30日、FIFA(国際サッカー連盟)は、2026年W杯から現行の出場国数32から48への拡大にあたって、アジア枠を現在の4.5から8へと引き上げる案を発表した。5月に行われるFIFA理事会で承認されれば正式決定となる。他の地域は、欧州は13→16、南米4.5→6、アフリカ5→9、北中米・カリブ海3.5→6、オセアニア0.5→1へと変更になる見通しだ。 日本にとってW杯出場への追い風になるような今回の出場枠の増加だが、意外にもファンは複雑な心境のようだ。 「出場国拡大でW杯全体のレベルが下がることが問題視されていますが、強豪国ではない日本にとって、そこはあまり問題ではありません。問題は予選での緊張感です。ロスタイムで出場を逃した“ドーハの悲劇”の1994年大会は、アジア枠はわずか2でした。初めて出場した98年大会の時が3.5。2002年日韓共催は、ホーム出場枠合わせて4.5。それ以降ずっと4.5です。今でも余裕があるのに、8になると一試合の緊張感が一気になくなってしまうんですよ。いくらテレビ局が煽っても、注目度は薄れてしまうでしょうね。ファンからも『見る必要なし!』『ある意味予選が一番面白かったのに』『下手したら海外組招集しないこともあるんじゃない?』という声が上がっています」(スポーツライター) 予選の注目度が下がれば、本大会の注目度も下がる。サッカー人気が完全には根付いていない日本にとって、これは致命傷になりかねない。出場枠拡大のデメリットは思ったより大きいのかもしれない。では、逆にメリットはあるのだろうか? 「予選通過が楽になったおかげで、チーム作りの方向性が変わる可能性があります。アジアにおいて日本は強豪国なので、どの国を相手にしても強者の戦い方をしてきました。ボールを保持して主導権を握るサッカーです。しかし、W杯本選になると相手は格上ばかり、予選を勝ち抜いた戦術が通じなくなり敗退していました。これが、枠を拡大したことによって、本戦用のサッカーを試すことができるようになります。対戦相手のレベルが本戦より低いことに変わりはありませんが、今までのぶっつけ本番に比べたら大きなメリットになると思いますよ。他にも新しい選手を試したり、相手国のラフプレーが減る可能性もありますね」(同ライター) 格下相手に取りこぼすことが許されず、手堅い采配ばかりで今まで日本代表は窮屈そうに戦っていた。出場枠拡大の余裕でさまざまな形に挑戦すれば、また違った日本代表を見ることができるのかもしれない。 (文=沢野奈津夫)イメージ画像(Thinkstockより)
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ご機嫌ハリルホジッチをよそに……サッカー日本代表、アジア最終予選突破に“2つの課題”
2018 FIFAロシアW杯アジア最終予選第7戦、タイを4-0で下したサッカー日本代表。ハリルホジッチ監督は試合後の会見で、自戒するような言葉を述べつつも、表情は晴れやかだった。というのも、この試合に勝利した日本は勝ち点ではサウジアラビアと並んでいるものの、得失点差で1ポイント上回り、最終予選で初めて首位に立ったからだ。 その一方で、選手たちのコメントは歯切れが悪い。たとえば、この日、ボランチで起用された酒井高徳(ドイツ・ハンブルガーSV)は、自分の役割は把握していたと話すも、「最低限のことはできたのかなというレベル」と反省。「相手とのスペースが大きすぎてプレッシャーがうまくかけられず、ボールが取りきれなかった」と、記者たちに語った。 「サウジアラビアやUAEは、ボールを持つ選手が多いため、奪うポイントが絞りやすい。ところが、タイはこの2国に比べて頻繁にボールを回していたので、奪えなかったんです。とはいえ、タイレベルのダイレクトプレーに振り回される守備というのは、レベルが低すぎます。また、ハリルジャパンには、相手が引いてくると攻撃が停滞する、という課題がある。しかし、今のアジア勢は日本を脅威に思っていないので、真っ向勝負で仕掛けてくる。そのため、ハリル監督のカウンターサッカーが生き、オーストラリア戦、サウジアラビア戦、UAE戦と結果が出たのですが、残りの試合で相手が『引き分けでもいい』となると、勝ち切れるかどうか微妙です。それを選手や関係者はわかっているため、頭を抱えているんです」(サッカーライター) ただし、この後、アジア予選でぶつかるイラクやサウジアラビアも、「タイのように真っ向勝負を仕掛けてくれば、日本にとっては楽な試合になる」(同)ということでもある。今回のアジア予選が始まった当初、本田圭佑が「(対戦相手が2014年の時のように)必要以上に僕らをリスペクトしていないことが腹立たしい」と語っていたが、そのリスペクトのなさが現在の日本に有利に働いているようだ。 (文=TV Journal編集部)
ご機嫌ハリルホジッチをよそに……サッカー日本代表、アジア最終予選突破に“2つの課題”
2018 FIFAロシアW杯アジア最終予選第7戦、タイを4-0で下したサッカー日本代表。ハリルホジッチ監督は試合後の会見で、自戒するような言葉を述べつつも、表情は晴れやかだった。というのも、この試合に勝利した日本は勝ち点ではサウジアラビアと並んでいるものの、得失点差で1ポイント上回り、最終予選で初めて首位に立ったからだ。 その一方で、選手たちのコメントは歯切れが悪い。たとえば、この日、ボランチで起用された酒井高徳(ドイツ・ハンブルガーSV)は、自分の役割は把握していたと話すも、「最低限のことはできたのかなというレベル」と反省。「相手とのスペースが大きすぎてプレッシャーがうまくかけられず、ボールが取りきれなかった」と、記者たちに語った。 「サウジアラビアやUAEは、ボールを持つ選手が多いため、奪うポイントが絞りやすい。ところが、タイはこの2国に比べて頻繁にボールを回していたので、奪えなかったんです。とはいえ、タイレベルのダイレクトプレーに振り回される守備というのは、レベルが低すぎます。また、ハリルジャパンには、相手が引いてくると攻撃が停滞する、という課題がある。しかし、今のアジア勢は日本を脅威に思っていないので、真っ向勝負で仕掛けてくる。そのため、ハリル監督のカウンターサッカーが生き、オーストラリア戦、サウジアラビア戦、UAE戦と結果が出たのですが、残りの試合で相手が『引き分けでもいい』となると、勝ち切れるかどうか微妙です。それを選手や関係者はわかっているため、頭を抱えているんです」(サッカーライター) ただし、この後、アジア予選でぶつかるイラクやサウジアラビアも、「タイのように真っ向勝負を仕掛けてくれば、日本にとっては楽な試合になる」(同)ということでもある。今回のアジア予選が始まった当初、本田圭佑が「(対戦相手が2014年の時のように)必要以上に僕らをリスペクトしていないことが腹立たしい」と語っていたが、そのリスペクトのなさが現在の日本に有利に働いているようだ。 (文=TV Journal編集部)
進退問題浮上でケツに火がついた!? “二枚舌”ハリルホジッチ、現実路線切り替えで絶好調!
23日、2018 FIFAワールドカップロシア大会アジア最終予選グループBの第6戦が各地で行われた。 現在グループ首位のサウジアラビア代表はアウェイでタイ代表を3-0で粉砕し、首位堅持。日本と2位争いをするオーストラリア代表は中立国のイランでイラク代表戦に臨んだが、1-1の引き分けに終わり、3位のまま。 そして、日本代表はというと、アウェイの地でUAE代表を2-0で下し、グループ2位をキープした。もちろん、まだまだ予断は許されない状況ではあるが、前回、今回と、内容は素晴らしかった。ハリルホジッチ監督も「日本の美しい勝利だった」と試合後記者会見で胸を張ったが、監督のブレブレな姿勢にはいまだに懐疑的な声がある。 「海外組でも、試合に出場していない選手は招集しない」と言いながら、本田圭佑を招集し、さらにUAE戦では途中出場させている。 「前節のサウジアラビア戦、今節のUAE戦の日本代表のパフォーマンスは、近年でも出色の出来栄えでした。ですが、UAE戦の陰のMVPといわれる2人は、ハリルホジッチ監督の今までの発言からすると、評価されていない選手でもありました」(サッカーライター) UAE戦後、各サッカー誌がMVPに久保裕也、陰のMVPにGK川島永嗣と今野泰幸を挙げている。久保は現在、ベルギーリーグではあるが、欧州で活躍中。一方、川島はフランスリーグに所属しているものの、レギュラーに定着できず、ほぼ試合に出場できていない。今野に至っては、ハリルホジッチ監督が軽視する“海外リーグでの経験のない国内組”である。そんな軽視していた選手たちを起用し、彼らが結果を出す――。いったいどうなっているのか? 「ハリルホジッチ監督は二枚舌で、今まではメディアの前で格好つけていた――と考えると、つじつまが合いますね(笑)。前々節のオーストラリア戦から、ハリルホジッチ監督は現実路線になった。選手のタレントを生かしていくというより、自身の得意とするカウンター戦術に当てはまる選手配置を行いました。わかりやすく言うと、サイドをスピードと機動力のある選手に代えた。よって、本田や岡崎慎司が出られないわけです。それがUAE戦でも生きた。一方で、優秀な監督は、選手のタレントを生かすことができる。欧州ビッグクラブの監督がまさにそうです。なので、ハリルホジッチ監督もそれをマネて、当初はメディアに人気のあった宇佐美貴史を持ち上げて起用したり、本田と香川真司を同時起用したり、話題となる欧州組を重視したのでしょう。ですが、結果が出ず、進退問題が浮上したため、現実路線に切り替えた。そのため、発言はブレブレなのですが、内容と結果は伴うというアンビバレントな状況が生まれているのではないでしょうか」(同) そんなハリルホジッチ監督を見ていると、ワールドカップ南アフリカ大会前からブレブレ発言を連発し、日本中から大バッシングを受けた岡田武史監督を思い出してしまう。それと同時に、あの時の日本代表も戦術を現実路線に切り替えてベスト16まで勝ち進んだことを考えると、今回も……と、結ぶのは希望的観測すぎるだろうか? (文=TV Journal編集部)
進退問題浮上でケツに火がついた!? “二枚舌”ハリルホジッチ、現実路線切り替えで絶好調!
23日、2018 FIFAワールドカップロシア大会アジア最終予選グループBの第6戦が各地で行われた。 現在グループ首位のサウジアラビア代表はアウェイでタイ代表を3-0で粉砕し、首位堅持。日本と2位争いをするオーストラリア代表は中立国のイランでイラク代表戦に臨んだが、1-1の引き分けに終わり、3位のまま。 そして、日本代表はというと、アウェイの地でUAE代表を2-0で下し、グループ2位をキープした。もちろん、まだまだ予断は許されない状況ではあるが、前回、今回と、内容は素晴らしかった。ハリルホジッチ監督も「日本の美しい勝利だった」と試合後記者会見で胸を張ったが、監督のブレブレな姿勢にはいまだに懐疑的な声がある。 「海外組でも、試合に出場していない選手は招集しない」と言いながら、本田圭佑を招集し、さらにUAE戦では途中出場させている。 「前節のサウジアラビア戦、今節のUAE戦の日本代表のパフォーマンスは、近年でも出色の出来栄えでした。ですが、UAE戦の陰のMVPといわれる2人は、ハリルホジッチ監督の今までの発言からすると、評価されていない選手でもありました」(サッカーライター) UAE戦後、各サッカー誌がMVPに久保裕也、陰のMVPにGK川島永嗣と今野泰幸を挙げている。久保は現在、ベルギーリーグではあるが、欧州で活躍中。一方、川島はフランスリーグに所属しているものの、レギュラーに定着できず、ほぼ試合に出場できていない。今野に至っては、ハリルホジッチ監督が軽視する“海外リーグでの経験のない国内組”である。そんな軽視していた選手たちを起用し、彼らが結果を出す――。いったいどうなっているのか? 「ハリルホジッチ監督は二枚舌で、今まではメディアの前で格好つけていた――と考えると、つじつまが合いますね(笑)。前々節のオーストラリア戦から、ハリルホジッチ監督は現実路線になった。選手のタレントを生かしていくというより、自身の得意とするカウンター戦術に当てはまる選手配置を行いました。わかりやすく言うと、サイドをスピードと機動力のある選手に代えた。よって、本田や岡崎慎司が出られないわけです。それがUAE戦でも生きた。一方で、優秀な監督は、選手のタレントを生かすことができる。欧州ビッグクラブの監督がまさにそうです。なので、ハリルホジッチ監督もそれをマネて、当初はメディアに人気のあった宇佐美貴史を持ち上げて起用したり、本田と香川真司を同時起用したり、話題となる欧州組を重視したのでしょう。ですが、結果が出ず、進退問題が浮上したため、現実路線に切り替えた。そのため、発言はブレブレなのですが、内容と結果は伴うというアンビバレントな状況が生まれているのではないでしょうか」(同) そんなハリルホジッチ監督を見ていると、ワールドカップ南アフリカ大会前からブレブレ発言を連発し、日本中から大バッシングを受けた岡田武史監督を思い出してしまう。それと同時に、あの時の日本代表も戦術を現実路線に切り替えてベスト16まで勝ち進んだことを考えると、今回も……と、結ぶのは希望的観測すぎるだろうか? (文=TV Journal編集部)
中居正広問題、長すぎる試合時間……WBCから考える「野球中継の課題」
WBCが終幕した。メディア的に見れば、日本戦は軒並み高視聴率。テレビ朝日はこのWBC効果で、「日本テレビが35週連続で続けていた平均視聴率の週間三冠王記録をストップさせた」とニュースになった。 ただ、数字だけでは伝わらない「問題点」も散見されたのは事実。ともすれば、それらは「野球嫌い」を作ってしまうきっかけにもなりかねない。野球の国際大会は、どのように「見せる・魅せる」べきなのか? 熱が冷めきらないうちに、あらためて考察しておきたい。 ■サポートキャプテン、中居正広の功罪 すっかりおなじみになった、侍ジャパン中継における公認サポートキャプテン・中居正広の存在。野球ファンの純度が高ければ高いほど、こうした「タレント枠」を嫌う傾向にあるわけだが、だからこそ感じたのが、中居のさまざまな「配慮」だ。 それこそ、中居自身が純度の高い野球ファン。自分の存在を快く思っていない層がいることは重々承知しているはず。だからなのか、以前のプレミア12などと比べても前に出すぎようとせず、自らが加わる野球の戦術的な話よりも、選手間の会話やベンチでの様子についてのレポートに時間を割いていた。 一方で気になったのは、放送局側の中居への過剰な配慮だ。 「●●選手がこんなことを“おっしゃっていました”」とレポートする中居。「中居さんが話を聞いて“くださりました”」と受ける実況アナウンサー。 そもそも、中居が選手に対して過剰な敬語を使ってレポートするのも、スポーツ中継としてはおかしなこと。それにかぶせて中居に対して敬語を使うことで、誰が誰に気を使っているのやら……という状況になっていた。 また、SNSで話題になっていたのが、元SMAPメンバーに対しての中居の配慮。木村拓哉主演の『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)。草なぎ剛主演の『嘘の戦争』(フジテレビ系)、香取慎吾出演の『おじゃMAP!!』(同)と試合中継がかぶると、それぞれの放送が終わるまで、つまりSMAPメンバーと裏かぶりしないように中居レポートが途絶えていたことが美談として盛り上がっていた。 ……それって、果たして美談なんだろうか? スポーツ中継のレポーターを務めていながら1時間何も言葉を発しない、というのはナシだろう。それでは、「じゃあ仕事を受けるな」と言われても、「いなくてもいい存在」と見られても仕方がない。 ただ、今回2つの点で中居を見直したことがある。まずひとつは、日本が出場しない決勝戦でも、現地からの生中継に参加していたこと。まあ、もともと予定していた試合だから、というのはあるだろうが、侍ジャパンが不在で、裏では国民的関心事の籠池証人喚問の生中継。その中にあって、WBC決勝戦という、本来であればもっと注目されてしかるべき試合への一般視聴者の興味をつなぎ留めることに、少なからず貢献していたはずだ。 そしてもうひとつが、大会終了後に発したコメントに関して。 「短期決戦の中でチームとして一丸になったと思いますし、この選手がいれば良かったなぁとか一切思うことのなかった、ベストの侍ジャパンだったんじゃないかと思います」という談話がスポーツ新聞に掲載されていた。 一部メディアでは、「(直前でケガのために辞退した)大谷翔平がもしいれば……」という仮定での検証記事を掲載していたが、それはあまりにもナンセンス。出場した選手たちに対しても失礼だ。中居のコメントは圧倒的に正しかった。 ■試合時間が長くなってしまうのは、開始時刻だけの問題なのか? WBCで毎回議論になるのが、試合時間の長さだ。特に東京で行われたオランダ戦は、終電を逃すファンも続出。テレビ朝日が満を持してプライムタイム帯で放送を予定していた『プロレス総選挙』が深夜放送になってしまうという、悲喜こもごもを生んだ。 これに関しては、スポーツ報知などで「試合開始を1時間早めるべき」といった記事が掲載され、おおむね賛同する意見が多かったように思う。 ただ、本質的な問題は、もっと違うところにある。それがCMの長さだ。WBCではイニング間のCM時間が2分30秒。これは、通常の野球中継よりも長い。 現在、プロ野球ペナントレースでは、イニングインターバルを「2分15秒以内にプレー再開」と規定している。試合時間のスピードアップのための施策だが、これでもまだ長い、という意見もある。 一方、WBCではイニング間のCMが2分30秒あるのだから、イニングインターバルは、それ以上空いていたことになる。 ひとつ断っておくと、私はCMそのものを否定しない。これだけ規模の大きな大会。運営費を賄うためには必要不可欠だし、マネタイズをどうするかも重要な要素だ。だが、実際の中継では試合時間があまりに長くなってCM枠を使いきってしまい、試合後半はCMが流れない、といった状況も何度となく起きていた。なんだかなぁ、である。 危惧をするのは、「野球って、とにかく時間のかかる競技だよね」というイメージばかりが定着してしまうこと。だからといって、イニング数を減らしたほうがいい、とか、今年からMLBで導入する敬遠四球の簡素化、などの議論になるのも性急だ。野球という競技の魅力を損なうことなく、時間短縮のためにできることはなんなのか? そこに、問題提起なり、CM送出方法のアイデアなど、メディアとして介在できる努力は、もっとあるのではないだろうか? ■野球はこうあるべき、という提言ができるメディアはあるのか? 同様の議論になってしまうのだが、野球という競技の未来を、メディアはどう考えているのだろうか? 一時の「興行」としての盛り上がりだけではない、競技のあるべき姿につながる議論が、もっとメディアで盛んに行われればいいのになぁと思ってしまう。 一例を出したい。日本が敗れた準決勝。そのまさに裏では、センバツ甲子園の滋賀学園対東海大市原望洋の試合が、延長14回までもつれる熱戦となっていた。勝った滋賀学園の棚原孝太投手の球数は192球。敗れた東海大市原望洋の金久保優斗投手の球数は218球。まさに熱投だ。 だが、一歩引くと、野球という競技が抱える歪みが満載だ。WBCでは、大人のプロ選手が、シーズン前とはいえ95球以内という球数制限の中で試合を行い、成長過程の高校生が200球超え。延長14回まで戦って試合時間3時間の高校野球に対して、日本対アメリカの準決勝は9イニングで3時間12分。審判に抗議もできない高校野球に対して、一球一球ビデオ判定連発のWBC……。同じ競技なのに、この複雑さ。野球に興味のない人は、これでついてこられるのだろうか? これらの点に関して、問題提起をするメディアは実に少ない。むしろ、センバツでの200球も奮闘をたたえる要素として扱いがちだ。個人的に、野球での球数制限には否定派なのだが、こうも歪みが生じてしまうのであれば、何かしら検討を始めたほうがいいのではないか、と思ってしまう。 WBCで盛り上がった今こそ、建設的に話ができる絶好の機会。野球という競技の未来の未来について語るべきだ。 (文=オグマナオト) 『■熱血!スポーツ野郎』過去記事はこちらから
プロ野球・巨人“台湾進出”の目的は「陽岱鋼セールス」だけじゃない!? 12球団一括売り込みの障害は……
プロ野球・巨人が、主催する公式戦全71試合を日本テレビを通じて台湾で生中継すると明らかにした。 巨人がクライマックスシリーズに進出した場合も、同じように生中継される力の入れようだ。今シーズンは日本ハムから台湾出身の陽岱鋼をFAで獲得したこともあり、台湾への売り込みを強化する形だ。 今回、異国での生中継が決まった裏事情について、日本テレビ関係者は「広島カープや北海道日本ハム、東北楽天などが地元に密着してファン層を広げ、プロ野球の人気を押し上げる一方で、ファンの巨人離れは進んでいる。その打開策として、球団は台湾でのファン獲得に動いたようです。今回の放映権料は数千万円と、破格の安さ。人件費などを含めると、巨人にうま味はあまりない。どちらかというと、投資の側面が大きいですよ」と解説する。 台湾で巨人の試合を流すことによって、東京ドームに来る来日観戦客の増加や、現地でのグッズ販売を伸ばしたいという考えがあるという。 将来的には各球団ごとではなく、12球団協力して「日本プロ野球」という商品をタイ、ベトナム、フィリピン、ミャンマー、インドネシアなど東南アジアへ売り込みしていく方向だという。 「それにはまずは、放映権を12球団で一元的に管理できる仕組みをつくらないと、始まりません。放映権を一括して、東南アジアの放送局に売りさばくことができれば、爆発的に日本野球ファンは増える可能性も。そのお金で、選手の年俸もメジャー並みに上がるかもしれません。日本のプロ野球を夢見て、東南アジアの少年が数十年後に選手としてプレーすることも起こり得るでしょう。ただ現状、民放テレビ局との絡みで、セ・リーグの球団が足を引っ張っている。これを解消しないと前に進まない」(前出・日本テレビ関係者) 12球団の幹部は、長期的な展望に立って海外への売り込みを積極的にしてもらいたいものだ。イメージ画像
マインツ・武藤嘉紀が“嘘吐きハリル”を本田もろともディスり倒す! 監督として足りないものとは?
ロシアW杯アジア最終予選UAE戦(アルアイン)が、現地時間23日に行われる。この試合の選手選考をしたバヒド・ハリルホジッチ監督に対して、サッカーファンから「嘘吐きハリル」と不満の声が上がっている。 ハリルホジッチは、試合にコンスタントに出場していない選手の招集はないという発言を再三繰り返していた。にもかかわらず、クラブでほとんど試合に出場できていない本田圭佑(ACミラン)、長友佑都(インテル)、宇佐美貴史(アウグスブルグ)、川島永嗣(FCメス)を招集している。これについてハリルホジッチは、試合勘よりも経験を重視したと説明している。 「試合に出ていない選手の招集はない」という言葉自体が、ハリルホジッチの真意ではなく、あくまで特定の選手を鼓舞するのが目的だったとすれば、納得はできなくもない。本田と長友は代表での実績、宇佐美は切り札としての役目、川島は語学力と精神的支柱、選出に値する理由は確かにある。しかしそれでも納得がいかないのがファンというもの。さらに、今回の選出について、ついに選手からも不満の声が上がってしまった。 「マインツの武藤嘉紀は、大きなケガを乗り越えて今年からやっと試合に出場できるようになりました。まだまだ目立った結果は残していませんが、負傷明けのわりには、まずまずといった内容ですね。そんな武藤は今回、自分が選出されなかったことについて、インタビューであるコメントを残しているんです。『まったく期待していなかったです。むしろこれで呼ばれたら俺はイヤでした。結果が出てないし。ただ単に海外でやってるっていうだけで呼ばれてしまう』。これは、試合に出ずに選ばれた選手とハリルを完全にディスっているようにしか聞こえませんよね。さらに武藤は『ハリル監督も“チームでしっかりゴールを取れ”って言ってくれてたんで。ホントその通りだと』と続けています。同じ前線の選手なのに本田と宇佐美は今シーズン0点。武藤はケガで離脱期間が長いのに2得点。この発言は、当てつけとしか思えません」(スポーツライター) 試合に出ていなかろうが、ケガをしていようが、どんな選手を選ぶかは監督であるハリルホジッチの判断であり責任だ。結果を出してくれれば問題はない。しかし、余計なことを言って選手たちを混乱させているのは事実だろう。ハリルホジッチには、監督に必要な要素のひとつであるモチベーターとしての素養が欠けているように思えてならない。 (文=沢野奈津夫)
レスター・岡崎慎司がサッカーメディアに苦言「Jリーグに戻ればいいという雰囲気が、海外組をダメにする」
今月5日、サッカー日本代表でイングランドプレミアリーグのレスターに所属する岡崎慎司が、ウェブマガジン「design stories」にアップした「さむらいの志」という投稿が話題になっている。 内容は、最近のサッカーメディアの報道に苦言を呈するもので、誰かを否定するわけではないとしつつも、要約すると「海外に移籍して試合に出られないからといって、半年や1年程度でなぜ日本に戻るのか? 試合に出られないならばJリーグに戻ればいいという雰囲気があるから、日本の選手たちは海外にしがみつかない」といったものだ。 そして、「報道する方には、目先じゃなく将来を考えてもらいたいんだ。これからも海外でやりたいと思う選手を生み出すために」とつづっている 「岡崎は『日本にいればスターでいられる』と書いていますが、逆でしょう。海外に移籍すると、メディアからスター扱いしてもらえる。そういった意味でも、今のJリーグの選手たちは、海外に対する憧れが強く、大半が海外移籍を望んでいます」(サッカーライター) では、岡崎は何を伝えたかったのだろうか? 考えられるのは、スペインリーグに移籍した柴崎岳に対する報道だろう。柴崎はスペイン2部リーグに移籍したものの、直後に胃腸炎になり、ダウン。練習にも参加できず、「不安障害」とも報じられた。「ナイーブな柴崎にラテンの国は厳しかった」といった論調が多く、すでに移籍失敗ムードが漂っている。こういった報道に対し、「Jリーグに戻れ」と言うのではなく、「スペインで結果が出るまで帰ってくるな」とハッパをかけるべきというのが岡崎の持論のようだ。 「岡崎選手の言い分もわかりますが、海外移籍して何年も在籍したからといって、必ずしもレベルアップするとはいえません。若くしてイタリアのチームに移籍した森本貴幸は10年近く、伊藤翔はフランスに3年近くいましたが、試合にはあまり出られませんでした。2人とも現在はJリーグでプレーしていますが、海外経験が生かされているとは言いがたい。メディアの報道以上に、代理人の問題のほうが大きいのでは? 代理人が、海外移籍を望む選手に、どれだけその厳しさを伝えているか――。海外での自らの特徴の生かし方や、どのようなプロセスで目標に向かっていくのか? 理想と現実を照らし合わすことができていない気がします」(前出サッカーライター) 「海外に甘い気持ちで移籍させるな! 日本人選手の価値が下がる」と岡崎が代理人をぶった切ったほうが、日本サッカー界への提言になったかもしれない。 (文=TV Journal編集部)岡崎慎司オフィシャルサイトより
ハリルジャパン、FWのゴール数が少なすぎる! 7人合わせてメッシ以下?
16日、日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督は、23日に行われるW杯アジア最終予選対UAE(アルアイン)、28日の同タイ戦(埼玉)に臨む日本代表メンバー25人を発表した。 ▽GK 西川周作(浦和)、川島永嗣(メス)、林彰洋(FC東京) ▽DF 酒井宏樹(マルセイユ)、酒井高徳(ハンブルガーSV)、長友佑都(インテル)、槙野智章(浦和)、吉田麻也(サウサンプトン)、森重真人(FC東京)、昌子源(鹿島)、植田直通(鹿島) ▽MF 長谷部誠(フランクフルト)、山口蛍(C大阪)、今野泰幸(G大阪)、高萩洋次郎(FC東京)、倉田秋(G大阪)、香川真司(ドルトムント)、清武弘嗣(C大阪) ▽FW 本田圭佑(ミラン)、浅野拓磨(シュツットガルト)、原口元気(ヘルタ・ベルリン)、宇佐美貴史(アウクスブルク)、大迫勇也(ケルン)、岡崎慎司(レスター・シティ)、久保裕也(ゲント) サプライズとなったのは、今野(34)、高萩(30)、倉田(28)などのベテラン組の復帰だ。今野と倉田はハリルジャパン発足当時に一度呼ばれているが、高萩に関してはハリルホジッチも面識すらないという。しかし、それ以上に驚きなのはFW7人の総ゴール数だ。 「このFW7人は、今シーズンクラブでリーグ戦カップ戦全て合わせて、本田0、浅野2、原口1、宇佐美0、大迫7、岡崎5、久保16の合計31得点しかあげていません。つまり、久保しか点を取ってないんですよ。MF登録で呼ばれた選手が点を取っているわけでもありません。クラブではFW以外のポジションをやらされている選手もいるので仕方のない部分はありますが、ストライカーは水物ですから、今ゴールを奪う感覚を持っているのが一人しかいない不安は相当大きいですね。ちなみにバルセロナのメッシは40ゴール、スアレスは29ゴール決めています」 欧州のリーグはもう終盤に差し掛かっている。それなのに一国の代表のFW達がこれだけしかゴールをあげられていないのは大問題だ。かと言って、他に呼ぶべき選手も見当たらないのも事実。何十年も前から問題視されている日本サッカーの得点力不足、まだまだ解決に時間はかかりそうだ。 (文=沢野奈津夫)







