シーズン前に超大型補強を行いながら、6月には13連敗を記録し、下位に低迷するプロ野球・読売ジャイアンツ。一方では、チームを出た選手が成績を伸ばす例が相次いでいる。 今シーズン、巨人を出て素質が開花したのが、北海道日本ハムファイターズに移籍した大田泰示だ。6月に行われた巨人との交流戦では、10打数7安打2ホームランと大活躍。巨人時代には、松井秀喜がつけていた「55」という背番号をもらいながら、どうしても芽が出なかった大田だが、ホームラン数はすでに2ケタの10本に達しており、立派に日本ハムでレギュラーの座を獲得している。 巨人を出た後に成績を伸ばしているのは、横浜DeNAベイスターズのロペスも同様だ。巨人在籍時も、そこそこの数字を残したロペスだが、DeNAに移籍するとホームラン数は25本(2015年)→34本(16年)と年を追うごとに上昇。今季は7日現在で打率.315(セ・リーグ5位)、ホームラン18本(同3位)と、好調をキープしている。なぜ巨人を出た途端、成績が上がるのか? スポーツライターが語る。 「現在巨人には、他球団からFAで加入した選手が、“出戻り”の脇谷亮太を含めて9人(脇谷のほか、大竹寛、杉内俊哉、村田修一、片岡治大、相川亮二、陽岱鋼、山口俊、森福允彦)おり、さらに昨年はロッテからクルーズを、今季は元・楽天のマギーを獲得しています。FAで取ってくる選手というは、そのままレギュラーで試合に出るクラスの選手たち。FAで取った選手と、大金をかけて取ってきた外国人選手だけで、先発ローテーションと野手の半分をまかなえる計算です。プロ野球は結果がすべてとはいえ、年俸が高い選手はとりあえず使います。ということは、それ以外の選手が試合に出られる確率が、他球団より圧倒的に少ない。これはチームの士気に大いに影響します。また、人気球団の宿命で、ちょっと調子が上がらなければすぐ替えられてしまう。だから、他球団でじっくり使ったら活躍する大田のような選手が出てくるのです」 今シーズンは、ついに禁断の果実とも思える“FAで3人獲得”という荒業に踏み切った巨人。1990年代には、落合博満、広澤克実、ハウエル、清原和博、石井浩郎、江藤智ら、各チームの4番バッターを取りまくって、G党をも呆れさせたが、今季の低迷を見ると、シーズン後にまたも補強に走る可能性が高い。そうなると、チームから弾き出される“第2の大田泰示”が出てきそうだ。 「いま最も危ないのが、今年3年目の岡本和真です。岡本は智弁学園時代に甲子園で活躍し、超高校級内野手としてドラフト1位で巨人が取りました。しかし、サードには村田修一とマギーがいる上、岡本自身も守備に課題があり、さっさと内野に見切りをつけて外野にコンバートしました。ですが、現時点では、岡本の外野守備はまったくプロのレベルに達していません。外野には長野久義と陽岱鋼がおり、年俸1.6億円のギャレットもいます。ギャレットは今年限りとしても、また同じクラスの選手を、外国人かFAで誰か取るでしょう。日本ハムの中田翔あたりを狙っているかもしれませんし、ドラフトの目玉である早稲田実業の清宮幸太郎に手を出してくるかもしれない」(同) 巨人よりもはるかに劣る資金力で戦うチームがある中、素質は超一級品の岡本のような逸材が埋もれていくのは、野球界にとって大きな損失だ。巨人がドラ1の岡本を簡単に切るわけはないが、早く他球団でのびのびとプレーする岡本が見たい!?読売ジャイアンツ公式サイトより
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移籍ラッシュは必然? 「Jリーガー供給所」に成り下がったKリーグは、なぜスター流出を止められないのか
KリーグからJリーグへの移籍が増え、韓国サッカー界が嘆いている。 韓国メディアは「スターが大挙流出…“Jリーガー供給所”に成り下がったKリーグ」(ジョイニュース24)、「Jリーグへと旅立ったスターたち、空白をどう埋めるか」(スポーツ・ワールド)などと、悲しげに報じている。 何しろ、移籍を決めたのはスター選手や有望株ばかりだ。例えば全北現代のMFキム・ボギョン(柏レイソル)、城南FCのファン・ウィジョ(ガンバ大阪)、蔚山現代のチョン・スンヒョン(サガン鳥栖)など。昨年も、チョン・ソンリョン(川崎フロンターレ)、キム・スンギュ(ヴィッセル神戸)、イ・ボムヨン(アビスパ福岡)と、いずれも韓国代表を経験したGKがこぞってJリーグにやってきた。 もっとも、Kリーグは、もともとスター選手の海外流出が多い。1990年代後半にはホン・ミョンボやコ・ジョンウン、ファン・ソンホンらがJリーグへ進出したし、2002年の日韓ワールドカップを機にイ・ヨンピョ、パク・チソンなどが欧州に渡っている。2000年代後半にはイ・チョンヨン、キ・ソンヨンなども欧州リーグのスカウトを受け、最近ではカク・テヒ、イ・ジョンス、イ・グノなどが中東へ移籍した。 ただ、最近はJリーグにばかり選手が押し寄せている。その背景には、日本以外への移籍が難しくなったという事情がある。 欧州組を見ると、最近はこれといった活躍がない。成績を上げているのは、ソン・フンミン(トッテナム)とファン・ヒチャン(ザルツブルク)ぐらいだ。 一方、中東のUAEでは、2018-2019シーズンからアジア枠の廃止、または一部修正を検討しているとされ、欧州選手や南米選手と比べると実力が及ばない韓国人選手にとっては、入り込む枠を失う可能性が高い。 同じく中国も、外国人枠を「4+1(アジア枠)」から「3」に削減している。さらには、韓国のTHAAD配備などにより中韓関係が緊張していることを受け、韓国選手が不利益を受けるのではないかと危惧する声もある。実際、今シーズン中国リーグでプロクラブを率いていた韓国人監督は6人いたが、すでに3人がクビを切られている。結果を出せなかったことが原因とみられているが、その一因に政治的な軋轢があった可能性は否定できない。 こうした状況の中で注目されているのがJリーグだ。 身近な隣国であるだけでなく、外国人枠3、アジア枠1、提携国枠1の計5枠と、韓国人選手が入り込む余地がある。しかも、来シーズンからは外国籍枠を5人に拡大し、提携国枠選手は外国籍扱いしないルールに変更されるとあって魅力的だ。 そればかりか、Kリーグと比べ、年俸も高い。16年に「国際スポーツ給与調査」が発表したデータによると、J1選手の平均年俸は約2,170万円。同年のKリーグ選手平均は1億7,655万ウォン(約1,765万円)で、400万円ほどの開きがある。 こうした経緯を踏まえれば、Jリーグへの“移籍ラッシュ”は必然だと言っても過言ではない。「資本を前面に押し出したJリーグの誘惑には、現実的に対抗するのが難しい」(スポーツ・ワールド)と韓国メディアはあきらめムードを漂わせているが、今後もKリーグからの日本進出は続くのか注視したい。 (文=李仁守) ●参考記事 ・サッカー韓国代表の新監督決定。窮地を任されたのは日本とも激闘したあの人物!! http://s-korea.jp/archives/17768?zo ・なぜ今、韓国人選手のJリーグ進出が増えているのか。加速するK→J移籍の背景 http://s-korea.jp/archives/17626?zo大韓サッカー協会公式サイトより
部下へのセクハラ&パワハラで辞任した“JリーグNo.3”中西大介理事の素顔とは?
Jリーグは27日、「セクシュアルハラスメント及びパワーハラスメント」など不適切な言動が認められた中西大介常務理事(51)の辞任を発表した。 中西氏は、2015~16年にかけ、女性職員に対して高頻度で仕事と関係のない電話をかけたり、執拗に映画や美術館、食事などへ誘ったという。約2週間前にリーグ内のコンプライアンス部門に通報があり、中西氏は26日に辞表を提出。被害者は複数いるという。 Jリーグにとっては前代未聞の不祥事だが、その界隈では意外と驚きの声は少ない。というのも、以前から中西氏の言動を問題視する声は各所から上がっていたからだ(参考記事1)。 13年、中西氏は競技・事業統括本部長としてJリーグの2ステージ制を推進。「来シーズン、このままだとJリーグの収入が10億円単位で減り、Jリーグはゆでガエルになる。2ステージ制にして、TBSから10億円を引っ張る」と語っていた。しかし、その発言の3年後には、ソフトバンクやパフォームがJリーグの放映権に対し、スカパー!の3倍以上の金額を提示し、パフォームとの大型契約がまとまる(参考記事2)。結果、中西氏が「世界では2ステージ制が主流の国もある」とメリットを強調していた2ステージ制から1ステージ制に戻ることになった。 これに少しは反省するかと思いきや、パフォームとの会見に中西氏は笑顔で現れる。自分の手柄のように振る舞う姿を見て、「厚顔無恥とはこのことだ」と関係者からは皮肉が漏れた。 “ヒラメ人間”として派閥の力で出世してきた中西氏だが、この一件で、Jリーグ事務局の今後はどうなるのだろうか? サッカー関係者に聞いた。 「サポーターの皆さんは、『Jリーグは大丈夫か?』と思われるかもしれませんが、今回の件をきっかけに、Jリーグは良くなっていくと思います。というのも、名前は出しませんが、これまでもかなりのパワハラがあったと聞いています。が、誰も声を上げられなかった。それが今回、ナンバー3というポジションにいる人間にもかかわらず、膿を出したわけです。村井満チェアマンの内部改革が進んでいる証左ではないでしょうか。これを機に、派閥の力で出世した人たちを一掃してもらい、本当にJリーグ、日本サッカー界の未来のために働いている人たちが中心となる組織にしてほしいですね」 特命PR部や2ステージ制など、効果のない施策に関わってきた中西氏。13年には、多くのメディアに出て日本サッカーの未来を語っていたが、サポーターには「中西大介氏、あなたの辞任がJの改革だ! 即刻辞任せよ!」と横断幕を掲げられていた。こんな形で辞任することになるとは、なんとも皮肉なものである。 (文=TV Journal編集部)イメージ画像(Thinkstockより)
J1の4チームが格下に敗戦! 天皇杯の“ジャイアント・キリング”はなぜ起こる?
21日行われた天皇杯2回戦で、番狂わせが相次いだ。 J1のFC東京がJ3のAC長野パルセイロに敗れただけでなく、同じくJ1のヴァンフォーレ甲府が、J3より下のカテゴリーであるJFLのヴァランラーレ八戸に屈した。さらに、J1の北海道コンサドーレ札幌は福島県社会人リーグ1部という、J1から数えると7つもカテゴリーが下のいわきFCに敗れてしまう。 そんな中、最も屈辱的な敗戦を喫したのが、J1のベガルタ仙台だ。なんと大学生チームである筑波大学に2-3で力負け。試合後、仙台は公式インスタグラムに渡邉晋監督の謝罪動画をアップする異例事態となった。 なぜ、このような不甲斐ない結果となったのか? サッカーメディアは「天皇杯には、Jリーグやルヴァンカップで適用される『ベストメンバー規定』がないからだ」などと報じているが、実際のところはどうなのだろうか? 元Jリーグクラブのフィジカルトレーナーに訊いた。 「一番の問題はスケジュールでしょう。Jリーグは12月2日にシーズンが終わるのですが、天皇杯を勝ち進むと12月23日に準決勝、翌年の1月1日が決勝です。つまり、勝てば勝つほど、クラブや選手のオフがなくなる。準決勝まで残れば、決勝というモチベーションでプレーも向上します。ですが、準決勝まではモチベーションを維持しづらい。さらに準決勝に敗れると、『リーグ終了後の20日間のトレーニングはなんだったのだろう?』となります。正直に申し上げると、準決勝まで、ほとんどのクラブや選手たちのモチベーションは高くない。その証拠に、天皇杯で敗れても、監督がクビを切られることはないじゃないですか?」 辛口評論で知られるセルジオ越後氏は、「サッカーダイジェスト誌」(日本スポーツ企画出版社)のコラムで「もしかしたら、各クラブは天皇杯を軽視しているのかもしれない」と記していたが、どうやらその通りのようである。 「もちろん、クラブや選手の問題ではありません。準決勝と決勝のスケジュールを12月より前に持っていくことで、改善できる。ただし、リーグ戦、ルヴァンカップとも並行するので、過密日程にもなってしまう。これは、そもそもJ1のクラブ数の多さが発端です」(前出トレーナー) 今回の番狂わせをJ1の不甲斐なさだけで片付けず、日本サッカー協会とJリーグは、諸々のスケジュールや、そもそものJ1のクラブ数などを見直すべきではないか。 (文=TV Journal編集部)JFA「第97回天皇杯全日本サッカー選手権大会」より
J1の4チームが格下に敗戦! 天皇杯の“ジャイアント・キリング”はなぜ起こる?
21日行われた天皇杯2回戦で、番狂わせが相次いだ。 J1のFC東京がJ3のAC長野パルセイロに敗れただけでなく、同じくJ1のヴァンフォーレ甲府が、J3より下のカテゴリーであるJFLのヴァランラーレ八戸に屈した。さらに、J1の北海道コンサドーレ札幌は福島県社会人リーグ1部という、J1から数えると7つもカテゴリーが下のいわきFCに敗れてしまう。 そんな中、最も屈辱的な敗戦を喫したのが、J1のベガルタ仙台だ。なんと大学生チームである筑波大学に2-3で力負け。試合後、仙台は公式インスタグラムに渡邉晋監督の謝罪動画をアップする異例事態となった。 なぜ、このような不甲斐ない結果となったのか? サッカーメディアは「天皇杯には、Jリーグやルヴァンカップで適用される『ベストメンバー規定』がないからだ」などと報じているが、実際のところはどうなのだろうか? 元Jリーグクラブのフィジカルトレーナーに訊いた。 「一番の問題はスケジュールでしょう。Jリーグは12月2日にシーズンが終わるのですが、天皇杯を勝ち進むと12月23日に準決勝、翌年の1月1日が決勝です。つまり、勝てば勝つほど、クラブや選手のオフがなくなる。準決勝まで残れば、決勝というモチベーションでプレーも向上します。ですが、準決勝まではモチベーションを維持しづらい。さらに準決勝に敗れると、『リーグ終了後の20日間のトレーニングはなんだったのだろう?』となります。正直に申し上げると、準決勝まで、ほとんどのクラブや選手たちのモチベーションは高くない。その証拠に、天皇杯で敗れても、監督がクビを切られることはないじゃないですか?」 辛口評論で知られるセルジオ越後氏は、「サッカーダイジェスト誌」(日本スポーツ企画出版社)のコラムで「もしかしたら、各クラブは天皇杯を軽視しているのかもしれない」と記していたが、どうやらその通りのようである。 「もちろん、クラブや選手の問題ではありません。準決勝と決勝のスケジュールを12月より前に持っていくことで、改善できる。ただし、リーグ戦、ルヴァンカップとも並行するので、過密日程にもなってしまう。これは、そもそもJ1のクラブ数の多さが発端です」(前出トレーナー) 今回の番狂わせをJ1の不甲斐なさだけで片付けず、日本サッカー協会とJリーグは、諸々のスケジュールや、そもそものJ1のクラブ数などを見直すべきではないか。 (文=TV Journal編集部)JFA「第97回天皇杯全日本サッカー選手権大会」より
スポーツ番組にもユルさを! さまぁ~ず『さまスポ』に学ぶ、スポーツの多様性
これからの時代、スポーツにも「ユルさ」が必要……そんなことを考えさせられる事象が、ここのところ多い。 象徴的だったのは、スポーツ庁が示した「スポーツが嫌いな中学生を現在の半分に減らす」という目標設定に、各方面から反発の声が上がったこと。『久保みねヒャダ こじらせナイト』(フジテレビ系)で「体育への恨みつらみ川柳」なるコーナーを持つ久保ミツロウ、能町みね子、ヒャダインがその急先鋒だ。 そりゃあ反発するよ、と思う。そもそもスポーツ庁のいう「スポーツ」は体育の延長線上でしかなく、あまりに十把一絡げ。スポーツには<「する」スポーツ>もあれば<「見る」スポーツ>も<「語る」スポーツ>も、いろいろあるはずなのだから。その懐の深さこそがスポーツの魅力なのだ。 筆者個人としては熱闘や熱血も大好物なわけだが、別軸から攻める「ユルいスポーツ番組」が増えると、スポーツの楽しみ方はもっと柔軟に、多様性が出てくると思う。 そこでオススメしたいのが、テレビ東京系で4月から始まった『さまスポ』(毎週土曜夕方6時〜)。さまぁ~ず初のスポーツ番組だ。 さまぁ~ずの2人がさまざまなスポーツに体当たりで挑戦し、その魅力を学んでいく、というコンセプト。ただ、「体当たり」といっても、そこはやはりさまぁ~ず。ある意味、「熱血」とか「精神論」といったものと対極に存在しそうな2人を起用したところに、この番組の意義がある。一歩間違うとグダグダになりそうな……それでいてなぜか心地いい、さまぁ~ずの世界観がスポーツを題材にしても成り立っているのだ。 お笑い芸人がスポーツ番組を持つ、というのはもはや見慣れた光景。ただ、その多くは芸人としてのトークスキルやまわしの技術を生かして、スタジオでアスリートの素を引き出す、という企画が多かった。言うなれば、バラエティのフォーマットの中でスポーツやアスリートを扱う、というものだ。 一方の『さまスポ』は、あくまでも“スポーツ番組”を標榜。スタジオ収録ではなく、各競技の現場に出向き、アスリートの「技」や「身体」にスポットを当てていく。 実はテレビ東京、今もっともスポーツに力を入れている民放局、といっても過言ではない。先月末から今月頭にかけては「世界卓球×全仏テニス」の二大世界大会を生放送。卓球では、テレビ東京が今年放送した全番組の中で最高視聴率となる13.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、5月29日から6月4日のゴールデンタイムの週間平均視聴率は8.6%を記録。1964年の開局以来、初の民放3位に輝いたことがニュースとなった。 ある意味、スポーツに社運を懸けているテレビ東京だからこそ、『さまスポ』におけるアスリートのキャスティングに妥協がないのも好印象だ。ここまで登場したのは、卓球・リオ五輪銀メダリストの水谷隼。レスリング・リオ五輪金メダリストの登坂絵莉と土性沙羅。プロバスケットボールBリーグのアルバルク東京。野球界のレジェンド・山本昌。プロボクシング・ロンドン五輪銅メダリストの清水聡……この豪華一流アスリートたちの「技」が見られるのだから、それだけでも十分楽しめる。 番組の製作総指揮を務めるのは、『モヤモヤさまぁ~ず2』でもさまぁ~ずとコンビを組む伊藤隆行。その伊藤が「ザテレビジョン」(KADOKAWA)のインタビューで、こんな言葉を述べていた。 《僕は、これからのテレビは『素直』がキーワードだと思っていて。素直に面白い、素直にすごい、というストレートな感性で番組を作っていかないと。今のテレビって、勝手にいろんな心配をしてヤスリで削っていっちゃうんですよ。万人に受けるように、どんどんおとなしい番組になっちゃう。だからそのための『勇気』も必要かもしれない。テレビに必要なのは『素直』と『勇気』ですね》 『さまスポ』も、まさに「素直」を軸にした番組。アスリートの技と身体を「素直」に訴求しているからこそ、さまぁ~ずのリアクションも生きてくるわけだ。 むしろ、今以上にアスリートや競技の持つ魅力だけで勝負してほしいほど。ボクシング回では、パンチがヒットするタイミングで“当たる音”を後から加えていたのは明らかだったが、そういった編集すら不要だと思う。その点は、もっともっと勇気を持った編集を目指してほしい。 というわけで、いま、スポーツ庁の方々に見てほしいのが『さまスポ』だ。なんなら、鈴木大地スポーツ庁長官のゲスト回なんてどうだろう。あえて今、バサロ泳法を学ぶさまぁ~ず、ちょっと面白いと思うのだが。 (文=オグマナオト)『さまスポ』テレビ東京
スポーツ番組にもユルさを! さまぁ~ず『さまスポ』に学ぶ、スポーツの多様性
これからの時代、スポーツにも「ユルさ」が必要……そんなことを考えさせられる事象が、ここのところ多い。 象徴的だったのは、スポーツ庁が示した「スポーツが嫌いな中学生を現在の半分に減らす」という目標設定に、各方面から反発の声が上がったこと。『久保みねヒャダ こじらせナイト』(フジテレビ系)で「体育への恨みつらみ川柳」なるコーナーを持つ久保ミツロウ、能町みね子、ヒャダインがその急先鋒だ。 そりゃあ反発するよ、と思う。そもそもスポーツ庁のいう「スポーツ」は体育の延長線上でしかなく、あまりに十把一絡げ。スポーツには<「する」スポーツ>もあれば<「見る」スポーツ>も<「語る」スポーツ>も、いろいろあるはずなのだから。その懐の深さこそがスポーツの魅力なのだ。 筆者個人としては熱闘や熱血も大好物なわけだが、別軸から攻める「ユルいスポーツ番組」が増えると、スポーツの楽しみ方はもっと柔軟に、多様性が出てくると思う。 そこでオススメしたいのが、テレビ東京系で4月から始まった『さまスポ』(毎週土曜夕方6時〜)。さまぁ~ず初のスポーツ番組だ。 さまぁ~ずの2人がさまざまなスポーツに体当たりで挑戦し、その魅力を学んでいく、というコンセプト。ただ、「体当たり」といっても、そこはやはりさまぁ~ず。ある意味、「熱血」とか「精神論」といったものと対極に存在しそうな2人を起用したところに、この番組の意義がある。一歩間違うとグダグダになりそうな……それでいてなぜか心地いい、さまぁ~ずの世界観がスポーツを題材にしても成り立っているのだ。 お笑い芸人がスポーツ番組を持つ、というのはもはや見慣れた光景。ただ、その多くは芸人としてのトークスキルやまわしの技術を生かして、スタジオでアスリートの素を引き出す、という企画が多かった。言うなれば、バラエティのフォーマットの中でスポーツやアスリートを扱う、というものだ。 一方の『さまスポ』は、あくまでも“スポーツ番組”を標榜。スタジオ収録ではなく、各競技の現場に出向き、アスリートの「技」や「身体」にスポットを当てていく。 実はテレビ東京、今もっともスポーツに力を入れている民放局、といっても過言ではない。先月末から今月頭にかけては「世界卓球×全仏テニス」の二大世界大会を生放送。卓球では、テレビ東京が今年放送した全番組の中で最高視聴率となる13.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、5月29日から6月4日のゴールデンタイムの週間平均視聴率は8.6%を記録。1964年の開局以来、初の民放3位に輝いたことがニュースとなった。 ある意味、スポーツに社運を懸けているテレビ東京だからこそ、『さまスポ』におけるアスリートのキャスティングに妥協がないのも好印象だ。ここまで登場したのは、卓球・リオ五輪銀メダリストの水谷隼。レスリング・リオ五輪金メダリストの登坂絵莉と土性沙羅。プロバスケットボールBリーグのアルバルク東京。野球界のレジェンド・山本昌。プロボクシング・ロンドン五輪銅メダリストの清水聡……この豪華一流アスリートたちの「技」が見られるのだから、それだけでも十分楽しめる。 番組の製作総指揮を務めるのは、『モヤモヤさまぁ~ず2』でもさまぁ~ずとコンビを組む伊藤隆行。その伊藤が「ザテレビジョン」(KADOKAWA)のインタビューで、こんな言葉を述べていた。 《僕は、これからのテレビは『素直』がキーワードだと思っていて。素直に面白い、素直にすごい、というストレートな感性で番組を作っていかないと。今のテレビって、勝手にいろんな心配をしてヤスリで削っていっちゃうんですよ。万人に受けるように、どんどんおとなしい番組になっちゃう。だからそのための『勇気』も必要かもしれない。テレビに必要なのは『素直』と『勇気』ですね》 『さまスポ』も、まさに「素直」を軸にした番組。アスリートの技と身体を「素直」に訴求しているからこそ、さまぁ~ずのリアクションも生きてくるわけだ。 むしろ、今以上にアスリートや競技の持つ魅力だけで勝負してほしいほど。ボクシング回では、パンチがヒットするタイミングで“当たる音”を後から加えていたのは明らかだったが、そういった編集すら不要だと思う。その点は、もっともっと勇気を持った編集を目指してほしい。 というわけで、いま、スポーツ庁の方々に見てほしいのが『さまスポ』だ。なんなら、鈴木大地スポーツ庁長官のゲスト回なんてどうだろう。あえて今、バサロ泳法を学ぶさまぁ~ず、ちょっと面白いと思うのだが。 (文=オグマナオト)『さまスポ』テレビ東京
サッカー界に大革命!? 「1試合90分→60分」案から感じ取る“金のにおい”
サッカーのルール決定を行う国際サッカー評議会(IFBA)が、試合時間を90分から60分にしようという改正案を検討していることが判明した。 サッカーというスポーツをよりドラマティックにしているのが「アディショナルタイム(ロスタイム)」というルールだ。初のW杯出場を目前で逃した1994年の「ドーハの悲劇」もそのひとつ。サッカーの試合は前後半合わせて90分間だが、90分を超えてから決勝点ゴールが生まれることは決して珍しくない。 しかし検討案は、現在の前後半45分ハーフの試合を30分ハーフに改正。試合時間が短くなる代わりに、プレーが止まった場合には時計をきっちり止め、アディショナルタイムを一切取らないようにするという。スポーツライターが語る。 「サッカー界では近年、“アクチュアルプレーイングタイム”という概念が重要視されています。これは、試合の魅力を数値化するため、ボールがタッチラインやゴールラインを割ったり、ファウルで試合が途切れた時間を差し引いた“実際にプレーしている時間”を発表するもの。トップチームになると、これが60分程度なので、『1試合60分』という数字が出てきたのでしょう」 アディショナルタイムというのは、これまで幾度となく悲劇(ないしは大団円)を生んできたが、この改正案が導入されれば、サッカー解説・松木安太郎氏の名言「ふざけたロスタイムですね」(2011年のアジアカップ・日本対シリア戦で、ロスタイムが6分と表示された際に漏らした言葉)も過去のものとなる。しかしそこには、“お金の事情”が絡んでいるようだ。スポーツ広告に詳しい広告関係者が語る。 「これはいかにもアメリカ的な発想です。アメリカで人気のスポーツは、NBAもNFLもNHLも“時間が減っていく”ルールで、『プレーが止まれば時計も止まる』『0.00になると試合終了』と、非常に明快です。このルールのメリットは、なんといってもCMが入れやすいことです。試合が動いている最中にCMを入れたら大ブーイングですが、プレーが止まっている時なら、そこで素早くCMに入ったり、画面の脇に広告を入れることができます」 しかし、サッカーの中心は欧州と南米。「サッカーとはそういうもの」という伝統と格式により、長らくアディショナルタイムというあやふやなルールが採用されてきたわけだが、商業化の波はサッカー界をも飲み込み、いろいろな試行錯誤が行われているようだ。 「ファンを逃さないための改革案は、常に出ては消える状態です。サッカーをビジネスと考える人間の悲願は“クオーター制の導入”でしょう。試合を4つに区切れば、それだけCMが入れられますから。さらにオフサイド廃止案、『点が入るようにゴールを大きくしろ』という議論もありました。スローインの代わりにキックで蹴り入れる『キックイン』は、試験的に導入されたことがあります。1993年のU-17世界選手権、中田英寿が日本代表チームを率いた大会で採用されましたが、背の高いフォワードに合わせるだけの単調な試合が増える結果になり、その後、特に採用されていません」(同) 長らく“中東の笛”(中東で試合をすると、ホームに有利な判定が下される)に悩まされてきた日本にとっては、「60分案」は追い風。もうロスタイムの悲劇とはサヨナラ!?イメージ画像(足成より)
「“アジアの虎”が猫に……」格下カタールにまさかの敗北! なぜ韓国サッカーはここまで弱くなったのか?
ロシアW杯・アジア最終予選で韓国はカタールと対戦し、2-3で敗れた。グループ順位こそ2位をキープしたが、「ロシア行き失敗」が現実味を帯びることになった今回の敗戦には、韓国メディアも落胆を隠せずにいる。 3月の最終予選でも中国に敗れ、今回はグループ最下位で格下といわれていたカタールにまで敗れた韓国。カタールに敗れるのは、実に33年ぶりのことだった。 なぜ韓国は、ここまで弱くなってしまったのか? やはりというべきか、韓国で批判が集中しているのはウリ・シュティーリケ監督の采配だ。メディアの報道を見ても、「“敗北を自ら招く”生半可だったシュティーリケ戦術の矛盾」(dailian)、「毒になったシュティーリケ留任、トラウマが作った無意味な執権」(Newsen)といった見出しが並んでいる。 今回の敗戦を受け、韓国サッカー協会(KFA)は15日に緊急会談を開催。シュティーリケ監督の解任が決まった。 ただ、シュティーリケ監督の采配が問題視されるのは、今に始まった話ではない。その苦しい戦いぶりもさることながら、これまでも「我々には、カタール代表のソリアのようなストライカーがいない」「現在のチームの状況を克服するためには、長期的なプランが必要だ。ユース・レベルから、多くの努力が必要だ」といった、すべての責任を選手になすりつけるような発言を連発してファンやメディアの反感を買っていた。選手の士気を下げ、指揮官としての責任を棚に上げるような発言を繰り返していたのだから当然だ。窮地を脱する策として今年4月には経験豊富なヘッドコーチを入閣させたりもしたが、それも効果がなかったことはカタール戦の敗北が物語っている。 しかし、問題は監督だけにあるわけでもない。KNSニュース通信は「アジアの虎は、猫レベルにまで落ちぶれた」と失望をあらわにしながら、韓国サッカーの現状について辛口評価している。 「(監督よりも)より大きな問題がある。安易な考えと選択に固執する韓国サッカーだ」 「今回の失敗を糧として、よりよい明日のために生かせばいい。だが、まったく期待ができない」 シュティーリケ監督を留任させ続けた韓国サッカー界の考え方やシステムに問題があるという主張だが、一方で選手個々人の実力も不足しているのも事実だ。 強豪校で監督を務め、「SPORTAL KOREA」でサッカー解説コラムを連載するキム・ビョンユン氏は「カタールの選手個々人の能力は、韓国の選手と比べてスピードもスキルも明らかに上回っていた。その差を、韓国サッカーは認めなければならない」と批評している。 いずれにせよ、韓国に残された試合は8月31日のイラン戦、9月5日のウズベキスタン戦の2試合のみ。絶対に落とせないこの2試合を、“猫レベルにまで落ちぶれた”韓国はどう戦うのか、注目したい。 (文=S-KOREA) ●参考記事 ・韓国サッカー協会チョン・モンギュ会長はなぜ、南北日中でのW杯共同開催という“仰天プラン”をぶちまけたのか (http://s-korea.jp/archives/16900?zo) ・「乱闘騒ぎ」に「全滅」。なぜKリーグは見苦しく恥ずかしい「醜態」ばかりを晒すのか (http://s-korea.jp/archives/16465?zo)韓国サッカー協会公式サイトより
「99%イラクに勝てた」「明らかにコンディション調整ミス」元日本代表選手からも、ハリルへの不満が爆発!
「またいつもの“ハリル”パターンだよ」 2018 FIFAロシアW杯アジア最終予選第8戦の日本×イラク戦後、元日本代表選手たちは、同じ言葉を吐き捨てた。 1-1の引き分けは最悪の結果ではない。第8戦終了後も、日本代表は勝ち点1の差でグループ首位を堅持している。だが、残り2戦の相手は、ホームでのオーストラリアに、アウェイでのサウジアラビア。どちらかに勝利しないと、プレーオフに回る可能性が大きくとなる。イラクから勝ち点3を奪っていれば、どんなに楽だったことか。そして、元日本代表選手たち多くのは、イラクに99%勝てたと感じていた。 というのも、日本は前半8分にセットプレーから理想的な先制点を奪っていた。この時点で勝負はあったようなもの。日本は前に出てくるイラク相手に、カウンターを見舞えばいい。しかし、後半62分に井手口陽介が負傷し、交代枠を1枚使わざるを得なくなったあたりから、ハリルホジッチ監督が迷走し始める。70分には、「まだまだやれた」と試合後に語った原口元気も途中交代させる。この采配に、とある元日本代表選手はあきれていた。 「原口はまだ全然プレーができたし、試合の流れも決して悪くなっていなかった。何より、まだフィールド上には試合勘に不安のある本田圭佑や、膝を痛めていた酒井宏樹がいたにもかかわらず、いとも簡単に2枚目の交代枠を使ったことに驚きました。ハリルが日本代表の監督になってから、後半に追いつかれることが増えた。それは、選手交代がヘタだから。“またいつものパターンか”って、みんなで話していましたよ」 その不安が的中する。原口を交代させた直後、久保裕也がドリブル突破後に足を痛め、さらに酒井も足を引きずり始める。そして、原口を交代させた2分後に痛恨の同点ゴールを奪われる。酒井は棒立ち状態で、GK川島永嗣と吉田麻也のミスをフォローすることができなかった。結果、失点直後に酒井は交代となる。なんともいえぬドタバタ劇である。 「そもそもで欧州組が合流した時から、ハリルはおかしかった。なぜか欧州組にハードなトレーニングを課し、徐々にコンディションを上げていこうと考えていた選手たちとの間に溝が生まれていた。基本的に、民放テレビで日本代表監督を批判することはタブーなのですが、さすがに『スーパーサッカー』(TBS系)で福田正博さんがハリルによるコンディション調整を批判していました。イラク戦終盤で欧州組のパフォーマンスが落ちたのは、明らかにハリルのコンディション調整ミス。加えて選手交代ミスです」(同) とはいえ、敗れたわけではない。この試合までのプロセスから、ハリル監督が解任されることはないだろう。 「それも含めて、いつものパターンですよね。ハリルは最終予選初戦後から、常に“負けたら解任”の首の皮一枚でつながっている状態。でも次のオーストラリア戦で負けたら、ハリルの首だけでなく、日本のW杯出場も黄色信号ですよ」(同) 冗談めいたコメントではあったが、その目は笑っていなかった。残り2戦に不安を覚えたのは、元日本代表選手たちだけではないはずだ。 (文=TV Journal編集部)







