ドムドムハンバーガー全店制覇を目指す謎の集団「ドム連」とは?【後編】

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■前編はこちらから■ドム連の全メンバーが認める名店「水無瀬FC店」へ  看板を指さして、けんちんさんが言う。 「『ハンバーガードムドム』と、『ハンバーガー』が先に来る順序で表記されているのは珍しいんですよ。一時期、その表記を採用していたことがあるんです」
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「このモーニングセットも貴重です。オープン時間が早い店舗でしか実施できないという事情もあって、全国で数店舗しかやっていないんです」
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「あとこれ、毎月行われる商店街の催しに、ドムドムも出店しているんです。そういうところがすごくいいでしょう?」
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と、早速いろいろ教えていただきつつ店内へ。土曜の昼時であったが、店内にはゆったりしたムードが流れていて、新聞を読みながらゆっくりコーヒーを飲んでご老人がポカポカと暖かい陽射しを浴びている姿が印象的だった。  この「水無瀬FC店」では、ほかの店舗にはない貴重なメニューを食べることができ、実に驚きの品があったりもするのだが、諸事情により、そちらについてはドム連の公式サイト(http://domrenjp.wix.com/domren)で確認していただきたい。  メニューの中から、気になった「春巻き(チーズポテト味)」を食べてみた。
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 チーズポテト味の春巻き!? こちら、今年3月から始まった新メニューだそうで、ドムドムの攻めの姿勢を垣間見ることができる。サクッとした歯ごたえとチーズのまろやかな味わいのバランスが素晴らしく、すごくおいしかった。  けんちんさんは、ドムドムのハンバーガーの中でも特に人気の高い「甘辛チキンバーガー」をチョイス。
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 この「水無瀬FC店」では、貴重な「アイスクリーム」が食べられるという。アイスクリームって、普通では? と思うかもしれないが、ほかのドムドムハンバーガーではソフトクリームを販売しているのだが、水無瀬FC店にはソフトクリームを作る機械がなく、代わりにアイスクリームを提供しているのだとか。
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 そんな細かいポイントまで見逃さないけんちんさんがおいしそうにアイスクリームを食べる姿を見て、ドム連の底知れなさを感じた。
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 そんなけんちんさんのご紹介で、今回特別に水無瀬FC店店長の大西美紀子さんにお話を聞くことができた。
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――このお店は、いつから営業しているのですか? 大西さん 30年前(1986年)からですね。もともと、このお店の半分の敷地でファンシーショップ(!)をやっていたんですよ。ある時、隣のテナントがたまたま一般公募物件になったんです。“絶対、当たらんわ”と思ったんですけど、ダメもとで抽選に行ってみたら、ウソみたいに当たりまして。そこで、レンタルビデオかハンバーガーショップをやろうと思って調べたら、ドムドムハンバーガーならフランチャイズで営業できると。また、ドムドムハンバーガーは本部のフォローも手厚いと聞いていましたんで、それでやることにしたんです。 ――クジ運がすべての始まりだったんですね。 大西さん 最初は客席もない店舗だったんですけど、その後、隣のファンシーショップを閉め、ブチ抜いてこの広さになったんです。 ――それからこれまで、順調にやってこられたんですか? 大西さん それはもう、いろいろありましたけどね。大手のチェーンが近くに店舗を出して、お客さんが減った時期があったりね。ただこの店が駅前で立地条件がよかったのも幸いしまして、なんとかなりました。 ――ちなみに、ドムドムハンバーガーはお店によって個性があって面白いと聞いたんですが、例えば提供するメニューはお店側で決めたりはできないですよね? 大西さん もちろんフランチャイズなので、できないんです。ただ、現場にしかわからないことがあるんですよね。お客さんの好みとか、何を求めていらっしゃるかとか。そこに合わせて、できる限り努力するようにしています。  ――商店街の催しなどにも、積極的に参加されていますよね? 大西さん 商店街でやりましょうと決めたことにはやっぱりきちんと参加して、地域の方々に喜んでもらいたいですからね。コーヒーやフラッペを出したり、娘がほかの屋台を手伝ったりね。子どもさんにも、喜んでもらいたいですから。 ――地域の方々と密接に関わっているんですね。 大西さん 長いことやってますからね。いつもお客さんに助けられているんですよ。イスが傷んできて取り替えないとならなくなったら、リサイクル業をしているお客さんから安く譲ってもらったりね。あと、この前、自動ドアが壊れてしまってね、今は手動ドアになってるんですけど。常連のお客さんが「俺が取っ手つけたるわ」って、開けやすくしてくれたりね。子どもの頃から知ってるお客さんなんですけどね。とにかく全部お客さん頼みですわ。この店も……いつ辞めるかわからないですけど(笑)、まあ元気な限り続けていきたいと思ってます。 ***  大西店長のお話を聞いていると、この人柄の良さがお店の居心地の良さを生み出しているとともに、ドムドムハンバーガーの経営方針はとても柔軟でいいなと思った。  アットホームな雰囲気がたまらないドムドムハンバーガー、そして、そんなドムドムを追い求めるドム連に共感できたなら、ぜひみなさんも「食べ支え」してみては? 都内には「イオン赤羽北本通り店」「マルエツ大泉学園店」「小平店」がある。電車に乗ればあっという間だろう。ドムドムにしかないキュートでゆるい魅力を、みんなで守っていこうではないか! (取材・文=スズキナオ) ※記事の中で紹介しているメニューに関しては時期により内容が変わる場合がありますのでご了承ください。 ドムドム連合協会公式サイト <http://domrenjp.wix.com/domren> <取材協力> ドムドムハンバーガー 水無瀬FC店 住所:大阪府三島郡島本町江川2-13-1-113 営業時間:営業時間:9:00~20:00 定休日:毎週火曜日(祝日除く)

ドムドムハンバーガー全店制覇を目指す謎の集団「ドム連」とは?【前編】

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「ドムドムハンバーガー」というファストフードチェーンの名を聞くと「ああ、あの象のマークのでしょ?あったあった! 懐かしい……」と、遠い目をする人が実に多い。  しかし、「ドムドムハンバーガー」は今もなお、日本各地に存在するのだ。  確かに、全盛期である1980年代には全国に400以上もあった店舗が、2016年6月現在で69店舗と、その数を減少させている。だが、現在も営業中の店舗は、地域の方々に愛されながら、ほかのチェーンにはないどこかアットホームな雰囲気を大切にしつつ、いつでもわれわれにドアを開いて待っていてくれる。  そんな「ドムドムハンバーガー」の全国各地の店舗をリストアップし、全店制覇を目指して活動している団体がある。「ドムドム連合協会」、通称「ドム連」がそれだ。  今回、ドム連のメンバーに「ドムドムハンバーガー」の魅力や、活動内容など、気になることを片っ端から聞いてみた。  インタビューに応じてくださったのは、けんちんさん、UCさんのお2人。 ――ドム連は、どんなメンバーで構成されているのですか? けんちんさん 私と、UCさん、逢根あまみさん、おだ犬さんの4人です。それぞれほかに専門分野を持っていて、私は団地、その中でも特に市街地住宅が好きで、全国の給水塔を巡っているUCさんと「チーム4.5畳」という団地愛好家サークルで活動しています。逢根あまみさん、おだ犬さんは、ご夫婦で昭和遺産的なラブホテルの取材をされています。
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――いきなり情報量がすごいです! それぞれに特殊なジャンルを研究されている4人が、どうしてドム連を結成することになったのですか? UCさん 給水塔の写真を撮るために日本のいろいろな地域へ出かけていたんですが、2012年頃、撮影の合間に、近くにあったドムドムに立ち寄ったのがきっかけになって、徐々にその面白さに気づいていったんです。そうしているうちに、店舗数がだんだんと減ってきていることがわかって。それでもその頃は、まだ93店舗あったんですが……。「ドムドムを残していかなければ!」と思って、全国のドムドムをリストアップしてマッピングした『ドムドムハンバーガーマップ(https://www.google.com/maps/d/viewer?mid=1lahnYG4G6J-NFKmpcD3ZXJsGGrE&hl=en_US)』を自分のブログにアップしまして、それが4年ほど前だったんですが、そのマップがなぜか昨年になって突然爆発的に拡散されたんですよ」
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――私もそのマップをTwitterで偶然見て、「ドムドムって、今これだけなんだな、行っておかなきゃ」と思ったのを覚えています。 UCさん ドムドムはお店によって個性があって、細かいところが違っていたりして、よく見ていくと面白いんですよ。それでけんちんさんにドムドムの面白さを力説したんですけど、最初は全然乗り気じゃなくて(笑)。 けんちんさん 初めは面白さがわからなくて、お店に行っても無表情でハンバーガーを食べているだけでした。ただ、そんな時に、ちょうど知り合ったばっかりの逢根さんが昔ドムドムでアルバイトしていたことがわかって、2人をつなげるためにドムドムについて下調べをしていたら、私も一気にハマってしまったんです。それが今年の1月ぐらいで、そこからどんどん盛り上がり、逢根さんの旦那さんのおだ犬さんと一緒に、4人でドム連を結成することになったんです。 ――ドム連は、どんな活動をしているのですか? けんちんさん みんなで集まってドムドムに行くことはあまりなくて、個人個人が各地のドムドムに行って、報告し合うのがメインですね。ドム連のサイトがあるので、そっちに情報を集約したりとか。あとはTwitterに『#ドムさんぽ』というハッシュタグを作っているんですが、それをドム連以外にもみなさんが「どこどこのドムドムに行ったよ」などとツイートするのに使ってもらったり。ドムドムって、一つひとつの店の違いがわかってくると、本当に面白いんです。今はメンバーの中で私が一番、ドムドム研究に力を入れていますね。年内に全店制覇したいと思っています! ――成功を祈っています! ちなみに、ドムドムの各店ごとに、具体的にはどのような違いがあるものなのですか? けんちんさん もうね、メニューが違うんですよ。その店でしか出してないメニューがあったりするんですよ。和歌山の海南FC店と大阪の津之江FC店では「バターコーン」という、ほかの店舗では出していないメニューがありますし。
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「ドムドムクレープ」を提供している店としていない店があったり。あと和歌山のグルメシティ田辺FC店では、「セットガチャガチャ」「サイドメニューガチャガチャ」というのがお店に設置されていて、運でメニューが決まる仕組みになっていたりするんです。すごくないですか!?
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UCさん 特にフランチャイズ店ではゆるい部分というか、お店側の判断に任されている部分があって、そこが面白いんです。 けんちんさん あと、神奈川の横須賀市には2店舗ドムドムがあるんですけど、これがなんと2店とも同じショッピングモールの同じ階に入っているんですよ。同じフロアに、2つドムドムがあるんです。直営売り場とショッピングセンターのそれぞれのフードコートにあるのが理由ですが、そういうゆるさも面白い。  ……と、こうして話を聞いた私だったが、ドムドムの魅力とドム連の活動について知っているのは、まだほんのさわりの部分だけだ。そこで、けんちんさんにご案内いただき、ドム連の全メンバーが“名店”との賛辞を惜しまない「水無瀬FC店」に実際に行ってみることにした。 (後編に続く/取材・文=スズキナオ) ※記事の中で紹介しているメニューに関しては時期により内容が変わる場合がありますのでご了承ください。 ●ドムドム連合協会公式サイト <http://domrenjp.wix.com/domren