
番組のキャプチャ
最近、韓国では、下着の通販番組のエロ化が問題視されている。もちろん、下着の番組なので露出があるのは当たり前なのだが、視聴者の注目を引く方法が明らかに卑猥になってきていると批判を浴び始めているのだ。
「女性でも触りたくなりますよね」
「胸のボリュームが、こーんなに」
「夏の夜の化粧は顔ではなく、体にするもの」
これらは、下着を紹介する通販番組でよく使われるセリフである。また、MCが「自分も買ってつけてみた」と言いながら、いきなり服をまくり上げて下着を見せるなどの光景も、日常茶飯事となっているようだ。そんな通販番組の卑猥化に、特にクレームをつけているのは、子どもを持つ女性視聴者。「家族団らんの時間に、軽めのポルノ番組がいきなり流れるような感覚」と、批判の声が日増しに高まっている。
韓国の通販番組は、テレビ業界の放送倫理や視聴年齢制限の規制外にある。というのも、法律上、通販番組枠は「テレビ番組」に属さず、「広告」として定義されているからだ。
2000年を前後して、地上波には下着モデルが登場しなくなった。これには、韓国放送倫理委員会の介入や、企業側の経費削減などの事情が複雑に絡んでいたようだ。しかし、近年は下着姿の女性をテレビで頻繁に見かけるようになった。その舞台となっているのが、規制の緩い通販番組なのだ。
過激化する状況を見かねて、視聴者などからは「ホームショッピング業界にも視聴年齢制限を導入すべきではないか」との意見も出ているが、規制を担当する放送倫理委員会は難色を示している。年齢制限を加えれば、成人用にさらに過激な番組が作られてしまうと懸念しているそうだ。一方、当のホームショッピング業界関係者からは、こんな声が。
「通販番組には台本がなく、MCが過激な発言をする場合がたまにある。管理、教育を徹底するようにしたい」
ここ数年、韓国では通販番組が急増。2014年と比べただけでも、15年6月時点ですでに番組数が160%以上に増えている。前出の関係者は「自制する」と話しているが、このまま数が増え続ければ、人目を引くためさらに過激化する可能性がある。実際、下着業界以外の通販番組も、露出が過激化している。例えば、運動器具の通販番組だ。やたら胸が揺れる女性が登場したり、露骨に股を撮影するなどのカットが盛り込まれていて、インターネット上でも日夜話題となるほど。
卑猥化に走る韓国の通販番組は、このまま規制の対象にされてしまうのだろうか?
(取材・文=河鐘基)