どうしてあのタレントは人気なのか? なぜ、あんなにテレビに出ているのか? その理由を、業界目線でズバッと斬る「ズバッと芸能人」。 滝沢カレンが快進撃を続けている。2017年上半期テレビ出演本数ランキングによると、133本で女性モデル・タレント・アイドル部門10位。2年前の『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)で「変な日本語をしゃべるハーフ」として注目を浴びて以降、着実にキャリアを積んでいる。当初は「そこまで賞味期限は長くない」と業界ではウワサされていたが、そんな予想をはるかに裏切る“長持ち”ぶりだ。その秘密は、どこにあるのだろうか? ■ハーフタレントの淘汰 前提として、一時期は乱立状態にあったハーフタレントが「整理」されてきたことがある。 “絶対女王”ベッキーはゲス不倫で失脚、SHELLYはママタレントとしてステップアップ、マギーも不倫スキャンダルでオファー減、ローラは父親の逮捕、さらには最近取り沙汰されている所属事務所社長との確執で露出減、その後輩であるダレノガレ明美は、「悪くはないが決め手がない」といった理由で爆発的なブレークに至っていない。 対抗馬は藤田ニコル、ホラン千秋の2人だが、藤田は純製の「おバカ」だし、ホランは「キャスター」と、そこまでの“かぶり”はない。 つまり、王道バラエティで“使える”ハーフタレントへのオファーは今、滝沢に一極集中しているのだ。 ■四字熟語、ナレーション、実況……変な日本語のアプローチが多彩 快進撃の第2の理由、それは「変な日本語」の“活用法”が独自の進化を遂げているということだ。 今年3月29日の『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)に出た彼女は、共演者を四文字熟語で表現するという芸当を自ら始めた。 笑福亭鶴瓶を「快楽名人」、中居正広を「支配抜群」、関口メンディーを生涯踊子(おどりこ)」、尾上松也は歌舞伎俳優の中でバラエティに1人だけ出ていることから「単独行動」と表現。強烈な存在感を業界に改めて示し、すぐに消費されてしまうようなハーフタレントではないところを見せたのだ。 7月16日の『ニノさん』(同)でも、引きこもりがちでゲーム好きで知られる嵐・二宮和也を「趣味在宅」と評し、話題を呼んだ。 さらに、滝沢の「ヘンテコ」なワードセンスは、ニュースバラエティ『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)で花開いた。ここでは毎回、絶品グルメのナレーションを担当しているのだが、スタッフはぶっつけ本番で彼女に原稿を読ませている。しかも、漢字にはルビなど振られていない。案の定、「常連」を「つねれん」、「老舗」を「ろうほ」、文豪を「ごうもん」、また「蜘蛛」をなぜか「ちょうちょ」などと読み間違う、奇跡の失態ぶりを続けている。 真骨頂は、調理の工程を、ナレーションやメモも一切なく実況している場面だ。穴子天丼を作るため、職人が穴子を包丁で手際よく切り裂くシーンでは、「あっという間に、血も涙もないかのように切り裂いていきます」。ゆでた稲庭うどんを水でしめているときは、「今まで嫌だったことをすべて水で洗い流し」などアドリブ解説している。 ■最近は「食レポ」「即興ソング」「朗読」も そんな滝沢に「食レポ」をやらせようと考えたのが、名古屋のローカル番組『本能Z』(CBCテレビ)だ。あるロケでは開口一番、「名古屋のみなさーん、何してますか? 滝沢カレンです」と始まり、取材先のパンケーキ店に入るや「いろんな人がいます」とレポート。さらに、紫芋のパンケーキを食べた途端、「ラーメンで例えるんだったら塩ラーメン」と評し、店主に「なんでこんなの作ろうと思ったんですか?」と、丁寧な口調でケンカを売るという高度な芸当を見せた。 ほかにも、『しゃべくり007』(日本テレビ系)では、「出演した今の気持ちを歌にして」と、くりぃむしちゅー有田哲平に振られ、即興でオリジナルソングを披露したり、4月からはEテレで『NHK高校講座 あらためましてベーシック国語』に出演し、名作を朗読している。 このように、ローラが切り開いた「おとぼけでかわいいハーフ」という同じ道を歩きつつも、四字熟語、ナレーション、実況、食レポ、即興ソング、朗読と、変な日本語をさまざまな切り口でアレンジ。さらに、スタッフやタレントからの「無理難題」にも堂々と応え、「いじられハーフ」という新たなポジションを獲得した滝沢カレン。今後の可能性に期待したい。 (文=都築雄一郎) ◆「ズバッと芸能人」過去記事はこちらから◆滝沢カレンインスタグラムより(@takizawakarenofficial)
「13045」カテゴリーアーカイブ
枠移動で絶好調! 日テレ『嵐にしやがれ』視聴率2ケタ安定の背景は……
どうしてあのタレントは人気なのか? なぜ、あんなにテレビに出ているのか? その理由を、業界目線でズバッと斬る「ズバッと芸能人」。 今回は『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)について、あらためて検証してみたい。今年4月、土曜夜10時から夜9時に引っ越して以来、毎週2ケタの好調を維持しているのだ。 移動後の初回スペシャルは14.2%(ビデオリサーチ調べ、関東/以下同)を記録。直近の6月10日(ゲスト:滝沢秀明、芦田愛菜)も12.7%、5月13日(ゲスト:岡田准一、小栗旬、渡辺直美)も同じく12.7%という好視聴率をマークした。 移動前の半年間(2016年10月1日から2017年3月18日までの23回)の平均視聴率は9.9%であるに対し、枠移動してからの平均視聴率は12.0%と、約2ポイントもアップしている。 とはいえ、引っ越し前の平均スコアも、このご時世、決して悪いわけではない。だが、当時のウィークポイントは、各回によって数字に「ムラ」があることだった。例えば10月1日に13.1%(ゲスト:石原さとみ、唐沢寿明)を獲得した翌週のオンエアでは6.8%(ゲスト:船越英一郎、バカリズム)と約6ポイントも下げている。 一体なぜ、ここまでの「乱高下」が起きたのだろうか? それはひとえにゲストのネームバリューというより、その前の夜9時から放送されていた「土曜ドラマ」によるところが大きいものと思われる。 こんなデータがある。今年2月18日、『スーパーサラリーマン左江内氏』は10.2%。そのあとの『しやがれ』は10.4%(ゲスト:片岡愛之助)。翌週25日の『左江内氏』は7.9%。そのあとの『しやがれ』は8.3%(ゲスト:松岡修造)。つまりドラマの好不調が、後ろの『しやがれ』に影響していたことがわかる。 4月以降、常に10%強はキープしている人気番組『世界一受けたい授業』の直後に『しやがれ』が移ってきたことが、2ケタキープの大きな要因になったといえよう。 だが、好調の理由はそれだけではない。移動後は、企画のマイナーチェンジも試みている。例えば、ゲストの思い出の品を見ながら人生をひもとく「しやがれ記念館」というレギュラーコーナーの新設だ。 これは、番組開始当初行われていた、年上の男性芸能人から生き方を学ぶ「嵐に直伝!アニキの三か条!」に通じる番組“お決まり”の企画を据えようという狙いがあったと考えられる。 そもそも、この番組は一度、大改革をしている。2015年4月から総合演出が現在の『世界の果てまでイッテQ!』などを手がける古立善之氏に交代し、「今まで見たことのない嵐を見せる」「世の中のどうでもいい真実を嵐が体を張って解き明かす」という新たなコンセプトでリスタートしたのだ。 その頃は、櫻井翔が誰にも気づかれず沖縄でクジラを見たり、手先が器用な大野智が爪楊枝を作ったり、松本潤がかっこよく柵を飛び越えるなど、メンバー主体の企画が放送され、そこに『イッテQ』が得意とするイジリテロップとイジリナレーションが加わり、いわば嵐版『イッテQ』が放送されていた。 だが、そんなメンバー主体の企画の放送も徐々に減り、番組開始当初のようにゲストと一緒にワチャワチャするスタイルが嵐には合っていることがあらためて認知されつつある。また、番組タイトル同様の「○○しやがれ」というフレーズを再びに耳にする機会も増えた。 つまり、10年にスタートした当初のコンセプトが一番“強い”ということが、今のところ証明されているのではないだろうか? 7年目の『しやがれ』は原点に立ち戻りつつも、プラスアルファの色も加わり、さらに盛り返していくに違いない。 (文=都築雄一郎)
井ノ原快彦 VS国分太一、山口達也 VS 伊野尾慧……ジャニタレ「裏番組」視聴率バトル
どうしてあのタレントは人気なのか? なぜ、あんなにテレビに出ているのか? その理由を、業界目線でズバッと斬る「ズバッと芸能人」。 今回は特別編。裏番組で戦っているジャニーズを、視聴率で徹底比較する(すべてビデオリサーチ調べ、関東地区)。 ■早朝の情報番組対決! 『ZIP!』山口達也 VS 『めざましテレビ』伊野尾慧 両番組は、視聴者層が重なっているところが多く、お互いしのぎを削っている。ということで視聴率を比べてみると、結果はご覧の通り。 『ZIP!』8.9% 『めざまし』8.1% 山口は『ZIP!』(日本テレビ系)の月曜と水曜のメインパーソナリティーであるのに対し、伊野尾の『めざまし』(フジテレビ系)は木曜日だけと純粋には比較できないのだが、それでも直近の出演日で比べた(『ZIP!』5月29日放送回、『めざまし』5月25日の放送回)。 アドリブベタを嘆く伊野尾も、徐々にではあるが、返しがうまくなってはきている。だが、ここは山口の貫禄勝ちというところか。 ■朝8時のジャニーズ対決! 『あさイチ』井ノ原快彦 VS 『ビビット』国分太一 何かと番組内でエール交換している『あさイチ』(NHK)と『ビビット』(TBS系 )、この2番組の“現在”を5月30日放送回で比べてみた。すると……。 『あさイチ』9.6% 『ビビット』3.0% 『ビビット』に3倍の差をつけて圧勝した『あさイチ』。やはり朝ドラからの流れを引き継いでいることもあり、圧倒的優位だ。 ただ、そもそも『あさイチ』の制作スタッフは、『ビビット』の枠で長らく放送されてきた『はなまるマーケット』を作っていたチーム。それをNHKに制作会社ごと引き抜かれて、ついには本陣の『はなまる』も潰されたという経緯がある。TBSとしては忸怩たる思いがあるだろう。 ■平日夕方のニュース番組対決! 『news every.』小山慶一郎 VS 『ニュース シブ5時』Sexy Zone 『every.』(日本テレビ系)の小山は言うまでもないが、『シブ5時』(NHK)のセクゾは1コーナーのみの出演で、iPS細胞など最近のニュース用語をNHK解説委員から学んだり、熊本地震の被災地を訪ねるなど、彼らのファンにとっては貴重な番組となっている。 今回はセクゾが出た5月10日放送回で比べてみる。結果はこちら。 『every.』5.5% 『シブ5時』4.7% わずかながら『every.』が上回った。ただし5.5%というのは、午後4時50分~5時53分の第2部。これが5時53分~7時までの第3部になると、9.5%まで跳ね上がる。 また正確を期すために付け加えておくと、小山の出演は、月~木曜の第1部(午後3時50分~4時53分)と水曜日の第2部のみ。実際には、月曜の第2部には出ていないのだが、同時間帯での比較という意味で、ここでは数字を挙げた。ちなみに、小山が出た10日の1部は5.1%となっている。 ■月曜夜11時対決! 『NEWS ZERO』櫻井翔 VS 『キスマイBUSAIKU!?』Kis-My-Ft2 『NEWS ZERO』(日本テレビ系)の月曜担当である櫻井と、『キスブサ』(フジテレビ系)の裏番組対決だ。5月29日放送回の結果は…… 『ZERO』9.3% 『キスブサ』 5.9% 『SMAP×SMAP』終了を受けて始まった『ちょっとザワつくイメージ調査 もしかしてズレてる?』(月曜午後10時~)の視聴率は5.8%。『キスブサ』と、なんら変わらないのだ。これであれば、月曜夜10時に『キスブサ』を持ってきたほうがよいのでは? ■月曜深夜のバラエティ対決! 『月曜から夜ふかし』村上信五 VS 『Momm!!』中居正広 中居と関ジャニ村上が、裏番組で真っ向勝負。5月29日放送回の結果は…… 『夜ふかし』8.0% 『Momm!!』3.1% 『夜ふかし』(日本テレビ系)も毎週2ケタを連発していた一時期からすると落ち着いた感があるが、それでも同時間帯1位だ。 対して『Momm!!』(TBS系)は2015年のスタート以来苦戦しており、たびたびリニューアルしている。現在は、タレントがたどってきた人生の中での思い出の曲やターニングポイントになった歌を紹介している。 ただ「SMAP」なき今、中居が唯一、音楽を語る時間とあって、ファンにとってはありがたい番組となっている。 ■土曜夜9時対決! 『嵐にしやがれ』嵐 VS 『出没!アド街ック天国』井ノ原快彦 『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)がこれまでの土曜夜10時から9時台に上がり、井ノ原司会の『出没!アド街ック天国』(テレビ東京系)と裏かぶりすることになった。5月27日放送回の視聴率を比較してみると……。 『しやがれ』10.6% 『アド街』8.2% 現況を見る限り、『しやがれ』の時間帯移動が成功したのかどうかはわからない。ただ、おそらく2ケタに届いていればいいとは思っているだろう。一方『アド街』は、先代・愛川欽也のあとを受けてMCに就任したイノッチも板についてきた。 *** いかがだったろうか? 同じ事務所でも、これだけのジャニタレが裏番組でぶつかり合っている。まだまだこのほかにも、『有吉ゼミ』(日本テレビ系)に不定期出演しているジャニーズWEST VS 『世界ルーツ探検隊』(テレビ朝日系)の中丸雄一、『サタデープラス』(TBS系)の丸山隆平 VS『週刊ニュースリーダー』(テレビ朝日系)の城島茂など、いろいろな対決が繰り広げられている。こちらはまたの機会にご紹介したい。 (文=都築雄一郎)
ポスト中居・中丸雄一 黒柳徹子の暴言を真正面から受け止めるハガネの精神力
どうしてあのタレントは人気なのか? なぜ、あんなにテレビに出ているのか? その理由を、業界目線でズバッと斬る「ズバッと芸能人」。 今回取り上げるのは2度目の登場、KAT-TUNの中丸雄一。以前、本連載で「彼のブレークは機が熟している」とつづったが(参照記事)、いまやその期待を上回る活躍ぶりを見せている。現在放送中の連ドラ『マッサージ探偵ジョー』(テレビ東京系)に主演するほか、月曜夜7時からの『世界ルーツ探検隊』(テレビ朝日系)では司会に挑戦。業界関係者の間では「ポスト中居」の呼び声も高い。 ここからは、『ルーツ探検隊』の番宣のために出演した『徹子の部屋』(同)を振り返ってみたい。徹子の投げる「直球」をよけようともせず、真正面で受け止める中丸のタフな精神力を感じていただきたい。一例を挙げよう。 KAT-TUNの話をしているときのことだった。画面には亀梨和也、上田竜也、そして中丸の3ショット写真が出ているにもかかわらず、その写真を見た徹子は「この中で、あなた、どれなの?」と、まさかの質問。3人とも、顔が同じに見えたのだろうか? だが中丸は真顔で、「僕は右です」「右が中丸っていいます」。 さらに、彼が得意なボイスパーカッションを披露するときのこと。中丸の座るソファにマイクが置かれたのを見て、徹子は「あっ、マイクロフォンが来た。そうすると何やる?」という雑な“ふり”。それに対しても中丸は律義に「口でドラムの音を模写する趣味がありまして。ボイスパーカッションっていうんですけど」と説明。 この後の徹子の発言もまた、ひどいものだった。「とにかく見せるもの見せて」。そんな愛のない注文にもめげることなく、『徹子の部屋』という言葉をうまく織り交ぜながらボイパを繰り出す中丸。披露した後の徹子の第一声は、「かわいい」。「ボイスパーカッションがかわいい」とは、どういうことなのか……。 徹子の自由すぎる進行は、まだまだ続く。中丸が絵を描くのが好きという話の最中、「それからあなた、あれなんでしょう。『ルーツくん』というものを考えたんだって? なんなの、『ルーツくん』って?」 そのぶっきらぼうすぎる質問にも中丸は、「今夜始まる新番組があるんですけれども、それの番組内で出てくるキャラクターです」と、きちんと答えている(ここでルーツくんのイラストが画面に出る)。「へぇ、これ。へぇ」と興味なさそうに感心する徹子。 そんな新番組の説明をひとしきりしたあと、徹子が意表を突く質問を。「で、あなた、司会かなんかなさるの?」。中丸が司会をすることを知らずに番組収録に臨む徹子って……。 さらにその直後、「好きな食べ物はありますか?」と聞き始めるフリーダム徹子。だが突然の質問にもたじろぐことなく、「お肉ですね。好きな部位はハラミです」と即座に答える中丸。意外にも徹子は肉好きだったようで、最後は一緒に焼き肉に行く約束をして終わった。 そしてエンディングで徹子がメチャクチャなシメを……。「中丸雄一さんという方です、覚えてくださいね、みなさん。『ルーツ君』は今晩から放送です。跳んだり、はねたり……(3秒間の沈黙)すごい苦労の中で仕事してらっしゃる方です」……もはや、どこを突っ込んでいいのかわからない。 いずれしても『徹子の部屋』という、正気の人間なら生きて帰ってはこられない地獄のラビリンスにも「帝王」は堂々と立ち向かっていた。考えてみれば、KAT-TUNが充電期間に入って1年後の、同じ5月1日に彼がゴールデン番組の初MCに就任したのは因縁めいたものも感じるし、その初回視聴率が5.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったのも、ある意味、運命なのかもしれない。 (文=都築雄一郎)
“好きなジャニーズNo.1”中居正広の「仕事術」と「SMAP解散前後の異変」
「週刊文春」が実施したアンケート調査「好きなジャニーズ」で、中居正広が1位に輝いた。そんな彼はおそらく、「業界人が一緒に仕事をしたいタレント」でも上位に入るだろう。レギュラー番組5本、好感度No.1男の仕事のスタンスとは、いったいどのようなものなのか? 司会者には2通りのタイプがいる。番組内容に積極的に意見し、よりよくしていこうとするタイプと、それに一切異を唱えることなく、言われるがままに進行するタイプだ。 だが前者の中にも、気に入ったスタッフしか周囲に置かず、反論する者には執拗に攻撃し、自ら辞めるよう追い込むタイプもいたりする。長らく日曜朝のワイドショー番組の司会を務めるベテラン司会者は、まさにそうだ。また、後者は後者で、番組の命運より自分さえよく見えればよいというNHK出身の司会者もおり、どちらも一概にいい悪いは言えない。 では、中居はどうかというと、リベラルというか中庸なのである。タモリや所ジョージのように淡々とこなすタイプもいれば、とんねるずや松本人志のように、ディレクターがプレゼンする企画にダメ出しする者もいるが、中居はそのどちらでもなく、あくまでフラットなのである。 それは、彼と仕事をした人間の証言からわかる。収録直前、スタジオ進行やVTRに不備があった場合でも相談に乗り、どうしたらいいかを一緒になって考えてくれるという声も聞く。かといって、「こうしなければならない」とか、「こうすべき」ということは言わない。あくまでも「こうありたい」と前向きな考え方を述べ、意見を求めるのだという。また、コンサート明けでも疲れを見せずに打ち合わせに臨んでいたとも聞いたことがある。 また、これは受け売りで申し訳ないが、彼の台本は事前に書き込んだ赤ペンで埋め尽くされているという。誰かの言葉ではないが、準備で9割が決まるのだ。 少し話題はそれるが、こんな司会者もいる。自らスポーツ同好会を立ち上げ、スタッフたちと汗を流したり、さらには一緒に旅行に行くようなお笑い芸人だ。両者の垣根を取り払い、より親密になることで士気を高めようとする狙いもあるのだろう。だが、中居はそこまではせず、スタッフのプライベートには立ち入らない。彼自身、女性と3日も同居していられない性分のため「結婚はしない」と冗談めかしてよく言っているが、親しくなりすぎた分、逆に気遣いをさせるのが嫌なのかもしれない。 いずれにしても、お笑い芸人がゴールデン番組の司会を占めている中で、彼の存在は稀有である。だが昨年、彼がMCを務める『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)の仕切りが荒れて、態度が悪くなったときがあった。熱心なファンだったら気づいたかもしれないが、あからさまにゲスト出演者の言葉尻をあげつらい、つっかかったときがあった。それが何週にもわたって続いた。確か、SMAPの解散前後のことだった。 今にして思えば、周りとの折衝に心砕き、疲れていた時期だったのかもしれない。 そう思えば、彼もまた人間なのだ。もともとは、藤沢生まれの、気のいい兄(あん)ちゃんなのである。だが、そんな彼がレギュラー5本の人気番組を抱え、また『音楽の日』(TBS系)やNHK『紅白歌合戦』の司会もし、オリンピックのメインキャスターもこなすようになった。10年後、20年後、これからの中居はどうなっていくのだろう? いずれにしても、同じ時代に同じこの国で、一人のタレントの成長を見続けるのはこの上ない幸せなのだ。
天然で純粋な性格×育ちの良さを武器に、Sexy Zone・マリウス葉が“ポスト伊野尾”に!?
どうしてあのタレントは人気なのか? なぜ、あんなにテレビに出ているのか? その理由を、ギョーカイ目線でズバッと斬る「ズバッと!芸能人」。 3年ほど前から始まり、芸能界を席巻した「伊野尾革命」(参照記事)。Hey!Say!JUMP・伊野尾慧のあまりのかわいさに、V6・岡田准一や滝沢秀明などジャニーズタレントのみならず、多くの芸能人がメロメロに。『メレンゲの気持ち』(日本テレビ系)や『めざましテレビ』(フジテレビ系)など、各番組からオファーが殺到した。 今、そんな「“キュン死”現象」が、1人のジャニタレによって再び繰り返されようとしている。彼の名はマリウス葉(よう)17歳。5人組アイドルグループSexy Zoneのメンバーだ。 昨年12月から『櫻井・有吉 THE 夜会』(TBS系)に「準会員」(準レギュラー)として出演。この3月末からは、フランスの炭酸飲料水「オランジーナ」のCMに初めて単独出演。ジワジワきつつあるのだ。 テレビメディアが芸能人に求めるポイントは主に2つある。「新しさ」と「希少価値」だ。彼の場合は、父がドイツ人、母が日本人と中国人のハーフの逆クウォータータレント。 ジャニーズ史上最年少の11歳でデビューし、家族ごと日本へ引っ越してきたという経歴も見逃せない。 さらに彼の家は代々続く名家だそうで、ドイツにある実家は地上5階、地下2階の大豪邸だ。しかもクッキー作りにハマり、肌のケアも欠かさない「女子力男子」の一面もある。とにかく武器が多いのだ。 だが、それらは彼の横顔を語る上での、一要素でしかない。 継続的に起用されるかどうかは、やはり「トークの瞬発力」にかかっている。マリウスでいえば、純粋さからくる“天然発言”だ。そんな彼の性格は、お笑い芸人たちも虜にしている。 ある番組のロケで、香川県にうどんを食べに来たマリウス。 「ハロー、マリウスです。いま、香川県に来てます」という挨拶の後、「香川は初めてなんです。……サッカーの香川選手って、ここから来たんですかね?」と、まさかの疑問を呈した。 すると、そのロケVTRをスタジオで見ていた爆笑問題・太田光は、「いいじゃない、マリウス!」と、前フリだけで大絶賛。 さらに地元の学生と一緒にうどん店に入ると、マリウスは彼らに「うどんは初めて?」と質問。太田は、それにも笑っていた。 太田が4月6日放送の『夜会』にゲスト出演した際には、彼が「朝、何を食べればいいか悩んでいる」ということを事前に聞いていたマリウスは、自分の朝食写真を撮影、スタジオで披露した。 だがメニューの内容は、ドイツのパンや、スペイン産の生ハム、スイス産のチーズなど、わざわざ取り寄せるか、専門のスーパーなどで購入しなければならないものばかり。太田は「どうやって集めるんだよ!」とツッコみつつも、マリウスのやさしさに笑っていた。 彼の真っすぐな心は、雑誌のインタビューにも見て取れる。「POTATO」(学研)2015年2月号で、「最近あった悲しいこと」を聞かれたマリウスは、 「この間、道を歩いていたら、ハトが力尽きて横たわってたの……。天国に旅立った直後だったみたい。なんだかすごくかわいそうになっちゃった」 また、逆に「楽しいこと」を問われると、 「冬になって人恋しい季節になるとハグしたくなる。いつかファンのみんなとハグ会みたいなイベントがやれたらいいな」 さらには冬の間寝るとき、「モコモコのタートルネックを着て冷やさないようにしている。今、部屋の暖房の調子悪いから、特にあったかくするようにしてる!」(「ザテレビジョン」17年2月17日号) そんなマリウスが日本にやってきたのは、6年前の2011年。その年は……。 「当時のことで覚えているのは、とにかく人を幸せにしたい、人を助けることがやりたいと強く思っていたってこと。テレビから流れる日本で起きた震災の映像を見て、この人々を笑顔にできたらって思ったんだよね」(同16年11月11日号) その純粋さと天然ぶり、育ちの良さを武器に、ドイツからやってきた天使がいま、日本を癒やそうとしている。伊野尾に続いて、革命を起こせるか? (文=都築雄一郎) ◆「ズバッと!芸能人」過去記事はこちらから◆
業界評は高いのに、視聴率は低迷……関ジャニ∞を悩ます「7人グループの限界」
どうしてあのタレントは人気なのか? なぜ、あんなにテレビに出ているのか? その理由を、業界目線でズバッと斬る「ズバッと!芸能人」。 今回は、「関ジャニ∞」を取り上げる。今、彼らが担当する3番組がどれも面白いと、もっぱらの評判なのだ。 まずは最近、どのメディアでも高い評価を受けている『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系/日曜夜11時15分放送)。これは、今までの音楽トーク番組にあったような、名曲に隠された秘話でも、アーティストの素顔を掘り下げるものとも違う、「音楽業界人によるマニアックな音楽論」。 音楽プロデューサーや一流ミュージシャンなどが、自ら手がけたものだけではなく、思わず感心した新旧ヒット曲を題材に、歌が売れる法則や、琴線に触れる音作りを解説。Aメロ・Bメロ、コード進行、グルーヴなど、聞いたことはあるがピンときていなかった音楽用語を交えつつ、わかりやすく教えてくれる。音楽のすごさがわかる、ありそうでなかった専門プログラムだ。 続いて『関ジャニ∞クロニクル』(フジテレビ系/毎週土曜昼1時30分放送)は、「男子校の休み時間」ともいうべき、彼らの自由なノリが楽しめる。 企画もぶっ飛んでいて、リビングでくつろぐ7人(+ゲスト)のもとに、突然ボールが出現、そのままドッジボールをしなければならない「いきなりドッジ」。二重跳びや柔道の受け身、卓球のスマッシュなど、どんなスポーツをするときもカメラ目線でキメ顔を決めなければならない「イケメンカメラ目線スポーツ」など多彩。 番組では彼らの和やかな雰囲気を「ワチャワチャ」という言葉で表現しているが、まさに7人がテレビの中で「終わらない文化祭」を過ごし、ワチャワチャ遊んでいる姿が見られる。 そして3つ目の番組が、毎回人気芸能人を迎えて1時間トークする『関ジャニ∞のジャニ勉』(カンテレ/水曜深夜0時25分放送)。今年で放送丸10年。この収録のために、彼らは地元・大阪に隔週“帰省”しているというが、肩ひじ張らない、リラックスした彼らの姿が楽しめる。 だが、「評価」と「視聴率」が必ずしも結びつかないのが歯がゆいところ。『関ジャム』の3月26日の視聴率は5.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、3月25日の『クロニクル』は2.8%と芳しくない(通常は4~5%なのだが)。 思えば『クロニクル』が放送されている土曜昼のフジテレビでは長らく、嵐が番組を担当してきた。2002年の『なまあらし LIVE STORM』から始まり、『嵐の技ありッ!』『まごまご嵐』『GRA』と形を変えながら進化し、6年後の08年、待望のゴールデン番組『VS嵐』がスタートした。 そんな先輩が力をつけてきたのと同じ枠で番組を任されているということは、少なくとも局側にも、ゆくゆくはゴールデンタイムに昇格してほしいとの願いがあるのだろうが、番組は2年前に始まったばかり。まだ先になるだろう。 だが、そんな関ジャニについて毎回、俎上に上がるのが人数の多さだ。 制作的には、ファンにとっては酷かもしれないが、やはり5人グループのほうが助かる。事実、5人だと台本のセリフが割りやすいのだ。7人だとそれが難しくなり、どうしても、自由にしゃべらせる以外方法がなくなる。さらにはカメラ割りのとき、5人だと一列で撮れるのだが、7人だと2列に座らせなければならないため、カメラの台数によってはパン(カメラを対象に向けて振る操作)が追いつかなくなることもある。 それを言うならKis-My-Ft2だって7人だろうという声もあるだろうが、後列の4人が「舞祭組」というユニットを組んだことで、一気に使い方が広がり、それぞれキャラ立ちが明確になってきたのである。 では、9人いるHey!Say!JUMPはどうか? 彼らの冠番組『いただきハイジャンプ』(フジテレビ系)でも、スタジオでこそ全員でトークするが、それはロケVTRを見るため。ロケは週替わりで3~4人が選ばれており、9人全員が同時にロケすることはない。対して、例えば『SMAP×SMAP』(同)の「ビストロSMAP」や『TOKIOカケル』(同)のように、同時にメンバーにスポットが当たることはない。やはり、大人数のグループに在籍するメンバーがテレビ番組で認知度を高めていくのは至難の業。個々人が、それぞれ別のレギュラーを持つしかないのかもしれない。 関ジャニは、今年で結成15年。ファンの中にはSMAPや嵐、TOKIOのように、幅広い世代に愛されるグループになってほしいという思いはあるだろう。丸山隆平が、あんなに自由なキャラということは多くの視聴者は知らないし、一見クールな大倉忠義がヘタレだというのも驚きだろう。彼らの個々にスポットライトが当たる日を楽しみに、今後の活動に期待したい。 (文=都築雄一郎) ◆「ズバッと!芸能人」過去記事はこちらから◆
嵐・相葉雅紀が『まる子』を押さえ、国民的キャラクターに!? 「1人DASH」で確立した絶対的ポジション
どうしてあのタレントは人気なのか? なぜ、あんなにテレビに出ているのか? その理由を、業界目線でズバッと斬る「ズバッと!芸能人」。 昨年はCM起用社数12社で男性部門2連覇を果たし、グループで初めて『NHK紅白歌合戦』の単独司会に挑戦。さらに、来月4月からはフジ月9『貴族探偵』で2年ぶりに主演を務めるなど、ソロ活動も順調な嵐・相葉雅紀。 そんな中、業界的に注目されているのが、テレビ朝日系で放送されている冠番組『相葉マナブ』(毎週日曜午後6:00~)の最近の動向だ。 「もう相葉ちゃんとは呼ばせない」を合言葉に、毎回さまざまなことを「学ぶ」番組なのだが、今、すこぶる調子が良いのである。 昨年11月7日には10.7%(ビデオリサーチ調べ、関東/以下同)と、2013年のスタート以来最高視聴率をマーク。ほかの週でも8~9%は確実に取っており、固定の視聴者をがっちりつかんでいる。 この勢いに割を食っているのが、裏番組のアニメ『ちびまる子ちゃん』(フジテレビ系)だ。 『相葉マナブ』が自己最高の数字を叩き出した同日、『まる子』は8.8%と完全に“敗北”。まる子の「あたしゃ、疲れたよ」というボヤキが、どこからか聞こえてきそうだ。それ以外の週も、勝つことはあっても0コンマで辛くも逃げ切っているような状態で、そもそも常に1ケタ。1990年10月28日オンエアで最高視聴率39.9%を記録した国民的アニメも、うかうかしてはいられない状況なのである。 では、この『相葉マナブ』とは、どんな内容なのか? 200年以上信州みそを作り続けている長野の老舗味噌蔵を訪れ、味噌作りをお手伝いしたり、女将さんから絶品味噌料理を教わったり、千葉の森で自然の恵みや虫の生態を学んだり、東京湾を一周しながら新しい発見をしたり……。 と、そんな番組、どこかで見たような……そう、先輩TOKIOの『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)そのものだ。つまり、実質「1人DASH」しているのが相葉ちゃんなのだ(毎回、ハライチ澤部佑とアンジャッシュ渡部建がサポートしているが)。 開始当初は日本の食料自給率や、お金の流通の仕組み、学校教育の今など、小難しいことを学んでいたが、やはり「教科書」で教わるようなことは、相葉ちゃんに似合わない。 そんな番組の視聴者層は若い女性だけかと思いきや、調べてみると意外なことがわかった。まず、最大の特徴はM3層といって、50歳以上の男性も見ているということだ。一体なぜか? 理由は単純。その前の時間帯が『報道ステーションSUNDAY』(4月からリニューアルし『スーパーJチャンネル』になる予定)というニュース番組であるため、その流れで見る人々が多いのである。ただ、どんな理由にせよ、おじさんたちにも顔が広く知られているということは、活動の幅も広がる。さらにC層といって、4~12歳の男女も見ている。つまり親子による視聴も多い。もはや、国民的キャラクターなのは相葉ちゃんのほう、といっても過言であるまい。 近年は『サザエさん』(フジテレビ系)の低迷が叫ばれているが、『ちびまる子ちゃん』も同様に深刻だ。相葉ちゃんが『ちびまる子ちゃん』を打ち切りへと追いやる日が来ることは、果たしてあるのだろうか? 今後の2大国民的キャラの対決に、大いに注目だ。 (文=都築雄一郎) ◆「ズバッと!芸能人」過去記事はこちらから◆
「脱退メンバーも幸せになってほしい」NEWS存続の危機を支えた、小山慶一郎の“包容力”
どうしてあのタレントは人気なのか? なぜ、あんなにテレビに出ているのか? その理由を、業界目線でズバッと斬る「ズバッと!芸能人」。 今回取り上げるのは、NEWSのリーダー小山慶一郎。夕方のニュース番組『news every.』(日本テレビ系)に月曜から木曜まで出演中だが、そんな彼のことをいまだに日テレのアナウンサーだと思っている視聴者もいるらしい。確かに「社員顔」ではある(失礼)。さて、そんな彼の魅力は、関わるすべての人間に対するハンパない「包容力」だ。 例えば「週刊朝日」(2016年7月29号/朝日新聞出版)誌上でNEWS4人の座談会を行ったとき、「話足りてないメンバーいます?」と記者を気遣ったり、「ザ・テレビジョン」(同8月26日号/KADOKAWA)では、手越祐也が、小山はよく台本を読み込むとした上で、「俺はアドリブでコメントを言う派だから」と言うと、「いいんだよ、グループなんだから、いろんな人がいていいの」と、メンバーにどこまでもやさしい。 そんな温かいまなざしは、元メンバーにも向けられている。「ポポロ」(13年6月号/麻布台出版社)では、「今は山P(山下智久)と(錦戸)亮を含め、元メンバー全員が幸せになればいいと思ってる。全員で幸せになって、おじさんになったときに笑い合いたい」と、その幸せを祈っている。 そして、何度も訪れた解散危機に対し、ファンにこう約束している。「みんなをいっぱい泣かせちゃったし、悲しい思いをさせちゃったからね。これからはどこのグループのファンよりも幸せにしたいと思ってる」 そんな包容力と責任感は、言うまでもなく、グループの存続危機によって育まれたものだ。まずは03年。9人でデビューした直後に、森内貴寛が脱退(現「ONE OK ROCK」Taka)。さらに06年12月、小山と似たような感性の持ち主で、仲の良かった内博貴がまさかの脱退。同時期に草野博紀もグループを去った。 そして最大の痛手は11年10月、グループ人気をけん引していた2枚看板、山下智久と錦戸亮の相次ぐ脱退だ。この2人がグループにいた当時は、小山もいい意味で2人に頼り、「リーダー」とは名ばかりだった部分が大きかったかもしれないが、NEWSが4人で再出発を図ったとき、小山はあらためて「リーダーであるはずの自分が何もしていないことに気づいた」と語っている。その不安が、彼を動かした。 09年、NEWSが『24時間テレビ~愛は地球を救う~』(日本テレビ系)のメインパーソナリティに抜擢されたとき、彼は自ら「手話をやらせてほしい」と直訴し、番組内で披露する。それを見ていたプロデューサーが「手話ができるのはすごい。君とだったら報道で向き合える気がする」と、彼を翌10年、新たに始まった『news every.』の曜日キャスターに招いたのだった(当初は木曜日、のちに水曜日にスイッチ)。 事務所の人間からは、キャスターのオファーを受けることについて「本当にいいのか?」と念押しされたというが、彼には断るという選択肢はなかった。手に入れられる武器を手に入れて、グループ人気へフィードバックしようとしたのだ。 もちろん、個人の活動に力を入れているだけではない。危機が訪れるたびに自分の意見をスタッフにぶつけ、またメンバーだけで会議を繰り返し、その都度、絆を強くしてきたといわれている。 その結束力がさらに強まったのが昨年夏、2度目のパーソナリティを務めた『24時間テレビ』だろう。オンエア直前、加藤シゲアキ主演の『盲目のヨシノリ先生~光を失って心が見えた』に出演していた高畑裕太が強姦致傷容疑で逮捕され、小山が代役として再撮に挑んだ。局内で原作者夫妻 を招いての完成披露試写会が開かれた後に事件が起きただけに、スタッフ、さらには加藤らキャストのショックも計り知れなかったことだろう。だが、その穴を小山は十二分にカバーした。そして番組冒頭、彼はリーダーとして「ここまで、いろんなことがありましたけど」とだけ触れていた。 だが「いろんなことがあった」のは、この限りではない。彼らにはデビューから今まで「何もなかったことが、なかった」。だが、それらはすべて、今、輝くのに必要な時間だったのかもしれない。去年のコンサートツアーのタイトルは「QUARTETTO」(カルテット)だったわけだが、今4人は、最高の四重奏を奏でている。これからも、どのグループにも負けない音色を聴かせてほしい。 (文=都築雄一郎) ◆「ズバッと!芸能人」過去記事はこちらから◆
もはや「イッテQの人」? 手越祐也の抱える“ジレンマ”と、NEWSで果たす“役割”の大きさ
どうしてあのタレントは人気なのか? なぜ、あんなにテレビに出ているのか? その理由を、業界目線でズバッと斬る「ズバッと芸能人」。 日本でいま最も人気のあるバラエティ番組といえば、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)だろう。2月5日放送の視聴率は22.5%(ビデオリサーチ調べ、関東/以下同)。これは、1月30日~2月5日放送の全テレビ番組の中で1位の記録だ(2位はNHK朝ドラ『べっぴんさん』31日放送の20.4%)。また、12日放送の『世界の果てまでイッテQ! 10周年2時間SP~イモトいよいよ100か国制覇へ!~』は22.2%と、2週連続で大台超えを果たした。 そんな高視聴率番組に出ているジャニーズタレントが、NEWSの手越祐也(29歳)。チャラさ全開、ドヤ顔連発、文句はたれても最後はカッコいいところを見せつけるパフォーマンスで、いまや番組には欠かせない顔である。 だが、彼は番組収録後の囲み取材で、こう語っていた――。 「街を歩いていても 『NEWSのライブを見に行ったことあります!』『CD買っています!』と言われるより、95%くらいが『イッテQ見ています』っていうくらい、スゴい番組なんだなって痛感しています」。そして、「本業のNEWS、もっと頑張ります!」と。 そう、彼は今、自分を大きくしてくれた『イッテQ』に感謝しながらも、一方で、世間から「イッテQの人」としか見られていない現状に少し戸惑っているようなのだ。 だが、そうはいっても今、NEWSの中で最もお茶の間の認知度が高いのは手越であろう。つまり彼がグループに果たす役割は、あまりにも大きいのだ。 NEWSファン、いわゆるパーナの間では「王子キャラ」として知られるも、『イッテQ』では常にイジられている手越。何かにチャレンジする際、ナレーターから「どうか成功しませんように」と言われるタレントが、今までいただろうか? もちろん失敗すると、「イエーイ」と、これまたイジられる。 また、彼は何に対しても「OK~!」と能天気に返すため、今までは芸人・狩野英孝が同じことを言っている映像がインサートされていたのだが、当の狩野が長期謹慎となってしまった。スタッフとしては「イジりネタ」がひとつ減ってしまって残念に思っているだろう。 さて、前番組である『ザ!鉄腕!DASH!!』では、“アイドルが農作業をやっている”というギャップを強く打ち出しているが、『イッテQ』の場合は手越がそんなアーティストの顔を出そうものなら、完膚なきまでにイジってくる。つまり、グループ人気までには、なかなか波及していない印象がある。 つまり、ソロ活動が活発になっているのはもちろん歓迎すべきことではあるが、例えばSMAPに『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)があったように、ライブとは別に、“ホーム”を作っておかないと(それは、物理的に2週に1回会うとか)、グループとしての存在意義を見失ってしまうのではないだろうか? 彼ら全員によるレギュラー番組は『ザ少年倶楽部 プレミアム』(NHK BSプレミアム)だが、これは彼らの冠番組とは言いがたい。NEWSでレギュラー番組を作ろうという動きは何度もあり、その都度『変ラボ』(日本テレビ系)など形になったものもあるが、彼らをどうオペレーションした形で番組を作るのかベストなのか、まだ制作側もキャラクターをつかみかねているところがある。しかし、個性が際立つようになった今こそ、せめて1本でも、彼らのレギュラー番組をつくるべきではないだろうか? だが、まずは手越が、『イッテQ』で、今のスタッフからのイジリがあってこその面白さからさらに一皮むけて、イモトアヤコ並みにブレークすることが、NEWS人気のさらなる起爆剤につながる。幸いにも、イモトや宮川大輔の人気が落ち着いてきた今、手越が番組をけん引していく時期にも差しかかっている。そう考えるならば、加藤シゲアキに「ニンニク臭い」と言われようが、増田貴久に「台本を一切読まない」とダメ出しされようが、小山慶一郎に足を揉まさせようが、彼はさらに大事にされるべき存在なのだ。今後の手越に大注目である。 (文=都築雄一郎) ◆「ズバッと!芸能人」過去記事はこちらから◆









