高畑充希『メゾン・ド・ポリス』「Lemon」的結末に視聴者涙も、不要な笑いがストーリーの邪魔に!?

 これまで視聴率2ケタを維持していた高畑充希主演『メゾン・ド・ポリス』(TBS系)ですが、8日放送の第5話は、前回から0.6ポイントダウンして9.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、1ケタ台に転落してしまいました。視聴者からは「泣けた」という声もあったようですが、いったい何が原因だったのか……。

 今週もあらすじから振り返っていきたいと思います!

(前回までのレビューはこちらから)

■『メゾポリ』始まって以来の最も悲しい事件です

 ひより(高畑)と伊達さん(近藤正臣)が元警察犬の飼い犬・バロンの散歩中に出会ったおばあちゃん・金森春子(島かおり)。「人を殺しました」とうつろな顔の春子さんは、認知症を患っていました。連絡を受け迎えにやってきた金森金属工業の社長・丸山(大谷亮介)ら3人の従業員とともに、春子さんは無事家に帰っていくのですが、春子さんの「男の人を階段から……落としました」という発言と、何かを隠しているっぽい丸山らのようすが気になったひよりは、2週間前に起きた金森金属工業と取引のある会社の営業マン・三崎聡(亀田佳明)の死亡事故と何か関係があるのではと、メゾンのおじさんたちに捜査協力を依頼。「チームひよこ」が始動します。

 捜査の結果、丸山ら金森金属工業の従業員たちは元前科者で、更生活動に力を入れていた春子さんの夫でもある先代の社長に雇われてから家族同然に共同生活を送っていることや、春子さんの娘・翔子が、30年前に起きた連続幼女誘拐事件の犠牲者だったことが判明。

 ひよりたちは誘拐事件の犯人である三崎を春子さんが階段から突き落としたのではないかと捜査を進めますが、実際は、納期をめぐって言い合いになった拍子に丸山が三崎を突き落とし、それを隠すために丸山たちは三崎の遺体を歩道橋まで運び、事故死に偽装したというのです。

 今回の事件が“悲しかった”ワケは、はここから。実は、金森金属工業にはもう1人、安達高史(奥田洋平)という従業員がいました。この安達こそが、連続幼女誘拐事件の犯人だったのです。3年前、相変わらず小さい女の子に悪さをはたらく安達を偶然街で見つけた春子さんは、安達を階段から突き落とします。一命を取り留めたものの記憶喪失となった安達を、春子さんは従業員として雇い、記憶が戻ることを待ちながら、復讐するタイミングをずっとうかがっていました。

 しかし、安達の記憶喪失は全くの嘘。同級生だった三崎に金をゆすられていた安達は、三崎を殺害。三崎を階段から突き落とし、事故死に見せかけたのも安達です。

 その一部始終を見ていた春子さんは、娘の復讐のため、娘がされたように、安達を生き埋めにして殺害。春子さんの自白通り、山の中からは安達の遺体が見つかります。丸山たちは春子のしたことに気づき、春子さんをかばうために嘘の証言をしていた——というのが、今回の事件のあらましです。

■「Lemon」的結末

 娘を失ったショックで夫も早くに亡くなり、地獄のような日々を過ごしていた春子さん。でも、安達と暮らすようになってから、「復讐」という希望が見えたそうです。でも、認知症を患ったことで記憶が曖昧になってきてしまった。

「安達が思い出すより先に、私が忘れてしまうかもしれない」

 なんて切ないんでしょう。これまでこのドラマに登場した犯人は、サイコパスだったり、不倫がバレたとか、金をゆすられたからとかなんとかで簡単に人を殺しすぎている感があったのですが、春子さんの境遇からみるに、今回ばかりは思わず同情してしまう犯行動機でした。

 また、ラストで釈放された丸山たちが、警察に捕まったであろう春子さんが震える手で書いた「いっぱいおかわりしてね」という手紙と、鍋いっぱいの作り置きのカレーに、「母さん……」と涙をにじませるシーンは、最低限の説明とセリフの中に、血の繋がらない親子の愛情を感じられるまさに“泣きどころ”だったように思います。

 視聴者たちの中には、「今日のメゾポリLemon案件やろ」「見ていてとてもつらい回でした……最後にLemon流して欲しかった」「WANIMAじゃなくLemonなら泣いてる」と、同局ドラマ『アンナチュラル』の主題歌で大ヒットした米津玄師の「Lemon」が脳内再生される人もいたようす。

 まさに、「夢ならば~ど~れほど~良かったでしょう……」という悲しい事件でした。

 

■春子さんの“体力”に視聴者から総ツッコミ

 そんな“お涙頂戴”的なストーリーに思わず目頭が熱くはなったものの、疑問なのが、「春子さんがたった1人で安達を生き埋めにできたのか?」ということです。視聴者からも、「ちょっと無理あるやろ」「おばあさん1人でできるもんなのかな?」とツッコミが殺到。

 元科捜研の藤堂さん(野口五郎)は前半で、春子さんが歩道橋の上から三崎をつき落としたと推理するひよりに、「春子さんの力じゃ無理」「男性の力が必要」と断言していましたし、調子が悪いときは一人で歩くのもやっとだった春子さんが、安達を襲い、車に乗せ、穴を掘り……と考えると、どうしても無理やり感があるように思えてきます。

 まぁ、春子さんは安達に復讐することだけを楽しみに生きてこられたので、ここぞとばかりの馬鹿力が出たのかもしれませんが、それにしてもお粗末すぎる気が……。 

 コメディ要素が強い本作ですが、一応は刑事ドラマなのに、事件に関する諸々が雑すぎるのってはアリなんでしょうかねぇ。

 

■“コメディ”と“シリアス”のどっちつかずが弊害を生む

 今話には、三崎の遺体発見現場にひよりが寝転んだシーンで、

夏目さん「被害者の気持ちになれるだろ」

ひより「雪平かよ」

 というセリフがありました。この「雪平」とは、『アンフェア』シリーズ(フジテレビ系)で篠原涼子が演じた女刑事のこと。捜査を行う際、死体のあった位置に横たわり、「きらきら星」の鼻歌を歌いながら、被害者が最後に見た風景を見ることが、雪平のルーティーンでした。

 これまでにも、「『ストロベリーナイト』? 竹内結子?」「『沙粧妙子 -最後の事件-』。(浅野)温子のほうです」というセリフが出てきたり、『花より男子』シリーズの小栗旬を思わせる杉岡さん(西田尚美)の「まーっきの!」などなど、さまざまな作品に関するネタが散りばめられてきました。制作側のこだわりが感じられ、見ていて楽しいシーンではあるのですが、“ネタ感”があからさますぎて、今回のような重いストーリーには少々邪魔になっているようにも感じました。

 メタネタ以外にも、悲しい結末を迎えた事件の後に、「スナック完落ち」でひよりが楽しそうに餃子パーティーに参加していたことにはちょっと違和感があったし、手紙とカレーの感動的な余韻をもう少し残してもいいんじゃないかなというのが個人的な感想です。

 シリアスになりすぎない……というのがこの作品の良さだとは思います。でも、悪く言えば、“コメディ”と“シリアス”のどっちつかず。中途半端な構成が、視聴者をモヤモヤっとさせてしまって、それが視聴率ダウンにつながっているような気がしました。

 とはいえ、メゾンのおじさんたちのワチャワチャ感はもっと見ていたいんですけど!

 

■次回は高平回!

 今夜放送の第6話は、みんな大好き(?)小日向文世さん演じる高平さん回! メゾンの中でも一際明るくてムードメーカー的存在なキャラクターだけに、100%コメディに振り切れば、5話とのギャップも生まれるし、楽しいお話になると思うんですが、そんな単純にはいかないんでしょうね……。

(文=どらまっ子TAROちゃん)

高畑充希『メゾン・ド・ポリス』が好調! ライバル有村架純に“大差”つけた!

 高畑充希が主演するTBS系連続ドラマ『メゾン・ド・ポリス』が好調だ。初回12.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、第2話12.4%と好発進。その後も第3話10.7%、第4話10.2%と4週連続で2ケタ台をガッチリキープしている。

 今クールの民放連ドラの中では、北川景子主演『家売るオンナの逆襲』(日本テレビ系)と視聴率トップ争いをしているのだから、たいしたものだ。

『メゾン・ド・ポリス』は、柳町北署の新人刑事・牧野ひより(高畑)が、元警察官のオジサンばかりが共同生活を送るシェアハウスの面々の手助けを受けながら、事件を解決していく物語で、西島秀俊、小日向文世、野口五郎、角野卓造、近藤正臣といった、そうそうたるメンバーがワキを固めている。

 高畑は杏が主演したNHK連続テレビ小説『ごちそうさん』(2013年後期)で、主人公・め以子(杏)の義理の妹・希子役を演じてブレーク。14年のNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』に出演するなど、着実にキャリアを積んだ。17年7月期の『過保護のカホコ』(日本テレビ系)で民放の連ドラで初主演し、全話平均11.5%の高視聴率をマーク。

 昨年10月期には、テレビ東京系の深夜ドラマ『忘却のサチコ』で主演を務め、存在感を高めた。そして、民放プライム帯では2度目の連ドラ主演となった『メゾン・ド・ポリス』でもキッチリ結果を出して、“数字を取れる女優”になりつつある。

 高畑といえば、同じ朝ドラヒロインである有村架純と、ライバル関係にあり、何かと比較されることが多いが、その有村には“大差”をつけた印象が大きい。

 2人は、同世代で、有村も朝ドラ『あまちゃん』(13年前期)でブレークしたとあって、ライバル心は強いはずだ。16年1月期には、有村の民放連ドラ初主演作となった『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(高良健吾とのダブル主演、フジテレビ系)で共演も果たしている。

 その『いつ恋』はの視聴率は平均9.7%で1ケタ台に終わったが、その後、有村は17年前期の朝ドラ『ひよっこ』にオーディションなしで起用され、ネームバリューもアップ。前クールには、TBS系『中学聖日記』で、民放プライム帯で2度目の主演を務めたが、教師と中学生の禁断の恋愛を描いた問題作とあって、バッシングも多く、平均6.9%と壮絶爆死。朝ドラを除く、主演ドラマが2作連続でコケて、大いに評価を下げてしまった。こうなってしまうと、各テレビ局も、「有村では数字が取れない」として、今後のその起用法には頭を悩ませるところだろう。

 ライバル有村に差をつける格好となった高畑は、まずは、放送中の『メゾン・ド・ポリス』を好調のまま終わらせるのが必須であるが、今後各局からオファーが殺到するのは間違いなさそうだ。
(文=田中七男)

高畑充希主演『メゾン・ド・ポリス』「老害」角野卓造のオヤジキャラ炸裂も、“お決まりパターン”に飽き飽き?

 刑事役の高畑充希もだいぶ見慣れてきたドラマ『メゾン・ド・ポリス』(TBS系)。2月1日放送の第4話の視聴率は、10.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、前回から0.4ポイントダウンしたものの、今回も2ケタをキープするという好調ぶりです。

 今回は、角野卓造が大活躍! “迫田回”となった物語のあらすじから振り返っていきます。

(前回までのレビューはこちらから)

■今回の事件は、現代の世相を反映するもの

 過去に自主練での騒音が原因で近隣と揉めたこともあるという、将来有望な大学バスケ選手・貫井秀之(山本涼介)が何者かにバットで殴られる事件が発生。普段は乗り気じゃない迫田さん(角野)、今回やけに捜査に首を突っ込んできます。

 ひより(高畑)が迫田さん+一緒についてきた夏目さん(西島秀俊)とともに秀之の周辺を調査したところ、彼の同級生で近隣に住む櫻井陽斗(福山康平)が浮上。浪人生だった陽斗は、受験のプレッシャーとストレス、スポーツ推薦で大学進学をした秀之への妬みからネットゲーム内の掲示板を使ってゲーム内コインを報酬として支払う代わりに、秀之への暴行を依頼していました。

 責任を感じた陽斗は、自分をエサにして秀之を襲った実行犯を捕まえようと自ら自分の名前を掲示板に書き込み、夜道で襲われますが、子ども向けの柔道教室の先生でもある迫田さんが見事な背負い投げで男を取り押さえ、ひよりが手錠をはめて現行犯逮捕。

 その後、殺人教唆か何かで逮捕後、保釈された陽斗は刑事課の原田照之(木村了)とともに秀之の病室を訪れ、謝罪。「死ぬ気でリハビリすっから。だからお前、死ぬ気で受験やれよな」といういかにもスポーツマンらしい秀之の言葉によって、2人は前に進み出します。

 さて、秀之の他にもたくさんの暴行依頼が書き込まれていた掲示板ですが、管理人は1番最初に名前が書き込まれていた田口哲也(清水章吾)というおじいちゃんでした。定年退職し、奥さんと離婚をした田口は、1人での生活に耐えられず、誰かに自分を殺してもらおうと掲示板を作成し、自分の殺害依頼を投稿。独居老人の“孤独”が、思わぬ事件を生んだ――というわけです。うん、切ない。

■若者と年配者、どちらかに偏りすぎない脚本

「世の中から必要とされなくなった自分が、ゲームに夢中のくだらない若者に殺される。何ともいいアイデアだろ」

「私達が死にものぐるいで作りあげてきた豊かな国で、ぬるま湯につかってダラダラ過ごしてるああいう連中がいるから日本はダメになった」

「私はああいう連中を有効活用しようとしたんだ」

 と、若者に対する偏見がすさまじい田口。でも、見ていて気持ちよかったのは、そんな田口と同世代で境遇も似ている迫田さんが、「俺もお前と一緒だからわかる」と寄り添いながらも、

「気持ち悪いな、お前。かまってほしいだけだろ?」

「若い連中のせいにすんな。お前は人の手を借りなきゃ死ねない臆病者だ」

「てめえのワガママに若い奴らを巻き込んでる老害だ」

 とバッサリ切り捨てたこと。

 柔道教室に通う子どものママから“老害”と言われたり、居酒屋でひよりに「男が稼いで女は家を守る」「みんなそうやって歯食いしばってやってきたから今の世の中がある」などと説教じみたことを言っていた迫田さんが言うからこそ、胸に刺さるものがありました。

 また、単に若者への説教だけじゃなく、年長者の身勝手さや理不尽さだったり、傲慢さもきちんと描かれていたので、どちらか一方に肩入れすることなく、平等に見ることができたのだと思います。

 ネット上の反応を見ても、今話は迫田さんへの反響が大きく、中でも、最後に田口に言った、「次の連中に何かを残せなくなった奴にできるのは、だまって死ぬのを待つことだけだ」というセリフが、「泣けた」「めちゃくちゃ重い」「残酷だけど、ある意味言う通りかも」と、視聴者たちに刺さったようです。

 

■『渡鬼』を越える、角野卓造の“オヤジっぷり”

 迫田さんが今回の事件に食いついたのは、秀之が、自分の息子がキャプテンを務める大学バスケ部の一員だったからでした。仕事人間すぎるがゆえ奥さんから愛想を尽かされ熟年離婚した迫田さん、息子のことなんて何も知らないと口では言っていましたが、なんだかんだ、気にかけていたようです。

 ひより曰く、そんな迫田は「自分の父と似ている」んだとか。彼女の父は、みかんゼリーを買って帰ると約束した日の夜、残業で建設現場に行き、建物から落ちて死にました。

「いくら親子だってちゃんと言葉で伝えてくれないと、何考えてるかわかんないんです」

「迫田さんは、家族にちゃんと気持ちを伝えたほうがいいと思います」

 ひよりのその言葉に、その夜、迫田さんは、息子の活躍が載った新聞の切り抜きをまとめたノートをとっても優しい顔で眺めたり、元妻が「大好きだから」とメゾンに送ってくれた漬物を食べて口元を緩ませます。実は家族のことを大切に思っているようすが伝わってくる、とってもあったかいシーンでした。演出も良かったのですが、セリフはなくともその佇まいで魅せた角野卓造さんも、さすがと言わざるを得ない演技でした。

 新聞を読みながら小言を言ったり、ひよりに説教をしてみたり、頑固オヤジな角野さんを見ると、どうしても『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)の勇おじちゃんが頭にチラつきますが、迫田さんのキャラクターもあいまって、口うるさいけどどこか憎めない、“愛されオヤジ”になっている気がします。

 

■事件解決までの“お決まりパターン”には飽き飽き

 今回は初めてメゾンのおじさんたちの過去や内面に踏み込む内容となり、ここまで絶賛してきましたが、とはいえ、「ひよっこ刑事のひよりがおじさんたちのフォローのおかげでなんだかんだ事件を解決する」というお決まりのパターンにはそろそろウンザリしてきた視聴者も多いはず。視聴率ダウンはそこに原因があるんじゃないかと勝手に思っています。5話以降は、“どう飽きさせないか”がポイントになってくるんじゃないでしょうか。

 あと、これは物語の本筋とは関係ないんですが、事件解決後の恒例のカラオケ大会で「お嫁サンバ」を歌う野口五郎、もうちょっと見たかったです。今夜は「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」あたりを歌ってくれるんでしょうか……?

(文=どらまっ子TAROちゃん)

“おじ専戦隊ドラマ”な高畑充希主演『メゾポリ』、批判殺到の“エロ要員”橋本マナミの出演が功を奏す!?

 新米刑事の高畑充希が元刑事のおじさんたちに絶賛振り回され中のドラマ『メゾン・ド・ポリス』。25日に放送された第3話の視聴率は10.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、前回から1.7ポイントダウン。なんとか2ケタをキープしている状態です。

 しかし、そのわりに視聴者からは好評だった様子……。いったいどんなストーリーが展開されたのか、まずはあらすじから振り返っていきたいと思います。

(前回までのレビューはこちらから)

■猫の殺害事件から人間の殺害事件へ発展

 今回、ひより(高畑)と「メゾン・ド・ポリス」のおじさんたちに任せられたのは、都民住宅の建設予定地で青いペンキをかけられた猫の死体が相次いで見つかったという通称「青猫事件」。おじさんたちは「もっとでかいヤマを持って来い」と全く乗り気じゃありません。

 しかし、この事件を区の広報誌に掲載したところ、新たな殺害予告が届くも警察には取り合ってもらえなかったと相談にやってきた美人編集者・大槻仁美(橋本マナミ)の登場により、態度が豹変。女好きの藤堂さん(野口五郎)や鼻の下を伸ばす迫田さん(角野卓造)を筆頭に、伊達さん(近藤正臣)までもが、デレデレ状態。俄然やる気を出し、捜査を開始します。

 ひよりと夏目さん(西島秀俊)、藤堂さん、迫田さんが事件現場に張り込みに向かったところ、そこには青猫事件と同じように青いペンキをかけられた工事現場責任者・歌田(誠一郎)の死体が。メゾンの先輩刑事たちを「老人ホーム」と揶揄して煩わしがる上司の新木(戸田昌宏)は、捜査に介入しないようひよりにおじさんたちの監視を言い渡します。

 しかし、結局何の情報もつかめなかった無能な現役刑事たちに代わり、元鑑識の藤堂さんが、遺体にかかっていたペンキは死亡推定時刻の19時前後ではなく、遺体が発見された30分前に何者かによってかけられたものだとわりだし、青猫事件の犯人とは別の人間が歌田を殺したことが明らかになりました。

 さらに、青いペンキが塗られた看板を発見したお掃除大好きな夏目さん、スポンジでゴシゴシ擦ってペンキを落とすと、現れたのは「建設反対」の文字。結果、歌田を殺害したのは、夫が好きだった富士山の景色が見えなくなるため、都民住宅の建設に反対していた山崎(川俣しのぶ)で、看板の落書きをめぐり揉み合った末、足元をすべらせた歌田はブロックに頭を打ちつけて死亡。彼女に殺意はありませんでした。

 その後、大槻を交え恒例の打ち上げで盛り上がるおじさんたちを横目にメゾンをひとり抜け出し、「青猫事件」の犯人である自称エッセイストのビル警備員・瀬戸俊樹(矢野聖人)を追い詰めたひより。「猫しか殺せない臆病者」とネットでバカにされていた瀬戸は、歌田の死体を発見すると青猫事件の犯人が人を殺したように見せかけるためにペンキをかけ、看板の落書きも消しました。しかし、看板の左側からペンキがかけられているのに気づいたひよりは、左利きである彼が犯人だと確信し、彼が再び現場に現れるのを待ち構えていたのです。

「絶対 罰を受けさせてやるから」と手錠をかけようとするも、抵抗する瀬戸。そこへ“スナック完落ち”でお楽しみの真っ最中のはずだったおじさんたち+大槻が駆けつけ、連携プレーによって瀬戸を取り押さえ、事件は無事解決となりました。

■戦隊ヒーローばりの登場だったおじさんたち

 瀬戸につきとばされ、絶体絶命のピンチを迎えたひより。すると、すると、バッと照明が点き、現れた5人のおじさん(と、美女・大槻)。

瀬戸「何だお前ら」

伊達さん「近所に住んでる隠居老人ですよ」

『水戸黄門』(TBS系)の黄門様みたいなキメゼリフを放った伊達さんを筆頭に、ズラリと横並びになるおじさんたち、現代でいう、戦隊ヒーローのような登場の仕方です。ド派手なアクションはさすがにありませんでしたが、ピンチの時に現れるザ・王道な展開に、視聴者たちも大興奮。

 主人公のひよりをレッドと勝手に仮定すると、

・ムードメーカーでお調子者の高平さん(小日向文世)はイエロー兼ピンク
・ナルシストっぽい藤堂さんはブルー
・下っ端だけど一番冷静な夏目さんはグリーン
・頑固な迫田さんはブラック
・年長者で元副総監の伊達さんはゴールド

 といったところでしょうか。

 今回も、事件の内容はショボかったし、猫殺害の現場に人間の死体があり、動物虐待事件から人間の殺害事件に発展していく流れはあまりにも無理があったようにも思うし、相変わらず刑事ドラマとしてはツッコミどころ満載でしたが、現代版『水戸黄門』だったり、“おじ専戦隊モノ”として作品を捉えると、まだまだ楽しむ余地は残されているかなぁという印象を受けました。

 

■“エロ要員”橋本マナミは必要だったのか問題

 ゲストの橋本マナミによって「メゾン・ド・エロス」化した今話。

 1話の小久保寿人さん、2話の白羽ゆりさんなど犯人役を演じた演者を筆頭に、これまでゲスト陣は芝居の上手さで物語を盛り上げでいたし、その演技力で単純な事件に説得力を持たせていると前回のレビューで書きました。

 でも、今回の橋本さんはセリフに抑揚がなく一本調子なので言ってることも嘘くさいし、演技が達者な俳優たちに比べるとどうしても“ただの橋本マナミ”に見えてしまって、浮いた存在でした。

 そのため、ネット上でも「色気要員でしかドラマに出てないよね」「棒演技なんとかしてくれ」などと批判の声が。

 ただ、その違和感のある彼女の演技がミスリードを誘い、「そこそこ名のあるタレントがゲスト=犯人」という視聴者の固定観念や先入観を崩したとも言えるので、結果オーライといったところでしょうか。そこまでを見越しての起用だったのかは知りませんけど。

 

■デレ度がアップした西島秀俊

 そんな橋本マナミがチヤホヤされてくれたおかげ(?)で、ひよりとおじさんたちの距離が縮まりました。

 中でも、ツンデレ代表の夏目さん。捜査中、自分だけ缶コーヒーを飲み、ひよりは「また、自分の分だけですか」とむくれていましたが、瀬戸を無事逮捕した後、1人で現場に乗り込んだ彼女に対し「勝手に1人で行動するな」「ほら」と、ビニール袋を手渡します。中に入っていたのは、もちろん缶コーヒー。ひよりを認めようとしてこなかった夏目さんが、ひよっこ刑事に一歩歩み寄った瞬間でした。

「メゾン・ド・エロスの色ボケジジイどもが!」「夏目さんも間違いないですよ。ひとみちゃんに私には見せたことない柔和な笑みを浮かべていましたから!」

 と居酒屋で愚痴っていたひよりも、おじさんたちが助けに来てくれた上、「お疲れさん」と声をかけられ嬉しそうだったし、照れながらコーヒーを飲む姿がとっても微笑ましかったです。うん、平和!

 

■ひよりが抱えている“闇”って?

 さてさて、今回、ひよりの父は、建設会社の社員で、20年前に現場で転落死をしていたことがわかりました。ラストでは、

藤堂さん「あのときの娘さんだということを。だから呼んだんですか」

伊達さん「気づいたとき、あの子がどうするか。それを見てから決めます」

 なんて会話もあっただけに、おそらく、メゾンの全員がひよりの父の死の真相について何らかの関係があるのでしょう。徐々にひよりが抱えている“心の闇”が明らかになってきただけに、シリアス展開も見てみたいろところ。まあ、基本はコメディドラマなので、あまり期待はしないでおきます。はい。

(文=どらまっ子TAROちゃん)

西島秀俊の“ツンデレ”が炸裂! 高畑充希『メゾン・ド・ポリス』好調キープも、懸念は 事件の“陳腐”さ

 高畑充希主演『メゾン・ド・ポリス』(TBS系)18日放送の第2話の視聴率は12.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、前回から0.3ポイントダウンしたものの、これまた2ケタを獲得。ネット上では、「西島秀俊」「胸キュン」の文字が躍っているようですが、いったいどんな展開となったのか、まずはあらすじからふりかえっていきたいと思います。

(前回までのレビューはこちらから)

■「老人が自殺」の真相は……

 独居老人・平松祥恵(内田尋子)が、自宅のトイレで死亡する事件が発生。前回、シェアハウスで暮らす元警察官のおじさん5人とチーム「メゾン・ド・ポリス」を結成した(させられた)新米刑事・牧野ひより(高畑)は、元熱血デカの迫田さん(角野卓造)と元科捜研のチャラ男・藤堂さん(野口五郎)を連れて事件現場へ。

 睡眠薬を飲んだ平松は、内側から接着剤で密閉されたトイレの中で硫化水素を発生させ命を絶っていました。玄関には鍵がかかり遺書も見つかったことから、警察上層部は自殺として処理しようとしますが、

・接着剤でドアを密閉することは、隙間にノズルを挿入すれば外側からでもできる
・平松は小学校の見守り隊に参加するなど、生きがいがあった
・72歳のおばあちゃんがスマホで遺書を書くか(とすればなぜ老眼鏡を使っていないのか)

 などなど、不自然な点も……。さらに、藤堂さんはクローゼットの中の派手な衣類から何かの「毛」を発見し、コッソリ持ち帰って自宅の研究室で調べることに。

 そんな藤堂さん、実はひよりの良き相談相手である鑑識の杉岡さん(西田尚美)とは元夫婦でした。思わぬ形で藤堂さんと顔を合わせることとなり、ストレスMAXの杉岡さんは元夫に嫌味を吐き、ひよりにも「現役の刑事がこんな老人ホームに力貸してもらってプライドはないの?」と当たり散らかします。その言葉を受けて、ひよりはおじさんたちには頼らず、1人で捜査を進めることに。

 第一発見者である三上(中山エミリ)に話を聞くため、ひよりが小学校を訪れると、元捜査一課のエリート・夏目(西島秀俊)さんが勝手に乗り込んできて、三上に尋問を開始。威圧感たっぷりの夏目に、三上は動揺を隠せません。

 しかし、後日その三上はマンションの屋上から飛び降りて死亡。彼女と不倫関係にあったPTA会長・本橋(大場泰正)によれば、平松に不倫を知られた三上は、口止め料として毎月金を巻き上げられ、やがてその金を捻出できなくなった彼女は、PTA会費を横領。本橋にも金を貸してくれないかと頼んできたそうです。また、クレジットカードの使用履歴から接着剤と睡眠薬を購入していたことが判明し、平松殺しの犯人は三上だと確定されました。

 しかし、平松の家の玄関の鍵がかかっていたことがひっかかるひよりは、事件の真相をつきとめるため、メゾン・ド・ポリスのおじさんたちに頭を下げて協力を要請。迫田さんが集めた情報や藤堂さんの鑑定、そしてもはやパナソニックのCMにしか見えない、アイロンがけをしながらの西島さん、ではなく夏目さんの超推理(?)の結果、三上には共犯者がおり、その人物は、次期PTA会長に選出された森元(白羽ゆり)だったことが判明します。

 インスタでキラキラした生活ぶりをアピールしていた森元は、平松に“偽装”を知られてしまい、弱みを握られていた三上と共に平松を殺害。トイレで自殺を図ったように偽装し、三上が家を出た後、森元は玄関の鍵を閉めてクローゼットの中に隠れ、管理人とともに三上が家に入って来たタイミングを見て、森元は平松の家から抜け出した――というのが密室のトリックです。 

 その後、森本は「金を貸してほしい」という三上のお願いを断ったところ、平松殺害の犯行を全てバラすと脅されたため、三上を屋上から突き落として殺害。亡くなった三上が手に握っていたウサギの毛は、そのとき掴んだ三上のコートのファーで、平松の服に付着していたのも彼女のものでした。

 事件解決後、スナックと化したメゾン・ド・ポリスで盛り上がるおじさんたちに飲まされ、ベロンベロン状態のひよりが夏目さんにボソッと、「警察が自殺だって思ってても、自殺じゃないことってあるんですね」と意味深発言をしたところで、今回のお話は終了です。

■今回も、事件そのものは“陳腐”

 さて、今回もおじさんたちの力を借りて事件を解決したひより。前回のレビューで「捜査情報がガバガバ」と書きましたが、2話では警察の無能っぷりも露呈されました。

「1人暮らしの老人が自宅で死亡」「現場は二重の密室」というだけで「孤独を苦にした自殺」って決めつけるし、「容疑者候補が屋上から転落して死亡」とあれば、「事件が明るみに出るのを恐れて自殺」とみてろくに捜査もしません。まあ、そうでないと、メゾン・ド・ポリスのおじさんたちの出番はなくなってしまうので、仕方ないっちゃ仕方ないんですが、犯行の動機やトリックも小学生でもわかるくらい簡単なものなので、謎が明かされていくスリルが全くといっていいほどないんです。

 まだ序盤だからいいですが、この調子が続くと、視聴者は飽きてしまうんじゃないかなと勝手に心配してしまいます。

 ただ、森元役を演じた白羽ゆりさんのお芝居は、前回犯人役を演じた小久保寿人さんと同様に、人間の汚いところがよく出ていてとってもよかったなあと思いました。事件は極めて単純なものだけど、犯人役の俳優のお芝居で説得力を持たせてるようにも思えます。

 特に、森元のインスタを見て、旦那さんの瞳に別の景色が映っていることに気づいた夏目さんとひよりが彼女を追い詰める場面で、不敵な笑みを浮かべた後、

「あの写真は旦那じゃないの」
「フリー素材の知らない男よォオオオ!」

 と声を上げ、泣き笑いするシーンは、元宝塚トップ娘役の美しいお顔が狂気で満ちていたし、鬼気迫る演技は、数多くの舞台に立ってきただけある、さすがの表現力でした。

 それにしても、この作品に出てくる犯人は、みんなサイコパスなんですかね……。

 

■ツンデレがすぎる西島秀俊

「俺だってお前なんかと一緒に居たくない」とか言いながら、「牧野、結婚するぞ」とひよりと夫婦になりすまして公園にいるママたちに話を聞いたり、「おい、ひより」とちゃっかり呼び捨てにしてみるなど、今話の夏目さんはツンデレが爆発。

 高畑さんと西島さんは、2016年にNHK朝ドラ『とと姉ちゃん』で親子役を演じていただけに、ネット上では「夫婦じゃなくて親子だろうが」というひよりのメタ的発言に反応する声や「キュンとした」「私も夏目さんに『結婚するぞ!』って言われたい」「ありがとうございます 仕事頑張れます」という声が上がるなど、視聴者は大興奮のようすでした。

 また、刑事としては優秀なのに「メゾン・ド・ポリス」の中では、先輩たちに言われるがまま、されるがままのおもちゃ扱いをされていて、不器用なくせに世話好きのツンデレというギャップがありまくりな役は、「全女子の需要を詰め込みすぎじゃない?」「血塗れの世界で生きてるより、優しいおじちゃん達にヨシヨシされて生きる方が数万倍輝くしその方がかわいい」と、西島さんファンからも好評のようです。

 メゾン・ド・ポリスでのシーンは基本ワチャワチャしていて楽しいので、この中の誰かが“闇堕ち”してそれが崩れたら嫌だなあと思うのですが……。

 

■なんだか不穏な雰囲気が……

 ラストで父親が自殺した(他殺の可能性があるっぽい)ひよりが、夏目さんに「警察が自殺だって思ってても、自殺じゃないことってあるんですね」とポロッとつぶやきましたが、夏目さんは何か心当たりがあるようだし、陰でコッソリ会話を聞いていた伊達さんも、何やら神妙な面持ちでした。

 まさか、夏目さんが当時の担当者で、警視庁元副総監だった伊達さんの命令でひよりの父の死の真相を闇に葬ったとか、そんな欝エンドはないですよね。なんとなく嫌な予感がするのは筆者の思い込みであることを祈りたいです。はい。

(文=どらまっ子TAROちゃん)

 

『メゾン・ド・ポリス』おじさんキャストの妙で好評も、主演・高畑充希に批判の声「目が怖い」

 高畑充希主演ドラマ『メゾン・ド・ポリス』(TBS系)の第1話が1月11日に放送され、初回視聴率12.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/同)と、好スタートを切りました。これ、前クール好評だった戸田恵梨香主演『大恋愛〜僕を忘れる君と』の10.4%を上回る数字だそうですよ。

 刑事役は初挑戦、TBSの連ドラ出演は『3年B組金八先生』以来の約10年ぶりだという高畑充希ちゃん、このまま高視聴率をキープできるでしょうか……。まずはあらすじから振り返っていきたいと思います。

■ひよっこ刑事、5人のおじさんと出会う

 天ぷら店を営む薗田政二(岩寺真志)が手足を拘束された上、灯油をかけられ焼かれるという事件が発生。警察は5年前に起きた「デスダンス事件」の模倣犯と見て捜査を開始し、新人刑事・牧野ひより(高畑充希)は、手かがりを探るべく、5年前に事件を担当した元警視庁捜査一課主任の夏目惣一郎(西島秀俊)の元を訪れます。

 彼は高級住宅街にある洋館で「雑用係」として暮らしていました。そこは「メゾン・ド・ポリス」というシェアハウスで、オーナーの元警察幹部・伊達有嗣(近藤正臣)、管理人兼料理担当で元中野東署警務課の高平厚彦(小日向文世)、ジャージ姿の元柳町北署の熱血刑事・迫田保(角野卓造)、女好きな元科捜査研・藤堂雅人(野口五郎)という元警察官の5人が共同生活を送っていました。

 もはやただの一般人でしかないおじさんたちですが、若い女の子が困っているのを見過ごせないのか、事件への興味なのか、非協力的な夏目さんをよそに、伊達さんが勝手に上に話を通したせいで、おじさんたちは半ば強引に捜査に加わることに。

 夏目とともに捜査を進めるうち、ひよりは、薗田の息子・義政(伊島空)が5年前の事件の真犯人で、店の常連だった本間弘喜(小久保寿人)の髪の毛を採取して犯人に仕立て上げたと勝手に推理。花屋で懸命に働きながら息子の死刑執行を防ぐために無実を訴える本間の母・弘子(手塚理美)に同情したのか、ひよりは弘子にそのことをペラペラと喋ってしまいます。

 その夜、自転車で出かける義政のあとをつける途中、何者かに襲われ拘束された挙句、灯油をかけられてしまったひよりは、夏目さんの携帯に連絡を入れますが、電話は途中で切られてしまいました。

“ひよこ”とかわいがっているひよりの身に危険が迫っていることを悟ったおじさんたち。元科捜研の藤堂さんは、研究室さながらの自室で夏目が持ち帰ってきた事件現場の公園の土から、薗田のスマホにも付着していたというトルコキキョウの花粉を採取。伊達さんは、北署の署長からひよりの携帯のGPSが薗田の店の辺りで途切れていたことや義政は犯人ではないという情報を、迫田さんは、薗田が愛人クラブサイトを利用して会った女が、20代の息子がいる男性を探していたという情報をゲット。

 これらを元に、夏目さんはなぜかアイロンをかけながら推理を開始。ひよりの救出へ向かいます。 

 

■おじさん大活躍で、あっけなく犯人逮捕

 ひよりを襲ったのは、弘子でした。彼女は息子を救うため、愛人サイトで殺してもいい相手を物色して20代の息子がいる薗田を誘い出し、デスダンス事件の模倣犯として薗田を殺害。彼の息子である義政を真犯人に見立てようとしました。ひよりを狙ったのは、義政に捜査の目を向け、息子を追い詰めた夏目さんに復讐をするため。5年前の事件でも殺害現場に1セントコインが残されていたことは、犯人と一部の警察関係者しか知らなかったはずですが、「逮捕後に警察から初めて聞かされた」と、息子からこっそり教えてもらったそうです。

 ひよりを殺し、自分も自殺を図ろうと弘子が火の点いたタバコを床に落とそうとしたとき、夏目さんが助けにやってきました。激昂したひろ子は包丁を手に、夏目に襲いかかりますが、迫田さんと藤堂さんも駆けつけ、ひろ子を押さえつけて、一件落着。弘子の逮捕は、表向きはひよりのお手柄となるのでした。

 結局、5年前の「デスダンス事件」の容疑者は本間で、自分を溺愛する母親が模倣犯になってくれると期待した彼は、わざと弘子にコインの存在を明かし、弘子が事件を起こすよう仕向けました。しかも、コインはもともと弘子が「幸せになれる」と幼い本間に持たせたもの。全て息子の犯行だと知った上で、弘子は罪を他人になすりつけようとしたのです。親子そろってとんだサイコパスです。

「刑事に向いてねえんだよ」「クソガキが! 辞めちまえよ」

 と、本間から罵声を浴びせられ、涙を流し落ち込むひより。「お世話になりました、皆さんに よろしくお伝えください。お達者で」と言って立ち去ろうとしますが、夏目さんは「あの人たちがこれで収まるわけないだろ」と、無理やり彼女を連れて帰ります。

「メゾン・ド・ポリス」改め、「スナック完落ち」へと変貌をとげたそこには、カラオケ大会で盛り上がるおじさんたちが。事件が片付いたら、“朝までスナック”が定番らしいです。

 さらに、伊達さんからは、「今回の事件でメゾン・ド・ポリスの面々の活躍が評価され、警視庁からひよりをチームリーダーとして、今後も捜査に加わることが認められた」というまさかの報告が。こうして新米刑事とおじさん退職刑事たちの捜査チームが誕生したのでした。

■捜査情報がガバガバ

 加藤実秋さんの同名小説(角川文庫)が原作の、1話完結型の今作。同系統でいえば、おじさん3人組が町内の悪を成敗する『三匹のおっさん』(テレビ東京系)ほどコメディでもなく、今期の月9『トレース〜科捜研の男〜』(フジテレビ系)ほどシリアスでもない、絶妙なバランスを保った刑事ドラマです。

“本格刑事ドラマ”ではないからなのかもしれませんが、正直、1話を見て感じたのが、主人公・ひよりをはじめとした警察の“情報管理の甘さ”です。

 いくら新米刑事とはいえ、警察関係者でもない人間に臆測の推理を聞かせるなど致命的なミスは犯さないだろうし、そもそも元警察とはいえ、すでに引退した一般市民に事件の捜査情報を明かすなんて、このご時世、情報漏洩どころの話じゃ収まらないと思うんですが……。

 まぁそれを言うとこの物語は成り立たなくなってしまいますし、数字にも現れているように視聴率からはわりかし好評のようなので、ツッコミはこのへんでやめておきます。

 

■おじさんキャストの妙

 ネット上の視聴者の声を見ても「期待してなかったけど、結構面白かった」という声が多数見受けられましたが、中でも多かったのが、「なにこの楽しいシェアハウス……めちゃくちゃ住みたい」「ラインナップが最高すぎる」「わちゃわちゃ感が最高〜!」というおじさん好きの方々からの声。

 アイロンがけや料理が下手で雑用係として先輩のおじさんたちに言うがままにされている半面、捜査となると別人かのように犯人に暴言吐きまくり&嘘つきまくりの西島秀俊(47)を筆頭に、

「不思議の国のアリスちゃん」というセリフにも素なのではと思うほど違和感がない野口五郎(62)

『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)のリチャードを彷彿とさせる小日向文世(64)

ぶつぶつ小言を言う姿はまるで『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)な角野卓造(70)

抜群の存在感とイケおじ感があふれる近藤正臣(76)

 この5人が繰り広げるメゾン・ド・ポリスでのシーンは、シチュエーションコメディみたいで、スピンオフを作ってほしいくらい見ていて楽しかったです。

 刑事ドラマとしてだけ見るとちょっぴりアレな本作ですが、推理要素もあってクスッと笑える、おじさん好きにはたまらないドラマとなりそうです。

 

■高畑充希の“黒目”が怖い

 さて、主演を務める高畑充希さんは『過保護のカホコ』(日本テレビ系)の箱入り娘や『忘却のサチコ』(テレビ東京系)の鉄の女編集者など、クセの強い役柄を演じてきましたが、今回、役としての印象はやや薄め。彼女の演技力を指摘する声も見受けられます。まぁ、周りのおじさんたちはベテランばかりですし、キャラも十分濃ゆいので、いいバランスなのかもしれません。

 ただ、今回気になったのが、彼女の大きな目。もともと黒目がちなのか、コンタクトでそう見せているのかははっきり断言することはできませんが、目の焦点が合ってない感じだし、目の奥の感情も分かりづらく、不気味な印象を受けました。ネット上でも、「目が怖い」「コンタクト合ってない」「目が笑ってない」という声が。

 ちなみに彼女、今回ひよりを演じるにあたって、自らショートボブの髪型にすることをスタッフに提案し、1話の撮影に合わせ、髪をバッサリ20cmカットしたそう。

 ひよりは過去に何かを抱えている役なので、光のない大きな黒目もそういった“闇”を表現するための役作りなのかもしれませんが……。

 なお、今夜放送の第2話では、おじさんたちと密室殺人の謎に挑む模様。次回予告によると西島さんの「結婚するぞ」というプロポーズ(?)シーンもあるようなので、ひよりと夏目さんのラブ展開にも期待したいところです。

(文=どまらっ子TAROちゃん)

『メゾン・ド・ポリス』おじさんキャストの妙で好評も、主演・高畑充希に批判の声「目が怖い」

 高畑充希主演ドラマ『メゾン・ド・ポリス』(TBS系)の第1話が1月11日に放送され、初回視聴率12.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/同)と、好スタートを切りました。これ、前クール好評だった戸田恵梨香主演『大恋愛〜僕を忘れる君と』の10.4%を上回る数字だそうですよ。

 刑事役は初挑戦、TBSの連ドラ出演は『3年B組金八先生』以来の約10年ぶりだという高畑充希ちゃん、このまま高視聴率をキープできるでしょうか……。まずはあらすじから振り返っていきたいと思います。

■ひよっこ刑事、5人のおじさんと出会う

 天ぷら店を営む薗田政二(岩寺真志)が手足を拘束された上、灯油をかけられ焼かれるという事件が発生。警察は5年前に起きた「デスダンス事件」の模倣犯と見て捜査を開始し、新人刑事・牧野ひより(高畑充希)は、手かがりを探るべく、5年前に事件を担当した元警視庁捜査一課主任の夏目惣一郎(西島秀俊)の元を訪れます。

 彼は高級住宅街にある洋館で「雑用係」として暮らしていました。そこは「メゾン・ド・ポリス」というシェアハウスで、オーナーの元警察幹部・伊達有嗣(近藤正臣)、管理人兼料理担当で元中野東署警務課の高平厚彦(小日向文世)、ジャージ姿の元柳町北署の熱血刑事・迫田保(角野卓造)、女好きな元科捜査研・藤堂雅人(野口五郎)という元警察官の5人が共同生活を送っていました。

 もはやただの一般人でしかないおじさんたちですが、若い女の子が困っているのを見過ごせないのか、事件への興味なのか、非協力的な夏目さんをよそに、伊達さんが勝手に上に話を通したせいで、おじさんたちは半ば強引に捜査に加わることに。

 夏目とともに捜査を進めるうち、ひよりは、薗田の息子・義政(伊島空)が5年前の事件の真犯人で、店の常連だった本間弘喜(小久保寿人)の髪の毛を採取して犯人に仕立て上げたと勝手に推理。花屋で懸命に働きながら息子の死刑執行を防ぐために無実を訴える本間の母・弘子(手塚理美)に同情したのか、ひよりは弘子にそのことをペラペラと喋ってしまいます。

 その夜、自転車で出かける義政のあとをつける途中、何者かに襲われ拘束された挙句、灯油をかけられてしまったひよりは、夏目さんの携帯に連絡を入れますが、電話は途中で切られてしまいました。

“ひよこ”とかわいがっているひよりの身に危険が迫っていることを悟ったおじさんたち。元科捜研の藤堂さんは、研究室さながらの自室で夏目が持ち帰ってきた事件現場の公園の土から、薗田のスマホにも付着していたというトルコキキョウの花粉を採取。伊達さんは、北署の署長からひよりの携帯のGPSが薗田の店の辺りで途切れていたことや義政は犯人ではないという情報を、迫田さんは、薗田が愛人クラブサイトを利用して会った女が、20代の息子がいる男性を探していたという情報をゲット。

 これらを元に、夏目さんはなぜかアイロンをかけながら推理を開始。ひよりの救出へ向かいます。 

 

■おじさん大活躍で、あっけなく犯人逮捕

 ひよりを襲ったのは、弘子でした。彼女は息子を救うため、愛人サイトで殺してもいい相手を物色して20代の息子がいる薗田を誘い出し、デスダンス事件の模倣犯として薗田を殺害。彼の息子である義政を真犯人に見立てようとしました。ひよりを狙ったのは、義政に捜査の目を向け、息子を追い詰めた夏目さんに復讐をするため。5年前の事件でも殺害現場に1セントコインが残されていたことは、犯人と一部の警察関係者しか知らなかったはずですが、「逮捕後に警察から初めて聞かされた」と、息子からこっそり教えてもらったそうです。

 ひよりを殺し、自分も自殺を図ろうと弘子が火の点いたタバコを床に落とそうとしたとき、夏目さんが助けにやってきました。激昂したひろ子は包丁を手に、夏目に襲いかかりますが、迫田さんと藤堂さんも駆けつけ、ひろ子を押さえつけて、一件落着。弘子の逮捕は、表向きはひよりのお手柄となるのでした。

 結局、5年前の「デスダンス事件」の容疑者は本間で、自分を溺愛する母親が模倣犯になってくれると期待した彼は、わざと弘子にコインの存在を明かし、弘子が事件を起こすよう仕向けました。しかも、コインはもともと弘子が「幸せになれる」と幼い本間に持たせたもの。全て息子の犯行だと知った上で、弘子は罪を他人になすりつけようとしたのです。親子そろってとんだサイコパスです。

「刑事に向いてねえんだよ」「クソガキが! 辞めちまえよ」

 と、本間から罵声を浴びせられ、涙を流し落ち込むひより。「お世話になりました、皆さんに よろしくお伝えください。お達者で」と言って立ち去ろうとしますが、夏目さんは「あの人たちがこれで収まるわけないだろ」と、無理やり彼女を連れて帰ります。

「メゾン・ド・ポリス」改め、「スナック完落ち」へと変貌をとげたそこには、カラオケ大会で盛り上がるおじさんたちが。事件が片付いたら、“朝までスナック”が定番らしいです。

 さらに、伊達さんからは、「今回の事件でメゾン・ド・ポリスの面々の活躍が評価され、警視庁からひよりをチームリーダーとして、今後も捜査に加わることが認められた」というまさかの報告が。こうして新米刑事とおじさん退職刑事たちの捜査チームが誕生したのでした。

■捜査情報がガバガバ

 加藤実秋さんの同名小説(角川文庫)が原作の、1話完結型の今作。同系統でいえば、おじさん3人組が町内の悪を成敗する『三匹のおっさん』(テレビ東京系)ほどコメディでもなく、今期の月9『トレース〜科捜研の男〜』(フジテレビ系)ほどシリアスでもない、絶妙なバランスを保った刑事ドラマです。

“本格刑事ドラマ”ではないからなのかもしれませんが、正直、1話を見て感じたのが、主人公・ひよりをはじめとした警察の“情報管理の甘さ”です。

 いくら新米刑事とはいえ、警察関係者でもない人間に臆測の推理を聞かせるなど致命的なミスは犯さないだろうし、そもそも元警察とはいえ、すでに引退した一般市民に事件の捜査情報を明かすなんて、このご時世、情報漏洩どころの話じゃ収まらないと思うんですが……。

 まぁそれを言うとこの物語は成り立たなくなってしまいますし、数字にも現れているように視聴率からはわりかし好評のようなので、ツッコミはこのへんでやめておきます。

 

■おじさんキャストの妙

 ネット上の視聴者の声を見ても「期待してなかったけど、結構面白かった」という声が多数見受けられましたが、中でも多かったのが、「なにこの楽しいシェアハウス……めちゃくちゃ住みたい」「ラインナップが最高すぎる」「わちゃわちゃ感が最高〜!」というおじさん好きの方々からの声。

 アイロンがけや料理が下手で雑用係として先輩のおじさんたちに言うがままにされている半面、捜査となると別人かのように犯人に暴言吐きまくり&嘘つきまくりの西島秀俊(47)を筆頭に、

「不思議の国のアリスちゃん」というセリフにも素なのではと思うほど違和感がない野口五郎(62)

『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)のリチャードを彷彿とさせる小日向文世(64)

ぶつぶつ小言を言う姿はまるで『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)な角野卓造(70)

抜群の存在感とイケおじ感があふれる近藤正臣(76)

 この5人が繰り広げるメゾン・ド・ポリスでのシーンは、シチュエーションコメディみたいで、スピンオフを作ってほしいくらい見ていて楽しかったです。

 刑事ドラマとしてだけ見るとちょっぴりアレな本作ですが、推理要素もあってクスッと笑える、おじさん好きにはたまらないドラマとなりそうです。

 

■高畑充希の“黒目”が怖い

 さて、主演を務める高畑充希さんは『過保護のカホコ』(日本テレビ系)の箱入り娘や『忘却のサチコ』(テレビ東京系)の鉄の女編集者など、クセの強い役柄を演じてきましたが、今回、役としての印象はやや薄め。彼女の演技力を指摘する声も見受けられます。まぁ、周りのおじさんたちはベテランばかりですし、キャラも十分濃ゆいので、いいバランスなのかもしれません。

 ただ、今回気になったのが、彼女の大きな目。もともと黒目がちなのか、コンタクトでそう見せているのかははっきり断言することはできませんが、目の焦点が合ってない感じだし、目の奥の感情も分かりづらく、不気味な印象を受けました。ネット上でも、「目が怖い」「コンタクト合ってない」「目が笑ってない」という声が。

 ちなみに彼女、今回ひよりを演じるにあたって、自らショートボブの髪型にすることをスタッフに提案し、1話の撮影に合わせ、髪をバッサリ20cmカットしたそう。

 ひよりは過去に何かを抱えている役なので、光のない大きな黒目もそういった“闇”を表現するための役作りなのかもしれませんが……。

 なお、今夜放送の第2話では、おじさんたちと密室殺人の謎に挑む模様。次回予告によると西島さんの「結婚するぞ」というプロポーズ(?)シーンもあるようなので、ひよりと夏目さんのラブ展開にも期待したいところです。

(文=どまらっ子TAROちゃん)

高畑充希、女性誌でのお色気ショットが“大不評祭り”に!「編集者のセンスが変」

 女性読者からすると、まったく参考にならなかった?

 11日に主演ドラマ『メゾン・ド・ポリス』(TBS系)がスタートした女優の高畑充希が、12日発売の女性向けファッション誌「ar」(主婦と生活社)の表紙に登場した。

「同誌の公式インスタグラムでは『冬のお肌号にふさわしく、赤ちゃんみたいに健やかなお肌、伝わりますか?』と高畑の美肌を絶賛。さらには『#美肌』『#写真の加工は一切しておりません』『#ずるいね』とのハッシュタグが添えられていました」(女性誌ライター)

 誌面では胸元を露出して困ったような笑みを浮かべたり、濡れ髪に赤のルージュで、けだるそうなポカン顔のカットを掲載。表紙は舌を出した“テヘペロ”でのアップショットとなっている。一部サイトでは「フェロモンあふれるセクシーな表情」と紹介されるなど、高畑にしては珍しく色気がテーマとなっていたようだ。

 しかし、女性が多く集まるネット掲示板では大不評祭りに。「表紙の顔ヤバイ」「髪乾かそう」「びっくりする程色気を感じないんだが……」「自分が知ってる色気と違う」「女性が憧れるタイプじゃないのに女性誌の表紙に無理矢理押し込む意味がわからない」と散々なコメントが連打されている。

「高畑といえば、『ブス会』と呼ばれる集まりに参加しているように、世間からはルックス売りではなく“演技派女優”というポジションで認知されています。それが『私、こんなにかわいいでしょ』と女を出してきたため、違和感を持った人が多かったのでしょう。とはいえ、『ar』は、これまでも新垣結衣、佐々木希、有村架純、北川景子らが表紙を飾ったものの、ネット上では『アンチがスタイリングしたとしか思えない』『素材殺し』と揶揄されていました。今回も高畑が悪いのではなく、編集者のセンスが変なのかもしれません」(同)

 むしろ高畑は、『おげんさんといっしょ』(NHK)で“オジサンコスプレ”しているときが一番カワイイ?

高畑充希、女性誌でのお色気ショットが“大不評祭り”に!「編集者のセンスが変」

 女性読者からすると、まったく参考にならなかった?

 11日に主演ドラマ『メゾン・ド・ポリス』(TBS系)がスタートした女優の高畑充希が、12日発売の女性向けファッション誌「ar」(主婦と生活社)の表紙に登場した。

「同誌の公式インスタグラムでは『冬のお肌号にふさわしく、赤ちゃんみたいに健やかなお肌、伝わりますか?』と高畑の美肌を絶賛。さらには『#美肌』『#写真の加工は一切しておりません』『#ずるいね』とのハッシュタグが添えられていました」(女性誌ライター)

 誌面では胸元を露出して困ったような笑みを浮かべたり、濡れ髪に赤のルージュで、けだるそうなポカン顔のカットを掲載。表紙は舌を出した“テヘペロ”でのアップショットとなっている。一部サイトでは「フェロモンあふれるセクシーな表情」と紹介されるなど、高畑にしては珍しく色気がテーマとなっていたようだ。

 しかし、女性が多く集まるネット掲示板では大不評祭りに。「表紙の顔ヤバイ」「髪乾かそう」「びっくりする程色気を感じないんだが……」「自分が知ってる色気と違う」「女性が憧れるタイプじゃないのに女性誌の表紙に無理矢理押し込む意味がわからない」と散々なコメントが連打されている。

「高畑といえば、『ブス会』と呼ばれる集まりに参加しているように、世間からはルックス売りではなく“演技派女優”というポジションで認知されています。それが『私、こんなにかわいいでしょ』と女を出してきたため、違和感を持った人が多かったのでしょう。とはいえ、『ar』は、これまでも新垣結衣、佐々木希、有村架純、北川景子らが表紙を飾ったものの、ネット上では『アンチがスタイリングしたとしか思えない』『素材殺し』と揶揄されていました。今回も高畑が悪いのではなく、編集者のセンスが変なのかもしれません」(同)

 むしろ高畑は、『おげんさんといっしょ』(NHK)で“オジサンコスプレ”しているときが一番カワイイ?

食べることは生きること『忘却のサチコ』最終回 “サイコな俊吾さん”で「シーズン2」はあり得るのか?

 前回、幸子(高畑充希)の元に突如戻ってきた元・新郎の俊吾さん(早乙女太一)。結婚式の最中に突如失踪し、その後偶然旅先(宮崎)で再会するも再度失踪、そんな「どのツラ下げて」な俊吾さんがついに……。

 グルメドラマなのにグルメどころじゃなくなってる『忘却のサチコ』(テレビ東京系)最終回を振り返ります。

(前回までのレビューはこちらから)

■何事もなかったような俊吾が怖い

 俊吾が現れるや否や、幸子に恋心を抱いている後輩の小林(葉山奨之)は「今さらどういうつもりで!」とブチ切れる。もともとモンスター後輩だったのに今や実に常識人、かつ幸子の一番の理解者。

 もうこの子とくっつけばいいのに! と何度も思ってきたが、そうは原作が許さない(想像ですが)。すかさず「ご紹介遅れました、こちら俊吾さんです」と、いつものように馬鹿丁寧にことを進めようとする幸子だが、内心かなり慌てている様子。

 そして渦中の俊吾さんは、「いつも幸子さんがお世話になってます」と笑顔で挨拶、こちらは未だ、まったくもって真意が読めない。

 少なくとも今まで幸子へしてきた仕打ちを気にもとめず、平然と笑顔で挨拶してくる様子は、とんでもないサイコパス野郎。手土産に生鮭を一匹渡すところも、もはや不気味。

 そんな俊吾に「行こう」と言われ、迷いつつも着いて行く幸子。残された小林の気持ちを思うとなかなか辛い。

 幸子の家に着いてからも、いなくなった理由を聞きたい幸子の気持ちをよそに、生鮭の保冷を気にしたり、幸子の身長が伸びたことに触れたりと、まったく心が読めない俊吾。

 もうここまでくると外見はそのままで中身が宇宙人に乗っ取られてるとかじゃないと説明がつかない気がする。映画『ゼイリブ』みたいに。

■さよなら、俊吾さん

 次の日、仕事も手につかず帰宅した幸子は、真意を問おうと家事をする俊吾に背後から近づくも、結局背中を抱きしめてしまう。絵に描いたような「好きになったら負け」っぷり。

 小林にやんや言われても、つい俊吾をフォローしてしまい、「それで佐々木さんが幸せならどうぞご自由に」と呆れられてしまう。

 今まで合理的な正解しか選んでこなかった幸子が初めて見せる間違った選択の数々。

 そんな中、担当作家・姫村(長谷川朝晴)との打ち合わせで(幸子は文芸雑誌の編集員)、その姫村が言った「見たいものを見に行くのが放浪、見たくないものから逃げのが逃亡」という何気ない一言が、幸子に突き刺さる。

 俊吾は果たして、ただの気まぐれな放浪だったのか、それとも幸子との結婚が嫌で逃亡していたのか……?

 それを幸子が確認しようとする前に、俊吾がついに失踪について幸子に詫びる。

「どんなに謝っても許してもらえないことをしたと思ってる。本当にごめんなさい」と土下座。

 気持ちを落ち着かせるかのように、第1話の鯖味噌からの今までの忘却遍歴を語る幸子。そして、核心を突く。

「なぜ結婚式のあの日、私を置いて逃げたのですか?」

「嫌なものから目を背けたかっただけなんですよね? 本当は私と結婚したくなかったんですよね? あの日、私から逃げたんですよね?」

 謝りながらも今でも幸子を愛していると言いかけた俊吾を遮って幸子は言う。

「ダメです、もう逃げてはダメです。私ももう逃げません。私、きちんと俊吾さんを忘れます」

 当の幸子も現実から「逃亡」していたのだ。心からの「忘却」なんてできちゃいなかった。

 俊吾のことを好きだったと告げつつ、握ろうとしてきたの俊吾の手を振り払って幸子は言った。

「さよなら俊吾さん」

 ラブイズオーバー。

■別れた直後の一人石狩鍋

 一人になった部屋で、残された食べ頃の2人前の石狩鍋をキチンと味わう幸子。おじやまでちゃんも作って食べた。俊吾オススメのバターも入れた。

 普通なら一番食欲がなくなるタイミングなのかもしれないが、幸子は食べた。忘れようとしていたからなのか、忘れないようにしたからなのかはわからない。

 バターと味噌の相性を確かめながら言う。

「んー、間違いない。うん……間違ってない……」

 少なくとも幸子が前を向いていたことだけは間違いないだろう。

 不条理な死を扱うドラマ『アンナチュラル』(TBS系)では、主人公がやたらとものを食べるシーンが生々しく挿入されており、食事が「生」の象徴として描かれていた。

 違うドラマの褌を借りるような言い方になってしまうが、幸子のこの食事にも同じようなメッセージを感じた。

「生」とまで言わないが、幸子のこの食事は前を向いて歩いてゆくこと=それでも生きていくことの決意なのだろう。

 毎日ルーティーンになってしまっている食事というものの本来の意味を考えさせられる。

 こんなに重い「飯テロ」も珍しい。飯テロというか「飯哲」。飯の哲学。お腹も空くし頭も使う。そして結局余計お腹が空く。

『アンナチュラル』を見てお腹が空くことはあまりなかったから、やはり『忘却のサチコ』はこれまでにないドラマだ。

■シーズン2はあるのか?

 翌日、腫れ物に触るように接してくる職場仲間を昼飯に誘う幸子。

 幸子が連れてきたのは第1話の三宝食堂(東府中)。幸子が『忘却』に目覚めた鯖味噌定食を全員で食べる。ドラマ最後の晩餐。大人数で食べるのことのよさがなんとなく伝わってくる。

 その時、食堂のテレビの街角中継に、南の国へ放浪してるはずの俊吾さんの姿が映る。

「サチコさん、メリークリスマス! 待っててね、必ず帰るから!」

 笑うところなのかも知れないがここは完全にホラーだと思った。

「ご心配なく、綺麗さっぱり忘却しましたから」と幸子は言っているが、この俊吾さんの放浪はシーズン2がいつ来てもいいための布石だろう。

 しかし、ここまで俊吾さんが不気味に描かれてしまうと、次から幸子が悩みにくいのではないだろうか?

 もしくは次からは単にストーカーと化した俊吾さんのあの手この手の嫌がらせから『忘却」するために食べる話になるのだろうか。

 まあ未確定な先の話はさて置き、少なくとも幸子が前を向けたのだから、これはこれでハッピーエンドなのだろう。

 最終回は雑に扱ってしまいがちな自分をちゃんと労ってやりたくなるような回で、前向きに胃袋に何かを入れてあげたくなるような回でした。

■俊吾さんは困難の象徴?

 ふざけた回から考えさせられる回まで、実に振り幅の広いドラマで、正直どういう流れで見ていいのかレビュー的に難しいところもあったのだが、見終わった瞬間感じたのは、そんな細かいことなどどうでもいいという爽快感。

 結局、俊吾さんの整合性などどうでもよいのだ。象徴としての「困難そのもの」だと思うと見やすくなる。最後はそんなずるい見方になってしまいました。

 原作の幸子はもっと機械的でコミカルだし、ドラマほど生々しい弱さや人としての悩みを露わにしなかったので、ドラマは結末も含めて別物として見るのが正解だろう。

 別物と言ってもしっかり手を抜かず、原作が続行してる中で、作る側の試行錯誤や遊びがふんだんに盛り込まれていたので、毎回新鮮に楽しめたのがよかったです。

 なんなら最後、俊吾さんがやはり宇宙人に乗っ取られていて突如エイリアンとの死闘に変わるとか、ロバート・ロドリゲス的な展開も期待してしまったので、シーズン2ではさらなる遊びを期待してます!
(文=柿田太郎)