打倒“月9”に燃える日テレ火“水10”枠、嵐・大野智『世界一難しい恋』まずまずの好発進!

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日本テレビ系『世界一難しい恋』
 ドラマといえば、昔はフジテレビの「月9」が鉄板でしたが、近年では日本テレビの「水10」がその牙城を崩しています。2000年前半の『ごくせん』に始まり、後半には『ホタルノヒカリ』。そして、2011年には『家政婦のミタ』が最終回で視聴率40%を獲得し、そのブランドを確固たるものにしました。  そんな水10の今作は、『死神くん』(テレビ朝日系)以来、2年ぶりの連ドラ主演となる嵐・大野智主演の『世界一難しい恋』。ヒロインには昨年、NHK連続テレビ小説『あさが来た』のヒロイン役で大ブレークした波瑠、そして小池栄子や北村一輝など実力派が脇を固めます。また、制作側にも大野のヒット作である『怪物くん』を手掛けたオフィスクレッシェンドと、期待が高まる陣容です。  ということで、第1話。鮫島ホテルズの社長・零治(大野)は気難しく、自分の基準に満たない仕事ぶりの従業員をバッサバッサとクビにしていきます。ものすごいスピード感です。その合理的な性格は、恋愛においても変わりません。ライバルであるステイゴールドホテルの社長・和田(北村)に対抗するために、2カ月後のパーティーまでに婚約すると宣言するものの、女心がまったくわかっていません。  お見合いでは、すぐさま相手に「俺の印象はどうだ?」と聞き、「君は写真加工していないようだ」と謎の褒め言葉を言い放ち、「この前の女はひどかったから、割り勘にしてやった」とジョークにならないジョークを飛ばします。それに相手がドン引きしているのが察せないところも、痛すぎます。でも、こういう人、現実世界にも意外といます。特に、お金を持ってる人に多いですね。「わかるわ~」と女性視聴者がうなずいたところで、社長秘書の舞子(小池)が零治をバッサリ切り捨てます。 「恋愛に必要なのは、正直さではありません。心地よさです」 「女性へのウソはやさしさであり、時として愛です。ウソがつけない男は、絶対にモテません」  それでも、恋愛経験値が著しく低い零治には、まったく伝わりません。そんな零治に、舞子は翌日、簡単なテストを出します。 「デートに彼女が遅れて来て、『待った?』と聞かれたらどうしますか?」 「一般的な男性はそこでウソをつくんです。『ううん。いま着たところ』と」  これには零治だけでなく、参考になった男性視聴者も多いのではないでしょうか。そして、舞子は「相手の話を否定せずに聞いてあげることも、立派な優しいウソ」と教えます。ですが、恋愛はそう簡単ではありません。次のお見合いでは、舞子の言葉を気にしすぎて無口になってしまい、結果、失敗。  この零治と舞子のやりとりは、『花より団子』(TBS系)での姉・道明寺椿(松嶋菜々子)による司(松本潤)への恋愛講座や、『ホタルホヒカリ』の高野部長(藤木直人)とホタル(綾瀬はるか)の言い合いを彷彿とさせる、ラブコメの定石ですね。  一方、ヒロイン・美咲(波瑠)は、パリの高級ホテルで働いていた経験を持つ、鮫島ホテルズの中途採用社員。大浴場で零治に「牛乳を置くべき」と進言し、「俺は牛乳が嫌いだ」と却下されて以降、目立った動きがありませんでしたが、なぜかメダカの餌をやりに社長室へ。そこへ帰ってきた零治は、勝手に社長室に入った社員をクビにしようとしますが、美咲と気づき、口ごもります。  なぜ、急に美咲を意識したのでしょう? 零治と美咲は過去に出会っていたという伏線なのでしょうか。謎めいた美咲には、陳腐ではない過去があってほしいですね。  零治は物怖じせずに意見を言う美咲が気になり始め、近づくために早速、新入社員歓迎会に出席しますが、そこで美咲から「箱根ホテルの2人のクビを取り消してほしい」と懇願されます。すると急に非情なホテル経営者の顔を取り戻し、「慣れ合いや義理人情は必要ない」と突き放します。ここまでの展開で忘れていましたが、もともとは合理主義者です。  この返答に対し、美咲は「なら、どうして会に来たんですか? 皆さん社長と飲みたいですか?」と返します。仕事は合理的に進めたいものの、美咲とはひとりの人間としても付き合いたい。ドラマあるあるですね。  ですが、零治はその葛藤以上に、社員たちに嫌われていたことを知り、ショックを受けます。帰宅し、豪華な部屋の小さなソファーで小さくなります。その十分すぎる哀愁感は、嵐のリーダーとしての苦悩が演技に生きたのでしょうか。  事細かに人物像が描かれる零治に対し、謎なのは美咲です。時折届くフランス語のメールに心痛めているようで、ジムで泣きだしてしまいます。それを見かけた零治はなんとかしてあげたい気持ちに駆られ、出した答えは「美咲が大好きな牛乳を、彼女の前でおいしそうに飲むこと」。  そうです。零治が「優しいウソ」を習得した瞬間です。無理しているのがバレバレですが、それでもウソを突き通します。そんな零治の姿に、美咲も笑顔になり、一礼して去っていきます。この美咲の立ち振る舞いに零治は完全に恋に落ちた表情を見せて、第1話は終了となりました。  誠実でウソがつけないがゆえに、相手に敬遠されてしまう男が、人を好きになることで、相手の気持ちを考えた行動を覚えていく。美咲に好かれたいという思いから、零治は人間として成長し、経営者としても立派になっていくのでしょう。ある意味では、『花より団子』の司と同じです。違うのは、司に説教する姉はたまにしか登場しませんでしたが、『世界一難しい恋』では舞子が秘書として常にそばにいます。舞子がいることでコミカルさが増し、テンポも上がります。ただし、ストーリー自体が目新しいものではなかったので、2話目に注目といったところでしょうか。 (文=@FBRJ_JP)

藤原さくらの歌が「別にうまくなかった!」視聴率ワースト2発進のフジ月9『ラヴソング』は……

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フジテレビ系『ラヴソング』番組サイトより
 いよいよ今期もドラマシーズンが始まりました! フジテレビ月9は『ガリレオ』第2シーズン以来、3年ぶりの連ドラ主演となる福山雅治(47)の『ラヴソング』。ヒロインには福山と同じアミューズの新人シンガーソングライター藤原さくら(20)が大抜擢されたというか、ネジ込まれたというか、まあ微妙なキャスティングではありますが、演出も『ガリレオ』と同じ西谷弘とのことなので、期待しましょう。  さっそく、11日放送の第1話。藤原さくら演じる佐野さくらは、子どものころから吃音に悩まされている女のコ。大型自動車販売店で、整備補助として働いています。黒髪美少女がツナギ&ヘルメット姿でラチェットを回す様子はなかなかの萌えポイントですが、会社ではほとんど口をきくことがありません。同僚女性と楽しくランチしているときでも、懐から赤いマルボロを取り出して、ひとり屋上へ。おいしそうに煙をくゆらせます。キャラ的にも、ノド的にも、心配になる場面です。  一方、福山さん演じる神代広平は、白衣姿で登場。さくらが勤める会社にカウンセラーとして派遣されているそうです。絵に描いたような流し目で、さっそく会社のおばちゃんを誘惑したりします。  そんな神代、仕事を終えるとギターケースを抱えてライブハウスへ。馴染みのマスターに古いギターのメンテを頼みつつ「みんな冷たくなっちゃったなぁ、結婚して……」と、「お前が言うな!」の大合唱が聞こえてきそうな愚痴をこぼしたり。元ミュージシャンで、臨床心理士で、ヒモなんだそうです。44歳で、それなりに収入のありそうな仕事もしていて、ヒモ。よくわかりませんが、恋が走り出しそうな気配は今のところ一切ありません。  そのころ、キキー! とバイクのブレーキ音をたててアパートに帰ってきたさくら。前輪ロックで後輪を跳ね上げて停車させるところを見ても(たぶんスタント)、堂々とした喫煙ぶりもそうですが、「ワイルドだろぉ?」とクドいくらいアピールしてきます。吃音者ですが、決して同情を誘うような、か弱いキャラではないようです。ちなみに、Gジャンは着ていません。同居人のド派手なキャバ嬢・中村真美(夏帆)に対しては、ドモリながらですが、よくしゃべります。職場のさくらに比べたら表情も豊かになっていますし、真美にだけは吃音を気にせず話せるのね。  そんなさくらと神代を出会いに導いたのは、“イヤな上司”役を演らせたら右に出る者はいない、当代きっての“イヤな役者”木下ほうか。ちなみにほうか、今クールだけで『ラヴソング』にくわえて『ナイトヒーロー NAOTO』(テレビ東京系)、『ドクターカー』(日本テレビ系)と3本の連ドラに出ています。何人もいるのかな、ほうか。  そんなほうかが、同僚に危険が迫っても声を出せないさくらをカウンセラー神代のもとに連れていき「こいつ、治してくれ」と頼むのです。神代は、例の流し目でさくらを診察室に招き入れます。  決して目を合わせようとしないさくらに「話したくなったら話して」と優しく諭す神代。熱いお茶を飲んで「だっ!」と小さく叫び、心配する神代にようやく「大丈夫です」と言葉を吐きだします。自らの膝を叩きながら、絞り出すように。そして、ポロポロと泣き出してしまうのです。涙を拭った手が油で汚れていたので、頬が黒くなってしまいます。その頬の汚れを優しく拭う神代……。さくらは何も言わず部屋を飛び出すと、ニヤニヤしながら仕事に戻ります。ハイ、実にわかりやすく恋が走り出しました。  そんなある日、さくらと真美、そして天野空一(菅田将暉)の幼なじみ3人組が仲良く部屋で食事の準備などしていると、呼び鈴が。新たな訪問者は、さくらを今の会社に紹介した野村さん(駿河太郎)でした。「野村さん来た! クビかも!」とビビりまくるさくらですが、なんと野村さんは、真美と結婚すると言いだしたのです。しかも、結婚式のスピーチをさくらに頼みたいと。吃音なのに! さくらは案の定、その場から逃げだしてしまいます。  ひとしきり外で缶ビールなどあおったさくらが部屋に戻ると、真美は「スピーチしなくていいからね、無理言ってごめんね」と告げますが、さくらは後日、神代を病院に訪ね、必死の思いで「吃音を治したい」と声を絞り出します。「早く治したい」と。それはもちろん、真美の結婚式でスピーチをするためです。  そんなさくらの気持ちを知らない神代は、「君は、君のままでいいんじゃないですか?」とか、トボけた優しさを披露。さくらは「もういいです」と、やけにスムーズに吐き捨てて病院を後にするのでした。乱暴な言葉だけすんなり出てくるところなど、同じく吃音者を扱った映画『英国王のスピーチ』を思い出します。  その後、自分ひとりで吃音を克服することを決意したさくら。居酒屋を訪れ、見事に「新歓の予約」という難題をクリアして見せます。その居酒屋には偶然、神代の姿も……しかし、さくらが必死の思いで予約した居酒屋は、同僚の気まぐれでキャンセルされてしまいます。  この一件でさくらはすっかりやさぐれてしまい、街で偶然出会った神代に噛みつきます。 「吃音じゃろうがなかろうが、うちの人生は変わりゃせん!」  そして、会社も無断欠勤。ブチ切れた真美と大ゲンカの末、「結婚なんかすんなや!」と言い放ってしまうのでした。  その後さくらは、なんやかんやで神代と過去にミュージシャン仲間だった言語聴覚士・夏希(水野美紀)のもとに連れて行かれます。さくらが会社の屋上で音楽を聞きながら鼻歌を歌っていたことを知っていた神代は、夏希に音楽療法を提案。夏希は、ピアノの音階に乗せて言葉を発するよう促しますが、さくらはなかなか声を出すことができません。  神代と夏希があきらめかけたそのとき……さくらの口から、歌声がこぼれます。それは、さくらが幼いころから口ずさんできた、大好きな曲でした。  おもむろにギターを持ちだし、たどたどしいさくらの歌声に伴奏を合わせていく神代。その曲は神代と夏希にとっても、ミュージシャン時代のかけがえのない一曲なのでした。  と、最後の最後でシンガーの本懐である歌を披露した藤原さくらですが、別にうまくないんですね。ポロポロと涙を流しながら、プロのシンガーがうまくない歌を歌っている。「歌がうまくない」という、まだ才能が開花していないという、そういう芝居をしてるんです。ここで圧巻の歌声を披露してしまえば、作品が終わってしまいます。  思い返せば、演技力が不安視されていた藤原さくらですが、ちゃんと芝居していました。ほの暗い瞳も、なかなか女優然としていて新鮮です。例えていえば『タイヨウのうた』の寡黙なYUIにも、『マエストロ!』の天真爛漫なmiwaにも、ついでにいえば『月とキャベツ』の山崎まさよしにも、存在感としてはひけを取っていなかったと思います。  一方、福山は安定の福山でしたが、さすがに老けた。おばちゃんがポヤヤーンとなったり、さくらの同僚が福山のルックスや雰囲気を絶賛したり、通りすがりのオカマから「あら男前」と声をかけられたりと、「女だったらこの人に憧れちゃって当然です」という演出側のメッセージはしつこいほど織り込まれていますが、いやー、さすがに老けました。アラフィフだもん。普通に考えて、さくらの恋愛対象としてはキツいです。映画『セーラー服と機関銃 -卒業-』で橋本環奈(17)が長谷川博己(39)とキスしてて、よくできた娘っ子の老人介護みたいな雰囲気が漂っていたものですが、それ以上の年の差ですもんね。  かように今後、恋愛パートに入っていくと、福山ファンもそうじゃない人も「こりゃ見てられん」となりそうな気がしないでもないですが、とりあえず藤原さくらがガチで歌うシーンが出てくるまでは注目できると思いますよ。  あと、さくらが吃音なので、彼女の“リアクション待ち”のシーンがたくさんあってドラマのテンポが超悪いので、視聴率はもっと下がると思います! たぶん! (文=どらまっ子AKIちゃん)

福山雅治『ラヴソング』初回10.6%スタート! ワースト2位発進で“フジ月9”通年1ケタの可能性も

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フジテレビ系『ラヴソング』番組サイトより
 福山雅治主演のフジテレビ月9ドラマ『ラヴソング』が11日に初回放送を終え、平均視聴率が10.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だったことがわかった。月9枠の初回視聴率としては、昨年夏クールに福士蒼汰・本田翼出演で放送された『恋仲』の9.8%に次ぐ“ワースト2位”の記録。同枠は昨クールの『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』が全話平均視聴率9.7%と史上最低を記録しており、いよいよ枠そのものの“消滅”が現実味を帯びてきた。 「『いつ恋』の初回は11.6%と、『ラヴソング』より上でした。ということは、『ラヴソング』が史上最低記録を更新する可能性は大いにあるということ。フジとしては、同じ福山主演で全話平均21.9%を記録した『ガリレオ』と同じチームを敷き、満を持しての勝負作。このスタートは想定外だったのでは?」(制作会社関係者)  だが、そんなフジ局内とは対照的に、業界内での『ラヴソング』に対する評価は、放送前から芳しいものではなかった。ヒロインを務める藤原さくらは、福山と同じアミューズに所属するド新人。同作のヒロイン選定にあたっては、形式的にオーディションが開催されたものの、事実上のバーターであることは明らか。 「逆にいえば、フジとしてはアミューズにそこまで譲ってでも福山をツモりたかった(起用したかった)ということ。いわば、シリーズを通して好評だった『ガリレオ』の幻影を追ったわけです。しかし、言うまでもないことですが、『ガリレオ』の高評価はミステリーとしての本筋の魅力があったからこそ。『ガリレオ』チームで福山なら、というフジならではの企画の安直さが裏目に出ましたね。しかも福山は吹石一恵との結婚で、ファン層もボヤけてしまいましたし……」(同)  なお、『ラヴソング』の次の7月期の同枠は「桐谷美玲主演のオリジナルドラマで調整が進んでいる」(同)という。どうやら、月9枠の視聴率“通年1ケタ”の可能性もありそうだ。

剛力彩芽の“低視聴率女優”ぶりが大爆発! 1年ぶりの連ドラ主演も「爆死」スタート

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日本テレビ系『ドクターカー ~絶体絶命を救え~』番組サイトより
 剛力彩芽が1年ぶりに連続ドラマで主演する『ドクターカー』(日本テレビ系/木曜午後11時59分~)の初回が4月7日に放送され、視聴率は4.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と悲惨なスタートを切った。  同日、剛力は『ZIP!』『スッキリ!!』『PON!』『ヒルナンデス!』『情報ライブ ミヤネ屋』など、同局系の情報番組に出まくって必死の番宣に努めたが、それもまったく実らなかった。  前クールの同枠ドラマは、芸人・小籔千豊が初めて連ドラ主演を務めた『マネーの天使~あなたのお金、取り戻します!~』で、初回は3.8%。ほとんど話題にならなかった同ドラマよりは上回ったものの、昨年10月期の玉森裕太(Kis-My-Ft2)主演『青春探偵ハルヤ~大人の悪を許さない!~』初回の5.1%を下回った。剛力自身が主演した昨年4月期の『天使と悪魔 未解決事件匿名交渉課』(テレビ朝日系)の初回6.4%と比べると、かなり下だった。  剛力は『天使と悪魔』に出演後、歌手専念を宣言。ところが、昨年9月にリリースした4枚目のシングルCD「相合傘」(SMR)のセールスがパッとしなかったため、あっさり前言撤回。昨年12月22日にオンエアされたスペシャルドラマ『黒蜥蜴』(フジテレビ系)で女優復帰。1月11日に放送された特集ドラマ『ジャングル・フィーバー』(NHK BSプレミアム)、2月にWEB限定で配信された『地方発「小さな世界企業」福井・長野ドラマ』の『夢叶う、福井県』『あの頃のわたしへ』で主演。松本清張特別企画『喪失の儀礼』(テレビ東京系/3月30日放送)にも出演したが、『ドクターカー』は1年ぶりの地上波連ドラの主演となっていた。 『ドクターカー』での剛力の役どころは、5歳の息子がいるシングルマザーで、新人医師役。ドラマの設定上の年齢は明らかになっていないが、剛力の実年齢は23歳。妊娠・出産を経て、医大に通いながら、医師免許を取得したという、かなり無理な設定だ。  これまで剛力は、主演ドラマ、ヒロインを務めたドラマがことごとく不振続き。13年1月期に主演した『ビブリア古書堂の事件手帖』(フジテレビ系)では、フジ月9ドラマ史上、最終回のワースト視聴率(8.1%)を記録するなど、“低視聴率女優”と称されるようになった。今回、1年ぶりの地上波連ドラの主演を務めることになったが、“一時休業効果”もなく、“低視聴率女優”ぶりをいかんなく発揮する結果となった。  ネット上での視聴者の反応は、「黙ってても主役が舞い込んでくる、恵まれた人は最近見たことがない。視聴率3冠の日テレにねじ込む事務所も、あきらめないですね。月9の主役張ったこともあったけど、今はこの時間帯が精いっぱい」「年齢にあった女優にしてほしい。無茶な年齢設定のゴリ押し配役。武井咲の(『フラジャイル』での)医師役に続いて、ゴリ押しがひどい」「タイトルと視点はよかったのに、脚本、演出、演技などひどい。剛力は2番手、3番手のほうがいい演技してる。主役はベテランの女医がよかった」といった調子で酷評の嵐。 「『ドクターカー』は剛力の所属事務所であるオスカー・プロモーションが制作協力しており、剛力のほかにも、笛木優子、内藤理沙、伊東孝明と3人が送り込まれています。視聴者に向けたドラマというより、オスカーのためのドラマとの印象が拭えません。深夜帯とはいえ、初回で5%も取れないのですから、先行きは不安。プライム帯ではないので、そんなに視聴率のことはとやかく言われないでしょうが、さすがにもう、剛力で主演ドラマを作るのは厳しいのでは?」(テレビ制作関係者)  剛力やオスカーとしては、なんとか今後巻き返しを図りたいところだろう。だが、この先も低視聴率が続くようなら、“主役ゴリ押し”から、そろそろ脇役に転じる時期なのでは? (文=森田英雄)

ブチ切れる萩原健一、怒鳴りつける岩下志麻……NHK BS『鴨川食堂』現場の地獄絵図

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NHK BS『鴨川食堂』
「放送が終わって1カ月が経ちますが、プロデューサーはまだ胃が痛いそうですよ(苦笑)。それだけ現場は“地獄”だったんでしょうね」(NHK関係者)  1月から2月末まで放送されていたNHK BSプレミアムのドラマ『鴨川食堂』。主人公を演じる忽那汐里の父親役としてキャスティングされたのが、12年ぶりのドラマ出演となる萩原健一ことショーケンだった。 「撮影中からブチ切れて監督や演出と衝突することは一度や二度ではなく、実際に撮影が中断したこともあったそうです。起用する前はプロデューサーも『もう丸くなってるだろう』と高をくくっていたそうですが、考えが甘かったですね」(テレビ局関係者)  さらに、問題はショーケンひとりだけではなかった。 「実は、岩下志麻さんも、連続ドラマの出演は2006年に放送された『花嫁は厄年ッ!』(TBS系)以来、10年ぶりだったんです。岩下さんは75歳とあって、やたらと照明の当たり具合を気にされていました。若手の照明さんに『今、どこに当ててるのよ!』と怒鳴ることもしょっちゅうでしたね。現場は、ショーケンさんと岩下さんのベテランに終始気を使っていました。主役の忽那さんの存在感は、ほとんどなかったですよ」(ドラマスタッフ)  この話は業界中に知れ渡ることとなり、今後、2人をキャスティングするプロデューサーはいないだろうとまでいわれている。 「このご時世、ギャンブルに出るプロデューサーはいないですからね。ドラマの企画も通りにくい中でキャスティングで揉めたくないんです。この2人に関しては、もう連続ドラマで見ることはないんじゃないですかね」(芸能事務所関係者)  一時代を築いた2人も、寄る年波には勝てなかったということか――。

ボロボロだった1月期の連ドラ総まとめ! 平均視聴率2ケタ台は『スペシャリスト』と『怪盗山猫』のみの惨状

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日本テレビ系『怪盗 山猫』
 1月期の民放連続ドラマがすべて終了したが、全話平均視聴率が2ケタに乗ったのは、草なぎ剛主演『スペシャリスト』(テレビ朝日系)と亀梨和也主演『怪盗 山猫』(日本テレビ系)のみという惨状だった。昨年10月期は5作が2ケタ台、“夏枯れ”状態の同7月期でさえ、3作が2ケタ台に乗っていただけに、1月期の連ドラの低迷ぶりは目に余るものがある。  “独走”と表現するのも微妙だが、平均12.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)をマークした『スペシャリスト』がトップ。といっても、12%台で1位ではレベルが低すぎ。同ドラマはこれまで4回、『土曜ワイド劇場』枠で放送され、好視聴率を取っていただけに、さすがに安定した視聴率を記録。初回はSMAP解散騒動が起きた直後とあって、17.1%まで跳ね上がったが、15%超えはその1回だけ。第2話以降は10~14%で推移し、大崩れはせず。今期の全ドラマの中で唯一、全話で2ケタ台に乗せた。草なぎは、前回主演した連ドラ『銭の戦争』(2015年1月期/フジテレビ系)でも平均13.4%の好視聴率をマーク。作品に恵まれたこともあるが、潜在視聴率が高いと見ていいだろう。 『怪盗 山猫』は初回14.3%と好発進し、第4話まで2ケタ台をキープ。第5話では7.9%まで落ち込んだが、第6話、第7話は再び2ケタ台。終盤の3回は1ケタ台が続く右肩下がりとなったが、前半での貯金が功を奏して、平均10.9%と2ケタ台を死守。亀梨は13年10月期に同枠で主演した『東京バンドワゴン~下町大家族物語』が平均7.1%と爆死していたが、今回同じ枠でのリベンジに成功した。  長瀬智也主演『フラジャイル』(フジテレビ系)は9~10%台で推移。第8話では自己最低の8.8%まで落ちたが、最後の2回で2ケタ台に乗せ、最終的に平均9.8%で終えた。  その裏の堀北真希主演『ヒガンバナ~警視庁捜査七課~』(日本テレビ系)は前半の第5話まで2ケタ台をキープしたが、第6話以降は5週連続で1ケタ台。最終回は自己最低の7.9%まで下げて、平均は9.6%となってしまった。「水10」対決は、最終回(共に第10話)で僅差ながら『フラジャイル』が逆転勝利。フジはこの枠で日テレに8連敗を喫していたが、9期ぶりに勝った。フジの水10ドラマは今期をもって廃止となるため、有終の美を飾った格好。堀北には、またぞろ引退説が浮上したが、『ヒガンバナ』が引退作になってしまうのか?  まさかのワースト記録を更新してしまったのが、『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジテレビ系)。同ドラマは、共に地上波プライム帯の連ドラ初主演となった有村架純と高良健吾のW主演で注目を集めた。脚本は『東京ラブストーリー』(1991年/同)の坂元裕二氏とあって、単なるラブストーリーではなく、骨太のつくりとなっていたが、これが現代の若年層には受け入れがたかった模様。作品自体の評価は高く、初回は11.6%をマークしたが、第2話で早くも1ケタ台に転落。以後、2ケタに乗ったのは、第3話、第6話、第10話(最終回)だけで、全話平均は9.7%にとどまった。  これで、尾野真千子主演『極悪がんぼ』(14年4月期)の9.95%を下回り、フジ月9史上、ワースト視聴率(平均)を更新してしまった。有村、高良にとっては屈辱となったが、このドラマを糧に、今後さらなる飛躍をしてほしいものだ。  2ケタには乗らなかったが、健闘ぶりが目立ったのが、深田恭子主演『ダメな私に恋してください』(TBS系)。初回から第5話まで1ケタ台が続いたが、その後、巻き返して3回の2ケタを記録し、全話平均は9.5%となった。NHK朝ドラ『あさが来た』でブレークしたディーン・フジオカが準主役を務めたが、同局の情報、バラエティ番組で番宣しまくったことも、後半の挽回につながったようだ。14年4月期にスタートした同枠ドラマは、不振続き。『ダメ恋』は1ケタ台ながら、これまでの最高視聴率(平均)をマークした。深田は同枠の14年10月期『女はそれを許さない』で主演したが、平均6.1%と爆死していただけに、少しだけリベンジできたといっていいだろう。  SMAP解散騒動の渦中で、香取慎吾が主演した『家族ノカタチ』(TBS系)は初回から9.3%と、いきなりの1ケタスタート。結局、2ケタ台を記録したのは、第3話(10.3%)のみで、盛り上がりを見せることなく幕を下ろした。平均は9.0%で、草なぎと明暗を分けた。  「旬を過ぎた」ともいわれる斎藤工が主演を務めた『臨床犯罪学者 火村英生の推理』(日本テレビ系)は、初回こそ11.1%と2ケタ台だったが、以後はオール1ケタ。第9話、第10話(最終回)は6.9%まで落ち込んだ。平均は8.8%だったが、窪田正孝のアシストがなかったら、もっと低い視聴率に終わっていた可能性も高い。  広末涼子と内田有紀のW主演となった『ナオミとカナコ』(フジテレビ系)は、テーマがDVとあって、ドン引きした視聴者も多かったようだ。視聴率は見事なほど全話1ケタで、最終回(第10話)は自己最低の6.8%。平均は7.5%で、厳しい数字で終えた。  放送前から苦戦が予想されていた『お義父さんと呼ばせて』(遠藤憲一&渡部篤郎主演/同)。名脇役の2人の主演でどこまで数字が取れるか注目されたが、現実は甘くはなかった。2人の好演でドラマ自体の評価は悪くはなかったものの、視聴率は全話1ケタで平均6.9%だった。  まさかのビリとなったのが、“視聴率が取れる女優”だったはずの綾瀬はるかが主演した『わたしを離さないで』(TBS系)。初回からいきなり6.2%とズッコケて、6~7%台をウロウロするばかり。最高は第3話、第5話の7.7%では話にならない。テーマは「臓器移植」という重いもので、ひどく暗いドラマになってしまい、綾瀬を生かすことができなかった。これはもう、綾瀬の責任というより、原作の問題といってよかろう。同作は英国ではベストセラー小説で映画化もされたが、日本の民放プライム帯の連ドラとして作品化するのは無理があったようだ。いずれにせよ、綾瀬にとっては“黒歴史”となってしまった。現在放送中の大河ファンタジー『精霊の守り人』(NHK総合)で、汚名返上を図ってほしいものだ。  深夜帯では、桐谷美玲が主演を務めた金曜ナイトドラマ『スミカスミレ』(テレビ朝日系)は平均6.5%。同枠ドラマではよくはないが、それほど悪いわけでもなく、剛力彩芽主演『天使と悪魔 未解決事件匿名交渉課』(15年4月期)の平均6.1%は上回った。桐谷は、昨年11~12月にゴールデン帯で放送された主演ドラマ『アンダーウェア』(フジテレビ系)で3~4%台を出す惨事となっていただけに、爆死とならず、やれやれといったところだろう。  芸人・小籔千豊の連ドラ初主演作となった『マネーの天使 ~あなたのお金、取り戻します!~』(日本テレビ系)は平均3.7%と惨敗した。  4月期は、大野智&波瑠コンビの『世界一難しい恋』(日本テレビ系)、福山雅治主演『ラヴソング』(フジテレビ系)、松本潤主演『99.9-刑事専門弁護士-』(TBS系)、宮藤官九郎脚本の岡田将生主演『ゆとりですがなにか』(日本テレビ系)、福士蒼汰と土屋太鳳がタッグを組む『お迎えデス。』(同)など話題作がズラリそろっている。来期こそ、好視聴率連発で、視聴者を楽しませてほしいものだ。 <2016年1月期 民放プライム帯連続ドラマ 平均視聴率ランキング> ※2クールまたぐ『相棒season14』『科捜研の女15』(共にテレビ朝日)及び、テレビ東京系は対象外 1位 『スペシャリスト』(テレビ朝日系/木曜午後9時)12.7%  2位 『怪盗 山猫』(日本テレビ系/土曜午後9時~)10.9%  3位 『フラジャイル』(フジテレビ系/水曜午後10時~)9.8%  4位 『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジテレビ系/月曜午後9時~)9.7%  5位 『ヒガンバナ~警視庁捜査七課~』(日本テレビ系/水曜午後10時~)9.6%  6位 『ダメな私に恋してください』(TBS系/火曜午後10時~)9.5%  7位 『家族ノカタチ』(TBS系/日曜午後9時~)9.0%  8位 『臨床犯罪学者 火村英生の推理』(日本テレビ系/日曜午後10時30分~)8.8%  9位 『ナオミとカナコ』(フジテレビ系/木曜午後10時~)7.5%  10位 『お義父さんと呼ばせて』(フジテレビ系/火曜午後10時~)6.9%  11位 『わたしを離さないで』(TBS系/金曜午後10時~)6.8%  ※参考 主な深夜ドラマ ☆『スミカスミレ』(テレビ朝日系/金曜午後11時15分~)6.5%  ☆『マネーの天使 ~あなたのお金、取り戻します!~』(日本テレビ系/木曜午後11時59分~)3.7%  (文=森田英雄)

きれいなものは探さないと見つからない――いまテレビドラマは何を描くのか?『いつ恋』最終話

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フジテレビ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』
   ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』の最終話となる第10話が放送された。全10話を通して、テレビドラマというジャンルと正しく向き合い、美しい物語を、ただただ誠実に描いたこの作品は、いまこの時代にテレビドラマは何を描くかという問いにも真っすぐに向き合っていた。それはつまり、生きている人を描くということだ。  すでにテレビは、誰もが見るものではない。放送時間になったらテレビの前に座って、CMも飛ばさずに1時間近く体を拘束されるという視聴形態は、いかにも古い。テレビを見ている人は、もはや多数派ではなく少数派だ。毎週毎週、リアルタイムでテレビドラマを見るという層はいまこの時代にはマイノリティであり、新しい娯楽メディアに乗ることのできない寂しい人だ。だからこの作品は、生きている人を描く。視聴者の寂しさをまぶしい時間で紛らわせるのではなく、生きている人を描くことによって、視聴者の胸に花の種を植える。その花は、いま咲き誇って寂しさを忘れさせることはできないが、いつか咲くものとして私たちに与えられる。  前回、引ったくりに遭った少女(芳根京子)と出会った音(有村架純)は、何も知らずに勝手な善意を振りかざす人々と引ったくり犯のもみ合いに巻き込まれ、転倒して意識を失う。病院にやって来た少女は、引ったくり犯は悪くないと説明しようとするが、朝陽(西島隆弘)は「人をケガさせて悪くないわけないよね」「引ったくりは引ったくりだろ」と、耳を貸さない。少女は音の身を思い、「ほっといてくれたらよかったのに」とつぶやくが、それを聞いた練(高良健吾)は彼女に告げる。 「杉原さん(=音)は、放っておいたりしない。通り過ぎたりしない」  それは杉原音という人間のパーソナリティを的確に表現しているが、同時にこの作品の本質でもある。誰のことも放っておいたりせず、通り過ぎることはなく、すべての登場人物が生きる姿を描く。物語を進めるためだけに配置されたキャラクターは、少なくとも主要な登場人物の中にはひとりもいない。  たとえば最終話、朝陽と音との別れの場面もそうだ。朝陽は、音の亡き母親が音に宛てた手紙を読み、自ら別れを切り出す。「お見合いしろって言われてるんだよね」と、見え透いたウソまでついて。「僕はもう、君のこと好きじゃない」と繰り返す朝陽の姿は、その言葉がウソであることが分かるからこそ愛おしく切ない。だが音のアパートを出た朝陽がすがすがしい顔で空を見上げる様子は、彼の人生が今また始まったことを私たちに告げている。朝陽は音という大切な人と別れることにはなったが、彼女との出会いは種として彼の胸に植えられたのだし、これからの生き方の指針になり続けるだろう。音との思い出は、朝陽にとってもまた「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」ものだ。  晴太(坂口健太郎)は小夏(森川葵)から「私にはウソつかなくていいよ。っていうか、私は晴太のウソも本当も全部まとめて信じてあげる」とその人生をまるごと認められ、泣いている顔を着ぐるみで隠しながらも「初めて会ったときから大好きです」と、本当の気持ちを飾り気のない言葉で告白する。木穂子(高畑充希)は自分の仕事と正しく向き合い、一歩先へ進もうとしている。朝陽の兄は、妻の実家の旅館で働くことにしたと前向きな表情を浮かべて語り、かつて妻子から愛想を付かされた佐引という練の職場の先輩は、ハートマークの手作り弁当を同僚から冷やかされている。これらすべては、わかりやすくドラマチックなものではない。奇跡という言葉で語られるようなものではなく、少し探せばどこにでも誰にでもあるような話だ。だが音は、亡き母へ宛てた手紙で言う。 「この町にはたくさんの人が住んでるよ。 ……ときどき思うの。世の中ってきれいなものなのかな。怖いものなのかな。 混ざってるのかな、って思った。 だから、きれいなものは探さないと見つからない」  きれいなものは、探さないと見つからない。だが少し探せば、この世界はきれいなものであふれている。悪意やあきらめで覆われたそのきれいなものを、手間をかけて探すということが、生きるということだ。時間はかかる。わかりやすくはない。だがそうする価値が、この世界にはあるのだ。  すべての人が生きている。そんな当たり前のことを、この作品は私たちに伝える。それは花の種のように、小さな希望として私たちの道を指し示す。この作品で描かれていない人たちは、誰もが生きていた。だから、描かれていない人たちもきっとそうなのだろう。引ったくりをつかまえようとした人々も、赤ちゃんの泣き声にイライラしていたバスの乗客も、電車が人身事故で遅れて舌打ちをしていた人も、きっとそれぞれに事情があり、それぞれに生きている。私たちが皆そうであるように。  ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』は最終回を迎えた。それでも、練と音が生きているということには変わりない。ファミレスでハンバーグを食べ、サスケの写真を見て笑い、手をつなぎ、たまにキスでもするだろう。胸の中に植えられた花は、いつまでも散ることがない。だから、またいつでも会いに行ける。私たちにとってそれは、新しい、帰る場所である。 (文=相沢直) ●あいざわ・すなお 1980年生まれ。構成作家、ライター。活動歴は構成作家として『テレバイダー』(TOKYO MX)、『モンキーパーマ』(tvkほか)、「水道橋博士のメルマ旬報『みっつ数えろ』連載」など。プロデューサーとして『ホワイトボードTV』『バカリズム THE MOVIE』(TOKYO MX)など。 Twitterアカウントは@aizawaaa

きれいなものは探さないと見つからない――いまテレビドラマは何を描くのか?『いつ恋』最終話

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フジテレビ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』
   ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』の最終話となる第10話が放送された。全10話を通して、テレビドラマというジャンルと正しく向き合い、美しい物語を、ただただ誠実に描いたこの作品は、いまこの時代にテレビドラマは何を描くかという問いにも真っすぐに向き合っていた。それはつまり、生きている人を描くということだ。  すでにテレビは、誰もが見るものではない。放送時間になったらテレビの前に座って、CMも飛ばさずに1時間近く体を拘束されるという視聴形態は、いかにも古い。テレビを見ている人は、もはや多数派ではなく少数派だ。毎週毎週、リアルタイムでテレビドラマを見るという層はいまこの時代にはマイノリティであり、新しい娯楽メディアに乗ることのできない寂しい人だ。だからこの作品は、生きている人を描く。視聴者の寂しさをまぶしい時間で紛らわせるのではなく、生きている人を描くことによって、視聴者の胸に花の種を植える。その花は、いま咲き誇って寂しさを忘れさせることはできないが、いつか咲くものとして私たちに与えられる。  前回、引ったくりに遭った少女(芳根京子)と出会った音(有村架純)は、何も知らずに勝手な善意を振りかざす人々と引ったくり犯のもみ合いに巻き込まれ、転倒して意識を失う。病院にやって来た少女は、引ったくり犯は悪くないと説明しようとするが、朝陽(西島隆弘)は「人をケガさせて悪くないわけないよね」「引ったくりは引ったくりだろ」と、耳を貸さない。少女は音の身を思い、「ほっといてくれたらよかったのに」とつぶやくが、それを聞いた練(高良健吾)は彼女に告げる。 「杉原さん(=音)は、放っておいたりしない。通り過ぎたりしない」  それは杉原音という人間のパーソナリティを的確に表現しているが、同時にこの作品の本質でもある。誰のことも放っておいたりせず、通り過ぎることはなく、すべての登場人物が生きる姿を描く。物語を進めるためだけに配置されたキャラクターは、少なくとも主要な登場人物の中にはひとりもいない。  たとえば最終話、朝陽と音との別れの場面もそうだ。朝陽は、音の亡き母親が音に宛てた手紙を読み、自ら別れを切り出す。「お見合いしろって言われてるんだよね」と、見え透いたウソまでついて。「僕はもう、君のこと好きじゃない」と繰り返す朝陽の姿は、その言葉がウソであることが分かるからこそ愛おしく切ない。だが音のアパートを出た朝陽がすがすがしい顔で空を見上げる様子は、彼の人生が今また始まったことを私たちに告げている。朝陽は音という大切な人と別れることにはなったが、彼女との出会いは種として彼の胸に植えられたのだし、これからの生き方の指針になり続けるだろう。音との思い出は、朝陽にとってもまた「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」ものだ。  晴太(坂口健太郎)は小夏(森川葵)から「私にはウソつかなくていいよ。っていうか、私は晴太のウソも本当も全部まとめて信じてあげる」とその人生をまるごと認められ、泣いている顔を着ぐるみで隠しながらも「初めて会ったときから大好きです」と、本当の気持ちを飾り気のない言葉で告白する。木穂子(高畑充希)は自分の仕事と正しく向き合い、一歩先へ進もうとしている。朝陽の兄は、妻の実家の旅館で働くことにしたと前向きな表情を浮かべて語り、かつて妻子から愛想を付かされた佐引という練の職場の先輩は、ハートマークの手作り弁当を同僚から冷やかされている。これらすべては、わかりやすくドラマチックなものではない。奇跡という言葉で語られるようなものではなく、少し探せばどこにでも誰にでもあるような話だ。だが音は、亡き母へ宛てた手紙で言う。 「この町にはたくさんの人が住んでるよ。 ……ときどき思うの。世の中ってきれいなものなのかな。怖いものなのかな。 混ざってるのかな、って思った。 だから、きれいなものは探さないと見つからない」  きれいなものは、探さないと見つからない。だが少し探せば、この世界はきれいなものであふれている。悪意やあきらめで覆われたそのきれいなものを、手間をかけて探すということが、生きるということだ。時間はかかる。わかりやすくはない。だがそうする価値が、この世界にはあるのだ。  すべての人が生きている。そんな当たり前のことを、この作品は私たちに伝える。それは花の種のように、小さな希望として私たちの道を指し示す。この作品で描かれていない人たちは、誰もが生きていた。だから、描かれていない人たちもきっとそうなのだろう。引ったくりをつかまえようとした人々も、赤ちゃんの泣き声にイライラしていたバスの乗客も、電車が人身事故で遅れて舌打ちをしていた人も、きっとそれぞれに事情があり、それぞれに生きている。私たちが皆そうであるように。  ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』は最終回を迎えた。それでも、練と音が生きているということには変わりない。ファミレスでハンバーグを食べ、サスケの写真を見て笑い、手をつなぎ、たまにキスでもするだろう。胸の中に植えられた花は、いつまでも散ることがない。だから、またいつでも会いに行ける。私たちにとってそれは、新しい、帰る場所である。 (文=相沢直) ●あいざわ・すなお 1980年生まれ。構成作家、ライター。活動歴は構成作家として『テレバイダー』(TOKYO MX)、『モンキーパーマ』(tvkほか)、「水道橋博士のメルマ旬報『みっつ数えろ』連載」など。プロデューサーとして『ホワイトボードTV』『バカリズム THE MOVIE』(TOKYO MX)など。 Twitterアカウントは@aizawaaa

ついに黒幕発覚! 成宮寛貴も佐々木蔵之介も意味深すぎる『怪盗 山猫』の全貌

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日本テレビ系『怪盗 山猫』
 亀梨和也さん主演『怪盗 山猫』(日本テレビ系)は最終話。最大の敵「ユウキテンメイ」とその配下の殺し屋である勝村(成宮寛貴)と、山猫(亀梨)との最後の対決となります。  そのはずなんですが、スタートが山猫と関本(佐々木蔵之介)の「ラジオ中継」からスタート。視聴者の質問に答えるという劇中劇が展開されます(ユルーい)。特に意味のないやり取りが終わり、2人は再びユウキの屋敷へ……。  屋敷に忍び込み、二手に分かれた2人。山猫は再度隠し財産のある地下へ。関本はユウキの息の根を止めに……。  財産のある地下には、やはりというか勝村の姿が。勝村はここで、山猫と決着をつけるつもりのようです。バトルの前に、とりあえずタバコで小休憩。  山猫はやはり、最初から勝村が殺し屋「カメレオン」であることを知っていたようです。それでも手を出さなかったのは「改心させようとしたのか」と勝村は聞きますが、山猫は「ただの暇つぶし」と語ります。そして「山猫」と「飼い猫」のバトルがスタート!  殴る蹴るのアクションが展開されますが、格闘では勝村に分が。倒され、銃を突きつけられる山猫。勝利を確信し薄ら笑いの勝村。しかし「山猫様は負ける戦はしない」そうで……。  突然耳栓をする山猫。突如地下室全体に不快な金属音が! 耳をふさぐ勝村! 山猫はそのスキをついて勝村をボコボコにし、最後には、前回勝村に撃たれた脇腹に発砲! 勝村は動くことができなくなりました。  この金属音は、前回勝村に殺されたと思われていた真央(広瀬すず)のハッキングによるもの。真央も里佳子(大塚寧々)も寸前のところで命からがら逃げることに成功しており、勝村がホテルで見ていた2人の死亡ニュースは、真央のハッキングによる“ウソ”でした。やっぱりね。勝村は銃声を聞きつけたさくら(菜々緒)ら警察によって救急車で運ばれます。  亀梨は二手に分かれた関本を追い、ユウキの部屋へ。しかし、セキュリティを突破して入った隠し財産の在り処に関本の姿はなく、怪しげな(安っぽい)マスクをかぶったユウキの姿が……。ついにラスボス登場か。  ユウキは山猫に日本刀を渡し、勝負を挑みます。最初の斬り合い、山猫が切り裂いたのはユウキのマスクでした。マスクから露になった顔、それは関本だったのです。  え、関本がユウキ!? と思ってしまいましたが、どうやらそうではない模様。ユウキテンメイはすでに死んでおり、今は「人口知能」へと姿を変えていたようです。そして、その片腕が関本だったということ……。山猫だけでなく、視聴者も驚愕でございます。  関本は、これまでの山猫の泥棒や悪事を暴こうとする行動もすべてはユウキテンメイの思惑の中だったと語り、山猫を絶望させます。「すべては無駄だった」という現実を関本は突きつけ、山猫は絶望の極致……アクションにもキレがなくなり、関本にボコボコにやられてしまいます。 「盗んでも奪わない」という山猫のモットーを関本は完全否定。崩れ落ちる山猫に「奪う強さを見せてみろ!」と怒鳴りつけます。  錯乱状態となった山猫は、関本に向かって刀を突くのです。その刀を関本ははらうこともよけることもせず、自らの腹で受け止め、死を迎えたのでした……。  この後「すべては無駄だった」と悟った山猫は、自らの首に刀をかざします。そして、自身の首を掻っ切ろうと刀を振り上げるのですが、その瞬間……。  ラストシーンはみなさんで確認してください。亀梨さん迫真の演技はかなりよかったです。キャストも豪華で、毎回非常に楽しませてもらいました。来週から放送されないのが少し寂しいですが、終わり方を見ると続編も、なんて期待しちゃいますね。 (文=どらまっ子KYOちゃん)

ついに黒幕発覚! 成宮寛貴も佐々木蔵之介も意味深すぎる『怪盗 山猫』の全貌

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日本テレビ系『怪盗 山猫』
 亀梨和也さん主演『怪盗 山猫』(日本テレビ系)は最終話。最大の敵「ユウキテンメイ」とその配下の殺し屋である勝村(成宮寛貴)と、山猫(亀梨)との最後の対決となります。  そのはずなんですが、スタートが山猫と関本(佐々木蔵之介)の「ラジオ中継」からスタート。視聴者の質問に答えるという劇中劇が展開されます(ユルーい)。特に意味のないやり取りが終わり、2人は再びユウキの屋敷へ……。  屋敷に忍び込み、二手に分かれた2人。山猫は再度隠し財産のある地下へ。関本はユウキの息の根を止めに……。  財産のある地下には、やはりというか勝村の姿が。勝村はここで、山猫と決着をつけるつもりのようです。バトルの前に、とりあえずタバコで小休憩。  山猫はやはり、最初から勝村が殺し屋「カメレオン」であることを知っていたようです。それでも手を出さなかったのは「改心させようとしたのか」と勝村は聞きますが、山猫は「ただの暇つぶし」と語ります。そして「山猫」と「飼い猫」のバトルがスタート!  殴る蹴るのアクションが展開されますが、格闘では勝村に分が。倒され、銃を突きつけられる山猫。勝利を確信し薄ら笑いの勝村。しかし「山猫様は負ける戦はしない」そうで……。  突然耳栓をする山猫。突如地下室全体に不快な金属音が! 耳をふさぐ勝村! 山猫はそのスキをついて勝村をボコボコにし、最後には、前回勝村に撃たれた脇腹に発砲! 勝村は動くことができなくなりました。  この金属音は、前回勝村に殺されたと思われていた真央(広瀬すず)のハッキングによるもの。真央も里佳子(大塚寧々)も寸前のところで命からがら逃げることに成功しており、勝村がホテルで見ていた2人の死亡ニュースは、真央のハッキングによる“ウソ”でした。やっぱりね。勝村は銃声を聞きつけたさくら(菜々緒)ら警察によって救急車で運ばれます。  亀梨は二手に分かれた関本を追い、ユウキの部屋へ。しかし、セキュリティを突破して入った隠し財産の在り処に関本の姿はなく、怪しげな(安っぽい)マスクをかぶったユウキの姿が……。ついにラスボス登場か。  ユウキは山猫に日本刀を渡し、勝負を挑みます。最初の斬り合い、山猫が切り裂いたのはユウキのマスクでした。マスクから露になった顔、それは関本だったのです。  え、関本がユウキ!? と思ってしまいましたが、どうやらそうではない模様。ユウキテンメイはすでに死んでおり、今は「人口知能」へと姿を変えていたようです。そして、その片腕が関本だったということ……。山猫だけでなく、視聴者も驚愕でございます。  関本は、これまでの山猫の泥棒や悪事を暴こうとする行動もすべてはユウキテンメイの思惑の中だったと語り、山猫を絶望させます。「すべては無駄だった」という現実を関本は突きつけ、山猫は絶望の極致……アクションにもキレがなくなり、関本にボコボコにやられてしまいます。 「盗んでも奪わない」という山猫のモットーを関本は完全否定。崩れ落ちる山猫に「奪う強さを見せてみろ!」と怒鳴りつけます。  錯乱状態となった山猫は、関本に向かって刀を突くのです。その刀を関本ははらうこともよけることもせず、自らの腹で受け止め、死を迎えたのでした……。  この後「すべては無駄だった」と悟った山猫は、自らの首に刀をかざします。そして、自身の首を掻っ切ろうと刀を振り上げるのですが、その瞬間……。  ラストシーンはみなさんで確認してください。亀梨さん迫真の演技はかなりよかったです。キャストも豪華で、毎回非常に楽しませてもらいました。来週から放送されないのが少し寂しいですが、終わり方を見ると続編も、なんて期待しちゃいますね。 (文=どらまっ子KYOちゃん)