韓国の漁師が中国の密漁船を拿捕。韓国国内で称賛の声が集まっている。 6月6日、韓国・仁川の延坪島近海で、韓国の漁師が中国漁船2隻を拿捕し、仁川海上警察に引き渡した。中国漁船は5日早朝、同海域でいかりを下ろし停泊していたが、これを見つけた韓国漁船の一団は激怒。その場に居合わせた韓国漁船19隻のうち5隻が、中国漁船に接近すると、船にロープをつなぎ、延坪島まで曳航した。 中国漁船2隻には合計11人の船員が乗っていたが、就寝中で曳航されたことには気づかなかったという。そのため、両漁船の乗組員同士が衝突するトラブルは回避された。 「夜明けの延坪島の漁場で操業を行っていたところ、同島の北の海を真っ黒に埋めた約100隻の中国漁船を見つけ、瞬間的に怒りが込み上げ、集団行動(拿捕)に踏み切った」(中国船を拿捕した船長のひとり) 韓国海上警察は、中国漁船の船長A氏(47)とB氏(52)を、違法操業および領海侵犯の罪で捜査し、拘束令状を申請する予定。また残りの船員9人については、捜査を終え次第、国外退去処分を下す方針だという。 韓国海上警察は一方で、中国漁船を拿捕した韓国漁船に対しても捜査を行うとしている。勇敢に戦った韓国の漁民からすると、困惑せざるを得ない事態だ。というのも、中国漁船を拿捕した海域は北方限界線(NLL)付近で、北朝鮮との安全保障上の兼ね合いから、韓国漁船も侵入を制限された海域だったそうだ。この捜査に関して、韓国の漁民は当然のように反発。政府に対して、不信感をあらわにしている。 「政府が中国漁船から韓国の領海を守らないのであれば、われわれが直接乗り出すしかないと考え、命を懸けて拿捕した。これまで、どれだけ我慢してきたか」(同) 延坪島の漁民が中国漁船を自ら拿捕したのは、2005年5月以来、11年ぶりのことだという。当時、延坪島周辺で操業していた韓国漁船30隻は、中国漁船4隻を取り囲み、脱出できないようにした後、同島まで曳航してきた。 なおここ数年、韓国の領海では中国の密漁船が頻繁に出現し、人命に関わる事件にまで発展している。11年12月には、韓国海上警察官イ・チョンホさんが、密漁船の船長に殺害されるという事件が起きた。翌12年には、この中国人船長に対して懲役23年が言い渡されている。また先月5月には、こちらも延坪島付近で韓国海上警察と中国の密漁船が激しく争っている。密漁船側が激しく抵抗したため、韓国側は実弾も使用するなどして対象を制圧した。 中国の密漁船がアジア各国の海を脅かす中、今回の韓国の漁民の行動がどう評価されるのか? 韓国国内だけではなく、国際的な評価も気になるところだ。 (取材・文=河鐘基)「聯合ニュース」より
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オバマ大統領の広島訪問に韓国が大反発!「なぜ、われわれの“聖地”には訪問しないのか」
オバマ大統領の広島訪問に対して、韓国の一部メディアおよび知識人から非難の声が上がっている。内容として特に多いのは「オバマ大統領はなぜ、韓国人慰霊碑に献花しないのか」というものだ。 駐日本広島総領事ソ・ジャンウン氏は、中央日報に次のように寄稿した。 「(私が)広島に赴任して初めての仕事は、平和記念公園の韓国人慰霊碑に献花することだった。平和記念公園が広島の聖地なら、韓国人慰霊碑は我が同胞にとって聖地だ。オバマ大統領が、我が聖地を訪ねることを期待した(が、かなわなかった)」 一方、CJニュースも「オバマ、広島献花…韓国人慰霊碑は訪問せず」というタイトルの記事を掲載し、オバマ大統領の広島訪問を検証。文中で「オバマ大統領は90分間、平和公園に滞在したが、歩いて2~3分の距離にある韓国人慰霊碑には寄らなかった」と、その行動を非難した。ニュース番組『SBSニュース』も同様の趣旨のコーナーを制作。「17分にわたる演説の後、日本の被爆者代表者と抱擁したオバマ大統領。しかし、そこから200mばかり離れた韓国人慰霊碑に向かうことはありませんでした」と報じた。 メディアや専門家より、さらに辛辣な非難の声を上げているのが、韓国原爆被害者協会の面々だ。同協会の代表団は、オバマ大統領が平和記念公園を訪れた同日に、韓国人慰霊碑前に集合、献花を行った。そして取材陣に対して「日本の被害だけが強調され、植民地の抑圧と被爆という二重の犠牲となった韓国人被爆者の存在は、無関心に放置されている」とアピール。安倍首相にも謝罪するように要求した。 実はオバマ大統領の広島訪問が決まる以前から、韓国ではこの問題が議論の的となっていた。というのも、韓国の立場からすると、オバマ大統領が広島を訪問すれば、日本の被爆国=被害者としての立場が強調され、アジア地域における歴史問題の責任の所在がうやむやになる可能性があったからだ。そのため、広島訪問は米国やオバマ大統領の“独断”ではなく、アジアの国々と歩調を合わせてなされるべきだという意見が根強かった。 なお今回、オバマ大統領は演説で被爆した韓国人犠牲者についても言及。「数十万の日本の男性と女性、子どもたち、数千名の韓国人、数千人のアメリカ人捕虜、彼らの魂が私たちに語りかける」という言い回しで、哀悼の意を送っている。韓国・外交部などはオバマ大統領の発言について前向きに評価しているのだが、一般的には前述したような非難の声が多い状況となっている。 現在、日本や米国の一部メディアからは「レガシー(政治的遺産)作りに必死」「日米同盟強化のためのパフォーマンス」「なんのために来たのかわからない」などと批判されているオバマ大統領の広島訪問だが、韓国やアジア地域からは、また異なった角度からの批判にさらされそうである。 (取材・文=河鐘基)韓国人慰霊碑に献花する韓国原爆被害者協会(聯合ニュースより)
日本人は韓国でカネを使わない? 爆買い中国人観光客との差は約6倍に!
ソウルを訪問する外国人旅行客のうち、日本人が最もショッピングにお金を使わないということが明らかになった。特に中国人観光客との差は顕著で、約6倍の開きがあると指摘された。 ソウル市のシンクタンク「ソウル研究院」は仁川両金浦空港から出国する外国人観光客1,045人を対象に、アンケート調査を実施。平均訪問回数、および一度の訪問でショッピングに使う金額などについての調査結果を発表した。 それによると、中国人観光客のソウル訪問回数は平均1.9回。一度の旅行でショッピングに使う金額は、平均213万ウォン(約20万円)となった。 対して、日本人観光客の平均訪問回数は4.9回。中国人よりも多く、韓国を訪れているという結果になった。ただ、一度の旅行でショッピングに使う金額は平均で33万ウォン(3万円)と、相対的に少額にとどまった。 「観光地で働く韓国人にとっては、お金を落とす中国人さまさまという状況。ソウルの街角は中国人であふれていますし、お金の使い方が、日本人やそのほかの地域の観光客とは次元が違う。通訳、案内など旅行関係者の間では、チップで数百万円もらったとか、そういう話があちこちから聞こえてきます」(韓国・旅行業界関係者) なお、東南アジア系観光客の平均訪問回数は1.9回と中国のそれと近く、ショッピングに使う金額は平均で79万ウォン(約7万3,000円)だそうだ。一方、アメリカ・ヨーロッパ・オセアニア系観光客は、平均3.1回訪問、平均66万ウォン(約6万1,000円)を使用するという統計が出た。一度の旅行でショッピング金額だけを単純に比較すれば、日本人が最もお金を使わないという結果になった。 「最近は、東南アジアからやってくる観光客も増えた。中国ほどではないが、中には爆買いしてくような富豪もちらほら。反対に、欧米や日本の観光客はおとなしいというイメージ。ソウルによく来る日本人観光客は、そもそもお金もあまり使わないし、韓国で節約しながら楽しむ方法を知り尽くしているので、結果的に出費が少ないのだと思います」(前出の韓国・旅行業界関係者) お金をたくさん使うことが、すなわち良いということでは決してないが、世界のほかの地域の観光客との消費の差が顕著になりつつあるというのは、日本の景気が悪い証拠なのだろうか? (取材・文=河鐘基)イメージ画像
ルックスだけじゃない! 韓国「美しすぎるレズビアンカップル」が人気上昇中
文化や宗教的な理由から、同性愛について否定的な意見が多い韓国。ソウルの中心部では現在でも、同性愛者に社会的権利を与えることに反対する人たちが頻繁にデモを行ったり、シュプレヒコールを上げている姿をよく見かけることができる。 そんな中、1組のレズビアンカップルが話題になっている。 イ・ハナ(23)さんと、キム・ギョンウン(21)さんは、2013年11月に同性愛者であること、またカップルであることをカミングアウトした。2人は、カップルになって600日目を記念して、SNSに自分たちの事情を公開。一般に広く知られるようになった。 韓国では同性同士の結婚が認められていないが、2人はメディアの取材に対し、自分たちを「完璧なカップル」だと紹介した上で、事実上の婚姻関係にあると主張している。 2人が言う“完璧な”とは、容姿や経済状況を指しているわけではない。「契約書や法的制度がなくても、互いに配偶者を思いやり、誰よりも堂々として率直」なことだそうだ。 12年から共に生活を始めた2人は、現在でもラブラブだ。家事は分担制で、洗濯と掃除はハナさんが、料理と皿洗いはギョンウンさんが担当するという。給料はハナさんが管理、ギョンウンさんは毎月お小遣いをもらう。 2人は互いの知人とも仲良く接し、親族同士が集まる席にも必ず参加する。なお、2人の両親や家族は、娘たちの関係を理解し、積極的に後押ししている。時には冗談交じりに「2人でばっかり仲良くしていないで、わたしたちも交ぜて」と語りかけ、ほほえましく見守ってくれているという。 なお、2人は自分たちのプライベートや写真、そして生活の詳細を公開している。その理由は、同性愛者に向けられた“嫌悪感”を和らげるためだそうだ。一緒に生活を始めた当初、2人に対する偏見や嫌悪の感情は少なくなかった。ハナさんは「一度、手をつないで街を歩く私たちを見て、顔にゴミを投げつけた人がいた(中略)仕返しすれば、ほかの同性愛者の方たちが誤解や被害を受けると思うと、じっと我慢するしかなかった」と過去を振り返る。そんな経験もあり、堂々と生きようと決心。生活を公開することにしたそうだ。現在、2人のSNSアカウントには37万人のフォロワーがいるのだが、応援メッセージは日ごとに増えているという。 「私たちの生活を見て『同性愛者に抱いていた偏見がなくなった』というコメントを、時間がたつにつれ多くいただいています。感謝の言葉をかけてくれる同性カップルも増えました。心から愛して一緒に成長するために、性別は関係ありません。今後も“自分よりも君”という心構えで生きていきます」(ハナさん) いわゆる、普通のカップルでも、相手を思いやれない人々はたくさんいる。彼女たちも、些細なケンカはするだろうが、互いに支え合う姿は、ルックス以上に美しいものがある。同性愛者に対する嫌悪や偏見が多く残る韓国であっても、堂々と生き、幸せになってほしいものだ。 (文=河鐘基)
囲碁世界王者が所属団体と決別宣言! 韓国国民的スターに、いったい何が?
東方神起、EXO、少女時代など、過人気アイドルたちと所属芸能事務所の軋轢がたびたび報じられてきた韓国で、今度はとある分野の超大物スターが所属団体との決別を表明。大きな騒動となっている。 その人物とは、囲碁世界王者イ・セドル九段。韓国国内での実績もさることながら、今年3月にはグーグルの人工知能囲碁プログラム「AlphaGo」と対戦し、一躍、世界で時の人となった人物だ。 そんな人気絶頂にあるイ氏が、韓国のプロ棋士会を脱退することを突如として発表した。なんと17日に行われた韓国囲碁リーグ開幕式上で、プロ棋士会会長に脱退届を直接手渡しというのだ。イ氏の実兄であり、マネジャーの役割を担ってきたイ・サンフン(同九段)も脱退届を提出した。 イ兄弟はプロ棋士会を脱退した後にも、棋士としての活動を続けるとしているのだが、なぜ世間の注目を集めるような形で“決別”を宣言したのか? イ兄弟は韓国メディアに、脱退理由について次のように明かした。 「親睦団体にすぎないプロ棋士会が、不合理な条項で棋士を拘束している慣行を打破しようとするもの。(中略)棋士をやめるということではない」 これまで韓国では、棋士会に属さず活動することができた棋士はひとりもいなかった。イ兄弟の言葉をそのまま受け取るなら、プロ棋士会は棋士たちをマネジメントする半面、既得権益を抱えていた側面があり、棋士たちにとって不利な状況が生まれていたようだ。 イ兄弟は、棋士会を脱退すると韓国棋院(韓国の囲碁協会のようなもの)が主催する大会には一切参加できないこと、棋士の収入の中から3~5%の積立金を一律に徴収するという2つの点が、プロ棋士会が棋士を縛っている代表的な項目だと指摘した。後者の積立金の場合、退職時の慰労金の上限が4,000万ウォン(約400万円)に抑えられており、所得が多い棋士たちの不満要因となってきた。イ兄弟側は、これらの条項が改善されなければ、司法の手に判決を委ねる意思があるとも明かしている。つまるところ、棋士の自由と金銭面での不満があったということだろうか。 スター棋士の脱退宣言にプロ棋士会側は大慌ての様子。イ兄弟の脱退を許可すれば、同団体への打撃が大きい上に、ほかの棋士が相次いで脱退することも懸念される。一方、反対する大義名分や根拠があまりない。なおイ兄弟側は「韓国棋院との衝突は望まない(中略)外国が主催した大会への出場収益のうち10%を納付する『棋院発展基金』など、棋院の定めるその他のルールには、これまで通り従うつもり」としている。 韓国では、囲碁はドラマなどの題材にもよく使われる人気競技だ。スター棋士は国民的な人気を誇り、国を代表する有名人となる。さらに今回、世界的な知名度を誇るまでになったイ氏。彼が、正当な根拠とともに所属団体を批判する立場に立ったことで、韓国囲碁界はしばし混乱に陥ることが予想されている。 (取材・文=河鐘基)渦中のイ・セドル九段
平凡な青年が、いったいなぜ? 韓国で相次ぐ「バラバラ殺人事件」
ここ最近、韓国ではバラバラ殺人事件が多発している。今年1月、通称“プチョン・小学生バラバラ殺人事件”の全貌が明るみになった。父親が子どもに継続的に虐待を加えたのち殺害、母親がその死体を損壊したという残虐な事件に、韓国社会は震撼した。また同月には、借りた金を返せないという理由で、債権者を殺害、バラバラにして遺棄した20代の男が逮捕された。賭博で約2,000万円の負債を抱えた容疑者は、債権者を呼び出し殺害すると、証拠隠滅に困って死体を損壊。その後、3つのカバンに詰めて隠していたという。 そして4月末にも、新たなバラバラ殺人事件が発覚した。チョ・ソンホ容疑者(30)は先月13日、一緒に住んでいた男性(40)を鈍器で殴って殺害。その後、死体を自宅のトイレに隠し、約2週間後の26日に上半身と下半身を2つに切断。それぞれ別の場所に遺棄した容疑で逮捕された。 逮捕後の供述によると、チョ容疑者は男性に親の悪口を言われ、恨みを募らせていたという。男性は「お前みたいな子を産んだ親はダメなやつだ。掃除もしないし、話も聞かないし、そんなお前の姿を見ていれば、親の姿が容易に想像つく」などといった暴言を浴びせられていたそうだ。腹に据えかねたチョ容疑者は、酒に酔って寝入った男性を殴って殺害したという。 事件後、チョ容疑者は平然を装い、普段通りの生活を送っていた。SNSに将来の人生設計や、「猫を飼いたい」といったコメントを書き込んでいた。職場にも普段通り出社し、殺人を犯した凶悪犯とは思えないような“平凡な青年”を演じていた。実際、チョ容疑者の顔写真を見ると、表情は温和で、虫も殺さないような風貌である。 不思議なのは、チョ容疑者は男性の死体が発見されたニュースが流れていたのにもかかわらず、それに気づいていなかったことだ。その理由について「映画を見ていたため」としているが、残虐な事件を起こして感覚が麻痺していたのか、それとも神経が図太いだけなのか――。チョ容疑者の心の闇を想像すると、ぞっとする。 後に明らかになったところによると、SNSなどに人生設計を書き込んだ理由は「一生懸命生きたかったから」、また事件当日のことを「とても怖かった」と供述しているという。犯行については「申し訳なかった」と反省、後悔の念をにじませている。 今回、警察は逮捕前、SNSにアップされていた顔写真など、チョ容疑者の身元情報の公開に踏み切ったが、それにはいくつか理由がある。まず、犯行が残虐であり、チョ容疑者が犯行に及んだという証拠が十分だったという点。また、逃走を防止するためだったという。法律的には「特定強力犯罪処罰に関する特例法」上の措置となるそうだ。ちなみに、赤の他人である2人がなぜ一緒に住んでいたか、理由は明かされていない。 韓国のポータルサイトなどには、所狭しとバラバラ殺人の現場写真がアップされている。それらを目にするだけでも苦痛だが、事件の裏側や真実を知ると、さらにやりきれない気持ちになる。 (文=河鐘基)チョ・ソンホ容疑者のFacebookより
被害額は22億円! 韓国財閥企業・LG化学がスピアフィッシング詐欺の餌食に
インターネットを使った詐欺行為のひとつに「スピアフィッシング(Spear phishing)」というものがある。もともと銛(もり)を使って魚を捕まえる行為を指す“釣り用語”だが、ネット用語では、特定の相手に狙いを定めて詐欺行為を働き、個人情報や重要なデータを奪おうとする行為を意味する。 スピアフィッシングの特徴は、対象に合わせた詐欺手法を、ひとつひとつ作り込むこと。詐欺犯はターゲットに近い関係者、例えば上司や部下、取引先などを装い接触。対象の警戒心を解き、目的を達成しようとする。不特定多数を対象とするオレオレ詐欺や振り込め詐欺を、より周到にカスタマイズしたものというイメージだ。 さて、韓国ではとある財閥企業がそのスピアフィッシングの餌食となり、涙目になっている。その企業とは、電化製品で名高いLGグループの系列会社・LG化学だ。被害額は240億ウォン(約22億円)。平均年俸が日本円で約790万円の同社社員280人分の1年間の給料、また同社が四半期1期間に生み出す営業利益(約424億円)の5%に相当する額だそうだ。 スピアフィッシングに引っかかった経緯は、以下の通り。 LG化学は4月、取引先のひとつだったサウジアラビア企業・アラムコプロダクトトレーディング(Aramco Product Trading)から、一通のメールを受け取った。そこには、アラムコプロダクトトレーディング側の納品代金受け取り口座が変更されたという内容が記されていた。メールを受け取った LG化学側は、その旨を了解。変更されたという口座に、約22億円を振り込んだ。しばらくして、詐欺被害に遭ったことに気付いたLG化学側は、ソウル中央地検に捜査を依頼。現在、捜査中だ。 LG化学関係者は「銀行および取引先にも過失の可能性がある。今後、対策を講じるように要請する考えだ」と憤りを隠せない様子。確かに、LG化学側の経理担当者の情報が、取引先や銀行から漏れていた可能性も否定できない。ただ、LG化学は年間売り上げが約2兆円にもなる、韓国を代表する一流企業だ。サイバー詐欺が隆盛を極める昨今、なんの疑いも持たずに、相手の言うがままに莫大な金を振り込むというのは、若干危機意識に欠けているとも取れる。 韓国では、個人をターゲットにしたネット振り込め詐欺が、すでに社会問題となって久しい。今後は、大手企業といえども油断ができない状況となりつつある。22億円をだまし取った詐欺犯、もしくはグループは、世界のどこで詐欺の成功を喜んでいるのだろうか? ともあれ、日本企業がターゲットにならないとも限らないので、広く社会全体に注意を促したいケースである。 (文=河鐘基)「kartell.tistory.com」より
「ヤリ逃げした父親を探し出せ!」急増する“韓国コピーノ訴訟”と、フィリピンで高まる反韓感情
日本と同じく、5月5日は韓国でも「こどもの日」に当たる。そんな韓国で、子どもと関連したとある一連の法廷闘争がクローズアップされている。いわゆるコピーノの“父親探し訴訟”だ コピーノ(Kopino)とは、もともと韓国人男性とフィリピン人女性の間に生まれた子どもを指す言葉だったが、ここ数年は韓国人の父親に捨てられた“父なし子”を意味する言葉、またそのような社会問題を指すキーワードとして定着している。 フィリピンで女性を妊娠させ、責任を取らずトンズラする韓国人男性が後を絶たない。主に観光やビジネス、英語の短期留学などで現地を訪れた韓国人男性が、コピーノ問題を引き起こしているという。正確な統計は存在しないが、国際児童団体やフィリピン現地の韓国人団体などが指摘しているところによれば、コピーノの数は少なくとも1万人~最大で約3万人に及ぶそうだ。 ただ韓国では最近、逃げた韓国人男性に血縁関係を認めさせるため、コピーノたちによる法廷闘争が急増しているという。韓国の法曹関係者が、韓国メディアに対してその事情を明らかにしている。 「(いわゆる)コピーノの母親が起こした訴訟は現在、ソウル家庭裁判所で係属中の事件のうち、確認されただけで6件(中略)、担当裁判部がまだ記録を確認していない案件まで含めると、実際にはもっと多いだろう」(ソウル家裁の関係者) ソウル家裁以外の裁判所に持ち込まれた訴訟を含めると、父親探し訴訟は全国で数十件に上ると推定されている。 このコピーノの父親探し訴訟が増えた大きな契機のひとつに、2012年の判決がある。当時、コピーノの数があまりにも増えていたため、韓国とフィリピン間で外交的な懸案事項にすらなりつつあった。そのような事情も作用し、韓国の裁判所は同年に行われた訴訟で、親子関係を認める判決を初めて下すことになる。その訴訟では、韓国人男性側が子ども(コピーノ)の存在を認めなかったため、最終的に裁判所が遺伝子鑑定の結果を根拠に、「親子である」という判決を下すことになった。 その後、同様の判決が続いた。代表的だったのは、昨年6月にソウル家裁が出した判決だ。訴訟の対象となった韓国人男性は、フィリピン出張へ行った際に現地女性を妊娠させたが、その後、韓国にいる妻との関係性から、フィリピン人女性に対する養育費と生活費を打ち切った。それに対し、女性側が提訴。当時、同家裁は、子の存在を認めると同時に、韓国人男性に毎月30万ウォン(約2万7,500円)の養育費を支払うように命じた。男性側は不服を申し立て、現在、控訴審の判決を待っている状況だ。 一方、子の存在を認めてはいたが、親としての責任を果たしていなかったために訴訟を起こされたケースもある。チャットサイトで知り合ったフィリピン人女性を妊娠・出産させた、とある韓国人男性は、今年2月、これまで支払ってこなかった合計357万ウォン(約32万円)に加え、今後毎月15万ウォン(約1万4,000円)を支払うよう、裁判所に命じられている ちなみに最近、フィリピンでは、韓国人をターゲットにした犯罪が急増中だ。その数は、ほかの外国人をターゲットにした犯罪に比べ、圧倒的に多いといわれている。コピーノ問題はフィリピンでも広く認知されており、反韓感情の温床のひとつになっていることは、ほぼ間違いない。責任を取らず、ヤリ逃げした韓国人男性はもちろん、フィリピンに関わるすべての韓国人に報いが返ってきつつある。 (文=河鐘基)MBCニュース
「ヤリ逃げした父親を探し出せ!」急増する“韓国コピーノ訴訟”と、フィリピンで高まる反韓感情
日本と同じく、5月5日は韓国でも「こどもの日」に当たる。そんな韓国で、子どもと関連したとある一連の法廷闘争がクローズアップされている。いわゆるコピーノの“父親探し訴訟”だ コピーノ(Kopino)とは、もともと韓国人男性とフィリピン人女性の間に生まれた子どもを指す言葉だったが、ここ数年は韓国人の父親に捨てられた“父なし子”を意味する言葉、またそのような社会問題を指すキーワードとして定着している。 フィリピンで女性を妊娠させ、責任を取らずトンズラする韓国人男性が後を絶たない。主に観光やビジネス、英語の短期留学などで現地を訪れた韓国人男性が、コピーノ問題を引き起こしているという。正確な統計は存在しないが、国際児童団体やフィリピン現地の韓国人団体などが指摘しているところによれば、コピーノの数は少なくとも1万人~最大で約3万人に及ぶそうだ。 ただ韓国では最近、逃げた韓国人男性に血縁関係を認めさせるため、コピーノたちによる法廷闘争が急増しているという。韓国の法曹関係者が、韓国メディアに対してその事情を明らかにしている。 「(いわゆる)コピーノの母親が起こした訴訟は現在、ソウル家庭裁判所で係属中の事件のうち、確認されただけで6件(中略)、担当裁判部がまだ記録を確認していない案件まで含めると、実際にはもっと多いだろう」(ソウル家裁の関係者) ソウル家裁以外の裁判所に持ち込まれた訴訟を含めると、父親探し訴訟は全国で数十件に上ると推定されている。 このコピーノの父親探し訴訟が増えた大きな契機のひとつに、2012年の判決がある。当時、コピーノの数があまりにも増えていたため、韓国とフィリピン間で外交的な懸案事項にすらなりつつあった。そのような事情も作用し、韓国の裁判所は同年に行われた訴訟で、親子関係を認める判決を初めて下すことになる。その訴訟では、韓国人男性側が子ども(コピーノ)の存在を認めなかったため、最終的に裁判所が遺伝子鑑定の結果を根拠に、「親子である」という判決を下すことになった。 その後、同様の判決が続いた。代表的だったのは、昨年6月にソウル家裁が出した判決だ。訴訟の対象となった韓国人男性は、フィリピン出張へ行った際に現地女性を妊娠させたが、その後、韓国にいる妻との関係性から、フィリピン人女性に対する養育費と生活費を打ち切った。それに対し、女性側が提訴。当時、同家裁は、子の存在を認めると同時に、韓国人男性に毎月30万ウォン(約2万7,500円)の養育費を支払うように命じた。男性側は不服を申し立て、現在、控訴審の判決を待っている状況だ。 一方、子の存在を認めてはいたが、親としての責任を果たしていなかったために訴訟を起こされたケースもある。チャットサイトで知り合ったフィリピン人女性を妊娠・出産させた、とある韓国人男性は、今年2月、これまで支払ってこなかった合計357万ウォン(約32万円)に加え、今後毎月15万ウォン(約1万4,000円)を支払うよう、裁判所に命じられている ちなみに最近、フィリピンでは、韓国人をターゲットにした犯罪が急増中だ。その数は、ほかの外国人をターゲットにした犯罪に比べ、圧倒的に多いといわれている。コピーノ問題はフィリピンでも広く認知されており、反韓感情の温床のひとつになっていることは、ほぼ間違いない。責任を取らず、ヤリ逃げした韓国人男性はもちろん、フィリピンに関わるすべての韓国人に報いが返ってきつつある。 (文=河鐘基)MBCニュース
【熊本地震】中止・延期が相次いでも……「プロスポーツ」にしかできない支援とは?
14日に発生した熊本地震はスポーツ界にも影響を与えている。数多くのプロ・アマチュアスポーツが、中止・延期となっているのだ。 まず、4月23日から行われるはずだった高校野球・春季九州大会が延期となった。出場選手たちの安全確保に困難が予想されたため、大会主催側が苦渋の判断を下した形だ。大会は5月10日に仕切り直しとなったが、被災地・熊本の高校が参加できるかは、いまだ定かではない。代表校である秀岳館と九州学院の学校関係者は「まだ出場できるかわからない」と、熊本日日新聞にコメントを寄せている。特に秀岳館は、3月末に行われた春の選抜大会で全国レベルの成績を残していただけに、その活動停止が惜しまれている。 一方、プロサッカーでは、J2・ロアッソ熊本のリーグ戦合計5試合が中止になる(17日以降2試合がすでに中止、29日の試合から3試合を中止することを決定)。熊本市内にあるスタジアムは現在、救援物資の保管場所、また自衛隊の活動拠点になっているため、選手たちは練習ができない状況が続いている。なお、22日の段階で選手、クラブ関係者、Jリーグ協会関係者が協議を済ませ、リーグ戦再開の意思を確認した。 「現在、5月15日のジェフ千葉戦より再開するという予定を組んでいます。ただ、その時点で熊本のうまスタ(ホームスタジアム)を使えるかは未定。今後の状況を見守る形になります。なお、当日の試合はアウェーゲームです。協議の結果、選手の意向でその日から再開予定となりました」(Jリーグ広報関係者) なお、今回の熊本の震災に対してはすでに、スポーツ各界からの支援が続々と始まっている。 まず、男子ゴルフの石川遼、丸山茂樹両選手らは16日、東建ホームメイトカップが行われた三重県桑名市でチャリティーサイン会を行った。また、翌日17日には、マスターズから帰国中の松山英樹選手が、神奈川県藤沢市の練習場でチャリティーサイン会を開催している。 女子ゴルフ界では、熊本出身の上田桃子、有村知恵、また宮里藍選手らが「つなげ、九州!」というFacebookアカウントを開設。義援金を募ることを検討しているという。 九州出身の川崎フロンターレ・大久保嘉人選手も、支援に積極的に乗り出す意向を表明している。本人は「(母校である)国見高校には、熊本からの生徒も多く通っていた」とメディア取材に答え、同校OBらに呼びかけチャリティー活動を行うとしている。また4月26日には、川崎のチーム全体で、神奈川県・新百合ヶ丘駅で募金活動を展開する予定だ。 ゴルフやサッカー以外にも、野球界、角界、テニス界など、多くのプロスポーツ選手たちが支援やチャリティーを行っており、その裾野はさらに広がる見通しだ。 選手たちの一部には、自分たちがエールや支援を送ること、また「被災地のために」という気持ちで競技に臨むことが、「本当に被災地の役に立つのか」と自問する声もある。それらは、被災地の状況に真摯に向き合おうと考えているがための悩みだろう。ただ、大久保選手が語るように「どんどんやっていきたい。そういうことぐらいしかできないから」という気持ちが、被災地を勇気づけることは間違いないはずである。 例えば、東日本大震災直後、同年7月に行われた女子サッカーワールドカップを思い出してほしい。優勝を果たした、なでしこジャパンの雄姿は、被災地だけではなく日本中に勇気と力を与えた。また、震災前年の2010年にJ1に昇格し、初年度の成績が14位と振るわなかったベガルタ仙台は、ファンと支え合い、震災後の11年には4位、12年には2位という好成績を残した。その被災地を背負って戦う姿勢や、あきらめない姿に心打たれ、スタジアムで涙を流す人も少なくなかったという。それが復興の原動力のすべてではないにしろ、前向きに生きる勇気を得た人も少なからずいたはずである。メディアへの露出が多く、社会的発信力の強いプロスポーツ界にしかできない支援というのもまた存在するはずである。 なお、スポーツ雑誌「Number」(文藝春秋)が東日本大震災後に集計したレポートがある。同誌はは読者に対して「震災後、あなたがうれしく思ったスポーツ界の出来事は?」という質問を投げかけたのだが、「サッカー、チャリティー試合開催」と「センバツ高校野球開催&被災地からの出場」という項目が、合わせて4割以上を占めた。書き込み欄には「(被災地の高校球児の)全力疾走と懸命のプレーは、ファンのみならず相手チームにも感銘を与えた」「世界が身近でつながっていることに感動した」「自粛がブームになってしまっている今、彼らのひたむきなプレーは観る者に活力を与えてくれると信じています」などのコメントが寄せられている。震災直後の熊本ではまだ難しいかもしれないが、スポーツが人々に力を与えるという点は疑いようもない。今後、選手・観客がともに前に進むことができるような、スポーツによる復興支援の輪が広がることを願うばかりだ。 (取材・文=河鐘基)イメージ画像(Thinkstockより)








