イケメン2人に囲まれた中ボス・春風亭昇太の小物感に失望 ドラマ『小さな巨人』第4話レビュー

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TBS系『小さな巨人』番組サイトより
 7日に放送された長谷川博己主演の連続ドラマ『小さな巨人』(TBS系)の平均視聴率が13.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。前回の11.7%から1.8ポイントのV字回復を達成しました。GW効果の最終日でしょうか?  さて、まずは前回のおさらいを少し。警視庁芝警察署の刑事課長代理・香坂真一郎(長谷川博己)は、電子部品会社ナカタエレクトロニクスの社長・中田隆一(加藤晴彦)が、開発エンジニアの風見京子(富永沙織)から、防犯カメラ画像システムの新規開発データを奪い、自殺と見せかけて殺害したのではないかという嫌疑をかけます。  しかし、京子が死亡した日時、隆一にはバーにいたというアリバイ証言があります。香坂は、その証言者であるバーのオーナー・山本アリサ(佐々木希)と男性店員が、アリバイ偽装しているのではないかと睨みます。そして、捜査一課長付運転担当の山田春彦(岡田将生)の協力もあり、アリサたちの偽装工作を見抜きます。  捜査一課長・小野田義信(香川照之)から許可を取り付け、アリサの身柄を拘束するためにバーへと急ぐ香坂でしたが、そこにアリサの姿はありません。香坂は、小野田が隆一と、その父親で日本有数のIT企業ゴーンバンク社の社長・中田和正(桂文枝)と裏でつながり、捜査情報を漏らしているのではないかという疑いをもちます。そこで第3話は終了となりました。  ここから第4話がスタート。香坂は、小野田と中田親子が裏で接触しているという証拠をつかむため、隆一の殺人を和正が隠蔽工作している疑惑があることを、新聞記者にリークします。これにより和正が危機感を抱けば、事態収拾のために小野田と接触すると睨んだのです。  そして、香坂の狙い通り、小野田と和正は料亭で会合することに。香坂は小野田が予約を取った部屋の隣りで和正の登場を待ち構えます。しかし、小野田が待つ部屋の前まで来たところで、和正の携帯電話にメールが入り、それをチェックすると、和正は部屋には入らずにそのまま引き返してしまいます。つまり、和正への内通者は小野田以外にも存在するというわけです。  小野田と和正の密会現場を抑えられず、意気消沈する所轄の刑事たち。しかし、香坂はまだ諦めてはいません。隆一に殺害容疑があることを知ったアリサが、真相を聞き出すために隆一に接触しようとするのではないかと推測し、隆一を見張ることにするのです。  香坂のもくろみ通り、アリサは隆一の前に姿を現します。警察の目を恐れた隆一は、アリサを千葉県・館山にある潜伏先の別荘に連れ戻し、「あんまり俺に変な気、起こさせんな」と脅して去って行きます。その様子を物陰から見ていた香坂は、アリサに自首することを勧め、アリサはこれを承諾。その日のうちに芝署へと出頭することになります。  しかし、香坂は、捜査員たちがごった返す捜査本部で小野田に向かい、アリサが“明日”自首するという偽の報告を、わざと大きな声で伝えます。つまり、内通者を炙り出すためのトラップを仕掛けたというわけです。  香坂は山田を伴い、館山の別荘へ。暗い部屋の中、内通者の出現を待ち構えます。そして、パッと電気がつき、そこに現れたのは小野田……ではなく香坂の恩師である芝警察署署長の三笠洋平(春風亭昇太)でした。素直に観念するかと思われた三笠ですが、「99%の疑いがあっても、100%の確証がなければ意味がない」と居直り、「この私を敵に回すということは、警察組織全体を敵に回すことになる」と不敵な笑みを浮かべます。  三笠の言葉を裏打ちするように、捜査二課が所轄からアリサを強引に取り上げ連行。中田親子の背後に、警察組織の巨大な力があることをニオわせたところで第4話は終了となりました。  次回は、香坂が三笠の不正を暴いていく展開となるようです。『芝署 完結編』というテロップが流れていましたから、三笠は全10話放送される同ドラマのいわば中ボスといったポジションなのでしょう。その割に、三笠を演じる春風亭からは迫力が感じられず、小物感が否めません。共に身長が180cm以上あるシュッとしたイケメンの長谷川と岡田の間に挟まれた別荘でのシーンでは、その小柄な体が際立ってしまい、まるで追い詰められた宇宙人のようにも見えてしまいました。  その一方で、香川照之は相変わらずの濃厚演技を披露。料亭で香坂が見張っているのを見つけ、自分のことを内通者だと疑っているのか問いただすシーンでは、「この警視庁捜査一課長・小野田義信の目を見て答えろ!」と、仰々しいセリフ回しを披露していました。もうここまできたら最後まで今のスタンスで突っ走ってもらいたいものです。  さて、次週で芝署篇が完結するということで、今後、香坂の前にはどのような敵が現れ、奮闘していくことになるのか。注目していきたいと思います。 (文=大羽鴨乃)

『孤独のグルメ Season6』第5話 すわ、殺人事件か……!? 回転寿司で、濃すぎるゲストとタイアップまで!

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テレビ東京系『孤独のグルメ Season6』番組サイトより
 さて、今回もやってきました。深夜の飯テロ番組『孤独のグルメ Season6』(テレビ東京系)。今回の食材は回転寿司。  回転寿司といえば、やはり思い出すのは原作の神回。まあ、この作品に関しては原作はすべてが神回なのですが。今回は回転寿司がどのように扱われるのか……。期待と共にチャンネルを回しましょう。  ゴローちゃんこと井之頭五郎(松重豊)が営業にやってきたのは、世田谷区太子堂。これまた、なんか用がなければ東京都民でも近寄ることがなさそうな街。個人事業主のゴローちゃん。どんな小商いでも颯爽として訪れるフットワークの軽さが成功の秘訣です、多分。  さて、いざお店に入れば、中にいるのは山下リオ……が、泣いているという演出。ここで、いったいどんなシナリオなんだ? と、視聴者をドキドキさせようという狙いでしょうか。  しっかし、山下リオはかわいい。そして、泣いているリオはもっとかわいい……。制作陣はいろいろとわかっている人たちですね、相変わらず。  でも、仕事に来て相手先で人が泣いてたら、フツーにドン引きの反応ですよね。 「失礼しました……えーっなになに……」  OPを挟んで、物語は再開。こちらはステンドグラス店。どうも、ゴローちゃんが何かの発注に来た様子。そして、リオが泣いていたのは、映画を見て感動のあまりということ。  なるほど、お店は暇なのでしょう。  そんなお店で、昼日中からリオが見て泣いていた映画は『仁義なき戦い 広島死闘編』。共感を求めてくるようなリオの語りに、ゴローちゃんも苦笑いするしかありません。  そして、ようやく明らかになる今回の訪問の目的。うん、なんか冒頭からちょっと溜めが長い。溜めが長いということは、爆発力もいつも以上の予感。  今回ゴローちゃんが求めるのはフロアスタンド。大阪の分譲住宅のモデルハウスで扱うものだということです。  そこに店の奥からリオの祖父・若林豪が「あんた、釣り好き?」と現れます。この顔を見ると何か事件が起こりそうな気がしますが、なぜか、執拗にゴローちゃんを釣りに誘う若林。一方、リオはステンドグラス教室に誘うしで、ゴローちゃんも「なんなんだ、この人たち」と、苦虫をかみつぶすしかありません。  そんな時間を過ごせば、やってくるのは空腹。 「何を狙う、俺が釣り上げるべき食い物はなんだ」  ちゃんと、小芝居が伏線にはなっている絶妙なセンス。太子堂界隈のわんさかとある食い物屋を、ケモノのような目で物色したゴローちゃんは、ついに到達します。 「そうか、釣りとくればこれじゃないか」  首都圏の人にはおなじみの回転寿司チェーン「すし台所家」。 「座っているだけで回遊してくる魚を釣り放題だ」  さあ、原作でも「最後の2枚が……」と、ラストの満足感ある煙草で一服するコマが印象的だった回転寿司回。『事件屋稼業』をも彷彿とさせるハードボイルドな物語は、ドラマでどのように描かれるのか。  まず、湯飲みに描かれた寿司の絵を見て「随分かわいいな」などと、初めてでもない回転寿司に物珍しさを感じるゴローちゃん。いきなり、粉茶を入れすぎる大失敗。それに懲りたのか、ガリは「こんなもんかと」控え目に。 「よーし、今日はなんで口火を切るかな。順当にマグロからいくか……」 「赤身で小手調べだッ」  食べ物屋さんで「小手調べ」なんて言葉を使えるのも、ゴローちゃんくらいのものでしょう。 「うーん、回転らしいマグロ色だ。うん、美味い大丈夫」 「ふっ、うーん、これで120円は安い……」 「この店、アタリかも……」  いや、台所家は回転寿司の中でも、安くてうまさが際立つ部類のチェーンなんですよね、実際。アタリとかいっている場合じゃなくて常識ですよ、はい。  ポジション取りのミスに気づきつつも「遠慮なく注文してくださいね」の職人さんの声にホッとして、イカを注文するゴローちゃん。 「いつも行く寿司店とは大違いだが、酒も呑まない俺には、こっちのほうが気軽で居心地がいい」  ひそかに回らない寿司が標準となっている自分を自慢するゴローちゃん、いったい、誰に自慢を?  回転寿司でも丼もののメニューが増えていることを不思議に思いながら、まずは周囲を観察しつつ食べ進めるゴローちゃん。 「けっこう入ってるな、人気店なんだ」  次は鯖か鰺かと、一瞬悩むゴローちゃんですが、光りもの三種を見つけてさっそくオーダー。 「呑兵衛には昼呑み天国か……」 などと、今回はまた観察の時間が長め。まだまだ、音楽は通常モードで溜めの時間が続きます。  続くオーダーは真鯛の潮汁。その間にも隣の客が頼んだ鉄火丼がちょっと気になったりと、落ち着かないのがゴローちゃんです。 「胃が染みる、癒やされる……」 などと、周囲を観察していれば、そこには、あぶり大トロをオーダーする女性が。 「あの人、高い皿ばっかり……」 「値段に惑わされるな、己の直感を信じて……」  直感の注文の炙り穴子は正解。  そこに、隣の席の客が立つのですが、2人で1万6,800円。「そんなに食ったのか」と驚きながらも、なぜか決意を固めるゴローちゃん。  大赤えびはネタの大きさに四苦八苦しつつも満足。「これで300円で大丈夫か」となぜか、お店を心配する優しいゴローちゃんです。  そして、そろそろかかってくるエンジン。そのスタートは、まぐろ三種。 「回転寿司店の贅沢食い まぐろ三貫で580円」 と満足したつもりが、鉄火丼をおかわりする隣の客に驚きを。  で、ここで突然のインターミッション。かにサラダ軍艦を入れて、ここまで9枚。まだいけるということで、箸休めにもう一品は茶碗蒸し。 「茶碗蒸しは、いつだって優しい。お、銀杏もちゃんと入ってる」  そして、隣に新たな客・岡本麗が入ってきたのを合図にするかのように特上ウニを注文。しょうゆを垂らせば、特上ウニは極上ウニへ。  ならばと、次の注文をしようとしたところに「限定のトロハマチ入ります!」の声が。  なぜか、客がここぞとばかりにトロハマチを注文。  しかし、タイミングを逃してしまうゴローちゃん。ぜんぜん、トロハマチが来ません。そこで本領を発揮するのが、岡本麗。 「すみません、さっきから注文してるんですけど!」  なるほど『はぐれ刑事純情派』(テレビ朝日系)でおなじみの、押せ押せなオバサン役がここでも生かされているというわけか。この人、昔は日活ロマンポルノで縛られたり凌辱されまくってたんですけど、演技の幅広いな……。  そんな岡本、ちゃんとゴローちゃんの注文が通ってないのを職人に。 「困ったときはお互い様ですから」  この『はぐれ刑事純情派』的な親切もいいんですけど、今回はマダム風なキャラなので、妙にインパクトのあるマダム風な食べ方をしているのが、気になります。  ならば、次は胃袋の破裂までなにを、と思いきや、ゴローちゃん締めに入ってきました。 「回転寿司もいいもんだ」 「思いも寄らないネタが飛び出してくるし、楽しいメシも食えた」  ま、まさか、これで終わり? 「ふっ、楽しみすぎだろ」 と、周囲の客に対しての、なんかよくわからない優越感。  そして、会計しようとしたところに、入ってきたのはやたらにぎやかな濱田岳。というか、いきなり20時台のドラマ『釣りバカ日誌 Season2 ~新米社員 浜崎伝助~』とタイアップ。 「何がオススメですか?」 と聞く濱田に対して、岡本は口に物を含んだまま「トロハマチ」。  そして、濱田は真鯛の皿を何枚も取りながら…… 「真鯛か、釣りたかったな、釣りたかったな」  それぞれの役者が、これでもかと演技を繰り出すのですが、口に物を含んだまま「トロハマチ」という、泥臭さ全開の演技をできる岡本は圧倒的ではありませんか。  回転寿司店を舞台に、どんな展開になるのかと思いきや、ゴローちゃんがゲストの引き立て役という印象の強かった今回。インパクトのあるゲストとの絡みを上手に魅せることができるのも、松重ゴローならではの魅力でしょうか。  しっかし、あらためて「台所家はうまい」と感じることのできる回転寿司回でありました。 (文=昼間たかし)

沢尻エリカの母性不足は狙い通り!? 日テレ『母になる』で島田紳助もびっくりの母探し方法!

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 沢尻エリカと小池栄子の演技対決も注目されている『母になる』(日本テレビ系)の第5話。平均視聴率は前回から0.4ポイントアップの8.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)でした。  私生活ではどちらも子どものいない沢尻と小池ですが、劇中で母っぽさをビンビンに出してくる小池に比べると、沢尻の母ぶりは上辺だけの印象も。ただ、沢尻演じる主人公は、9年も子どもと離れていた役どころですから、むしろ母っぽさを抑えているのか……も……?  さて、今週もあらすじを振り返りましょう。

お母さん、見つかりましたよ

 前回、結衣(沢尻)に「あなたのこと、お母さんとは思えません」と言い放ち、家を出て行ってしまった広(関西ジャニーズJr.・道枝駿佑)。児童擁護施設に戻ったかと思いきや、その姿は“ナウ先輩”こと今偉(望月歩)と共にネットカフェに。  ナウ先輩の母親は、施設に預けたまま面会にほとんど来ない上、住まいを点々としているため、現住所が不明なんだとか。そんな母親について、知人から「お前の母ちゃん、『Google ストリートビュー』(劇中では「グルグルマップ」と呼ばれていたけど)の木更津に映ってたぞ」とふかわりょうみたいな報告が。そのため、ナウ先輩は木更津のストリートビューに映りこんだ人物を片っ端からチェックしているんだそうです。これは、『バラ珍』MCの島田紳助もびっくりのお母さんの探し方!  で、ナウ先輩がなんでこんな必死なのかというと、9年ぶりに迎えにきた母親の存在に戸惑っている広に、母親がかけがえのない存在であることをわからせるためなんだとか。なんていい子。  これまであまり目立たなかったナウ先輩ですが、筆者はこれまで、広にクスリとか教えこんだり、結衣から金目のものを引っ張ってくるように指示するような不良なのかと思っていました。ごめんなさい。  でも言い訳すると、この望月くんは、映画『ソロモンの偽証』で屋上から落ちて死んじゃった生徒を演じた、あの独特すぎるしゃべり方の子なんです。すなわち、ナウ先輩が初回から不必要に独特な空気をバンバンに出していたため、「こいつヤベー奴なんじゃないの?」と勘ぐらずにはいられなかったんです。だから私は悪くない! この、寺田心くんの10年後みたいなしゃべり方してる望月くんが悪い! いや、悪くはない!

ICONIQ女優再始動の1発目がこれ

 ストリートビューで、見事、母親を発見(すごい!)したナウ先輩と広は、母親の好きなモンブランと花束を買ってルンルンで木更津へ。すると、前方から「ドン・キホーテ」ライクなショッキングピンクのジャージに身を包んだナウ先輩の母親(ICONIQ改め伊藤ゆみ)が男連れで登場。「う~、きもちわりぃ~、あ~、だりぃ~」と歩いてくるなり、至近距離にいるナウ先輩に気付かず、「朝からエロすぎなんだよう」と言いながら道端で男とイチャイチャし始めました。  そんな母親にケーキを渡そうとするも、瞬時に叩き落されるナウ先輩。「勝手に母親像押し付けないでくれる!?」とガンギレし、瞬く間に男と車でどっかに行ってしまいました。  この出来事に号泣するナウ先輩を見た広は、「母親は1人しかいないんだ!」的なことを感じたようで、笑顔で結衣の元へ帰っていきました。めでたし、めでたし……と思いきや、広と「もう会わない」と約束した麻子(小池栄子)が、結衣の前に再び登場。義母(風吹ジュン)が営む整備工場が、経理スタッフとして雇ったと知った結衣が激怒し、5話は終了です。  突然のICONIQ改め伊藤ゆみの登場にゥオッとなった今回ですが、沢尻が業務提携しているエイベックスのバーター的なやつですかね? 昨年8月に伊藤ゆみに芸名を戻し、女優として再始動することをヌード写真と共に大発表していた伊藤ですが(関連記事)、どうやら再始動後の女優仕事はこれがお初の様子。これは……、今後も期待できますね!!  来週からは、いよいよドラマのメインイベントである結衣と麻子の対決が始まる予感。さらに、莉沙子(板谷由夏)がママ友からハブられだし、一気にドロドロしてきました。これは、最終回まで見るっきゃない! (文=どらまっ子TAMOちゃん)

視聴率下落! 『あなたのことはそれほど』朝ドラ女優・波瑠の“ゲス不倫妻”がハマり役!?

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TBS系『あなたのことはそれほど』番組サイトより
 NHK朝ドラ女優・波瑠が“ゲス不倫”へまっしぐらに突き進む、TBS系『あなたのことはそれほど』。9日放送4話の視聴率は、9.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、2ケタに届かず。  GW期間中の2日に放送された3話では、波瑠演じる渡辺美都の母、三好悦子(麻生祐未)が、骨折したことをきっかけに、夫の渡辺涼太(東出昌大)との愛の巣に同居し、2人の微妙な空気を感じ取り、「涼太さん、怖い人かもしれないよ」と予言めいたことを言います。骨折が完治したことと、経営するスナックの営業のため悦子が帰ったところから、4話はスタート。  引き続き、有島光軌(鈴木伸之)との密会を続ける美都。1話で有島と関係を持ったときの後ろめたさは、どこへやら。スマホでの連絡の頻度は高くなり、お決まりのバーで定期的に会う美都の顔に悪びれた様子はありません。  そんな“ゲス不倫”を地で行く美都の一方で、夫・涼太の美都への不信感は募るばかり。美都のスマホにある有島とのやり取りから、自分が「柴犬」と呼ばれていることを確認すると、何気ない夫婦の会話で「正直者の柴犬だから」と言ってみたり、有島との温泉旅行のアリバイに使われた、美都の親友・香子(大政絢)に、行っていない温泉旅行について直接尋ねたりと、あの手この手で嘘を洗い出していきます。  やり取りの履歴を消したり、密会する場所や時間に細心の注意を払っていた有島と美都ですが、夢中になるあまり、油断するようになっていきます。有島は、後輩社員に美都と2人で歩く姿を目撃され、さらにマンションの隣人・横山皆美(中川翔子)に電話で美都とやり取りする姿を見られた上に、妻の有島麗華(仲里依紗)にその様子を密告されてしまいました。  美都の方とはというと、職場の同僚・森瑠美(黒川智花)の勧めで通い始めた陶芸教室で、麗華とたまたま出会ってしまいます。愛する有島の妻と、その子どもを目の前にして嫉妬心をメラメラと燃え上がらせるのでした。  同じく、美都に対して違った意味の嫉妬心を燃え上がらせる涼太。ドラマの終盤で、有島の番号を携帯に登録したことを告白。ここで、涼太が有島に電話をすれば、ドラマは終わってしまうのですが、涼太は電話をしないと言います。 「電話をしてしまったら、自分がどうなってしまうのかわからない」と言うように、美都のゲス不倫の事実を把握していながら、またその不倫が目の前で繰り広げられていようとも、愛情を貫こうとするのが、この涼太という男のようです。一途を通り越して、もはや異常としか言いようがありません。  対する有島の妻・麗華も不倫を薄々と感じながらも、何も言わず、こちらもこちらで異常なのかも。1話のレビューでも言いましたが、有島と美都が惹かれあうのは、互いの伴侶が持っていないものを持っているから、という構図がここでも作用しています。  美都は、穏やかな涼太との生活よりも、笑ったり不機嫌になったりする有島との時間の方こそ夫婦的だと思っているんでしょう。涼太に「夫婦なんだから、ブラックな部分を見せたい」と語りますが、涼太は「ケンカは、ないほうがいい」と一蹴。一方で執念深くゲス不倫の裏を取るのですから、美都が言うように、涼太は「普通じゃない」ですし、不倫という世間的にも好まれない題材を扱った同ドラマの中でも、特に際立って異質な人物だと言えるでしょう。  さて、次回は美都が麗華に近づいたり、涼太が変装して有島の周辺を嗅ぎ回るなど、さらなるドロドロが待っている予感。しばらくはざわざわする夜が続きそうです。 (文=どらまっ子HAYAちゃん)

嵐・相葉雅紀主演『貴族探偵』多重の叙述トリックを処理したフジテレビの“原作改変”がスゴすぎる!?

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フジテレビ系『貴族探偵』番組サイトより
 今期の月9『貴族探偵』(フジテレビ系)も、すっかり安心して楽しめるようになってきました。これだけ面白いミステリードラマが毎週供給される幸せを感じながら、第4話を振り返っていきたいと思います。  原典は麻耶雄嵩さんによる小説『貴族探偵対女探偵』(集英社文庫)に収録されている「幣もとりあへず」という短編。これぞ本格推理小説! と言いたくなるような、叙述トリックに特化した作品です。  第3話までは、とりあえず読者のみなさんにもこのドラマを見てほしいと思ってあらすじをほとんど記してきませんでしたが、今回は特徴的な原作ということもあり、このフジテレビによるドラマ化で何が行われているのか、少し考えてみたいと思います。  まず、原作の叙述トリックですが、これは完全に小説でしか成立しない類のものです。事実関係としては、風呂場の隅の小屋に全裸死体が転がっているわけですが、読者はこれを「女性の死体」と思い込む形でミスリードされます。  麻耶さんは、地の文と登場人物の自己紹介セリフを巧妙に使い分けながら、読者に対して「赤川和美」と名乗った女性が殺されたように見せかけます。これが第1のトリック。そして、女探偵が推理を始めると、読者に対して「実は死体は男性でした」という種明かしがなされ、この時点で読者は「えー、死体は女じゃないの!?」という驚きとともに、ページを巻き戻して読み直すことになります。  さらに、最初から死体を男性だと知っていた女探偵も、誤認をしていることが明らかになります。「赤川和美」を名乗った女性(読者は殺されたと思っているが、女探偵は生きていることを知っている)と、「田名部優」を名乗った男性(読者は生きていると思っているが、女探偵は殺されたことを知っている)が、実はそれぞれの名前を入れ替えていたのです。これが第2のトリック。女探偵はこの入れ替えに気付くことができず、愚かにも貴族探偵を犯人と断定し、貴族探偵の使用人にあっさり正しい推理を披露されて「ぐぬぬ」となる。そういう話です。  こうして簡単に文字で説明しても、よくわからないでしょう。実際、普通に読んでもよくわからないんです。読み返して、読み返して、「あーほんとだ、騙されてる!」と読者が自分自身で納得して、初めて満足感が得られるタイプの作品です。筋金入りのミステリーマニアの方々でしたら、一読して絶頂快感を得られるのかもしれませんが、私には難しかったです。  こうした叙述トリック作品の特徴は、読者との関係性によってのみ成り立つというところにあります。作家が騙しているのはあくまで読者であり、登場人物は、作家と共謀関係であるのが一般的なのです。しかしこの「幣もとりあへず」では、まず「作家と読者」の間で第1の欺きがあり、「事件と女探偵」の間で第2の欺きがあるという、多重の叙述トリックが行われているわけです。それを、女探偵と貴族探偵がそれぞれ推理するという多重推理の構造です。多重アンド多重です。まあ、ホントにマニア向けだなと思います。普通の、例えば星新一とか読んで育った私たちは、ここまで求めてないよ!  で、ドラマはどうしたか。この多重トリックをそのまま採用することを、さっぱりと諦めてしまいました。  原作の読者をドラマ視聴者に置き換えて、そのままトリックを忠実に映像化するなら、死体を画面に映すわけにはいきません。しかし、殺人事件を扱うドラマで死体が映らなければ、視聴者は当然「そこに何か仕掛けがある」と思うに決まってるんです。それはちょっと不自然すぎる、というドラマ制作の常識に則って、「死体を女だと思わせる」という第1のトリックを潔く切り捨てました。この話の最大の面白ポイントが使えなくなったわけです。  それでもこの第4話が成立したのは、「幣もとりあへず」が多重トリック作品だからでした。第1の叙述トリックを切り捨てても、名前の入れ替えトリックが残されているので、女探偵と貴族探偵の多重推理という楽しさは十分に表現できるわけです。  しかし、ただ捨てれば成立するわけではありません。まず単純な話として、小説の読者は第1のトリックで「うわ死体は男かよ騙された!」の後に、「うわ田名部優は赤川和美かよ騙された!」という驚きが訪れ、これによって「二重のヤツかよ、おもしれーな!」という満足を得るわけですが、ドラマでは第1のトリックを捨てているので「うわ田名部優は赤川和美かよ!」の一点勝負で視聴者を納得させなければならない。半分になってしまった原作の魅力を、オリジナルで創作しなければならなくなりました。  今回は、このドラマオリジナルの改変部分に、たいへん感心してしまったんです。主な改編は以下の2点です。まず、原作では小屋に押し込められていた死体が、湯船から脱衣所に引きずられていたこと。もうひとつは、原作では電波が圏外だった携帯電話が、ドラマでは女将によって没収されていたことです。画面に映る景色としては、些細な変化でしょう。一見すれば、どっちでもいいよ、という程度の改変にしか見えない。原作読者に対しても「あんまり変えてないな」と思わせておいて、がっつりこの2つの改変点に推理の根拠を噛ませてくることで、謎解きに広がりを出しているのです。結果、第1の叙述トリックがなくても普通に面白いミステリーに仕上がっている。事件の内容と謎の解明は、よりわかりやすく、すっきりと提示されている。見事なものです。  ほかにも、貴族探偵が途中で入れ替わりに気付いていたくだりを入れる意味だったり、田名部優(女)から頼まれて入れ替わりに応じた赤川和美(男)に、ちょっとした設定がプラスされることで行動原理から不自然さが取り除かれたりで、原作より格段に視聴者の間口を広げていると思います。  そういうすごく難しい仕事を、すごく頭を使って、すごく誠実にやり遂げながら、松重豊を風呂に入れたり座敷わらしを映り込ませて話題作りも怠らない。そういうわけで、今回の『貴族探偵』って、かなり全方位的に全力で頑張ってると思うんですけど、視聴率あんまり上がらないですね。あと、あんまりこういうことを書くとアレなんですけど、フジテレビの月9をいくら絶賛しても、記事のPVも上がらないんですよねえ……。仕方ないよねえ、面白いんだものねえ……。 (文=どらまっ子AKIちゃん)

KAT-TUN・亀梨和也『ボク、運命の人です。』木村文乃演じるヒロインの高慢ちきぶりがヤバすぎ!?「ブスだったらグーパン」

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 KAT-TUN・亀梨和也がちょっと残念なの営業マンを演じているコメディドラマ『ボク、運命の人です。』(日本テレビ系)の第4話。平均視聴率は前回より0.6ポイントアップの9.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)とまずまずです。  さて、前回は亀梨の長すぎる放尿シーンに目がくぎづけとなりましたが、今回はどんなジャニーズらしからぬ姿を見せてくれるのでしょうか? あらすじを振り返ります。

晴子はヤバい女!?

 定岡(満島真之介)から「結婚を前提に……」と告白された晴子(木村文乃)ですが、「定岡君のことそうは見れない」ときっぱり。晴子いわく、定岡は結婚相手としては理想的ながら、「付き合っていくうちに好きになればいいと、わりきって考えられない」んだそうです。  一方、晴子の“運命の男”誠(亀梨)については、「昔の自分だったら好きになってた」と自覚しながらも、いろいろ減点していくと「結婚相手として考えれば考えるほど、不安で埋めつくされる」んだそうです。  なぜ、晴子がこんなに面倒くさい高飛車女になってしまったかというと、その理由は筆者にはまだ理解できません。現時点で明かされているのは、晴子は学生時代にそれなりにモテていたことと、とにかく男運に恵まれない人生を送ってきたこと、さらに、2年前まで付き合っていた彼氏から「実は結婚していた」と告げられたことがトラウマになっているということくらいです。  交際相手が既婚者だった……、これで男性選びに慎重になるのはわかります。ただ、「付き合っていくうちに好きになればいいと、わりきって考えられない」って、何様なんでしょうか。そもそも晴子って、初回から自身の“男の見る目”になぜか自信満々なんですよ。三恵(菜々緒)のアドバイスを退けて恋愛論を語ったり。その上、男の気持ち度外視で「次に付き合う人と結婚する」と決めつけてるっていう……。  そんな、「元彼に裏切られたから、もうそんじょそこらの人とは付き合えない」「でも、次に付き合う人とは結婚すると決めてる」という無限ループでグルグルしている晴子ですが、そこに男性への思いやりは感じられません。世界は晴子を中心に回っており、お姫様のような、ロボットのような性格。努力を放棄した晴子は、何股されても、不倫しても、自分を安売りしてでも、幸せを求めてもがき続ける『東京タラレバ娘』(同)の登場人物と真逆のようにも見えます。  また、晴子は美人の木村が演じているから許される高慢ちきなセリフが満載。ブスだったらグーパンチ食らってるはずです。最近は、『あなたのことはそれほど』(TBS系)の波瑠演じる“お花畑女”の酷さが話題ですが、こっちの晴子の頭の中も大概です。

誠はなんで、晴子なんか好きなんだろう?

 そんな晴子のことを、今回、「運命とは関係なく好きになった」と宣言した誠。部屋に現れた神様(山下智久)は、晴子との距離を縮めたいなら、上司の島田(田辺誠一)の“にんじん嫌い”を克服せよと助言します。なお、晴子のどんなところに惚れたのか、何も説明はありません。ほんと、なんで好きになったんだろう……。  島田ににんじん料理を食べるよう説得するも、「君がやろうとしていることは押し売り」とダメ出しを食らう誠。そんな中、晴子の会社の社長・鳩崎(阿佐ヶ谷姉妹・渡辺江里子)から、日本一のにんじん農家の存在を聞き、早速、畑へ。そこの主人から、にんじん作りについて「好きではなかったけど、嫌いでもなかった。嫌いだったら、こんなに続けられなかった」との言葉を聞き、ピーン! その夜、晴子にこの出来事を報告し、「もし好きになれないという理由で遠ざけようとするんだったら、嫌いじゃないものを近くに置いてみることから初めてみませんか?」と提案。晴子から「(誠のことは)嫌い……じゃない」との言葉を引き出し、ニコニコで第4話終了です。  丸々4話をかけて「気持ち悪い」存在から「嫌いじゃない」存在へと昇格した誠ですが、最終話までにどう結婚にこぎつけるのか気になりますね。しかし、姫気質の晴子のせいで、正直、主人公を素直に応援できない部分も……。今後、晴子をいい子と思える日は、やってくるのでしょうか? (どらまっ子TAMOちゃん)

1ケタ続く綾野剛『フランケンシュタインの恋』展開も行動も“雰囲気言葉”に依存しすぎ問題

1ケタ続く綾野剛『フランケンシュタインの恋』展開も行動も雰囲気言葉に依存しすぎ問題の画像1
日本テレビ系『フランケンシュタインの恋』番組サイトより
 綾野剛が“怪物”こと“新種のキノコ人間”こと“深志研さん”を演じるドラマ『フランケンシュタインの恋』(日本テレビ系)は第3話。視聴率は前回から1.1%戻して8.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、いまだ1ケタ。スーパーキュートなキャラクター2人のルックだけで押し切った第1話から一転、第2話ではキモい・怖い・小難しいと3拍子揃った変な作品へと変貌していましたが、第3話ではさらに“トンデモSF色”が強まってきました。  主人公の美人薄命な女子大生・継実(二階堂ふみ)のお姉ちゃんを不用意な「キノコフラッシュ(胞子爆弾)」によって殺しかけてしまい、大いに落ち込んでいた怪物でしたが、自分を受け入れてくれた人間の女・継実をどうしても忘れることができず、再び街へ下りてきました。  そんな怪物を快く雇い入れてくれるのが、稲庭工務店の棟梁・恵治郎(光石研)です。若いヤツがどんな過去を持っていても、仕事さえ前向きに取り組むなら誰でも弟子にしてくれる、気風のいい男。  今回は、そんな恵治郎が過去に、理由も聞かずに受け入れた職人女子・美琴(川栄李奈)の元カレが出現。DV男で、過去に組織売春的な団体に美琴を売り飛ばしたんだそうです。  そんな元カレを見るや「殺してやる!」と、腰から下げていたゲンノウで殴りかかる美琴。そういえば、ちょっと前にこの元カレから電話がかかってきたときも「てめえ殺すぞ」と言ってました。過去に相当ひどいことをされたようです。  その美琴の「殺す」という言葉に触発されたのが、怪物でした。自分は人間を殺してしまうかもしれない。それなのに、人間の女・継実と一緒にいたい気持ちがある。これは「恋」だと継実の先輩で稲庭の長男でもある聖哉(柳楽優弥)は言う。自分は、人間に恋をしてもいいのか──。悩んだ怪物は、お気に入りのラジオ人生相談で「おやつの男」こと天草順平(新井浩文)に聞いてみることにしました。  ラジオネームは、そのまま「フランケンシュタイン」。悩みはこうです。 「人間を殺すかもしれない怪物は、人間に恋をしてはいけないのでしょうか?」  天草は「怪物こそ恋をすべき」と言います。「今は怪物かもしれないけど、恐れないで、人間に恋をして生きてほしい」と。  で、なんやかんや怪物と継実の不器用で愛らしい(と意図しているっぽい)やり取りの末、2人は両想いになったことが、どうやら描かれました。  どうやら描かれました、と書いたのは、あんまりそういう風に見えなかったからです。確かにセリフではそれ風のことを言っているんですが、注意深く明言しないようにして雰囲気言葉に終始しているので、共感もできないし、怪物と薄明少女それぞれの覚悟のようなものも、あまり見えてこないんです。  まあ、2人の関係をあまりハッキリさせるのも序盤ですからまだアレですけど、このドラマの「雰囲気言葉」問題はもっと重大な不安をはらんでいます。  天草がラジオで語るお悩みの解決です。ここまで、天草の言葉によって怪物の行動は支配されています。天草がドラマの中で、天啓を与える「神」として配置されている。その天草の言葉がまた、雰囲気だらけで、まるで核心を突いてこないんです。  また今回、怪物の出生についても掘り下げがなされました。怪物の父・研太郎(斎藤工)は120年前、死んだ細胞を再生させる菌の培養に成功したそうです。その菌を死んだ息子の身体に投入し、電気を流すと菌が活性化して動き出すと。でも、人間の作った電力だけではダメで、しょうがないから高い木にくくりつけて、なんか変電装置みたいなものを通して雷を息子の身体に流し、生き返らせたと。  つまり電気によって怪物の中の菌は活性化する。継実の研究所の教授である鶴丸(柄本明)は、この仮説から「そうか、人間の感情もまた電気なのだ!」「心の中で何かが高まったとき、菌を放つのだ!」と「キノコフラッシュ」のシステムを説明してみせますが、どうですかねこれ、全体的に「雰囲気トンデモSFだよなあ」と感じたんですが、そのへんの受け取り方は人それぞれですかね。  かように、恋愛も、SFも、理念も、画面に登場して話を転がす要素が人々の感情の動きや行動ではなく「雰囲気言葉」に依存しているせいで、あんまり話が頭に入ってこない感じがしています。入ってこないというか、入ってすぐ抜けていくというか。  で、抜けていった頭で考えることはといえばですね。  後半に柳楽優弥が川栄の元カレにボコボコにされる場面があるんですが、この元カレを演じているのが深水元基なんです。映画『クローズZERO』(07)の最強キャラクター・リンダマンにして、『新宿スワン』(15)の狂犬・関です。まあ要するに、バカ強い役ばかりが印象に残る役者さんですね。そのリンダマンにボコられた柳楽くんが、もちろん勝てるわけじゃないんだけど、わりとピンピンしてるもんで、たぶん柳楽くんが芸能界ケンカ最強だなとか、あと、怪物に納豆を食べさせて寝かせたらネバネバのキノコが布団から生えてたので、ヨーグルト食わせたら夢精するんじゃないの? とか、そういうことでしたね。次回はもっと集中して見ようと思います、すみません。  俳優部は、みなさんよい仕事してると思います、これは本当に。 (文=どらまっ子AKIちゃん)

『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』第5話 カッパとパンチラとの異次元セッションの開幕!

『SR サイタマノラッパー~マイクの細道~』第5話 カッパとパンチラとの異次元セッションの開幕!の画像1
テレビ東京系『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』番組サイトより
“青春の墓場”を求めて、埼玉生まれのヒップホップグループ「SHO-GUNG」が東北道を旅する『SR サイタマノラッパー~マイクの細道~』。前回に続いて岩手県遠野を舞台にした第5話は、TVシリーズ前半戦のクライマックスとも言えるエロスと超常現象をラップでひとまとめにしたおかしなおかしな祭典となった。  トラック運転手のカブラギ(皆川猿時)に奪われていたスマホをようやく返してもらったIKKU(駒木根隆介)たちは、2週間後に川崎クラブチッタで行なわれるライブイベントの出演者の中に「SHO-GUNG」の名前を見つけ歓喜する。クラブでライブデビューすることが、彼らの夢だったので、第2話から第4話まで続いた“夢はじまり”は今回はなし。後はクラブチッタ出演が“夢オチ”にならないことを願うばかりだ。  ライブ出演が決まったからには、一刻も早く川崎に向かいたい。ところが独身生活の長いカブラギは雪(中村静香)のことをすっかり気に入り、どぶろく屋に婿入りしてもいいアピールを朝食の席で繰り返す。このままではいつまでも遠野で足止めをくらい、しかもMIGHTY(奥野瑛太)はカッパの神様の呪いでチンコ痛に悩まされたままだ。  いつもは長いものには巻かれろ気質のTOM(水澤紳吾)だが、このときのTOMは違った。カブラギの耳元で「昨晩、いいものを見ましたよね」と囁く。雪の入浴姿を窓から覗き見していたことをネタに、カブラギを脅すTOM。自分もしっかり見てたくせに。TOMもだてに性風俗店が乱立する北関東でおっぱいパブやガールズバーで働いていたわけではなかった。面倒くさいオッサンたちを懐柔するノウハウを身に付けていた。あの頼りなさが身の上だったTOMが、何だか少しだけ輝いてみえる。クラブチッタのステージに立つという明確な道が見えてきたことで、日和見主義のTOMも変わってきたことを感じさせるエピソードだ。  一行はMIGHTYがカッパの神様から呪いを掛けられた「めがね橋」へと再び出向き、カッパの神様の怒りを沈めようとする。ここで一行が思い出したのは、雪のおじいちゃん(樋浦勉)が口にしていた「歌は祝い、歌は呪い」という言葉。IKKUたちが魂を込めたリリックを放つには、やはりラップしかない。「カッパとラッパー、俺たち仲間です〜♪」とTOMがラップで呼び掛けるが川面は静かなまま。そこへ「遠野のカッパはエロカッパで有名だ。必要なのはエロコミュニケーションだ」と訳知り顔で現われたのは、自称「遠野出身で、いちばん有名なラッパー」の溝口(松尾諭)だった。  IKKU役の駒木根隆介、カブラギ役の皆川猿時、そして『シン・ゴジラ』(16年)の「君が落ち着け」の名台詞で一躍有名になった松尾論。小太り系の男優がやたら多い『マイクの細道』。重心が低い彼らが出ていることで、ドラマ自体も地に足が着いた印象を受ける。あんこ型の彼らは都会では暑苦しくても、雪国にはよく似合う。そういえば数年前、体重100kgある巨漢ばかり集まった男性ボーカルグループ「デブ・レパード」が存在したけど、彼らは今どうしているだろうか。  溝口にレクチャーされ、エロカッパを振り向かせるためには女の子の力も必要なこと知るIKKUたち。「SHO-GUNG」vs伝説の妖怪・河童! 『SR サイタマノラッパー~マイクの細道~』の世界が、白石晃士監督の『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!【人食い河童伝説】』とリミックスされていく。そんな溝口の話を聞きながらも、地元名物ほうとうに舌鼓を打つIKKU。これまでにも『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(12)では宇都宮ギョーザを、『マイクの細道』の第1話、第2話ではマグロ料理を黙々と平らげたIKKUだが、ここにきて「ほうとうが胃の中に入ると体が芯からポカポカする。これはハッピーのマグマだ」と彦摩呂ばりに言葉が口からこぼれ落ちてくる。どうやらIKKUもライブに向けて、トドのような体の中を様々なリリックが駆け巡っているようだ。  溝口の助言に従い、カッパにまるで興味のないトーコの機嫌をとろうと必死な「SHO-GUNG」。伝説のタケダ先輩(上鈴木伯周)に曲を作ってもらうために頭を下げたこと以外、まともに他人にお願いをしたことのないIKKUも低姿勢で年下のトーコに接する。夢を実現するためには、つまらないプライドは邪魔になるだけ。旅を続ける中で、MIGHTYもTOMもIKKUもそれぞれが少しずつ変化を遂げている。 「よく見たら、二階堂ふみに似ている」とトーコのことをヨイショするMIGHTY。ここでトーコを演じている山本舞香情報を。山本舞香は1997年生まれの鳥取県出身。宮沢りえ、蒼井優、夏帆らを輩出した「三井のリハウスガール」として2011年にCMデビュー。くっきりしたつぶらな瞳は、確かに二階堂ふみを彷彿させる。入江悠監督は『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』(11)、『日々ロック』(14)と二階堂ふみをヒロインに起用しおり、この系統の女優が好みらしい。『マイクの細道』ではヤンキー役の山本舞香だが、初主演映画『桜ノ雨』(16)では奥手な女子高生役を繊細に演じており、女優としての将来性を感じさせる逸材なのだ。  そして、いよいよシリーズ前半戦の総決算となる「めがね橋」ライブの開幕。河原に祭壇とキュウリを用意し、「SHO-GUNG」に加え、雪の元彼であることが判明した溝口もMCとして参加。溝口はラッパーを目指して遠野から東京に出たものの、夢破れて帰ってきた。雪と寄りを戻し、どぶろく屋の借金を2人で返していくという。溝口にとっては、これがラップ納めだ。さらに溝口と復縁してご機嫌な雪、いやいやながらトーコもダンサーを務めることに。  IKKUたちが新しい自分たちの歌を見つける旅でもある『マイクの細道』。今回はロケ地が遠野ということもあり、民俗学的な視点から音楽や芸能というジャンルのルーツを探っていくことになる。溝口によれば、この奉納ライブは「天岩戸」伝説みたいなものだという。「天岩戸」は日本神話のひとつで、“太陽神”アマテラスオオミカミがご機嫌ななめ状態で岩戸の中に引き篭った際、困った他の神さまたちはアメノウズメを岩戸の前で歌い踊らせてアマテラスオオミカミを誘き出したという。「天岩戸」伝説は芸能・お祭りの事始めであり、アメノウズメは日本芸能界における芸能人第1号でもある。その「天岩戸」伝説を、遠野のエロカッパを相手に再現しようというのだ。  雪のおじいちゃんが言っていたように「歌は祈り」であり、「歌は呪い」でもある。歌は人々に刹那的に夢や希望を与え、ささくれた心を癒してくれる。だが、ドラッグの過剰摂取と同じで、歌の世界で描かれた夢や運命の恋人探しに取り憑かれてしまうと、下手すれば一生を台無しにしかねない。心に響く歌や言葉は薬にもなるが、使用方法を誤ると中毒症状に陥ってしまう。曲がりなりにもMC(マスター・オブ・セレモニー)を名乗るのなら、そのことは肝に銘じておきたい。MIGHTYのチンコに掛けられた呪いを解き、溝口の東京で破れた夢を供養するため、「SHO-GUNG」withミゾグチ&YUKI+TOKOの一度かぎりのセッションが始まる。 「歌え、祝え、祝え、呪え♪」と溝口が煽り、「SHO-GUNG」のメンバーがマイク代わりのキュウリを手にフリースタイルのラップを繋げていく。バックで踊っている雪の弾けっぷりがいい。さすが中村静香、初代ドロリッチガール! たわわなバストが右へ左へとウェーブを奏でる。ノリノリの雪に感化され、やる気のなかったトーコもグルーヴに身を委ね、体を揺らし始める。これまで一度も笑顔を見せたことのないトーコが、踊りと共に初めて明るい表情を見せた。「SHO-GUNG」と溝口だけでなく、実家からずっと離れることができずにいた雪もトーコも、胸の奥に仕舞い込んでいた感情が澱のように溜まっていた。そんな淀んだ感情が、セッションの盛り上がりと共に浄化されていく。 「プチョヘンザ~♪ カッパヘンザ~♪」  雪とトーコのダンスに引き寄せられ、カッパの神様がついに出現。カッパの神様は頭の上の皿を「キュキュッ」と鳴らし、「SHO-GUNG」たちのステージに応えてみせる。そして一陣の風と共に、めくれ上がる雪とトーコのスカート。トーコのパンティーはピンク、そして雪は名前の通り純白のパンティーだ。紅白そろって、縁起がいい。カッパの神様も大満足。かくしてMIGHTYのチンコの呪いは収まった。ドントハレ〜♪  雪山に残したトラックを修理していた間に、ふいに現われた溝口が雪のハートをがっちりゲットしたことを知って、どよ〜んと落ち込むカブラギ。そんなカブラギの背中をバンバン叩きながら「また、いい人に出逢えるから大丈夫だって」と励ますトーコ。ヤンキー娘トーコがすごくいい女に思えてくる。  遠野民話の終わりの決め文句「どんと晴れ(めでたし、めでたし)」のような大団円を迎えた第5話。だが、最後の最後に意外な事実が明らかになる。溝口も伝説のタケダ先輩を知っており、しかもまだ生きているという。タケダ先輩は実は双子の兄弟で、『SR1』で亡くなったタケダ先輩はヤングタケダであり、お兄ちゃんが福島で暮らしているとのこと。オープニング映像に登場していたタケダ先輩は幽霊ではなく、お兄ちゃんだったのだ。『仁義なき戦い』シリーズの松方弘樹、『男たちの挽歌』シリーズのチョウ・ユンファもびっくりな急展開。  クラブデビューという目標が定まり、旅の途中のトラブルで結束力を固めた「SHO-GUNG」。あと彼らに必要なのは、新しい彼らに相応しい新しい曲である。次回、新しい出逢いとさらなる試練が待ち受ける福島編への期待が高まる。 (文=長野辰次)

『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』第5話 カッパとパンチラとの異次元セッションの開幕!

『SR サイタマノラッパー~マイクの細道~』第5話 カッパとパンチラとの異次元セッションの開幕!の画像1
テレビ東京系『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』番組サイトより
“青春の墓場”を求めて、埼玉生まれのヒップホップグループ「SHO-GUNG」が東北道を旅する『SR サイタマノラッパー~マイクの細道~』。前回に続いて岩手県遠野を舞台にした第5話は、TVシリーズ前半戦のクライマックスとも言えるエロスと超常現象をラップでひとまとめにしたおかしなおかしな祭典となった。  トラック運転手のカブラギ(皆川猿時)に奪われていたスマホをようやく返してもらったIKKU(駒木根隆介)たちは、2週間後に川崎クラブチッタで行なわれるライブイベントの出演者の中に「SHO-GUNG」の名前を見つけ歓喜する。クラブでライブデビューすることが、彼らの夢だったので、第2話から第4話まで続いた“夢はじまり”は今回はなし。後はクラブチッタ出演が“夢オチ”にならないことを願うばかりだ。  ライブ出演が決まったからには、一刻も早く川崎に向かいたい。ところが独身生活の長いカブラギは雪(中村静香)のことをすっかり気に入り、どぶろく屋に婿入りしてもいいアピールを朝食の席で繰り返す。このままではいつまでも遠野で足止めをくらい、しかもMIGHTY(奥野瑛太)はカッパの神様の呪いでチンコ痛に悩まされたままだ。  いつもは長いものには巻かれろ気質のTOM(水澤紳吾)だが、このときのTOMは違った。カブラギの耳元で「昨晩、いいものを見ましたよね」と囁く。雪の入浴姿を窓から覗き見していたことをネタに、カブラギを脅すTOM。自分もしっかり見てたくせに。TOMもだてに性風俗店が乱立する北関東でおっぱいパブやガールズバーで働いていたわけではなかった。面倒くさいオッサンたちを懐柔するノウハウを身に付けていた。あの頼りなさが身の上だったTOMが、何だか少しだけ輝いてみえる。クラブチッタのステージに立つという明確な道が見えてきたことで、日和見主義のTOMも変わってきたことを感じさせるエピソードだ。  一行はMIGHTYがカッパの神様から呪いを掛けられた「めがね橋」へと再び出向き、カッパの神様の怒りを沈めようとする。ここで一行が思い出したのは、雪のおじいちゃん(樋浦勉)が口にしていた「歌は祝い、歌は呪い」という言葉。IKKUたちが魂を込めたリリックを放つには、やはりラップしかない。「カッパとラッパー、俺たち仲間です〜♪」とTOMがラップで呼び掛けるが川面は静かなまま。そこへ「遠野のカッパはエロカッパで有名だ。必要なのはエロコミュニケーションだ」と訳知り顔で現われたのは、自称「遠野出身で、いちばん有名なラッパー」の溝口(松尾諭)だった。  IKKU役の駒木根隆介、カブラギ役の皆川猿時、そして『シン・ゴジラ』(16年)の「君が落ち着け」の名台詞で一躍有名になった松尾論。小太り系の男優がやたら多い『マイクの細道』。重心が低い彼らが出ていることで、ドラマ自体も地に足が着いた印象を受ける。あんこ型の彼らは都会では暑苦しくても、雪国にはよく似合う。そういえば数年前、体重100kgある巨漢ばかり集まった男性ボーカルグループ「デブ・レパード」が存在したけど、彼らは今どうしているだろうか。  溝口にレクチャーされ、エロカッパを振り向かせるためには女の子の力も必要なこと知るIKKUたち。「SHO-GUNG」vs伝説の妖怪・河童! 『SR サイタマノラッパー~マイクの細道~』の世界が、白石晃士監督の『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!【人食い河童伝説】』とリミックスされていく。そんな溝口の話を聞きながらも、地元名物ほうとうに舌鼓を打つIKKU。これまでにも『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(12)では宇都宮ギョーザを、『マイクの細道』の第1話、第2話ではマグロ料理を黙々と平らげたIKKUだが、ここにきて「ほうとうが胃の中に入ると体が芯からポカポカする。これはハッピーのマグマだ」と彦摩呂ばりに言葉が口からこぼれ落ちてくる。どうやらIKKUもライブに向けて、トドのような体の中を様々なリリックが駆け巡っているようだ。  溝口の助言に従い、カッパにまるで興味のないトーコの機嫌をとろうと必死な「SHO-GUNG」。伝説のタケダ先輩(上鈴木伯周)に曲を作ってもらうために頭を下げたこと以外、まともに他人にお願いをしたことのないIKKUも低姿勢で年下のトーコに接する。夢を実現するためには、つまらないプライドは邪魔になるだけ。旅を続ける中で、MIGHTYもTOMもIKKUもそれぞれが少しずつ変化を遂げている。 「よく見たら、二階堂ふみに似ている」とトーコのことをヨイショするMIGHTY。ここでトーコを演じている山本舞香情報を。山本舞香は1997年生まれの鳥取県出身。宮沢りえ、蒼井優、夏帆らを輩出した「三井のリハウスガール」として2011年にCMデビュー。くっきりしたつぶらな瞳は、確かに二階堂ふみを彷彿させる。入江悠監督は『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』(11)、『日々ロック』(14)と二階堂ふみをヒロインに起用しおり、この系統の女優が好みらしい。『マイクの細道』ではヤンキー役の山本舞香だが、初主演映画『桜ノ雨』(16)では奥手な女子高生役を繊細に演じており、女優としての将来性を感じさせる逸材なのだ。  そして、いよいよシリーズ前半戦の総決算となる「めがね橋」ライブの開幕。河原に祭壇とキュウリを用意し、「SHO-GUNG」に加え、雪の元彼であることが判明した溝口もMCとして参加。溝口はラッパーを目指して遠野から東京に出たものの、夢破れて帰ってきた。雪と寄りを戻し、どぶろく屋の借金を2人で返していくという。溝口にとっては、これがラップ納めだ。さらに溝口と復縁してご機嫌な雪、いやいやながらトーコもダンサーを務めることに。  IKKUたちが新しい自分たちの歌を見つける旅でもある『マイクの細道』。今回はロケ地が遠野ということもあり、民俗学的な視点から音楽や芸能というジャンルのルーツを探っていくことになる。溝口によれば、この奉納ライブは「天岩戸」伝説みたいなものだという。「天岩戸」は日本神話のひとつで、“太陽神”アマテラスオオミカミがご機嫌ななめ状態で岩戸の中に引き篭った際、困った他の神さまたちはアメノウズメを岩戸の前で歌い踊らせてアマテラスオオミカミを誘き出したという。「天岩戸」伝説は芸能・お祭りの事始めであり、アメノウズメは日本芸能界における芸能人第1号でもある。その「天岩戸」伝説を、遠野のエロカッパを相手に再現しようというのだ。  雪のおじいちゃんが言っていたように「歌は祈り」であり、「歌は呪い」でもある。歌は人々に刹那的に夢や希望を与え、ささくれた心を癒してくれる。だが、ドラッグの過剰摂取と同じで、歌の世界で描かれた夢や運命の恋人探しに取り憑かれてしまうと、下手すれば一生を台無しにしかねない。心に響く歌や言葉は薬にもなるが、使用方法を誤ると中毒症状に陥ってしまう。曲がりなりにもMC(マスター・オブ・セレモニー)を名乗るのなら、そのことは肝に銘じておきたい。MIGHTYのチンコに掛けられた呪いを解き、溝口の東京で破れた夢を供養するため、「SHO-GUNG」withミゾグチ&YUKI+TOKOの一度かぎりのセッションが始まる。 「歌え、祝え、祝え、呪え♪」と溝口が煽り、「SHO-GUNG」のメンバーがマイク代わりのキュウリを手にフリースタイルのラップを繋げていく。バックで踊っている雪の弾けっぷりがいい。さすが中村静香、初代ドロリッチガール! たわわなバストが右へ左へとウェーブを奏でる。ノリノリの雪に感化され、やる気のなかったトーコもグルーヴに身を委ね、体を揺らし始める。これまで一度も笑顔を見せたことのないトーコが、踊りと共に初めて明るい表情を見せた。「SHO-GUNG」と溝口だけでなく、実家からずっと離れることができずにいた雪もトーコも、胸の奥に仕舞い込んでいた感情が澱のように溜まっていた。そんな淀んだ感情が、セッションの盛り上がりと共に浄化されていく。 「プチョヘンザ~♪ カッパヘンザ~♪」  雪とトーコのダンスに引き寄せられ、カッパの神様がついに出現。カッパの神様は頭の上の皿を「キュキュッ」と鳴らし、「SHO-GUNG」たちのステージに応えてみせる。そして一陣の風と共に、めくれ上がる雪とトーコのスカート。トーコのパンティーはピンク、そして雪は名前の通り純白のパンティーだ。紅白そろって、縁起がいい。カッパの神様も大満足。かくしてMIGHTYのチンコの呪いは収まった。ドントハレ〜♪  雪山に残したトラックを修理していた間に、ふいに現われた溝口が雪のハートをがっちりゲットしたことを知って、どよ〜んと落ち込むカブラギ。そんなカブラギの背中をバンバン叩きながら「また、いい人に出逢えるから大丈夫だって」と励ますトーコ。ヤンキー娘トーコがすごくいい女に思えてくる。  遠野民話の終わりの決め文句「どんと晴れ(めでたし、めでたし)」のような大団円を迎えた第5話。だが、最後の最後に意外な事実が明らかになる。溝口も伝説のタケダ先輩を知っており、しかもまだ生きているという。タケダ先輩は実は双子の兄弟で、『SR1』で亡くなったタケダ先輩はヤングタケダであり、お兄ちゃんが福島で暮らしているとのこと。オープニング映像に登場していたタケダ先輩は幽霊ではなく、お兄ちゃんだったのだ。『仁義なき戦い』シリーズの松方弘樹、『男たちの挽歌』シリーズのチョウ・ユンファもびっくりな急展開。  クラブデビューという目標が定まり、旅の途中のトラブルで結束力を固めた「SHO-GUNG」。あと彼らに必要なのは、新しい彼らに相応しい新しい曲である。次回、新しい出逢いとさらなる試練が待ち受ける福島編への期待が高まる。 (文=長野辰次)

長谷川博己、『半沢直樹』の激昂演技にチャレンジも不発! ドラマ『小さな巨人』第3話レビュー

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TBS系『小さな巨人』番組サイトより
 香坂は小野田に直訴して、アリサの訊問の許可を取りつけます。そしてバーに駆けつけたのですが、そこはすでにもぬけの殻。香坂が来るという情報が筒抜けになっていたのです。その情報を漏らしたのは、小野田。さらに、アリサと小野田の妻が金銭の受け渡しをしていることが発覚します。つまり、小野田はアリサと、そして隆一と裏で繋がりがあったというわけです。  そして、香坂は気づいてしまいます。香坂が隆一への飲酒運転の取り調べをした際、自分との繋がりをいずれ嗅ぎつけられてしまうのではないかと恐れた小野田が、香坂の左遷に一役買ったことを。香坂の小野田に対する怒りが沸々と燃え上がったところで、第3話は終了となりました。  さて、今回の感想ですが、男性店員のアリバイ崩しがどうしても陳腐に思えてしまいました。そもそも、店にいなかった彼をアリバイ証言者に仕立てた意味がわかりません。また、前回のレビューでも指摘しましたが、山田の立ち位置がわけわからない状態に。後半部分では完全に所轄刑事の一員と化してしまっていました。いっそのこと異動させてしまった方がしっくりきます。  それと今回、主演の長谷川博己の演技に少し変化がありました。芝警察署副署長の杉本学(池田鉄洋)が、所轄の得た情報を捜査一課に流していることが発覚した際、「このドロボーが!」と怒鳴りつけるシーンがあったのですが、これは『半沢直樹』(TBS系)で好評だった堺雅人の激昂演技を模したものだったのでしょう。しかし、堺と比べて迫力に乏しく、スカッと感はまったくありませんでした。もういい加減、半沢路線は捨てなければ、安っぽいパロディードラマで終わってしまうような気がしてなりません。  次回の予告では、香坂が小野田の不正に立ち向かい、「懲戒免職の危機 自らのクビをかけた捨て身の作戦」というテロップが出ていたのですが、果たして緊迫感のあるストーリー展開となるか見ものです。 (文=大羽鴨乃)