「揺り戻しが起きている」2017年を占う! アイドル業界関係者座談会、緊急開催!

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「サイレントマジョリティー」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
 今年も多くの解散と結成が繰り返され、未だに熱気を帯びるアイドルシーン。アイドル戦国時代といわれて久しく、来年もオタクたちは推しメンの応援に勤しむ日々が続きそうだ。さて、そんな2016年のアイドル業界を振り返り、17年大ブレイクするアイドルを占う座談会を緊急開催。さまざまな立場からアイドルと接する関係者に話を聞いた。 関係者A イベンター 関係者B カメラマン 関係者C 編集者 ――アイドル運営の不手際が今年は目立ちました。 A 地下アイドルの運営が、本当にダメですね。いいものは作れるけど、売り方がわからなくて売れないっていうかたちが、すごく多いと思います。面白いものがあるのに、それが上にいかないのは、言い方は悪いけど、運営のせいだと思う。現状、地下アイドルの運営って個人で対応しているところが多いんですよ。一般的な芸能事務所だったら、A&Rがいて、プロデューサーがいて、ディレクターがいて。チームを組んでそれぞれが専門的に動けるんだけど、ほとんどの運営は、経験が全くない人が全部1人でやらなくちゃいけなくて。当たり前だけど、できることはできるけど、できないことは全くできない(笑)。だから、どうしてもうまくいかない。 ――最近は、新宿LOFTなどの老舗ライブハウスが積極的にアイドルをブッキングする流れがあります。 A 新宿LOFTが今アイドルイベントをやることで、アイドルシーンの格が上がっていると思います。「@JAM」みたいに横浜アリーナでやるとか、「アイドル横丁」が夏に赤レンガ倉庫でやったみたいに、「絶対儲かってねえじゃん!」って思うイベントをやってくれるイベンターさんがすごく好きですね。アイドルさんにも、そういう主催の気合いを感じるステージに上がるんだって考えて作ってあげると。もうなくなっちゃったけど、最近だと「秋葉原アイドルフェスティバル(AIF)」とか秋葉原で「誰なの!?」ってアイドルをブッキングして。それでも最終的に2,000人くらい集客あった。あいちゃん6才もそこでブレイクしたし、生ハムと焼うどんも初のフェスはAIFじゃないかな? ――その一方で、各種イベントを打っていた「フォースミュージック」が倒産しましたね。 C フォースのアイドルさんを取材していたんですけど、内情は詳しくは知らないですけど、お金の話らしいです。言われているじゃないですか、未払いが。 B うちのスタッフで、フォースを担当してたのがいたんで聞いたんですけど「なにも支払われない」って。「淡路島アイドルフェスティバル」にオフィシャルで東京から行ったんですけど。そもそもオフィシャルで淡路島に東京からカメラマン出すのもおかしい。で、案の定お金払わないっていう。まあ、散々取り立てにいって回収できたんですけど。ひどかったのは、うちと企画を打ったんですけど、名前を出したくないと。おかしいじゃないですか、評判悪いんだったらよくするために努力すればいのに、名前変えてやれば大丈夫だ! みたいな。 C 何回か打ち合わせに行ったんですけど、レーベル担当が3人しかいないんですよ。3人しかいなくて、春くらいから秋くらいまで毎週リリースあるんですよ。……ありえないじゃないですか。 A それじゃ淡路島と一緒じゃないですか。現場に行ってみたらスタッフの数が足らなくて手が回らない(笑)。 C でも、人は3人しか使えないけど、アイドル呼んでリリースしてっていう志はすごいなって思ったから、初めて話したときはとりあえず「死なないでくださいね」って。 A レーベルの人は大変ですよね。
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『WE ARE A ROCK FESTIVAL』(YOU’LL RECORDS)
――それぞれ、ここはやりづらいなっていうアイドルはいますか? A 西方面の地域を拠点にする運営さんは、面倒な所が多かったですね。同じ地域のグループなのに共演NGが多い。ライバル意識が強くて、同じライブに出てもらえない。 B だいたいは、返信がない事務所。嫌なのは。申請送って返しがないのは、まだいいんですけど、取材受けておいて「この写真チェックしてください」って、それに全然返信がなくて、全然載せられないみたいな。そうなると、もう取材できないじゃないですか。だから、お付き合いは減っていきますね。だけど、大手でもありますよ。……大手って言っても2社ぐらいしかないんですけど。ねぇ、ちょっと……某超有名事務所とか。3文字のなんとかエンターテイメントみたいな(笑)。アイドルはすごい魅力的なんだけど、取材できなくて、人気あってもだんだん人気なくなっていったりとか。 A メディアに対して積極的じゃないところって、しんどいですよね。写真もオフィシャルしか使えないから「またこの写真か」みたいな。 C 僕は、追いたい人をすごく好きになってから取材するので。大概のことは、僕が「好きだ」って気持ちがあれば、まあ大丈夫。でも、悔しいなって思うことは多いです。一生懸命追っているけど、先出しの情報が外から入ってきて「なんでそれ、うちに入ってないんだろう」って時は、残念だなって思いますね。 ――2017年は、どんなアイドルがブレイクすると思いますか? AKB48に迫る勢いの欅坂46が話題になりましたね。 A 欅坂を見て、やっぱり一般のライトな層の人は、ぱっと見て可愛い方に流れるんだなって思いました(笑)。 C やっぱり、「サイレントマジョリティー」は、今年1番じゃないですか? アイドル曲の中で。しかも、地下アイドルを含めてここまでのアイドルが積み重ねてきた部分ってのをよく理解した上でやってる気がするんですよね。欅坂って。それで見た目可愛い、曲いいって、もう勝てないですよね。「恋するフォーチュンクッキー」(AKB48)の時にも感じたんですけど、これやられちゃったら地下は勝てねえなって。あれやられちゃったらねぇ、どこが勝てるの……? BABY METAL? A みんなやっぱり、新しいものが好きなんですよね。AKBはもうずっと活動していて、知ってるメンバーが卒業するとファンをやめる場合が多い。そこにフレッシュな欅坂46が出てきて、試しに見てみてみたら「あれ? かわいい子いるじゃん」ってなって、流れていくのかなって。 ――地下アイドルではどうでしょう? 今年は、芸人からの支持もあり生ハムと焼きうどんが大ブレイク。10代にもじわじわと知名度を広めています。 A 生ハムと焼うどんが地下なのかどうかも、もうわからない(笑)。あとは、ゆるめるモ! とか。 C ゆるめるモ! は、来年なんですか? A 売れると思いますよ。メンバーのあのちゃんには、カリスマ性があるので。「あのギャル」ってキーワードができちゃうくらいの人なので。アイドルになりたいって娘を見てて絶対あのちゃん好きってのが、中学生くらいでもいるから。
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『river (cloudy irony) 』(徳間ジャパンコミュニケーションズ)
――個人的にプッシュしたいなってアイドルはいますか? A 僕はハッピーくるくるがブレイクすると思います。まず楽曲が良い。エレクトリカルな感じのサウンドで耳当たりも良くて。メンバーの2人がナチュラルに可愛い。 C 僕はですね、Maison Book Girl。彼女たちは、地下から出てきて“間に合った”って感じですかね。アイドルシーン自体は下り坂になっているから、どんだけ頑張って、どんだけよくても、上にこれないグループがどうしても出てきちゃう。特にこれからスタートするようなグループとかは。という意味で言うと、Maison Book Girlはメジャーに引き上げてもらって、さあどうなる? というところではあるかな。まだまだ道は険しいとは思うんですけど。 A 他のグループにはない独自路線をちゃんとやっていて、メンバーも年齢云々は関係ない感じだから、そんなに焦らずキチンとやっていくと思いますね。
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「夏のOh!バイブス」(ポニーキャニオン)
B バンドじゃないもん!は、武道館とかにいくのかなと。現場的にも、行くたびに新規のファンが増えてるという。若い子が多いですね、やっぱり。高校生もいるし、こないだやった「バンもん! フェス」の時だと小学生ぐらいの女の子がお母さんと来てたりとか。すごい多いっすね。一気にメジャーになるのかなと。来年に新曲が出るんですけど、作詞作曲が在日ファンクの浜野謙太。もう一曲カバーをやるらしいんですけど、アイドルとは関係ないけど、超有名な曲なんですよ。 A おもしろそう。 B それで一気にハネるのではと。あと、KAMOがネギしょってくる!!!。神宿の運営も慶応大学の学生だったりとか。天晴れ!原宿も。学生の運営の流れがおもしろいなと。あの感じはおっさんじゃ出せないよね。 A 今年の初めまでは、BELLRING少女ハートを筆頭とした、サブカル系グループが注目されていましたけど、今だと強がりセンセーションとか、ベボガ!(虹のコンキスタドール黄組)のような、フロアのみんなでわーい! って騒げる楽しい楽曲のグループが評判もいいし集客ありますよね。そういう意味では、本来のアイドルらしさへの揺り戻しが起きているんだと思います。 ――2017年、アイドル業界は原点回帰の流れになるかもしれませんね。各種イベントも以前より規模が大きくなっていますし、よりシーンが盛り上がる年となるのでしょうか。 (取材・文=早川さとし)