TBS新音楽番組『UTAGE!』は『ヒッパレ』再来? 初回ゲストに今井絵理子、島袋寛子らの名も

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『UTAGE!』公式HP

【リアルサウンドより】  4月21日よりスタートする音楽番組『UTAGE!』(TBS系)の司会に、SMAPの中居正広とAKB48の渡辺麻友が決定した。第一回のゲストとして相川七瀬、Aya(E-girls)、今井絵理子、小笠原茉由(AKB48)、指原莉乃(HKT48)、島袋寛子、TEE、T.M.Revolution、舞祭組、水樹奈々が迎えられることも発表された。  これまで、TBS系の『うたばん』や、『カミスン!』『火曜曲!』などの音楽番組や、直近ではリリー・フランキーと二人で『Sound Room』のMCを担当していた中居は、今クールも音楽番組の司会者として活躍することになりそうだ。  先日まで中居がMCを務めていた音楽番組『Sound Room』は、中居とリリーがゲストで出演するアーティストの楽曲を事前にリサーチして、ゲストとともに曲に込められた思いや制作における裏側の部分を紐解いていくという、公開インタビューに近い内容。中居もこの番組ではアーティストの隠された魅力を引き出すことに徹し、そのMC力を如何なく発揮していた。  今回の『UTAGE!』は、「番組オリジナルのプロ歌手集団であるUTAGEアーティスト達が、1990年代、2000年代の名曲、ヒット曲などをランキング形式に紹介し、それをカバーして歌う」というコンセプトで制作されており、これまでTBS系で中居がMCを務めていた音楽番組とはまた違ったスタイルとなる。  同番組のコンセプトである「ヒット曲のランキングに沿ってアーティストがカバー曲を歌う」という内容を目にしたとき、かつての『THE 夜もヒッパレ』(日本テレビ系)という人気番組を思い浮かべた人も少なくないのかもしれない。1995年4月15日から2002年9月21日まで放送されていた同番組は、CD売上・カラオケ・有線放送・番組へのはがきリクエストから集計された邦楽TOP10を順番に紹介し、グッチ裕三やモト冬樹、安室奈美恵、MAXなどがレギュラー出演していた。同番組で名前を公募したSPEEDもレギュラーとして出演しており、同時代の音楽番組の中では異色のものとして、視聴者から長年に渡る支持を獲得していた。  それを踏まえた上で『UTAGE!』が第一回ゲストとして発表したラインナップにもう一度着目してみると、今井絵理子、島袋寛子という、かつてSPEEDのメンバーとして活躍した2人の名前がそこにあり、キャスティングにおいても『THE 夜もヒッパレ』の影響があることが伺える。これまで様々な形態で音楽番組の在り方を模索してきたTBSにとって、土曜日の22時からという遅い時間帯にも関わらず長く愛された『THE 夜もヒッパレ』は、一つの目指すべき方向性だったのかもしれない。  『Sound Room』『ARTiST』と、立て続けに音楽番組が終了したTBSにとって、今回の策は吉と出るのだろうか。まずは第一回の放送を楽しみに待ちたい。 (文=中村拓海)

GLAYがインディー作を再リリース 活動20年で「変わったもの」と「変わらなかったもの」

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7月には亀田誠治プロデュースのシングル『BLEEZE』の発売も決定しているGLAY。

【リアルサウンドより】  今年で20周年を迎え、9月20日には東北で10年振りとなるGLAY EXPOを開催するGLAY。彼らがインディーズ時代にリリースしたアルバム『灰とダイヤモンド』が、「20th Anniversary Year 3ヶ月連続リリース企画」の第1弾として、『灰とダイヤモンド Anthology』という形でリリースすることが決定した。同作は3枚組のディスク+ブックレットで構成されており、DISC1にはオリジナル楽曲のリミックス&リマスタリングに加え、「彼女の“Modern…”」などの再録音源とライブメドレーミックスの全14曲が収録されている。他にも、インディーズ時代のデモ音源とデビュー当時のラジオ出演音源を収録したDISC2や、20年前の映像や、当時を知る関係者インタビューをメンバー全員で解説する映像を収めたDISC3などに加え、当時の写真や資料などを掲載したブックレットが入った豪華BOX仕様となっている。  今回再リリースされた『灰とダイヤモンド』の収録曲には、ライブの定番曲としてファンから支持されている楽曲も多い。彼らが20年もの間、コンスタントにヒット作を作り続けることができたのは何故だろうか。ポップミュージックに造詣が深いライターの冬将軍氏は、以下のように分析する。 「『灰とダイヤモンド』は、メジャーデビューシングルの『RAIN』と同じ1994年5月25日にリリースされています。GLAYは当時、『YOSHIKIがプロデュースしたバンド』として注目を集めており、『RAIN』を聴くと“YOSHIKI節”というべきピアノやストリングスが入ったプロダクションになっていることがわかります。しかし、インディーズ盤としてリリースされた『灰とダイヤモンド』は、彼らのルーツであるBOØWYからの影響が色濃く残った、パンキッシュで攻撃的な部分が目立つアルバムになっています。  のちに発売されるファーストアルバム『SPEED POP』には、『真夏の扉』『彼女の“Modern…” 』『RAIN』と、同じ曲が複数収録されており、この2枚を聴き比べると楽曲面での変化がわかります。例えば『真夏の扉』は、『灰とダイヤモンド』版では存在していたメロディーの一節が『SPEED POP』版ではなかったり、曲の長さも異なっていたりします。『彼女の“Modern…”』も、『SPEED POP』版ではアレンジに鍵盤を取り入れるなど、楽曲をタイトにアレンジしていることが伺えます」  そのアレンジこそが、GLAYをロックシーンに留まらない、ポピュラリティーを持つバンドに変えたと同氏は続ける。 「インディーからメジャーのフィールドに上がり、プロデューサーの手で楽曲が洗練化されたことにより、GLAYのサウンドは広く受け入れられるようになったように思います。『真夏の扉』に関しては、プロデューサーの土屋昌巳さんがより楽曲の魅力を引き出し、メジャー感を与えたといえるでしょう。また、GLAYは佐久間正英さんがプロデュースした楽曲で多くの人気を集めました。それが顕著にわかるのは4枚目のシングル『Freeze My Love』です。この曲はシンセサイザーを多用し、ギターの印象を少なくして、言ってみれば”バンド感が薄い無機質な曲”に仕上げてあるのですが、ここで、楽曲の世界観を優先するという“新しいGLAYの方向性”がハッキリと見えたのかなと。当時のシーンにおいて鍵盤奏者のメンバーがいないのに、ここまでシンセを入れたロックバンドなんてなかったですから。バンドの作詞作曲のほとんどを手掛けるTAKUROさんは、ギタリストである以前に作曲家気質の強い方なので、この佐久間さんの仕事ぶりを見て、彼のアレンジや作曲術を取り込んだところも成功の要因としてあると思います。  また、当時のGLAYはシーンの中で、LUNA SEAやL'Arc-en-Cielと同列に語られていました。改めてこの3バンドを並べてみると、GLAYはその中で“一番ロックテイストが少ないバンド”であるといえます。メンバーもロックバンドにありがちな不良性が少なく、スマートな立ち居振る舞いやイメージですし、他の2バンドに比べて”歌モノ”の要素が強い。その要素はロックバンド好きだけではなく、一般層のファンも獲得することに繋がりました。彼らがライブで約20万人を動員したり、ベストアルバムを487万枚売ったりして“国民的バンド”の地位を獲得できたのは、あえてロックテイストを抑えたから、という面もありそうです」  しかしながら、GLAYの本質的な魅力は、インディーズ時代からずっと変化していないともいう。 「TERUさんは氷室京介さんに影響を受けた“絵に描いたようなロック・ボーカリスト”ですし、TAKUROさんはデビュー当時から尾崎豊が好きだと公言しています。そこにHISASHIさんやJIROさんなど、プレーヤー然とした方もいて、バランスのとれたグループだからこそ、様々な人に変わらず愛されているんだと思います。  また、TAKUROさんは以前に『3年同じ曲調を続ければマンネリと言われるだろうけど、16年続いたら文化じゃねぇの?』という発言をしていて。確かにGLAYって、歌が基本となっているので、音楽面において本質的な変化はしていないんです。歌モノを軸にというのも『灰とダイヤモンド』の頃から変わっていない。だからこそ、昔の曲もずっと愛され続けているのではないでしょうか」  7月には、20周年で50枚目のシングルとして、『GLAY EXPO 2014 TOHOKU 20th Anniversary』のテーマソングである「BLEEZE」をリリースする彼ら。同作は亀田誠治がプロデュースし、TERUが作詞・作曲を務めた初のシングルとなる。新しいプロセスで生まれた楽曲は、GLAYの「変わらない魅力」にどんな色を加えるのだろうか。 (文=中村拓海) ■リリース情報 『灰とダイヤモンド Anthology』 発売:2014年5月25日 価格:¥6,481+税 <収録内容> ・Disc 1 「灰とダイヤモンド Remix & Remastering 2014」 1.真夏の扉 2.彼女の"Modern…" 3.KISSIN' NOISE 4.ひどくありふれたホワイトノイズをくれ 5.RAIN 6.LADY CLOSE 7.TWO BELL SILENCE 8.千ノナイフガ胸ヲ刺ス 9.BURST 10.if~灰とダイヤモンド~ ・BONUS TRUCK 1.彼女の“Modern…”(Rerecording 2011) 2.TWO BELL SILENCE(Rerecording 2009) 3.BURST(Rerecording2009) 4.灰とダイヤモンドメドレー  “真夏の扉/LADY CLOSE/ひどくありふれたホワイトノイズをくれ/TWO BELL SILENCE” (GLORIOUS MILLION DOLLAR NIGHT Ver.) ・Disc 2 「灰とダイヤモンド Anthology Demo & Bootleg & Radio 1994」 1.bayfm“Bay Factory Special YOSHIKI All Works” 1994.6.22 2.KISSIN' NOISE 3. TEARS SONG 4. AIR-G “FM ROCK KIDS”1994.10.1 5. GONE WITH THE WIND 6. 魔女狩り 7. FMイルカ“ランチBOXリクエスト”1994.5.28 8. ANSWER 9.TWO BELL SILENCE 10.千ノナイフガ胸ヲ刺ス 11.HBCラジオ“ぐるっと道南お昼です”1994.5.28 12. JULIA ・Disc 3 DVD「Document of 灰とダイヤモンドDays」 全64Pブックレット封入、豪華BOX仕様 『GLAY 20th Anniversary LIVE BOX VOL.1 DVD & Blu-ray」』 発売:6月18日 価格:DVD3枚組 13,800円+税
    Blu-ray3枚組 13,800円+税
 <収録内容> 1.GLAY EXPO2001 "GLOBAL COMMUNICATION"
 @北九州市マリナクロス新門司特設ステージ(2001年8月11日)
 2.GLAY VERB TOUR FINAL “COME TOGETHER 2008-2009”
 @幕張メッセ国際展示場9.10.11 (2008年12月31日)
 3.GLAY MOBILE Presents 5th anniversary special 
  GLAY CHRISTMAS SHOW 2013 winter ~ACOUSTIC MILLION DOLLAR NIGHT~
 @渋谷公会堂(2013年12月17日)

ホルモン「豚汁販売」チャリティーに5000人超 ミュージシャンたちの復興支援続く

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ファンと握手を交わすマキシマム ザ ホルモンのメンバー。

【リアルサウンドより】  マキシマム ザ ホルモンが4月12日、メンバーの地元である八王子市の協力のもと、南大沢中郷公園にて「東日本大震災被災地支援イベント“マキシマム ザ ホルモンの東北こども応援大作戦”」を開催し、訪れたファンに「マキシマム ザ 豚汁」と「フランクフルト」をメンバーが手渡しで販売した。また、会場では東北復興支援商品である「GET UP PEOPLE!!タオル」の販売も行った。これらの商品の利益は全額、東北復興の子ども支援を主眼とした支援団体「ハタチ基金」へ寄付するとのことだ。同イベントはグループにとって、昨年2月に被災地に灯油を配布した「東北灯油大作戦」に続くチャリティーイベントとなる。
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晴れやかな空模様の下、イベントは和やかに進行した。

 快晴に恵まれた当日、南大沢中郷公園には長蛇の列が。豚汁とフランクフルトは午前10時から販売の予定とのことだったが、最前列のファンに話を訊くと、朝5時から並んでいたとのこと。メンバーの地元ということもあってか、若者だけではなく、子ども連れのファミリーの姿も目立つ。会場にはマキシマム ザ ホルモンのノボリのほか、予襲復讐ツアーでも登場した「ババアの顔ハメパネル」も設置され、にこやかに記念撮影するファンの姿も見られた。予想を大きく上回る集客に「マキシマム ザ 豚汁」は、イベント開始1時間ほどで売り切れてしまったものの、「フランクフルト」はイベント終了時の2時まで売り続けられた。メンバーはフードを手渡しするとともにファンと握手を交わし、およそ4時間に渡って親交を深めた。すべてのフードを売りつくした後は、スタッフがメンバーを囲んでの記念撮影も行われ、集まったファンからは大きな拍手が起こった。
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来場者は5000人を越えたとのこと。

 ロックミュージシャンによる東北チャリティーイベントや復興支援企画は、他にも多く行われている。マキシマム ザ ホルモンも賛同していて4月12日の“東北こども応援大作戦”にも参加していた『東北ライブハウス大作戦』は、その代表的なもののひとつだろう。ライブPAチームのSPCが中心となって始めたこのプロジェクトは、被災した宮古、大船渡、石巻にライブハウスを建てて、バンド、ミュージシャン、リスナーが東北を訪れることによって、互いに元気を分け合い「人と人を繋げる」ことを目的としている。HI-STANDARD、サンボマスターの山口隆、MAN WITH A MISSION、SPITZなど、名だたるロックミュージシャンも賛同し、サステナビリティのある復興支援活動として根付いてきた。USTREAMでの放送や、さまざまなイベントでのブース展開なども積極的に行っており、すでに同プロジェクトに馴染みがあるという音楽ファンも少なくないだろう。
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ホルモンのイベントでは、家族連れの来場者も多かった。

 ミュージシャンが個々で独自のチャリティー企画を行うことも多い。SEKAI NO OWARIはラジオ番組『SCHOOL OF LOCK!』と「若い世代が気軽に参加できる持続可能な支援を立ち上げたい」とのコンセプトのもとに、東日本復興支援チャリティー・リストバンド「STAY STRONG」を共同制作。2011年8月の第1弾モデルの発売に始まり、現在発売中の第3モデルまで、募金総額は1400万円を突破している。4月12日からは第4弾モデルが、全国アリーナツアー2014『炎と森のカーニバル -スターランド編-』の会場などで発売中とのことだ。  海外からの音楽による復興支援では、ボランティア活動を主軸とした世界的音楽イベント『Rock Corps』に注目が集まっている。同イベントは、音楽の力で社会貢献活動への参加を邁進しようと2003年にアメリカで誕生、これまで世界9カ国27都市で開催されてきた。東日本大震災のボランティア活動を促すため、9月6日には福島市のあづま総合体育館にて開催、国内3組と海外1組の計4組の一流アーティストが出演予定で、全国から約4000人の参加を見込んでいる。イベントチケットは、相馬市の仮設住宅での野菜販売への協力や、相馬市や新地町でのがれき撤去、いわき氏での農業支援など、ボランティア団体が被災地を中心に実地している約100の活動に4時間取り組むことで手に入れることができる。なお、同イベントがアジア圏で開催されるのは初めて。(参考:福島民報『9月に福島で「ロックコープス」 復興支援、アジア初の音楽イベント』
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憧れのホルモンと握手し、嬉しさのあまり涙をこぼす少女の姿も。

 1980年代に行われたチャリティー・コンサート『ライヴエイド』や、アメリカの著名なミュージシャンが集って制作した「ウィ・アー・ザ・ワールド」発表以降、熱心に社会的な貢献を行うことがポップスターの役割のひとつであるといった認識が定着してきた。日本でも90年代半ばからそうした流れが顕著になり、社会貢献を目的にミュージシャン同士が横の連携を深めることが増えている。東日本大震災から3年経った現在、今なおミュージシャンたちの復興支援が活発なのは、そういった文化をしっかりと育んできたからこそだろう。創意工夫を凝らした彼らの活動によって、被災地支援の輪がさらに広がるきっかけとなることを期待したい。 (取材・文=松田広宣/写真=浜野カズシ)

乃木坂46松井玲奈デビューで、橋本奈々未が発奮!?「SKE48ファンにもアピールしていきたい」

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SKE48から交換留学生として乃木坂46に加入した松井玲奈。

【リアルサウンドより】  乃木坂46の握手会イベントが13日、千葉・幕張メッセで行われ、SKE48の松井玲奈がサプライズ出演を果たした。  松井は握手会前のミニライブの終盤、キャプテン桜井玲香の呼び込みで舞台に登場。「今まで乃木坂46のメンバーやファンの方々が作り上げてきたものを壊すことなく、一緒に頑張っていくことができたらいいなと思います」と意気込みを語った。さらに「乃木坂46に入るということは、プリンシパルにも参加するべきだと思ったので、出演させていただくことになりました」と、5月30日からスタートする乃木坂46の公演『16人のプリンシパルtrois』に参加することを表明した。
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中央左、松井玲奈。中央右、橋本奈々未。

 その後、松井は乃木坂46メンバーとともに『気づいたら片想い~with 松井玲奈 ver.~』を披露。パフォーマンスを終えると「緊張したの一言だったんですけど、これで乃木坂に一歩入ることができたのかなと思うので、今日を境にどんどん仲間になっていきたいと思います」と語り、集まった観客は大きな拍手で迎えた。  ライブ後の記者会見では、松井は初ライブの感想について「スカートが膝丈なので安心して動けました」と、制服について言及するとともに「SKE48とはまた違った盛り上がりがあるなと感じました。交換留学の最大の意味は別のグループとの違いを知ることだと思います」と、SKE48の現場との違いを肌で感じたことを明かした。さらに「今日は円陣ができなかったので、まずは円陣を覚えたいと思う」と、当面の目標を語った。   これまでにテレビドラマ出演などの実績を持つ橋本奈々未は、松井がプリンシパル公演へ参加することへの対策を訊かれ「SKE48のファンもこれから来てくれると思うので、その人たちにもアピールしていきたい」と、ファン層の拡大を狙っていることを明かした。松井と同じく交換留学生に選ばれ、現在AKB48チームBと兼任している生駒里奈は、松井へのアドバイスとして「乃木坂46は特にルールとかないので、自由に過ごしてくれれば。(中略)ただ、ご飯は早い者勝ちで、それは先輩だからといってどうすることもできないので……」と伝えた。
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左から西野七瀬、松井玲奈、橋本奈々未。

 8thシングル『気づいたら片思い』の初週売り上げが45.8万枚と、過去最高のセールスを記録し、現在勢いを増している乃木坂46。(参考:乃木坂46、シングル1位獲得 ”48グループ”を超えるセールス躍進の背景とは?)松井の交換留学が同グループにとってさらに追い風となることを期待したい。 (写真/文=編集部)

乃木坂46、シングル1位獲得 ”48グループ”を超えるセールス躍進の背景とは?

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乃木坂46『気づいたら片想い(DVD付A)』(ソニー・ミュージックレコーズ)

【リアルサウンドより】 参考:2014年03月31日~2014年04月06日のCDシングル週間ランキング(2014年04月14日付)(ORICON STYLE)  週間ランキングの1位は乃木坂46の8thシングル「気づいたら片思い」。今回はこの曲のセールスから読み解ける”48グループ”の勢力図の変化について分析していこう。  このシングルの初週売り上げは45.8万枚と過去最高のセールスを記録。デビューシングルの『ぐるぐるカーテン』の初週13.6万枚から8枚目のこのシングルに至るまで、見事な右肩上がりの曲線を描いている。特にここ3作は『ガールズルール』(2013年7月発売)の初週33.7万枚、『バレッタ』(2013年11月発売)の初週39.5万枚から、今作の45.8万枚へと目覚ましい伸びを見せている。
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 では他の”48グループ”はどうだろうか。  実はこの連載でさやわか氏が指摘しているように(参考:【SKE48、シングル1位獲得も「セールス下降トレンド」続く 人気安定への正念場に】)、SKE48は昨年末からセールス下降トレンドに直面している。『美しい稲妻』(2013年7月発売)は初週51万枚、『賛成カワイイ!』(2013年11月発売)は44.9万枚、『未来とは?』(2013年3月発売)は39.8万枚だ。  また、NMB48は『僕らのユリイカ』(2013年6月発売)が48.2万枚、『カモネギックス』(2013年10月発売)が37.5万枚、『高嶺の林檎』(2014年3月発売)が初週40.7万枚と横ばい。一方、HKT48はデビューシングル『スキ!スキ!スキップ!』(2013年3月発売)が25万枚、『メロンジュース』(2013年9月)が26.9万枚、『桜、みんなで食べた』(2014年3月発売)は27.7万枚と、少しずつセールスを積み増している状況だ。  そして本家AKB48は、昨年を代表する楽曲の一つとなった『恋するフォーチュンクッキー』の初週133.0万枚以来、『ハート・エレキ』(2013年9月発売)が初週120.4万枚、『鈴懸の木の道で〜』(2013年12月発売)が初週103.3万枚、『前しか向かねえ』(2014年2月発売)が初週109.1万枚と、セールス面で上回ることはできていない。

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 こうして見ていくと、少なくとも昨年秋から今年春にかけての勢いは、乃木坂46の「一人勝ち」と言っていい状況と言っていいだろう。2012年、AKB48の「公式ライバル」として活動をスタートさせた乃木坂46。その知名度と人気も、いよいよ本家を脅かすものになってきたようだ。  では、その理由はどこにあるのだろうか。セールスには様々な要因が絡み合っているので一概には言えないし、最も大きな要因であるメンバーの人気や知名度については、筆者には正直詳しく分析できるだけの知識はない。ただ、一つ言えるのは乃木坂46のシングル曲のサウンドが他のグループの傾向とは一線を画するものになっていることだ。  乃木坂46のシングル曲は、昭和の歌謡曲にも通じる正統派アイドルポップスの曲調がベースになっている。ピアノやストリングスをふんだんに用いた爽やかなサウンド、マイナー調の切ないメロディ。「気づいたら片思い」では、大サビの転調も聴き所になっている。アップテンポなライヴ向けの楽曲が多い他グループとは差別化を果たし、清楚なイメージを打ち出すことに成功している。  アイドル論者としても知られるBase Ball Bearの小出祐介(Vo/G)が雑誌連載において2年連続で「年間アイドル楽曲ベスト」に選ぶなど(2012年「制服のマネキン」、2013年「君の名は希望」)、楽曲派のアイドルファンからも高い評価を集める乃木坂46。その楽曲が持つポップ性が、躍進の由来になっているのかもしれない。 ■柴 那典 1976年神奈川県生まれ。ライター、編集者。音楽ジャーナリスト。出版社ロッキング・オンを経て独立。ブログ「日々の音色とことば:」Twitter

AKB48小嶋陽菜、セクシー衣装でベッドシーン 友情出演でLUHICA新曲MVに

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LUHICAのMVに友情出演した小嶋陽菜。

【リアルサウンドより】  資生堂TSUBAKIのCMソングである、LUHICA feat.NABEの新曲『君と踊ろう』のMVに、AKB48の小嶋陽菜が出演していることが明らかになった。  昨年6月に資生堂TSUBAKIテレビCM曲『独り言花』にて鮮烈なデビューを飾ったLUHICA。今回の『君と踊ろう』(4月30日発売)が採用されたことで、同CMでは異例となる2年連続の抜擢となる。また、同曲はYouTubeで約2億7千万再生、チャンネル登録者数約75万人を誇る、大注目の次世代型音楽ユニットGoose houseのメンバー、ワタナベシュウヘイとのデュエット曲ということでも注目を集めている。  さらに、今作のミュージックビデオにはAKB48の小嶋陽菜が友情出演。彼女がTSUBAKIのCMに出演しているという繋がりと、LUHICAがデビュー直後初めて生放送の歌番組に出演し、がちがちに緊張していた時に、共演していた小嶋陽菜が同じ秋元康門下生としてやさしく声をかけたという関係もあり、快く出演に至ったという。  映像は、TSUBAKI CM制作チームによる美しいものとなっており、LUHICA ワタナベシュウヘイの異色のコラボによる圧巻の歌唱シーンや、歌詞の世界観を表現した小嶋陽菜の演技が見どころ。特に昔の恋愛を回想し、小嶋陽菜が涙を流すシーンは印象的だ。

LUHICA feat. NABE 『君と踊ろう-short ver.-』

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2年連続でTSUBAKIのCM曲を担当したLUHICA。

<LUHICAコメント> 「小嶋さんとは、昨年CMソングでデビューしたばかりの頃に、初めて出演させて頂いた歌番組でお会いしました。私は初めてのテレビ、しかも生放送でガチガチに緊張していたのですが、当日同じ番組に出演していらっしゃった小嶋陽菜さんに声をかけて頂いて、とても安心したのを覚えています。そんな素敵な先輩に、今回PVに出演して頂いてとても嬉しく思いますし、曲のイメージにピッタリだと思います」 <小嶋陽菜コメント> 「TSUBAKIのCMを聞いた時、歌声も素敵でとてもインパクトのある曲だと思っていましたが、テレビの歌番組で初めて会った時に、歌っているのがまさかあんなにあどけない女の子だとは思っていなかったのでとても驚きました。話をしている時のニコッと笑ってる17歳らしい姿と、歌った時のギャップがすごく素敵でした」 <映像監督 YOSHIKI TAKEUCHIコメント> ・LUHICAとGoose houseワタナベシュウヘイについて 「今回の二人の映像は、TSUBAKIのCMを意識しつつ、青空と風を感じるロケーションで撮影しました、シンガーの二人は撮影の間にもどんどん息が合ってきて、寒い状況での撮影にも関わらず和やかに進めることができました。LUHICAさんは普段はあどけない18歳の高校生にも関わらず、カメラが回り始めて歌い出すと信じられないくらい堂々とした表情をするのでスタッフ一同感心していました。NABEさんも年下のLUHICAさんを気遣いながらとても優しい一面を見せてくれました。二人の歌でとてもスケール感のある仕上がりになったと思います」 ・小嶋陽菜について 「歌詞の中で歌われている「昔のカノジョの思い出」を演出するために、今回はTSUBAKIのミューズでもある小嶋さんに出演参加していただいています。過去の二人の思い出。楽しかったこと、何気ない仕草、別れの時、をそれぞれ演じてもらいカメラは彼氏の視線を意識して撮影しています。 撮影中は小嶋さん自身も、とても楽しんでもらえたようでリアルな感じで撮影することができましたとても素の感じがでているように見えますが、小嶋さんの演技力も高さが出ているのだと思います。カワイイという声がスタジオのあちこちで聞こえてくる撮影で、スタッフもノリノリ。短い時間の中でたくさんのOKテイクがいただけました。改めて小嶋陽菜さんの「カンのよさ」を実感させられました」 (構成=編集部) ■リリース情報 LUHICA feat. NABE『君と踊ろう』 発売:4月30日(水) 初回生産限定盤[CD+DVD]:¥1,524(+税) 通常盤[CD]:¥1,238(+税)

フジロック出演決定のオノ・ヨーコ その音楽家としての功績を振り返る

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Yoko Ono Plastic Ono Band『地獄の果てまで連れてって【Blu-spec CD 2/ボーナストラック+1/ボーナスCD/歌詞対訳】』(BounDEE by SSNW)

【リアルサウンドより】  現代芸術家でミュージシャンのオノ・ヨーコが「Yoko Ono Plastic Ono Band」として、7月25~27日に新潟・湯沢町苗場スキー場で開催される『FUJIROCK FESTIVAL'14』に出演することが発表され、話題を呼んでいる。  Plastic Ono Bandは1969年、ジョン・レノンとオノ・ヨーコを中心に結成されたバンドで、メンバーが作品やコンサートごとに入れ替るのを特徴としていた。結成当時は音楽プロデューサーのフィル・スペクターや、ビート文学の旗手として知られる詩人のアレン・ギンズバーグ、LSDなどの幻覚剤による人格変容について研究した心理学者のティモシー・リアリーなどの文化人も参加した。近年はオノ・ヨーコの音楽プロジェクトとしても活発な活動を展開しており、2013年に発売したアルバム『地獄の果てまで連れてって』では、息子のショーン・レノン小山田圭吾、本田ゆからが参加している。  現在、御年81歳でありながら、今なお積極的に音楽活動を展開しているオノ・ヨーコ。彼女の音楽性の特徴について、文芸・音楽評論家の円堂都司昭氏に話を訊いた。 「オノ・ヨーコはもともと前衛芸術をやっていた人で、彼女の音楽に対する感覚はポップスやロックよりは、現代音楽や現代芸術に近いものがあったと思います。その後、彼女はジョンと出会ったことでロックのフィールドに入っていくようになり、Plastic Ono Bandとしての活動を始めました。1970年には、ジョンはソロアルバムとして『John Lenon Plastic Ono Band』(邦題『ジョンの魂』)を発表、一方、同作と共通するメンバーでヨーコのほうも双子のようなソロアルバム『Yoko Ono Plastic Ono Band』(邦題:『ヨーコの心』)を発表しています。両アルバムを聴き比べると、ジョンの方が真っ当なロックのアルバムだったのに対し、ヨーコの方は『ア~!』と奇声を上げたり前衛的なパフォーマンスが印象的でした。しかし、そういった表現は当時あまり受け入れられず、ビートルズファンにとってヨーコは異質な存在で、批判の対象にさえなっていたようです。ところがジョンの死後、時代が過ぎていくにつれ、彼女の現代芸術家としての功績も冷静に捉えられるようになりました。  また、後年にはジョンの音楽性を受け継いだ部分もある息子のショーン・レノンが彼女の音楽活動を支えるようになったこともあって、彼女の音楽性もポップさを増しました。現在のYoko Ono Plastic Ono Bandのパフォーマンスに、昔のジョンとヨーコを思い起こすという往年のロックファンも少なくないのではないでしょうか」  オノ・ヨーコはまた、ロック・フェスティバルや野外コンサートとの関わりも深い。1974年には当時、日本最大のロック・フェスティバル『ワンステップフェスティバル』に出演し、内田裕也らと共演を果たしている。 「ジョンとヨーコが初期に一緒に出たライブ「トロント・ロックンロール・リバイバル」もフェス形式のイベントで、その演奏は『Live Peace in Toronto1969』(邦題『平和の祈りをこめて』)というアルバムになっています。そう考えると、早くからフェスに参加していたアーティストといえるでしょう。ジョンとヨーコといえば『愛と平和』なので、『愛と平和』を掲げることの多いロック・フェスの雰囲気には似合っているかと。また、彼女自身が現代芸術家としてアイデンティティを確立した60年代は、偶発的な出来事をアートとして捉える思潮があり、『ハプニング』と呼ばれる即興性の高いパフォーマンス、イべントが流行しました。フェスの話でいうと、意外な人との共演もまたハプニングといえるし、そういった意味で、Plastic Ono Bandに驚くような大物アーティストが参加する可能性もあるかも。2009年にアルバム『BETWEEN MY HEAD AND THESKY』をリリースした際の日本ツアーには、細野晴臣が参加しましたからね」  ロックンロールや野外フェスティバルの興隆とともに歩んできたオノ・ヨーコの出演は、FUJI ROCKにとっても、新たな歴史の一幕となりそうだ。 (文=松田広宣)

嵐、西野カナ、氣志團……春ドラマ「主題歌」の傾向と対策

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『Love Collection ~pink~(通常盤)』(ソニーミュージック)

【リアルサウンドより】  『あまちゃん』(NHK)ブームで「潮騒のメモリー」 と「あまちゃん オープニングテーマ」が第55回日本レコード大賞作曲賞を受賞するなど、ドラマ主題歌がヒットチャートを賑わせた2013年。それでは、今クールに放送されるドラマには、大ヒットの可能性を持つ主題歌はあるのか。各局の春ドラマの状況をまとめた。

フジテレビ系

 日本で最も知られているドラマ枠、月9に放送されるのは『極悪がんぼ』。尾野真千子が主演を務める同番組は、キラキラした恋愛ドラマが多い月9のイメージとは一味違い、椎名桔平や竹内力、宇梶剛士など、クセの強い役者陣と、『カバチタレ!』『特上カバチ!!』の作者ならではの原作のアクの強さが目立つ。そんな今回の月9に楽曲を提供するのは、ヤンキー文化に造詣の深いロックバンド、氣志團。先日、白鳥雪之丞の“休学”が発表されたばかりだが、その暗いニュースを吹き飛ばすような新曲「喧嘩上等」で、ドラマを大いに盛り上げてくれそうだ。

日本テレビ系

 土10には、嵐・二宮和也主演の『弱くても勝てます ~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~』が放送される。日本有数の東大合格者数を誇る、開成高校。進学校の野球部が「強豪校」といわれる所以と、一風変わった「勝ち方」をドラマに仕立て上げた作品だ。同番組の主題歌は嵐の「GUTS!」に決定しており、番組の題材となっている「高校野球」にふさわしい青春応援ソングに仕上がっている。 水10に放送されるのは、『花咲舞が黙ってない』。原作は『半沢直樹』(TBS系)でおなじみの池井戸潤の著書『不祥事』と『銀行総務特命』の2作だ。「女版半沢直樹」と評される同作のヒロイン、花咲舞を杏が務め、主題歌には西野カナの「We Don't Stop」を起用。言いたいことを言う、強い女性像を描くドラマとなりそうだ。

テレビ朝日系

 水9には小栗旬が“死者の声が聞こえる刑事”として主演を務めるドラマ『BORDER』が放送される。主題歌を歌うのは海外進出も決定しているオオカミバンド、MAN WITH A MISSIONだ。ハードロック調の「evils fall」は、生死の境で葛藤する登場人物を描く同ドラマにぴったりの楽曲だといえよう。 その他にも『TEAM』(テレビ朝日系)にはミリショーこと加藤ミリヤ×清水翔太が新曲を提供していたり、再始動したウルフルズはホンジャマカ・石塚英彦主演の『刑事110キロ』に「ヒーロー」を提供している。まだ明かされていない『死神くん』の主題歌に関しては、嵐が担当するのではないかとの声もあるようだ。

テレビ東京系

 テレビ東京系の春ドラマは、大人向けともいえる顔ぶれとなっている。『モテキ』などでお馴染みの大根仁が監督・脚本を務め、オダギリジョーが主演する『リバースエッジ 大川端探偵社』には、EGO-WRAPPIN'が「Neon Sign Stomp」を提供。同バンドは劇中曲も担当しており、大根も「頭の中にはいつもエゴ・ラッピンの曲が流れていました」と起用の理由を語るなど、ドラマの世界観にバッチリとハマっているようだ。『半沢直樹』で熱演を見せた滝藤賢一が主演するドラマ『俺のダンディズム』で、主題歌を歌うのは斉藤和義&中村達也のユニット、MANNISH BOYS。腕時計や万年筆といったアイテムのうんちくを学びながら、滝藤と視聴者がどんどん「大人の男」になっていく同番組において、2人のダンディな楽曲はどう響くのだろうか。  今クールの主題歌の傾向としては、嵐や西野カナ、氣志團など、人気と実績のあるアーティストが目立つことだ。嵐に関しては、仮に『死神くん』の主題歌が決まれば、同クールで複数の主題歌を手がけることになる。一方で、MAN WITH A MISSIONやN'夙川BOYSをはじめとした若手・新進アーティスト、EGO-WRAPPIN'のような音楽リスナーに人気の高いアーティストの健闘にも期待したい。 (文=中村拓海)

世界最速!? マイケル・ジャクソン新作『XSCAPE』レビュー

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マイケル・ジャクソン『エクスケイプ』(ソニーミュージックエンタテインメント)

【リアルサウンドより】  「マイケル・ジャクソンのニューアルバムが5月にリリースされる!」。3月31日、全世界を駆け巡った驚きのニュース。『XSCAPE』というタイトルと宇宙の向こう側からマイケルがこっちの世界を覗いているような印象的なアートワーク以外は、すべてがベールに包まれていたその作品を、いち早く聴くことができた。全8曲すべてが完全な「新曲」となるその音源は、ソニーミュージック本国のエグゼクティブが日本まで手荷物として持ってきたもので、視聴会はそのエグゼクティブ立ち会いのもと1回のみ、曲目リストやクレジットも一切非公開と、厳重な情報管理が敷かれていた。  マイケル・ジャクソンのニューアルバムというと、思い出すのはマイケルが亡くなった翌年、2010年12月にリリースされた『MICHAEL』のことだ。その前年、亡くなる直前のマイケルのリハーサル風景を収めたドキュメンタリー映画『THIS IS IT』の大ヒットをピークとする世界的なマイケル再評価のムーブメントを一段落させてしまったのは、結果的にはその『MICHAEL』という作品だった。ニューアルバムと呼ぶにはサウンドの統一感を欠いていた『MICHAEL』は、今思えば「マイケルの新作」としてファンが素直に受け止めるには時期尚早だったし、収録されていたAKONや50 Centといった同時代のヒップホップ系人気アクトとの共演もあまり的を射たものではなかった。  おそらくは、それを踏まえてのことだろう。あれから約3年半という年月を経てリリースされる今作『XSCAPE』を聴いた印象は、未発表曲集的な作品だった『MICHAEL』とはまったく異なるものだった。コンセプトに「コンテンポライズ」(=現代化)という言葉が用いられている今作は、確かにサウンドの処理やリズムのヘヴィさに今っぽい部分はあるものの、現在の音楽シーンの誰かに似ているようなサウンドではまったくない。マイケルの作品、特に全盛期の『THRILLER』『BAD』『DANGEROUS』の3作品の特徴は、それぞれの作品がその同時代のどこにもなかったサウンドを鳴らしているところにあった。その意味において、今作『XSCAPE』は極めて「マイケルの新作」的なキャラクターを持った作品と言える(曲によってはオーバープロデュースと感じさせるものもあるが)。  また、楽曲そのもののクオリティも『MICHAEL』とは比較にならない。自分が聴きながら走り書きした手元のメモには、「『Rock With You』っぽい!」「『They Don’t Care About Us』に近いノリ」「『The Way You Make Me Feel』の続編?」「『Wanna Be Startin' Somethin'』的雄叫び!」といった言葉が踊っている。8曲中、少なくとも3曲ほどは全盛期の楽曲と遜色がないと断言してしまおう。バラード的なスローな曲が1曲もないのも個人的には好印象。膨大な未発表曲があると言われているマイケルだが、正直、これだけのレベルの楽曲がお蔵入りになっていたなんて、まるで狐につままれたような気分だった。  今作『XSCAPE』のエグゼクティブ・プロデューサーは現エピック・レコードCEOのL.A.リード。アルバムのリーディング・プロデューサーはティンバランド。さらにマイケルとも親交の深かったロジャー・ジャーキンス、Ne-Yoなどのマイケル・フォロワー的な楽曲で名を上げたスターゲイトなどが各曲のプロデュースを手がけている。ちなみに、生前のマイケルとスタジオで楽曲を制作していて、前作『MICHAEL』のリリースを強く批判していたウィル・アイ・アムとの楽曲は、今作にも未収録。全体的にプロデューサーの個性を前面に出すのではなく、マイケルの全盛期を思わせるような楽曲を「コンテンポライズ」させることに専念した今作『XSCAPE』。正解か不正解かと訊かれれば、大きな声で「正解!」と言いたくなる、そんな作品に仕上がっていた。 ■宇野維正 音楽・映画ジャーナリスト。音楽誌、映画誌、サッカー誌などの編集を経て独立。現在、「MUSICA」「クイック・ジャパン」「装苑」「GLOW」「BRUTUS」「ワールドサッカーダイジェスト」「ナタリー」など、各種メディアで執筆中。Twitter

元テラスハウスちゃんももが電撃加入 バンドじゃないもん!の急速な進化とは?

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バンドじゃないもん!『雪降る夜にキスして』

【リアルサウンドより】  『テラスハウス』(フジテレビ系)の初期メンバーである竹内桃子こと「ちゃんもも◎」が、たたいて踊れるリズムアイドル「バンドじゃないもん!」に加入したことが明らかになった。  発表は、彼女たちが4月6日に行った、水玉らむねの卒業ライブ『バンドじゃないもん!水玉らむね卒業公演 ~らむね ファイナル・ステージ 0~』のアンコールで行われた。新メンバーには、オーディションに応募した200人を超える候補者の中から、甘夏ゆず、天照大桃子(竹内桃子のグループ内呼称)の2人が選ばれた。  ちゃんもも◎はこれまでも、クリエイターが集まるシェアハウス「渋家」で暮らしながら、ファッション誌での連載や、モデル、DJなどとして活躍し、Twitterのフォロワー数は11万人を超えるなど、若い女性を中心に支持を集めていたが、アイドルとしての活動は初めてとなる。  神聖かまってちゃんのみさこや、秋葉原ディアステージで活動するアイドルもメンバーとして所属し、アイドルグループとしては異彩を放っているバンドじゃないもん!。今回の新メンバー加入で、さらに独自性を増していきそうだが、そもそも同グループはどんな方向性を持っているのだろうか。  バンドじゃないもん!を最初期から見てきた音楽評論家の宗像明将氏は、同グループの特色を、次のように分析する。 「彼女たちは元々、神聖かまってちゃんのみさこが『女の子と一緒に努力と協力をして、切磋琢磨しながら「売れた」という実感をつかみたい』という目的で始めたグループです。彼女はそう思ったきっかけについて、『神聖かまってちゃんは元々良いバンドだと思っていたけど、ネットで話題になることによって、いきなりバーンと売れてしまったので、努力して売れた実感がない』と語っています。つまり、明快なコンセプトが先にあるグループではなく、みさこの個人的な思いから続いているんですね。  そのためか、最初期の頃はバンドとしての色の方が濃く、グループには男性メンバーもいました。それが、2011年5月に行われたでんぱ組.incとの2マンで、みさことかっちゃん(金子沙織)がツインドラム編成ユニットとして演奏をするようになり、2012年にCDデビューをする際には「ツインドラムあいどる」と、アイドルを名乗るようになりました。2013年の9月にかっちゃんが脱退して以降は、ベーシストとしてみゆちぃこと望月みゆが加入し、他のメンバーもカスタネット、タンバリン、シェイカーを扱うなどして『たたいて踊れるリズムアイドル』というコンセプトを掲げています。グループとして活動を続けるうちに、方向性が定まっていった印象ですね」(参考:みさこロングインタビュー

バンドじゃないもん! - 雪降る夜にキスして

 また、一見すると話題性が先行しがちに見える今回の加入劇だが、実は音楽的な面でプラスの要素が大きいと、宗像氏は続ける。 「今回リーダーに就任したみさこは、二人をメンバーに採用した理由について、『話題性ではない』と語っています。ちゃんもも◎は、歌が上手いうえに女性からの支持が厚いことが、採用の決め手になったようです。同グループが弱いと考えていたというボーカル面を補完する存在になるのではないでしょうか」  さらに、今回の加入と同時に、みさこ自身のグループへの向き合い方も変わったという。 「みさこはこれまでリーダーになることからずっと逃げていたんですが、今後はプロデュースまで含めて、積極的にグループを引っ張っていくそうです。バンドじゃないもん!は現在、アイドルとして活動を続けていますが、メンバーの脱退についても、まずメンバー同士で話し合い、その後事務所に承諾してもらうというやり方をしていて、バンドのような姿勢があります。彼女自身は、自分で曲も作り、メタアイドル的な要素も持った森高千里のようなアイドルに憧れているといいますが、その独自のスタンスは、これまでのアイドルの枠を超える可能性もあると思います。今後、グループがどんな風に変わっていくのか想像もつきませんが、新体制になってより幅広い活躍をすることを期待したいです」  新メンバーの加入とみさこのリーダー就任によって、新たな道を歩み始めたバンドじゃないもん!。5月16日に行われる新体制初のライブでは、どんなパフォーマンスが繰り広げられるのか、楽しみに待ちたい。 (文=中村拓海)