
子どもができる過程について説明するイラスト。右下には「毎回、数億の精子が同時に出るが、ほとんどの状況下では、成熟した卵細胞はひとつしかない」と書かれている
中国浙江省で3月初め、小学2年生の子どもを持つ母親が、SNS上に驚きの画像をアップした。
複数の中国メディアによると、これは小学2年生向けの性教育の教科書で、内容は基本的な性知識を教えるものだった。ただ、説明がやけに詳細で、男女の体の作りの違いといった事柄だけではなかった。
特に「人の誕生」の章では、男女のセックスについての描写が細かく説明されており、ベッドの上で裸になって抱き合う男女の姿のイラストとともに「パパとママが愛し合います」といったキャプションが。さらには「パパの陰茎がママの膣に入ります」といった内容がイラスト付きで描かれていたのだ。
小学2年生向けの教科書としてはこれだけでも驚きだが、自分の身を守ることについて教える章は、さらに驚愕の内容だった。

隣の子どもに「ちょっとオチンチン見せて」と話すおばさん。もはやこれは性犯罪である
ソファに座っている女性が隣の子どもに向かって、「軍ちゃん、また大きくなったわね。ズボンを脱いで、あなたのオチンチンも大きくなったかどうか、李おばさんにちょっと見せて」などと話しているのだ。
これは「軽々しく自分の性器を他人に見せてはいけない」と教えるためのものだというが、まるでAVの一場面のようなシーンである。
あまりにも露骨な内容に、画像をアップした母親は「もし子どもが家に帰ってきて、声を出して教科書を読み始めて“パパの陰茎がママの膣に入ります”なんて言いだしたら、親はどんなにビックリするか」と憤っている。
ネット民たちの間でも議論が巻き起こり、「子ども向けのエロ本かよ」と言う者もいれば、「大げさに騒ぎすぎ。外国には、似たような性教育をしているところもある」「子どもは、そんなにややこしくとらえない。大人が複雑に考えすぎなだけ」と、教科書を擁護する声も出ている。
事態を受け、教科書の出版元は声明を発表。「教科書はあくまでも学校の教材であり、厳格な審査を受けている」としている。
日本でも子どものうちから性教育をすべきかどうかについては、親からの反対意見も多くあり、結論が出ていない。また、子どもへの性教育が進んでいると思われるアメリカでさえ、セックスをしたことがないのに「妊娠した」と言う女性が200人に1人の割合でいたという調査結果があり、それは親からしっかり性教育を受けなかったために性知識が未熟で、何がセックスかもわかっていないからだと分析している。
子どもに対する性教育というのは、どこの国でもなかなか難しいようである。
(文=佐久間賢三)