日本の広告会社やプロブロガーに影響大? iOS 9「広告ブロック機能」は AppleからGoogleへの宣戦布告か?

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iOS 9公式サイトより
 9月16日にiOS 9が公開され、25日にはiOS 9を搭載したiPhone 6s/6s Plus、iPad Proが発売される。このiOS 9は多数の新機能を備えるが、中でも注目を集めているのが広告ブロック機能。Safariで表示するウェブページから、広告を除去してくれるのだ。「Crystal」などの広告ブロックアプリをインストールし、設定から「コンテンツブロッカー」をオンにすると、有効になる。  手元のiPhone 6で早速試したところ、きれいに広告を除去してくれた。Googleの検索結果からさえ、Google AdWordsの広告を消してくれるのだ。画面はすっきりするし、ウェブページの読み込みも速くなるし、ユーザーとしてはいいことずくめ。このままでいけば、iOS 9の人気機能になるだろう。  しかし、日本の広告会社やプロブロガーなど、ネット広告で収益を得ている人の間で動揺が広がっている。世界規模で見るとiPhoneの市場占有率はそれほど高くなく、アメリカでさえ4割以下なので、影響は限定的といえる。しかし、世界でダントツのiPhone好きである日本では、iOSの広告ブロック機能が収益に悪影響を及ぼす可能性があるのだ。  筆者が運用しているウェブサイトは月間約3万PVあるが、そのうち41%がiOSで、21%がAndroid、33%がWindowsとなっている。この4割のアクセスがカウントされなくなるなら、単純計算で収益は4割減となる。  冷静な人たちの間では、そこまでして広告を表示させたくないユーザーは、広告を絶対にクリックしないので、広告ブロック機能を使われてもそれほど影響はない、という意見もある。その通りなのだが、問題は幅広い一般ユーザーまでこの機能を使い始める可能性が高いという点。今後、ありとあらゆる雑誌やウェブメディアでTipsが紹介されるだろうし、iPhoneに詳しい人が詳しくない人に教えてあげるということも増えるだろう。  ウェブメディアの広告収益からギャランティをいただくこともある筆者だが、この広告ブロック機能の便利さは否定できない。現在は、定番の広告ブロックアプリが有料なので、爆発的には広がらないだろう。しかし、優秀な無料アプリが公開されたら、勢いは止まらなくなるだろう。  Appleがこの暴挙に走った理由はなんなのだろうか? Appleのティム・クックCEOは「ネット広告がユーザーのプライバシーを侵害している」と言っていた。とはいえ、額面通りに受け取ることはできない。狙いは、ライバルのGoogleだろう。満を持して、広告カテゴリーでも宣戦布告をしたのだ。Safariでは、広告とは関係ないユーザー分析ツールのGoogle Analyticsまで無効になっている。広告を出したいなら、Appleの「iAd」を利用しろ、ということかもしれない。  アメリカでは2つの動きが見られる。ひとつは、広告会社が広告ブロックアプリを提供している会社を訴えるというもの。Appleは広告ブロック機能を提供しているわけではなく、広告ブロックアプリをSafariと連携する機能を用意しただけ。巧妙な言い訳ロジックに見えるが、訴えるなら広告ブロックアプリの提供会社しかないのだ。  さらに、広告ブロック機能を使っているユーザーにはコンテンツを見せない、という動きもある。ただし、こちらは逆効果となるだろう。ユーザーは、それでも閲覧できるコンテンツに流れる可能性が高い。  誤操作を促すような広告は邪魔なだけだが、現在構築されているビジネスモデルを崩すような機能もちょっと乱暴かな、とも思う。iOS 9の広告ブロック機能は手軽で効果が大きいだけあり、今後の動向からも目を離せない。できるだけ一般ユーザーに迷惑をかけない形で軟着陸させてほしいところだ。 (文=柳谷智宣)

9.25発売「iPhone 6s」の全貌が明らかに! iPad Proも新たに登場で、Apple祭り!!

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『iphone 6s』製品ページより
 9月9日午前2時からAppleのイベントで、いろいろな発表があった。だいたい、先日お伝えした「即買いか、見送りか――いよいよ明後日発表! iPhone 6s/6s Plusはどうなる?」通りだが、間違っていた部分もあるので最新情報をチェックしてみたい。  iPhone 6s/6s Plusともにサイズはほぼ変わらず。ただ、0.2mmほど厚くなり、縦横も0.1~0.2mmと微妙に大きくなっている。ぴったりしたiPhone 6用ケースは流用できないだろう。カメラはメインが1,200万画素、インカメラが500万画素で4K撮影が可能。CPUはA9、もちろん、指紋認証機能は搭載している。容量ダウンしたバッテリーの駆動時間も予想通り同じだった。  カラーバリエーションはゴールドとスペースグレイ、シルバーの3色としていたが、ローズゴールドも登場した。うれしい誤算だった。  感圧タッチ機能は「3D Touch」と呼ばれており、楽しみ。ラインナップや価格もお伝えした通りで、少々高め。16GBモデルが安く感じるが、基本的なアプリを入れるともう空き容量がなくなり、OSのアップデートさえ難しくなる。たくさんのアプリを使ったり、写真を撮ったり、音楽を楽しむなら64GB以上を選ぶことをお勧めする。  なお、iPhone 6s/6s Plusの予約は9月12日から開始、発売は25日の予定。もちろん、日本は第1次販売国になっている。  そのほかにも、たくさんの新発表があった。Apple WatchのOSが新しくなり、新色も追加。iPadには12.9インチと大画面のiPad Proがお目見えした。iPad Pro専用のApple Pencilで細かい表現が可能とのことで、こちらも手に取るのが楽しみだ。注目度は低めだが、本日からiPad mini4もリリースされる。新型Apple TVも登場。新しくなったリモコンでゲームしたり、ショッピングしたりできるようになった。しばらくは、Appleの新製品情報が飛び交うことになりそうだ。 (文=柳谷智宣)

超便利機能やゲームのチートが使える! 日本で嫌われる“iPhone脱獄”は違法なのか?

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 iPhoneはAndroidやPCと異なり、ユーザーがシステムをいじることができない。そのため、アップルが許可しない機能は一切利用できないのだ。もちろん初心者保護のため、直感的に操作できるようにするためには重要なポイントだ。しかし、デジタルに詳しいユーザーにとってはちょっと物足りないところもある。とはいえ、必要は発明の母と言う通り、ジェイルブレイクというものが登場した。iPhoneのシステムを自由にいじれるようにするプログラムのことで、日本語に訳して「脱獄」とも呼ばれている。  もちろん、アップルは脱獄を許可していない。2009年には、アメリカで著作権法違反ということで裁判も起こした。しかし、判決は合法というものだった。日本では今のところ裁判は行われていないので、グレーゾーンという扱いだ。ちなみに、現在のアメリカでは通信キャリアによるSIMロックの解除やiPadなどのタブレット端末の脱獄は違法なので覚えておこう。  脱獄に関する情報はネットに多数出回っており、脱獄ツールも無料でゲットできる。今ではさまざまなバージョンのiOS端末を脱獄させられるようになった。しかし、なぜか日本のネットでは、思いっきり叩かれている。前出のように違法ではないのだが、アップルが禁止していることからそう思い込み、「犯罪者」呼ばわりされる。脱獄すると便利だよ、といった書き込みに対しては、「貧乏人」「ガキ」「Android買えよ」といった罵詈雑言が殺到する。実際、日本で脱獄している人は少ない。ジェイルブレイクの情報を扱う海外サイトでは、ジェイルブレイクされた端末の割合を公開しているが、グラフに入っている15カ国の中で、日本はダントツの最下位、3%ほどとなっているのだ。  筆者は仕事柄、不要になった古い端末を脱獄させて、いろいろなツールを触ってはいる。確かに超絶便利なアプリも多数公開されており、感心させられる。しかし、メイン端末を脱獄させるつもりはさらさらない。デメリットが大きすぎるためだ。まず、当たり前だが、何かあった時にアップルのサポートを受けられなくなる。もともとが規約違反の行為なので、脱獄時やその後の脱獄アプリをインストールするときにウイルスやマルウェアを取り込んでしまう可能性も十分に考えられる。トラブルの時は自分で調べて対応するしかないが、最新情報は英語のみの上、情報量が乏しいのがネック。脱獄はハイリスク・ローリターンと感じている。その視点から「脱獄する必要はない」という意見には同意できる。  ただ、過剰反応の中には、情弱の嫉妬も多分に感じられる。デジタルに詳しい人がシステムをいじりたくて脱獄するなら問題ない。しかし、脱獄を望む多くはド素人で、ゲームでチート(ずる)をしたいというのが目的だ。自分で情報を調べることもできないユーザーが脱獄にチャレンジするのは危険極まりないし、チートツールを使いこなすことも難しい。チートできなかったり、脱獄に失敗したユーザーが、逆切れで絡んでいるように見える。今のところ日本でも脱獄は違法行為でないのだから、他人が自分の端末をどうしようと放っておけばいい。  ちなみに、脱獄を代行してくれる業者もあるが、自分で脱獄もできないならその後の運用も無理。気軽にチャレンジするのはお勧めできないので、脱獄するなら覚悟の上で作業してほしい。

予想出荷台数は過去最大! 9月発売がウワサされるiPhone 6s、目玉は「感圧タッチ機能」か!?

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リークされた画像(「9to5Mac」より)
 夏の恒例となったが、今年もiPhoneの次のモデルに関するリーク情報や予測が飛び交い始めた。信ぴょう性のある情報もいくつか出ているので、ここでざっくりとまとめてみよう。 まず、iPhone 6sのデザインは、現行のiPhone 6とほとんど同じとみられている。ちょっと残念だが、iPhone 4と4s、5と5sのことを思い出せば、当然ともいえる。そのため、ナンバリングも7にはならず、順当に6sとなることだろう。背面のダサいDラインも残っているのは残念だ。  製造元から出たとされる写真を見るに、カメラもほぼ同じ感じ。米Appleは今年、LinX Computational Imagingを買収している。LinXは複数のセンサーを利用して、3D画像を撮影する技術を持っていた。そこから、次のiPhoneでは2つのレンズを搭載するのでは、と予想されていたが、タイミング的にiPhone 6sに間に合わせるのは難しいだろう。来年のiPhone 7に搭載されることを期待したい。  外観は変わらないものの、内部はいろいろと変わっているようだ。リークされた写真によると、搭載されているチップはQualcommの「MDM9635M」。これは「LTE Advanced」に対応しており、iPhone 6と比べると2倍の速度で通信できる。電力消費が抑えられるうえ、チップの小型化により、バッテリー容量を増やせる可能性もある。そうすると、バッテリー駆動時間が延びる。  カメラも機能が向上する予定。開発者向けにリリースされているiOSベータを解析したユーザーがツイートした画像によると、1,080pixelでの動画撮影が可能になるようだ。現在は720pixel。さらに、フロントカメラでフラッシュがサポートされるようで、夜間の自撮りも可能になる。同じくフロントカメラに、スローモーションやパノラマといったオプションも見受けられ、活用法が一変しそうだ。解像度も1,200万画素に向上するといわれているが、センサーが変わるという情報はないので、いい話というわけでもない。センサーサイズが同じで解像度が向上すると、画質が落ちるからだ。夜間の撮影にも支障が出ることだろう。  ディスプレイは感圧タッチを採用するとみられている。Apple WatchやMacBook Pro Retinaのトラックパッドに導入された技術だ。ただし、この新しいディスプレイを製造するのは難しそうで、歩留まりによっては生産台数に影響が出かねない。iPhone 6sの予想出荷台数は過去最大規模なので、頑張って作りまくっていただきたい。ちなみに、iPhone 6S Plusのディスプレイサイズは変わらず5.5インチという説が有力だ。  7月中にはiPhone 6sの量産がスタートすると報道されており、その場合は例年通り9月上旬に発表、中旬に発売される可能性が高くなる。今から楽しみだ。 (文=柳谷智宣)

「Apple Watchが買えない!?」Appleが韓国をスルーするワケ

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Apple公式サイトより
 4月24日、Apple社製のスマートウォッチ「Apple Watch」が発売された。今後、ウェアラブル端末市場の主力商品になるだろうと予想されるスマートウォッチに、満を持してApple社が参戦したことになる。日本では販売予約開始直後から注文が殺到。現在、メディアやガジェット好きを中心にレビューが登場し、盛り上がりを見せているが、その光景をうらやましげに眺める人々がいる。それは、韓国のAppleユーザーたちだ。 「韓国にはApple直営店がありません。日本のAppleストアのように実際に触ってみられる場所も、当然ないんです。米国などでは売り切れが続出していますが、日本ではまだまだ在庫がある。そのため、中には日本まで買いに行くファンもいるのですが、中国の業者と間違われたり、言葉の問題で予約の仕方が分からなかったりと前途多難なようです」(韓国ITサイト記者)  去る3月9日、Apple社はサンフランシスコで開催されたイベントで、Apple Watchの第一次販売国を発表した。そこで挙がった国名はオーストラリア、カナダ、中国、フランス、イギリス、ドイツ、香港、日本、アメリカ。韓国はその対象とはならなかった。6月下旬には二次販売国での販売開始がウワサされているが、イタリア、スペインなどの名が取り沙汰されているだけ。またしても、韓国の名は「か」の字も出ていきていない。  ちなみに、韓国の一部メディアでは、Apple社が最近、ソウルおよびその近郊でApple Watchを担当するApple solution consultantという求人情報を出したことから、「販売開始は意外と近いのではないか」という前向きな予想が出てきているが、根拠に乏しくスケジュールは依然まったくもって不明のままである。  韓国では2012年に「iPhone 5」が発売された時も、二次販売国の対象から外された。当時、ウォールストリートジャーナルは「サムスンなど自国の製造業者に対する忠誠心が高いから」と分析していた。韓国では、サムスンをはじめとするIT企業が、国内市場の趨勢を掌握している。Apple社など外資系大手からすれば、扱いづらいし、真っ向から参入したとしてもそれほどメリットが大きくないと踏んでいるのかもしれない。実際、これまで参入したGoogleやYahoo!も勢力を拡大することができなかったし、流通大手Amazonも参入を常々ウワサされながら、いまだに確たる方針を発表できずにいる。  韓国経済全体から見れば、外資系企業にシェアを奪われておらず、国内企業が奮闘していると考えることもできる。ただ、ユーザーの立場からすれば、欲しいものを手に入れにくい “IT鎖国”状態に陥っているともいえよう。今年1月、ウォールストリートジャーナルは「韓国におけるiPhoneのスマホ市場占有率が15%から33%まで上昇した」とし、一方で「サムスンの占有率は60%から46%に下落」したと報じた。国内シェアの獲得合戦は、今後一層熾烈を極めていくことが予想される。もし韓国でApple社の製品が買いやすくなるとすれば、それは同時に国内企業の凋落を意味するだろう。Apple Watchが手に入りくい現在の状況を、喜ぶべきか悲しむべきか――。韓国のAppleユーザーにとっては、とても頭の痛い問題なのかもしれない。  (取材・文=河鐘基)

交換ベルト需要で日本人バイヤーも殺到! 中国でApple Watchバブル到来中

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パチモンのApple Watch。本家より多機能なものもあるというが……
 4月10日から予約開始となり、24日に発売が予定されているApple Watchが大きな注目を集めている。そんな中、お隣中国・深セン市では久々の大バブルが到来しているという。  Apple Watchをめぐっては、2014年末頃から“中国のアキバ”こと同市の華強北路でパチモンが出現。当初は外観を似せただけの粗悪な時計が多かったが、今年3月に入って精巧さを増し、アンドロイドOSを搭載し、かつSIMカードスロット付きで単独で電話として機能するハイテク機種まで登場している。値段も6,000~1万円程度で、中国メディアも「Apple Watchの全機能を搭載した、最高峰のパチモンも登場」と報じた。
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Apple Watchバブルに沸く深センの華強北路
「パチモンのApple Watchを売る店はどこも大盛況で、値段も上がってきています。7,000円くらいだったものが、8,000円、1万円くらいになっていて、どこも品薄状態です。中国国内の需要はもちろんですが、中東やロシア、南米のバイヤーたちが買い占めていますよ。ホンモノの一次販売国に入っていない国では、当分の間、パチモン需要が続くと思われるので、ホンモノが発売されてもしばらくApple Watchバブルは続きそうです。私のなじみの店では1日50~60個以上のパチモンApple Watchが売れているらしく、ホクホク顔でした」(スマホ関連グッズの仕入れ業者)  一方で、Apple Watchをめぐっては、別のバブルも起こっているという。深セン市でiPhone関連商品の企画・製造を行っている日本人バイヤーは言う。
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中国大手ショッピングサイト「タオバオ」で売られている交換ベルト
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約2,000円で販売されている交換ベルト(タオバオより)
「パチモンよりすごいのが、交換ベルトですよ。交換ベルトの発注・製造がピークを迎えていて、どこも盛り上がっていますね。サードパーティー製の交換ベルトの需要は、今年春以降、世界中で多くなってくることが予想されています。iPhoneのケースや周辺機器を作っている日本の業者も、こぞって交換ベルトの企画・製造を検討しているみたいですが、作ってくれる業者はどこも夏まで手いっぱいだと言われました。ゴムや皮革、金属製といろいろ種類があるんですが、こうした素材を大量に扱う工場は今は深センにあまりなく、広東省でも内陸のほうの業者を経由しなければいけないので苦労します」  交換ベルトはプラスチック製の安いもので500円ほど、皮革製の高いもので3,000円ほどするという。こちらは日本を含め、アメリカやフランスなど一次販売国のバイヤーが大挙して押し寄せる。「今後、欧米有名ブランドの交換ベルトが発売されれば、そのパチモンの需要も出てくるので、二重三重で商機がある」(同)とのこと。  日本でもすでに東京・秋葉原の一部の店舗でApple Watchの交換ベルトの販売が開始されたようだが、ことApple関連製品では、まだまだMade in Chinaが主流だ。世界中の需要を受け、パチモンや関連グッズで、しばらく深センのバブルは続きそうだ。 (取材・文=金地名津)

Appleアンチの声に惑わされるな!  iPhone 6は現状最高峰のスマホであることは間違いなし

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左からiPhone 6 Plus、iPhone 6、iPhone 5
 9月19日に発売された、iPhone 6/6 Plus。売れ行きは過去最高で、最初の3日間で1,000万台を突破。すでに多数のユーザーが手にしていることだろう。筆者も6と6 Plusの両方を使っているが、どちらも不満なく活用できている。  しかし、Appleアンチも一定数存在し、iPhoneが売れれば売れるほど、難癖をつけたがる。一番多かったのは「iPhone 6 Plusが曲がる・折れる」というものだ。実際に何人ものユーザーが折れ曲がった写真や動画を投稿しており、海外ではAppleストアの店頭にあるiPhone 6 Plusを折り曲げるという、悪質ないたずらも発生している。  アメリカの非営利組織がテストしたところ、iPhone 5より強度は落ちていることは確かなようだが、とはいえ、iPhone 6以下の強度のスマホも存在する。そもそも堅牢スマホではないのだから、iPhoneを曲げようと思って故意に上に座れば、曲がってしまうかもしれない。しかし、それはグラスを床に落としたら割れたとか、車のドアをけって閉めたらへこんだ、というようなもの。普通に使えば問題ない。平均よりもだいぶ体重のある筆者だが、iPhoneは昔からズボンの後ろポケットに入れているが、問題が起きたことはない。iPhone 6も6 Plusも同様だ。  次に、「iPhone 6に髪の毛が挟まり、抜けてしまう」というもの。これは、“テストしたユーザーはハゲだったのでは”というツイートと共に広く拡散した。確かに、アルミボディとガラスの間にはごくわずかの隙間があり、シェーバーのようにこれでもかと髪の毛やひげをこすっていると、何回かに1回引っかかりを感じることがある。とはいえ、抜けるほどではないし、そもそも普段使いでひっかかることはない。実際に髪質が細い女性に試してもらったが、同意見だった。  一番厄介なのは、iPhone 6 Plusのサイズについて文句を言っているユーザー。ネットでは「大きすぎる」とか「片手で操作できない」といった文句がつらつらと見受けられる。確かに、割賦で購入し、使いにくいと感じるスマホを2年間利用するのは気が滅入るだろう。しかし、ディスプレイサイズはiPhone 6が4.7インチ、6 Plusが5.5インチと最初からわかっていたはず。ネットでは同寸のサイズをプリントできるデータが出回り、それでチェックしている人も多かったが、量販店に行けば5.4~5.6インチのライバル機種にも触れたはず。「車を買った後に車庫に入らなかった」と言う人はいないのに、スマホのサイズに難癖をつけるのはおかしい。  筆者も、確かにiPhone 6 Plusのサイズは、スマホとして使うには大きすぎると感じている。とはいえ、これは好みの問題。ファブレットを探している人にはベストな選択肢とも言える。iPadの購入を検討していたなら、買わずに済むかもしれない。一括支払いだと8~10万円もする製品なのだから、サイズは自己責任でチェックすべきだ。  iPhone 6は最高の端末に仕上がっている。カメラ機能はコンデジ顔負けだし、処理速度も向上している。iOS 8も何度かバージョンアップして、今は問題なく利用できる。サイズが気になるなら、店頭で実機を触ってみよう。ニーズに合うと思ったら、購入して問題なし。とはiいえ、iPhone 3Gや4などを使っているユーザーなら、安価なiPhone 5C/5Sという選択肢もあるだろう。高い買い物の前には、自分の目と耳で情報を収集し、判断を下していただきたい。 (文=柳谷智宣)

iOS 8アップデートは急ぐべからず!? アプリの誤動作相次ぐ 

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Apple
 18日未明にiOS 8がリリースされた。筆者も早速、いくつかの端末をアップデートした。公開直後はサーバーが混雑していたが、同日昼には普通につながるようになり、すべての端末で問題なくアップデートできた。見た目はそれほど変わらないが、細かい部分がアップデートされており、使い勝手が向上している。早速、記事執筆のために使い倒しているのだが、iOS 8に対応していないアプリが誤動作するという報告が相次いでいる。  「Dropbox」は公式ブログで、「カメラアップロード」が誤動作する可能性があると発表。「LINE」はiOS 8にすると落ちるようになった。どちらも現在は最新バージョンにアップデートすると改善されるが、問題はまだ対応していないアプリが多数あること。ただこれは、iOSのアップデート時にはいつもあることなので待つしかない。  さらに、iOS 8ではクラウドサービス「iCloud」の上位サービス「iCloud Drive」を利用できるようになったのも、注意が必要だ。「iCloud Drive」はiCloudを「OneDrive」や「Dropbox」のように使える機能で、使い勝手は劇的に向上している。しかし、既存の「iCloud」と互換性がないので、移行してしまうと以前のiOS端末やYosemiteより前のMacからアクセスできなくなってしまうのだ。「iCloud」を利用するアプリもアップデートしないと、正常に動作しなくなる。「iCloud Drive」への移行はいつでもできるので、iOS 8にしたとしても、まずは保留にしておこう。  アプリ内課金を行うゲームも要注意。iOS 8ではファミリーシェアリングという機能で、家族で課金アイテムを共有したり、親に課金の許可を求めることができる。知らないうちに子どもが高額課金するようなトラブルを防止できるので歓迎なのだが、アプリ内課金が正常に動作しない可能性がある。それぞれのアプリがアップデートして、正式に対応するのを待とう。  今後、続々とアプリがアップデートされるので、頻繁に確認するか、自動アップデート機能をオンにしておこう。自動アップデートは、「設定」→「iTunes&App Store」から設定できる。パケット節約のために、Wi-Fi接続時だけアップデートしたいなら、同じ画面の「モバイルデータ通信」をオフにしておけばいい。  iOS 8は写真アプリやメッセージアプリ、Siriなどの標準アプリが強化されているが、一般的なユーザーは今すぐに必要というわけでもないだろう。仕事で使うのでなければ、もう少し待って、利用しているアプリが一通りアップデートされてから導入するとトラブルを避けられるのでお勧めだ。 (文=柳谷智宣)

ボスは高級外車で乗り付け……新型iPhone、半数以上は中国人転売ヤー集団の手に!?

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アップルストア前で警備員と押し問答となる、中国人転売ヤー集団の一員。
 9月19日午前、アップルの新製品「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」が満を持して発売となった。東京・銀座、渋谷、表参道の各店では、いずれも用意されていた商品が瞬く間に完売した。ところが、それらを手にした者たちの多くは、アップル信奉者というわけではなかったようだ。  発売を翌朝に控えた18日午後11時の時点で、アップルストア銀座店から続く行列は、100メートル以上離れた明治屋銀座ビル近くまで達していた。  行列の中ほどで、トランプゲームやおしゃべりに興じていた20人ほどの団体に話しかけてみたところ、彼らはみな中国人なのであった。  昨今の急激な円安により、両モデルの価格は日本が世界最安となったことで、中国人転売ヤーが食指を動かしていることは、すでに報じられていた。また、香港にある携帯電話市場「先達広場」では、9万9,800円で販売されているiPhone 6 Plusの128GBモデルに対し、約50万円での買い取り希望が公示されたことも話題となった。  そこで「誰に頼まれたのか」と彼らに聞いてみたが、「知り合いだ」と答え、「いくらもらえるのか?」との質問にも「知らない」とお茶を濁すのみ。しかし筆者は、まさに5分ほど前、スーツ姿の男が彼らに何やら指示を出していたのを目撃している。そして今、その男は彼らの一団が座り込む歩道に横付けしたBMW Z4クーペの運転席で、携帯電話で誰かと話しているのだった。  さらにその前方には、中国人転売ヤーのものかどうかは不明だが、リンカーン・コンチネンタルも止まっていた。  彼らの一段の後にいた、日本人の2人組はこう話す。 「最初、私の前にいた中国人グループは3人ほどだったんですが、仲間を割り込ませ、あれよあれよという間に、この人数に膨れ上がった。アップルが雇った警備員も注意したんですが、日本語が分からないのか、分からないふりをしているのか、らちが明かない。たぶん、これからもっと増殖しますよ」  筆者が目視で確認したところ、行列に加わっていた人の数は約200人。彼らが話す言語から判断して、そのうち、半数以上が中国人であった。Twitterなどの情報によると、渋谷、表参道各店も同様の状況だったようだ。  純粋なファンを満足させるより先に、転売ヤーを肥やす結果となっているこの状況を、スティーブ・ジョブズは草葉の陰からどう見ているのだろうか……? (文=牧野源)

AppleのiCloudとGoogleのGmailアカウントの漏えいが発生! 個人情報保護は自己責任で

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iCloud 
 8月にAppleのiCloudがハッキングされ、ハリウッド女優のプライバシー写真が流出、9月にはGoogleのメールアドレスとパスワード約500万件が漏えいした。Googleアカウントの漏えいに関しては、2次被害まで出かねない状況だ。  iCloudのハッキングでは、若手女優の中でも注目を集めているジェニファー・ローレンスの過激なヌード写真が流出。アメリカ版2ちゃんねると言える掲示板サイト「4chan」に掲載され、情報サイトが引用して広まってしまった。それ以外にも、アリアナ・グランデやリアーナ、キルスティン・ダンストなども同様の被害に遭っている。Appleは公式声明として、iCloudのシステムには不具合はなく、メールアドレスとパスワード、セキュリティー質問が突き止められて不正アクセスされた、と公表している。つまり、なんらかの方法で本人のメールアドレスを手に入れ、パスワードを試したり、パスワードを忘れた時のセキュリティー質問にチャレンジ、突破したというわけだ。  被害者は写真をばらまいた人間はすべて訴えるとしており、FBIも捜査を開始。犯人は十分に罰せられるべきだが、本当に人に見られたくない写真であれば、対策が不十分すぎた。まず、クラウドストレージに自分や恋人のヌード写真を保存するなど、常識を逸脱している。この行為自体がありえない。慎重に、ひっそりと、USBメモリーに保存し、自分で管理すべきだ。クラウドも人が運用していることを忘れないように。また、パスワードやセキュリティー質問が、想定の範囲だったことも問題。以前、「『QWERTY』『1qaz2wsx』も要注意! 多発するSNSアカウントの乗っ取りを防ぐ方法」でも紹介したように、パスワードは強固な文字列にすべき。もし、簡単なパスワードや複数サービスで共通のパスワードを使っている人がいれば、週末にでもまとめて変更することを強くお勧めする。  とはいえ、Googleの漏えいのように、メールアドレスとパスワードがセットになって漏えいしてしまうとどうしようもない。そんな時にも被害に遭いたくないなら、「LINEなりすましの被害続出! SNS乗っ取りの対抗策」で紹介した、2段階認証をオンにしておくこと。今回の事件も、2段階認証を使っていれば、被害は発生しなかった。  Googleアカウントの漏えいに関しては、Gmailアドレスを登録させるウェブサービスから流出したデータとみられており、漏えい元はGoogleではない。また、ロシア語と英語、スペイン語圏のユーザーがターゲットになっており、日本のユーザーは心配ない。しかも、古いデータらしく、漏えいしたメールアドレスとパスワードでGoogleアカウントにサインインできるのは2%未満という。この2%も、2段階認証を利用していれば、不正アクセスされずに済む。  しかし、初めはGoogleからの漏えいのようにニュースに取り上げられ、同時に「Is my email leaked?」というサイトが紹介された。入力したメールアドレスが漏えいしているかどうかを確認してくれるサービスなのだが、今になってこのサイトが怪しい、という話も出てきた。日本はターゲットになっていないのに、わざわざ自分が使っているGmailアドレスを入力してしまった人も多いことだろう。心当たりがある人は、すぐにパスワードを変更し、できれば2段階認証を有効にしよう。  面倒くさい、とスルーするなら、自分にいくつか質問してほしい。過去の送受信メールがすべて公開されて大丈夫か? 恥ずかしいメールを送っていないか? DQNな行為を自慢してないか? 企業や同僚の悪口を言っていないか? Googleドライブに変な画像を保存していないか? Picasaにプライベートな写真を入れていないか? Google+に変なことを書かれたらヤバい? 一つでも心当たりがあるなら、スルーせずに対処しておこう。 (文=柳谷智宣)