沢尻エリカ主演の『母になる』(日本テレビ系)。7日放送の第9話の平均視聴率は、前回から0.8ポイントダウンの8.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)でした。 なんと、次回の第10話が最終回だそうです。息子が誘拐され、赤の他人に育てられていたというセンセーショナルな設定からスタートした同作ですが、後半になるにつれ、「一体、何が言いたいの?」「これ、なんのドラマだっけ?」と主軸を見失い、筆者同様、多くの視聴者がボンヤ~リしてきたのではないでしょうか? おそらく、プロデューサーや脚本家の「これも書きたい」「あれも書きたい」「私たちの実体験を元に!」という熱く煮えたぎった思いが溢れまくった結果だと推測されますが、なかなかとっ散らかっております。 さて、前回のラスト、中学校をサボって美少女・ももちゃん(清原果耶)と会っていたことが発覚した広(関西ジャニーズJr.・道枝駿佑)。両親にももちゃんとの関係を話したがりませんが、家のミントウォッシュの減りが早いことから、結衣(沢尻)は「え? なんで急に口の中をキレイに!?」とプチエロい想像をして、うろたえます。 その後、広の祖母・里恵(風吹ジュン)が“家族会議”を開くと言いだし、「家族みたいなもん」といって、児童福祉司の木野(Hey! Say! JUMP・中島裕翔)や、西原一家、「柏崎オート」の従業員までも招集。そんな異常な家族会議で、「なんで学校さぼって、女の子と会ってたんだ」と吊るし上げに遭う広。しかし、広は超いい子な上に、何が起きても飄々としているタフガイなので、この状況に不満を訴えることもなく、「お騒がせして、すみませんでした」とみんなからの追及をさわやかにかわします。 その後、陽一(藤木直人)と広の入浴シーン(サービスカット)へ! 道枝くんのツルッツルの腋に目を奪われていると、あれ、藤木も薄っ! 藤木も薄っ! 藤木の腋毛の薄さに心奪われました。どうりで髪の毛ふっさふさなわけですね(ホルモン的に)。 一方、結衣たちの前から姿を消すため、石川県に移り住むことになった麻子(小池栄子)。陽一と共に東京から離れる麻子を見送った広は、麻子に「今まで育ててくれてありがとうございました」「ママ頑張って」と最後の別れを告げます。しかし、別れた後、広は「あのさあ、お母さんって2人いちゃいけないのかな」と意味深発言。 と、次の瞬間、三段跳びの助走のような走り方をする結衣がフレームイン! 長距離バスに乗り込もうとする麻子を追いかけ、第9話は終了です。 案の定、ネット上でも沢尻の走り方が大盛り上がりのようですね。「沢尻の走り方は、まじツボ」「ウルっとしてたら、走る沢尻に現実に引き戻された」「走り方、ウッディみたい」など、多くの視聴者に衝撃を与えたようです。 そんなことより、麻子が人を刺した理由がまだ出てこないのですが、最終回で明かされるのでしょうか? そこがストーリーの肝になるとばかり思っていたのですが、もしや無視でしょうか? いまだに、麻子が超ヤベー奴なのか、ちょっとだけヤベー奴なのか計り知れないので、とてもモヤモヤします。 また、ジャーナリストの沢登(森田甘路)は、いずこへ……? あんなに粘着して結衣や麻子をつけまわしていたのに、今回、1度も出てきませんでした。沢登、どこ行った……モヤモヤ。 シビアな内容を、コミカルなセリフや平和な音楽で軽快に描き、「ほ~ら、いろんな母親がいますよ~。さあ、視聴者の皆さん、それぞれに考えてくださ~い」と投げかける作風なのでしょうが、なんだかいろいろ失敗している気がします。 モヤモヤが溜まりに溜まり、“モヤッとボール”を持った伊東四朗が登場しそうな『母になる』ですが、最終回でスッキリできることを期待します! (文=どらまっ子TAMOちゃん)
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またもや視聴率上昇! “ゲスの不倫劇”『あなたのことはそれほど』東出昌大は、いい夫? 狂った夫?
佳境を迎えた『あなたのことはそれほど』(TBS系)6日放送の視聴率は、13.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と上昇。終盤に差し掛かり、上昇が続きますが維持できるか、きわどいところ。 離婚が決まった渡辺夫妻。美都(波瑠)が涼太(東出昌大)に離婚届の記入を何度も迫りますが、涼太は名前を書き損じたり「書いている途中で手がつった」と、わかりやすい言い訳をして記入しようとしません。皮肉にも離婚によって言葉を交わすことが増えた2人。こんな最悪の関係でも、涼太は美都をいまだに愛している、狂おしいほど一途な男なんですね。そんな涼太の胸の内を知らず、美都は引越し先を見に行ったり、離婚後の生活で頭がいっぱい。 一方の有島夫妻ですが、描写はなかったものの光軌(鈴木伸之)が麗華(仲里依紗)に不倫を告白したようで、夫婦の会話はどこかぎこちない。 さて、同ドラマは美都と光軌を中心とした渡辺夫妻と有島夫妻のお話でした。ですが、前回からサブキャラが動き出したことで、事情が変わってきました。8話では、そのサブキャラの動きに注視してみましょう。 涼太の同僚・小田原真吾(山崎育三郎)は、今回も密かに美都の母・悦子(麻生祐未)の営むスナックに姿を見せ、渡辺夫妻の話を根掘り葉掘り聞き出します。勘の鋭い悦子に「(美都を)好きになった?」と見抜かれると、否定するも引っ越し先の保証人を美都から頼まれニヤリ。 有島夫妻にまとわりつく横川皆美(中川翔子)も、なんだか怪しい。有島に会いに来た美都から職場の連絡先を聞き出すことに成功。「有島さんのお友達なら、会ったって伝えておきますね」と、半ば脅しのような言葉を使って聞き出すあたり、横川にも涼太や麗華に通ずる頭のキレを感じます。有島夫妻と横川夫妻とで動物園に行くシーンで、横川は旦那から「こいつはバカだから」と侮蔑されるのですが、まるでこれがフリだったかのような立ち回り。光軌と美都の不倫の現場を横川は何度も目撃していて、これから横川がどう動くのか。 さて、同ドラマの唯一の良心、美都の親友・飯田香子(大政絢)が久々に登場。飯田の口からは、涼太の二面性が語られます。飯田は、涼太を素晴らしい夫としながら、一方で今現在連絡が取れないこと、パタリとメールへの反応もなくなったことを報告。6話で、家出をした美都の力になってほしいと飯田を頼った涼太とはまるで違う対応に、飯田自身も少し違和感を持っているよう。 “不穏な”サブキャラといえば、もう一人忘れていませんか? 美都の働く武蔵野眼科の院長・花山司(橋本じゅん)の存在です。花山自身も、離婚を経験しており現在は独り身。その立場から、美都のよき相談相手として登場していました。しかし、今回、美都の不倫について、悪そうな顔を浮かべるシーンがあり、いかにもな感じでこちらも怪しい。 誰もが怪しい状況の中、事件が起こりました。渡辺夫妻の住むマンションに美都の不倫を告発するビラがばらまかれ、残り2回はその犯人探しが中心のサスペンスになりそう。 それにしても、このドラマ本当に胸クソ悪くなりますね。男性と女性で感想が分かれそう。“危ない恋愛”とでも言いましょうか、テーマの不倫の経験がない人ある人でも意見が割れそうです。筆者は、やっぱり波瑠演じる美都と家庭を持ちながら関係を続ける光軌が、最低でろくでなしにしか見えないんです。しかし、涼太が“狂気じみたおかしな男”として描かれている。6話では、一度関係が壊れた夫婦間を修復するために涼太が提案したルールを「窮屈なルールを押し付ける男」として描かれているし、離婚届を破棄するさまを不気味な雰囲気で演出されています。一方の美都は、帰宅するや開口一番「(離婚届を)書いた?」しか言わないし、嫌な感じ。 不倫を賛美するとまでいかないけど、不倫は悪いことじゃないんだよってメッセージを受け取ってしまいます。いやいや、あんたらがおかしいよ、涼太はいい旦那なんだよという一部の世間の声の代弁者として飯田というキャラクターがいると思うんですが、やっぱり見ていてしゃんとしない方もいるはず。モラルを無視して恋愛に没頭する人って多いんですかね? 一方で、あまり出番のなかった美都の同僚・森瑠美(黒川智花)が結婚。どんな人かとの美都の問いかけに、こう返しています。「一番長く好きでいられそうな人」と。もし、登場人物たち全員が、“一番好きな人”でもなく“二番目に好きな人”でもなく、“一番長く好きでいられそうな人”を選んでいたら……となんとなく思ってしまいました。 (どらまっ子HAYAちゃん)TBS系『あなたのことはそれほど』番組サイトより
過去最低7.0%の嵐・相葉雅紀『貴族探偵』それでも絶賛したい制作陣の“クリエイティブ”の高さ
骨太な推理劇とガッチャガチャのコメディ演出を同居させて、毎回“楽しい本格ミステリー”という新体験を与えてくれる今期の月9『貴族探偵』(フジテレビ系)ですが、5日に放送された第8話の視聴率は7.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と過去最低を記録。大手マスコミによれば、9.9%を取ったテレ東の『全仏オープンテニス 錦織圭×ベルダスコ』に食われた形だそうです。 まあ、健全な結果だと思いますよ。錦織はもっと国民的スターとして扱われるべき偉大なプレーヤーだと思いますし、下位ランカー相手の4回戦でも、いい試合をすれば視聴者が付くというのは、スポーツ中継そのものの明るい未来を示す結果だと思います。実に健全です。 それに比べて『貴族探偵』って、まったく健全じゃないもんね。人とか死ぬし。 というか、このドラマ、中盤を過ぎて俄然、不穏な空気が漂ってきました(過去のレビューはこちらから)。不穏というか、薄気味悪いです。このドラマの作り手が何をどこまでコントロールしているのか、底が知れなくて気持ち悪い。 正体不明の貴族探偵を演じる嵐・相葉雅紀の芝居も、ここまで抑えてきた分、どんな振る舞いを見せられても「何か含みがありそうだ」と思わされて、すんごく気持ち悪い。 クール初の2話構成となった5・6話以降、物語は「貴族探偵とは何者か」という物語の縦軸を語り始めながら、少しずつ「貴族探偵対女探偵」という単話としてのフォーマットを崩し始めました。第7話では1年前の回想として「女探偵」を高徳愛香(武井咲)ではなく、その師匠である故・喜多見切子(井川遥)に差し替え、今回の第8話では女探偵を容疑者とすることで事件現場から追い出し、代わりに刑事の“ハナさん”こと鼻形雷雨(生瀬勝久)が貴族探偵と対峙することになりました。 そして、冒頭から不穏です。 1カット目の前に「今夜からでも間に合う、これまでの貴族探偵」を振り返るダイジェストが流れます。「これまでの」と言いつつ、振り返るのは前回の7話で語られた切子と鼻形、そして貴族探偵の秘書・鈴木(仲間由紀恵)の説明だけです。ここだけ把握しておけばいいよ、1~6話は忘れても別に大丈夫だよ、というドラマからのメッセージなわけで、やっぱり明らかに5・6話を挟んで「ここからが本番」なわけです。 「貴族探偵第8話、お楽しみください」 そう語ってダイジェストを締めくくるのは、当初ただの便利ギアとして登場したSiri的なアプリ「Giri」。前回、このGiriは貴族探偵の指示によって秘書・鈴木がハッキングしたことが語られていますので、このダイジェストすら客観的なものではなく、疑ってかかるべき存在ということです。なんと挑発的な演出でしょう。 そうして始まった今回の推理合戦は、第1話の構造を踏襲しています。先にハナさん(第1話では愛香)が誤った推理によって貴族探偵を犯人と断定し、後に貴族探偵がそれを覆すというものです。 事件のトリックは、ほぼ原作通り。原作で女探偵が披露した推理を、代わりにハナさんがしゃべるだけです。 だけです、っていうか、だけじゃないですよ。「だけ」なんて簡単なものじゃない。女探偵・愛香を現場から追い出すためには、この人物に殺人事件の動機と証拠を与えなければならない。そんなの、超難しいに決まってる。でも、ドラマ全体の縦軸から「愛香がかつてストーカーに悩まされていた」ことを引っ張ってきて動機を与え、「落ちていたプレートをなんとなく拾う」というなんでもない行動から指紋の証拠を作ることで、実にあっさりと成し遂げてしまったので、つい「だけです」と書いてしまっただけです。 でも、これくらいの原作改変の手際のよさについては、もう驚きません。『貴族探偵』のスタッフは、これくらいやるでしょ、と思えてしまう。慣れというのは怖いもので、私たちがドラマに課すハードルは、回を重ねるごとにどんどん高くなっていきます。 ではなぜ、ここにきて愛香ではなくハナさんに推理をさせたのか。今回はそれについて考えてみたいと思います。 生瀬勝久が演じるハナさんというキャラクターは、絵に描いたようなコメディリリーフとして登場しました。クール前半を象徴するガチャ演出の象徴として、存分に暴れまわっていた。ドラマの方向性を司り、ある意味で主人公・貴族探偵より目立った存在でした。 しかし、後半のシリアス路線には、どうしても馴染むことはできません。貴族探偵が「私の正体を探るなら、命がけになる」と宣言している通り、ここからはバカを振りまいてバカ騒ぎをすればするほど、浮くことになる。安易なドラマだったら、ここでハナさんを転勤なり入院なりさせてしまうところでしょう。それでもいいんです。最終回、何もかもが終わった後に「平和だったころの象徴」としてお気楽バカなハナさんが現れれば、それはそれでカタルシスを演出することができます。 だけど、ハナさんはそうではなかった。もともと、この段階から本筋に組み込まれる存在として用意されていました。そしてこの組み込み作業も、『貴族探偵』は実に上手くやりました。フォーマットとしてあった「女探偵」というハコにハナを入れ込むだけでそれを達成できてしまう構造的な周到さと、ハナの刑事としてのプライドや勤勉さをつぶさに描いた脚本・演出と、何より俳優・生瀬勝久の凄まじい芝居の振り幅の大きさによって、すんなりとシリアス路線とハナを馴染ませてしまった。 そして、ふと思い当たるんです。このドラマは原作である短編集『貴族探偵』『貴族探偵対女探偵』(ともに集英社文庫)から、順不同にエピソードを引用してきたように見えました。しかし、当然なんですが、ランダムじゃないんです。「貴族探偵の正体に迫る」という最終回に向けて、そのオリジナル要素の起点になる第5・6話はどの事件なのか、切子との回想を語るべき第7話は、愛香の身柄を拘束し、ハナに推理させる第8話は……と、縦軸の流れに合致するような短編を選んで、それを改変しているんです。大切なことなのでもう一度書きますが、当然、これはランダムじゃない。 これまで、選ばれた原作が上手に改変されていることにばかり驚いていた私ですが、順序が逆だったんです。『貴族探偵』は、もともとドラマオリジナルの縦軸を構築し、それに合う改変が成立する短編を原作から抽出していたということです。小さなパズルの精巧さにばかり気を取られていましたが、それは、全話を通じたとてつもなく巨大なクリエイティブのごく一部だったんです。 この巨大さが、もう気持ち悪い。そんなの、ちょっと上手くできすぎだろ、と思ってしまう。人智を超えてるというか、特別な力が働いているような気がしてしまう。隅々にまで工夫が行き届きすぎてる。 例えばフジテレビは、シナリオをプリントした紙を流し込んだら、エラーを吐き出してくれる計算装置でも持っているんじゃないかというくらいです。「ここは破綻しています」「矛盾があります」と言って、端からそれを潰す最適解を提供してくれる装置。脚本家がどれだけ冒険しても、決して推理の誤りを見逃さない装置。 まあそんなシナリオ最適化装置は現存するわけないですし、現存するとしたら、それは原作者の麻耶雄嵩さん本人しかいないんでしょうけど……。 (文=どらまっ子AKIちゃん)フジテレビ系『貴族探偵』番組サイトより
KAT-TUN・亀梨和也に杉本哲太が大激怒も「意味不明」!? 日テレ『ボク運』展開に賛否
KAT-TUN・亀梨和也主演のラブコメディドラマ『ボク、運命の人です。』(日本テレビ系)。3日放送の第8話の平均視聴率は、前回から0.4ポイントダウンの8.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。前回の自己最低を更新してしまいました。 第6話で晴れて恋人同士となり、ラブラブ状態の誠(亀梨)と晴子(木村文乃)。えてして付き合うまでのほうがドラマは盛り上がるだけに、後半ダレてこないかちょっぴり心配です……。 さて、最近まで美人局の小野寺牧子容疑者にゾッコンだった誠ですが、そのことを知った晴子の父・大地(杉本哲太)が大激怒。誠に突然「娘から手を引いてくれ」と言い放ち、自宅では誠に設置してもらったウォーターサーバーを「目障りだ!」と捨てようとします。 大地はどうやら、犯罪者に入れ込むような男に、娘を好きになってほしくないようです。その気持ちを、晴子とのシーンで「腐ったものを食べて“うまい”と言った客に、自分の店のものを褒められたら、逆に気分が悪い!」と例えています。 まあ、言ってることはわかりますが、この怒り方は、素直に「変なヤツだな」と思います。これまでオチャメに描かれてきた大地だけに、ただの変なヤツで残念です。それか、ただのキレやすい毒親です。 また、これが大地の“こじつけ”であればいいのですが、「何かと理由をつけて、娘の交際相手を反対している」というわけでもなさそうなのが、とっても厄介です。 そんな大地に擦り寄るため、大地が趣味にしているゴルフを始める誠。ある日、打ちっぱなし場で大地と鉢合わせますが、「もう2度と話しかけないでくれ」と取り合ってもらえません。 一方、大地の部下・国枝(加藤諒)がボクシングのデビュー戦へ向け、必死でトレーニングしていることを知った誠。マイナスからの起死回生を狙おうとしている部分で自分と重ね合わせ、国枝を応援します。 ついにデビュー戦を迎える国枝ですが、結果はKO負け。トレーナーに「再戦したい」と頼み込む国枝と共に「もう一度チャンスをください!」と頭を下げる誠。その光景を目撃した大地は、あっさり誠を許すことに。大地は人が変わったように誠に優しくなり、自宅に呼んで仲良く酒を酌み交わし、第8話は終了です。 むむ……、大地が激怒したのも安易だし、許したきっかけも安易……というか、よくわからない……。打ちっぱなし場や、ボクシング大会で鉢合わせたのを“運命”と認識したのか? それとも国枝の代わりに頭を下げていたことに感動したのか? それとも、国枝の代わりに頭を下げるような純粋な男だから、美人局に騙されても仕方ないと気付いたのか? はたまた、その全部なのか……? 全体的にふわ~っとしていて、大地の心の動きが全くわかりませんでした。同時に、“感動ポイント”もよくわかりませんでした。わかりやすさがウリのドラマなのに! それはそうと、同作で晴子の同僚・三恵役を演じている菜々緒の演技が、ネット上で好評のようです。菜々緒に漂う嘘っぽい空気が、空元気な三恵に会っているのでしょう。“西川貴教と付き合ってたレースクイーン”から、いつの間にか“売れっ子CMタレント”にランクアップしていた菜々緒ですが、コメディエンヌとしての需要も増えそうですね! (文=どらまっ子TAMOちゃん)
展開が遅すぎた……視聴率6.7%に沈む綾野剛『フランケンシュタインの恋』際だつ長所と短所
日曜ドラマ『フランケンシュタインの恋』(日本テレビ系)は第7話。視聴率は6.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と相変わらず低調ですが、ようやく物語が動き出して見やすいドラマになってきました。 今回は、怪物・深志研(綾野剛)が大衆の面前でその正体を暴かれ、暴走してしまうお話。洋邦問わず、あらゆる“怪物モノ”ストーリーの定番展開なので、プロット以前の設定の強度だけで成立できちゃう回だったように思います。 そして考えるのは、ここまで長かったなーということです。『フランケンシュタインの恋』にとって、このエピソードは最初の転換点になっています。ここまで6話かけて、山を降りた怪物がどのように最初のコミュニティとファーストコンタクトを取ったかが説明されたに過ぎません。まず1人が受け入れ、その周囲の正体を知る人間が受け入れ、正体は知らないけど仲間だから共存する人々が現れる。その次の段階として、最初のコミュニティと世間一般との対立が発生するわけですが、そこまでで7話を費やしてしまっている。 今となっては、ですけど、この「大衆バレ→暴走」展開を3~4話目で持ってこられれば、もう少し興味を持って追いかける視聴者を維持できたんじゃないかと思います。 別に、そういう型通りのドラマが見たい、というわけでもないのですが、何しろこの作品の第1話は「ザ・型通り」ともいうべき型通りっぷりで始まりました(記事参照)。だからこそ、怪物と美少女・継実(二階堂ふみ)のかわいらしさが際立って、好作を期待させるスタートだったのです。 で、6話を費やした状況説明が成功していたかといえば、そうでもないように思います。 まずSFとして、怪物の肉体構造や殺傷能力についての説明が曖昧すぎるんです。曖昧なら曖昧でボヤかしておけばいいんですが、曖昧なままけっこう強引に押し付けてくる。怪物が両手から発する純白毒々胞子も暗黒毒々胞子も、触ってしまえば確実に人を殺す。でもそれは、怪物の顔面から生えたキノコから抽出した謎リキッドを経口で投与すれば、確実に治る。怪物は胞子の放出を自制することはできないが、一方で意図的に胞子パワーを炸裂させて悪漢を倒したり(第1話)、樹木にキノコの花を咲かせたりできる(第4話)。このへんはドラマが勝手に決めたルールなので、視聴者は従うしかないんですが、法則が明確じゃないのでヤバさが伝わってこないんです。ヤバさが伝わってこないと、怪物の悲しみも論理的に伝わってこない。 加えて、怪物が拠りどころとしているラジオの悩み相談で繰り返される天草(新井浩史)のお説教も、ちょっとピントがズレているように感じます。こちらは心を射抜かれたいと思って聞いているのに、心の柔らかい部分のちょっと横の肉の部分を叩かれているようで、居心地が悪い。なぜかといえば、天草の言葉が、私たちが初めて出会ったキャラクターの行動に裏打ちされたものではないからです。ドラマがあらかじめ用意していた「言いたいこと」が、キャラクターを通さずに訴えられてくる。私たちはドラマの登場人物の言葉を聞きたいのであって、スタッフや脚本家の言いたいことを直接聞きたいわけではないのです。 そしてこれがもっとも重大な弱点だと思うんですが、そもそもの怪物と美少女の「恋」も曖昧です。2人が、どういう気持ちなのか伝わってこない。「恋」って元来、楽しいものなはずなのに、2人とも全然楽しそうじゃない。楽しそうじゃないから、その裏にある切なさも伝わりにくくなってる。 と、なんやかんや言ってますが、全然ダメなドラマじゃないのが、『フランケンシュタインの恋』のややこしいところなんです。主演の綾野剛をはじめとして、お芝居の説得力は非常に充実していますし、キャラクターの造形も平板でなく、それぞれに個性とリアリティが同居しています。画面の雰囲気も悪くない。 今回、「自分の体内に菌を保有している」と知った怪物が、殺菌スプレーを飲もうとするシーンがありました。上で述べた通りSFとしての説明が曖昧なので、それを飲むと怪物はどうなるのか、視聴者は予測できません。毒を飲んで自殺したようにバターンと倒れるのか、布団からキノコが消えたように消滅するのか、あるいは毒手に触れた人間のようにカピカピになって意識を失うのか、たぶん誰もわからないと思う。でも、シーンの強さだけで怪物の悲しみが伝わってきてしまう。ドラマの芝居と画面が強いとは、そういうことです。 ここまで長所と短所が両立しているドラマも珍しいなーと思ったら、去年冬の『IQ246』(TBS系)第9話で似たようなこと書いてました(記事参照)。別に珍しくないみたい。 (文=どらまっ子AKIちゃん)日本テレビ系『フランケンシュタインの恋』番組サイトより
香坂真一郎(長谷川博己)の学習能力のなさが際立つ回に! ドラマ『小さな巨人』第7話レビュー
新キャストが加わり、前回から『豊洲署編』がスタートした長谷川博己・主演ドラマ『小さな巨人』(TBS系)。その第7話が先月28日に放送されたのですが、平均視聴率12.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、前回から1.4ポイント下落してしまいました。 さて、まずは前回のおさらい。警視庁芝警察署から豊洲警察署刑事課へ異動になった香坂真一郎(長谷川博己)に待ち受けていたのは、学校法人早明学園の事務局で経理課長を務める横沢裕一(井上芳雄)の失踪事件でした。 学園を訪れた香坂は、理事長の金崎玲子(和田アキ子)と、元・警視庁捜査一課長で現在は学園の専務を務める富永拓三(梅沢富美男)から、横沢が学園の金を横領して逃げたのだという情報を得ます。その一方、香坂の部下・山田春彦(岡田将生)は、学園の職員になりすまして内偵をしている、警視庁警務部人事課の職員・江口和夫(ユースケ・サンタマリア)から、学園と政治家が癒着関係にあり、横沢はその不正を暴こうとしていたのだということを知らされます。 新人時代に面識があることから、山田は香坂には内緒で江口の内偵を手伝うことになります。しかし、その不審な動きに気づいた香坂は、江口から不正の証拠となる裏帳簿を受け取るため学園の屋上へと向かった山田を尾行します。すると、江口の死体の傍らで佇む山田の姿を発見。逃走する山田を追い詰めた香坂は、「香坂さんに早く報告すれば良かった」という言葉を投げつけられるのですが、その真意を聞きだす前に、山田が捜査一課の刑事たちに確保されてしまい、そこで前回の放送は終了となりました。 ここから第7話がスタート。取り調べを受けた山田は、江口の死体を発見した直後に背後から誰かに殴られて気を失ったと主張。さらに、現場から横沢の髪の毛が採取されたため、捜査一課長の小野田義信(香川照之)は横沢の指名手配を命じます。 しかし、横沢が学園の不正を暴こうとしていたことを知っている香坂は、横沢犯人説を疑問視します。逮捕される前に放った山田の謎めいた言葉も引っかかるのですが、山田が釈放されないため捜査は行き詰まってしまいます。それを打開するため、香坂は内閣官房副長官を務める山田の父・勲(高橋英樹)のコネを使い、山田を釈放するという大胆な作戦に出ます。 無事に釈放された山田は、江口から見せられた学園の裏帳簿に父親の名前があったことを香坂に告白。横沢はその不正を暴こうとして、何者かに消されたのではないかという説が濃厚になります。 手掛かりを探すため、香坂は山田を引き連れ学園の職員用の更衣室へ。床に落ちていたペンに富永の指紋が付着していたことから、富永が江口を殺害し、横沢のロッカーから採取した髪の毛を現場に置いたのではないか、という仮説を立てます。 身辺を探られていると勘づいた富永から小野田にクレームが入り、香坂は本庁に呼び出されます。そこで富永から、ペンは3日前に落としたこと、事件当日18時には帰宅してアリバイがあることを主張されます。さらに、小野田からは、元・捜査一課長の富永を任意同行させるには、「100%の証拠でも足りない。200%の覚悟というものが必要だ」と言い渡されます。 富永のアリバイを崩すため、香坂は学園内で徹底した聞き込みを開始。そして、事件当日の19時近くに学生がスマホで撮った写真の中に富永が映り込んでいること、その胸ポケットにペンが収まっていることを発見します。つまり、事件前にペンを落としたということもアリバイ供述も全てが嘘だったことが発覚したのです。 それだけでは富永が犯人である証拠としては不十分。しかし香坂は、「200%の覚悟はあります。あとは一課長ご自身の覚悟です」という言葉で小野田の心を動かします。小野田自らが陣頭に立ち、富永を任意同行。取り調べをすることで事件は一件落着……かと思われたのですが、証拠不十分として小野田は富永をあっさり釈放。「これでもう同じ理由で任意同行はできない」と香坂が悔しがったところで第7話は終了しました。 今回の放送を見終えて、まず頭に浮かんだのは、「香坂君、ばかなの?」ということです。これまでの放送で香坂は散々、小野田に手柄を横取りされたり裏切られたりしてきました。さらに、小野田は富永が捜査一課長を務めていた時にお世話になったため、頭が上がらないことも知っていたはず。それなのになぜ、小野田を信じ切って富永の捜査を任せてしまうのでしょうか。学習能力がないのでしょうか? また、放送終了間際に小野田に裏切られるという流れは、『芝署編』とまるで一緒。ただキャストと捜査の内容が変わっただけで、新鮮味は薄れるばかりとなってしまっています。そんなところに、視聴率下落の要因があるのではないでしょうか。次回からはこれまでとは違った展開を期待したいところです。 (文=大羽鴨乃)TBS系『小さな巨人』番組サイトより
『孤独のグルメ Season6』第8話 中華系の羊……? 想像のつかない味で視聴者の胃袋が大混乱
さあ、今週もやってきました深夜の飯テロの時間。今週のゴローちゃんこと井之頭五郎(松重豊)は、どれだけ食べてくれるのか。どうせ番組を見たら夜食を食べちゃうのはわかっているので、今回からは夕飯を食べずにオンエア待機をしてみることに。みなさんも、番組視聴のために夕飯を抜いてみてはいかがでしょうか? さて、今回ゴローちゃんがやってきたのは御徒町。「この通りか……」とメモを見ているあたり、新規顧客のようです。「電話の話の通りなら、けっこうな大仕事になりそうだが」と、今回のゴローちゃんはやる気です。 いや、いつもやる気はあるのでしょうが、あんまり儲けようとギラギラしていないんですよね。でも、その誠実さこそが、仕事がうまく回っている理由かもしれません。 その新規顧客は、宝石加工の会社。社長を演じるゲストは岡田浩暉です。今回、デパートの催事に出店するということになり「どこからどう手をつけていいのやら」ということなのです。ゴローちゃん、雑貨商かと思いきや、内装込みのトータルな仕事の多いこと。要は、手広くやってるんですよねえ。社員を使えばもっと儲かりそうなものでしょうが、人を使うことのストレスを考えると、今の状態がよいのでしょう。 「原石を加工するところを見せたい」などなど、希望や情熱を語り続ける岡田社長。キャラクターが、社長というにはちょっと怪しげな雰囲気なのが、味があってよいです。でも、そんなキャラだから、情熱的な言葉もホントかな? と、ちょっと疑わしい。おそらく、それもワザとなんでしょうけどね。 ともあれ、情熱を語られ大仕事だと気合を入れたゴローちゃん。気合が入れば腹も減ります。 「飲食店は……宝石街にメシ屋はないか」 いろいろとメシ屋はあるはずですが、ゴローちゃんのお眼鏡にかなう店がないということなんでしょう。ラーメン、インド料理に、居酒屋ランチとピンとこないままにさまよっていたところに、飛び込んできたのは「羊」の文字。 「中華系の羊料理ということか……」 「いいような気がする。いやきっといい……ぜんぜんわかんないけど……この胸騒ぎを俺は抑えられない」 期待値優先で、果敢に店に飛び込むのが松重ゴローちゃんの持ち味です。 入ったお店は、おやキレイ。「台湾の洒落た食堂っていった感じ」と、感想を一言。 「ここ、俺的に前例のない店だ、ここは注文の組み立てが難しい」 ランチタイムでも、ただセットを注文してお茶を濁したりはしないのがゴローちゃんなのだと、その精神をあらためて知る瞬間です。 「前菜から順にいくか、先回りでメインを決めるか……」 ええと、まだランチタイムですよね。今日の仕事はもう終わりという気分で食べるのでしょうか。いや、それができるのも、個人経営者の特権です。 まず、目についたのは点心。それすらも、餃子か小籠包か、おやきか……。とにかくこちらのお店、ラム推しなのですが、それが余計にゴローちゃんの迷いを呼ぶのです。 いろいろとメニューを読むゴローちゃんですが、中華料理ならではの、文字だけでは想像できないもの多数。「アウトオブ想像力……」という言葉が出るのも当然です。 かくして、ようやく決まったファーストオーダーは、ラム肉と長ネギ炒め、ラム肉焼売、白身魚とラム肉のスープ、白いご飯。加えて、オススメの3番。そこに薬味の醤も3種類まとめて注文です。 「吉と出るか、凶と出るか……」 いやいや、いつも大満足で食べているんだから、今回も大丈夫でしょ。 果たして、この店、配膳は結構早い。瞬く間に注文したメニューがテーブルに並びます。 ここで気づくのは、けっこう白いご飯の量が多いこと。この時点で早くも頼みすぎているような気も。 「おお、すごい。テーブルに羊の群れだ」 「まずは、大将から頂こう」 箸を付けるのは、ラム肉と長ネギ炒め。 「おお、よしよし、中華の炒めもの界に、まだこんな逸材が隠れていたのか……」 これは、ご飯も進む味。見るとご飯は、麦ご飯ではありませんか。 「やっぱりドンピシャ、麦飯ってのも案外いいぞ……」 ああ、とんでもないスピードで、ご飯が……。 「ほうら、これは間違いないヤツだ」 「ここで醤投下……」 長ネギ炒めに投入されるのは、山椒しょうゆ。 「初めてだが、使える……」 今回のゴローちゃん。スゴく駆け足で満足に至っている感じです。 続いて手を付けるラム肉焼売は、黒酢で。 「こいつはたまげた。いわゆるシュウマイとは別物。こいつは確かに羊、だがうまい……」 「ラムで点心。そんなワザがあったのか、まるで底なし沼だ」 ううむ、見ているほうは、まったく味が想像できません。ただただ、うまいことだけはわかります。もう視聴者の脳内は「いつ、この店に行こうか」だけなのではないでしょうか。 ここで「何にかけてもおいしい」といわれた山椒しょうゆを、白ご飯にかけるゴローちゃん。一気にご飯は進みます。 「俺は今、猛烈に感動している。衝撃の山椒しょうゆご飯……」 いや、いったいどんなうまさなんだ!? 続いて手をつけるキノコの醤もおいしそうだけど、味の想像がつきません。そんな感じに視聴者を置いてけぼりで、ゴローちゃんの箸は進みます。 そして、漬け物で口をリセットしつつ、箸は動き続けます。スープを口にすれば「こういうタイプ初めてかも」と、またまた感動。 「透き通るようにうまい、魚と羊が奏でる弦楽二重奏……」 いや、だからどんなうまさなんだろう。 「中華料理の中で、羊たちが、こんなにも生き生きと輝いている……ラム醤の食卓最高」 満足に次ぐ満足のゴローちゃんですが、こうなれば胃袋は全開。 「御徒町ラム肉フェスティバル。これでお開きは寂しいな……」 さあ来た。ゴローちゃんの本気モード。スペアリブのハーフサイズと麦ご飯のハーフサイズを追加注文し、祭りはさらに続きます。 かくてやってきたスペアリブは、クミンまみれという視聴者の胃袋を直撃する見た目。もうダメです。飯テロでどうしようもなくなった胃袋を、ラーメンか何かで満たそうと思っていたんです。でも、猛烈に食べたいのはラム肉。思わず、深夜にラム肉を食べられるところはないのかと検索してしまうではありませんか。 「落ち着け落ち着け、散々食ってるのに何を焦ってるんだ」 「油がガツンときた。この強烈なパンチこそスペアリブだ。うまいな~」 この「うまいな~」の一言が、ガチモード。ホントにおいしかったのでしょう。 そこに唐辛子の醤をつけて「これだ!」と開眼するゴローちゃん。まったく落ち着きを失い、ただただ食らうのです。 「おほ~きた、クミンの刺激かける唐辛子の刺激……」 「豚のスペアリブとは異次元のうまさ」 そして楽しんだラストは、残った長ネギ炒めをご飯に載せた特製ラム丼です。そこに、残った山椒しょうゆもまぜれば、完全に至福の味。 「この丼いいぞ~、どんどんかっこみたくなるうまさだ……」 「御徒町でこんな店を発見できたのは、偶然というより奇跡だ……」 通常の感動を10とすれば、今回のゴローちゃんの感動は30くらいというところでしょうか。 ゴローちゃんは満足ですが、困ったのは視聴者。何しろうまいのは明らかなのに、想像できない味に困惑したハズ。登場店は、放送後は混雑するのが常。行列はしたくないとは思いつつも、今回ばかりは行ってみなくてはと心に決めた神回でした。 (文=昼間たかし)テレビ東京系『孤独のグルメ Season6』番組サイトより
沢尻エリカ『母になる』が早くも“ネタ切れ”!? 強引すぎる毒親展開に視聴者興ざめか
主演の沢尻エリカが連ドラ初の母親役に挑戦中の『母になる』(日本テレビ系)。先月31日放送の第8話の平均視聴率は、前回から1.3ポイント増の9.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)でした。 前回、不意打ちで大塚寧々の投入がありましたが、一体、どんな母親を演じるのでしょうか? 2年前に自身が起こした事件を広(関西ジャニーズJr.・道枝駿佑)に知られたくない麻子(小池栄子)ですが、記事にしようと目論むジャーナリスト・沢登が周囲をウロウロ。危機感を募らせる麻子は、結衣に「もし記事が出ても、広にでたらめだと嘘をついて」と頼みます。 ちなみに、この悪徳ジャーナリストを演じているのは、俳優の森田甘路。そうです。西内まりや主演の月9『突然ですが、明日結婚します』(フジテレビ系)で、中村アンがキスしていたあの人です!……って、誰も見てないか。それより、同作の沢登もそうですが、ドラマに出てくる記者って、大概、すごく性格悪そうな表情をしてますよね。片方の口角を上げて、「クックック」って感じの。筆者の周りにはこういうタイプの記者はいませんが、大砲系の週刊誌とかにはいるんですかね? 怖いですね。 さて、陽一(藤木直人)が働く「柏崎オート」に故障車を持ち込んだ愛美(大塚)ですが、実は沢登とグル。柏崎家に取材目的で近づいていたのです。 そのことに気付いた麻子は、愛美を尾行。すると、再婚相手の連れ子・りゅうくんを小学校にも行かせず、ゴミだらけのアパートに放置している愛美の姿を目撃します。 その頃、児童福祉司の木野(Hey! Say! JUMP・中島裕翔)は、「柏崎オート」の愛美の車に、汚れた子ども服が詰め込まれている光景を目の当たりにし、大ショック。同時に麻子からも通報があったため、アパートに駆けつけ、りゅうくんを保護します。 その夜、「柏崎オート」にやって来た愛美を、結衣や麻子の前で責めたてる木野。これに、毒親・愛美は「私も最初は、一生懸命母親やろうとしたのよ!」と反論。決め台詞のように「本当の母親には叶わない」と言い放ちます。ちなみに、柏崎家への取材は、もうどうでもよくなってしまったようです。 後日、冒頭の麻子の頼みをガン無視し、広に2年前の事件を話す結衣。広は麻子が服役していたことを初めて知りますが、「で? それだけ?」とまったく気にする様子を見せません。 次の日、結衣は麻子を呼び出し、「事件のことを話した」と事後報告。そこに、広の中学校から「学校に来ていない」との連絡が。事件のことを話したからだと責める麻子ですが、広は謎の少女とデートしていた……という甘酸っぱい展開で、第8話は終了です。 今回で見納めとなりそうな愛美ですが、どうやら育児放棄の現場を視聴者に見せつけることと、結衣と麻子の前で「本当の母親には叶わない」と言わせるために存在するキャラだったようです。 汚れた子ども服を大量に積んだまま整備に出すという凡ミスのせいで、仕事もギャラもパーに。死んだ息子の同級生の木野に説教まで食らってしまった愛美ですが、脚本家のご都合主義のための道具というか、わざとらしすぎる行動の数々に、正直、興ざめしてしまいました。 また、見せ場であるはずの結衣と麻子の会話シーンも魅力が感じられず、急にトーンダウンした印象。センセーショナルな展開で始まった同作ですが、なんだかネタ切れ感が漂ってきました。後半戦が心配です……。 (文=どらまっ子TAMOちゃん)
怖いもの見たさで視聴率上昇! TBS系『あなたのことはそれほど』の“不穏な動き”
TBS系連続ドラマ『あなたのことはそれほど』。30日に放送された第7話の視聴率は、12.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と2週連続での自己最高更新となりました。「不倫」というテーマがいまだに世間の耳目を集めているということでしょうか。 波瑠演じる主人公・美都のクズっぷりが話題の同ドラマですが、最近は「クズすぎて逆に清々しい」との声もみられます。そんなクズ街道を爆走する7話をレビューしていきましょう。 前回、夫・渡辺涼太(東出昌大)との愛の巣を飛び出し宿無しになった美都。さらに居候させてもらっていた親友の香子(大政絢)の家からも断りもなく飛び出し、向かうはやはり“初恋の人”有島光軌(鈴木伸之)の元でした。 お互いの伴侶にほぼバレていると感じた2人は、関係を清算するために話し合いを設けることに。「友だちに戻ろう」と光軌は提案しますが、美都はこれを拒否。なぜか話し合いの場はラブホテルで、そのままバチコンと一試合。 職場を休み、母親の悦子(麻生祐未)が切り盛りするスナックを手伝うことになりますが、次のカットでは、早速涼太に連れ戻されてしまいます。 家に戻った美都は、ついに涼太に離婚届を渡します。しかし、涼太は名字の欄にわざとひらがなで「わたなべ」と書いて、離婚届を破棄。ぎこちない渡辺夫妻は、引き続きぎこちないままが続く模様。普通なら、散々不倫を繰り返した美都が突きつけられるものなんですけど、そうしない点に涼太の狂気じみたものを感じます。 対する光軌と麗華(仲里依紗)の有島夫妻はどうでしょうか。勘がよすぎる麗華が、真綿で首を絞めるように光軌を追い詰めていくさまが描かれました。前回の終わりで、里帰りから数日早く東京に帰って来た光軌。遅れて麗華も帰ってきますが、乱れのないベッドを見て、光軌が朝帰りだということを見抜き、光軌が不倫していることを知った上で、自分の半生や子どもに対する思い、光軌への感謝をつらつらと語り不倫を白状させようとします。 「私が知っているのは、渡辺という女が訪ねてきたこと、日をおいて私の前に2度現れた男が渡辺だったということ、あなたが私に聞かれて困ることがあるときは、ちょっとフリーズする。それだけよ」と、麗華は真顔で言います。まるで王手をかけるようなせりふ。光軌は、心ここにあらずといった感じで、フリーズしっぱなし。全部見抜かれていること、そして、全部知った上で“何も知らない妻”を麗華が演じていることが読み取れて、光軌は足がすくむ思いだったはず。 というのが今回の話。ここまでを振り返っても、すでに泥沼でしたがさらなるドロドロが待っている予感がします。それは、今回やたらと登場したサブキャラクターたちが、不穏な動きを見せ始めていたからです。 有島夫妻の住むマンションの隣人、横山皆美(中川翔子)は、ドラマ前半で美都と光軌が2人で会っているところを何度も目撃しているし、涼太の同僚、小田原真悟(山崎育三郎)もわざわざ美都の職場までやってきて、食事に誘っています。 小田原は、美都に「渡辺(涼太)と別れた方がいい」と言い、連絡先を渡したり、前回では美都も涼太も知らないところで、悦子に会っていて、なんだかすごく嫌な予感がする。 横山は、麗華と会話するシーンが今回何度も登場。隣人として挨拶を交わしたときから、夫の愚痴や子育ての苦労などをキャピキャピと話す横山ですが、手作りだと麗華に差し入れたクッキーが実は買ってきたものだと判明するなど、こちらもとても怪しい。横山からは、“理想的な夫婦”に見える有島夫妻に対するゆがんだ執着心を感じます。 過去のレビューで、同ドラマはゲス不倫劇ではなく、普通じゃない人と結婚してしまった人の不幸なお話なのかもと言いましたが、普通じゃないのは、実は光軌と美都以外の全員なのかも。 「昼顔より怖い」の看板に偽りなしで、すっかり火曜の夜が怖いものになってしまいましたが、「怖いもの見たさ」を着実に取り込みつつ、ここにきて視聴率上昇をキープ。このまま最終回まで自己最高を更新し続けるのか、こちらも注目です。 (文=どらまっ子HAYAちゃん)TBS系『あなたのことはそれほど』番組サイトより
「棒だけど棒じゃない!?」『貴族探偵』嵐・相葉雅紀が見せた意図的な“芝居の変化”に瞠目する
いやー、今週も面白かったです『貴族探偵』(フジテレビ系)。毎週こんだけ面白いドラマを見せていただけるというのは、本当にありがたいことです。 気分としては、もはや「フムフム、なかなか優れたドラマであるね」なんて評論したい気持ちは全然なく、むしろ「佐藤琢磨が『インディ500』で勝つとこ見られるなんて!」とか「最近、イボ痔が軽い!」とか、そういった生活の中にある小さな喜びが、月曜21時になれば与えられるという、そういう事実に感謝を伝えたいと考え始めているのです。(過去のレビューはこちら) ところで、前回までの『貴族探偵』は、とことん“変化球”的な探偵ドラマとして放送されてきました。推理そのものは「本格」の名に恥じない作り込まれたものでしたが、「探偵なのに推理をしない」という主人公の設定が、作品の不思議な魅力を引き出すことに大いに役立っていたように思うんです。 「貴族で探偵ってなんだよ」とか、「そもそも貴族ってなんだよ」とか、そういう疑問をすべてブン投げたところから物語がスタートしているので、どれだけコメディ要素を詰め込んでも「推理が主役」という作品の軸がブレないし、貴族を演じる相葉ちゃんの芝居や描写にリアリティが欠如していたとしても「そりゃ架空の貴族だし」ということで、割り切って楽しむことができました。 こうした演出のスタンス、つまりは「貴族は貴族だから、もうほっといて」という宣言が、原作の持つ「探偵は存在を漂白してこそ事件の真相に迫れるのだ」というニュアンスと実にマッチして、化学反応を起こしていたのが、このドラマが成功している所以だったと思うんです。ドラマが「貴族って、なんなんだよ」という疑問を追及しないからこそ、貴族探偵と女探偵のシンプルな推理合戦に没頭することができたんです。 ところが、前回の第6話から、いよいよドラマは「貴族って、なんなんだよ」という疑問に正面から取り組むことにしました。女探偵に「貴族探偵の正体」を追わせることにしたのです。 というわけで、第7話。 今回は、1年前の事件という設定です。今回、貴族探偵の相手となるのは、これまで推理合戦でコテンパンにしてきた女探偵・高徳愛香(武井咲)の師匠である喜多見切子(井川遥)。切子はこの事件の直後に死亡しており、どうやらその死に貴族探偵が関わっているらしい。愛香がその謎を追いながら、貴族の正体に迫るというストーリーです。 構図そのものは、前回までの「貴族探偵と女探偵の推理合戦」というフォーマットを引き継いでいます。事件現場に貴族探偵と女探偵・切子。一見して、愛香が切子と入れ替わっているだけにしか見えません。 しかし、まず気づかされるのは、相葉ちゃんの演技プランの変化です。ほんの少し、テンションが高いんです。楽しそうなんです。これまで「棒だ棒だ」と各方面から棒認定されてきた本作での相葉ちゃんの芝居が、『貴族探偵』というドラマの作風を表現するために、存在感を希薄にしようとする意図的な抑制だったことがわかります。 つまり、この相葉ちゃんの芝居の変化によって、1年前まで貴族はもっと純粋に趣味として無邪気に殺人事件の推理を楽しんでいたことが表現されます。もうひとつ、この事件とその後の切子の死を経て、何かの悲しみを背負ったことも。 演出家の指示通りに演じただけと言えば、そりゃそうなんでしょうけれど、芝居を変化させて物語を伝えることに成功しているわけですから、俳優としてこれ以上ない働きといえると思います。 そして、その無邪気な貴族が「名探偵」と呼ぶ女探偵師匠・切子との推理合戦も、これまでとは一味違います。脚本的にいえば、これまでは無能な弟子・愛香に見当外れの推理を披露させて、それを覆せばよかっただけですが(それでもすごい労力が払われていた)、今回は切子が「明らかに愛香よりも優れた推理」を披露し、それを貴族が覆さなければなりません。 ドラマが女探偵・切子に求めるのは「完璧でない推理」であり、さらに、その誤謬の「よく推理できてる度」「真相には足りないけど、見てて納得できる度」を高めにコントロールしなければならない。今までも「原作にいなかった女探偵の推理を差し込む」という難工事を成功させてきた『貴族探偵』ですが、今回、切子に課せられたストライクゾーンは極めて狭かったはずです。そして、その試みは成功していたと思います。 極めて狭いストライクゾーンを自らに課し、頑張ってそれを達成する。ずっと、このドラマはそういう作業を繰り返しています。なぜそんな難しいことをするのかといえば、そのほうが面白いからに他ならない。もう何度も書いていますが『貴族探偵』の制作陣にもっとも感動するのは、そういう志の高さなんです。こちらの想像を超えたハードルをわざわざ設定して、それを超えてくるんです。 例えば第1話から愛香が愛用している「Siri」のようなスマホアプリ「Giri」の存在。最初はただ、愛香の「能力的には劣るが、最先端のギアは使いこなせる」というキャラ付けのためだけに登場したと思っていました。そして、この声を仲間由紀恵が担当しているんですが、このキャスティングについても「いかにもフジテレビ」的な、「こんなチョイ役にも仲間由紀恵を引っ張ってこれちゃう俺たちスゴイでしょ」的な、単なる賑やかしだと思っていたんです。 ところが今回、貴族探偵の秘書・鈴木として仲間由紀恵が実際に画面に登場しました。そして、この鈴木が貴族の命令によって「Giri」のアップデートに介入し、アプリをハッキングしたことが明かされました。「Giri」は、貴族探偵の正体を探ろうとする愛香に「その質問にはお答えできません」と返答します。愛香にとって唯一、絶対的に信頼できる情報源だった「Giri」に揺らぎが生じます。 この「Giri」の仕込み、ホントにびっくりしたんです。そんな仕掛けがあったなんて、まったく気づいていなかった。繊細に繊細に作り込んでいる印象だった『貴族探偵』が、実は初っ端から豪快な伏線を忍ばせていた。「すげえな……」って、思わず声が出ましたもん。 最終回に向けて、こうして密かに仕込まれた伏線を少しずつ明かしながら、『貴族探偵』は盛り上がっていくことになるのでしょう。原作既読だからって、まったくこの先の展開は読めません。原作に書かれていないことが行われようとしているわけですから。 ともあれ、また来週の月曜21時を楽しみに待ちたいと思います。それまで、イボ痔が再発しませんように。 (文=どらまっ子AKIちゃん)フジテレビ系『貴族探偵』番組サイトより








