超人化する5歳児・ハジメの大衆扇動能力がすごすぎた『はじめまして、愛しています。』

hazime0812
テレビ朝日系『はじめまして、愛しています。』番組サイトより
 遊川和彦脚本の『はじめまして、愛しています。』(テレビ朝日系)は第6話。視聴率は9.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、五輪開催中のわりには堅調に推移しています。  信ちゃん(江口洋介)と美奈ちゃん(尾野真千子)の夫婦は、特別養子縁組制度を利用してハジメ(横山歩)を本当の家族として迎え入れようと奮闘中。  前回はヒステリーを起こした信ちゃんがハジメを庭に放り出し「出て行け! 施設に戻ればいい!」などととんでもない発言をしたりしましたが、ハジメは「すてないでください」と書いた手紙を手渡すなどして、再び家族のもとに帰ることになりました。このあたりのハジメの機転というか、何をどうすれば大人が感動してくれるかをわかっている感じが、ちょっと気味が悪かったんですが、今回もハジメ無双。ハジメ機転が冴え渡りました。  この日から、幼稚園に通うことになったハジメ。すっかりいい子になっており、みんなの前で「はじめまして、うめだはじめです。みんなに愛していますって言いたいです」などと大人びた演説をしてみせます。これには付き添いに来ていた信ちゃん美奈ちゃんも大喜び。ハジメはどうやら、初日からうまく幼稚園に馴染めたようです。そりゃ、いい大人だって手玉に取るハジメ先生ですから、幼稚園児を懐柔するなど赤子の手をひねるようなものでしょう。  ところが後日、ハジメがトラブルを起こします。老人ホームで開催される出張おゆうぎ会の練習中に、イジメっ子を押し倒したそうです。  幸い、お相手の親御さんは温厚な方だったらしく、信ちゃんが電話で謝罪するとあっさり許してくれます。しかし、この謝罪の様子を見ていたハジメは納得いきません。 「僕は悪いことしたの?」 「なんで謝るの?」 「僕は間違っているの、お母さん?」 「また同じことがあったら、僕はどうすればいいの?」  信ちゃんも美奈ちゃんも、まともに答えることができません。  美奈ちゃんが児童相談所の堂本(余貴美子)に相談すると、虐待に遭っていた子がイジメを見ると、極端な正義感に走ることがあるんだそうです。アドバイスを乞うても、堂本は「自分で考えろ」しか言いません。  必死で考えた信ちゃんと美奈ちゃんの答えは、こうでした。 「イジメを見かけたらどうすればいいか、それはハジメが決めるしかない」 「ハジメが決めたことなら、お父さんとお母さんは全力で応援する」  そんなこんなで、おゆうぎ会の本番の日を迎えます。おゆうぎ会は、信ちゃんママの入っているホームで行われるのでした。  ホームに梅田家の家族親類が集まります。今回、周囲のそれぞれの家族が問題に直面していました。  信ちゃんの妹・春代(坂井真紀)は、小学生の娘・アスカちゃんが言うことを聞かなくてイライラ中。ところが、アスカちゃんは春代の保護者会での傍若無人な振る舞いが原因で、クラスでイジメに遭っていました。  なんとか仲直りしたものの、今度はその親子の仲の良さを見せつけられた信ちゃんママが、アル中で育児放棄したことを思い出し「ごめんね、春代……」と涙。春代も涙。  信ちゃんの弟・タクミ(37歳フリーター)は、信ちゃんママの担当職員さんを孕ませてしまい「堕胎せよ」と説得中。自分に父親になる資格がないことを美奈ちゃんに吐露し、「変われない自分」に悩んでいます。  そんなこんなで、おゆうぎ会オンステージです。  先生のピアノの伴奏にあわせて、20人ほどの園児が「手のひらを太陽に」を合唱します。その中には、ハジメもいます。ニッコニコです。  ところが歌の最中、ハジメの後ろでイジメが勃発。2人の園児が、ひときわ小柄な男の子の足を踏んだりなど、ちょっかいを出し始めます。気付いているのはハジメだけ。ハジメは先生にアイコンタクトを送りますが、演奏に夢中の先生は気付いてくれません。  ここでハジメが、信ちゃんと美奈ちゃんに「ハジメが決めるしかない」と言われた通り、行動を起こします。  まず、足で床ドン! そして、周囲をにらみつけます。迫力満点。歌が中断しました。先生は「ハジメくん、前見て歌いましょ」と不安気です。  次にハジメは、イジメっ子2人の手を引き、先生の前に連行します。そして、意外なことを言うのです。 「先生、ピアノを弾かせてください」 「3人で、ピアノを弾かせてください」 「お願いします」  イジメっ子2人に手分けして左手パートを弾くよう手ほどきをすると、自分は右手のメロディを奏でます。曲はサン=サーンス「動物の謝肉祭」より「白鳥」。美奈ちゃんパパがハジメに弾いて聞かせた曲です。ハジメは、世界的なコンダクターである美奈ちゃんパパがそうしたように、イジメっ子2人に音楽の美しさを説くのです。 「この世界にはきれいなものがいっぱいあるんだよ」 「それなのに、どうしてみんなケンカするの」 「どうしてみんなで仲良く歌を歌わないの」  一同、厳粛に受け止める中、今度は「ドレミの歌」を弾き語り始めました。もう独壇場です。アスカちゃんも、信ちゃんママも、イジメっ子も、イジメられっ子も、歌いださずにはいられません。ホームで暮らすご老人たちも巻き込んで、大合唱になります。  なんたる扇動能力でしょう。インパクト抜群の登壇から始まり、シンプルで明快な演説、さらに、全員を自然な形で合唱に参加させることで群衆心理を操ってみせます。時代が違えば、言葉悪いけど、すごく悪い例を出すけど、先に謝っておくけどごめんなさいね、これ、ヒトラーかよ! と思いました。信ちゃんママなんてずっとアル中で苦しんでたのに、この会のあと、飲みかけのお酒捨ててたからね。  でもまあ、そんな超人ハジメも、やっぱり虐待の過去を引きずっています。幼稚園で「家族の絵を描け」と言われて描いた絵には、信ちゃんと美奈ちゃんと手をつないだ自分、その斜め上に、顔面をグチャグチャに黒塗りされた人物が浮いていました。  それでも、信ちゃんと美奈ちゃんはうまくいってたんです。堂本も、「このままいけば裁判所の判断で特別養子縁組が認められる」と太鼓判を押していました。でもその条件は、ハジメが「親に捨てられた子」のままであることなんですね。  今回のラスト、ハジメの生みの親を名乗る人間が現れます。黒塗りの高級セダンから高級オバサマ(富田靖子)が降りてきて、ハジメに「ひかり?」と語りかけるのです。  ここまで、ハジメの実母はクソ貧乏アパートから姿を消した最悪の貧乏女で、男も取っかえひっかえだったので父親も不明と説明されていましたが、正反対の川島なお美さんみたいな富田靖子さんが現れたのです。さて、どうなることやら……どうなることやら! このドラマ、おもしろーい!  あと、富田靖子さんが川島なお美さんに見えたのもそうですし、1話目のときに「宮地雅子さん出てるー」と思ったら坂井真紀さんだったり、なんか時間の流れを感じました。関係ないけど。 (文=どらまっ子AKIちゃん)

超人化する5歳児・ハジメの大衆扇動能力がすごすぎた『はじめまして、愛しています。』

hazime0812
テレビ朝日系『はじめまして、愛しています。』番組サイトより
 遊川和彦脚本の『はじめまして、愛しています。』(テレビ朝日系)は第6話。視聴率は9.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、五輪開催中のわりには堅調に推移しています。  信ちゃん(江口洋介)と美奈ちゃん(尾野真千子)の夫婦は、特別養子縁組制度を利用してハジメ(横山歩)を本当の家族として迎え入れようと奮闘中。  前回はヒステリーを起こした信ちゃんがハジメを庭に放り出し「出て行け! 施設に戻ればいい!」などととんでもない発言をしたりしましたが、ハジメは「すてないでください」と書いた手紙を手渡すなどして、再び家族のもとに帰ることになりました。このあたりのハジメの機転というか、何をどうすれば大人が感動してくれるかをわかっている感じが、ちょっと気味が悪かったんですが、今回もハジメ無双。ハジメ機転が冴え渡りました。  この日から、幼稚園に通うことになったハジメ。すっかりいい子になっており、みんなの前で「はじめまして、うめだはじめです。みんなに愛していますって言いたいです」などと大人びた演説をしてみせます。これには付き添いに来ていた信ちゃん美奈ちゃんも大喜び。ハジメはどうやら、初日からうまく幼稚園に馴染めたようです。そりゃ、いい大人だって手玉に取るハジメ先生ですから、幼稚園児を懐柔するなど赤子の手をひねるようなものでしょう。  ところが後日、ハジメがトラブルを起こします。老人ホームで開催される出張おゆうぎ会の練習中に、イジメっ子を押し倒したそうです。  幸い、お相手の親御さんは温厚な方だったらしく、信ちゃんが電話で謝罪するとあっさり許してくれます。しかし、この謝罪の様子を見ていたハジメは納得いきません。 「僕は悪いことしたの?」 「なんで謝るの?」 「僕は間違っているの、お母さん?」 「また同じことがあったら、僕はどうすればいいの?」  信ちゃんも美奈ちゃんも、まともに答えることができません。  美奈ちゃんが児童相談所の堂本(余貴美子)に相談すると、虐待に遭っていた子がイジメを見ると、極端な正義感に走ることがあるんだそうです。アドバイスを乞うても、堂本は「自分で考えろ」しか言いません。  必死で考えた信ちゃんと美奈ちゃんの答えは、こうでした。 「イジメを見かけたらどうすればいいか、それはハジメが決めるしかない」 「ハジメが決めたことなら、お父さんとお母さんは全力で応援する」  そんなこんなで、おゆうぎ会の本番の日を迎えます。おゆうぎ会は、信ちゃんママの入っているホームで行われるのでした。  ホームに梅田家の家族親類が集まります。今回、周囲のそれぞれの家族が問題に直面していました。  信ちゃんの妹・春代(坂井真紀)は、小学生の娘・アスカちゃんが言うことを聞かなくてイライラ中。ところが、アスカちゃんは春代の保護者会での傍若無人な振る舞いが原因で、クラスでイジメに遭っていました。  なんとか仲直りしたものの、今度はその親子の仲の良さを見せつけられた信ちゃんママが、アル中で育児放棄したことを思い出し「ごめんね、春代……」と涙。春代も涙。  信ちゃんの弟・タクミ(37歳フリーター)は、信ちゃんママの担当職員さんを孕ませてしまい「堕胎せよ」と説得中。自分に父親になる資格がないことを美奈ちゃんに吐露し、「変われない自分」に悩んでいます。  そんなこんなで、おゆうぎ会オンステージです。  先生のピアノの伴奏にあわせて、20人ほどの園児が「手のひらを太陽に」を合唱します。その中には、ハジメもいます。ニッコニコです。  ところが歌の最中、ハジメの後ろでイジメが勃発。2人の園児が、ひときわ小柄な男の子の足を踏んだりなど、ちょっかいを出し始めます。気付いているのはハジメだけ。ハジメは先生にアイコンタクトを送りますが、演奏に夢中の先生は気付いてくれません。  ここでハジメが、信ちゃんと美奈ちゃんに「ハジメが決めるしかない」と言われた通り、行動を起こします。  まず、足で床ドン! そして、周囲をにらみつけます。迫力満点。歌が中断しました。先生は「ハジメくん、前見て歌いましょ」と不安気です。  次にハジメは、イジメっ子2人の手を引き、先生の前に連行します。そして、意外なことを言うのです。 「先生、ピアノを弾かせてください」 「3人で、ピアノを弾かせてください」 「お願いします」  イジメっ子2人に手分けして左手パートを弾くよう手ほどきをすると、自分は右手のメロディを奏でます。曲はサン=サーンス「動物の謝肉祭」より「白鳥」。美奈ちゃんパパがハジメに弾いて聞かせた曲です。ハジメは、世界的なコンダクターである美奈ちゃんパパがそうしたように、イジメっ子2人に音楽の美しさを説くのです。 「この世界にはきれいなものがいっぱいあるんだよ」 「それなのに、どうしてみんなケンカするの」 「どうしてみんなで仲良く歌を歌わないの」  一同、厳粛に受け止める中、今度は「ドレミの歌」を弾き語り始めました。もう独壇場です。アスカちゃんも、信ちゃんママも、イジメっ子も、イジメられっ子も、歌いださずにはいられません。ホームで暮らすご老人たちも巻き込んで、大合唱になります。  なんたる扇動能力でしょう。インパクト抜群の登壇から始まり、シンプルで明快な演説、さらに、全員を自然な形で合唱に参加させることで群衆心理を操ってみせます。時代が違えば、言葉悪いけど、すごく悪い例を出すけど、先に謝っておくけどごめんなさいね、これ、ヒトラーかよ! と思いました。信ちゃんママなんてずっとアル中で苦しんでたのに、この会のあと、飲みかけのお酒捨ててたからね。  でもまあ、そんな超人ハジメも、やっぱり虐待の過去を引きずっています。幼稚園で「家族の絵を描け」と言われて描いた絵には、信ちゃんと美奈ちゃんと手をつないだ自分、その斜め上に、顔面をグチャグチャに黒塗りされた人物が浮いていました。  それでも、信ちゃんと美奈ちゃんはうまくいってたんです。堂本も、「このままいけば裁判所の判断で特別養子縁組が認められる」と太鼓判を押していました。でもその条件は、ハジメが「親に捨てられた子」のままであることなんですね。  今回のラスト、ハジメの生みの親を名乗る人間が現れます。黒塗りの高級セダンから高級オバサマ(富田靖子)が降りてきて、ハジメに「ひかり?」と語りかけるのです。  ここまで、ハジメの実母はクソ貧乏アパートから姿を消した最悪の貧乏女で、男も取っかえひっかえだったので父親も不明と説明されていましたが、正反対の川島なお美さんみたいな富田靖子さんが現れたのです。さて、どうなることやら……どうなることやら! このドラマ、おもしろーい!  あと、富田靖子さんが川島なお美さんに見えたのもそうですし、1話目のときに「宮地雅子さん出てるー」と思ったら坂井真紀さんだったり、なんか時間の流れを感じました。関係ないけど。 (文=どらまっ子AKIちゃん)

破滅的な状況の夏ドラマ 向井理『神の舌を持つ男』3%台まで転落で、芦田愛菜の二の舞いに!?

mukaiosamu0817.jpg
 各局の夏ドラマが、壊滅的な状況に陥っている。従来、夏は在宅率が下がることから、「視聴率が取りづらい」とされるクール。今年はさらに、リオデジャネイロ五輪と重なって、どのドラマも例年以上に苦戦を強いられている。  そんな中、民放プライム帯の連ドラで唯一、初回から2ケタ台をキープしていた北川景子主演『家売るオンナ』(日本テレビ系)も、第5話(8月10日)で9.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と1ケタ台に転落した。裏では、リオ五輪の「柔道女子70キロ級、男子90キロ級」(NHK総合)が12.7%、福原愛出場の「卓球女子シングルス準決勝」(テレビ東京系)が8.9%の好視聴率をマーク。それらに挟撃される形で、『家売るオンナ』の視聴率が落ちたとみられる。  現状、平均視聴率が10%を超えているのは、『家売るオンナ』、寺尾聰主演『仰げば尊し』(TBS系)、東山紀之主演『刑事7人』シーズン2(テレビ朝日系)の3作のみ。  平均9%台では、尾野真千子主演『はじめまして、愛しています。』(同)、桐谷美玲主演『好きな人がいること』(フジテレビ系)の2作があるが、共に第3話以降、1ケタ台が続いており、ここから先の巻き返しはあまり期待できそうにない。  一方、今クールで最も注目度が高かったともいえる、松嶋菜々子主演『営業部長 吉良奈津子』(フジテレビ系)は初回こそ10.2%だったが、以降、第2話=7.7%、第3話=6.8%、第4話=6.4%と、見事な右肩下がり。  向井理が三枚目に挑んでいる『神の舌を持つ男』(TBS系)は、初回で6.4%といきなりズッコケ、第2話=6.2%、第3話=5.7%、第4話=5.3%、第5話=5.3%と、こちらも右肩下がり。第6話は柔道、陸上の五輪中継に足を引っ張られてしまったか、3.8%まで落ちてしまった。民放プライム帯の連ドラでの3%台は、4月期の芦田愛菜&シャーロット・ケイト・フォックス主演『OUR HOUSE』(フジテレビ系)が3回記録して以来。さすがに向井主演ドラマが3%台を出してしまうとは想定外で、打ち切りも現実味を帯びてきた。  初回で10.7%と2ケタに乗せていた、藤原竜也主演『そして、誰もいなくなった』(日本テレビ系)も、第2話=8.6%、第3話=7.2%、第4話=6.4%、第5話=6.1%と、回を重ねるごとに下がる一方。この状況が続けば、最終的には冗談抜きで「そして、誰も見なくなった」になりかねない。  放送前に、主演の高島礼子の夫(当時)・高知東生が覚せい剤取締法違反などの容疑で逮捕されたことで注目を集めた『女たちの特捜最前線』(テレビ朝日系)は、初回こそ11.6%と上々だったが、以降、第2話=8.7%、第3話=6.5%と降下を続け、第4話では4.9%と禁断の「5%割れ」を記録してしまった。  昨年も、EXILE・AKIRA主演『HEAT』(フジテレビ系)をはじめ、堤真一主演『リスクの神様』(同)、芳根京子主演『表参道高校合唱部!』(TBS系)、蓮佛美沙子主演『37.5℃の涙』(同)など、多くのドラマが爆死した夏ドラマ。今後、大きな巻き返しがない限り、より一層厳しい結果を迎えそうだ。 (文=森田英雄)

破滅的な状況の夏ドラマ 向井理『神の舌を持つ男』3%台転落で、芦田愛菜の二の舞いに!?

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 各局の夏ドラマが、壊滅的な状況に陥っている。従来、夏は在宅率が下がることから、「視聴率が取りづらい」とされるクール。今年はさらに、リオデジャネイロ五輪と重なって、どのドラマも例年以上に苦戦を強いられている。  そんな中、民放プライム帯の連ドラで唯一、初回から2ケタ台をキープしていた北川景子主演『家売るオンナ』(日本テレビ系)も、第5話(8月10日)で9.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と1ケタ台に転落した。裏では、リオ五輪の「柔道女子70キロ級、男子90キロ級」(NHK総合)が12.7%、福原愛出場の「卓球女子シングルス準決勝」(テレビ東京系)が8.9%の好視聴率をマーク。それらに挟撃される形で、『家売るオンナ』の視聴率が落ちたとみられる。  現状、平均視聴率が10%を超えているのは、『家売るオンナ』、寺尾聰主演『仰げば尊し』(TBS系)、東山紀之主演『刑事7人』シーズン2(テレビ朝日系)の3作のみ。  平均9%台では、尾野真千子主演『はじめまして、愛しています。』(同)、桐谷美玲主演『好きな人がいること』(フジテレビ系)の2作があるが、共に第3話以降、1ケタ台が続いており、ここから先の巻き返しはあまり期待できそうにない。  一方、今クールで最も注目度が高かったともいえる、松嶋菜々子主演『営業部長 吉良奈津子』(フジテレビ系)は初回こそ10.2%だったが、以降、第2話=7.7%、第3話=6.8%、第4話=6.4%と、見事な右肩下がり。  向井理が三枚目に挑んでいる『神の舌を持つ男』(TBS系)は、初回で6.4%といきなりズッコケ、第2話=6.2%、第3話=5.7%、第4話=5.3%、第5話=5.3%と、こちらも右肩下がり。第6話は柔道、陸上の五輪中継に足を引っ張られてしまったか、3.8%まで落ちてしまった。民放プライム帯の連ドラでの3%台は、4月期の芦田愛菜&シャーロット・ケイト・フォックス主演『OUR HOUSE』(フジテレビ系)が3回記録して以来。さすがに向井主演ドラマが3%台を出してしまうとは想定外で、打ち切りも現実味を帯びてきた。  初回で10.7%と2ケタに乗せていた、藤原竜也主演『そして、誰もいなくなった』(日本テレビ系)も、第2話=8.6%、第3話=7.2%、第4話=6.4%、第5話=6.1%と、回を重ねるごとに下がる一方。この状況が続けば、最終的には冗談抜きで「そして、誰も見なくなった」になりかねない。  放送前に、主演の高島礼子の夫(当時)・高知東生が覚せい剤取締法違反などの容疑で逮捕されたことで注目を集めた『女たちの特捜最前線』(テレビ朝日系)は、初回こそ11.6%と上々だったが、以降、第2話=8.7%、第3話=6.5%と降下を続け、第4話では4.9%と禁断の「5%割れ」を記録してしまった。  昨年も、EXILE・AKIRA主演『HEAT』(フジテレビ系)をはじめ、堤真一主演『リスクの神様』(同)、芳根京子主演『表参道高校合唱部!』(TBS系)、蓮佛美沙子主演『37.5℃の涙』(同)など、多くのドラマが爆死した夏ドラマ。今後、大きな巻き返しがない限り、より一層厳しい結果を迎えそうだ。 (文=森田英雄)

視聴率下落が止まらない!『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』に見る関ジャニ∞・横山裕の“凶暴性”

on0810
フジテレビ系『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』番組サイトより
 フジテレビ系『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』は、折り返しの6話。前回、リオ五輪の影響で急落した視聴率ですが、昨夜放送の6話は6.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と緩やかに下落。  今回は、100円硬貨を胃に詰め込まれて殺害される“リッチマン事件”が発生。殺害された3名には地元ヤクザとのつながりがあり、その組に騙されて全てを失った高齢者5人組による犯行だとわかりました。 最初に殺された男性と次に殺された女性は、不動産詐欺で高齢者から家を奪った犯人で、3人目はそれを裏で指示していたヤクザ。自分たちからすべてを毟り取った“金の亡者”たちに復讐するため、高齢者5人は文字通り“金に溺れさせる”方法で殺害したのでした。  前回、中島保(林遣都)との一件で、ドラマ序盤の“人でない感じ”がなくなった藤堂比奈子(波瑠)は、心ここにあらずといった感じです。そんな藤堂に厚田(渡部篤郎)は、中島に会って、モヤモヤしたものをすっきりさせてくるように勧めます。  一方の中島は逮捕後どうなったかというと、不起訴処分になりました。そして「精神・神経研究センター」通称SNRCという国が直轄する精神病院に収監されることに。表向きは、治療のための施設ですが、実体は法で裁けないような犯罪者を隔離するための施設です。  今後も中島にプロファイリングの捜査協力を依頼することが決まり、藤堂はその窓口を担当することに。これは厚田の配慮でしょう。  藤堂とコンビを復帰させたと思われた東海林泰久(関ジャニ∞・横山裕)ですが、不意に「俺に近づくな!」と藤堂を突き放したりと、いつもとは違う雰囲気です。今回は、前5話通して影の薄い清水良信(百瀬朔)と藤堂は行動することに。  犯人である5人の高齢者を藤堂は問い詰めます。失うものがない彼らは、犯人であることが露見しても、慌てる様子もなく「次は誰を殺す?」「もっと苦しめて殺してやろう」と喜々と話し合うのでした。高齢者が、人殺しの相談をする姿は、気味が悪いです。 一人の高齢者が藤堂に言います。「さぁ、捕まえてくれ。人の心を失った私たちが、憎しみで動き出す前に」と。やはり、彼ら高齢者は藤堂と同じく“人の心を失った”人でした。そんな彼らに、どうして警察に訴え出なかったのかと藤堂が投げかけたことには、大きな意味があると思います。ドラマ前半の藤堂であるなら「興味深い」と、その殺意を自分に向けるために、あれこれと手を尽くすはずですから。  事件後、高齢者と藤堂のやり取りを覗き見ていた東海林は、「人殺しと同じ顔だわ」と冷たく言います。6話の冒頭で厚田は藤堂と東海林を比較し、藤堂は“事件を引き寄せるタイプ”、東海林は“事件に向かっていくタイプ”と評しています。対象的なキャラクターの2人は、もう理解し合うことはないのかもしれません。  異常犯罪と接することで、人間味を徐々に手にしていく藤堂に対して、東海林は、異常犯罪を通して凶暴さを増していると言えます。つまり藤堂は、異常犯罪者の心の奥底に、人間らしい部分を見出しているんですね。  藤堂は、今回の犯人、高齢者5人組の殺意に支配された顔を見て「そんな顔は見たくなった」と発言。これは、前回、“猟奇自殺”の現場での中島の表情を見たときにも発言していました。犯行が発覚する前、高齢者たちは、とても暖かい人々として描かれ、藤堂らと交流するシーンがあります。中島と同様に、藤堂は彼らを理解者あるいは、犯罪を犯さない人だと判断したのでしょう。  6話の終わりに、藤堂は中島とSNRCで再会。たびたび登場していたナイフについて、いつから持ち歩いていたのかと中島は藤堂に尋ねます。すると、「あのナイフは父を殺すためのものでした」と藤堂は告白。形見である七味缶がきっかけで、母親(奥貫薫)はたびたび登場しましたが、父親については一度も触れていません。藤堂にどのような過去があったのかはわかりませんが、この父親が彼女に大きな影響を与えているのは間違いないでしょう。  しかし、しかしですよ。前回で中島は藤堂を裏切ったはずです。ドラマにおける重大なポイントだったと思うのですが、それはなかったことにするの? それでも会いに行く藤堂は、父親の姿を中島に見ているのかもしれませんね。 (文=どらまっ子HAYAちゃん)

視聴率下落が止まらない!『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』に見る関ジャニ∞・横山裕の“凶暴性”

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フジテレビ系『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』番組サイトより
 フジテレビ系『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』は、折り返しの6話。前回、リオ五輪の影響で急落した視聴率ですが、昨夜放送の6話は6.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と緩やかに下落。  今回は、100円硬貨を胃に詰め込まれて殺害される“リッチマン事件”が発生。殺害された3名には地元ヤクザとのつながりがあり、その組に騙されて全てを失った高齢者5人組による犯行だとわかりました。 最初に殺された男性と次に殺された女性は、不動産詐欺で高齢者から家を奪った犯人で、3人目はそれを裏で指示していたヤクザ。自分たちからすべてを毟り取った“金の亡者”たちに復讐するため、高齢者5人は文字通り“金に溺れさせる”方法で殺害したのでした。  前回、中島保(林遣都)との一件で、ドラマ序盤の“人でない感じ”がなくなった藤堂比奈子(波瑠)は、心ここにあらずといった感じです。そんな藤堂に厚田(渡部篤郎)は、中島に会って、モヤモヤしたものをすっきりさせてくるように勧めます。  一方の中島は逮捕後どうなったかというと、不起訴処分になりました。そして「精神・神経研究センター」通称SNRCという国が直轄する精神病院に収監されることに。表向きは、治療のための施設ですが、実体は法で裁けないような犯罪者を隔離するための施設です。  今後も中島にプロファイリングの捜査協力を依頼することが決まり、藤堂はその窓口を担当することに。これは厚田の配慮でしょう。  藤堂とコンビを復帰させたと思われた東海林泰久(関ジャニ∞・横山裕)ですが、不意に「俺に近づくな!」と藤堂を突き放したりと、いつもとは違う雰囲気です。今回は、前5話通して影の薄い清水良信(百瀬朔)と藤堂は行動することに。  犯人である5人の高齢者を藤堂は問い詰めます。失うものがない彼らは、犯人であることが露見しても、慌てる様子もなく「次は誰を殺す?」「もっと苦しめて殺してやろう」と喜々と話し合うのでした。高齢者が、人殺しの相談をする姿は、気味が悪いです。 一人の高齢者が藤堂に言います。「さぁ、捕まえてくれ。人の心を失った私たちが、憎しみで動き出す前に」と。やはり、彼ら高齢者は藤堂と同じく“人の心を失った”人でした。そんな彼らに、どうして警察に訴え出なかったのかと藤堂が投げかけたことには、大きな意味があると思います。ドラマ前半の藤堂であるなら「興味深い」と、その殺意を自分に向けるために、あれこれと手を尽くすはずですから。  事件後、高齢者と藤堂のやり取りを覗き見ていた東海林は、「人殺しと同じ顔だわ」と冷たく言います。6話の冒頭で厚田は藤堂と東海林を比較し、藤堂は“事件を引き寄せるタイプ”、東海林は“事件に向かっていくタイプ”と評しています。対象的なキャラクターの2人は、もう理解し合うことはないのかもしれません。  異常犯罪と接することで、人間味を徐々に手にしていく藤堂に対して、東海林は、異常犯罪を通して凶暴さを増していると言えます。つまり藤堂は、異常犯罪者の心の奥底に、人間らしい部分を見出しているんですね。  藤堂は、今回の犯人、高齢者5人組の殺意に支配された顔を見て「そんな顔は見たくなった」と発言。これは、前回、“猟奇自殺”の現場での中島の表情を見たときにも発言していました。犯行が発覚する前、高齢者たちは、とても暖かい人々として描かれ、藤堂らと交流するシーンがあります。中島と同様に、藤堂は彼らを理解者あるいは、犯罪を犯さない人だと判断したのでしょう。  6話の終わりに、藤堂は中島とSNRCで再会。たびたび登場していたナイフについて、いつから持ち歩いていたのかと中島は藤堂に尋ねます。すると、「あのナイフは父を殺すためのものでした」と藤堂は告白。形見である七味缶がきっかけで、母親(奥貫薫)はたびたび登場しましたが、父親については一度も触れていません。藤堂にどのような過去があったのかはわかりませんが、この父親が彼女に大きな影響を与えているのは間違いないでしょう。  しかし、しかしですよ。前回で中島は藤堂を裏切ったはずです。ドラマにおける重大なポイントだったと思うのですが、それはなかったことにするの? それでも会いに行く藤堂は、父親の姿を中島に見ているのかもしれませんね。 (文=どらまっ子HAYAちゃん)

シリアス要素で“バカ”が露見したフジテレビ月9『好きな人がいること』は安定の1ケタ8.3%

sukinahito0809
フジテレビ系『好きな人がいること』番組サイトより
 フジテレビ月9『好きな人がいること』第6話は、視聴率8.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と前回より0.1ポイントダウンですが、リオ五輪の裏なので悲壮感はあんまりありません。あの大舞台でナダルに勝ち切った錦織はホントに強くなったと思う。カッコよかった! あと、卓球って超面白いですね。  で、ドラマの話です。  第1話から、お花畑全開の胸キュンシーン満載で「全員まとめてシン・ゴジラに焼き払われてしまえばいい」などと思わざるをえなかった同作でしたが、前回いよいよツンデレ夏向(山崎賢人)が美咲(桐谷美玲)に「オレがいんだろ、オレがそばにいてやるよ」と熱烈告白。千秋(三浦翔平)に捨てられたばかりの美咲がしなだれかかって、イイ感じで終わりました。  いまいち夏向の言葉が信じられない美咲ですが、夏向は翌日になっても「おまえのこと好きだっつってんだよ」と念押し。うろたえる美咲に、圧倒的な無表情で「逃げんな」「だから逃げんなよ」と迫ります。とにかく圧がすごい。職場の上司が若い女の子の部下にこんな感じで迫ったら、これもう即訴訟ですからね。イケメンじゃないみなさんにおかれましては、ご注意いただきたいところです。イケメンでも、たぶん訴訟です。  そんな夏向と美咲は、東京の有名レストランのコラボ企画に呼ばれて打ち合わせに。改めて夏向のシェフとしての有能さが描かれますが、この後がすごかった。  打ち合わせが終わると、友だちと遊びに行きたい美咲のリュックをおもむろに引っ張って(これも訴訟)、「今日9時、虎ノ門に来い。行きたいとこあるから付き合え」と手書きの地図を顔面に押し付け(これも訴訟)、美咲が約束があるので行けないと言うと、「待ってるから」と流し目でつぶやきます(これは訴訟じゃなさそう)。  迷う美咲。いったんは湘南行きのバスに乗ろうとしますが、やっぱり虎ノ門に向かうことにしました。道中、土砂降りの雨が降り出します。  だいぶ遅れてきたのでしょう。閑散とした広場に夏向は見当たりません。と、物陰から「くしゅん!」とクシャミの音が……。夏向が雨に濡れて、うずくまっているのでした。 「待ってるっつったろ」だって。  傘くらい買えばいいのに、びしょ濡れで座り込んで待っていたようです。修行なのかな。  で、夏向が見たかったのは東京タワーなんだって。営業が終わって消灯しちゃって、夏向の顔面が美咲に迫ってきて、美咲はまたキスだと思って欲情したら、カゼひいて倒れちゃって、美咲の家に泊まっておかゆ作ったりとか、翌朝には夏向が朝ごはん作ったりとか。また顔寄せられて欲情したりとか、シェフなのに猫舌な夏向に萌えたりとか。  いいかげん、2人ともバカなんじゃないかと思えてくるわけですが、この能天気な恋愛至上主義こそがこのドラマの魅力なんじゃないかとも感じ始めていました。もうバカのまま突っ走ればいいのにーと。そうなってくると、前回までの千秋、夏向、冬真(野村周平)の3人が「本当の兄弟じゃないかも」的な伏線が、むしろジャマに思えてくるんですね。  で、今回はその「本当の兄弟じゃないかも」話が後半で押し寄せてきます。後半のシリアスパートを際だたせるための前半のバカパートだったんですね。この作品は、こういう振り返しをよく使います。「あんなにハシャいでたのが、バカみたいじゃん……」って、恋愛における最大のカタルシスなのかもしれません。  結論から言って、次男の天才シェフ・夏向が実の兄弟ではありませんでした。冬真が、なんらかの事情を知ってるっぽい愛海(大原櫻子)から全部聞いたそうです。店を売ってでも隠しておきたかった千秋が全力で止めるのを無視して、みんなの前で発表しました。夏向、大ショック……!  いやあのね、夏向って、もう24歳ですよ。ショックを受けるのは仕方ないにしても、千秋さん言っとけよって話です。  悪徳業者みたいなおじさんが、千秋に戸籍謄本をちらつかせながら「ホントの兄弟じゃないことをバラされたくなければ店を売れ」と迫るシーンがあります。「契約書にサインして店を失うか、契約書にサインしないで家族を失うか」と脅迫するんです。  で、千秋はバラされたくないから店を売っちゃう。  別に、本当の兄弟じゃなくたっていいじゃん、と思うんです。なんでそれで、家族を失うってことになるのか。養子は、養子であることがバレたら家族じゃいられないのかって思うし、それってすごく差別的な言い草だし、そもそも千秋は、夏向が結婚するときまで黙ってるつもりだったんですかね。いざ結婚しようとして戸籍取り寄せたら……って、そのタイミングのほうがよっぽど残酷だと思うんですけど。  なんだか、バカっぽい方面に突き抜けてたドラマが、あんまりバカっぽく見られたくないがゆえにシリアス要素を盛り込んだところ、余計にバカが露見してしまった感じでした。バカバカ言ってすみませんでした。 (文=どらまっ子AKIちゃん)

武井咲『せいせいするほど』が波瑠『ON』に初勝利も、“低レベル”の争いで価値なし

saysay0815
TBS系『せいせいするほど、愛してる』番組サイトより
「火10」ドラマ対決に異変が起きた。武井咲主演『せいせいするほど、愛してる』(TBS系/火曜午後10時~)が、波瑠主演『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』(フジテレビ系/同)に初勝利を収めたのだ。  8月9日、両ドラマの第5話が放送され、『せいせいするほど』は6.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。片や『ON』は6.6%で、僅差ながら『せいせいするほど』が制した。両ドラマの視聴率争いは、初回からこれまで『ON』が4連勝していたが、第5話にして『せいせいするほど』が初めて逆転した。  ただ、勝ったからといっても、『せいせいするほど』の視聴率は初回=9.3%、第2話=7.4%、第3話=6.7%、第4話=6.9%と推移しており、第5話は自己ワーストタイで自慢にもならない。  一方、『ON』は初回=9.6%、第2話=9.2%、第3話=8.2%、第4話=8.8%で8%以上はなんとかキープしていたが、第5話で急降下した。第3話から佐々木希が登場したが、なんの起爆剤にもならなかった。  第5話までの平均視聴率は、『ON』が8.7%で、『せいせいするほど』の7.5%を一歩リードしている。  9日、両ドラマが放送された同時間帯には、NHK総合で福原愛が出場したリオデジャネイロ五輪・女子卓球シングルス準々決勝の中継があり、10.9%の好視聴率をマークしたため、『せいせいするほど』も『ON』も多少は影響を受けたと思われるが、それにしても6%台での争いでは、なんとも低レベル。その数字で『せいせいするほど』が初勝利を挙げたからといっても、たいした価値はなかろう。  次週(16日)は、TBS系がリオ五輪・陸上予選「男子200m・女子5000m」を中継するため、『せいせいするほど』は休止となる。ライバルドラマの放送が休みとなる状況で、『ON』は果たして、どこまで数字を上げることができるのか? 第6話も低調な視聴率なら、この先の伸びは期待できそうにない。 (文=森田英雄)

『はじめまして、愛しています。』善人・江口洋介の“ウソっぽさ”の正体とは

hazime0812
テレビ朝日系『はじめまして、愛しています。』番組サイトより
 前回、衝撃の“出産ごっこ”で視聴者の度肝を抜きつつ血涙を搾り取った『はじめまして、愛しています。』(テレビ朝日系)。脚本の遊川和彦の番組公式サイトでの発言によれば「4話までは取材したことをそのまま」「5話以降は、この家族がどうなっていくか、ドラマとして自分で描いていかなければならない」だそうですが、今回がその第5話です。  前回までで、里子になった子どもたちのほとんどに現れるという“試し行動”や“赤ちゃん返り”といった典型的な問題行動の時期は終わりました。つまり、今後は養子として引き取られたハジメ(横山歩)がどんな行動に出るのか、誰にもわからないということです。  信ちゃん(江口洋介)と美奈ちゃん(尾野真千子)にとって、初めての育児。信ちゃんは、とにかくハジメを甘やかします。丸めた新聞紙でブッ叩かれても怒りません。ちょっと「いただきます」とか言おうものなら、ライオンをホメるムツゴロウさんのようにハジメをホメまくります。  一方、美奈ちゃんはなかなかハジメをホメることができません。野菜も食べなきゃ「ダメ」、箸の持ち方がそれじゃ「ダメ」、「ダメよ~ダメダメ」と、とにかくダメ出ししまくりです。公園デビューを飾っても、すべり台の「じゅんばんをまもりましょう」という看板を無視して別の子の順番を抜かしたハジメに「ダメ!」です。  ところがハジメくん、字が読めなかったんですね。ならば字を教えるのも美奈ちゃんの役目です。普遍的な子育ての負担が、ストレスとなって美奈ちゃんを追い詰めていきます。  ハジメはハジメで、ストレスをため込んでいきます。信ちゃんだけでなく、美奈ちゃんにもホメられたくて自主的に字の練習をしたり、お豆で箸の練習をしたりしますが、一向にホメてくれません。  ピアノ教室の生徒のことはめっちゃホメるのに!  というわけで、ハジメは授業中のピアノ教室に乱入。「ボクが弾く!」と言い放ち、生徒さんをイスの上から突き飛ばします。なかなかの問題行動です。  当然、美奈ちゃん激怒。 「謝りなさい!」 「ボク悪くないもん!」 「いいかげんにしなさい!」  思わず振り上げた手をなんとか止めた美奈ちゃんでしたが、「どうするのが正解なんだろう」と自問するしかありません。  今回描かれたのは、子育てにおける「正解のなさ」でした。突然、成り行きでハジメの親になった美奈ちゃんは、「ハジメにどんな人間になってもらいたいか」を一生懸命考えます。信ちゃんの妹(子持ち)に相談して「普通はそんなふうに考えないんじゃないかな」「子どもに幸せになってほしいだけ」と言われても、どこかピンときません。  児童相談所の堂本(余貴美子)は、子育てには2パターンしかないと言います。 「自分が親にされたのと同じようなことをしたいと思うか、親にしてもらえなかったことをしたいと思うか」  美奈ちゃんは自分を全然かわいがってくれなかった父親に、信ちゃんはアル中になって家族生活を放棄した母親に、それぞれ「どんな人になってほしかったか」と聞いてみますが、やはり腑に落ちるような答えを得ることはできません。  そんなある日、ハジメが夫婦に問います。 「愛って、何?」 「幸せって、何?」  なんとなく口先だけで答えを取り繕う美奈ちゃんと、美奈ちゃんにピアノを弾かせて「どうだ幸せだろう」と悦に入る信ちゃんでしたが、これは甘かった。  ハジメはピアノを弾いている美奈ちゃんに割り込むと、鍵盤を乱暴に叩いて咆哮します。 「幸せじゃない! お母さんのピアノ聞いても幸せじゃない! お母さん嫌い! 大っ嫌い!」  本当の母親ではない美奈ちゃんを「お母さん」と呼びながら「大っ嫌い!」と叫ぶしかないハジメの複雑な心理が描かれますが、信ちゃんにはそのへんの機微は伝わりません。おもむろにハジメを抱え上げると庭に放り出してしまいます。 「だったら出て行け! 施設に戻ればいいだろ!」  絵に描いたようなネグレクトです。ほとんど殺人行為と言っていいでしょう。これもう、お話終わっちゃうじゃん、と思いました。  ところが、意外なハジメの機転によってドラマは感動の展開を迎えます。家を閉め出されたハジメは児童相談所に堂本を訪ね、「手紙を書きたいから字を教えろ」と言い、「おとうさんとおかあさんへ」の手紙をしたためるのでした。  その手紙には、たった2行、こうありました。 「ごめんなさい」 「すてないでください」  堂本によれば、ハジメはもう一言、書きたかったそうです。でもその一言は、直接伝えることにしたんだそうです。  ハジメは、信ちゃんと美奈ちゃんをしっかりと見つめ、口を開きます。 「愛しています」  そう、はっきりとした口調で。  いや、あのね、泣けるんです。実に泣ける展開なんですけど、なんかすごく不穏な空気がドラマ全体を包んでいる気がするんですよね。特に今回、「愛」とか「幸せ」とか、そういう言葉が言葉として乱発されすぎてる。どんどん意味が希薄になってきてる。というか、今回はハジメの行動が混乱と解決の両方を担っているので、夫婦の発する言葉が上滑りして聞こえるし、行動がことごとくバカに見えるんです。  タクミ(速水もこみち)が、信ちゃんを評して「ウソっぽいまでに家族を大切にするノリ」となじった場面がありました。  こっちのほうが、しっくりくる見え方なんですよね。ドラマ全体が、愛と幸せを語るフリをしながら、のちのちこの夫婦を断罪しようとしているんじゃないかと邪推してしまうんです。  だって、あの遊川が言うんだもん。「5話以降は、この家族がどうなっていくか、ドラマとして自分で描いていかなければならない」って。 (文=どらまっ子AKIちゃん)

『はじめまして、愛しています。』善人・江口洋介の“ウソっぽさ”の正体とは

hazime0812
テレビ朝日系『はじめまして、愛しています。』番組サイトより
 前回、衝撃の“出産ごっこ”で視聴者の度肝を抜きつつ血涙を搾り取った『はじめまして、愛しています。』(テレビ朝日系)。脚本の遊川和彦の番組公式サイトでの発言によれば「4話までは取材したことをそのまま」「5話以降は、この家族がどうなっていくか、ドラマとして自分で描いていかなければならない」だそうですが、今回がその第5話です。  前回までで、里子になった子どもたちのほとんどに現れるという“試し行動”や“赤ちゃん返り”といった典型的な問題行動の時期は終わりました。つまり、今後は養子として引き取られたハジメ(横山歩)がどんな行動に出るのか、誰にもわからないということです。  信ちゃん(江口洋介)と美奈ちゃん(尾野真千子)にとって、初めての育児。信ちゃんは、とにかくハジメを甘やかします。丸めた新聞紙でブッ叩かれても怒りません。ちょっと「いただきます」とか言おうものなら、ライオンをホメるムツゴロウさんのようにハジメをホメまくります。  一方、美奈ちゃんはなかなかハジメをホメることができません。野菜も食べなきゃ「ダメ」、箸の持ち方がそれじゃ「ダメ」、「ダメよ~ダメダメ」と、とにかくダメ出ししまくりです。公園デビューを飾っても、すべり台の「じゅんばんをまもりましょう」という看板を無視して別の子の順番を抜かしたハジメに「ダメ!」です。  ところがハジメくん、字が読めなかったんですね。ならば字を教えるのも美奈ちゃんの役目です。普遍的な子育ての負担が、ストレスとなって美奈ちゃんを追い詰めていきます。  ハジメはハジメで、ストレスをため込んでいきます。信ちゃんだけでなく、美奈ちゃんにもホメられたくて自主的に字の練習をしたり、お豆で箸の練習をしたりしますが、一向にホメてくれません。  ピアノ教室の生徒のことはめっちゃホメるのに!  というわけで、ハジメは授業中のピアノ教室に乱入。「ボクが弾く!」と言い放ち、生徒さんをイスの上から突き飛ばします。なかなかの問題行動です。  当然、美奈ちゃん激怒。 「謝りなさい!」 「ボク悪くないもん!」 「いいかげんにしなさい!」  思わず振り上げた手をなんとか止めた美奈ちゃんでしたが、「どうするのが正解なんだろう」と自問するしかありません。  今回描かれたのは、子育てにおける「正解のなさ」でした。突然、成り行きでハジメの親になった美奈ちゃんは、「ハジメにどんな人間になってもらいたいか」を一生懸命考えます。信ちゃんの妹(子持ち)に相談して「普通はそんなふうに考えないんじゃないかな」「子どもに幸せになってほしいだけ」と言われても、どこかピンときません。  児童相談所の堂本(余貴美子)は、子育てには2パターンしかないと言います。 「自分が親にされたのと同じようなことをしたいと思うか、親にしてもらえなかったことをしたいと思うか」  美奈ちゃんは自分を全然かわいがってくれなかった父親に、信ちゃんはアル中になって家族生活を放棄した母親に、それぞれ「どんな人になってほしかったか」と聞いてみますが、やはり腑に落ちるような答えを得ることはできません。  そんなある日、ハジメが夫婦に問います。 「愛って、何?」 「幸せって、何?」  なんとなく口先だけで答えを取り繕う美奈ちゃんと、美奈ちゃんにピアノを弾かせて「どうだ幸せだろう」と悦に入る信ちゃんでしたが、これは甘かった。  ハジメはピアノを弾いている美奈ちゃんに割り込むと、鍵盤を乱暴に叩いて咆哮します。 「幸せじゃない! お母さんのピアノ聞いても幸せじゃない! お母さん嫌い! 大っ嫌い!」  本当の母親ではない美奈ちゃんを「お母さん」と呼びながら「大っ嫌い!」と叫ぶしかないハジメの複雑な心理が描かれますが、信ちゃんにはそのへんの機微は伝わりません。おもむろにハジメを抱え上げると庭に放り出してしまいます。 「だったら出て行け! 施設に戻ればいいだろ!」  絵に描いたようなネグレクトです。ほとんど殺人行為と言っていいでしょう。これもう、お話終わっちゃうじゃん、と思いました。  ところが、意外なハジメの機転によってドラマは感動の展開を迎えます。家を閉め出されたハジメは児童相談所に堂本を訪ね、「手紙を書きたいから字を教えろ」と言い、「おとうさんとおかあさんへ」の手紙をしたためるのでした。  その手紙には、たった2行、こうありました。 「ごめんなさい」 「すてないでください」  堂本によれば、ハジメはもう一言、書きたかったそうです。でもその一言は、直接伝えることにしたんだそうです。  ハジメは、信ちゃんと美奈ちゃんをしっかりと見つめ、口を開きます。 「愛しています」  そう、はっきりとした口調で。  いや、あのね、泣けるんです。実に泣ける展開なんですけど、なんかすごく不穏な空気がドラマ全体を包んでいる気がするんですよね。特に今回、「愛」とか「幸せ」とか、そういう言葉が言葉として乱発されすぎてる。どんどん意味が希薄になってきてる。というか、今回はハジメの行動が混乱と解決の両方を担っているので、夫婦の発する言葉が上滑りして聞こえるし、行動がことごとくバカに見えるんです。  タクミ(速水もこみち)が、信ちゃんを評して「ウソっぽいまでに家族を大切にするノリ」となじった場面がありました。  こっちのほうが、しっくりくる見え方なんですよね。ドラマ全体が、愛と幸せを語るフリをしながら、のちのちこの夫婦を断罪しようとしているんじゃないかと邪推してしまうんです。  だって、あの遊川が言うんだもん。「5話以降は、この家族がどうなっていくか、ドラマとして自分で描いていかなければならない」って。 (文=どらまっ子AKIちゃん)