田中聖容疑者と正反対!? 日テレ『ボク運』KAT-TUN・亀梨和也が阿佐ヶ谷姉妹に最敬礼

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“亀と山P”が歌う主題歌『背中越しのチャンス』(ジェイ・ストーム)の推定売上が17.5万枚(オリコン調べ)を突破し、イケイケのKAT-TUN・亀梨和也主演『ボク、運命の人です。』(日本テレビ系)。しかし、27日放送の第7話は、平均視聴率8.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と自己最低を記録してしまいました。 『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に2週連続で出演するなど、ジャニーズ事務所の力の入れようがビシバシ伝わってくる亀と山Pですが、26日放送の『Mステ』では、「今夜は何かが起きる!」と放送前や放送中にやたらと煽り、亀と山Pのパフォーマンス中にサプライズがあることを告知。  ハードルを天空まで上げた挙げ句、そのサプライズとは「背中越しのチャンス」の後に“修二と彰”の「青春アミーゴ」を歌うというものでした。  知らなかった……、亀梨と山Pが「青春アミーゴ」を披露することが、そんなにすごいことだったなんて……。テレビの前でポカーンとしてしまったのは、筆者だけ? 日本では、「青春アミーゴ」がありがたいものとして崇められてるの? ねえ、教えて?  さて、第7話のあらすじを振り返ります。

亀梨の好感度が急上昇!?

 晴れて晴子(木村文乃)と付き合うことになった誠(亀梨)。神様(山下智久)は次のミッションとして、晴子にサプライズで指輪をプレゼントするよう指示します。  晴子の右手薬指のサイズを知らない誠は、定岡(満島真之介)に相談。定岡には、指を見ただけで指輪のサイズを百発百中で当てられるという特技が。誠もその能力を習得するべく、定岡に弟子入り。大量のアスパラを自宅に持ち込み、女性の指に見立ててサイズを見分ける特訓に励みます。これは、完全に満島にもってかれた第5話のパターンに似てますね(関連記事)。  ちなみに、途中で「定岡が晴子の指を見ればいいじゃん」と気付いた誠ですが、「見えない努力が大事」だとして、決して特訓を投げ出しません。この主人公の清清しいほど単純な思考回路が、視聴者の「誠、頑張れ!」に繋がっているのかもしれませんね。  努力の結果、晴子の薬指が8号だと見抜いた誠。次なるミッションは、女性に「これ、サプライズだわ」と気付かれる前に、スッと指輪をはめること。神様を晴子に見立て、映画館でかっこよく指輪をはめる練習を繰り返します。このBLちっくなシーンに、案の定、ネット上のジャニヲタが大騒ぎ。第3話の亀梨の放尿シーンしかり、サービスカットも忘れません。  いよいよ晴子とのデート当日を迎えるも、誠は映画鑑賞中に指輪をはめることに失敗。続けてカラオケに誘うも、そこでもタイミングが合わずに失敗してしまいます。  その後、2人はボウリング場へ。誠が晴子の指とボールの穴を照らし合わせ、おすすめのボールをチョイスした瞬間、晴子は2連続ストライクに成功。ターキー目前、緊張しながらハンドドライヤーで手を乾かす晴子に、スッと指輪をはめることに成功しました。  そのままターキーを成功させ、指輪も「すごいうれしい」とウキウキの晴子。2人は初めての手繋ぎをし、帰路へ。いつになく終始ラブラブのまま第7話は終了しました。

亀梨はいいやつ!

 今回、筆者がもっともグッときたシーンは、誠が晴子の会社の鳩崎社長(阿佐ヶ谷姉妹・渡辺江里子)に「よろしくお願いします!」と深々と頭を下げ、烏田(田辺誠一)に合ってもらえるよう頼み込む場面。考えてみたら、ジャニタレが阿佐ヶ谷姉妹あたりの芸人にここまで頭を下げている画なんて、なかなか見られないですよ。これまで気取った役柄が多かった亀梨ですが、これは好感度が上がりそうな予感です。  好感度といえば、先日、亀梨と芸人の飲み会にまつわる話を耳にする機会が。後輩や無名芸人に対してもとにかく優しく、参加した某芸人は「本当にいい人」「本当にいい人」を連呼。「ゴシップネタ、出てこないかな~?」とヨコシマな気持ちで聞いていた自分が恥ずかしいです。亀梨くん、ごめん! 亀梨はいいやつ! 亀梨はいいやつ! そんな亀梨に迷惑をかけている元KAT-TUN・田中聖容疑者が憎いです。聖は悪いやつ!  というわけで、とことん平和だった第7話から一転、次回は誠にピンチが訪れそうな予感。見るっきゃないですね! (文=どらまっ子TAMOちゃん)

視聴率6.6%……低空飛行続く綾野剛『フランケンシュタインの恋』が「魅力的なのに全然面白くない」ワケとは

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日本テレビ系『フランケンシュタインの恋』番組サイトより
 日曜ドラマ『フランケンシュタインの恋』(日本テレビ系)も、後半に入って第6話。視聴率は6.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、相変わらずの低空飛行です。  このドラマ、回を重ねるにつれて、何を見せられているのかわからなくなってきました。一応タイトルは『フランケンシュタインの恋』ですし、怪物・深志研(綾野剛)と薄命美少女・継実(二階堂ふみ)の悲恋を描きつつ、怪物を成長させる(人間界に馴染ませる)というのが大筋にあると思うんですが、前回あたりから継実の存在感がめっきり薄くなっていて、どこに軸足を置いて見ればいいのか判然としなくなってきました。  今回、怪物は「継実を守るため」に「人間を知りたい」から「ラジオに出る」ことにしました。こう書くと怪物が積極的に人間界に溶け込もうとしているように見えますが、実際にはDJ天草(新井浩史)にそそのかされて出演しただけです。その番組で何人かの人に出会って「怪物が人間を知った」ようなことも語られますが、そこで視聴者に提示されるのは、ドラマが勝手に定義づけた「悲しい」と「虚しい」という言葉の違いと、その定義に振り回される怪物の姿です。怪物はそれらの人物の行いを見て喜んだり、激怒して毒胞子をまき散らしたりしますが、その一連の出来事に継実は一切関係ありません。  というか、第1話で継実は山から怪物を下ろしました。怪物は山を下りました。彼らが能動的に自らの意思で行動を起こしたのって、この1点ずつだけなんです。あとは周囲が勝手に騒いで、成り行きで「好き」とか言ってみたり、怪物が継実の姉を殺しかけてみたりしますが、基本的に全部が全部、受け身の行動なんです。  毎回、周囲にミニドラマが発生して、そのミニドラマを目の当たりにした怪物と継実に受け身を取らせつつ、「健気さ」を描く。そういうパターンの繰り返しで物語が前に進まないまま、後半まできちゃった、という感じです。  で、始末が悪いのが、このミニドラマの出来がすごくいいことです。  前回の、怪物がお世話になっている工務店の若い職人が母親とその浮気相手に金をせびられているエピソードにしろ、今回の義足の幼稚園児のエピソードにしろ、まあとにかく感動的に撮られているんです。レギュラー俳優の芝居もいいし、ゲストのキャスティングもいいし、カメラワークも演出も冴えまくってる。  いわずもがな、綾野剛の芝居も回を追って説得力を増してきています。もう、こういう人(こういう怪物)にしか見えません。設定がガバガバなのに「健気な怪物」に見えてくるのですから、これは芝居の力というしかないでしょう。 『フランケンシュタインの恋』は総じて、画面から伝わってくる出力は高く、濃密な瞬間を描くことには成功しているように思えます。ただ、ミニドラマたちの出来がよすぎることで、見ているうちにSFファンタジーであることを忘れてしまうんです。綾野剛の手から胞子が出て人を殺してしまうとか、二階堂ふみのことを好きだとか、キノコと遺伝子がどうしたこうしたとか、「人間とは」とか、本来ドラマの背骨であったはずのそうした設定が、枝葉である小エピソード群に食われてしまっている。  結果、非常にアンバランスで「魅力的なのに全然面白くない」ドラマになってしまっているように感じます。ちゃんと作ってるのに面白くないドラマって、レビュー書くの超難しいですね。 (文=どらまっ子AKIちゃん)

『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』第8話 待望の神曲が降臨! そして極悪鳥ふたたび……

『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』第8話 待望の神曲が降臨! そして極悪鳥ふたたび……の画像1
テレビ東京系『『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』』番組サイトより
 1話につき正味20分しかないため、なかなか青森から川崎まで辿り着くことができない『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』。だが、第8話はかつてなかった大展開。伝説のタケダ先輩が兄弟で並び立ち、ついにIKKUが東京都内に足を踏み入れるという、『SR』史上に残るメモリアルなエピソード回となった。  ここまでの流れを簡単に振り返ると、埼玉県にある福谷市で暮らすほぼニート男・IKKU(駒木根隆介)が川崎クラブチッタでのライブイベントのオープニングアクトに応募したところ、抽選に当たったことが旅の始まり。もうすぐ嫁との間に子どもが生まれる相棒・TOM(水澤紳吾)を強引に誘って、ヒップホップグループ「SHO-GUNG」を再結成。そして、かつて仲間だったMIGHTY(奥野瑛太)を連れ戻しに、青森県大間へと向かった。前科者であることから実家に戻ることを拒んでいたMIGHTYだったが、「人生をリセットする」ために最初で最後のステージに立つことを決意する。  ドスケベなトラック運転手カブラギ(皆川猿時)のデコトラに乗って、家出娘トーコ(山本舞香)と共に東北道を南下する「SHO-GUNG」。途中、福島にあるヒップホップ寺に立ち寄り、1週間の修業に耐えれば、タケダ住職(上鈴木伯周)から新曲を用意してもらえるという約束を交わす。修業を通して「言葉は友達♪」になった「SHO-GUNG」だったが、IKKUの妹・茉美(柳ゆり菜)の結婚式とライブが重なっていることが判明し、IKKUは激しく動揺……というのが前回まで。  クラブチッタのステージに「SHO-GUNG」として立つか、それとも妹のためにライブを蹴って、結婚式に出席するか。IKKUは悩んでいる。IKKUの苦悶はある意味、必然でもあった。外界から隔離されたお寺で修業に励んだことで、自分にとってのリリックとは何か、表現とは何かをIKKUはいろいろ考えた。表現を突き詰めていくと、自分自身の問題、そして家族の存在にぶつかる。『マイクの細道』の前クールに放映されていた『山田孝之のカンヌ映画祭』(テレビ東京系)では映画プロデュースに初挑戦する山田孝之が“親殺し”をテーマに選んだように、IKKUにとっては父親の命令に逆らい、妹の結婚式を反故することは“親殺し”に等しい行為だった。家族という呪縛から、精神的にも経済的にもどう自立するかは、人間にとっての永遠のテーマだ。  TOMやMIGHTYと一緒にいると気まずいため、夜の本堂にひとり佇むIKKU。翌朝、タケダ住職に俳句を提出すれば、念願の新曲がもらえるはずだった。だが、なかなか筆が進まない。メタボ体型の体を小さく丸めていたIKKUに、「妹さんの結婚式、出なきゃダメだよ」と声を掛けるトーコ。好きでもない相手との結婚を嫌って、大間の実家を飛び出してきたトーコだが、実はみんなから祝福される結婚を願っていることが分かる。本音で語り合うことができるトーコは、すでに「SHO-GUNG」の旅の仲間だった。  そして朝。「SHO-GUNG」の3人はギクシャクしながらもタケダ住職の前に集まり、それぞれの心境を俳句に詠む。 TOM「草の芽を 歌ふるわせる 猪苗代」 MIGHTY「登っても いばらにいばら ラップ道」  ひと晩考えた割には、あまりパッとしない出来。そしてIKKUは……。 IKKU「福谷にも 待ちびとありや 兄妹の」  季語がないし、うまくもないけど、この一句はタケダ住職の胸に突き刺さった。タケダ住職の双子の弟、伝説のタケダ先輩は福谷市の実家で若くして病気で亡くなった。そのタケダ先輩が病床で作った最後のトラックを託されたのが「SHO-GUNG」だった。 IKKU「タケダ先輩の死に目には会えませんでした。でも、葬式のときは安らかな顔でした」  タケダ住職は修業に出てから一度も実家には戻っておらず、弟であるタケダ先輩の葬式にも出ていなかった。そんなタケダ住職は新曲の入った音源を渡しながら、「SHO-GUNG」に頼み事をする。 タケダ住職「用が済んだら、このトラックは弟の仏前に供えてほしい」  兄タケダ先輩はこの後、きっとひとりで泣くことだろう。 「SHO-GUNG」とトーコの新しい旅立ちだった。赤鬼(市オオミヤ)と「五福星」に別れを告げるTOMとMIGHTY。「最後に決めるのは自分自身」という赤鬼の言葉にうなずいてみせるIKKU。トーコは青鬼(野村周平)にコクろうとするが、すでに2人は以心伝心の仲だった。「何かに迷ったらいつでも来てください。美味しい料理をまた」と青鬼から先に言われてしまう。トーコの恋は実らなかった。でも、料理の道に進む決心がつき、心は晴れやかだった。そして、山門をくぐるIKKUの目には、タケダ住職&タケダ先輩(上鈴木伯周&上鈴木タカヒロ)が2人並んで自分たちのことを見送ってくれているように感じられた。  川崎に向かって爆走するカブラギ号に、兄タケダ先輩が作ってくれた新曲が流れる。生きるということは、死ぬまで悩み続けるということ。悩みながら、傷つきながらも、前へ進んでいこう。そんなポジティブな気分にさせてくれる明るいミディアムテンポの曲だった。新曲を聴きながら、クラブチッタで披露するリリックをそれぞれノートにしたためる「SHO-GUNG」。そして料理の勉強をしたいとカブラギに伝えるトーコ。音楽を聴いても、決してお腹は満たされない。でも音楽はコドクな人間の心を癒し、迷っている人間の背中を力強く押してくれる。『マイクの細道』のシリーズを通して、サイコーにハッピーな時間が流れていく。  このままハッピー気分で終わればいいのにと思うけど、そうはしないのが入江悠監督であり、『SRサイタマノラッパー』の世界。喜びと哀しみはいつも背中合わせの関係だ。待望の新曲は手に入ったが、まだIKKUの問題は解決されていない。ドライブインで昼食を兼ねた緊急会議が開かれ、「IKKUはライブを優先するべき」がMIGHTYとカブラギの2票、「IKKUは妹の結婚式に出るべき」はトーコとTOMという結果に。人と争うことが苦手だったはずのTOMがMIGHTYとケンカを始めてしまう。 TOM「家族のほうが俺らより歴史がなげぇだろ。生まれてから死ぬまでなんだからさ」  いつも当たり前のことしか言わない退屈な男・TOMだが、当たり前すぎてこの言葉にはハッとさせられる。このままでは自分の家族だけでなく、「SHO-GUNG」までバラバラになってしまう。IKKUは「俺、やっぱり行くよライブ」という言葉で、その場を収めるしかなかった。  栃木県日光を通過するカブラギ号に、危うく轢かれそうになる2人組の男。『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(12)でIKKU、TOMとコラボした「征夷大将軍」だ。「征夷大将軍」はもう解散したけど、残ったメンバーで地元の名産ギョーザをネタにしたラップづくりに励んでいた。走行中の車には気をつけて、頑張ってほしい。  トーコがスマホで見つけた調理専門学校を見学するため、一行は『山田孝之の東京都北区赤羽』(テレビ東京系)でおなじみ赤羽で途中下車することに。ここでIKKUのスマホに着信音が。妹の茉美からだ。「ライブがあるから、結婚式には出られない」とIKKUが告げると、「もういい。勝手にすればッ」と号泣する茉美。自分よりしっかりしていると思っていた妹だったが、子どもの頃のように自分のせいで泣き出してしまった。電話口で泣く女の声ほど、男の胸を切り裂くものはない。ライブまであと2日だが、まだIKKUは迷っている。    そして“魔境”赤羽に現われたのは、極悪ヒップホップグループの「極悪鳥」。『SR3』でMIGHTYが起こした傷害事件が原因で「極悪鳥」もまた解散に追い込まれ、中心メンバーだった大河(橘輝)や海原(板橋駿谷)は闇金系裏ビジネスに従事して生き延びていた。ひとりでタバコを吸っていたMIGHTYは、大河と海原に睨まれて、金縛り状態に。ボコられた上に拉致られてしまう。  全11話で、最終回は川崎クラブチッタでのライブ編になるだろうから、残り9話と10話で、MIGHTY奪回作戦とIKKUの家族問題を同時に解決しなくてはならない。牧歌的ムードの音楽ロードムービーから、急展開のサスペンスドラマへ変調していく『マイクの細道』。残りのエピソードから目が離せない! (文=長野辰次)

『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』第8話 待望の神曲が降臨! そして極悪鳥ふたたび……

『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』第8話 待望の神曲が降臨! そして極悪鳥ふたたび……の画像1
テレビ東京系『『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』』番組サイトより
 1話につき正味20分しかないため、なかなか青森から川崎まで辿り着くことができない『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』。だが、第8話はかつてなかった大展開。伝説のタケダ先輩が兄弟で並び立ち、ついにIKKUが東京都内に足を踏み入れるという、『SR』史上に残るメモリアルなエピソード回となった。  ここまでの流れを簡単に振り返ると、埼玉県にある福谷市で暮らすほぼニート男・IKKU(駒木根隆介)が川崎クラブチッタでのライブイベントのオープニングアクトに応募したところ、抽選に当たったことが旅の始まり。もうすぐ嫁との間に子どもが生まれる相棒・TOM(水澤紳吾)を強引に誘って、ヒップホップグループ「SHO-GUNG」を再結成。そして、かつて仲間だったMIGHTY(奥野瑛太)を連れ戻しに、青森県大間へと向かった。前科者であることから実家に戻ることを拒んでいたMIGHTYだったが、「人生をリセットする」ために最初で最後のステージに立つことを決意する。  ドスケベなトラック運転手カブラギ(皆川猿時)のデコトラに乗って、家出娘トーコ(山本舞香)と共に東北道を南下する「SHO-GUNG」。途中、福島にあるヒップホップ寺に立ち寄り、1週間の修業に耐えれば、タケダ住職(上鈴木伯周)から新曲を用意してもらえるという約束を交わす。修業を通して「言葉は友達♪」になった「SHO-GUNG」だったが、IKKUの妹・茉美(柳ゆり菜)の結婚式とライブが重なっていることが判明し、IKKUは激しく動揺……というのが前回まで。  クラブチッタのステージに「SHO-GUNG」として立つか、それとも妹のためにライブを蹴って、結婚式に出席するか。IKKUは悩んでいる。IKKUの苦悶はある意味、必然でもあった。外界から隔離されたお寺で修業に励んだことで、自分にとってのリリックとは何か、表現とは何かをIKKUはいろいろ考えた。表現を突き詰めていくと、自分自身の問題、そして家族の存在にぶつかる。『マイクの細道』の前クールに放映されていた『山田孝之のカンヌ映画祭』(テレビ東京系)では映画プロデュースに初挑戦する山田孝之が“親殺し”をテーマに選んだように、IKKUにとっては父親の命令に逆らい、妹の結婚式を反故することは“親殺し”に等しい行為だった。家族という呪縛から、精神的にも経済的にもどう自立するかは、人間にとっての永遠のテーマだ。  TOMやMIGHTYと一緒にいると気まずいため、夜の本堂にひとり佇むIKKU。翌朝、タケダ住職に俳句を提出すれば、念願の新曲がもらえるはずだった。だが、なかなか筆が進まない。メタボ体型の体を小さく丸めていたIKKUに、「妹さんの結婚式、出なきゃダメだよ」と声を掛けるトーコ。好きでもない相手との結婚を嫌って、大間の実家を飛び出してきたトーコだが、実はみんなから祝福される結婚を願っていることが分かる。本音で語り合うことができるトーコは、すでに「SHO-GUNG」の旅の仲間だった。  そして朝。「SHO-GUNG」の3人はギクシャクしながらもタケダ住職の前に集まり、それぞれの心境を俳句に詠む。 TOM「草の芽を 歌ふるわせる 猪苗代」 MIGHTY「登っても いばらにいばら ラップ道」  ひと晩考えた割には、あまりパッとしない出来。そしてIKKUは……。 IKKU「福谷にも 待ちびとありや 兄妹の」  季語がないし、うまくもないけど、この一句はタケダ住職の胸に突き刺さった。タケダ住職の双子の弟、伝説のタケダ先輩は福谷市の実家で若くして病気で亡くなった。そのタケダ先輩が病床で作った最後のトラックを託されたのが「SHO-GUNG」だった。 IKKU「タケダ先輩の死に目には会えませんでした。でも、葬式のときは安らかな顔でした」  タケダ住職は修業に出てから一度も実家には戻っておらず、弟であるタケダ先輩の葬式にも出ていなかった。そんなタケダ住職は新曲の入った音源を渡しながら、「SHO-GUNG」に頼み事をする。 タケダ住職「用が済んだら、このトラックは弟の仏前に供えてほしい」  兄タケダ先輩はこの後、きっとひとりで泣くことだろう。 「SHO-GUNG」とトーコの新しい旅立ちだった。赤鬼(市オオミヤ)と「五福星」に別れを告げるTOMとMIGHTY。「最後に決めるのは自分自身」という赤鬼の言葉にうなずいてみせるIKKU。トーコは青鬼(野村周平)にコクろうとするが、すでに2人は以心伝心の仲だった。「何かに迷ったらいつでも来てください。美味しい料理をまた」と青鬼から先に言われてしまう。トーコの恋は実らなかった。でも、料理の道に進む決心がつき、心は晴れやかだった。そして、山門をくぐるIKKUの目には、タケダ住職&タケダ先輩(上鈴木伯周&上鈴木タカヒロ)が2人並んで自分たちのことを見送ってくれているように感じられた。  川崎に向かって爆走するカブラギ号に、兄タケダ先輩が作ってくれた新曲が流れる。生きるということは、死ぬまで悩み続けるということ。悩みながら、傷つきながらも、前へ進んでいこう。そんなポジティブな気分にさせてくれる明るいミディアムテンポの曲だった。新曲を聴きながら、クラブチッタで披露するリリックをそれぞれノートにしたためる「SHO-GUNG」。そして料理の勉強をしたいとカブラギに伝えるトーコ。音楽を聴いても、決してお腹は満たされない。でも音楽はコドクな人間の心を癒し、迷っている人間の背中を力強く押してくれる。『マイクの細道』のシリーズを通して、サイコーにハッピーな時間が流れていく。  このままハッピー気分で終わればいいのにと思うけど、そうはしないのが入江悠監督であり、『SRサイタマノラッパー』の世界。喜びと哀しみはいつも背中合わせの関係だ。待望の新曲は手に入ったが、まだIKKUの問題は解決されていない。ドライブインで昼食を兼ねた緊急会議が開かれ、「IKKUはライブを優先するべき」がMIGHTYとカブラギの2票、「IKKUは妹の結婚式に出るべき」はトーコとTOMという結果に。人と争うことが苦手だったはずのTOMがMIGHTYとケンカを始めてしまう。 TOM「家族のほうが俺らより歴史がなげぇだろ。生まれてから死ぬまでなんだからさ」  いつも当たり前のことしか言わない退屈な男・TOMだが、当たり前すぎてこの言葉にはハッとさせられる。このままでは自分の家族だけでなく、「SHO-GUNG」までバラバラになってしまう。IKKUは「俺、やっぱり行くよライブ」という言葉で、その場を収めるしかなかった。  栃木県日光を通過するカブラギ号に、危うく轢かれそうになる2人組の男。『SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(12)でIKKU、TOMとコラボした「征夷大将軍」だ。「征夷大将軍」はもう解散したけど、残ったメンバーで地元の名産ギョーザをネタにしたラップづくりに励んでいた。走行中の車には気をつけて、頑張ってほしい。  トーコがスマホで見つけた調理専門学校を見学するため、一行は『山田孝之の東京都北区赤羽』(テレビ東京系)でおなじみ赤羽で途中下車することに。ここでIKKUのスマホに着信音が。妹の茉美からだ。「ライブがあるから、結婚式には出られない」とIKKUが告げると、「もういい。勝手にすればッ」と号泣する茉美。自分よりしっかりしていると思っていた妹だったが、子どもの頃のように自分のせいで泣き出してしまった。電話口で泣く女の声ほど、男の胸を切り裂くものはない。ライブまであと2日だが、まだIKKUは迷っている。    そして“魔境”赤羽に現われたのは、極悪ヒップホップグループの「極悪鳥」。『SR3』でMIGHTYが起こした傷害事件が原因で「極悪鳥」もまた解散に追い込まれ、中心メンバーだった大河(橘輝)や海原(板橋駿谷)は闇金系裏ビジネスに従事して生き延びていた。ひとりでタバコを吸っていたMIGHTYは、大河と海原に睨まれて、金縛り状態に。ボコられた上に拉致られてしまう。  全11話で、最終回は川崎クラブチッタでのライブ編になるだろうから、残り9話と10話で、MIGHTY奪回作戦とIKKUの家族問題を同時に解決しなくてはならない。牧歌的ムードの音楽ロードムービーから、急展開のサスペンスドラマへ変調していく『マイクの細道』。残りのエピソードから目が離せない! (文=長野辰次)

和田アキ子の土佐犬顔が迫力満点! ゲス不倫ネタ投入に期待 ドラマ『小さな巨人』第6話レビュー

和田アキ子の土佐犬顔が迫力満点! ゲス不倫ネタ投入に期待 ドラマ『小さな巨人』第6話レビューの画像1
TBS系『小さな巨人』番組サイトより
 長谷川博己・主演ドラマ『小さな巨人』(TBS系)の第6話が放送され、平均視聴率13.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。前回が13.9%だったので、微減となってしまいました。  前回、香坂真一郎(長谷川博己)が警視庁芝警察署から豊洲警察署刑事課へ異動になったことで、今回から『豊洲署編』がスタート。異動したのは香坂だけではありません。捜査一課長付運転担当だった山田春彦(岡田将生)も、香坂と同じ課へと異動になりました。前回までの放送で、内閣官房副長官を務める父親のコネを使い捜査しすぎたためカドが立ったというのが異動理由。代わってそのポジションに、前回まで芝警察署の刑事だった渡部久志(安田顕)が就くことに。さらに、研修時代に香坂にお世話になり尊敬しているという理由で、前回までは警視庁人事課職員だった三島祐里(芳根京子)が自ら志願して、香坂の部下になりました。  視聴率を稼ぐためとはいえ、かなり強引な配置換えで始まった『豊洲署篇』ですが、そこで香坂を待ち受けていたのは、学校法人早明学園の事務局で経理課長を務める横沢裕一(井上芳雄)の失踪事件でした。横沢の妻・亜美(中村アン)の捜査依頼により、香坂は山田と三島を伴い早明学園へと足を運びます。  学園理事長の金崎玲子(和田アキ子)と、元・警視庁捜査一課長で現在は学園の専務を務める富永拓三(梅沢富美男)と面会する香坂。横沢が学園の金を横領し失踪したのだと聞かされます。しかし、富永が元・捜査一課長の威厳を見せ、これ以上の捜査を打ち切るように暗に圧力をかけてきたことで疑念を抱きます。  さらに香坂は、富永の現役時代の直属の部下で、現・捜査一課長である小野田義信(香川照之)から呼び出しをくらい、捜査の打ち切りを命じられたことで、「何かニオう」と疑惑を強めます。また、山田が捜査に協力せずに単独で横沢家を訪れ、家の中を物色するなど、不審な動きをしていることにも疑問を持ちます。  横沢が以前、同僚の矢部貴志(ユースケ・サンタマリア)を家に招いたことがあるということを知った香坂は、矢部の素性調査を開始。そして、矢部の本名が江口和夫であること、江口が元・捜査二課の刑事で現在は警務部人事課の職員であることを突き止めます。また、山田が新人時代に研修を受けていた時の先輩であることも発覚します。  さらに香坂は、懇意にしている新聞記者から、早明学園と政治家が癒着関係にあるという黒いウワサを聞きつけます。そのウワサとは、国が持て余している土地を学園が10億円で買い取り、その見返りとして学園設立の認可を得たり、有名政治家を顧問として受け入れたり、教師や留学生など海外からの優秀な人材を外務省から斡旋してもらっている、というものでした。  学園の不正を暴くために職員になりすまして内偵捜査していた江口が、その不正の証拠となる学園の裏帳簿を横沢から受け取ろうとしたところで、横沢が謎の失踪。研修時代のよしみから、消えた裏帳簿を探す手伝いを山田が秘密裏に行っていた、という構図が浮き彫りになります。  そのことを山田に問い詰める香坂ですが、「僕にだって言えないこともあるんだ!」と邪険にされてしまいます。仕方なく、三島を伴って山田の尾行を開始。江口に呼び出された山田を追って、早明学園の屋上へと向かうのですが、そこには頭から血を流して倒れている江口と、それを呆然と見下ろし立ちすくむ山田の姿があります。山田は反射的に逃げ出すのですが、香坂がすぐに追い詰めます。逃げ場を駆け付けた捜査一課によって取り囲まれた山田は、「香坂さんに早く報告すれば良かった」と、謎の一言を残し、捜査一課に殺人容疑で確保されてしまいます。そこで、第6話は終了となりました。  さて、今回の放送を振り返っての感想。まず、冒頭でも書きましたが、強引な異動がどうもしっくりきませんでした。特に、『芝署編』では薄汚い身なりをして、泥臭い所轄刑事を演じていた安田顕の、ビシッとしたスーツ姿はかなりの違和感がありました。  その一方、キャスティングが発表された時から批判を浴びていた和田アキ子は、演技は決してうまいとはいえないですが、画面にアップで映りカメラを睨む際の顔はまるで土佐犬のそれのようで迫力満点でした。前回、『芝署編』で悪役だった春風亭昇太の存在感が薄すぎただけに、梅沢富美男を含め、これぐらい濃いメンツの方が良いのではないでしょうか。どちらかというと世間から嫌われているタレント2人を香坂がぎゃふんといわす場面は、大きなカタルシスを生むことでしょう。  それと、今回は明らかに森友学園と加計学園の問題を意識したような時事ネタが盛り込まれてきましたが、香坂を慕い異動してきた三島とのゲス不倫という時事ネタも放り込まれることになるのか。そんな下世話な部分にも注目していきたいと思います。 (文=大羽鴨乃)

『孤独のグルメ Season6』第7話 糖質制限って何!? 皿うどんとちゃんぽんの一気食いが見せるゴローちゃんの本気

『孤独のグルメ Season6』第7話 糖質制限って何!? 皿うどんとちゃんぽんの一気食いが見せるゴローちゃんの本気の画像1
テレビ東京系『孤独のグルメ Season6』番組サイトより
 深夜の飯テロ番組も、いよいよ第7話。今シーズンもイカしたメシ屋が次々と登場し、足を運んでみたくなっている人も多いのではないでしょうか。とはいえ、これまでのシーズンで放送された店も、いまだに番組の余波で大混雑。空いてから出かけたほうがよいのですが、タイミングが難しいものですね。  ともあれ、この番組を通して学ぶのは、見知らぬメシ屋に入るとき、まずスマホで口コミ情報を探すというクセはやめたほうがいいということ。飽くなきチャレンジ精神こそが『孤独のグルメ』を楽しむ上で、最も重要なのだと思う次第です。  さて、今回ゴローちゃんこと井之頭五郎(松重豊)が商談にやってきたのは、なんかちょっと悪そうなヤツらがそろっている地下のクラブ。 「うわ、うるさいな……」  慣れない空間に、引き気味のゴローちゃん。 「すいませーん」  大きな声がよく通ること。そりゃ、松重ゴローちゃん。芸歴が長いですからね。  今回の依頼主は、窪塚俊介。クラブの内装を変えたいということで相談なんですが、なぜゴローちゃんに依頼をしようとしたのでしょう。 「エモい」とかいう、聞き慣れない単語に、慣れないテンション。おまけに提示された予算に「ちょっと~」と言うしかありません。  おまけに、予算を聞けば微妙にオラオラな感じで「渋谷イチのクラブにしたい」と言ってくるではありませんか。「いや、その額で渋谷イチって……」と、思いはすれども、断りづらいゴローちゃん。自営業者なんだから、ダメなものはダメと言わねば、損をするばかりじゃないですか。何やってんのよ!!  そんなことを思っていたら、場面は転換。  店を出たゴローちゃんが会話してるのは、紹介者。ああ、人の紹介だと断りづらいものですよねえ。おまけに紹介者から「無理だったら、私から断りを入れますんで~」だって。そんなことを言われたら、余計に断りづらいではありませんか。 「案外、純粋でいいやつだとわかるんだが、なんだか同じ地面で話ができない……」  おや、今回のシナリオは冒頭から尖ったセリフが飛び出す。これも、クラブの効果でしょうか。  かくて、いつものように店を探し始めたゴローちゃん。 「俺がザザっと飯を入れていく店って、もうこの街にはないのか」 「渋谷、もう来るとこじゃないのかな」  おお、原作でも渋谷に出てきたゴローちゃんが漏らした名ゼリフが登場。谷口ジロー先生ならではの、独特の哀愁ある中年でなくてはサマにならないセリフ。松重ゴローちゃんも、こういうセリフはうまいですよね!!  ついにあきらめかけたゴローちゃん。 「このあと、浜田山だから……」  いや、元・浜田山住人の筆者ですけど。いったい浜田山で何を食べろというのでしょう? お願いだから、それだけはやめようよ。  と、ここでゴローちゃんが思い出す、昔の素敵な食事の記憶。 「百軒店に餃子と焼きそばのうまい店があったな……まだあるかな」  ああ、絶対にないよ。ゴローちゃん。かつてのおいしい店はすべて記憶の彼方に。失敗が見えるゆえにか、泣いてしまうようなシーンです。  と、腹が減っているはずなのに「こんな路地あったけ」と路地に迷い込むゴローちゃん。  ふと見つけたのは、長崎飯店。名前の通り、ちゃんぽんの店。ご存じの人も多いですが、渋谷のほか、麹町や虎ノ門にもある東京で、本物のちゃんぽんを食べることができる名店です。 「およそ今どきの企業家がつける店名ではない。俺が歩いていた昔の渋谷だ」  ゴローちゃんの歩いていた渋谷とは、いつ頃のことを指しているのでしょうか。年代からすると、コンパでにぎわったバブル時代なのでしょうけど。確かに現在よりも、こんな雰囲気の個人商店は多かったハズ。  一気にお店を気に入ったゴローちゃん。ここで不穏なセリフが。 「いいなあ、長崎ちゃんぽん。餃子に春巻きもある」  うむ。長崎ちゃんぽんは具材の多さゆえに、サイドメニューを頼むと満腹MAXになってしまう料理。まあ、ゴローちゃんの胃袋ならば安心でしょう。  百軒店はまた今度として、入店。活気のある店内で女将を演じるのは川上麻衣子。まずは、相席が基本のルールに、戸惑いながらも納得するゴローちゃん。 「ちゃんぽん、皿うどん。気絶するほど悩ましい……」  なるほど、長崎の人でもなければ、あまり食べる機会のないメニュー。いざとなれば、悩むのも納得です。 「あのパリパリの麺にたっぷり酢をかけて食べる皿うどん……」 「でも、ちゃんぽんスープのあのコクもめくるめくうまさなんだよなあ……」  しかもこの店、皿うどんには硬い麺と柔らかい麺を用意しているので、悩みは増えます。  悩んで、やわ麺を注文するゴローちゃんですが、ほかの客がカタ焼きソバを注文するのを聞き「思いのほか、硬派な店だったか」と、すかさず春巻きも追加。パリパリの食感も同時に味わおうという趣好ですね。  さて、定番の調理中のワンカットを経て運ばれてくる、皿うどん。 「このとろみ、とろみから立ち上る湯気、たまらん」  いや、これはマジにうまそう。ああ、深夜に皿うどんを食べられる店がないのが悔しい。 「まずは、そのままいってみよう……おお、重い」  しっかりした太麺の感触を箸で味わいすすれば「うまい……初めて食ったけど、これはいい。麺がメチャクチャうまいぞ……」。  とにかく「うまい」と「うーん」の少ない言葉で、うまさを視聴者に伝えようとするゴローちゃん。「おこげ」「いか」「あさり」とポツリとつぶやいたり、絶妙な言葉のセレクトでうまさを伝えてくるのです。 「皿の中の有明海は豊漁だ」 と、ここで「一度仕掛けてみるか」と、卓上の調味料に手が伸びます。 「ベースの味がいいから、かけすぎは禁物だ」  そういいながら、選ぶのはカラシに酢です。 「おう、グッと皿うどんらしくなった」  食欲をそそる調味料の代表格ともいえる酢。 「もうちょっとかけても許されるんじゃないだろうか」 と、さらにぶっかけ堪能するゴローちゃん。  そこで挿入されるのは、具材に牡蠣が入っている喜び。でも、そこに安っぽいカマボコが入っているからこそ、さらに食欲はそそられるのです。  そんなゴローちゃんの食べっぷり劇場に、今回は周囲の客の食べっぷりをワンカット挿入。「うまそうな音させやがるなあ……」と、なぜか対抗心を燃やすゴローちゃん。  お次は、いよいよ春巻きの登場です。   「きたきたぁ、俺のパリパリ……」 「ふふっ、一人回転テーブル」  なぜか子どもみたいに、調味料の回転部分を回しただけでうれしい、かわいいゴローちゃん。  しっかり吟味した調味料をつけて食べる春巻は、やっぱり最高。 「口の中にスプリングトルネードが巻き起こっていく」 「数あるメニューの中から春巻きを見つけ出し、久しぶりに食う皿うどんに合わせる。これ以上にないオーダーだったんじゃないか」  何やら、いつも以上に満足度の高いゴローちゃん。でも、まだここまで放送時間は18分。残りの時間になにが起こるのか。さらに、期待は高まります。  突如挿入されるのは、別のテーブルの客の会話。 「えっ、ソースかけるんですか?」 「知らないの? 長崎じゃフツーだから」  ゴローちゃんに食のタブーはありません。早速試すゴローちゃん。 「長崎うまかー!!」 と、ソースをかけまくっていると、川上が「甘くておいしいですよ」と長崎のソースを出してくるのです。 「お、長崎ソースいいじゃないか、めちゃくちゃうまい。皿うどんを選んだ俺、でかした」  一気にかきこむ、残りの皿うどん。 「俺は、こんな店が好きなんだ」  ノスタルジックな言葉をつぶやき、満足するゴローちゃん。  でも、やっぱり俺たちのゴローちゃんは違った。別のテーブルから聞こえる「ちゃんぽんおいしかった」の声。 「おかわりちゃんぽん、いってみよう!」  麺少なめで注文したとはいえ、皿うどんに春巻きを食べた上に、結局ちゃんぽんも注文してしまうゴローちゃん。 「一度はあきらめた、このスープ」 「いい、すごくいい……」 「そうだよ、これだよこれ……一度はあきめた、この味……」  感動の上に感動を感じるゴローちゃん。「ならば本気モードでいこう」と、一気食い。 「追いちゃんぽんを追加したのは正解だ……」 「俺は今日、ちゃんぽんのことを本気で好きになってしまった」  まさかと思いましたが、皿うどんとちゃんぽんの同時食いをこなしてくれたゴローちゃん。いやいや、やはり『孤独のグルメ』の真髄は、食いすぎだろ~とあきれるほどの食べっぷり。ヘルシー志向とか、糖質制限などとかいう、草食系な言葉には踊らされぬゴローちゃんの、硬派な精神世界を見習わなくてはならぬと、思いました。 (文=昼間たかし)

『孤独のグルメ Season6』第7話 糖質制限って何!? 皿うどんとちゃんぽんの一気食いが見せるゴローちゃんの本気

『孤独のグルメ Season6』第7話 糖質制限って何!? 皿うどんとちゃんぽんの一気食いが見せるゴローちゃんの本気の画像1
テレビ東京系『孤独のグルメ Season6』番組サイトより
 深夜の飯テロ番組も、いよいよ第7話。今シーズンもイカしたメシ屋が次々と登場し、足を運んでみたくなっている人も多いのではないでしょうか。とはいえ、これまでのシーズンで放送された店も、いまだに番組の余波で大混雑。空いてから出かけたほうがよいのですが、タイミングが難しいものですね。  ともあれ、この番組を通して学ぶのは、見知らぬメシ屋に入るとき、まずスマホで口コミ情報を探すというクセはやめたほうがいいということ。飽くなきチャレンジ精神こそが『孤独のグルメ』を楽しむ上で、最も重要なのだと思う次第です。  さて、今回ゴローちゃんこと井之頭五郎(松重豊)が商談にやってきたのは、なんかちょっと悪そうなヤツらがそろっている地下のクラブ。 「うわ、うるさいな……」  慣れない空間に、引き気味のゴローちゃん。 「すいませーん」  大きな声がよく通ること。そりゃ、松重ゴローちゃん。芸歴が長いですからね。  今回の依頼主は、窪塚俊介。クラブの内装を変えたいということで相談なんですが、なぜゴローちゃんに依頼をしようとしたのでしょう。 「エモい」とかいう、聞き慣れない単語に、慣れないテンション。おまけに提示された予算に「ちょっと~」と言うしかありません。  おまけに、予算を聞けば微妙にオラオラな感じで「渋谷イチのクラブにしたい」と言ってくるではありませんか。「いや、その額で渋谷イチって……」と、思いはすれども、断りづらいゴローちゃん。自営業者なんだから、ダメなものはダメと言わねば、損をするばかりじゃないですか。何やってんのよ!!  そんなことを思っていたら、場面は転換。  店を出たゴローちゃんが会話してるのは、紹介者。ああ、人の紹介だと断りづらいものですよねえ。おまけに紹介者から「無理だったら、私から断りを入れますんで~」だって。そんなことを言われたら、余計に断りづらいではありませんか。 「案外、純粋でいいやつだとわかるんだが、なんだか同じ地面で話ができない……」  おや、今回のシナリオは冒頭から尖ったセリフが飛び出す。これも、クラブの効果でしょうか。  かくて、いつものように店を探し始めたゴローちゃん。 「俺がザザっと飯を入れていく店って、もうこの街にはないのか」 「渋谷、もう来るとこじゃないのかな」  おお、原作でも渋谷に出てきたゴローちゃんが漏らした名ゼリフが登場。谷口ジロー先生ならではの、独特の哀愁ある中年でなくてはサマにならないセリフ。松重ゴローちゃんも、こういうセリフはうまいですよね!!  ついにあきらめかけたゴローちゃん。 「このあと、浜田山だから……」  いや、元・浜田山住人の筆者ですけど。いったい浜田山で何を食べろというのでしょう? お願いだから、それだけはやめようよ。  と、ここでゴローちゃんが思い出す、昔の素敵な食事の記憶。 「百軒店に餃子と焼きそばのうまい店があったな……まだあるかな」  ああ、絶対にないよ。ゴローちゃん。かつてのおいしい店はすべて記憶の彼方に。失敗が見えるゆえにか、泣いてしまうようなシーンです。  と、腹が減っているはずなのに「こんな路地あったけ」と路地に迷い込むゴローちゃん。  ふと見つけたのは、長崎飯店。名前の通り、ちゃんぽんの店。ご存じの人も多いですが、渋谷のほか、麹町や虎ノ門にもある東京で、本物のちゃんぽんを食べることができる名店です。 「およそ今どきの企業家がつける店名ではない。俺が歩いていた昔の渋谷だ」  ゴローちゃんの歩いていた渋谷とは、いつ頃のことを指しているのでしょうか。年代からすると、コンパでにぎわったバブル時代なのでしょうけど。確かに現在よりも、こんな雰囲気の個人商店は多かったハズ。  一気にお店を気に入ったゴローちゃん。ここで不穏なセリフが。 「いいなあ、長崎ちゃんぽん。餃子に春巻きもある」  うむ。長崎ちゃんぽんは具材の多さゆえに、サイドメニューを頼むと満腹MAXになってしまう料理。まあ、ゴローちゃんの胃袋ならば安心でしょう。  百軒店はまた今度として、入店。活気のある店内で女将を演じるのは川上麻衣子。まずは、相席が基本のルールに、戸惑いながらも納得するゴローちゃん。 「ちゃんぽん、皿うどん。気絶するほど悩ましい……」  なるほど、長崎の人でもなければ、あまり食べる機会のないメニュー。いざとなれば、悩むのも納得です。 「あのパリパリの麺にたっぷり酢をかけて食べる皿うどん……」 「でも、ちゃんぽんスープのあのコクもめくるめくうまさなんだよなあ……」  しかもこの店、皿うどんには硬い麺と柔らかい麺を用意しているので、悩みは増えます。  悩んで、やわ麺を注文するゴローちゃんですが、ほかの客がカタ焼きソバを注文するのを聞き「思いのほか、硬派な店だったか」と、すかさず春巻きも追加。パリパリの食感も同時に味わおうという趣好ですね。  さて、定番の調理中のワンカットを経て運ばれてくる、皿うどん。 「このとろみ、とろみから立ち上る湯気、たまらん」  いや、これはマジにうまそう。ああ、深夜に皿うどんを食べられる店がないのが悔しい。 「まずは、そのままいってみよう……おお、重い」  しっかりした太麺の感触を箸で味わいすすれば「うまい……初めて食ったけど、これはいい。麺がメチャクチャうまいぞ……」。  とにかく「うまい」と「うーん」の少ない言葉で、うまさを視聴者に伝えようとするゴローちゃん。「おこげ」「いか」「あさり」とポツリとつぶやいたり、絶妙な言葉のセレクトでうまさを伝えてくるのです。 「皿の中の有明海は豊漁だ」 と、ここで「一度仕掛けてみるか」と、卓上の調味料に手が伸びます。 「ベースの味がいいから、かけすぎは禁物だ」  そういいながら、選ぶのはカラシに酢です。 「おう、グッと皿うどんらしくなった」  食欲をそそる調味料の代表格ともいえる酢。 「もうちょっとかけても許されるんじゃないだろうか」 と、さらにぶっかけ堪能するゴローちゃん。  そこで挿入されるのは、具材に牡蠣が入っている喜び。でも、そこに安っぽいカマボコが入っているからこそ、さらに食欲はそそられるのです。  そんなゴローちゃんの食べっぷり劇場に、今回は周囲の客の食べっぷりをワンカット挿入。「うまそうな音させやがるなあ……」と、なぜか対抗心を燃やすゴローちゃん。  お次は、いよいよ春巻きの登場です。   「きたきたぁ、俺のパリパリ……」 「ふふっ、一人回転テーブル」  なぜか子どもみたいに、調味料の回転部分を回しただけでうれしい、かわいいゴローちゃん。  しっかり吟味した調味料をつけて食べる春巻は、やっぱり最高。 「口の中にスプリングトルネードが巻き起こっていく」 「数あるメニューの中から春巻きを見つけ出し、久しぶりに食う皿うどんに合わせる。これ以上にないオーダーだったんじゃないか」  何やら、いつも以上に満足度の高いゴローちゃん。でも、まだここまで放送時間は18分。残りの時間になにが起こるのか。さらに、期待は高まります。  突如挿入されるのは、別のテーブルの客の会話。 「えっ、ソースかけるんですか?」 「知らないの? 長崎じゃフツーだから」  ゴローちゃんに食のタブーはありません。早速試すゴローちゃん。 「長崎うまかー!!」 と、ソースをかけまくっていると、川上が「甘くておいしいですよ」と長崎のソースを出してくるのです。 「お、長崎ソースいいじゃないか、めちゃくちゃうまい。皿うどんを選んだ俺、でかした」  一気にかきこむ、残りの皿うどん。 「俺は、こんな店が好きなんだ」  ノスタルジックな言葉をつぶやき、満足するゴローちゃん。  でも、やっぱり俺たちのゴローちゃんは違った。別のテーブルから聞こえる「ちゃんぽんおいしかった」の声。 「おかわりちゃんぽん、いってみよう!」  麺少なめで注文したとはいえ、皿うどんに春巻きを食べた上に、結局ちゃんぽんも注文してしまうゴローちゃん。 「一度はあきらめた、このスープ」 「いい、すごくいい……」 「そうだよ、これだよこれ……一度はあきめた、この味……」  感動の上に感動を感じるゴローちゃん。「ならば本気モードでいこう」と、一気食い。 「追いちゃんぽんを追加したのは正解だ……」 「俺は今日、ちゃんぽんのことを本気で好きになってしまった」  まさかと思いましたが、皿うどんとちゃんぽんの同時食いをこなしてくれたゴローちゃん。いやいや、やはり『孤独のグルメ』の真髄は、食いすぎだろ~とあきれるほどの食べっぷり。ヘルシー志向とか、糖質制限などとかいう、草食系な言葉には踊らされぬゴローちゃんの、硬派な精神世界を見習わなくてはならぬと、思いました。 (文=昼間たかし)

「子どもできなくてかわいそう」発言で小池栄子の表情筋が……沢尻エリカ『母になる』7.9%自己最低

「子どもできなくてかわいそう」発言で小池栄子の表情筋が……沢尻エリカ『母になる』7.9%自己最低の画像1
 沢尻エリカが豪快な泣きっぷりを披露している連ドラ『母になる』(日本テレビ系)の24日放送の第7話。平均視聴率は前回から1.6ポイントダウンの7.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で、自己最低を記録してしまいました……。  裏番組のバラエティ番組『良かれと思って!』(フジテレビ系)で、松本伊代と早見優が“線路立ち入り事件”を謝罪した影響かしら……と思ったら、こちらは平均視聴率4.5%と大コケでした。ギャフン。  さて、今回もあらすじを振り返ります。

沢尻の“泣き”は、やっぱ最高!

 前回、人でなしの恋人から3度の堕胎を余儀なくされた挙げ句、“孫見せろ厨”の毒親から「女なら一度は産まなきゃ」と口酸っぱく言われ、ノイローゼになった結果、たまたま発見した広(関西ジャニーズJr.・道枝駿佑)を育て続けるという暴挙に出ていたことが発覚した麻子(小池栄子)。そんなヤベー麻子を、結衣(沢尻)は「広のために、柏崎オートで雇いたい」「わかりあえる」とか言い出します。  手始めに、麻子を昼食(お好み焼き)に誘う結衣。しかし、結衣が「子どもが欲しいのにできなくて、かわいそうに」とNGワードを発すると、麻子の表情筋がピキーン。結衣の子育てにダメ出しをし、「あなたより私のほうが、あの子の母親としてふさわしい」と食ってかかります。  これに、結衣も「あなたは犯罪者よ!」とブチ切れし、平手をビターン! ここで麻子は、広を手に入れて一番うれしかったことは、広の成長を見られたことではなく、周囲から「子ども産まないんですか?」と言われなくなったことだとぶっちゃけます。  前回からセクハラ社会に警鐘を鳴らしまくっている同作。しかし、女性社員に「結婚しないの?」「子ども産まないの?」とか言ってるタヌキおやじは、この時間、『報道ステーション』(テレビ朝日系)か、フジの伊代&優見てそうでむかつく(妄想)!  そして、出ました! 沢尻の泣きの演技! 広が誘拐された後、結衣はマスコミからネグレクトと騒ぎ立てられたそうで、それでも「どんな酷いことを言われても、そんなことどうでもよかった。私が思ってたことは『広が生きてますように』」と号泣し、麻子に実母の意地を見せつけます。  そんな涙のバトルが終わった後、大塚寧々演じる新キャラ・愛美が登場! 愛美は柏崎オートに故障車両を預けるも、トランクに汚れた子どもの服がびっしり。次回、結構な毒親エピソードが飛び出しそうですが、公式サイトの相関図にも、Wikipediaにも大塚が追加されないところ見ると、第5話のICONIQと同じくゲスト扱いですかねえ。

小池栄子の顔力を見せつけられる小1時間

 結衣と麻子のバトルが一気に激化した第7話ですが、「大岡政談」の“子争い”の話を思い出しました。「私こそ、この子の母親よ!」と主張する2人の女に、大岡越前が「子の腕を1本ずつ持ち、引っ張り合いなさい。勝ったほうを母親と認めよう」と提案。痛がる子どもを見て、手を離した女が実母だと認められるという。  結衣と麻子の場合はどうでしょう。麻子はこれまで「広を守るためなら、死んだっていい」とか言っていましたが、今回は「子ども産まないの?」と言われなくなってうれしかったとぶっちゃけてましたからねえ……。麻子は自分のためにも、広が「痛い、痛い」と泣き叫んでも腕を離さないかもしれませんね。単純に麻子のほうが怪力そうだし。  また、前回から出番が激増した小池ですが、彼女のドアップが続くと、麻子の複雑な気持ちが伝わってきて、息が詰まりますね……(褒めてます)。沢尻の小ギレイな顔がオアシスのようで、「早く沢尻映してー!」と思わず欲してしまいます。  そんなこんなで、まだまだ過去にまつわる新情報が出てきそうな『母になる』。来週も、沢尻による天下一品の“泣きの演技”が見られるといいなあ。 (文=どらまっ子TAMOちゃん)

視聴率上昇! TBS系『あなたのことはそれほど』で“カニアレルギー”になる人が続出!?

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TBS系『あなたのことはそれほど』番組サイトより
 折り返しまでやってきた“ゲス不倫劇”『あなたのことはそれほど』(TBS系)。23日放送の第6話の視聴率は11.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と上昇。  美都(波瑠)と光軌(鈴木伸之)の不倫が、美都の夫である涼太(東出昌大)にバレ、一方で光軌の妻・麗華(仲里依紗)も勘づくという、4人の関係性が描かれたのが前回。  今回は、いよいよ崩壊が始まります。不倫を認知した上で、美都を愛する選択をした涼太。当然のように夫婦間はぎこちなく、その溝を埋めるために涼太はあれやこれや夫婦間のルールを作ったりと歩み寄りますが、美都との距離はどんどん離れていきます。  光軌と麗華は、麗華の勘のよさが今回も炸裂。たまたま公園で再会した涼太の名前を聞いて、美都と涼太が夫婦であることを見抜き、光軌に「今、好きなことをしていいって言われたら、あなたを1人にしない」と、もうほとんどバレているんじゃないかってくらいお見通しのよう。  それでも逢瀬を重ねる美都と光軌。互いの伴侶の愚痴を言い合ったり、下半身と一緒で頭の中もお粗末みたいです。  この四つ巴の“ゲス不倫劇”。最初に代償を払うのは、もちろん主人公の美都。涼太がひそかに麗華に接近したことに腹を立てて、ひと悶着。「どうしてそんなことするの!」と美都は涼太に食って掛かりますが、「2人で散々楽しんだくせに」と言われてぐうの音も出ません。  結局「あなたの笑顔は息が詰まる」と、美都は家を飛び出しカプセルホテル暮らしに。こんなこと言ってますが、そもそも自分の身勝手で宿なしになったわけで、呆れてしまいますね。  じゃあ、帰る家がなくなって美都は反省したのかいうと、そうではないのがこのドラマ。駆け込んだカプセルホテルでは、光軌にメッセージを送りまくり、涼太の頼みを受けて会いに来た、親友の香子(大政絢)の前で涙を流すものの、その涙は後悔ではなく光軌への思いを否定された悔しさからでした。 「私、悪い大人になっちゃった」と美都は、香子に胸の内を告白しますが、香子はことあるごとに忠告してきたんですがね。  互いに危険を感じながらも、抜け出せない美都と光軌。ここまで至っても美都は、光軌に夢中。別れ話を切り出そうとした光軌の言葉を遮り「2人で逃げよう」と言うのでした。  というのが今回のお話。第2話以降、2ケタに到達できなかった同ドラマですが、今回は11%。共感できないという意見がある一方で、この泥沼の行き着く先が気になり、ついつい見てしまうというところでしょうか。  麗華と涼太が常軌を逸した監視能力の持ち主なので、台詞にいちいちハラハラしてしまうのですが、今回はそれを緩和するようなシーンもあったのかなと思います。  自宅で麗華とカニを食べているシーンで、麗華からの答えられない質問に詰まった光軌が、自宅に帰るとリビングがおびただしい数のカニで埋め尽くされる夢を見るシーンとか、2シーン続けて食べ物を食べているだけの山崎育三郎、美都とカフェで会うシーンで、注文を取りに来た店員の言葉に被せる感じで「バカじゃないの!」と怒鳴り散らす香子など、これらは不倫する、される人間同士の“怖さ”を扱った同ドラマの中で、意図はそうではないにしてもちょっと笑えるシーンとなっているといえるのではないでしょうか。  『あなたのことはそれほど』、原作はいくえみ綾の同名漫画。もともとドラマのために作られたものではないので、当たり前なのですが登場人物が4人を中心に配置されているし、両夫婦の関係性やキャラクターも相対的になっていてわかりやすい。舞台も職場、自宅、公園、と限定的になっていることが、ドラマを進行する上で効果的で、骨太な会話劇を見ているようです。  さて、次回予告では麗華が動き出す模様。一方で、光軌と逃げることにした美都はどこへ向かうのでしょうか。 (文=どらまっ子HAYAちゃん)

自己最低7.5%も折り込み済み!? 『貴族探偵』第6話で、なぜフジテレビは視聴率を“捨てた”のか

自己最低7.5%も折り込み済み!?『貴族探偵』第6話で、なぜフジテレビは視聴率を捨てたのかの画像1
フジテレビ系『貴族探偵』番組サイトより
 ごく一部の視聴者に対してのみ絶賛放送中の今期月9『貴族探偵』(フジテレビ系)は第6話。ごく一部以外の視聴者はまるで興味がないらしく、視聴率は7.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、過去最低に沈みました。まあ、なんだかんだ言っても、15日に発表された連結決算をみるとフジ・メディア・ホールディングスさんは都市開発やら広告やらで儲かっているようなので、ここはひとつ『貴族探偵』チームには自由にやらせてあげてほしいと祈るばかりです。  というわけで、今回も“ごく一部”の立場から『貴族探偵』を振り返ってみたいと思います(過去のレビューはこちら)。  第6話は、前回の事件の解決編となりました。前回のレビューで、私はこのドラマの魅力を「謎解きの一点突破だ」と言いましたが、今回の謎解き編でその魅力が発揮されたかどうかといえば、圧巻のひと言だったと思います。堪能しました。詳細はまあ、いいでしょう。別のサイトでも見てください。  ここまで、『貴族探偵』というドラマで蔑ろにされてきた(意図的に簡素化されてきた)のが、犯人の動機やバックグラウンドといった、「事件そのものの魅力」「犯人の人間性」といった部分でした。今回はその部分で、毛色の違う描かれ方が行われたことが特徴的でした。  あまりにストイックに論理的な謎を構築することを志向した原作では、それらのバックグラウンドや人物の個性は、むしろ筋立てを複雑化し、作品そのもの魅力を半減させるものだったはずです。なるべく読者が理解しやすい、ステレオタイプな人物を事件周辺に配置することで、謎解きの精緻っぷりを浮き立たせるやり方。変な例えになりますが、麻耶雄嵩さんという作家さんは、まな板の上に何があっても「刺身で食え」と言ってくるんです。しかも「最低限の塩で食え」と。  当然、そうした推理小説は読者を選びます。麻耶さんがこの作風でしか物語を書けないのか、あるいは推理小説というジャンルそのものに対する実験や修行の類なのか、それとも「そこでなら勝負できる、勝てる」という職業作家としての確信めいた作戦なのか、それは想像するしかありません。しかし、麻耶さんの覚悟は見てとれます。「美味い刺身を食わせてやるから、船に乗れ」と読者に要求し、作家とともに洋上に出た奇特な読者にだけ、彼らが求める極上の刺身を提供してきたのでしょう。そこには、信じられないような釣りテクと包丁さばきがあったのでしょう。これも、今回のドラマで麻耶さんに初めて出会った私には、想像するしかありません。  しかし、テレビドラマという市場を通したら、どうしたって客層は広がりますし、素材の鮮度も落ちてしまいます。そこでフジテレビには、保存や調理の技術が求められます。「ストイックな推理劇」という素材の味を殺さないまま、テレビ向けに料理しなければならなくなったのです。  私はずっとここで、主にこの「フジテレビの調理技術」に対して、惜しみない賞賛を書き連ねてきました。過剰にポップな演出も、登場人物を増やしてオリジナルで追加された事件の概要と推理も、決して本筋をジャマするものではありませんでした。あくまでフジテレビは、素材の味を引き出しつつ、お子さまでも美味しく食べられる万人向けの料理として提供してきたと感じていました。  で、今回の第6話「解決編」を見終わった感触は、今までとは少し違います。  今回の事件では、テレビでオリジナルに追加された人物のバックグラウンドや個性、過去や未来といったキャラクターの連続性が、時間をかけて、実に感動的に描かれました。これは、今までにはなかったことです。事件の犯人や関係者は、その回が終わればキレイさっぱり印象を失って、解決にいたった爽快感だけが残る……『貴族探偵』は、そういう味わいのドラマだったのです。  料理の例をまだ続けるならば、今回は「フジテレビがカレーをぶかっけてきた」と感じたのです。別に不味いカレーじゃないし、むしろ高級な「帝国ホテルのカレー」っぽいカレーなんですが(食べたことはない)、明らかに『貴族探偵』はこの第6話で、「麻耶色のドラマ」から「フジテレビ色のドラマ」に舵を切ったと感じました。  思えば、なぜ1話完結で十分に楽しかったドラマを、中盤である5・6話で2話構成にしてきたのか。5話を見なければ6話はつまらないし、当然、視聴率は落ちる。視聴率を捨ててまで、あえて、なぜそうしたのか。  それはフジテレビが、この『貴族探偵』を単に原作モノの翻訳ドラマとして作るのではなく、あくまで「1クールの連続ドラマ」として成立させようとした結果なのだと思います。  第1話からイマジナリーな存在として示唆されてきた女探偵の師匠・喜多見切子(井川遥)が、今回初めて「すでに死んでいる」と明示されました。同時に、貴族探偵が彼女を「殺した」という過去もほのめかされた。  これは、原作に建て増しされた設定ではありません。原作そのものを底上げして、土台の部分に差し込まれたものです。少しずつ明らかにされてきたこの土台が、今回あらわになったことで、次回以降の『貴族探偵』は、これまでとは段違いに天井高の高い作品として描かれていくことになります。単話で楽しい『貴族探偵』が、最終話に向かって走り出すタイミングが、この5・6話だったということです。1話でも終われる事件を、2話分かけて解決すると同時に、最終回に向けて「床板を外すための時間」が必要だったということです。  単話でこれだけ楽しければ、最終回だけちょっと複雑な事件を持ってきて誰か殉職でもさせりゃ、それはそれでオッケーなドラマだったわけですが、フジテレビは「連続ドラマとしても面白くしてやる」という面倒な決意を、2時間使って宣言したわけです。  もちろん、今後の貴族探偵と女探偵をめぐる成り行きそのものも楽しみですが、フジテレビ制作陣の“クリエイターとしての戦い”というリアルなドラマとしても「こいつら、どこまでやる気なんだ」という期待に満ちた作品になってきました。この戦い、「どらまっ子」を名乗る者として、見守らないわけにはいきません。  いやー、「どこまでホメる気なんだ」って感じですね。ちょっと書いてて恥ずかしいよ。 (文=どらまっ子AKIちゃん)