毎週マサオ(浅野忠信)を愛でてきた日曜劇場『A LIFE ~愛しき人~』も最終回。視聴率は祝日なのでまだ出ていませんが、そこそこ取ると思います。何しろ、面白かったので。 前回、妻の深冬(竹内結子)が、自分の脳腫瘍の手術をマサオではなく沖田先生(木村拓哉)にお願いしたことでブチ切れ、さらに悪いことに、院長(柄本明)に黙って進めていた“乗っ取り計画”まで暴露されてしまい、病院を放逐されることになったマサオ。幼馴染の沖田に「おまえに俺の気持ちわかるか、わからないだろ」と言い残し、どこかへ行ってしまいます。 マサオは、どいつもこいつも沖田ばっかり頼りにすることが許せなかったし、沖田と深冬が隠れて抱き合ってたのも許せなかったし、どうにも情緒が定まりませんでした。フラフラと街をうろついてみても、ガード下で出会った野良猫にさえソッポを向かれる始末です。 マサオの医学部時代からの友人である外科部長・羽村(及川光博)によれば、マサオが壊れ始めたのは沖田がシアトルからこの病院に戻ってきてからなんだそうです。妻を救いたい、頼れるのは妻の元カレである沖田しかいない、妻は沖田に未練があるかもしれない、そういう複雑な状況の狭間で苦しむマサオが、ここまで丹念に描かれてきました。 しかし、今回は最終回ですし、主役は天下のキムタクですから、最後の手術というドラマ最大の見せ場は、やはり沖田が執刀することにしかなりません。 淡々と準備を進め、オペの日を迎えた沖田。万全の体制で臨みますが、手術中に深冬の脳に腫れが出てしまい、“天才”沖田をしても、3つの腫瘍のうち1つを取りきれません。そのまま閉頭し、脳の腫れが引くのを待って、再手術をすることになります。 もともと心臓外科が専門の沖田にとって、この再手術は大変難しいものだそうです。特に、神経と腫瘍の見極めは経験がモノを言うのだそうで、沖田もイマイチ自信がなさそうです。 そんなとき、マサオと深冬の娘を預かっている親戚のおばちゃんが医局に沖田を訪ねてきます。 「このノートを、マサオさんに渡していただけないでしょうか」 そのノートは、深冬が娘にあてた遺書でした。深冬は、マサオがいなくなってしまったために、おばちゃんにこれを預けていたのでした。 沖田はノートを携え、マサオの実家を訪ねます。マサオは、かつて小さな医院だった実家の診察室でウィスキーを煽り、やさぐれていました。 ここでマサオは、深冬が沖田に手術を頼んだ本当の理由を聞くことになります。万が一のことがあったときに、子どもが「お父さんがお母さんを殺した」ことを理解すると、非常につらいことになる。それを避けるために、深冬はマサオではなく沖田に手術を頼んだのでした。 マサオは、深冬がそういう大切なことを直接話してくれないことも寂しくて仕方がありません。そもそも深冬は「沖田先生にお願いします」と言ったときにその理由を説明しようとしており、自分が逆上して聞く耳を持たなかったわけですが、そんなことも忘れてグチグチグチグチといじけてしまいます。 沖田は「オペは3日後だ」と言い残してマサオの実家を後にしました。 今回の手術は、どうやら沖田だけでは成功しなそうなことが手際よく説明されました。心臓外科の技術を応用したバイパス術は沖田に一日の長がありますが、深い場所にある腫瘍を完全に取りきるには、やはり脳神経外科医としての経験が豊富なマサオの腕が必要です。しかしマサオは病院をクビになった身だし、いじけているのでオペに来るかどうかわかりません。 オペ当日。手術室に向かう沖田。振り返っても奴はいません。一縷の望みを託してその場で待っていると、フォーカスの向こうから術衣に身を包んだマサオが現れました。ヒーロー見参。2人は固く抱き合い、バディとして手術に向かいます。 沖田がバイパスを終えて術野をつくると、マサオに交代します。ここまで、ぐっちゃぐちゃの精神状態だったはずのマサオですが、さすが日本でも指折りの脳神経外科医。実に冷静に、沖田やほかのスタッフに指示を飛ばします。そんなマサオの腕をもってしても、深冬の腫瘍摘出は困難を極めました。 「うーん、見えないね」 「カズ(沖田)、そしたらね」 「見えてきたね」 「よーし、気を付けてね」 「向こうにきれいなのが見えるね」 「取れるよ、まだ吸引しないでよ」 「よし、取れた」 タメ口で、まるで少年2人が一緒に精密なプラモデルでも作っているみたいに、マサオとカズは深冬の腫瘍を取り切りました。まっさらな気持ちで、手術だけに集中していることが伝わってくるシーンでした。 ここにいたり、『A LIFE』の主人公は沖田ではなく、完全にマサオとなりました。さまざまな葛藤を乗り越え、自分のやるべき仕事を愛する人のために完璧にやりきったマサオ。どこかギクシャクしていた夫婦の関係も、すっかり円満になりました。 これ、画期的なことだったと思うんですよね。キムタク主演のドラマで、その最終回で、キムタクを主役から外してしまった。マサオによるマサオのためのドラマとして最後まで描き切ってしまった。 本当の意味で、視聴率的なことじゃなく“キムタク神話”が崩壊した瞬間だったと思います。これまでキムタクの出演するドラマで、ここまでキムタク以外に見せ場を振ったまま終幕した作品があったでしょうか。SMAPじゃなくなって、もしかしたらシナリオに横槍が入らなくなったのかもしれません。役を配置してストーリーを進めてみたら、偶然そういうふうになっちゃっただけなのかもしれない。それでも、脚本家が物語に準じて、登場人物の心情や設定に準じて、無理やりキムタクに花を持たせなかったことで、見応えのある作品になったと思います。虚飾に満ちた“神話”が崩壊したあとに、シンプルで愛すべき“物語”が残ったということです。 「キムタク主演=接待脚本のスターシステム」という構図が崩れたことは、今後の俳優・木村拓哉にとってもいいことだと思うし、この国のドラマ界にとっても、すごくいいことだと思うんです。 そしてやっぱり、キムタクを向こうに回してもドラマの中心に屹立することができたマサオ、つまり浅野忠信という俳優さんが、やっぱりタダモノではなかったと、この最終回を見て強く思いました。LOVEマサオ! (文=どらまっ子AKIちゃん)日曜劇場『A LIFE~愛しき人~』TBSテレビより
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7カ月妊婦・榮倉奈々と上戸彩の共通点とは? 日テレ『東京タラレバ娘』3週連続視聴率下降の原因
30歳独身女性3人の恋愛模様を描く『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)の第9話。民放で放送中の連ドラの中では、『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)に次ぐ高視聴率をたたき出してきた同作ですが、今回は平均視聴率8.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と急落。自己最低だった前回の10.5%を下回り、初の1ケタとなってしまいました。 実は、同作は第7話からずっと下降線をたどっています。なぜですかねえ? 最初は「何年も男日照りで、あたし終わってるわ……」と卑屈だった主人公が、劇中でモテまくりだからでしょうか? それとも、第6話で衝撃的な原作レイプが行われたからでしょうか……(記事参照)? そういえば、ざわちんが主要キャラ3人の“ものまねメイク”をブログで披露し、オリコンさんなどが囃し立てていますね(関連記事)。かつて注目を集めた“ものまねメイク”ですが、本人写真との合成疑惑(関連記事)が浮上して以降、正直どんな気持ちで見たらいいのかわかりません。 さて、第9話も元気にあらすじを振り返りましょう!オメデトー!
“月9”さながらのドラマチック展開
かつての会社の先輩・早坂(鈴木亮平)と付き合い始めた倫子。餃子デートや家呑みといった“おしゃれじゃないけどラク”なデートに「普通最高ー!」と感動しきりです。 恋が順調な倫子は、脚本の仕事も順調。連ドラの担当プロデューサー・荒川(井上晴美)に、「30過ぎると、駆け込み結婚が多い」などのアラサーあるあるをドラマに入れたいと提案。これに、アラフォーの荒川が「恋愛はいつでもできるけど、出産にはタイムリミットがあるからねえ」と返すと、この言葉に衝撃を受けた倫子は「セリフに使わせてください!」とメモります。 この時、目から鱗的な表情をしていた倫子ですが、これまでとにかく結婚に焦ってきました。前回なんて、「僕たちのペースで、ゆっくりやっていきませんか?」と告白した早坂に、「ゆっくりなんてイヤです。早く次に進みましょう。私たち、ゆっくりなんてしてる時間、ないですから」と抱きついていました。出産のタイムリミットも実感していない上、仕事にも燃えている30歳が、なぜ結婚をそんなに焦ってるんでしょうか? ねえ、教えて。 そんな倫子に、今晩、ピェンロー鍋(白菜鍋)を作るから、一緒に食べようと誘う早坂。そんな早坂の元へ、白ワインを買ってルンルンで向かう倫子ですが、道中で道に座り込むKEY(坂口健太郎)とばったり。この日、死んだ妻の七回忌に参加したKEYは、妻の父親から「娘のことはもう忘れてくれていい」と言われ、飲んだくれていたのでした。 倫子に対し、「俺たちの結婚、意味あったのかなあ」「彼女も俺のこと好きかどうかわかんねえし」「彼女、本当に幸せだったのかなあ」とウダウダと話しだすKEY。正直、知らねえよって感じですが、倫子は「そんなの、感謝しかないよ!」と死んだ妻の言葉を代弁。 早坂家では、ピェンロー鍋がグツグツ煮えているにもかかわらず、倫子は早坂からの電話を無視し、グスングスンと号泣するKEYを抱きしめます。 これは実にテレビドラマっぽい展開! KEYは売れっ子のタレントさんですが、倫子もお構いなしに外で抱き合いますし、KEYに「3人でピェンロー鍋を囲もう」と誘うようなこともしません。それにしても、坂口と鈴木の両天秤なんて、うらやましい主人公ですね。丸井のクソっぷりがマックスに
一方、小雪(大島優子)は、父親がギックリ腰なのをいいことに、自宅兼居酒屋に不倫相手の丸井(田中圭)を呼び、そのまま妻が里帰り出産で不在にしている丸井の自宅へなだれ込みます。「奥さんが選んだカーテン、奥さんが選んだソファ、奥さんが選んだグラス……」といちいちショックを受けながらも、結局、奥さんが選んだベッドでセックス。小雪は普段着は地味ですが、なかなかエロい下着つけてますね。 しかし翌朝、丸井の妻が緊急帝王切開になったため、ひとり家に取り残される小雪。タラ(声:加藤諒)とレバ(声:Perfume・あ~ちゃん)に「不倫女に明るい未来はなーい!」と説教された挙げ句、丸井が妻の第2子出産に「1人目のときは実感湧かなかったんだけど、今回は感動しちゃった」と父親の自覚を覗かせたため、別れを決意。小雪は「丸井さんとは会いません」と告げ、泣きながら帰路につきます。そんな第9話でした。上戸彩と同じパターン登場
香役の榮倉奈々が妊娠7カ月であることを発表しましたね。5カ月頃に発表する芸能人が多い中、まさかの7カ月! そりゃあ、ドラマ出演中にみるみる巨大化していくわけです。おめでとうございます。 ちなみに、前回はクッションでお腹を隠していた榮倉ですが、今回は“風邪を引いて寝込む”という強引な展開で大きなお腹を隠していました。そういえば、妊娠中の上戸彩が木村拓哉主演ドラマ『アイムホーム』(テレビ朝日系)に出演していたときも、ハンドバック、お盆、キッチンのアイランド部分、子役……とお腹隠しアイテムに四苦八苦していましたが、終盤では榮倉同様に劇中で風邪を引いて寝込んでいました。これは、妊婦女優あるあるといえそう。 それより、井上晴美は美人ですね。昨年、熊本地震で自宅が全壊したと聞いたときは心配しましたが、こう元気な姿が見られると安心します。さて、ついに次回は最終回! こちらのレビューもお楽しみに~。 (文=どらまっ子TAMOちゃん)草なぎ剛が番宣で言ってた「出演者みんなでつく大きな嘘」って!?『嘘の戦争』最終回の満足度
元SMAP・草なぎ剛主演の復讐三昧ドラマ『嘘の戦争』(フジテレビ系、関西テレビ制作)も、ついに14日の放送で最終回を迎えました。平均視聴率は11.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、期間平均は11.3%。フジというハンデを背負いながら、全話2桁で完走しました。 放送数時間前の同局『みんなのニュース』では、草なぎの番宣インタビューを放送。最終回の見どころについて、「出演者みんなで一緒になってつく大きな嘘が1つあって、この嘘に多分、みなさん騙されると思う」と語っていました。 全出演者一丸となって視聴者を騙す展開なんて、想像力に乏しい私は“夢オチ”と『蒲田行進曲』のラストシーンくらいしか思いつきません。早速、あらすじを振り返りましょう。
六車のトラバサミ傷が治ってない……
前回のラストで警察に追われるも、猛ダッシュで逃げ切った一ノ瀬浩一(草なぎ)。次の一手として、興三(市村正親)に守(大杉漣)が30年前の事件の決定的証拠を持っていると思い込ませます。 興三は早速、暗殺者・六車(神保悟志)に「殺せ」と命令。守を拘束しますが、浩一が警察を仕向け、六車と警察の銃撃戦に。すかさず、守がケガをしている六車の足をキックし、六車は転んで銃をポロリ。六車ってば、前々回でトラバサミに挟まれた足が治ってないんです。トラバサミの威力ってすごい! そして、六車が警察に連行される様子を見届けた浩一が道をテクテク歩いていると、道端で隆(藤木直人)が登場。警察から逃げてる浩一をあっさり見つけるなんて、さすが一生懸命な隆! その後、楓(山本美月)に接触し、「今夜で(復讐を)全部終わりにする」と告げる浩一。「憎むよ、あなたのこと、ずっと……、さよなら」と号泣する楓に、浩一は「ごめんな」と言って頭をナデナデ。ああ、そんなんされたら、また好きになっちゃうよ。 この夜、山中の建物に興三と隆を呼び出す浩一。今からネットで生中継するから、カメラの前で謝罪しろと興三に迫ります。「断る」と微動だにしない興三ですが、浩一は謝罪しないと空き家の窓から見える小屋を爆発させると脅迫。この小屋には、楓が閉じ込められているんです。 ちなみにこの小屋は、浩一たちの場所から50メートルくらいしか離れていないように見えますが、浩一いわく「手前には谷があって、小屋に行くには30分はかかる」んだそうです。絶好の土地を見つけましたね。興三の心筋梗塞再発が心配……
観念した興三は、カメラの前で事件の真相を話すも、「部下が勝手にやった」「警察が事件を見逃しただけ」とこの期に及んで悪あがきをします。しかし、爆弾のボタンを押そうとする浩一を見て、「私が悪かった」とついに土下座。それでも、浩一は一度嘘をついた罰として、爆弾のスイッチをポチッ。小屋がゴーゴー燃えさかり、「これが俺が30年前に味わった地獄だよ」とキメゼリフをかまし、その場を立ち去ります。 自分の傲慢さのせいで楓が死んだことにビエンビエンと泣き崩れる興三。しかし、浩一は人を殺さない主義なので、当然、楓は死んでいません。浩一がそのトリックをネタばらしすると、隆に「そのためだけに、こんな大掛かりな……」とドン引かれてしまいました。 この直後、浩一を追う警察が到着。崖に追い詰められたところで突然、晃(安田顕)が登場し、浩一をナイフでブスリ! 浩一はそのまま崖から海に転落し、晃は現行犯逮捕されてしまいました。 しかし、これも浩一の計画通り。あらかじめお腹に雑誌を仕込んでおり、晃にわざと刺すよう命じていたとか。驚くことに、このことも隆は見破っていました。今日の隆は、日本の警察を超えたと言っていいでしょう。 浩一が海に落ちた後は、ユウジがボートで救出。浩一は隆に手術支援ロボットの設計データを笑顔で返却し、名前を変えてタイに戻っていきました。めでたし、めでたし。「大きな嘘」ってどれ?
って待てよ? 草なぎが『みんなのニュース』で言ってた「出演者みんなで一緒になってつく大きな嘘」って、どれ? 本当は最終回じゃないとか? ずっと藤木直人だと思ってた隆は、双子の兄のほうだったとか? 草なぎがすでにジャニーズから独立してるとか? それとも、「浩一は死んだ」という嘘でしょうか?「みんな」ではないものの、少なくとも浩一の詐欺仲間と仁科家の人間、あと多分守(?)が隠していますから……(違ったらすみません)。なんだか「みんな」という言葉に惑わされすぎて、『蒲田行進曲』的な大ドン返しを期待して勝手にハードルを上げてしまいました。『みんなのニュース』見なきゃよかった……。 まあ、それでも、浩一は30年前についた嘘を真実に変えることに成功しましたし、事件に関わった人間は罪ほろぼしができましたし、至極キレイなラストという印象。それに、復讐後の浩一は、もともと手を染めていた“ゴーゴーバー詐欺”に戻るという、視聴者も大満足の終わり方と言えるのではないでしょうか? まさに「1本満足ー!」って感じです。 ただ、一つ気がかりなのは、拘留中の晃に面会した楓が、浩一からプレゼントされた指輪(ゾウの毛入り)を捨てずに持ち歩いていたこと。楓はキスした相手とホイホイ婚約しちゃうような純粋な娘ッコですから、浩一をタイに探しに行っちゃうかもしれません。もしかしたら、“戦争シリーズ”の次作は、ハルカ(水原希子)と楓が浩一を取り合う『恋の戦争』かも!? (文=どらまっ子TAMOちゃん)また予告と違う……“最低”確実な月9『突然ですが、明日結婚します』フジテレビに巣食う病巣の正体
月9枠史上最低視聴率になることがほぼ確定した『突然ですが、明日結婚します』(フジテレビ系)第8話。最終回のひとつ前ですが、視聴率は6.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と低調なまま。全話平均で7%に届かない目算となっています。 前回のレビュー(記事参照)では、予告編で本編にないセリフを捏造していたことを指摘しましたが、今回も同様の事例がありました。 高梨あすか(西内まりや)と神谷さん(山崎育三郎)が居酒屋で並んで座っているシーンで、周囲の人間が「結婚すんだっぺ?」と質問し、あすかがうれしそうに「はい♪」と答えるシーンです。実際には、「結婚すんだっぺ?」に対しては神谷さんが「高梨さんは会社の同僚だよ」と答え、あすかが「はい♪」と答えた質問は「(神谷が)東京じゃカッコつけてんでしょ?」というものでした。質問に対して、別の答えを編集でつないでいます。 これ、前回より始末が悪いです。前回の捏造は、まだ会話として成立しているセリフをつなぎ合わせて「それらしく」見えるようにミスリードしただけですが、今回の「結婚すんだっぺ?」というセリフには、まったく必然性がありません。誰も、神谷とあすかが結婚するなんて言ってないし、そんな素振りも見せていない中、唐突に画面に現れた人物が、唐突に「結婚すんだっぺ?」と言い出したのです。 つまり、予告編に「結婚すんだっぺ?」というセリフを登場させるためにネジ込まれた人物の、ネジ込まれたセリフだったということです。予告が本編を侵食している。絵に描いたような本末転倒。当然、今回も予告と違う内容が放送されることになりました。 で、今回の内容はどんなだったかというと、本当に何もありません。前回のラストで海外に左遷される可能性が出てきたナナリュー(flumpool・山村隆太)が、あすかに「別れよう」と言って、今回は「別れました」で終わりです。新しい情報としては、ナナリューの左遷先がモスクワであることと、神谷さんの故郷が栃木であることだけ。最後の数秒で、休日に神谷さんに呼び出されたあすかがおめかしして出かけていましたが、特に期待感はありません。 では1時間にわたって何が行われていたかというと、「自分の気持ちにウソをついて好きな女と別れるイケメン優しい」だとか「左遷を誰のせいにもしないイケメン爽やかで偉い」だとか「栃木弁がついつい出ちゃうエリートはいいヤツ」だとか、そういう、もう使い古されて根腐れしてそうな保守的思想に基づいたステレオタイプの、無意味な、まるでシナリオセンターの例題みたいな会話が時間を埋めていくだけでした。 なんかね、あれです。ミュージックビデオとかカラオケ映像の、音楽が入ってないやつという感じ。で、映ってる人が何か意味ありげなやり取りをしている感じ。毎週毎週、そんな感じ。いよいよ次回は最終回! えーと、冒頭の「予告と本編が違う」問題についての余談なんですが、2012年に公開された『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』という映画があります。大ヒットシリーズですし、覚えている方もいると思いますが、この映画の予告編の最後で、銃声にかぶせて青島俊作(織田裕二)が倒れ、そのシーンに「さらば、青島。」とテロップが入るカットがあるんですね。 『THE FINAL』だし、いかにも青島の殉職を想像させるカットですが、実際に劇場で見たら、青島がただ疲れてコケちゃっただけで、銃声なんて鳴ってませんでした。まあ、昔からフジテレビはそういうことをやってたという話なんですが、この『踊る』の制作トップって、今フジの社長やってる亀山千広プロデューサーですからね。あー。なんとも。 (文=どらまっ子AKIちゃん)フジテレビ系『突然ですが、明日結婚します』番組サイトより
『山田孝之のカンヌ映画祭』第10話 “大女優”長澤まさみは「脱ぐ」のか!? 山田孝之、決死の説得で……
山田孝之がカンヌ映画祭最高賞目指して、監督・山下敦弘や周りを巻き込み、自分勝手に突き進む。そんな、どこまでがドキュメンタリーなのかわからない「ドキュメンタリー風」番組。 これまで、芦田愛菜に殺人鬼役やらせたり、大手に出資してもらえなくて山田のただのファンの社長に数千万出資させたり、カンヌ常連監督・河瀬直美に、カンヌに寄せたあざとい映像を見せて叱られたり、前科者役を探すのに本物の前科者を集めてオーデションしかけたり(結局、可能性が高いだろうということで「無職」の人から探すことに譲歩)、村上淳に首吊り特訓させておいて歌が下手だと即日解雇したり、とにかく「どうかしちゃってる山田」を堪能させてくれた。 そして前回のラスト、打ち合わせ中に突然、長澤まさみが現れた……! それは、またしても勝手に決めた山田が、母親役として呼び寄せていたのだった。 「第10話 長澤まさみ 悩む」を振り返りたい。 長澤は芦田の母親役ということしか聞いていないらしく、山田とも久々だし、芦田とも共演してみたいとの思いでやってきたらしい。まだ詳しくは何も知らぬ彼女に、簡単なあらすじと特殊な映画の撮影方法が説明される。 あらすじとしては、父親と娘・らいせ(芦田)を殺しかけた母親・さちこ(長澤)と、その愛人・北村(オーディションで選んだ渡邊さん)に、奇跡的に助かったらいせが復讐を遂げる物語だ。 そして、その撮影方法とは、奇才漫画家・長尾謙一郎による十数枚からなる絵からイメージして、台本などなしで撮影に挑むという山田流。絵を「読んで」おくように言われ、思わず「読む?」と問い返してしまう長澤。 ■ちゃんと演出をする山下 問題は長尾の描いた最後の絵、狂い死に、裸のまま水死体となった母親・幸子。これをどう描くかをリハーサルしながら長澤を交えて作っていくらしい。 役の気持ちを問う芦田に「自分を産んでくれた育ててくれた母を、もう自分は殺すと決めてる。その気持ちが悲しい」と演出する山下。 よく考えたら、この番組始まって以来の山下のプロフェッショナルな一面だ。いつも演出や決定は山田に奪われており、これが本職としての山下の姿なのだが、普段ただの子分のようなダメ男イメージがすっかり染み込んでいるので、こうしたちゃんと「できる」姿を見せられると、ついきゅんとしてしまう。「ダメに思わせておいて、実は最後にちゃんと出来る」マギー(司郎)一門の手口である。 ■長澤まさみのすごさ 芦田に殺されかかった長澤が、恐怖に追い込まれ狂ってしまう演技。「狂い死ぬ」というのがキーらしい。 「私は何も悪くない! 私は何も悪くない!」 こんなこと言ったら失礼だが、その芝居がさすがなのだ。編集されているとはいえ、直前までの漠然とした打ち合わせや、ふわーと現れた雰囲気を見ているだけに、いきなり役を仕上げ、具体的に演じる役者のパワーをはっきりと感じる。先ほどの山下もそうだが、やはりプロの仕事を、プロのレベルでこうやって見せてくれるあたり、実にまっとうな「ドキュメンタリー」である。 金を出したので現場をうろうろしてる出資者の稲垣さん(ガールズバー経営)も、これを間近で観れるとはいい買い物だったはずだ。せめてそうあってほしい。 長澤の演技を絶賛する山下と山田。「見えましたよね」これはいい作品になるのではといった空気が広がる。 ■脱ぐのか、脱がないのか? ここで、先日の「前科者」オーディションで見事愛人の北村役を勝ち取った、渡邊元也(エロ漫画家)が到着。刺殺されてるのに「イテテテテテテテテ」と、まるで緊張感のない珍演技で相手役の芦田も笑ってしまうほどだったのだが、なぜか合格し、長澤と挨拶など交わしていやがる。長澤の輝けるキャリアの中で、最弱の相手役だろう。体育座りしてて長澤を見ながら発した「映画観てるみたい」とは正直な気持ちだろう。 しかし、ここで問題が。 ベッドシーンのリハーサルをする直前、山田と山下の会話から「今日は脱がせたらダメ」などとの内容が漏れて聞こえてくる。思わず「質問なんですけど、なんかこう、そういうシーンって、見えない感じ……ですよね?」と長澤が問う。 しかし、山田と山下は、「体がですか?」「見えない?」「プライド……?」とピンと来ていない様子。ついには長澤に「局部みたいなものが……」とまで言わせる始末。長澤は、全裸の絵を見て、あくまでイメージだと思っていたらしい。 しかし山田は「状況的に着衣ではない」「隠しはしないですよ?」と、断言する。視聴者は、この現場では彼が決めたことが絶対なのを知っている。そんなブルドーザーのような山田と、「やっぱ気になりますうー?」と抜かす無神経・山下の波状攻撃。 「そうなんですねー……」と困りながら言葉を選ぶ長澤と、その横で頷く、相手の素人・渡邊。まさか、自身初のフルヌードの対戦相手が素人のエロ漫画家だとは、夢にも思わなかっただろう。渡邊の目は怖いほど真剣だ。芝居下手なのに。 「ここまでストーリーがわからない中で、それ(ヌード)が必要なのかわからない」 長澤も判断しかねている感じだ。いや、おそらく「なし」なのだろうが、「今すぐには(返事は)難しいかなぁ……」と消極的だ。それはそうだろう。変な深夜番組の、変な映画で、変な顔の素人が相手だ(失礼)。これで引き受けでもしたら、それこそ長澤が変だ。 「今、この場では回答はできないかもしれない」と申し訳なさそうに答える女性マネジャーに、山田は「あー、それか」と吐き捨てる。意味ありげに「持ち帰って・社内で・話し合って・みたいなことですか?」と、さらに確認する。 山田は、所属する事務所に、どんな仕事をやるかの選択・判断は、山田自身に委ねさせてもらっていると『山田孝之の東京都北区赤羽』の中で語っていた。それは、今回の「長澤」という事例だけでなく、この手の回答を、かつて何度となく見てきたであろう。それは長澤どうこうではなく、一部の役者や事務所や映画会社、ひいては旧態依然とした業界の悪しき慣習などに対する苛立ちの蓄積を表しているようにも見えた。 ■エロ漫画家・渡邊という男 山下は、カンヌのために「魂」を込めたいと、長澤に全部出してほしいと説得する。 その流れで「もちろん渡邊さんも全部出すでしょ?」と目の前にたたずむ素人の決意までも引き合いにだすが、長澤はピンときていない。当たり前だ。長澤を抱ける千載一遇のチャンスだからか、とっさに「もちろん脱ぎます」と即答する素人・渡邊。 しかし、渡邊が火だるまで殺されるシーンもスタントなしでやるんだと「初耳」の決定事項を聞かされ、目を丸くする。エロにつられて安請け合いしたら、火だるまにされるという、もはやおとぎ話。 長澤と全裸で芝居することも「初めて聞いた」はずなのに、火だるまを聞いたときだけ「初めて聞いたんですけど」と食ってかかる姿は、煩悩の塊。さすがエロ漫画家。 山下は、さらりと最後に爆死することまで付け足し「これできたら、スタントマンの仕事とかめっちゃくるかも」と余計なリクルートを斡旋する。細かった渡邊の目はリアルな「死の危機」を耳にして以来、ずっと刮目している。ちなみにこのやり取りの最中の、長澤の目は死んでいた。かわいそう。 ■あの手この手で「脱がせ」にかかる! 長澤が脱ぐのに抵抗がある理由として「昔はいいと思っていた」が「大人になって見え方が美しいものなのか?」と自分で疑問があると言う。 一旦返事を持ち帰ることになった長澤に、例の絵を全て渡すが、おそらく断るのを決めているだろう長澤は気まずそうだ。 後日、東宝に場所を移しての打ち合わせ。ここで、長澤 VS 山山コンビの激しい脱がせの攻防が繰り広げられる。 まず、「全裸が必要条件の一番だと言われたらお断りした方がいいのかも」と先制パンチを繰り出す長澤に、 ・一番ではない。一番は気持ち。(山田) ・この前のリハを見て逆に服が邪魔だと思った。(山下) と、やり返す2人。徹底抗戦のかまえ。 映画の規模の大きい小さいでは決めているわけではないと長澤が断言する。では理由は何か。 山下が仕掛ける。見えて当然のシーンでも無理に隠す日本映画を不自然に感じたことないか? それを「僕ら」で変えていきたいんだと、続く日本映画のために、パイオニアとして先陣切ってやってやるんだと、大義をちらつかせる。 さらには「俺も現場で全裸で演出してもいいですよ」と、長澤にとってどうでもいいことを言い出す。長澤は、先日の渡邊が火だるまになるのを聞いたときと同じ顔だ。 どさくさに紛れて「カンヌって、そういうやり方らしいんですよ?」と結構な嘘まで言っていた。 普段、山下を困らせてばかりの山田も「日本だとそういうのないから」「こっから先、(映画の)誤魔化しがきかなくなる」「脱ぐことで強さ・気持ち・表情が出る」と、かつてないほどの協力体制。北風と太陽が手を組み、なりふり構わず女性を脱がそうとしているような必死さだ。 さらには「一瞬」「ちらっと」「片方」など、一口アイスをもらおうとしてる子どものような言葉を口にして、長澤に怪しまれてしまう。 ついには、「僕らは男として長澤さんの裸を見たいわけじゃなくて、映画を作る上で、さちこに脱いで欲しいんです」と余計に怪しい言葉まで口にしてしまう。言えば言うほど、脱がせたい感があふれる2人。 結局「なんか身体だけなのかなーって」と、ますます長澤に警戒されてしまうはめに。がんばれ2人とも! ・リアルな丸見えな感じだと引くのでは? 内容が頭に入らないのでは? ・「今の私が脱ぐとストーリー関係なく、そこだけしか注目されないということがわかったから」「今やるべきことではないと思う」 以上の理由を口にする長澤の決意は固そうだ。 ■全裸→ナレーションに変更 話し合いを終え、席を立つ山下の「じゃあ」という言葉に、もう降板するつもりの長澤は「すいません」、山下は「よろしくお願いします」。噛み合わない。 直後、「こうして、私が映画に出演することはなくなりましたが、流れでこの番組のナレーションは引き受けることになりました」との経緯が長澤本人の声で説明される。まさか裸と引き換えのナレーションだったとは。しかし残念。 そして、長澤の代わりは巨大な「像」を使い、それを「さちこ」として撮影することに。その「像」のビジュアルはおそらく長尾作で、巨大な球に近い全裸、その乳首から水が噴き出してるという前衛的なもの。 「これをいじると、また違うって言い出すから」と、この通り忠実に再現するように助監督に発注の指示を出す山下。山田を見越してのことなのは言うまでもない。 そしてついに、8月29日クランクイン当日を迎えたところで次週へ。 次週は「第11話 芦田愛菜 決断する」 ふざけつつも、「もしも長澤まさみが知り合いに無理なヌードをお願いされたら?」という、よくできたドキュメンタリーを見せてくれた今回。クランクイン5日前にする作業とは思えないが、いよいよ撮影が始まる。 あのまま、村上淳や長澤まさみが出演していたら、十分メジャーでも勝負できそうな豪華さなのだが、山田はそれをよしとしなかった。それを蹴ってでもこだわった内容。果たして映画は完成するのか? 5月の「カンヌ」は期待していいのか? いよいよ残りあと2回。 (文=柿田太郎)テレビ東京系『山田孝之のカンヌ映画祭』番組サイトより
イカレポンチなマサオに泣かされる『A LIFE~愛しき人~』14.7%で、いよいよ最終回へ
日曜劇場『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)は最終回前の第9話。視聴率は14.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と前回より1.0ポイント下げていますが、裏のWBCが超オモシロ試合で25%以上(中継5時間の平均で!)も獲ってますので、まあ大健闘かなという感じです。 前回は、マドンナ深冬(竹内結子)の脳腫瘍を夫・マサオ(浅野忠信)と元カレ・沖田(木村拓哉)のどっちがオペするかでモメにモメたところまで。もう、すぐにでも結論を出して切らなきゃいけない状況でしたが、深冬が腫瘍から出血したことで、逆に3週間の猶予ができました。 これにより、マサオにもしっかり準備期間が与えられることになり、また沖田にも「実父の手術でミスをした」という事実から立ち直る時間ができました。 この間に、2人はそれぞれ意味深いオペに臨むことになります。 沖田の患者は、急患で運ばれてきた中年女性。複雑な症例で、他の病院では処置のしようがなく、いわゆる“沖田にしか切れない”患者です。聞けば、母ひとり子ひとりなんだそうですが、この患者の息子の小学生が、実に厄介なことを言い出します。 失敗したばかりの沖田に「絶対失敗しないですよね」とプレッシャーをかけるのは、まだ序の口。どこで聞いてきたのか「この病院にはベルギーの王様の家族を切った医者がいるそうじゃないか」「偉い先生はお金持ちじゃないとやってくれないのか」と、やけに医療現場について精通している小学生・知樹くん(藤本飛龍)。はては「一億円」の借用書を手書きで作ってきて、「ベルギーの先生に渡してくれ」と沖田に迫ります。沖田こそ、その“ベルギーの先生”なわけですが、沖田は特に名乗り出るでもなく手術を成功させました。 沖田が医者を志したのも、母親を病気で亡くした悔しさからでした。だから、知樹くんの気持ちも痛いほどよくわかります。手術を前に珍しくイラついていた沖田でしたが、後輩の井川先生(松山ケンイチ)や父・一心(田中泯)にたしなめられて、ひとりひとりの患者に対して、あらゆる雑念を捨てて一途一心に準備をする大切さを再確認。深冬の手術に向けて、メンタルを整えることができました。 一方、マサオです。ここまでイカレポンチな面ばかりがクローズアップされてきたマサオでしたが、実は日本でも指折りの脳神経外科医でした。院長のもとに持ち込まれた難しい脳腫瘍の患者を、新しいアプローチで手術することになります。この患者というのが現役の厚生労働大臣だったこともあり、大きなプレッシャーがかかりつつも、成功すれば一気に病院の名を上げるチャンスでもあります。 こちらは、さしたる山場もなく、あっさり成功。天才・沖田も「すげえよ」と認めざるを得ない、見事な腕前です。そしてマサオは、妻・深冬に「俺がやる」と告げることになります。 これ、一歩引いて見ると、マサオが切る流れなんですよね。沖田が「すげえよ」と認める通り2人の腕前が同等なのだとしたら、マサオこそ深冬を切るのに相応しい人物として描かれてきているんです。 妻の脳に腫瘍を見つけてしまう。「家族は切れない」という大前提がある。そこに幼なじみの信頼できる沖田が現れ、マサオは沖田に手術を託すことにする。深冬は沖田の元カノで、自分が謀略を駆使して奪って妻にしたという経緯に後ろめたさもある。でも、実際に妻の頭を切ることを想像したら、気が狂いそうになっちゃう描写もありました。 しかしそんなマサオが目の当たりにしたのは、天才・沖田でもやはり家族の手術をすればミスが起こるという事実でした。幸い、術式は沖田が考えてくれたし、3週間の準備期間もできた。大臣の手術という、ものすごくプレッシャーのかかる仕事も、難なくやってのけた。自信も取り戻した。 「やはり、愛する妻は自分が救いたい」 と思うのは、ごく自然な心理だし、ここまで積み重ねたドラマのクライマックスが与えられるべきは、やっぱりマサオに見える。 でも、そうはいかない。なぜなら、沖田が、木村拓哉が、この作品の主人公だからです。こういうことって、脇の登場人物を丁寧に描けば描くほど、しばしば発生してしまう問題なんです。特に『A LIFE』は前半、主人公・沖田に変化がないために、マサオや井川先生、オペナース柴田さんに多くのエピソードを振ってしまったおかげで、キャラクターの掘り下げという面で、結果的に沖田よりマサオのほうがずっと深く、視聴者にアピールされてしまっているのです。 それでも、退場していただくしかありません。脇役は、脇役に甘んじていただかなければならない。ここで、マサオはイカレポンチな行動のツケを払わされることになります。かなり強引ではありましたが、外科部長・羽村(及川光博)と、ヤリ捨てられた不倫相手・榊原弁護士(菜々緒)が結託して、院長にマサオの悪事をチクることになります。 一方、マサオは深冬からも「私のオペは、沖田先生にお願いしたいです」と告げられます。マサオは、これに逆上します。 「なんでカズなんだ! え!?」 「カズは腕がいいからか?」 「カズのほうが信用できるからか? え?」 「信頼できるのがカズだからか?」 「失敗してもカズなら殺されてもいいからか?」 これまで、ギャハハと笑い飛ばしてきた浅野忠信の大仰芝居でしたが、今回ばかりは笑えなかったなー。マサオのマサオなりの悔しさが刺さってきて、泣けちゃったなー。 マサオは、深冬がその前夜、痺れの出ている手で「15歳になった莉菜へ」という手紙をしたためていたことを知りません。深冬は死を覚悟して、遺書を書いていたのです。そして、まだ幼な子である莉奈ちゃんと、こんな会話を交わしていました。 「ねえ莉菜、お父さん(マサオ)のこと好き?」 「うん、大好き」 「そうだね、大好きだね」 深冬は深冬なりに、莉菜の大好きなお父さんであるマサオに「切らせるべきではない」という判断をしていたということです。必死にそれを伝えようとする深冬ですが、マサオは聞く耳を持つことができません。 さらに悪いことに、羽村と榊原にマサオの「乗っ取り計画」を知らされた院長(柄本明)がやってきて、マサオをクビにしてしまいます。 最終回を前に、がっつりマサオに感情移入してしまった今回。結局深冬の手術は、そりゃキムタクがやることになるんでしょうけれども、マサオにもささやかな救いが訪れてほしいな、と思った今回でした。 というわけで、『A LIFE』も残すところ、あと1話。揺れ動くマサオ、一人前の外科医に成長していく井川、もちろん深冬の手術の行方も含めて、内容盛りだくさんな最終回になりそうです。楽しみ~。 (文=どらまっ子AKIちゃん)TBS系『A LIFE ~愛しき人~』番組サイトより
視聴率上昇! テレビ朝日系『就活家族~きっと、うまくいく~』が示した“家族像”
大団円を迎えたテレビ朝日系『就活家族~きっと、うまくいく~』。9日放送の最終回の視聴率は、11.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、有終の美を飾る数字として申し分ないでしょう。 転落劇を続ける富川一家。しかし、逆境の中、懸命に社会に再チャレンジする姿に、強い家族愛を感じ、涙がポロリ……。そんな同ドラマの術中にハマってしまった筆者ですが、最終回もきっちりレビューしていきますよ。 前回、離婚が決定的となった富川洋輔(三浦友和)と、妻の水希(黒木瞳)を引き合わせ、離婚を回避させようとする栞(前田敦子)と、光(工藤阿須加)は、家族で食事をしようと誘います。しかし、自らを社会復帰に導いた“唯一の友人”天谷五郎(段田安則)への恩を返そうと引き受けた仕事と重なり、洋輔は結局食事の場へ顔を出すことはなく、離婚は決定的かと思わせたまま放送は終了。 さて、今回は家族それぞれが最後まで抱える問題を、インドでの社長就任の打診を受けたことで誇りを取り戻し、“無敵の中年“となった洋輔が鮮やかに解決していきます。 娘・栞と真壁雄斗(渡辺大)との結婚話は、進展がないままです。栞が真壁を連れて自宅にやってきたとき、価値観の違いなどから、洋輔と真壁は言い争いになります。その後、真壁が栞とは別の女性といるところを洋輔は目撃。その女性に駆け寄り、汗はダラダラ、鼻息荒く「あの男性は、あなたとはどういった関係なんでしょうか?」と洋輔は詰め寄ります。怖すぎ。 かくして、真壁の浮気が白日の下に。真壁は悪びれる様子もありません。「そんな男にすがる自分は、なんて情けない」と、栞は真壁と別れることを決めました。 国原耕太(新井浩文)の長年の夢である福祉事業に誘われていた光。一方で洋輔は国原に資金の援助を迫られています。国原から提供してもらった家で生活している光ですが、アルバイトをしている経済誌の編集部で、就活塾の特集を組むことが決定し、恩師でもある国原の悪事を洗い出すことに。 この嘘だらけの国原にひとつだけ真実がありました。国原が福祉事業を始める理由です。「妹に障害があったから」という、その理由を洋輔は、作り話だと思っていました。しかし、国原から借りている家から出てきた写真に、幼いころの国原と妹の姿がありました。そこには、車椅子に座る妹と国原の姿が。国原の妹は、軽度の障害であったために施設に入れず、片親の母親が世話をしながら仕事をし、一家を養っていたそう。無理がたたり、母親は病死。その後、国原は妹も亡くしています。 光は、苦悩します。取材により国原の悪事を把握しつつも、感謝の気持ちがあるからです。取材記事が出れば、憧れの編集部での正社員雇用が待っています。しかし、恩師の夢を潰してしまう。この2つに1つの選択の答えを導いたのは、またもや洋輔でした。 光の書いた記事は掲載され、国原の悪事が世間の注目を集めます。国原が逮捕されるその日、光は国原に会いに行きます。そこで、洋輔が紹介した議員が、国原の福祉事業を引き継ぐことが決定したことを伝え、出所後の国原を手伝うと言いますが、国原は「お前はお前の道を進めばいい。もう俺みたいのに騙されるなよ」と言って連行されていきました。 そして、洋輔自身の問題でもある、水希との離婚。ところで、水希が洋輔に一番不満を持っていた点ってどこでしょう? 「いつも仕事、仕事で……」と水希が言うように、長い間家族との時間を持たなかったことです。 失業から一抜けした水希は、勤め先の生花店でトントン拍子で仕事を任されます。上記の問題で悩んでいた光と栞の話を聞く時間を作れませんでした。この状況に見覚えはないでしょうか? まさに、ドラマ冒頭の洋輔です。失業から再就職を経て、水希が担っていた家庭の立場を洋輔が体験し、洋輔が担っていた会社での立場を水希が体験したことで、この夫婦は初めて互いを理解できたともいえます。 子ども2人が抱える最大の問題を解決したのが洋輔だと知り、水希の中で気持ちが変わり、洋輔と水希は夫婦を続けることを決めるのでした。 インドでの社長の座を蹴り、洋輔が選んだのは、清掃業のアルバイト。かつてエリート社員だった洋輔からは、想像もできない仕事です。 そして、ローンで購入し、悩みの種だったマイホームで、再び家族として新たに生活を始める……というところでこのドラマはおしまい。 さて、前回のレビューでは「家族はいずれバラバラになるものよ」という言葉から、水希は”新しい家族観”の代弁者であるとしました。でも結局最後は、洋輔のような”旧来の家族観”に取り込まれていくという構図で終わります。一方で、ラストのシーンで家族が集結し、そこで洋輔が「じゃあ、またここで家族で……」と遠慮がちに再び一家4人で生活することを確認する場面があって、これは“旧来の家族観”が“新しい家族観”を許容するシーンでしょう。世代間によって、家族のあり方があり、「これが正しい家族だ!」と明白な言及を避け、視聴者それぞれの「家族像」に寄り添う結末だと言えそうです。 就活、就職難、貧困、格差、性差など昨今の数多ある社会問題を取り扱い、その上で家庭、家というシステムを使ったすばらしい作品だったと思います。 (文=どらまっ子HAYAちゃん)テレビ朝日系『就活家族~きっと、うまくいく~』番組サイトより
視聴率上昇! テレビ朝日系『就活家族~きっと、うまくいく~』が示した“家族像”
大団円を迎えたテレビ朝日系『就活家族~きっと、うまくいく~』。9日放送の最終回の視聴率は、11.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、有終の美を飾る数字として申し分ないでしょう。 転落劇を続ける富川一家。しかし、逆境の中、懸命に社会に再チャレンジする姿に、強い家族愛を感じ、涙がポロリ……。そんな同ドラマの術中にハマってしまった筆者ですが、最終回もきっちりレビューしていきますよ。 前回、離婚が決定的となった富川洋輔(三浦友和)と、妻の水希(黒木瞳)を引き合わせ、離婚を回避させようとする栞(前田敦子)と、光(工藤阿須加)は、家族で食事をしようと誘います。しかし、自らを社会復帰に導いた“唯一の友人”天谷五郎(段田安則)への恩を返そうと引き受けた仕事と重なり、洋輔は結局食事の場へ顔を出すことはなく、離婚は決定的かと思わせたまま放送は終了。 さて、今回は家族それぞれが最後まで抱える問題を、インドでの社長就任の打診を受けたことで誇りを取り戻し、“無敵の中年“となった洋輔が鮮やかに解決していきます。 娘・栞と真壁雄斗(渡辺大)との結婚話は、進展がないままです。栞が真壁を連れて自宅にやってきたとき、価値観の違いなどから、洋輔と真壁は言い争いになります。その後、真壁が栞とは別の女性といるところを洋輔は目撃。その女性に駆け寄り、汗はダラダラ、鼻息荒く「あの男性は、あなたとはどういった関係なんでしょうか?」と洋輔は詰め寄ります。怖すぎ。 かくして、真壁の浮気が白日の下に。真壁は悪びれる様子もありません。「そんな男にすがる自分は、なんて情けない」と、栞は真壁と別れることを決めました。 国原耕太(新井浩文)の長年の夢である福祉事業に誘われていた光。一方で洋輔は国原に資金の援助を迫られています。国原から提供してもらった家で生活している光ですが、アルバイトをしている経済誌の編集部で、就活塾の特集を組むことが決定し、恩師でもある国原の悪事を洗い出すことに。 この嘘だらけの国原にひとつだけ真実がありました。国原が福祉事業を始める理由です。「妹に障害があったから」という、その理由を洋輔は、作り話だと思っていました。しかし、国原から借りている家から出てきた写真に、幼いころの国原と妹の姿がありました。そこには、車椅子に座る妹と国原の姿が。国原の妹は、軽度の障害であったために施設に入れず、片親の母親が世話をしながら仕事をし、一家を養っていたそう。無理がたたり、母親は病死。その後、国原は妹も亡くしています。 光は、苦悩します。取材により国原の悪事を把握しつつも、感謝の気持ちがあるからです。取材記事が出れば、憧れの編集部での正社員雇用が待っています。しかし、恩師の夢を潰してしまう。この2つに1つの選択の答えを導いたのは、またもや洋輔でした。 光の書いた記事は掲載され、国原の悪事が世間の注目を集めます。国原が逮捕されるその日、光は国原に会いに行きます。そこで、洋輔が紹介した議員が、国原の福祉事業を引き継ぐことが決定したことを伝え、出所後の国原を手伝うと言いますが、国原は「お前はお前の道を進めばいい。もう俺みたいのに騙されるなよ」と言って連行されていきました。 そして、洋輔自身の問題でもある、水希との離婚。ところで、水希が洋輔に一番不満を持っていた点ってどこでしょう? 「いつも仕事、仕事で……」と水希が言うように、長い間家族との時間を持たなかったことです。 失業から一抜けした水希は、勤め先の生花店でトントン拍子で仕事を任されます。上記の問題で悩んでいた光と栞の話を聞く時間を作れませんでした。この状況に見覚えはないでしょうか? まさに、ドラマ冒頭の洋輔です。失業から再就職を経て、水希が担っていた家庭の立場を洋輔が体験し、洋輔が担っていた会社での立場を水希が体験したことで、この夫婦は初めて互いを理解できたともいえます。 子ども2人が抱える最大の問題を解決したのが洋輔だと知り、水希の中で気持ちが変わり、洋輔と水希は夫婦を続けることを決めるのでした。 インドでの社長の座を蹴り、洋輔が選んだのは、清掃業のアルバイト。かつてエリート社員だった洋輔からは、想像もできない仕事です。 そして、ローンで購入し、悩みの種だったマイホームで、再び家族として新たに生活を始める……というところでこのドラマはおしまい。 さて、前回のレビューでは「家族はいずれバラバラになるものよ」という言葉から、水希は”新しい家族観”の代弁者であるとしました。でも結局最後は、洋輔のような”旧来の家族観”に取り込まれていくという構図で終わります。一方で、ラストのシーンで家族が集結し、そこで洋輔が「じゃあ、またここで家族で……」と遠慮がちに再び一家4人で生活することを確認する場面があって、これは“旧来の家族観”が“新しい家族観”を許容するシーンでしょう。世代間によって、家族のあり方があり、「これが正しい家族だ!」と明白な言及を避け、視聴者それぞれの「家族像」に寄り添う結末だと言えそうです。 就活、就職難、貧困、格差、性差など昨今の数多ある社会問題を取り扱い、その上で家庭、家というシステムを使ったすばらしい作品だったと思います。 (文=どらまっ子HAYAちゃん)テレビ朝日系『就活家族~きっと、うまくいく~』番組サイトより
日本テレビ『東京タラレバ娘』自己最低……榮倉奈々の妊娠展開で思い出される、あの“月9”
当初は「生々しい!」「心に刺さりまくり!」と好評だったものの、最近は原作にないシーンのせいでキラキラ恋愛ドラマ感が強まってきた『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)。8日放送の第8話の平均視聴率は、自己最低の10.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)でした。 そういえば、原作を連載中の漫画誌「Kiss」(講談社)のAmazonレビューが荒れてますね。どうやら、表紙におもいっきり『東京タラレバ娘』のイラストが載っているにもかかわらず、休載だったようです。一応、同誌の公式サイトでアナウンスされていますが、まあ見ませんよね。 休載の理由は、原作者が生レバーに当たったことによる入院とのことですが、レビュー欄の「発売4日前の編集部長の公式ブログで息子の大学合格を発表するよりも、変更点をもっとアナウンスしたほうが」という攻撃が、読者のショックを物語っています。それほどに、『東京タラレバ娘』が読みたくて仕方なかったんでしょうね。 原作といえば、東村アキコ先生が夫のファッションデザイナーと離婚調停中との記事が、「FLASH」(光文社、3月14日号)に掲載されました。ネット上では「漫画では上から目線で偉そうなこと言ってるけど、自分はどうなんだ」なんてバッシングを受けているようです。あらら……。 さて、今回もあらすじを振り返りましょう。
30歳は「ゆっくりしている時間なんてない」のか?
前回、早川(鈴木亮平)と酔った勢いでキスをし、恋の予感に胸を躍らせる倫子(吉高由里子)ですが、さらに、久々の連ドラの脚本の仕事まで舞い込んできました。 倫子が制作会社の担当者と打ち合わせするシーンでは、不意打ちの井上晴美が登場! そうです、あの丸坊主ヌード写真集でおなじみの井上晴美ですよ。どうやら、地上波の連ドラ出演は、2008年放送の昼ドラ『ラブレター』(TBS系)以来のようです。 倫子は、途中、早坂からキスのことを謝られ、しょげる場面もあったものの、最後には早坂から「倫子さんと、一歩進みたい」と告られ、交際がスタート。「僕たちのペースで、ゆっくりやっていきませんか?」とのほほんと告げる早坂に、倫子は「ゆっくりなんてイヤです。早く次に進みましょう。私たち、ゆっくりなんてしてる時間、ないですから」と抱きつき、もうガンガンです。 この「ゆっくりなんてしてる時間ない」ですが、30歳過ぎた視聴者からすれば、「30歳ごときで、何を焦ってるんだ」って感じでしょうね。原作の33歳という設定から、3歳引き下げた弊害が、ここで地味に顔を出した印象です。 一方、バンドマンの涼(平岡祐太)の“セカンド女”をずるずる続けている香は、1カ月以上、生理が遅れていることに気付き、どんより。小雪(大島優子)がダッシュで妊娠検査薬を買ってくるも、「もし陽性で、涼ちゃんが少しでもイヤな顔したら、終わりだよね……」と、一向に箱を開けようとしません。 その後、涼が香のバッグに妊娠検査薬が入っていることを発見。すると涼は、「ちゃんとするよ。責任取るよ」と、まさかの“出産OK”。この反応を見たことで、香は妊娠検査薬を使うことを決心します。 しかし、検査しようとした瞬間に生理が。これを涼に告げると、「よかったー! マジ焦った」「よく考えたら、父親になる覚悟ないわ」と態度がガラリ。それでも涼に会いに行こうとする香を、たまたま居合わせたKEY(坂口健太郎)が「行くな」と引き止め、香は別れることに成功しました。 今回は、香里奈主演の月9『私が恋愛できない理由』(フジテレビ系)といろいろ被りすぎていて、モヤッとボールを投げ込んだ人も多かったはず。月9では、大島演じる派遣社員が、平岡演じる彼氏に会うたびにヤラれた挙げ句、生理が遅れて妊娠検査薬を購入。しかし、真子は「怖い」と言って一向に検査せず、「もう女なんてイヤです」と荒ぶった挙げ句、いざ検査したら陰性、という似たような展開だったんですよ。 それに、吉高や田中圭も出てたし、3人が女子会しまくりだったし……。そういえば、この頃の大島の演技、ほんとヘタクソだったな~。 それより、原作の香の名台詞「バンドマンはゴムをつけない」がカットされていましたが、これはドラマ版が生々しさを排除したさわやか路線を標榜しているという表れでよろしいでしょうか? 22時台の枠ですし、こういう直接的なセリフを残してもいいと思うのですが、もしや、バンドマンに配慮した? くわっ! もしかして、日テレ派の高視聴率バンド・TOKIOに配慮したとか!? 万が一そうなら、仕方ないですね……。 (文=どらまっ子TAMOちゃん)草なぎ剛『嘘の戦争』最終回目前で大どんでん返し! 市村正親のヨーグルトCMに驚愕!!
めまぐるしい展開を見せる元SMAP・草なぎ剛主演『嘘の戦争』(フジテレビ系、関西テレビ制作)の第9話。最終回目前の今回は、15分拡大版でした。 平均視聴率は前回から1.0ポイントダウンの10.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。安定はしているものの、なかなか跳ねませんね。みんな録画して見てるのかしら? と思いきや、「地上波録画視聴ランキング」(レグザクラウドサービス“TimeOn”関東地区、2月13日~19日)では、5位といまいち。阿部サダヲ主演『下剋上受験』(全てTBS系)をも下回るポイント数でした。 こんなに面白いのに、なんでみんな観ないのさ! フジテレビだから? 正直、もっと数字取ってもよかったと思うんですが……。 ※前回のあらすじはこちら さて、今回の復讐のターゲットは、家族を皆殺しされた浩一(草なぎ)を養護施設で育ててくれた守(大杉漣)。前回、六車(神保悟志)がトラバサミに挟まれながら、守が30年前の事件を知っていながら、警察に言わなかったことを浩一にチクッたため、一瞬にして浩一の敵となってしまいました。 しかし、相棒のハルカ(水原希子)は、恩人すらも地獄に落とそうとする浩一に幻滅。今回は非協力的です。 浩一は早速、弁護士に成りすまし、守の娘・由美子(国仲涼子)の元へ。守が離婚して以来、2人は音信不通。由美子は、自身の誕生日やクリスマス、正月にも家を開けていた守に対し、「捨てられた」と認識しているようです。 そんな由美子に、浩一は“守が振り込み詐欺に遭った”と嘘をつき、2人に再会の約束をさせることに成功。守は由美子と共に、由美子の婚約者の家族にあいさつすることになりました。何年も会ってないのに、いきなり他人がいるところで再会だなんて、由美子もチャレンジャーですね。 その日に向けて、カズキ(Sexy Zone・菊池風磨)に“コラ写真”を作るよう指示する浩一。第1話で五十嵐のパソコンからゲットした、タイ人とのニャンニャン写真の顔をすべて守に差し替え、プリントアウトしたものを婚約者の前でばら撒く作戦です。 過去には、ターゲットにドローンで“水をぶっかける”という地味な嫌がらせをしたこともある浩一ですが、今回もなかなか手作り感満載で楽しい復讐ですね。 しかし、浩一は守が持っていた由美子の写真の裏に、自分と同じ誕生日が書かれていることを発見。守が、実娘よりも浩一と一緒に過ごしてくれていたことを知り、コラ写真をばら撒けなくなっちゃいました。情から復讐を思いとどまるなんて、これは初めてのパターン! さらに、浩一は由美子に「長い間、お父さんを借りてすいませんでした」と頭を謝罪。ハルカには、「仁科興三、あいつで終わり」と、興三(市村正親)が最後のターゲットであることを宣言します。 そんな浩一は、退院したばかりの興三に対し、ニシナコーポレーションの粉飾決済を知っていることをチラつかせ、「謝罪会見を開け。30年前の嘘を公表しろ」と脅迫します。ああ、そんなことしたら、また白目剥いて倒れちゃうよ……。 興三は、しかたなくマスコミを集めて会見を開くも、30年前の事件には一切触れず、自社の粉飾決済を公表。責任を取るため会長を辞任すると発表し、「ある人物から脅迫を受けている」と明かします。 この会見をネットの中継で見ていた浩一は、ムギギ……となり、机をバーン! さらに、30年前の事件の証拠である音声データが、ユウジとカズキの裏切りにより、隆(藤木直人)の手に渡ってしまいました。 そこへ畳み掛けるように、警察が……。ニシナコーポレーションの子会社から2,000万円を騙し取った疑いで、浩一をしょっぴこうとしています。あわわ。 警察に見つからないよう、バーの倉庫的なところに身を潜めていた浩一ですが、腕が何かにあたり、金属的な何かが床にカーンと落ちたことで、警察に発見されてしまいます。天才詐欺師なのに、ケアレスミス! 全力疾走で警察から逃げる浩一の画で、第9話は終了。それにしてもさすが元SMAP、駿足です。 今回は、第3話の三輪警部補(六平直政)以来のほろっとするいい話でした。守のエピソードに、泣いた視聴者も多かったようです。 しかし、幼少期の浩一の誕生日を祝う守(たぶん30代)が、老けまくっていましたね。浩一の父親との若かりし頃の写真は“小ギレイなHIKAKIN”って感じでしたが、その後起きた事件が一気に老けさせてしまったんでしょうね……。かわいそう。 また、持病がある設定のため、ヨボヨボの演技を見せている市村ですが、明治「LG21 乳酸菌ダンス ひとりミュージカル編」の出演CMを見ると、そのキレのある動きにびっくりしてしまいます。そりゃあ元気なんですが、興三の演技が板につきすぎて、市村がミュージカルスターなのを忘れてしまうんですよね……。 そういえば、5日に藤木の公式Twitterで、マネジャーさんが「『嘘の戦争』がついにクランクアップしました!!藤木直人が『嘘の戦争』で最後に言った台詞は、 『一ノ瀬!!』でした。隆が今回一番口にしたであろう台詞で終わりました(笑)」と報告していました(ちなみに「一ノ瀬」は浩一の苗字)。 同作は、どのキャラクターにも魅力があり、それぞれに感情移入できる点が視聴者にウケているのだと思いますが、私の推しキャラはなんといっても隆。萌えキャラ的な立ち位置だと認識して見ていたので、浩一に騙されて目をまんまるくする隆が次回で見納めかと思うと、寂しさが込み上げてきます。 といわけで、あなたの推しキャラは誰ですか? 最終回のレビューもお楽しみに~。 (文=どらまっ子TAMOちゃん)







