『孤独のグルメ Season6』第10話 タイアップが露骨すぎる(笑)まるで旅行番組みたいな鋸山アピール!!

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テレビ東京系『孤独のグルメ Season6』番組サイトより
 ホント、ゴローちゃんこと井之頭五郎(松重豊)ってば、商売のためなら、どこにだって足を運ぶのですね。  ええ、今回やってきたのは千葉県は富津市の浜金谷駅。東京湾フェリーの千葉県側の港のある街ではありますが、いわば地の果て。  それでも、プチ出張は苦にならないのがゴローちゃん。 「これはまた、ずいぶんと静かな駅前だ」  まだ仕事もする前からワクワク感が募ります。 「鋸山、ここだったんだ」  なんのタイアップなのでしょう? ひとまず観光案内も挿入。のんびりとした風景を存分に描いてから、本編はスタート。 「仕事先は、温泉旅館だし……なんだったら泊まっちゃうか」  独身かつ一人働きならではの、自由な生き方。ここに憧れる人も多いのでしょう。  さて、やってきた温泉旅館・かぢや旅館。  じゃらんの口コミを見たら、評価は「4」となかなかです。でも、宿泊は2名以上から。あーあ、これだから温泉旅館はイヤなんだよ。商売の都合もあるのでしょうけど、じゃらんとか楽天トラベルで紹介や口コミを見て、さあ予約しようとした時に宿泊は2名からのときのイラッとする感じ。最初から「一人客はお断り」と書いていてほしいものですな。  さてさて、旅館で待ってたのは、石川正則演じる旅館の人。商談の場となるロビーは、いろいろなものが置かれていてカオスとなっております。そんなロビーをラウンジ風に改築しようというわけで、よいコーヒー豆とコーヒーカップを求めてゴローちゃんを呼んだというわけです。  え、ゴローちゃんてば、コーヒー豆まで扱ってるんだ。マンガで仕入れた知識だと、コーヒー豆の取り扱いは高度な知識が必要だと思うのですが、すごいねゴローちゃん。あらためて尊敬ですよ。  てなわけで、商談を終えて鋸山登山を勧められるゴローちゃん。でも、スーツで登山というのもまったく合いそうになく、断念。そう、登山じゃなくて必要なのは空腹と店探しですよ。  そして、ゴローちゃんが見つけたのは「漁師めし」の文字。店の名前は「漁師めし はまべ」。なんとも、味のありそうな名前です。  ガラッと戸を引いて入る店内は、やっぱり味がある。  そんな店にいる漁師風の髭面の客が、いきなり一言絡んできます。 「この人ね、口うるさいけどね、味はうまいぞ~」  おっと、よく見れば佐藤蛾次郎ではありませんか。そして「余計なこと言ってんじゃないよ」と返してくる店の女将は松本明子。  味があるというには、濃すぎる店内です。  しかし、『男がつらいよ』が終わってから、久しぶりに佐藤蛾次郎を見たような。この人、なんでこんなに短時間でインパクトを振りまけるんだ? まあ、あまりのインパクトの強さに、そそくさとお勘定をして出演シーンは終了。最後のアドリブと思しき「うまいよっ」の一言が、やっぱりうまい。  さて、料理のほうも何を見てもうまそうです。 「アジ三昧。刺身たたきなめろうか。いい三昧だ。地魚フライ……」 「いやちょっと待て。フライが無性に気になってきた……」  さんざん悩んだ挙げ句に、地魚フライ定食がアジフライということで、これに決定。ついでに、さんが焼きも注文しようとしたら、今日は定食にさんが焼きがついているんだそうです。  さんが焼きというのは、あわびの殻になめろうを持って焼いたヤツ。漢字では山家焼きと書くそうです。  しっかし、この店はホントにできます。先に漬け物と肉じゃがの小鉢を出して、お客を期待させてくれるのです。  食べ物もうまいけど、すっかりオバサンになった松本明子がキャラ立ちしていてビックリ。こんなオバサン、定食屋によくいるよねえ。 「はい、アジフライお待たせしましたどうぞ~」 「うわっほ~ぉ!! これはでかいッ!!」  マジで視聴者が驚くようなデカさのアジフライ。こんなん、東京じゃあ絶対に食べられませんよ。 「なんてでかさだ。これが房総の底力か」  わざわざ、カバンから巻き尺を取り出して視聴者にアピールするゴローちゃん。ご飯の丼と味噌汁もデカイ。それに、タルタルソースも好きなだけ使えとばかりに、容器ごと置いてくれます。 「うわっ、何これ? フワフワ?? え~こんなアジフライって……いやぁ、びっくりした~おいしいびっくり久しぶりぃ~おぉ脂が……肉厚うますぎるこの軽さ~」  どうも松重ゴローちゃん、演技じゃなくてマジでうまかったのでしょう。そんな気持ちが伝わってくるセリフ回しです。  ちなみに、ゴローちゃんの食べ方ですが、最初はハジにちょこっとしょうゆを垂らしてから味わう。少しずつ、いろんな味を楽しもうというわけですが、そんなのなくともうまいアジフライであることが伝わってきます。  そして味噌汁。カジメ……ねばねばの海藻の味噌汁は、またうまい。そこに投入される、添え物のさんが焼き。 「う~ん、よいよい……さんが実によい。千葉の民は、よくぞなめろうを焼くという、いわば乱暴な料理を思いつきそうろう……」  こんなうまいおかずばかりで、ご飯が足りるハズもありません。  どんぶりメシのおかわりを頼むゴローちゃん。  さあ、追加ごはんと2枚目のアジフライで、さらなる満足感を目指しましょう。 「2枚目がある幸福……今はただこのアジフライを食べ続けていたい」  ここからは味変。今度はソース。そして、タルタル。  ここでまた、視聴者を驚かせる一言が!! 「うわっ、これすごくうまい!! すごくいいっひぃ!! うん、このアジ……タルタルの濃い味にもビクともしない」  さんざん満足したゴローちゃん。でも、満足したところで目に飛び込むのは「カジメ入りのしょうゆラーメン」の文字。でも、夜だけということで断念です。 「金谷の街に来て、こんなうまいアジフライ定食にありつけるとは思ってもいなかった」  競争相手の少ない田舎町だというのに、手を抜かない本気の味に満足するゴローちゃん。  今回も、視聴者にアジフライを食べさせたくする飯テロ。  でも、店を出るゴローちゃんに、松本明子がまた言うのです。 「今度よかったら、鋸山登りに来ることがあったら、また寄ってください~」  なんだ、この鋸山アピール。やっぱり、タイアップなのか? こういう露骨なタイアップは、嫌いではありません。 (文=昼間たかし)

視聴率爆上げ! TBS系『あなたのことはそれほど』波瑠の“運命の人”は柴犬だった

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TBS系『あなたのことはそれほど』番組サイトより
 “ゲス不倫劇”『あなたのことはそれほど』(TBS系)。20日放送の最終回の視聴率は、14.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。過去最高の視聴率を叩き出し、有終の美となりました。  さて、前回で関係を清算した、渡辺美都(波瑠)と夫の涼太(東出昌大)。同じく美都の不倫相手の有島光軌(鈴木伸之)と、その妻の麗華(仲里依紗)。最終回は、2つの壊れた夫婦の関係修復がメインになっていきます。  引き続き、美都はボロアパートで独身生活を謳歌。涼太との離婚の決定的なポイントだった“妊娠”は、光軌との子どもでもなく、ただの美都の思い違いでした。光軌を振り返らせるための“妊娠”は、意味のないものとなり、涼太とも光軌とも関係が切れてしまった美都。  一方の有島夫妻は、どうでしょうか。子どもを連れて、所沢の実家に帰ってしまった麗華と光軌の仲は、最悪で、休日返上で会いに行くも門前払いされ、敷居を跨ぐことさえも許されません。光軌は、麗華の心が離れたことを痛感し、毎日朝夕3時間かけて子どもの顔を見るために都内から所沢まで通うのでした。目の下にクマができ、消耗していく光軌を見ても麗華の怒りは収まりません。  麗華が許せなかったのは、マンションの隣人・横川皆美(中川翔子)が撒いたビラの件でした。光軌の不倫で、窮屈な思いをしなくてはならなくなったことが、引っかかっていたようです。自分のしたことを深く反省した横川の告白によって、光軌は麗華の置かれた状況を知り、謝罪したことで有島夫妻は元の鞘に収まりました。  ここで、事件が起こります。涼太の自殺疑惑です。涼太の同僚・小田原真吾(山崎育三郎)も「一週間(職場を)休んでる」と、美都に相談。前回、涼太を愛していると告白した小田原だからこそ「俺じゃダメなんだ、涼太をお願いしますね」という台詞に重みがあります。罪の意識から美都は、涼太を捜し出します。  結局、涼太は自殺しておらず、涼太の待っていた丘で2人は夫婦として最後の会話をするのでした。「ここに来たのも、自分の罪意識からであって、結局自分がかわいいのだ」といったことを涼太は口にし、美都は「ごめんね」としか言えません。最後は、涼太が「みっちゃん(美都)のことは、それほど」と言い、涼太の心をつなぎ留めていた結婚指輪を投げ捨て、夫婦生活は終わります。互いに振り返ることなくその場を去るのでした。  有島夫妻は、以前よりも親密な関係となり、渡辺夫妻は離婚することに。同じ“ゲス不倫”がもたらした両極端な結果ですが、どちらも晴れ晴れとした気持ちでその後を歩んでいく模様。  同ドラマでたびたび話題になる「一番好きな人」というワード。久しぶりに恋人ができた美都の親友・飯田香子(大政絢)が、美都の「歴代一位の彼氏?」との問いかけに、こんなことを言います。 「それを比べてもしょうがなくない? あのころ好きだったのは、あのころの自分が好きだった人。冷凍保存でもしておかないと、今は自分も相手も変わってる。あのころ好きだった人は、もうこの世にはいない」。初恋の残り香に夢中だった美都にとって、この言葉は大きな衝撃だったのでしょう。不倫がいい意味でも悪い意味でも注目される昨今、テレビの前でうんうんと頷いた人もいるはず。  美都の同僚・森瑠美(黒川智花)の台詞(記事参照)もそうでしたが、泥沼の不倫劇を見た後だからか、こういったごくごく普通のことが、まるで啓示のように聞こえてしまいます。  それにしても、ドラマ冒頭から“気持ち悪い夫”として描かれていた東出昌大演じる涼太。一途すぎて気持ち悪いという描かれ方が、最後に深い愛として逆転する演出を期待していたんですが、美都の痛いところを容赦なくズバズバ指摘する、モノホンのサイコパスっぷりで最後は終わりました。一方の不倫に陥った光軌の方が“いいパパ”に収まっているのは筆者としては、ちょっと納得いかないかも。  ともあれ、こんな泥沼を経験しても“運命の出会い”を待ちわびる、残念な独女に成り下がった美都が、ラストのシーンで運命の出会いをしたのが柴犬というのが痛快。涼太の口癖の「お天道様は見てる」よろしく、バチが当たりな美都は人との恋愛はのぞめないのかも。まあ、それでもいいのか、それが“運命の出会い”なら。 (文=どらまっ子HAYAちゃん)

視聴率爆上げ! TBS系『あなたのことはそれほど』波瑠の“運命の人”は柴犬だった

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TBS系『あなたのことはそれほど』番組サイトより
 “ゲス不倫劇”『あなたのことはそれほど』(TBS系)。20日放送の最終回の視聴率は、14.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。過去最高の視聴率を叩き出し、有終の美となりました。  さて、前回で関係を清算した、渡辺美都(波瑠)と夫の涼太(東出昌大)。同じく美都の不倫相手の有島光軌(鈴木伸之)と、その妻の麗華(仲里依紗)。最終回は、2つの壊れた夫婦の関係修復がメインになっていきます。  引き続き、美都はボロアパートで独身生活を謳歌。涼太との離婚の決定的なポイントだった“妊娠”は、光軌との子どもでもなく、ただの美都の思い違いでした。光軌を振り返らせるための“妊娠”は、意味のないものとなり、涼太とも光軌とも関係が切れてしまった美都。  一方の有島夫妻は、どうでしょうか。子どもを連れて、群馬の実家に帰ってしまった麗華と光軌の仲は、最悪で、休日返上で会いに行くも門前払いされ、敷居を跨ぐことさえも許されません。光軌は、麗華の心が離れたことを痛感し、毎日朝夕3時間かけて子どもの顔を見るために都内から群馬まで通うのでした。目の下にクマができ、消耗していく光軌を見ても麗華の怒りは収まりません。  麗華が許せなかったのは、マンションの隣人・横川皆美(中川翔子)が撒いたビラの件でした。光軌の不倫で、窮屈な思いをしなくてはならなくなったことが、引っかかっていたようです。自分のしたことを深く反省した横川の告白によって、光軌は麗華の置かれた状況を知り、謝罪したことで有島夫妻は元の鞘に収まりました。  ここで、事件が起こります。涼太の自殺疑惑です。涼太の同僚・小田原真吾(山崎育三郎)も「一週間(職場を)休んでる」と、美都に相談。前回、涼太を愛していると告白した小田原だからこそ「俺じゃダメなんだ、涼太をお願いしますね」という台詞に重みがあります。罪の意識から美都は、涼太を捜し出します。  結局、涼太は自殺しておらず、涼太の待っていた丘で2人は夫婦として最後の会話をするのでした。「ここに来たのも、自分の罪意識からであって、結局自分がかわいいのだ」といったことを涼太は口にし、美都は「ごめんね」としか言えません。最後は、涼太が「みっちゃん(美都)のことは、それほど」と言い、涼太の心をつなぎ留めていた結婚指輪を投げ捨て、夫婦生活は終わります。互いに振り返ることなくその場を去るのでした。  有島夫妻は、以前よりも親密な関係となり、渡辺夫妻は離婚することに。同じ“ゲス不倫”がもたらした両極端な結果ですが、どちらも晴れ晴れとした気持ちでその後を歩んでいく模様。  同ドラマでたびたび話題になる「一番好きな人」というワード。久しぶりに恋人ができた美都の親友・飯田香子(大政絢)が、美都の「歴代一位の彼氏?」との問いかけに、こんなことを言います。 「それを比べてもしょうがなくない? あのころ好きだったのは、あのころの自分が好きだった人。冷凍保存でもしておかないと、今は自分も相手も変わってる。あのころ好きだった人は、もうこの世にはいない」。初恋の残り香に夢中だった美都にとって、この言葉は大きな衝撃だったのでしょう。不倫がいい意味でも悪い意味でも注目される昨今、テレビの前でうんうんと頷いた人もいるはず。  美都の同僚・森瑠美(黒川智花)の台詞(記事参照)もそうでしたが、泥沼の不倫劇を見た後だからか、こういったごくごく普通のことが、まるで啓示のように聞こえてしまいます。  それにしても、ドラマ冒頭から“気持ち悪い夫”として描かれていた東出昌大演じる涼太。一途すぎて気持ち悪いという描かれ方が、最後に深い愛として逆転する演出を期待していたんですが、美都の痛いところを容赦なくズバズバ指摘する、モノホンのサイコパスっぷりで最後は終わりました。一方の不倫に陥った光軌の方が“いいパパ”に収まっているのは筆者としては、ちょっと納得いかないかも。  ともあれ、こんな泥沼を経験しても“運命の出会い”を待ちわびる、残念な独女に成り下がった美都が、ラストのシーンで運命の出会いをしたのが柴犬というのが痛快。涼太の口癖の「お天道様は見てる」よろしく、バチが当たりな美都は人との恋愛はのぞめないのかも。まあ、それでもいいのか、それが“運命の出会い”なら。 (文=どらまっ子HAYAちゃん)

主演なのに嵐・相葉雅紀が全然出てこない!『貴族探偵』視聴率低下と“忖度”しないプライド

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フジテレビ系『貴族探偵』番組サイトより
 いよいよ佳境に入ってきた嵐・相葉雅紀主演の月9『貴族探偵』(フジテレビ系)も第10話。視聴率は8.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と最終回目前にして0.4%も下げました。  そりゃ下げるよ! 相葉ちゃん、最初と最後にちょろっと出ただけじゃんか! ……と言われることを、このドラマは全然恐れてない。上層部やらスポンサーやら、数字にこだわる大人たちに怒られたって、別に関係ないと思ってる。まったく“忖度”してない。なぜなら、そのほうが面白いと信じているから。そういうプライドがあるから。もう何度もこのレビューで書いていますが、実に尊い創作態度です。(過去のレビューはこちらから)  それにしても、前回の第9話「こうもり」で、ひとつ山を越えた感じはありますよね。原作既読組の1人としての感想ですけど、「ああ、もうこの制作陣は信じてもいいんだ」という結論が出たような気がしていて、わりと気軽に最後となる殺人事件を迎えることができました。今回は前後編の「事件編」となりますので、シナリオや演出については特にありません。来週の最終回を待ちたいと思います。もうお祭り気分です。  とはいえ、何も書かないわけにもいかないので、今回は主演を務めている相葉ちゃんについて考えてみたいと思います。  この『貴族探偵』の第1話を見始めて、最初に「あ、映像化に成功してるな」と感じたのが、この相葉ちゃんの起用だったんです。今になって思い返せば、最初の事件が解かれる前にそう思えたことが、このドラマを楽しめた一因だったと思います。  原作を読んだ段階では、「貴族探偵」の顔立ちをまるで想像することができませんでした。「皇室御用達の常盤洋品店」が仕立てたという高価なスーツを着こなしていて、口ひげをたくわえている。それしか描写されておらず、事件現場に現れては紅茶を飲み、使用人に推理をさせ、そこらへんの女性を口説いている。完全に常軌を逸した行動を繰り返す不審人物であり、最初から「リアリティ」という言葉が通用しない役柄なんです。「貴族探偵」というキャラクターそのものが、「頭に赤い洗面器を乗せている」というのと同じくらいリアルじゃない。人格や個性を消して、正体不明なキャラクターであることが要求されていたわけです。  実際、相葉ちゃんは「常盤洋品店」どころじゃないバカみたいな衣装に身を包んで現れ、おすまししながら棒読みのセリフ回しで事件を解決していきました。ガチャついた画面と、生瀬勝久を筆頭としたガチャついた芝居がフォーマットとして選択されたこのドラマにおいて、相葉ちゃん一派だけが無表情で佇んでいる。存在感を残しながら、人格だけが消えているように見える。  これによって、原作を読んだときに感じた「一般人」と「貴族」という人物描写における2本のリアリティラインが、映像の中で消化されていると感じたんです。ネット上には「貴族らしくないからダメ」という書き込みも散見されましたが、例えば及川ミッチーとかGACKTとか、山田ルイ53世とかひぐち君では、ガチャついた画面の中にガチャ溶けしちゃうので、「貴族探偵」というキャラクターに設定された“異物感”が表現できなくなっちゃう。アクがなくてツルンとした相葉ちゃんの年齢不詳な顔面と、「貴族らしくない演技」が正解だったのだと思うんです。  単話完結で、物語の縦軸がほとんど語られなかった前半の4話まで、相葉ちゃんの演技は徹底的に抑制されていました。原作の要求通りの演技を達成していたということです。ここまでは、相葉ちゃんにとっても、そんなに難しいプランではなかったと思います。  そもそも演技力は……という話をしてしまえば、それは確かに相葉ちゃんは上手な俳優さんではないのでしょう。与えられたキャラクターの個性と人格を咀嚼して自分の中に落とし込み、身体動作、表情変化、発声行為に反映させる技量と情熱において、例えば5・6話に登場した忍成修吾には及ばない。しかし、こと今回の「貴族探偵」というキャラクターにおいては、訓練を受けた本職の俳優よりも相葉ちゃんのほうが適任だったと思うんです。忍成なんてね、その場にいる全員をしっちゃかめっちゃかの混乱に陥れた上に、うぐぐぐぐとか言いながら床にダイイングメッセージを書き殴るあたりの役柄がお似合いなんですよ(大好き!)。  相葉ちゃんが適任だったな、と思わせるのは、5話以降です。女探偵が貴族探偵の正体を暴きにいったことで、徐々に物語が原作から離れていきます。同時に、相葉ちゃんにも新たな演技プランが与えられることになりました。  少し、変えただけだと思うんです。少し変えただけなのに、格段に華やかな人物として「貴族探偵」が浮き立ってくる。「確実に殺せ」というセリフもそうだし、バックハグとか花冠とか、そういう「キメ」のシーンを確実に決めてくる。一方で、「美しすぎる死体」を見つけたときの無邪気なしゃがみ方とのギャップも、1人の人物として違和感が全然ない。  つまりは相葉ちゃんの存在の中に、そうしたギャップが、あらかじめ内包されているんです。  それはきっと、相葉ちゃんが20年近く積み重ねてきた「アイドル」という職業の賜物なんだと思います。司会もするしバラエティも出るし、ステージに立てば5万人を前にして歌うし踊る。スチール撮影の現場なんかでは、何時間だって表情を作り続けることができるのでしょう。だからお芝居の中でも、アップショットで抜かれたら顔面を美しいまま固定できるし、高岡早紀を後ろから抱きしめるときの動作の華やかさたるや、思わず息を飲んでしまう。こうしたキメ顔や動作には、もちろんダンスの素養もあると思いますが、それ以上に「さまざまな自分を見せるプロ」としてのアイドル・相葉雅紀のキャリアが裏付けになっているはずです。相葉ちゃんがアイドルだったからこそ、『貴族探偵』は中盤を過ぎて一気に加速することができた。  いや、正直、そこまで計算されたキャスティングだとは思ってないです。さまざまなタイミングが重なった結果、偶然の産物として化学反応が起こって、原作と映像が完全にハマってしまったのだと思う。私は事前に原作を読んでしまっているので、「原作を受けて」という立場からしか話ができませんし、未読だったらどういう感想を抱いたのかも想像できません。もしかしたら、いつまでも伸びない視聴率が「世間の評判」として正しいのかもしれない。  さらに言えば、こうして相葉ちゃんに好意的な文章を書いているのだって、ドラマそのものが面白かったからであって、あくまで作品のパーツとしての評価でしかない。「これにより相葉雅紀は俳優として大きく飛躍していくであろう」とも、あんまり思ってない。  でもね、この3カ月、私が『貴族探偵』というドラマを心から楽しんできたことだけは間違いないんです。それは、相葉ちゃんが20年近くも国民的アイドルとして超一流の人気者であり続けてきたからこそ、成立した企画なんですよね。何しろ月9で、しかも30周年で、こんな企画そこらへんのタレントじゃ通るわけないんだから。 「面白いドラマができた。そこに、どうしたって相葉ちゃんは不可欠だった」  その事実こそが、相葉ちゃんの今回の最大の手柄だったと思うわけです。  あとNHKの『グッと!スポーツ』は、とてもいい番組だと思うので『貴族探偵』が終わっても頑張ってください。  そんなわけで、来週は最終回ですねえ。なんだか感傷的になってしまうね。 (文=どらまっ子AKIちゃん)

KAT-TUN・亀梨和也、最終回の“匂わせ発言”に視聴者モヤモヤ……日テレ『ボク運』続編決定か?

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 KAT-TUN・亀梨和也主演のほのぼの恋愛ドラマ『ボク、運命の人です。』(日本テレビ系)のレビューもついにラスト。18日に放送された最終回の平均視聴率は、前回から0.5ポイント上昇の9.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。全話平均は9.5%とまずまずの結果となりました。  前回、晴子(木村文乃)との初Hを終え、「あとはプロポーズだけ」とハイスピードで結婚へ突っ走る誠。婚約指輪を買いにジュエリーショップを訪れると、店の前にここみちゃん(ここみ……!!)という1人の少女が。「靴紐結びたいんで、ちょっと持っててくれませんか?」と風船を渡されるも、誠の手からスルリ。その風船は、合挽き肉のユルキャラ「アイビッキー」からもらった大切な風船で、少女は落ち込んでしまいます。  これ以降、周囲で立て続けに悪いことが起きる誠。営業先でお茶をぶっかけられるわ、晴子は大阪に出張へ行ってしまうわ、弁当に入っているはずの梅干しが入ってないわ……。挙げ句、サプライズで晴子に会いに行こうと、大阪行きの空路を手配するも、台風で便が欠航になってしまいます。  そんな中、烏田部長(田辺誠一)の「手前の出来事に目がいきがちだけど、根本的な問題はもっと最初のほうに潜んでたりするんだよ」との言葉を受け、歯車が狂いだした原因が少女の風船にあると確信する誠(なんで?)。早速、アイビッキーに風船をもらいに行き、ここみちゃんの母親(吉井怜)に渡します。  途端に、事態が好転する誠。東京に戻ってきた晴子と吹奏楽団のコンサートへ行き、スタンディングオベーション中に「ぼくと結婚してください」とプロポーズ。「はい」とOKの返事をもらいます。  そしてラストでは、“自称・神様”こと一郎(山下智久)の記憶を消されているはずの誠が、晴子に「神様は信じてるかもね。ちょっと生意気だけどね」と一郎のことを思い出したかのような意味深なセリフを言い放ったほか、一郎が誠の部屋に戻ってきたかのような匂わせカットがパッパッと映り、終了しました。  そんなこんなで、「運命を信じると楽しいよ~」というメッセージと共に、ふんわりとした感じでまとめられていた最終回。地球滅亡の危機が訪れる30年後については一切描かれず、最後は続編が予定されているかのような空気をバンバンに漂わせていました。  これに、ネット上では「すっきりしない」との批判的な意見や、「映画化ありそう!」「続編は結婚後の誠と晴子を描いてほしい」と盛り上がる人が見られる一方で、「日テレに要望のハガキ送った」というジャニヲタの報告が多数見受けられます。ハガキ利用者が激減する昨今ですが、このジャニヲタがやたらとハガキを使う文化は、末永く残ってほしいものですね。  また、ラストシーンでは、草野球の得点ボードに誠と晴子の大学の受験番号が書かれていたり、ここみちゃんと一郎が30年後に「結婚するんじゃ!?」と思わせるようなカットも。あとあとネットで話題になりそうな小ネタが好きな日本人は多いですから、視聴者心理をうまくついているなあという印象です。  というわけで、亀梨の代表作になりそうな同作。続編を待ちたいと思います。 (文=どらまっ子TAMOちゃん)

KAT-TUN・亀梨和也、最終回の“匂わせ発言”に視聴者モヤモヤ……日テレ『ボク運』続編決定か?

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 KAT-TUN・亀梨和也主演のほのぼの恋愛ドラマ『ボク、運命の人です。』(日本テレビ系)のレビューもついにラスト。18日に放送された最終回の平均視聴率は、前回から0.5ポイント上昇の9.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。全話平均は9.5%とまずまずの結果となりました。  前回、晴子(木村文乃)との初Hを終え、「あとはプロポーズだけ」とハイスピードで結婚へ突っ走る誠。婚約指輪を買いにジュエリーショップを訪れると、店の前にここみちゃん(ここみ……!!)という1人の少女が。「靴紐結びたいんで、ちょっと持っててくれませんか?」と風船を渡されるも、誠の手からスルリ。その風船は、合挽き肉のユルキャラ「アイビッキー」からもらった大切な風船で、少女は落ち込んでしまいます。  これ以降、周囲で立て続けに悪いことが起きる誠。営業先でお茶をぶっかけられるわ、晴子は大阪に出張へ行ってしまうわ、弁当に入っているはずの梅干しが入ってないわ……。挙げ句、サプライズで晴子に会いに行こうと、大阪行きの空路を手配するも、台風で便が欠航になってしまいます。  そんな中、烏田部長(田辺誠一)の「手前の出来事に目がいきがちだけど、根本的な問題はもっと最初のほうに潜んでたりするんだよ」との言葉を受け、歯車が狂いだした原因が少女の風船にあると確信する誠(なんで?)。早速、アイビッキーに風船をもらいに行き、ここみちゃんの母親(吉井怜)に渡します。  途端に、事態が好転する誠。東京に戻ってきた晴子と吹奏楽団のコンサートへ行き、スタンディングオベーション中に「ぼくと結婚してください」とプロポーズ。「はい」とOKの返事をもらいます。  そしてラストでは、“自称・神様”こと一郎(山下智久)の記憶を消されているはずの誠が、晴子に「神様は信じてるかもね。ちょっと生意気だけどね」と一郎のことを思い出したかのような意味深なセリフを言い放ったほか、一郎が誠の部屋に戻ってきたかのような匂わせカットがパッパッと映り、終了しました。  そんなこんなで、「運命を信じると楽しいよ~」というメッセージと共に、ふんわりとした感じでまとめられていた最終回。地球滅亡の危機が訪れる30年後については一切描かれず、最後は続編が予定されているかのような空気をバンバンに漂わせていました。  これに、ネット上では「すっきりしない」との批判的な意見や、「映画化ありそう!」「続編は結婚後の誠と晴子を描いてほしい」と盛り上がる人が見られる一方で、「日テレに要望のハガキ送った」というジャニヲタの報告が多数見受けられます。ハガキ利用者が激減する昨今ですが、このジャニヲタがやたらとハガキを使う文化は、末永く残ってほしいものですね。  また、ラストシーンでは、草野球の得点ボードに誠と晴子の大学の受験番号が書かれていたり、ここみちゃんと一郎が30年後に「結婚するんじゃ!?」と思わせるようなカットも。あとあとネットで話題になりそうな小ネタが好きな日本人は多いですから、視聴者心理をうまくついているなあという印象です。  というわけで、亀梨の代表作になりそうな同作。続編を待ちたいと思います。 (文=どらまっ子TAMOちゃん)

やっと二階堂ふみが仕事した! 日テレ『フランケンシュタインの恋』不完全燃焼のワケは……

やっと二階堂ふみが仕事した! 日テレ『フランケンシュタインの恋』不完全燃焼のワケは……の画像1
日本テレビ系『フランケンシュタインの恋』番組サイトより
 日曜ドラマ『フランケンシュタインの恋』(日本テレビ系)第9話の視聴率は7.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、前回より0.7ポイント上昇。全体的には低迷しつつも、少しずつ盛り上がってきたように思います。  今回は、綾野剛演じる怪物が生み出された秘密を回想するお話。怪物が「山部呼六(やまべ・ころく)」として過ごした120年前の日々を振り返りました。  まず、綾野剛の演じ分けが出色でした。120年前の人間だったころと、その思い出をラジオで語る現在を行き来しながら、同一人物であり、しかしどうしようもなく変容してしまった一人の「人間/怪物」を、存在感を持って演じていたと思います。確かにこの人は120年前はこのようであり、怪物となった現在はこうなのだという説得力を持った造形です。  そして、第1話で怪物を山から下ろして以来、ほとんど何も役割を与えられなかった継実ちゃん役の二階堂ふみも、二役として登場した120年前のサキさんとして躍動しました。良家に生まれ、自分の出自に不満を抱きながらもまっすぐに育った健気な少女が若い医師に心惹かれていく様を、魅力的に演じていたと思います。明治時代を再現した衣装も、時代考証的に正しいかどうかは知りませんが、とってもかわいかったです。やっと二階堂ふみが仕事した! と思いました。  加えて、怪物を生んだ深志研太郎博士を演じた斎藤工も盤石です。芳醇なキャリアに裏付けられた繊細な演技で、揺れ動くマッドサイエンティストの心情を描き出すことに成功しています。  また、現代パートでのラジオDJである新井浩史と山内圭哉も、いかにもドラマ最終盤といった感じで、ギアを一段上げたような力のこもった芝居を見せていたと思います。  総じて、この第9話の画面から伝わってくるテレビドラマとしての『フランケンシュタインの恋』は、良作の雰囲気がぷんぷん漂っています。出てくる誰もが魅力的だし、テンポもいいし、要するにまあ回りくどく書きましたけど、今回は面白かったんです。  ただし、これを面白いを感じるためには、意識的にこれまでの回を忘れる必要がありました。特に怪物の出自となったSFパートの時系列や、怪物が人間を「触れる/触れない」という基本的な設定など、さんざんまき散らしてきた伏線という伏線が、すこぶる雑に回収されてしまったのです。  かつて、横山秀夫原作のNHKドラマで超スゴイ脚本を書いた大森寿美男さんが、いったいどうしてしまったんだと思いますよ。あまりにも「なかったこと」にしてしまったピースが多すぎる。第1話で怪物は毒胞子を散布しながら継実ちゃんを胸に抱え、山の麓のバス停まで運びました。しかし、いつの間にか怪物は「人間に触れない」という設定が悲劇として建て増しされ、今回、「やっぱり触れる!」と感動的に演出される。画面が美しく、演出が冴えているだけに「印象に残ったシーン」同士が矛盾して食い合ってしまうという状況が生まれている。結果、やっぱり感動は削がれます。  第2話で、神の視点で描かれた120年前の博士と怪物の会話がありました。 「人間じゃなくても生きられるんだ」 「いいか、人間だけが生命の在り方だと思ったら大間違いだ」 「おまえは、植物だ。考える植物だ」 「考えるという、つらい機能を残してしまったことは、謝る」 「すまん、だけどお前は、生きてる」  といったことを博士は怪物に語っていましたが、今回描かれた怪物の回想とは、まるで整合が取れません。怪物は、怪物として生き返った後に博士の日記を読んでいることになっていましたが、では記憶を失ったのはいつなのか。これは説明不足なのではなく、意図的に脚本家が設定を反故にしていることを示す場面です。  惜しいな、と思うんですよ。これだけ雰囲気がよくて、出てくる役者さんは誰もが魅力的な芝居をしていて、それでもSFとして設定ゴケしているので不完全燃焼になってしまう。基本的にドラマを見るときは「くさしたい」ではなく「楽しみたい」と思っているので、非常に惜しい作品になっていると思う。  次回は最終回。とりあえず一旦またいろいろ忘れて楽しみにしたいと思います。最終回くらい、継実ちゃんにちゃんと見せ場があるといいな。 (文=どらまっ子AKIちゃん)

『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』第10話 レペゼンかませ犬、これが周回遅れからの集大成!

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テレビ東京系『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』番組サイトより
 青春の残像を追い求めて東北路を旅した「SHO-GUNG」たちも、ついに旅の終着点・川崎クラブチッタに到着した。ラス前となった『SRサイタマノラッパー~マイクの細道~』第10話では、ライブステージが幕を開け、同時に彼らの青春のフィナーレのカウントダウンも始まる。  前回、極悪系ヒップホップグループ「極悪鳥」の赤羽アジトからひと晩がかりでようやく脱出することに成功したMIGHTY(奥野瑛太)。群馬から大森へと向かう元女子ラッパーのアユム(山田真歩)とミッツ(安藤サクラ)の乗る車に同乗し、川崎へと向かう──。ところが車が走り始めた途端に、アジトを棄てて逃亡をはかる「極悪鳥」の大河(橘輝)と海原(板橋駿谷)を見つけ、車を停めてしまうMIGHTY。自分を拉致した上に暴行を加えた大河たちに、わざわざクラブチッタに行くことをバカ正直に伝える。「なんで、すぐ逃げずに戻ってきた?」といぶかしむ大河。 MIGHTY「もう逃げるのやめようと思って。新しい人生やり直したいんで」  かつて草鞋を脱いでいた「極悪鳥」にMIGHTYはペコリと頭を下げ、血まみれながら爽やかな笑顔を見せる。逃げても逃げても自分が背負った業はどこまでも付いてくる。それなら、自分の背負った業にきちんと向かい合うしかない。それがMIGHTYが今回の旅で見つけた答えだった。  MIGHTYがなかなか現われないことを心配していたIKKU(駒木根隆介)とTOM(水澤紳吾)だが、川崎クラブチッタにはどんどん人が集まり始めた。福島の「タケダ寺」からは、タケダ住職(上鈴木伯周)の代わりを務めるDJとして和夫さん(ロベルト吉野)が到着。横浜中華街に出掛けていたカブラギ(皆川猿時)とトーコ(山本舞香)はステージ衣装姿で戻ってきた。「ラップなんてできない」と拒否していたトーコもやる気まんまん。そこへ、アユムの夫(川瀬陽太)が運転する車に乗ってきたMIGHTYも合流。アユムと「SHO-GUNG」の邂逅をご都合主義と笑うなかれ。地方都市で鬱屈した青春を過ごしてきたIKKUもTOMもMIGHTYも、そしてアユムも、ラップだけが生き甲斐だった。これは心理学者のユングがいうところの集団的無意識が呼び寄せたシンクロニシティってやつだ。  群馬を舞台にした『SRサイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム』(10)以来の再会となるアユムとIKKU、TOMだったが、のんびり旧交を温めている余裕は両者にはなかった。クラブチッタにKEN THE 390、Creepy Nutsと出演者が次々と会場入りしていく。ロビーで練習をしていたIKKUたちは挨拶代わりのフリースタイルをかませられるも、まるで相手にならない。プロの人気ラッパーと地方の素人ラッパーとの実力差をまざまざと見せつけられる。さらにライブイベントのトリを飾るライムスターも登場。「SHO-GUNG」とはオーラがまるで違う。トーコが「レベル、違ぇ~わ」と呟き、TOMの顔が青ざめるのも仕方なかった。  控え室でじっとしていられずに、関係者出入り口周辺をうろつくIKKU。入場客がどんどん会場に入っていく。そこへ屋台で買ってきたタコ焼きをほおばりながら、トーコが戻ってくる。 トーコ「ほんとにライブやるんだね。ずっと嘘だと思ってた。なんだかんだいって、ここまでみんな連れてきたよね。あのとき、あの変なラップを聞いてなかったら、家を出てなかったし、自分に嘘をついていたと思う。ありがとね」  いつになく素直なトーコ。ライブ直前にタコ焼きを食う度胸も頼もしい。「みんな、待ってるよ。早くおいで」と優しくIKKUにささやく。青森弁でTOMをカツアゲしたヤンキー娘のトーコが、今ではすっげーかわいく思えてくる。  夜7時30分。オープニングアクトを務める「SHO-GUNG」のクラブでの初ステージが始まる。ふとそのとき、ステージへ向かうIKKUを呼び止める声が。「SHO-GUNG」のオリジナルメンバーであり、IKKUとは中学校時代からの幼なじみであるTOMだった。 TOM「10年前、『ヒップホップ、熱いよ』って誘ってくれてありがとう。俺、自分に才能ないのわかっているから。ここが俺のゴール、ピークだってわかるんだよ。うまくいきすぎだよ」  TOMらしいネガティブ発言ながら、IKKUへ感謝の気持ちを伝える。これが戦争映画だったら、確実に死亡フラグが立つ台詞でしょう。ある意味、TOMはこのステージで、長くこじらせた自分の青春を葬り去るつもりでいる。MIGHTYの「かませ犬ども、調子はどうだい!」の掛け声を合図に、「SHO-GUNG」はステージへと飛び出していく。  ついに始まったクラブチッタのステージ。IKKU、TOM、MIGHTYに加え、DJの和夫、そしてカブラギ&トーコとの一夜限りのユニットだ。チッタの会場は観客でいっぱいだが、みんな初めて耳にする「SHO-GUNG」の名前に無反応状態(エキストラへの演出がうまい!)。IKKUもTOMもMIGHTYも、自分たちに恵まれた才能も音楽的キャリアもないことは承知している。観客の冷たい反応は怖いし、できればここから逃げ出したい。でも、今は埼玉や大間でコドクを抱えて、世間を呪っていた頃の彼らとは違う。旅を終えた彼らは、もうひとりぼっちではなく、「SHO-GUNG」として仲間と一緒にステージに立っている。そんなIKKUたちがオープニング曲に選んだのは、『SRサイタマノラッパー』のテーマ曲だ。 IKKU「周回遅れからの集大成♪ 仲間とマイクを繋げばヒッポホップ。誰だってできる、バカだってできる、俺だってできる。ただ、マイクをつなげ!」  夭折した伝説のタケダ先輩が遺してくれた軽快かつメロディアスなトラックに、IKKUたちが考えた新しいリリックが乗って、チッタの会場中に響き渡る。TOMが、MIGHTYが、そしてトーコ、カブラギへとマイクが回っていく。静観していた観客たちが「SHO-GUNG」の放つ熱気に少しずつ揺さぶられていく。  現実世界に「SHO-GUNG」は存在しない。フィクションの存在だということはわかっている。でも、8年前に劇場版『SRサイタマノラッパー』(09)に出会い、そして4月から始まった『マイクの細道』を毎週観ているうちに、「SHO-GUNG」はとても身近な存在になっていった。彼らのうまくはないけど、懸命に今の自分に正直なリリックを吐く姿は、もはや他人事とは思えない。 「エス・エッチ・オー、ジー・ユー・エヌ・ジ~。俺らSHO-GUNG。伸びるぜ、グンググーン♪」  いよいよ、次週は最終回。彼らの青春も残すところ1曲! (文=長野辰次)

えっ!? 長谷川博己の腰抜かし演技に衝撃走る! ドラマ『小さな巨人』第9話レビュー

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TBS系『小さな巨人』番組サイトより
 次回でクライマックスを迎える長谷川博己・主演ドラマ『小さな巨人』(TBS系)。“セミファイナル”にあたる第9話が11日に放送され、平均視聴率13.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.1ポイント上げました。  さて、まずは前回のおさらい。学校法人早明学園と政治家との癒着を内偵していた警視庁警務部人事課職員・江口和夫(ユースケ・サンタマリア)が殺害された事件の捜査に奔走する香坂真一郎(長谷川博己)。元・警視庁捜査一課長で、現在は学園の専務を務めている富永拓三(梅沢富美男)を疑うものの、富永に対して恩義がある現・捜査一課長の小野田義信(香川照之)の妨害により追及することができませんでした。  しかし香坂は、学園の裏帳簿を持って逃走していた、学園の癒着問題と江口の殺人事件、両方のカギを握る学園の経理課長・横沢裕一(井上芳雄)を捕まえることに成功。一気に真相解明なるかと喜ぶのですが、今度は部下の山田春彦(岡田将生)が横沢を逃がしてしまうというまさかの事態が発生したところで第8話は終了となりました。  山田の監督責任を問われ、香坂は自宅謹慎を言い渡されてしまうのですが、帰宅するとそこには山田と横沢の姿があります。そして、山田が手に入れた17年前の早明学園の裏帳簿の1ページ目に、山田の父親で現・内閣官房副長官の山田勲(高橋英樹)と富永の名前が記載されていることを知らされます。つまり、勲と富永は早明学園と癒着関係にあるというわけです。また、そのページの破損部分に、今回の事件の真相を知る人物の名前が記載されているのではないか、という憶測を山田が立てます。17年前の勲と富永をよく知る人物に聞けば、何か有力な情報を得られるかもしれない。そう考えた香坂は、他ならぬ自身の父・敦史(木場勝己)に会いに行くことにします。  かつては富永の下で捜査一課の捜査員として活躍していた敦史ですが、部下に裏切られ、不祥事の罪をかぶせられて所轄に左遷させられてしまったことで意気消沈。現在はボケが進行してしまっているため、香坂は特に期待はしていなかったのですが、敦史は裏帳簿のページを見て、「山田さんとの絆だ」と謎の言葉を発します。 “山田さん”が自分の父親のことだと判断した山田は勲に直接会いに行き、涙ながらに不正を責め立てるのですが、勲の心には響かず。その場に駆けつけた小野田に連行されてしまいます。  その山田を逃がしてしまった責任を問われた香坂は、警視庁警務部監察官の柳沢肇(手塚とおる)に呼び出しをくらってしまいます。そして、17年前に父・敦史を裏切った部下が小野田であることを知らされ、小野田への怒りを燃えたぎらせます。  富永と小野田の不正を暴くべく、より一層気合が増した香坂は、早明学園の理事長・金崎玲子(和田アキ子)の旧姓が山田であることを突き止め、“山田さん”は金崎のことを意味していたのではないかと推理します。そして、今回は小野田が妨害できないようにと、企業の収賄などの捜査を担当する捜査二課に協力を仰ぎ、金崎を任意同行させることに成功します。  あとは横沢が貸倉庫に隠している裏帳簿を捜査二課に引き渡せば、学園と政治家、警察幹部らの癒着問題は明るみになる。そう思われたのですが、抜け目ない小野田がそれを阻止し、裏帳簿は奪われてしまいます。  小野田に呼び出されて捜査一課長室へ赴いた香坂は、「あなたは私の父を裏切った」と怒りをぶちまけ、さらには裏帳簿の破損した部分に小野田の名前が記載されているのではないかと言います。しかし、小野田はこれを否定。そして、自身の潔白を証明するため、金庫の中に隠していた裏帳簿の破損した部分を香坂に見せます。小野田の名前があると決めつけ、その切れ端を受け取った香坂ですが、そこにあるのは父・敦史の名前でした。あまりのショックに腰を抜かしてしまった香坂は床に倒れこみ、全身をブルブルと震わせながら、小野田に向かって「ちがーう!」と叫んだところで第9話は終了となりました。  さて、今回の感想を一言。同ドラマは初回から香川照之の顔芸がオーバーすぎることが賛否両論の的になっていました、今回は岡田将生が父親に対して鼻水を垂れ流しながら泣いたり、ラストシーンでの長谷川博己の驚愕演技など、香川だけでなく主要キャスト陣のクサすぎる演技がこれまで以上に悪目立ちする回になってしまっていました。次回が最終回ということで盛り上げようとしているのかもしれませんが、思い切り空回りしていましたし、長谷川の顔を震わせる演技は特に下手糞すぎて失笑ものでした。  最終回は20分延長しての放送ということで、これまでぶん投げまくった伏線がすべて気持ちよく回収されることを願いますが、果たしてどうなるでしょうか。 (文=大羽鴨乃)

えっ!? 長谷川博己の腰抜かし演技に衝撃走る! ドラマ『小さな巨人』第9話レビュー

えっ!? 長谷川博己の腰抜かし演技に衝撃走る! ドラマ『小さな巨人』第9話レビューの画像1
TBS系『小さな巨人』番組サイトより
 次回でクライマックスを迎える長谷川博己・主演ドラマ『小さな巨人』(TBS系)。“セミファイナル”にあたる第9話が11日に放送され、平均視聴率13.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.1ポイント上げました。  さて、まずは前回のおさらい。学校法人早明学園と政治家との癒着を内偵していた警視庁警務部人事課職員・江口和夫(ユースケ・サンタマリア)が殺害された事件の捜査に奔走する香坂真一郎(長谷川博己)。元・警視庁捜査一課長で、現在は学園の専務を務めている富永拓三(梅沢富美男)を疑うものの、富永に対して恩義がある現・捜査一課長の小野田義信(香川照之)の妨害により追及することができませんでした。  しかし香坂は、学園の裏帳簿を持って逃走していた、学園の癒着問題と江口の殺人事件、両方のカギを握る学園の経理課長・横沢裕一(井上芳雄)を捕まえることに成功。一気に真相解明なるかと喜ぶのですが、今度は部下の山田春彦(岡田将生)が横沢を逃がしてしまうというまさかの事態が発生したところで第8話は終了となりました。  山田の監督責任を問われ、香坂は自宅謹慎を言い渡されてしまうのですが、帰宅するとそこには山田と横沢の姿があります。そして、山田が手に入れた17年前の早明学園の裏帳簿の1ページ目に、山田の父親で現・内閣官房副長官の山田勲(高橋英樹)と富永の名前が記載されていることを知らされます。つまり、勲と富永は早明学園と癒着関係にあるというわけです。また、そのページの破損部分に、今回の事件の真相を知る人物の名前が記載されているのではないか、という憶測を山田が立てます。17年前の勲と富永をよく知る人物に聞けば、何か有力な情報を得られるかもしれない。そう考えた香坂は、他ならぬ自身の父・敦史(木場勝己)に会いに行くことにします。  かつては富永の下で捜査一課の捜査員として活躍していた敦史ですが、部下に裏切られ、不祥事の罪をかぶせられて所轄に左遷させられてしまったことで意気消沈。現在はボケが進行してしまっているため、香坂は特に期待はしていなかったのですが、敦史は裏帳簿のページを見て、「山田さんとの絆だ」と謎の言葉を発します。 “山田さん”が自分の父親のことだと判断した山田は勲に直接会いに行き、涙ながらに不正を責め立てるのですが、勲の心には響かず。その場に駆けつけた小野田に連行されてしまいます。  その山田を逃がしてしまった責任を問われた香坂は、警視庁警務部監察官の柳沢肇(手塚とおる)に呼び出しをくらってしまいます。そして、17年前に父・敦史を裏切った部下が小野田であることを知らされ、小野田への怒りを燃えたぎらせます。  富永と小野田の不正を暴くべく、より一層気合が増した香坂は、早明学園の理事長・金崎玲子(和田アキ子)の旧姓が山田であることを突き止め、“山田さん”は金崎のことを意味していたのではないかと推理します。そして、今回は小野田が妨害できないようにと、企業の収賄などの捜査を担当する捜査二課に協力を仰ぎ、金崎を任意同行させることに成功します。  あとは横沢が貸倉庫に隠している裏帳簿を捜査二課に引き渡せば、学園と政治家、警察幹部らの癒着問題は明るみになる。そう思われたのですが、抜け目ない小野田がそれを阻止し、裏帳簿は奪われてしまいます。  小野田に呼び出されて捜査一課長室へ赴いた香坂は、「あなたは私の父を裏切った」と怒りをぶちまけ、さらには裏帳簿の破損した部分に小野田の名前が記載されているのではないかと言います。しかし、小野田はこれを否定。そして、自身の潔白を証明するため、金庫の中に隠していた裏帳簿の破損した部分を香坂に見せます。小野田の名前があると決めつけ、その切れ端を受け取った香坂ですが、そこにあるのは父・敦史の名前でした。あまりのショックに腰を抜かしてしまった香坂は床に倒れこみ、全身をブルブルと震わせながら、小野田に向かって「ちがーう!」と叫んだところで第9話は終了となりました。  さて、今回の感想を一言。同ドラマは初回から香川照之の顔芸がオーバーすぎることが賛否両論の的になっていました、今回は岡田将生が父親に対して鼻水を垂れ流しながら泣いたり、ラストシーンでの長谷川博己の驚愕演技など、香川だけでなく主要キャスト陣のクサすぎる演技がこれまで以上に悪目立ちする回になってしまっていました。次回が最終回ということで盛り上げようとしているのかもしれませんが、思い切り空回りしていましたし、長谷川の顔を震わせる演技は特に下手糞すぎて失笑ものでした。  最終回は20分延長しての放送ということで、これまでぶん投げまくった伏線がすべて気持ちよく回収されることを願いますが、果たしてどうなるでしょうか。 (文=大羽鴨乃)