絶不調マンUが救世主にFW武藤嘉紀を選択! その本当の理由と、ヨーロッパクラブの意外な経営体制とは?

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『武藤嘉紀 2016カレンダー』(TRY-X)
 かつて一強と呼ばれたプレミアリーグの雄、マンチェスターユナイテッドが不調にあえいでいる。残り18試合を残しているとはいえ、首位のアーセナルとの勝ち点差は9の5位。このままでは来年のチャンピオンズリーグの出場さえも危うい状況だ。そんな中、1月いっぱいと冬の移籍市場の期限も迫るこの状況で、どうやら本気でマインツ所属の日本代表FW武藤嘉紀を狙っているようだ。しかし、ある程度の結果を残しているとはいえ、ヨーロッパでの経験も浅い武藤に、なぜ白羽の矢が立ったのだろうか? 「マンUが欲しがっている第一候補は、サウサンプトンのセネガル代表FWマネといわれています。しかし、すぐに獲得できる可能性が低いので武藤に切り替えたのでしょうね。しかし、不調にあえぐマンUの救世主が本当に武藤でいいのかといわれると、疑問符を付けざるをえません。今シーズン7ゴールを挙げているとはいえ、ヨーロッパ全体で見たら、ちょっと調子の良いFWに過ぎませんから。獲得の目的は残念ながらジャパンマネーでしょうね」(スポーツライター)  海外サッカーの話になると、たびたび耳にする“ジャパンマネー”という言葉。Jリーガーの年俸事情などを考えると、それほど日本のお金がサッカー界に影響を与えていることは、あまり想像できないのが普通ではないだろうか? 「第一にユニフォームの売り上げはすごいんです。日本のファンは他の国よりもユニフォームを買うのが好きみたいですね。クラブ批判で叩かれまくってる本田もミランではユニフォーム売り上げ断トツ1位ですし、香川なんてサッカー界全体で10位に入ってます。ただ、ジャパンマネーというのはそれだけではなくて、実はヨーロッパクラブのスポンサーは、日本の企業がすごく多いんですよ。マンUのオフィシャルスポンサー23社のうち7社と、日本企業が最多なんです。過去にはSHARPが20年も胸スポンサーを務めていた時期がありました。それを知ると、武藤を獲得しようとしているのも納得がいきますよね。他の国でも意外なほど日本企業が関与していますよ」(同)  もし、武藤のマンチェスターユナイテッド移籍が実現すれば、金の力だ、客寄せパンダだ、などという声は少なからず聞こえてくるだろう。しかし、たとえ“ジャパンマネー”を利用した移籍だとしても、ピッチに立てばどの選手も条件は同じ。武藤には周囲の雑音をプレーで消し去ってもらいたい。 (文=沢野奈津夫)

FC東京・武藤嘉紀を逃したチェルシー、どうしても日本人が欲しい理由とは?

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『2014-2015サッカー日本代表スペシャルエディション【No.177武藤嘉紀】レギュラーカード/日本代表NEWCOMERカード』
 先月末にFC東京のFW武藤嘉紀が、イングランドのメガクラブであるチェルシーのオファーを断り、ドイツのマインツへの移籍を発表した。マインツを選んだ理由は、世界のスーパースターが集うチェルシーでは、出場機会が限られてしまうからとみられる。チェルシーの監督であるモウリーニョが“武藤を知らない”という発言をしたことも、戦力として見ていなかった証拠になっている。ではなぜチェルシーは、試合に出すつもりのない武藤を欲しがったのか? 「欧州のクラブが日本人を欲しがる理由としては、ユニフォームの売り上げと日本に放映権を売ることにあります。加えてチェルシーの場合、来年から日本の企業である横浜ゴムとスポンサー契約を結んだので、形だけでも日本人選手を所属させておきたかったからと見られています。欧州屈指のメガクラブであるチェルシーですが、日本ではあまり人気のあるクラブではありません。これをきっかけに、日本人にも馴染みのあるクラブにしたかったというのも理由のひとつかもしれないですね」(スポーツライター)  爽やかでイケメンの武藤には、うってつけの役回りだったのかもしれない。では、このまま日本人選手を獲得せずにチェルシーは引き下がってしまうのだろうか? 「間違いなく諦めていないです。日本との架け橋がなかったら、横浜ゴムとしても旨みは半減しますし、チェルシー側としてもスポンサーの機嫌をうかがいたいはずです。今すぐに誰かにオファーする可能性はわかりませんが、夏の移籍マーケットでは鹿島の柴崎、ガンバの宇佐美、シャルケの内田辺りを狙うかもしれませんね。どうせ獲得したとしても、半年もせずに他クラブへレンタル移籍させて、飼い殺しにされてしまうでしょうから、あまり誰にも行ってほしくはないですけどね……。なにしろ、チェルシー所属でレンタル移籍している選手は、30人近くもいますから」(同)  プロサッカーはスポーツである前にビジネスである。こういったジャパンマネーを狙った移籍話が出るのは仕方がないことだ。むしろ、ジャパンマネーをまったく意識せずに日本人を獲得する欧州のチームの方が少ない。それでも海外で活躍してきた日本人たちは、金額以上のプレーで周りを納得させてきた。武藤も、マインツを足がかりに、実力だけでチェルシーにオファーされるような選手に育ってくれると信じたい。 (文=沢野奈津夫)