた出井氏が06年9月設立した投資コンサルタント会社。ソニー時代に出井氏の下で経営企画を担当した竹本国夫・クオンタム社顧問が、ネクスト社の社外取締役に就くなど出井氏との関係が深い。ネクスト社は出井グループの再生ファンドとみられている。  ネクスト社は産業再生機構の手法を使って再生計画を策定した。07年1月、建築・土木部門と不動産部門を分離。不動産部門を旧会社に残し、社名を九州管財に変更して清算。建築・不動産部門は新会社が引き継ぎ、社名を、さとうベネックに変更した。  さとうベネックの11年6月期の売上高は103億円で、2期連続の最終黒字を計上。ネクスト社は、「再生のメドがついた」としてベネックの株式の売却を計画した。  ここで最初の誤算が生じる。大手民間信用調査会社によると「ネクスト社が提示した売却額14億円に対して、有力な住宅メーカーが経営陣にMBO(経営陣による自社買収)を提案した。12億円を出すから、経営陣で2億円を作り会社を買収したらどうかと勧めた。経営には一切、口を出さないという条件だった。だが、経営陣はいかんせんサラリーマンの集団。自腹を切ることに腰が引けた。これでMBO案は流れた。これが今回の混乱を招いた最大の要因だ」。  ネクスト社は株式売却の入札を行い、福岡市の不動産会社、ダイセンビルディングが13億円で落札。今年3月、ベネックはダイセンの傘下に入り、新オーナーとなったダイセンの大川義廣氏が社長に就任。旧経営陣は退陣した。  ダイセンは福岡市の歓楽街、中洲などに10棟、東京・銀座に3棟の料飲ビルを経営。事件ものといわれる競売物件を安く手に入れて料飲ビルを増やしていった。  ところが、オーナーが交代して半年もたたない8月20日に、ベネックは1回目の不渡り手形を出したのだ。8月30日に、ベネックは債権者説明会を開き、「私的整理ガイドラインに基づいた再建を目指す」として債権者に理解と協力を求めた。  説明会に出席した大手民間信用調査会社の幹部によると「資金不足に陥った原因は、ダイセンがレバレッジド・バイアウト(LBO)で買収したことです。LBOとは、買収先の資産を担保に買収資金を調達する方法。ダイセンにはカネがなかった。大川社長の釈明によると、『ベネックは潤沢に資金があるからとLBOを持ちかけられ買収を決意した。買収後、ベネックの運転資金を買収ための借り入れの返済に充てた。それでベネックの資金が流失して資金不足になり、不渡りを出した』という。債権者は、大川社長の経営の甘さにあっけにとられていました」とのことだ。  LBO方式で買収資金を貸し付けたのは、あの北尾吉孝氏が率いるSBIホールディングス傘下の金融会社。ダイセンの大川氏は、LBOにどんなリスクがあるか、ご存知なかったようなのだ。金融のプロに手玉に取られた格好である。  批判の矛先は再生と売却を手がけたネクスト社に向かう。「ダイセンにカネがあるか、ないかをきちんと調べたのか。LBO方式で買収資金をつくれば、後で、どんな結果を招くかは産業再生機構のメンバーならわかっていたはずではないか。(再生ファンドは)カネさえ出せば、どんなところにでも売り渡すのか」(地元の経済人)と批判する。再生ファンドの無責任ぶりがあぶり出されたのである。 (文=編集部) ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 無償、劣悪な待遇でコキ使われる米国留学生たちの現実 なぜ、福島原発“5重の壁”は簡単に壊れ放射性物質が放出した? 新日鉄、住友金属との巨大統合で晴らした公取委への怨念 星新一が復活!? 人工知能が短編小説を書く時代 サムスンを訴えるアップルもマイクロソフトも、最初はパクり屋? ヤマダ会長「家電量販店は3社に集約」家電業界戦国時代に突入 バブルを煽り、企業の御用メディアに成り下がった日経の醜態

倒産予備軍はこの企業『危ない300社リスト』最新版が発表

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「あ〜今期、ウチの会社入っちゃったか〜」
(「Thinkstock」より)
『危ない300社リスト』というものがある。民間信用調査会社の東京経済が、年2回主催する審査マンを集めたセミナーで発表する。銀行・商社の審査マン裏必携といわれる“倒産予備軍”の一覧表だ。最新版は8月のセミナー分。今回のリストからさっそく東証マザーズ上場のシコーなどが経営破綻している。  リストを一読して、まず、目に止まったのが、さとうベネック(大分市、非上場)という地方のゼネコン。産業再生機構のメンバーが再生に携わり、今年3月、「再生できた」として不動産会社に売却したが、半年もたたない8月20日に1回目の不渡りを出したのだ。  奇々怪々。一体、何が起こったのか?  さとうベネックの前身は1938年創業の佐藤組。ピーク時には売上高766億円をあげ、九州屈指の地場ゼネコンとして知られていた。しかし、公共工事の減少で経営不振に陥るなか、バブル時代に開発して塩漬けとなったままの、大規模分譲用地の借入金に関する問題が表面化。06年6月期は売上高354億円に対して72億円の大幅な赤字を計上、34億円の債務超過に転落した。  このため自力再建を断念。メイン銀行の大分銀行は、整理回収機構に下駄を預けた。経営責任を明確化するため創業者一族は総退陣し、一族が所有していた不動産を取り上げ、貸付金の回収を図った。06年、整理回収機構が仲立ちして、企業再生ファンドのネクスト・キャピタル・パートナーズがスポンサーになることが決定した。  ネクスト社の立石寿雄社長は旧東京銀行(現・三菱東京UFJ銀行)出身。シカゴ大学ビジネススクール卒業のキャリアを持ち、外資系金融会社を経て、03年、産業再生機構の執行役員に就任した。NC旋盤専業のミヤノ(現・シチズンホールディングス)、スポーツ用品のフェニックスの再生を担当。産業再生機構の解散にともない、05年12月、地方の中堅企業への出資、再生を目的としたネクスト・キャピタル・パートナーズを設立した。  ネクスト社には大物経済人が顔を出す。アドバイザーは出井伸之・クオンタムリープ代表取締役ファウンダー兼CEO(最高経営責任者)。そう、ソニーの社長、そして会長兼CEOだったあの御仁だ。クオンタム社はソニーを辞めた出井氏が06年9月設立した投資コンサルタント会社。ソニー時代に出井氏の下で経営企画を担当した竹本国夫・クオンタム社顧問が、ネクスト社の社外取締役に就くなど出井氏との関係が深い。ネクスト社は出井グループの再生ファンドとみられている。  ネクスト社は産業再生機構の手法を使って再生計画を策定した。07年1月、建築・土木部門と不動産部門を分離。不動産部門を旧会社に残し、社名を九州管財に変更して清算。建築・不動産部門は新会社が引き継ぎ、社名を、さとうベネックに変更した。  さとうベネックの11年6月期の売上高は103億円で、2期連続の最終黒字を計上。ネクスト社は、「再生のメドがついた」としてベネックの株式の売却を計画した。  ここで最初の誤算が生じる。大手民間信用調査会社によると「ネクスト社が提示した売却額14億円に対して、有力な住宅メーカーが経営陣にMBO(経営陣による自社買収)を提案した。12億円を出すから、経営陣で2億円を作り会社を買収したらどうかと勧めた。経営には一切、口を出さないという条件だった。だが、経営陣はいかんせんサラリーマンの集団。自腹を切ることに腰が引けた。これでMBO案は流れた。これが今回の混乱を招いた最大の要因だ」。  ネクスト社は株式売却の入札を行い、福岡市の不動産会社、ダイセンビルディングが13億円で落札。今年3月、ベネックはダイセンの傘下に入り、新オーナーとなったダイセンの大川義廣氏が社長に就任。旧経営陣は退陣した。  ダイセンは福岡市の歓楽街、中洲などに10棟、東京・銀座に3棟の料飲ビルを経営。事件ものといわれる競売物件を安く手に入れて料飲ビルを増やしていった。  ところが、オーナーが交代して半年もたたない8月20日に、ベネックは1回目の不渡り手形を出したのだ。8月30日に、ベネックは債権者説明会を開き、「私的整理ガイドラインに基づいた再建を目指す」として債権者に理解と協力を求めた。  説明会に出席した大手民間信用調査会社の幹部によると「資金不足に陥った原因は、ダイセンがレバレッジド・バイアウト(LBO)で買収したことです。LBOとは、買収先の資産を担保に買収資金を調達する方法。ダイセンにはカネがなかった。大川社長の釈明によると、『ベネックは潤沢に資金があるからとLBOを持ちかけられ買収を決意した。買収後、ベネックの運転資金を買収ための借り入れの返済に充てた。それでベネックの資金が流失して資金不足になり、不渡りを出した』という。債権者は、大川社長の経営の甘さにあっけにとられていました」とのことだ。  LBO方式で買収資金を貸し付けたのは、あの北尾吉孝氏が率いるSBIホールディングス傘下の金融会社。ダイセンの大川氏は、LBOにどんなリスクがあるか、ご存知なかったようなのだ。金融のプロに手玉に取られた格好である。  批判の矛先は再生と売却を手がけたネクスト社に向かう。「ダイセンにカネがあるか、ないかをきちんと調べたのか。LBO方式で買収資金をつくれば、後で、どんな結果を招くかは産業再生機構のメンバーならわかっていたはずではないか。(再生ファンドは)カネさえ出せば、どんなところにでも売り渡すのか」(地元の経済人)と批判する。再生ファンドの無責任ぶりがあぶり出されたのである。 (文=編集部) ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 無償、劣悪な待遇でコキ使われる米国留学生たちの現実 なぜ、福島原発“5重の壁”は簡単に壊れ放射性物質が放出した? 新日鉄、住友金属との巨大統合で晴らした公取委への怨念 星新一が復活!? 人工知能が短編小説を書く時代 サムスンを訴えるアップルもマイクロソフトも、最初はパクり屋? ヤマダ会長「家電量販店は3社に集約」家電業界戦国時代に突入 バブルを煽り、企業の御用メディアに成り下がった日経の醜態

酒屋を次々と“コンビニ”に変貌させた「知られざる日本の国策」

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 新築の9割売れ残り?人気エリアでもマンションが売れないワケ 三井住友銀行員が語る「エリート銀行員のトンデモ実態と“癖”」 スタバ、ドトールと何が違うの?失敗するカフェオーナーの条件 ■特にオススメ記事はこちら! 酒屋を次々と“コンビニ”に変貌させた「知られざる日本の国策」 - Business Journal(8月14日)
コンビニ最大手のセブンーイレブン。
 一定以上の年齢の人たちは、街の酒店や米屋が、ある日突然コンビニエンスストアに変わっていく様子をたびたび目にしてきたのではないだろうか。一方で、コンビニが増えることに並行して、活気のなくなっていく商店街の姿も見てきたはずだ。戦後の市民の生活と高度成長を支えてきた商店街は、なぜ、かくも急激にプレゼンスを失っていったのか。  そんな問いへの応えが用意されているのが、商店街の変遷と日本の社会状況をテーマに書かれた『商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道』(光文社新書)だ。同書を上梓した新雅史氏自身の実家も、かつては酒店を営んでいたという。そんな新氏に「商店街がコンビニに変わっていった状況、そして商店街とショッピングモール」について話を聞いた。 ――1980年代あたりから酒店などをはじめとする商店がコンビニへ変わっていった印象があります。そこにはどんな要因があったのでしょうか? 新雅史氏(以下、新) さまざまな要因が考えられますが、ここでは1970年代から80年代にかけて日本の安定のイメージが変化したことを挙げておきたいと思います。 ――日本の安定のイメージが変化したとは、具体的にどういうことでしょうか?  いま、日本の安定イメージは、サラリーマンを中心とした雇用者層に偏っています。しかし、高度成長期が終わる頃までは、そうではありませんでした。高度成長期までは、「雇用の安定」に加えて、「自営業の安定」で社会を支えようとする動きがあったのです。  近代化の大きな特徴に、多くの人が職を求めて農村部から都市部へ流れることがあります。その激しい流動化を、製造業や建設業などの第二次産業だけで支えることは無理だった。第二次産業での雇用が見つからなかった人たちは、第三次産業の都市部の自営業者となりました。その多くは商業者だったのです。そして、日本政府は都市小売層を安定させようという意図を持っていました。都市の自営業層を安定させなければ、製造業を筆頭とする生産性の高いセクターとの間に格差が生まれてしまうからです。  こうしたもくろみがあって、さまざまな規制が行われます。例えば、不況時に商工組合に価格や販売方法のカルテルを一定程度認め、大企業に商工組合との交渉を義務付けた中小企業団体法、さらには小売商業特別調整法、商店街振興組合法といった法律などが整備されます。こうして、都市小売層は、ある種の既得権益層となり、安定した層となっていきます。  しかし、1970年代の後半から80年代にかけて日本の安定を支えているのは、サラリーマンを筆頭とする雇用者層ではないかという声が大きくなり始めます。その一番わかりすい例が、日本型福祉社会論です。 ――日本型福祉社会論とは?  終身雇用・年功序列・企業内福利厚生などが、企業の従業員の人生を包み込む。その従業員は、家族の中では家長となり、専業主婦と子どもを支えている。そうしたサラリーマン男性と専業主婦のセットを前提とした福祉モデルのことです。  また、オイルショック後、欧米諸国に比べて、日本はその経済的ダメージから立ち直るのが相対的に早かった。こうした中で日本は、自分たちだけが経済的にうまくいっているという、ある種の自尊心を持つようになります。  では、なぜ日本は先進諸国の中でも経済がうまくいっているのか。当時の為政者たちは、こう考えました。欧米のような福祉国家とは異なり、福利厚生の手厚い日本企業と、サラリーマン=専業主婦体制の家族が、福祉を支えている。そのために、日本は、「ゆりかごから墓場まで」のようなコストの高い福祉国家にならずに済んでいる、というわけです。こうして、企業福祉と家族福祉を基軸とした日本型社会福祉論が80年代に一定の力を持ち、それに沿って、実際の政策も進んでいきます。  それまでは自営業者と雇用者層という「両翼の安定」だったのが、片翼の雇用者層の安定だけがクローズアップされ、安定のイメージが変化しました。そこでは、サラリーマン家庭以外の人々は例外的な層として位置づけられてしまったのです。 ――つまり、サラリーマンだけが日本の安定に寄与しているとなったわけですね。実際には、商店全体では、個人事業主の店が占める割合が、72年では8割でした。しかし、91年には6割に、07年には5割まで低下し、その代わりに法人事業主の商店(大手スーパーやコンビニ)が急激に増えています。そのような裏で、どのように商店がコンビニに変わっていったのでしょうか?  80年に入り、日米構造協議を始めとする規制緩和の波が来ます。すでに、安定のイメージが変化し、既得権益層と見なされた自営業層にも規制緩和が迫られました。  例えば、それまでも酒の販売免許を取得することは大変でしたが、徐々にスーパーなどの大手小売業にも免許が与えられるようになりました。また、当時の商店は、生活ができるラインは保ちつつも、徐々に売り上げが下がっていました。  商店としては、この状況をどうにかしなければならない。酒の免許を生かしてできることは何か。当時、酒というのは夜中に買うことはほとんどできなかった。そこにコンビニチェーン本部が、「酒を扱っているコンビニと扱っていないコンビニでは、平均日商で6.8万円も売上に差があります」というレトリックで酒店にコンビニ化を迫ってきたわけです。平均日商でそれだけ違うとなれば、1カ月では相当違います。酒の免許がまだギリギリ意味があった頃なので、免許を使い、365日24時間営業すれば売り上げも伸びるということでコンビニになっていったのです。またそのほかにも、商店が抱えている問題を、コンビニ化によって解消できたことも大きかった。 大店法という規制が「コンビニ化」に拍車を掛けた ――商店が抱えていた問題とは?  ここでは2つの例を挙げます。ひとつは、商店の店構えが古くなっていたことです。これに対しては、コンビニのフォーマットに乗ることで、フランチャイズ本部が店舗改装をやってくれます。もうひとつが、跡継ぎ問題です。こちらの問題は深刻でした。徐々に商店の売り上げが下がっていては、自分の子どもに跡を継いでもらうことは難しい。そこでコンビニ化によって売り上げを上げることで、跡継ぎ問題をなんとかできるのではないかと考えた。  そういったいくつかの要素が組み合わさり、商店が苦境を乗り越えるひとつの手段として、コンビニになる道を採用していたのが当時の状況ではないでしょうか。さらにいえば、大手小売のスーパー側の論理もあります。 ――スーパー側の論理とは?  73年に大店法(大規模小売店舗法:大規模小売店に出店に際し中小小売業との調整を行う法律。00年に廃止された。)が制定されます。この法律により大型スーパーは簡単に出店できなくなった。そこで大型スーパーを運営する企業は、企業拡大のため、ひとつの突破口としてコンビニを考えた。自らのスーパーは出店できないが、今までは敵対していた商店街の商店を自社系列のコンビニにすれば、企業拡大が望め、自分たちの利益にもなる。そうした商店街側の問題とスーパー側の思惑が合致し、コンビニが増えていきました。 ――日本と海外のコンビニを比べると、日本のコンビニは特殊だと言われます。  それは、日本のコンビニが、商店街を形成している商店の店舗面積を前提にしたフォーマットに沿っているからです。どのコンビニも、零細小売店が持っている土地にコンビニをつくることを前提にしていたため、30坪程度という商店街の1店舗面積をフォーマットとし、そこにいかに多品種の商品を置いていくかということが考えられていったのです。一方、コンビニの発祥地であるアメリカでは、ロードサイドのガソリンスタンドにコンビニが併設されていることが多く、また、そもそも店舗面積がそこまで狭くありません。  もうひとつ日本のコンビニの特色として、コンビニのオーナーにはこれまで商店を経営していた人たちがなっていった。商店経営というのは旧来、夫婦で営む家族経営が多く、その人たちが当時新しいといわれていたコンビニのオーナーになっていった。ある種、「古い革袋に新しいお酒を入れる」ようにコンビニは展開していきました。ただ、負の部分もあります。日本のコンビニは夫婦で経営することを前提としたフォーマットなので、ひとりのオーナーで営業できるようにはつくられていないのです。ひとりで24時間の店を管理することはできません。つまり、「最新の商業フォーマットを備えたコンビニ」とよく喧伝されますが、その一方では古い商業秩序に依存しているんです。 ――コンビニが増えたことでの問題点はありますか?  コンビニは多品種販売で成り立っているので、酒もタバコもなんでもある。ある地域の中にコンビニがひとつあれば、それで買い物が済んでしまう。それに対し、商店街というのは、もともとひとつの品種に対し、ひとつの専門店が連なるものとして構想されました。商店街を形成する店が共倒れしないよう、一品種、一商店という形で競争を平和的に解決してきましたんです。また、そうした形態を取ることで、一つひとつの商店が、特定の品種に対する専門家として地域の消費者に対し、品質の良いものを提供してきた。そして、できるだけ多くの人たちが商業を営む環境を整えてきましたが、コンビニの出現によりそれが崩れました。 ――地域社会にコンビニひとつあればいいのか、という問題もあります。  コンビニと商店街、あるいはショッピングモールと商店街を比べて、どちらが消費者にとって便利なのかという議論がいまだに行われます。しかし、商店街は消費だけに限定された空間でしょうか。私は、東北の被災地に定期的に訪れていますが、商店街がない街では復興が遅いという厳然たる事実があることに気づきました。  例えば、ボランティアは、まず商店街の瓦礫を片付けていきました。しかし、ショッピングモールの瓦礫は、ボランティアの人たちが片付けることはできなかった。ショッピングモールは、企業関係者しか立ち入ることができない空間であり、外部の存在を排除しています。だからこそ、災害が起きると、こうした大きな違いが起きた。商店街は単なる消費スペースではなく、実は外部の者が関わりやすい空間だったのです。  こうして、例えば宮城県石巻市では、ボランティアの人たちが商店街の瓦礫を片付け、そのことによって経営者が商店街に戻り、ボランティアと経営者たちが商店街の再生をめぐって議論を行っています。こうした商店街の多層的な機能は、ショッピングモールやコンビニでは、代替できないように思います。  私としては、商店街にある多層的な機能を利用し、生活保障となるべき地域の拠点として商店街を定位したいと考えています。 (構成=本多カツヒロ) ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 新築の9割売れ残り?人気エリアでもマンションが売れないワケ 三井住友銀行員が語る「エリート銀行員のトンデモ実態と“癖”」 スタバ、ドトールと何が違うの?失敗するカフェオーナーの条件 JAL・民主党vsANA・自民党の争いが勃発! 野村HDの2トップ追放の黒幕は古賀会長 SNS戦国時代に乗り遅れた? mixiの明日はどっちだ 気がついたら預金が半減!?銀行の甘い口車にご用心