嵐・大野智の“顔芸”も話題の『世界一難しい恋』(日本テレビ系)。初回の平均視聴率は12.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と上々の滑り出しを見せ、第2話でも12.9%をキープと、好調のようです。 さて、第1話は、美咲(波瑠)に彼氏がいるという情報を秘書・舞子(小池栄子)がつかんだところで終わりました。第2話の冒頭は、その情報が気になって仕方がない「鮫島ホテルズ」の変人若社長・零治(大野)が、美咲の先輩社員・三浦家康(小瀧望)を利用することを思いつきます。この三浦、お調子者でチャラい男なのですが、「社長に気に入られている」と勘違いします。 三浦役の小瀧クンはジャニーズWESTのメンバーで、連ドラ出演は今回が初。グループ最年少ながら、堂々とした立ち居振る舞いが人気だそうです(「サイゾーウーマン」によると)。昨年11月には、舞台『MORSE‐モールス‐』で単独初主演を務めるなど、目下、売り出し中のジャニーズ俳優の新星といったところでしょうか。 さて、三浦は、美咲の元カレがベルギー人で、現在は彼氏がいないことをつかみます。それを聞いた零治は喜ぶかと思いきや、外国人の元カレがいたことにプレッシャーを感じて、美咲のことはあきらめると言いだします。すると、見かねた舞子はこう言います。 「女は男性に器の大きさを求めます。常に自信と余裕に満ちあふれた、懐の大きい広い男性に身も心も委ねたい」 またまた“モテない男”の烙印を押されてしまいました……。まぁ実際のところ、零治は器が小さいんです。第1話でクビにした松田(美保純)が、ライバルホテルの和田(北村一輝)のところに再就職すると聞き、あっせんした美咲を呼びつけますが、逆に「ご自分でクビにされたんですよね?」と、一喝されてしまいます。 そんな零治に、舞子は再び“器の小ささ”を指摘します。第2話は、器の大きさを見せることで、美咲に好意を持ってもらう作戦のようです。 零治は早速、美咲へのポイント稼ぎを始めます。今までは激高していた社員の遅刻も大目に見て、拾った子犬の散歩と称して美咲を待ち伏せしたり、その子犬に名前を付ける“極秘プロジェクト”を依頼し、無理やり話す機会を作るなど、不器用ながらも徐々に美咲との距離を縮めていきます。 ちょっとベタな展開ですが、ここで一波乱。子犬は捨てられていたわけではなく、迷い犬で、飼い主が見つかってしまうのです。美咲との約束がなくなって困っていると、飼い主を見つけた子どもたちに「次の手を考えればいい」「その女の人が喜ぶことを知っているのは、おじさんでしょ」とアドバイスを受けます。子どもからアドバイスされるって、どれだけ恋愛偏差値低いんでしょうか……。 となると、松田さんの登場です。零治は社員たちを連れてランチに行き、美咲に「松田次第だが、戻ってきてほしいと伝えてくれないか」と、告げます。 こうしてクビになった松田やドアマンが復帰し、それに喜ぶホテルスタッフたち。それを見つめる零治の表情も今までにないほど穏やかです。社員たちの零治への評価はうなぎ登りですが、そうなると「なぜ零治は変わったのか?」という疑問が社員の間に湧き上がります。零治が美咲を好きなことがバレてしまうかもしれない! ここで活躍するのが、三浦です。三浦は、自慢げに「社長は俺とランチして変わった。徳川家康は『泣くまで待とう(ホトトギス)』ですけど、三浦は『泣いたら抱きしめる』。社長、泣いた松田さんを抱きしめたんです」と、社員に力説します。三浦のおかげで、しばらくは零治が美咲を好きなことを社員に知られずにいれるでしょう。どうやら三浦は、物語のキーマンとなりそうですね。 第2話はやや落ち着いた展開でしたが、次回はライバル和田が美咲の引き抜きを画策するようで、一波乱がありそうですね。役者がそろった『世界一難しい恋』、これからに注目です。 (文=@hayato_fbrj)日本テレビ『世界一難しい恋』
「012ドラマ」カテゴリーアーカイブ
迷走するフジ 期待できない『僕のヤバイ妻』を初回2時間スペシャルでオンエアの暴走で、予想通り爆死スタート!
迷走するフジテレビが、信じがたい編成で自爆した。 伊藤英明主演の連続ドラマ『僕のヤバイ妻』(火曜午後10時~)が4月19日にスタートしたが、初回はなんと午後9時からの2時間スペシャル。民放連ドラの初回は15分拡大が通例で、同局の福山雅治主演『ラヴソング』(月曜午後9時~)でさえ、30分拡大止まり。今期の同局のプライム帯の連ドラは、ほかに『早子先生、結婚するって本当ですか?』(松下奈緒主演/木曜午後10時~)、『OUR HOUSE』(芦田愛菜&シャーロット・ケイト・フォックス主演/日曜午後9時~)があるが、4つのドラマの中で最も視聴者の関心が低いと思われる『僕のヤバイ妻』がなぜ2時間スペシャルでスタートしたのか、疑問符がつきまくりだ。 演技力はともかく、伊藤が主役で視聴率を取るのが厳しいのは素人でもわかることで、伊藤の妻役で準主役の木村佳乃で数字が取れるとでも算段したのか? 弾き出された初回視聴率は8.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、予想通りの爆死。“お試し”で視聴されることが多い連ドラの初回視聴率としては、極めて厳しい数字となってしまった。 ストーリーは、広告代理店勤務だった主人公の望月幸平(伊藤)が、裕福な令嬢である真理亜(木村)と結婚し、脱サラしてカフェ経営を始める。一見、順風満帆な人生を送っているように見える幸平だが、裏では本音を隠した妻の気遣いと束縛に息苦しさを感じ、カフェのシェフで不倫相手・北里杏南(相武紗季)と妻の殺害を企てていた。ある日、妻を殺そうと決心した幸平が家に帰ると、妻は何者かに誘拐され、犯人から2億円の身代金を要求される。そして、幸平のまったく知らない妻の恐るべき素顔が、徐々に浮かび上がっていく……というストーリー。 キーポイントとなっているのは、愛人役の相武だ。伊藤とキスシーンやベッドシーンも繰り広げたが、今後、相武がどこまで視聴者を引っ張っていけるか? 主役より、木村や相武頼みのドラマになりそうだ。 また、出演するドラマがことごとく低視聴率の佐藤隆太が、主要キャストの刑事役で出演している点も気になるところ。 常識で考えて、初回で8.3%しか取れないドラマが、この先、挽回してヒットするとは考えがたい。いみじくも、伊藤は「ヤバイ視聴率を取りたいと思います」とコメントしていたが、今後、悪い意味で“ヤバイ視聴率”にならなければいいのだが……。 (文=森田英雄)フジテレビ『僕のヤバイ妻』番組サイトより
迷走するフジ 期待できない『僕のヤバイ妻』を初回2時間スペシャルでオンエアの暴走で、予想通り爆死スタート!
迷走するフジテレビが、信じがたい編成で自爆した。 伊藤英明主演の連続ドラマ『僕のヤバイ妻』(火曜午後10時~)が4月19日にスタートしたが、初回はなんと午後9時からの2時間スペシャル。民放連ドラの初回は15分拡大が通例で、同局の福山雅治主演『ラヴソング』(月曜午後9時~)でさえ、30分拡大止まり。今期の同局のプライム帯の連ドラは、ほかに『早子先生、結婚するって本当ですか?』(松下奈緒主演/木曜午後10時~)、『OUR HOUSE』(芦田愛菜&シャーロット・ケイト・フォックス主演/日曜午後9時~)があるが、4つのドラマの中で最も視聴者の関心が低いと思われる『僕のヤバイ妻』がなぜ2時間スペシャルでスタートしたのか、疑問符がつきまくりだ。 演技力はともかく、伊藤が主役で視聴率を取るのが厳しいのは素人でもわかることで、伊藤の妻役で準主役の木村佳乃で数字が取れるとでも算段したのか? 弾き出された初回視聴率は8.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、予想通りの爆死。“お試し”で視聴されることが多い連ドラの初回視聴率としては、極めて厳しい数字となってしまった。 ストーリーは、広告代理店勤務だった主人公の望月幸平(伊藤)が、裕福な令嬢である真理亜(木村)と結婚し、脱サラしてカフェ経営を始める。一見、順風満帆な人生を送っているように見える幸平だが、裏では本音を隠した妻の気遣いと束縛に息苦しさを感じ、カフェのシェフで不倫相手・北里杏南(相武紗季)と妻の殺害を企てていた。ある日、妻を殺そうと決心した幸平が家に帰ると、妻は何者かに誘拐され、犯人から2億円の身代金を要求される。そして、幸平のまったく知らない妻の恐るべき素顔が、徐々に浮かび上がっていく……というストーリー。 キーポイントとなっているのは、愛人役の相武だ。伊藤とキスシーンやベッドシーンも繰り広げたが、今後、相武がどこまで視聴者を引っ張っていけるか? 主役より、木村や相武頼みのドラマになりそうだ。 また、出演するドラマがことごとく低視聴率の佐藤隆太が、主要キャストの刑事役で出演している点も気になるところ。 常識で考えて、初回で8.3%しか取れないドラマが、この先、挽回してヒットするとは考えがたい。いみじくも、伊藤は「ヤバイ視聴率を取りたいと思います」とコメントしていたが、今後、悪い意味で“ヤバイ視聴率”にならなければいいのだが……。 (文=森田英雄)フジテレビ『僕のヤバイ妻』番組サイトより
『OUR HOUSE』初回4.8%! 大爆死から見るフジテレビの“3つの大誤算”とは!?
フジテレビがおよそ3年ぶりに復活させた日曜午後9時のドラマ枠で、今月17日より芦田愛菜とシャーロット・ケイト・フォックスがW主演を務める『OUR HOUSE』の放送が開始された。しかし、第1話目の視聴率は4.8%(関東地区、ビデオリサーチ調べ/以下同)と、同時間帯の全局の番組の中で最下位という歴史的大爆死。これに対し、ネット上では「当然だろ」「案の定すぎるわ」との意見もあり、フジの大誤算は必然だったようだ。 「まず1つ目の敗因は、強力な裏番組の存在です。この枠には近年、話題作を次々に輩出している『日曜劇場』(TBS系)がありますからね」(芸能ライター) 『日曜劇場』は1956年にスタートし、93年以降、連続テレビドラマ枠として現在まで多数の名作を生み出してきた。フジの日曜午後9時ドラマ枠が消えるとその勢いは増し、『ATARU』『半沢直樹』『天皇の料理番』『下町ロケット』というメガヒット作を連発、『日曜劇場』ブランドは確立された。 「このブランド力からか、『花より男子』(TBS系)以降、ドラマでの活躍がパッとしない嵐・松本潤主演『99.9 -刑事専門弁護士-』の初回が15.5%という輝かしい数字を記録。さらにこの枠では、ほかにも日本テレビ系の高視聴率バラエティ番組『行列のできる法律相談所』も放送されていて、並大抵の作品では“そこそこ”の視聴率すら望めないのが現状です」(同) 『OUR HOUSE』はコメディよりの作品だったため、『99.9 -刑事専門弁護士-』とは住み分けが可能かと思われたが、そこも『行列のできる法律相談所』に潰されたというわけか。しかし、今作はNHK連続テレビ小説『マッサン』で主役を務めたシャーロットに加え、芦田愛菜、加藤清史郎、寺田心といった「子役オールスターズ」が集結しており、話題性抜群。“そこそこ”程度ではないほど、注目されていたはずだが……。 「そのキャストが2つ目の敗因です。シャーロットが『マッサン』に出演したのは、2014年でおよそ2年前。この間に彼女は三十路になり、すっかり『劣化したな』『ただの白人のおばさんになってる』『美しい記憶を汚さないでほしい』なんて声も上がってしまうようになりました。そして子役に関しても、芦田は『順調にかわいくなってる!』『愛菜ちゃんのセーラー服やばい』なんて言われていますが、ほかは『寺田心くん苦手』『心くん見ると笑えるから、ドラマに集中できない』『心くんはもうネタとしてしか見られない』と話題性はあるものの、視聴率とはつながらないものばかりです」(同) 確かに芦田と寺田のネット人気は高く、頻繁に画像を目にすることもあったが、芦田は“美少女”として、寺田は“ネタ”としか扱われていなく、この話題性はドラマの視聴率アップに貢献できていなかったのかもしれない。 「また、脚本家には『101回目のプロポーズ』『ひとつ屋根の下』(フジテレビ系)、『未成年』(TBS系)など、社会現象まで起こしたドラマを手がけた野島伸司氏を起用したのですが、それが逆に『昭和臭漂うドラマ』『古臭すぎる』と言われる原因になった感も否めません。フジはこの前も『東京ラブストーリー』『ラストクリスマス』で大ヒットを飛ばした脚本家、坂元裕二を迎え、月9ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』を制作も、大爆死をしていましたよね。これが3つ目の敗因です」(同) やることすべてが裏目に出た結果が、4.8%という歴史的大爆死につながったのだろうか? これだけ世間とは逆に突き進んでしまうフジはいっそ、自分たちの案をひっくり返してやってみたらどうだろうか。フジテレビ『OUR HOUSE』番組サイトより
『OUR HOUSE』初回4.8%! 大爆死から見るフジテレビの“3つの大誤算”とは!?
フジテレビがおよそ3年ぶりに復活させた日曜午後9時のドラマ枠で、今月17日より芦田愛菜とシャーロット・ケイト・フォックスがW主演を務める『OUR HOUSE』の放送が開始された。しかし、第1話目の視聴率は4.8%(関東地区、ビデオリサーチ調べ/以下同)と、同時間帯の全局の番組の中で最下位という歴史的大爆死。これに対し、ネット上では「当然だろ」「案の定すぎるわ」との意見もあり、フジの大誤算は必然だったようだ。 「まず1つ目の敗因は、強力な裏番組の存在です。この枠には近年、話題作を次々に輩出している『日曜劇場』(TBS系)がありますからね」(芸能ライター) 『日曜劇場』は1956年にスタートし、93年以降、連続テレビドラマ枠として現在まで多数の名作を生み出してきた。フジの日曜午後9時ドラマ枠が消えるとその勢いは増し、『ATARU』『半沢直樹』『天皇の料理番』『下町ロケット』というメガヒット作を連発、『日曜劇場』ブランドは確立された。 「このブランド力からか、『花より男子』(TBS系)以降、ドラマでの活躍がパッとしない嵐・松本潤主演『99.9 -刑事専門弁護士-』の初回が15.5%という輝かしい数字を記録。さらにこの枠では、ほかにも日本テレビ系の高視聴率バラエティ番組『行列のできる法律相談所』も放送されていて、並大抵の作品では“そこそこ”の視聴率すら望めないのが現状です」(同) 『OUR HOUSE』はコメディよりの作品だったため、『99.9 -刑事専門弁護士-』とは住み分けが可能かと思われたが、そこも『行列のできる法律相談所』に潰されたというわけか。しかし、今作はNHK連続テレビ小説『マッサン』で主役を務めたシャーロットに加え、芦田愛菜、加藤清史郎、寺田心といった「子役オールスターズ」が集結しており、話題性抜群。“そこそこ”程度ではないほど、注目されていたはずだが……。 「そのキャストが2つ目の敗因です。シャーロットが『マッサン』に出演したのは、2014年でおよそ2年前。この間に彼女は三十路になり、すっかり『劣化したな』『ただの白人のおばさんになってる』『美しい記憶を汚さないでほしい』なんて声も上がってしまうようになりました。そして子役に関しても、芦田は『順調にかわいくなってる!』『愛菜ちゃんのセーラー服やばい』なんて言われていますが、ほかは『寺田心くん苦手』『心くん見ると笑えるから、ドラマに集中できない』『心くんはもうネタとしてしか見られない』と話題性はあるものの、視聴率とはつながらないものばかりです」(同) 確かに芦田と寺田のネット人気は高く、頻繁に画像を目にすることもあったが、芦田は“美少女”として、寺田は“ネタ”としか扱われていなく、この話題性はドラマの視聴率アップに貢献できていなかったのかもしれない。 「また、脚本家には『101回目のプロポーズ』『ひとつ屋根の下』(フジテレビ系)、『未成年』(TBS系)など、社会現象まで起こしたドラマを手がけた野島伸司氏を起用したのですが、それが逆に『昭和臭漂うドラマ』『古臭すぎる』と言われる原因になった感も否めません。フジはこの前も『東京ラブストーリー』『ラストクリスマス』で大ヒットを飛ばした脚本家、坂元裕二を迎え、月9ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』を制作も、大爆死をしていましたよね。これが3つ目の敗因です」(同) やることすべてが裏目に出た結果が、4.8%という歴史的大爆死につながったのだろうか? これだけ世間とは逆に突き進んでしまうフジはいっそ、自分たちの案をひっくり返してやってみたらどうだろうか。フジテレビ『OUR HOUSE』番組サイトより
実直な職業ドラマ『重版出来!』が描く、「前向き」になる方法
『重版出来!』(TBS系)は、見ると前向きになれるドラマである。 主人公の黒沢心は、週刊コミック誌「バイブス」の編集部に配属されたばかりの新社会人。入社前は柔道で日本代表を争っていたが、ケガで選手生命を絶たれたという経歴を持っている。体育会出身らしく、元気で明るくハキハキしていて、やる気に満ちあふれている。 彼女を演じるのは黒木華。典型的な「朝ドラのヒロイン」的人物像で、ややもすればウザい感じになりがちなところを、絶妙なバランスで演じ、不快感を味わわせない。 同名の人気原作マンガのドラマ化とあって、放送前から期待も高かったが、それに見事応えている。主人公の黒木をはじめ、編集長・和田役の松重豊、副編集長で黒沢への教育係的な役割を担っている五百旗頭役のオダギリジョー、その他編集部員に安田顕や荒川良々など、一癖も二癖もあるキャストがハマっている。さらに、マンガ家役には小日向文世、要潤、滝藤賢一と、こちらも豪華だ。加えて、劇中に登場するマンガも、なんと藤子不二雄Aや、ゆうきまさみなどが協力している。 脚本を務めるのは野木亜紀子。彼女は以前、自衛隊の広報室を舞台にした『空飛ぶ広報室』(同)の脚本も手がけている。この作品も登場人物の“お仕事”の奮闘を描く、いわゆる“職業ドラマ”として出色の出来だった。 とかく“職業ドラマ”というと、登場人物たちがあり得ないようなミスを連発してトラブルを起こすことでドラマを盛り上げようとしてしまいがちだ。それをみんなで協力して劇的に解決、めでたしめでたしとなる。だが、そもそもそんなミスはまともな職業意識を持っていれば起こらないだろうし、ましてや、連発なんてあり得ない。劇的な解決であればあるほど、それができるほど優秀なら、そんなトラブル起こさないよと、冷めてしまうこともしばしばある。 だが、『重版出来!』には今のところ、そんな気配はまったくない。劇的とは真逆の実直なドラマだ。 第2話の“主人公”は、営業部の小泉純(坂口健太郎)。彼は情報誌の編集部を希望していたが、営業部に配属された。ずっと異動願いを出し続けているが、それがかなう見込みはない。 「いつになったら、この毎日から抜け出せるんだろう」 そんなことを日々思いながら、苦手な営業の仕事をこなしている。営業先の書店員からは、存在感のなさから「ユーレイ」と呼ばれている。 営業部長の岡(生瀬勝久)が、「編集が希望」と言う彼に「どんな企画を、誰にどう伝えたい?」と尋ねると、口ごもってしまう小泉。そんな小泉に、岡は諭すように言う。 「自分の立っている場所がわからないうちは、どこへも行けないと思うぞ」 岡は、「バイブス」で連載中の『タンポポ鉄道』の単行本が急に売り上げを伸ばしていることに気づく。期待されているタイトルとは言いがたく、重版もされていないにもかかわらず、異例のことだった。 実際に読んでみると、周りにその良さを伝えたくなるマンガだった。 「仕掛けるぞ」 3巻の発売を来月に控え、岡は営業部に号令をかける。そこに「営業の勉強」でやってきたのが、黒沢だった。黒沢は小泉と、返品本を切り取って作った試し読み冊子を置いてもらうため、百数十軒の本屋回りに同行する。 彼女の臆さない行動力と姿勢、そしてそれによって目に見えて変わっていく書店員の対応が、次第に小泉の意識を変えていく。自らアイデアを出し、積極的に動き始めるのだ。 勝手に売れる本などはない。自らアイデアを出し動く営業、協力的な担当編集者、作品を愛してくれて推してくれる書店員がそろった本は、大化けする可能性があるという。 「人をうらやんでいた頃はわからなかった。これが営業の仕事。これが僕の仕事なんだ!」 意識が変われば、見える景色も変わってくる。たとえば、ドラマ上でそれは、営業部長が大事にしている「忍法帳」と呼ばれる手帳が象徴している。最初は「ただの手帳」と興味なさげに言っていた小泉が、やがてその手帳を「見せてほしい」と目を輝かせて言うようになるのだ。 よく「前向きに生きなさい」と言われることがある。けれど、迷いの渦中にいる人にその言葉は届かない。なぜなら、どこが「前」なのかわからないからだ。けれど、受け身ではなく、能動的に行動をし始めると、とたんに目の前のことが「前」になる。自然と前向きになり、「自分の立っている場所」がわかるようになるのだ。 「俺たちが売っているのは『本』だが、相手にしているのは『人』だ。伝える努力を惜しむな」 と岡は言う。だからこれは出版業界を描いたドラマではあるが、どんな業界にも当てはまることだ。仕事とは、実直にコツコツと積み重ねていく作業だ。実直の果てに時には、劇的で奇跡のような成功があったりもする。 まさにこのドラマは、そんな「仕事」によってできているのだ。 『重版出来!』には、決して派手なトラブルやドラマティックな展開はない。だが、地味だけど確かに意識が変わる瞬間のような、人の仕事への向き合い方が丁寧に飛躍なしに描かれている。だからこそ、このドラマを見ているとわが身を振り返り、もっと頑張ろうと前向きになれるのだ。 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) ◆「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから火曜ドラマ『重版出来!』|TBSテレビ
『ラヴソング』早くも視聴率1ケタ台に転落! 福山雅治ブランドを粉々に打ち砕いた「アミューズ」の愚行
大手芸能事務所アミューズが、1人のド新人を売り出したいがために、エースタレントのブランドを粉々に打ち砕く愚行を犯してしまった。 福山雅治にとって結婚後初、2013年4月期『ガリレオ』第2シリーズ(フジテレビ系)以来、3年ぶりの連ドラ主演となった月9『ラヴソング』(同)が大苦戦を強いられている。 同ドラマは4月11日にスタートしたが、初回(30分拡大)視聴率は10.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と悲惨な数字に終わってしまった。さらに、第2話はまさかの9.1%で、早くも1ケタ台に転落。 この調子でいけば、全話平均9.7%でフジ月9史上ワースト視聴率を記録した、1月期の『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(有村架純&高良健吾主演)を下回る可能性も出てきた。 福山がフジ月9枠で主演した『ガリレオ』第1シリーズ(07年10月期)は全話平均21.9%、第2シリーズは19.9%の高視聴率をマークした。初回で見ると、第1シリーズが24.7%、第2シリーズが22.6%を取っていただけに、フジとしては「あわよくば大台超え、悪くても15%以上」を期待していたようだが、想定外の大爆死となってしまった。 その大きな要因のひとつが、ヒロインの選択ミスであることは言うまでもない。『ガリレオ』第1シリーズは柴咲コウ、第2シリーズでは吉高由里子がヒロインを務めた。そのため『ラヴソング』でも同等のヒロインが期待されていたが、名ばかりのオーディションが行われた結果、選ばれたのは無名シンガーソングライターの藤原さくら。藤原は福山と同じ事務所で、“バーター”感が見え見えだ。 それを断れなかったフジにも問題はあるが、舞台裏を察知した視聴者からは「ヒロインが無名すぎて、感情移入できない!」「福山の相手なのだから、せめてヒロインにはもっとかわいい女優を起用して!」といった不満が噴出。ましてや、藤原の役柄名が芸名と同じ「さくら」とあって、「これは、福山ファンや視聴者のためのドラマではなく、藤原を売り出すためのプロモーションドラマ」とも揶揄され、悪評粉々ンだ。 ドラマの設定では、福山演じる神代広平が44歳、藤原演じる佐野さくらが21歳で、23歳差のラブストーリー。実年齢では27歳もの差があり、「キモイ」「福山、ロリコン」といった声も多い。 いくら福山の主演ドラマとはいえ、これだけオンエア前から悪い評判が広まれば、数字が取れるはずもない。初回の裏では、日本テレビ系『月曜から夜ふかし 春爛漫!日本の大大大問題 一斉調査2時間SP』が15.3%の高い視聴率を記録。テレビ朝日系『クイズプレゼンバラエティー Qさま!! 3時間スペシャル』第2部は11.8%で、これにも負けてしまったのだから、シャレにならない。 そもそも、アミューズは福山が結婚したことによる“女性人気”の凋落を把握できていなかったのか? それを考慮すれば、ヒロインには主役級の女優を起用すべきだった。ところが、同じ事務所のド新人を売り出す作戦に出て、完全に裏目に。このまま『ラヴソング』の低視聴率が続くようなら、福山ブランドの価値は暴落してしまう。それこそ、CDのセールスはおろか、CMや映画、ドラマの出演料の値崩れにもつながりかねない。 福山起用で高視聴率を見込んだフジにとっても目算外れとなったが、エースタレントのブランドを粉々に打ち砕いてしまったアミューズの無茶なプランは、あまりにも愚かすぎたといえそうだ。 (文=森田英雄)
早くも1ケタ突入! フジ月9『ラヴソング』藤原さくらの“覚醒”と福山雅治の“加齢臭”
主演の福山雅治さんが、すっかりご老体になってしまったと評判のフジテレビ月9『ラヴソング』は第2回。早くも視聴率9.1%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と2ケタを割ってしまいましたが、いろいろ大丈夫なのでしょうか。 先週、言語聴覚士・夏希(水野美紀)の提案した音楽療法で「歌を歌う」ことに目覚めた佐野さくら(藤原さくら)は、この日もウキウキ気分で出勤。歌っているときにギターを弾いてくれた神代先生(福山)がいるはずの勤務先の診療室を覗き込みます。 そこに、いきなり現れる神代。さくらはくわえかけたタバコを落としてしまいます。流れで、2人は喫煙所のある屋上へ。聞けば、さくらがタバコを吸っているのはリラックスして吃音を治すためだそうで「タバコ吸う女って……」と、神代に対して女心をのぞかせます。臨床心理士の神代は「それ迷信」とバッサリ。それでも、2人の関係は先日の急造セッションで近づいているようです。 「また夏希のところへ行こう」と、さくらを誘う神代。一瞬ためらうさくらですが、神代が「一緒に」と言うと、パァアアっと表情が晴れます。恋、してるんですねえ。なんでかよくわからないけど、恋してるみたいです。さくらは大ゲンカ中の同居人・真美(夏帆)に「ちょっとデートっぽいやつ行ってくる」とメールするくらい浮かれています。 夏希のところへ行く途中、満員電車内で「ぐう~」っとお腹を鳴らしてしまうさくらですが、すかさず神代が「今のは俺でーす」とフォロー。男前なんですが、2人の距離が近いので加齢臭が心配になります。福山なのに! その後、神代はさくらを立ち食いそば屋に連れていきます。このシーンで、ドラマの主題になりそうなエピソードが出てきます。さくらは注文をどもってしまって、つい神代と「同じの」と頼んでしまいます。本当はコロッケとハムカツを乗せたかったそうです。神代はさくらの口調をマネて「コ、コ、コ、コ、コロッケと……ハ、ハ、ハムカツ」と、どもってみせます。そして、その姿を見てムカついているさくらに、時計を見せるのです。 「たった7秒」 どもりながらゆっくりしゃべっても、注文にかかる時間は7秒だけでした。神代は言います。 「7秒の勇気で、世界は変わる」 この日の夏希の治療は、先日のメロディーに、自分が思っていることを歌詞にして乗せてみようというものでした。替え歌ですね。さくらは、先ほどの神代とのひとときに思いを馳せながら、すいすいと文章を書きあげていきます。どうやら、文才もあるようです。 そして、夏希のピアノ、神代のギターで、また歌ってみることになります。 ここで、ああ、さくらの歌の才能が覚醒してしまうのでした。先週とは比べ物にならないくらい落ち着いた歌声で、ぜんぜん文字数の合っていない歌詞を、完璧な譜割りでメロディに乗せてしまいます。ラララ~とフェイクを入れたり、フレーズが何小節か足りないと思えば、アドリブまでかましてきます。 元ミュージシャンでもある夏希は、さくらに「ステージに立ってみない?」と言い出しました。行きつけのライブハウスで、新人コンサート大会があるのでした。そんなの当然「ムリ」なさくらですが、夏希はさらに「神代先生といっしょだったら、どう?」。その提案にさくらは乗り気になったようですが、神代のほうが「オレは遠慮しとくよ」とムゲに断るのでした。どうやら神代、ステージでギターを弾きたくない事情があるようですね。残念。 帰路、一度は神代に見送られたさくらですが、やにわに追いかけて神代を捕らえると、「歌いたい! 私、歌いたい!」とすがりつきます。まるで「安西先生……!! バスケがしたいです……」の三井寿そのものです。よっぽど歌いたいんですね。でも、また断られちゃった。安西先生はいなかった。残念。その夜、さくらは夏希に「あとは1人でがんばります」とメールします。 さくらがアパートに戻ると、真美がキャバクラをさぼってゲームをしていました。幼なじみの2人、すぐに仲直りしますが、その真美がお股から出血して倒れてしまいます。妊娠中の真美、一大事です。さくらはすぐに119で救急車を呼ぼうとしますが、どもってしまってうまく話せず、電話を切ってしまいます。神代に電話をしても、幼なじみの天野空一(菅田将揮)に電話しても、出てくれません。パニック! なんだかんだでようやく真美を病院に送り届けたさくらですが、あとからやってきた神代に「7秒なんてインチキだ、意味ない」と、すっかり自信喪失してしまうのでした。真美は無事でした。 さて、答えは見えました。さくらが前に進むためには、神代がギターを弾いてさくらと一緒にライブに出るという決断をするしかありません。行きつけのライブハウスでは、ヘタクソなパンクバンドが叫んでいます。 「ボロクソみてえな世界を、俺たちが変えてやるぜ!」 「ボロクソみてえな世界を、俺たちが変えてやるぜ!」 「ボロクソみてえな世界を、俺たちが変えてやるぜ!」 心打たれた神代は、翌日さくらの工場を訪れ、ライブに出ようと誘うのでした。 というところまでが、第2話。さくらが徐々に神代に心を惹かれていく様子がセリフやシーンで説明されますが、三井寿の「バスケがしたいです!」ほどに強い思いで吐きだした「歌いたい!」という思いと、おぼろげな恋心と、その両方の感情を叶えることができるのは神代1人というのがキーポイントになりそうです。 しかし、その神代のキャラクターが、金持ちそうなのにヒモだったり、ヒモなのに真面目に働いてたり、ヒモなのにセックスにだらしなさそうじゃなかったり、ご老体だったりと、なんだかイマイチ定まってないので、この後、2人の関係がどう動いていくのか期待感があんまり高まりません。むしろさくらというひとりの人間が「歌うことによって失われていた時間を回復していく」という一直線のドラマのほうが見やすくなりそうです。でも、そうはいかないんでしょうねえ。天下の月9ですもんねえ。キスしたりするのかな。加齢臭大丈夫かな。 ちなみに実際のところ、119にかけた電話を「うぐぅ……うぐぅ……」といううめき声だけで切った場合でも、回線は切れずに折り返しでかかってきますし、場所もアンテナの位置からだいたい特定してくれるので、まずは落ち着いてくださいね。 (文=どらまっ子AKIちゃん)フジテレビ系『ラヴソング』番組サイトより
『真田丸』黒木華の“早すぎた死”は「仲が悪すぎる」長澤まさみの圧力が原因か
4月10日の放送から「大坂編」に突入し、盛り上がりを見せているNHKの大河ドラマ『真田丸』。真田、徳川、上杉、北条など武将たちの攻防もさることながら、見どころのひとつとなっていたのが、主人公の真田信繁(堺雅人)をめぐる彼の初恋相手の梅(黒木華)と、幼なじみのきり(長澤まさみ)との三角関係だった。ところが、3日放送の第13話で梅が戦死。「梅ロス」になっている視聴者も多いようだ。 しかし、これにスタッフたちは胸をなで下ろしているという。いったいどういうことなのか? NHK関係者が声を潜めて明かす。 「実は、長澤と黒木は、めちゃくちゃ仲が悪かったんですよ。黒木の早すぎた死は、長澤サイドの圧力だったのではという声も聞こえてくるほどです」 現場では、2人の不仲に巻き込まれたスタッフたちが右往左往することもしばしば。ことあるごとに、神経をすり減らしていたという。 「長澤のほうがキャリアは上ですが、黒木も2014年のベルリン映画祭で女優賞にあたる『銀熊賞』をはじめ、数々の映画賞を受賞した実績があり、放送中のドラマ『重版出来!』(TBS系)では主演女優に上り詰めた勢いがある。それだけに、撮影現場に呼び込む際にもどちらを先にするか、どちらの控室を入り口近くに置くか、お弁当を呼ぶ順番はどちらからにするか、その都度ピリピリさせられていた。ひとまず黒木がいなくなって、みんな安堵していますよ」(同) 舞台裏では、戦国武将以上に熱い女の戦いが繰り広げられていたようだ。
打倒“月9”に燃える日テレ火“水10”枠、嵐・大野智『世界一難しい恋』まずまずの好発進!
ドラマといえば、昔はフジテレビの「月9」が鉄板でしたが、近年では日本テレビの「水10」がその牙城を崩しています。2000年前半の『ごくせん』に始まり、後半には『ホタルノヒカリ』。そして、2011年には『家政婦のミタ』が最終回で視聴率40%を獲得し、そのブランドを確固たるものにしました。 そんな水10の今作は、『死神くん』(テレビ朝日系)以来、2年ぶりの連ドラ主演となる嵐・大野智主演の『世界一難しい恋』。ヒロインには昨年、NHK連続テレビ小説『あさが来た』のヒロイン役で大ブレークした波瑠、そして小池栄子や北村一輝など実力派が脇を固めます。また、制作側にも大野のヒット作である『怪物くん』を手掛けたオフィスクレッシェンドと、期待が高まる陣容です。 ということで、第1話。鮫島ホテルズの社長・零治(大野)は気難しく、自分の基準に満たない仕事ぶりの従業員をバッサバッサとクビにしていきます。ものすごいスピード感です。その合理的な性格は、恋愛においても変わりません。ライバルであるステイゴールドホテルの社長・和田(北村)に対抗するために、2カ月後のパーティーまでに婚約すると宣言するものの、女心がまったくわかっていません。 お見合いでは、すぐさま相手に「俺の印象はどうだ?」と聞き、「君は写真加工していないようだ」と謎の褒め言葉を言い放ち、「この前の女はひどかったから、割り勘にしてやった」とジョークにならないジョークを飛ばします。それに相手がドン引きしているのが察せないところも、痛すぎます。でも、こういう人、現実世界にも意外といます。特に、お金を持ってる人に多いですね。「わかるわ~」と女性視聴者がうなずいたところで、社長秘書の舞子(小池)が零治をバッサリ切り捨てます。 「恋愛に必要なのは、正直さではありません。心地よさです」 「女性へのウソはやさしさであり、時として愛です。ウソがつけない男は、絶対にモテません」 それでも、恋愛経験値が著しく低い零治には、まったく伝わりません。そんな零治に、舞子は翌日、簡単なテストを出します。 「デートに彼女が遅れて来て、『待った?』と聞かれたらどうしますか?」 「一般的な男性はそこでウソをつくんです。『ううん。いま着たところ』と」 これには零治だけでなく、参考になった男性視聴者も多いのではないでしょうか。そして、舞子は「相手の話を否定せずに聞いてあげることも、立派な優しいウソ」と教えます。ですが、恋愛はそう簡単ではありません。次のお見合いでは、舞子の言葉を気にしすぎて無口になってしまい、結果、失敗。 この零治と舞子のやりとりは、『花より団子』(TBS系)での姉・道明寺椿(松嶋菜々子)による司(松本潤)への恋愛講座や、『ホタルホヒカリ』の高野部長(藤木直人)とホタル(綾瀬はるか)の言い合いを彷彿とさせる、ラブコメの定石ですね。 一方、ヒロイン・美咲(波瑠)は、パリの高級ホテルで働いていた経験を持つ、鮫島ホテルズの中途採用社員。大浴場で零治に「牛乳を置くべき」と進言し、「俺は牛乳が嫌いだ」と却下されて以降、目立った動きがありませんでしたが、なぜかメダカの餌をやりに社長室へ。そこへ帰ってきた零治は、勝手に社長室に入った社員をクビにしようとしますが、美咲と気づき、口ごもります。 なぜ、急に美咲を意識したのでしょう? 零治と美咲は過去に出会っていたという伏線なのでしょうか。謎めいた美咲には、陳腐ではない過去があってほしいですね。 零治は物怖じせずに意見を言う美咲が気になり始め、近づくために早速、新入社員歓迎会に出席しますが、そこで美咲から「箱根ホテルの2人のクビを取り消してほしい」と懇願されます。すると急に非情なホテル経営者の顔を取り戻し、「慣れ合いや義理人情は必要ない」と突き放します。ここまでの展開で忘れていましたが、もともとは合理主義者です。 この返答に対し、美咲は「なら、どうして会に来たんですか? 皆さん社長と飲みたいですか?」と返します。仕事は合理的に進めたいものの、美咲とはひとりの人間としても付き合いたい。ドラマあるあるですね。 ですが、零治はその葛藤以上に、社員たちに嫌われていたことを知り、ショックを受けます。帰宅し、豪華な部屋の小さなソファーで小さくなります。その十分すぎる哀愁感は、嵐のリーダーとしての苦悩が演技に生きたのでしょうか。 事細かに人物像が描かれる零治に対し、謎なのは美咲です。時折届くフランス語のメールに心痛めているようで、ジムで泣きだしてしまいます。それを見かけた零治はなんとかしてあげたい気持ちに駆られ、出した答えは「美咲が大好きな牛乳を、彼女の前でおいしそうに飲むこと」。 そうです。零治が「優しいウソ」を習得した瞬間です。無理しているのがバレバレですが、それでもウソを突き通します。そんな零治の姿に、美咲も笑顔になり、一礼して去っていきます。この美咲の立ち振る舞いに零治は完全に恋に落ちた表情を見せて、第1話は終了となりました。 誠実でウソがつけないがゆえに、相手に敬遠されてしまう男が、人を好きになることで、相手の気持ちを考えた行動を覚えていく。美咲に好かれたいという思いから、零治は人間として成長し、経営者としても立派になっていくのでしょう。ある意味では、『花より団子』の司と同じです。違うのは、司に説教する姉はたまにしか登場しませんでしたが、『世界一難しい恋』では舞子が秘書として常にそばにいます。舞子がいることでコミカルさが増し、テンポも上がります。ただし、ストーリー自体が目新しいものではなかったので、2話目に注目といったところでしょうか。 (文=@FBRJ_JP)日本テレビ系『世界一難しい恋』







