消えた大阪ローカルドリンク「キューピット」を追え!

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 大阪ならではのグルメを日々探し歩いている私のもとに「“キューピット”っていう大阪発祥の飲み物があるのを知ってますか?」という趣旨の連絡が舞い込んできた。「1970年代に一世を風靡したらしいのですが、今はほぼ絶滅状態らしいです!」という。  調べてみると、「キューピット」というのはカルピスの原液をコーラで割った飲み物らしく、確かに一時期は大阪の喫茶店の定番メニューだったようだ。いつしかメニューからその名は消えていき、いまや幻のドリンクとなった。事実、大阪の友人数名に「キューピットって知ってる?」と聞いてみたが、誰も知らなかった。  くじけずにさらに調べてみたところ、今でも「キューピット」を出している喫茶店が数軒存在することがわかった。というわけで、今回は大阪に現存する数少ない「キューピット」が飲めるお店を巡りつつ、最後は家でそれを再現してみることにした。手軽に作れるので、ぜひ読者のみなさんも試してみてほしい!  まずやってきたのは大阪・難波にある「Cafe Jump」。本棚にたくさんのマンガがストックされ、それをのんびり読みながらくつろげる、落ち着いた雰囲気の喫茶店だ。
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 メニューを見てみると、コーヒー、紅茶、レモンスカッシュなどの定番メニューに並んで「キューピット(コーラ+カルピス)」の文字が!
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 注文からほどなくして運ばれてきたのがこちら。
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 背の高いグラスの底のほうにカルピスが、上にはコーラが注がれており、輪切りのレモンが添えられている。白と茶色のツートンカラーがオシャレである。 「よくかき混ぜて飲んでください」というお店の方の指示に従って、ストローで底のカルピスとコーラを混ぜ合わせながら飲んでみる。  うむ、おいしい! カルピスとコーラを混ぜた味、というそのままの感じではあるのだが、想像していた味と少し違い、カルピスのまろやかさよりも酸味が際立っている。レモンの風味もそのフレッシュな酸味を後押ししていて、後味は非常にさっぱりしている。カルピスって、後に少しもったりした舌触りが残るものだけど、「キューピット」にはそれがなく、さわやかな飲み口になっている。散歩に疲れてこれを飲んだら、また歩く元気が湧いてきそうな回復系の味わいである。  伝票にも、もちろん「キューピット」の文字が。
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 お店の方に、いつ頃からあるメニューなのかと尋ねると、「30年前ぐらいですかねー」とのことだった。 「Cafe Jump」からそれほど遠くない、心斎橋の「純喫茶 アメリカン」でもキューピットが飲めるというので行ってみることに。
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 店頭のウィンドウに並ぶ食品サンプルの色鮮やかさにうっとり。
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 しかし、その中にキューピットの姿は見当たらない。とりあえず入店してメニューを見てみると、
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 一番下に「カルピスコーラ」とある。
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 こちらのお店では「キューピット」というメニュー名ではなく「カルピスコーラ」として出しているのだ。そういうパターンもあるのか。  オーダーしてみると、すでにカルピスとコーラが混ぜ合わさった状態で提供された。
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 琥珀色が美しい。なんとなく「こういう毛色のシャム猫いるよな」と思ったのだが、伝わるだろうか? ちなみに「アメリカン」のカルピスコーラには、輪切りレモンは載っていない。それでもやはり、カルピスのさわやかな酸味は印象に残る味わいだ。  伝票には「キューピット」って書かれていたりして! と思ったけど、そんなことはなかった。
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「カルピスコーラ」のお値段は720円となっており、このお店の飲み物の中でも高級な部類に入る。ボンレスハムと同じ値段!
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 少し離れた大阪吹田市にも「キューピット」を出す店があると知り、足を運んでみた。吹田駅から徒歩5分ほどの場所にある「蘭豆」が、そのお店である。
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 ドアを開けると店内には静かにジャズが流れ、こちらもまた良い雰囲気。
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“「キューピット」を出す店は、どこも昔ながらの憩いの喫茶店である”という法則が成り立ちそうだ。  メニューには、ちゃんと「キューピット」の名が。
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 オーダーしてみると、こちらも「アメリカン」同様、カルピスとコーラがあらかじめ混ぜてあるスタイルで、輪切りのレモンが添えられている。
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 マスターが、このお店でキューピットを出すことになったきっかけについて教えてくださった。  マスターが中学生の頃(1970年代)、大阪・梅田に「キューピット」という名前のロック喫茶があったという。今では複合商業施設「HEP FIVE」が立っているエリアにあったそうで、当時の若者にとっては、そのお店に行くのが相当オシャレな行為だったらしい。 「レッド・ツェッペリン」や「ディープ・パープル」といったバンドの奏でる新しい音楽が大音量で流れるその店で、店名を冠したドリンクとして提供されていたのが「キューピット」だという。マスターいわく、おそらくその店こそがキューピットの発祥の店なのでは、とのこと。  ちなみに、そこで出していた「キューピット」にはレモンの輪切りに加えてサクランボが載っていたそうで、恋人たちが「キューピット」を飲んでは、サクランボの茎を口の中で結んで遊んだりしていたというから、なんとも甘酸っぱい青春ドリンクである!   ロック喫茶・キューピットは1980年代初頭までは存在していたようだが、その後、閉店してしまった。マスターは当時の懐かしい味わいを再現しようと、30年ほど前からこの店のメニューに加えているという。マスターと同様に、当時ロック喫茶キューピットに入り浸っていた若者から波及する形で周囲の喫茶店に広まっていったのかもしれない。 「これって、家でも再現できますか?」と聞いてみたところ、「できますよ! 混ぜるだけですからね(笑)」とのこと。「ただまあ、その配合がうちの店は絶妙だと、そういうことにしておいてください!」とおっしゃる優しいマスターであった。  そんなわけで早速、家に帰って「キューピット」を自作してみることにした。コーラとカルピスとレモン、あとは氷を用意するだけ。
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・グラスの底にカルピスの原液を注ぐ(コーラ8に対し、カルピス2ぐらいの割合が基本だけど、もちろんお好みの量でOK) ・氷を入れ、コーラを注ぐ ・輪切りにしたレモンを入れる(さらにサクランボを入れれば、オリジナルスタイルに) ・混ぜながら飲む
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 簡単にできました。しかも、ちゃんと喫茶店で飲んだあの味わい。ちょうどうちに遊びに来ていた8歳の甥っ子に飲ませてみたところ「何これ? うっま! 天国の味や!」と言い、よっぽどテンションが上がったのか、なぜか「相撲取ろう!」と言いだす始末。子どもウケも非常にいいようだ。  個人的にちょっとやってみたかったのが、キューピットにさらにバニラアイスを添えて作る「キューピットフロート」。
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 キューピット本来の酸味にまろやかな甘みが加わり、より奥深い味わいになった。こりゃうまい! ご覧の通り、基本的にはコーラとカルピスさえあればできるので、みなさんもぜひご家庭でキューピットの味わいを確かめてみてください。そして、大阪にお住まいの方は、ぜひ今回紹介したお店へもお立ち寄りください。 (取材・文=スズキナオ) ・「Cafe Jump」 大阪市浪速区難波中2-7-20 ・「純喫茶 アメリカン」 大阪市中央区道頓堀1-7-4 ・「蘭豆」 大阪府吹田市朝日町15-24

“団地の給水塔”の地位向上を目指す「日本給水党」党首に会ってきた

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 私は大阪・中津にある自費出版本専門書店「シカク」(http://uguilab.com/shikaku/)の店員をしているのだが、店を代表するロングセラー本のひとつに『ポケット版「団地の給水塔」図鑑』がある。
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 青空を背景に建つ、不思議な造形をした建築物が表紙になっている本で、団地に併設された「給水塔」ばかりを撮影し、タイプ別に分類・解説している。  団地の給水塔と聞いて「ああ、あれのことか」とイメージができる人って、どれぐらいいるだろうか? ちなみに私は、実際に目にしたことはほとんどなく、20年近く前に一度、東京郊外の町を歩いていて、突如として近未来的な形のタワーのようなものが目の前に現れて驚愕した記憶がある。この本によると、あれは「とっくり型」の給水塔だったようだ。  著者は「日本給水党党首」であるUCさん。彼は以前、当コーナーで紹介した「ドムドム連合協会」(参照記事)ならびに、団地愛好家集団「チーム4.5畳」のメンバーでもある。なんとも肩書の多い人物だ。  今回はそのUCさんに、なぜ団地の給水塔に興味を持つに至ったのか、また団地の給水塔の魅力とは一体どのようなものなのか、話を聞いてきた。 ***
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「日本給水党党首」UCさん
――日本全国の団地の給水塔を巡っているとのことですが、きっかけはなんだったんですか? UCさん 私が生まれたのは新潟県なのですが、小学2年生の時に福島の郡山へ引っ越しまして、さらにその後、5年生の夏休みに大阪へ引っ越してきたんです。引っ越し先の近くに「大阪市営古市中団地」という団地があって、そこに給水塔が3基併設されていたんです。その時はそれが給水塔だということもわからず、“あれはなんなんだろう?”と疑問に感じていました。鉄塔じゃないし、煙突でもないし、でも友達に聞いてみるでもなく、なんとなくと受け入れて暮らしていました。不思議な形の建造物だけど、子ども心には、それが当たり前の景色の一部という感じだったんです。
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「大阪くらしの今昔館」に展示されている「古市中団地模型」
――変だなぁとは思いながらも、特に興味は持たずにいたと。 UCさん その後、2003年ごろに、その団地が取り壊しになったんですよ。建物がなくなってから、“あの塔は一体なんだったんだろう”っていう疑問がまた湧いてきて……。インターネットが普及し始めたころだったので、ネットで情報を探してみたんです。情報は少なかったんですが、団地の写真を多数掲載している「団地百景」(http://danchi100k.com/)というサイトと、「高架水槽コレクション」(http://www.geocities.jp/tanglewood803/)というサイトを見つけまして。「団地百景」には小さいながら古市中団地の写真も掲載されていて、それがどうやら給水塔というものらしいということがわかりました。また、「高架水槽コレクション」を見て、給水塔の用途や、さまざまな給水塔が全国各地にあることがわかりました。それでようやく、“なるほど、そういうものだったのか!”と。 ――大人になって、ついに正体がわかったんですね。 UCさん はい。すっきりしました(笑)。それから数年して通勤で京阪電車に乗っていたら、同じ形の給水塔が車窓から見えたんですよ。“あっ、同じやつだ!”と、とても驚いて、休みの日に行ってみることにしました。それは寝屋川の警察の宿舎にある給水塔だったんですが、取り壊す直前で、ほとんど人も住んでいない状況だったのを覚えています。間近で見ると、かなり迫力がありましたね。それで、ほかにもあるのかな……? と気になってきてしまって。 ――ハマってしまったわけですね。 UCさん そのころにはもうグーグルマップがあったので、「団地百景」などを見て、見当をつけた場所をグーグルマップで確認して。ただ、今と違ってストリートビューはなかったので、航空写真でその場所をチェックして、“影が延びているかどうか”で、それが塔なのかを判断していました(笑)。まずは、近場の大阪から巡っていくことにしまして、そうやって見ていくと、違う形の給水塔があることもわかって、さらに面白くなっていったんです。 ――それで、全国の給水塔を見て回ろうと決意されたんですか? UCさん いえ、最初はネットで調べて、近場のものを見に行って満足していました。そうしているうちに、現在「チーム4.5畳」としても活動している、けんちんさんに出会ったんです。彼は「団地BAR」というイベントをやっていて、団地の面白さを広めていました。そこで「いま、給水塔に興味があって……」と話したところ、「団地の給水塔だけを専門に研究してる人はまだ誰もいないから、絶対やったほうがいい!」と、かなりの勢いでけしかけられまして(笑)。 ――運命の出会いですね! UCさん そこから、本腰を入れてやってみることにしました。見れば見るほど違いが見えてくるし、最初のころに見たものも、知識が入って見直すと違って見えてきたり。分類ができてきて、特徴がよりはっきりしてくる。そうすると、もう止まらない(笑)。路上観察系の趣味を持っている人は、だいたい同じ流れだと思います。行けば行くほど、深みにハマるという。 ――団地の給水塔って、どこらへんが面白いんですか? UCさん 給水塔には、工場だったりとか、鉄道関連の施設などに併設されているもの、自治体の水道局が管理しているものなどがあります。そういう場所の給水塔はすごく大きなものが多いんですが、それと比べて団地の給水塔はもう少し小さくて、日常の暮らしの中にある。人が住んでいるすぐ横に、得体の知れない形のものがあるっていう不思議な感じが魅力だと思っています。 ――UCさんが子ども時代に感じた不思議さですよね。 UCさん そうです。あんな不思議な建物が、あくまで生活の中に平然と存在しているという。 ――分類があるとのことですが、どんなタイプがあるんでしょうか? UCさん あくまで僕が勝手に名付けて分類したものですが、 お酒を入れるとっくりに似た形状の「とっくり型」、
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大阪府公社金岡東B団地(大阪府堺市)
細長い直方体の「ボックス型」、
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UR荒江団地(福岡市城南区)
タンクや配管などの構造がむき出しになっている「むき出し型」、
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神奈川県営鶴ヶ峰団地(横浜市旭区)
頂部のタンクが円盤状の「円盤型」
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東京都営喜多見二丁目アパート(東京都世田谷区)
などがあります。 ――それぞれ個性があって面白いですね! ちなみに、現在までにどれぐらい巡っているんですか? UCさん 08年4月から始めて、これまでに630基です。チーム4.5畳のメンバーに、「やるなら1,000は行かないと」とハッパをかけられて、そうだなと思ったんですが、数えてみると、全国に現在残っているものをすべて巡ったとしても、おそらく1,000もないんですよ(笑)。でも、できる限り行きたいと思っています。 ――UCさんはお仕事をされながら、空いた時間に撮影に行っているそうですが。 UCさん 基本的には週末と、たまに休みを取って撮影に行っています。なので、なかなか一度にたくさん回るというのが難しいんですよ。一度、長めの休みが取れた時があって、その時は東京の池袋の「東横イン」に5連泊して、毎朝山手線に乗って東京近郊の給水塔を撮影に行きました。普通に毎日出勤してるような気分でした(笑)。 ――遠方での撮影、結構大変そうですね。 UCさん 例えば北海道の団地の給水塔は、現在では旭川と苫小牧方面の2つしかないんですよ。電車で3時間半以上かかる距離なんですが、旭川に宿を取ってまず撮影して、それから苫小牧方面に撮影しに行って、最初に旭川で撮影した時にあまり天気が良くなかったんで、次の日また行ったり(笑)。めちゃくちゃ効率が悪い。 ――撮影される際は、天気にもこだわるんですね。 UCさん 天気の良い日に、青空をバックに撮影するようにしています。団地の給水塔って、古いものだし、曇天とか夕暮れを背景に撮影すると、どこか寂しげに見えちゃうんですよ。孤立無援な感じが出てしまって。自分としてはもっと、パキッとフラットに、キレイに撮影したいんです。見てくれた方に、自由に想像してもらえるような写真にしたい。もちろん、私も、ふと寂しい気持ちになる時もあるんです。「こんなところまで来て、給水塔を撮影して、何やってるんだろう……」って人生と対峙したり(笑)。でも、それを写真にはあくまで反映させたくなくて、明るく開けた感じで見てもらいたいなと思いますね。 ――そんなUCさんの、フェイバリット給水塔はどれですか? UCさん 基本的には“給水塔に貴賎なし”というのがポリシーです……という前提なんですけど、強いて言うとしたら、大阪・堺市にある「大阪府営八田荘住宅」ですね。
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とっくり型の給水塔が3基あるんです。私が最初に給水塔と出会った古市中団地と同じで、さらに規模も大きい。見晴らしも良くて、ずっと佇んでいられます。駅からも近くて行きやすいので、ここは何回も行っています」 ――撮影時に、特に印象に残った給水塔はありますか? UCさん 今はもうなくなってしまったんですが、大阪・高槻市にあった「UR総持寺団地」の給水塔は印象に残っています。
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 給水塔の真下にベンチがあって、いつ行っても、そこで近所のおばちゃんが井戸端会議をしていたり、おじいさんが新聞を読んでいたりと、思い思いの時間を過ごしていて……。
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 その風景が、とても穏やかで好きでした。一方で、給水塔を撮る時は人を入れないようにしているんで、「そろそろ動いてくれないかなー」なんて勝手なことを思ったりもしましたが(笑)。 ――団地の給水塔って、年々減ってきてるんですか? UCさん 正確な数はわからないですが、私が撮影したものの中でも、現在までに少なくとも50基はなくなっています。ただ、給水塔を壊すのにも費用がかかるので「使っていないけど残している」というところも多いんです。なので、急激に減るということはないのではないかと。決して増えることはなく、徐々に減って行く一方という感じでしょうね。近所に団地があって給水塔もあるという人は、貴重なものだと思って愛していただければと。 ――これを読んだ人にも、近くに給水塔がないかどうか、探してみてほしいですね。 UCさん 「給水塔が壊されるらしい!」など、情報がありましたら、ぜひTwitterに書いていただけるとうれしいです。「給水塔」というワードを含むツイートは、毎日すべて見ていますので(笑)。 ――最後に、UCさんの今後の展望をお聞かせください! UCさん 撮りためた給水塔の写真集を作りたいと思って、準備を進めています。年内には出せたらなと思います。あとは、ゆっくり自分のペースで撮影を続けていきたいですね。 ***  団地のそばに立ち、人々の暮らしを支えた給水塔。必要不可欠なものでありながら、ちょっと忘れられがちな存在。まだ残されているうちに、その不思議な佇まいを目に焼きつけておいてみては? (取材・文=スズキナオ/給水塔写真=日本給水党) ●UCさん公式Twitter https://twitter.com/watertowerUC ●公式サイト http://kyusuitou.blog87.fc2.com/

一泊380円!? 大阪・十三の激安ラブホ「ホテル サンパチ」に潜入!

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 大阪市淀川区十三。梅田から阪急電車で5分ほどの街である。飲食店やキャバレーなどが立ち並ぶ歓楽街で、駅の南側にはラブホテル街がある。  僕はよく十三に飲みに行くことがあり、ぶらぶら歩いているうちに、気づけばそのラブホテル街に足を踏み入れていたりするのだが、中でもひときわ目立つのが「激安ホテル サンパチ」だ。  看板には「世界初 212号室限定 ロングタイム ご宿泊380円」とある。「サンパチ」だから380円。その理屈は理解するとして、380円で宿泊できるというのは、あまりにも安すぎる(※料金は、すべて税別)。
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 しかも、380円で宿泊できるのが「212号室」限定だというのも、裏に何か事情がありそうだ。もしかして、幽霊が出るとか!?  ということで、「激安ホテル サンパチ」に、その安さのワケを聞いてきた。  取材に応じてくれたのは、「激安ホテル サンパチ」の支配人・中村徹平さん。少しコワモテだが、話しだすと笑顔の優しい、穏やかな人だった。
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――あの、380円で泊まれる部屋があるという看板を見たのですが、あれは本当なんでしょうか? 「本当です。オールタイム380円で、フリータイム、宿泊どれでも380円です」  ちなみに、「ショートタイム」は90分間の利用、「休憩」は3時間の利用、「フリータイム」は朝5時から深夜24時までの最大19時間、「宿泊」は20時から翌昼12時まで最大16時間、あるいは深夜1時から翌昼12時までの最大11時間となっており、利用したい時間に応じてユーザーが好きに選べるシステム。つまり、「フリータイム」の時間帯で利用すれば、380円で最大19時間滞在できるというわけだ。 ――安いですね! でも、なぜなんですか? 「やはり、いろいろなお客様にご利用いただきたい、という思いからですね。売り上げ的には赤字ですけど(笑)。お客様に喜んでもらえればいい、という方針なんですよ。380円の部屋狙いのお客様が、“空いてないから別の部屋にしよう”っていうことも、ほとんどないですからね(苦笑)。380円狙いの方は、たいてい380円の部屋だけが目的なんで。その代わり、おかげさまで名前は売れてます。十三では有名なほうだと思いますよ」 ――ちなみに、なんでまた“380円”なんですか? 「当ホテルは2012年から営業しているんですが、もともと“サンパチ”という名前を付けた時から380円の部屋を作ろうと考えていたんです。おつまみも飲み物も全品280円の居酒屋さんがあって、それにヒントを得たんです」 ――そんなところからヒントを得るなんて……。あの、212号室だけが380円だということなんですが、その理由は……? 「特に理由はありません。あまりほかと変わらない、平均的な部屋になっています」 ――えっ! これといった理由はないんですか? 何か、言えないような事情は……。 「よく言われるんですよ。『事故物件じゃないの?』とか。逆にそういうことがあったほうが、話題になっていいんちゃうかっていうぐらいで、心霊現象とかね。いっそ、何か出てほしいです。座敷わらしとか(笑)。ほかによく聞かれるのは『テレビがないんじゃないか?』とか『シャワーがないんじゃないか?』とか。ちょっと確かめてみますか?」  というわけで、実際に380円で借りられる212号室を見せてもらった。こちらが212号室のドア。思い切って開けてみると……。
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 ダブルベッドが奥に置かれており、その手前には革張りのソファ。ベッドと反対側に大きなテレビが設置され、テレビ台を兼ねた棚に電子レンジや冷蔵庫、電気ポットが収納されている。スペース的に少しコンパクトに感じる部屋ではあるが、確かに別段変わったところはない。
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「普通でしょ? びっくりするぐらい普通なんです」
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 お風呂は少し狭い感じがしたが、シャワーももちろんあった。
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 これより狭い部屋で、5,000円ぐらいするビジネスホテルを何回も利用した記憶がある。タオルや歯ブラシなどアメニティも一般的なホテル同様で、ドライヤーやカーラーなども、もちろん備え付けられている。
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 バストイレは別で、トイレは温水洗浄便座付き。どこまでも普通の部屋である。ドアに貼られた避難時用の案内板を見ると、212号室はほかの部屋よりほんの少しだけ狭いようだ。
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 さて今一度、中村さんにお話を聞いてみよう。 ――本当に普通の部屋でした。これで380円となると、競争率がすごいんじゃないですか? 「はい、競争率はハンパないですよ。宿泊で利用される方もいれば、休憩で3時間という方もいるんで、空いているかどうかは、その時のタイミング次第なんですよ。部屋が空くまで待ちたいというお客さんもいるんですけど、それはご遠慮いだたいています。 ――じゃあやはり、かなり運が良くないと利用できないですね。 「でも、サンパチのTwitterアカウント(https://twitter.com/sanpachi_jyuso)で『もうすぐ空きそう』とか『今空いてます』とか、書いてるんですよ。電話での空き状況の確認はお断りしているので、Twitterをマメに見てもらうのが212号室をご利用いただく近道かもしれません」 ――なるほど、ホテルサンパチのTwitterフォローしておきます! ちなみに、こちらのホテルを利用できるのは、男女のカップルだけですか? 「いやいや、当ホテルのご利用は、お一人でもいいですし、男性同士でも女性同士でもいいですし、どなたでも可能です。ただ、212号室だけは、男女のカップル様でのご利用を推奨させていただいています。受付のパネルを見れば、212号室が空いてるかどうかわかるので、気軽に見に来てください」
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――212号室を利用できた人は、やはりみなさん大喜びのリアクションで帰っていかれますか? 「そうですね。みなさま満足してくれていると思います。中には、380円だと知らずに利用される方もいるんですよ。以前、会計時に380円という価格を聞いて、フロントのスタッフが会計を間違ってると思ったのか、料金を置いてササッと逃げていく方がいました(笑)」 ――まさか、正規の料金だとは思わなかったんでしょうね。212号室に限らず、全室ともフードが1品380円なんですね。スパゲティやカレー、ラーメンとか。 「そういうところまで徹底しているんです。『中途半端なことはしたくない、やるんだったらとことんやる』というのが弊社の方針ですから。部屋料金も、サンパチという名前で3,800円だったら、安いかもしれんけど、それでは普通だと。380円なら、誰にも真似できないだろうという。まあ、いい意味で、ぶっ飛んでます(笑)」 ――そのほかの部屋も、3,800円(平日の深夜1時から翌昼12時まで)で宿泊できるし、212号室を除いても十分安い気がしますけど、やはりそのぶっ飛び具合が素晴らしいですね。ちなみに、212号室のほかに、変わったお部屋はあるんですか? 「変わった部屋……ありますよ。お客様のリクエストから生まれた部屋が……。気になります?」 ――気になります! 「見てみますか!」  というわけで中村さんが案内してくれたのが、401号室だ。ドアを開けると、先ほどの212号室とは打って変わって、シックなムードの部屋である。壁は赤、柱は黒で統一され、ベッドの脇には赤いロープで縛られた裸像が置かれている。
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――これは……!
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「SMプレイルームです(笑)。実は十三はSM嬢さんの巣なんです。SM嬢さんが大勢働かれていて、この部屋はSM嬢さんに監修してもらって作った部屋なんです。ほら、これ」  黒い梁に、何カ所もフックのような金具が取り付けられている。
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「このフックは初心者用で、プロはもう直接、梁ですわ。すごく丈夫な梁なんです」  どのように利用するのかは想像するしかないが、とにかく頑丈な梁だそうだ。 「しかもこの部屋、SMを理解した一級建築士が設計した、完璧な部屋なんです。完成するまでに、近所のSM嬢さん20人ぐらいに見に来てもらって意見をもらいまして」 ――「SMを理解した一級建築士」、なかなか耳に馴染みのないフレーズです 「お客様がこんな部屋があったらなと思う部屋を提供したいというのが当社の方針です!」  中村さんによれば、「激安ホテルサンパチ」には401号室を含め、3つの“プレイルーム”が存在し、それぞれ、その道の方々に愛用されているという。  思った以上にいろいろと奥深かった「激安ホテルサンパチ」、大阪・十三にお越しの際は、ぜひのぞいてみてはいかがでしょうか? (取材・文=スズキナオ) ●「激安ホテルサンパチ」 http://osaka-jyuso-rabuho-sanpachi.com/ 所在地:大阪市淀川区十三本町1-18-21

ドムドムハンバーガー全店制覇を目指す謎の集団「ドム連」とは?【後編】

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■前編はこちらから■ドム連の全メンバーが認める名店「水無瀬FC店」へ  看板を指さして、けんちんさんが言う。 「『ハンバーガードムドム』と、『ハンバーガー』が先に来る順序で表記されているのは珍しいんですよ。一時期、その表記を採用していたことがあるんです」
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「このモーニングセットも貴重です。オープン時間が早い店舗でしか実施できないという事情もあって、全国で数店舗しかやっていないんです」
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「あとこれ、毎月行われる商店街の催しに、ドムドムも出店しているんです。そういうところがすごくいいでしょう?」
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と、早速いろいろ教えていただきつつ店内へ。土曜の昼時であったが、店内にはゆったりしたムードが流れていて、新聞を読みながらゆっくりコーヒーを飲んでご老人がポカポカと暖かい陽射しを浴びている姿が印象的だった。  この「水無瀬FC店」では、ほかの店舗にはない貴重なメニューを食べることができ、実に驚きの品があったりもするのだが、諸事情により、そちらについてはドム連の公式サイト(http://domrenjp.wix.com/domren)で確認していただきたい。  メニューの中から、気になった「春巻き(チーズポテト味)」を食べてみた。
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 チーズポテト味の春巻き!? こちら、今年3月から始まった新メニューだそうで、ドムドムの攻めの姿勢を垣間見ることができる。サクッとした歯ごたえとチーズのまろやかな味わいのバランスが素晴らしく、すごくおいしかった。  けんちんさんは、ドムドムのハンバーガーの中でも特に人気の高い「甘辛チキンバーガー」をチョイス。
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 この「水無瀬FC店」では、貴重な「アイスクリーム」が食べられるという。アイスクリームって、普通では? と思うかもしれないが、ほかのドムドムハンバーガーではソフトクリームを販売しているのだが、水無瀬FC店にはソフトクリームを作る機械がなく、代わりにアイスクリームを提供しているのだとか。
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 そんな細かいポイントまで見逃さないけんちんさんがおいしそうにアイスクリームを食べる姿を見て、ドム連の底知れなさを感じた。
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 そんなけんちんさんのご紹介で、今回特別に水無瀬FC店店長の大西美紀子さんにお話を聞くことができた。
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――このお店は、いつから営業しているのですか? 大西さん 30年前(1986年)からですね。もともと、このお店の半分の敷地でファンシーショップ(!)をやっていたんですよ。ある時、隣のテナントがたまたま一般公募物件になったんです。“絶対、当たらんわ”と思ったんですけど、ダメもとで抽選に行ってみたら、ウソみたいに当たりまして。そこで、レンタルビデオかハンバーガーショップをやろうと思って調べたら、ドムドムハンバーガーならフランチャイズで営業できると。また、ドムドムハンバーガーは本部のフォローも手厚いと聞いていましたんで、それでやることにしたんです。 ――クジ運がすべての始まりだったんですね。 大西さん 最初は客席もない店舗だったんですけど、その後、隣のファンシーショップを閉め、ブチ抜いてこの広さになったんです。 ――それからこれまで、順調にやってこられたんですか? 大西さん それはもう、いろいろありましたけどね。大手のチェーンが近くに店舗を出して、お客さんが減った時期があったりね。ただこの店が駅前で立地条件がよかったのも幸いしまして、なんとかなりました。 ――ちなみに、ドムドムハンバーガーはお店によって個性があって面白いと聞いたんですが、例えば提供するメニューはお店側で決めたりはできないですよね? 大西さん もちろんフランチャイズなので、できないんです。ただ、現場にしかわからないことがあるんですよね。お客さんの好みとか、何を求めていらっしゃるかとか。そこに合わせて、できる限り努力するようにしています。  ――商店街の催しなどにも、積極的に参加されていますよね? 大西さん 商店街でやりましょうと決めたことにはやっぱりきちんと参加して、地域の方々に喜んでもらいたいですからね。コーヒーやフラッペを出したり、娘がほかの屋台を手伝ったりね。子どもさんにも、喜んでもらいたいですから。 ――地域の方々と密接に関わっているんですね。 大西さん 長いことやってますからね。いつもお客さんに助けられているんですよ。イスが傷んできて取り替えないとならなくなったら、リサイクル業をしているお客さんから安く譲ってもらったりね。あと、この前、自動ドアが壊れてしまってね、今は手動ドアになってるんですけど。常連のお客さんが「俺が取っ手つけたるわ」って、開けやすくしてくれたりね。子どもの頃から知ってるお客さんなんですけどね。とにかく全部お客さん頼みですわ。この店も……いつ辞めるかわからないですけど(笑)、まあ元気な限り続けていきたいと思ってます。 ***  大西店長のお話を聞いていると、この人柄の良さがお店の居心地の良さを生み出しているとともに、ドムドムハンバーガーの経営方針はとても柔軟でいいなと思った。  アットホームな雰囲気がたまらないドムドムハンバーガー、そして、そんなドムドムを追い求めるドム連に共感できたなら、ぜひみなさんも「食べ支え」してみては? 都内には「イオン赤羽北本通り店」「マルエツ大泉学園店」「小平店」がある。電車に乗ればあっという間だろう。ドムドムにしかないキュートでゆるい魅力を、みんなで守っていこうではないか! (取材・文=スズキナオ) ※記事の中で紹介しているメニューに関しては時期により内容が変わる場合がありますのでご了承ください。 ドムドム連合協会公式サイト <http://domrenjp.wix.com/domren> <取材協力> ドムドムハンバーガー 水無瀬FC店 住所:大阪府三島郡島本町江川2-13-1-113 営業時間:営業時間:9:00~20:00 定休日:毎週火曜日(祝日除く)

ドムドムハンバーガー全店制覇を目指す謎の集団「ドム連」とは?【前編】

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「ドムドムハンバーガー」というファストフードチェーンの名を聞くと「ああ、あの象のマークのでしょ?あったあった! 懐かしい……」と、遠い目をする人が実に多い。  しかし、「ドムドムハンバーガー」は今もなお、日本各地に存在するのだ。  確かに、全盛期である1980年代には全国に400以上もあった店舗が、2016年6月現在で69店舗と、その数を減少させている。だが、現在も営業中の店舗は、地域の方々に愛されながら、ほかのチェーンにはないどこかアットホームな雰囲気を大切にしつつ、いつでもわれわれにドアを開いて待っていてくれる。  そんな「ドムドムハンバーガー」の全国各地の店舗をリストアップし、全店制覇を目指して活動している団体がある。「ドムドム連合協会」、通称「ドム連」がそれだ。  今回、ドム連のメンバーに「ドムドムハンバーガー」の魅力や、活動内容など、気になることを片っ端から聞いてみた。  インタビューに応じてくださったのは、けんちんさん、UCさんのお2人。 ――ドム連は、どんなメンバーで構成されているのですか? けんちんさん 私と、UCさん、逢根あまみさん、おだ犬さんの4人です。それぞれほかに専門分野を持っていて、私は団地、その中でも特に市街地住宅が好きで、全国の給水塔を巡っているUCさんと「チーム4.5畳」という団地愛好家サークルで活動しています。逢根あまみさん、おだ犬さんは、ご夫婦で昭和遺産的なラブホテルの取材をされています。
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――いきなり情報量がすごいです! それぞれに特殊なジャンルを研究されている4人が、どうしてドム連を結成することになったのですか? UCさん 給水塔の写真を撮るために日本のいろいろな地域へ出かけていたんですが、2012年頃、撮影の合間に、近くにあったドムドムに立ち寄ったのがきっかけになって、徐々にその面白さに気づいていったんです。そうしているうちに、店舗数がだんだんと減ってきていることがわかって。それでもその頃は、まだ93店舗あったんですが……。「ドムドムを残していかなければ!」と思って、全国のドムドムをリストアップしてマッピングした『ドムドムハンバーガーマップ(https://www.google.com/maps/d/viewer?mid=1lahnYG4G6J-NFKmpcD3ZXJsGGrE&hl=en_US)』を自分のブログにアップしまして、それが4年ほど前だったんですが、そのマップがなぜか昨年になって突然爆発的に拡散されたんですよ」
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――私もそのマップをTwitterで偶然見て、「ドムドムって、今これだけなんだな、行っておかなきゃ」と思ったのを覚えています。 UCさん ドムドムはお店によって個性があって、細かいところが違っていたりして、よく見ていくと面白いんですよ。それでけんちんさんにドムドムの面白さを力説したんですけど、最初は全然乗り気じゃなくて(笑)。 けんちんさん 初めは面白さがわからなくて、お店に行っても無表情でハンバーガーを食べているだけでした。ただ、そんな時に、ちょうど知り合ったばっかりの逢根さんが昔ドムドムでアルバイトしていたことがわかって、2人をつなげるためにドムドムについて下調べをしていたら、私も一気にハマってしまったんです。それが今年の1月ぐらいで、そこからどんどん盛り上がり、逢根さんの旦那さんのおだ犬さんと一緒に、4人でドム連を結成することになったんです。 ――ドム連は、どんな活動をしているのですか? けんちんさん みんなで集まってドムドムに行くことはあまりなくて、個人個人が各地のドムドムに行って、報告し合うのがメインですね。ドム連のサイトがあるので、そっちに情報を集約したりとか。あとはTwitterに『#ドムさんぽ』というハッシュタグを作っているんですが、それをドム連以外にもみなさんが「どこどこのドムドムに行ったよ」などとツイートするのに使ってもらったり。ドムドムって、一つひとつの店の違いがわかってくると、本当に面白いんです。今はメンバーの中で私が一番、ドムドム研究に力を入れていますね。年内に全店制覇したいと思っています! ――成功を祈っています! ちなみに、ドムドムの各店ごとに、具体的にはどのような違いがあるものなのですか? けんちんさん もうね、メニューが違うんですよ。その店でしか出してないメニューがあったりするんですよ。和歌山の海南FC店と大阪の津之江FC店では「バターコーン」という、ほかの店舗では出していないメニューがありますし。
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「ドムドムクレープ」を提供している店としていない店があったり。あと和歌山のグルメシティ田辺FC店では、「セットガチャガチャ」「サイドメニューガチャガチャ」というのがお店に設置されていて、運でメニューが決まる仕組みになっていたりするんです。すごくないですか!?
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UCさん 特にフランチャイズ店ではゆるい部分というか、お店側の判断に任されている部分があって、そこが面白いんです。 けんちんさん あと、神奈川の横須賀市には2店舗ドムドムがあるんですけど、これがなんと2店とも同じショッピングモールの同じ階に入っているんですよ。同じフロアに、2つドムドムがあるんです。直営売り場とショッピングセンターのそれぞれのフードコートにあるのが理由ですが、そういうゆるさも面白い。  ……と、こうして話を聞いた私だったが、ドムドムの魅力とドム連の活動について知っているのは、まだほんのさわりの部分だけだ。そこで、けんちんさんにご案内いただき、ドム連の全メンバーが“名店”との賛辞を惜しまない「水無瀬FC店」に実際に行ってみることにした。 (後編に続く/取材・文=スズキナオ) ※記事の中で紹介しているメニューに関しては時期により内容が変わる場合がありますのでご了承ください。 ●ドムドム連合協会公式サイト <http://domrenjp.wix.com/domren