実家の味がケーキになった!? 郷愁誘う都会のおかず『駒沢大学 おかずパン』

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カップケーキとお惣菜が見事にマリアージュ(笑)。甘くないおかずケーキが誕生した。
 筑前煮やひじきというと、母ちゃんやバアちゃんが作ってくれる実家の味というイメージ。最近の若者や、一人暮らしの特に男性だとあまり食べないのではないだろうか……。  そんな実家の味がケーキになったら? イメージすることすら難しいオシャレな実家味のカップケーキをみつけた!  駒沢大学駅近く、国道246号線から路地を少し入ったところにある小さなケーキ屋に入ると、ショーウインドーにはカップケーキばかり6種類が並んでいる。  パッと見ではなんだかよくわからず、名前の入ったプレートをのぞき込むと、前出の筑前煮や五目ひじきの他に、夏野菜の焼きカレーやエビチリ、ビーフシチューなど、およそケーキの具材とはかけ離れた、おいしそうな料理の名前が書かれている。でも、そのおかずがケーキになりうるのだろうか?  ものは試しと、カワイイ店員さんにそれぞれ各1コづつお願いし、シャグシャグとセミの鳴き声が降り注ぐ近くの公園のベンチにて遅いランチタイムをとることにした。まずは筑前煮ケーキを手に取り、おもむろにかぶりついた。
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見た目はちょっと変わったカップケーキだが、中身はフツーの筑前煮が。
「んん? 甘くない」  一般的なカップケーキだと、最初のひとくち目で香ばしいバターの香りと塩気や甘味が伝わってくるのだが、それがない。その代りに伝わってくるのは、サクッとしたレンコンの食感だった。  食べ進めるとニンジン、シイタケ、鶏肉などの具材がケーキの中に埋もれていて、まるっきり筑前煮なのだ。  次に手に取ったのはビーフシチューだ。
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シチューとケーキって別々に食べればおいしいけど、一緒に食べてもおいしかった。
「ケーキなのにシチューって……」  そう思いつつ持ってみるが、汁がしたたりおちることはない。当たり前か……。ほおばると中には飴色に煮込まれたタマネギと柔らかいビーフが入っていた。  筆者が一番好みだったのは、プリップリのエビがたっぷり入ったエビチリだ。酸味もちょうどよろしく、エビチリが今まで総菜パンとして売られていなかったのが不思議なくらい。甘くないケーキにもピッタリだった。
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プリップリのエビがたっぷり詰まっているエビチリ。お惣菜パンとしても定番にしては?
 唯一、デザート感覚だったのはごまだんごのケーキで、中にはあんこが入っていた。  期待を裏切る甘くないケーキは、お盆休みに帰ったばかりの実家を思い出し、遥かなるお正月休みを妄想し、次に帰るまで都会で懐かしむ実家の味グルメとなるだろう。  おかずケーキ、うもうございました。
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当日は6種類だったが、新作も登場しているので飽きずに食べられる。
駒沢大学 COVAN(カヴァン)『おかずケーキ』300円~(税別) インパクト ☆☆☆! 味     ☆☆☆ 店、店員  ☆☆☆!! (写真・文=よしよし)

都心のオシャレなレストランに現れた三種のダム『六本木 夏限定カレー』

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 照りつける夏の猛烈な日差しの中、そよ風に揺らぐ庭の緑を眺めながらスパークリングワインを楽しむ。そんなオトナな日曜日のランチタイム。  場所はミッドタウン東京にあるフレンチ&ワインバーである。シックな中にも華やいだ雰囲気の店内には、前夜の余韻がいまだ醒めないのか、はしゃぎ声を上げる女子大生風グループや、ママ友同士とおぼしき着飾ったセレブな人妻たち、そしてもちろん仲よさそうなカップルが、それぞれに週末のランチを楽しんでいる。  冒頭の観葉植物は、店の外周をぐるりと囲ったガラスから見える庭の景色である。洗練された都心のフレンチレストランでいただくのは、店おすすめのランチメニュー“menu déjeuner”ではなく、なんと「ダムカレーライス」なのだ。  以前、ダムカレーラーメンを紹介した際、「ダムカレーは、ダムのある地域限定のグルメ」と紹介したはずだが、ダムもない東京のど真ん中・六本木でダムカレーが楽しめちゃうのだ。  ダムカレーのメニューは全部で3種類。すべてが模したダムのある地域の特産物を使用したメニューとなっている。  筆者がオーダーしたのはその中でも季節感を最も表現したと思われる『夏野菜ダムカレー』である。これは、北海道の豊平峡ダム(アーチ式コンクリートダム)を模したカレーで、ベビーコーンや芽キャベツ、たまねぎ、ジャガイモなど、北海道特産の野菜のローストが添えられている。
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 しかし、そのもっとも大きな特徴は、大きな器に美しいアーチを描いたライスダムと、その隣に満々とたゆたうカレーの湖である。  まずはローストされて引き出された夏野菜の風味と甘味を味わってから、おもむろにダムの真ん中にスプーンの発破を仕掛け、ダムを崩壊させた。  すると、そこからユルユルと流れ出して来るのは、クリーミーな中にもスパイスを感じるカレーである。しかもこのカレー、銀座の『マキシム・ド・パリ』で提供されていた『銀座プラチナカレー』を再現したもの。これぞ、オトナな休日のランチにピッタリの味である。夏野菜をカレーに浸けて食べても、もちろんおいしい。
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 3種のダムカレーは、9月25日までの期間限定メニュー。他の2つのメニューもそれぞれに目でも舌でも楽しめるに違いない。  真夏の東京都心のダムカレー、うもうございました。 六本木 ジーニーズトウキョウ『夏野菜ダムカレー』1300円(税込み) インパクト ☆☆☆ 味     ☆☆☆! 店、店員  ☆☆☆!
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(写真・文=よしよし)

なかなか登頂できないイチゴのかき氷みたいな『マグロ中落ち丼 富士山盛り』

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パッと見、氷イチゴに見えるかどうかは疑問だが、モザイクをかけたらそう見えるかも。
 見て見て、氷イチゴだよ~。行列のできるかき氷屋さんって、もうすっかり夏の風物詩になった感あるよね。フワッフワのきめ細かなかき氷に高級フルーツがどっさり乗っかってたり、女子の大好きな紫イモのシロップがかかってたり、中にはお伊勢さんで有名な赤福が乗っかってたり……。  って、ボケ長過ぎ! パッと見、イチゴのかき氷にも見えそうなピンク色の山盛り丼の正体は、そう、マグロの中落ちだ。マグロ好きな日本人にはきっと、行列ができるかき氷屋の氷イチゴより、よほどよだれものの丼に違いない。これがお手頃価格で食べられるのは、三浦半島の先っぽにある三崎漁港。さすがマグロの街ではないか!  パッと見、ちょっと小さめのかき氷程度のこんもりとした丼は、マグロの中落ちが600g、ごはんが550gで1キロ超え。とはいうものの、 「ペロッといけるんちゃう?」  という第一印象である。なんだったら来る途中のサービスエリアでみつけた横須賀バーガーも、ガマンしないで食べてくりゃよかった。てっぺんに乗っかったわさびを醤油に溶かし、それをピンク色の小富士山に回しかけて、いざ、登山を開始した。
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上げ底でも中身が空洞でもなんでもない、正真正銘マグロ100%の中落ち丼。
「高い山ほど小さな歩幅で登るべし」  と、先人が言ったかどうかは知らないが、筆者は木のスプーンで大股歩きのようにワシワシと食べ始めた。インターバルには副菜のキュウリの漬け物とマグロの角煮をつまんでアクセントをつけ、アラ汁で喉を潤す。中をほじっても、出てくるのはマグロだけ。夢に見たようなマグロの山に、感じるのは幸福感だけだった。  しかし、それは突然やってきた。五合目を目前に突然マグロが喉を通らなくなったのだ。ごはんは大丈夫だが、冷たくて変化のない中落ちを舌と喉が拒み始めたのだ。味に変化をつけようとインターバルが短くなると、すぐに漬け物も角煮もみそ汁も底をついてしまい、残ったのはわさび醤油だけとなってしまった。
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最初は喜んで食べたが、半分程度で手が止まった。マグロの大盛りって意外に手強い。
 この時点ですでに若干の満腹感を感じ始めているので、副菜の追加も考えにくい。苦しそうな様子を察した店員さんが、気を利かせてわさびを追加してくれた。醤油に溶かす量を徐々に増やして味変を試みるが、それでも舌が感じる違いはわずか。4分の1を残したところで完全に手が止まってしまった。1キロ程度は経験済みのMy胃袋なのに、まさか大好きなマグロがこれほど強敵だとは……。  あとはちびりちびりと食べすすめ、約1時間かけてようやく登頂に成功したが、試合に勝って勝負に負けた感は否めない。店の目の前にある市場でも、オバちゃんたちがすすめてくれる試食品すら断る状況だった。もう、しばらくはマグロは食べたくない心境で逃げるように家路に着いた。ところが……。  その夜、いつもの飲み屋に行くと、出て来たお通しがまさかの中落ち。この丼は、日頃の行いを占う「運試し」でもあるようだ。  中落ち丼富士山盛り、うもうございました…。
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安くて新鮮で超おいしい(普通盛りなら)、三崎マグロの中落ち丼。市場もすぐ目の前にある。
三浦漁港 まぐろ食堂 七兵衛丸『中落ち丼富士山盛り』1944円(税込み) インパクト ☆☆ 完食難易度 ☆☆☆!! 味     ☆☆☆ (写真・文=よしよし)

カツ丼で天丼で日本そば? 北の大地の知られざる名物『バホそばドン丼?』ってナンだ!?

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バホそばドン丼以外に怪しいメニューはないが、他人丼は関東ではあまり見ない。
 札幌駅から20分ほどのところにある琴似駅。その駅からさらに5分ほど歩いたところにある、ごく普通のおそば屋さんのメニューに、何がなんだかさっぱりわからない丼を発見した。その名も、 『バホそばドン丼』 である。  東京生まれ東京育ちの筆者にとって、この名前の中で理解できるのは、“そば”と“丼”だけ。バホとドンに関しては、北海道の方言なのかどうかすら不明である。いや、そばと丼に関しても、内地ではひとつのメニューになることはまずない。普通、そばは「○○そば」であり、「丼」はごはんものを指すからだ。強いて言うなら「○○そば××丼セット」だろう。  とりあえずその謎のメニューを頼むと、筆者とほぼ同時に入店した道民と思える隣のテーブルのカップルの男性も、「バホそばドン丼?」と、半疑問形で同じものを頼んでいた。  ということは、地元民でも理解できないメニューということ。方言でも、その地域のソウルフードでもないメニュー、ますます気になってきた。  店は外観も内部も、ご主人もその奥様と思える厨房の女性も、まったく普通である。その温厚そうな夫婦の仮面の下に、どんな策士の顔が隠れているというのか?  ほどなくして着丼したメニューは、「なるほど、これがバホそばドン丼か!!」というようなインパクトは、ほぼなかった。
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見かけは普通のカツ丼とお新香、お味噌汁のセットと思えたが……。
 それは、隣テーブルの男性も同じだったようで、とりたてて驚きの声も歓声も聞こえては来ない。パッと見、普通のカツ丼じゃないか。この街では、カツ丼を「バホ~」と呼ぶとしたら、そっちの方が驚きである。  しかしよく見ると、筆者が知っているカツ丼には見かけない食材がチラッと見切れている。エビだ。ということは天丼か? いやいや、天丼にしてはエビが衣に包まってない。  驚いたのは次の瞬間だった。カツとエビの間から見えていた不思議なものを箸でつまみ上げると、それが“そば”だったのだ。
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カツとごはんの間にそばを隠したのは、やっぱりある意味トラップに違いない。
 そばは普通、汁の中かざるの上に盛られているかのどちらかである。それなのに、このそばは、カツとエビの下、ごはんの上に隠すように盛られている。まるで陸に上がった亀もしくはイグアナ、いや、カエルかカバか? いずれにしろ、ごはんの上には似つかわしくない。  しかし、ひとたびクチに運んでみると、違和感は感じられないどころか、非常に親近感ある味わいなのだ。先週も今週もどこかで食べた……。そう、いつも食べている駅そばのもりそばカツ丼セットじゃないか。それにエビまで付いている、オトクな盛り合わせなのだった。
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すすきののキャバ(ハード)のお姉さんに教えたら驚いていたので、道内でも一般的ではないらしい。
 しかし、納得できないのはその不可解なネーミングである。ご主人に伺うと、 「実は、TV番組の中で生まれたメニューで、『バホバホ隊』というチームが命名したのでこんな名前になりました(笑)」  納得。ちなみにごはんは普通の1.5倍あるという。女性が完食するのはチト苦しいかも。 「バホそばドン丼」フツーにうもうございました。   札幌市西区 三徳『バホそばドン丼』700円 インパクト ☆☆ 味     ☆☆ 店     ☆☆ (写真・文=よしよし)

ダムなのかカレーなのかラーメンなのか? 景観、感動、味、すべて良しの清涼メニュー『京成大久保 ダムカレーラーメン』

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京成大久保駅から続く商店街の外れに店はある。
「ひそかなブームはブームとは呼べない」というのが持論である。しかし最近、「これぞひそかなブームだッ!」と言えるメニューを見つけてしまった。「ダムカレー」である。  調べてみると、北は北海道から南は大分県まで、全国に約60ものダムカレーが食べられるカレー屋があるという。しかし、いずれもダムのある地方に多く、興味はあるが行動力はなく、何かのついでと先延ばしにしていた。  しかしなんと、東京近郊にもダムカレーが食べられる店を発見した。しかも、そのメニューがさらに変わっていた。『ダムカレーラーメン』て……。  ダムでカレーでラーメンなんて、なんて強欲な店主なんだろうと店を訪ねると、そこにいたのは、予想に反して非常に丁寧でニコやかなお父さんだった。まずいわけがない。注文後、しばらくして着丼したそのカレーは、まさに“ダム”だった。
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重力式コンクリートダムは、福島県と新潟県に股がる阿賀野川、只見川水系にある奥只見ダムが有名だ。
 満々たるカレーを蓄えた貯水池に浮かぶのは、ネギの浮き草とチャーシュー小島。その圧力を支えるダムは重力式である。ダム下部の放水路には福神漬けが連なり、一粒、飛び跳ねているのは、川魚に違いない。夏も間近というのに、清涼感溢れる見事な景観ではないか。  しかし、ダムといえば見てみたいのが放流の瞬間である。福神漬けをちょいとどかして、重力式めしダムに小さく穴を貫通させると、そこから貯水池の水ならぬカレーが流れ出てくるのだった。
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カレーが固めなので、ド迫力の放水とまではいかなかったが、流れ出て来た瞬間はちょっと感動した。
 すると、渇水したダムと同様に、カレーの水面下に隠れていたヤツが顔を出した。麺である。  ここで誰もが考えるであろうこと、それは「ドレヲ先ニ食ベレバイイノカ?」ではないか。カレーなのかライスなのかラーメンなのか。実は、それもちゃんと計算されていたのだ。  麺は太めで歯ごたえある硬さで伸びにくい。カレーは柔らかいとライスに浸透しやすいので、カレーライスとカレーラーメンの中間程度の硬さに調節されているのだ。  最初にズズッと麺をひとクチすすったところで、ライスと交互に食べ進めることにした。  麺とカレー、ライスが三位一体となり、口内、鼻孔、胃袋を満足させてくれる。麺の量は少なめなので、女性でも苦しくなるほどではない。まさに、ダムマニアのラーメン屋の店主のロマンが詰まった逸品に違いない。  ダムカレーラーメン、うもうございました。
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他にもダムカレー(アーチ式)や、ダムカレーチャーハン(ロックフィル形式)などのダムメニューがある。もちろんラーメンも。
京成大久保 麺屋西陣『ダムカレーラーメン』950円 インパクト ☆☆☆!! 味     ☆☆☆ 店、店員  ☆☆☆! (写真・文=よしよし)

したたる肉汁で下町を彩るアメリカンテイストな「錦糸町 肉&肉バーガー」

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行列はできていても、比較的早く入店できた。声をかけてくれる店員の気遣いもうれしい。
 梅雨シーズンのあるSunday、錦糸町にGoodなHamburger ShopができたというのでTryしてみることにした。  場所はJR錦糸町駅と両国駅の中間地点で、交差点に面した角地である。ステイションモールでもショッピングモールでもなく、時間もPM2時過ぎだというのに、10人ほどのウェイティングができているではないか。  15分ほど待たされてCounter席に案内された。まずは、Today’s Beerの“Brooklyn Lager”のDraftを。そして、Burgerは“Wild Out”をチョイスした。  Counter席の右側にあるKitchenでは、2人のシェフが忙しそうに調理している様子がうかがえる。ホール担当のウエイターとウエイトレスも忙しそうだが、常にSmileでHolidayの外食に華を添えてくれている。  Burgerを待ちきれずにBeerをひとくちグビリ。NewYorkerに一番人気という、その苦みばしったLagerを堪能していると、 「お待ちどうさまでした」  と、Wild Outが提供された。それをひと目見て、 「Hahaha、シェフもウエイタークンも忙しすぎて慌てちゃったのかな?」  皿に乗ってるBurgerには、バンズがついてないのだ。
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バンズで挟み忘れたダブルバーガーといった感じだが、これであっている。フライドポテトとキュウリのピクルスがセットだ。
「エクスキューズミー、バンズを忘れているようだけど(笑)」  するとウエイタークン、さわやかな笑顔でこう言った。 「Wild Outは、バンズのないBurgerなんです。ミンチ肉とステーキ肉の食感をお楽しみください」  What!? Noバンズ Only Meet? なんてぇこったい!
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2枚で240グラムのパティーは、ミンチ肉とステーキ肉の荒切りのミックスだ。
 慌ててメニューを見直すと、全部英語で書かれてはいるが、そこには“240g beef patty for buns”と書かれている。つまり、「肉」が「バンズ」の代わりなのだ……。パティーむき出しのバーガーには、トマトとチェダーチーズ、オニオンとソースがサンドされている。 「フッ、上等だぜ」  おもむろに肉々しい風体のバーガーをわしづかみし、かぶりついた。  と…… 「ジュ~~ワ~ッ!」  ダムから放流された川の水のように、勢いよく肉のジュースが口内に流れ込んできたのだ。そして、肉々しい2枚のパティーにダイレクトでくい込む歯からも、ステーキ肉を荒々しく刻んだ歯ごたえある食感が伝わってくるじゃないか!
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紙の底に溜まった旨味たっぷりの肉汁。飲みたい。
 ブラボー!! これぞ男のバーガーだぜ! ワイルドだろ~~? 炭水化物がないだけに、ダイエットにも最適。と思ったが、気づくと揚げたてのフライドポテトに手が伸びていた。  夜はBarにもなるBurger Shopは、すでにDownTownの景色にもお客さんたちにも、すっぽりハマっているのだった。  “Wild Out”うもうございました。
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錦糸町駅から徒歩10分程度。下町の交差点にこんな洒落たバーガーバーがある。
錦糸町 shake tree「Wild Out」1,450円(税込み) インパクト ☆☆☆! 味     ☆☆☆ 店、店員  ☆☆☆! (写真・文=よしよし)

札幌の街まで流れ着いた暑くても溶けない流氷グルメ「札幌 流氷カレー」

 ついこの間まで、釧路では流氷が見れたというのに、5月なのに夏日を記録した北海道。北国なのにこう暑いと、冷たいものや辛~いものを食べたくなるが、そんな思いをいっぺんに叶えてくれるグルメが札幌にあった!
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銀皿におさまった小さなオホーツク海には大きな流氷が。
 その名も「オホーツクの流氷カリー」。なんと、青い海に流氷がプカプカと浮いている、ホンモノそっくりの流氷グルメではないか。その正体とは?
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カレーにナン、サラダ、チャイが付いて1,100円という料金もうれしい。上写真はラッシー付き。
 すでに名前でネタバレしているが、青い海の正体はカレーだ。だとすると、流氷は? 何にしろ食べてみようと実食開始。青い海をスプーンにすくってひとくち、口に運ぶ。すると……青い味はまったく感じない、フツーのカレー味なのだ。カレー=黄色という、DNAにしみ込んだ常識が覆された瞬間だった。そして流氷の正体は、柔らかく煮込まれた鶏肉であった。
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バター風味のナンとチキンの味がピッタリ。色の割にカレーはスパイシーだ。
 流氷を青い海と一緒にすくい、ちぎった北海道の大地、ではなく、ナンに乗せて食べると、まるでひとくちで北海道を食べているような気にさせられた。  オーナーらしきインドの方に話を聞くと、青い色のままでカレーの辛さはどうにでもできるらしい。ちなみにメニューには、青、赤、黄、白という、4色のカレーメニューが載っていた。白いカレーって、一体……。
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カレー好きの人は、是非全色コンプしていただきたい。
 HPで確認したところ、なんと、紫、水色、オレンジの3色のカレーが追加され、緑色のほうれん草を合わせた「虹の彩りレインボーカリー」なんてメニューもあるらしい。  これなら本格的な夏が来ても、夏バテで食欲ないなんて言わずに済みそうだ。  流氷カリー、うもうございました。 札幌 クリシュナ「オホーツクの流氷カリー」セット1,100円(税込み) インパクト ☆☆☆ 味     ☆☆☆ 店     ☆☆☆ (写真・文=よしよし)

刺身にはできないけど、焼きイカにも海鮮丼にもできない……でも函館庶民に欠かせないイカの正体は?

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本店のショーケースには、やっぱり『イカようかん』が真ん中に鎮座している。
 海の幸に恵まれた函館で、誰もが認める最も美味しいもの、それは“イカ”に違いない。以前インタビューした函館出身のすすきののヘルスの女のコは、 「札幌に来てからイカがマズくて食べられなくなったの(泣)」  と嘆いていた。それほど、イカは函館市民にとって欠かせない新鮮な味なのだ。しかし……。
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パッと見、棺桶に入ったバルタン星人みたい。たんなるおもちゃにも見える。
 こちらのイカもまた、函館市民にとって客をもてなすときには欠かせないアイテムだという。タクシーの運ちゃんに聞くと、 「函館市民は皆一度は食べたことあるさー。他の地方からのお客さんが来ると、冗談で食卓に出したりね~(笑)」  そう、教えてくれた。その“イカ”がこの『いかようかん』なのだ。  テカテカと半透明に輝くクリアコートは、プルプルのようかん生地。その中身は、背骨の様に真ん中に入っている求肥を、コーヒーを混ぜ込んだ餡でくるんでいる。問題は、果たしてうまいのか?
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胴を真ん中から切ると、皮の下には餡、そして中心に求肥があるのがわかる。若干目が血走っている。
 何はともあれ、早速さばいてひとくち食べてみると…。  う~ん、決して悪くはないが、「うまい!」と絶賛するほどでもないような気がする。飲んべえの筆者には、ホンモノのイカの方が美味しく感じられた。  ちなみに、柳屋本店以外では要予約ということだが、変わりダネの函館みやげとしてお茶請けには、味も話題もちょうどいいようで。
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箱を開くと函館の夜景が広がり、その横にイカが飛び出す仕組みになっていて、ちょっと楽しい。
函館 柳屋『いかようかん』1100円(税別) インパクト ☆☆☆ 味     ☆☆ 店(本店) ☆☆☆ (写真・文=よしよし)

スゴいのはでっかいトリよりも、連続21年間お客さんを思い続ける店『巨大鶏定食』

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ごはんもけっこう大盛りに盛られた丼から、大胆にハミ出している半身の鶏から揚げ。
 どうよこの丼のバランス、ちょっとおかしくね?  丼の上に乗っかってるのは、鶏の半身のから揚げだ。下にあるごはんというか、丼からは完全にハミ出している。  と、ここまで書いて謝罪しなくてはいけない。というのも、鶏を丼の上に載せたのは店の人ではなく筆者である。巨大から揚げ丼になる前は、こんな感じの定食デシタ。
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丼の正体は、実はこんな定食だった。こんな大きな鶏、クリスマスの時以外食べたことがない。
 半身のから揚げは別皿に盛られていたのだが、それにしてもバランスが……。  これは、函館の住宅街にポツンとある「たつみ食堂」の名物メニュー『ジャンボとり定食』だ。このでっかい鶏定食を出すひなびた食堂が、函館で有名な店だ。  時折、雪を散らしてクルマが通る音が聞こえてきそうなほど、店内は静まり返っている。筆者が入店した午後8時頃に客はなく、注文するとお母さんの返事があり、その後は小さなポータブルラジオから甲高い声と切ない音楽が流れているだけ。後から入って来た常連とおぼしき普段着の客もやはり、注文のときと、「ごちそうさま」という二言しか発しなかった……。  函館の街には外国人観光客もたくさん訪れているだけに、知らない外国人が入ってきたら、ここはおしゃべりしてはいけない店だと思ってしまうのでは? と思うほど言葉数の少ない、ひっそりとした店なのだ。
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路面電車の停留所からも少し離れた住宅街にぽつりとある小さな食堂が、実は有名な食堂だった。
 肝心の鶏にかぶりついてみると、皮はパリッ、中はめっちゃジューシーで味付けも良く非常に美味しい! さすが、名物料理。このジャンボとり定食で函館でも有名なのか、と思ったらさにあらず。有名な理由は別のところにあった。  なんとこの「たつみ食堂」は、去年の3月に連続営業7,500日を達成し、今年中に8,000日に達する予定という、脅威的な皆勤賞の食堂なのだ! 実に21年以上“年中無休”で営業していることになる。「週休二日は必須!」なんてほざいてる筆者は、顔から火が噴き出しそうでした。
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21年間、1日たりとも休んでいない食堂ってのは、ひょっとしてギネス記録?
 お客様のため、“安くて美味しくて、休まない店”というのが店主のモットーというだけあり、それはジャンボとり定食ひとつとっても、大きくて安くて美味しくて、それが毎日食べられる納得の店なのだった。たいへんうもうございました。 函館 たつみ食堂『ジャンボとり定食』1200円 インパクト ☆☆☆ 味     ☆☆☆ 店     ☆☆☆ (写真・文=よしよし)

漁港と朝市とたい焼きの密接な関係、たい焼きメインでイカ刺しをつまむ?『変わりだねたい焼き』

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今回は人気No.1のリンゴとクリームのたい焼きと、限定のジャガイモとチーズのたい焼きを食べた。他にもメニューが広がることを切に望みます
 函館の名物グルメといえば、前号でお知らせした『活イカ』や、最近、ゆるキャラ共々人気上昇中の『ごっこ汁』なんてのがあるが、朝市に行ったらぜひ食べていただきたいのがこれ、たい焼きだ!  もちろん、このコーナーで紹介する以上、普通のたい焼きのはずがなく、アンコの代わりに入っているのは、なんと、「イカ入り焼きそば」や「目玉焼きベーコン」など。朝市で買い物してちょっと小腹が減った午前10時、お昼の海鮮丼や塩ラーメンまでのつなぎにピッタリのおやつなのだ。  筆者が訪れた午後にはすでに上記2つは残念ながら売り切れていて、リンゴとじゃがいもの2種類を購入した。  さっそくホテルに帰って食べようとたい焼きを輪切りにしてみたら、なんじゃこりゃ? 両方ともほとんど見た目が同じで、どっちがどうだかわからなくなってしまった!  しかし、よく見たら紙袋に小さく「リンゴ」「じゃがいも」と書かれていたのだった。
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リンゴとクリームのたい焼き。半分シャキシャキしていて、リンゴパイ風。
 リンゴはスライスしたリンゴをパイのように甘く煮込んであり、カスタードクリームと合わさって、完全にデザートだ。そして、ジャガイモの方も茹でたジャガイモとカスタードクリーム? かと思ったら、そこはちゃんとチーズでした。ホっ。
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こちらはジャガイモとチーズのたい焼き。安定感のある味。
 鮮魚の街と思っていた函館に、こんな変わった“鯛”があるなんて。  しかし、それ以上に筆者の心を躍らせたのは、なんといっても美人の店主さんでした。活イカ丼の店員さんといい、函館朝市は美女揃いでもあった。
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店は朝市の駅に面した路地。港寄りにあるので、探してみて。
函館 北菓り『りんごとクリームのたい焼き、じゃがいもとチーズのたい焼き』各200円 インパクト ☆☆☆ 味     ☆☆ 店主    ☆☆☆!! (写真・文=よしよし)