近く日本にも上陸? 中国人が女子大生の健康な卵子を“越境”爆買い中!

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 一人っ子政策のもとで少子高齢化が進んだ中国が、二人っ子政策へとかじを切って1年余り。第二子出産ブームも報じられているが、ちまたでひそかに流行しているのが代理母ビジネスだ。  そんな中、香港が中国人たちの代理母需要の受け皿となっていることを、現地メディア「東網」(2月3日付)が報じた。  それによるとここ数年、香港のインターネット上では代理母を募集する求人広告が急増。中には代理母への報酬として128万元(約2,050万円)を保証する業者まで現れ、一部の女子大生たちに魅力的な高収入バイトとして注目されているという。
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昨年、中国中央電視台が潜入取材した、広東省の違法代理母業者。登録している「代理母」たちの中には、女子高生も
 メディアの取材に答えたある業者によると、契約から受精、出産まで段階的に分割で報酬を支払うのが一般的なのだという。この業者の場合、代理母の募集に女性から応募があった場合、最初の契約時点で20万元(約320万円)を、その後受精卵が着床した時点で20万元、妊娠5カ月目で20万元、7カ月目で15万元(約240万円)、出産した時点で残りの53元(約846円)を支払うシステムで、合計128万元の報酬を保証。すでに、女子大生などの若い女性を中心に数千人の女性から応募があったという。  このようなビジネスが香港で成長している背景には、中国国内の法律が関係しているという。中国で2001年に施行された「人類補助生殖技術管理弁法」では、卵子提供や代理出産が原則禁止となっている。そこで、代理出産が合法で医療水準の高い香港が利用されているというのだ。  しかし中国では約1,500万組の夫婦が不妊症に悩んでいるといわれており、香港だけではさばききれそうもない。そこで目下、医療ツーリズムを売り込み中の日本へ不妊治療に訪れる中国人も増えるかもしれない。そうなれば、日本人女性の卵子が爆買いされることになる!? (文=青山大樹)

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 一人っ子政策のもとで少子高齢化が進んだ中国が、二人っ子政策へとかじを切って1年余り。第二子出産ブームも報じられているが、ちまたでひそかに流行しているのが代理母ビジネスだ。  そんな中、香港が中国人たちの代理母需要の受け皿となっていることを、現地メディア「東網」(2月3日付)が報じた。  それによるとここ数年、香港のインターネット上では代理母を募集する求人広告が急増。中には代理母への報酬として128万元(約2,050万円)を保証する業者まで現れ、一部の女子大生たちに魅力的な高収入バイトとして注目されているという。
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昨年、中国中央電視台が潜入取材した、広東省の違法代理母業者。登録している「代理母」たちの中には、女子高生も
 メディアの取材に答えたある業者によると、契約から受精、出産まで段階的に分割で報酬を支払うのが一般的なのだという。この業者の場合、代理母の募集に女性から応募があった場合、最初の契約時点で20万元(約320万円)を、その後受精卵が着床した時点で20万元、妊娠5カ月目で20万元、7カ月目で15万元(約240万円)、出産した時点で残りの53元(約846円)を支払うシステムで、合計128万元の報酬を保証。すでに、女子大生などの若い女性を中心に数千人の女性から応募があったという。  このようなビジネスが香港で成長している背景には、中国国内の法律が関係しているという。中国で2001年に施行された「人類補助生殖技術管理弁法」では、卵子提供や代理出産が原則禁止となっている。そこで、代理出産が合法で医療水準の高い香港が利用されているというのだ。  しかし中国では約1,500万組の夫婦が不妊症に悩んでいるといわれており、香港だけではさばききれそうもない。そこで目下、医療ツーリズムを売り込み中の日本へ不妊治療に訪れる中国人も増えるかもしれない。そうなれば、日本人女性の卵子が爆買いされることになる!? (文=青山大樹)

腐っても日本製!? 香港で大量廃棄された期限切れ「ジャガビー」に市民が殺到

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ゴミ収集場の前に置かれた、スナック菓子のパレット。「ご自由にお持ちください」と言っているかのようだ
 2月4日の朝、香港西部の屯門にあるゴミ収集場で、多くの香港市民が廃棄されたゴミに群がって争奪戦を巻き起こした。普段は人があまり寄り付かない場所にもかかわらず、この騒ぎ。いったい何が起こったのか?  そこに捨てられていたのは、期限切れとなった日本製スナック菓子「ジャガビー」。しかも、梱包されてパレットに載せられたまま大量に廃棄されていたため、それを聞きつけた市民たちが殺到、争奪戦を繰り広げたというわけだ。
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賞味期限から、たった1週間しか過ぎていない。しかも、表示がすべて日本語なので、日本製のようだ
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“ゴミ”に群がって運び出す人々。子どもたちもうれしそうだ
 彼らは期限切れなどまったく気にしていないようで、中には早速箱を開けて味見をし、「ハオチー(おいしい)!」と言って品質に問題がないことを確かめると、手押し車で12ダース入りのダンボールを10数箱も持って帰る人がいたほど。
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中にはトラックで来て、パレットごと持って帰るツワモノも
 メディアの取材に答えたトウさんという男性は、「こういった期限切れ間もない食品を仕入れて、安値で売るところもある。それに比べたら、こうやって箱ごと置いてくれるなんて良心的だし、社会貢献にもなるからいいじゃないか」と、思わぬ贈り物に喜んでいた。  香港在住の日本人駐在員は言う。 「香港では普通に日本の食品が手に入りますが、中でもインスタントラーメンとスナック菓子は、香港人向けの味付けにした商品が売り出されることもあります。今回どうしてこれだけの量の日本製スナック菓子が期限切れで廃棄されることになったのかはわかりませんが、“消費期限”ではなく“賞味期限”が少し過ぎた程度。陸からやってくる、安全性も定かでない中国食品に囲まれて生活している香港人なら『モーマンタイ(問題ない)』と言うでしょう」    腐っても日本製、というわけか……。 (文=佐久間賢三)

腐っても日本製!? 香港で大量廃棄された期限切れ「ジャガビー」に市民が殺到

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ゴミ収集場の前に置かれた、スナック菓子のパレット。「ご自由にお持ちください」と言っているかのようだ
 2月4日の朝、香港西部の屯門にあるゴミ収集場で、多くの香港市民が廃棄されたゴミに群がって争奪戦を巻き起こした。普段は人があまり寄り付かない場所にもかかわらず、この騒ぎ。いったい何が起こったのか?  そこに捨てられていたのは、期限切れとなった日本製スナック菓子「ジャガビー」。しかも、梱包されてパレットに載せられたまま大量に廃棄されていたため、それを聞きつけた市民たちが殺到、争奪戦を繰り広げたというわけだ。
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賞味期限から、たった1週間しか過ぎていない。しかも、表示がすべて日本語なので、日本製のようだ
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“ゴミ”に群がって運び出す人々。子どもたちもうれしそうだ
 彼らは期限切れなどまったく気にしていないようで、中には早速箱を開けて味見をし、「ハオチー(おいしい)!」と言って品質に問題がないことを確かめると、手押し車で12ダース入りのダンボールを10数箱も持って帰る人がいたほど。
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中にはトラックで来て、パレットごと持って帰るツワモノも
 メディアの取材に答えたトウさんという男性は、「こういった期限切れ間もない食品を仕入れて、安値で売るところもある。それに比べたら、こうやって箱ごと置いてくれるなんて良心的だし、社会貢献にもなるからいいじゃないか」と、思わぬ贈り物に喜んでいた。  香港在住の日本人駐在員は言う。 「香港では普通に日本の食品が手に入りますが、中でもインスタントラーメンとスナック菓子は、香港人向けの味付けにした商品が売り出されることもあります。今回どうしてこれだけの量の日本製スナック菓子が期限切れで廃棄されることになったのかはわかりませんが、“消費期限”ではなく“賞味期限”が少し過ぎた程度。陸からやってくる、安全性も定かでない中国食品に囲まれて生活している香港人なら『モーマンタイ(問題ない)』と言うでしょう」    腐っても日本製、というわけか……。 (文=佐久間賢三)

中国人による爆買い衰退の影響か……香港「世界最大級」のスマホ市場が“シャッター通り”に

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先達広場
 ここ10年弱の間に爆発的に普及したスマートフォンは、人類の生活を一変させたと言っても過言ではない。しかし一方で、世界のスマホ市場は成熟期に入りつつある。  2008年以降、世界のスマホ出荷台数の伸び率は、2桁台をキープしてきた。ところが、米調査会社IDCの最新の予想によれば、16年は前年比1.6%増にとどまり、スマホ市場規模は、ほぼ横ばいとなる見込みだ。  そんな中、世界のスマホ普及率向上に大きく貢献してきた香港の先達広場が、斜陽を迎えている。
shutter02
シャッター通りと化した先達広場の2階
shutter03
「テナント募集」の張り紙も虚しい
先達広場とは香港の下町エリア、旺角にある雑居ビルの名前である。このビルの1~2階部分には、数坪の広さのスマホショップが100軒以上ひしめき合い、世界中から仕入れられた新品、または中古品が販売されていた。その安さと品揃えの豊富さで、地元香港人はもとより、中国大陸から買い付け業者も連日のように押し寄せ、世界最大級のスマホ市場としてにぎわいを見せていた。特に新型iPhoneの発売直後には、店の中を一巡することも困難なほどの混雑ぶりだったのだ。  ところが、iPhone 7/7 Plus発売から約1カ月がたったばかりの先達市場では、そんな状況は一変していた。  筆者が訪れたのは土曜日の昼間だったというのに、1階も客の姿はまばら。2階は、シャッターの降りている店舗が目立った。隣り合う5軒ほどのすべての店舗が閉鎖され、シャッター通りと化している一画もあるほどだった。固く閉ざされたシャッターには、それぞれ不動産業者による「テナント募集」の張り紙が貼られてあった。
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2015年9月に、iPhone 6s/6s Plusが発売された直後の先達広場
 先達広場の衰退の原因について、同ビル2階のスマホアクセサリーショップの店員は、「中国の税関のチェックが厳しくなったことが原因」と指摘する。  海外製品や、家電製品の輸入・持ち込みに30%の関税が課される中国に対し、香港では関税がゼロ。この差を利用し、香港で仕入れたスマホを税関申告せずに中国に持ち込めば、関税分、安くスマホを手に入れることができる。  ところが、この店員によると「香港から陸路で中国深セン市に入境する際には、税関による手荷物のX線検査や開封が強化され、申告漏れに対しては厳しい罰則が適用されるようになった」というのだ。  つまり、税関無申告でスマホを持ち込むリスクが高まったことから、先達市場で複数のスマホを買い込む中国からの業者や個人が減少したというわけだ。  先達広場から中国人が遠のいたことについて別の背景を指摘するのは、中国事情に詳しいフリーライターの吉井透氏だ。 「iPhone 7/7 Plusからは、中国もアップルの第一次販売国になり、普通に手に入るようになった。すると、iPhoneに対するプレミア感が失われ、中国人のiPhone離れが広がっている。今ではシャオミをはじめ、国産スマホの性能も向上していますし」  中国人に背を向けられた途端、シャッター通りと化してしまった先達広場。これは、爆買い頼みの、日本のインバウンド業界の未来を暗示しているのかもしれない……。 (文=中山祐介)

中国人による爆買い衰退の影響か……香港「世界最大級」のスマホ市場が“シャッター通り”に

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先達広場
 ここ10年弱の間に爆発的に普及したスマートフォンは、人類の生活を一変させたと言っても過言ではない。しかし一方で、世界のスマホ市場は成熟期に入りつつある。  2008年以降、世界のスマホ出荷台数の伸び率は、2桁台をキープしてきた。ところが、米調査会社IDCの最新の予想によれば、16年は前年比1.6%増にとどまり、スマホ市場規模は、ほぼ横ばいとなる見込みだ。  そんな中、世界のスマホ普及率向上に大きく貢献してきた香港の先達広場が、斜陽を迎えている。
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シャッター通りと化した先達広場の2階
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「テナント募集」の張り紙も虚しい
先達広場とは香港の下町エリア、旺角にある雑居ビルの名前である。このビルの1~2階部分には、数坪の広さのスマホショップが100軒以上ひしめき合い、世界中から仕入れられた新品、または中古品が販売されていた。その安さと品揃えの豊富さで、地元香港人はもとより、中国大陸から買い付け業者も連日のように押し寄せ、世界最大級のスマホ市場としてにぎわいを見せていた。特に新型iPhoneの発売直後には、店の中を一巡することも困難なほどの混雑ぶりだったのだ。  ところが、iPhone 7/7 Plus発売から約1カ月がたったばかりの先達市場では、そんな状況は一変していた。  筆者が訪れたのは土曜日の昼間だったというのに、1階も客の姿はまばら。2階は、シャッターの降りている店舗が目立った。隣り合う5軒ほどのすべての店舗が閉鎖され、シャッター通りと化している一画もあるほどだった。固く閉ざされたシャッターには、それぞれ不動産業者による「テナント募集」の張り紙が貼られてあった。
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2015年9月に、iPhone 6s/6s Plusが発売された直後の先達広場
 先達広場の衰退の原因について、同ビル2階のスマホアクセサリーショップの店員は、「中国の税関のチェックが厳しくなったことが原因」と指摘する。  海外製品や、家電製品の輸入・持ち込みに30%の関税が課される中国に対し、香港では関税がゼロ。この差を利用し、香港で仕入れたスマホを税関申告せずに中国に持ち込めば、関税分、安くスマホを手に入れることができる。  ところが、この店員によると「香港から陸路で中国深セン市に入境する際には、税関による手荷物のX線検査や開封が強化され、申告漏れに対しては厳しい罰則が適用されるようになった」というのだ。  つまり、税関無申告でスマホを持ち込むリスクが高まったことから、先達市場で複数のスマホを買い込む中国からの業者や個人が減少したというわけだ。  先達広場から中国人が遠のいたことについて別の背景を指摘するのは、中国事情に詳しいフリーライターの吉井透氏だ。 「iPhone 7/7 Plusからは、中国もアップルの第一次販売国になり、普通に手に入るようになった。すると、iPhoneに対するプレミア感が失われ、中国人のiPhone離れが広がっている。今ではシャオミをはじめ、国産スマホの性能も向上していますし」  中国人に背を向けられた途端、シャッター通りと化してしまった先達広場。これは、爆買い頼みの、日本のインバウンド業界の未来を暗示しているのかもしれない……。 (文=中山祐介)

あれ……ブスがいない! 香港で美女ぞろい「ミス上海蟹」コンテスト開催中

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香港の上海蟹専門店のFacebookに掲載された、「ミス上海蟹」コンテストのお知らせ
 秋といえば、中国では上海蟹の季節だ。どこのレストランでも「季節のメニュー」として大々的に宣伝し、街中では手足を縛られた生きたままの上海蟹が、冷蔵庫のようなケースに入れられて店頭にズラりと並ぶ。  そんな中、香港の上海蟹専門店が販売促進のキャンペーンとして、「ミス上海蟹」コンテストを開催。同店のFacebook上で投票を受け付けている。「ミス上海蟹」という字面だけを見ると、またブス……いや、凡庸なルックスの女性だらけのように思えるが……。  しかし、フタを開けてびっくり! 香港のミスコンにしては珍しく、意外にも美人ぞろいなのだ。候補者の女性は6人で、自薦なのか、それとも専門のモデルを雇っているのか、どの女性もルックスはピカイチだ。
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1人目はOphelia Soさん。モデルや歌手をしていて、ミス香港の予選も通過したことがあるそう
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2人目はIrina Tangさん。こちらも、モデルをしているようだ
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3人目はWayii Chengさん。彼女もモデルさん
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4人目はYoki Tongさん。彼女は、テレビ番組の司会などもしている
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5人目はSudi Wongさん。やはりモデルで、モーターショーなどの常連だ
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6人目はAlia Cheungさん。彼女も、やはりモデルのようだ
 投票者はこの店のFacebookページに「いいね!」するかページをシェアして、どの女性がミス上海蟹に選ばれるかを予想し、その番号をコメント欄に入力。11月19日に発表される結果により、予想が当たった人の中から抽選で5人が、75分間上海蟹食べ放題のイベントに参加できることになっている。  すでに1,300人を超える人たちから「いいね!」が押されており、投票締め切りの11月13日までにはまだ間があるので、もっと多くの「いいね!」が集まるものと思われるが、投票のコメントをぱっと見る限りでは、今のところ1番、3番、6番の女性に人気が集まっているようだ。  まあ、誰が選ばれたからといってどうなるものでもないが、上海蟹のシーズンを盛り上げるのに一役買っていることは間違いない。 (文=佐久間賢三)

環境汚染、食品不正、言論弾圧……“中国化”した香港の10年後はこうなる? 風刺映画『十年』が大ヒットのワケ

YouTube『Film Ten Years』より
 こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。  先日、『十年』という香港アカデミー賞最優秀作品に輝いた映画を鑑賞する機会をいただきました。この映画は、「中国共産党の影響が強まった2025年の香港」をテーマにした5人の監督によるオムニバス作品で、昨年12月17日に封切られた当初は単館上映だったのですが、口コミで評判が瞬く間に広がり、香港内では『スター・ウォーズ エピソード7/フォースの覚醒』を超える大ヒットを記録しました。 『十年』の作中では、環境汚染、食品不正、言論弾圧など、香港が中共政府による影響を受けているさまが描かれており、高齢女性が香港政府に抗議するために灯油を飲んで、焼身自殺するなど、中国のチベット支配に対するメタファーも盛り込まれているため、僕は鑑賞時に強い衝撃を受けました。  この作品で描かれた5つのエピソードの中で特に印象に残ったのは、第1話と第5話でした。まず第1話は、2人の香港マフィアの構成員を主人公としたもので、フィルム・ノワール(1940~50年代に製作されたアメリカのギャング映画)を意識してか、モノクロ作品となっています。物語のあらすじは、中共政府と癒着した架空の政党「金民党」が、中共政府が推進する「国家安全法」を制定するためにマフィアを利用するというものです。金民党という政党名は、中国の拝金体質を揶揄しているのでしょう。  物語のクライマックス、金民党の議員が演説を行う最中、2人の構成員が乱入し、議員に向けて発砲するのですが、自作自演で、結果的に金民党の支持率は上昇し、国家安全法制が制定されます。この事件は「外国勢力の仕業」だと見せかけられるのですが、これは現実の香港の反中デモ「雨傘革命」に対する中共政府の見解と同じものです。物語では、主人公のひとりが東南アジア系の青年と設定されていました。  第5話は、鶏卵の卸売業を営む男の物語です。作中の香港では中国産の卵を販売することが義務付けられているのですが、男は不衛生で品質が悪い卵を売ることを嫌い、香港産の卵のみを売り続けます。しかし、政府の圧力により香港の養鶏業は次第に追い詰められ、次々と台湾に移転しているというのが物語の設定です。  男の息子は「少年軍」という政府組織に所属しており、彼が父親の行為を摘発するか否かが物語の主題となっているのですが、この組織は文化大革命時の「紅衛兵」(中共政府により思想統制された市民の総称)がモデルとなっています。物語中、少年軍に所属する子どもたちは毎日放課後に洗脳教育を受けており、街中をパトロールして政府に対する違法行為を摘発します。これは文革時の中共政府による思想統制を、ほぼそのまま再現したものです。さらに、少年軍の任務は彼らの保護者にも口外しないという作中設定があるのですが、これは中共政府に反発したと見なした人物は、たとえ親兄弟でも容赦なく粛清した紅衛兵たちの思想を風刺したものです。  物語中、少年軍メンバーたちは毎日書店に立ち寄り、あらゆる出版物を検閲します。そして少しでも反政府的な箇所があると判断されたものは、ただちに彼らが通学する学校に報告されます。書店には漫画『進撃の巨人』のポスターが貼ってあるのですが、これは物語中の香港では、「巨人(中共政府)に抵抗する人間(香港人)」という意味で、同作品が検閲の対象になっているということを隠喩しているのかもしれません。物語の最後、男の息子が「バカじゃないの? 『ドラえもん』まで規制するなんて」と皮肉めいたセリフを吐きます。これは「すべての創作物が監視、規制された世界」を表現しているのでしょう。 『十年』で描かれた香港は地獄のような悲惨な世界ですが、映画内の描写のほとんどが、中国国内では現在進行形で行われていることばかりです。今後の中共政府の影響を不安視する香港人は多く、その点が、この映画の大ヒットにつながったのです。  現行の体制が中国本土で続く限り、映画の世界が現実化することは十分にあり得ます。『十年』の第1話では、香港の議会政治がまだ継続している設定でしたが、近い将来、中共政府が香港の政治体制を廃止し、「香港自治区地方政府」として完全に支配下に置く可能性すらあるでしょう。つまり、現実の未来は、映画よりひどいものになるかもしれません。「アジアの中心」ともいわれる香港を「中国化」させないためにも、僕は一刻も早い中共政府の退陣を望みます。 
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●そん・こうぶん 中華人民共和国浙江省杭州市出身の31歳。中国の表現規制に反発するために執筆活動を続けるプロ漫画家。著書に、『中国のヤバい正体』『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)、『中国人による反中共論』(青林堂)がある。 <https://twitter.com/sun_koubun> 

違法アップロードに対抗!? 毛沢東や習近平が登場する日本のエロ漫画に、中国人もタジタジ

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 中国政府に批判的な書籍を扱っていた香港の書店関係者5人が失踪した事件。そのうち、タイで行方不明となっていた同書店筆頭株主が、「交通死亡事故の罪を償うため」として中国当局に出頭したが、大陸外にまで及ぶ中国政府の言論弾圧の恐ろしさを世界に知らしめた。  そんな中、日本初の「“禁書”間違いなし」のヤバすぎる漫画が、中華圏で話題となっている。  萌え系美少女の体をもてあそぶ中年の男たち。ここまでは成人漫画によくある設定だが、よく見ると中年の男たちは、隣国の国父・毛沢東と、現国家主席の習近平にそっくりではないか!  香港紙「明報」(1月10日付)によると、これらは、日本の漫画家ユニット「へち・真田カナ」の同人誌に登場するキャラクターだ。  日本のアニメや漫画の人気の広がりに伴い、中国のネット上には同人誌も多数アップされている。そんな中、自国の指導者に酷似したキャラクターが登場するこのアダルト作品は、大きな話題となったようだ。  中国のネット上では、「中国に対する挑戦であり侮辱と受け取れる行為」という批判や、「こんなこと描いたら存在を消されちゃうよ」と、作者の身の安全を心配する声も上がっているという。  また記事は、同ユニットは以前から、自らの作品が中国のネット上で違法アップロードや無断転載されることに対し怒りを表明していることから、故意に中国当局の検閲対象となる作品に仕上げた可能性があると指摘している。  ちなみに同ユニットは、過去にも『哨戒セヨ! 日本領尖閣諸島 ~天安門で革命を』という、政治的にデリケートなテーマを扱った作品も発表しているようだ。  日本の漫画のみならず、映像作品や音楽に至るまで、中国での知的財産権侵害は世界的問題となっているが、あえて中国当局が嫌がるアレンジを作品に施すことが、画期的な知財保護手段となるかもしれない!?

違法アップロードに対抗!? 毛沢東や習近平が登場する日本のエロ漫画に、中国人もタジタジ

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 中国政府に批判的な書籍を扱っていた香港の書店関係者5人が失踪した事件。そのうち、タイで行方不明となっていた同書店筆頭株主が、「交通死亡事故の罪を償うため」として中国当局に出頭したが、大陸外にまで及ぶ中国政府の言論弾圧の恐ろしさを世界に知らしめた。  そんな中、日本初の「“禁書”間違いなし」のヤバすぎる漫画が、中華圏で話題となっている。  萌え系美少女の体をもてあそぶ中年の男たち。ここまでは成人漫画によくある設定だが、よく見ると中年の男たちは、隣国の国父・毛沢東と、現国家主席の習近平にそっくりではないか!  香港紙「明報」(1月10日付)によると、これらは、日本の漫画家ユニット「へち・真田カナ」の同人誌に登場するキャラクターだ。  日本のアニメや漫画の人気の広がりに伴い、中国のネット上には同人誌も多数アップされている。そんな中、自国の指導者に酷似したキャラクターが登場するこのアダルト作品は、大きな話題となったようだ。  中国のネット上では、「中国に対する挑戦であり侮辱と受け取れる行為」という批判や、「こんなこと描いたら存在を消されちゃうよ」と、作者の身の安全を心配する声も上がっているという。  また記事は、同ユニットは以前から、自らの作品が中国のネット上で違法アップロードや無断転載されることに対し怒りを表明していることから、故意に中国当局の検閲対象となる作品に仕上げた可能性があると指摘している。  ちなみに同ユニットは、過去にも『哨戒セヨ! 日本領尖閣諸島 ~天安門で革命を』という、政治的にデリケートなテーマを扱った作品も発表しているようだ。  日本の漫画のみならず、映像作品や音楽に至るまで、中国での知的財産権侵害は世界的問題となっているが、あえて中国当局が嫌がるアレンジを作品に施すことが、画期的な知財保護手段となるかもしれない!?