バニラビーンズ・リサが語る、音楽への向き合い方「ライブの感動を、内に秘めてたらもったいない」

vb-main.jpg

左、レナ。右、リサ。

【リアルサウンドより】  バニラビーンズが11月11日、新シングル『有頂天ガール』をリリースした。表題曲は、郷ひろみ「2億4千万の瞳」やフィンガー5「学園天国」、ラッツ&スター「め組のひと」の作曲で知られる作曲家・井上大輔が、80年代当時にWink用に書き下ろした未発表楽曲で、今回バニラビーンズの歌唱によって初めてリリースされる。  メンバーのリサは、TBSラジオの音楽番組『高橋芳朗 星影JUKEBOX』(2013年4月7日〜2014年3月30日)へのレギュラー出演などで、熱心な音楽ファンとしても知られていることから、今回、リアルサウンドでは彼女に自身の音楽観をたずねるインタビューを実施。音楽にのめり込むことになったきっかけから、ロック好きでありつつアイドルとして活動することへの考え方、さらには新曲の仕上がりについてまで、じっくりと語ってもらった。聞き手は、音楽雑誌を中心に活躍する編集者の上野拓朗氏。(編集部)

「ビートルズよりもキンクスのほうが好きだった」

――リサさんが音楽を熱心に聴くようになったきっかけは? リサ:母親がザ・ビートルズを好きで常に家で聴いていたっていうのもあるんですけど、中学生の頃にザ・キンクスってバンドを知って。そこからですね。「ユー・リアリー・ガット・ミー」のイントロは知ってましたけど、それがキンクスの曲だと知って超カッコいい!って。みんなビートルズがいいって言ってるけど、私はキンクスのほうがいい!って。それをきっかけに、いろんなCDを買って聴いてみたり……っていうことが始まりました。 ――中学校の同級生はどんな音楽を聴いていたんですか? リサ:当時はテレビドラマの主題歌がトップ10に入ってるような時代だったんですよね。洋楽だとブラック・アイド・ピーズが流行ってたかな。私は一時期、なぜかグッド・シャーロット好きだったことがあって、それは高校生の頃だったんですけど、なんで好きだったんだろう? 覚えてないですけど、たぶんどこかで耳にしてカッコいいと思ったのかもしれない。 ――リサさんの口からグッド・シャーロットの名前が出てくるとは! リサ:みんな一瞬、寄り道するんですよね(笑)。やっぱりグッとくるんです。そういう意味では、中学生の時はブラック・アイド・ピーズやスウィートボックスも好きで、ずっとそればっかり聴いてました。あれは何なんでしょうね? その熱はあまり持続しないけど、自分の中に意外と深く刷り込まれてる。イントロを聴いた瞬間、「ハッ!」って。 ――(笑)僕の場合は80年代後半のボン・ジョヴィやデフ・レパードとかが、そういう存在になりますね。中学生の頃、ほぼ毎日聴いていた時期があったのに、1年くらい経って聴かなくなってしまった。 リサ:そのあと追わないんですよね(笑)。 ――はい。でも、どこかでイントロを耳にするとすぐわかります。 リサ:そういう意味で最近また熱が走ったのが、GLAYさんで。この前の「GLAY EXPO 2014 TOHOKU」も行ったんですけど、めちゃくちゃカッコいいなって。中学生の時に聴いてたんですけど、大人になった今、改めてその歌詞を見てみると、世界観がキレイで素敵なんです。昔も今も活動をずっと続けていて、そのカッコよさが色あせないっていうのは、すごいことだと思います。 ――話を戻しますけど、キンクスを聴いている時、周りにそういう音楽を聴いている友達は誰かいたんですか? リサ:いなかったです。だから、音楽の話は友達とはしたことがないですね。高校生になって怒髪天とか聴くようになったんですけど、そういう話も友達としたことはないです。当時はライブにも行ってなかったので、CDを買ってきて家でひとりで聴く……みたいな。あとYouTubeが流行り始めた頃で、ライブ映像ばかり見てました。思い返すとヘンな高校生ですね(笑)。ちょっと怖い。 ――(笑)将来は音楽の世界に進みたいとか、そういうことは考えなかったですか? リサ:音楽をお仕事にしようと思ったことはなかったですね。ファッションも好きなので、海外に行ってファッションで仕事をしたいなって思ってました。 ――じゃあ、音楽は本当に自分だけの楽しみって感じだったんですね。 リサ:はい。あとはラジオとか……超ネクラですね! やっぱり怖い(笑)。深夜ラジオが友達みたいな感じで、ラジアンリミテッドやJUNK、オールナイトニッポン、ほとんど聴いてました。当時は爆笑問題のJUNKを聴いてる人がこの世の中にいるなんて思ってなかったんですよ。私ひとりだけが聴いてるんだろうって思っていたら、最近になって同じようなリスナーさんが実は周りにいっぱいいました(笑)。 ――(笑)そんな学生の頃、どんな大人になるんだろうなぁって思ってましたか? リサ:OLには絶対にならないだろうなって思ってました。毎朝、同じ時間に起きて同じ電車に乗って、同じところに行って同じ時間に帰るみたいな生活は、私は絶対しないだろうなってなんとなく思っていて。だから、大学に行く時も、学部は芸術学科だったんですけど、映画とか音楽とか舞台とか全部が学べる学科だったので、迷わずそこに行きましたね。私は絵画が好きで、西洋絵画を大学では専攻してたんですけど、映画も舞台もその時に一気に学べたので。

「夢と現実のギャップで驚くことはない」

――今のお仕事はいつから? リサ:大学に入ってから始めました。モデルの仕事ができるよって、当時の社長にそそのかされて、結果的にアイドルになったんです(笑)。大学行きながらモデルができるならいいかなって。たぶん最初からアイドルって言われたら、私はやってなかったですね。それにバニラビーンズも最初は2人組ユニットっていう感じで、アイドルの括りじゃなかったんですよ。それが時代の流れなのかはわからないですけど、今はアイドルという枠に入ってる感じです、感覚的には。活動していくうちに、アイドル戦国時代っていうのが生まれて、アイドルがたくさん増えて……7年くらい活動してると、そんな歴史もあります(笑)。 ――リサさんは、そういう変遷をどう見てるんですか?  リサ:私は常に客観的だと思います。アイドルにすごく憧れてアイドルになってたら、夢と現実のギャップで驚くことが多いと思うんですよね。私にはそういうのがいっさいないので。“あっ、こういうものか”とも思うし。でも、アイドルって今は大人数のグループが多いから、アイドルって枠の中でバニラビーンズって2人組がどうやったら異質に見えるかなっていうのは、すごく考えますね。 ――アイデアを出し合ったりするんですか? リサ:はい。結構考えますよ。2年くらい前からバニラビーンズ主催で、生バンドとの対バン企画を新宿ロフトで継続してやってるんですけど、それもなんとなく見慣れたメンツとやるんじゃなくて、絶対にほかでは対バンできないような人にお願いしてます。ザ・コレクターズさんやD.W.ニコルズさんやSCOOBIE DOさんとか。たぶんほかのイベントで一緒にやれることはないだろうし、それだったら自分たちのイベントで一緒にやったらなんか面白いことが起きそうだなって。 ――面白さってところで言うと、音楽、衣装、アートワークも含め、バニラビーンズの作品には“らしさ”がありますよね。「バニビっぽい」というか。最新シングルの「有頂天ガール」もそうですけど。 リサ:そうですね。ただ、今回のチアガールの衣装にはビックリですね。来年や再来年はこの服は着れないと思います。ちょと年齢的にもキツいかなって。 ――そんなことないですよ。衣装もかわいいじゃないですか。 リサ:でも、まだオシャレとは一度も言われてないんです(笑)。私たちの場合、ありがたいことに衣装や服がオシャレだねって言われることが多いんですけど、この曲に関してはまだ言われてなくて。かわいいって言えばなんとかなっちゃうところが、女の子の場合はありますからね。だから、もうちょっと頑張らないとなって。でも、この「有頂天ガール」は、年末に向けて忘年会とかでいろんな人に歌ってもらえるような、みんなで元気に盛り上げていけるような曲にしたいです。 ――リサさんはライブとか観に行ったりしてます? リサ:行きますよ。爆弾ジョニーのライブにはよく行きます。爆弾ジョニーのライブってチケット代が2000円くらいなんですよ。バニビもそうなんですけど、学生の子とかが来やすいように安く設定されていて、ちょっとでも気になったら絶対観に行ったほうがいいと思います。 ――リサさんのお友達もライブに行く人って多いんですか? リサ:行く人は行ってると思うんですけど、OLの友達は行ってないです。本当に音楽が好きな人だけですかね。でも、もっとみんなライブに行けばいいのにと思っていて。つたない言葉ですけど、私はライブに行ったら感想をツイッターとかに書くし、もう熱量だけでしか生きてない人なんですよ。だけど、ライブに行ったらわかりますけど、あの熱気を体感した経験みたいなのって、内に秘めてたらもったいないじゃないですか。だから、私はそうやって外に向かって発信しているし、それがちょっとでも誰かに伝わればいいなと思ってます。 ――12月18日にはバニラビーンズのワンマンライブが控えてます。 リサ:ワンマンはぜんぜんやってなくて、2年半ぶりくらいにやるのかな。だいぶ大きめのハコなんですけど、これからみんなでいろいろな練って楽しいものにするので、ぜひ来てください! (取材・文=上野拓朗 / POKER FACE)
vb-shokai.jpg

バニラビーンズ『有頂天ガール』(T-Palette Records)

■リリース情報 『有頂天ガール』 発売:11月11日 初回限定盤(DVD付き):¥1,500(税抜) 通常盤:¥1,000(税抜) 〈収録〉 1.有頂天ガール 作詞:関谷謙太郎 作曲:井上大輔 編曲:大隅知宇 2.キッスは目にして ぽお! 作詞:阿木燿子 作曲:井上大輔 編曲:堤博明 3.有頂天ガール(Instrumental) 4.キッスは目にして ぽお!(Instrumental) 初回限定盤特典DVD 「バニラビーンズ富士登山!~挑戦篇~」

Flower、鷲尾伶菜の急成長で人気拡大へ 『秋風のアンサー』発売イベントに5000人超

flower-01.jpg

パフォーマンスを披露するFlower。

【リアルサウンドより】  Flowerの新作『秋風のアンサー』のリリース記念イベントが11月8日にラゾーナ川崎にて行われた。
flower-02.jpg

広場はもちろん、周囲のデッキにも多くの観客が集まった。

 当日、ラゾーナ川崎のルーファ広場は小雨が降り注ぐ曇天に見舞われたが、それでも5000人以上のファンが訪れた。幅広い客層の中でも、特に10代、20代の若い女性ファンの姿が目立つ。今回のシングル『秋風のアンサー』をもって、メンバーの武藤千春が海外留学のためにグループを後にすることもあって、その姿を見届けようと、イベント開始前から並んでいたファンも多数いた。  Flowerは、LDHのガールズ・エンターテイメント・プロジェクトであるE-girlsの中心メンバーによるグループで、「3/30000の歌唱力」とも称される、ヴォーカル・鷲尾伶菜、武藤千春、市來杏香の高い歌唱力と、流麗でしなやかなダンスが魅力で、他のグループと一線を画している。2014年の1月にリリースされた1stアルバム『Flower』は15万枚を超える売り上げを記録しており、この数字はE-girlsの1stアルバム『Lesson 1』のセールスに迫る勢いだ。続いて、6月にリリースされた7thシングル「熱帯魚の涙」もオリコン週間ランキング5位を獲得。7月24日に行われたE-girls初となる日本武道館公演では、その名の通り“花”を連想させるような優美なパフォーマンスを披露。とりわけシックな世界観を演出して、Flower独自のグループのカラーをより明確にしていた。(参考:E-girlsを越える支持を獲得? 本物志向のガールズグループ、その実力を検証
flower-03.jpg

メインボーカルとして急成長中の鷲尾伶菜。

 その勢いを持続中のFlower通算8枚目となるニューシングル『秋風のアンサー』の全国各地でのリリースイベントでは、5,000人以上のファンを集客。なお、デビュー間もない頃、最初にこのラゾーナ川崎でリリースイベントを行った際、200名ほどだった。Flowerは3年の時を経て5000人以上、20倍以上のファンを集めるにまで成長しているのである。  今作「秋風のアンサー」は、メランコリックでありながら凛としたメロディラインが印象的なR&B/ポップスで、片思いをする女性の心情を、秋の空気感とともにまっすぐに歌い上げたFlowerらしい作品。日本的な、四季折々の美意識や叙情性が込められた楽曲は、Flowerの大きな魅力のひとつで、本作でもそれは十分に発揮されている。特に鷲尾伶菜の表現力豊かなボーカルは、こうした楽曲を歌うのにぴったりで、その切なげな表情にも思わず見とれてしまう。E-girlsの中でもメインボーカルを担当し、歌唱力、パフォーマンスともに急成長を遂げた鷲尾にはひときわ大きな歓声があがっていた。そして、いつしか小雨も止み、会場はFlowerが演出する秋の空気に染まった。
flower-05.jpg

海外留学のため、グループを卒業する武藤千春。

 パフォーマンス終了後には、今作のリリースイベントを持って正式に卒業することを発表していた武藤から、ファンに向けての挨拶もあった。武藤は「Flowerは辞めるけれど、それは決してネガティブなことではなくて、次のステップに進むための決断です。これからも応援して下さい」と語り、集まったファンからは大きな拍手が寄せられた。決して湿っぽくならず、仲間を笑顔で送り出すのも、Flowerというグループの良さだろう。武藤が旅立った後も、彼女たちは凛としてFlowerの物語を描き続けるに違いない。
flower-06.jpg

3年前とは異なる景色を前に、メンバーたちの輝きも増していたステージだった。

 本日リリースされたニューシングル『秋風のアンサー』は、シブヤの女子高生が選ぶkurucoreランキングの11月度で堂々の1位を獲得。MVのYouTube再生回数は、先月10月10日に公開されて以来、瞬く間に10代、20代女子を中心に話題になり、公開から1ヶ月で既に現在150万回再生を超える勢いである。これはFlower史上でも、自身最高のヒット曲『白雪姫』に肩を並べるペースであり、E-girlsのみならず、個々のグループが著しい成長を遂げている結果であろう。今後の彼女たちのさらなる飛躍に期待が高まる。 (取材・文=松下博夫)
flower.jpg

FLOWER『秋風のアンサー(初回生産限定盤)(DVD付)』(SMAR)

■リリース情報 『秋風のアンサー』 発売:2014年11月12日 初回生産限定盤(CD+DVD):1,980円(税込) ※フォトブック仕様、三方背ケース 通常盤(CD):1,250円(税込) 期間生産限定盤(CD):500円(税込) ※収録楽曲「秋風のアンサー」のみ

Flower、鷲尾伶菜の急成長で人気拡大へ 『秋風のアンサー』発売イベントに5000人超

flower-01.jpg

パフォーマンスを披露するFlower。

【リアルサウンドより】  Flowerの新作『秋風のアンサー』のリリース記念イベントが11月8日にラゾーナ川崎にて行われた。
flower-02.jpg

広場はもちろん、周囲のデッキにも多くの観客が集まった。

 当日、ラゾーナ川崎のルーファ広場は小雨が降り注ぐ曇天に見舞われたが、それでも5000人以上のファンが訪れた。幅広い客層の中でも、特に10代、20代の若い女性ファンの姿が目立つ。今回のシングル『秋風のアンサー』をもって、メンバーの武藤千春が海外留学のためにグループを後にすることもあって、その姿を見届けようと、イベント開始前から並んでいたファンも多数いた。  Flowerは、LDHのガールズ・エンターテイメント・プロジェクトであるE-girlsの中心メンバーによるグループで、「3/30000の歌唱力」とも称される、ヴォーカル・鷲尾伶菜、武藤千春、市來杏香の高い歌唱力と、流麗でしなやかなダンスが魅力で、他のグループと一線を画している。2014年の1月にリリースされた1stアルバム『Flower』は15万枚を超える売り上げを記録しており、この数字はE-girlsの1stアルバム『Lesson 1』のセールスに迫る勢いだ。続いて、6月にリリースされた7thシングル「熱帯魚の涙」もオリコン週間ランキング5位を獲得。7月24日に行われたE-girls初となる日本武道館公演では、その名の通り“花”を連想させるような優美なパフォーマンスを披露。とりわけシックな世界観を演出して、Flower独自のグループのカラーをより明確にしていた。(参考:E-girlsを越える支持を獲得? 本物志向のガールズグループ、その実力を検証
flower-03.jpg

メインボーカルとして急成長中の鷲尾伶菜。

 その勢いを持続中のFlower通算8枚目となるニューシングル『秋風のアンサー』の全国各地でのリリースイベントでは、5,000人以上のファンを集客。なお、デビュー間もない頃、最初にこのラゾーナ川崎でリリースイベントを行った際、200名ほどだった。Flowerは3年の時を経て5000人以上、20倍以上のファンを集めるにまで成長しているのである。  今作「秋風のアンサー」は、メランコリックでありながら凛としたメロディラインが印象的なR&B/ポップスで、片思いをする女性の心情を、秋の空気感とともにまっすぐに歌い上げたFlowerらしい作品。日本的な、四季折々の美意識や叙情性が込められた楽曲は、Flowerの大きな魅力のひとつで、本作でもそれは十分に発揮されている。特に鷲尾伶菜の表現力豊かなボーカルは、こうした楽曲を歌うのにぴったりで、その切なげな表情にも思わず見とれてしまう。E-girlsの中でもメインボーカルを担当し、歌唱力、パフォーマンスともに急成長を遂げた鷲尾にはひときわ大きな歓声があがっていた。そして、いつしか小雨も止み、会場はFlowerが演出する秋の空気に染まった。
flower-05.jpg

海外留学のため、グループを卒業する武藤千春。

 パフォーマンス終了後には、今作のリリースイベントを持って正式に卒業することを発表していた武藤から、ファンに向けての挨拶もあった。武藤は「Flowerは辞めるけれど、それは決してネガティブなことではなくて、次のステップに進むための決断です。これからも応援して下さい」と語り、集まったファンからは大きな拍手が寄せられた。決して湿っぽくならず、仲間を笑顔で送り出すのも、Flowerというグループの良さだろう。武藤が旅立った後も、彼女たちは凛としてFlowerの物語を描き続けるに違いない。
flower-06.jpg

3年前とは異なる景色を前に、メンバーたちの輝きも増していたステージだった。

 本日リリースされたニューシングル『秋風のアンサー』は、シブヤの女子高生が選ぶkurucoreランキングの11月度で堂々の1位を獲得。MVのYouTube再生回数は、先月10月10日に公開されて以来、瞬く間に10代、20代女子を中心に話題になり、公開から1ヶ月で既に現在150万回再生を超える勢いである。これはFlower史上でも、自身最高のヒット曲『白雪姫』に肩を並べるペースであり、E-girlsのみならず、個々のグループが著しい成長を遂げている結果であろう。今後の彼女たちのさらなる飛躍に期待が高まる。 (取材・文=松下博夫)
flower.jpg

FLOWER『秋風のアンサー(初回生産限定盤)(DVD付)』(SMAR)

■リリース情報 『秋風のアンサー』 発売:2014年11月12日 初回生産限定盤(CD+DVD):1,980円(税込) ※フォトブック仕様、三方背ケース 通常盤(CD):1,250円(税込) 期間生産限定盤(CD):500円(税込) ※収録楽曲「秋風のアンサー」のみ

Flower、鷲尾伶菜の急成長で人気拡大へ 『秋風のアンサー』発売イベントに5000人超

flower-01.jpg

パフォーマンスを披露するFlower。

【リアルサウンドより】  Flowerの新作『秋風のアンサー』のリリース記念イベントが11月8日にラゾーナ川崎にて行われた。
flower-02.jpg

広場はもちろん、周囲のデッキにも多くの観客が集まった。

 当日、ラゾーナ川崎のルーファ広場は小雨が降り注ぐ曇天に見舞われたが、それでも5000人以上のファンが訪れた。幅広い客層の中でも、特に10代、20代の若い女性ファンの姿が目立つ。今回のシングル『秋風のアンサー』をもって、メンバーの武藤千春が海外留学のためにグループを後にすることもあって、その姿を見届けようと、イベント開始前から並んでいたファンも多数いた。  Flowerは、LDHのガールズ・エンターテイメント・プロジェクトであるE-girlsの中心メンバーによるグループで、「3/30000の歌唱力」とも称される、ヴォーカル・鷲尾伶菜、武藤千春、市來杏香の高い歌唱力と、流麗でしなやかなダンスが魅力で、他のグループと一線を画している。2014年の1月にリリースされた1stアルバム『Flower』は15万枚を超える売り上げを記録しており、この数字はE-girlsの1stアルバム『Lesson 1』のセールスに迫る勢いだ。続いて、6月にリリースされた7thシングル「熱帯魚の涙」もオリコン週間ランキング5位を獲得。7月24日に行われたE-girls初となる日本武道館公演では、その名の通り“花”を連想させるような優美なパフォーマンスを披露。とりわけシックな世界観を演出して、Flower独自のグループのカラーをより明確にしていた。(参考:E-girlsを越える支持を獲得? 本物志向のガールズグループ、その実力を検証
flower-03.jpg

メインボーカルとして急成長中の鷲尾伶菜。

 その勢いを持続中のFlower通算8枚目となるニューシングル『秋風のアンサー』の全国各地でのリリースイベントでは、5,000人以上のファンを集客。なお、デビュー間もない頃、最初にこのラゾーナ川崎でリリースイベントを行った際、200名ほどだった。Flowerは3年の時を経て5000人以上、20倍以上のファンを集めるにまで成長しているのである。  今作「秋風のアンサー」は、メランコリックでありながら凛としたメロディラインが印象的なR&B/ポップスで、片思いをする女性の心情を、秋の空気感とともにまっすぐに歌い上げたFlowerらしい作品。日本的な、四季折々の美意識や叙情性が込められた楽曲は、Flowerの大きな魅力のひとつで、本作でもそれは十分に発揮されている。特に鷲尾伶菜の表現力豊かなボーカルは、こうした楽曲を歌うのにぴったりで、その切なげな表情にも思わず見とれてしまう。E-girlsの中でもメインボーカルを担当し、歌唱力、パフォーマンスともに急成長を遂げた鷲尾にはひときわ大きな歓声があがっていた。そして、いつしか小雨も止み、会場はFlowerが演出する秋の空気に染まった。
flower-05.jpg

海外留学のため、グループを卒業する武藤千春。

 パフォーマンス終了後には、今作のリリースイベントを持って正式に卒業することを発表していた武藤から、ファンに向けての挨拶もあった。武藤は「Flowerは辞めるけれど、それは決してネガティブなことではなくて、次のステップに進むための決断です。これからも応援して下さい」と語り、集まったファンからは大きな拍手が寄せられた。決して湿っぽくならず、仲間を笑顔で送り出すのも、Flowerというグループの良さだろう。武藤が旅立った後も、彼女たちは凛としてFlowerの物語を描き続けるに違いない。
flower-06.jpg

3年前とは異なる景色を前に、メンバーたちの輝きも増していたステージだった。

 本日リリースされたニューシングル『秋風のアンサー』は、シブヤの女子高生が選ぶkurucoreランキングの11月度で堂々の1位を獲得。MVのYouTube再生回数は、先月10月10日に公開されて以来、瞬く間に10代、20代女子を中心に話題になり、公開から1ヶ月で既に現在150万回再生を超える勢いである。これはFlower史上でも、自身最高のヒット曲『白雪姫』に肩を並べるペースであり、E-girlsのみならず、個々のグループが著しい成長を遂げている結果であろう。今後の彼女たちのさらなる飛躍に期待が高まる。 (取材・文=松下博夫)
flower.jpg

FLOWER『秋風のアンサー(初回生産限定盤)(DVD付)』(SMAR)

■リリース情報 『秋風のアンサー』 発売:2014年11月12日 初回生産限定盤(CD+DVD):1,980円(税込) ※フォトブック仕様、三方背ケース 通常盤(CD):1,250円(税込) 期間生産限定盤(CD):500円(税込) ※収録楽曲「秋風のアンサー」のみ

「うた」へと向かう若手ロックバンドたち――音楽シーンのJ-POP回帰を考察

「テレビスター」の道を選ぶ若者のカリスマ

th_20140927-gesuotome.jpg

ゲスの極み乙女。『魅力がすごいよ(初回限定魅力的なプライス盤)』(WMJ)

【リアルサウンドより】  10月のとある週末、多くの「邦ロックファン」がテレビの前にくぎ付けになった。  10月11日(土)の夜、NHK「SONGS」に登場したのはSEKAI NO OWARI。スタジオライブが3曲も披露されただけでなく、彼らの結成までのいきさつやメンバー間の関係などを丁寧に説明する非常に見応えのある番組だった。翌日の10月12日(日)には、「LIVE MONSTER」にゲスの極み乙女。が出演。新曲のパフォーマンスと合わせて普段の活動に密着したVTRが流れ、司会である中村正人とのトークパートも合わせてバンドのキャラクターがよく伝わる内容だった。  2010年の音源リリースからあっという間にロックフェスのヘッドライナーまで上り詰めたSEKAI NO OWARIと、直近では音楽雑誌の表紙も飾っているゲスの極み乙女。。この2バンドは最近ともに『SMAP×SMAP』にも出演していたが、こういった「ロック畑」を出自とするバンドが積極的に地上波のテレビ番組に登場するというのは10年代のバンドシーンの一つの特徴なのかもしれない。今年の7月には2000年のメジャーデビュー以来一度も地上波に出演したことのなかったBUMP OF CHICKENが初めて『ミュージックステーション』に出演して大きな話題を呼んだのも記憶に新しい。  ほんの数年前まで、「若者に圧倒的な人気を誇るロックバンド」はあまりテレビに出演しなかった。前述のバンプだけでなく、アジカン、エルレ、ラッド、ホルモン…ゼロ年代に大きな支持を集めた(そして今でも絶大な影響力を変わらず維持している)人気バンドたちのスタジオライブや日常の姿が地上波のテレビ番組で放送されるケースはかなり稀だったように思う。ライブに行かないと、雑誌を買わないと、そして音源を聴かないとその魅力を楽しむことのできないバンドたちの姿にはそれゆえの神秘性があり、「そういう存在に触れている」こと自体が聴き手自身のプライドをくすぐるという効用もある。  こういった構造は「ロイヤリティの高いファンを作り出す」というポジティブな側面がある一方で、一歩間違えると「排他性を生む」「間口が広まりづらい」というネガティブな結果も生み出す。そういった状況に対して楔を打つべく活動していたのがここ数年のサカナクションで、「メディア戦略もバンド活動の一つ」という明確なスタンスは2013年末に紅白歌合戦に出場するという大きな成果をあげた。  言い古された話だが、もはや「誰もが知ってるヒット曲」はほとんど存在しなくなり、メディア環境の変化によってテレビの相対的な影響力も下がりつつある。つまり、今やテレビというメディアは「カウンターをかます相手」ですらない。それならば、テレビを「唾棄すべき商業主義的な媒体」ではなく「広くリーチできる手段」として捉え直すことで見えてくる世界が広がるのでは? 最近のバンドの中にはこんな考え方が自然と搭載されているのかもしれない。一部バンドの熱心なファンの間では「○○がテレビに出るなんて!」という反響が見られることもあるが、まだインターネットが浸透していない時代にテレビの歌番組を通じて様々な音楽に接してきた自分のような人間にとって最近の風潮は非常に楽しい。

「J-POP誕生秘話」から見る2010年代のバンドシーン

 自分が音楽を聴き始めた90年代の初頭から中ごろは「J-POP」という呼称が一気に世の中に広まった時期とちょうど重なるが、当時は安室奈美恵もZARDもスピッツもジュディマリもひっくるめて「今までの歌謡曲とは一味違う日本のヒットソング」にはすべて「J-POP」というラベルがつけられていた。この言葉が生まれた場所はラジオ局のJ-WAVE。「洋楽主体の放送プログラムの中で流しても違和感のない邦楽」を選別するための記号として作られた名称であり、開局から1年後の89年に「Jポップ・クラシックス」というコーナーが始まっている。 「J-POP」の誕生当初、どんな音楽がそれに該当するのかについては「演歌やアイドルはダメで、サザンオールスターズ、松任谷由実、山下達郎、大瀧詠一、杉真理はOK」というように感覚的に決められていったという。烏賀陽弘道「J-POPとは何か -巨大化する音楽産業-」には、この言葉に込められた発信者たちの思惑が記録されている。 「『それまでの日本とはちがう日本』『世界に対峙しうる日本』の時代がやって来た。『ジャパン・アズ・ナンバーワン』。そんな雰囲気があふれていました。音楽も、それまで邦楽は西洋のポップスに負けていたけれど、これからは追いつかなくちゃいけない。そんな意味があったと思います」 当時ビクターミュージックエンタテインメントの宣伝課長として「Jポップ」という言葉の誕生に立ち会った斎藤英介はそう振り返る。J-WAVEの斎藤日出夫も、次のように言う。 「和製エルビスとか和製ポップスでは、いつまでたってもオリジン(本家、元祖)に勝てないですよね。『Jポップ』には『オリジンになりうる音楽』という願いが込められている」  こういった思いのもとに作られた「J-POP」という音楽ジャンルは、テレビドラマやカラオケボックスといった当時の社会風俗と結びつくことで一大産業へと成長。「従来の歌謡曲と比べてなんとなく洗練された音楽」程度の意味合いしか持たなかったこの記号は、鳴らされるシチュエーションに適応するかのように「一発で覚えられるメロディ」という特徴を備えていく。カラオケで歌いやすいか否か、ドラマで流れるワンコーラスもしくはCMで流れるたったの15秒だけで印象に残るか。お茶の間に流れる音楽はそんな観点で評価されることになった。  こんな経緯を改めて確認したうえで昨今の「邦ロック」界隈について眺めてみると、ここまで挙げてきた「J-POPの精神」が過剰に達成された状態になっていると言えるのではないだろうか。たとえば、たびたび盛り上がる「洋楽をルーツとしないバンドの台頭」という話題はまさにJ-POPが生まれた際の心意気が完全に具現化された状況である。幸か不幸か、若者に支持される音楽を生み出すために海の向こうに源流を求める必要はなくなった。また、ライブハウスやロックフェスにおいてオーディエンスが求める「一体感」という要素も、突き詰めていけば「同じテレビドラマを見て主題歌に涙する」「カラオケボックスでみんなで歌う」のと根本的には変わらない。90年代にもてはやされた「一発で覚えられるメロディ」という音楽的な特徴は、「一発で乗れる、踊れる、声を出せるサウンド」という形で先鋭化していった。  音楽プロデューサーの亀田誠治は、自身が司会を務める「亀田音楽専門学校」の中で「最近のトレンドである四つ打ちロックは、90年代の小室サウンドを日常的に嗜んでいたミュージシャンから生み出されている」と指摘している。「いわゆる流行りものとは違う音楽を聴いている」というリスナーの矜持によって支えられている側面もあるバンドシーンだが、実はその空間のルールは「もっとも音楽が売れていた時期のもっとも流行っていた音楽」によって規定されている。

「キャッチーで覚えやすい」が意味することの変遷と回帰

 J-POPの誕生以来、日本のポップミュージックは「覚えやすい」「印象に残る」という要素を最重要課題として発展してきた。それを達成するための手段はいくつもあるが、ここ数年は特に「メロディ」ではなく「ギミック」にフォーカスした手法が大きく進化してきたという肌感覚が個人的にはある。「何曲分の情報量が詰め込まれているのかわからない」といった表現でおなじみの奇抜な展開を繰り返すアイドルソングや極限までBPMを上げたロックサウンドなど、「そこまでやるのか!」という驚きが中毒性に転化する形で評判を獲得するケースが明らかに増えた。「情報が溢れる世の中で認知されるには強い刺激が必要」ということなのかもしれないが、「刺激競争」の先に待っているのは「感覚の麻痺と崩壊」のような気がしてならない。  ただ、やはり一つの潮流が極端に進んでいくと必ず反作用が起こる。たとえば赤い公園の津野米咲は、ポップに振り切ったアルバム『猛烈リトミック』における重要曲“NOW ON AIR”について「レジーのブログ」におけるインタビューでこんなことを言っている。 「素晴らしいJ-POPは、編曲を問わないと考えています。いつ、どこで、誰が、どんな編成で演奏しても良い曲でなくてはなりません。強力なメロディーと歌詞無くしては成り立たないものだと思います」  こういう感覚で音楽を作っている若いバンドが存在することに僕はとても勇気づけられた。日々の生活に寄り添うポップミュージックにとって最も重要なのは、時代がどんなに移ろっても「うた」そのもの、つまり「メロディとそこに乗る言葉、それを歌う声の組み合わせ」ではないか?そして、「J-POPをルーツとする日本のポップス」というものが生まれるのであれば、それは単にインパクトがあるという意味で印象が強い音楽ではなく、「うた」にこだわった音楽というDNAの伝承であるべきだと強く感じる。これは決して「鎖国」「ガラパゴス化」といった後ろ向きな話ではなく、メロディを起点に発展してきた日本のポップミュージックの正当進化と呼べるものである。  ここで話は冒頭に戻る。2010年代の日本のロックの主戦場はライブやロックフェスだと言われながらも、実はこれまで以上にテレビとの結びつきが強くなっている。不特定多数の視線にさらされる場での勝負を挑むために、ロックバンドは改めて「うた」を武器として手に取るのではないだろうか。この見立てには僕の願望も多く含んでいるが、実際にそういった動きが少しずつではあるが見えてきているように思える。

再び「うた」を聴かせるロックバンド

「J-POP的なよさ=キャッチーで覚えやすいうたとロックバンドの再接近」というフレームで考えたときに真っ先に思い浮かぶのが、ここ最近一気に知名度を増した感のあるShiggy Jr.である。作品ごとにギターロックやダンスミュージックなど様々なテイストを選び取りながら、その根底にあるのはあくまでもメロディ。楽曲制作を一手に引き受ける原田茂幸も「歌が一番大事、他は楽曲を支えるものにならないとダメ」と公言している。「ポップで楽しい」ことを第一義とするバンドのスタンスやボーカルの池田智子のキャラクターも含めて、マスメディアとの相性も間違いなく良いだろう。先日J:COM テレビで放送された「MUSIC GOLD RUSH」においても、サバンナの高橋茂雄や9nineの西脇彩華と息のあったやり取りを見せていた。  今年7月にメジャーデビューを果たしたボールズも、「うた」を主体にしたロックバンドとしてこれからの飛躍が期待される。「大阪のスピッツ」というキャッチコピーがつけられていたこともあるが、個人的にはボーカルの山本剛義の歌声から想起されるのは繊細さや儚さよりも力強さ。エレカシの宮本浩次、もっと言えばオアシスのリアム・ギャラガーにも通ずるような堂々としたボーカルスタイルは最近の日本のロックバンドにおいてありそうでなかった存在感を放っている。海外のインディーシーンの空気をまといながらも耳なじみの良いメロディゆえに敷居の高さ、小難しさを一切感じさせない彼らの楽曲は、様々な音楽好きの結節点となる可能性を秘めている。  ボールズとも共演経験のあるAwesome City Clubもこの流れに加えたい。ソウルミュージックを下敷きにしたアーバンなサウンドを鳴らしながらもメロディはどこまでも人懐っこく、「間口の広さ」と「洗練さ」を絶妙なバランスで両立している。現状ではフィジカルリリースをせずにフリーで音源を公開しているが、今後どういった活動方式をとるのかも含めてとても興味深いバンドである。  ここで名前を挙げたバンドの音楽から自分が感じるのは、「刺激競争」に明け暮れるミュージシャンの上空を軽々と飛び越えてもっと開かれたフィールドへ届いていくのではないかというスケールの大きさである。スタイルは違えど「普遍的なメロディ・うた」に強みを持つ彼らの音楽がリーチできる範囲は、バンドシーンという限定された空間よりもはるかに広いのではないだろうか。 「世代を超えて愛される音楽は生まれづらい」ということが言われて久しい。嗜好の細分化、タコツボ化はさらに進行していくだろう。しかし、そんな諦念から一歩進んで、幅広い層へ浸透する光景が想像できる音楽を鳴らしている若いバンドが続々と登場している。日本のロックバンド、まだまだ変わらず面白い。 ■レジー 1981年生まれ。一般企業に勤める傍ら、2012年7月に音楽ブログ「レジーのブログ」を開設。アーティスト/作品単体の批評にとどまらない「日本におけるポップミュージックの受容構造」を俯瞰した考察が音楽ファンのみならず音楽ライター・ミュージシャンの間で話題に。2013年春にQUICK JAPANへパスピエ『フィーバー』のディスクレビューを寄稿、以降は外部媒体での発信も行っている。 Twitter レジーのブログ レジーのポータル

椎名林檎、二階堂ふみへの楽曲提供を希望「ワケありな人に興味がある」

shiina-ringo-shokaith_.jpg

椎名林檎『日出処(初回限定盤A)』(ユニバーサルミュージック)

【リアルサウンドより】  椎名林檎が、11月9日放送の『LIVE MONSTER』(日本テレビ系)に出演。MCの中村正人(DREAMS COME TRUE)と、演出や作曲術について語り合った。  冒頭、椎名が中村に「学生時代に女の子ばかり9人編成ぐらいのバンドがあって、文化祭のテーマソングが『go for it』で、この時初めてボーカルをやったんです」と、ドリカムの楽曲をカバーしていたことを明かすと、中村は「すごいだろー!?」と観覧客に向かって喜びをアピール。椎名はその後、玉田豊夢(ドラム/100s)、山口寛雄(ベース/100s)、竹内朋康(ギター/Ex.SUPER BUTTER DOG)、浮雲(ギター)、ヒイズミマサユ機(ピアノ/PE'Z)といったバンドメンバーと共に「NIPPON」を披露。間奏のセッションでは椎名を交えて激しいせめぎ合いを見せた。  同番組では「椎名林檎 音楽家としてのマナー」として、「曲は他の人が歌うイメージで作る」と紹介。椎名は幼少時代、自身の声が気に入らなかったらしく、現在も「変な声なのはわかってますけど」と、違和感を感じているという。これに対し、中村が「ワン・アンド・オンリーな人たちはみんな変な声だよ。マイケル・ジャクソンもシンディー・ローパーも。決していわゆる『良い声』ではないよね」と変わった声だからこそ特徴的になれるということを説明し、椎名も「なるほど」と納得した。  その後、椎名は「カーネーション」は石川さゆりを、東京事変「女の子は誰でも」は松浦亜弥をそれぞれイメージして作ったと明かし、ともさかりえや栗山千明への楽曲提供について話が及ぶと、「デビューの時にはもう広末ちゃんとかともさかちゃんには書いていた」と楽曲制作の裏側を明かした。中村が椎名に対し「作ってみたい人はいる?」と質問すると、彼女は「二階堂ふみちゃん。PVとか見てみたいでしょ?」と、新進気鋭の若手女優・二階堂ふみの名を挙げた。椎名はその理由として「ミュージシャンでもいいけど、ワケありな人に興味がある。立っただけで、声も出していないのに『何かワケがありそうだ』と思われる人に書いてみたい」と語った。  また、椎名林檎・東京事変のアルバムの大半は曲タイトルの文字数がシンメトリーになっていることについて、中村が「デザイナー的な発想だよね」と椎名に語ると、「そうでしょうね。本当に音楽とか好きなのかなって思いますよね。思い入れがあれば言葉を大事にするじゃないですか。でも、デザインとしての文字の魅力の方が勝っちゃうんですかね」と、音楽や歌詞などをビジュアル面から意識していることを明かした。そして中村から「曲タイトル変ですよ」と指摘された椎名は、観客に「変な感じだと思って聴いてらっしゃいます? お客さん方も使われる言葉遣いじゃない?」と質問するも、「使わない!」という回答が多く、椎名は驚いた表情を浮かべた。  椎名にはまた、オリンピックまでにやりたいことがあるそうで、「裏方の仕事をしてみたい。オリンピックまでにキャバレーを作りたい。(中略)大人がちょっとエッチな気持ちになったりしながらお酒を飲んだり、小上がりでは私がスクール水着でフラフープしたり」と、願望を明かした。これに対し中村が「俺は全財産出すよ」と答え、椎名が「aikoとかも呼んでね。だってもうCDダメでしょ、これからは生よ! 生!」と叫ぶと、スタジオが爆笑に包まれた。  ほか、視聴者や会場の観客から「いつもお綺麗な林檎さんですが、美容や健康に対して行っていることは?」や、「何食べてるの?」、「何時に寝てるんですか?」などの質問が寄せられると、椎名は「粗食です。今朝もおみおつけ。最近は徹夜続きで美容を保てていない」と自嘲気味に答える一幕もあった。  番組の最後には、女性の一生を歌った「ありきたりな女」と、英語詞で「丸の内サディスティック」のジャズアレンジを披露した椎名。次回は西野カナをゲストに迎える予定だ。 (文=向原康太)

エビ中、SUPER☆GiRLS、TPD……中規模アイドルグループの可能性を分析

20141003-morningth_.jpg

モーニング娘。’14『TIKI BUN/シャバダバ ドゥ~/見返り美人(初回生産限定盤A)(DVD付)』(UP-FRONT WORKS)

【リアルサウンドより】  5人組、6人組に関しては前編【アイドルグループは5人組と6人組、どっちが良い? 両編成のメリットを分析】で解説しましたが、女性アイドルグループの成功例は、上はAKB48から下はピンクレディー、WiNKまで人数の幅は広く、48系のグループは基本的なセットとして16人×3チーム、その下には研究生がいて、そういうグループが東京、大阪、名古屋、福岡、ジャカルタ、上海、公式ライバルの乃木坂までいるわけで、この規模感はこれまでのどんなアイドルグループとも比較になりません。逆に少ない方では、2人組での大ブレイクは最近ありませんが、PerfumeやBABYMETALは3人組で、アイドルの枠を軽く飛び越えて世界に出ていくアーティストとして大きな成功を収めています。  いま、むしろ多少手薄となっているのは10人前後の中規模グループでしょう。この規模の代表格は、もちろんモーニング娘。ですし、エイベックスのSUPER☆GiRLSは全盛期のモーニング娘。をイメージして12人で結成されています。日本のグループではありませんが、いまのアイドルグループに与えた影響でいえば、少女時代の存在も忘れられないところです。この規模では、武道館、アリーナクラスの動員力を持つグループは多数出てきていますが、3人組のPerfume、5人組のももクロ、大人数の48系グループと比べると、スタジアム、ドームクラスまでブレイクしたグループはでてきていません。  そうした中でも、8人組のエビ中こと私立恵比寿中学は、個のキャラ立てが得意なスターダストのグループで、タモリ倶楽部で鉄道アイドルとしてのポジションを確立した廣田あいか、ソロでのシングルリリースが決まった真山りかなど、個々の活動が徐々に目立つようになってきており、いま最も大きなブレイクに近い存在と言えるかもしれません。  老舗のモーニング娘。は道重さゆみという偉大すぎる存在が抜けた後で、どうやって新たなグループの色を作っていくか。しかし、変わらざるを得ない環境にいるということは、大きな可能性を秘めた状態であるとも言えます。  10月にニューヨーク公演を成功させたCheeky Paradeは、まだこれからの存在ですし、ファンの盛り上がりも含めたやんちゃなスタイルは好みの分かれるところですが、大学生世代を中心とした若い層の受けは圧倒的に良く、一点突破的なブレイクの可能性があるかもしれません。  また、90分ノンストップで1つのショーを見せるようなワンマンライブの圧倒的なパフォーマンスで話題の東京パフォーマンスドールが、これらの先輩アイドルグループを一気に抜き去っていくという可能性にも期待したいところです。  この規模のグループは人数的なボリューム感があるのでステージは華やかですが、一方で個々のキャラを覚えてもらうには人数が多くて若干敷居が高い。その壁を突破することができたら、アイドル界にまた新たな潮流が生まれるような予感がします。 ■岡田康宏 編集者、ライター、カメラマン、評論家、コラムニスト、WEBプロデューサ。得意分野はサッカーとアイドル。著書・共著に『アイドルのいる暮らし』『サッカー馬鹿につける薬』『グループアイドル進化論』など。Twitter:@supportista

アイドルグループは5人組と6人組、どっちが良い? 両編成のメリットを分析

20140514-momokuro-thumb.jpg

ももいろクローバーZ『泣いてもいいんだよ(通常盤)』(キングレコード)

【リアルサウンドより】  女性アイドルグループに最適なのは何人組か? 5人組でいえばももいろクローバーZ、6人組だとでんぱ組.incが現在の代表的な存在でしょう。主要なグループだけでも、5人組には℃-ute、東京女子流、9nine、ベイビーレイズなど、6人組にはチームしゃちほこ、妄想キャリブレーション、乙女新党など。男性アイドルグループの中でも長く一線で活躍しているSMAP、嵐、TOKIOの3組が揃って5人組ということや、いわゆる特撮戦隊物は5人組が主流で世間一般に馴染みやすいということもあり、実績の面で5人組の優位は動かないところですが、でんぱ組の成功で6人組にも注目が集まっているというのが現状でしょうか。  アイドルグループには奇数組優位説というのがあり、メンバーの人数が奇数だと立ち位置にセンターができるからというのがその理由の一つとされていますが、6人組は3×3の2グループに分ければ簡単にセンターが作れるので偶数組でありながら使い勝手が良いという特徴があります。  もともと女性アイドルグループでも、初期の代表的な存在であるピンクレディーは2人組、キャンディーズは3人組、男性のグループでも少年隊やシブがき隊、たのきんトリオは3人組。先ほどの奇数組優位説と組み合わせて考えると、アイドルグループの主流は3人組から5人組へと徐々に移行してきた歴史があります。これはおそらく、ファンの側の求める情報量が増えてきていることと好みが多様化しているためで、3人よりも5人の方がよりメンバー個人やグループとしての見せ方のバリエーションが豊富であるということが現在の5人組優位の時代につながったと考えられます。  その流れで行けば、次に来るのは7人組の時代ということになりそうですが、一方で人数を増やしすぎると個々のメンバーの差別化や個別の認識をしてもらうためのハードルが上がる難しさがあり、もちろん多くの人数を動かすことになれば、それだけ運用のコストも跳ね上がります。となると偶数組でありながら、センターを作りやすく奇数組の優位な部分にも対応できる6人組に注目が集まるのは必然かもしれません。  そもそも今のアイドルグループは、結成からの活動期間が長く、まったくメンバーチェンジのないグループの方が少ないくらいなので、今のグループに合ったメンバーが揃っていることの方が人数そのものよりも重要な面ではありますが、時代はこれから5人組の時代から6人組の時代へ移行していくのか、そのカギを握るのは、いま6人組グループのトップランナーである、でんぱ組.incの今後の活躍次第で大きく左右されそうです。 ■岡田康宏 編集者、ライター、カメラマン、評論家、コラムニスト、WEBプロデューサ。得意分野はサッカーとアイドル。著書・共著に『アイドルのいる暮らし』『サッカー馬鹿につける薬』『グループアイドル進化論』など。Twitter:@supportista

アイドルグループは5人組と6人組、どっちが良い? 両編成のメリットを分析

20140514-momokuro-thumb.jpg

ももいろクローバーZ『泣いてもいいんだよ(通常盤)』(キングレコード)

【リアルサウンドより】  女性アイドルグループに最適なのは何人組か? 5人組でいえばももいろクローバーZ、6人組だとでんぱ組.incが現在の代表的な存在でしょう。主要なグループだけでも、5人組には℃-ute、東京女子流、9nine、ベイビーレイズなど、6人組にはチームしゃちほこ、妄想キャリブレーション、乙女新党など。男性アイドルグループの中でも長く一線で活躍しているSMAP、嵐、TOKIOの3組が揃って5人組ということや、いわゆる特撮戦隊物は5人組が主流で世間一般に馴染みやすいということもあり、実績の面で5人組の優位は動かないところですが、でんぱ組の成功で6人組にも注目が集まっているというのが現状でしょうか。  アイドルグループには奇数組優位説というのがあり、メンバーの人数が奇数だと立ち位置にセンターができるからというのがその理由の一つとされていますが、6人組は3×3の2グループに分ければ簡単にセンターが作れるので偶数組でありながら使い勝手が良いという特徴があります。  もともと女性アイドルグループでも、初期の代表的な存在であるピンクレディーは2人組、キャンディーズは3人組、男性のグループでも少年隊やシブがき隊、たのきんトリオは3人組。先ほどの奇数組優位説と組み合わせて考えると、アイドルグループの主流は3人組から5人組へと徐々に移行してきた歴史があります。これはおそらく、ファンの側の求める情報量が増えてきていることと好みが多様化しているためで、3人よりも5人の方がよりメンバー個人やグループとしての見せ方のバリエーションが豊富であるということが現在の5人組優位の時代につながったと考えられます。  その流れで行けば、次に来るのは7人組の時代ということになりそうですが、一方で人数を増やしすぎると個々のメンバーの差別化や個別の認識をしてもらうためのハードルが上がる難しさがあり、もちろん多くの人数を動かすことになれば、それだけ運用のコストも跳ね上がります。となると偶数組でありながら、センターを作りやすく奇数組の優位な部分にも対応できる6人組に注目が集まるのは必然かもしれません。  そもそも今のアイドルグループは、結成からの活動期間が長く、まったくメンバーチェンジのないグループの方が少ないくらいなので、今のグループに合ったメンバーが揃っていることの方が人数そのものよりも重要な面ではありますが、時代はこれから5人組の時代から6人組の時代へ移行していくのか、そのカギを握るのは、いま6人組グループのトップランナーである、でんぱ組.incの今後の活躍次第で大きく左右されそうです。 ■岡田康宏 編集者、ライター、カメラマン、評論家、コラムニスト、WEBプロデューサ。得意分野はサッカーとアイドル。著書・共著に『アイドルのいる暮らし』『サッカー馬鹿につける薬』『グループアイドル進化論』など。Twitter:@supportista

「私は2年後、AKB48にいない」 峯岸みなみと加藤玲奈が明かす、グループの世代交代と今後

20141107-akb1.jpg

峯岸みなみ(左)と加藤玲奈(右)。(写真=竹内洋平)

【リアルサウンドより】  AKB48の活動を追ったドキュメンタリー映画『DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?』が、11月7日にBlu-rayとDVDでリリースされる。同作は2014年7月4日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国128館で公開し、大ヒットを記録した『DOCUMENTARY OF AKB48』シリーズの最新作をパッケージ化したもの。初期メンバーの卒業や次世代メンバーの成長によって加速する世代交代、大波乱の結果に終わった2013年の選抜総選挙、2014年の大組閣、そして先日行われた「37thシングル選抜総選挙」も収録された密度の濃い内容に仕上がっている。今回リアルサウンドでは、劇場版公開時に行った柏木由紀、島崎遥香、高橋みなみ、渡辺麻友のインタビュー(参考:AKB48渡辺麻友ら中心メンバーが明かす、最新グループ事情「大組閣後、良い方向に向かっている」)に続き、同作でも頻繁に登場する「新生チーム4」のキャプテン・峯岸みなみと、メンバーの加藤玲奈にインタビューを実施。大島優子の卒業がグループに与えた影響や、チーム4を率いる上での期待と苦悩、そして峯岸には自らの“卒業”をテーマに大いに語ってもらった。

「私にとってのAKB48は、前田さんがいて優子さんがいるグループでした」(加藤)

――『DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?』は、シリーズ第4作目にあたり、2013年~2014年前半などが収められています。今作で特に印象に残っている部分はどこでしょう? 峯岸みなみ(以下、峯岸):この作品では大島優子の卒業が描かれていますが、やはりメンバーからしても優子の卒業は大きくて…。初期のころからいる私たちや、後輩メンバーにとってもかなり影響を受けた存在である優子の卒業ということに対する他メンバーの反応も見て欲しいです。 加藤玲奈(以下、加藤):私にとってのAKB48は、前田(敦子)さんがいて優子さんがいるグループでした。だから、前田さんの卒業もショックでしたし、優子さんの卒業を聞いたときは、AKB48の顔がいなくなってしまう気がして、これからもグループを盛り上げていくためにはどうすればいいか」と考えるようになりました。 ――今作では、前作に収録されている「チーム4の解体」のその後、「新設チーム4の結成」もひとつのテーマとして描かれています。“峯岸チーム4”を除いた、正式なチーム4として解体と結成を経験した加藤さんがどう感じているのか教えてください。 峯岸:それ聞いたことない。れなっち(加藤)、どうなの? 加藤:(チーム4解体について)どういう理由か明確なことは知らないんです。でも、前のチーム4では色んなことを学ばせてもらったし、9期生の先輩もいました。旧チーム4やチームBは先輩についていくという形だったのですが、新しいチーム4は、後輩が多いチームなので、「自分がメンバーとして、プラスになることができるのか? 本当に私でいいのか?」という不安な気持ちだったこともありました。
20141107-akb3.jpg

新生チーム4のキャプテンとして活躍する峯岸。(写真=竹内洋平)

――今はどうでしょう。 加藤:後輩とコミュニケーションを取れるようになったし、一人ひとりと話していると「この子はこういう悩みを抱えてるんだな」と分かるようになってきました。後輩を見ていても、パフォーマンスの躍動感や元気さなど、自分に足りないものを沢山持っているので、学ぶことは沢山ありますね。 峯岸:れなっちはすごく正直な子なので、考えが透けて見えるというか、ある意味で分かりやすい性格なんだろうなって思っています。“峯岸チーム4” は、全員研究生から始まってがむしゃらにやってきたので、そこに新たに「新生チーム4」として入ってきたメンバーは戸惑うだろうし、前のチーム4を知っているぶんその頃の感覚を引きずっている部分もありました。れなっちがやる気を持ってくれてるのは伝わる。彼女は全力で踊っていても、そう見られないことが多いんですが、チーム4で一緒にやるようになってから、れなっちの汗を見る回数が増えた気がするので、嬉しく思います。
20141107-akb5.jpg

AKB48の1期生としてグループを率いる峯岸。(写真=竹内洋平)

「チーム4のメンバーは第二の同期や娘みたいなもの」(峯岸)

――2013年、2014年は『大組閣祭り』や『選抜総選挙』と、新生チーム4にとっては初めての出来事が続きました。チームを率いる峯岸さんの目に、若手メンバーの反応はどう映りましたか。 峯岸:若い子だらけのチームなので他のメンバーと違って、一緒にやってきたメンバーとチームが離れて活動するということを味わっていなかったぶん、どのチームよりも衝撃が大きかったと思います。私も結成から半年経って、チームが良い感じになっている時に組閣が起こったことに対しては、勿体ないような、寂しいような気もしていました。でも、彼女たちは私の言うことを信じて一緒にやってきたところがあるので、私が気丈に振る舞っていれば「あ、大丈夫だ」って思ってくれるんじゃないかなって。とにかく安心させるための言葉をかけたし、正直、本音じゃないことも沢山投げかけました。 ――いち個人の感情よりも、グループを鼓舞することに徹したと。 峯岸:本音を言ってしまうと寂しいけど、それを私が言ってしまうと「そうだよね」と収集がつかなくなるので、嘘をついてでも安心させようと思って話しました。初めてキャプテンを務めたチームでしたし、研究生になってからの期間を一緒に過ごしてきて、第二の同期みたいな感覚や、自分の娘みたいに思えるところがどこかであったので、思い入れが強いぶん寂しかったです。
20141107-akb4.jpg

新生チーム4のメンバーとして活躍する加藤。(写真=竹内洋平)

――劇場公開版では、主に2013年前半~2014年のことが描かれています。Blu-ray&DVDには特典として「A to Z」やディレクターズカット版が入っていたり、補完や補足にもなると思うのですが、改めてこのパッケージ化にあたって、2013年前半~紅白までの間に起こった印象的な出来 事を振り返ってもらえますか。 加藤:2013年の総選挙で圏内に入れなかったことが、自分の中では大きな出来事です。期待されているぶん、総選挙って本当にイヤで(笑)。圏内に入らなきゃいけない立場なのに入れなかったのが悔しくて、高橋朱里ちゃんと帰りのバスで号泣して、その日の全部を涙で出したってくらい泣いた記憶があります。そのときは「来年頑張ろう」とも思えないくらい悔しかった。でも、今年は2013年に出来なかったことをやろうと思って、総選挙についても、自ら発言とかもあまりせずに、「総選挙がんばりまーす」くらいの感じだったんですけど、今年は圏内に入らなければ卒業することも考えていたくらいです。 峯岸:2013年は…自分が世間を騒がせてしまった出来事から始まったので、人生においても絶対忘れない1年になりました。本当に、そこから学んだことも多くて、研究生に降格になったことで、劇場公演の大切さを改めて実感しましたし、同期が家に頻繁に来て励ましてくれていました。と同時に、同期や秋元才加などがどんどん卒業して新しい道を歩んでいるなか、自分はまた研究生からスタートする現実に愕然としました。でも、そこで出会った研究生と同じチームになれたし、真っ暗な中で少しずつ光が差してきて、それが本当に大切なものだったり、今まで当たり前だったことがありがたく感じられる機会だったし、人に沢山感謝をした年だったなと思います。
20141107-akb6.jpg

『37thシングル 選抜総選挙』では32位にランクインした加藤。(写真=竹内洋平)

「いつかAKB48じゃなくなるんだったら、少しでも早い方がいいかも」(峯岸)

――峯岸さんは過去に「アイドルには寿命がある」といった発言もされてますよね。最近は大島優子さんの卒業や、小嶋陽菜さんの卒業時期に注目が集まっていたり、峯岸さんが一つのタイミングと言っていた「10周年」(2015年12月8日)に近づいたことにより、1期生の卒業がすぐそこに迫っているように感じられます。 峯岸:陽菜はいつもヤフーニュースに上がってますよね(笑)。これまでも卒業について聞かれることは何度もありましたけど、どこか漠然としていて、なんとなくで答えてたんです。でも、色んな仲間の卒業や後輩の躍進を見て、特に去年から今に掛けては、現実的に卒業を考えるようになりました。アラサーの人が結婚をすごく意識し始めるのと同じ感じなんですかね(笑)。卒業が自分の身近に迫っている感覚があって、それに伴った恐怖もありますし、AKB48という冠が無くなった自分はどこで必要とされるんだろうっていう不安もあります。でもいつかAKB48じゃなくなるんだったら、少しでも早い方がいいかもと感じますし、25歳、26歳までいるよりは、早いうちに新しい道を選んだほうがいいのかなと。3年後はいないし、2年後もいないんじゃないかなって思います。
20141107-akb7.jpg

卒業を見据える峯岸(左)と、グループの今後を背負う加藤(右)。(写真=竹内洋平)

――加藤さんは10期のメンバーとして、先輩の卒業や、後輩メンバーの台頭が気になるところではあると思いますが、この勢いは“追われる側”から見てどう思いますか。 加藤:5年目に入って、『若手』って言われるのもなんだか複雑になってきました。だけど年齢はみんなと同じくらいなので、先輩って言うほど先輩でもないし、後輩でもないし(笑)。私自身にはフレッシュさは求められてないと思うので、頑張って「AKB48の顔」って言われるくらい有名になれたらなって思います。 ――10周年を迎える2015年は、AKB48において特別な1年になると思いますが、そこへ向かって、チーム・グループをどうしていきたいですか。 峯岸:グループとしては、誰もが知っているメンバーはこれから続々と卒業を考えていく時期だと思うんですが……。今の若手にはこれからのAKB48を支えてくれそうなメンバーが沢山いるので、その子たちがもっと伸び伸びと自分の主張やキャラを発揮できたり、キラキラできるような環境を先輩として作っていきたい。そして、その子たちが輝いた時に、卒業した立場として、キラキラしたAKB48を見ていたいなって思います。次世代のAKB48には、自分たちの番組を作れるくらいになっていて欲しいし、私はそこにコメンテーターみたいな感じで呼ばれるくらい、一人の芸能人として活躍したい。 加藤:AKB48グループとしては、今と変わらずアイドルの頂点的な存在として活躍したいなと思うし、姉妹グループの勢いもすごいから、AKB48本体もその勢いに負けないように、しっかりと支えて頑張っていきたいです。 (取材・文=中村拓海)
20140912-akb.jpg

『DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?(Blu-rayスペシャル・エディション)』

■商品情報 『DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?』 発売:11月7日(金) 価格:Blu-rayスペシャル・エディション(BD2枚組)¥5,800(税抜)+税    DVDスペシャル・エディション(DVD2枚組)¥4,800(税抜)+税    コンプリートBlu-ray BOX(本編BD1枚+特典BD1枚+限定特典BD1枚 計3枚組)¥9,200+税    コンプリートDVD BOX(本編DVD 1枚+特典DVD1枚+限定特典DVD1枚 計3枚組)¥8,200+税 ※コンプリートBOXはAKB48オフィシャルショップのみでの取り扱い