あれは今から約3年半前、2013年の年末のことです。 当時の平壌の雰囲気は明らかに違っていて、張り詰めた空気が街に漂っているようでした。 案内員も前回とは違って冗談が通じない人が配置され、取材箇所の交渉も一筋縄ではいきませんでした。 その回の訪朝では大手テレビ局と一緒に回っており、車代もテレビ局負担のため、野良記者の私に決定権などなかった点も大きかったのでありますが、前回ほど自由なコミュニケーションが取れず、内心、困惑しておりました。 そんな中、ホテルで親戚に会ったとき「これからうちに来る?」という話になりました。 本来であれば案内員もタクシーに乗せて連れていかなければならないのですが、私はそれをすっかり失念し、その場のノリで親戚とタクシーに乗って親戚宅に行ってしまいました。 すると到着した瞬間、親戚宅の電話が鳴り、受話器からは案内員の「勝手なことをするな」という怒号が漏れ聴こえました。 しかし、親戚は萎縮するどころか「えっ、そうなんですか? それは知りませんでした。ハイハイ、すみませんでした~」などとヘラヘラ笑いながら適当に受け流しておりました。 私も、いつもなら案内員からは諭されるように説教されるところが、今回は大声で怒鳴られ、「平壌は随分と感じ悪い雰囲気になってきたな」と思っておりました。 ようやく受話器を置くと間髪入れずに再び電話が鳴り、「今お前の家にいるのは誰だ?」と聞こえました。地域の自治会責任者のようでした。 すると次は、親戚は負けじと「だから親戚って言ってるでしょ? どこの親戚? 日本ですよ、日本」などと強気で食い下がり、あろうことか電話をほぼ“ガチャ切り”していました。 私はその様子を見つめながら、気が気ではありませんでした。なぜかって? 私のせいで一族が懲罰を受けたらどうしようかとか、そもそも親戚はあのような反抗的な態度をとって大丈夫なのだろうかとか。 全身の毛が逆立ち、私の体からは漫画のように冷や汗がダラダラと噴き出ました。文字通り体がガタガタと震えたのは、後にも先にもこの時しかありません。 「あの、大丈夫でしょうか? あとで怒られないですか?」 するとドッと笑いが起き、「ビビりすぎだ」と言われました。 いや、絶対に大丈夫じゃないだろう……。その後、出された食事は、まったく味がしなかったことを覚えています。 翌朝、迎えに来た案内員はまだ機嫌が悪く、「申し訳ありませんでした」と平謝りしましたが、帰りのタクシー内ではずっとガミガミと小言を言われ続けてしまいました。 その直後に、金正恩氏の叔父である張成沢氏が処刑され、あの異様な空気が腑に落ちた気がしました。識者に聞くと、おそらく処刑前夜ということで国全体の統制が厳しくなっていたのだろうという見方でした。 その後、日本では高射砲で幹部を木っ端微塵にしただとか、一般市民を集めて公開処刑したなどの真偽不明な話が流れ始めましたが、「あの空気」を体験した私としては、それを受けてさまざまな想像をしてしまうようになりました。 やがてはそれが軽いトラウマとなり、「私のような人間がヘタに関わって、向こうの幸せを壊すわけにはいかない」と思うようになりました。 さらに、私がiPhoneで世界のバカ画像やゲームを見せたりしていたことが大ごとになるのではないか(北朝鮮では、場合によっては見たほうも罰も受ける)、そして日本での私の活動が北朝鮮を刺激し、最悪の事態も起こりうるのではないかと勝手な恐怖を募らせたのでありました。 そのうち、公私にわたって多忙が続き、訪朝のタイミングがなかなか得られず、海外に在住する北朝鮮人民との交流はありましたが、親戚との連絡は途絶えがちになりました。 しかし、このままではよくない。そこで、届かない可能性も想定しつつ、勇気を振り絞って手紙を出したところ、みんなまったく何事もなく健在でした。 それどころか一人は結婚して子どもを産み、一人は来年結婚、一人は大学を首席で卒業して良いところへ就職しており、相変わらずのリア充ぶり。「連絡ないから死んだかと思った(笑)」などと、逆にこちらが心配される始末でした。 処刑や懲罰に関しては、さすがの私もまったく勘所がわかりません。 しかし、思えば20歳くらいの女の子が街中で歩哨(身長180㎝程度)と大声でケンカしていた場面もありましたし、地方でも市民が人民軍の車を襲ったり幹部に詰め寄る場面は珍しくなく、「恐怖政治のもとで一方的に抑圧される人民」というイメージは一概に正しくないといえましょう。 ジャーナリストの米村耕一氏が著した『北朝鮮・絶対秘密文書』(新潮社)でも、法的手続きにのっとって懲罰が行われていることが明らかにされています。資本主義国よりも明らかに制限がある中で時にはたくましく、時には右から左へ受け流しながら生き抜く人民のメンタリティには、今後も注視していきたいと思います。 もちろんさまざまな情報があるでしょうから、私の体験・および観測範囲に限った話であることを申し添えておきます。 ●やす・やどろく ライター、編集者。都内大学院の心理学部在籍中。元朝鮮青年同盟中央委員。政治や民族問題に疲れ、その狭間にある人間模様の観察に主眼を置く。しばしば3重スパイ扱いされるのが悩み。日朝和平、北朝鮮のGDP向上、南北平和統一を願う一市民。ペンネームは実家が経営していたラブホテルの屋号(※とっくに倒産)。<http://blog.livedoor.jp/yasgreen/>2013年年末、“あの事件”直前の平壌の様子
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北朝鮮の星矢ヲタ再び! 『聖闘士星矢』実写化に「すごく期待してます」
『聖闘士星矢』のハリウッド実写化が発表されました。Yahoo!ニュースのトップでも取り上げられるほど、注目を集めているようです。 実写化については昨年からファンの間では、話題になることもありましたが、まさか実現するとは……。漫画の実写化は日本ですらファンを満足させることが難しいのに、ハリウッドとなると不安以外の要素が見当たらないというのが正直なところです。案の定、困惑が広がっています。 そこで、昨年本コラムで取り上げた(参照記事)北朝鮮の星矢ファン・趙さん(東アジア滞在中)は、このニュースをどう見たのか!? さっそく連絡を取ってみました。 *** ――お久しぶりです。『聖闘士星矢』のハリウッド実写化が決まりましたね。これについて、どう思いますか? 「ものすごく期待していますよ! もう期待しかないでしょう」 ――えっ、本当ですか? 日本では、どちらかといえば不安 が広がっているようですが……。 「僕、楽観的すぎますかね?」 —――具体的に、何を期待しているんですか? 「配役からラストシーンの美術効果まで、全部ですよ! とても挑戦的な着想だと思いますよ」 ――確かに、聖衣などはちゃんと作ってほしいと思いますが、世界観が壊れないか不安です。同じく『ドラボンボール』が実写化された際には 、かなりのファンが失望していたのは事実ですから。 「世界観って、実写化したからといって、そんなにたやすく壊れるものですかね? CG技術が補ってくれると、僕は思っているんですが。『ドラゴンボール』が失敗したのは、投資額が少なかったからではないですか?」 ――資金さえうまく集まれば、成功すると? 「基本ですよ、やっぱり。CGは 、お金がかかりますから」 ――実は、過去に日本でも『星矢』舞台化しているんですよ。SMAPというトップアイドルグループが演じたことで話題になったのですが(写真を見せる)。 「誰が何役を演じているのかわかりませんね、これは(笑)」 ――中央の右側が星矢です。 「(笑)」 ――実写化するということは、こういうことなんです。 「だからこそ、ますます期待できるじゃないですか! 過去の失敗だけで、未来を否定することはできませんよ。ところで、日本のファンは『聖闘士星矢Legend of Sanctuary』(2014年公開のフルCG映画)についてはどう思っているんですか? 僕、中国でちょくちょく見るんですけど」 ――これは評価が分かれましたね。おおまかには、「もはや別の作品として見るべきだ」という声と、「これはこれで良いんじゃないか」という声の2つ でした。ただ、CGを駆使しても、実写版がこうなるかどうかはわかりませんね。 「そうですね(笑)」 *** 短いやりとりしかできませんでしたが、日本のファンと違って、純粋に期待している様子でした。 何よりも「過去の失敗で、未来を否定することはできない」という車田 マインドを体現するかのような発言は、星矢ファンとして大切なものを思い出させてくれました 。 余談ではありますが、先日、某脚本家と話していたら「展開が強引な車田作品は、ボリウッドにこそ適している」という話になりました。 たとえば『リングにかけろ』 で主人公がギャラクティカ・マグナムを放つと背景に宇宙空間が広がり、次のシーンで対戦相手が体育館の天井を突き破るといった車田作品特有のジェットコースター感を表現するには、ボリウッドが適していると。確かに、ボリウッドメイキング版なら、しっくりくるかもしれません。 ともかく、実写版が成功してくれることを、私もファンのひとりとして願っております! ●やす・やどろく ライター、編集者。都内大学院の心理学部在籍中。元朝鮮青年同盟中央委員。政治や民族問題に疲れ、その狭間にある人間模様の観察に主眼を置く。しばしば3重スパイ扱いされるのが悩み。日朝和平、北朝鮮のGDP向上、南北平和統一を願う一市民。ペンネームは実家が経営していたラブホテルの屋号(※とっくに倒産)。<http://blog.livedoor.jp/yasgreen/>『聖闘士星矢30周年記念画集 聖域-SANCTUARY-』(宝島社)
緊迫する北朝鮮情勢を「結婚できない男女のパターン」からひもとく
既報の通り、アメリカと北朝鮮が一触即発の状態を続けており、「すわ開戦か」という危機感が高まっていますね。 確かに、いつにない緊張感が醸成されていますが、最高指導者に就任直後から経済システムに少しずつ資本主義社会のエッセンスを取り入れ、街並みも近代的に改装を続けてきた金正恩氏が、せっかくコツコツと築き上げてきたものを爆撃させて失うようなリスクを取るだろうか? と考えると、あまり現実的ではないというのが私の見方であります。 万が一、そうなるとすれば、なんだかんだで中国が復興責任を負わされるでしょうし、ロシアも許さないでしょう。中国が所有する鉱山もありますし。だいたい、更地になったところで何もない。多少のレアメタル以外、本当に何もないんだよ! 自然がきれいなだけです。 もしかすると、白頭山が爆撃の衝撃で噴火するかもしれませんね。そうなったら、アメリカに責任取ってもらいましょう。 そんなわけで、今回は長きにわたって続いてきたアメリカと北朝鮮の情報戦と脅し合いが史上最高に先鋭化している中、「そもそも北朝鮮をどう理解すればいいか?」と戸惑っている方々に、あえてメンタル的な視点からの手引をご紹介したいと思います。参考になれば幸いです。 まず女性に例えるとすれば、北朝鮮には「こういうふうに愛してくれないと嫌」という対外的な理想像が明確にあります。 ・もっと尊重してほしい、すごいと言ってほしい ・きれいなところだけを見てほしい ・お金がない人は近寄らないで こう書くと、めんどくさい婚活女そのものですね。さしずめ、核やミサイル開発は「自分磨き」といったところでしょうか……。 だからこそ、海外メディアに対しては用意した場所しか取材許可をしないわけですが、隠せば隠すほど暴きたくなるのが人間心理。ちょっとのことでも「暴露してやった」と躍起になるジャーナリストが現れるという悪循環が生まれています。 ただ現在は、在朝欧米人のインスタを見ると皆、判を押したかのように北朝鮮旅行写真をアップしていますし、ファン同士の草の根情報共有が進んでいるので、いずれ前述のような状況は軟化していくと思います。 話を戻しますと、いかなる面倒な女でも、なぜか夫がいたり、世話する男がいるのが世の常。彼女らには、一部の男性を惹きつけてやまない魅力があるものです。 (1)「君のためならウンコでも食える」チョソンクラスタ チョソンクラスタは北朝鮮の表面的な部分のみならず、北朝鮮が隠しておきたい恥部までストーカーのごとく(失礼)すべて把握しており、たとえ毛深くても、化粧を取ったらドブスであっても、そうした難点すべてひっくるめて愛情を注げる人々です。「愛ゆえに北朝鮮のウンコまで食える」人種でしょう。ただし北朝鮮としては、どうしてそんなことまで知ってんのよ! と引く場面もあるかと思います。 (2)「痛いところを突いてくる元カレ」北朝鮮問題ジャーナリスト この中には元総連関係者や脱北者も多く、第三国人でも知朝派ばかりです。彼らは一見、北朝鮮の暗部を暴き、声高に批判を繰り返していても、その裏には誰よりも朝鮮を気にかける心情が見て取れますし、北朝鮮文化や音楽に誰よりも詳しいです。 要するに「痛いところを突いてくる元カレ」でしょう。全員が「北朝鮮憎し」をモチベーションにしているわけではありません。しかし、これはドMの女なら関係成立しますが、プライドが高い北朝の敵意の対象となるのは致し方ないともいえるでしょう。中にはヤッてもないのに「あいつはマグロだった」と言いふらすようなエセジャーナリストもいますが、間違いなく彼らは殺意の対象でしょう。脱北者は、話がややこしくなるので割愛します。 (3)「腐れ縁」一般在日クラスタ ひとくくりに在日といっても千差万別なので、大別すると A 北朝鮮に無条件追従(数%) B 自分なりの理解で、うまく距離を取る(半分以上) C 完全なる北朝鮮フォビア(多くて3割くらい) ※()内は筆者の肌感覚 メインはBになりますが、Aも本音では「しょうがねえな」と思いつつ、あえて一蓮托生を誓った人々も多いし、Cも愛情の裏返しであるパターンが多い。 北朝鮮は前述のように「君のいいところもダメなところも全部知ってるけど、絶対に見捨てないよ」と言ってくれる人々に、もっと向き合わなければいけないでしょう(ダメな点が時折、理解を超えてくる問題はあるが……)。 「理想の私以外、愛されてはいけない」というのは自分の首を絞めるし、“婚期”も逃してしまいます。北朝鮮は、いいところばかり褒めてくれる人(国)ではなく、(1)(2)(3)をもっとしたたかに利用して転がすべきでしょう。今のままでは不十分だと思います。 一方、敵対国。 「核を放棄したら対話してやる」というのは相手の言い分や自主性を一切無視し、「君が仕事を辞めたら結婚してあげる」と一方的に要求するダメな婚活男のメンタルそのものです。 こうした条件付きの友愛を示してくる奴は「仕事を辞めてほしい」といって結婚後に経済DVしてくる男と同じで、北朝鮮にとっては信用ならないのです。北朝鮮はそれをわかっているからこそ、核開発、ミサイル開発で自衛するわけです。そもそも、ナイフを突きつけながら「武器を捨てろ」と言われて素直に放棄する人はいませんね。 で、われわれ一般市民は、北朝鮮をどのように理解すればよいのか? 全体を見る時に、少しだけ「個」の目線で見てあげることだと思います。 個と全体を同列に語ってはならないと言いますが、あえて個からの視点を適用しなければならないと私は考えています。個に即した分析や理解が広がることで、長い目で見れば平和につながると思っています。 こういう文章を書くときに私が思い浮かべているのも、組織ではなく一般同胞、朝鮮労働党ではなく、北で出会った一般人民の顔です。 ※本内容は個人の視点です。本国や関連組織の見解を代弁するものではありません。 ●やす・やどろく ライター、編集者。都内大学院の心理学部在籍中。元朝鮮青年同盟中央委員。政治や民族問題に疲れ、その狭間にある人間模様の観察に主眼を置く。しばしば3重スパイ扱いされるのが悩み。日朝和平、北朝鮮のGDP向上、南北平和統一を願う一市民。ペンネームは実家が経営していたラブホテルの屋号(※とっくに倒産)。<http://blog.livedoor.jp/yasgreen/>![]()
緊迫する北朝鮮情勢を「結婚できない男女のパターン」からひもとく
既報の通り、アメリカと北朝鮮が一触即発の状態を続けており、「すわ開戦か」という危機感が高まっていますね。 確かに、いつにない緊張感が醸成されていますが、最高指導者に就任直後から経済システムに少しずつ資本主義社会のエッセンスを取り入れ、街並みも近代的に改装を続けてきた金正恩氏が、せっかくコツコツと築き上げてきたものを爆撃させて失うようなリスクを取るだろうか? と考えると、あまり現実的ではないというのが私の見方であります。 万が一、そうなるとすれば、なんだかんだで中国が復興責任を負わされるでしょうし、ロシアも許さないでしょう。中国が所有する鉱山もありますし。だいたい、更地になったところで何もない。多少のレアメタル以外、本当に何もないんだよ! 自然がきれいなだけです。 もしかすると、白頭山が爆撃の衝撃で噴火するかもしれませんね。そうなったら、アメリカに責任取ってもらいましょう。 そんなわけで、今回は長きにわたって続いてきたアメリカと北朝鮮の情報戦と脅し合いが史上最高に先鋭化している中、「そもそも北朝鮮をどう理解すればいいか?」と戸惑っている方々に、あえてメンタル的な視点からの手引をご紹介したいと思います。参考になれば幸いです。 まず女性に例えるとすれば、北朝鮮には「こういうふうに愛してくれないと嫌」という対外的な理想像が明確にあります。 ・もっと尊重してほしい、すごいと言ってほしい ・きれいなところだけを見てほしい ・お金がない人は近寄らないで こう書くと、めんどくさい婚活女そのものですね。さしずめ、核やミサイル開発は「自分磨き」といったところでしょうか……。 だからこそ、海外メディアに対しては用意した場所しか取材許可をしないわけですが、隠せば隠すほど暴きたくなるのが人間心理。ちょっとのことでも「暴露してやった」と躍起になるジャーナリストが現れるという悪循環が生まれています。 ただ現在は、在朝欧米人のインスタを見ると皆、判を押したかのように北朝鮮旅行写真をアップしていますし、ファン同士の草の根情報共有が進んでいるので、いずれ前述のような状況は軟化していくと思います。 話を戻しますと、いかなる面倒な女でも、なぜか夫がいたり、世話する男がいるのが世の常。彼女らには、一部の男性を惹きつけてやまない魅力があるものです。 (1)「君のためならウンコでも食える」チョソンクラスタ チョソンクラスタは北朝鮮の表面的な部分のみならず、北朝鮮が隠しておきたい恥部までストーカーのごとく(失礼)すべて把握しており、たとえ毛深くても、化粧を取ったらドブスであっても、そうした難点すべてひっくるめて愛情を注げる人々です。「愛ゆえに北朝鮮のウンコまで食える」人種でしょう。ただし北朝鮮としては、どうしてそんなことまで知ってんのよ! と引く場面もあるかと思います。 (2)「痛いところを突いてくる元カレ」北朝鮮問題ジャーナリスト この中には元総連関係者や脱北者も多く、第三国人でも知朝派ばかりです。彼らは一見、北朝鮮の暗部を暴き、声高に批判を繰り返していても、その裏には誰よりも朝鮮を気にかける心情が見て取れますし、北朝鮮文化や音楽に誰よりも詳しいです。 要するに「痛いところを突いてくる元カレ」でしょう。全員が「北朝鮮憎し」をモチベーションにしているわけではありません。しかし、これはドMの女なら関係成立しますが、プライドが高い北朝の敵意の対象となるのは致し方ないともいえるでしょう。中にはヤッてもないのに「あいつはマグロだった」と言いふらすようなエセジャーナリストもいますが、間違いなく彼らは殺意の対象でしょう。脱北者は、話がややこしくなるので割愛します。 (3)「腐れ縁」一般在日クラスタ ひとくくりに在日といっても千差万別なので、大別すると A 北朝鮮に無条件追従(数%) B 自分なりの理解で、うまく距離を取る(半分以上) C 完全なる北朝鮮フォビア(多くて3割くらい) ※()内は筆者の肌感覚 メインはBになりますが、Aも本音では「しょうがねえな」と思いつつ、あえて一蓮托生を誓った人々も多いし、Cも愛情の裏返しであるパターンが多い。 北朝鮮は前述のように「君のいいところもダメなところも全部知ってるけど、絶対に見捨てないよ」と言ってくれる人々に、もっと向き合わなければいけないでしょう(ダメな点が時折、理解を超えてくる問題はあるが……)。 「理想の私以外、愛されてはいけない」というのは自分の首を絞めるし、“婚期”も逃してしまいます。北朝鮮は、いいところばかり褒めてくれる人(国)ではなく、(1)(2)(3)をもっとしたたかに利用して転がすべきでしょう。今のままでは不十分だと思います。 一方、敵対国。 「核を放棄したら対話してやる」というのは相手の言い分や自主性を一切無視し、「君が仕事を辞めたら結婚してあげる」と一方的に要求するダメな婚活男のメンタルそのものです。 こうした条件付きの友愛を示してくる奴は「仕事を辞めてほしい」といって結婚後に経済DVしてくる男と同じで、北朝鮮にとっては信用ならないのです。北朝鮮はそれをわかっているからこそ、核開発、ミサイル開発で自衛するわけです。そもそも、ナイフを突きつけながら「武器を捨てろ」と言われて素直に放棄する人はいませんね。 で、われわれ一般市民は、北朝鮮をどのように理解すればよいのか? 全体を見る時に、少しだけ「個」の目線で見てあげることだと思います。 個と全体を同列に語ってはならないと言いますが、あえて個からの視点を適用しなければならないと私は考えています。個に即した分析や理解が広がることで、長い目で見れば平和につながると思っています。 こういう文章を書くときに私が思い浮かべているのも、組織ではなく一般同胞、朝鮮労働党ではなく、北で出会った一般人民の顔です。 ※本内容は個人の視点です。本国や関連組織の見解を代弁するものではありません。 ●やす・やどろく ライター、編集者。都内大学院の心理学部在籍中。元朝鮮青年同盟中央委員。政治や民族問題に疲れ、その狭間にある人間模様の観察に主眼を置く。しばしば3重スパイ扱いされるのが悩み。日朝和平、北朝鮮のGDP向上、南北平和統一を願う一市民。ペンネームは実家が経営していたラブホテルの屋号(※とっくに倒産)。<http://blog.livedoor.jp/yasgreen/>![]()
チョソンクラスタ・カナダ代表? 金正恩氏の友人、マイケル・スパーヴァ氏とは――
お久しぶりです。安宿緑です。 先月から北朝鮮情勢が激動していますが、あえて趣を変え、今回は金正恩朝鮮労働党委員長の友人でカナダ人の、マイケル・スパーヴァ氏を紹介したいと思います。 マイケル氏は現在、中国の吉林省延吉在住にして、北朝鮮専門コンサルティング会社「Paektu Cultural Exchange」(http://paektuculturalexchange.org/)を運営しています。生まれも育ちもカナダの彼、なぜにチョソンクラスタ・カナダ代表になってしまったのでしょうか? 「初めて訪朝したのは2001年5月だったんだけど、そこで朝鮮人のファンになったんだ。親切で勤勉で、すっかり魅了されてしまったんだよ」 マイケル氏は05年、カナダの国際機関を通じて、朝鮮コンピューターセンターに就職することに成功。半年間、念願の北朝鮮暮らしを満喫しました。その後、韓国にも6年住んだ後、11年に北京で北朝鮮観光会社を立ち上げ、13年にはさらに前出のコンサルティング会社を設立し、現在に至るというわけです。 事業内容は、教育、文化、スポーツ交流、観光、投資、貿易などの仲介とコンサルティング。北朝鮮の学生に対する海外奨学金サポートなども行っており、金日成総合大学の学生6人を延吉に留学させたこともあるそうです。 「朝鮮と関わり始めて16年間、たくさんの人民と出会って、親しくなったよ。皆、昔から変わらず、愛すべき人たちだ。互いにプレゼントを贈り合ったりする点もカナダ人と同じ。文化の違いはあるけど、それは大きな問題じゃないよ」 残念ながら(?)朝鮮の女性とは付き合ったことはないそうな。ただ、外国人との交際は特に禁止されておらず、人民と国際結婚をして外国に住んでいる夫婦も多いとのこと。 そしてこのマイケル氏、朝鮮語がペラペラ。北朝鮮の訛りと語法を完璧にマスターしているカナダ人は、おそらく世界で彼ひとりではないでしょうか。会話をしていると、朝鮮語吹き替えの洋画を見ているようで、不思議な感覚になります……。 そればかりでなく、彼は「正恩氏と親しいカナダ人」というレアな存在でもあります。 「正恩氏とは、よく連絡を取り合うよ。どのくらいの頻度で? それは秘密。訪朝するたびに会うわけではないね。彼とは確かに親しいが、互いをビジネスパートナーと呼ぶのは語弊がある。僕を北朝鮮のビジネスパートナーと呼ぶのなら、そうかもしれないね」 正恩氏とは13年、マイケル氏とデニス・ロッドマンの共通の友人を介して知り合ったとか。写真左がスパーヴァ氏
「正恩氏が招待してくれて、平壌からヘリコプターで元山の別荘に行ったんだ。そこで正恩氏の家族とロッドマン、私、友人で海に行ったり、ヨットに乗ったり、プライベートな会話をしながら3日間一緒に過ごした。牡丹峰(モランボン)楽団も一緒にいたね」 さらに、先月マレーシアで暗殺されてしまった金正男氏を、訪朝途中の機内で目撃したこともあるとか。 「あれは、僕が初めて訪朝した01年5月のことだ。北京から高麗航空機に搭乗客が全部乗った後、CAに付き添われて最後に入ってきたのが彼だった。妻かガールフレンドのような女性、そして子どもと一緒で、やけに存在感があり、“この人は誰だろう?”と印象に残った。その後、日本のニュースで彼のことを知り、『あの人だ!』と思ったんだ。彼の当時の服装や表情などは覚えていないけどね」 時期的におそらく、正男氏が日本でニュースにされてからの帰りだったとみられますが、引きが強いですね!元山市にて。写真左奥はデニス・ロッドマン
「金正日の料理人」藤本健二氏とも親しく、4月には藤本氏が平壌で開いた日本料理店訪問ツアーを開催するとのこと(リンク先に日本語案内ありhttp://paektuculturalexchange.org/april-14th-to-17th-2017/)。 このマイケル氏、世界が北朝鮮について知る上でのキーパーソンであることは間違いなさそうです。 ●やす・やどろく ライター、編集者。元朝鮮青年同盟中央委員。政治や民族問題に疲れ、その狭間にある人間模様の観察に主眼を置く。しばしば3重スパイ扱いされるのが悩み。日朝和平、北朝鮮のGDP向上、南北平和統一を願う一市民。ペンネームは実家が経営していたラブホテルの屋号(※とっくに倒産)。<http://blog.livedoor.jp/yasgreen/>
北朝鮮の『聖闘士星矢』ヲタに会ってきた!(後編)
(■前編はこちらから) こんにちは。前回に引き続き、北朝鮮の聖闘士星矢ヲタとの対談です。日頃より、『聖闘士星矢』ファンであることを公言している私。拙書『実録・北の三叉路』(双葉社)のあとがきでも書いた通り、北朝鮮にも『聖闘士星矢』ファンがいるという情報を聞き、一度深く語り合ってみたいと思っていたのですが、このたびついに対面が実現しました。 面会時間が限られていたため、込み入った話はできませんでしたが、後編は北朝鮮の政治体制と思想と絡めて、やや真面目な内容となっております。 表現や言い回しなどは、趙さんの言葉になるべく忠実に再現しました。日本語として不自然な部分もあるかと思いますが、趙さんの熱い思いが伝わればと思います。ファン以外には理解できない表現が多々あり、また趙さん独自の解釈もありますが、何卒ご了承ください。 ――ところで、『聖闘士星矢』のように、力によって力を制することは、世界における核抑止力の論理と通じませんか? 趙さん 星矢たちの技は、核兵器には及ばないですよ。(双子座の必殺技ギャラクシアンエクスプロージョンは、銀河の星々を砕く技といわれていますが?)いやいや、比喩に決まってるじゃないですか(笑)。 構図としては同じであろうと、それはセンシティブな問題ですから、別枠で話さないと。複雑な話になりますよ、これは。よく「スーパーマンは善か悪か」という問題が論議されますが、ある個人が地球を破壊するほどの力を持ったとき、善悪にかかわらず、それは存在する価値がないといわれます。ただひとつ言えるのは、わが国が核を保有するのは、自衛のためということです。 ――私は、『星矢』には現在の世界の縮図が描かれていると思っています。敵、味方それぞれの正義があり、勝者が少なからず正義を“証明した”と見なされるのは、戦争と同じではないですか? 趙さん 僕は、そうは思いません。戦いにおいても、ちゃんと対話の過程があるし、主人公が属する女神アテナの力は春の日のように「アタタカイ」(日本語で)。絶望の淵に落ちた時に、勇気を与えてくれる力です。一方、敵側は冷たく恨みや憎しみに満ちていて、ポジショニングをするためだけの力です。 僕は当初、主人公のペガサス星矢が嫌いだったんですよ、弱いから。主人公のくせにやられてばかりで、“なんだコイツは?”と思っていたんですが、ピンチになったとき、常に女神や仲間たちから温かい愛の力が流れ込んでくることによって勝利する。ここが、この作品の見どころなんですよね。 ――主人公が、決して最強ではないところがポイントであると? 趙さん はい。『ドラゴンボール』もそうですけど、多くの少年漫画は、主人公が宇宙一の戦士になることが最終目的ですよね。でも、『星矢』だけは、主人公が最強であるという描写は最後まで出てきません。ほかの作品のセオリーでいくならば、あの5人(主人公を取り巻く青銅聖闘士)の中ではフェニックス一輝が一番強いのだから、最終局面では彼が出ていかなきゃいけないはず。一輝は、乙女座シャカも認めた男ですから。しかし、一番背も小さくて幼い星矢に、みんなが加勢するんです。個人の力に頼らず、人類または仲間が力を合わせる団結力と自己犠牲の尊さを教えてくれている。同じく、ドラゴン紫龍も自分の目を潰してまで仲間のために戦う。これは、のちの日本の少年漫画に大きな影響を与えたのではないかと思います。 ――そんな趙さんが推してる乙女座シャカですが、自己犠牲の精神がまったく感じられませんよね。原作でも、「弱者への慈悲がない」と、自分で認めていますけど。 趙さん でも、シャカはむやみに敵を殺したりしないでしょ! 彼はちゃんと仏教を体現していたから、それでいい。余談ですが、無抵抗を貫いたキング牧師やガンジーも、仏教でいうところの菩薩の愛に近いものがある。イスラム教やキリスト教は服従させるだけの力ですからね(この後、延々と西洋文明批判が続く)。 ――私はもちろん、『星矢』は単に戦いだけでなく、思想信条の違いを乗り越えて団結する世界平和の理想形も描いていると思っていますが、黄金聖闘士が、まさしくそれを表していますよね。 趙さん 確かに、黄金聖闘士はそれぞれプライドが高くて、力を合わせて何かをしたことは最後の場面以外、一度もありませんよね。でも、中国のブロガーが「黄金聖闘士が団結したのはたったの一度だけだが、そのせいで全滅した。つまり、団結とは死を意味するのだ」と書いていて、「なるほど!」と思いましたね(笑)。それも一理あるなと。 ――そんな黄金聖闘士が久々に復活したスピンオフ『聖闘士星 矢黄金魂』は、ファンにはとてもうれしい作品でしたね。しかし、最後には黄金聖闘士たちは復活することなく、死後の世界に戻っていきました。わかってはいても、やはり残念に思うファンは多いです。 趙さん 僕は、実はそれほど悲しいことだと思っていないんですよ。タイトルに「魂」と打ち出していることがポイントです。重要なのは生き残ることや、肉体や物質として存在することではないんです。魂をもって、ナすべきことをするという一点に尊さがある。しかし、『黄金魂』は寄りの絵はキレイだったのに、引きの絵がどうしようもなかったですね。 ――さすが、よく見ておられますね。その件は日本のファンの中でも言われていまして、「制作費の問題では?」という説が挙がっています。 趙さん なるほど、お金がないとクオリティが落ちるのは万国共通ですよね。 ――北朝鮮の思想である「主体思想」に、人間には社会的生命と肉体的生命の2つの命が存在するという考え方がありますが、霊魂という概念についても認めているのですか? 趙さん もちろん、われわれの言う霊魂とは、オカルト的な意味ではありません。人々の客観的な記憶に残るという点では霊魂と社会的生命は共通しますが、この2つはまったく違います。社会的生命は主に社会的役割を意味しますが、霊魂はときに肉体的生命よりも重要になり得ます。霊魂は意識の中にしか存在しませんが、重要でなければ、なぜ肉体的生命を操る源になれるのでしょうか? ――それは物質的価値観と、どう関連するのでしょうか? 趙さん 肉体が死ねば個人の意識や記憶は消えますが、誰かが記憶にとどめてくれるし、その中で新たな霊魂として存在できる。自分を記憶する誰かが死に絶えたとしても、どうせ皆等しく死ぬのですから、寂しくありません。そして、霊魂の感じるものを、一瞬一瞬大事にするということです。われわれは、資本主義社会の人々より、持ち物も写真も少ない。だからこそ、生きているうちに意識に焼き付ける一つひとつのものが大切なんです。 ――もし北朝鮮で日本のアニメが解禁された場合、『星矢』が受け入れられる可能性はあるでしょうか? 趙さん 人それぞれでしょうけど、いま『星矢』を見ても、理解できる人民は少ないと思います。大ざっぱに言うと、特に舶来のものに対する受け止め方を共有するには、経済が平均的に底上げされる必要があると思います。それは、どの国でも同じだと思いますが……。 ――最近の日本のアニメで、知っているものはありますか? 趙さん 友達の影響で『東京喰種(トーキョーグール)』を見ました。テーマは複雑だけど、世界観は単純ですね。人間と、人間を食らう側で、もう設定が明らかですよね。 ――『東京喰種』は体を食うことで魂も食らうという、宗教的カニバリズムが根底にあるといわれています。単純な食欲のほかに、愛するがゆえに食らうという。 趙さん いずれにしろ、結局食うじゃないですか。カニバリズムの世界になると思うと、単純にぞっとしますけどね。 筆者の同行者 作品表現として、刺激があっていいのでは? 趙さん 刺激って(笑)。今の若い人は、刺激が好きなんですか? 刺激の何がいいのかわかりません。僕は、静かに音楽を聴いて過ごすのが好きですけど。 筆者の同行者 仏教は動物的本能や欲求から離脱していく過程といえますし、カニバリズムもまた動物的な欲求のひとつです。ベクトル的には、仏教と似ていませんか? 趙さん いやいや(笑)。過程が同じだからといって、結果も同じとは限らないし。その逆もしかりですよ。まあ、時間があったら研究してみましょう。ただ『東京喰種』の作者も、『星矢』をはじめとする日本の昭和の漫画群を見て育ったと思いますので、自己犠牲の精神については影響を受けたと思っています。 *** 趙さんはほかにも、宮崎駿など日本のアニメ界の重鎮やアニメーターの労働環境にも興味があるようでした。後日、仲介者づてに『聖闘士星矢30周年展』の写真を送ると、たいそう喜んでいました。 ●やす・やどろく ライター、編集者。元朝鮮青年同盟中央委員。政治や民族問題に疲れ、その狭間にある人間模様の観察に主眼を置く。しばしば3重スパイ扱いされるのが悩み。日朝和平、北朝鮮のGDP向上、南北平和統一を願う一市民。ペンネームは実家が経営していたラブホテルの屋号(※とっくに倒産)。<http://blog.livedoor.jp/yasgreen/>ノリノリで、乙女座シャカのポーズをしてくれた趙さん。その横でスカーレットニードル(蠍座の必殺技)を決める蠍座の安宿(諸事情により背景加工)
北朝鮮の『聖闘士星矢』ヲタに会ってきた!(前編)
みなさん、こんにちは。だいぶご無沙汰してしまいました。 日頃より、『聖闘士星矢』ファンであることを公言している私。拙書『実録・北の三叉路』(双葉社)のあとがきでも書いた通り、北朝鮮にも『聖闘士星矢』ファンがいるという情報を聞き、一度深く語り合ってみたいと思っていたのですが、このたびついに対面が実現しました。 6月18日からは秋葉原UDXで『聖闘士星矢生誕30周年記念展』も開催されるとあり、タイミングも最高! まさかファンが北朝鮮にまで存在するとは、原作者も東映アニメーションさんも想像もつかなかったでありましょう。 実は、北朝鮮人民のアニヲタというのは少ないながらもおりまして、海外勤務中に動画を目にしてファンになるというケースがあるようです。また13年ほど前、北朝鮮で『ドラゴンボール』が放映(吹き替え)されていたという証言もあります。年配の男女の声優2人が、すべてのキャラを演じ分けていたそうで……。(c)車田正美先生/集英社・東映アニメーション
こちらが、アニヲタ北朝鮮代表(?)の趙さん(仮名 32歳)です。北朝鮮で生まれ育ち、兵役を経て、現在は仕事の関係で中国に滞在中(諸事情により、背景加工)。 「兵役時代は、暇ができたら日本語の勉強も時々していました。わが国は先軍政治といって、兵士が軍事だけでなく、さまざまな要所で社会奉仕活動を行うのですが、幹部の息子ばかりが平壌に配属される事例が相次いだんです。地方での任務は、都市より過酷な面が多いので。そこで将軍様が『そういう差別はしないように』とのお触れを出され、改善されたことがありましたね」(趙さん) そんなバリバリの北朝鮮人民である趙さんが、以降アニヲタモードに切り替わり、ノンストップで日本のアニメと『聖闘士星矢』について語ってくれたのであります。 表現や言い回しなどは、趙さんの言葉になるべく忠実に再現しました。日本語として不自然な部分もあるかと思いますが、趙さんの熱い思いが伝わればと思います。ファン以外には理解できない表現が多々あり、また趙さん独自の解釈もありますが、何卒ご了承ください。 ――お会いできて光栄です。趙さんは日本のアニメがお好きだということで、お話を伺いにきました。特に聖闘士星矢がお好きだとか。 趙さん 日本のアニメは全部、中国で見ました。昔から国内外問わずアニメが好きだったんですが、僕は最近のものよりちょっと古いのが好きでして、『聖闘士星矢』もそのうちのひとつです。ギリシャ神話が好きで大学時代もよく研究していたので、『聖闘士星矢』には格別な思い入れがあります。何より、小宇宙(コスモ)という概念が、私にはしっくりきます。私も人体の中には小宇宙があると考えていて、それは中医学でいう「気」の概念と通ずるものがあります。 ――今日はお土産に、お好きだとおっしゃっていた乙女座のシャカの神聖衣フィギュアをお持ちしました。 趙さん うわー! うれしい! 中国ではフィギュアが売っていても、なぜかアンドロメダ瞬しか残ってないんですよ。乙女座のシャカはインド人なんですが、仏教をベースにした彼の技は本当に素晴らしい。中国語の吹き替えでは中国語で技の名前を言っているんですが、やはりオリジナルの日本語のほうがしっくりきます。シャカの技の「天舞宝輪」は、中国語の「ティエンムーパオリン」よりも「テンブホーリン」のほうが、かっこよく聞こえますよ。 ――この見た目でインド人って、おかしくないですか? 趙さん そんなこと言ったら、ほかのキャラだってそうでしょう! ――昨年出たスピンオフ『聖闘士星矢 黄金魂』も、ご覧になられたとか? 趙さん 黄金魂だけでなく、『THE LOST CANVAS 冥王神話』(※原作の前の時代を描いたスピンオフ。以下、LC)も見ましたよ。「黄金魂」では、シャカの出番があまりに少なかったと思います。しかし、原作での解釈がだいぶ発展、改善されたと思います。シャカは原作では洞察力がそれほどなく、教皇が偽物であることも見抜けず、たいして慈悲深くもないキャラクターでしたが、黄金魂ではようやく正しく描かれていました。対戦相手となった不死身の男が臨終の際、これまで虐げた者の痛みを一身に浴び苦悶するのですが、そこでシャカは彼の痛覚を剥奪することで死後の安寧を与える。これが、本来の慈悲深いシャカの姿です。 ――乙女座のシャカが大好きなんですね。 趙さん はい。日本でも12星座で誰が最強か、話したりしませんか? 僕としては、シャカが最強、これは譲れません。ほかの聖闘士は攻め一辺倒だけど、彼は攻防一体ですから。最弱? 最弱は牡牛座でしょう。牡牛座はLCでもそうだった。しかも、強い相手じゃなくて、雑魚に倒されてしまうじゃないですか。聖域十二宮編で倒された黄金聖闘士というのは結局、作者から見てそこまで重要なキャラクターではなかったんですよ。必要なキャラだけ残した。それだけです。 ――でも、性格が一番いいのは牡牛座じゃないですか? 趙さん 性格といっても、牡牛座は性格描写が豊富ではないじゃないですか。アイオリアのように、兄の件で苦労したというようなバックストーリーがないし。ファンがキャラクターについてイメージするのは自由ですが、ちょっと頭が回らないんじゃないかな、彼は……。まあ、ほかの聖闘士の道を切り開く礎にはなりましたね。恵体である点もいいと思いますし。性格が一番いいのは、牡羊座ムウだと思います。見た目もいい。あのシールを貼ったみたいなちょこんとした眉毛が、頭がよさそうに見えますよ。 人として仲良くなれないのは断然、蟹座デスマスク。彼はありえない。ただ、どうして彼が黄金聖闘士になれたのか興味が尽きない部分はありますし、黄金魂では改心したような描写もありますが、それでも他のキャラクターが魅力的なので霞んでしまいますね。 ――部門別に秀でている能力が違うから、一概には言えませんよ。パンチだけなら獅子座だし、パワーだけなら牡牛座だったり……。 趙さん いや、彼らは弱点があるでしょ。牡牛座アルデバランは居合い抜きをしたら隙ができてしまうし、獅子座アイオリアも光速拳が使えるけど、敵が光の速さを超えてきたら苦しいし、直線攻撃しかできないでしょ。しかし、シャカは四方八方に攻防一体の陣形を作るわけです。これを最強と言わないで、なんというのですか!? ただ、アイオリアは後に出てきた漫画で、ひとりでアテナエクスクラメーション(※黄金聖闘士が三位一体で放つ禁じ手の最終奥義)をやったらしいじゃないですか(※LCにて、先代の獅子座レグルスが放ったゾディアックエクスクラメーションのことを言っていると思われる)? え? それはアイオリアじゃないって? まあ、とにかく動画で見た時は、私はアイオリアだと思っていたので、全身鳥肌が立ちましたよ。僕はよく座禅を組んで瞑想するんですが、そのときに感じる高揚感と同じく、全身が震えてエネルギーがブワーっと吹き出して実に気分がよかった。そんなアニメは星矢だけです。『ドラゴンボール』も若干、その傾向がありますが、あれは大声を上げるのがどうも苦手で。「オアアアアアアアアー!」とか、1カ月くらい便秘してたのかと。 ――黄金聖闘士で誰が最強であるかは、星矢ファンの間で長年論争になっていますが、論争自体が無意味なのではないかと。一応、全員互角という設定になっていますし、勝敗が決まるのはジャンケンの組み合わせみたいなものですから。 趙さん 無意味ではありませんよ。なぜなら、黄金で誰が最強であるかは、論点や視点が無限にある。たとえば最近、中国で言われているのは、アテナエクスクラメーションで中央の人間が最強だという説。だって、原理としてはそうでなければならないでしょ。黄金魂では童虎でしたね。作家が考える最強の人物がセンターなんですよ、きっと。聖闘士星矢Ωでは紫龍がセンターだったし。 ――作家が、解釈の余地をファンに与えているということですね。 趙さん そうです! 読者にイマジネーションの余地を与えてくれたからこそ、こんなに長く世界的に人気が続いているんだと思います。私も、『星矢』のキャラクターと世界観に関しては時間が許す限り、ずっと語ることができますよ。たとえば魚座アフロディーテも、彼は同性愛的なものを暗示していると思います。顔は紛れもなく女だし、技も女っぽいのに体は男。あと、彼には愛する女性がいない。これは作者が、同性愛者を子どもに見せるにはあまりによろしくないから、あえてそこで留めておいたのだと思っています。 ――現在、原作者の車田正美先生は指の骨に問題があり、手術が必要な状態だということですが、あえて手術はせず描き続けたいとおっしゃっているようです。 趙さん それは素晴らしい、芸術家の鑑です。ただ、お体は心配です。 (後編に続く) *** 次回は、聖闘士星矢の世界観と北朝鮮の政治思想は相入れるのかについて語って頂きます。 ●やす・やどろく ライター、編集者。元朝鮮青年同盟中央委員。政治や民族問題に疲れ、その狭間にある人間模様の観察に主眼を置く。しばしば3重スパイ扱いされるのが悩み。日朝和平、北朝鮮のGDP向上、南北平和統一を願う一市民。ペンネームは実家が経営していたラブホテルの屋号(※とっくに倒産)。<http://blog.livedoor.jp/yasgreen/>
いい年した未婚女が北朝鮮に行くと、こうなる
こんにちは。今回は結婚の話です。 日本では30年前と比べ、生涯未婚率が上昇しているとのことで、私も例に漏れず、未婚クラスタの一員でございます。 編集・ライターという不安定かつカタギではない職業で、さらに30代未婚と「崖っぷち」な私でありますが、北の人からすると崖っぷちどころかほぼ終了している存在に等しいようで、訪朝時には行く先々で赤の他人からこのような言葉を投げかけられるのであります。 「結婚しないのか?」 「なぜ結婚しないんだ?」 「結婚もしないで、いつまでそんなことやってるんだ?」 「北朝鮮に来る暇があったら、結婚すればいいのに」と言われたときはさすがに笑ってしまいましたが、それほどヤバいと思われているのでしょう。 なぜ、ここまで責められるのか? 北朝鮮の女性の初婚年齢は20代前半~後半がほとんどで、相手がいなくても周囲が見合いをさせるなどして、なんとか結婚させるのが一般的なようです。よって、生涯未婚率は1%にも満たない(高麗ホテルのバーテンダー談)のではないでしょうか。なので、30歳以上で未婚でいるなんて、北朝鮮的にはあり得ないことなのです。 平壌ホテルの売店の女性販売員(当時29歳)は「私なんてもうダメ。こんな年じゃ、誰ももらってくれないかも。どうしよう」とぼやいておりました。29歳というと、確かに焦りだす年齢ではありますが、北では深刻さの度合いが増すのでしょう。 ちなみに実態はどうか知りませんが、若い女性に好みのタイプを聞いたら、テンプレのように「情熱的な人」と答えるので、斜に構えてる系の男子はモテないようです。 無論、常に行動を共にしていた、私のブログや拙著『実録・北の三叉路』(双葉社)でもおなじみ、ヤンキーヘアの女性案内員・鄭さんからも、連日のようにこの問題でチクチク言われるのでありました。 ついにキレた私は「いいじゃないですか、もう。ほっといて下さいよ!」と声を荒げましたが、「結婚は人間の義務なのよ」と人間論にまで話のレベルを吊り上げられ、閉口。鄭さんの同僚にも50代で未婚の女性がいたらしく、「理想が高いからそうなるのよ。妥協しないから売れ残るんだわ」と批判していました。そんな鄭さんも、30歳まで男性との交際経験がないまま見合い結婚しましたが、うまくいっているようでした。 極めつきは親族。 「お前の年じゃ、もうバツイチ子持ちの50代男の後妻になるしかないけど、頑張りなよ」 励ましになってないよ! さらには、言うにこと欠いて「もはや外国人で、いや日本人でいいじゃん」とまで。もちろん、相手の国籍はまったく問わないですが、北朝鮮の人がこう言うとは意表を突かれました。 このように、いい年こいた独身女性が訪朝する際は覚悟が必要になります。まあ、めったにそんな物好きはいないと思われますが……。 そして、連日におよぶ未婚ハラスメントを耐え抜き、迎えた帰国間際。ようやく解放される……と思いきや、親族と案内員から、さらなるダメ押しが。 「次に来る時は、既婚者になってから来いよ」 そんなわけで、結婚しないと次回訪朝は厳しいようなので、誰でもいいので結婚してくれませんかね。偽装でもOK(※ただしイケメンに限る)。セールスポイントは聞き上手、安くていい品を見つけるのがうまい、退屈させない、の3点です。同性パートナーシップでも構いませんが、渋谷区在住ではないので無理です。 ●やす・やどろく ライター、編集者。元朝鮮青年同盟中央委員。政治や民族問題に疲れ、その狭間にある人間模様の観察に主眼を置く。しばしば3重スパイ扱いされるのが悩み。日朝和平、北朝鮮のGDP向上、南北平和統一を願う一市民。ペンネームは実家が経営していたラブホテルの屋号(※とっくに倒産)。<http://blog.livedoor.jp/yasgreen/>平壌ホテルの販売員と。朝鮮では行き遅れ独女のことを「老処女」と呼びますが、「老処女同士、頑張りましょ」と、謎の励まし合いをしたものです。あれから数年。無事、彼女が嫁入りできたことを祈ります。
いい年した未婚女が北朝鮮に行くと、こうなる
こんにちは。今回は結婚の話です。 日本では30年前と比べ、生涯未婚率が上昇しているとのことで、私も例に漏れず、未婚クラスタの一員でございます。 編集・ライターという不安定かつカタギではない職業で、さらに30代未婚と「崖っぷち」な私でありますが、北の人からすると崖っぷちどころかほぼ終了している存在に等しいようで、訪朝時には行く先々で赤の他人からこのような言葉を投げかけられるのであります。 「結婚しないのか?」 「なぜ結婚しないんだ?」 「結婚もしないで、いつまでそんなことやってるんだ?」 「北朝鮮に来る暇があったら、結婚すればいいのに」と言われたときはさすがに笑ってしまいましたが、それほどヤバいと思われているのでしょう。 なぜ、ここまで責められるのか? 北朝鮮の女性の初婚年齢は20代前半~後半がほとんどで、相手がいなくても周囲が見合いをさせるなどして、なんとか結婚させるのが一般的なようです。よって、生涯未婚率は1%にも満たない(高麗ホテルのバーテンダー談)のではないでしょうか。なので、30歳以上で未婚でいるなんて、北朝鮮的にはあり得ないことなのです。 平壌ホテルの売店の女性販売員(当時29歳)は「私なんてもうダメ。こんな年じゃ、誰ももらってくれないかも。どうしよう」とぼやいておりました。29歳というと、確かに焦りだす年齢ではありますが、北では深刻さの度合いが増すのでしょう。 ちなみに実態はどうか知りませんが、若い女性に好みのタイプを聞いたら、テンプレのように「情熱的な人」と答えるので、斜に構えてる系の男子はモテないようです。 無論、常に行動を共にしていた、私のブログや拙著『実録・北の三叉路』(双葉社)でもおなじみ、ヤンキーヘアの女性案内員・鄭さんからも、連日のようにこの問題でチクチク言われるのでありました。 ついにキレた私は「いいじゃないですか、もう。ほっといて下さいよ!」と声を荒げましたが、「結婚は人間の義務なのよ」と人間論にまで話のレベルを吊り上げられ、閉口。鄭さんの同僚にも50代で未婚の女性がいたらしく、「理想が高いからそうなるのよ。妥協しないから売れ残るんだわ」と批判していました。そんな鄭さんも、30歳まで男性との交際経験がないまま見合い結婚しましたが、うまくいっているようでした。 極めつきは親族。 「お前の年じゃ、もうバツイチ子持ちの50代男の後妻になるしかないけど、頑張りなよ」 励ましになってないよ! さらには、言うにこと欠いて「もはや外国人で、いや日本人でいいじゃん」とまで。もちろん、相手の国籍はまったく問わないですが、北朝鮮の人がこう言うとは意表を突かれました。 このように、いい年こいた独身女性が訪朝する際は覚悟が必要になります。まあ、めったにそんな物好きはいないと思われますが……。 そして、連日におよぶ未婚ハラスメントを耐え抜き、迎えた帰国間際。ようやく解放される……と思いきや、親族と案内員から、さらなるダメ押しが。 「次に来る時は、既婚者になってから来いよ」 そんなわけで、結婚しないと次回訪朝は厳しいようなので、誰でもいいので結婚してくれませんかね。偽装でもOK(※ただしイケメンに限る)。セールスポイントは聞き上手、安くていい品を見つけるのがうまい、退屈させない、の3点です。同性パートナーシップでも構いませんが、渋谷区在住ではないので無理です。 ●やす・やどろく ライター、編集者。元朝鮮青年同盟中央委員。政治や民族問題に疲れ、その狭間にある人間模様の観察に主眼を置く。しばしば3重スパイ扱いされるのが悩み。日朝和平、北朝鮮のGDP向上、南北平和統一を願う一市民。ペンネームは実家が経営していたラブホテルの屋号(※とっくに倒産)。<http://blog.livedoor.jp/yasgreen/>平壌ホテルの販売員と。朝鮮では行き遅れ独女のことを「老処女」と呼びますが、「老処女同士、頑張りましょ」と、謎の励まし合いをしたものです。あれから数年。無事、彼女が嫁入りできたことを祈ります。
衝撃! 高麗ホテルでショートケーキを注文したら……
今でこそ、北朝鮮都市部のレストランでは先進国に劣らないレベルの食事ができるようになりましたが、10年以上前はメニュー上の品ぞろえと実情は大きく異なっていました。 2001年ごろに訪朝した時のことです。平壌市内の日本料理店でトンカツを注文したものの、「味」がまったくしない。海外で食べる和食といえば、どこもこんなものですが、せめて口直しにと、デザートを食べに行くことにしました。 向かったのは、宿泊中の高麗ホテル最上階のレストラン。メニューには、ドリンクをはじめ、チヂミなどの軽食からステーキまである中、我々4人中3人は無難にアイスクリームを選びましたが、残る1人は「ショートケーキ」を注文しました。まだまだ北の食糧事情は十分とはいえなかった当時、ケーキといえど実物があるのか疑わしい面もありましたが、本人は「どうしてもケーキが食べたい」と譲りませんでした。 ちなみに、北のアイスは20年以上前から、訪朝者の間で「北はアイスと冷麺だけはうまい」といわれるほどの名物。人気商品だけに作り置きしてあるのか、アイスはものの数分で出てきましたが、ケーキだけはいつまでたっても来ない。従業員を呼び止め、「まだですか?」と聞いても、無愛想にあしらわれるばかり。それから半刻後、ついぞ従業員が白い布をかけた銀盆を掲げて、早足で私たちのテーブルへ向かってきました。そのただならぬ様子に、一体どんなケーキが来るのかと見守っていると……。 従業員「チャーヨ!(ほらよ)」 従業員が銀盆から白布を取り、テーブルにスパーンと勢いよく置いたものはこちら。
我々が高麗ホテル1階の売店で大量に買い込んでは、部屋で夜な夜なかじっていた「ヤンヤンつけボー」(明治製菓・日本円で約100円)でした。 いろいろと言いたいところをあえてのみ込み、従業員にやんわりと問いただしました。 我々「すいません、これってケーキですか?」 従業員「ケーキですが?」 我々「あ、はい、わかりました」 それ以上追及せず、封を開け、無表情でヤンヤンを食べ始める友人。まさか本当にケーキを注文する客がいるとは思わず、1階の売店に出向いてそれらしきものを探した結果、ヤンヤンを調達したのでしょうか。普通に「品切れです」と言えばいいものを……。さらに、お会計では日本円で約300円も取られ、二重の衝撃を受けたのでした。ちなみに、アイスクリームは50円でした。 しかし、個人的には北朝鮮のこうした斜め上、いや、がむしゃらなホスピタリティは嫌いではありません。 最近、初めて訪朝するという人が周りに増えて、いろいろと相談を受けるのですが、北の観光事業従事者の仕事熱心さを語ることで、その不安を払拭してあげているつもりです。 今回はヨタ話になってしまいましたが、現在は品数も豊富で、日本食から洋食までまんべんなく楽しめるようになったようです。 ●やす・やどろく ライター、編集者。元朝鮮青年同盟中央委員。政治や民族問題に疲れ、その狭間にある人間模様の観察に主眼を置く。しばしば3重スパイ扱いされるのが悩み。日朝和平、北朝鮮のGDP向上、南北平和統一を願う一市民。ペンネームは実家が経営していたラブホテルの屋号(※とっくに倒産)。<http://blog.livedoor.jp/yasgreen/>








