富士山の火山活動を独自調査する研究チームが「2年以内に噴火する恐れがある」として、噴火時の被害シミュレーションを行っていることが分かった。
「ここ十数年の箱根山の活動を調査していれば、その動きが活発になっていることは一目瞭然。公の研究機関は経済損失を恐れて公にしていないだけで、本来なら世界遺産の登録で浮かれている場合じゃない」
こう話すのは、静岡県の富士火山研究チームの研究員。聞けば、今年2月に噴火の危険性が高まる研究結果を地元行政などに提出したが「受け取っても、返答ひとつしてこなかった」という。
世界遺産に登録されて登山者も急増している富士山だけに、ネガティブな話を避けたいのか、周辺自治体の調査組織は「マグマの上昇する様子はない」と一貫して噴火の可能性を否定している。だが、実のところ内閣府の有識者会議では、今年になって箱根山の火山性活動が激増していることが報告されている。
富士山は死火山ではなく、活動中の休火山。江戸中期の1707年に大噴火して以降はおとなしいが、近年の噴火の予兆は以前から指摘されてきたことでもある。
研究員によると「仮に噴火した場合の被害は、揺れだけでも大地震クラス。降り注ぐ火山灰は道路を通行不能にするだけでなく、呼吸も困難なレベルです。さらに恐ろしいのがマグマで、流れ出れば多くの人や家を飲み込み、その後に固まると硬い溶岩層になって簡単に撤去することはできない」という。
実は1991年、河口湖畔にあった山梨赤十字病院が老朽化のため富士山麓に全面移転新築された際、富士の溶岩層にぶつかったことがある。当時を知る病院関係者によると「当初の計画では、地下を掘ってカルテなどを保存する倉庫にすることになっていたんですが、いざ工事が始まったところ地層の溶岩層が硬すぎて重機でもびくともしなかったんですよ。まったく掘れないまま工事は中止になった」という。
前出研究員は大量の溶岩が流れ出たときの被害シミュレーションを行ったところ「一帯の市町村が溶岩の下に消えてしまえば、復興はまず不可能」という結論に達した。
「噴火による被災者は仕方がないとしても、災害時の救出活動が困難な場所があることは認識しておくべき。山梨県側の河口湖から本栖湖を経ての静岡県方面への交通網は、国道139号線と樹海の中を走る71号線だけ。富士山麓に通るこの2つの道路が溶岩で塞がれたら、その中間地点に位置する西湖、精進湖、本栖湖の地区は孤立してしまうんです。さらに青木ヶ原樹海のあたりは携帯電話やインターネットが通じない場所も多く、溶岩で電話回線も寸断されたら緊急時の連絡すらできなくなってしまう」(同)
しかし、現時点で行政はこうした事態を想定した対策には乗り出していない。これについて研究員は「わざと無視している気配すらある」と話す。
「東日本大震災では、放射能の汚染地域に対して効果のない巨額の復興予算が無駄に出されて問題になってますが、ある国土交通省の官僚と地元の役人が“富士が噴火すれば、同様に不可能な復興のために予算が引き出せる”なんて話をしていたというウワサがあるんです」(同)
噴火すれば地元経済は死滅するだけに、まさか金のために噴火を歓迎するということはないだろうが、世界遺産登録バブルで活況の富士山周辺が、危険と隣り合わせであることは忘れてはならない。
(文=鈴木雅久)
世界遺産登録・登山者急増で握り潰される富士山“2年以内噴火”説と、周辺の“黒いカネ回り”
富士山の火山活動を独自調査する研究チームが「2年以内に噴火する恐れがある」として、噴火時の被害シミュレーションを行っていることが分かった。
「ここ十数年の箱根山の活動を調査していれば、その動きが活発になっていることは一目瞭然。公の研究機関は経済損失を恐れて公にしていないだけで、本来なら世界遺産の登録で浮かれている場合じゃない」
こう話すのは、静岡県の富士火山研究チームの研究員。聞けば、今年2月に噴火の危険性が高まる研究結果を地元行政などに提出したが「受け取っても、返答ひとつしてこなかった」という。
世界遺産に登録されて登山者も急増している富士山だけに、ネガティブな話を避けたいのか、周辺自治体の調査組織は「マグマの上昇する様子はない」と一貫して噴火の可能性を否定している。だが、実のところ内閣府の有識者会議では、今年になって箱根山の火山性活動が激増していることが報告されている。
富士山は死火山ではなく、活動中の休火山。江戸中期の1707年に大噴火して以降はおとなしいが、近年の噴火の予兆は以前から指摘されてきたことでもある。
研究員によると「仮に噴火した場合の被害は、揺れだけでも大地震クラス。降り注ぐ火山灰は道路を通行不能にするだけでなく、呼吸も困難なレベルです。さらに恐ろしいのがマグマで、流れ出れば多くの人や家を飲み込み、その後に固まると硬い溶岩層になって簡単に撤去することはできない」という。
実は1991年、河口湖畔にあった山梨赤十字病院が老朽化のため富士山麓に全面移転新築された際、富士の溶岩層にぶつかったことがある。当時を知る病院関係者によると「当初の計画では、地下を掘ってカルテなどを保存する倉庫にすることになっていたんですが、いざ工事が始まったところ地層の溶岩層が硬すぎて重機でもびくともしなかったんですよ。まったく掘れないまま工事は中止になった」という。
前出研究員は大量の溶岩が流れ出たときの被害シミュレーションを行ったところ「一帯の市町村が溶岩の下に消えてしまえば、復興はまず不可能」という結論に達した。
「噴火による被災者は仕方がないとしても、災害時の救出活動が困難な場所があることは認識しておくべき。山梨県側の河口湖から本栖湖を経ての静岡県方面への交通網は、国道139号線と樹海の中を走る71号線だけ。富士山麓に通るこの2つの道路が溶岩で塞がれたら、その中間地点に位置する西湖、精進湖、本栖湖の地区は孤立してしまうんです。さらに青木ヶ原樹海のあたりは携帯電話やインターネットが通じない場所も多く、溶岩で電話回線も寸断されたら緊急時の連絡すらできなくなってしまう」(同)
しかし、現時点で行政はこうした事態を想定した対策には乗り出していない。これについて研究員は「わざと無視している気配すらある」と話す。
「東日本大震災では、放射能の汚染地域に対して効果のない巨額の復興予算が無駄に出されて問題になってますが、ある国土交通省の官僚と地元の役人が“富士が噴火すれば、同様に不可能な復興のために予算が引き出せる”なんて話をしていたというウワサがあるんです」(同)
噴火すれば地元経済は死滅するだけに、まさか金のために噴火を歓迎するということはないだろうが、世界遺産登録バブルで活況の富士山周辺が、危険と隣り合わせであることは忘れてはならない。
(文=鈴木雅久)
世界文化遺産に登録されたことで入山者数の増加が見込まれる富士山に、混雑の緩和と環境保全の目的から入山料の設定が検討されている。
過去、白神山地や屋久島が世界遺産に登録された際は、観光客が3割増えた前例があり、今後、登山者が増えるのは必至。静岡、山梨両県の合同会議を経た6月14日の有識者会議では、今夏10日間にわたり全登山口で1,000円を任意で試験徴収することが決まった。
ただ、この設定で本格導入した場合、見込まれる年間収入は約3億円で、諸問題への抑制効果はわずか4%ほど。識者からは「入山料で登山者を現在の水準(年間30万人)に抑えるには7,000円の設定が必要になる」という試算が出ている。
世界遺産登録のうれしい話に付きまとう“副作用”がほかより深刻なのは「富士山の場合、徹夜で登山してご来光を拝む人も増えていて、混雑はほかの世界遺産と比べてもハードなものになりそう」と静岡側の関係者。驚いたことに、その諸問題のひとつが“カーセックス”なのだという。
「これは公の場では言いにくいのですが、カップルでご来光を見ながらカーセックスをする若者が後を絶たないんです。五合目周辺で車を止めて車体を揺らすと、ほかの車はその周囲を避けてスポットを探すので、渋滞の原因にもなっています」(同)
富士山はパワースポットとしても注目を集めており、「富士山でのセックスでできた子どもは健康・長寿になる」との「都市伝説」もご来光カップルを呼び寄せる原因となっている。
また、ある会員制SNSサイトでは「カーセックスしやすいポイント」の情報交換まで行われている始末。さらにそうしたカーセックス専門の「ノゾキ屋までが出現している」と関係者。
「暗闇でも視界が開ける特殊ゴーグルまで持参した全身黒タイツの男が徘徊していたり、警察官のパトロールがあっても、性交中の男女には声をかけにくく黙認したという話も」(同)
こうした背景には近年、登山者のマナーの悪化があるという。
「大学生たちが樹海でホラー映画を撮影するといって十数匹の動物の死骸を持ち込み、大量の赤い液体をばらまいて、そのまま放置していったこともありました。また、山では集団で大騒ぎして花火をやっていた連中もいます。入山者の管理に甘いことが知れわたっているので、このままならカーセックスのバカップルも増える一方でしょう」(同)
世界に誇るはずの世界遺産が、“日本の恥”となることだけは避けてもらいたいが……。
(文=鈴木雅久)