
カップケーキとお惣菜が見事にマリアージュ(笑)。甘くないおかずケーキが誕生した。
筑前煮やひじきというと、母ちゃんやバアちゃんが作ってくれる実家の味というイメージ。最近の若者や、一人暮らしの特に男性だとあまり食べないのではないだろうか……。
そんな実家の味がケーキになったら? イメージすることすら難しいオシャレな実家味のカップケーキをみつけた!
駒沢大学駅近く、国道246号線から路地を少し入ったところにある小さなケーキ屋に入ると、ショーウインドーにはカップケーキばかり6種類が並んでいる。
パッと見ではなんだかよくわからず、名前の入ったプレートをのぞき込むと、前出の筑前煮や五目ひじきの他に、夏野菜の焼きカレーやエビチリ、ビーフシチューなど、およそケーキの具材とはかけ離れた、おいしそうな料理の名前が書かれている。でも、そのおかずがケーキになりうるのだろうか?
ものは試しと、カワイイ店員さんにそれぞれ各1コづつお願いし、シャグシャグとセミの鳴き声が降り注ぐ近くの公園のベンチにて遅いランチタイムをとることにした。まずは筑前煮ケーキを手に取り、おもむろにかぶりついた。

見た目はちょっと変わったカップケーキだが、中身はフツーの筑前煮が。
「んん? 甘くない」
一般的なカップケーキだと、最初のひとくち目で香ばしいバターの香りと塩気や甘味が伝わってくるのだが、それがない。その代りに伝わってくるのは、サクッとしたレンコンの食感だった。
食べ進めるとニンジン、シイタケ、鶏肉などの具材がケーキの中に埋もれていて、まるっきり筑前煮なのだ。
次に手に取ったのはビーフシチューだ。

シチューとケーキって別々に食べればおいしいけど、一緒に食べてもおいしかった。
「ケーキなのにシチューって……」
そう思いつつ持ってみるが、汁がしたたりおちることはない。当たり前か……。ほおばると中には飴色に煮込まれたタマネギと柔らかいビーフが入っていた。
筆者が一番好みだったのは、プリップリのエビがたっぷり入ったエビチリだ。酸味もちょうどよろしく、エビチリが今まで総菜パンとして売られていなかったのが不思議なくらい。甘くないケーキにもピッタリだった。

プリップリのエビがたっぷり詰まっているエビチリ。お惣菜パンとしても定番にしては?
唯一、デザート感覚だったのはごまだんごのケーキで、中にはあんこが入っていた。
期待を裏切る甘くないケーキは、お盆休みに帰ったばかりの実家を思い出し、遥かなるお正月休みを妄想し、次に帰るまで都会で懐かしむ実家の味グルメとなるだろう。
おかずケーキ、うもうございました。

当日は6種類だったが、新作も登場しているので飽きずに食べられる。
駒沢大学 COVAN(カヴァン)『おかずケーキ』300円~(税別)
インパクト ☆☆☆!
味 ☆☆☆
店、店員 ☆☆☆!!
(写真・文=よしよし)