半ば引退状態と目されていた、女優で歌手の西内まりやが、久しぶりに公の場に姿を見せた。彼女が姿を現したのは、意外にもファッションウィーク中の米・ニューヨーク。8日に開催されたブランドのコレクションのゲストとして登場したのが西内だった。 西内は今年1月期の月9ドラマ『突然ですが、明日結婚します』(フジテレビ系)に主演したものの、視聴率が“月9史上最低”となる期間平均6.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録するなど、ドラマは大コケ。すっかりモチベーションを下げてしまった西内は以後、CMを除いてメディアに露出しない時期が続いていた。同棲中とウワサされるモデルの呂敏と結婚し、芸能界からフェードアウトするのではないかとも、ささやかれていたほど。 「とりあえず、引退はないようですね。しかし、一方で西内の所属事務所は懲りてないなあ、という気もします。この期に及んで、海外ブランドのコレクションに西内をゲスト出演させて、インターナショナルに活躍しているかのごとく、“箔づけ”をしようとしているわけですからね」(芸能ライター) ローティーン向けファッション誌の専属モデルとしてデビューした西内は、「Seventeen」(集英社)専属モデル時代にはティーンのカリスマとして知られ、「10代の女子がなりたい顔」ランキングで1位になるほどの人気ぶりだった。その後、歌手や女優として活動の範囲を広げていくのだが、モデル出身らしくビジュアルもいい彼女が、事あるごとにネットで叩かれ、いつまでたってもブレークしない背景には事務所のゴリ押しがあった。 「単なるゴリ押しというだけでなく、明らかに力量不足の彼女を才能あるタレントに見せようと、事務所がゲタを履かせたことに、多くの人々が嫌悪感を抱いたんです。歌手デビューした2014年にレコード大賞の最優秀新人賞受賞を獲らせたり、西内自身が作詞・作曲したとの触れ込みで楽曲をリリースさせたりしたものの、露骨なゴリ押しぶりで失笑を買っただけでした」(同) 女優活動も同様で、前述の月9ドラマだけでなく、15年7月期の『ホテルコンシェルジュ』(TBS系)でプライム帯連ドラ初主演を務めるも、期間平均視聴率7.9%と不発。16年秋には映画初主演となる『CUTIE HONEY -TEARS-』では、原作に欠かせなかったお色気シーンが排除カットされ、中途半端に凝ったシリアスな映像が不興を買い、大コケしてしまう有り様。 「事務所としてはアーティストとして売りたかったのでしょうが、それが逆に西内の無能さを際立たせる結果となってしまいました。あれだけのビジュアルなのだから、売り出し方次第でモノになったはず。事務所の戦略ミスが、彼女を潰してしまったと言えるでしょう」(同) 事務所としてはいったん休ませることで、これまでの不人気を“ロンダリング”したつもりなのかもしれないが、西内の新たな路線が国際派アーティストだとしたら、ただの恥の上塗りである。「Motion」(SONIC GROOVE)
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SPEED・上原多香子より前から無期限休業状態だった!? “月9女優”西内まりやの現状がヤバすぎ!
SPEEDメンバーの相次ぐ不倫騒動に伴い、芸能事務所・ライジングプロダクションの後輩である女優でモデルで歌手の西内まりや(23)の現状が注目されている。 1月期の連続ドラマ『突然ですが、明日結婚します』(フジテレビ系)で、“月9”初主演を務めた西内。しかし、その後、出演CMはオンエアされているものの、本人が活動している気配はなく、事務所の公式サイトや西内のTwitterも3月で更新がストップしている。 西内といえば、ローティーン向けファッション誌の専属モデルとしてデビュー。「Seventeen」(集英社)専属モデル時代には、ティーンのカリスマとして知られ、「10代の女子がなりたい顔」ランキングで1位になるほどの人気ぶりだった。 「彼女が疲弊していったのは、2014年に歌手デビューした頃から。事務所はこの年の『レコ大』の最優秀新人賞受賞を獲らせ、ゴリ押しはさらにエスカレート。女優や歌手活動に重点を置くために、15年に『Seventeen』を卒業。結果、西内の出演作はことごとく不発に終わり、本人を潰す結果になってしまった」(芸能記者) 15年7月期の『ホテルコンシェルジュ』(TBS系)でプライム帯連ドラ初主演を務めるも、期間平均視聴率7.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と不発。16年秋には映画初主演となる『CUTIE HONEY -TEARS-』が公開されるも、大コケ。 そして、今年は『突然ですが、明日結婚します』が、“月9”史上最低となる期間平均6.7%をたたき出してしまった。 「西内の事務所は、かつて安室奈美恵やSPEED、DA PUMPら沖縄勢がブームを起こすも、徐々に失速。アイドルブーム時には莫大な広告費と共にフェアリーズを世に送り出したが、事務所がドルヲタに擦り寄らなかったため不発。そうこうしているうちに、稼ぎ頭だった国仲涼子が結婚・出産、平愛梨が結婚し、仕事をセーブ。さらに、安室まで独立してしまった。西内のゴリ押しは、そんな事務所の窮地を表していたもの。しかし、相次ぐ大コケで西内のモチベーションはダダ下がり。CM契約が切れるのを待って、同棲中とウワサされるモデルの呂敏と結婚し、このまま芸能界からフェードアウトするつもりでは?」(同) SPEEDの上原多香子同様に、無期限休業状態ともいえる西内。再びテレビに登場する日はやってくるのだろうか?
イケメンと同棲報道の西内まりや、爆死続きで号泣“仕事一筋”宣言も「年内ゴールイン」濃厚?
7月6日発売の「女性セブン」(小学館)が、西内まりやとモデル・呂敏(ろびん)の同棲を報じた。同誌は昨年8月にも、ドライブ中の車チューや夜の公園でキャッチボールを楽しむ2人の姿をスクープしていた。 「『女性セブン』によると、2人は6月末、神奈川県の家具店にてソファーや収納棚を真剣な顔つきで選んでいたようです。マスクやサングラスで変装しているものの、周囲には完全にバレバレ。その後、呂敏の自宅マンションから大量の荷物を運び出すと、西内の自宅マンションに向かったとのこと。交際1年を越えて、ついに同棲を決意したようですね」(芸能記者) 西内は本業のモデルや歌手活動だけでなく、最近は女優としても活躍。しかし、初主演映画『CUTIE HONEY -TEARS-』は衣装の露出度の低さなどに厳しい声が殺到し、大爆死。さらに、ドラマ『突然ですが、明日結婚します』(フジテレビ系)に主演したが、月9史上初の視聴率5%台を記録するなど、これまたトホホな結果に終わっている。そんな傷心の彼女を支えていたのが、呂敏だったようだ。 「2人が真剣交際なのは間違いなく、年内の結婚の可能性も十分にありそうです。しかし西内といえば、ドラマが爆死したことで、打ち上げの席上で泣きながら『私は結婚しないで、仕事を頑張ろうと思います!』と仕事一筋宣言をしていました。いまだ汚名返上できていないままですから、仕事より男に走っている姿を見て、あのときの決意はずいぶん軽かったんだな、とガッカリしましたよ」(ドラマ関係者) ひょっとすると、仕事に見切りをつけ「突然ですが、明日引退します」の展開もあるかも?
史上最低を大幅更新したフジテレビ月9『突然ですが、明日結婚します』は、何がダメだったのか
『突然ですが、明日結婚します』(フジテレビ系)の最終回。視聴率は6.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、5.0%だった第6話に次いで2番目の低さ。全話平均も6.6%と、同枠での史上最低記録を大幅に更新しました。 ところで今日、東京でも桜が開花しましたね。穏やかな気持ちで、この最終回を含めてドラマ全体を振り返ってみたいと思います。 ■flumpool・山村隆太の起用について 1月~3月に放送されたこの作品の制作発表が行われたのは、年が明けた1月8日のこと。放送は第4週の23日(月)からで、明らかに出遅れたスタートでした。フジテレビはトラブルを明らかにしていませんが、昨年末にかけて進んでいた企画が頓挫し、差し替えとして用意されたのが『突然ですが、明日結婚します』だったのです。 当然、売れっ子の俳優さんのスケジュールは埋まっています。約3カ月を拘束する連続ドラマのキャスティングは、遅くとも半年前にはオファーが始まるといいます。そんなわけで同月から海外に留学予定だったという西内まりやと、演技未経験のflumpool・山村隆太がブッキングされましたが、この山村の起用が第1の失敗だったと思います。 もちろん、ミュージシャンだからダメ、演技未経験だからダメ、というわけではありません。事実、山村と同じアミューズ所属の藤原さくらは昨年4月期の月9『ラヴソング』で本職の夏帆や菅田将暉を相手に充実した芝居合戦を見せていましたし、ピエール瀧や浜野謙太は今やバイプレイヤーとして確固たる地位を築いています。武田鉄矢や石橋凌なんて、若い世代はミュージシャンだったことすら知らないでしょう。いわずもがな、西内まりやも歌手活動をしています。 結果として、山村という人に演技の素養がなかったことがドラマの欠点になりました。相手のセリフに反応できない、顔の表情で感情を表現できない、抑揚をつけた発声ができない……もちろんこれは、山村氏の責任ではまったくありません。flumpoolは『NHK紅白歌合戦』に何度も出演し、日本武道館公演をこなすほどの一線級のバンドです。ただ、演技には向いていなかった。演技に向いていない人間を主役級に据えてしまったこと。これは100%、完全にフジテレビの落ち度です。これ以上ないほどの「妥協」だし、「いいものを作ろう」という意識の欠如だと思います。 ■原作『突然ですが、明日結婚します』について 制作に急を要した今回の月9では、当然、準備に時間が必要なオリジナル脚本を用意することはできません。通常、いくつか連ドラの企画や仮シナリオくらい準備してあるはずですが、適当なものがなかったのでしょう。人気コミック『突然ですが、明日結婚します』(小学館)が原作に選ばれました。 同コミックは、少女マンガではありません。セックスシーンがふんだんに盛り込まれた、いわゆるレディコミに分類される作品でしょう。連載誌である「プチコミック」誌のキャッチフレーズも、小学館の公式サイトによれば「オトナの恋愛コミック誌。ねえ、もっと恋しない?」というもの。明らかにティーン向けではありません。 原作ではナナリューとあすかがセックスをすることで関係性に変化が訪れますが、月9でセックスをするわけにはいきません。それどころか、セックスの匂いを完全に消さなければいけない。そういう基準が一概に悪いというわけではありませんが、原作選びの時点で「月9では描き切れない」物語を選んでしまっていたということです。 また一方で、同コミックはコメディ作品でもあります。ドラマも初期段階では、原作よりさらにコメディ寄りに作ろうとしていた意図が感じられました。原作ではイケメンだったナナリューの親友・小野さんに“冴えないデブ”である森田甘路を起用したこともそうですし、加藤諒や椿鬼奴といった、芸達者でキャラクターの立った配置にも、作品の世界観を定める上で重要な役割を背負わせていたはずです。 しかし、肝心のナナリューこと山村氏が演技ができないので、この作品はコメディにはなりえませんでした。ここにもミスマッチが発生しています。 世の中には、シリアス演技はできてもコメディができない俳優はたくさんいます。重ねて言いますが、山村氏に責任はありません。どういう順番かは知りませんが、山村氏を起用するなら起用するなりの企画選びをする必要があったということです。山村氏はずっと仏頂面で、ボソボソとしかしゃべることができない。だったら、仏頂面でボソボソとしゃべってるけど「でも、それがいい!」と思える企画を用意すべきだったのです。逆に、コメディ企画であることが先に決まっていて山村氏を起用したのなら、これ以上ないほどの「妥協」だし、「いいものを作ろう」という意識の欠如だと思います。 ■全9話の主に脚本について この原作を選んで、しかもセックスが描けないことになり、脚本家は途方に暮れたことでしょう。2人の関係性に、発展を与えることができないのです。 昨日放送された最終回のクライマックスで、ナナリューとあすかは声を揃えて「突然ですが、明日結婚します!」と宣言しました。出会って恋に落ちた2人が、いろいろあって最後に2人でこのセリフを言う。きっとそれだけは決まっていたに違いありません。あとは、時間を埋めるための空虚な会話や、山崎育三郎による空虚なセクハラ、それに高岡早紀の空虚な説教が続くばかりでした。9週にわたって、それが続くばかりでした。 第1話で、あすかがナナリューに恋をしたきっかけは、買い物中に偶然手が触れ合ったことと、前カレにフラれた傷が癒えていないときに優しくしてくれて、キャンディをくれたことだけでした。「ティーン向け」だから、それでいいという判断なのかもしれませんが、そういうきっかけで付き合い始めた2人には話すことが何もありません。ケンカとキス、ケンカとキス、ケンカとキス、「胸キュン」シーンの羅列が続き、「結婚したい」あすかと「結婚したくない」ナナリューとの価値観の衝突やすり合わせ、つまり2人の間で「結婚についての話し合い」が行われることは、ほとんどありませんでした。 そもそも、ドラマ版の高梨あすかには「こういう人と結婚したい」「こういう相手となら理想の家庭を築ける」という考え方そのものがありません。買い物中に手が触れて、なんかキャンディをくれたイケメンを好きになったから「この人と結婚したい」と思っただけなんです。「この相手となら」と、なぜあすかが思ったのか。エリートの先輩社員に対して「この相手はダメ」と、なぜ思ったのか。ナナリューのどこが好きで、なぜ結婚相手に選びたいと思ったのか。それを語らずして「結婚したい」という気持ちを理解できるわけがないんです。 ドラマの登場人物に共感できるかどうかは、その人物の価値観や人生観に共鳴できるものがあるかどうかで決まります。しかしこのドラマでは、価値観や人生観が、視聴者に提示すらされなかった。わたしはこのドラマに出てくる登場人物の誰ひとりとして、好きにも嫌いにもなりませんでした。あすかやナナリューが、このドラマ時間の以前にどんな人生を送って、どんな恋愛をしてきたかも一切想像できなかったし、「結婚します!」と宣言した2人がどんな結婚生活を送るのかも一切想像できません。爺さん婆さんになっても、カップラーメンを食ってキスをするだけの生活を送っているようにしか思えない。そのまま死んでいくとしか思えない。つまり、人間が描けていないということです。 第1話のレビュー(記事参照)で「『結婚』を語っていくドラマで“イケメンに優しくされたら、理屈抜きに好きになっちゃう”女のコが主人公というのは、これはすごく展開に不安を残す原作改変だと思った次第です」と書きましたが、その不安がものの見事に的中してしまいました。 ■で、何が言いたいの? すごくつまんなかったと言いたいんです。 この作品に「いいところ」があるとすれば、視聴率が最低に低かったことくらいです。この程度の創作物が電波に乗ってたくさんの人に届けられてしまったら、みんなテレビドラマという媒体そのものに絶望してしまうよ。 最後にもう一度、念を押しておきますが、山村氏を含むキャストに今回の失敗の責任は一切ないと思います。フジテレビさん、次からはがんばってください。 (文=どらまっ子AKIちゃん)フジテレビ系『突然ですが、明日結婚します』番組サイトより
史上最低を大幅更新したフジテレビ月9『突然ですが、明日結婚します』は、何がダメだったのか
『突然ですが、明日結婚します』(フジテレビ系)の最終回。視聴率は6.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、5.0%だった第6話に次いで2番目の低さ。全話平均も6.6%と、同枠での史上最低記録を大幅に更新しました。 ところで今日、東京でも桜が開花しましたね。穏やかな気持ちで、この最終回を含めてドラマ全体を振り返ってみたいと思います。 ■flumpool・山村隆太の起用について 1月~3月に放送されたこの作品の制作発表が行われたのは、年が明けた1月8日のこと。放送は第4週の23日(月)からで、明らかに出遅れたスタートでした。フジテレビはトラブルを明らかにしていませんが、昨年末にかけて進んでいた企画が頓挫し、差し替えとして用意されたのが『突然ですが、明日結婚します』だったのです。 当然、売れっ子の俳優さんのスケジュールは埋まっています。約3カ月を拘束する連続ドラマのキャスティングは、遅くとも半年前にはオファーが始まるといいます。そんなわけで同月から海外に留学予定だったという西内まりやと、演技未経験のflumpool・山村隆太がブッキングされましたが、この山村の起用が第1の失敗だったと思います。 もちろん、ミュージシャンだからダメ、演技未経験だからダメ、というわけではありません。事実、山村と同じアミューズ所属の藤原さくらは昨年4月期の月9『ラヴソング』で本職の夏帆や菅田将暉を相手に充実した芝居合戦を見せていましたし、ピエール瀧や浜野謙太は今やバイプレイヤーとして確固たる地位を築いています。武田鉄矢や石橋凌なんて、若い世代はミュージシャンだったことすら知らないでしょう。いわずもがな、西内まりやも歌手活動をしています。 結果として、山村という人に演技の素養がなかったことがドラマの欠点になりました。相手のセリフに反応できない、顔の表情で感情を表現できない、抑揚をつけた発声ができない……もちろんこれは、山村氏の責任ではまったくありません。flumpoolは『NHK紅白歌合戦』に何度も出演し、日本武道館公演をこなすほどの一線級のバンドです。ただ、演技には向いていなかった。演技に向いていない人間を主役級に据えてしまったこと。これは100%、完全にフジテレビの落ち度です。これ以上ないほどの「妥協」だし、「いいものを作ろう」という意識の欠如だと思います。 ■原作『突然ですが、明日結婚します』について 制作に急を要した今回の月9では、当然、準備に時間が必要なオリジナル脚本を用意することはできません。通常、いくつか連ドラの企画や仮シナリオくらい準備してあるはずですが、適当なものがなかったのでしょう。人気コミック『突然ですが、明日結婚します』(小学館)が原作に選ばれました。 同コミックは、少女マンガではありません。セックスシーンがふんだんに盛り込まれた、いわゆるレディコミに分類される作品でしょう。連載誌である「プチコミック」誌のキャッチフレーズも、小学館の公式サイトによれば「オトナの恋愛コミック誌。ねえ、もっと恋しない?」というもの。明らかにティーン向けではありません。 原作ではナナリューとあすかがセックスをすることで関係性に変化が訪れますが、月9でセックスをするわけにはいきません。それどころか、セックスの匂いを完全に消さなければいけない。そういう基準が一概に悪いというわけではありませんが、原作選びの時点で「月9では描き切れない」物語を選んでしまっていたということです。 また一方で、同コミックはコメディ作品でもあります。ドラマも初期段階では、原作よりさらにコメディ寄りに作ろうとしていた意図が感じられました。原作ではイケメンだったナナリューの親友・小野さんに“冴えないデブ”である森田甘路を起用したこともそうですし、加藤諒や椿鬼奴といった、芸達者でキャラクターの立った配置にも、作品の世界観を定める上で重要な役割を背負わせていたはずです。 しかし、肝心のナナリューこと山村氏が演技ができないので、この作品はコメディにはなりえませんでした。ここにもミスマッチが発生しています。 世の中には、シリアス演技はできてもコメディができない俳優はたくさんいます。重ねて言いますが、山村氏に責任はありません。どういう順番かは知りませんが、山村氏を起用するなら起用するなりの企画選びをする必要があったということです。山村氏はずっと仏頂面で、ボソボソとしかしゃべることができない。だったら、仏頂面でボソボソとしゃべってるけど「でも、それがいい!」と思える企画を用意すべきだったのです。逆に、コメディ企画であることが先に決まっていて山村氏を起用したのなら、これ以上ないほどの「妥協」だし、「いいものを作ろう」という意識の欠如だと思います。 ■全9話の主に脚本について この原作を選んで、しかもセックスが描けないことになり、脚本家は途方に暮れたことでしょう。2人の関係性に、発展を与えることができないのです。 昨日放送された最終回のクライマックスで、ナナリューとあすかは声を揃えて「突然ですが、明日結婚します!」と宣言しました。出会って恋に落ちた2人が、いろいろあって最後に2人でこのセリフを言う。きっとそれだけは決まっていたに違いありません。あとは、時間を埋めるための空虚な会話や、山崎育三郎による空虚なセクハラ、それに高岡早紀の空虚な説教が続くばかりでした。9週にわたって、それが続くばかりでした。 第1話で、あすかがナナリューに恋をしたきっかけは、買い物中に偶然手が触れ合ったことと、前カレにフラれた傷が癒えていないときに優しくしてくれて、キャンディをくれたことだけでした。「ティーン向け」だから、それでいいという判断なのかもしれませんが、そういうきっかけで付き合い始めた2人には話すことが何もありません。ケンカとキス、ケンカとキス、ケンカとキス、「胸キュン」シーンの羅列が続き、「結婚したい」あすかと「結婚したくない」ナナリューとの価値観の衝突やすり合わせ、つまり2人の間で「結婚についての話し合い」が行われることは、ほとんどありませんでした。 そもそも、ドラマ版の高梨あすかには「こういう人と結婚したい」「こういう相手となら理想の家庭を築ける」という考え方そのものがありません。買い物中に手が触れて、なんかキャンディをくれたイケメンを好きになったから「この人と結婚したい」と思っただけなんです。「この相手となら」と、なぜあすかが思ったのか。エリートの先輩社員に対して「この相手はダメ」と、なぜ思ったのか。ナナリューのどこが好きで、なぜ結婚相手に選びたいと思ったのか。それを語らずして「結婚したい」という気持ちを理解できるわけがないんです。 ドラマの登場人物に共感できるかどうかは、その人物の価値観や人生観に共鳴できるものがあるかどうかで決まります。しかしこのドラマでは、価値観や人生観が、視聴者に提示すらされなかった。わたしはこのドラマに出てくる登場人物の誰ひとりとして、好きにも嫌いにもなりませんでした。あすかやナナリューが、このドラマ時間の以前にどんな人生を送って、どんな恋愛をしてきたかも一切想像できなかったし、「結婚します!」と宣言した2人がどんな結婚生活を送るのかも一切想像できません。爺さん婆さんになっても、カップラーメンを食ってキスをするだけの生活を送っているようにしか思えない。そのまま死んでいくとしか思えない。つまり、人間が描けていないということです。 第1話のレビュー(記事参照)で「『結婚』を語っていくドラマで“イケメンに優しくされたら、理屈抜きに好きになっちゃう”女のコが主人公というのは、これはすごく展開に不安を残す原作改変だと思った次第です」と書きましたが、その不安がものの見事に的中してしまいました。 ■で、何が言いたいの? すごくつまんなかったと言いたいんです。 この作品に「いいところ」があるとすれば、視聴率が最低に低かったことくらいです。この程度の創作物が電波に乗ってたくさんの人に届けられてしまったら、みんなテレビドラマという媒体そのものに絶望してしまうよ。 最後にもう一度、念を押しておきますが、山村氏を含むキャストに今回の失敗の責任は一切ないと思います。フジテレビさん、次からはがんばってください。 (文=どらまっ子AKIちゃん)フジテレビ系『突然ですが、明日結婚します』番組サイトより
また予告と違う……“最低”確実な月9『突然ですが、明日結婚します』フジテレビに巣食う病巣の正体
月9枠史上最低視聴率になることがほぼ確定した『突然ですが、明日結婚します』(フジテレビ系)第8話。最終回のひとつ前ですが、視聴率は6.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と低調なまま。全話平均で7%に届かない目算となっています。 前回のレビュー(記事参照)では、予告編で本編にないセリフを捏造していたことを指摘しましたが、今回も同様の事例がありました。 高梨あすか(西内まりや)と神谷さん(山崎育三郎)が居酒屋で並んで座っているシーンで、周囲の人間が「結婚すんだっぺ?」と質問し、あすかがうれしそうに「はい♪」と答えるシーンです。実際には、「結婚すんだっぺ?」に対しては神谷さんが「高梨さんは会社の同僚だよ」と答え、あすかが「はい♪」と答えた質問は「(神谷が)東京じゃカッコつけてんでしょ?」というものでした。質問に対して、別の答えを編集でつないでいます。 これ、前回より始末が悪いです。前回の捏造は、まだ会話として成立しているセリフをつなぎ合わせて「それらしく」見えるようにミスリードしただけですが、今回の「結婚すんだっぺ?」というセリフには、まったく必然性がありません。誰も、神谷とあすかが結婚するなんて言ってないし、そんな素振りも見せていない中、唐突に画面に現れた人物が、唐突に「結婚すんだっぺ?」と言い出したのです。 つまり、予告編に「結婚すんだっぺ?」というセリフを登場させるためにネジ込まれた人物の、ネジ込まれたセリフだったということです。予告が本編を侵食している。絵に描いたような本末転倒。当然、今回も予告と違う内容が放送されることになりました。 で、今回の内容はどんなだったかというと、本当に何もありません。前回のラストで海外に左遷される可能性が出てきたナナリュー(flumpool・山村隆太)が、あすかに「別れよう」と言って、今回は「別れました」で終わりです。新しい情報としては、ナナリューの左遷先がモスクワであることと、神谷さんの故郷が栃木であることだけ。最後の数秒で、休日に神谷さんに呼び出されたあすかがおめかしして出かけていましたが、特に期待感はありません。 では1時間にわたって何が行われていたかというと、「自分の気持ちにウソをついて好きな女と別れるイケメン優しい」だとか「左遷を誰のせいにもしないイケメン爽やかで偉い」だとか「栃木弁がついつい出ちゃうエリートはいいヤツ」だとか、そういう、もう使い古されて根腐れしてそうな保守的思想に基づいたステレオタイプの、無意味な、まるでシナリオセンターの例題みたいな会話が時間を埋めていくだけでした。 なんかね、あれです。ミュージックビデオとかカラオケ映像の、音楽が入ってないやつという感じ。で、映ってる人が何か意味ありげなやり取りをしている感じ。毎週毎週、そんな感じ。いよいよ次回は最終回! えーと、冒頭の「予告と本編が違う」問題についての余談なんですが、2012年に公開された『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』という映画があります。大ヒットシリーズですし、覚えている方もいると思いますが、この映画の予告編の最後で、銃声にかぶせて青島俊作(織田裕二)が倒れ、そのシーンに「さらば、青島。」とテロップが入るカットがあるんですね。 『THE FINAL』だし、いかにも青島の殉職を想像させるカットですが、実際に劇場で見たら、青島がただ疲れてコケちゃっただけで、銃声なんて鳴ってませんでした。まあ、昔からフジテレビはそういうことをやってたという話なんですが、この『踊る』の制作トップって、今フジの社長やってる亀山千広プロデューサーですからね。あー。なんとも。 (文=どらまっ子AKIちゃん)フジテレビ系『突然ですが、明日結婚します』番組サイトより
フジテレビ月9『突然ですが、明日結婚します』が末期すぎる……予告編で“セリフ捏造”の暴挙も
低視聴率で話題のフジテレビ月9『突然ですが、明日結婚します』第7話。今回は、前回放送終了後に公開された予告動画から振り返ってみます。なぜなら今回、「あれ? 予告と違くない?」と思ったシーンがあったからです。フジテレビ系『突然ですが、明日結婚します』番組サイトより
上記が、YouTubeに公開されている第7話の予告です。非常にどうでもいい戯れの後、30秒ほどの予告があるわけですが、この中でナナリュー(flumpool・山村隆太)の深刻な表情ににかぶせて「あすか(西内まりや)のせいだからね」というセリフが流れます。 これ、徹底的に無感情無表情なナナリューの感情が、わりと露わになった印象的なセリフだったので、よく覚えていたんです。明らかにムッとしていることが伝わってきましたので、それなりにシリアスなケンカになったのかなと。 で、今回これがどういうシーンで出てきたかというと、イチャイチャ中のセリフだったんですね。2人で仲良く料理をしていて、ピーラーでニンジンの皮を剥いていたナナリューが指を切ってしまう。楽しそうに鼻歌を歌っているあすかに見とれていたからだそうです。 あすかが絆創膏を貼ってあげながら「ピーラー使うときは集中してください」と言って、それに呼応したナナリューのセリフがこれだったんです。 「あすかのせいだからね」 いや、確かに「あすかのせい」なんだけれども、この予告での使い方はウソじゃんね。ウソだし、何より絶望してしまうのは、アツアツのイチャコラシーンで言ったセリフをシリアスな表情にかぶせても違和感がないということです。ナナリュー役の山村氏が、アツアツシーンで、まったくイチャコラしていない声やしゃべり方で「あすかのせいだからね」と言ってしまっているという、この表現力のなさ。連続ドラマの主演が、この体たらく。 さらに予告は続きます。 涙ぐんでいるあすかの後ろで、ナナリューのこんなセリフが流れます。 「神谷さん、あすかを、お願いします」 ナナリューが、あすかに求愛中の神谷さん(山崎育三郎)に恋人を託すかのようなシーンが想像されます。これも、物語の大転換を予想させる印象的なセリフです。 結論から言って、このセリフ、今回のシナリオの中にないんです。 聞き比べたところ、たぶんですけど、以下のナナリューのセリフの最初と最後を編集でつないでいるんだと思います。 「神谷さん、あすかを実家へ送ってもらえますか? 記者とモメてしまって、今僕といると、かえってあすかがつらい思いをしてしまいます。だから、お願いします」 これの最初の「神谷さん、あすかを」と、最後の「お願いします」をつないで、実際にはないセリフを、刺激的な予告を作るために編集してヒロインの涙顔に乗せているんです。 捏造じゃねーか! なんて、ことさら指弾するのも野暮だけどさ、恥ずかしくないのかねと思いますよ。演者の表現力のなさを逆手に取ったり、ありもしないセリフを編集で作ったりしてさ。これって、予告を見て「次回を見たい」と思った視聴者に対する、最低の裏切りじゃないのかねと。 さて、そういう志でもって放送が続いている同ドラマ、視聴率は6.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、史上最低だった前回より1.4ポイント戻しましたが、全話通算では、まだ7%に届かない苦戦ぶりです。 物語は、上記に引用した2つのセリフで、だいたい説明がつきます。 週刊誌に撮られた人気アナ・ナナリューと銀行員・あすかがイチャついて、そのあとナナリューが記者とモメる話です。ナナリューに突き飛ばされた記者が負傷し、それをさらに週刊誌で書きたてられたせいで、ナナリューはアナウンス部を追われることになりそう。で、あすかに別れを切り出すところまで。次回は「神谷さん、あすかを、お願いします」的な展開になるようです。じゃあ今回のまるまる1時間はなんだったというのだ。 肝要だったはずの週刊誌に追われるエピソードも、あすか自身がナナリューとの交際を隠したいのか隠したくないのかわからないし、マスコミの追及は理由もなく突然終わるし、撮られたことに対してナナリューが「付き合ってる」「同棲してる」と認めたり認めなかったりするシーンもないので、どうにも感想の抱きようがありません。神谷さんに実家に送ってもらったあすかが風呂場で泣いてますが、なんで泣いてるのかもわかりません。「泣く」と「はしゃぐ」と「キスする」の3つくらいしかスイッチのない人形みたい。ナナリューは「無表情」と「キスする」の2つしかないみたい。 脚本家はシチュエーションの箱を作って並べるだけで、人物を描くつもりが全然ないし、予告を作ったり宣伝したりするフジテレビ側も、ドラマ本編をまったく信じてない。だから、あんな姑息な予告を作るしかない。 あー、なんとも悲しい作品になってしまいました。本当に、こんなのはこれっきりにしてほしいです。しかし、あと何話やるのかねこれ。 (文=どらまっ子AKIちゃん)【公式】『突然ですが、明日結婚します』名波が傷害#7!特典あり/YouTubeより
月9なのに視聴率5.0%……完全な死に体と化した『突然ですが、明日結婚します』が心配すぎる!
フジテレビの亀山千広社長いわく「FOD(フジテレビオンデマンド、動画配信)では圧倒的に、ある層には支持を得ている」らしい今期月9『突然ですが、明日結婚します』は第6話。視聴率はもう、あちこちでさんざんいわれている通り5.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、ドン底を見ました。 ちなみに亀山社長、月9史上最低視聴率を記録した前期の『カインとアベル』では「タイムシフト視聴率(録画視聴率)が高い」ことを強調していましたが、今期はそのタイムシフト視聴率も、ドラマ部門で『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)、『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)、『カルテット』(同)、『下剋上受験』(同)、『嘘の戦争』(フジテレビ系)に次いで6位あたりをウロウロ。フジテレビ系列の番組しかない「FOD」で「圧倒的に、ある層に」支持されていることくらいしか、言うことがなくなっちゃったんでしょう。それって「わが局はコレもひどいけど、他はもっとひどい」と言っているだけじゃないの。どうすんのこれ。 さて、「結婚したい女」である高梨あすか(西内まりや)と「結婚したくない男」の“ナナリュー”こと名波竜(flumpool・山村隆太)は、同棲を始めることにしました。といっても、あすかは実家暮らしですし、ナナリューは学生時代の親友であすかの先輩でもある小野さん(森田甘路)のマンションに居候しているので、新しく部屋を借りなければいけません。ということは、制作側はもうひとつ撮影用の物件を用意しなければならないということです。 そんなのは予算がもったいないので、すでに小野さんの部屋として押さえている物件に、2人を住まわすことにしました。小野さんは、ドラマの公式HPで「恋愛も結婚もしたくない女」と紹介されている莉央さん(中村アン)と強引にくっつけられて、部屋から追い出されることに。 かくして、主人公カップルが家賃150万円の最上階高級メゾネットで同棲生活を始めるという、いかにも画面重視のシチュエーションができあがりました。 結局、このドラマの目指してるところが、そこなんです。というより、序盤でお互いの「好き」が「どこがどう好き」なのか説明を怠ってしまったので、せめて部屋くらい豪華にしないと「憧れの男女関係」や「甘い同棲生活」を描けなくなってしまっている。前回のレビュー(記事参照)でも書きましたが、もう登場人物が“死に体”になってしまっているんです。 「甘い同棲生活」を描くためには、2人をケンカさせたり仲直りさせたりしなくてはなりません。しかし2人とも死に体なので、2人きりではケンカさえできないんです。「どこがどう好き」を説明しなかったのと同様に、あすかの「結婚したい」にもナナリューの「結婚したくない」にも「なぜなのか」が説明されていないので、価値観を衝突させることはできない。しょうがないから、あすかに「家族には女3人で住むと言っている」という無意味なウソをつかせて、ナナリューがそのウソに一旦乗っかって、あとで覆して「なんで覆したの!」と怒るしかない。仲直りさせるために、無理やりケンカをさせなければならない。苦しい、苦しいシナリオです。 それと同じことが、ドラマ作りそのものにも起こっているようにも見えます。 この2人の関係が、いかにも記号的で、表層的であることは作り手も自覚しているはずです。当然、プロですから「こんなのウソっぱちじゃねーか」「まるで説得力がねーじゃねーか」と思いながら作っているはずです。だけど、もうそのウソっぱちに乗っかるしかなくなってる。自分たちで作ったハリボテの「甘い同棲生活」を「成立しているもの」として飲み込んで、それから「ナナリューと桜木夕子(高岡早紀)のドロ沼二股不倫疑惑」を建て増しして話数を埋めるしかない。 もう3話くらい前から、有機的なエピソードは何ひとつ語られていません。誰も彼もがシチュエーションありきで配置されるため、信じるに足るキャラクターが誰もいないんです。決定的な矛盾を避けるために、みんなが少しずつ、ウソつきであることを自白しているようなものです。 作り手にとっても視聴者にとっても、不幸なことだと思いますよ。もうできるだけ早く打ち切って、みんなで熱海あたりにゆっくり旅行にでも行ったらいいと思う。この作品で、心を病んでしまうスタッフ・キャストがいないことを祈るばかりです。 (文=どらまっ子AKIちゃん)フジテレビ系『突然ですが、明日結婚します』番組サイトより
月9なのに視聴率5.0%……完全な死に体と化した『突然ですが、明日結婚します』が心配すぎる!
フジテレビの亀山千広社長いわく「FOD(フジテレビオンデマンド、動画配信)では圧倒的に、ある層には支持を得ている」らしい今期月9『突然ですが、明日結婚します』は第6話。視聴率はもう、あちこちでさんざんいわれている通り5.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、ドン底を見ました。 ちなみに亀山社長、月9史上最低視聴率を記録した前期の『カインとアベル』では「タイムシフト視聴率(録画視聴率)が高い」ことを強調していましたが、今期はそのタイムシフト視聴率も、ドラマ部門で『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)、『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)、『カルテット』(同)、『下剋上受験』(同)、『嘘の戦争』(フジテレビ系)に次いで6位あたりをウロウロ。フジテレビ系列の番組しかない「FOD」で「圧倒的に、ある層に」支持されていることくらいしか、言うことがなくなっちゃったんでしょう。それって「わが局はコレもひどいけど、他はもっとひどい」と言っているだけじゃないの。どうすんのこれ。 さて、「結婚したい女」である高梨あすか(西内まりや)と「結婚したくない男」の“ナナリュー”こと名波竜(flumpool・山村隆太)は、同棲を始めることにしました。といっても、あすかは実家暮らしですし、ナナリューは学生時代の親友であすかの先輩でもある小野さん(森田甘路)のマンションに居候しているので、新しく部屋を借りなければいけません。ということは、制作側はもうひとつ撮影用の物件を用意しなければならないということです。 そんなのは予算がもったいないので、すでに小野さんの部屋として押さえている物件に、2人を住まわすことにしました。小野さんは、ドラマの公式HPで「恋愛も結婚もしたくない女」と紹介されている莉央さん(中村アン)と強引にくっつけられて、部屋から追い出されることに。 かくして、主人公カップルが家賃150万円の最上階高級メゾネットで同棲生活を始めるという、いかにも画面重視のシチュエーションができあがりました。 結局、このドラマの目指してるところが、そこなんです。というより、序盤でお互いの「好き」が「どこがどう好き」なのか説明を怠ってしまったので、せめて部屋くらい豪華にしないと「憧れの男女関係」や「甘い同棲生活」を描けなくなってしまっている。前回のレビュー(記事参照)でも書きましたが、もう登場人物が“死に体”になってしまっているんです。 「甘い同棲生活」を描くためには、2人をケンカさせたり仲直りさせたりしなくてはなりません。しかし2人とも死に体なので、2人きりではケンカさえできないんです。「どこがどう好き」を説明しなかったのと同様に、あすかの「結婚したい」にもナナリューの「結婚したくない」にも「なぜなのか」が説明されていないので、価値観を衝突させることはできない。しょうがないから、あすかに「家族には女3人で住むと言っている」という無意味なウソをつかせて、ナナリューがそのウソに一旦乗っかって、あとで覆して「なんで覆したの!」と怒るしかない。仲直りさせるために、無理やりケンカをさせなければならない。苦しい、苦しいシナリオです。 それと同じことが、ドラマ作りそのものにも起こっているようにも見えます。 この2人の関係が、いかにも記号的で、表層的であることは作り手も自覚しているはずです。当然、プロですから「こんなのウソっぱちじゃねーか」「まるで説得力がねーじゃねーか」と思いながら作っているはずです。だけど、もうそのウソっぱちに乗っかるしかなくなってる。自分たちで作ったハリボテの「甘い同棲生活」を「成立しているもの」として飲み込んで、それから「ナナリューと桜木夕子(高岡早紀)のドロ沼二股不倫疑惑」を建て増しして話数を埋めるしかない。 もう3話くらい前から、有機的なエピソードは何ひとつ語られていません。誰も彼もがシチュエーションありきで配置されるため、信じるに足るキャラクターが誰もいないんです。決定的な矛盾を避けるために、みんなが少しずつ、ウソつきであることを自白しているようなものです。 作り手にとっても視聴者にとっても、不幸なことだと思いますよ。もうできるだけ早く打ち切って、みんなで熱海あたりにゆっくり旅行にでも行ったらいいと思う。この作品で、心を病んでしまうスタッフ・キャストがいないことを祈るばかりです。 (文=どらまっ子AKIちゃん)フジテレビ系『突然ですが、明日結婚します』番組サイトより
月9最低を大幅更新の6.2%『突然ですが、明日結婚します』は「リアリティがない」のレベルが違う!
苦戦続きの月9『突然ですが、明日結婚します』(フジテレビ系)第6話の視聴率は6.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)でした。月9史上、単話での最低記録を0.4ポイントも更新。5%台も目の前です。でも、しょうがないと思う。 だって、つまんないんだもん。 結局のところ、「結婚したい女」高梨あすか(西内まりや)が、「結婚したくない男」である“ナナリュー”こと名波竜(flumpool・山村隆太)に身体を許すのか否か、付き合うことにした2人がいつ、どんな段階で、どんなセックスをするのかを描くことから徹底的に逃げ続けているために、関係性が見えてこないんだと思うんです。 少なくとも、このドラマのあすかはヤリマンではありません。だから、セックスをするには、それなりのハードルがあるはずです。 あすかは、自分と結婚したくないと思っている男が好きで、好きだからセックスを拒む気持ちは全然ない。でも相手も忙しいし、なかなかタイミングが合わない。ナナリューは身体を求めてきたり酔っ払って変な場所に手を入れてきたりするのに、途中で寝ちゃったりもする。そういうプロセスを経て、結ばれる2人……というのを、原作コミックの2巻で丸1冊かけてやってるんです。 「結婚」と「セックス」は切っても切れないものであって、セックスをすることで2人の関係性にも変化があるという、ごく当たり前ですけど、もともとそういうところを描き切ることでリアリティを生んでいるのが『突然ですが、明日結婚します』という作品だったわけです。 で、これも当たり前なんですけど、月9でそれをやるわけにはいかない。数話前に、あすかとナナリューが小野さん(森田甘路)の部屋で2人きりで一夜を過ごし、朝帰りするシーンがありました。そういうシーンを書いているにもかかわらず、「ヤッた」とも「ヤッてない」とも言えないんです。 先に、あすかはヤリマンではないと書きましたが、ナナリューは「目が覚めた瞬間、誰にでもキスしちゃう」ことがクセになっているほどの“経験豊富なヤリチン”という設定です。この設定は「クセになるくらい女と寝てるし、いつも女と寝たいと思っている」ことを定義しているはずなんです。なのにドラマのナナリューは1回も、誰にも、「やらせて」と言わない。そんなそぶりさえ見せない。なぜなら、月9だから。 今回も、お好み焼きパーティのあと2人で帰路に就いたときに、あすかが「ふー、帰りたくない」とつぶやくシーンがありました。普通に考えりゃ「じゃ、ホテル行く?」という展開でしょう。でも、ドラマからセックスの匂いを完全に消したおかげで、あすかの「帰りたくない」というセリフに意味がなくなってる。そのあとナナリューは、あすかの手を引いて抱きしめてキスするわけですが、このときのナナリューの「キスしたい」という動機にも、意味がなくなってる。 ナナリューは「好きだからキスしたい」とは思っても「好きだからセックスしたい」とは決して思わない、不可解な人物として画面の中に生きています。 昨今、『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』(日本テレビ系)の校正者の働き方はありえないだとか、『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)の医療描写は本職の医者から見れば噴飯ものだとか、そういう「ドラマにおけるリアリティ論争」が散見されますが、それらはいずれも登場人物の心の動きや、行動の動機付けにリアリティを持たせるために無理が生じてしまった例でしょう。 このドラマの「リアリティのなさ」は、そんなレベルではありません。何しろ「好き」という気持ち、恋愛ドラマの主軸である「誰かが誰かを好きだという思い」にリアリティがないんです。これが、ヤリチンなのに去勢されてしまったナナリューの悲劇です。 そこに悲劇があるから、演出をいくらコメディに振っても笑えないんです。森田甘路と古舘寛治が一緒に風呂に入ろうが、椿鬼奴が持ち味全開でやさぐれようが、主役たちの「好き」が空っぽだから、シラケるばかりなんです。好きならもっと心を焦がせよ、互いを求めろよ、オナニーをしろよ! ということです。 今回は、あすかと結婚したがっている神谷(山崎育三郎)を噛ませ犬にして、カレーを食ったりなどすることで1時間を潰しました。来週はナナリューのかつての不倫相手・桜木夕子(高岡早紀)が、その役割を担うようです。あすかとナナリューを2人きりにしても何も起こせないから、こうしてドッジボールみたいに障害を投げつけて、2人そろってリアクションさせることでしか時間を埋められなくなってるんです。電波の無駄使いですよ。 西内まりやはかわいいですよ。本当にかわいい顔をしてると思う。だからね、別に私は原作原理主義者じゃないけど、この作品ばっかりは原作通り作ってほしかったと思うんです。月9じゃできないっていうなら、MUTEKIでやればいいじゃないか。 (文=どらまっ子AKIちゃん)フジテレビ系『突然ですが、明日結婚します』番組サイトより






