反日暴動再び!? 安倍首相の靖国参拝に在中邦人からも嘆きの声

abe0105.jpg  就任から丸一年が経過した12月26日、安倍晋三総理大臣が靖国神社を参拝した。現職総理としては、小泉純一郎元首相が参拝して以来7年ぶりの靖国参拝となる。これに対し、中韓両国は強い反発を露にし、アメリカも失望の意を表明した。  一方、中国在住の日本人の間でも嘆きの声が上がっている。上海市で日本食料理店を営む男性は話す。 「年末には団体の予約がいくつも入っていたのに、無断キャンセルが相次いだ。安倍首相の靖国参拝の影響であることは間違いありません。ざっと数えても、20万円以上の損失。年明けからの営業も心配です。まさかこのタイミングで参拝するとは思っていなかっただけに、かなり痛い。日本人としては現役首相の靖国参拝を支持したい気持ちもあるが、商売のことを考えると話は別ですね」  中国版Twitter「微博」では、日本製品の不買に関するアンケート調査が行われ、回答者の約7割が不買を支持したといい、中国進出の日系企業にも懸念が広がっている。  一方、2012年の反日暴動の再来を予感させるような目撃談もある。広東省の日系プラスチック加工メーカー勤務の男性は話す。 「安倍首相の靖国参拝がニュースで報じられた直後、携帯電話に、拡散を呼びかける反日メッセージが送られてきました。また、反日ビラを配る連中も出没し始めている。これはまさに昨年の反日暴動が激化する直前に共通した動きです。うちの製品は日本輸出用なので中国国内の不買運動はあまり関係ありませんが、12年の反日暴動の際は、多くの同業者が工員の便乗ストや税関職員の嫌がらせに泣かされ、その隙に中国系や台湾系企業にシェアを奪われた。空前の円安人民元高で利幅が減る中、これ以上の逆風は死活問題になりかねない」  安倍の靖国参拝は、中国関連ビジネスに携わる日本人への影響についても熟慮した上の決断だったのだろうか? (文=牧野源)

メンツ丸つぶれ! 日米に防空識別圏を無視された中国が大慌て

air_defense.gif
日本の防空識別圏(外側線内/wikipediaより)
 日中間の緊張高まる防空識別圏問題で、当の中国が頭を悩ませているという。  中国が防空識別圏の設定を発表してから3日後の26日には、米軍の軍用機「B52戦略爆撃機」2機が、防空識別圏内を事前通告なしで飛行。さらに28日までに、自衛隊機と海上保安庁の航空機が、この空域を中国への通告なしで飛行した。  一方、「新華社通信」は29日、東シナ海上空に設定した防空識別圏に同日午前に進入した米軍機と自衛隊機に対し、中国空軍が戦闘機をスクランブル発進させたと報じている。空軍の報道官が明らかにしたというが、小野寺五典防衛相はその事実を否定しており、中国当局による国内向けアピールである可能性が高そうだ。  「防空識別圏が、自分のクビを絞めることとなってしまっている」と指摘するのは、広東省ブロック紙社会部記者だ。 「当局は、防空識別圏を日米にこれほどあっさりと無視されるとは思っていなかった。まさにメンツ丸つぶれ。中国のネット上では、防空識別圏の設定を支持する声が上がっており、対日強硬論も高まっている。そんな中、日米の航空機の進入を許し、さらに結局何もしなかったというのでは、一気に『弱腰だ』という批判が高まりかねない。当局は、それを一番恐れている。そこで『スクランブル発進を行った』と強調しているのだろう。微博(中国版Twitter)では、自衛隊機が防空識別圏内を飛行したという日本の報道を翻訳した投稿に対し、空軍の探知能力やスクランブル発進技術を疑う書き込みも目立ったが、その後、一斉に削除されたようだ」   国際社会での立場と、国民のナショナリズムとの板挟みとなってしまった中国当局。自業自得ではあるが、国民からの弱腰批判を恐れるあまり、最悪のシナリオになることだけは回避してもらいたい。 (文=牧野源)

「なぜその程度の金額で……」中国人には理解できない徳洲会事件

inosenaoki1125.jpg
「徳洲会グループ」が、創業家出身の徳田毅衆院議員の選挙をめぐり、運動員を買収していた公職選挙法違反事件は、東京都の猪瀬直樹知事の不正献金疑惑にまで波及。日本最大級の医療法人と首都東京の首長を結んだスキャンダルは、国民の政治不信を一層強める結果となった。  これら一連の疑惑については、中国メディアでも大きく報じられている。例えば、国営ニュースサイト「中国新聞網」は「東京五輪に影響も」という見出しで伝えている。ところが、中国版Twitter「微博」に寄せられた中国人民の反応を見ると、今ひとつピンときていないようだ。 まず、猪瀬知事が医療法人徳洲会グループから5,000万円の提供を受けていたことについては、 「世界最大の経済都市のトップに対し、その程度の金額では少なすぎる。中国なら二級都市の中堅役人でも、そのくらいもらっているのに……」 「日本では選挙に出ると金も借りられないのか。そもそも、借りた金をまるまる返したのなら問題ない」 などといった書き込みが目立つ。中には「そのくらい厳格でなければ、我が国のように汚職だらけになってしまう」といった意見もあるが、自国で公務員による巨額の汚職事件が相次ぐ中、人民の多くは感覚が麻痺してしまっているのかもしれない。  一方、普通選挙になじみのない中国人は、徳洲会グループによる運動員買収についても、何が問題なのか分からない様子。これに関しても 「働いてもらった人に金を払って何が悪いんだ? 金も払わずに、どうやって働いてもらうんだ?」 「選挙って不自由だな」 といった書き込みが見られた。  この国に民主主義が根付くのは、まだまだ先になりそうだ……。 (文=牧野源)

これも『半沢』人気の影響!? 中国で上司への逆恨み的「100倍返し」が横行中

grfeqarwfeqa1025.jpg
日曜劇場『半沢直樹』|TBSテレビ
 ドラマ『半沢直樹』が人気だという中国で、上司にキレた部下による陰惨な「倍返し」行為が相次いでいる。  10月17日の「広州日報」によると、広東省中山市で、会社社長が部下に刃物で刺され、重症を追うという事件が発生した。犯人の動機は、200元(約3200円)の日給を300元(4800)円に増やすよう打診したものの、社長に断られたことが原因だという。  また、9月10日の「武漢晩報」は、 湖北省襄陽市のガス販売会社に勤める52歳の男がガスタンクの口を開け放ち、一晩で14トン分、額にして150万円分の液化ガスが漏出させたと報じた。動機は、あれこれ理由を付けて給与の一部を天引きする社長に、男が不満を募らせたことだったという。  一方、9月7日には福建省福州市で、たびたび残業を命じられることに不満を募らせた会社社員の男が、女性上司のiPhone5を盗み、川に捨てるという事件も起きている(「新浪網」)。さらに、9月6日付けの「人民網」によれば、美容院の女性店長に年齢を口外されたことに腹を立てた24歳の女性従業員が、その報復に美容院で薬品や化粧品など、2万元(約32万円)相当を盗み出している。  いずれも『半沢直樹』とは似ても似つかない、逆恨み的犯行だが、広東省ブロック紙の社会部記者によると「職場での部下から上司への報復行為が続発している」という。 「ここ数年の労働争議ブームで、中国では労働者の権利意識が高まった。そうした中、かつては賃金に関するものに共通していた労働者の不満は、多様化してきている。不満が共通しなければ、団結して争議を起こすこともできないので、個人による報復により権利を主張しようとする労働者が続出している」  香港では、『半沢直樹』のリメイクの話も持ち上がっているというが、日本式の勧善懲悪に乗っ取った「正義のための倍返し」は、中国流にアレンジする必要があるかもしれない……。 (文=牧野源)

大気汚染は市民の調理が原因!? 北京市政府担当者の責任転嫁に、ブーイングの嵐

a1380.jpg
イメージ画像(「足成」より)
 北京市が、再び過去最悪レベルの大気汚染に見舞われている。10月5日には、 大気汚染物質PM2.5の1日当たりの平均濃度が、WHO(世界保健機関)の指針の10倍以上のレベルに達した。翌6日には、 高速道路の封鎖や空の便の欠航など、 大気汚染の視界不良を原因とする交通網の乱れも発生した。当時は国慶節の連休中で、工場や車の排気ガスも普段より少なかったにもかかわらず、である。  一方、そんな視界不良の北京市で、ある人物が五里霧中の迷言を吐いてバッシングに晒されている。  北京市人民政府外事弁公室の趙会民主任が8日、記者会見の席上で大気汚染について問われた際、「中国人の伝統的な調理法もPM2.5の濃度上昇に少なからず貢献している」と発言したのだ。  大気汚染に対する政府の無策ぶりに不満の声も高まる中、まるで市民に責任転嫁するような主張に、ネット上では批判が集中。  中国版Twitter「微博」上には、 「よしみんな、これからは環境改善のために外国料理だけを食べよう」 「大気汚染で頭がおかしくなったか? そのうち、『空気が汚れるから息を吐くな』と言い出すに違いない」 「なるほど、日本の空気がきれいなのは、なんでも生で食べるからか……。んなわけない!」 など、発言から24時間で2万件の批判コメントが投稿されている。  事態を受け、北京市環境保護局は翌日、「調理による油煙はPM2.5の主な発生源ではない」と同主任の発言を慌てて否定したが、大気汚染に対する行政の認識の低さが露呈した一件となった。 (文=牧野源)  

便宜供与の見返りに中国高官子息を採用 日系企業でも常習化する、新しい賄賂形態

shanhai30.jpg
上海(Wikipediaより)
 中国での便宜供与の見返りに、中国政府高官の子女を採用した可能性があるとして、米金融大手JPモルガン・チェースが米証券取引委員会の贈収賄対策部門や、米司法省の調査を受けている。  一例を挙げると、2007年、鉄道建設大手「中国中鉄」の株式公開のアドバイザー役指名と引き換えに、鉄道省元幹部の娘を採用していた疑いがもたれている。しかし、外資系企業と中国政府高官とのこうした取引は、珍しい話ではない。  ロイター通信などの報道によると、同様の取引は外資系投資銀行を中心に20年前から行われており、業界関係者もJPモルガンは「運が悪かっただけ」と話しているという。  一方、「日本企業の多くも、高官の子息を採用している」と話すのは、中国在住フリーライターの吉井透氏だ。 「長年、中国で好調をキープしている某日系商社は、上海市党委員会常務委員の息子をはじめ、主要自治体の幹部の子息を社員として抱えている。また、ある大手重工メーカーでは、江沢民の縁戚に当たる人物が社外役員として名を連ねており、現在は東京本社に勤務している。ほかにも某有名広告代理店や、自動車メーカーなど、日本を代表する名だたる企業が、いわゆる“太子党”に属する人物を採用している。有力者の子息の採用は、人脈形成など、結果的に企業に利益をもたらすこともあるが、ほとんど場合は“子息への給与”の名を借りた賄賂といっていい」  9月には、自動車マフラー最大手のフタバ産業が、中国公務員への贈賄容疑で愛知県警に逮捕されたが(記事参照)、中国に進出する日系企業で常習化する形を変えた賄賂に、捜査のメスは入るのか? (文=牧野源)

「郷に従ったら逮捕された……」賄賂摘発で懸念される、日本企業の中国離れ

2859859616_fff13d165c.jpg
イメージ画像 photo by cogdog from flickr. 
 現地法人の便宜供与と引き換えに、中国の地方政府幹部に賄賂を渡したとして、トヨタ系の自動車マフラー大手「フタバ産業」の元専務が、愛知県警に不正競争防止法違反容疑で逮捕された。  元専務は、2007年12月ごろ、広東省東莞市のフタバ産業現地法人の工場が、中国の税関から違法行為を指摘された際、地元政府幹部に日本円で数十万円の現金や女性用バッグなどを渡し、処罰の軽減を依頼していた。元専務の証言によると、このほかにも複数の公務員に賄賂を渡しており、その総額は数千万円にも上るという。  98年に外国公務員への贈賄が禁止されて以降、中国を舞台にしたものとしては初となるこの事件は、中国在住邦人たちに衝撃を与えている。 「数十万円程度で立件されるなら、多くの日系企業は商売上がったりになる」  そう話すのは、中堅商社の上海駐在員だ。 「例えば新規事業の許可を申請するときでも、役所の窓口で“寄付”を要求される。応じれば3日で受理されるところが、断ると書類の不備を重箱の隅をつつくように指摘され、1カ月以上通いつめないといけなくなったりする。こんな社会ですから、金額の大小はあれ、中国に進出している日本企業の半数以上は、なんらかの形で役人に袖の下を渡しているはず」  また、広東省深セン市の自営業の男性によると「私の周りでは、逮捕された元専務に同情的な人がほとんど」だという。  一方、広州市にある日系メーカーの現地採用社員は不安に怯えている。 「そもそも、中国での賄賂行為が日本で罰せられること自体、知りませんでした。うちの会社では毎年、納税の時期になると税務署の職員を食事に招待し、帰りには手土産と足代まで渡している。こうすることで、申告に不備があっても大目に見てもらえる。ここ数年は、僕がこの食事会の幹事を担当しているんですが、バレたら捕まるのでしょうか……」  賄賂はビジネスの潤滑油といわれる中国で、仕方なく「郷に従う」という日本企業も少なくないようだ。そんな中、逮捕にまで至った今回の事件は、日本企業の中国離れを加速させる可能性もありそうだ。 (文=牧野源)

40年間で1万6,000人が死亡!? 原発よりヤバい中国の石炭発電所が日本の空を汚す

a1380_001084_-1.jpg
イメージ画像(「足成」より)
 慢性的な電力不足にあえぐ中国で、目下の課題となっているのが発電所の増設。そんな中、広東省の人口密集地域である珠江デルタでは、22の新規発電所の建設計画が進行中だ。そしてその多くは、中国で大気汚染の原因として問題視されている石炭火力発電所である。  22の新規発電所が完成すれば、その後40年間で1万6,000人を殺すという驚きの試算が、ある大気汚染調査コンサルタントによって発表された。  アメリカのPM2.5研究の専門家でもあるアンドリュー・グレイ博士が発表したレポートによれば、1万6000人の死因のうち、脳卒中と肺がん、心臓病が3分の2を占め、さらに1万5000人の児童のぜんそく、1万9000人の慢性気管支炎の発症が予想されるという。  現在、珠江デルタにはすでに96の石炭火力発電所が存在しており、 発電所周辺住民の間では呼吸器系統の疾患が続出している。2011年だけで3,600人が大気汚染によるとみられる疾患で死亡。4,000人の児童がぜんそくを引き起こしているとされ、 グレイ博士の試算もまったく過大ではないことが分かる。  それぞれの発電所の排煙処理設備が十分でないことも、健康被害の増加に拍車をかけていると指摘されている。  これほどまでに危険な石炭火力発電所だが、建設を続ける中国には、背に腹はかえられない事情がある。広東省ブロック紙社会部記者はこう話す。 「中国当局は原発建設を進めているが、その完成を待てないほど電力供給はひっ迫している。そこで、建設コストが安く、工期も短い石炭火力発電所を並行して新規建設している。石炭埋蔵量は世界3位で採掘量は世界一の中国では、発電コストも安上がり。 ただ、高性能な排煙処理設備はコストや工期の面で不利になってしまうため、おろそかにされている。その代償が人々の健康というわけ」  近年、中国発のPM2.5をはじめとする汚染物質が、日本にまで飛来してきているのは周知の通り。中国の電力供給の代償を日本が払わなければならないとしたら、まったくもって納得がいかない話だ。 (文=牧野源)  

日本領事館も注意喚起! インフレ中国で流行する「タクシー毒ガス強盗」

a1180_000379.jpg
イメージ画像(「足成」より)
 日本で「タクシー強盗」といえば、乗客が運転手を襲うものと相場が決まっているが、所変わればなんとやら。中国では、運転手が客を襲う「逆タクシー強盗」も頻発している。  そんな中、在広州日本国総領事館もホームページに掲載された、在留邦人からのある被害報告が、現地日本人社会を不安に陥れている。 「本年4月頃(夕方)、東莞市内から東莞総駅に向かうタクシーに乗車したところ、車内に煙のようなものが漂っており、異臭を感じた後、意識が朦朧としてきた。降車する際、運転手の言われるままの金額を支払ってしまった。その後、本年7月に中国人の友人が同様の被害に遭った旨を聞いた」  ぼったくり程度ならまだしも、毒ガス攻撃となると穏やかではない。同市に隣接する、広東省深セン市在住の日系企業勤務の男性も、あわや同様の手口による被害者となりかけたという。 「夕方、深セン市の鉄道駅から帰宅するためにタクシーを拾ったんです。乗り込んで行き先を運転手に告げている際に、座席の下から白い煙のようなものが上がっていることに気がついたんです。臭いなどは感じませんでしたが、息を吸い込むと頭がクラクラしました。中国では車の爆発事故も頻発しているので身の危険を感じた私は、『煙が出ているぞ』と運転手に伝え、車を降りました。しかしそのタクシーは、そのまま立ち去った。今思えば、まさに領事館が注意喚起している手口だったんです。白タクに乗って犯罪に巻き込まれる話はよく聞きますが、その時私が乗ったのは正規のタクシーでした」  広東省ブロック紙の社会部記者は、タクシー運転手による犯罪が増加している背景についてこう話す。 「最近中国では、インフレの進行などにより、副業としてモグリでタクシー運転手になる者が激増している。タクシーの車内に掲げられている運転手のIDの写真と、実際の運転手の顔が違うことがよくあるが、これは、正規の運転手が会社から支給された車両をモグリの運転手に又貸ししているから。そんななか、白タクだけでなく、モグリのタクシー運転手による強盗事件も多発しているんです」  中国でタクシーにご乗車の際は、防毒マスクが必須アイテム!? (文=牧野源)

交通事故に、通り魔殺人……中国各地で猛暑パニック発生中!

2489526032_1c972d0802.jpg
イメージ画像 photo by Philip Jägenstedt
 from flickr
 中国各地が、記録的猛暑に見舞われている。東部から内陸部にかけ、日中の気温40度を超える猛暑が続いており、7月26日には上海市で、観測史最高となる40.6度を記録した。あるテレビ局では、上海市の野外にある石畳の上に豚肉の塊を放置したところ、10分間でちょうど食べ頃に加熱されたという。 現地メディアによると、同市ではこれまでに少なくとも10人が熱中症で死亡している。    ところが、外に出ることがためらわれるほどの暑さの中、上海では地下鉄やショッピングモールが大混雑しているという。現地在住の日本人女性が話す。 「みんな、あまりの暑さに涼みに来ているんですよ。家にエアコンがない貧困層や、あっても電気代をケチってつけたくないという連中が、大挙してやってくる。床の上に座り込んで弁当を食べたり、本を読んだりしています。邪魔臭くてしょうがないですよ」    一方、湖北省武漢市では屋外作業に従事する作業員が、炎天下で注意力が散漫になり、指などを切断する事故が相次いでいる。市内のある病院では、1日に10人以上が指の切断事故によって搬送されたという。  北京市在住の日本人男性も、暑さを原因とした事件・事故も増えていると話す。 「今年の夏は、街中でやたらパンクして停車している車をよく目にします。中国では、粗悪品やかなり古いタイヤが使用されていますが、あまりの暑さに熱でバーストしてしまうんです。パンクによる横転死亡事故もニュースになっていました。それと、人ごみや行列ができるようなところでは、頻繁にケンカが起きている。暑さでイライラしているんでしょうが、炎天下での取っ組み合いは、見ているほうまで余計に暑くなるのでやめてほしい」  猛暑が人民を凶悪にさせるのか。北京市では凶悪犯罪も多発している。  22日には、市内のスーパーマーケットで、包丁を持った男が2歳半の男児を含む4人を切りつけ、そのうち1人が死亡する事件が起きている。また、23日には、車の運転中に道を遮られたことに腹を立てた男が、ベビーカーに乗っていた女児を地面に投げつけ、死亡させた。  このほかにも、北京では7月半ば以降、すでに10件以上の凶悪犯罪が発生しており、 記録的猛暑との因果関係も指摘されている。  いずれにせよ、中国に行くなら、今はベストシーズンではなさそうだ……。 (文=牧野源)