1~2年前から思っていることだが、最近のバラエティ番組って、ちょっとネットに頼りすぎていないか。タイトルの頭に「衝撃映像!」とか「爆笑動物」なんて付いているのは、大型動画サイトから引っ張ってきたものをジャンル別に流して、出演タレントにコメントさせるだけの番組ばかり。「爆笑動物」シリーズで、“置いてあるキュウリに驚き、跳び上がる猫”の動画なんて、ここ1カ月の間に3つの番組で見たぞ。あと“親猫の動きを、つたない仕草で真似る子猫”動画もだ。ちなみに、この2つは同じ動物動画サイトからの引用。動物ものは、いつもほぼ同じサイトからだし、動画がアップされた日付は何年も前でも、テレビでは最近のことのように流される。 そして動画以外では、「話題の○○」という時のネタ元がだいたいネット。ネット経由とはいえ、話題になっていることは確かだし、これは仕方ないのかもしれないけど、ネットで話題の場所とかアイテムを実際に見に行って「ホントだー。人がいっぱいですねー!」という確認だけでOKにする番組制作方法って、どうよ? そもそも、ネットがなかった時代って、こういう話題はネタをどうやって仕入れていたの? ということで、番組制作会社の人に話を聞いてみた。 「街頭アンケートをしていた」 「若いバイトからネタを仕入れていた」 「トレンディリサーチ会社から話題を買っていた」 ちょっとお手軽な感じはするけど、それでいいじゃないですか。 「でも時間もお金もかかるから、ネットで集めたほうが合理的ですよ」 確かに。でもだから、どの局も同じような内容になっている気がする。しかもネットの話題って、間違っていることも多い。 「たとえば“今、○○が話題”というネタがネットに上がっているとする。実はごく一部でしか話題になっていないものでも、それがテレビで放送されれば、すぐに“本当に話題のもの”になるんですよ」 つまり、たくさんの人が視聴するテレビで放送されれば、一気にメジャーというわけらしい。いいのか? それで。 「でも、本当にそのあと話題になるんだから、いいじゃないですか。ウソを言っているわけじゃないです」 “帳尻が合えばそれで良し”な考え方が、いかにもテレビ業界な感じがしたけど、なんだか納得がいく。私も「テレビで見たんだけど」とか言われると、無条件に信じてしまう気がする。もちろん、ウソを放送しているわけじゃないけど、なんだか順番が逆のような……。 「僕ら、みんな最近は話題のネタ集めのため、テレビよりもネットを見ている時間のほうが長いですよ(笑)」 笑っている場合じゃない。それは制作会社の人だけでなく、世間一般的にそういう人が増えている。「テレビよりもネットのほうが面白いし、情報が早い」って。ネットを見てから作っているから、一歩遅れた情報なんだよ。 「でも、ネットを見ていない人も世の中には多いわけで、そういう人には新鮮な話題でしょ。僕らは広い層に向けて興味の出る話題を送り届けているんです」 そりゃそうだけど! 手抜きの言い訳を正当化して説明された感じ。しかも、ほかが発信したものをあらためて放送するわけで、それっていわゆるパクリとは違うのか? 最初のネタ元には許可取っているのか? 「許可は一応取りますよ。先日も、話題になったある動画を撮った人がアメリカのロス在住ということで、話を聞きにロスまで飛びました」 そこ! それこそ、ネットのメールで聞けばいいじゃん! テレビ業界、どこか感覚がズレている。 (文=清水巴)イメージ画像(動物動画サイト「どうぶつの窓」より)
「11809」カテゴリーアーカイブ
「メインでしゃべる時とガヤを入れる時の音量を使い分けてる!?」菊地亜美の恐るべきバラエティトーク術
ちょっと落ち着いた感のある“アイドル戦国時代”。増えすぎたグループや人員の淘汰が始まる中で、アイドルたちは生き残るため、バラエティ番組などで個性を発揮するのに忙しい。もちろんバラエティだけでなく、歌番組でも手を抜かない。そこではむしろ歌よりも、トークで頭角を現そうと頑張っている子もいる。たくさんいる同業者の中で視聴者の印象に残るように……というかテレビのディレクターの目に留まるために、少しでも長くカメラに映ろうと努力しているのだ。 さて、そんなアイドルとしての努力をさりげなく生かして芸能界での居場所を確立しているのが、元アイドリング!!!の菊地亜美だ。もうアイドリング!!!から卒業したので正確には現役ではないのだが、彼女のアイドル時代から実践してきた 、“トークバラエティで必ずカメラに映るためにすること”が素晴らしい。 まず、本人によると「立ったままトークの時は、努めてその日のゲストタレントの近くに立つ」ことが基本。ゲストは必ず司会者から話を振られるからだ。 そしてトークの時、内容に共感できる部分が少しでもあったら「あー、わかるー」と言う。知らない話題だったら「えー、そうなんだー」と自分の声を挿し込む。カメラは声を出したほうに向いてくれるからだ。大切なのは、どんな話題にも黙って聞くだけのことはせず、必ず自分の声を入れること。また、相手のしゃべったことを繰り返して自分もしゃべる“オウム返事”型トークも便利だという。例えば相手が「僕、焼き肉がすごく好きなんですよ」と言ったら、「そうなんですか」じゃなく、「わあ、焼き肉が好きなんですか」と、ほぼ同じセリフで答える。このとき、「僕、焼き肉が好きで週3回くらい食べに行くんです」ときたら、「週3回焼き肉を食べに行くんですか!?」と、同じことを順番変えただけの言い方で返事をするのもいいらしい。よく考えると、この方法は自分が目立つというよりも、トークを盛り上げるコツのようなもの。しかも視聴者の頭の中に情報がしっかり入ってくる。これはディレクターとしてもありがたい技だよな。 さらにワイプで映っている時に、表情を出すことはもちろん、すごいと思う内容の時には指先だけで拍手するという。ここで大切なのは、“指先だけ”という部分。普通に拍手をすると、どんなに軽くしても音が出てしまう。すると自分のピンマイクが音を拾ってしまい、迷惑がかかる上に、そこで音声を絞られてしまう。絞られた音声は、すぐには上げてもらえない。そこで指先だけ軽く合わせる形の拍手にすると、見た目は拍手でも音が出ないというわけ。菊地亜美、天才か! スタッフの間でも、菊地亜美の技を称賛する声は多い。 「リアクションが大きく(前述のように)トークにいちいち反応して声を挿し込む割に、うるさくない。彼女は自分がメインでしゃべっている時と、ガヤを入れる時の声の音量を適正に分けているんです。しかも、無音にして口の形だけで言葉を表現する技も使います。例えば“ああそうかー”という相づちを、声を出さずに言うのです。これは画面に映る彼女を見ている視聴者が、自分の頭の中で音声を再生するので、自然と気持ちを共有することができるわけです。そうすると、菊地亜美のことを覚える視聴者も増えますよね」 なるほど! ていうか、仕組みや効果をわかってやっているとしたら、菊地亜美、恐るべし! いや、無自覚で実行していそうだな。やっぱ菊地亜美、天才! また別のスタッフは、彼女のいいところとして「他の人の話にすぐ乗っかるけど、決して割り込まない」と褒める。つまり一緒に盛り上げてくれるのだ。それは楽屋トークでもそうらしい。だから、彼女を嫌がる人は少ないんだと。うん、なんか私も彼女を好きになった! 自分のペースで目立とうとするタレントさん、菊地亜美の技を見習おうぜ! (文=清水巴)
ママタレを飛び越え、姑の域へ!? タレント千秋がテレビに起用され続けるワケ
タレント千秋を「鼻につく」とか「セレブぶっている」と嫌う人は結構多い。反対に、「娘と自然に向き合う姿が素敵」とか、「ものの考え方がストレートで好き」という支持派もいる。前者はテレビでの千秋しか知らない人で、後者は彼女のブログやライフスタイルブックを読んでいる人々だ。残念ながら、世間的にはテレビ好き主婦のほうが多く、結果、前者の「鼻につく」派のほうが多くなる。 さて、そんな“ママタレ”の千秋が最近、ママから成長して、もう姑の域に入ってきている。先日、情報番組『ノンストップ!』(フジテレビ系)で「掃除ができない女」について視聴者の意見を交えつつ討論するというコーナーがあったのだが、超清潔好きの千秋は「片付けられない人は、仕事もできない人」と持論をぶちかました。その時ゲストとして来ていた安田美沙子は「私はまったく片付けができないタイプ」と、いつも通り「ダメなんやわ~」な感じで己のダメっぷりをはんなり公表し、「(物を)出しっ放しなのは、またすぐに使うから」と理由を述べる。それに対して千秋は「整頓できないのは、頭の中も整理できてないから」と、きっぱり応戦。テレビ的には、安田が「ダメなやつだけどかわいくて癒やされる」として株を少しだけ上げ、千秋が「言ってることは正しいけど、こえーよ、この女」という感じで株を少し下げて終わったのかもしれない。 ただ、ここで気になったのは、ゲストとして和泉節子も来ていたことだ。和泉は厳格な姑の代表みたいなポジションで、若いダメな嫁の言い分をバッサリ切る役目。ところが、千秋があんまり(ちょっと暴走気味だけど)正論をキッパリ言うもんだから、和泉のコメントは「まあ、そうですね。旦那様がうんぬん」とテンション低め。普段なら真っ先に自分が言うことを千秋に言われ、完璧に姑ポジションを奪われた形だ。そのほかのコーナーでもダメポジが安田で、バッサリ切るのが千秋。節子、存在感なし。 別のテレビ番組でも、千秋は独特な「正しいかもしれないけど怖い」持論を繰り広げ、もはやママの域から脱し、小言多めの姑の域に入っている。普通“ママ”時代から“姑”時代までの間に、“余裕のあるちょっといい女”時代があるもんなんだが、千秋にはそれがない。いきなり姑だ。主婦層にウケがよくないみたいだし場を凍らせるし、テレビでは使いづらいのではと思ったが、知り合い業界関係者に訊くと、 「千秋は敵が多いように見えて、実は敵が非常に少ないタレント」 なのだとか。 「性格に裏表がないので、ちょっと仲良くなれば非常に付き合いやすい」 なるほど。友人としてはいいかも。 「さらに、目上の人への接し方が丁寧なので、とてもかわいがられる。スタッフにも丁寧。たまに無茶を言うけど、できない理由をちゃんと言って断れば、すぐに理解して引き下がる」 つまりゴネないってことね。それは業界でっていうか、どこの界隈ででも大切! 「小言は多いけどね」 やっぱり姑だ! 「あまりスキルがないのに前に出る若手タレントとか、バカっぽいコメントをする若い女性タレントには、遠慮なくものを言う。シビアすぎて場の空気を回収しきれないこともあるけど、テレビ的には面白い」 それだ! 正直すぎてキツイことを言ってしまう上に空気読めない女だけど、番組に呼ばれ続ける理由は、視聴者の私たちの気持ちを代弁するスキルを持っているからだ。テレビの前の視聴者なんて、みんな姑みたいに小言だらけだもんね。たまに鼻につく上から目線の意見も言い、視聴者にケンカを売るところも飽きさせなくていい! つまり千秋は視聴者の仲間であり、ヒール役であるのだ。これはテレビ的にはスキル高いよ! (文=清水巴)千秋オフィシャルブログより


