スピリチュアルと芸能人の怪しいつながり――元KAT-TUN・田口淳之介、ブルゾンちえみが共演した“教祖様”の正体

弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にするようなスピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。彼らを信じ込んでしまえば、価値観や金銭感覚をゆがめられるのはあっという間。友人や家族を失ってからでは、もう遅い! 「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが、現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を眼光鋭く分析します。

 レギュラー出演していた情報番組『グッとラック!』(TBS系)を降板した、フリーアナウンサーの小林麻耶さん。降板の顛末だけでなく、YouTubeでの生配信が世間に衝撃を与えていましたが、以前から麻耶さんと怪しいスピリチュアル界隈の関係に注目してきて、夫の國光吟(あきら。)氏についても当コラムで触れたばかりだったため、「ついに注目されてしまった」という気持ちで見守っていました。

 一部週刊誌では、麻耶さんと「子宮系女子」の関わりについて、やや大げさではないかと思う報道もありましたが、“深入りしないほうがいい、怪しいもの”として多くの人に認識されたなら、いい注意喚起になったと思います。

 何度でも言いますが、私は「スピリチュアルが好きなこと」自体は全く否定していません。なんだか不思議なもの、解明されていない宇宙の神秘、偶然の力、パワースポットなど、興味を持つのが悪いことだとは思いません。ただし、弱った心につけ込むような「スピリチュアルビジネス」には、強い警戒心を持っています。また、こうしたスピビジネスの“宣伝”になるような発信への懸念は、もっと高まるべきだとも考えています。

 麻耶さんをはじめ、知名度のある方には、「胡散臭い」「怪しい」ものに対して、もっと敏感になってほしい、そう思っているのですが……。ということで今回は、スピビジネスと著名人の“怪しい関わり”についてお伝えしていきます。

元KAT-TUN・田口淳之介、「サイキックリーダー」と共演の謎

 最近では、当コラムの読者さんに教えていただいた、早稲田大学の学園祭に驚きました。「サイキックリーダー」を名乗るRay Sala(レイセーラ)という女性が、11月8日に開かれた学園祭で、大勢の学生やオンライン視聴者を前に、ゲスト出演した元KAT-TUN・田口淳之介さんの「リーディングをする」という企画があったんです。彼女は自身のブログで、“故人の代弁者”であるかのように振る舞い、発信をしている人物。今年亡くなった志村けんさんや三浦春馬さん、竹内結子さんからもメッセージを「受け取った」として、面白おかしくその内容をつづっていました。早稲田の学生は、どんなつながりでRay Sala氏に出演を依頼したのか、田口さんはなぜ彼女と関わる企画を承諾したのかと不思議です。

 イベントの動画は生配信されていましたが、現在は非公開になっているため、どういったことが行われたのかはわかりません。しかし、Ray Sala氏は学園祭が行われる前に、「早稲田大学広告研究会」のスタッフらしき学生を前に、同大学の創設者・大隈重信の「霊言」を披露しています。その内容は文字起こしされ、同研究会のTwitterにアップされていましたので、一部をご紹介します。

「心を鍛えよ。必ず綱は未来へ繋がり、支えてくれるものです。心を動かし、起動せよ。心が死んだら終わりだよ。こんなじいさんの戯言のように聞こえる話でしょうが、今の学生たちの思いに乗れたことが嬉しかった。学生の輝く瞳は変わっていませんね。時代が変わっても心は変わらず、日本国としての世界の役割を全うしてください。身体は心を表す。心は身体を表す。清い思いを捨てずに、夢を持ち、綱を引き、引き合ってください。皆が仲間、皆がライバルです。たくさんの偉業楽しみにしています。重信」

 「こんなじいさんの戯言」と、最後の「重信」は笑わせにきているとしか思えないんですが……。どうやら、大学宛てに抗議メールを送った方や、Twitter上で「偉人を冒涜するな」といった批判をしている人もいて、ちょっとした騒ぎになっていた様子。昔から、“故人の言葉”をひねり出すスピリチュアルな人はたくさんいますが、どうやってそれが“真実”だと証明できるのでしょうか? 「死人に口なし」を利用して“真実を作り上げてしまう”ことが、恐ろしく感じます。……まさか、この人に出演料なんて支払っていないですよね? 学費から出ていた場合、生徒や保護者は文句を言ってもいいと思いますよ。

 田口さんは、“仕事の一環”として割り切って参加したのかもしれませんが、主体的にスピリチュアルな教祖様に近寄ってしまう人もいます。

 「ブルゾンちえみ」として一世を風靡した藤原史織さんは、今まさに、自称スピリチュアリストにハマッている様子。10月28日付のニュースサイト「デイリー新潮」によれば、彼女は「宇宙のすべての記憶を持つ」と豪語する、まるの日圭氏に傾倒しているとか。スピ系出版社「ヒカルランド」が主催したオンラインイベントで共演し、「死後の世界」「アトランティス」「過去世リーディング」といった、スピ愛好家が好んで使うワード盛りだくさんの時間を過ごしたようです。

 ちなみに、このイベントで明かしたところによると、藤原さんは母親の影響で、2014年頃からまるの日圭氏のイベントに参加していたそう。「ブルゾンちえみ with B」がブレークしたのは17年でしたから、その頃すでに、2人は出会っていたという……芸能人とスピリチュアルの“近さ”に驚かされます。

 誰しも最初は無名な“小者教祖様”ですが、“大物教祖様”になるべく、自己ブランディングのために芸能人や有名人と関わる人たちもいます。「有名人が信仰している」「有名人もこのアイテムを持っている」と聞けば、たちまち「いいもの」に見えてしまう。こうして、小者教祖様に箔をつける役割を担うのが、「癒しフェア」という大規模イベントです。

 「日本最大の癒しイベント」をうたっており、全国各地で定期的に開催されているこの催し。05年からスタートし、東京では毎年、東京ビッグサイトにて行われている……と聞くだけで、非常に大きなイベントだとわかるでしょう。「癒し」というだけあって、アロマやヨガ、オーガニックに関連する企業の出展や、個人でも物販やセミナーを開催することができます。

 そこには特別ゲストとして、叶姉妹や冨永愛さん、アパホテルの元谷社長らが出演したことも。11月22・23日に開催された今年の「癒しフェア」には、藤原紀香さんと“ソロキャンプ動画”が人気を集める芸人・ヒロシさんが参加していました。

 別に、このイベント自体をどうこう言う気はありませんが、私が懸念していることは、ここに出展すれば、誰しも「有名人が出演したイベントに参加」などと宣伝ができてしまうことです。会場マップを見ると、「マヤの聖地からの贈り物」「宇宙銀行とつながる財布」を販売しているブースも見受けられ、怪しさ満点。それでも、「藤原紀香さんも参加したイベントで大好評!」などと宣伝すれば、なんだかすごい商品に見えてしまいますよね。実質、スピ系教祖たちの「登竜門」だと思って、毎回冷ややかに見ております。

 ちなみに、一昨年6月に消費契約法が改正され、「霊感その他の合理的に実証することが困難な特別な能力による知見」を用いた告知によって締結された契約は、取り消すことができるようになりました。今まで法律用語になかった「霊感」が明示され、「合理的に実証することが困難な特別な能力」を用いた商法にも、これまで以上に厳しい目が向けられるようになったのです。まさに、「この講座に参加すれば“子宮の声”が聞こえるようになる」「触るだけ、見るだけで効果がある」「私は死者と会話ができる」なんてものを指しているのでしょう。

 誰でもネット上で自己発信できる時代。無名な「教祖様候補」たちも、著名な人にうまく近づけば、その能力の有無にかかわらず、あっという間に有名になれてしまいます。しかし、有名人や芸能人は、その真贋を見極めるプロでもなんでもありません。誰が“宣伝”に加担していたとしても、嘘か本当(があるのか知りませんが)かわからない時は、安易に近寄らないのが鉄則。同時に、芸能事務所や業界関係者も、“スピビジネス”とタレントの関わりに対して、もっとしっかり考えていただきたいです。好感度も信用もガクンと下がってしまうことは、麻耶さんの一件でよくわかったと思いますので。

スピリチュアルと芸能人の怪しいつながり――元KAT-TUN・田口淳之介、ブルゾンちえみが共演した“教祖様”の正体

弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にするようなスピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。彼らを信じ込んでしまえば、価値観や金銭感覚をゆがめられるのはあっという間。友人や家族を失ってからでは、もう遅い! 「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが、現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を眼光鋭く分析します。

 レギュラー出演していた情報番組『グッとラック!』(TBS系)を降板した、フリーアナウンサーの小林麻耶さん。降板の顛末だけでなく、YouTubeでの生配信が世間に衝撃を与えていましたが、以前から麻耶さんと怪しいスピリチュアル界隈の関係に注目してきて、夫の國光吟(あきら。)氏についても当コラムで触れたばかりだったため、「ついに注目されてしまった」という気持ちで見守っていました。

 一部週刊誌では、麻耶さんと「子宮系女子」の関わりについて、やや大げさではないかと思う報道もありましたが、“深入りしないほうがいい、怪しいもの”として多くの人に認識されたなら、いい注意喚起になったと思います。

 何度でも言いますが、私は「スピリチュアルが好きなこと」自体は全く否定していません。なんだか不思議なもの、解明されていない宇宙の神秘、偶然の力、パワースポットなど、興味を持つのが悪いことだとは思いません。ただし、弱った心につけ込むような「スピリチュアルビジネス」には、強い警戒心を持っています。また、こうしたスピビジネスの“宣伝”になるような発信への懸念は、もっと高まるべきだとも考えています。

 麻耶さんをはじめ、知名度のある方には、「胡散臭い」「怪しい」ものに対して、もっと敏感になってほしい、そう思っているのですが……。ということで今回は、スピビジネスと著名人の“怪しい関わり”についてお伝えしていきます。

元KAT-TUN・田口淳之介、「サイキックリーダー」と共演の謎

 最近では、当コラムの読者さんに教えていただいた、早稲田大学の学園祭に驚きました。「サイキックリーダー」を名乗るRay Sala(レイセーラ)という女性が、11月8日に開かれた学園祭で、大勢の学生やオンライン視聴者を前に、ゲスト出演した元KAT-TUN・田口淳之介さんの「リーディングをする」という企画があったんです。彼女は自身のブログで、“故人の代弁者”であるかのように振る舞い、発信をしている人物。今年亡くなった志村けんさんや三浦春馬さん、竹内結子さんからもメッセージを「受け取った」として、面白おかしくその内容をつづっていました。早稲田の学生は、どんなつながりでRay Sala氏に出演を依頼したのか、田口さんはなぜ彼女と関わる企画を承諾したのかと不思議です。

 イベントの動画は生配信されていましたが、現在は非公開になっているため、どういったことが行われたのかはわかりません。しかし、Ray Sala氏は学園祭が行われる前に、「早稲田大学広告研究会」のスタッフらしき学生を前に、同大学の創設者・大隈重信の「霊言」を披露しています。その内容は文字起こしされ、同研究会のTwitterにアップされていましたので、一部をご紹介します。

「心を鍛えよ。必ず綱は未来へ繋がり、支えてくれるものです。心を動かし、起動せよ。心が死んだら終わりだよ。こんなじいさんの戯言のように聞こえる話でしょうが、今の学生たちの思いに乗れたことが嬉しかった。学生の輝く瞳は変わっていませんね。時代が変わっても心は変わらず、日本国としての世界の役割を全うしてください。身体は心を表す。心は身体を表す。清い思いを捨てずに、夢を持ち、綱を引き、引き合ってください。皆が仲間、皆がライバルです。たくさんの偉業楽しみにしています。重信」

 「こんなじいさんの戯言」と、最後の「重信」は笑わせにきているとしか思えないんですが……。どうやら、大学宛てに抗議メールを送った方や、Twitter上で「偉人を冒涜するな」といった批判をしている人もいて、ちょっとした騒ぎになっていた様子。昔から、“故人の言葉”をひねり出すスピリチュアルな人はたくさんいますが、どうやってそれが“真実”だと証明できるのでしょうか? 「死人に口なし」を利用して“真実を作り上げてしまう”ことが、恐ろしく感じます。……まさか、この人に出演料なんて支払っていないですよね? 学費から出ていた場合、生徒や保護者は文句を言ってもいいと思いますよ。

 田口さんは、“仕事の一環”として割り切って参加したのかもしれませんが、主体的にスピリチュアルな教祖様に近寄ってしまう人もいます。

 「ブルゾンちえみ」として一世を風靡した藤原史織さんは、今まさに、自称スピリチュアリストにハマッている様子。10月28日付のニュースサイト「デイリー新潮」によれば、彼女は「宇宙のすべての記憶を持つ」と豪語する、まるの日圭氏に傾倒しているとか。スピ系出版社「ヒカルランド」が主催したオンラインイベントで共演し、「死後の世界」「アトランティス」「過去世リーディング」といった、スピ愛好家が好んで使うワード盛りだくさんの時間を過ごしたようです。

 ちなみに、このイベントで明かしたところによると、藤原さんは母親の影響で、2014年頃からまるの日圭氏のイベントに参加していたそう。「ブルゾンちえみ with B」がブレークしたのは17年でしたから、その頃すでに、2人は出会っていたという……芸能人とスピリチュアルの“近さ”に驚かされます。

 誰しも最初は無名な“小者教祖様”ですが、“大物教祖様”になるべく、自己ブランディングのために芸能人や有名人と関わる人たちもいます。「有名人が信仰している」「有名人もこのアイテムを持っている」と聞けば、たちまち「いいもの」に見えてしまう。こうして、小者教祖様に箔をつける役割を担うのが、「癒しフェア」という大規模イベントです。

 「日本最大の癒しイベント」をうたっており、全国各地で定期的に開催されているこの催し。05年からスタートし、東京では毎年、東京ビッグサイトにて行われている……と聞くだけで、非常に大きなイベントだとわかるでしょう。「癒し」というだけあって、アロマやヨガ、オーガニックに関連する企業の出展や、個人でも物販やセミナーを開催することができます。

 そこには特別ゲストとして、叶姉妹や冨永愛さん、アパホテルの元谷社長らが出演したことも。11月22・23日に開催された今年の「癒しフェア」には、藤原紀香さんと“ソロキャンプ動画”が人気を集める芸人・ヒロシさんが参加していました。

 別に、このイベント自体をどうこう言う気はありませんが、私が懸念していることは、ここに出展すれば、誰しも「有名人が出演したイベントに参加」などと宣伝ができてしまうことです。会場マップを見ると、「マヤの聖地からの贈り物」「宇宙銀行とつながる財布」を販売しているブースも見受けられ、怪しさ満点。それでも、「藤原紀香さんも参加したイベントで大好評!」などと宣伝すれば、なんだかすごい商品に見えてしまいますよね。実質、スピ系教祖たちの「登竜門」だと思って、毎回冷ややかに見ております。

 ちなみに、一昨年6月に消費契約法が改正され、「霊感その他の合理的に実証することが困難な特別な能力による知見」を用いた告知によって締結された契約は、取り消すことができるようになりました。今まで法律用語になかった「霊感」が明示され、「合理的に実証することが困難な特別な能力」を用いた商法にも、これまで以上に厳しい目が向けられるようになったのです。まさに、「この講座に参加すれば“子宮の声”が聞こえるようになる」「触るだけ、見るだけで効果がある」「私は死者と会話ができる」なんてものを指しているのでしょう。

 誰でもネット上で自己発信できる時代。無名な「教祖様候補」たちも、著名な人にうまく近づけば、その能力の有無にかかわらず、あっという間に有名になれてしまいます。しかし、有名人や芸能人は、その真贋を見極めるプロでもなんでもありません。誰が“宣伝”に加担していたとしても、嘘か本当(があるのか知りませんが)かわからない時は、安易に近寄らないのが鉄則。同時に、芸能事務所や業界関係者も、“スピビジネス”とタレントの関わりに対して、もっとしっかり考えていただきたいです。好感度も信用もガクンと下がってしまうことは、麻耶さんの一件でよくわかったと思いますので。

小林麻耶の夫・あきら。(國光吟)の“スピリチュアル動画”を検証――「遠隔施術」を生業にする彼の正体

 11月12日、TBS出身のフリーアナウンサー・小林麻耶が、木曜レギュラーを務めていた情報番組『グッとラック!』(TBS系)を降板。同日には、所属事務所の「生島企画室」から契約を解除され、世間に衝撃を与えている。

 事の発端となったのは、麻耶とタレントで整体師の夫・あきら。(國光吟)が、11月12日早朝にYouTube上で行った生配信。この前日の11日、麻耶は『グッとラック!』の降板を言い渡されたと明かし、「(同番組の)ファッションコーナーのスタッフさんからイジメを受けていまして、それに耐えられずに今週の火曜日にあったロケを行かないっていう決断をした」と、配信中に告白したのだ。この配信後、番組公式サイトから麻耶の名前は削除、生島企画室も「弊社所属小林麻耶とのマネジメント契約を終了することと致しました」と発表している。

 一連の騒動の裏で“暗躍”していると一部で報じられているのが、夫のあきら。だ。麻耶とは2018年7月に結婚しているが、当初、あきら。は「宇宙ヨガインストラクター」と紹介されていたため、ネット上で「胡散臭い」「怪しい宗教?」などとささやかれていた。13日早朝にも、麻耶とあきら。はYouTubeの生配信で17分間ほど“瞑想”を行い、「この2人、大丈夫?」「なんか怖い……」といったコメントが続出。「麻耶さんの夫は何者なの?」と、あきら。に対して不信感を抱く人も少なくないようだ。

 まさにいま、注目を浴びているあきら。だが、サイゾーウーマンでは今年8月、彼のYouTubeチャンネルにアップされた「遠隔施術」動画の効果を検証。「動画を再生するだけで肩こりが緩和する」という触れ込みだが、その内容は一体どのようなものだったのか。さらに、あきら。が行っている“60分1万6,500円”の「ココロのストレスケア」とは何か――スピリチュアルウォッチャー・黒猫ドラネコ氏のコラムを再掲し、彼の正体を確認していただきたい。

(編集部)


(初出:2020年8月8日)

スピリチュアル界で流行「再生するだけ」動画を体験! 小林麻耶の夫・國光吟氏の“生まれ持った力”を試してみた

 新型コロナウイルスの感染拡大は、落ち着く気配がありませんね。この状況では、やはり信ぴょう性を度外視しても“癒やし”が求められるのでしょうか? 「これを見るだけで○○が治る」「これを見れば運気が上がる」なんて動画を出しているスピリチュアル系YouTuberが山ほど出てくると、そう思わざるを得ません。

 そんな「再生するだけ」動画の発信を積極的にしているのが、この連載でもたびたび名前が出てくる、タレント・小林麻耶さんの夫で、「あきら。」こと國光吟氏。Amebaブログでは「元ダンサー 現在は整体、小顔矯正、O脚矯正などの施術をしています」、自身のYouTubeチャンネルでは「遠隔施術の仕事をしています」と自己紹介している人物です。

 麻耶さんと結婚した当初、一部週刊誌に「宇宙ヨガインストラクター」などと取り上げられ、今年4月にも「週刊文春」(文藝春秋)で「遠隔施術」の開始を報じられた國光氏。ネット上ではかねてより「胡散臭い」と言われていましたが、國光氏は4月10日に自身のブログで「僕は結局『胡散臭い』という言葉はついてきてしまうかもしれませんが、普通の人とは違う方法で施術ができます。施術という言葉も無理矢理施術という表現をしているだけで、なんという言葉で表したら良いかわからないのです」と説明。「生まれ持った事をおもしろおかしく胡散臭く書かれるのはとても悲しい」とまで嘆いていました。

 このコロナ禍にあって、自宅で動画を見るだけで施術が受けられるなら、そんなに素晴らしいことはありません。ということで私も、國光氏が6月10日に投稿した「再生するだけで肩こりの緩和」動画を見てみました。「疑いの気持ちがあると効かない」と教祖様たちに言われそうなので、「信じる者は救われる」こともあるか、國光氏を100%信頼しつつ検証してみます。

 國光氏はこの「再生するだけで○○緩和」動画を多数アップしていて、その構成は全て同じ。「これから始めます」という國光氏の短いアナウンスがあり、手書き文字が書かれた紙がずっと映し出され、それが上下左右に動きます。とても不気味な、もとい、不思議な映像です。「肩こり緩和」動画の場合、黒いペンで「肩こりの緩和 Stiff shoulder relief AKIRA」と書かれた紙が、テレビの砂嵐のような音が聞こえる中、ひたすら上下左右に動き続けます。

 私は学生時代に両肩を痛めており、肩こりも長年の切実な悩み。左肩にはボルトが入っていますが、それでも効果はあるのでしょうか? いや、あってほしい! わらにもすがる思いで、國光氏のパワーを感じるために、じっと画面を見つめます。

 ……そういえば、國光氏と麻耶さんは「子宮系女子」の交流会で出会ったと報じられましたが、麻耶さんは18年10月12日に自身のブログで「夫との出会いが2年前?の子宮系イベントということになっている記事があるそうなのですが… 事実無根です」「子宮系のイベントには 夫婦共々、参加していません」と強く否定。

 なんだか、「子宮系界隈とは全く関わりがない」と言いたそうな感じですが、麻耶さんは「子宮系」生みの親・子宮委員長はる(現・八木さや)や、スピリチュアル界隈で支持を集める心屋仁之助氏と会食をした時の写真も出回っていますし、彼らと仲の良いスピリチュアリスト・happy主催のイベントに、奇抜なドレスを着て参加していました。麻耶さんが何を「子宮系のイベント」と認識しているのかはわかりませんが、個人的には「夫婦共々、参加していません」は間違いで、「私は参加したことがあるけど、夫はありません」が正解じゃないかと思っています。

 いかんいかん。余計なことを考えているうちに、動画の再生時間16分半が経過していました。肩を回してみると、じっとしていた分、逆に痛くなったような気も……。結果、全く緩和しませんでした。途中で邪念が入ったからでしょうか? 「國光吟」ではなく、「小林吟」という名前でYouTubeを発信しているのが気になり、ちょっとだけ集中が途切れたことも認めます。それにしても、16分半この動画を見続けるのはキツイです。せめて5分で「効果なし」と判断できるようにしてください!

 國光氏はなぜ、こんな動画を上げるに至ったのでしょうか? ブログを追ってみると、18年12月、妻の威光もあってか、開設まもなく「Amebaオフィシャルブロガー」になっています。ブログを始めてから最初の1年は、夫婦で仲良く料理教室に通う様子や、ゴルフレッスン、旅行の風景など、新婚さんらしいほのぼのとした、当たり障りのない内容がつづられていました。

 そんな中、19年12月19日になんの前触れもなく、ブログに「新メニュー【ココロのストレスケア】」の案内が掲載され、面食らってしまいました。「日常の些細な悩みから、これまで誰にも言えなかったことなどを話すことで、少しでもスッキリしていただきたい」とあるので、國光氏が相手の話を聞いてくれるのでしょう。「医療行為ではありません」「専門医の意見をお求めの方はご遠慮ください」との注意書きもありますが、費用は「60分16500円(税込)」とのこと。一も二もなく「専門医の意見」を求めたほうがいいと思うのは、私だけでしょうか?

 そして、コロナ禍のせいか、「遠隔施術」の募集を今年4月に開始。続けざまに、5月にはYouTubeチャンネルを開設して「再生するだけ動画」の配信を始め、最近はもはや整体ですらない「再生するだけで部屋・空間の浄化」「再生するだけでチャクラの調整」という動画をアップしています。「チャクラ」の概要欄には、「チャクラの調整をすることで痛みが緩和されたり、カラダが軽くなったり、カラダやココロがスッキリしたりなど、いろいろと良い」と雑な説明がありましたが、だったら部分的な緩和は必要なく、全てチャクラ調整で済みそうですけどね。

 YouTubeは公開した動画で収益化を図ることもできますが、國光氏の所属事務所は、医学的根拠の薄い「再生するだけで緩和」という発信で収入を得ることを「OK」とするでしょうか? 昨年6月に麻耶さんとともに生島企画室入りしたはずの國光氏ですが、いまだに同社のタレント紹介ページに名前がないのはなぜなのか、ずっと気になってるんですよね。

「子宮系」から離れる妻と、批判に抗う夫

 妻の麻耶さんも、スピ系書籍を多数刊行しているサンマーク出版から『しなくていいがまん』という本を出しています。以前からファンだという心屋氏の“自己啓発エッセンス”が詰まったもので、18年12月10日のブログでは、心屋氏からの著書の紹介に感謝しつつ「心屋仁之助さんに出逢い試行錯誤し、挑戦を繰り返し、頑張ることをやめられましたーーー!!無理をすることをやめられましたーーー!!いい子でいることをやめられましたーー!!」と大喜びしていました。

 しかし、麻耶さんはもうしばらく、心屋の「こ」の字どころか、子宮系界隈との関わりについて言及していません。最近は「小林麻耶の幸せ数秘」なるサイトを立ち上げ、本格的にスピリチュアル界に進出しようとしているようですが、子宮系界隈と手を組むかどうか注目しています。

 当コラムでも紹介してきたように、人を騙すことに罪悪感を覚えない人が生き残る、怪しいスピリチュアルの世界は確かにあります。心が弱った人は「動画を再生するだけ」では済まずに、信奉してしまうかもしれません。それを利用する稼ぎ方をする“信者様”がたくさんいることも、毎回コラムでお伝えしています。

 最近、週刊誌でも、こうした商法の是非を問うような記事が目立つようになりました。「遠隔施術」への批評を受けた國光氏は、「僕が面白おかしく書かれると、麻耶ちゃんがとても悲しみます」などと、麻耶さんを盾にして批判的な報道に抗う姿勢を示していましたが、このまま世間的に拒否反応が強い道を進めば、2人とも悲しみ続けることになるかもしれません。今後も“生まれ持ったパワー”を使って商売するのなら、世間から何を言われても気にしないことが肝心だと思いますよ。

10万円の入場券、55万円のカラオケ大会……“金”が飛び交うスピリチュアルイベント「シンデレラ・プロジェクト」潜入レポ

弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にするようなスピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。彼らを信じ込んでしまえば、価値観や金銭感覚をゆがめられるのはあっという間。友人や家族を失ってからでは、もう遅い! 「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが、現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を眼光鋭く分析します。

 怪しいスピリチュアル界隈でその名を轟かせる、“スピ界の文化祭”的イベントこと「シンデレラ・プロジェクト」。自称スピリチュアリスト・happyが主宰し、今年の開催で3回目となりました。そんな今回は、10月6~7日の2日間、幕張メッセのイベントホールで盛大に開催。前回もお知らせした通り、このイベントに潜入してきましたので、現場の様子をお伝えしたいと思います。

【前編】小林麻耶も参加の一大スピリチュアルイベント「シンデレラ・プロジェクト」、幕張メッセで開催の危険度とは? 教祖様の正体に迫る

新型コロナ対策はバッチリだったけど……

 まずは、このご時世なので、新型コロナウイルスの感染対策は大丈夫だったのか気になりますよね。しかし、そこはさすがの幕張メッセ。多数のスタッフが会場前に配置され、イベント参加者にマスクの着用やソーシャルディスタンスを呼びかけるなどの対応をしていました。入場前には、千葉市が運用する「コロナ追跡サービス」への登録と、検温やアルコール消毒などが義務付けられており、新型コロナ対策は万全だったといえるでしょう。

 会場内に入ると、座席は隣のお客さんと2席分離されていて、アリーナ席の簡易椅子もきちんと距離が置かれていました。私の席は2階中央付近で、3階は出演者席という構成。ここまでしっかり幕張メッセ側の準備がされていたからこそ、イベント自体のずさんさが浮き彫りになります。

 特に、時間にルーズ。タイムスケジュールは常に遅れ、2日目は「リハーサルの都合」とかで30分以上も開演を待たされました。その結果、両日とも終了が1時間以上も押すことに。入場料がかかる大規模イベントで、こんな事態は個人的に初めてでした。ただ、ほかの観客は気にする様子もなく、文字通り“時間を忘れて”楽しんだ様子。アリーナ席で1枚2万5,000円~10万円という高額なチケット代を払っていたので、「楽しまなきゃ損」と思っていたのかもしれませんが……。

 さて、happyいわく5,000人(見た感じは2,000~3,000人)が会場に集まり、オンラインでも多数の人が見守る中、1日目のイベントがスタート。オープニングでは、happyがダンサーを従えてオリジナル曲を熱唱しながら、さっそうと登場します。その後、彼女が「私たちは瞑想集団」と口にすると、会場は暗転。突然、会場全体で“瞑想タイム”が始まったので焦りましたが、そういえばhappyは、インスタライブでよく「オンライン瞑想」を行っているので、彼女のファンは慣れっこなのでしょう。なんの違和感もなく、厳かなBGMが流れる真っ暗な会場の中で目を閉じる集団……「さすが、スピリチュアルイベント」とうなりました。

 続けてhappyは、今回のテーマ「今この瞬間に全てを集め、魂たちよ狂い咲け」を高らかに宣言。「ファン参加型イベント」「あなたが主役」とうたっていることもあり、ステージには15歳から60代後半までの“happyファン”が登場し、一生懸命にモデルを演じたり、踊ったりしていました。その姿は、まさに「狂い咲き」という表現がぴったりです。

 参加者が思い思いの格好で登場するファッションショーでは、出演する方々の「さえなかった頃の写真」がスクリーンに映し出されたあと、その本人がきらびやかな衣装をまとって登場する演出が特に印象的でした。さらには、がん患者の方、闘病中の方、手術を控えた方、不登校の学生、自殺願望のある若者といった具合に、つらい境遇にある人も続々と登場。司会を務めるhappyが「こんなことがあったのよね?」と苦しんだエピソードを出演者から引き出した後、華麗に変身した姿でランウェイを歩く……。2日間で何度もこういった流れがありました。つまりこれは、「私はこんなに変われたんだよ」のお披露目会。その言葉に続くのは、「happyちゃんに出会って」なのでしょう。

 もちろん、ステージに立つ方々の笑顔は素敵でした。ただ、どこかさめた見方をしてしまうのは、出演者は“自らお金を払ってそこに立っている”という事実です。6人限定で出演できる「富豪カラオケ」というカラオケ大会が行われたのですが、参加者の中には、55万円を支払って出場権を買ったという猛者もいて、ステージで気持ちよさそうに歌っていました。決して安くない対価を払い、出番が終わればみんな号泣、感無量……。「夢がかなった!」「happyちゃんありがとう!」といった言葉がステージ上を飛び交い、観客も目頭を押さえて嗚咽をこらえながら、温かい拍手を送る。さすがにこの光景には、違和感を覚えます。

 なお、2日間ともイベントの終盤にはhappyに近しい関係者や、本人がプロデュースした商品などの宣伝、いわゆる「協賛ステージ」が組み込まれていました。2日目は、happyが初めてプロデュースしたという洋服ブランドのファッションショーが行われ、ここだけ“本物のモデル”が登場。ファンがランウェイを歩いていた時とは、どう見ても全然違うステージになっていました。会場後方には、試着ブースまで設けられていて、休憩時間は大混雑。happyが新たに立ち上げた化粧品ブランドの紹介ステージも、わざわざスライドを使ってその効果を解説するなど、まるでセミナーのよう。このイベントは「あなたが主役」では決してなく、主役は絶対的に「happy」であり、彼女の「商品宣伝の場」がメインだったというわけです。

 そして、「シンデレラ・プロジェクト」最大の見どころが、2日目の終盤に登場した、子宮系女子の開祖である元・子宮委員長の八木さや。派手な白いドレスをまとい、自身をイメージしたオリジナルの民謡(?)を低い声で歌い上げました。happyもピンクのドレスに着替えて登場し、2人で歌いながら見つめ合って涙ぐむと、客席も涙、涙(なんで……?)。歌い終わると、2人は「やばかったね! ぶわーってなった!」などと、キャッキャと大はしゃぎしていました。

 今年8月に離婚を発表した八木さやは、愛人とも死別、前々夫には縁を切られたとのこと。しかし、このイベントで前々夫が育てている自身の子どもと再会を果たしたのです。客席から元気に手を振る6歳の息子さんがスクリーンに映ると、会場は大盛り上がり。その流れで、「重大発表があるんです」とhappyが切りだし、八木さやは「壱岐島の男性と入籍に向けて準備を進めている」と公表。つまり、実子が見つめるステージ上で、再婚の話を堂々としたわけです。happyと八木さやは「『シンデレラ・プロジェクト』のたびに結婚と離婚を繰り返している」などと言って笑い、客席も大歓声。2日間を通して最も盛り上がった場面でしたが、私には理解しがたい世界としか言いようがありません。

 happyと八木さやのトークでは、お互い「相当嫌われている」などと言いつつ、「風当たりが強くなるほど丈夫な窓ができる」(happy)「守ってくれる人たちも分厚くなってくれる。それを経験してほしい」(八木)などと、持論を展開。自身に批判が飛んでいることを自覚した上で、会場に来たファンに向けて「守ってほしい」と呼びかけているだけでは? と感じざるを得ません。そこはもう、立派な自己啓発セミナーでした。

潜入取材でわかった、「シンデレラ・プロジェクト」の目的

 ちなみに、今回のイベントで一番カオスだったのは、2日目のフィナーレ。全出演者がステージに登場し、なぜか槇原敬之の「僕が一番欲しかったもの」(2004年)を大合唱。その後、激しい曲調の洋楽が流れ始めたかと思うと、数百人がぎゅうぎゅう詰めでランウェイに立って激しく踊ったり、抱擁をしたりと大忙しで、興奮したアリーナ席の客も手を伸ばし、自撮りをし、叫びながら踊り……。happyは「世界一元気な場所じゃないですか!」なんてご満悦でしたが、そこはただの「密」な場所でしかありません。幕張メッセ側の感染予防対策が、最後の最後ですべてムダに。悪いのは当然、この演出でゴーサインを出した主宰者・happyです。

 このフィナーレで、happyは締めの言葉として、観客や裏方スタッフに感謝を述べつつ、「最後まで走り抜けた自分にありがとうを言いたい」とコメント。やはり、「シンデレラ・プロジェクト」はhappyが主役となった、「信者ビジネスの祭典」でしかありませんでした。この感想が、私から消えることは一生ないでしょう。

小林麻耶も参加の一大スピリチュアルイベント「シンデレラ・プロジェクト」、幕張メッセで開催の危険度とは? 教祖様の正体に迫る

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弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にするような、スピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。彼らを信じ込んでしまえば、価値観や金銭感覚をゆがめられるのはあっという間。友人や家族を失ってからでは、もう遅い! 「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが、現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を眼光鋭く分析します。

 このコラムでもおなじみ、子宮系女子の開祖・子宮委員長はる(現・八木さや)が、8月21日に自身のブログにて作家で夫の八木龍平氏との離婚を発表しました。今年のはじめに公開したコラムで、「八木夫婦の動向は2020年の注目度ナンバー1」と書いていましたが、やはり大きな動きがありましたね。

 ド~ンと取り上げたいところですが、まあ、夫婦で決めたことに他人が口を挟んでも仕方ないでしょう。それよりも、さらに前の夫・岡田哲也氏との関係についても「絶縁されまして息子とも完全に会えなくなりました」と、さらっとその次のブログに書いていたことに驚きです。ネット上には、「子宮の声に従ったら幸せになれるんじゃなかったの?」と困惑が広がっていました。

 そんな状況ですが、八木さやは9月14日のブログで「壱岐島2年間の引きこもりを経て、再びシンデレラプロジェクトに出演します」と表明。というわけで、これまでも何度か触れてきたこの「シンデレラ・プロジェクト」というイベントについて、今一度掘り下げてみたいと思います。

西野亮廣、小林麻耶も参加した「文化祭的」イベント

 怪しいスピリチュアル界隈にその名を轟かせる「シンデレラ・プロジェクト」とは、自称スピリチュアリストのhappyが主宰する、歌や踊り満載の文化祭的イベント。第1回は17年1月にお台場で、第2回は18年4月にグランドプリンスホテル新高輪で盛大に開催され、今年10月6、7日に開催された第3回はなんと、幕張メッセが会場になったから驚きです。

 そんなhappyの“大親友”である八木さやは、第1回でド派手なウェディングドレス姿を披露。第2回は「子宮委員長の引退式」と称して真っ赤な十二単をまとい、かぐや姫をイメージした「月に還る」演出で、会場の子宮系女子たちの涙腺を刺激した……とかなんとか。第3回となる今回も、八木さやは堂々とステージに登場しています。ちなみに、八木さやは最近「プロデュースしたグッズの売れ行きが以前より落ちているのでは?」とウォッチャーの間でウワサされているので、このイベントで信者を呼び戻せるのかも注目ポイントです。

 「シンデレラ・プロジェクト」では、「あなたが主役」などと煽られ、一般参加者もステージに立つことができます。しかし、そのために高額の費用を請求されるのもお決まりのパターン。知名度のあるゲストも出演するので、「私も同じ場所に立ちたい」という心理を絶妙に刺激するのでしょう。

 第1回は、今や“実業家”みたいな扱いになっている、お笑い芸人のキングコング・西野亮廣さんがゲストに登壇。happyから「別格の脳みその持ち主」などと持ち上げられつつ、トークショーを展開したようです。第2回は、吉本興業所属のお笑い芸人・なだぎ武さん、ダイノジのお2人が参加。小林麻耶さんも奇抜なドレス姿で登場し、会場を盛り上げたことで話題になりました。

 このたびの第3回も、やはりファッションショーを行っていますが、DREAMS COME TRUEの衣装も手掛ける有名デザイナー・丸山敬太氏、タレントの渡辺直美さんと親交のあるスタイリスト・相澤樹氏が参加しています。happyは自身のインスタグラムで丸山氏、相澤両氏との打ち合わせの様子などを動画で公開し、気鋭のイベンターのごとく振る舞う姿を演出していました。ファッション業界で2人を知らない人はいないほどの有名人ですが、この胡散臭いイベントに参加するとは、非常に驚きました。

 しかしまあ、happyは相変わらず社会的地位のある人を取り込んで、自己ブランディングするのがお上手なこと。さすが、長崎県壱岐市の観光大使を務めていただけのことはあります。しかし、その壱岐市で「縄文祭」を開いて騒音問題を起こしたり、公園の芝生を燃やしたりして地元住民の怒りを買い、1年足らずで観光大使をクビに。騒動について正式な謝罪もしないまま、happyは「インスピレーションがあった」ことを理由にSNSを全消去し、姿をくらませました。

 その後、名前を「前田紗智(本名)」「竹腰紗智」「さちまる」「SACHI」などとコロコロ変えつつ、最近は「イチナナ」というライブ動画配信アプリで「山田二葉」として復活。自身の支持者を「研究員」と呼び、ダンス動画をアップするなどしていて、何も知らない人からすれば、地下アイドルのようにも見えるでしょう。happyは「引き寄せの法則」を自己解釈し、スピリチュアル界隈に広めて有名になりましたが、今度はアイドルになってファンを引き寄せようとしているのかもしれません。

 今回の「シンデレラ・プロジェクト」は、happyの活動支援を目的に設立された「株式会社Happy Holdings」が出資を募っていました。出資をすると、同イベントを特等席で観覧できたり、happyの講座を受けられたりする特典がつき、今年度中のリターンも約束しているのですが……。ある心配事が頭をよぎります。

 happyといえば、17年10月にも「ムーンドラゴンの石碑」を壱岐市に建てると言って、出資を呼び掛けたことがありました。出資者の名前を石碑に彫ってくれるそうで、7~36万円のコースを選ぶ形です。しかし、この計画は今どうなったのか、さっぱりわかりません。かろうじてネット上に残る情報をたどると、今年7月にhappyの元ファンらしき方のブログで「2年半以上経過しても音沙汰がないので問い合わせたところ、竣工の目処がたっていないそうです。ムーンドラゴンの名入れに申込みをした方は、返金されるそうです」などと書かれていました。

 ということは、誰かが問い合わせなかったら、そのままバックレるつもりだったってこと? 普通にヤバいヤツでは……? この方は無事に返金されたそうなので、出資して後悔している人がもしいれば、問い合わせてみてはいかがでしょうか。

 それと、もう一つ懸念があります。今回のステージでは、ディズニー関連作品や劇団四季のミュージカル『CATS』、宝塚歌劇団の『ベルサイユのばら』などを模したショーだけでなく、安室奈美恵さん、浜崎あゆみさん、松田聖子さんらの楽曲を使ったダンスを、一般参加者も含めて披露しています。ただ、これは収益事業での利用に該当するはずで、おそらく、全て使用許諾が必要だと思うのですが、本当に万全の対応を取ったのでしょうか? この企画によって何かペナルティが課されたとしても、今までのケースから考えて、happyが責任を取るとは思えないのですが……。

 かくして10月6、7日に行われた「第3回シンデレラ・プロジェクト」。解説が長くなりましたが、今回はどんな様子だったのかを探るべく、実はお金と時間と心身を投げ出し、潜入取材を敢行しました! これを機に、芸能界やファッション業界に入り込みそうなhappyや、何やら“重大発表”をするとウワサの八木さやについては、次回、全容をお伝えします。無事に帰ってこられますように。

小林麻耶も参加の一大スピリチュアルイベント「シンデレラ・プロジェクト」、幕張メッセで開催の危険度とは? 教祖様の正体に迫る

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弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にするような、スピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。彼らを信じ込んでしまえば、価値観や金銭感覚をゆがめられるのはあっという間。友人や家族を失ってからでは、もう遅い! 「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが、現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を眼光鋭く分析します。

 このコラムでもおなじみ、子宮系女子の開祖・子宮委員長はる(現・八木さや)が、8月21日に自身のブログにて作家で夫の八木龍平氏との離婚を発表しました。今年のはじめに公開したコラムで、「八木夫婦の動向は2020年の注目度ナンバー1」と書いていましたが、やはり大きな動きがありましたね。

 ド~ンと取り上げたいところですが、まあ、夫婦で決めたことに他人が口を挟んでも仕方ないでしょう。それよりも、さらに前の夫・岡田哲也氏との関係についても「絶縁されまして息子とも完全に会えなくなりました」と、さらっとその次のブログに書いていたことに驚きです。ネット上には、「子宮の声に従ったら幸せになれるんじゃなかったの?」と困惑が広がっていました。

 そんな状況ですが、八木さやは9月14日のブログで「壱岐島2年間の引きこもりを経て、再びシンデレラプロジェクトに出演します」と表明。というわけで、これまでも何度か触れてきたこの「シンデレラ・プロジェクト」というイベントについて、今一度掘り下げてみたいと思います。

西野亮廣、小林麻耶も参加した「文化祭的」イベント

 怪しいスピリチュアル界隈にその名を轟かせる「シンデレラ・プロジェクト」とは、自称スピリチュアリストのhappyが主宰する、歌や踊り満載の文化祭的イベント。第1回は17年1月にお台場で、第2回は18年4月にグランドプリンスホテル新高輪で盛大に開催され、今年10月6、7日に開催された第3回はなんと、幕張メッセが会場になったから驚きです。

 そんなhappyの“大親友”である八木さやは、第1回でド派手なウェディングドレス姿を披露。第2回は「子宮委員長の引退式」と称して真っ赤な十二単をまとい、かぐや姫をイメージした「月に還る」演出で、会場の子宮系女子たちの涙腺を刺激した……とかなんとか。第3回となる今回も、八木さやは堂々とステージに登場しています。ちなみに、八木さやは最近「プロデュースしたグッズの売れ行きが以前より落ちているのでは?」とウォッチャーの間でウワサされているので、このイベントで信者を呼び戻せるのかも注目ポイントです。

 「シンデレラ・プロジェクト」では、「あなたが主役」などと煽られ、一般参加者もステージに立つことができます。しかし、そのために高額の費用を請求されるのもお決まりのパターン。知名度のあるゲストも出演するので、「私も同じ場所に立ちたい」という心理を絶妙に刺激するのでしょう。

 第1回は、今や“実業家”みたいな扱いになっている、お笑い芸人のキングコング・西野亮廣さんがゲストに登壇。happyから「別格の脳みその持ち主」などと持ち上げられつつ、トークショーを展開したようです。第2回は、吉本興業所属のお笑い芸人・なだぎ武さん、ダイノジのお2人が参加。小林麻耶さんも奇抜なドレス姿で登場し、会場を盛り上げたことで話題になりました。

 このたびの第3回も、やはりファッションショーを行っていますが、DREAMS COME TRUEの衣装も手掛ける有名デザイナー・丸山敬太氏、タレントの渡辺直美さんと親交のあるスタイリスト・相澤樹氏が参加しています。happyは自身のインスタグラムで丸山氏、相澤両氏との打ち合わせの様子などを動画で公開し、気鋭のイベンターのごとく振る舞う姿を演出していました。ファッション業界で2人を知らない人はいないほどの有名人ですが、この胡散臭いイベントに参加するとは、非常に驚きました。

 しかしまあ、happyは相変わらず社会的地位のある人を取り込んで、自己ブランディングするのがお上手なこと。さすが、長崎県壱岐市の観光大使を務めていただけのことはあります。しかし、その壱岐市で「縄文祭」を開いて騒音問題を起こしたり、公園の芝生を燃やしたりして地元住民の怒りを買い、1年足らずで観光大使をクビに。騒動について正式な謝罪もしないまま、happyは「インスピレーションがあった」ことを理由にSNSを全消去し、姿をくらませました。

 その後、名前を「前田紗智(本名)」「竹腰紗智」「さちまる」「SACHI」などとコロコロ変えつつ、最近は「イチナナ」というライブ動画配信アプリで「山田二葉」として復活。自身の支持者を「研究員」と呼び、ダンス動画をアップするなどしていて、何も知らない人からすれば、地下アイドルのようにも見えるでしょう。happyは「引き寄せの法則」を自己解釈し、スピリチュアル界隈に広めて有名になりましたが、今度はアイドルになってファンを引き寄せようとしているのかもしれません。

 今回の「シンデレラ・プロジェクト」は、happyの活動支援を目的に設立された「株式会社Happy Holdings」が出資を募っていました。出資をすると、同イベントを特等席で観覧できたり、happyの講座を受けられたりする特典がつき、今年度中のリターンも約束しているのですが……。ある心配事が頭をよぎります。

 happyといえば、17年10月にも「ムーンドラゴンの石碑」を壱岐市に建てると言って、出資を呼び掛けたことがありました。出資者の名前を石碑に彫ってくれるそうで、7~36万円のコースを選ぶ形です。しかし、この計画は今どうなったのか、さっぱりわかりません。かろうじてネット上に残る情報をたどると、今年7月にhappyの元ファンらしき方のブログで「2年半以上経過しても音沙汰がないので問い合わせたところ、竣工の目処がたっていないそうです。ムーンドラゴンの名入れに申込みをした方は、返金されるそうです」などと書かれていました。

 ということは、誰かが問い合わせなかったら、そのままバックレるつもりだったってこと? 普通にヤバいヤツでは……? この方は無事に返金されたそうなので、出資して後悔している人がもしいれば、問い合わせてみてはいかがでしょうか。

 それと、もう一つ懸念があります。今回のステージでは、ディズニー関連作品や劇団四季のミュージカル『CATS』、宝塚歌劇団の『ベルサイユのばら』などを模したショーだけでなく、安室奈美恵さん、浜崎あゆみさん、松田聖子さんらの楽曲を使ったダンスを、一般参加者も含めて披露しています。ただ、これは収益事業での利用に該当するはずで、おそらく、全て使用許諾が必要だと思うのですが、本当に万全の対応を取ったのでしょうか? この企画によって何かペナルティが課されたとしても、今までのケースから考えて、happyが責任を取るとは思えないのですが……。

 かくして10月6、7日に行われた「第3回シンデレラ・プロジェクト」。解説が長くなりましたが、今回はどんな様子だったのかを探るべく、実はお金と時間と心身を投げ出し、潜入取材を敢行しました! これを機に、芸能界やファッション業界に入り込みそうなhappyや、何やら“重大発表”をするとウワサの八木さやについては、次回、全容をお伝えします。無事に帰ってこられますように。

スピリチュアル界で流行「再生するだけ」動画を体験! 小林麻耶の夫・國光吟氏の“生まれ持った力”を試してみた

弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にするような、スピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが眼光鋭く分析!

 新型コロナウイルスの感染拡大は、落ち着く気配がありませんね。この状況では、やはり信ぴょう性を度外視しても“癒やし”が求められるのでしょうか? 「これを見るだけで○○が治る」「これを見れば運気が上がる」なんて動画を出しているスピリチュアル系YouTuberが山ほど出てくると、そう思わざるを得ません。

 そんな「再生するだけ」動画の発信を積極的にしているのが、この連載でもたびたび名前が出てくる、タレント・小林麻耶さんの夫で、「あきら。」こと國光吟氏。Amebaブログでは「元ダンサー 現在は整体、小顔矯正、O脚矯正などの施術をしています」、自身のYouTubeチャンネルでは「遠隔施術の仕事をしています」と自己紹介している人物です。

 麻耶さんと結婚した当初、一部週刊誌に「宇宙ヨガインストラクター」などと取り上げられ、今年4月にも「週刊文春」(文藝春秋)で「遠隔施術」の開始を報じられた國光氏。ネット上ではかねてより「胡散臭い」と言われていましたが、國光氏は4月10日に自身のブログで「僕は結局『胡散臭い』という言葉はついてきてしまうかもしれませんが、普通の人とは違う方法で施術ができます。施術という言葉も無理矢理施術という表現をしているだけで、なんという言葉で表したら良いかわからないのです」と説明。「生まれ持った事をおもしろおかしく胡散臭く書かれるのはとても悲しい」とまで嘆いていました。

 このコロナ禍にあって、自宅で動画を見るだけで施術が受けられるなら、そんなに素晴らしいことはありません。ということで私も、國光氏が6月10日に投稿した「再生するだけで肩こりの緩和」動画を見てみました。「疑いの気持ちがあると効かない」と教祖様たちに言われそうなので、「信じる者は救われる」こともあるか、國光氏を100%信頼しつつ検証してみます。

16分半流れる“不気味で不思議”な動画

 國光氏はこの「再生するだけで○○緩和」動画を多数アップしていて、その構成は全て同じ。「これから始めます」という國光氏の短いアナウンスがあり、手書き文字が書かれた紙がずっと映し出され、それが上下左右に動きます。とても不気味な、もとい、不思議な映像です。「肩こり緩和」動画の場合、黒いペンで「肩こりの緩和 Stiff shoulder relief AKIRA」と書かれた紙が、テレビの砂嵐のような音が聞こえる中、ひたすら上下左右に動き続けます。

 私は学生時代に両肩を痛めており、肩こりも長年の切実な悩み。左肩にはボルトが入っていますが、それでも効果はあるのでしょうか? いや、あってほしい! わらにもすがる思いで、國光氏のパワーを感じるために、じっと画面を見つめます。

 ……そういえば、國光氏と麻耶さんは「子宮系女子」の交流会で出会ったと報じられましたが、麻耶さんは18年10月12日に自身のブログで「夫との出会いが2年前?の子宮系イベントということになっている記事があるそうなのですが… 事実無根です」「子宮系のイベントには 夫婦共々、参加していません」と強く否定。

 なんだか、「子宮系界隈とは全く関わりがない」と言いたそうな感じですが、麻耶さんは「子宮系」生みの親・子宮委員長はる(現・八木さや)や、スピリチュアル界隈で支持を集める心屋仁之助氏と会食をした時の写真も出回っていますし、彼らと仲の良いスピリチュアリスト・happy主催のイベントに、奇抜なドレスを着て参加していました。麻耶さんが何を「子宮系のイベント」と認識しているのかはわかりませんが、個人的には「夫婦共々、参加していません」は間違いで、「私は参加したことがあるけど、夫はありません」が正解じゃないかと思っています。

 いかんいかん。余計なことを考えているうちに、動画の再生時間16分半が経過していました。肩を回してみると、じっとしていた分、逆に痛くなったような気も……。結果、全く緩和しませんでした。途中で邪念が入ったからでしょうか? 「國光吟」ではなく、「小林吟」という名前でYouTubeを発信しているのが気になり、ちょっとだけ集中が途切れたことも認めます。それにしても、16分半この動画を見続けるのはキツイです。せめて5分で「効果なし」と判断できるようにしてください!

 國光氏はなぜ、こんな動画を上げるに至ったのでしょうか? ブログを追ってみると、18年12月、妻の威光もあってか、開設まもなく「Amebaオフィシャルブロガー」になっています。ブログを始めてから最初の1年は、夫婦で仲良く料理教室に通う様子や、ゴルフレッスン、旅行の風景など、新婚さんらしいほのぼのとした、当たり障りのない内容がつづられていました。

 そんな中、19年12月19日になんの前触れもなく、ブログに「新メニュー【ココロのストレスケア】」の案内が掲載され、面食らってしまいました。「日常の些細な悩みから、これまで誰にも言えなかったことなどを話すことで、少しでもスッキリしていただきたい」とあるので、國光氏が相手の話を聞いてくれるのでしょう。「医療行為ではありません」「専門医の意見をお求めの方はご遠慮ください」との注意書きもありますが、費用は「60分16500円(税込)」とのこと。一も二もなく「専門医の意見」を求めたほうがいいと思うのは、私だけでしょうか?

 そして、コロナ禍のせいか、「遠隔施術」の募集を今年4月に開始。続けざまに、5月にはYouTubeチャンネルを開設して「再生するだけ動画」の配信を始め、最近はもはや整体ですらない「再生するだけで部屋・空間の浄化」「再生するだけでチャクラの調整」という動画をアップしています。「チャクラ」の概要欄には、「チャクラの調整をすることで痛みが緩和されたり、カラダが軽くなったり、カラダやココロがスッキリしたりなど、いろいろと良い」と雑な説明がありましたが、だったら部分的な緩和は必要なく、全てチャクラ調整で済みそうですけどね。

 YouTubeは公開した動画で収益化を図ることもできますが、國光氏の所属事務所は、医学的根拠の薄い「再生するだけで緩和」という発信で収入を得ることを「OK」とするでしょうか? 昨年6月に麻耶さんとともに生島企画室入りしたはずの國光氏ですが、いまだに同社のタレント紹介ページに名前がないのはなぜなのか、ずっと気になってるんですよね。

「子宮系」から離れる妻と、批判に抗う夫

 妻の麻耶さんも、スピ系書籍を多数刊行しているサンマーク出版から『しなくていいがまん』という本を出しています。以前からファンだという心屋氏の“自己啓発エッセンス”が詰まったもので、18年12月10日のブログでは、心屋氏からの著書の紹介に感謝しつつ「心屋仁之助さんに出逢い試行錯誤し、挑戦を繰り返し、頑張ることをやめられましたーーー!!無理をすることをやめられましたーーー!!いい子でいることをやめられましたーー!!」と大喜びしていました。

 しかし、麻耶さんはもうしばらく、心屋の「こ」の字どころか、子宮系界隈との関わりについて言及していません。最近は「小林麻耶の幸せ数秘」なるサイトを立ち上げ、本格的にスピリチュアル界に進出しようとしているようですが、子宮系界隈と手を組むかどうか注目しています。

 当コラムでも紹介してきたように、人を騙すことに罪悪感を覚えない人が生き残る、怪しいスピリチュアルの世界は確かにあります。心が弱った人は「動画を再生するだけ」では済まずに、信奉してしまうかもしれません。それを利用する稼ぎ方をする“信者様”がたくさんいることも、毎回コラムでお伝えしています。

 最近、週刊誌でも、こうした商法の是非を問うような記事が目立つようになりました。「遠隔施術」への批評を受けた國光氏は、「僕が面白おかしく書かれると、麻耶ちゃんがとても悲しみます」などと、麻耶さんを盾にして批判的な報道に抗う姿勢を示していましたが、このまま世間的に拒否反応が強い道を進めば、2人とも悲しみ続けることになるかもしれません。今後も“生まれ持ったパワー”を使って商売するのなら、世間から何を言われても気にしないことが肝心だと思いますよ。

『ザ・ノンフィクション』にも登場、“子宮系女子”の教祖様が始めた「新・スピリチュアル商法」の危険度

弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にするような、スピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。彼らを信じ込んでしまえば、価値観や金銭感覚をゆがめられるのはあっという間。友人や家族を失ってからでは、もう遅い! 「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが、現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を眼光鋭く分析します。

 なんと、節目の第20回を迎えました。連載が続くということは、“教祖様”が健在ということでもあるので残念ですが……。そこで今回は、原点回帰して「子宮系女子」の現状について触れたいと思います。

 当コラムではおなじみですが、ネット上では話題になるたび「なんだそれ?」「知らないほうがよかった」などと酷評される、子宮系女子。“婦人科専門の霊能者”を自称するスピリチュアルブロガー・子宮委員長はるをあがめる人たちのことです。

■『ザ・ノンフィクション』にも“子宮系女子”が登場

 5月31日、フジテレビ系のドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』にて、9人の大家族・西山家が取り上げられました。夫1人・妻2人と連れ子からなる一家として登場し、ネット上でも話題に。家族の形はそれぞれなのでいいとして、物議を醸していたのは、夫の「インスピレーション書道」と、放送後、ネットユーザーに見つかった妻のスピリチュアルめいたブログでした。そのブログに度々登場する人物こそ、「子宮委員長はる」です。

 西山夫妻3人は2018年4月、スピリチュアリスト・happyが主催したイベント「第2回シンデレラプロジェクト」にて、結婚式を挙げています。お笑い芸人のなだぎ武さん、タレントの小林麻耶さんらも登壇し、信者たちを熱狂させたこのイベントでは、盛大な「子宮委員長引退式」も行われていました。

 これに乗じて、子宮委員長はるは「引退記念グッズ」を売りさばき、その後は「八木さや」と名前を変え、長崎県壱岐市(壱岐島)に豪邸を建てて隠居。……のはずが、案の定、“教祖様”として活動を再開します。子宮委員長時代も、依頼者の名前だけで性器を鑑定した「御まん託」という紙を4万9,000円~販売していましたが(マジで何それ?)、結局、それと似た情報商材「自分ビジネス講座」のDVDを販売。名前を変えてもなお、スピ系ビジネスを展開しているんです。さらには、自身のブログで「壱岐市長選に出て、いずれ総理大臣になる」とまで豪語。その壱岐市長選が、今年4月12日に行われました。

■壱岐市長選、出馬しなかった八木さやの“意味深”発言

 任期満了に伴う壱岐市長選は、4月5日に公示。我々ウォッチャーはワクワクしつつ見守りましたが、出馬したのは現職の白川博一氏と、無所属の森俊介氏2人だけでした。あれだけブログで「市に税金を納められる人を増やします」「移住者を1000人増やし、5年後には10000人増やします」「(壱岐市が)日本全国、世界中のモデルになればいい」と息巻いていた八木さやはどこへ!? 不出馬の理由は、4月13日更新のブログで明らかになります。

「今、わたしの住む壱岐島では 市長選挙が終わったところ。わたしは行かなかったんですけどね。(中略)男の競い合いには、参加することなかれ、って感じ。怪我する。でも、うすら巻き込まれるっていう…2人の候補者がいたんだけど、手加減なくなじられるという惨事。傷ついてたんだけど、まぁ、わたしが両者の視界に入ってるってことですよね」(4月13日「緊急宣言!無料自分ビジネス講座、復習ダイジェスト始めるよ!」より、原文ママ)

 女性というだけで立候補を妨げられたのだとしたら気の毒ですが、正直なところ、詳しい理由はわかりません。ただ、一つ確実に言えることは、今回4選を果たした白川氏は、18年10月に行われたhappy主催のスピリチュアルイベント「縄文祭」に思いがけず加担する形となり、市議会で問題視されるなど、散々な思いをしています。そんな現職に肉薄したのが、無所属新人の森氏。私は彼の支持者から、「八木さやのスピ商法を把握した上で選挙に臨んでいる」との情報をもらっています。それだけ、スピ系ブロガーの動向を注視し、敏感になっている市民が多いということでしょう。

 そんな森氏のブログには、「『森さんの出馬のバックに、スピリチュアルをビジネスにされている方々がいるという噂を聞いたのですが、本当でしょうか?』という内容の問い合わせを複数いただきました」(2月4日「壱岐市長選挙に関する、デマについて。」より)と書かれています。「噂はまったくの事実無根」とした上で、happyと八木さやの実名を出し「これまでにお会いしたことも、会話や連絡のやり取りをしたことも、一度もありません。もちろん政治的なつながりも一切ありません」と強調していました。スピイベントに巻き込まれて窮地に立たされた白川氏と、教祖様との関わりを疑われた森氏……ひょっとして、これが八木さやの言う「男の競い合い」なのでしょうか?

 ちなみに、先ほどの八木さやのブログには続きがあります。「選挙は絶対行かない。息吸っただけで身が汚れる。ま、選挙に行ったことないんですけどね。選挙バージンです。惚れ込んだ人が出たら行くけど」とのこと。ええ~あんた、選挙行ったことないのに「市長になる!」とか言ってたんかい? てか、昨年末に気の早い子宮系女子たちが「八木総理大臣訪米準備会」まで開き、八木さやをサンディエゴに招いたというのに……。そこまでやっておいて、信者が誰も「市長選には出ないの?」と聞かないところも不思議です。

■「そういえば、霊能力を持っている」と言いだす信者たち

 そんな八木さやの人気商品といえば、1万人以上が購入したと“自称”する「自分ビジネス講座」のDVD。この正体は、スピリチュアル商法のノウハウが詰まった情報商材であることは、以前もコラムで触れました。一体誰が買うんだよと思いますが、八木さやの信者には至高のバイブルのよう。ブログで「自分ビジネス」のタグをつけて、起業宣言している人をチラホラ見かけます(どう多く見積もっても、1万人も出てこないのはご愛嬌)。

 ある40代女性の「自分ビジネス」受講者は、ブログで“霊感”によって「人の未来を読む」というビジネスを開始。実はこれ、八木さやが「霊能力を使える人を増やす」と言って昨年から始めた「霊能力開花プログラム」の結果です。この女性だけでなく、ほかの信者も次々と「そういえば、私も霊能力を持っている」「実は昔からそんな感覚があった」などと言いだし、誰もかれもが霊感を使ったビジネスを始めているのです。新型コロナ騒動のさなかでも異様な盛り上がりを見せており、もはや「消費者庁? そんなもんしらねー! 全員かかって来いや!」状態。こっちがハラハラしますわ。

 八木さやが信者をその気にさせ、「自分ビジネス講座」を参考にして起業させること、すなわち自分の商売の“地固め”をしているのなら、かなりうまい手です。さらに、起業した信者たちが稼いだ金を、また自分に使ってもらおうとしているのか、八木さやは自身がプロデュースした化粧品や財布、アクセサリーチャームなど、多彩な高額商品を販売。中でも秀逸だった新商品は、「壱岐メロン」です。

 もともと、野菜作りがしたいために、壱岐市へ移住したという八木さや。そんな彼女は現在、壱岐市の有機栽培農家とタッグを組み、野菜や果物を世界中に出荷しようともくろんでいるよう。これにはさすがの信者も「指がポチり(購入)にいかない」など、ブログで葛藤をつづっていました。それでも、「やっぱりさやちゃんのエネルギーを感じたい」とかなんとか、思い切って購入する人も。届いたメロンを取り出すときに感情があふれて、涙した人までいるというから驚きです(多分、農家の方が作ったメロンですよソレ)。

■「子宮メソッド」を焼き直し、新しいビジネスを開始

 いま個人的に気になっているのは、八木さやが「サプリメントと栄養学と水素発生器にはまってる」などとブログにつづり、いよいよ信者の健康に影響を及ぼさんとしていることです。八木さやの友人たちは、彼女から水素発生器やサプリをプレゼントされたらしく、「その効果がすごい」と驚いていました。

 とはいえ、水素の効能は医学的根拠に乏しく、女優の藤原紀香さんが水素発生器を結婚式の引き出物にしたことで、ネットがざわついたこともありました。さらにご存じの通り、サプリは「栄養補助食品」ですから、飲んで速効「効果がすごい」と実感できないはずです。そんなことを知ってか知らずか、八木さやは3月24日にブログで「予防のためにあれこれサプリとかを買うなら、自分ビジネス講座買うほうがよっぽど予防だわ」と、サプリをディスってましたね(正直だな)。それが、一体どういう風の吹き回しか……お友達を巻き込む新ビジネスでも思いついたのでしょうか?

 先月中旬には「自分メディカル講座」なる新たなスピビジネスを展開し始めているのですが、6月10日のブログでは、子宮メソッドをバージョンアップさせたものが「自分メディカル」だとつづっています。「メディカル」とは明確に「医療」を意味するので、“ブロガー”が売り出すのは問題だと思うのですが…… 。「魂の欲求である子宮の声に従って生きると、幸運が舞い込む」「抑圧感情が溜まると子宮筋腫になる」「旦那さんの出世や昇給は子宮(女性器)の力」を唱えるのが子宮メソッドなので、おのずと彼女の新ビジネスがどんなものかわかるでしょう。

 それにしても、消費者の感情を揺さぶるという点で、やはりスピリチュアル系ブロガー界隈で八木さやは別格。4月16日には、ブログで自宅前に神社を建てると宣言し、ウォッチャーたちを苦笑いさせましたが、子宮系女子の狭いコミュニティ内で彼女を慕う人たちは、どこまでついていけるのでしょうか? 次は一体何を売り出すのか――そろそろ夏がやってくるので、おいしいスイカぐらいにしてほしいものです。

「人殺してもいい」を唱える“トンデモ心理学”――スピリチュアルな心屋仁之助氏と人気争う“ナリ君”の正体

弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にするような、スピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。彼らを信じ込んでしまえば、価値観や金銭感覚をゆがめられるのはあっという間。友人や家族を失ってからでは、もう遅い! 「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが、現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を眼光鋭く分析します。

 まだまだ不安は尽きませんが、 ようやく緊急事態宣言が解除されましたね。期間中はネガティブな情報ばかりを目にして、気分が沈んでしまった方も多いのではないかと思います。ただ、一気に楽観視や奔放な考えばかりに触れようとするのも、少し危うい気がします。スピリチュアルや自己啓発系の“教祖様” にとっては稼ぎ時ですから。

 今回取り上げるのは、“ナリ君”という男性が布教している「ナリ心理学」というシロモノです。彼は朝日新聞社が運営するWebサイト「telling,」に連載を持っており、怪しいスピリチュアル界隈の主戦場ともいえる「Amebaブログ」のプロフェッショナル部門にて、あの心屋仁之助氏と上位を争う人気者。LINE LIVEの配信は、約1万人が視聴した回もあるとか。今、最も勢いのある“教祖様”と言っていいでしょう。

 ナリ君のホームページには、「3万人以上の相談者の『人生うまくいかないのですがどうしたらいい?』から見つけた笑いながら人生を楽にする『心の法則』ナリ心理学」と、なんだかスゴそうな宣伝が掲げられています。自己紹介ページを見ると、「株式会社ナリ心理学代表。1989年2月20日生まれのA型。長野県生まれ」という基本情報のほかに、「心理学や心のしくみを独学で学ぶ。寄せられる心の問題に対してブラックユーモアとツッコミ満載で書くブログが大好評。『なぜかささる』『不安が消えて毎日が楽しくなった』との口コミで圧倒的人気を誇る」という自慢が書かれていました。なお、「ブログのアクセスは月間400万PV超、メルマガとLINE@合わせた登録者数は約55,000人」とのこと。

 「株式会社ナリ心理学」という会社は、4年前に設立したばかりということも確認できます。最近では「オリジナル心理学をつくろう」といった動画をYouTubeにアップしており、「ナリ君が考えている、ナリ君がつくった心のことわり」と、ナリ心理学の内容を説明していました。つまり、「ナリ心理学」は歴史も浅く、独学で心理学を学んだ人が“勝手に考えたもの”だということです。心の専門家としてカウンセリングなどを行う「公認心理師」は、国家資格を持っていないと名乗れませんが、「ナリ心理学」を唱えるナリ君は、一体何者なのでしょうか?

「人殺していい」を唱えるトンデモ教祖様

 当コラムでこれまで取り上げてきた人物とナリ君の異なる点は、「神様が教えてくれた」「エネルギーが与えられる」「前世から運命が決まっていた」などなど、“スピった”言葉をほとんど発しないところ。とはいえ、ナリ君のSNSを見ると、子宮委員長八木さやの元夫・岡田哲也氏や、心屋氏らとの交流があることがわかります。また、ファン層もほとんど変わらないようで、子宮系女子や心屋心理学からナリ君に“教祖様”を乗り換えたり、ハシゴしたりしている人をチラホラ見かけます。

 ナリ心理学の特徴は、“常に軽口”ということ。自虐ネタを織り交ぜつつ、読者の悩みを斬っていくようなブログ構成ですが、信じがたい言葉も並んでいます。たとえば2019年6月12日のブログには、「暴言吐いてくる人の顔面を殴らない理由があるなら教えてほしい」と書かれています。さらに、同年11月27日には、「人殺していいし」「犯罪してもいいし」「虐待してもいいし」「死んでもいいし」とつづっています。この日のブログを一生懸命読み進めたところ、「あなたは存在してる時点で、それでいいやん」と言いたいらしいです。しかし、日本は法治国家ですし、死んだら存在することにならないので、何が「いいやん」なのか謎。このほかにも、「こんなこと書いて大丈夫なのか?」という文章を挙げればキリがありません。こうした過激な内容をつづる際、毎回「頭柔らかくして読んで」などと“逃げ”を作るところもドン引きですね。

 ナリ君の主だった教義は、「あなたはダイヤモンド」だそう。なんでも「いいやん」で片付けるように、自己肯定感を上げれば傷つかないということでしょうか? しかし、人の悩みは千差万別。ポジティブな考え方が必ずいい方向に作用するとは限りませんよね。明るく前向きで答えっぽい、ぼんやりとした解決法を示されても、なんとなく当てはまる感じがして、問題が解決した気分になるだけです。思い込みの激しい人は、「何をしても大丈夫だ」と増長するのが関の山でしょう。怪しいスピ系にハマり、そういう思想を持ってしまった人を見てきましたから。

 実は以前、「ナリ心理学」にハマった友人とトラブルになっているという方から、メッセージをいただきました。「『ナリ心理学』に心酔して母親を傷つけている友人を止めたい」といった内容で、その友人は何度注意しても実母の罵倒を続け、「母親を変えるためだ」と聞く耳を持たないのだとか。そんな友人と、大げんかになってしまったらしいのです。

 ナリ君のブログを読んでいるとわかりますが、「ナリ心理学」は人間関係の悩みの多くを“親のせい”にしがちです。なんでも、その友人は今年2月22日に更新された「親は信じて、死んでもらおう。」というタイトルのブログに影響を受けたのだとか。ざっくり説明すると、「親が間違ったことを言ったら傷つけていい」といった内容です。「もし仮に、母親になんか言われて。→母親をちゃんと説教して。→母親が傷ついて。→母親が自殺したり、病気になったとしても。おれは、『まぁ、仕方ないよね。失敗したの母親だし。笑』って思える」とのこと。正気の沙汰ではありませんね、コレ。

 こうした強い言葉に背中を押され、友人は勘違いしてしまったのでしょう。結局、心配してくれた人との関係にまで亀裂が入ってしまったのです。乱雑な表現をうのみにすれば、同じような問題がたくさん起こるかもしれません。Amebaブログはもちろん、彼をコンテンツとして扱っている媒体は、こうした言動を知っているのでしょうか?

“エセ心理師”に対して、そろそろ怒っていいのでは?

 きちんと資格を取って「心理学」をなりわいとしている方々は、そろそろ怒っていいと思います。「軽々しく“心理学”を名乗るな」と。人の真剣な悩みに対し、悪ふざけを交えながらあざ笑い、時に犯罪まで肯定するような心理学と、一緒にされたくないはずです(それとも、相手にするほどじゃないと思っているのか……)。ナリ君が「人気者」のように見えても、それは非常に局地的で、ごくごく一部の話です。悩みを抱える人が“教祖様”の無責任なざれ言に感化されないよう、本当に頼るべき場所を教えてあげてほしいと思います。

 ちなみに、このコラムを書くためにナリ君のブログを苦しみながら読みましたが、4月6日には「今行ってるのは『宗教的』ってことだ。ナリ心理学も当然だけど。これから時代はどんどん『宗教的』になっていくよ。もうなりまくってるけど、よりなるだろうね」とつづっていました。……なんだよ、自分が「心理師」じゃなくて「教祖様」ってわかってるじゃん!? ということで、この不安渦巻く情勢で、理解しがたい胡散臭い人たちには心を預けないよう、気をつけたほうがいいナリよ!

安倍昭恵夫人とスピリチュアルの深いつながり――「五輪イベント」を売り込んだ“教祖様”との蜜月関係

弱った心に入り込む、甘い言葉やラクに稼げそうな情報――。ネット上には、無責任な理論で集客しては人を食い物にするような、スピリチュアリスト、霊能者、民間資格カウンセラーなどがあふれています。彼らを信じ込んでしまえば、価値観や金銭感覚をゆがめられるのはあっという間。友人や家族を失ってからでは、もう遅い! 「スピリチュアルウォッチャー」黒猫ドラネコが、現代社会にのさばる怪しい“教祖様”を眼光鋭く分析します。

 いやはや、痛恨のうっかりです。「スピリチュアルウォッチャー」としてこのコラムをやっておりますが、ドクタードルフィンのマークを外しておりました……。

 4月16日発売の「週刊文春」(文藝春秋)にて、安倍晋三首相の妻である昭恵夫人が、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、外出自粛が呼びかけられている中、ドクタードルフィンこと松久正氏が主催する『神ドクター降臨 in Oita』とのツアーに合流して、大分県の宇佐神宮を50名ほどで参拝したと報じられました。私の故郷でこんなことがあるなんて、なかなかショックです。

“文春砲”を受けた松久氏の言い訳が意味不明!

 私が最初に松久氏を知ったのは、昨年11月の「龍の日」なるイベント。デューク更家氏ら出演者によるオープニングトークの舞台で、ひときわテンション高く騒いでいたのが松久氏でした。甲高い声と早口で何を言っているかよくわからなくて、出演者も会場も引いていたことを覚えています。

◎関連記事:昭恵夫人と旅行の「ドクタードルフィン」松久正氏は何者か――心屋仁之助氏ら“スピリチュアルイベント”参加の過去

 この時、私の頭の中に“要注意人物”として刻まれ、書店で松久氏の著書『死と病気は芸術だ!』(ヴォイス)などを見かけて手に取るも、これまた意味不明で、5秒で棚に戻したこともありました。言い訳にはなりますが、松久氏に対する印象といえば、全部「何を言っているのかさっぱりわからん」だったので、コラムのテーマにするのも難しかったのです。

 「UFOエネルギー」「地球人革命」といった言葉が並ぶ著書を見て、かなりスピリチュアル系な発信をしている人物だということは、容易にわかりました。当コラムでも取り上げた、“胎内記憶”の池川明医師とも懇意で、「ヘンタイドクターズ」なるグループを結成し、共著『いのちのヌード まっさらな命と真剣に向き合う医師たちのプロジェクト』(同)を出版しています。ちなみに、松久氏はヘンタイドクターズのリーダーで、「ピンクレンジャー」だそうです(何その設定?)。

 さて、今回の文春砲を受けて、ドクタードルフィンこと松久氏は、Facebookに“言い訳”を投稿しています。

「いまのウィルス騒動を収めるには、外出禁止、自粛は、微々たる効果があるだけ。人間の意識エネルギーに、ウィルスが誕生したり、反応する。外出していても、意識内容が重要。ウィルス感染することを受け入れて、敢えて、自らを進化させる人間の魂も、少なからず、存在します。これは、データで立証できない、高次元の知識です」

「いまの医者や権力者たちには救えない、多くの人間を救えるのは、私がいままでの地球にはない、高次元の医学と生き方を生み出してきたから。私でないと救えない、いまの地球社会で救われない人々が、大勢いることを知ってほしい」(以上、4月15日の投稿より)

 ……やはり、何を言っているのかわかりません。こうした松久氏の謎文章以上に驚くのは、この投稿に「心から応援します」とか、「いつの時代も先駆者は叩かれてしまいますね」といった、支持者からの“慰めコメント”がついていること。松久氏を信頼している人が、一定数いるという事実です。今この状況下で「外出自粛は微々たる効果があるだけ」と唱える人に、医学を語らせてはマズいと思うのですが、そう感じていない人が存在するのは、非常に恐ろしいことではないでしょうか。

 そんな“医師”とつるんでいるのが、昭恵夫人です。自粛うんぬんに関しては散々批判されているでしょうから、怪しいスピリチュアルにお墨付きを与えているという点で、改めて私から触れておきます。

 確認すると、松久氏のFacebookには、2019年2月20日の時点で昭恵夫人とのツーショット写真が投稿されていました(ああ、リアルタイムで見逃したのが悔しい!)。「昨夜は、内神田で、これからの日本を語り明かしました」とのことで、池川医師が写っている写真もあります。昭恵夫人、池川医師とも当然のように交流があるようで……さすがですね。そういえば、池川医師をスピリチュアル・シンポジウムに登壇させると告知して炎上したのは立教大学ですが、その大学院を11年に修了なさっている昭恵夫人。この界隈は、「引き寄せ」のごとく広く浅くつながっているのでしょう。

 私の守備範囲で言えば、昭恵夫人は17年に東京・銀座で行われたとあるパーティーで、“あの”スピリチュアリスト・happyと、その大親友で吉本興業所属の脚本家・旺季志ずか氏と対面していました。旺季氏は同年12月2日に更新したブログの中で、「久しぶりにお会いした この国の女性の象徴 ファーストレディ 安倍昭恵夫人」という文章とともに、happyを交えたスリーショットを公開。また、happyも「『天の河伝説、オリンピックイベントでやりたいです!』って安倍夫人に直接伝えれた」(原文ママ)と、旺季氏と同じタイミングでインスタグラムに投稿しています。ちなみに「天の河伝説」とは、旺季氏が脚本、happyが制作・主演を務めるミュージカルのこと。これを「オリンピックイベントでやりたい」と、堂々と申し出たわけです。

 旺季氏は18年7月14日に自身のFacebookで「ミュージカル『天の河伝説』がオリンピック関連イベントとしてパリ公演をしないかと推薦されたことがあって」と投稿しています。なんとまあ……(絶句)。もしもこの公演が実現していたら、happyらが嬉々としてSNSで騒いでいるはずなので、今のところ実現に向かっていないのでしょう。でもこれって、時系列を追って考えると、happyが銀座のパーティーで直談判した「オリンピックイベント」のこと? まさか……五輪と1ミリも関連性がなく、知名度が高いわけでもないメンツを、誰がどこで知って、どのように推薦したのでしょうか? 昭恵さん! 何か知っていたら教えてください!!

 18年3月に長崎県壱岐市の観光大使に就任したhappyですが、同年2月に行われた『天の河伝説』壱岐公演を、昭恵夫人がわざわざ観劇しに来たことは、市内でも話題になったようです。当コラムでも、2人の関係性が大使任命につながったのではないかと触れました。

◎関連記事:子宮委員長はる、次に狙うは「市長」!? “狙われた”長崎県壱岐市の危ない今

 ただその後、happyのメッキの剥がれようは、このコラムを読んでいただいている方ならご存じかと思います。大規模スピリチュアルイベント『縄文祭』を18年10月に開催し、壱岐市内の公園を荒らしたことなどが市議会で問題になって、観光大使を解嘱。それなのに、happyは現在までなんの謝罪も言及もせずに、SNSをすべて消してバックレました。

 しかし、結局happyはSNSを復活させ、認証と顔写真が必要な“非公開グループ”を主宰しているようです。最近では、このグループの参加者に3000万円を分配すると、自身のブログにつづっていました。「私を投資家にさせてください」とか言ってましたが、ただの信者集めでしょうね。 スピリチュアル的なことを細々とやっているようですが、まさか、昭恵夫人は参加しないですよね……? いや、いつ何があるかわからないので、注視しておこうと思います。

“教祖様”にお墨付きを与える昭恵夫人

 どのような立場であろうと、スピリチュアルそのものを好きになったり、頼ったりすることはあるでしょう。でも、そんな純粋さを、“スピ教祖様”は利用します。ツーショット写真とともに「首相夫人がいらっしゃいました!」「イベント開催を直訴しました!」と投稿すれば、たちまち教祖様の求心力も上がり、新たな信者獲得につながってしまうかもしれないのです。昨年、吉本興業所属の芸人さんたちが、反社会的組織の面々と写真を撮って大問題になっていましたが、これと似たものを感じます。昭恵夫人にとって、スピリチュアルは趣味の一環であっても、写真一枚、発言一つで教祖様の“ビジネス”に加担し、太鼓判を押してしまっているのです。

 今回の「文春」報道でもわかりますが、世間はこうした怪しいスピリチュアルに対して、かなりの拒絶反応を示し、厳しい意見を浴びせています。昭恵夫人の威光を欲して彼女に近づいた教祖様は、いつ自分が槍玉に挙げられるかわかりませんから、今のうちに、ドクタードルフィンのようなスピっぽい言い訳を考えておいたほうがいいかもしれませんね。