笑福亭鶴瓶は、知人を集めて六本木でカラオケをしたという話を快調に語っていた。 「それはね、僕のファンの子らもいながらも、精神科医がおったり、NHKのアナウンサーがおったりとか、メイクさんがおったりとかね……」 とここまで言って、突然、鶴瓶は客席の女性に目を向け言った。 「大丈夫、自分?」 見ると、女性はハンカチを口に当て、顔色が真っ青。体調を崩していたのだろう。それにいち早く気づき、手を差し出しながら「おいでおいで」と席を立たせ、スタッフに指示を出しながら誘導していく。さらに、女性が申し訳なさそうに退室していくのに対して優しく声をかける。 「全然大丈夫、また戻っておいでや」 突然のアクシデントに、気遣いあふれる対応を見せた。まさに神対応だ。 これは、『きらきらアフロTM』(毎週水曜深夜1時~/テレビ東京系)の本番中での出来事だ。松嶋尚美が「よくわかったね。真っ青」と驚嘆の声を上げると、観客からも「すごーい」の声。「当たり前やんか」と答える鶴瓶に松嶋は言う。 「今、恋したと思うで」 これを受け、鶴瓶は以前の落語会での出来事を話し始める。人情噺を披露しているときだ。落語中は、観客席の照明を消している。だから真っ暗。鶴瓶から観客は見えない。 だが、バサーッという音がした。 誰かが倒れたのだとわかった。とっさに鶴瓶は叫んだ。 「救急車ー!」 しかし、舞台袖のスタッフは動かない。落語のセリフだと思ったのだ。すぐにそうとわかった鶴瓶は、もう一度叫び直す。 「落語違う! 早く救急車!」 ようやく異変に気づいたスタッフが対応。おばあさんが倒れたことがわかった。 「お医者さんいませんかー!」 という鶴瓶の呼びかけに観客席から名乗り出る者がいたりと、ドラマのような展開を回想する。 「全部自分でやったんやで。俺の独演会やから当たり前やけど。ほんだら、救急車が来はって、担架乗って。『ETC! ETC!』って。……ETCちゃう(笑)」 熱のこもったトークは、自らの言い間違いでぶった切られた。間髪入れず、観客のあちらこちらから「AED!」「AED!」の声が上った。 『きらきらアフロ』はよく、同じく鶴瓶が出演していた伝説の深夜番組『鶴瓶上岡パペポTV』(日本テレビ系)と比較される。どちらも基本は2人だけのトーク番組だからだ。 『パペポTV』の場合は、パートナーは10歳年上で大先輩の上岡龍太郎。『アフロ』は20歳年下で後輩の松嶋尚美。 必然的に鶴瓶の役回りは、前者は話し手、後者は聞き手となることが多くなる(もちろん、どちらも流動的に役割が入れ替わるが)。それが2つの番組の大きな違いだ。 さらに、上岡の場合、豊富な知識と記憶力で、鶴瓶に間違いがあれば即座にツッコむことができるが、『きらきらアフロ』の場合、そうはいかない。松嶋の素っ頓狂な間違いを訂正する役回りの鶴瓶もまた、記憶があやふや。結果、それを正すのが観客、というシーンをよく見る。 実はこの光景こそ、『きらきらアフロ』を唯一無二たらしめているのではないだろうか? つまりこの番組は、演者と観客との間に、壁が一切ないのだ。いわば、一緒に集まって話している感じ。その中心に、鶴瓶と松嶋がいるにすぎない。 実際、この日も、鶴瓶は自分が死んだら「密葬」がいいと言うと、観客席から「そんな有名なのに、密葬なんてもったいない」という声が自然と上がり、「なんでお前に言われなあかんねん」と笑いながら答える一幕があった。 観客から演者に声が上がるという光景は、認知欲求の強いファンがいるライブなどで見かけることがあるが、多くの場合、それは場の空気を壊し、ほかの観客からすると迷惑行為でしかない。 しかし、『きらきらアフロ』の場合は違う。 それは鶴瓶と『きらきらアフロ』が、観客との壁を取っ払い、日常の延長のように一緒にしゃべるという空気を作っているからだろう。それこそが、この番組の特異性なのだ。だから、観客の異変にも、すぐに気づくことができる。 ところで、前述の落語会で倒れたおばあさんの件だが、鶴瓶はその後が心配だったため、わざわざ座席から連絡先を調べ、自ら電話をかけたという。 「『(医師から)どない言われたんですか?』って聞いたら、『極度のストレス』やて(笑)。どんな落語やねん!」 客を客として以上に、一人の人間として接する。そのきめ細かい神対応な気遣いこそ、笑福亭鶴瓶の真髄なのだ。 (文=てれびのスキマ http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/) ◆「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから 笑福亭鶴瓶論 スキマさんの新刊、好評発売中です!笑福亭鶴瓶公式サイト「つるべ.net」より
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御法度の“裏かぶり”まで……笑福亭鶴瓶の長男・駿河太郎の「二世俳優」超えたブレークぶり
「いまや忙しさだけでいうと、お父さん以上じゃないかともっぱらです。主演ではないですが、脇の俳優としてはトップクラスの評価だと聞いてますよ。映画、ドラマに限らず、彼を起用したいというプロデューサーはたくさんいます」(ドラマ関係者) 現在放送中の話題作『小さな巨人』(TBS系)に出演中の駿河太郎。あの笑福亭鶴瓶の息子ということは周知の事実だが、ただの“二世俳優”以上の評価を得ているようだ。 「『小さな巨人』の初回放送では、裏でフジのスペシャルドラマ『女の勲章』にも出演するという、業界ではご法度の“裏かぶり”をしてたのですが、まあ、それくらい彼が引く手あまたということです。事務所は相当怒られたと聞きましたけどね(苦笑)。特に『半沢直樹』以降、TBSから寵愛を受けているという印象を受けますね」(芸能事務所関係者) また映画でも昨年数々の映画賞を総ナメにした『湯を沸かすほどの熱い愛』に出演したり、巨匠・木村大作監督の『散り椿』(2018年公開予定)にも出演が決まるなど、順風満帆そのもの。 「同じ二世俳優の柄本佑さんや平岳大さんがライバルとされていますが、彼の強みは、やっぱり鶴瓶さんがいることでしょう。本人はあくまでもバラエティには番宣でしか出ない方針のようですが、局側が“親子共演”を2人の事務所にオファーしているとも聞いています。父親であり、俳優としても先輩の鶴瓶さんをうまく利用したら、もう一皮むけるんじゃないかって期待している人は多いですよ」(映画関係者) バラエティでの親子共演を早く見たいものだ。株式会社ステッカー公式サイトより
不倫で干された「さらば青春の光」を笑福亭鶴瓶が救う!?「若手を育てていかなアカン」
「正直、あの鶴瓶さんがバックに付いたとなると、局としての対応も考え直さないといけないですね。4月の改編期以降は、テレビでの露出が増えるかもしれません」(テレビ局関係者) 4月26日と27日に単独公演『会心の一撃』を開催する、お笑いコンビ「さらば青春の光」。 「昨年の『M-1グランプリ』をはじめ、『キングオブコント』でも4回決勝に進出するなど、コンビとしての実力は若手芸人の中でもトップクラス。しかし、松竹から独立後は、不倫騒動もあって、ゴールデン帯はおろか、深夜帯でさえテレビに出ることはほとんどありません。キャスティングしようとしても、必ずストップがかかっていましたからね」(バラエティスタッフ) さらば青春の光が松竹芸能との契約を解除されたのは、2013年の3月末。以来、他事務所への移籍を画策したものの、東口宜隆が先輩芸人の妻と不倫していたことが明らかになったこともあって引き取り手がなく、同年10月に個人事務所「ザ・森東」を設立し、現在に至っている。 そんな現状に手を差し伸べたのが、同じ松竹に所属していた鶴瓶だというのだ。 「実は鶴瓶さんも個人事務所を設立しているのですが、松竹とは業務提携という形で関係性を保っています。以前、さらばと共演した際にも『個人事務所はキツイで』と心配していたようです。とはいえ、彼らの実力を認めているので、『あいつらをこのまま終わらすのはもったいない』と松竹に話をして、筋を通した上で自分の事務所に所属させるようです。鶴瓶さんは、ビートたけしさんとも『自分らが若手を育てていかなアカンな』と話しているそうなので、その点でも、実力があって不遇を被っているさらばを、なんとかしてやりたかったんでしょうね」(芸能事務所関係者) 春からは再び、テレビで2人の姿を頻繁に見ることになるかもしれない。さらば青春の光オフィシャルサイトより
福山雅治をモノにした吹石一恵の“したたか”戦術──利用された笑福亭鶴瓶は何思う?
福山雅治と吹石一恵の“電撃婚”の衝撃は、収まる気配がない。 福山ファンの女性は「生きる希望がなくなった」とうなだれ、子持ちの主婦は部屋にこもり、パソコンで2人の動向について情報収集しているという。 そんな中、ある芸能プロ関係者は「したたかな吹石さんの作戦勝ち。意地ですね」とポツリ。2人の出会いは14年前までさかのぼる。 当時福山は31歳で、吹石は18歳。「an・an」(マガジンハウス/2001年3月30日号)で、福山が吹石の高校卒業記念の写真を撮影するという企画で巡り合った。 その後、2人に交流はなかったものの、吹石は福山ファンを公言し、ライブに頻繁に足を運んでいた。 実力行使に出たのは5年前。吹石が、福山と親交のある笑福亭鶴瓶に会食のセッティングをお願いしたのだという。 「自然な流れで交際に発展、というのはウソ。吹石さんの『何がなんでも彼をモノにする』という執念が実ったんです。ああ見えて、彼女は“野心家”で、結婚相手は自分より名前のある人でないと無理なタイプですから」(芸能プロ関係者) 福山と一緒になれるのなら、多少の苦労も厭わない。 「彼はテーブルマナーにうるさいし、潔癖性。女性に意見されるのを嫌う九州男児でもある。“うるさ型”なので、実は女性には言うほどモテない(笑)。吹石さんも、心の中で我慢していたと思いますよ」(同) 交際は4~5年に及ぶとみられるが、その間、常にラブラブだったかというと、そうでもない。2人を知る人物は「ともに多少の“火遊び”は容認していたんじゃないかな。付き合っているといわれる時期に、2人とも別の異性と怪しかったですから。福山さんは某朝ドラ女優、吹石さんは連ドラで共演した人気イケメン俳優ですね」と話す。 鶴瓶を“利用”し、気難しい福山の洗礼も耐え忍んだ吹石。お見事としか言いようがない。吹石一恵公式ブログより
福山雅治をモノにした吹石一恵の“したたか”戦術──利用された笑福亭鶴瓶は何思う?
福山雅治と吹石一恵の“電撃婚”の衝撃は、収まる気配がない。 福山ファンの女性は「生きる希望がなくなった」とうなだれ、子持ちの主婦は部屋にこもり、パソコンで2人の動向について情報収集しているという。 そんな中、ある芸能プロ関係者は「したたかな吹石さんの作戦勝ち。意地ですね」とポツリ。2人の出会いは14年前までさかのぼる。 当時福山は31歳で、吹石は18歳。「an・an」(マガジンハウス/2001年3月30日号)で、福山が吹石の高校卒業記念の写真を撮影するという企画で巡り合った。 その後、2人に交流はなかったものの、吹石は福山ファンを公言し、ライブに頻繁に足を運んでいた。 実力行使に出たのは5年前。吹石が、福山と親交のある笑福亭鶴瓶に会食のセッティングをお願いしたのだという。 「自然な流れで交際に発展、というのはウソ。吹石さんの『何がなんでも彼をモノにする』という執念が実ったんです。ああ見えて、彼女は“野心家”で、結婚相手は自分より名前のある人でないと無理なタイプですから」(芸能プロ関係者) 福山と一緒になれるのなら、多少の苦労も厭わない。 「彼はテーブルマナーにうるさいし、潔癖性。女性に意見されるのを嫌う九州男児でもある。“うるさ型”なので、実は女性には言うほどモテない(笑)。吹石さんも、心の中で我慢していたと思いますよ」(同) 交際は4~5年に及ぶとみられるが、その間、常にラブラブだったかというと、そうでもない。2人を知る人物は「ともに多少の“火遊び”は容認していたんじゃないかな。付き合っているといわれる時期に、2人とも別の異性と怪しかったですから。福山さんは某朝ドラ女優、吹石さんは連ドラで共演した人気イケメン俳優ですね」と話す。 鶴瓶を“利用”し、気難しい福山の洗礼も耐え忍んだ吹石。お見事としか言いようがない。吹石一恵公式ブログより
タモリや木村拓哉にも……目上に“タメ口連発”の本田翼に笑福亭鶴瓶が一喝「友達じゃないからな」
12日放送のトーク番組『A-Studio』(TBS系)にゲスト出演した本田翼(22)に、視聴者が不快感を訴えた。 以前、同番組でアシスタントを務めていた本田は、司会の笑福亭鶴瓶に対し、タメ口を連発。「うん」「おお」「ねえ」という相づちが目立ったほか、「人見知りなの。これでもね」「それ笑ってないでしょ」「私、旅行に興味ない。分かる?」「(キスシーンが)私だけなんかねえ、なかったの」と、たびたびフランクな態度を見せ、鶴瓶から「友達じゃないからな」とツッコまれる一幕も。 また、現アシスタントの山下リオは、共演したドラマ『ショムニ』(フジテレビ系)で、本田が自身の出演シーンしか台本を読まなかったことを暴露。さらに、ドラマ『午前3時の無法地帯』(beeTV)の監督は、本田がNGを連発して泣き出した末に、帰ってしまったことを明かした。 鶴瓶は番組終盤、「翼は(周りから)好かれる。翼だけは許される。あの人やからしょうがない。それが本田翼」と、本田の飾らない魅力について語ったが、ネット上では「タメ口が不快」「調子に乗ってる」「ヘラヘラしすぎ」「悪気がないのは分かるけど……」といった声が相次いだ。 本田は昨年8月にも、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)でタモリとタメ口交じりで会話を交わし、話題に。同月の『SMAP×SMAP』(同)出演時にも、木村拓哉にタメ口をきいたほか、一緒に出演した江角マキコから「目上の方にタメ口(をきく)」「人の話を聞かない」「収録が終わったら、一番最初に帰る」などと暴露された。 「モデル業界では、礼儀よりも、ノリが良く愛嬌のあるモデルが気に入られるため、モデル出身の芸能人はタメ口を使いがち。モデルの蛯原友里も、一時は頻繁にテレビに出ていましたが、フランクな態度に『頭、悪そう』と悪評が立ち、所属事務所はすぐに引っ込めてしまいました」(芸能関係者) スカウトで芸能界入りし、14歳から「SEVENTEEN」(集英社)、「ラブベリー」(徳間書店)、「non-no」(集英社)の専属モデルを務めてきた本田だが、女優デビューは3年半前。10代をほぼモデル畑で過ごしており、軽薄な態度が染みついてしまったのかもしれない。 だが一方で、本田以上にタメ口を使うローラは、「好感度タレントランキング」の常連。ローラと本田の違いは、どこにあるのだろうか? 「ローラは媚びている印象を与えず、タメ口をキャラ化させることに成功。一方、本田は、どこか媚びている印象を与えてしまう。しかし、本田の素顔は、かなりのインドアで、実は極度の人見知り。それをカバーするために、子役のように誰それ構わず笑顔を振りまくようになったそうですが、それが一部視聴者には不快な印象を与えてしまう。さらに、バラエティ出演時には、本田の軽薄なエピソードが暴露されることが多く、そこにタメ口がセットになることで、反感を買ってしまうのでしょう」(同) 現在、女優業とCMを中心に活躍する本田。彼女のタメ口が、ローラのように認められる日は訪れるのだろうか?non-no (ノンノ) 2015年1月号(集英社)




