正義VS正義の戦いを描く『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』正しいのはどちら?

【リアルサウンドより】  マーベル・ヒーロー達による正義の組織・アベンジャーズが、チーム・アイアンマン、チーム・キャプテン・アメリカの二派に分かれ大乱戦を繰り広げる映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』。彼らはなぜ仲違いをしてしまったのか? そしてどちらのチームが正しいのか? ここでは勝敗の行方には触れず、作品の背景や内容を読み解きながら、それらの答えを考えていきたい。  本作は、マーベル・スタジオが展開する各作品のクロス・オーバー世界、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)「フェイズ(シーズン)3」最初の作品にあたる。全ての作品を統括するケヴィン・ファイギ製作社長によると、各フェイズは毎回、ヒーローが集結し強大な敵を打ち破る『アベンジャーズ』シリーズによってクライマックスを迎えるという。今まで協力していたアベンジャーズのヒーロー達が分裂し敵対してしまう不穏な展開が、今フェイズの滑り出しとなる。  本作を楽しむためには、事前にキャプテン・アメリカとアイアンマン、アベンジャーズなどのシリーズを観ておきたい。余裕があれば、アントマンやハルクなど、本作の設定や物語に関わってくる今までの作品群を観ることで、より深く楽しめるはずだ。とくにアントマンのどん底人生を目にしてる観客は、本作での彼の戦いが何倍にも楽しく感じられるだろう。ただそれは、MCU作品に手を出したら最後、有機的に繋がっている様々な作品を芋づる式に追いかけてしまうことを意味する。これがアメコミ原作の方式を踏襲する、マーベル・スタジオの戦略であり、大きな商業的成功を収めている理由のひとつだろう。  自身もマーベルオタクであるファイギ製作社長が目を光らせるこの方式は、アメコミファンをもうならせる作品世界への理解を下敷きとする反面、スタジオ主導のシリーズという印象もある。だが、そのなかで作家的な個性を最も発揮したのが、本作の監督・ルッソ兄弟と脚本家チームだ。彼らによる、同名のコミックをベースにした前作『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』は、ロバート・レッドフォードを出演させ、彼の代表作のひとつである『大統領の陰謀』に原作コミックの要素を重ね合わせ、正義の組織の内部にある闇にキャプテン・アメリカが立ち向かっていくという、ヒーロー映画の枠を超えた本格的なサスペンスが展開される。ファイギ製作社長も「この作品がMCUの世界を激変させた」と述べるように、それ以降のマーベル映画の方向を決定してしまうほどの力を持った意欲作である。今まで描かれてきた正義と悪の戦いが、ここで一気に立体的な複雑さを持ち、現代社会とのリンクが強まった。ルッソ兄弟は続編である本作のみならず、マーベル作品から離脱するジョス・ウェドン監督の後を引き継ぎ、アベンジャーズの次回作を手がけることが決定している。  「ウィンター・ソルジャー」に続く本作は、継続される陰謀劇の脚本のなかに、やはり同名の原作コミック「シビル・ウォー」に描かれているアベンジャーズ分裂の物語を一部改変し組み込むという、かなりアクロバティックな脚本となっている。  アベンジャーズ亀裂の発端は、フェイズ2『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』での戦闘にあった。彼らの戦いによって一般市民に犠牲者が出ていたのだ。その後、任務中の不祥事が重なることで、多くの市民から、彼らの戦いは信用ならない自警活動であるという批判が巻き起こった。そこでアベンジャーズに、ある提案が持ち込まれる。国連によってヒーロー達の活動を制限し管理することに同意しろというのだ。  DCコミック原作の映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』でも同様のテーマが設定されたように、ヒーローの戦闘行動における責任が描かれる背景には、実際のアメリカの軍事行動の問題がある。2001年の同時多発テロ直後アメリカ政府は、イラクがテロ組織を支援し、大量破壊兵器を持った「悪の枢軸」だとして、国際的な決議を経ないままイラクを空爆し、子供や老人を含めた一般市民の多数の命をも奪った。だが結局、テロとの関係は証明されず、大量破壊兵器があるという証拠も捏造されたものだった。このアメリカの正義の失墜は、その後アメリカンコミック・ヒーローの戦う意味に、暗い影を落とすことになった。この問題が映画にも影響を及ぼすのは必然的である。  本作では意外にも、一見傲慢に見えるアイアンマンが、提案を承諾することよって過失の責任を取ろうとする。それは彼自身も、肉親を不慮の事故によって奪われるという経験があったからだ。しかしキャプテン・アメリカはその選択に異議を唱える。キャプテン・アメリカは前作で経験したように、正義のはずの組織が道を誤ってゆく様子を目の当たりにしているのだ。もともと原作のキャプテン・アメリカは、アイアンマンより20年も早い、マーベルコミック初期からのキャラクターであり、時代の要請や、複数の原作者の信条によって、その描き方が変更されてきた。一時期は作品の中でアメリカ政府による差別的な「赤狩り」に加担した事実もある。その後、この描写にはフォローが加えられたが、このような原作での過去の過ちがあるからこそ、彼はむしろ権力を懐疑する象徴になり得る存在なのである。  アベンジャーズの中心的存在である二人は対立を深め、それぞれの考えに同調したヒーロー達は、とうとう戦うことになる。彼らが一列に並び走り出すところから始まる激突シーンは、サスペンスの緊張を忘れさせるコミック的様式美が楽しい。たっぷり尺を取った彼らの乱戦の模様とその結果は、劇場の大画面で見届けて欲しい。  さて、彼らは果たしてどちらが正しいのだろうか。アイアンマンを含む賛成派は、活動の是非を外部に決定させるという道を選んだ。正義のヒーローであろうと一般市民と同じように一定の法律に従い動くのである。自らを縛ることで人々の要望に対し奉仕する「開かれた正義」だと表現できる。対してキャプテン・アメリカ含む反対派は、あくまで独自の判断で、ときに法律を無視しようとも正義を行うという「閉じられた正義」だといえる。人によって意見は異なるだろうが、どちらの姿勢にもそれなりに感情移入できるのではないだろうか。重要なのは、どちらの派閥にしても「誤った行為をしてしまう」リスクは付きまとうということだ。ただし、反対派がしくじった場合、法に照らせばヒーロー達が犯罪者になりかねないという点は大きな違いだ。  アベンジャーズが分裂することは悲劇だが、考え方を変えれば、それはある意味で健全なことではないだろうか。正義と思っていたものが、じつは悪であったということは、現実世界では珍しいことではない。キャプテン・アメリカらの正義が暴走したら、それを止めることができるのはアイアンマン達である。アイアンマンらが間違った方向に利用されたら、それを正すことができるのはキャプテン・アメリカ達なのである。二つが対立することが、より正しい正義に向かうために必要な試練なのかもしれない。本作『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』は、「正義」の概念を複雑化し、ヒーロー映画を前作よりもさらに現実の世界に近いものとした。マーベル映画は本作によって、真の意味で新しいフェイズに突入したのである。(小野寺系(k.onodera))

『シビル・ウォー』ブラックパンサーの登場はファンの意見を参考にした? 監督らがコメント

【リアルサウンドより】  現在公開中の映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』より、今回初登場となるキャラクター、ブラックパンサーに関するコメントが、キャスト・監督から寄せられた。  『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』は、キャプテン・アメリカとアイアンマンが“友情”によって対立し、アベンジャーズを二分する“禁断の戦い”へ発展する模様を描いたアクション・エンターテインメント。キャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャース役のクリス・エヴァンス、アイアンマン/トニー・スターク役のロバート・ダウニー・Jr.をはじめ、ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフ役のスカーレット・ヨハンソン、ウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズ役のセバスチャン・スタンらが出演する。  チャドウィック・ボーズマン演じるブラックパンサー/ティ・チャラは、トム・ホランド演じるスパイダーマン/ピーター・パーカーと同じく、本作で初めてマーベル・シネマティック・ユニバース作品に登場するキャラクターだ。ブラックパンサーは原作コミックでも人気が高く、今後単独映画の製作も予定されている。  メガホンを取ったジョー・ルッソ監督は、「ネット上でファンがブラックパンサーにどれだけ愛着を持っているかを知ったんだ。ファンあっての映画だから、ファンの意見に耳を傾けることはとても重要だよ。そこからアイデアを得ることは少なくない。だからブラックパンサーに対するみんなのとてつもない情熱に応えないといけないと思った。彼の登場シーンは素晴らしいものにしたつもりだよ」と、撮影前からネット上でブラックパンサーの人気をリサーチし、マーベルファンの意見を参考にしたことを明かし、アイアンマン役のダウニー・Jr.も、「ブラックパンサーの登場は本当に大胆で賢いし、何よりマーベルがファンの欲していることを察知し応え続けている証拠だと思う」と語っている。  ブラックパンサー役に抜擢されたボーズマンは、オファーが来た時の心境を「『イエス、ぜひやりたい!』と思ったんだ。色々考えたけど、結局のところ純粋に演じたいという気持ちだったよ」と、振り返っている。ダウニー・Jr.はボーズマンとの共演について、「チャドウィックはとても知的で興味深くてダイナミックな男だから、彼を選んだのは最高の選択だね。状況を見定めながらも自分自身の問題を抱えているようなキャラクターを見事に演じているよ」と振り返り、ボーズマンの演技を大絶賛している。 ■公開情報 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』 全国公開中 監督:アンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ 製作:ケヴィン・ファイギ 配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン (c)2016 Marvel. 公式サイト:Marvel-japan.jp/Civilwar

『ズートピア』が鋭く照らし出す、アメリカ社会の諸問題ーー作品に込められたメッセージを読む

【リアルサウンドより】  謎の行方不明事件の捜査、違法薬物製造の摘発、警察官とマフィアとの癒着、そして街を牛耳る腐敗した権力…。犯罪小説の話をしているわけではない。ディズニーの劇場用アニメーション『ズートピア』の話である。  進化した肉食動物と草食動物達が争うことなく節度を持って暮らす世界で、多くの擬人化された動物達が生活を営む文明都市・ズートピアを舞台にした本作は、動物キャラクターの愛らしい見た目とは裏腹に、重厚な本格犯罪捜査映画だった。楽しく明るいユートピアのように見える街の裏の顔を描く本作は、まるで華やかなハリウッドのあるL.A.を舞台に、社会の闇を描いてきた「アメリカ文学界の狂犬」ジェイムズ・エルロイのノワール小説を原作にしていると感じるほどだ。
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 本作の監督リッチ・ムーアは、TVアニメ『ザ・シンプソンズ』のエピソードをいくつも監督しているが、そのひとつ「マフィアのバート」という、やはり闇社会を描いた作品を手がけている。シンプソン家の長男である小学生バートが、ひょんなことからイタリアン・マフィアのバーテンダーとして働くことになり、組織の中で信用され次第にのし上がっていくというエピソードだ。イタリア製スーツを着こなすようになったバートは、やがて小学校校長殺害容疑で逮捕されてしまう。『ザ・シンプソンズ』は悪ノリした大人向けのコメディー作品だが、今回、同様の試みを業界最大手であるディズニーの子供向け作品でやっているということを考えると、その特異さと前衛性が理解できるだろう。  郊外のにんじん農場で暮らす、小さなウサギの女の子・ジュディは、活動的で正義感が強く、小学生の頃からズートピアで警察官として働くことを夢見ていた。だが、ゾウやライオン、キリンやサイなど、大型動物と共に生活する社会で、彼女はあまりにも小さく無力に思える。だがジュディは周囲の心配や無理解を乗り越え、警察学校を首席で卒業し、ついに夢を叶える。しかし彼女は、赴任したズートピアの警察署でもやはり偏見の目で見られ、希望する犯罪捜査任務につくことを許されなかった。焦ったジュディは自分の職を賭けることを条件に、48時間のうちにカワウソ行方不明事件を解決するべく捜査に挑むことになる。  この大人びたドラマによって、まず作り手が描こうとするのは社会の欺瞞についてである。ジュディが「何にでもなれる」夢の文化都市だと思っていたズートピアは、実際に暮らしてみると、差別や偏見が存在する場所だった。これはアメリカ社会の縮図でもある。アメリカの都市は、かつて数多くの人種や文化が共存し混じり合う「人種のるつぼ」だと呼ばれてきた。だが実際には、それぞれの人種はそれぞれのコミュニティに分かれ、分断されていることも多い。全ての小学生達は「君達は何にでもなれる。警察官にだって宇宙飛行士にだってなれるよ」と、等しく希望に満ちたアメリカン・ドリームを提示される。だが彼らの一部は、実際に社会に出るまでに、人種や格差による不公平・不平等という現実社会の環境に打ちのめされ、次第に夢をあきらめていくことになるのである。  ズートピアに光と影があるように、そこで暮らす動物達も表面の姿と実相は異なることが示される。ジュディは愛くるしい見た目に反して、悪と戦う優秀な警官である。「わたしを見た目で判断しないで。わたしの能力を評価して」と訴えるジュディは、警察という男社会のなかで、マイノリティとして色眼鏡で見られ、「可愛いウサギの女の子」の枠に収まるよう、常に無言の圧力をかけられているのである。このような現実社会の投影は、これから成長し、近い将来社会へ出ようとする子供の観客達にとって切実な問題である。それでもあきらめず、一つ一つの局面で前向きに努力し続けるジュディの姿を見せることによって、本作は社会の圧力や偏見と戦う勇気を子供達に与えるだろう。「夢をあきらめるな」などという抽象的なメッセージのみを垂れ流すのではなく、その戦いが具体性をともなって描写されているということは重要だ。
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 ただ本作は、女性が果敢に男社会に挑戦する姿勢ばかりを賞賛しているわけではない。マフィアのボスの娘の結婚式のシーンを描くことで、幸せな結婚に夢を見ている観客へのフォローも作中にしっかり入れているのである。ピクサー同様、ジョン・ラセターが統括する、大勢のディスカッションによる脚本製作システムは、今回とくに隙がなく練られているといえるだろう。  だが、『ズートピア』のすごさは、ここからの展開が真骨頂なのだ。そのように男社会の偏見と戦っていたジュディ自身が、捜査の過程で、肉食・草食動物間の差別を助長する動きに加担してしまうのである。正義感が強く、差別を許さないはずの彼女は、自分のなかに差別的な先入観が存在することには無頓着だった。そのことに気づいたジュディは、素直に自分の差別感情を認め、肉食動物であるキツネのニックに謝罪する。観客が今まで感情移入し応援してきた主人公を、加害者として描くことで、本作は観客一人ひとりに、自身の内面の差別感情を意識させる。全ての先入観を排除し、完全にフラットな価値観を持つことは、誰にとっても困難だ。だが、それを認め、自らの偏見と向き合うこと無しには、改善することはできないというメッセージを送っているのである。  このように本作は、およそ子供向けとは思えないくらいに、様々な社会問題を深く鋭く抉り出してくる。しかし、だからこそ子供に見せるべき価値のある作品になっているともいえるだろう。上から目線で、「子供にはこのくらい分かりやすくしなければ駄目だ」という先入観すら、ここではほぼ排除されている。この作品がアメリカで大ヒットを記録したことで、これからのアニメーションは大きな転換点を迎えることになるのかもしれない。そう予感させる一作である。
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 本作で最も映画的に美しい演出が行われていると感じるのが、キツネのニックが詐欺師になってしまった経緯を語る、夜のロープウェイでの場面だ。彼は少年時代、ずる賢いイメージのキツネであることから不当ないじめを受けていた。その過去を告白しながら、暗い夜の森のなかを移動していたゴンドラは上昇を続け、いつしか開けた視界には、朝日に照らされる街が映っていた。ニックが過去と向き合い、悲しみを乗り越える過程を、繊細な場面転換の演出で洒脱に描写しているのだ。現実の投影であるズートピアから、種族間の軋轢が無くなる日は、まだまだ先かもしれない。だが、ジュディやニックのように、一人ひとりが自分を変えていくことだけが、公平な社会を実現する唯一の道なのである。ゴンドラから見える、朝日に照らされたズートピアは、いつしかその日が来る希望を象徴しているように見える。 ■小野寺系(k.onodera) 映画評論家。映画仙人を目指し、作品に合わせ様々な角度から深く映画を語る。やくざ映画上映館にひとり置き去りにされた幼少時代を持つ。Twitter映画批評サイト

『ズートピア』予告映像

■公開情報 『ズートピア』 4月23日(土)2D/3D全国ロードショー 製作総指揮:ジョン・ラセター 製作:クラーク・スペンサー  監督:バイロン・ハワード/リッチ・ムーア 配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン (c)2016 Disney. All Rights Reserved. (c)2016 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved. 公式サイト:Disney.jp/Zootopia

『とと姉ちゃん』慌ただしい展開となった四週目 高畑充希は常子の不安をどう演じた?

【リアルサウンドより】  祖母の青柳滝子(大地真央)が切り盛りする材木問屋・青柳商店で暮らすことになった小橋家だったが、母の君子(木村多江)が滝子とケンカしたことで小橋家は青柳商店を飛び出し、仕出し屋の森田屋で、住み込みで働くことに。今までとは気性の荒い仕事仲間に囲まれて、はじめは馴染めずにいった常子(高畑充希)たちであったが、お弁当の届け間違いの騒動をきっかけに打ち解ける。一方、常子と鞠子(相楽樹)は青柳商店の番頭・隈井栄太郎(片岡鶴太郎)から学費援助を受けて、無事、高校に編入することに。しかし、前の高校の制服で登校した常子は教室で孤立してしまう。 前回までの上品な雰囲気から、一気に慌ただしくなった『とと姉ちゃん』第四週。秋野陽子が演じる女将の森田まつを筆頭に、森田屋の面々は一癖も二癖もある人たちばかり、連続テレビ小説『あまちゃん』(NHK)で寡黙な寿司屋の大将を演じたピエール瀧は、大将の森田宗吉を演じる。『あまちゃん』とは違い、乱暴な口調で怒鳴り散らし、今までの上品な雰囲気を一気にぶち壊した。 宗吉の妻・照代を演じるのは劇団・大人計画の平岩紙。「在日ファンク」のボーカル&リーダーとしても知られる浜野謙太は、板前の長谷川を演じている。そして、元AKB48の川栄李奈は森田家の一人娘・富江を演じており、宝塚出身の大地真央が女将を務める青柳商店に較べると、生々しい演技をする個性的な面々がそろっている。 そんな森田屋で常子と鞠子は弁当の配達を手伝っていたのだが、ある日、「松」と「竹」のお弁当を常子たちが配り間違えるという事件が起こる。大将は激怒するが、実は、積み込み段階で弁当の上に置かれていた紙を長谷川が落としてしまい、置き間違えたことが原因だとわかる。それでも、森田屋全体の責任ということで常子たちはお客さんの元に謝りに行くのだが、常子は、「松」の弁当を注文したのに、「竹」の弁当を配ってしまった人だけでなく、「竹」の注文をしたのに「松」のお弁当を注文した人に対しても謝りに行く。 大将は「恥の上塗りをするようなことをするな」と激怒するが、「たとえ、こちらが損になるような目に遭っても、間違った筋は通しちゃいけないというか……。長くお店を続けていく上でそういうことが大事なんじゃないかなぁっと、思ったんです」と、常子は答える。その答えを女将のまつが「気に入った」ことで、常子たちは店の人たちと打ち解けることになる。 これは、間違った木材を使った職人を滝子が、“客に嘘をついてはいけない”と叱ったことから学んだのだろう。まつと滝子はいつもいがみ合っているが、根底にある商売人としての心意気は実は同じなのだということがわかるやりとりだ。   また、新しいキャラクターとして、『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジテレビ系)で高畑と共演した坂口健太郎が植物学者を目指している帝大生の星野武蔵役で登場。今までのイケメンキャラとは違う学生服に丸メガネをかけた植物オタクという役柄だが、青柳商店の清(大野拓朗)といい、叔父さんの鉄郎(向井理)といい、本作のイケメンは変人ばかりだ。  一方、常子は編入した高校で、いじめにあって孤立する。学校で困った顔をしている常子を見ていると高畑充希の出演していたドラマ『Q10』(日本テレビ系)を思い出す。  木皿泉が執筆した『Q10』は未来からやってきたロボットが登場する学園青春ドラマで、高畑は優等生の河合恵美子を演じた。勉強ができてかわいいのに自信なさげでいつも悩んでいる思春期の少女を見事に演じていたのだが、真面目な優等生が陥る不安な表情を演じさせると高畑の右に出るものはいない。   生徒たち全員がいじめに加担する中、一人だけ加わらないのが中田綾(阿部純子)だ。帰国子女の読書家で下級生からも人気が高い彼女は生徒たちと必要以上に群れようとしない孤高の存在だ。最初は常子を突き放した綾だったが、常子がカンニング疑惑をかけられた際には、くだらない言い合いで試験が中断されたから再試験をしてほしいと提案し、結果的に常子を助ける。  その後、常子は綾に勉強を教えてほしいと頼み込み、根負けした綾は勉強を教えることになる。息が詰まるようなイジメの場面が続くが、最終的に森田屋の人々も常子の試験を応援するようになり、試験では汚名を返上する好成績を上げて、綾との間にも友情が芽生える。常子は、様々な人々と関わる中で助言をもらい、それを素直に受け止めて成長していく。そして、そんな常子だからこそ、周囲の人々も応援する。  その意味で本作は、教養小説的なストレートな成長物語だと言えよう。近年の朝ドラは、優等生的なヒロインの成長物語を意識的にズラすことで、物語の幅を広げてきた。『純と愛』や『ごちそうさん』で描かれたヒロインの善意が偽善的なおせっかいとして批判される展開はその典型例だ。  ディズニー映画における『アナと雪の女王』のように、定型化した物語を否定することで近年の朝ドラは進化してきたのだが、西田征史の脚本は、朝ドラ的な展開を安易に否定するのではなく、丁寧になぞった上で、面白いドラマに仕上げている。 ■成馬零一 76年生まれ。ライター、ドラマ評論家。ドラマ評を中心に雑誌、ウェブ等で幅広く執筆。単著に『TVドラマは、ジャニーズものだけ見ろ!』(宝島社新書)、『キャラクタードラマの誕生:テレビドラマを更新する6人の脚本家』(河出書房新社)がある。 ■番組情報 『とと姉ちゃん』 平成28年4月4日(月)〜10月1日(土)全156回(予定) 【NHK総合】(月〜土)午前8時〜8時15分 [再]午後0時45分〜1時ほか 公式サイト:http://www.nhk.or.jp/totone-chan/

『レヴェナント』は『バードマン』の撮影中から動き出していた? イニャリトゥ監督がコメント

【リアルサウンドより】  第88回アカデミー賞で主演男優賞、監督賞、撮影賞の3冠に輝いた『レヴェナント:蘇えりし者』より、メガホンを取ったアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督のコメントが到着した。  本作は、実在したハンターのヒュー・グラスが体験した、過酷なサバイバルを描いた実話ベースの物語。19世紀のアメリカを舞台に、狩猟中に熊に喉を裂かれ瀕死の重傷を負った上、狩猟チームメンバーの1人、ジョン・フィッツジェラルドに愛する息子を殺されたヒュー・グラスが、フィッツジェラルドに復讐を果たそうと生き延びる様を描く。  イニャリトゥ監督は、「このプロジェクトは、5年をかけた私の夢だった。最初に脚本を読んだ時から、美しく大きなスケールの背景で繰り広げられる強烈に胸を打つストーリーに強い魅力を感じた。こんな作品に関われるチャンスは人生で一度きりだと思っているよ」と、2013年3月より撮影が開始された『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』の製作中には、既に本作のプロジェクトが動き出していたことを明らかにしている。  また、「鑑賞者を作品の中に引きこむのは、圧倒的な自然を目の当たりにしたかのような臨場感だ。当時の環境をとことんリアルに再現するため、人の手に触れていない、原始に近い場所を探した」と、撮影のこだわりを振り返る。その言葉通り、本作のロケは100箇所近くに及ぶ未開の土地で行われ、撮影には人工照明を使用せず、自然光と夜の撮影で使用する火のみで、当時の人々が置かれた環境を再現した。撮影現場は時にマイナス27度まで気温が下がり、その過酷な撮影に、多くのスタッフがリタイアしたという。 ■公開情報 『レヴェナント:蘇えりし者』 公開中 監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 脚本:マーク・L・スミス アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 撮影:エマニュエル・ルベツキ, ASC/AMC オリジナル・ミュージック:坂本龍一、アルヴァ・ノト 出演:レオナルド・ディカプリオ、トム・ハーディ、ドーナル・グリーソン、ウィル・ポールター、フォレスト・グッドラック (c)2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved. 公式サイト:http://www.foxmovies-jp.com/revenant/

『スポットライト』、社会派映画としての価値ーーあまりにも大きな“悪”をどう描いたか

【リアルサウンドより】  史上空前の混戦と言われた第88回アカデミー賞で、作品賞と脚本賞に輝いたのがこの『スポットライト 世紀のスクープ』だ。作品賞受賞作が2部門しか受賞していないという『地上最大のショウ』以来の半世紀以上ぶりの事態が、2015年の賞レースの混戦具合を証明したわけだが、製作される作品数も増加し、また評価を受ける作品の多様化が進んでいる現代では、いささか納得のできる話だ。裏を返せば、候補に挙がった作品はどれも秀でていて、その中で群を抜いて作品自体を評価するに値したのが、本作だったということでもある。  近年の社会的な関心は政治や戦争といった問題に向けられ、『アメリカン・スナイパー』や『ゼロ・ダーク・サーティ』が、戦争映画というジャンル付けはされたといえ、まっとうな社会派路線の映画として絶賛を浴びた。今年の作品賞候補に挙がっていた『マネー・ショート 華麗なる大逆転』のような経済問題に関しても、2008年のリーマンショック以降に注目を集めた題材だ。しかしそれ以上に、西洋文化に何百年も根ざしてきた「教会」というものに対しての関心は、決して流行り廃りでもなければ、一時的な不安の対象でもない。もはや生活の一部であり、言わば家族のようなものである。だからこそ、アンタッチャブルな題材になりやすく、非常にナイーブで難しいテーマである。  長きにわたりカトリック教会が隠してきた性的虐待問題を、2002年に告発したボストン・グローブ紙の記者たちの奔走が描かれる本作を見ると、社会派映画がこれまで担ってきたジャーナリズムの意義を再認識する。数年前に日本でも紹介されたドキュメンタリー映画『フロム・イーブル 〜バチカンを震撼させた悪魔の神父〜』では、本作と同様にカトリック教会の性的虐待問題を取り上げられていた。同作はアカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞の候補にあがっていたが、受賞したのは当時世間の関心の的であった環境問題を描いた『不都合な真実』であったわけだ。  『フロム・イーブル』はドキュメンタリーという性質上、直接的に不正を暴き出し問題提起を我々にしたわけだが、劇映画である『スポットライト』は、それを行う人々を描きながら、世間にその問題の存在を示したということだ。社会派映画は常に、問題と観客の間にワンクッション置くことで、手に取りやすく、それでいて理解されやすい道筋を築いてきたのだ。もっとも、巨大な敵のスキャンダルを暴き出すジャーナリスト達の姿を描いたという点で、アラン・J・パクラの傑作『大統領の陰謀』と比較されているようだが、個人的にはそうは思わない。この映画が描いていることは、エリア・カザンの『紳士協定』だ。  1947年にアカデミー作品賞を受賞し、日本公開はその40年後という最も呪われた作品賞受賞作である『紳士協定』が描いていたのは、他民族国家アメリカにあってはならない人種差別を、身を以て体験する記者の物語だ。間違っているとはわかっていても、誰もが慣例として見て見ぬ振りをしてきたことを、命がけで変えようとする者を描くドラマは、まさに本作と同じだ。『スポットライト』における“紳士協定”は、神父が悪事を行うはずがないという信頼に他ならない。  劇中で登場する被害者のほとんどが、自分が受けた性的虐待を誰にも言えずにいた。それは子供が親にそれを訴えたところで、神父様がそんなことをするはずがないとあしらわれたり、神父様がしたことだからと目を瞑られていたためである。そうでなくてもこのような被害を受けたことを、人に言うことは憚られるものである。被害者たちは大人になるまでそれを隠し続けて生きてきた。そのため、知らず知らずのうちに事態は隠蔽され、絶対的な“悪”の存在は有耶無耶にされてしまってきたのである。  しかしながら、その“悪”の不在は、この映画に社会派映画としての確固たるスタイルを与えることとなった。たとえばこれが、ひとりの神父が行った悪事にフィーチャーした物語になってしまえば、その神父の周囲だけが“悪”として描かれ、ドラマとしては充分かもしれないが、社会派映画としては弱い。大勢いる加害者が、一切姿を現さないことによって、その“悪”があまりにも大きなものだと気付かされるのである。それどころか、この映画には主人公さえもいない。マイケル・キートンをはじめとしたスポットライトチームのメンバーがメインキャストではあるが、不思議なことにクレジット一番手のマーク・ラファロはアカデミー賞では助演男優賞の候補に挙がっているのである。つまり社会派映画には、たった一人のヒーローなど必要がないということである。  特出したヒーローも悪役も登場しないこの映画において重要なことは、取り上げられている事件が今もなお存在し続けているということで、それを観客が知るということなのだ。多くの人々が、“悪”の存在を意識するということは、既に行われた悪事を明るみに出すだけでなく、未然に防ぐこともできる。ことに、本作が2015年の最高の映画として評価された今は、何十年も何百年も積み重ねられてきた負の歴史を食い止める絶好の機会なのである。そうでなければ、世界中が神の存在に縋ったあの時代に、神父の不正を暴き出したスポットライトチームの勇気は報われなくなってしまう。  128分間満遍なく展開する会話の応酬と、ロジカルに感情に働きかける崇高であまりにも恐ろしい脚本によって導き出されたラスト、画面いっぱいに映し出される最も恐ろしい文字情報に、言葉を失うだろう。これほどまでに完璧に社会派映画のロジックを踏襲したこの映画を、社会派映画の礎を築いてきたエリア・カザンやシドニー・ルメットが観ることができないというのが、あまりにも残念でならない。 ■久保田和馬 映画ライター。1989年生まれ。現在、監督業準備中。好きな映画監督は、アラン・レネ、アンドレ・カイヤット、ジャン=ガブリエル・アルビコッコ、ルイス・ブニュエル、ロベール・ブレッソンなど。Twitter ■公開情報 『スポットライト 世紀のスクープ』 4月15日(金)、TOHOシネマズ 日劇ほか全国公開 監督:トム・マッカーシー 脚本:トム・マッカーシー、ジョシュ・シンガー 撮影:マサノブ・タカヤナギ  出演:マーク・ラファロ、マイケル・キートン、レイチェル・マクアダムス、スタンリー・トゥッチ、リーヴ・シュレイバー ほか 提供:バップ、ロングライド 配給:ロングライド 2015年/アメリカ/英語/128分/原題:SPOTLIGHT/日本語字幕:齋藤敦子 Photo by Kerry Hayes (c)2015 SPOTLIGHT FILM, LLC 公式サイト:http://spotlight-scoop.com/

スパイダーマンがアクションシーンで余裕のおしゃべり? 『シビル・ウォー』US版TVスポット公開

【リアルサウンドより】  アベンジャーズを二分する戦いを描く『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』より、スパイダーマンのアクションシーンが入ったUS版TVスポットが公開された。  本作は、キャプテン・アメリカとアイアンマンが“友情”によって対立し、アベンジャーズをニ分する“禁断の戦い”へ発展してしまう様を描いたアクション・エンターテイメント。  公開されたTVスポットでは、チームアイアンマンとチームキャプテン・アメリカが一触即発状態で向かい合い、キャプテン・アメリカの「行くぞ」という言葉の後、アイアンマンの姿が映し出される。さらに、ホークアイやアントマン、今作で初登場するブラックパンサーらの姿が捉えられ、スパイダーマンが糸を自由に操りガラスを突き破って登場。バッキーのパンチを右手で受け止めると、「すごい腕だね。本物?」と、余裕のおしゃべりを披露している。

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』US版TVスポット

 スパイダーマンを演じるのは、『白鯨との闘い』のトム・ホランド。アイアンマン役のロバート・ダウニー・Jr.は、「トム・ホランドはありとあらゆる可能性に満ちた旅を始めたばかりの役者だ。僕は他人を指導する立場にあるなんて思っていないけど、『自信を持ってやりなさい。そのままでいい』と安心させてあげることが一番大事だと思った」と、ホランドとの共演を振り返りながら、「トムは演技に関するアドバイスを必要としていない。だから助言するのではなく、すでに上手にこなしていることをきちんと褒めてあげて、もっと力を発揮できるようにしてあげたんだ」と、ホランドを褒めたことを明かしている。  キャプテン・アメリカ役のクリス・エヴァンスは、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』に続きタッグを組んだ監督のルッソ兄弟について、「これは現実に即したストーリーなんだ。ルッソ兄弟は人間味のあるスーパーヒーロー映画を作ろうとしているわけではなく、スーパーヒーローが登場する人間ドラマを作ろうとしている。本当のファミリーの葛藤や対立を描いたリアルなストーリーに誰もが共感できると思う」と、監督の手腕を絶賛している。 ■公開情報 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』 全国公開中 監督:アンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ 製作:ケヴィン・ファイギ 配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン (c)2016 Marvel. 公式サイト:Marvel-japan.jp/Civilwar

『レヴェナント:蘇えりし者』、エマニュエル・ルベツキの手腕に迫る特別映像公開

【リアルサウンドより】  アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の最新作『レヴェナント:蘇えりし者』より、アカデミー賞史上初の3年連続撮影賞受賞を果たしたエマニュエル・ルベツキに関する特別映像が公開された。  本作は、ハンティング中に熊に喉を引き裂かれ瀕死の重傷を負った上に、目の前で息子を殺され、復讐心をその胸に宿すハンターのヒュー・グラスの容赦ない旅を描いた人間ドラマ。本作の演技で第88回アカデミー賞主演男優賞に輝いたレオナルド・ディカプリオのほか、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のトム・ハーディ、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のドーナル・グリーソン、『メイズ・ランナー』のウィル・ポールターらが出演している。

『レヴェナント:蘇えりし者』エマニュエル・ルベツキ特別映像

 このたび公開されたのは、『ゼロ・グラビティ』『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』に続き、本作でもアカデミー賞撮影賞を受賞したルベツキの仕事ぶりにフォーカスした映像。「ルベツキは私の友人であり、兄弟、相棒、教師でもある」と語るイニャリトゥ監督は、今回の撮影が特殊だったことを明かしながら、「ルベツキは光を巧みに利用することで、観客を釘付けにする。映像が力強いんだ」と、ルベツキが撮る映像を分析。  ルベツキ自身は、トーンを作るのに苦労したといい、「何せ相手は自然だ。人の手ではコントロールできない」と語る。ディカプリオは、「誰にでも撮影できるような単純な物語ではない。単なる旅ではなく、一生分の感情の移り変わりがある」と、ルベツキの手腕を絶賛しながら、「全くの別世界に浸りたいなら、本作を観ればいい。息を呑むような体験ができる」と語っている。 ■公開情報 『レヴェナント:蘇えりし者』 公開中 監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 脚本:マーク・L・スミス アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 撮影:エマニュエル・ルベツキ, ASC/AMC オリジナル・ミュージック:坂本龍一、アルヴァ・ノト 出演:レオナルド・ディカプリオ、トム・ハーディ、ドーナル・グリーソン、ウィル・ポールター、フォレスト・グッドラック (c)2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved. 公式サイト:http://www.foxmovies-jp.com/revenant/

アイアンマンがキャプテン・アメリカにキス!? 『シビル・ウォー』UKプレミア開催

【リアルサウンドより】  『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』のUKプレミアが4月27日にイギリス・ロンドンで行われ、アイアンマンやスパイダーマンをはじめとするアベンジャーズの面々が登場した。  本作は、キャプテン・アメリカとアイアンマンが“友情”によって対立し、アベンジャーズを二分する“禁断の戦い”に発展する様子を描いたアクション・エンタテインメント。アイアンマンとキャプテン・アメリカは劇中で対立しあう関係だが、本イベントではアイアンマン役のロバート・ダウニーJr.が、キャプテン・アメリカ役のクリス・エヴァンスにキスする姿を披露した。  アイアンマンとキャプテン・アメリカらアベンジャーズが引き裂かれる“禁断の戦い”にちなみ、ワールドプレミアは2チームに分かれて開催された。チームアイアンマンはパリとドイツ、チームキャプテン・アメリカは北京とシンガポールに行き、2チーム合わせるとほぼ地球一周分の移動距離で、過去に例を見ない地球規模のプレミアが実現した。
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 UKプレミアムの会場はアイアンマンとキャプテン・アメリカをイメージした赤と青で装飾され、チームを二分する約400mのレッド/ブルーカーペットが敷かれた。イベントには、スチールカメラ120人、ムービーカメラ95台、ファン4000人が駆けつけ、キャストが登場するたび割れんばかりの大歓声が沸き起こったという。  スパイダーマン役を務めるトム・ホランドは、ロンドン出身ということもあり大興奮の様子で登場。日本のファンに向けて「日本のみなさん、こんにちは! 僕はここロンドンプレミアにいるよ。この映画を観たら絶対に驚くはずだよ。ルッソ兄弟、マーベル、そして全てのキャストが素晴らしい仕事をしたんだ。絶対に楽しめるので、ぜひ観てください」とメッセージを送った。  先日『スパイダーマン ホームカミング(原題)』への出演が発表されたロバート・ダウニーJr.は、ホランドのことを「オーディションはとてもすごかったし、(僕の)アイアンマンの時は考えられなかったよ。彼はとても素晴らしい才能の持ち主だね」とべた褒め。さらにUKプレミアにちなみ「スパイダーマン役がまたイギリス人だったね。イギリスおめでとう。またやったね! 」と会場を沸かせた。  続いて、クリス・エヴァンスが登場し、ステージ上でロバート・ダウニーJr.と対面した。ふたりはお互いにけん制し合い、ファイティングポーズを見せた後、突然のハグを披露。ハグだけでは止まらずダウニーJr.がクリスにキスをすると、客席からは大きな歓声があがったという。クリスは「アベンジャーズとして何年も共に戦ってきた仲間が対峙することになるけど、カメラが回っていないところでは友達だし仲良しなんだ! 」と語った。
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トム・ホランド

■公開情報 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』 4月29日(金・祝)全国ロードショー 監督:アンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ 製作:ケヴィン・ファイギ 配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン (c)2016 Marvel. 公式サイト:Marvel-japan.jp/Civilwar

友近、渡辺直美ら『ゴーストバスターズ』日本版主題歌を披露 友近「みんなカバーしたがる」

【リアルサウンドより】  『ゴーストバスターズ』の日本語吹替版主題歌の発表会が、4月26日に六本木ニコファーレで行われ、主題歌を歌う友近、渡辺直美、椿鬼奴、山崎静代がゲスト登壇した。  全員女性の新生ゴーストバスターズが登場する本作は、かつてビル・マーレイやダン・エイクロイドらが出演した同名SFコメディ映画のリメイク作品。先日、幽霊会社「ゴーストバスターズ・ジャパン」というグループを結成した4人は、ネイビーカラーに蛍光オレンジのラインが入ったネーム入りのツナギに、重さ2KGのプロトンパック(ゴースト捕獲装置)という“ゴーストバスターズ”の正装で登場した。  本イベントは、日本語吹替版の主題歌を披露する世界初の発表会。グループ結成から20日しか経っていないゴーストバスタース・ジャパンの面々だが、「本番には強いんです」と言い切りパフォーマンスをスタート。場内が暗転し、バックライトを浴びて曲がスタートすると、4人全員が複雑な振り付けを見事にこなし、堂々とした面持ちで主題歌を披露した。  無事歌い終えた4人は、息が上がりながらも口を揃えて「100点満点じゃないですか」と初披露の感想を口にし、頑張っている女性へのエールとして歌ったことを語った。“水谷八重子”としても活動する友近は主題歌について「日本語でこの歌を歌うと聞いた時は、どうなるかと思いましたが、訳詞も良く、びっくりするくらい良い出来でした。“Who you gonna call”を「ふー、優雅な娘」とソラミミ(風に)訳しています。水谷八重子さんはじめ、いろんなアーティストの方がカバーしたがるんじゃないですか」とコメントし、椿鬼奴も「洋楽でも紅白は大丈夫なの? でも、紅白じゃなくて、この曲ならグラミー賞でしょう。私たちの曲を、いろんなアーティスト がカバーしたりして」と曲への自信を述べた。  ダンスユニット・エグスプロージョンが担当した振り付けについて渡辺は「本当に厳しく指導してもらいました。歌っている時も、会場のどこかで見られているんだろうなと思って、つい探してしまいました」と語り、ハードな要求が多かったことを明かした。一方、エグスプロージョンのマチャアキが好みのタイプだったという山崎は「おニャン子に憧れてこの世界に入ったので、今回念願のユニットが結成出来てとても嬉しいです」と感想を述べた。  最後は、友近による掛け声のもと「ゴーストバスターズジャパーン! 」と大声でポーズをとりイベントは終了した。なお、今回披露された楽曲「Ghostbusters~Japan Original ver.~」は4月26日13時よりレコ直で先着30000名無料ダウンロードが開始されている。
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■公開情報 『ゴーストバスターズ』 8月19日(金)全国ロードショー 監督:ポール・フェイグ 製作:アイヴァン・ライントマン 全米公開:7月15日 キャスト:クリステン・ウィグ、メリッサ・マッカーシー、ケイト・マッキノン、レスリー・ジョーンズ、クリス・ヘムズワース 配給・宣伝:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント