最近、昔ネットで見たことがあるイイ話、もしくはその改変された話がFacebookのタイムラインに流れてくるようになった。シェアしている人は実際に感動し、その情報を発信したいという善意に基づいた行動なのだろうが、そのシェアは多くの人に眉唾でスルーされており、情弱判定を喰らっているということは覚えておきたいところだ。 この手の投稿では、飛行機やバスなどの公共交通機関でマイノリティを差別する人が現れたときに、CAや運転手がその人を懲らしめるという勧善懲悪が有名。一旦、マイノリティを落とすようなことを言いつつ、それが実際には差別する側に向けられている言葉としてカタルシスを得るのだ。その他、東日本大震災に関連するものやビジネスの教訓なども見かけるが、このほとんどは創作だ。本当によくできている話が多く、改変に当たり、さらにブラッシュアップされていることもある。 ネタ話として読むならもちろん問題はないが、情弱はリアルに起きていることとして捉えてしまうのだ。シェアの際に「私も見習いたいです」「世の中捨てたもんじゃない」といったコメントが書かれている場合が多いが、実話だと勘違いしているなら痛いだけ。さらに、それを指摘すれば「創作でもいい話なんだからいいんだ」と自己防衛を張る。そのため、ほとんどの人はスルーするだけ。「いいね!」がついていても、それは機械的に片っ端から押す人がいるだけで、共感を得ているわけではない。 大本の投稿者は、「いいね!」やシェア数を集められてホクホクだ。単に自己顕示欲を満たしたいというだけなら被害はないが、投稿者への「いいね!」やフォローへ誘導しているケースも多い。それによって、多人数への影響力を強めようとしているのだ。実際、コピペを疑うことなく、感動して人に押しつける人たちの集合体がフォローしているなら、確かに影響力は大きいといえる。ネットの中での立場を強くするためには効率のいい手法だし、たくましいとも思う。しかし、皆さんには、そんな道具になってほしくない。ネットの情報はきちんと判断し、収集する必要がある。投稿を拡散する際には、その情報が自分を判断する基準とされるということを肝に銘じたいところだ。 (文=柳谷智宣)Facebookより
「013ネット」カテゴリーアーカイブ
「ネット弁慶は東北のボランティアに行け!」NHK公式アカウントはなぜ炎上した?
NHKのTwitterアカウントが大炎上している。このアカウントは業務に関連する情報だけでなく、時々ゆるい投稿をすることで人気があり、フォロワー数は50万人以上。筆者も、成功している公式アカウントとして記事で紹介したことがある。 しかし、想像していなかった事件が起きた。2月18日、突然「(゚ー゚*)。oO(ヘイトスピーチをまき散らすだけで、まるで何か世の中の役に立つことをやっている気になっているようなネット弁慶さんたちには、1度でいいから東北へ行ってボランティアでもしてきなよ、と言いたい。かなり本気で言いたい)(1号)」とツイートしたのだ。 突っ込みどころはいくつもある。まず、このツイートになんの脈絡もないこと。その手の会話やニュースからの流れならまだわかるが、「(>Д< ;)これからまたまた会議だよお… (1号)」というツイートの後というのは唐突すぎる。そしてターゲットとした「ネット弁慶」もいただけない。ヘイトスピーチをまき散らすユーザーが最悪なのは論をまたないが、それをネット弁慶とイコールで結んだのが失敗その1。さらに「東北へ行ってボランティアでも」の「でも」が失敗その2。筆者がライターだからと言うわけではなく、この「でも」に反感を感じた人も多い。東北とボランティアの両方を貶めているように読める。 さらに失敗は続く。当然、Twitterユーザーから反論や批判のコメントが届いたのだが、それに対する返答が「(゚ー゚*)。oO(平たく言えば、少しくらいリアルな場でも誰かの役に立てるといいよね、ってことなんだけどさ) (1号)」と来た。そのほかの返答も上から目線で、極め付きは「東北についてのヘイトスピーチをまき散らしている人たちには、もし出来ることならば、いちど東北へ行って自分の目で見て欲しい、匂いや音を感じて欲しい、そこで暮らす人たちと話して欲しい、と言いたい。(これなら伝わる?)」という弁解。「東北についてヘイトスピーチをしている」という流れはまったくないし、一番やってはいけないのが「(これなら伝わる?)」だ。担当者は絶対に謝りたくないので、イライラして書いた雰囲気がビンビンと伝わってくる。当然、これは火に油を注ぐ結果となった。 その後は、完全スルーモードに移行。変な対応をするくらいなら黙っていたほうが正解だが、炎上のタネはほかのところから追加される。NHK中央番組審議会委員のK氏が、NHKのツイートに賛同を示したのだ。それに反発したコメントには「安定のネトウヨクオリティwww」と反撃。頭に血が上ったネットユーザーは、K氏が代表を務める団体がNHKのテレビ番組に取り上げられたことを突き止め、ネット攻撃を開始した。NHK中央番組審議会委員は、放送番組のクオリティを向上させるためのチェック機関。そこのメンバーが代表になっている組織をテレビに出すのは、癒着と思われても仕方がない。2chでは、現時点で80スレを突破。過去トップ10に入る勢いだ。 なぜ、NHKのような公共放送がこのようなことをしでしたのか? SNSの影響力も考え、投稿を別の人がチェックするフローをかませればいいだけではないか。「東北にヘイトスピーチをする人は、ボランティアに行って実体験すれば考えが変わると思いますよ」とでもしておけば炎上はしなかっただろうし、上から目線の反論も、チェックする人がいれば止められたはず。そして、炎上に気がついたら即謝罪して、ツイートを削除すべきだ。きちんとした謝罪があれば、下火になる可能性は高い。一番ひどいのがツイートを黙って削除すること。次にひどいのが謝罪になっていない言い訳文を公開することだ。 次に大きな炎上が起これば、この話題は終息する。しかし、ネット上には永遠に記録されてしまう。企業公式アカウントの運用は難しいものではあるが、天気の話題だけというのもつまらない。効果的に運用するなら、担当者のバランス感覚に加え、チェック体制の強化が必要になるだろう。 (文=柳谷智宣) ◆「賢いネットの歩き方」過去記事はこちらからNHK広報局Twitter
「1億円あげるのでもらってください」巧妙な誘導で現金を巻き上げる、ネットの罠に注意!
昔から詐欺メールはあるものの、最近のニュースを見ると、なんで引っかかったのか不思議な事件が目に付く。自分だけは詐欺に遭わないと思っている人でも意外と引っかかってしまう、巧妙な手口を紹介しよう。 2010年に「1億円あげます」とYouTubeに動画をアップした人が現れた。余命が短く、身内もいないのでもらってくれという内容だ。連絡を取るべく書き込まれたURLを開くと、有料のSNSに誘導される。1億円の受け渡しなどについてメッセージをやりとりすることで、課金が発生するという仕組みだ。この罠のポイントは、「1億円あげます」と言っている人がお金を要求していないという点。もし、「手付け金をください」とか「抵当を外すので一度入金お願いします」とか言われれば、多くの人が手を引いたはず。しかし、第三者に見えるSNSが仕掛けたためカラクリに気がつかず、課金してしまったのだ。その被害者は、2年間で約2000人。被害総額は1億9000万円で、最大1000万円支払った人もいた。ある程度課金した人が、ココまで来たら1億円をゲットしないと損をしてしまうという状況にハメ込まれたというのも、被害総額が膨らんだ理由だ。ちなみにこのパターン、「遺産をもらってほしい」とか「若い男性に投資したい」など、さまざまなバリエーションが存在する。 「ロト6の攻略法を教えます」という手口も目にすることが増えた。まずは、第1段階で入会金をせしめる。これは1万円前後と小さい金額なので、もしやと思い支払ってしまう人もいる。その後、メールや電話でコンタクトを取り、ロト6の攻略情報を伝えるのだ。そのキモは、ロト6の当せん番号は作為的に選ばれており、確実に当てられる仕組みがあるというもの。その言い分を信じさせるためのテクニックが2つある。1つは、1等は当てられないが、2等は当てられるというもの。あえてできないことを言い、もっともらしく見せている。さらに、当たった金額の半額を戻してもらうように約束させること。すると、当たることは当たるのかな? と思ってしまう人が出てくるのだ。もう1つが、過去の八百長抽選の証拠を見せる手法。もちろん、八百長などは行われていないのだが、ロト6は数百回も行われているので、こじつけられる数字を見つけられることもある。例えば、「第○回の数字を全部2倍してください。それで10回後の第○回の数字を見てください。全部同じですね?」といった具合だ。ロト6の過去の当せん番号を公開しているページを見て、すわ! と思ってしまうのだ。 心理的な誘導方法は日々進化して、多様化している。そもそも、そんなオイシイ話が転がっているわけがない、と自分を強く持っていないと、誰もがネットの罠にはまってしまう可能性がある。自分だけは平気とタカをくくらず、詐欺かも? と疑うようにしたほうが被害に遭う可能性を減らせるので、日頃から注意を怠らないようにしていただきたい。 (文=柳谷智宣)イメージ画像
マイクロソフト製セキュリティソフトに問題あり? 「Microsoft Security Essentials」がウィルステストに不合格

日本マイクロソフト
ドイツのセキュリティ研究所「AV-Test」は毎年、セキュリティソフトのテストを行っている。このテストでマイクロソフトのセキュリティソフト「Security Essentials」が認定を取得できなかったのだ。
「Security Essentials」はWindows XP/Vista/7向けに無料で公開されているセキュリティソフトで、ウィルスやマルウェアを検出・除去するためのツール。Windows 8には標準機能としてWindows Defenderに組み込まれている。それまでは、有料のセキュリティソフトを購入するのが当たり前だったのだが、Windowsを開発しているメーカーが無料で公開したため、人気を集めていた。
「AV-Test」は一般的なマルウェアの検出に加え、ここ2~3カ月で見つかったマルウェアの検出率やゼロデイアタックの防御率などもテストしている。ゼロデイアタックとはOSやアプリケーションの脆弱性を突き、対策がなされる前に攻撃する手法のこと。「Security Essentials」はゼロデイアタックの防御率が64%、最近のマルウェアの検出率は90%にとどまった。ライバルの平均値はそれぞれ89%、97%となっている。
この結果に対し、マイクロソフトマルウェアプロテクションセンターのプログラムマネージャであるジョー・ブラックバードはネットで反論。検出できなかったマルウェアのサンプルのうち、94%は顧客のPCに影響を与えなかったという。マイクロソフトは、それまでのプロダクツを使っていた20万のユーザーのフィードバックを分析し、優先してブロックする機能を与えている。要は、ほとんどの場合、大丈夫ですと言っているのだ。しかし、0.0033%は被害を受けることも明らかにしている。100万人につき33人とはいえ、膨大な人たちが使っているセキュリティソフトなので不安であることは確かだ。マイクロソフトは、反論はしたものの、改良することも明言している。次のテストは「AV-Test」の認定を取得できることだろう。
万全を期すなら、それまでは他のセキュリティソリューションを導入した方が安心できる。シマンテックやトレンドマイクロなどの製品は認定を取得している。どうしても無料で使いたいなら、「Avast: Free AntiVirus 7.0」や「AVG: Anti-Virus Free Edition 2012 & 2013」を利用しよう。
(文=柳谷智宣)
「ネトウヨ」なんて存在しない!? マスコミの“勘違いスパイラル”に惑わされるな!

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「ネトウヨ」という言葉の認知度が上がっている。「ネット右翼」のことで、匿名掲示板の「2ちゃんねる」などで、エセ右翼的な投稿を連発している人たちを指す。有名人やマスコミは、“ネトウヨがネット上で暴れており、手が付けられない”といった論調の発言をすることが多い。
ネトウヨのイメージは、2ちゃんねるが大好きで、オタクで、現実社会とのコミュニケーションが取れない人たち、といったところだろうか。「年収200万円以下の下層」とさえ言う人もいる。実際、これらのイメージは大きく間違っている。ネットの流れは、世間一般の流れと、それほど乖離しているわけではないのだ。
SNSの普及を皮切りに、一般の人がネットに書き込むことは当たり前になっている。ユーザーは、学生から社会人、社長から自営業者まで、まちまちなのだ。悪名高い2ちゃんねるも、盛り上がったスレッドを編集した「まとめサイト」のおかげで広く使われるようになった。Facebookと同レベルのユーザー数がいるというウワサもある上、女性のユーザーも増えている。ごく一部がネトウヨとしてくくっているような勢力は、実は普通の人たちなのだ。
先日の衆議院総選挙の前、ネットで安倍晋三氏を援護する声が高まった。そのため、ネトウヨを味方に付けた自民党は負ける、という意見がマスコミ側から出た。結果はご存じの通り、自民党の圧勝。ネットの流れと同じ結果が出ている。
もちろん、ネトウヨの定義にぴったりの手が付けられない輩もいる。思考停止状態で、聞くに堪えない幼稚な持論を連発。仕事をせずに、掲示板に張り付いている。とはいえ、それはごく一部で、こういう人たちが存在するのは現実社会でも一緒だ。関わりを持たなければいいだけ。掲示板なら、NG設定にして表示しなければいい。
ネットの流れが正解とか、ネットユーザーのほうが賢いというつもりもない。現実社会の世間とまったく同じなのだ。わかりやすいネタがあれば飛びつくし、自分の意見をゴリ押ししようとする人もいる。これは、テレビの内容を鵜呑みにする人やマスメディア側が世論を誘導しようとするのとまったく一緒。ただし、従来はマスメディアで簡単に誘導できた世論が、なかなか思い通りに動かないということはあるだろう。ネットでも眉をひそめるような投稿を見かけるが、そんな意見はスルーされ、消えることが多い。もちろん、ねつ造やデマも多いが、テレビや新聞も同レベルだ。
つまり、ネトウヨは存在するが、それは現実社会でエセ右翼がいるのと同じ。ネットの流れにレッテルを貼っても、それは問題から目を背けていることにしかならない。自分を攻撃する相手を貶めたいというのは理解できるが、意見を提示したいならもっとうまいやり方がいくらでもある。ネトウヨ叩き発言をして反発を呼び、勉強不足と見下してさらに反発を煽るのは賢くない。マスコミの世論誘導技術は芸術の域にあるが、すでに20代ではテレビよりネットを使っている時間のほうが多い。自分の意見を世間に提示したいなら、ネトウヨを民意と読み替えるほうが、失敗する確率を抑えることができるというわけだ。
(文=柳谷智宣)
◆「賢いネットの歩き方」過去記事はこちらから
依存症にご用心! 電話やメールの着信をうっとうしく感じたら“デジタルデトックス”

いまや多くの人がスマホを持ち、電話やメールだけでなく、TwitterやFacebookといったSNSから無料コミュニケーションアプリのLINEなど、さまざまなツールを使いこなしている。ビジネスもプライベートも関係なく、四六時中オンラインになっているのが当たり前の状況だ。地下鉄内で数分圏外になるだけでもイライラし、中には電波の届かない地下のお店などには入らないようにしている人もいるだろう。ここまでは利便性ととらえることもできるが、電話やメールの着信をうっとうしく感じてきたら要注意。完全にデジタル中毒の症状だ。受信するのが気が重く、友人からだとほっとするようだとちょっと危険。心が弱り始めている兆候なので、早めの対処が必要だ。
そこで、お勧めするのが「デジタルデトックス」。これは“デジタル中毒を解毒する”というアメリカから広まり始めたムーブメントで、デジタル機器を家に置いて出かける数泊の旅行プランが人気を集めている。ホテルによっては、チェックインの時にスマホを預けると割引サービスを受けられるところも。デジタル疲れは日本でも同じ、いや、もっとひどいかもしれない。
とはいえ、いきなり旅行というのもハードルが高い。そこで、プチデジタルデトックスから始めてみよう。まずは、休日に電子機器を一切触らないようにする。テレビやビデオもやめて、読書なり散歩なりをしてみよう。食事中に手持ちぶさたになるなら、それは禁断症状。周囲に目を移し、最近見ていないものに注意を向けよう。家族や友人、恋人との会話にも集中できるし、邪魔するものもない。半日だけでも、ずいぶんと心が軽くなるのがわかるはず。できれば、オフの時はずっとデジタルから離れるのも悪くない。
ビジネスに関する緊急の用事が飛び込んでくる可能性があるなら、完全に離れるのは難しいかもしれない。しかし、オフの間は連絡が取りにくくなると事前に連絡しておけば、ほとんど大丈夫。それでも不安なら、上司だけに自宅やホテルの連絡先を教えておけばいい。本当の緊急時にコンタクトが取れるなら問題ないはずだ。チャレンジすればわかるが、ほとんど杞憂。デジタルデトックスから復帰し、メールを見ても特に何も起きていないのが普通だ。
いきなり断ち切るのが難しいなら、デジタルダイエットから始めてもいい。メールはリアルタイムにチェックし、数分おきにTwitterに投稿。移動すれば、foursquareにチェックインする。食事はInstagramで撮影して、複数のSNSに投稿。読書や映画はFacebookに感想を載せるために鑑賞する……というのはやりすぎ。利用するウェブサービスを集約し、不要なサービスは解約してしまおう。今まで複数のアプリを切り替えていたのが、バカらしくなるほど平穏な気持ちになること請け合い。スマホをいじっている時間を減らせるはずだ。
いまやデジタルは意識して利用を制限しないと、体や心を蝕むレベルまで生活に浸透している。デジタルデトックスを活用して、リフレッシュすることをお勧めする。
(文=柳谷智宣)
「直接取引や返品詐欺に注意!」手を変え品を変え進化する、オークション詐欺の手口

Yahoo!オークション
昨今、大人気のネットオークション。「Yahoo!オークション」には現在、2000万件を超える出品があり、多数のユーザーが利用している。一般的な中古ショップやリサイクルショップで買い取ってもらえない商品でも、オークションなら意外な値が付くことがあったり、発売が終わっている商品やそのパーツなどを探すときにも重宝する。しかし、人とカネが集まれば、当然よからぬ輩も集まってくる。
オークション詐欺は黎明期から問題になっていたが、手を変え品を変え、今でも頻繁に起きている。被害に遭わないためにも、オークション詐欺の手口を把握しておくことは大切だ。
一番多いのが、つり上げ詐欺。スタート価格を安く設定し、誰かが入札してきたら、出品者が別のIDで入札して価格をつり上げる方式だ。細かく上乗せして、その人が出せる限界まで価格を上げる。このIDが商品を落札してしまったらキャンセルし、「1番の人がキャンセルしたので、あなたに権利が移りました」と連絡するのだ。喜んで購入してしまう人がいるが、これはれっきとした詐欺行為だ。対策としては、別IDのアカウントをチェックし、落札件数や評価などをチェックすると効果的。とはいえ、今では別IDの履歴まで偽造して良好に見せる輩がいるので、1番がキャンセルしたと連絡が来ても無視するのがベストだ。
商品を誤解させるような詐欺もはやっている。ブランド品の写真を掲載して出品し、落札者にその商品の写真を送るというものだ。よく出品ページを読むと、商品そのものを送るとは書かれておらず、「説明を十分把握した上で入札して下さい」などという注意書きまである。これは、注意深く見れば判別しやすい。また、ブランド品の場合、明らかに相場より安いなら注意が必要。オイシイ話はそう転がっていないものだ。同様に、写真ではなく、偽物を送るケースも多い。この場合は、落札者が偽物だとわかっていて取引していることも多く、評価がよかったりするのも困りものだ。こちらも、相場より大幅に安いために見分けが付く。
商品がなかったり、そもそも発送するつもりがないのに出品し、代金をだまし取るケースもある。多人数からの入金を待つために、可能な限り発送を遅らせようとする。チケット詐欺の場合は、偽造チケットを送付して時間稼ぎをすることもある。最近のオークションサイトは、出品者の身元確認をするサービスが多いので、このような露骨な犯罪は起きにくい。しかし、ソーシャルハッキングで他人のIDを乗っ取り、入金だけは自分の口座に振り込ませるという事例が散見されている。出品者の名前とことなる名義の口座に振り込ませようとしているなら要注意だ。
入札のコメント欄や、落札後のやりとりで、直接取引を持ち掛けることも多い。匿名取引ができるエスクローサービスや代引きサービスなどを使いたくないため、直接振り込ませたいからだ。この時の常套文句は、「すぐに振り込んでくれるなら10%値引きします」というもの。「即発送します」「粗品を付けます」といった手口もある。直接取引は無視する。そもそも、そんな提案が来た時点で、入札からは手を引くべきだろう。また、直接取引を持ち掛ける際、簡単な英語を使うことがある。なぜか、英語だと簡単に引っかかってしまう人がいるが、こちらも同様に無視するといいだろう。
反対に、落札者が出品者を詐欺にかけることもある。商品を先送りしてもらい、代金を振り込まないというものだ。これは、先払いしてもらえばいいだけ。悪質なのは返品詐欺だ。普通に入金して商品を受け取り、その後、破損していたり故障していると難癖を付けて返品する。その際、別の商品を送付するのだ。例えば、自分のスマホを落として壊した場合、同じ製品を落札して、壊れた製品を送り返すのだ。これを防ぐためには、出品物のシリアルナンバーなどをしっかり控えておく必要がある。また、DVDビデオやソフトウェアなどのコンテンツの場合、商品をコピーしてから傷を付けて送り返して返金を要求する手口もある。これも、出品時にきっちり撮影して証拠を残し、トラブルがあったらオークションサイトに連絡するといいだろう。
詐欺に遭うと、いろいろな手続きをしなければならず、とても疲労する。保証サービスがあっても100%返ってくるわけでもないし、時間もかかる。自分の目を鍛え、詐欺に遭わないようにしよう。
(文=柳谷智宣)
炎上注意! SNSやTwitterで個人情報をバラまくべからず

最近、「炎上」が問題になっている。炎上とは、ネット上で特定の発言や状況に話題が集中して拡散することを意味する。刺激的な内容であれば、TwitterやSNS、ブログなどを介して爆発的に広まるのが特徴だ。炎上の引き金になる内容は多岐にわたるが、カンニングや飲酒運転、万引き、いじめなどの行為を自慢するために投稿し、第三者によって広められることが多い。その際、ネットの住民たちによって、個人情報を根こそぎ晒され、実害が出ることもある。
ネット住民による、この個人情報の収集能力は恐ろしく高い。Twitterで失言があった場合、その過去の投稿をすべてチェックし、ユーザー名などのプロフィールも元に個人を特定しようとする。たとえ本名で利用していなくても、特定するための手がかりは無数にある。食事を取ったお店、友人と撮影した写真、投稿に付随する位置情報などなど。同じユーザー名で、mixiやFacebookなどを利用していれば、そちらから詳細な個人情報が漏れることもある。一旦炎上すると、数万人から数十万人が目にするので、通常のネット検索では見つからない情報からも特定されてしまうことがある。
7月にはアメリカのファストフード店で客に出すためのレタスを踏んでいる写真を投稿したユーザーがいたが、大炎上して即身元を特定される事件があった。その後、このユーザーは解雇されている。日本でも多数の事例が発生しており、特定されたユーザーが、退学や解雇に追い込まれることも多い。
明らかな犯罪行為を全世界に公開するのは、炎上して当たり前ともいえる。しかし、本人は炎上するとは思っていない投稿が炎上することも頻繁に見受けられる。例えば、電車で席を譲ってくれない人やいびきをかいて寝ている人を写真付きで晒すケースや、写真がなくても、有名人を目の前で見て誹謗中傷したり、犯罪行為を肯定する投稿も炎上を招く。ここは、常識とかモラルといったバランスの問題になるので線引きは難しいが、下手なことは投稿しないほうがいい。
また、このネットリンチというべき現象は、無視できない弊害も起こしている。問題の原因ではない、別人に被害が及ぶことがあるのだ。炎上したユーザーの投稿をしらみつぶしにチェックした時に、本文や写真に現れる友人や家族関係にも調査の手が伸びる。完全にとばっちりだが、その際に突っ込みどころのある投稿が見つかると、炎上ユーザーの知人はやっぱりそんな人物だった、として拡散してしまうのだ。ネットに流れてしまった情報は削除することができない。将来にわたって、カンタンに検索されてしまう状態になるのだ。人によっては、就職や結婚に支障が出てしまうこともあるだろう。
対策としては、ネットには個人情報をなるべく出さないことが重要だ。モラルに反するような投稿はしない。危険人物とはつながりを切る、といったことも有効。筆者も知人にはそのようにアドバイスするのだが、「それでは天気の話しかできない」と返される。それは確かにその通りなのだが、炎上したり、炎上に巻き込まれた時の被害は計り知れない。プロフィールの内容を特定されないように変更したり、GPS設定を切るなど、最低限の対策はしておきたい。バカな投稿をしたことがあるなら、そのアカウントは削除して、新たにやり直すといったことも検討することをお勧めする。
(文=柳谷智宣)
iPhone 5からGoogleマップがなくなったワケと対処法

iPhone 5でもGoogleマップが活用できる!?
先月発売され、大ヒット中のiPhone 5。搭載されているiOS 6では、マップアプリが変更された。従来はGoogleマップだったのだが、Appleのオリジナルマップになったのだ。iPhone 5やiOS 6はすこぶる評判がいいのだが、マップアプリだけは大不評。地図データはすかすかだし、地名や駅名などが変な名称になっていたりと、Googleマップと比べると精度が大幅に劣っているのだ。日本でiPhoneを発売しているauとソフトバンクには苦情が殺到したようだが、これはApple側の問題だ。
アップルの開発者会議「WWDC 2012」でiPhone 5が発表された時のプレゼンを見ていたのだが、その時はGoogleマップのような画像ではなく、ベクタデータを使った新しいシステムのマップに進化したように聞こえた。3D表示や音声案内が可能なナビ機能など、Googleマップではできない機能を実現したように見えたのだ。

iOS 6のマップアプリ(左)、モバイルGoogleマップ(右)で
JR五反田駅周辺を表示したところ。
だが、現実は違った。あまりに新しいマップへの苦情が多いため、Appleの最高経営責任者(CEO)であるティム・クックは、ホームページ上に謝罪文を公開。しかも、「地図マピオン」や「地図 Yahoo!ロコ」などのアプリをダウンロードしたり、Googleマップのウェブサイトを利用することを推奨している。これは、Appleに限らず異例のことだ。
すると、気になるのはAppleがGoogleマップを外した理由だ。公式には一切発表されていないが、バックグラウンドを探ると状況が見えてくる。Appleの時価総額は6,230億ドル(約49兆5000億円)という莫大なものになった。当然、将来のことも考える。今はiPhoneが大ブレイクしているが、近いうちに飽和して頭打ちになることは間違いない。その時、ソフトやサービスで儲けていかなければならない。アプリや音楽の環境はがっちり固めたが、Googleのサービスを使っている限り、地図や動画(YouTube)からは一切収益が上がらないのが悩みどころ。いつかは自前でサービスを持ち、収益につながるようにする必要がある。そこで、3年ほど前からいくつもの地図関連企業を買収し、準備を進めてきた。
2011年初めに、GoogleはGoogle Maps APIの有料化を発表した。これは、Googleマップのデータを利用するアプリやサービスの提供者に課金するということ。そのため、Foursquareのような有名サービスはGoogleマップを使わなくなった。また、あるニュースサイトでは、AppleがGoogleマップの音声ナビ機能を求めたのに提供してもらえなかったことが原因、という報道もあった。

モバイルGoogleマップのページをホーム画面に追加して、
アプリのように起動できる。
Googleにとっても、iOSから外されるのにはなんの不満もない。iOSの標準機能として提供すると、Googleマップに広告を表示できないためだ。さらに、Googleマップが優れていることがわかれば、Androidスマートフォンへの強力な誘導にもなる。
これら、もろもろが重なって、不十分なマップへの強制移行が起きたと考えられる。とはいえ、ユーザーにとってはそんなことは関係ない。不便なマップを使い続けるわけにはいかない。そこで、iOS端末でGoogleマップを使う方法を紹介しよう。
まずは、モバイルGoogleマップ(http://m.google.co.jp/maps)を表示し、矢印アイコンをタップ。送信先の選択画面が開くので、「ホーム画面に追加」をタップしよう。アプリ名を「GoogleMap」にすれば、ホーム画面にGoogleマップのショートカットが作成される。これで、アプリのようにGoogleマップを利用できる。しかも、GoogleはモバイルGoogleマップでストリートビューを使えるようにすると発表。モバイルGoogleマップなら、PCで作成したマイマップ機能も利用できるというメリットもある。Appleのマップが改善されるか、GoogleマップのネイティブアプリがApp Storeに登場するまでは、この手でしのいでいただきたい。
(文=柳谷智宣)


