昭恵夫人と旅行の「ドクタードルフィン」松久正氏は何者か――心屋仁之助氏ら“スピリチュアルイベント”参加の過去

 4月16日発売の 「週刊文春」(文藝春秋)にて、安倍晋三首相の妻である昭恵夫人が、新型コロナウイルスの感染が拡大する中で、約50人の団体とともに大分県へ旅行していたと報じられ、波紋が広がっている。

 記事によると、昭恵夫人は3月15日に大分県宇佐市の宇佐神宮を訪れたそうで、これは医師の松久正氏が主催する「神ドクター降臨 in Oita」というツアーの一環だったとのこと。“ドクタードルフィン”を自称する松久氏は、自身の公式サイトで「薬や手術というものを一切使わず、自分自身で人生や身体の問題を修復する力を最大限に発揮させる『超次元・超時空間松果体覚醒医学』を提唱」と、治療方針を示している。

 この報道を受け、ネット上では「コロナ流行の中で旅行にいくのもヤバいけど、ドクタードルフィンがさらに謎」「ドクタードルフィンって本当に医者? スピリチュアル系の人かな?」「ドクタードルフィン、怪しすぎるだろ! こんな人と旅行って、昭恵夫人は大丈夫?」など、松久氏の存在に衝撃を受ける声が続出中だ。

 “謎の存在”として注目を集めている松久氏だが、サイゾーウーマンでは昨年11月、都内で開催された『龍の日』なるイベントにて、松久氏の姿を捉えている。心理カウンセラー・心屋仁之助氏、「龍使い」を名乗るSHINGO氏といった、“スピリチュアル界隈”で名を馳せる人物が出演したこのイベントについてつづった、スピリチュアルウォッチャー・黒猫ドラネコ氏のコラムを、いま一度掲載する。松久氏は一体どのような人物と関わりがあるのか、ぜひ確かめていただきたい。

(編集部)


(初出:2019年11月8日)

心屋仁之助氏・デューク更家氏も出演――スピリチュアルイベント『龍の日』で目撃した一部始終

 先月、台風や豪雨が全国各地で猛威を振るいました。被害に遭われた方々に、心からお見舞い申し上げます。私が観察している“怪しいスピリチュアル”界隈には、台風が来ると「白龍が来た」などと騒ぐ連中がいます。どうやらここ最近、彼らのトレンドは「龍」のようなのです。

 昔から界隈で人気のあるモチーフではありますが、最近は特によく目につきます。その発端とまでは言い切れませんが、ブームを過熱させたのはおそらく、“ウォーキング健康法”で一世を風靡した、デューク更家氏でしょう。

 昨年11月には、『お金持ちになれたのは龍のおかげ』(宝島社)という著書を出版。“スピ好きカミングアウト”ともいえるこの一冊には、良くも悪くも注目が集まりました。アマゾンの内容紹介によると、デューク氏は「幼いころから『龍』と交信をしていました」とのこと。この本を読めば、「龍を自分の中に呼び込んで、人生が激変」する方法がわかるようです。神秘的な(胡散臭い)魅力と、天災が多かったことの畏れが相まって、この1年でじわじわと「龍」を持ち出す人が増えたと思われます。

 そんなデューク氏は、今月11月3日に東京・銀座の時事通信ホールで行われた『龍の日』なるイベントに出演。フライヤ―を見ると、「龍に興味がある人 龍の運気にあやかりたい人 名前に龍が付く人 龍の地名に住んでいる人 とにかく龍好き!! THE・ハッピーエンターテイメント 2020年に向けてパワーアップ1Day!」と書かれていますが、一体何の目的で開かれたイベントなのかは不明。その他、スピ界隈から絶大な支持を受ける、心理カウンセラー・心屋仁之助氏や、お笑い芸人・楽しんご氏、アニメソング歌手の高橋洋樹氏ら、多種多様なゲストが登場するとの告知も。私としても無視するわけにはいかず(?)、少しだけ会場に潜入してきました。

 このイベントは、ゲストのトークショーが行われるステージと、物販ブース等がある展示会場に分かれており、展示会場は無料で出入り可能。トークショーは登壇者ごとにチケットを購入する必要があり、全ステージを前方の席(プレミアムシート)で見る場合、ちょうど5万円になる計算です。

物販ブースの様子。一見“普通の”イベントでした。 私は午前中のメインステージへ潜入し、デューク氏と心屋氏の“初対談”を見てきました。そこで語られた話によると、デューク氏の奥様が心屋氏の大ファンらしく、お互いに存在を認識していたようです。心屋氏に龍は見えないとのことでしたが、一方で「8歳の頃から見える」と話すデューク氏。さらに、ふくよかなおなかを指さして「ここにも龍がいる。触った人は運気が上がる」と、軽快なトークを展開します。小鳥のような龍の鳴き声、得意な歌謡曲の一節などを披露し、デューク氏は200人以上集まった聴衆を喜ばせていました。

 本当にデューク氏に龍が見えているのか……私には否定も肯定もできませんが、過度にビジネスへ絡めることなく、イベントでの“話術”として使えば、スピ好きな人を大いに楽しませてくれるでしょう。降壇後、彼をロビーで見かけましたが、ファンから握手や撮影を求められても気さくに応じ、残りのステージを見るため椅子を勧めるスタッフに「お客さんの邪魔になるから、後ろのほうで立って見るよ」と優しく告げるなど、いい意味で、そのへんの“教祖様”と風格の違いを感じました。

“ドクタードルフィン”松久正氏、心屋氏らとステージに登場!

 さて、ここからが本題です。今回のイベントで私が最も注目したのは、SHINGO氏という男性。なんと肩書は「龍使い」です。SHINGO氏は、14年間勤めた上場企業を過労とストレスにより退社し、高野山奥で「龍神」と出会い、それをきっかけに「龍が視える」ようになったそう。『龍の日』公式サイトのプロフィールを見ると、「最近は自身が『龍』であったことに目覚め、ますます高次元のエネルギー体との共同創造に拍車がかかる」と書かれており、「現在はセミナーや個人セッションを中心に龍のエネルギーを活かして、本来の自分を生きる『真の龍遣い(ドラゴンマスター)』の育成に力を入れている」(すべて原文ママ)と、彼の“活動”も紹介されています。

 いやはや、「龍が視える」という設定まではまだ、スピ好きが食いつくフレーズとしてグッと笑いをこらえられますが、「最近は自身が『龍』であったことに目覚め」「エネルギー体との共同創造に拍車がかかる」というあたりは、さすがにツッコミを禁じ得ません。「最近、運動不足だからジム通い始めてさ~」的なノリで大真面目にこれを言えるのですから、感動すら覚えます。

 ちなみにこの人も、怪しいスピリチュアル界隈御用達の“Ameba公式ブロガー”。ブログ更新を知らせてくれるLINEに登録したところ、「龍と仲良くなれる」方法として、「龍の置物を飾る」「龍に感謝する」といった、誰でも言えそうなメッセージが届いて笑いました。

 SHINGO氏は「龍の魔法学校」なるセミナーを開催しており、彼のブログを見ると、「魔法学校の生徒」と輪になって手をつないだり、魔法使いのような衣装を着て生徒の頭に手をかざしたりと、非常に“それっぽい”ことをやっています。なお、今年1月に名古屋で開催された「龍の魔法学校2019」は、午前10時~午後5時の受講で、参加費10万円(税込)。SHINGOさんのブログによると、「さまざまなスピリチュアル能力を1日にして得ることができます」とのことなので、安いと感じる人も、もしかしたらいるかもしれません。

 実はSHINGOさん、「前世が卑弥呼」だという天宮玲桜(あまみやれいか)と、長崎県壱岐市の観光大使を1年足らずで解任されたスピリチュアリスト・happyの“付き人”だった過去があります。この手の人たちって、広~く浅~く繋がるんですよね。2017年1月13日、SHINGO氏は「つきびと終了しました」というタイトルのブログを更新していました。そこには、「3か月弱という短い間で 僕のお金・時間・人間関係すべての価値観が まったく変わってしまった。こんな変化、自分でも想像していませんでした。人生はこんなにも突然変わるということ そして、『世界は自分で創る』って ホントだった、ということを 間近で見せてもらいました」などとつづられており、2人に強く“感化”された様子が伝わります。

 付き人を辞めて約半年後の17年7月、SHINGO氏は「スピリチュアル好きのための龍神サロン」なるコミュニティを立ち上げ、本格的に“教祖様”への道へと進みます。一般的な認知度はほぼゼロ、たった2年の“教祖歴”で『龍の日』のメイン扱いされるとは、さぞ素晴らしい力をお持ちか、世渡り上手のどちらかでしょう。

キャッチーなことが言えれば“教祖様”になれる

 改めて言うのもなんですが、「龍」は空想上の生き物です。夢のある言い方をすれば、似たような生き物なら、どこかにいるのかもしれません(SHINGO氏は視たって言ってるし)。こうした“空想上の存在”というのは、「大きなエネルギー」といった曖昧なニュアンスに変換され、都合よく利用されがち。子宮委員長はる(現・八木さや)が「“子宮の声”に従って生きる」などと唱え、局地的に大流行した「子宮系スピリチュアル」と「龍のエネルギー」は、似たようなものだと言えるでしょう。

 別にこれは、「子宮」や「龍」ではなくても、「宇宙人」「ペガサス」「人魚」などなんでもよくて、まだ見ぬ不思議なもの、だけどイメージしやすいものから「力を与えられた」とでも言えば、なんでも“スピっぽく”なってしまいます。こういったモチーフを持ち出せば、特別な力を持っていなくても、誰だって人を導く“ふり”ができる。ネット上での自己発信が達者で、キャッチーなイメージを作り上げた“だけ”の人たちが、実にならないセミナーを開き、高額な商材を購入させているのかもしれません。

 たとえすべてがウソだとしても、“教祖様”にお金を出す人が集まってしまうスピ界隈。人からお金を巻き上げるなら、最初から「龍とか子宮とか宇宙とか不思議で面白いことを言うので、お金を恵んでください!」と素直に言う教祖様のほうが、まだマシだと思いますけどね。

「胎内記憶」池川明医師は、虐待の専門家をあざ笑う――「頼ってもムダ」発言の恥ずかしさ

 弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にする、スピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。「この人たちのようになれるかも」と彼らを信じ込んでしまえば、価値観や金銭感覚をゆがめられるのはあっという間。友人や家族を失ってからでは、もう遅い! 「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが、現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を眼光鋭く分析します。

 新型コロナウイルスの騒動で、落ち着かない日々。引き続き、手洗いうがいなどの対策をしっかりとしたいものです。そういえば、「胎内記憶」の第一人者である産婦人科医・池川明氏は、自身のFacebookで「ベビーイオン 結構売れてます! コロナウィルス、インフルエンザウィルス、花粉症対策などに使えます」と、24万円(税別)の「イオン発生器」の宣伝をしておられました。自粛ばかりではなく、経済活動も大事ですもんね。この機械がどうというわけではなく、便乗商法やデマにはくれぐれも注意したいものですねえ。

 さて、そんな池川医師、どうやら「胎内記憶」が間違った解釈をされていると、お怒りのようです。

 昨年、立教大学で行われた「霊性(スピリチュアリティ)と現代社会」なる公開シンポジウムに、池川医師が「登壇予定」と告知され、ネット上で物議を醸しました。“あの”池川医師が招かれたということで、私も「マジか立教大学」とツイートしたところ、拡散されて「これはヤバい」「自分の子どもがこんな講演聞いてきたら泣きたい」といった、批判的な反響がありました。

 この騒動がWebサイト「Wezzy」をはじめ、いくつかの媒体に取り上げられたこともあってか、のちに立教大は「講師のご都合」として、池川医師の登壇取りやめを発表。こうしたひと悶着がありながら、昨年12月8日、池川医師抜きでシンポジウムは開催。「在日宇宙人」「宇宙人ドクターズ(の一人)」「天の声を聴く詩人」「和太鼓響沁浴演奏者」といった人々が登壇したようで、池川医師がいなくても、十分カオスな状況だったようです(これについては、キリがないのでツッコみません)。

「虐待する親を選ぶ」と主張する意味はあるのか?

 以前、当コラムでもテーマにしましたが、「胎内記憶」とは、子どもたちが語る「母親のおなかの中や、前世にいた時の記憶」のことを指すそうです。池川医師によれば、6歳までの子ども3,500人にアンケートを取ったところ、その中の約3割が「生まれる前の記憶」を語ったといいます。この結果だけならいいのですが、池川医師はこれを「胎内記憶」として、「子どもは親を選んで生まれてくる」「虐待をする親を選ぶ子どもがいる」など、「不幸や不遇も自分で決めた」と取れるむちゃな理論を広めていると感じます。私はこの“思想”を、以前から問題視し続けています。

 1月29日から2月8日にかけて、池川医師は立教大学コミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科の濁川孝志教授との対談動画を12本もYouTubeに公開しました。ここで池川医師と濁川教授は「ネットで騒がれた」と苦笑しつつ、「胎内記憶が虐待肯定だというのは、完全にフェイク」「批判したい人はしてもいいが、一般に流れる情報にフェイクを出すのはよくない」といった主張をしています。これは、前述したWezzyの記事「虐待を肯定する『胎内記憶』池川明医師が立教大シンポジウムに 大学側の見解は」に対する“反論”です。

 まず動画を視聴して驚いたのは、池川医師が「子どもがそう話している」などと繰り返していたこと。責任逃れではないと思いたいのですが……。たとえば、次のような発言がありました。

「虐待をする親を選ぶ子がいるのは間違いないんですよ、だってそう言うから」
(FOTTO TV「(6)Wezzy 記事の「虐待肯定」は、論理飛躍?」より)

 本気で言っているなら噴飯ものです。親による凄惨な虐待事件が連日報じられているこの時世に、「そう言うから」といって、虐待される環境を「選ぶ子がいるのは間違いない」と主張する必要性が、一体どこにあるのでしょう? 目黒区の結愛ちゃんも、野田市の心愛ちゃんもこれに当てはめられてしまうのなら、甚だ疑問です。

 厚生労働省によると、全国の児童相談所への虐待相談対応件数は、「一貫して増加を続け、2017年度には13万件を超えている」(2019年3月19日発表「児童虐待防止対策の抜本的強化について」より)といいます。調査や報道で明らかになる惨状だけでなく、人知れずネグレクトや性的暴行を受け、一生の傷を抱える「虐待サバイバー」もいます。また、虐待を止めることができず悔いる加害者家族、被害者の関係者もいるでしょう。池川医師がこうした状況を知った上で発言しているとは、到底思えません。

 池川医師は、虐待の問題に取り組む人たちをあざ笑うかのような発言もしています。

「どこに虐待の専門家がいるんですか? Wezzyさん紹介してよ(笑)。もし虐待を防ぐ人がいるなら、世の中から(虐待が)一掃しているはずですよ。どんどん(虐待が)増えているのはどういうことですか?」
「虐待をする親を(子どもが)選んでるのに、それを専門家に治させるなんて、ムダなんですよ。遅すぎるんです。虐待をしないように、妊娠中から関わらないと、虐待なんかなくならないんです」
「私は『(虐待の)プロじゃない』ってことですよね? 『ド素人が手を出すな』って言ってるわけですよ。じゃあ、誰がプロなんだ? プロのリスト挙げてほしいなあ。全国の、何十万という数の虐待を防ぐ人たちが、どこにいるんだろうって思うんですけどね」
(以上、FOTTO TV「(9)Wezzy 記事の「虐待肯定」論は、池川著書2ページのうち2行だけを引用している? 虐待を無くす為に本当に必要な事を考える」より)

 笑いながらおっしゃっていましたが、恥じるべきだと思います。子どもの貧困・格差問題の解消に尽くそうとしていたり、被虐待児の居場所を確保したりする自治体や各団体の努力を、池川医師が何も知らず、知ろうともしていないだけでしょう。本当に虐待をなくしたいと思う立場なのでしょうか?

 助けを求める人々を無視するかのような、「虐待をする親を選ぶ子がいるのは間違いない」「専門家に治させるなんてムダ」の放言にはあきれます。このような考え方は、助かるケースの発見を遅らせることにはならないでしょうか? 万が一、「胎内記憶」が疑いようのない事実であったとしても、池川医師に承服しがたいのは、こうした発言への疑問があるからです。

 さて、何度聞き直してもさっぱりわからないのが、「胎内記憶は虐待肯定ではない」という主張で池川医師が出した、二つのたとえです。

「山登りで死ぬ人がいるのに、『山登るなよ』って言うのが普通だとしたら、山に登る人を禁止にすればいいじゃないですか? でもみんな登るじゃないですか、許可とかもらって。あれを“遭難推進”って言うんでしょうかね?」

 「人の死につながる」という共通点から例に挙げたのでしょうが、虐待は「他人から受ける理不尽な暴力」であり、自ら進んで行う登山と並べて考えるのは、理屈が通っていません。そして、もう一つ意味のわからないたとえがこちら。

「犯罪を犯す人に、『いや~あなたたち、こんな環境だったら(犯罪をしても)しょうがないよね』って言ったら、“犯罪推進”になる。そういう理論ですよ」
(以上、FOTTO TV「(6)Wezzy 記事の「虐待肯定」は、論理飛躍?」より)

 はっきり言っておきたいのは、虐待は「しょうがない」では済まないということです。理不尽な暴力を受けている環境まで自分が「選んで生まれてきた」と捉えさせ、「しょうがない」と諦めさせるのなら、ある種の“肯定”にはなりませんか? 「虐待をする親を選ぶ子がいる」という説は、「自ら選んだのだから、暴力を受けてもしょうがない」という考えと地続きだと思うのですが。

 動画の中で、池川医師の発言にはいくつも矛盾があり、全体的に“その場しのぎ”な印象でした。「生まれた意味を知り、愛に気づけば虐待しなくなる」といった趣旨のこともおっしゃっていましたが、せっかく12本もの動画で“弁明”したのに、「胎内記憶」の有用性アピールに固執するあまり、虐待の現状や、問題の深刻さを全く理解していないことが浮き彫りになっただけでした。

 池川医師は12本目の動画にて、「『こうやってやればいいんだ』って押しつける。実はこれが虐待を増やしてるんですよ」と批判しています。こうした言葉の背景には、一般的な虐待防止対策などに対する、池川医師の不満があるのかもしれません。しかし、池川医師が「押しつけ」だと感じることがあったとしても、幼い命を救うための具体的な対策を何よりも優先するべきです。自身の“思想”を広めるのは、せめてそのあとではないでしょうか。

 むしろ、産婦人科医という立場がある池川医師の主張こそ、妄信的な信者を生んで「『胎内記憶』を信じれば虐待が止まる」と、明確な根拠がないことを押しつけそうな気がします。ネット上にはびこる、一般には受け入れがたいスピリチュアル理論。それらはまるで「善意」のように広められるため、“感染力”が強くて始末が悪いのです。

※厚生労働省は「児童虐待防止対策」の一つとして、児童虐待が疑われる子どもを発見した際や、出産や子育てに関する質問等を受け付ける専用ダイヤル「189(いちはやく)」を設けています。電話連絡は無料、匿名の相談も可能で、地域の児童相談所へつながります。また、各市町村や児童相談所には相談窓口もあります。詳細は、下記のリンクをご覧ください。

・厚生労働省「児童虐待防止対策
オレンジリボン運動

「胎内記憶」池川明医師は、虐待の専門家をあざ笑う――「頼ってもムダ」発言の恥ずかしさ

 弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にする、スピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。「この人たちのようになれるかも」と彼らを信じ込んでしまえば、価値観や金銭感覚をゆがめられるのはあっという間。友人や家族を失ってからでは、もう遅い! 「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが、現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を眼光鋭く分析します。

 新型コロナウイルスの騒動で、落ち着かない日々。引き続き、手洗いうがいなどの対策をしっかりとしたいものです。そういえば、「胎内記憶」の第一人者である産婦人科医・池川明氏は、自身のFacebookで「ベビーイオン 結構売れてます! コロナウィルス、インフルエンザウィルス、花粉症対策などに使えます」と、24万円(税別)の「イオン発生器」の宣伝をしておられました。自粛ばかりではなく、経済活動も大事ですもんね。この機械がどうというわけではなく、便乗商法やデマにはくれぐれも注意したいものですねえ。

 さて、そんな池川医師、どうやら「胎内記憶」が間違った解釈をされていると、お怒りのようです。

 昨年、立教大学で行われた「霊性(スピリチュアリティ)と現代社会」なる公開シンポジウムに、池川医師が「登壇予定」と告知され、ネット上で物議を醸しました。“あの”池川医師が招かれたということで、私も「マジか立教大学」とツイートしたところ、拡散されて「これはヤバい」「自分の子どもがこんな講演聞いてきたら泣きたい」といった、批判的な反響がありました。

 この騒動がWebサイト「Wezzy」をはじめ、いくつかの媒体に取り上げられたこともあってか、のちに立教大は「講師のご都合」として、池川医師の登壇取りやめを発表。こうしたひと悶着がありながら、昨年12月8日、池川医師抜きでシンポジウムは開催。「在日宇宙人」「宇宙人ドクターズ(の一人)」「天の声を聴く詩人」「和太鼓響沁浴演奏者」といった人々が登壇したようで、池川医師がいなくても、十分カオスな状況だったようです(これについては、キリがないのでツッコみません)。

「虐待する親を選ぶ」と主張する意味はあるのか?

 以前、当コラムでもテーマにしましたが、「胎内記憶」とは、子どもたちが語る「母親のおなかの中や、前世にいた時の記憶」のことを指すそうです。池川医師によれば、6歳までの子ども3,500人にアンケートを取ったところ、その中の約3割が「生まれる前の記憶」を語ったといいます。この結果だけならいいのですが、池川医師はこれを「胎内記憶」として、「子どもは親を選んで生まれてくる」「虐待をする親を選ぶ子どもがいる」など、「不幸や不遇も自分で決めた」と取れるむちゃな理論を広めていると感じます。私はこの“思想”を、以前から問題視し続けています。

 1月29日から2月8日にかけて、池川医師は立教大学コミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科の濁川孝志教授との対談動画を12本もYouTubeに公開しました。ここで池川医師と濁川教授は「ネットで騒がれた」と苦笑しつつ、「胎内記憶が虐待肯定だというのは、完全にフェイク」「批判したい人はしてもいいが、一般に流れる情報にフェイクを出すのはよくない」といった主張をしています。これは、前述したWezzyの記事「虐待を肯定する『胎内記憶』池川明医師が立教大シンポジウムに 大学側の見解は」に対する“反論”です。

 まず動画を視聴して驚いたのは、池川医師が「子どもがそう話している」などと繰り返していたこと。責任逃れではないと思いたいのですが……。たとえば、次のような発言がありました。

「虐待をする親を選ぶ子がいるのは間違いないんですよ、だってそう言うから」
(FOTTO TV「(6)Wezzy 記事の「虐待肯定」は、論理飛躍?」より)

 本気で言っているなら噴飯ものです。親による凄惨な虐待事件が連日報じられているこの時世に、「そう言うから」といって、虐待される環境を「選ぶ子がいるのは間違いない」と主張する必要性が、一体どこにあるのでしょう? 目黒区の結愛ちゃんも、野田市の心愛ちゃんもこれに当てはめられてしまうのなら、甚だ疑問です。

 厚生労働省によると、全国の児童相談所への虐待相談対応件数は、「一貫して増加を続け、2017年度には13万件を超えている」(2019年3月19日発表「児童虐待防止対策の抜本的強化について」より)といいます。調査や報道で明らかになる惨状だけでなく、人知れずネグレクトや性的暴行を受け、一生の傷を抱える「虐待サバイバー」もいます。また、虐待を止めることができず悔いる加害者家族、被害者の関係者もいるでしょう。池川医師がこうした状況を知った上で発言しているとは、到底思えません。

 池川医師は、虐待の問題に取り組む人たちをあざ笑うかのような発言もしています。

「どこに虐待の専門家がいるんですか? Wezzyさん紹介してよ(笑)。もし虐待を防ぐ人がいるなら、世の中から(虐待が)一掃しているはずですよ。どんどん(虐待が)増えているのはどういうことですか?」
「虐待をする親を(子どもが)選んでるのに、それを専門家に治させるなんて、ムダなんですよ。遅すぎるんです。虐待をしないように、妊娠中から関わらないと、虐待なんかなくならないんです」
「私は『(虐待の)プロじゃない』ってことですよね? 『ド素人が手を出すな』って言ってるわけですよ。じゃあ、誰がプロなんだ? プロのリスト挙げてほしいなあ。全国の、何十万という数の虐待を防ぐ人たちが、どこにいるんだろうって思うんですけどね」
(以上、FOTTO TV「(9)Wezzy 記事の「虐待肯定」論は、池川著書2ページのうち2行だけを引用している? 虐待を無くす為に本当に必要な事を考える」より)

 笑いながらおっしゃっていましたが、恥じるべきだと思います。子どもの貧困・格差問題の解消に尽くそうとしていたり、被虐待児の居場所を確保したりする自治体や各団体の努力を、池川医師が何も知らず、知ろうともしていないだけでしょう。本当に虐待をなくしたいと思う立場なのでしょうか?

 助けを求める人々を無視するかのような、「虐待をする親を選ぶ子がいるのは間違いない」「専門家に治させるなんてムダ」の放言にはあきれます。このような考え方は、助かるケースの発見を遅らせることにはならないでしょうか? 万が一、「胎内記憶」が疑いようのない事実であったとしても、池川医師に承服しがたいのは、こうした発言への疑問があるからです。

 さて、何度聞き直してもさっぱりわからないのが、「胎内記憶は虐待肯定ではない」という主張で池川医師が出した、二つのたとえです。

「山登りで死ぬ人がいるのに、『山登るなよ』って言うのが普通だとしたら、山に登る人を禁止にすればいいじゃないですか? でもみんな登るじゃないですか、許可とかもらって。あれを“遭難推進”って言うんでしょうかね?」

 「人の死につながる」という共通点から例に挙げたのでしょうが、虐待は「他人から受ける理不尽な暴力」であり、自ら進んで行う登山と並べて考えるのは、理屈が通っていません。そして、もう一つ意味のわからないたとえがこちら。

「犯罪を犯す人に、『いや~あなたたち、こんな環境だったら(犯罪をしても)しょうがないよね』って言ったら、“犯罪推進”になる。そういう理論ですよ」
(以上、FOTTO TV「(6)Wezzy 記事の「虐待肯定」は、論理飛躍?」より)

 はっきり言っておきたいのは、虐待は「しょうがない」では済まないということです。理不尽な暴力を受けている環境まで自分が「選んで生まれてきた」と捉えさせ、「しょうがない」と諦めさせるのなら、ある種の“肯定”にはなりませんか? 「虐待をする親を選ぶ子がいる」という説は、「自ら選んだのだから、暴力を受けてもしょうがない」という考えと地続きだと思うのですが。

 動画の中で、池川医師の発言にはいくつも矛盾があり、全体的に“その場しのぎ”な印象でした。「生まれた意味を知り、愛に気づけば虐待しなくなる」といった趣旨のこともおっしゃっていましたが、せっかく12本もの動画で“弁明”したのに、「胎内記憶」の有用性アピールに固執するあまり、虐待の現状や、問題の深刻さを全く理解していないことが浮き彫りになっただけでした。

 池川医師は12本目の動画にて、「『こうやってやればいいんだ』って押しつける。実はこれが虐待を増やしてるんですよ」と批判しています。こうした言葉の背景には、一般的な虐待防止対策などに対する、池川医師の不満があるのかもしれません。しかし、池川医師が「押しつけ」だと感じることがあったとしても、幼い命を救うための具体的な対策を何よりも優先するべきです。自身の“思想”を広めるのは、せめてそのあとではないでしょうか。

 むしろ、産婦人科医という立場がある池川医師の主張こそ、妄信的な信者を生んで「『胎内記憶』を信じれば虐待が止まる」と、明確な根拠がないことを押しつけそうな気がします。ネット上にはびこる、一般には受け入れがたいスピリチュアル理論。それらはまるで「善意」のように広められるため、“感染力”が強くて始末が悪いのです。

※厚生労働省は「児童虐待防止対策」の一つとして、児童虐待が疑われる子どもを発見した際や、出産や子育てに関する質問等を受け付ける専用ダイヤル「189(いちはやく)」を設けています。電話連絡は無料、匿名の相談も可能で、地域の児童相談所へつながります。また、各市町村や児童相談所には相談窓口もあります。詳細は、下記のリンクをご覧ください。

・厚生労働省「児童虐待防止対策
オレンジリボン運動

YouTube×スピリチュアルは相性バツグン!? 新たな“教祖様”「スピチューバー」に要注意!

 弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にする、スピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。「この人たちのようになれるかも」と彼らを信じ込んでしまえば、価値観や金銭感覚をゆがめられるのはあっという間。友人や家族を失ってからでは、もう遅い! 「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが、現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を眼光鋭く分析します。

 最近は、猫も杓子もYouTubeですね。落ち目な芸能人が一発逆転を狙うだけでなく、不祥事を起こした人の「再出発の場」にもなっています。素人でも、企画が当たればネット上で有名になれる時代の中で、根拠の薄い“怪しいスピリチュアル”を流布し、注目を集める人もいるようです。今回は、私たちスピウォッチャーもまだ把握しきれていない「スピリチュアルYouTuber」の急増に警報を鳴らしたいと思います。

 YouTubeで何気なく「スピリチュアル」と検索したところ、サムネイルを見やすく整え、それっぽい誘い文句を付け、10分前後の動画に仕上げてアップする「スピリチュアルYouTuber」(以下、「スピチューバー」と呼びます)を大勢見つけました。登録者が数万人というチャンネルも珍しくなく、一つひとつの動画も何万回と再生されています。これまで、このコラムで取り上げてきた教祖様たちよりも、はるかに人気なのでは……!?

 というわけで、いろいろと視聴した中から、ツッコミどころ満載な人気スピチューバーの動画をピックアップ。ここで紹介すると再生数が伸びるでしょうから、スピチューバ―の皆さんは感謝してくださいね。

「誰でも言える」ことを“ドヤ顔”で語るスピチューバー

 真っ先に目に付いたのは、『ワンネスチャンネル』(登録者約4.8万人)の“使命発見アドバイザー”Yurieさん。「【2020年】未来を大予測!荒れる新時代が始まる…!?」というタイトルの動画では、「高次元の存在が日本に何が必要だと言っているのか皆さんにシェアしたい」と語りだし、「『臨機応変に対応しなさい』とのメッセージがある」「ポンッと行動できるような柔軟性とか思い切り、対応力が必要になってくる」と話していました(新入社員へのアドバイスか?)。この人に限らず、スピチューバーは「なんであなたにそれがわかるの?」とか、「そんなの誰でも言えるわ!」ということを“ドヤ顔”でしゃべるので、ツッコミがいがあります。

 Yurieさんが最近配信した動画の中で、特に「うわぁ……」と変な声が出たのは、「あなたがインフルにかかる本当の理由とは?予防法をお伝えします!」なる動画。Yurieさんいわく、インフルエンザは「なりやすい傾向であったり、なっちゃう意味っていうのがあります」とのこと。インフルエンザになりやすいタイプには「共通点がある」そうで、「今、やりたいことをやっていない人、やりたくないことをやっている人」だといいます。なぜならば、「やりたくないことをやっていると免疫力がガクンと下がっちゃう」ため、ウイルスが体に入りやすくなるのだそう。「やりたいことをやる」ことで免疫力を上げ、ストレスを感じない生活をするのが、インフルエンザ予防になると語っていました。

 「ストレスは万病のもと」と言いますし、あながち間違ってないのかもしれませんが、同じ動画の中でYurieさんが「免疫力が上がる」ことの一例として、「精製された白砂糖をとらない」と話していたのが気になりました。白砂糖が体に悪いというのは、極端な自然派信仰ではよく言われていることで、「砂糖が白くなるのは漂白しているから」「茶色の砂糖は体にいい」なんて説を聞いたことがあるかもしれません。しかし、2018年1月22日放送の『あさイチ』(NHK)で、砂糖について解説していた女子栄養大学短期大学部・松田早苗教授によると、茶と白の砂糖は成分に「微々たる」違いしかないそうです。また、「白砂糖は漂白されている」説については、製造工程を説明しながらキッパリ否定、「茶色い砂糖が体にいい」という説も、NHKの調査により「科学的根拠を示すものはない」とされていました。

 「糖分を摂りすぎないように」と助言するならまだしも(これも誰だって言えるけど)、医師でも専門家でもない“使命発見アドバイザー”が世間に向けていい加減な発言をし、それがネット上で延々と配信されている状況は、非常に危ういと感じます。インフルエンザの予防法に期待して動画を見た人は、さぞガッカリしたことでしょうね。これがストレスになって、免疫力が下がらなければよいのですが。

 次は、英国在住(らしい)MOMOYOさんの『MOMOYO channel』(登録者約4.6万人)です。彼女の場合、不思議な雰囲気のお部屋と、「あの」「ええっと」「なんか」「っていうか」といった口癖が気になって、全然内容が入ってきません。また、動画「龍の意識に目覚める」の中で、「何度『龍ってなんですか?』って問いただしても、なんか『命』っていう言葉が返ってくる」「大切なのは龍のことを考えること」とおっしゃっています(なんかよくわかりませんが、濃密な情報をありがとうございます)。

 スピリチュアルで注目を浴びたい人って、龍とか神様とか宇宙とか、“エネルギーがあるぽいもの”を持ちだして、それっぽく語るのが本当にお好きですよね。ちなみに、最近スピリチュアル界隈では「龍」ブームが来ている様子。“ウォーキング健康法”で知られるデューク更家氏は、「8歳の頃から龍が見える」そうですが、デューク氏が著書で表明して以降、なぜか「自分も龍が見える」と言う人が増え続けています。「これは商売になる!」とでも思ったのでしょうかね(ほかのものを自分で探せって)。

【関連記事】心屋仁之助氏・デューク更家氏も出演――スピリチュアルイベント『龍の日』で目撃した一部始終

 続いて『潜在意識コーチングHonami』さん(登録者約4.5万人)は、「【決定版】お金の引き寄せの潜在意識書き換え3ステップ!年収100倍の体験談」といった、スピ好きでなくても思わずクリックしてしまいそうな動画を公開中。「今ある豊かさに目を向ける」「数字を意識して月収設定」「どんな豊かさか具体的にイメージ」と、お金を引き寄せる方法をアドバイスしています。意識とイメージで年収100倍になるなんて、楽勝……なわけあるか!

 Honamiさんの自己紹介文には、「自己啓発セミナーに1000万円投資」し、そこから「月商8000万を達成」したとあります。どうやら今月、新チャンネルへ移行するらしく、そちらでは「見た瞬間から人生・お仕事がうまくいく秘訣を発信」するとのこと。彼女は単に“スピっぽいこと”を発信しているのではなく、動画をきっかけに“スピリチュアルビジネス”を展開したいという意識が強すぎます。投稿動画の概要欄で「無料オンラインセミナー」の宣伝をしていたのでURLをクリックしてみたところ、情報商材の販売サイトっぽい、超うさんくさいサイトに飛びました。「怪しい話に乗っちゃダメ!」という例として、このサイトを教科書に載せるのはいかがでしょうか?

 ほかにも多くのスピチューバーがいて、それら動画のコメント欄にも「あなたに出会えてよかった!」「毎日動画見てます!」と、スピ情報に飢えているらしいファンがうごめいています。こうした動画は、まさに「誰でも見られる無料自己啓発セミナー」の様相。お手軽な分、高額セミナーなどに誘導されやすいので、注意が必要です。たとえばYurieさんは、各動画の概要欄に必ずオンラインサロンの宣伝を載せています。メンバー限定動画が見られる「ワンネス クラスルーム」は年会費2万3,333円、Yurieさんが会員の悩みに直接答える「ワンネス コーチング」は月額1万6,500円です。これだけの価値が伴っているかどうかは、立ち止まってしっかり検証するべきでしょう。

 YouTubeはチャンネル登録者数が1,000人を超えれば収益化でき、再生数がお金になります。ガイドラインに違反している「差別的な内容」「著作権を侵害するもの」「アダルトコンテンツ」などは、アップロード後すぐに削除されるようですが、「思想的、宗教的なもの」「信ぴょう性や根拠なし」の動画は現状特にお咎めがなく、野放しになっています。つまり、サムネイルやタイトルで人の興味を引けば、口先だけでこの秩序のない世界に生息でき、簡単にスピリチュアルビジネスを展開できてしまうのです。ニッチな話題でそれなりに愛好者がいるスピリチュアルと、YouTubeの相性はかなり良いのではないでしょうか。

 片っ端からチャンネル登録をして、毎日のように動画を再生する熱心なファンだけでなく、なんとなく気になったから時間をつぶすために動画を見る人も多いはず。こうした気軽な再生でも、数字が積み重なるうちに「人気者」として影響力を持ってしまうし、表向きは「多くの信用を得ている人」になります。当然、その数字は人格や思想の健全さを担保するものではありません。軽妙なBGMの中で、人気スピチューバーがいくら成功体験や神秘的なことを語っても、「真実を述べている」「不思議な力を持っている」「この人は本物だ」と信じるのは危険だと感じます。

 神様、龍、宇宙、アセンション、潜在意識や引き寄せなどなど、根拠に乏しいことばかり語っても稼げるスピチューバー。好きな時間に好きなように動画を配信し、カモの飛来を待つことができるYouTubeは、いわば「教祖様のお池」のよう。スピチューバーたちの無料動画をきっかけに、セミナーや情報商材にお金を払うところまで深入りしてもよいのか、慎重に考えてもらいたいです。気軽な視聴の先に、あなたを一般社会と乖離した思想や価値観に染める教祖様がいる可能性を、絶対に忘れないでください。

 最後に、このコラムを読んでいる方も楽しめそうな、個人的オススメチャンネルを紹介します。

■カルト研究室

 女性3人組によるラジオ番組。最近チャンネル登録者数が1,000人を超えたばかりですが、取り上げるテーマは国内外問わず、カルト集団や問題を起こした宗教など幅広いです。勉強熱心な女性たちが、飾ることなく軽快に談義しています。当コラムではおなじみ「子宮信仰(子宮系)」の回もありますよ。

■山口敏太郎タートルカンパニー公式チャンネル

 オカルト研究の第一人者・山口敏太郎さんによる「ATLASラジオ」を配信。長年の研究に裏打ちされた山口さんのオカルト知識は、エンターテインメント性があります。スピリチュアルビジネスを展開する教祖様の浅い思想にはかなり批判的で、最近は弁舌鋭く「スピ詐欺ワーカーをぶっ潰せ!」とも。こうした怒りを表明する、専門性のある人が増えてほしいです。

YouTube×スピリチュアルは相性バツグン!? 新たな“教祖様”「スピチューバー」に要注意!

 弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にする、スピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。「この人たちのようになれるかも」と彼らを信じ込んでしまえば、価値観や金銭感覚をゆがめられるのはあっという間。友人や家族を失ってからでは、もう遅い! 「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが、現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を眼光鋭く分析します。

 最近は、猫も杓子もYouTubeですね。落ち目な芸能人が一発逆転を狙うだけでなく、不祥事を起こした人の「再出発の場」にもなっています。素人でも、企画が当たればネット上で有名になれる時代の中で、根拠の薄い“怪しいスピリチュアル”を流布し、注目を集める人もいるようです。今回は、私たちスピウォッチャーもまだ把握しきれていない「スピリチュアルYouTuber」の急増に警報を鳴らしたいと思います。

 YouTubeで何気なく「スピリチュアル」と検索したところ、サムネイルを見やすく整え、それっぽい誘い文句を付け、10分前後の動画に仕上げてアップする「スピリチュアルYouTuber」(以下、「スピチューバー」と呼びます)を大勢見つけました。登録者が数万人というチャンネルも珍しくなく、一つひとつの動画も何万回と再生されています。これまで、このコラムで取り上げてきた教祖様たちよりも、はるかに人気なのでは……!?

 というわけで、いろいろと視聴した中から、ツッコミどころ満載な人気スピチューバーの動画をピックアップ。ここで紹介すると再生数が伸びるでしょうから、スピチューバ―の皆さんは感謝してくださいね。

「誰でも言える」ことを“ドヤ顔”で語るスピチューバー

 真っ先に目に付いたのは、『ワンネスチャンネル』(登録者約4.8万人)の“使命発見アドバイザー”Yurieさん。「【2020年】未来を大予測!荒れる新時代が始まる…!?」というタイトルの動画では、「高次元の存在が日本に何が必要だと言っているのか皆さんにシェアしたい」と語りだし、「『臨機応変に対応しなさい』とのメッセージがある」「ポンッと行動できるような柔軟性とか思い切り、対応力が必要になってくる」と話していました(新入社員へのアドバイスか?)。この人に限らず、スピチューバーは「なんであなたにそれがわかるの?」とか、「そんなの誰でも言えるわ!」ということを“ドヤ顔”でしゃべるので、ツッコミがいがあります。

 Yurieさんが最近配信した動画の中で、特に「うわぁ……」と変な声が出たのは、「あなたがインフルにかかる本当の理由とは?予防法をお伝えします!」なる動画。Yurieさんいわく、インフルエンザは「なりやすい傾向であったり、なっちゃう意味っていうのがあります」とのこと。インフルエンザになりやすいタイプには「共通点がある」そうで、「今、やりたいことをやっていない人、やりたくないことをやっている人」だといいます。なぜならば、「やりたくないことをやっていると免疫力がガクンと下がっちゃう」ため、ウイルスが体に入りやすくなるのだそう。「やりたいことをやる」ことで免疫力を上げ、ストレスを感じない生活をするのが、インフルエンザ予防になると語っていました。

 「ストレスは万病のもと」と言いますし、あながち間違ってないのかもしれませんが、同じ動画の中でYurieさんが「免疫力が上がる」ことの一例として、「精製された白砂糖をとらない」と話していたのが気になりました。白砂糖が体に悪いというのは、極端な自然派信仰ではよく言われていることで、「砂糖が白くなるのは漂白しているから」「茶色の砂糖は体にいい」なんて説を聞いたことがあるかもしれません。しかし、2018年1月22日放送の『あさイチ』(NHK)で、砂糖について解説していた女子栄養大学短期大学部・松田早苗教授によると、茶と白の砂糖は成分に「微々たる」違いしかないそうです。また、「白砂糖は漂白されている」説については、製造工程を説明しながらキッパリ否定、「茶色い砂糖が体にいい」という説も、NHKの調査により「科学的根拠を示すものはない」とされていました。

 「糖分を摂りすぎないように」と助言するならまだしも(これも誰だって言えるけど)、医師でも専門家でもない“使命発見アドバイザー”が世間に向けていい加減な発言をし、それがネット上で延々と配信されている状況は、非常に危ういと感じます。インフルエンザの予防法に期待して動画を見た人は、さぞガッカリしたことでしょうね。これがストレスになって、免疫力が下がらなければよいのですが。

 次は、英国在住(らしい)MOMOYOさんの『MOMOYO channel』(登録者約4.6万人)です。彼女の場合、不思議な雰囲気のお部屋と、「あの」「ええっと」「なんか」「っていうか」といった口癖が気になって、全然内容が入ってきません。また、動画「龍の意識に目覚める」の中で、「何度『龍ってなんですか?』って問いただしても、なんか『命』っていう言葉が返ってくる」「大切なのは龍のことを考えること」とおっしゃっています(なんかよくわかりませんが、濃密な情報をありがとうございます)。

 スピリチュアルで注目を浴びたい人って、龍とか神様とか宇宙とか、“エネルギーがあるぽいもの”を持ちだして、それっぽく語るのが本当にお好きですよね。ちなみに、最近スピリチュアル界隈では「龍」ブームが来ている様子。“ウォーキング健康法”で知られるデューク更家氏は、「8歳の頃から龍が見える」そうですが、デューク氏が著書で表明して以降、なぜか「自分も龍が見える」と言う人が増え続けています。「これは商売になる!」とでも思ったのでしょうかね(ほかのものを自分で探せって)。

【関連記事】心屋仁之助氏・デューク更家氏も出演――スピリチュアルイベント『龍の日』で目撃した一部始終

 続いて『潜在意識コーチングHonami』さん(登録者約4.5万人)は、「【決定版】お金の引き寄せの潜在意識書き換え3ステップ!年収100倍の体験談」といった、スピ好きでなくても思わずクリックしてしまいそうな動画を公開中。「今ある豊かさに目を向ける」「数字を意識して月収設定」「どんな豊かさか具体的にイメージ」と、お金を引き寄せる方法をアドバイスしています。意識とイメージで年収100倍になるなんて、楽勝……なわけあるか!

 Honamiさんの自己紹介文には、「自己啓発セミナーに1000万円投資」し、そこから「月商8000万を達成」したとあります。どうやら今月、新チャンネルへ移行するらしく、そちらでは「見た瞬間から人生・お仕事がうまくいく秘訣を発信」するとのこと。彼女は単に“スピっぽいこと”を発信しているのではなく、動画をきっかけに“スピリチュアルビジネス”を展開したいという意識が強すぎます。投稿動画の概要欄で「無料オンラインセミナー」の宣伝をしていたのでURLをクリックしてみたところ、情報商材の販売サイトっぽい、超うさんくさいサイトに飛びました。「怪しい話に乗っちゃダメ!」という例として、このサイトを教科書に載せるのはいかがでしょうか?

 ほかにも多くのスピチューバーがいて、それら動画のコメント欄にも「あなたに出会えてよかった!」「毎日動画見てます!」と、スピ情報に飢えているらしいファンがうごめいています。こうした動画は、まさに「誰でも見られる無料自己啓発セミナー」の様相。お手軽な分、高額セミナーなどに誘導されやすいので、注意が必要です。たとえばYurieさんは、各動画の概要欄に必ずオンラインサロンの宣伝を載せています。メンバー限定動画が見られる「ワンネス クラスルーム」は年会費2万3,333円、Yurieさんが会員の悩みに直接答える「ワンネス コーチング」は月額1万6,500円です。これだけの価値が伴っているかどうかは、立ち止まってしっかり検証するべきでしょう。

 YouTubeはチャンネル登録者数が1,000人を超えれば収益化でき、再生数がお金になります。ガイドラインに違反している「差別的な内容」「著作権を侵害するもの」「アダルトコンテンツ」などは、アップロード後すぐに削除されるようですが、「思想的、宗教的なもの」「信ぴょう性や根拠なし」の動画は現状特にお咎めがなく、野放しになっています。つまり、サムネイルやタイトルで人の興味を引けば、口先だけでこの秩序のない世界に生息でき、簡単にスピリチュアルビジネスを展開できてしまうのです。ニッチな話題でそれなりに愛好者がいるスピリチュアルと、YouTubeの相性はかなり良いのではないでしょうか。

 片っ端からチャンネル登録をして、毎日のように動画を再生する熱心なファンだけでなく、なんとなく気になったから時間をつぶすために動画を見る人も多いはず。こうした気軽な再生でも、数字が積み重なるうちに「人気者」として影響力を持ってしまうし、表向きは「多くの信用を得ている人」になります。当然、その数字は人格や思想の健全さを担保するものではありません。軽妙なBGMの中で、人気スピチューバーがいくら成功体験や神秘的なことを語っても、「真実を述べている」「不思議な力を持っている」「この人は本物だ」と信じるのは危険だと感じます。

 神様、龍、宇宙、アセンション、潜在意識や引き寄せなどなど、根拠に乏しいことばかり語っても稼げるスピチューバー。好きな時間に好きなように動画を配信し、カモの飛来を待つことができるYouTubeは、いわば「教祖様のお池」のよう。スピチューバーたちの無料動画をきっかけに、セミナーや情報商材にお金を払うところまで深入りしてもよいのか、慎重に考えてもらいたいです。気軽な視聴の先に、あなたを一般社会と乖離した思想や価値観に染める教祖様がいる可能性を、絶対に忘れないでください。

 最後に、このコラムを読んでいる方も楽しめそうな、個人的オススメチャンネルを紹介します。

■カルト研究室

 女性3人組によるラジオ番組。最近チャンネル登録者数が1,000人を超えたばかりですが、取り上げるテーマは国内外問わず、カルト集団や問題を起こした宗教など幅広いです。勉強熱心な女性たちが、飾ることなく軽快に談義しています。当コラムではおなじみ「子宮信仰(子宮系)」の回もありますよ。

■山口敏太郎タートルカンパニー公式チャンネル

 オカルト研究の第一人者・山口敏太郎さんによる「ATLASラジオ」を配信。長年の研究に裏打ちされた山口さんのオカルト知識は、エンターテインメント性があります。スピリチュアルビジネスを展開する教祖様の浅い思想にはかなり批判的で、最近は弁舌鋭く「スピ詐欺ワーカーをぶっ潰せ!」とも。こうした怒りを表明する、専門性のある人が増えてほしいです。

心屋仁之助氏「不倫告白」、八木さや「市長選出馬」!? 2020年スピリチュアル界隈の“注目株”

 弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にする、スピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。「この人たちのようになれるかも」と彼らを信じ込んでしまえば、価値観や金銭感覚をゆがめられるのはあっという間。友人や家族を失ってからでは、もう遅い! 「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが、現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を眼光鋭く分析します。

 読者のみなさまと教祖様方、今年もどうぞよろしくお願い致します。2020年もスピリチュアルを都合よく使ってビジネスを繰り広げている方々を中心に、しっかりと監視する所存です。

 スピ好きな方々はやはり、『成功している人は、どこの神社に行くのか?』(サンマーク出版)を参考にして、初詣に行かれたのでしょうか。同書の著者は八木龍平氏。そう、あの「子宮委員長(現・八木さや)」の夫です。「リュウ博士」と呼ばれ、子宮系女子から尊敬のまなざしを向けられている人物でもあります。

 リュウ博士は同書の著者プロフィールで、「博士論文の執筆で追い込まれていた深夜、寮の自室に仏様の映像があらわれ、メッセージを聴く神秘体験をする。以来、見えない“氣”に敏感になり、スピリチュアルな感覚が開発される」と紹介されています。これだけ読んでも、なかなか “スピった人”だと察していただけるでしょう。

スピリチュアル界隈、今年は「八木夫妻」がアツイ

 私の中で今年の注目度ナンバー1は、この八木夫妻の動向です。もともと、八木夫妻は別居婚をしていますが、八木さやは現在、長崎県壱岐市在住の70代男性との不倫を公表しています。しかし、こんなことは子宮委員長的には平常運行。前夫の時も同様で、自身のトークショーに不倫関係だった元彼を登壇させ、それを前夫に見せていましたからね。つまり、「倫理観が狂ってる!」とか言ってもムダ。しかも昨年から、八木さやは「自分ビジネス・オンライン講座」なる情報商材の販売を始め、「自己開示すべし」と信者に説いています。要するに、八木さやとその信者の人生はすべてコンテンツであり、不倫も隠すことではない、という考えなのです。

 で、そんな妻の“芸風”をわかっているはずのリュウ博士は、昨年10月に更新したブログの中で、不倫に対して一定の理解を示しながらも、チクリとやっています。

「浮気だけなら当事者だけに閉じた話だけど、公言までされると社会的評価が下がり、地位は変わらずとも、侮られるってことですね。だから僕個人について対応策が必要と判断します。で、具体的な対応策が壱岐には、もう行かない」(19年10月16日「もしも妻が浮気をしたら?(笑)回答編」より)

 そもそも、「子宮の声に従って生きる」といって不倫を推奨したり、高額な情報商材を販売したり、やりたい放題の子宮委員長と結婚して「社会的評価」を気にするなんて……。これを読んだとき、「ギャグなのか?」とツッコミを入れるとともに、「すわ離婚!?」と思いました。しかし、安心してください(?)。今年は2人そろって、壱岐島でお正月を過ごしたようですよ(リュウ博士、意志が弱い~!)。

 壱岐島に移住後、「壱岐市長選に出る」と自身のブログで宣言したり、市内の神社に金をばらまいたりしている八木さや。当然、地元紙や市議会からマークされ、素性を怪しまれているようです。武蔵野学院大学・兼任講師でもある夫は、彼女の信用を担保する存在といえます。夫婦仲が険悪になってしまっては、今年計画している市長選への出馬も、断念せざるを得なくなるかもしれません。なんだかんだ言っても、意地でも別れないのでは、と思っている次第です。

 さて、そんなリュウ博士は新年早々スピ界隈に、ある騒動を巻き起こします。いろんな意味で“重鎮”といえる、心理カウンセラー・心屋仁之助氏の怒りを買ってしまったのです。

 発端は昨年12月28日、心屋氏が夫婦間の問題をブログで公表したこと。そこには自身の不貞行為をほのめかす記述がありました。しばらくして削除されたその記事の内容は、ファンの間でも「ぢんさんが不倫!?」と騒ぎになり、いろいろ批判もされたようです。翌29日のブログでは、「みんな ワイドショーのコメンテーターかと思ったよ」と余裕を見せつつ、「『コレ』は、ダメだったんだな、と『やってみて初めて分かった』」「(前日のブログは)奥さんが消してって言ってから消したんだよ」とかなんとか、みっともない反論をしていました。すると同日、ついに「サレ夫」であるリュウ博士が口を開きます。

「立場の弱い人が『不倫告白』すると、それは『勇気』にもなりえるけど、立場の強い人が『不倫告白』すると、ただの『横暴』でしょう。心屋仁之助さんのように多くの人を動かせる人は『本物のインフルエンサー』立派な権力者なんだから、いつまでも『無力な者のフリしてんな!』と思うね」(19年12月29日「いつまでも『無力な者のフリしてんな!』」より)

 なんだか、妻である八木さやへ言いたいことを、心屋氏にぶつけているかのよう。かなり強めの批判に思えます。で、このブログを心屋氏が見てしまったから、さあ大変! 年が明けてから、心屋氏は自身のFacebookで「なぜ発表したのかその理由も知らずに想像だけでよくこんなこと上から書けるなこいつ ワシが一度でもキミを攻撃したのか?! 応援したことはあっても」と応戦します。

 すると、心屋氏と仲良しの八木さやが、コメント欄で「なんか、すみません これ、わたし宛なんだと思います。話し合ってみます」と謝罪(現在は削除)。このコント……失礼、いざこざの落としどころは、一体どこになるのでしょうか。プライベートを自ら全世界に開示しておいて、わちゃわちゃ揉めてんじゃないよ、どいつもこいつも! というか心屋氏も、虐待の連鎖に悩む母親に「娘さん、叩かれるために生まれてきたのよ」と言い放った時のように、「リュウ博士もワシの妻も、不倫されるために生まれてきたのよ」と、軽い感じで言えばいいのに。

 新年から踏んだり蹴ったりの心屋氏ですが、最近は自身のブログで「心理カウンセラーとしての活動をやめる」と匂わせ続けています。ちなみに、今後は“シンガー”として活動をしていきたいとか。昨年秋頃、私もとあるイベントで心屋氏の生歌を聴きました。これを言うのは心苦しいですが、お世辞にも歌がお上手とは思いませんでしたね……。

 チャレンジ精神は批判しませんし、多くの信者をつけてからの転身も、賢い戦略といえるでしょう。しかし、母親に対して「頑張らなくていい」と励ます趣旨の歌で、「子ども叩いていいよ」との歌詞がありました。やはり私は、こういった心屋氏の考えに嫌悪感を抱きます。まるで「自分が楽になるなら、誰かを傷付けていい」と言わんばかりの無責任な姿勢は、たとえシンガーになってもブレないでしょう。そこそこな歌声に惹かれてご新規さんが増えるとも思わないので、今後の活動がどうなっていくのか見守るつもりです。信者の中にも彼の歌には興味がない人が多く、さらに不倫騒動もあったため、支持者はじわじわと減っている模様。思わず応援したくなるほどです。しませんけど。

 そうそう、不倫といえば、昨年「壱岐市観光大使」をクビになったhappyです。しばらく見ない間に、親友で自称アーティストの愛さん(女性)と交際を公表しました。2人とも既婚者なので、立派なダブル不倫です。ちなみに、happyは昨年夏頃から新たにブログを設置し、「メンバー限定記事」を多数更新しています。入会のために顔写真が必要な「HAPPY理論研究所」なる会員制サロンまで始めました。

 観光大使解嘱の前後でSNSを全削除し、『縄文祭』で壱岐島の公園を荒らしたことへの公式な謝罪もせず雲隠れしていたのに、やっぱりスピ界隈に戻ってきましたね。「happyロス」だった信者を歓喜させて、再び宗教的コミュニティを作ろうと開き直ったかのようです。残党を「ワンチーム」にするもくろみでしょうか? 閉鎖的な場所で思想が暴走し、また何か問題を起こさないといいけれど……。

 ねずみ年は「繁栄の年」ともいわれます。日々新しい教祖様が増え続け、一般社会に入り込み、広く浅くつながりながら栄える、怪しいスピリチュアル界隈。教祖様を妄信する前に、一度立ち止まって冷静に考えてくれる人が増えるよう、今年もさまざまな面々にチューモクし、チューイ喚起していきたいと思います。おあとがよろしいようで。

心屋仁之助氏「不倫告白」、八木さや「市長選出馬」!? 2020年スピリチュアル界隈の“注目株”

 弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にする、スピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。「この人たちのようになれるかも」と彼らを信じ込んでしまえば、価値観や金銭感覚をゆがめられるのはあっという間。友人や家族を失ってからでは、もう遅い! 「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが、現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を眼光鋭く分析します。

 読者のみなさまと教祖様方、今年もどうぞよろしくお願い致します。2020年もスピリチュアルを都合よく使ってビジネスを繰り広げている方々を中心に、しっかりと監視する所存です。

 スピ好きな方々はやはり、『成功している人は、どこの神社に行くのか?』(サンマーク出版)を参考にして、初詣に行かれたのでしょうか。同書の著者は八木龍平氏。そう、あの「子宮委員長(現・八木さや)」の夫です。「リュウ博士」と呼ばれ、子宮系女子から尊敬のまなざしを向けられている人物でもあります。

 リュウ博士は同書の著者プロフィールで、「博士論文の執筆で追い込まれていた深夜、寮の自室に仏様の映像があらわれ、メッセージを聴く神秘体験をする。以来、見えない“氣”に敏感になり、スピリチュアルな感覚が開発される」と紹介されています。これだけ読んでも、なかなか “スピった人”だと察していただけるでしょう。

スピリチュアル界隈、今年は「八木夫妻」がアツイ

 私の中で今年の注目度ナンバー1は、この八木夫妻の動向です。もともと、八木夫妻は別居婚をしていますが、八木さやは現在、長崎県壱岐市在住の70代男性との不倫を公表しています。しかし、こんなことは子宮委員長的には平常運行。前夫の時も同様で、自身のトークショーに不倫関係だった元彼を登壇させ、それを前夫に見せていましたからね。つまり、「倫理観が狂ってる!」とか言ってもムダ。しかも昨年から、八木さやは「自分ビジネス・オンライン講座」なる情報商材の販売を始め、「自己開示すべし」と信者に説いています。要するに、八木さやとその信者の人生はすべてコンテンツであり、不倫も隠すことではない、という考えなのです。

 で、そんな妻の“芸風”をわかっているはずのリュウ博士は、昨年10月に更新したブログの中で、不倫に対して一定の理解を示しながらも、チクリとやっています。

「浮気だけなら当事者だけに閉じた話だけど、公言までされると社会的評価が下がり、地位は変わらずとも、侮られるってことですね。だから僕個人について対応策が必要と判断します。で、具体的な対応策が壱岐には、もう行かない」(19年10月16日「もしも妻が浮気をしたら?(笑)回答編」より)

 そもそも、「子宮の声に従って生きる」といって不倫を推奨したり、高額な情報商材を販売したり、やりたい放題の子宮委員長と結婚して「社会的評価」を気にするなんて……。これを読んだとき、「ギャグなのか?」とツッコミを入れるとともに、「すわ離婚!?」と思いました。しかし、安心してください(?)。今年は2人そろって、壱岐島でお正月を過ごしたようですよ(リュウ博士、意志が弱い~!)。

 壱岐島に移住後、「壱岐市長選に出る」と自身のブログで宣言したり、市内の神社に金をばらまいたりしている八木さや。当然、地元紙や市議会からマークされ、素性を怪しまれているようです。武蔵野学院大学・兼任講師でもある夫は、彼女の信用を担保する存在といえます。夫婦仲が険悪になってしまっては、今年計画している市長選への出馬も、断念せざるを得なくなるかもしれません。なんだかんだ言っても、意地でも別れないのでは、と思っている次第です。

 さて、そんなリュウ博士は新年早々スピ界隈に、ある騒動を巻き起こします。いろんな意味で“重鎮”といえる、心理カウンセラー・心屋仁之助氏の怒りを買ってしまったのです。

 発端は昨年12月28日、心屋氏が夫婦間の問題をブログで公表したこと。そこには自身の不貞行為をほのめかす記述がありました。しばらくして削除されたその記事の内容は、ファンの間でも「ぢんさんが不倫!?」と騒ぎになり、いろいろ批判もされたようです。翌29日のブログでは、「みんな ワイドショーのコメンテーターかと思ったよ」と余裕を見せつつ、「『コレ』は、ダメだったんだな、と『やってみて初めて分かった』」「(前日のブログは)奥さんが消してって言ってから消したんだよ」とかなんとか、みっともない反論をしていました。すると同日、ついに「サレ夫」であるリュウ博士が口を開きます。

「立場の弱い人が『不倫告白』すると、それは『勇気』にもなりえるけど、立場の強い人が『不倫告白』すると、ただの『横暴』でしょう。心屋仁之助さんのように多くの人を動かせる人は『本物のインフルエンサー』立派な権力者なんだから、いつまでも『無力な者のフリしてんな!』と思うね」(19年12月29日「いつまでも『無力な者のフリしてんな!』」より)

 なんだか、妻である八木さやへ言いたいことを、心屋氏にぶつけているかのよう。かなり強めの批判に思えます。で、このブログを心屋氏が見てしまったから、さあ大変! 年が明けてから、心屋氏は自身のFacebookで「なぜ発表したのかその理由も知らずに想像だけでよくこんなこと上から書けるなこいつ ワシが一度でもキミを攻撃したのか?! 応援したことはあっても」と応戦します。

 すると、心屋氏と仲良しの八木さやが、コメント欄で「なんか、すみません これ、わたし宛なんだと思います。話し合ってみます」と謝罪(現在は削除)。このコント……失礼、いざこざの落としどころは、一体どこになるのでしょうか。プライベートを自ら全世界に開示しておいて、わちゃわちゃ揉めてんじゃないよ、どいつもこいつも! というか心屋氏も、虐待の連鎖に悩む母親に「娘さん、叩かれるために生まれてきたのよ」と言い放った時のように、「リュウ博士もワシの妻も、不倫されるために生まれてきたのよ」と、軽い感じで言えばいいのに。

 新年から踏んだり蹴ったりの心屋氏ですが、最近は自身のブログで「心理カウンセラーとしての活動をやめる」と匂わせ続けています。ちなみに、今後は“シンガー”として活動をしていきたいとか。昨年秋頃、私もとあるイベントで心屋氏の生歌を聴きました。これを言うのは心苦しいですが、お世辞にも歌がお上手とは思いませんでしたね……。

 チャレンジ精神は批判しませんし、多くの信者をつけてからの転身も、賢い戦略といえるでしょう。しかし、母親に対して「頑張らなくていい」と励ます趣旨の歌で、「子ども叩いていいよ」との歌詞がありました。やはり私は、こういった心屋氏の考えに嫌悪感を抱きます。まるで「自分が楽になるなら、誰かを傷付けていい」と言わんばかりの無責任な姿勢は、たとえシンガーになってもブレないでしょう。そこそこな歌声に惹かれてご新規さんが増えるとも思わないので、今後の活動がどうなっていくのか見守るつもりです。信者の中にも彼の歌には興味がない人が多く、さらに不倫騒動もあったため、支持者はじわじわと減っている模様。思わず応援したくなるほどです。しませんけど。

 そうそう、不倫といえば、昨年「壱岐市観光大使」をクビになったhappyです。しばらく見ない間に、親友で自称アーティストの愛さん(女性)と交際を公表しました。2人とも既婚者なので、立派なダブル不倫です。ちなみに、happyは昨年夏頃から新たにブログを設置し、「メンバー限定記事」を多数更新しています。入会のために顔写真が必要な「HAPPY理論研究所」なる会員制サロンまで始めました。

 観光大使解嘱の前後でSNSを全削除し、『縄文祭』で壱岐島の公園を荒らしたことへの公式な謝罪もせず雲隠れしていたのに、やっぱりスピ界隈に戻ってきましたね。「happyロス」だった信者を歓喜させて、再び宗教的コミュニティを作ろうと開き直ったかのようです。残党を「ワンチーム」にするもくろみでしょうか? 閉鎖的な場所で思想が暴走し、また何か問題を起こさないといいけれど……。

 ねずみ年は「繁栄の年」ともいわれます。日々新しい教祖様が増え続け、一般社会に入り込み、広く浅くつながりながら栄える、怪しいスピリチュアル界隈。教祖様を妄信する前に、一度立ち止まって冷静に考えてくれる人が増えるよう、今年もさまざまな面々にチューモクし、チューイ喚起していきたいと思います。おあとがよろしいようで。

「お金の神様に可愛がられる」? 藤本さきこ氏、ビジネス指南に見せかけた“スピリチュアル本”の実態

 誰にでも、心が弱ってしまう時はあります。救いを求める先が、信頼できる家族や友人ではないこともあるでしょう。「こうすれば幸せになる」と語りかける心理カウンセラー、スピリチュアリスト、霊能力者。彼らを見ていると、「私を救ってくれそう」「この人たちのようになれるかも」と、次第にそんな気持ちが膨らみ……ちょっと待って! それ、本当に信じて大丈夫? スピリチュアルウォッチャー・黒猫ドラネコが、無責任なことばかり言っている“教祖様”を、鋭い爪でひっかきます。

 書店やバラエティショップに、来年の手帳コーナーができる時期ですね。私は毎年「どんな自己啓発系やスピリチュアル系“教祖様”が手帳を出しているかな?」と、楽しく観察しています。もちろん今年も大注目なのは、「月収10万円のシングルマザーが短期間で年商3億円の実業家に」でおなじみ(?)、KADOKAWAから『お金の神様に可愛がられる手帳』を毎年発売している、藤本さきこさんです。

「300万円一括払い」で“覚悟”を確認する教祖様

 藤本さんは1981年生まれ、青森県出身。怪しいスピリチュアルの代表格、子宮委員長はる(現・八木さや)と同郷です。さらに、“布ナプキン”などの女性向け商品を取り扱う共通点もあってか、子宮委員長とは2015年頃から付き合いがある様子。しかし、残念ながら最近は絡みがないことも、藤本さんのブログからうかがえます。とはいえ、彼女はまさに「子宮系」から派生した「スピ系自己啓発」で大きく稼ぎ、大手出版社の後ろ盾を得て派手な宣伝をしている、代表的な“教祖様”の1人でしょう(そういえば、KADOKAWAは子宮委員長の本を2冊出版していますね)。

 「藤本さきこ認定講師」、すなわち「“教祖様”からお墨付きを得て商売ができる権利」を獲得するために必要な金額は、全6回のセミナーで300万円(税込)。このセミナーでは、藤本さんから直々に「勝ち負けのない対等の世界」「繁栄拡大の世界」(って何?)を学べるそうで、全6回すべて受講しないと、認定講師にはなれません。

 藤本さんはこの金額設定について、今年4月30日のブログで「『絶対に受けたい』と志願する姿勢を整えるためでもあります」と説明しています。この前日29日のブログには、「世の中には基本的に『愛』か『不足』か、のベースしかないのですが 『支払わなくちゃ』がベースにあると、どうしても『愛』ベースで受け取れないんです」という理由から、基本的に“一括払い”でのみ受け付けるとの記載も。どうやらこの300万円は、単純な講習料だけではなく、藤本さんの認定講師になりたい人が、彼女に“覚悟”を見せるための金額でもあるようです。

 実際、どんなことを教えてくれるのだろうかと、藤本さんの著書『お金の神様に可愛がられる方法』(KADOKAWA)を読んでみました。お金を増やす方法や、節約術が具体的に書かれた“ビジネス指南”かと思いきや、そんな内容はほとんど見当たりません。それに、私が読み飛ばしてしまったのか、この「神様」の正体が最後までよくわからないのです。それでも藤本さんは、お金を増やすためには「お金の神様に可愛がられる」ことが大事だと主張し、読者にもそれを勧めます。「感覚を信じて『私の世界(背景)を変える』と決めれば、宇宙のエネルギーが自分の中に入ってきます」という、謎の説明も。「お金の神様も宇宙そのもの」といった記述もあり、「じゃあ『宇宙に可愛がられる』ってことなのか?」と、私の思考回路はショート寸前。前回の連載で、「まだ見ぬ不思議なものから『力を与えられた』と言うと、なんでも“スピっぽく”なる」という話をしましたが、藤本さんがやたらと「宇宙」を持ち出してくるのも、まさにコレでしょう。

 藤本さんは、自身のブログでせっせとセミナーの宣伝をするだけでなく、札束を手にポーズを決める自撮り写真を掲載し、仲間と優雅にお食事をする華やかな日々も発信。ブログの読者を大いに刺激しているはずです。これに感化された人たちが、角川本社ビルで行われる藤本さんのセミナーや、KADOKAWAが企画する藤本さん同行の海外ツアー「ラグジュアリー読書会in Paris」に参加するのでしょうか? ちなみにこの読書会、渡航費を含まず現地集合・現地解散、3泊するホテルは参加者で相部屋なのに、お値段なんと52万円。これは“お金の神様”に愛された人じゃないと、参加できませんねー(棒読み)。

 実際、参加者はお金も時間も腐るほどある人がほとんどなのだと思います。しかしその一方で、必死にお金を工面して参加する人もいるようです。藤本さんは18年10月17日更新のブログにて、読書会参加者に向けた説明会と懇親会を行なったと報告。その場で参加者から、「お金の工面はどうしてるんですか?」という質問が出たそうです。これに対し、藤本さんは「今まで参加してくれた方」に聞いた話として、「これは手をつけない」「使っちゃダメなお金」を出して参加した人がいる、と明言しています。さらに具体的な答えとして、「子供の学資保険」「積み立て貯金」「保険」という話まで。続けて、「最初からあったお金をParis資金にしたりしたようです(ハート)後悔とか一切してないみたい。笑」とつづられていました。

 苦い思い出がよみがえります。連載当初に明かした通り、私の妹は「子宮系スピリチュアル」にハマり、自分でも制御できないほど、金銭感覚が麻痺してしまったのです。セミナーに通ったり、グッズを購入したりするために、家族旅行の貯金を崩し、学資保険の解約を画策。これが明らかになり、妹の家庭は崩壊寸前の状態にまで陥りました。家族のお金に手をつけることが、“破滅の道”につながる実例があるのです。この状態を笑っていられるのは、藤本さんを含む“教祖様”だけでしょうね。

危険な教祖様の“信頼度”を高めるKADOKAWA

 私が藤本さんを恐ろしいと感じるのは、多数の“信者”が読んでいる自身のブログで、時に厳しい人心掌握の手腕を見せることです。例えば、19年10月7日の更新では、金銭面の理由から「認定講師トリップ」なる旅行に参加できなくなった人の名前を挙げ、「直前で突然キャンセルしたらしい」「お父さんにも彼にもお金貰えなかった」「一番、行く気満々やったよね!?笑」と、本人的にはあまり知られたくないであろう事情を晒しています。さらに19年1月28日には、「アンチに愛をかけてみた」と題したエントリーで、「数年前からいちいち入ってくるキモいアンチがいたのですが(いちいち存在をアピールしてくる)お金をかけてみたんです。特定して、裁判所からお手紙を出しました」と、弁護士をつけたことを明らかにしました。

 こうした藤本さんの発言は、金銭面の事情から講座を辞めたい受講者を「私も晒されるのではないか」と不安にしたり、批判の声を潰したりすることにはならないでしょうか? 現に、私の周りの“スピウォッチャー”は、訴訟を怖がって藤本さんの話題をネット上でほとんど出さなくなりました。自身を批判する人の何をどこまで「アンチ」だと判断するかはわかりませんが、このエントリーを読んだ人が藤本さんに“萎縮”してしまうことは確かです。

 それにもまして、私がドン引き&血の気も引いた記事といえば、19年6月24日更新の「『死産』という素敵な経験の話」。不幸にも、藤本さんご自身が死産してしまったことや、火葬についての内容でした。つらい出来事をポジティブに考えることはあるにしても、なんと「死産にもオススメ!!」と、ブログ内で布ナプキンなどを宣伝しているのです。さらに、ベッドの上で撮影された、胎児の遺体(モザイクあり)との “ツーショット画像”まで……。これはさすがに、ネット上で「晒された赤ちゃんが気の毒」「子どもの死をネタにするな!」と批判の声が上がっていました。記事の削除要請を出した人もいたとか。それだけ、世間が藤本さんの言動に驚いたということでしょう。

 「お金の神様に可愛がられる」というぼんやりとした目標を掲げ、成功者のごとく優雅な生活を見せびらかす藤本さん。KADOKAWAという大手出版社がバックにいれば信用度が高まり、「私もこうなれるかもしれない」と夢を抱く人が増えるはずです。誰もが知る企業がバックについていても、やっていることは不確かな成功マインドを高額で売り、夢見がちな人から搾取する“信者ビジネス”にほかなりません。思想や信条は自由ですが、甘い言葉や企業の名前に釣られて、藤本さんを妄信することがないようにしてほしいものです。

 ということで、今回が年内最後の更新です。今年はこのコラムを書く機会をいただき、貴重な1年になりました。2020年は、怪しいスピリチュアルや胡散臭いセミナーなど、“変なもの”にハマる人が劇的に減る1年になることを願っております。
(黒猫ドラネコ)

心屋仁之助氏・デューク更家氏も出演――スピリチュアルイベント『龍の日』で目撃した一部始終

 誰にでも、心が弱ってしまう時はあります。救いを求める先が、信頼できる家族や友人ではないこともあるでしょう。「こうすれば幸せになる」と語りかける心理カウンセラー、スピリチュアリスト、霊能力者。彼らを見ていると、「私を救ってくれそう」「この人たちのようになれるかも」と、次第にそんな気持ちが膨らみ……ちょっと待って! それ、本当に信じて大丈夫? スピリチュアルウォッチャー・黒猫ドラネコが、無責任なことばかり言っている“教祖様”を、鋭い爪でひっかきます。

 先月、台風や豪雨が全国各地で猛威を振るいました。被害に遭われた方々に、心からお見舞い申し上げます。私が観察している“怪しいスピリチュアル”界隈には、台風が来ると「白龍が来た」などと騒ぐ連中がいます。どうやらここ最近、彼らのトレンドは「龍」のようなのです。

 昔から界隈で人気のあるモチーフではありますが、最近は特によく目につきます。その発端とまでは言い切れませんが、ブームを過熱させたのはおそらく、“ウォーキング健康法”で一世を風靡した、デューク更家氏でしょう。

 昨年11月には、『お金持ちになれたのは龍のおかげ』(宝島社)という著書を出版。“スピ好きカミングアウト”ともいえるこの一冊には、良くも悪くも注目が集まりました。アマゾンの内容紹介によると、デューク氏は「幼いころから『龍』と交信をしていました」とのこと。この本を読めば、「龍を自分の中に呼び込んで、人生が激変」する方法がわかるようです。神秘的な(胡散臭い)魅力と、天災が多かったことの畏れが相まって、この1年でじわじわと「龍」を持ち出す人が増えたと思われます。

 そんなデューク氏は、今月11月3日に東京・銀座の時事通信ホールで行われた『龍の日』なるイベントに出演。フライヤ―を見ると、「龍に興味がある人 龍の運気にあやかりたい人 名前に龍が付く人 龍の地名に住んでいる人 とにかく龍好き!! THE・ハッピーエンターテイメント 2020年に向けてパワーアップ1Day!」と書かれていますが、一体何の目的で開かれたイベントなのかは不明。その他、スピ界隈から絶大な支持を受ける、心理カウンセラー・心屋仁之助氏や、お笑い芸人・楽しんご氏、アニメソング歌手の高橋洋樹氏ら、多種多様なゲストが登場するとの告知も。私としても無視するわけにはいかず(?)、少しだけ会場に潜入してきました。

デューク更家氏の妻は“心屋信者”

 このイベントは、ゲストのトークショーが行われるステージと、物販ブース等がある展示会場に分かれており、展示会場は無料で出入り可能。トークショーは登壇者ごとにチケットを購入する必要があり、全ステージを前方の席(プレミアムシート)で見る場合、ちょうど5万円になる計算です。

 私は午前中のメインステージへ潜入し、デューク氏と心屋氏の“初対談”を見てきました。そこで語られた話によると、デューク氏の奥様が心屋氏の大ファンらしく、お互いに存在を認識していたようです。心屋氏に龍は見えないとのことでしたが、一方で「8歳の頃から見える」と話すデューク氏。さらに、ふくよかなおなかを指さして「ここにも龍がいる。触った人は運気が上がる」と、軽快なトークを展開します。小鳥のような龍の鳴き声、得意な歌謡曲の一節などを披露し、デューク氏は200人以上集まった聴衆を喜ばせていました。

 本当にデューク氏に龍が見えているのか……私には否定も肯定もできませんが、過度にビジネスへ絡めることなく、イベントでの“話術”として使えば、スピ好きな人を大いに楽しませてくれるでしょう。降壇後、彼をロビーで見かけましたが、ファンから握手や撮影を求められても気さくに応じ、残りのステージを見るため椅子を勧めるスタッフに「お客さんの邪魔になるから、後ろのほうで立って見るよ」と優しく告げるなど、いい意味で、そのへんの“教祖様”と風格の違いを感じました。

 さて、ここからが本題です。今回のイベントで私が最も注目したのは、SHINGO氏という男性。なんと肩書は「龍使い」です。SHINGO氏は、14年間勤めた上場企業を過労とストレスにより退社し、高野山奥で「龍神」と出会い、それをきっかけに「龍が視える」ようになったそう。『龍の日』公式サイトのプロフィールを見ると、「最近は自身が『龍』であったことに目覚め、ますます高次元のエネルギー体との共同創造に拍車がかかる」と書かれており、「現在はセミナーや個人セッションを中心に龍のエネルギーを活かして、本来の自分を生きる『真の龍遣い(ドラゴンマスター)』の育成に力を入れている」(すべて原文ママ)と、彼の“活動”も紹介されています。

 いやはや、「龍が視える」という設定まではまだ、スピ好きが食いつくフレーズとしてグッと笑いをこらえられますが、「最近は自身が『龍』であったことに目覚め」「エネルギー体との共同創造に拍車がかかる」というあたりは、さすがにツッコミを禁じ得ません。「最近、運動不足だからジム通い始めてさ~」的なノリで大真面目にこれを言えるのですから、感動すら覚えます。

 ちなみにこの人も、怪しいスピリチュアル界隈御用達の“Ameba公式ブロガー”。ブログ更新を知らせてくれるLINEに登録したところ、「龍と仲良くなれる」方法として、「龍の置物を飾る」「龍に感謝する」といった、誰でも言えそうなメッセージが届いて笑いました。

スピリチュアリスト・happyの「付き人」だった過去

 SHINGO氏は「龍の魔法学校」なるセミナーを開催しており、彼のブログを見ると、「魔法学校の生徒」と輪になって手をつないだり、魔法使いのような衣装を着て生徒の頭に手をかざしたりと、非常に“それっぽい”ことをやっています。なお、今年1月に名古屋で開催された「龍の魔法学校2019」は、午前10時~午後5時の受講で、参加費10万円(税込)。SHINGOさんのブログによると、「さまざまなスピリチュアル能力を1日にして得ることができます」とのことなので、安いと感じる人も、もしかしたらいるかもしれません。

 実はSHINGOさん、「前世が卑弥呼」だという天宮玲桜(あまみやれいか)と、長崎県壱岐市の観光大使を1年足らずで解任されたスピリチュアリスト・happyの“付き人”だった過去があります。この手の人たちって、広~く浅~く繋がるんですよね。2017年1月13日、SHINGO氏は「つきびと終了しました」というタイトルのブログを更新していました。そこには、「3か月弱という短い間で 僕のお金・時間・人間関係すべての価値観が まったく変わってしまった。こんな変化、自分でも想像していませんでした。人生はこんなにも突然変わるということ そして、『世界は自分で創る』って ホントだった、ということを 間近で見せてもらいました」などとつづられており、2人に強く“感化”された様子が伝わります。

 付き人を辞めて約半年後の17年7月、SHINGO氏は「スピリチュアル好きのための龍神サロン」なるコミュニティを立ち上げ、本格的に“教祖様”への道へと進みます。一般的な認知度はほぼゼロ、たった2年の“教祖歴”で『龍の日』のメイン扱いされるとは、さぞ素晴らしい力をお持ちか、世渡り上手のどちらかでしょう。

 改めて言うのもなんですが、「龍」は空想上の生き物です。夢のある言い方をすれば、似たような生き物なら、どこかにいるのかもしれません(SHINGO氏は視たって言ってるし)。こうした“空想上の存在”というのは、「大きなエネルギー」といった曖昧なニュアンスに変換され、都合よく利用されがち。子宮委員長はる(現・八木さや)が「“子宮の声”に従って生きる」などと唱え、局地的に大流行した「子宮系スピリチュアル」と「龍のエネルギー」は、似たようなものだと言えるでしょう。

 別にこれは、「子宮」や「龍」ではなくても、「宇宙人」「ペガサス」「人魚」などなんでもよくて、まだ見ぬ不思議なもの、だけどイメージしやすいものから「力を与えられた」とでも言えば、なんでも“スピっぽく”なってしまいます。こういったモチーフを持ち出せば、特別な力を持っていなくても、誰だって人を導く“ふり”ができる。ネット上での自己発信が達者で、キャッチーなイメージを作り上げた“だけ”の人たちが、実にならないセミナーを開き、高額な商材を購入させているのかもしれません。

 たとえすべてがウソだとしても、“教祖様”にお金を出す人が集まってしまうスピ界隈。人からお金を巻き上げるなら、最初から「龍とか子宮とか宇宙とか不思議で面白いことを言うので、お金を恵んでください!」と素直に言う教祖様のほうが、まだマシだと思いますけどね。

■黒猫ドラネコ
大分県生まれ、大阪を経て東京都内在住の36歳。職業、性別は非公表。身内が「子宮系女子」となって壊れた経験から、怪しいスピリチュアルや自己啓発セミナーなどの監視と注意喚起を開始。本当の趣味はスポーツ観戦、漫画・アニメ鑑賞。3食スイーツでもいい甘党。
Twitter/ブログ「黒猫ドラネコのブログ(仮

「四柱推命」のまがい物「子宮推命」のおかしさ――子宮委員長はる“信者”がデタラメ布教中

 誰にでも、心が弱ってしまう時はあります。救いを求める先が、信頼できる家族や友人ではないこともあるでしょう。「こうすれば幸せになる」と語りかける心理カウンセラー、スピリチュアリスト、霊能力者。彼らを見ていると、「私を救ってくれそう」「この人たちのようになれるかも」と、次第にそんな気持ちが膨らみ……ちょっと待って! それ、本当に信じて大丈夫? スピリチュアルウォッチャー・黒猫ドラネコが、無責任なことばかり言っている“教祖様”を、鋭い爪でひっかきます。

 「四柱推命」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。「占いの帝王」と言われる程よく当たると評判で、スピリチュアルの世界ではポピュラーな占いです。今回は、その“まがい物”である「子宮推命」を紹介します。……そう、怪しいスピリチュアル界隈の代表格とも言える、あの「子宮委員長はる」がまた登場します。

 「四柱推命」は古代中国を起源とし、中世以降に広く普及した歴史がありますが、「子宮推命」は假屋舞さんという女性が、最近考案したものです(この時点でもううさんくさいんですけど!?)。假屋さんご本人のブログは、2015年3月21日に最初の投稿がされており、「6年間、ガールズバー、キャバクラ、風俗で働き現在は雑貨屋の店長をしております」との自己紹介が。四柱推命との出会いは、「信頼している女性からの紹介だった」そうで、「元々占星術とかスピリチュアルなことが好きだった」「勢いで鑑定師を目指すことにした」とつづられています。その後、「相性鑑定の使い方」といったハウツー的な内容から、個人セッション(鑑定)の受け付けなどの更新が続き、すぐに「四柱推命鑑定士の舞」と名乗るようになります。

四柱推命と“子宮系女子”の出会い

 15年12月27日の更新では、「子宮委員長はるちゃんを鑑定」したとの記述が登場。同年9月に『子宮委員長はるの子宮委員会』(KADOKAWA)が出版され、「子宮委員長はる」の名前が売れ始めた頃です。假屋さんは同記事の中で、「四柱推命の鑑定書=子宮の声」とめちゃくちゃなことを言い始め、「四柱推命式子宮メソッドにしようかな」「もっと四柱推命を知ってほしいし、潜在意識や子宮の声との繋がりを追求していきたい」と、今後の展望を語っています。ちなみに、現在「八木さや」と名前を変えている子宮委員長は、18年末に長崎県壱岐市へ移住していますが、それまで住んでいた都内の自宅は、現在、假屋さんが住んでいるそう。2人が単なる「教祖と信者」「占い師と客」の関係ではないことが、このことからわかるでしょう。

 假屋さんのブログを読むに、「子宮推命」は彼女個人の思想や、研究に基づいて生まれたものではなく、子宮委員長が提唱した「子宮メソッド」の影響を強く受けているようです。「そんなもんがまかり通るのかよ!」と思いますが、16年4月15日に更新された假屋さんのブログには、「四柱推命の師匠」である鳥海伯萃氏に「子宮推命鑑定士でやっていく」ことを相談しに行き、その結果「子宮推命大絶賛、大賛成」されたと、喜びがつづられています。假屋さんはこれにより、「子宮推命」に“お墨付き”を得てしまったのです(おいおい師匠、なんてことしてくれたんだ……!)。

 晴れて正式に(?)誕生した「子宮推命」ですが、假屋さんはそのノウハウを詰め込んだ教材一式を販売しています。お値段、なんと30万円(税別)。もう一度言いますが、「子宮推命」は子宮委員長の影響を強く受けた1人の女性が始めた、えたいの知れない占いです。それを学ぶ教材に30万円の価値があるのかどうか、冷静になって考えればわかるはずです。値段にも頭を抱えますが、もっと衝撃的なポイントは、假屋さんがこの教材を使って、新たな“子宮推命士”をどんどん生み出そうとしていることです。

 最近更新された假屋さんのブログには、最後に必ずこの教材が宣伝されており、その中には「DVDを購入した方のみ、子宮推命講師と呼んでいます。講師の方々は鑑定だけでなくスクールを開講して子宮推命鑑定士を育てていくこともOKです」との記述があります。さらに、今年8月8日に更新された假屋さんのインスタグラムでは、「子宮推命講師の人たちには、知識が無くても自分が『こうだ!』と思う自由な発想と解釈の可能性を、私を通して見つけてもらえたらいいなあ」とコメント。要するに、教材を買って占いを学ぼうとしている人に、販売者自ら「適当に占っていいし、それを広めてもいいよ!」と告げているのです。

 同じ投稿の中で、假屋さんは「子宮推命」について、「占いの統計データという知識をあてにせず、私自身が今『こうだ!』と思うことを勝手に星の解釈にしている占いです」と、自ら“デタラメ占い”だとぶっちゃけています。「自由な発想と解釈」「私自身が今『こうだ!』と思うこと」は、もはや鑑定でもなんでもないように思えます。これが“占い”だと認められるなら、そもそも高額な教材を購入して、ノウハウを知る必要もないのでは?

 疑問ばかりが湧いてきますが、「子宮推命士」を名乗っている人は、ネット上にゴロゴロいます(假屋さんが運営する「子宮推命」のホームページから、「全国の子宮推命講師紹介」のページに飛んでみてください)。多くの人に浸透している(ように見せる)ことで、発案者自らデタラメを公言している占いに説得力が生まれ、「噓から出た実」状態にならないとも限りません。「四柱推命」を生業としている占い師の方や、真面目にスピリチュアルを探求している人は、「子宮推命」にもっと怒りを感じ、批判してもいいのではないでしょうか。

怪しいスピリチュアルに“特別な力”は必要ない

 最近の假屋さんの動向をウォッチしていると、現在「ハワイ留学」を満喫中とのこと。「往復ファーストクラス」「1カ月半で300万円の宿泊費」など、景気の良いワードが目に付きます。そんなタイミングで、“新商品”とも言うべき「御社(おやしろ)鑑定」なるものを販売開始。メールでの鑑定が5万円、対面だと60分15万円(ともに税別)だそうです。なるほど、そりゃ高級ホテルにも泊まれるわけだ。

 今年8月28日更新の假屋さんのブログによると、「御社鑑定」とは「会社の命式、開業届を出した日の命式と代表者の命式をビジネス視点で読み解いていく」ものだそう(編注:「命式」は四柱推命で使われる用語で、その人の性格や適性、運勢全体を判断する表のこと)。9月5日のブログでは、「会社や屋号」について、「ちゃんと意志を持った大きな生命体です。本当だよ」と明言。さらに、「運気が具現化された 会社や屋号という その存在はまるで 天と地を結ぶ龍」「会社や屋号は、どこまでも私を乗せて 大きく拡大繁栄のサポートをする 生き生きとした生命体です」と話が大きく膨らみ、あらぬ方向へ飛躍します(その龍、どっから出てきたの?)。

 何を言っているかよくわかりませんが、とにかく“子宮系女子”が好みそうな、スピリチュアルなワードが盛りだくさんなことはわかります。以前、子宮委員長はるが、“信者”へ開業を勧める「自分ビジネス講座」なるものを始めた、という話題を取り上げました。その際、「自分自神(じぶんじしん)」というワードを使っていることにも触れましたが、假屋さんもまた、「天と地を結ぶ龍」は「容易く自分自神には 近付けさせない」と説いています。こうしたことから、假屋さんは「自分ビジネス講座」に触発されて開業届を出した、子宮委員長はるの信者をターゲットにしているのでしょう。いろんな意味で、“うまい商売”です。

 今まで取り上げた“教祖様”と比較すれば、假屋さんはまだ広く世間に知られているとは言えないでしょう。しかし、彼女の登場で考えてほしいのは、ネット上にはびこる怪しいスピリチュアルや占いは、何の根拠も軸もない、“教祖様のオリジナル理論”から生まれたものばかりだということ。この業界は、特別なパワーや、未来を予知する能力は必要ありません。なぜなら、自分の嘘で人の心を操り、引き返せない所までお金を払わせても、罪悪感を一切感じない“動じない者”だけが勝つからです。

■黒猫ドラネコ
大分県生まれ、大阪を経て東京都内在住の36歳。職業、性別は非公表。身内が「子宮系女子」となって壊れた経験から、怪しいスピリチュアルや自己啓発セミナーなどの監視と注意喚起を開始。本当の趣味はスポーツ観戦、漫画・アニメ鑑賞。3食スイーツでもいい甘党。
Twitter/ブログ「黒猫ドラネコのブログ(仮)