2期連続減収ヤマダ電機全役員が降格 創業会長が社長に異例復帰の舞台裏

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。 ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 内山麿我「(浜崎あゆみと)別れたとかは言いたくない。1月ホームレスで草食べてた」 資生堂、動物実験廃止の背景と残酷な化粧品開発の実態…巨額宣伝費でメディアは黙殺? フジ長谷川氏に、NHK堀氏 テレビ局から飛び出したアナウンサーたちの悲喜交交 ■特にオススメ記事はこちら! 2期連続減収ヤマダ電機全役員が降格 創業会長が社長に異例復帰の舞台裏 - Business Journal(5月5日)
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(ヤマダ電機LABI渋谷店 
「Wikipedia」より)
 山田昇会長(70)が6月27日付で社長に復帰する。一宮忠男社長(57)は代表権のある副社長に降格する。上場以来初めて2期連続減収減益になったことを受けて、取締役全員の役職を下げるという、懲罰的な人事を断行する。  6月27日以降も、CEO(最高経営責任者)は山田氏、COO(最高執行責任者)は一宮氏だが、山田氏が社長に復帰すれば、実質的には山田氏がCOOを兼務するのと同じになる。2人の執行役員副社長が執行役員専務になる。5人の執行役員専務は同常務に、7人の同常務は上席執行役員になる。各役員の担当分野に変更はない。仕事は同じで格下げになるわけだ。  2013年3月期の配当は従来予想より16円少ない60円(その前の期は76円)とすることも4月30日に発表した。 ●家電量販店が薬を売る時代  家電量販店が薬を売る時代になった。ビックカメラは4月5日から通販サイト「ビックカメラ・com」で副作用のリスクが比較的低いとされる第3類の一般用医薬品(市販薬)の販売を始めた。扱うのはビタミン剤や整腸薬など540品目。市販薬のネット販売規制を無効とした1月の最高裁の判決を受け、ネット通販サイトで医薬品を扱うことにした。当面は国がネット販売を認めてきた第3類のみで、副作用のリスクが高い第1類や第2類は扱わない。  家電量販店の通販サイトで薬を買う消費者がいるのかどうかということよりも、家電量販店が薬を売らなければならないほど販売不振が深刻だということなのだ。家電エコポイント制度と地上デジタル放送への移行に伴う需要の反動で、市場の低迷はずっと続いている。アベノミクス景気は家電量販店の頭上を通り過ぎていっているかのようである。  ビックカメラの13年8月期第2四半期(12年9月~13年2月の累計)は、コジマのグループ化で売上高は前年同期比52%増の3997億円となった。一方でベスト電器を持分法適用から除外したことで発生した、投資有価証券評価損25億円を特別損失として計上。その結果、当期損益は11億円の赤字(前の期は19億円の黒字)となった。通期では10億円の黒字を見込んでいるが、それでも前年に比べて75%の減益だ。  ビックの傘下入りに伴い、コジマは決算月を3月から8月に変更した。13年8月期第2四半期(12年9月~13年2月の累計)の当期損益は、29億円の赤字。通期でも22億円の赤字を見込む。従来予想は23億円の黒字だった。  家電量販店のガリバーとして君臨するヤマダ電機も例外ではない。国内のシェアは30%弱だ。  ヤマダは4月22日、13年3月期通期の業績見通しを下方修正した。売上高こそ、従来の1兆7180億円から1兆7040億円(前期比7.2%減)と小幅な減収にとどめたものの、本業の儲けを示す営業利益は573億円から330億円(同63%減)へと大幅な減益に。当期利益は340億円から220億円へと引き下げた。12年3月期の当期利益583億円から62%の最終減益だ。  家電エコポイン制度と地デジ化の需要の先食いの反動で、家電量販店業界は新たな戦国時代に突入した。業界の淘汰が加速すると読んだヤマダの山田昇会長は、シェアを拡大する絶好のチャンスと大量出店を推し進めた。前期(13年3月期)の期初の時点では、営業利益は925億円(前期比4%増)と増益を見込んでいた。ところが、家電不況が予想以上に深刻なため、12年11月時点で営業利益見通しを573億円へと下方修正。さらに今回、330億円に大幅に減額。期初の見通しからみると、3分の1に大きく下振れした。  シェア拡大を狙ったベスト電器の買収も読みを誤った。ベストの13年2月期通期の連結売上高は、とうとう2000億円を割り込み、1912億円(前期比27%減)に落ち込んだ。営業利益の段階から赤字となり、当期損益は173億円の赤字(前期は6億円の黒字)。買収効果が出ないばかりか、財務面でも足を引っ張る結果となった。  ヤマダは中国事業の読みも誤った。沖縄県・尖閣諸島問題による日中関係の悪化を引き金に日本製品の買い控えが起った影響から、12年3月にオープンしたばかりの中国・南京の大型店を5月末に閉鎖する。瀋陽店、天津店については営業を続けるが、サプライチェーンの構築が思うように進まないことから、積極的に出店する方針だった中国市場は、抜本的な見直しを迫られる。今後、東南アジアに軸足を移す。  10年2月期に売上高が2兆円を突破し、次のステップとして3兆円の目標を掲げたが、その後は縮小の一途を辿る。ベスト買収を発表したときには、売上2兆円回復といわれたが、ふたを開けてみればベストと合算しても2兆円に手が届かない。ことごく読みが外れている。それでもヤマダの減益幅は同業他社に比較すれば、よく踏みとどまっているほうだ。2番手以下の家電量販店は総崩れの状態だからだ。  12年、ビックがコジマを、ヤマダがベストを買収したとき、家電量販店業界は、ヤマダ、エディオン、ケーズホールディングス、ビック、ヨドバシカメラの5大グループに集約された後に、大手同士の事業統合という再編シナリオが語られた。  ところが、ここへ来て、大手同士の再編観測は影を潜めた。業績が悪化しているためだ。合併効果が出ないことがわかってきただけではない。家電量販店の敵が、同業他社ではなくなった。米アマゾンに代表されるインターネット通販が最大の脅威となってきた。  ネット通販の脅威は2つある。1つは量販店がショーウインドー化することだ。消費者は店頭に行き、実物の商品を実際に触って確かめるが、その店舗では買わない。その場でスマホ(スマートフォン)を活用して、同じ商品を一番安く売っている通販サイトから購入する。若い女性は百貨店でファッション衣料の品定めをして安い専門店で購入する消費行動をとるが、家電にも、これが及んできた。  2つ目は価格だ。ネット通販のほうが家電量販店より安く購入できるようになった。これは家電量販店にとっては死活問題だ。ネット通販の価格に対抗するためには仕入れコストを引き下げるしかない。異業種と提携するか、自前のネット部門を強化するためにネット通販会社を買収するという選択肢が考えられる。  ヤマダ電機は力を入れる住宅(エコハウス)事業も、まだ黒字化していない。市場の平均的な予想では2014年3月期の連結純利益は333億円と前期推定比51%増える。景況感の改善による個人消費の伸びに期待している。  14年4月の消費税増税で家電市場が一段と冷え込むのは避けられない。異業種を巻き込んだ再編はこれからが本番だ。 (文=編集部) ■おすすめ記事 内山麿我「(浜崎あゆみと)別れたとかは言いたくない。1月ホームレスで草食べてた」 資生堂、動物実験廃止の背景と残酷な化粧品開発の実態…巨額宣伝費でメディアは黙殺? フジ長谷川氏に、NHK堀氏 テレビ局から飛び出したアナウンサーたちの悲喜交交 資格スクールの恐ろしい実態 リピーター量産、合格者を食い物、ヤラセ写真… 元“天才子役”坂上忍、子役ブームに苦言「使い捨ての子役養成システムに将来はない」

2期連続減収ヤマダ電機全役員が降格 創業会長が社長に異例復帰の舞台裏

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(ヤマダ電機LABI渋谷店 
「Wikipedia」より)
 山田昇会長(70)が6月27日付で社長に復帰する。一宮忠男社長(57)は代表権のある副社長に降格する。上場以来初めて2期連続減収減益になったことを受けて、取締役全員の役職を下げるという、懲罰的な人事を断行する。  6月27日以降も、CEO(最高経営責任者)は山田氏、COO(最高執行責任者)は一宮氏だが、山田氏が社長に復帰すれば、実質的には山田氏がCOOを兼務するのと同じになる。2人の執行役員副社長が執行役員専務になる。5人の執行役員専務は同常務に、7人の同常務は上席執行役員になる。各役員の担当分野に変更はない。仕事は同じで格下げになるわけだ。  2013年3月期の配当は従来予想より16円少ない60円(その前の期は76円)とすることも4月30日に発表した。 ●家電量販店が薬を売る時代  家電量販店が薬を売る時代になった。ビックカメラは4月5日から通販サイト「ビックカメラ・com」で副作用のリスクが比較的低いとされる第3類の一般用医薬品(市販薬)の販売を始めた。扱うのはビタミン剤や整腸薬など540品目。市販薬のネット販売規制を無効とした1月の最高裁の判決を受け、ネット通販サイトで医薬品を扱うことにした。当面は国がネット販売を認めてきた第3類のみで、副作用のリスクが高い第1類や第2類は扱わない。  家電量販店の通販サイトで薬を買う消費者がいるのかどうかということよりも、家電量販店が薬を売らなければならないほど販売不振が深刻だということなのだ。家電エコポイント制度と地上デジタル放送への移行に伴う需要の反動で、市場の低迷はずっと続いている。アベノミクス景気は家電量販店の頭上を通り過ぎていっているかのようである。  ビックカメラの13年8月期第2四半期(12年9月~13年2月の累計)は、コジマのグループ化で売上高は前年同期比52%増の3997億円となった。一方でベスト電器を持分法適用から除外したことで発生した、投資有価証券評価損25億円を特別損失として計上。その結果、当期損益は11億円の赤字(前の期は19億円の黒字)となった。通期では10億円の黒字を見込んでいるが、それでも前年に比べて75%の減益だ。  ビックの傘下入りに伴い、コジマは決算月を3月から8月に変更した。13年8月期第2四半期(12年9月~13年2月の累計)の当期損益は、29億円の赤字。通期でも22億円の赤字を見込む。従来予想は23億円の黒字だった。  家電量販店のガリバーとして君臨するヤマダ電機も例外ではない。国内のシェアは30%弱だ。  ヤマダは4月22日、13年3月期通期の業績見通しを下方修正した。売上高こそ、従来の1兆7180億円から1兆7040億円(前期比7.2%減)と小幅な減収にとどめたものの、本業の儲けを示す営業利益は573億円から330億円(同63%減)へと大幅な減益に。当期利益は340億円から220億円へと引き下げた。12年3月期の当期利益583億円から62%の最終減益だ。  家電エコポイン制度と地デジ化の需要の先食いの反動で、家電量販店業界は新たな戦国時代に突入した。業界の淘汰が加速すると読んだヤマダの山田昇会長は、シェアを拡大する絶好のチャンスと大量出店を推し進めた。前期(13年3月期)の期初の時点では、営業利益は925億円(前期比4%増)と増益を見込んでいた。ところが、家電不況が予想以上に深刻なため、12年11月時点で営業利益見通しを573億円へと下方修正。さらに今回、330億円に大幅に減額。期初の見通しからみると、3分の1に大きく下振れした。  シェア拡大を狙ったベスト電器の買収も読みを誤った。ベストの13年2月期通期の連結売上高は、とうとう2000億円を割り込み、1912億円(前期比27%減)に落ち込んだ。営業利益の段階から赤字となり、当期損益は173億円の赤字(前期は6億円の黒字)。買収効果が出ないばかりか、財務面でも足を引っ張る結果となった。  ヤマダは中国事業の読みも誤った。沖縄県・尖閣諸島問題による日中関係の悪化を引き金に日本製品の買い控えが起った影響から、12年3月にオープンしたばかりの中国・南京の大型店を5月末に閉鎖する。瀋陽店、天津店については営業を続けるが、サプライチェーンの構築が思うように進まないことから、積極的に出店する方針だった中国市場は、抜本的な見直しを迫られる。今後、東南アジアに軸足を移す。  10年2月期に売上高が2兆円を突破し、次のステップとして3兆円の目標を掲げたが、その後は縮小の一途を辿る。ベスト買収を発表したときには、売上2兆円回復といわれたが、ふたを開けてみればベストと合算しても2兆円に手が届かない。ことごく読みが外れている。それでもヤマダの減益幅は同業他社に比較すれば、よく踏みとどまっているほうだ。2番手以下の家電量販店は総崩れの状態だからだ。  12年、ビックがコジマを、ヤマダがベストを買収したとき、家電量販店業界は、ヤマダ、エディオン、ケーズホールディングス、ビック、ヨドバシカメラの5大グループに集約された後に、大手同士の事業統合という再編シナリオが語られた。  ところが、ここへ来て、大手同士の再編観測は影を潜めた。業績が悪化しているためだ。合併効果が出ないことがわかってきただけではない。家電量販店の敵が、同業他社ではなくなった。米アマゾンに代表されるインターネット通販が最大の脅威となってきた。  ネット通販の脅威は2つある。1つは量販店がショーウインドー化することだ。消費者は店頭に行き、実物の商品を実際に触って確かめるが、その店舗では買わない。その場でスマホ(スマートフォン)を活用して、同じ商品を一番安く売っている通販サイトから購入する。若い女性は百貨店でファッション衣料の品定めをして安い専門店で購入する消費行動をとるが、家電にも、これが及んできた。  2つ目は価格だ。ネット通販のほうが家電量販店より安く購入できるようになった。これは家電量販店にとっては死活問題だ。ネット通販の価格に対抗するためには仕入れコストを引き下げるしかない。異業種と提携するか、自前のネット部門を強化するためにネット通販会社を買収するという選択肢が考えられる。  ヤマダ電機は力を入れる住宅(エコハウス)事業も、まだ黒字化していない。市場の平均的な予想では2014年3月期の連結純利益は333億円と前期推定比51%増える。景況感の改善による個人消費の伸びに期待している。  14年4月の消費税増税で家電市場が一段と冷え込むのは避けられない。異業種を巻き込んだ再編はこれからが本番だ。 (文=編集部) ■おすすめ記事 内山麿我「(浜崎あゆみと)別れたとかは言いたくない。1月ホームレスで草食べてた」 資生堂、動物実験廃止の背景と残酷な化粧品開発の実態…巨額宣伝費でメディアは黙殺? フジ長谷川氏に、NHK堀氏 テレビ局から飛び出したアナウンサーたちの悲喜交交 資格スクールの恐ろしい実態 リピーター量産、合格者を食い物、ヤラセ写真… 元“天才子役”坂上忍、子役ブームに苦言「使い捨ての子役養成システムに将来はない」

2期連続減収ヤマダ電機全役員が降格 創業会長が社長に異例復帰の舞台裏

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(ヤマダ電機LABI渋谷店 
「Wikipedia」より)
 山田昇会長(70)が6月27日付で社長に復帰する。一宮忠男社長(57)は代表権のある副社長に降格する。上場以来初めて2期連続減収減益になったことを受けて、取締役全員の役職を下げるという、懲罰的な人事を断行する。  6月27日以降も、CEO(最高経営責任者)は山田氏、COO(最高執行責任者)は一宮氏だが、山田氏が社長に復帰すれば、実質的には山田氏がCOOを兼務するのと同じになる。2人の執行役員副社長が執行役員専務になる。5人の執行役員専務は同常務に、7人の同常務は上席執行役員になる。各役員の担当分野に変更はない。仕事は同じで格下げになるわけだ。  2013年3月期の配当は従来予想より16円少ない60円(その前の期は76円)とすることも4月30日に発表した。 ●家電量販店が薬を売る時代  家電量販店が薬を売る時代になった。ビックカメラは4月5日から通販サイト「ビックカメラ・com」で副作用のリスクが比較的低いとされる第3類の一般用医薬品(市販薬)の販売を始めた。扱うのはビタミン剤や整腸薬など540品目。市販薬のネット販売規制を無効とした1月の最高裁の判決を受け、ネット通販サイトで医薬品を扱うことにした。当面は国がネット販売を認めてきた第3類のみで、副作用のリスクが高い第1類や第2類は扱わない。  家電量販店の通販サイトで薬を買う消費者がいるのかどうかということよりも、家電量販店が薬を売らなければならないほど販売不振が深刻だということなのだ。家電エコポイント制度と地上デジタル放送への移行に伴う需要の反動で、市場の低迷はずっと続いている。アベノミクス景気は家電量販店の頭上を通り過ぎていっているかのようである。  ビックカメラの13年8月期第2四半期(12年9月~13年2月の累計)は、コジマのグループ化で売上高は前年同期比52%増の3997億円となった。一方でベスト電器を持分法適用から除外したことで発生した、投資有価証券評価損25億円を特別損失として計上。その結果、当期損益は11億円の赤字(前の期は19億円の黒字)となった。通期では10億円の黒字を見込んでいるが、それでも前年に比べて75%の減益だ。  ビックの傘下入りに伴い、コジマは決算月を3月から8月に変更した。13年8月期第2四半期(12年9月~13年2月の累計)の当期損益は、29億円の赤字。通期でも22億円の赤字を見込む。従来予想は23億円の黒字だった。  家電量販店のガリバーとして君臨するヤマダ電機も例外ではない。国内のシェアは30%弱だ。  ヤマダは4月22日、13年3月期通期の業績見通しを下方修正した。売上高こそ、従来の1兆7180億円から1兆7040億円(前期比7.2%減)と小幅な減収にとどめたものの、本業の儲けを示す営業利益は573億円から330億円(同63%減)へと大幅な減益に。当期利益は340億円から220億円へと引き下げた。12年3月期の当期利益583億円から62%の最終減益だ。  家電エコポイン制度と地デジ化の需要の先食いの反動で、家電量販店業界は新たな戦国時代に突入した。業界の淘汰が加速すると読んだヤマダの山田昇会長は、シェアを拡大する絶好のチャンスと大量出店を推し進めた。前期(13年3月期)の期初の時点では、営業利益は925億円(前期比4%増)と増益を見込んでいた。ところが、家電不況が予想以上に深刻なため、12年11月時点で営業利益見通しを573億円へと下方修正。さらに今回、330億円に大幅に減額。期初の見通しからみると、3分の1に大きく下振れした。  シェア拡大を狙ったベスト電器の買収も読みを誤った。ベストの13年2月期通期の連結売上高は、とうとう2000億円を割り込み、1912億円(前期比27%減)に落ち込んだ。営業利益の段階から赤字となり、当期損益は173億円の赤字(前期は6億円の黒字)。買収効果が出ないばかりか、財務面でも足を引っ張る結果となった。  ヤマダは中国事業の読みも誤った。沖縄県・尖閣諸島問題による日中関係の悪化を引き金に日本製品の買い控えが起った影響から、12年3月にオープンしたばかりの中国・南京の大型店を5月末に閉鎖する。瀋陽店、天津店については営業を続けるが、サプライチェーンの構築が思うように進まないことから、積極的に出店する方針だった中国市場は、抜本的な見直しを迫られる。今後、東南アジアに軸足を移す。  10年2月期に売上高が2兆円を突破し、次のステップとして3兆円の目標を掲げたが、その後は縮小の一途を辿る。ベスト買収を発表したときには、売上2兆円回復といわれたが、ふたを開けてみればベストと合算しても2兆円に手が届かない。ことごく読みが外れている。それでもヤマダの減益幅は同業他社に比較すれば、よく踏みとどまっているほうだ。2番手以下の家電量販店は総崩れの状態だからだ。  12年、ビックがコジマを、ヤマダがベストを買収したとき、家電量販店業界は、ヤマダ、エディオン、ケーズホールディングス、ビック、ヨドバシカメラの5大グループに集約された後に、大手同士の事業統合という再編シナリオが語られた。  ところが、ここへ来て、大手同士の再編観測は影を潜めた。業績が悪化しているためだ。合併効果が出ないことがわかってきただけではない。家電量販店の敵が、同業他社ではなくなった。米アマゾンに代表されるインターネット通販が最大の脅威となってきた。  ネット通販の脅威は2つある。1つは量販店がショーウインドー化することだ。消費者は店頭に行き、実物の商品を実際に触って確かめるが、その店舗では買わない。その場でスマホ(スマートフォン)を活用して、同じ商品を一番安く売っている通販サイトから購入する。若い女性は百貨店でファッション衣料の品定めをして安い専門店で購入する消費行動をとるが、家電にも、これが及んできた。  2つ目は価格だ。ネット通販のほうが家電量販店より安く購入できるようになった。これは家電量販店にとっては死活問題だ。ネット通販の価格に対抗するためには仕入れコストを引き下げるしかない。異業種と提携するか、自前のネット部門を強化するためにネット通販会社を買収するという選択肢が考えられる。  ヤマダ電機は力を入れる住宅(エコハウス)事業も、まだ黒字化していない。市場の平均的な予想では2014年3月期の連結純利益は333億円と前期推定比51%増える。景況感の改善による個人消費の伸びに期待している。  14年4月の消費税増税で家電市場が一段と冷え込むのは避けられない。異業種を巻き込んだ再編はこれからが本番だ。 (文=編集部) ■おすすめ記事 内山麿我「(浜崎あゆみと)別れたとかは言いたくない。1月ホームレスで草食べてた」 資生堂、動物実験廃止の背景と残酷な化粧品開発の実態…巨額宣伝費でメディアは黙殺? フジ長谷川氏に、NHK堀氏 テレビ局から飛び出したアナウンサーたちの悲喜交交 資格スクールの恐ろしい実態 リピーター量産、合格者を食い物、ヤラセ写真… 元“天才子役”坂上忍、子役ブームに苦言「使い捨ての子役養成システムに将来はない」

楽天がぶち上げる「打倒アマゾン」に出版社は眉唾…kobo事業説明会に出版界から非難轟々

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三木谷浩史
相変わらずイケイケの三木谷社長
(撮影/Guillaume Paumier「Wikipedia」より)
 楽天は4月4日、直営のネット書店・楽天ブックスと電子書籍を販売する楽天koboの事業戦略説明会を開いた。同説明会では、楽天ブックスのさまざまな経営方針が発表され、まずは4月中旬から楽天ブックスのサイト上でも電子書籍を買えるようになるという。つまり、アマゾンジャパンが現在サイト上で、「文庫」「Kindle版」などと表示するのと同様のUIにするというわけだ。  また、注文した翌日に商品が到着する「あす楽」の対象商品・地域の拡充のため、在庫拡充と倉庫の増設などを行う。また、販売面においては、アマゾンが弱いというスマートフォンによる注文のほか、レコメンド機能の強化などに取り組む。さらに商品を供給する出版社との連携も強化する。販売情報の閲覧や商品登録などができるベンダーサービスを2014年から導入するとともに、年間を通じて販売促進をサポートする「Sales Relation Program」(SRP)への加入も促進している。  出版社だけでなくマスコミ各社も集まったこの説明会で、三木谷浩史代表取締役社長兼会長は、3年後の16年にkoboの年商を500億円に到達させるとし、さらに日本の電子書籍市場が1兆円になると予測される20年には、そのシェアの50%をkoboで獲得したいと息巻いた。  この目標を達成するためにも、(1)今夏までにベストセラーの80%の電子書籍化、(2)新刊本は紙と電子の同日発売を標準化、(3)紙の書籍の50%の電子化――を出版社に要望。こうした取り組みを進めて、電子書籍の市場規模を10倍にしたいと考えている。さらに、市場規模の拡大に当たって、楽天基準で判断した「優良コンテンツ」約2万点を楽天の負担で電子化したいとも申し出た。  電子書籍の推進は楽天の使命――。そこまで言ってのけた三木谷氏の大風呂敷が上記の内容だ。しかも、電子書籍の推進に賛同する出版社として、NHK出版、学研、角川GP、幻冬舎、講談社、小学館の社長や事業担当者を登壇させ、マスコミにフォトセッションの時間まで与えて、出版業界との緊密さをアピールした。出版社の支援がなければ単なるホラに終わってしまうであろうこの目標、一方で、三木谷氏なぜここまで強気な発言をしたのか。  この強気発言の裏には、三木谷氏と講談社の野間省伸社長との親密な関係にあると、某出版社の営業幹部が話す。 「三木谷さんと野間さんは、楽天の事業説明会の後に行われた懇親会でも終始2人で話し続けていたほど親密な関係。どうも野間さんは、『講談社は楽天のためなら何でもする』というようなことを三木谷さんに言ったと聞いている。また、12年のkobo事業開始時に、東京国際ブックフェアのブースも両社は隣同士。その上、楽天ブースでは講談社の電子書籍を前面に打ち出していたし、同フェアの基調講演の際には三木谷さんが『打倒 アマゾン』Tシャツなるものを野間さんにプレゼントするなどの親密さを見せていた(苦笑)。電子書籍の普及に関して、温度差はあるが、『アマゾンへの対抗』という点で意気投合したのだろう」  さらに、ある取次会社の営業担当者はいう。 「12年に楽天が出版流通に乗り出すという記事が出た。あれは、日本出版インフラセンター(JPO)という業界団体が進める『フューチャー・ブックストア・フォーラム』の実証実験に、楽天が流通業者として参加するという話がベースになっている。その実験とは、顧客が書店に注文した書籍を迅速に配送する実験を、楽天ブックスを通じて行うというものだ。テーマとしてはアマゾンに負けない客注流通の構築で、ここでもアマゾンの対抗馬として楽天が持ち上げられた」  この話に加えて、「事業説明会の懇親会で驚いたのが、乾杯のあいさつがJPOの永井祥一専務理事だったこと。永井さんは元講談社で、長年出版流通の発展に貢献された方。業界の重鎮と言っても過言ではない。あくまで団体職員であり裏方であるにも関わらず、永井さんがあいさつをしたという事実を鑑みると、楽天がこれほどまでに出版業界の団体とも関係を構築しているということがわかる。現に、楽天ブックスの新刊の予約登録には、JPOの近刊情報センターに登録されているデータを優先的にアップするなど、JPOとの連携が密接になっているのが証拠だ」(別の出版社営業)という話も聞かれた。この事情説明会の配役を見ると、三木谷氏を持ち上げる出版界のキャストが見て取れるわけだ。  ネット書店もリアル書店も合わせ、アマゾンが日本ナンバーワン書店という現状において、出版社はこれ以上アマゾンの力が強まることを望んでいない。一方、楽天はアマゾンに溝を空けられた書籍の販売において、同社に追いつくために、出版界の既得権益者に取り入って、電子書籍や紙の書籍の取引をスムーズにしたいーーこうした両者の思惑もあり、楽天と出版業界との距離はじわじわと縮まっている。  このように一部の業界人から持ち上げられ、それを利用し業界の覇者として君臨しようとする楽天。だが果たして、電子書籍だけでなく紙の書籍も販売し、三木谷氏が「アマゾンに対抗できるのは楽天だけ」とうそぶく楽天に期待できるのだろうか? 実は、現場にいた出版業界陣はこれを眉唾ものとしており、説明会に対しても、何をいまさらと非難轟々だったようだ。同説明会に出席した面々の声を紹介しよう。  前出の出版社営業担当は「楽天ブックスの施策のほとんどは、アマゾンが今やっているもの。楽天ブックスのベンダーサービスはアマゾンではベンダーセントラル、SRPはアマゾンとの年間契約と同じもの。翌日配送の強化のために倉庫を増やすのも、アマゾンと同じ方針。これまで楽天ブックスがやってこなかったことなので、『やっとか』という思い」と話す。  また、前出の出版社の営業幹部は「アマゾンに比べて楽天ブックスは、出版社との協力体制が、現場レベルではまったくできていないのが現状。楽天の担当者は、すぐ替わったり、辞めたりする。その上、担当者が不在のまま、なんの音沙汰もない時期すらあった。アマゾンはネット書店が得意とする予約注文にかなり積極的であるのに対し、楽天ブックスの対応は、新刊の情報がきちんと流れているのかもよく分からないほど、お粗末。ベンダーサービスの導入で、アマゾンのように新刊予約もやりやすくなるというが、それも来年からの話。これではその間に、ますますアマゾンに差をつけられるだろう」  さらに畳み掛けるように、出版社のネット書店担当者は訴える。 「楽天は、SRPという販促サポートを年間を通じてやるので、キックバックを要求してきた。しかも金額を聞いたら、ありえないほどの高額だった。アマゾンとの年間契約はそれなりの売り上げがあるから支払っているが、うちとアマゾンとの取引額に対して10分の1ほどしかない楽天ブックスが、数百万円単位のキックバックを要求してきたので、驚いた。ほかの出版社にも話を聞いたが、同じように突っ返したようだ」  出版界において、アマゾン一強という現実は重い。出版社はこれまでの楽天ブックスの営業姿勢を見てきて、「打倒アマゾンなんて……」と思わざるを得ない状況だった。しかも、楽天ブックスの取り組みはアマゾンの真似ばかり。それで本当にアマゾンに追いつけるほどの売り上げを達成できるのだろうか? kobo事業も、出版社が楽天にだけしか電子書籍を配信しないことはありえないのだから、コンテンツが今の10倍になれば、アマゾンの取り扱いも10倍になる。それでアマゾンに追いつけるのだろうか? アマゾンが昨年に投入したキンドルHDに対抗するカラー版の端末も、いまだ発売されていない。ようやく4月25日にiOS版のアプリが出たというありさまだ。  少なくとも楽天ブックスもkoboも、アマゾンの現場担当者以上に緊密に出版社と連携しない限り、三木谷氏の「打倒アマゾン」という理想も、絵に描いた餅に終わってしまうことだろう。 (文=碇 泰三) ■おすすめ記事 岡村隆史、『めちゃイケ』板野友美ツイッター炎上騒動に苦言「いちいち批判はやめて」 フジテレビ低迷の裏側〜実力アナ放置、企画がテレ朝に流出、年収1100万… 池田信夫「上杉隆は、自らの盗用をわかって私を名誉毀損で提訴。言論を萎縮させてる」 パワハラ死、社内スキャンダルは脅しでもみ消し!?大手新聞社の巧妙な手口 アノニマスが韓国内の親北派を暴露  “右傾化”朴政権が魔女狩りを後押し